JP6892954B1 - コンテナ船の船首構造、コンテナ船及びコンテナ船の船首構造の設計方法 - Google Patents

コンテナ船の船首構造、コンテナ船及びコンテナ船の船首構造の設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】風圧抵抗を低減しつつ風防構造の小型化及び軽量化を図ることができる、コンテナ船の船首構造、コンテナ船及びコンテナ船の船首構造の設計方法を提供する。【解決手段】コンテナ船1は、船体の先端部分である船首部2と、複数のコンテナ31を積載可能な貨物区3と、上甲板4の縁部に略垂直に配置された風防体5と、を備えている。また、コンテナ船1は、風向を進行方向に対して±10〜±60°の範囲に設定し、コンテナ船1の満載状態及び半載状態の風圧抵抗の低減率を計算し、計算された低減率を参照して風防体5の高さを設定している。風防体5の高さHwは、例えば、5〜18mの範囲又は平均コンテナ積載高さHcに対して0.18〜0.65倍の範囲に設定される。【選択図】図1

Description

本発明は、コンテナ船の船首構造、コンテナ船及びコンテナ船の船首構造の設計方法に関し、特に、コンテナ船の風圧抵抗の低減を図ることができる、コンテナ船の船首構造、コンテナ船及びコンテナ船の船首構造の設計方法に関する。
コンテナ船は、上甲板よりも上方に複数のコンテナが積載されることから、積層されたコンテナにより壁が形成され、他の船舶と比較して航行時における風圧抵抗が高くなりやすい。そこで、コンテナ船の船首部に風防構造を配置して、風圧抵抗を低減するための方法が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、コンテナ船のブルワーク上に配設する風防であって、ブルワークの頂部から垂直に立ち上がると共に上縁が前端から後端へ向けて斜め上方に延在する周側壁と、前記周側壁上縁に沿って且つ上面視で前記周側壁上縁の内側で前記周側壁上縁の全長に亙って延在する所定幅の頂壁と、を備えることを特徴とするコンテナ船の船首部風防が開示されている。
特開2015−145214号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明のように、最前列に積載されたコンテナの前面の全体を覆うように風防構造を形成した場合には、風防構造が大型化及び重量化しやすく、コンテナ積載効率及び燃費の低下を誘引することとなる。
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、風圧抵抗を低減しつつ風防構造の小型化及び軽量化を図ることができる、コンテナ船の船首構造、コンテナ船及びコンテナ船の船首構造の設計方法を提供することを目的とする。
また、本発明によれば、コンテナ船の船首構造であって、上甲板の縁部に略垂直に配置された風防体を備え、前記風防体の高さは、前記コンテナ船の平均コンテナ積載高さに対する比率が0.18〜0.65の範囲に設定されている、ことを特徴とするコンテナ船の船首構造が提供される。
前記風防体の高さは、前記コンテナ船の平均コンテナ積載高さに対する比率が0.35〜0.55の範囲に設定されていてもよい。
前記風防体は、係船装置の索体を挿通可能な開口部を備えていてもよい。
前記風防体は、左舷側から右舷側に渡って略一定の高さを有していてもよい。
前記上甲板の前記風防体により囲まれた部分に追加コンテナを積載可能な支持部を備えていてもよい。
また、前記追加コンテナの積載高さは、貨物区に配置された最前部のコンテナ積載高さを超えないように設定されていてもよい。
また、前記追加コンテナの積載高さは、前記風防体の高さに対する比率が1.7以下に設定されていてもよい。
また、本発明によれば、上述した船首構造を備えたことを特徴とするコンテナ船が提供される。
また、本発明によれば、コンテナ船の船首構造の設計方法であって、前記コンテナ船は、上甲板の縁部に略垂直に配置された風防体を備え、風向を進行方向に対して±10〜±60°の範囲に設定し、前記コンテナ船の満載状態及び半載状態の風圧抵抗の低減率を計算し、前記低減率を参照して前記風防体の高さを設定するようにした、ことを特徴とするコンテナ船の船首構造の設計方法が提供される。
