JP6892574B2 - 流下液膜式熱交換装置 - Google Patents

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Description


本発明は、熱交換装置(冷却装置)に関し、とくに高温の流体を自重により液膜状に流下させながら水道水等の冷媒との熱交換によって冷却する装置に関するものである。

従来、熱湯で抽出したてのコーヒーや茶飲料を、冷媒を使って飲み頃の温度まで冷ます冷却装置が各種提案されている。例えば、ホット飲料を冷却プレート上に流し、冷却させる飲料供給機がある(特許文献1参照。)。また、外筒体と、この外筒体に出入できる内筒体とで形成し、これら外筒体と内筒体との間に溝を形成し、この溝をホット飲料の流下路とする飲料供給装置も提案されている(特許文献2参照。)。さらに、注入容器、水冷容器、氷冷容器を上から順に重ね、注入容器に接続した熱交換パイプを水冷容器と氷冷容器に順に通過せしめる飲料冷却装置もある(特許文献3参照。)。

また、特許文献4には、垂直方向に非互い違い式に整列した複数の熱交換管列を備え、流下液膜蒸発方式で動作する列形熱交換群と、冷媒の噴霧ノズルとを含む円筒多管式熱交換器が提案されている。この装置は、噴霧ノズルと流体的に連通し、複数の熱交換列の近傍に冷媒出口を備えた冷媒分配システムには、冷媒出口に配置された複数のガイド板が設けられ、ガイド板の各々は、熱交換管列の上方頂部へ冷媒を導き、全ての冷媒が熱交換管を濡らすことに使われ、熱交換管の濡れ性と熱交換器の効率が向上するようにされている。

また、特許文献5には、液体を鉛直方向に配置された複数の液体流下管の内壁に沿って均一な液膜を形成させて流下させることができる液膜形成部材及びこれを装着した液膜式熱交換器が提案されている。つまり、軸線を鉛直方向に向けて配置された複数本の液体流下管の上端開口部に装着される液膜形成部材が筒状又は柱状に形成され、且つ外周面に、当該外周面から軸線と直交する支持部が周方向に突出して液体流下管の内壁に嵌入され、周方向に間隔をおいた軸線と直交する方向及び上記軸線方向の両端に開口する流路形成凹部が形成されるようにされている。

また、特許文献6では、外周面に液を流下させて熱移動を行わせる伝熱管がパンケーキ状に巻かれ、このパンケーキ状(渦巻き状;スパイラル状)に巻かれた伝熱管が垂直方向にある間隔をおいて層状に配置されており、この伝熱管の内外層方向及び上下方向のいずれも隣接する管部間を棒又は線材により仕切り、伝熱管の外周面に液を流下させて熱移動を行わせる装置が提案されている。こうした流下液膜式熱交換器は、海水淡水化装置、吸収冷凍機、化学プロセス装置などで使用される。

特開昭57−31823号公報 特許第2846658号公報 特許第3101553号公報 特開2000−234878号公報 特開2015−169345号公報 特開2001−221533号公報 特許第5626522号公報

しかしながら、特許文献1の飲料供給機は、傾斜板の裏面から冷却装置を接続し、この傾斜板上に熱いコーヒーを流下させて冷却を行うものであり、所望の温度まで冷却させるためには、従来は過大な装置を必要とするものであった。また、特許文献2に開示された飲料供給装置は、外筒体の外周に装着する冷却パイプや内筒体に封入する蓄冷材を要し、コストが嵩む。特許文献3の飲料冷却装置は、熱交換パイプ内に飲料成分が付着するため、常時清掃が必要であるが、パイプが長尺になればなるほど多大な手間を要するばかりでなく、充分に掃除が行き届かないおそれがある。一般的にチラーは、高温過ぎない20℃〜30℃の液体を冷却するため用いられる。

特許文献7を代表とする流下液膜式熱交換装置は、被熱交換流体が位置エネルギーから圧力エネルギーに、その後滴下すると運動エネルギーに変換される。したがって、流量調整板となるオリフィス入口前では圧力エネルギーが高く、流路を絞られているため表面張力(粘性抵抗)と圧力の損失エネルギーが発生するが、運動エネルギーは高く、絞られたオリフィス直径の大小で流量を調整することになる。

