JP6893136B2 - 既存構造物の解体システム - Google Patents
既存構造物の解体システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6893136B2 JP6893136B2 JP2017135255A JP2017135255A JP6893136B2 JP 6893136 B2 JP6893136 B2 JP 6893136B2 JP 2017135255 A JP2017135255 A JP 2017135255A JP 2017135255 A JP2017135255 A JP 2017135255A JP 6893136 B2 JP6893136 B2 JP 6893136B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crane
- support
- installation floor
- floor
- crane installation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Description
例えば、地表面から既存建物に沿ってマストを設置し、このマストにタワークレーンを取り付けて、このタワークレーンにより解体材を荷下ろしする方法がある。この場合、マストを既存建物の構造体に仮固定しておき、建物の解体に伴って、リフトダウンさせる(特許文献1参照)。
具体的には、開閉機構を駆動して一対のかんぬき梁同士を接近させ、この一対のかんぬき梁を支持柱の継手部の上に位置させる。この状態で、昇降装置によりクレーン設置床を下降させると、かんぬき梁が支持柱の継手部の上面に係止し、このかんぬき梁の上にクレーン設置床が係止する。これにより、クレーン設置床が支持柱に支持される。
このように、係止装置を設けることで、クレーン設置床を確実に支持柱に支持させることができ、既存構造物の解体作業の安全性を確保できる。また、一対のかんぬき梁同士の距離を適宜調整することで、支持柱のサイズが変化しても、支持柱の継手部にかんぬき部材を係止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る既存構造物の解体システム2およびこの解体システム2が適用される既存構造物としての既存建物1の側面図である。図2は、解体システム2および既存建物1の平面図である。図3は、図1のI−I断面図である。図4よび図5は、解体システム2のイメージ図である。
既存建物1は、n(nは自然数)階の建物であり、平面視で長方形状である。以下、この既存建物1の長手方向をX方向とし、このX方向に略直交する短手方向をY方向とする。
解体システム2は、既存建物1の屋上階のコア部3上に構築されたクレーン設置床20と、クレーン設置床20上に設置されたクレーン21と、支持柱11Aに取り付けられてクレーン設置床20を支持柱11Aに沿って下降させる昇降装置22と、クレーン設置床20に設けられて支持柱11Aの継手部14の上面に係止可能な係止装置23と、クレーン設置床20が水平方向に揺れるのを防止する振れ止め装置24と、を備える。
クレーン21は、走行レール32の上を走行する走行台車33と、この走行台車33に旋回可能に支持されたクレーン本体34と、このクレーン本体34に起伏可能に支持されたジブ35と、このジブ35の先端に吊り下げ支持された図示しないフックと、クレーン本体34に設けられてフックを昇降させる巻上装置36と、を備える。
支持柱11Aのフランジは、X方向に延びており、支持柱11Aのウエブは、Y方向に延びている。
ストランドジャッキ43は、ジャッキ支持部51に上向きに固定されている。
一対の梁部材53Aの下部には、この梁部材53Aの長さ方向に延びる挿通孔54が形成されている。この挿通孔54の下面には、複数のボルト挿通孔55が梁部材53Aの長さ方向に並んで形成されている(図18参照)。
吊り材42は、一対の滑車64に巻かれており、一端側が吊り材支持部52に連結され、他端側がジャッキ支持部51に固定されたストランドジャッキ43に連結されている。
ストランドジャッキ43は、先端面が円形であり、例えば7本のストランドを引っ張ることが可能である。本実施形態では、図13(a)に示すように、7本のストランドのうち、ストランドジャッキ43の先端面の中心を通る一直線上に並ぶ3本のストランドのみを、吊り材42として用いる。
滑車64は、直径が同一のプーリ65を3枚重ねて構成されており、ストランドジャッキ43の3本のストランドとしての吊り材42が巻かれている。
仮固定ジャッキ62は、ねじ66を回転させることで伸縮し、水平方向の長さ寸法l1を変更可能となっている。この仮固定ジャッキ62では、ねじ66は、仮固定ジャッキ62の長さ方向の中央に位置する構造である。