前記設計方法は、前記コンテナ船の平均コンテナ積載高さを算出し、前記風防体の高さを前記平均コンテナ積載高さに対する比率により設定するようにしてもよい。
上述した本発明に係るコンテナ船の船首構造、コンテナ船及びコンテナ船の船首構造の設計方法によれば、コンテナの積載状態及び風向を考慮して、風防体の高さを設定したことにより、風圧抵抗を低減しつつ風防構造の小型化及び軽量化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係るコンテナ船の一部を示す側面図である。 図1に示したコンテナ船の船首部を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図、である。 風圧抵抗の解析結果を示す分布図であり、(A)は風向0°の場合、(B)は風向30°の場合、を示している。 風防体の高さに関する解析結果を示す図であり、(A)は風防体の高さと風圧抵抗の低減率との関係、(B)はHw/Hcと風圧抵抗の低減率との関係、を示している。 本発明の第二実施形態に係るコンテナ船の一部を示す側面図である。 図5に示したコンテナ船の船首部を示す図であり、(A)は側面図、(B)は図6(A)におけるB矢視断面図、(C)は図6(A)におけるC矢視断面図、である。 図5に示したコンテナ船の変形例を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図、である。 追加コンテナの積載高さに関する解析結果を示す図であり、(A)は追加コンテナの積載高さと風圧抵抗の低減率との関係、(B)はHx/Hbと風圧抵抗の低減率との関係、(C)はHx/Hwと風圧抵抗の低減率との関係、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図8(C)を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係るコンテナ船の一部を示す側面図である。図2は、図1に示したコンテナ船の船首部を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図、である。
本発明の第一実施形態に係るコンテナ船1は、図1に示したように、船体の先端部分である船首部2と、複数のコンテナ31を積載可能な貨物区3と、上甲板4の縁部に略垂直に配置された風防体5と、を備えている。なお、図1において、一点鎖線Mは船体中央部を意味しており、説明の便宜上、船体中央部より後方側の図は省略してある。
貨物区3の一部には居住区32が配置されていてもよい。なお、居住区32は、船体中央部より後方側に配置されていてもよい。図1に示したコンテナ31は、満載状態を示している。ここで、貨物区3の船体中央部より前方側に積載されたコンテナ31のうち、上甲板4から計測した最大コンテナ積載高さをHa、最前部のコンテナ積載高さをHb、平均コンテナ積載高さをHcと定義する。すなわち、Hc=(Ha+Hb)/2である。
船首部2における貨物区3よりも前方の上甲板4上には、例えば、図2(A)及び図2(B)に示したように、フォアマスト21、係船装置22等が配置されている。係船装置22は、例えば、ムアリングウィンチ、ウィンドラス等を含む趣旨である。なお、図2(A)において、説明の便宜上、風防体5内の係船装置22の図は省略してある。
風防体5は、船首部2の左舷側から右舷側に渡って配置された鋼板である。風防体5は、例えば、図2(A)に示したように、最前列のコンテナ31又は最前列のラッシングブリッジ33よりも前方で略一定の高さを有している。なお、風防体5の両端部は、上甲板4の高さまで漸減するように形成されていてもよい。漸減部は、曲線的であってもよいし、直線的であってもよい。また、風防体5の上甲板4からの高さをHwと定義する。なお、風防体5の素材は、鋼板に限定されるものではなく、他の金属板であってもよいし、樹脂合板であってもよい。
係船装置22は、岸壁や海底に向かってワイヤロープ等の索体を送り出したり巻き取ったりする必要があることから、図1に示したように、風防体5には係船装置22の索体を挿通可能な開口部51が形成されていてもよい。なお、説明の便宜上、図2(A)では開口部51の図を省略してある。