また、高粘度の流体はストレート状のオリフィス出口では滴下し難く、貯留槽の流体の液位が低くなると位置エネルギー及び圧力エネルギーが小さくなるため運動エネルギーも小さくなり、滴下量及び熱交換処理量が減少する。特に貯留槽の液位が低くて高粘度の流体では滴下せずに滞留することもあり、流体の液位と粘度により熱交換処理量の差が大きくなるという問題があった。

例えば、前記特許文献4(特開2000−234878号公報)では、オリフィスの直径を大きくすれば流路の断面積変化が小さくなるため損失エネルギーも小さくなり滴下し易くなるが、貯留した流体の液位が高いと滴下した流体が飛散し、下垂した伝熱媒体流通管の外表面への供給効率が悪くなるという問題が発生する。こうした液体の飛散を解消するために、貯留槽の下方にガイド板が設けられている。

流量調整板に設けたオリフィスの直径が1種の場合、一定の条件下においてしか適正な流下速度や流量での滴下ができなくなり、滞留することもあり、同じ装置では使用し難い場合や使用不能に陥る場合があった。また、一枚(単層)構造のオリフィスは目詰まりが発生する度に装置から取り外して目詰まりの原因物質を取り除く必要があった。

流下液膜式熱交換装置は、被熱交換流体を伝熱媒体流通管の外表面に沿って液膜状に流下させ、流通管の内部を流れる伝熱媒体との間で直交流の隔壁式熱交換をするものであるが、高温の被熱交換流体では滴下する流体と熱交換部を流下する流体液膜から発生する熱エネルギーを対流熱伝達により放出する熱交換も行う。熱交換部及び熱交換容器内部は周囲の大気に接しているが、大気は自然対流であり、熱移動が少なく熱交換処理能力が低い。

伝熱媒体流通管は、複数の水平なストレート管を所定間隔で垂直方向に配置し、それらの両端をU字状の折曲管で連結してループ状に形成すると、U字状折曲管路で抵抗大となり、伝熱媒体の損失エネルギーが大きく、流速や圧力が低減するため熱交換能力も低下する。また、多数の管部品や連結部品を使用するため、加工及び組立工程数が多くなりコストが嵩む。

また、熱交換部をストレート管で形成すると、管壁の内表面及び外表面は平滑であり、内部の伝熱媒体が層流となるため、管壁付近には厚い温度境界層が形成され、管壁付近と管中央付近では温度差が発生し、熱交換能力を低下させる傾向があった。そこで、熱交換能力を高めるために、管直径を細くして流速を高める方法が考えられるが、これでは、管の表面を流れる被熱交換流体の膜厚が厚くなり、熱交換能力は低下する。伝熱面積を増加させる方法も考えられるが、管路長を長くすると配管損失は大きくなり、装置も大型化し、管直径を大きくすると伝熱媒体の流量を増加させる必要があることから、管壁付近と管中央付近での温度差がさらに拡大し、結果的には熱交換能力は低下する。

貯留槽の底にオリフィスを一体に形成した構造では、被熱交換流体の液位が高いと流体の自重によりオリフィス付近の圧力が高くなり、表面張力による損失も大きいが、大きな運動エネルギーに変換されるので滴下速度も速い。液位が低いとオリフィス付近の圧力が低く表面張力もあり、小さな運動エネルギーとなるので、滴下速度の差も大きく、熱交換処理量も異なっていた。

貯留槽の上部が大気に開放された構造においては、被熱交換流体を外部から連続して移動させるためには、常にポンプ等の動力源が必要であり、上方からの異物混入のおそれもある。また、流体が液体だけであればよいが、蒸気や空気等の気体の状態では大気中に熱が移動してしまい、被熱交換流体のほとんどが下方で熱交換されない。

無論、被熱処理流体温度と伝熱媒体温度の差が大きく、被熱処理流体処理量が多量だと、熱交換処理された実際の流体温度は、所望される温度との間に格差が生じ、熱交換能力に更なる能力向上が必要となる。