図7〜図10にも示すように、係止装置23は、一対のかんぬき梁70と、この一対のかんぬき梁70同士を接近あるいは離間させる方向に略水平に移動する一対の開閉機構71A、71Bと、を備える。
支持柱11Aの互いに背中合わせの側面には、一対の継手部14が側方に延びており、係止装置23は、この一対の継手部14の上面に一対のかんぬき梁70を載せて係止させる。
図16および図17に示すように、支持部72の水平片721の上面から梁部材53Bの下面までの距離をh1は、かんぬき梁70の高さ寸法h2よりも僅かに高くなっている。
すなわち、開閉機構71A、71Bのモータ74を駆動して、チェーン76を図16中矢印方向に回転させることで、支持部72に支持された一対のかんぬき梁70同士を接近させ、一対のかんぬき梁70を支持柱11Aの継手部14の上に位置させる。
このとき、かんぬき梁70は支持部72に対して上方に相対移動するが、支持部72の一対の鉛直片がかんぬき梁70の両側面に当接しているので、かんぬき梁70が上方に移動しても、このかんぬき梁70の脱落を防止できる。
すなわち、昇降装置22によりクレーン設置床20を少し上昇させて、かんぬき梁70を支持部72に対して下方に相対移動させ、支持部72の水平片721の上に載せる。これにより、かんぬき梁70の上面と梁部材53Bの下面との間には、隙間が形成される。
この状態で、開閉機構71A、71Bのモータ74を駆動して、チェーン76を図17中矢印方向に回転させることで、支持部72に支持された一対のかんぬき梁70同士を離間させる。一対のかんぬき梁70を支持柱11Aの継手部14の上から退避させる。これにより、かんぬき梁70と梁部材53Bとが接触することなく、かんぬき梁70を円滑に水平移動できる。
振れ止め装置24は、クレーン設置床20に支持されて支持柱11Aの側面のフランジ面に当接して押さえるものである。
この振れ止め装置24は、クレーン設置床20の梁部材53A間にX方向に水平移動可能に架設されてY方向に延びる一対の第1支持部材80と、各第1支持部材80に一対ずつY方向に水平移動可能に設けられた第2支持部材81と、各第2支持部材81に螺合されて第2支持部材からのY方向の突出寸法を調整可能なボルト82と、各第2支持部材81に設けられて表面が円滑な滑り材83と、を備える。
また、図19に示すように、滑り材83と支持柱11Aのフランジの端縁との間にくさび85を打ち込むことで、クレーン設置床20のX方向の振れ止めを行う。一方、くさび85を取り外すことで、クレーン設置床20のX方向の振れ止めを解除できる。
ステップS1では、図1に示すように、既存建物1の屋上階に解体システム2を構築する。
すなわち、既存建物1の屋上階にクレーン設置床20、クレーン21、昇降装置22、係止装置23、振れ止め装置24を構築する。
また、係止装置23のかんぬき梁70を、仮設ピース16を介して、屋上階床レベルの支持柱11Aの継手部14上に載置することで、クレーン設置床20を支持柱11Aに仮支持させる。
また、振れ止め装置24のボルト82でクレーン設置床20のY方向の振れ止めを行うとともに、振れ止め装置24のくさび85を取り付けて、クレーン設置床20のX方向の振れ止めを行う。
なお、後述のステップS9においてステップS2を繰り返す場合には、既存建物1を2層分ではなく1層分解体するものとする。
すなわち、支持柱11Aによるクレーン設置床20の振れ止めを解除する。具体的には、振れ止め装置24のボルト82を後退させるとともに、振れ止め装置24のくさび85を取り外す。
次に、ストランドジャッキ43により吊り材42に張力を導入して、クレーン設置床20少し上方に持ち上げて地切りする。この状態で、係止装置23の開閉機構71A、71Bを駆動して、一対のかんぬき梁70を支持柱11Aの継手部14の上から退避させる。
すなわち、係止装置23の開閉機構71A、71Bを駆動して、一対のかんぬき梁70を支持柱11Aの継手部14の上に位置させる。次に、ストランドジャッキ43によりクレーン設置床20を下降させて、かんぬき梁70を支持柱11Aの継手部14の上面に係止させる。次に、振れ止め装置24のボルト82でクレーン設置床20のY方向の振れ止めを行うとともに、振れ止め装置24のくさび85を取り付けて、クレーン設置床20のX方向の振れ止めを行う。
すなわち、クレーン設置床20上からチェーン69を引っ張ることで、反力部材41の仮固定ジャッキ62を駆動して、反力部材41の仮固定を解除する。次に、反力部材41をクレーン21で吊り上げて、この支持柱11Aに隣接する既存柱11の頂部に仮置きする。
ステップS7は、支持柱11Aの上部を切断して撤去する。このようにして、支持柱11Aを含む全ての既存柱11の上部を撤去する。
すなわち、仮置きした反力部材41をクレーン21で吊り上げて、支持柱11Aの頂部に再度配置する。次に、クレーン設置床20上からチェーン69を引っ張ることで、反力部材41の仮固定ジャッキ62を駆動して、反力部材41を支持柱11Aに仮固定する。