ここで、図3は、風圧抵抗の解析結果を示す分布図であり、(A)は風向0°の場合、(B)は風向30°の場合、を示している。なお、コンテナ船1の進行方向を0°と定義し、進行方向から左舷方向の角度を正(プラス)とし、進行方向から右舷方向の角度を負(マイナス)と定義している。
なお、図3(A)及び図3(B)に示した解析結果は、風防体5なし、満載状態、風速(相対速度)10m/sの条件でシミュレーションした結果を示している。
図3(A)に示したように、コンテナ船1が正面から風を受けた場合、すなわち、風向0°の場合、最前列に積載されたコンテナ31の正面の上部における風圧抵抗が高くなる傾向にある。
一方、図3(B)に示したように、コンテナ船1が斜め方向から風を受けた場合、例えば、風向+30°の場合、最前列に積載されたコンテナ31の正面の左舷側部分における風圧抵抗が高くなる傾向にある。また、風向+30°の場合、最前列に積載されたコンテナ31の正面の上部における風圧抵抗は、風向0°の場合よりも低くなっていることが理解できる。
なお、図3(B)では、コンテナ船1が斜め方向から風を受けた場合の一例として、風向+30°の場合を図示しているが、風向±10〜±60°の範囲においても同様の傾向を示すものと考えられる。
従来のコンテナ船における風防構造は、コンテナ船1が正面から風を受けた場合、すなわち、風向0°の場合を想定していることから、最前列に積載されたコンテナ31の正面の上部における風圧抵抗を低減させることに注力している。したがって、従来のコンテナ船では、風防構造が高く形成されたり、風を整流させるためにカウル形状に形成されたりすることが多い。かかる従来のコンテナ船では、風防構造が大型化及び重量化しやすく、コンテナ積載効率及び燃費の低下を誘引することとなる。
しかしながら、自然風の発生確率を考慮すれば、航行中において、コンテナ船1が正面から風を受ける割合よりも、コンテナ船1が斜め方向から風を受ける割合の方が多いことが推察される。また、コンテナ船1は、航行中において、常に満載状態であるわけではなく、それに満たない積載状態(例えば、半載状態)であることも多い。してみれば、満載状態かつ風向0°を想定して風防を設計した場合には、風防構造が過剰設計になることは明らかである。
そこで、本実施形態におけるコンテナ船1では、風向を進行方向に対して±10〜±60°の範囲に設定し、コンテナ船1の満載状態及び半載状態の風圧抵抗の低減率を計算し、計算された低減率を参照して風防体5の高さを設定するようにしている。
なお、本実施形態において、「半載状態」とは、船体中央部より前方側に積載されたコンテナ31のうち、上甲板4から計測した平均コンテナ積載高さが満載状態の平均コンテナ積載高さHcの約半分の値であり、船体中央部より前方側に積載されたコンテナ31が平均コンテナ積載高さHcに近い範囲で略均等に積載された状態を意味している。
いま、風向+30°、風速(相対速度)10m/sの条件で風防体5の高さHwを変えながら満載状態及び半載状態における風圧抵抗を計算した結果を表1、図4(A)及び図4(B)に示す。ここで、図4は、風防体の高さに関する解析結果を示す図であり、(A)は風防体の高さと風圧抵抗の低減率との関係、(B)はHw/Hcと風圧抵抗の低減率との関係、を示している。
Figure 0006892954
表1に示した風圧抵抗の数値は、風防体5の高さが1mの場合における風圧抵抗を100とした場合の相対的な数値である。また、表1に示した風圧抵抗の低減率は、風防体5の高さHwが1mの場合の風圧抵抗を基準として風圧抵抗が低減した割合を計算したものである。また、風圧抵抗が低減した場合を負の値(マイナス値)で表現し、風圧抵抗が増加した場合を正の値(プラス値)で表現するものとする。
表1に示したように、風防体5の高さHwが5mの場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−6%であった。また、風防体5の高さHwが10mの場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−11%、風防体5の高さHwが15mの場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−11%、風防体5の高さHwが20mの場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−9%、であった。