本発明は以上のような従来技術の課題に鑑み、簡易な構造でありながら、極めて短時間のうちに高温の流体を冷却することができるばかりでなく、被熱交換流体が付着した部位の清掃も簡便且つ確実に行うことができる流下液膜式冷却装置を提供することを目的とするものである。

そこで、本発明の流下液膜式熱交換装置は、上方が大気に開放された有底筒状の整流器と、該整流器底部に環状に形成した複数のオリフィスと、前記整流器に下垂して設けた伝熱媒体流通管と、この伝熱媒体流通管を収容する熱交換容器とからなり、被熱交換流体を前記オリフィスから分配滴下して、伝熱媒体流通管の外表面に沿って液膜状に分布かつ流下させ、伝熱媒体流通管内部を流れる伝熱媒体との間で隔壁式熱交換をする流下液膜式熱交換装置において、前記整流器の底部から上方に延びるように設けられ、上部が開放された筒状の排気ダクト及び熱交換容器の側面に設けた排気口と逆側面に設けた吸気口からなり、あるいは整流器側面に設けた通気口及び熱交換容器の側面に設けた排気口と逆側面に設けた吸気口からなり、大気が下方の吸気口より吸い込まれて上昇して排気ダクト及び排気口から排出する放熱経路を形成し、熱交換容器内の流下するときに発生する気化熱を強制対流熱伝達して熱交換することを第1の特徴とする。

また、伝熱媒体流通管は、丸型状或いは楕円状に折曲した複数のループを垂直方向へ所定間隔で螺旋状に形成した熱交換部と、伝熱媒体を注入する注水部と、伝熱媒体を排出する排水部からなり、前記熱交換部は管壁の内表面及び外表面が軸線方向に延びる波形かつ螺旋状に形成され、伝熱媒体を下方から注入し、上方へ排出する流通経路に形成したことを第の特徴とする。

また、伝熱媒体流通管は、丸型状或いは楕円状に折曲した複数のループを垂直方向へ所定間隔で螺旋状に形成した熱交換部と、伝熱媒体を注入する注水部と、伝熱媒体を排出する排水部からなり、前記熱交換部は管壁の内表面及び外表面が軸線方向に延びる波形かつ螺旋状に形成され、伝熱媒体を下方から注入し、上方へ排出する流通経路に形成したことを第の特徴とする。

また、上方が大気に開放された有底筒状の被熱交換流体貯留槽が、整流器の上部に配置され、前記貯留槽の底部から上方に延びるように設けられた内筒管と、該内筒管の外側に被せる外筒管からなる2重構造で、内筒管の外表面と外筒管の内表面の間隙を流路として形成し、液位が外筒管の高さを超えるとサイフォン効果で流体を吸い上げ始め、外筒の下面の位置に達するまで吸い上げる液位調整部を備えたことを第の特徴とする。

また、上部が密閉された筒状の被熱交換流体貯留槽を、整流器の上部に配置し、前記貯留槽の底部から下方に延出して設けられた液位管により、整流器の液位が液位管の下方にあると供給し始め、液位管の孔の上面位置に達すると供給を終え、サイフォン効果により減じた分量を供給して一定の液位を保つようにされた液位調整部を備えたことを第の特徴とする。




































また、前記熱交換装置を垂直方向に複数段重ねて、被熱交換流体を複数回連続して熱交換することを第6の特徴とする。

本発明の流下液膜式冷却装置は、上方が大気に開放された有底筒状の整流器と、該整流器底部の水平面にループ状形成した複数のオリフィスと、前記整流器に下垂して設けた伝熱媒体流通管と、この伝熱媒体流通管を収容する熱交換容器からなり、被熱交換流体を前記オリフィスから分配滴下して、伝熱媒体流通管の外表面に沿って液膜状に分布かつ流下させながら前記伝熱媒体流体熱交換することができ、下記の優れた効果を奏する。

(1)流量調整部のオリフィスに漏斗状テーパーを設けることにより、急激な断面積の差が少なくなり、被熱交換流体の通過時、損失エネルギーが減少し表面張力の濡れの接触角度が大きく滴下しやすくなるため、滴下せずに滞留することもなく、流体の液位や粘度の違いによる滴下量の差が減少し、熱交換処理量が安定する。また、滴下した流体はガイド板等を設けなくとも飛散しないようにできる。

(2)流量調整部オリフィス直径の異なる流量調整板を交換可能に設けることにより、被熱交換流体の流量調整が可能になり、粘度等の異なる種類の流体に応じて適正な滴下速度及び滴下流量が選択でき、滞留することなく熱交換ができる。また、流量調整部は上下2重構造のため、相対移動による接触でオリフィスのメンテナンスが可能となる。

(3)熱交換容器側面の吸気孔と、排気するための排気ダクト及び排気口を設けることにより煙突効果が発生し、外部空気はファン等の機器を使わずに熱交換容器内を強制対流させ、気化熱を強制対流熱伝達で移動させて熱交換容器の外部へ排出し、冷却能力を高めることができる。尚、送風ファン等を使用すれば更なる冷却能力が期待できる。また、排気熱を使用することでも、さらなるエネルギーの有効利用が可能となる。

(4)伝熱媒体流通管の熱交換部は、丸型状或いは楕円状に折曲した複数のループを垂直方向に螺旋状に形成することで、急激な曲折管路が無く損失エネルギーは減少し、伝熱媒体の流速や圧力が一定となり、熱交換能力が向上する。熱交換部は1本の管を螺旋状に曲げ加工するため、製造工数が減りシンプルになり安価にできるだけでなく、垂直方向の間隔を任意に狭小できるので、小型化できる。

(5)熱交換部の管壁は、内表面及び外表面を軸線方向に延びる波形かつ螺旋状に形成することにより、少量の伝熱媒体でも流れに直交して回転運動する流れが発生して、接面流速も高まって乱流効果が促進され、管壁の温度境界層が乱れ、管壁付近と管中央付近の温度差が減少し、管内と管外で熱伝導率が高くなり、熱交換能力が向上する。同じ管直径でも伝熱面積は管壁の凹凸によりストレート状管に比べて増大でき、管路長を長くすることなく熱伝達を高め熱交換能力を向上することができる。

(6)流下液膜式熱交換装置は、全体構造が、被熱交換流体と伝熱媒体流通管との管壁を介した直交流であるが、伝熱媒体下方から注入され上方に排出するさる上向流でもあり、流通管の管壁が波形かつ螺旋状に形成されているので、伝熱媒体回転流動する振動攪拌作用が生じ効率の良い熱交換能力を発揮する。さらに、高温と低温との熱交換では、温度差による流通管の熱膨張を吸収できる。

(7)大気に開放した被熱交換流体貯留槽とオリフィスを備えた流量調整部を別体にし、被熱交換流体貯留槽に液位調整部を備えることにより、流量調整部の流体の液位と流量の差が減少し、位置エネルギー・圧力・運動エネルギーの差が減少する。供給口を流量調整部の底部に設けることにより、サイフォン効果(毛細管現象)で流体を吸い上げるので、残量が少なくなっても吸い上げることができる。したがって、滴下速度・流下液膜量の差も減少し、熱交換処理量が安定する。

(8)密閉した被熱交換流体貯留槽とオリフィスを備えた流量調整部を別体にし、被熱交換流体貯留槽に液位調整部を備えることにより、流量調整部の流体の液位と流量の差が減少し、位置エネルギー・圧力・運動エネルギーの差が減少する。供給口を流量調整部の底部に設けることにより、サイフォン効果で流体を供給するので、減った分量のみ補充され一定の液位を保つことができる。したがって、滴下速度・流下液膜量の差も減少し、熱交換処理量が安定する。

(9)熱交換装置を垂直方向に複数段重ねにすることにより、被熱交換流体を複数回の熱処理を実施できるので、流体と伝熱媒体と温度差が大きく処理量が多量であっても、処理後の流体は伝熱媒体温度と同時にでき、熱交換能力が高まる。