ステップS9は、ステップS2からステップS8までを繰り返す。
(1)解体システム2を、支持柱11A、クレーン設置床20、クレーン21、昇降装置22、および係止装置23を含んで構成し、クレーン21で既存建物1を解体しながら、昇降装置22によりクレーン設置床20を支持柱11Aに沿って下降させた。よって、従来のようにクレーン設置床に既存床の一部を利用しないので、大掛かりな補強が不要となり、施工費用を削減できる。
ここで、クレーン121で既存建物1を解体している期間、係止装置23によりクレーン設置床20を支持柱11Aに係止して支持させておくことで、既存建物1の解体作業の安全性を確保できる。また、係止装置23の一対のかんぬき梁70同士の距離を適宜調整することで、支持柱11Aのサイズが変化しても、支持柱11Aの継手部14にかんぬき梁70を確実に係止することができる。
11…既存柱 11A…支持柱 12…既存梁 13…既存床
14…支持柱の継手部 15…仮設柱 16…仮設ピース
20…クレーン設置床 21…クレーン 22…昇降装置 23…係止装置
24…振れ止め装置
30…梁部材 31…床部材 32…走行レール 33…走行台車
34…クレーン本体 35…ジブ 36…巻上装置
40…フレーム 41…反力部材 42…吊り材 43…ストランドジャッキ
50…基部 51…ジャッキ支持部 52…吊り材支持部 53A、53B…梁部材
54…挿通孔 55…ボルト挿通孔
60…ボックス部材 61…反力梁 62…仮固定ジャッキ 63…水平部材
64…滑車 65…プーリ 66…ねじ 67…長孔 68…ハンドル
69…チェーン
70…かんぬき梁 71A、71B…開閉機構 72…支持部 73…移動機構
74…モータ 75…滑車 76…チェーン 721…水平片 722…鉛直片
80…第1支持部材 81…第2支持部材 82…ボルト 83…滑り材
84…ボルト挿通孔 85…くさび
Claims (5)
- 既存構造物を解体する解体システムであって、
既存構造物の所定のフロアの上に構築されたクレーン設置床と、当該クレーン設置床を支持する既存柱である支持柱と、前記クレーン設置床上に設置されたクレーンと、前記クレーン設置床を前記支持柱に沿って下降させる昇降装置と、
前記クレーン設置床に設けられて前記支持柱の継手部の上面に係止可能な係止装置と、を備え、
当該係止装置は、前記クレーン設置床の下面に沿って移動可能な一対のかんぬき梁と、当該一対のかんぬき梁同士を接近あるいは離間させる方向に移動する開閉機構と、を備えることを特徴とする既存構造物の解体システム。 - 前記開閉機構は、前記かんぬき梁を下から支持する支持部と、当該支持部を略水平に移動する移動機構と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の既存構造物の解体システム。
- 前記クレーン設置床に支持されて前記支持柱の側面に当接可能な振れ止め装置をさらに備え、
当該振れ止め装置は、クレーン設置床に水平方向に相対移動可能に設けられた支持部材と、当該支持部材に螺合されて前記支持柱の側面に対して略垂直に延びるボルトと、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の解体システム。 - 前記クレーン設置床には、複数のボルト挿通孔が略水平方向に並んで形成され、
前記支持部材は、前記複数のボルト挿通孔に選択的にボルト固定されることを特徴とする請求項3に記載の既存構造物の解体システム。 - 前記振れ止め装置には、前記支持柱の側面から所定間隔離れて滑り材が設けられることを特徴とする請求項3または4に記載の既存構造物の解体システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017135255A JP6893136B2 (ja) | 2017-07-11 | 2017-07-11 | 既存構造物の解体システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017135255A JP6893136B2 (ja) | 2017-07-11 | 2017-07-11 | 既存構造物の解体システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019015152A JP2019015152A (ja) | 2019-01-31 |
JP6893136B2 true JP6893136B2 (ja) | 2021-06-23 |
Family