また、風防体5の高さHwが5mの場合における半載状態の風圧抵抗の低減率は−9%、風防体5の高さHwが10mの場合における半載状態の風圧抵抗の低減率は−10%、風防体5の高さHwが15mの場合における半載状態の風圧抵抗の低減率は−10%、風防体5の高さHwが20mの場合における半載状態の風圧抵抗の低減率は−2%、であった。
この解析結果を図示したものが図4(A)であり、満載状態の解析結果を実線で図示し、半載状態の解析結果を点線で図示してある。ここで、風圧抵抗の低減率が−5%の場合を一つの指標とすれば、風防体5の高さHwは5〜18mの範囲に設定することができる。また、風圧抵抗の低減率が−10%の場合を一つの指標とすれば、風防体5の高さHwは10〜15mの範囲に設定することができる。
また、コンテナ31の積載高さは、コンテナ船1の大きさや型式等によって異なることから、風防体5の高さHwはコンテナ31の積載高さに基づいて設定することもできる。本実施形態に係る船首構造の設計方法では、コンテナ船1の平均コンテナ積載高さHcを算出し、風防体5の高さHwを平均コンテナ積載高さHcに対する比率により設定するようにしている。
ここで、図4(B)は、風防体5の高さHwを平均コンテナ積載高さHcに対する比率(Hw/Hc)を用いて、図4(A)を書き直したものである。なお、この解析における平均コンテナ積載高さHcは27.6mである。
図4(B)において、風圧抵抗の低減率が−5%の場合を一つの指標とすれば、Hw/Hcは0.18〜0.65の範囲に設定することができる。また、風圧抵抗の低減率が−10%の場合を一つの指標とすれば、Hw/Hcは0.35〜0.55の範囲に設定することができる。
上述した本実施形態に係るコンテナ船1及びその船首構造によれば、コンテナ31の積載状態及び風向を考慮して、風防体5の高さを設定したことにより、風圧抵抗を低減しつつ風防構造の小型化及び軽量化を図ることができる。
次に、本発明の第二実施形態に係るコンテナ船1について、図5〜図6(C)を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明の第二実施形態に係るコンテナ船の一部を示す側面図である。図6は、図5に示したコンテナ船の船首部を示す図であり、(A)は側面図、(B)は図6(A)におけるB矢視断面図、(C)は図6(A)におけるC矢視断面図、である。なお、上述した第一実施形態と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図5〜図6(C)に示した第二実施形態は、上甲板4の風防体5により囲まれた部分に追加コンテナ6を積載可能な支持部7を配置したものである。船首部2の上甲板4には係船装置22が配置されていることから、追加コンテナ6を積載するには係船装置22との干渉を回避する必要がある。
そこで、第二実施形態では、支持部7として、上甲板4の風防体5により囲まれた部分に追加甲板71を配置している。追加甲板71は、例えば、風防体5の内側に溶接された鋼板である。また、追加甲板71を脚部と天板部とにより構成し、天板部の上に風防体5を溶接するようにしてもよい。この場合、風防体5の高さHwは、追加甲板71の脚部の長さを含むものとする。
図6(A)に示したように、追加甲板71の上にフォアマスト21が配置される。また、図6(B)に示したように、追加甲板71の下に係船装置22が配置される。また、図示しないが、追加甲板71上には追加コンテナ6を積載及び固縛するための装置等が配置される。
上述した第二実施形態にかかるコンテナ船1によれば、追加甲板71上に追加コンテナ6を積載可能な空間を形成することができ、コンテナ船1の積載効率の向上を図ることができる。また、風防体5は、上述した第一実施形態と同じ構造であることから、風圧抵抗を低減しつつ風防構造の小型化及び軽量化を図ることもできる。
また、支持部7は、例えば、図7(A)及び図7(B)に示したように、複数の支柱72により構成してもよい。ここで、図7は、図5に示したコンテナ船の変形例を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図、である。
支持部7を支柱構造にすることにより、支持部7の軽量化を図ることができる。このとき、支柱72が係船装置22と干渉しないように、係船装置22の位置をずらしたり、支柱72の形状を変形させたりする必要がある。図7(B)では、係船装置22の位置をずらした場合を図示してある。
ところで、本実施形態に係るコンテナ船1は、風圧抵抗を低減することを一つの目的としていることから、追加コンテナ6の積載高さ(段数)についても検討する必要がある。ここで、図8は、追加コンテナの積載高さに関する解析結果を示す図であり、(A)は追加コンテナの積載高さと風圧抵抗の低減率との関係、(B)はHx/Hbと風圧抵抗の低減率との関係、(C)はHx/Hwと風圧抵抗の低減率との関係、を示している。なお、図5に示したように、追加コンテナ6の上甲板4からの積載高さをHxと定義している。
いま、風向+30°、風速(相対速度)10m/s、風防体5の高さHw10mの条件で追加コンテナ6の積載高さ(段数)を変えながら満載状態及び半載状態における風圧抵抗を計算した結果を表2、図8(A)〜図8(C)に示す。なお、満載状態及び半載状態は、貨物区3に積載されたコンテナ31の積載状態を示している。
Figure 0006892954
表2に示したように、追加コンテナ6の積載高さHxが0段の場合、単に10mの風防体5を設置した状態であることから、風圧抵抗及びその低減率は、表1に示した風防体5の高さHwが10mの場合における数値と同じ結果となる。なお、表2に示した風圧抵抗及び低減率の数値は、表1と同様に、風防体5の高さHwが1mの場合の風圧抵抗を基準にして算出したものである。
表2に示したHx/Hwは、追加コンテナ6の積載高さHxの風防体5の高さHw(10m)に対する相対的な数値を示したものである。したがって、Hx/Hw>1の場合は、追加コンテナ6の積載高さHxが風防体5の高さHw(10m)を超えていることを意味している。なお、追加コンテナ6の積載高さHxが0段の場合における高さは、支持部7における追加コンテナ6の載置面の上甲板4からの高さを意味している。
表2に示したHx/Hbは、追加コンテナ6の積載高さHxの最前部のコンテナ積載高さHbに対する相対的な数値を示したものである。したがって、Hx/Hb>1の場合は、追加コンテナ6の積載高さHxが最前部のコンテナ積載高さHbを超えていることを意味している。なお、ここでは、満載状態における最前部のコンテナ積載高さHbを24mとし、半載状態における最前部のコンテナ積載高さHbを16.17mとしている。
表2に示したように、追加コンテナ6の積載高さHxが2段の場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−10%、追加コンテナ6の積載高さHxが3段の場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−11%、追加コンテナ6の積載高さHxが4段の場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−12%、追加コンテナ6の積載高さHxが5段の場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−12%、追加コンテナ6の積載高さHxが6段の場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−10%、追加コンテナ6の積載高さHxが7段の場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−7%、追加コンテナ6の積載高さHxが8段の場合における満載状態の風圧抵抗の低減率は−3%、であった。
また、追加コンテナ6の積載高さHxが3段の場合における半載状態の風圧抵抗の低減率は−9%、追加コンテナ6の積載高さHxが4段の場合における半載状態の風圧抵抗の低減率は−8%、追加コンテナ6の積載高さHxが5段の場合における半載状態の風圧抵抗の低減率は−1%、であり、追加コンテナ6の積載高さHxが7段の場合における半状態の風圧抵抗の低減率は+8%であった。なお、半載状態では、追加コンテナ6の積載高さHxが2段,6段及び8段の場合における風圧抵抗及びその低減率の計算を省略してある。
この解析結果を図示したものが図8(A)及び図8(B)であり、満載状態の解析結果を実線で図示し、半載状態の解析結果を点線で図示してある。図8(A)は、追加コンテナ6の積載高さ(段数)を横軸、風圧抵抗の低減率を縦軸として表示したものである。また、図8(B)は、Hx/Hbを横軸、風圧抵抗の低減率を縦軸として図8(A)を書き直したものである。
図示したように、満載状態の場合も半載状態の場合も、追加コンテナ6の積載高さHxが最前部のコンテナ積載高さHbを超える(Hx/Hb>1)ことによって風圧抵抗の低減値が悪化することがわかる。ここで、風圧抵抗の低減率が−5%の場合を一つの指標とすれば、追加コンテナ6の積載高さHxは、貨物区3の最前部のコンテナ積載高さHbを超えないように設定することができる。
また、追加コンテナ6の積載高さHxは、追加コンテナ6の大きさ、風防体5の高さHw等によって異なることから、追加コンテナ6の積載高さHx(段数)は風防体5の高さHwに基づいて設定することもできる。
ここで、図8(C)は、追加コンテナ6の積載高さHxを風防体5の高さHwに対する比率(Hx/Hw)を用いて図8(A)を書き直したものである。図8(C)において、風圧抵抗の低減率が−5%の場合を一つの指標とすれば、Hx/Hwは1.7以下に設定することができる。
上述した第二実施形態において、支持部7が追加甲板71又は支柱72により構成される場合について説明したが、これらの構成に限定されるものではない。支持部7は、追加コンテナ6を積載することができ、係船装置22との干渉を回避することができるように構成されていれば、図示した構成以外の構成であってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 コンテナ船
2 船首部
3 貨物区
4 上甲板
5 風防体
6 追加コンテナ
7 支持部
21 フォアマスト
22 係船装置
31 コンテナ
32 居住区
33 ラッシングブリッジ
51 開口部
71 追加甲板
72 支柱

Claims (10)

  1. コンテナ船の船首構造であって、
    上甲板の縁部に略垂直に配置された風防体を備え、
    前記風防体の高さは、前記コンテナ船の平均コンテナ積載高さに対する比率が0.18〜0.65の範囲に設定されている、
    ことを特徴とするコンテナ船の船首構造。
  2. 前記風防体の高さは、前記コンテナ船の平均コンテナ積載高さに対する比率が0.35〜0.55の範囲に設定されている、請求項1に記載の船首構造。
  3. 前記風防体は、係船装置の索体を挿通可能な開口部を備える、請求項1に記載のコンテナ船の船首構造。
  4. 前記風防体は、左舷側から右舷側に渡って略一定の高さを有している、請求項1に記載のコンテナ船の船首構造。
  5. 前記上甲板の前記風防体により囲まれた部分に追加コンテナを積載可能な支持部を備える、請求項1に記載のコンテナ船の船首構造。
  6. 前記追加コンテナの積載高さは、貨物区に配置された最前部のコンテナ積載高さを超えないように設定されている、請求項5に記載のコンテナ船の船首構造。
  7. 前記追加コンテナの積載高さは、前記風防体の高さに対する比率が1.7以下に設定されている、請求項5に記載のコンテナ船の船首構造。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の船首構造を備えた、ことを特徴とするコンテナ船。
  9. コンテナ船の船首構造の設計方法であって、
    前記コンテナ船は、上甲板の縁部に略垂直に配置された風防体を備え、
    風向を進行方向に対して±10〜±60°の範囲に設定し、
    前記コンテナ船の満載状態及び半載状態の風圧抵抗の低減率を計算し、
    前記低減率を参照して前記風防体の高さを設定するようにした、
    ことを特徴とするコンテナ船の船首構造の設計方法。
  10. 前記コンテナ船の平均コンテナ積載高さを算出し、前記風防体の高さを前記平均コンテナ積載高さに対する比率により設定するようにした、請求項9に記載のコンテナ船の船首構造の設計方法。
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