本発明に係る流下式膜式熱交換装置の一実施例を示す(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は底面側から見た斜視図である。 本発明に係る流下式膜式熱交換装置の一実施例を示す(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図である。 (a)は図2(a)のA−A線断面図、(b)は流量調整板の要部Cの拡大断面図である。 (a)はオリフィスの平面図、(b)は(a)のH−H線断面図、(c)は要部Dの拡大断面図、(d)は斜視図である。 図1に示す流下式膜式熱交換装置の縦断面斜視図である。 本発明に係る流下式膜式熱交換装置の他の実施例を示す(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は底面側から見た斜視図である。 本発明に係る流下式膜式熱交換装置の他の実施例を示す(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図である。 (a)は図7(a)のB−B線断面図、(b)は液位調整部の要部Dの拡大断面図である。 図6に示す流下式膜式熱交換装置の縦断面斜視図である。 本発明に係る流下式膜式熱交換装置の他の実施例を示す(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は底面側から見た斜視図である。 本発明に係る流下式膜式熱交換装置の他の実施例を示す(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図である。 (a)は図11(a)のE−E線断面図、(b)は液位調整部の要部Fの拡大断面図である。 図10に示す流下式膜式熱交換装置の縦断面斜視図である。 本発明に係る流下式膜式熱交換装置の他の実施例を示す(a)は斜視図、(b)は背面側から見た斜視図である。 本発明に係る流下式膜式熱交換装置の他の実施例を示す(a)は正面図、(b)は(a)のG−G線断面図である。 熱交換部の要部拡大斜視図である。 伝熱媒体流通管の一例である螺旋パイプの一部を示す(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。

次に図面に示す実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。

本発明の基本構成は、熱交換を行う液体を上方が大気に開放された筒状の整流部に投入し、整流部の底面に設けられた流量調整板13のオリフィス14から適量を調整し下方に滴下する。最適流量で供給された液体を伝熱媒体が通る管の外部を流下膜状にて流下させる。薄膜化による顕熱輸送の促進及び流下膜表面からの気化との相乗効果により高効率の熱交換を図ことにある。

図1乃至図5並びに図16に示すように、本発明に係る流下膜式熱交換装置(以下、単に冷却装置という)1は、上方が開放され、かつ底部に排出口24が穿設された金属製の有底筒体の容器(以下、熱交換容器という)21とからなり、その上部には、複数のオリフィス14が環状に穿設された円形の流量調整板13が装着されて整流器12を構成し、該整流器12底部の水平面に環状に形成した複数のオリフィスと、整流器12に下垂して設けられたコイル状に巻捲された伝熱媒体流通管31からなる熱交換部32と、この熱交換部32を収容する熱交換容器21とから構成されている。

そして、冷却すべき被熱交換流体を上方開放部から投入すると、投入された被熱交換流体は、流量調整板13のオリフィス14から分配滴下して、伝熱媒体流通管31の外表面に沿って液膜状に分布かつ流下し、伝熱媒体流通管31内部を流れる伝熱媒体との間で直交流の隔壁式熱交換、すなわち、本実施例では被熱交換流体の冷却が行われる。

図3(b)及び図4に示すように、流量調整板13に穿設された複数のオリフィス14は、各々が下方に向かって縮径する漏斗状のテーパーが設けられており、整流器12の滴下透孔12aと積層するように配置される。ここで、オリフィス14の下端の直径は、滴下透孔12aの直径Dよりも小とされており、投入された被熱交換流体の滴下に際して発生する引圧により円滑な流下を促すことができる。

すなわち、流量調整部11は、整流器12と整流器12の上部に備えた流量調整板13とからなる積層構造とされており、流量調整板13に漏斗状のオリフィス14を設け、整流器12の透孔(貫通孔)12の直径Dはオリフィス14の下端直径dより大とし、各貫通孔12間は等ピッチで環状に配置されている。そして、流量調整板13のオリフィス14の孔径dと整流器12の貫通孔がDが相対移動することにより連通孔を形成可能な位置に設けられており、オリフィス14の下端直径dの異なる別の流量調整板13と交換することにより適宜流量調整ができるようにされている。