ID=65356378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017135255A Active JP6893136B2 (ja) | 2017-07-11 | 2017-07-11 | 既存構造物の解体システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6893136B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1122200A (ja) * | 1997-07-03 | 1999-01-26 | Ohbayashi Corp | 多層階建物の工事用昇降屋根の支持部盛替え装置 |
JP5237895B2 (ja) * | 2009-07-10 | 2013-07-17 | 鹿島建設株式会社 | 飛散防止装置 |
JP6391135B2 (ja) * | 2014-07-16 | 2018-09-19 | 大成建設株式会社 | 仮設柱の設置方法 |
JP6474151B2 (ja) * | 2015-02-06 | 2019-02-27 | 大成建設株式会社 | 解体システムおよび解体方法 |
JP6508958B2 (ja) * | 2015-02-06 | 2019-05-08 | 大成建設株式会社 | 解体システムおよび解体方法 |
JP6508959B2 (ja) * | 2015-02-09 | 2019-05-08 | 大成建設株式会社 | 解体システムおよび解体方法 |
-
2017
- 2017-07-11 JP JP2017135255A patent/JP6893136B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019015152A (ja) | 2019-01-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6893188B2 (ja) | 既存構造物の解体システムおよび解体方法 | |
CN108532768B (zh) | 装配式建筑的施工装置及其施工法与盒子建筑 | |
JP6132143B2 (ja) | 建物解体システム | |
JP6503716B2 (ja) | 解体システム及び解体方法 | |
JP6920118B2 (ja) | 既存構造物の解体システム | |
JP6508958B2 (ja) | 解体システムおよび解体方法 | |
JP5421143B2 (ja) | 天井クレーンの設置装置 | |
JP6967383B2 (ja) | 既存構造物の解体方法 | |
JP2014001561A (ja) | 解体方法、解体補助装置 | |
JP6893136B2 (ja) | 既存構造物の解体システム | |
JPH11147690A (ja) | 低空頭鉄筋建込装置 | |
JP6438931B2 (ja) | 仮設支柱、仮設支柱の設置構造、および屋根架構の構築方法 | |
JP2017031676A (ja) | 既存建屋の耐震補強工法及び補強装置 | |
JP6508959B2 (ja) | 解体システムおよび解体方法 | |
JP6449637B2 (ja) | 建物の構築方法 | |
JP5894851B2 (ja) | 工事用昇降機のマストの支持機構、工事用昇降機、及び、工事用昇降機のマストの延伸方法 | |
JP2008063873A (ja) | 天井の搬送機構及び施工方法 | |
JP5948828B2 (ja) | 建物解体工事用の貨物リフトの組立に用いられる吊上装置、建物解体工事用の貨物リフト、及びその組立方法 | |
JP5614636B2 (ja) | 台車システム | |
JPH05113026A (ja) | 仮設足場構造体 | |
JP6257317B2 (ja) | 構造物構築方法および構造物解体方法 | |
JP2023023264A (ja) | クレーン昇降システム、構造物の構築方法、および構造物の解体方法 | |
KR101306590B1 (ko) | 프로파일 안내 걸림 장치 | |
CN117963677B (zh) | 一种超高层施工电梯空中原位托换平台结构及其施工方法 | |
JP2023087604A (ja) | クレーン昇降システム、構造物の構築方法、および構造物の解体方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200623 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210507 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210531 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6893136 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |