JP6889455B1 - 回転電機 - Google Patents

回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP6889455B1
JP6889455B1 JP2020116903A JP2020116903A JP6889455B1 JP 6889455 B1 JP6889455 B1 JP 6889455B1 JP 2020116903 A JP2020116903 A JP 2020116903A JP 2020116903 A JP2020116903 A JP 2020116903A JP 6889455 B1 JP6889455 B1 JP 6889455B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connecting portion
rotor
electric machine
magnet
rotary electric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020116903A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021184689A (ja
Inventor
孝之 井上
孝之 井上
冨田 彰子
彰子 冨田
Original Assignee
アイティテクノ 株式会社
アイティテクノ 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アイティテクノ 株式会社, アイティテクノ 株式会社 filed Critical アイティテクノ 株式会社
Application granted granted Critical
Publication of JP6889455B1 publication Critical patent/JP6889455B1/ja
Publication of JP2021184689A publication Critical patent/JP2021184689A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】更なる軽量化を実現し、強度が高く、成形性に優れた樹脂製のロータカップを備える回転電機を提供する。【解決手段】固定子20の外側に回転子30を配してシャフト50を回転させるアウターロータ形の回転電機10であって、複数の永久磁石60と共に回転子30を構成するロータカップ31は、炭素繊維を含有するナイロン66で形成されている。又、ロータカップは31、シャフト50に固定される固定部32と、永久磁石60が装着される磁石装着部33と、固定部32と磁石装着部33とを連結する連結部34を有し、連結部34は、固定部32から放射状に、且つ上に凸の弧状に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製のロータカップを備えたアウターロータ形の回転電機に関する。
例えば、物流・農業分野などで深刻化する労働力不足への対策として、複数の回転翼を備え、無線により電波を利用して飛行できる無人航空機であるドローンの活用領域が広がっている。ドローンにおいては、重量物を、過疎地や離島など遠くまで運搬する必要性の観点から、従来使用されている小型のモータを大型化したモータの普及が望まれている。
このドローンにおいて、電動機として働く回転電機(モータ)は、動力源として重要な位置を占めている。ドローンの回転翼には、一般的にアウターロータ形の回転電機が用いられている。
アウターロータ形の回転電機は、固定子の外側に回転子を配してシャフトを回転させる回転電機であり、例えば、特許文献1には、以下の構造が開示されている。
図10に示すように、符号200は、固定子であって、その中央部に、シャフト回転用の貫通口250が設けられている。これは、鉄芯201にコイル220を巻付けた後、モールド樹脂202によって覆ったものである。そして、この成形の際に、固定子200の片側より取付け台400を突設する。
符号310は、金属製のロータカップであって固定子200を覆い被せるように配されている。このロータカップ310の中央部にはシャフト500が設けられている。また、ロータカップ310の内周面には、回転子に相当するマグネット(永久磁石)600が設けられている。シャフト500と固定子200の内周面とは2つのボールベアリング280、290によって回転自在に配されている。
符号203は、固定子200の貫通口250の下部側を覆うブラケットであって、このブラケット203は、モールド樹脂202に圧入嵌合されている。
このモータ(回転電機)100を回転させる場合には、固定子200に、電気を導通すると、回転子に当たるマグネット600が回転することによってロータカップ310が回転し、シャフト500が回転する。
特許文献2には、上記のロータカップの材質として、冷間圧延鋼板(SPCC)や、鍛造用鋼、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等により構成されている旨が開示されている。