また、整流器12の底部から上方に延びるように上部が開放された筒状の排気ダクト15及び熱交換容器21の側面に排気口22と逆側面に吸気口23が設けられている。そして、大気が吸気口23より吸い込まれて上昇して第1の排気ダクト15及び排気口22から排出する放熱経路を形成し、被熱交換流体が熱交換容器21内を流下するときに発生する気化熱による強制対流熱伝達で熱交換する。

伝熱媒体流通管31は、丸型状或いは楕円状に折曲した複数のループを垂直方向へ所定間隔で螺旋状に形成した熱交換部32と、伝熱媒体を注入する注水部35と、伝熱媒体を排出する排水部33とからなり、熱交換部32は管壁の内表面及び外表面が軸線方向に延びる波形かつ螺旋状に形成され、伝熱媒体の回転運動により伝熱媒体と被熱交換流体が向流と並流の熱交換を交互行いながら、伝熱媒体を下方から注入して上方へ排出する流通経路に形成し、向流の熱交換をする。

また、図6乃至図9に示すように、上方が大気に開放された有底筒状の被熱交換流体貯留槽41が、整流器12の上部に配置され、貯留槽41の底部から上方に延びるように設けられた液位内筒管45と、この液位内筒管45の外側に被せる液位外筒管44からなる2重構造にすることで、液位内筒管45の外表面と液位外筒管44の内表面の間隙を流路として形成し、そして、大気が吸気口23より吸い込まれて上昇して第2の排気ダクト42及び排気口22から排出する放熱経路を形成し、液位が液位外筒管44の高さを超越するとサイフォン効果で流体を吸い上げ始め、液位外筒管44の下端の位置に達するまで吸い上げる液位調整部43が設けられている。

また、図10乃至図13に示すように、上部が蓋体48を被冠して密閉された筒状の被熱交換流体貯留槽41を、整流器12の上部に配置し、この貯留槽41の底部から下方に延出して設けられた液位管47により、整流器12の液位が液位管47の下方にあると供給し始め、液位管47の下部外周に複数穿設されたスリット孔46aからなるフィルター46の上面位置に達すると供給を終え、サイフォン効果により減じた分量を供給して一定の液位を保つようにされた液位調整部43を備えている。あるいは整流器12側面に設けた通気口16及び熱交換容器21の側面に設けた排気口22と逆側面に設けた吸気口23が設けられている。

尚、図14乃至図15に示すように、上述した熱交換装置1を垂直方向に複数段重ねて、被熱交換流体を複数回連続して熱交換することで、熱交換効率を一層高めることができる。また、図17に示すように、コイル状に巻捲された伝熱媒体流通管31に螺旋パイプを使用すると被熱交換流体が接触する表面積並びに滞留時間が増加して熱交換効率を一層高めることができる。

尚、本実施例の熱交換装置の素材は、熱伝導性が良好で耐食性を有するものが好適に採用される。

現在、各産業分野において、ボイラーは必要不可欠な熱交換器である。温泉施設から農業用・工業用・家庭用等、様々な場所で使用されている。例えば、冷泉を直接ボイラーで加熱し使用することで、温泉成分(スラッジ)がボイラーの故障・劣化・付着が原因となりメンテナンスに過大なコストがかかるばかりでなく、ボイラーの寿命も短い。そこで、本発明装置を併用して、ボイラーからの高温水を伝熱媒体として供給し、ボイラーと熱交換器間で循環させることができ、ボイラーの故障を防止し、燃費も向上する。ボイラーからの排熱も利用できる。さらに、排熱を処理して排熱温度を下げることで、COを削減することができる。

食品・飲料分野においても、加熱処理後の製品を即時冷却することで容器詰等も直ぐに行うことができ、生産性が向上する。また、迅速な容器詰めは風味の毀損を防止する。また、装置の材質を変えることで、利用分野の拡大を図ることができる。例えば、工業用(冷却水、工場排水、製品の冷却)、農業用(ハウスボイラー(循環させることで熱効率を高める)、水耕栽培、地熱栽培)、製造業(飲料、酒類、焼酎、だし、豆腐)、施設(温泉、レジャー施設、健康ランド、宿泊施設、水族館)、医療・医薬品製造、気体用の熱交換器、蒸気、排熱、地熱を利用した熱交換器、ボイラー排熱、木材乾燥時の蒸気処理、クリーニング蒸気処理等が枚挙できる。

1 流下液膜式熱交換装置

11 流量調整部

12 整流器

12a滴下透孔

13 流量調整板

14 オリフィス

15 第1の排気ダクト

16 通気口

21 熱交換容器

22 排気口

23 吸気口

24 排出口

31 伝熱媒体流通管

32 熱交換部

33 排水部

34 排水口

35 注水部

36 注水口

41 被熱交換流体貯留槽

42 第2の排気ダクト

43 液位調整部

44 液位外筒管

45 液位内筒管

46 フィルター

47 液位管

48 貯留槽蓋

Claims (6)


  1. 上方が大気に開放された有底筒状の整流器と、該整流器底部に環状に形成した複数のオリフィスと、前記整流器に下垂して設けた伝熱媒体流通管と、この伝熱媒体流通管を収容する熱交換容器とからなり、被熱交換流体を前記オリフィスから分配滴下して、伝熱媒体流通管の外表面に沿って液膜状に分布かつ流下させ、伝熱媒体流通管内部を流れる伝熱媒体との間で隔壁式熱交換をする流下液膜式熱交換装置において、前記整流器と、整流器の上部に備えた流量調整板とからなる積層構造の流量調整部の流量調整板に漏斗状オリフィスを設け、整流器の貫通孔径は前記オリフィス孔径より大とし、各貫通孔間のピッチは等しく配置し、流量調整板の孔と整流器の貫通孔が相対移動により連通する連通孔を形成可能な位置に設けられており、前記流量調整板をオリフィス直径の異なる流量調整板と交換することにより流量調整することを特徴とする流下液膜式熱交換装置。

  2. 整流器の底部から上方に延びるように設けられ、上部が開放された筒状の排気ダクト及び熱交換容器の側面に設けた排気口と逆側面に設けた吸気口からなり、あるいは整流器側面に設けた通気口及び熱交換容器の側面に設けた排気口と逆側面に設けた吸気口からなり、大気が下方の吸気口より吸い込まれて上昇して排気ダクト及び排気口から排出する放熱経路を形成し、熱交換容器内の流下するときに発生する気化熱を強制対流熱伝達して熱交換することを特徴とする請求項1記載の流下液膜式熱交換装置。



  3. 伝熱媒体流通管は、丸型状或いは楕円状に折曲した複数のループを垂直方向へ所定間隔で螺旋状に形成した熱交換部と、伝熱媒体を注入する注水部と、伝熱媒体を排出する排水部からなり、前記熱交換部は管壁の内表面及び外表面が軸線方向に延びる波形かつ螺旋状に形成され、伝熱媒体を下方から注入し、上方へ排出する流通経路に形成したことを特徴とする請求項1又は請求項記載の流下液膜式熱交換装置。

  4. 上方が大気に開放された有底筒状の被熱交換流体貯留槽が、整流器の上部に配置され、前記貯留槽の底部から上方に延びるように設けられた内筒管と、該内筒管の外側に被せる外筒管からなる2重構造で、内筒管の外表面と外筒管の内表面の間隙を流路として形成し、液位が外筒管の高さを超えるとサイフォン効果で流体を吸い上げ始め、外筒の下面の位置に達するまで吸い上げる液位調整部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の流下液膜式熱交換装置。

  5. 上部が密閉された筒状の被熱交換流体貯留槽を、整流器の上部に配置し、前記貯留槽の底部から下方に延出して設けられた液位管により、整流器の液位が液位管の下方にあると供給し始め、液位管の孔の上面位置に達すると供給を終え、サイフォン効果により減じた分量を供給して一定の液位を保つようにされた液位調整部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の流下液膜式熱交換装置。

  6. 前記熱交換装置を垂直方向に複数段重ねて、被熱交換流体を複数回連続して熱交換することを特徴とする請求項1乃至請求項又は請求項のいずれかに記載の流下液膜式熱交換装置。
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