特許文献2では、ロータカップに相当する磁石ホルダとして、以下の構造が開示されている。図11に示すように、固定部320により、回転軸Oに対して磁石ホルダ(ロータカップ)310が固定されている。中間部312は、環状の内側肩部313と環状の外側肩部314を有する。外側肩部314は、中間部312の径方向において内側肩部313の外側に位置している。内側肩部313と外側肩部314は、中間部312の軸方向において互いに離間している。これにより、中間部312の径方向において、円筒部311と固定部320とは部分的に重複している。つまり、固定部320の基端部(図の下側の奥側端部)よりも軸方向外側に、円筒部311が突出するものとなっている。又、円筒部311の内側に永久磁石600が貼着されている。
特開平07−59316号公報 特開2019−122250号公報
ところで、特許文献1に示されたアウターロータ形の回転電機では、金属製のロータカップを使用しているので、重いという問題がある。
一方、特許文献2に示された構造を、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で成形する場合には、円筒部311と固定部320とは部分的に重複する多段に屈曲する部分において、炭素繊維が樹脂の流れを阻害し、所定の肉厚に成形することが難しい。
又、上方に複数の屈曲部を形成し、更に円筒部311の下方が開放された筒状に成形すると、下方端部が成形後の収縮によって、内側に変形する不具合が発生する可能性がある。
なお、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の比重は、1.5から1.7であり、確かに、鉄に比較すれば、軽量化を図ることができるが、ドローンのような無人航空機では、更なる軽量化が開発要素の一つになっている。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、更なる軽量化を実現し、強度が高く、成形性に優れた樹脂製のロータカップを備える回転電機を提供することを目的とするものであり、請求項1の本発明は、固定子の外側に回転子を配してシャフトを回転させるアウターロータ形の回転電機であって、複数の永久磁石と共に回転子を構成するロータカップは、炭素繊維を含有するナイロン66で形成され、ロータカップを形成するナイロン66への炭素繊維の含有量は、ナイロン66の100重量部に対して、15重量部から30重量部であり、ロータカップは、シャフトに固定される固定部と、永久磁石が装着される磁石装着部と、固定部と磁石装着部とを連結する連結部を有し、連結部は、板状であり、固定部から放射状に、且つ上に凸の弧状に湾曲して形成されていることを特徴とする回転電機である。
請求項1の本発明では、複数の永久磁石と共に回転子を構成するロータカップは、炭素繊維を含有するナイロン66で形成されているので、非常に高い強度を有し、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)より比重が小さく、更なる軽量化を図ることができる。
又、ナイロン66は、熱可塑性樹脂であるので、射出成形による異形押出等、加工が容易であり、成形性に優れ、且つ低コスト化を図ることができる。又、ロータカップを形成するナイロン66への炭素繊維の含有量は、ナイロン66の100重量部に対して、15重量部から30重量部であるので、高い強度、低比重と低成形収縮率を同時に実現することができる。炭素繊維の含有量が、ナイロン66の100重量部に対して、15重量部未満の場合は、比重は小さいが、強度面で劣る。又、成形後の収縮率が増加するので好ましくない。一方、30重量部を越える場合は、強度と成形後の収縮率の観点からは問題ないが、比重が増加するので好ましくない。又、ロータカップは、シャフトに固定される固定部と、永久磁石が装着される磁石装着部と、固定部と磁石装着部とを連結する連結部を有し、連結部は、板状であり、固定部から放射状に、且つ上に凸の弧状に湾曲して形成されているので、連結部分に屈曲部分が少なく、炭素繊維が樹脂の流れを阻害せず、成形時の優れた形状安定性を有する。又、連結部は、固定部から放射状に形成されているので、連結部を全面に形成する場合に比べ、ロータカップを更に軽量化することができる。
請求項の本発明は、固定部は、シャフトの上下方向に連結される筒状部と、筒状部から略水平方向に形成された円盤部を有し、連結部は、円盤部から放射状に形成され、円盤部と連結部の内面には、円盤部と中心を同じにし、円盤部近傍の連結部間に跨って下方に突出する円筒部と、円筒部の内側に連結し、円盤部と連結部の内面から下方に突出し、連続して連なる筒状角柱部とから構成される補強部が形成されている回転電機である。
アウターロータ形の回転電機では、ロータカップが高速で回転するため、ロータカップには、高い機械的強度と、安定した回転を行うために高い真円度が要求される。ところで、樹脂成形では、すべてにおいて加熱して成形を行った後に冷却して固化させるが、冷却時に樹脂が収縮する。
請求項の本発明では、固定部は、シャフトの上下方向に連結される筒状部と、筒状部から略水平方向に形成された円盤部を有し、連結部は、円盤部から放射状に形成されているので、一定の幅を有する複数の連結部を固定部に連結することができ、固定部と連結部の接続部分の機械的強度を高めることができる。
又、円盤部と連結部の内面には、円盤部と中心を同じにし、円盤部近傍の連結部間に跨って下方に突出する円筒部と、円筒部の内側に連結し、円盤部と連結部の内面から下方に突出し、連続して連なる筒状角柱部とから構成される補強部が形成されているので、成形後においても、特に、放射状に形成される連結部における高い真円度が維持され、ロータカップにおける高速回転時においても、安定した回転と、固定部と連結部における高い機械的強度を実現することができる。
請求項の本発明は、磁石装着部は、磁石の各々を収容する磁石収容部に区切られ、磁石収容部は、下方に開口部を有する筒状に形成され、連結部は、各磁石収容部の上部、且つ周方向の中央部に連結されている回転電機である。
請求項の本発明では、磁石装着部は、磁石の各々を収容する磁石収容部に区切られ、磁石収容部は、下方に開口部を有する筒状に形成されているので、下方端部が成形後の収縮によって、内側に変形することを防止することができる。又、接着剤等による永久磁石のロータカップ内面への貼着が不要、又は、接着剤を使用する場合も、その使用量を大幅に削減することができる。
更に、連結部は、磁石収容部の各々の上方、且つ周方向の中央部に連結されているので、連結部は、ロータカップの回転時に永久磁石に生じる周方向の遠心力に垂直となる位置に連結され、ロータカップの回転が安定する。
請求項の本発明は、連結部と磁石装着部との間には、径方向において、連結部の半径と磁石装着部の半径の間の半径を有する段差部が周方向に帯状に形成されている回転電機である。
請求項の本発明では、連結部と磁石装着部との間には、径方向において、連結部の半径と磁石装着部の半径の間の半径を有する段差部が周方向に帯状に形成されているので、段差部において、炭素繊維がナイロン66内で3次元的に配置され、連結部と磁石装着部の接続部分の機械的強度を増加させることができる。
請求項の本発明は、ロータカップの内面において、段差部から磁石収容部の上端部より僅かに下方に至る領域には、軟質磁性材料からなる内リングが配設されている回転電機である。
請求項の本発明は、ロータカップの内面において、段差部から磁石収容部の上端部より僅かに下方に至る領域には、軟質磁性材料からなる内リングが配設されているので、磁界の妨げと重量増を抑制しつつ、高速回転によって磁石に発生する遠心力が増大しても、磁石装着部の耐久性等を向上させることができる。
請求項の本発明は、固定子は、コイルが巻付けられたコイル部と、コイル部とシャフトとの間に配置される接続部を備え、接続部は、炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂で構成されている回転電機である。
請求項の本発明では、固定子は、コイルが巻付けられたコイル部と、コイル部とシャフトとの間に配置される接続部を備え、接続部は、炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂で構成されているので、成形加工性に優れ、固定子を軽量化することができる。
請求項の本発明は、熱可塑性樹脂は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂である回転電機である。請求項の本発明では、熱可塑性樹脂は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂であるので、剛性等の機械的特性、耐熱性、電気絶縁性及び成形加工性に優れた固定子の接続部を製造することができる。
又、炭素繊維を含有するナイロン66から構成されているロータカップと共に、回転電機を軽量化することができる。
固定子の外側に回転子を配してシャフトを回転させるアウターロータ形の回転電機であって、複数の永久磁石と共に回転子を構成するロータカップは、炭素繊維を含有するナイロン66から構成されているので、非常に高い強度を有し、更なる軽量化を図ることができる。
又、ナイロン66は、熱可塑性樹脂であるので、射出成形による異形押出等、加工が容易であり、成形性に優れ、且つ低コスト化を図ることができる。又、ロータカップを形成するナイロン66への炭素繊維の含有量は、ナイロン66の100重量部に対して、15重量部から30重量部であるので、高い強度、低比重と低成形収縮率を同時に実現することができる。炭素繊維の含有量が、ナイロン66の100重量部に対して、15重量部未満の場合は、比重は小さいが、強度面で劣る。又、成形後の収縮率が増加するので好ましくない。一方、30重量部を越える場合は、強度と成形後の収縮率の観点からは問題ないが、比重が増加するので好ましくない。又、ロータカップは、シャフトに固定される固定部と、永久磁石が装着される磁石装着部と、固定部と磁石装着部とを連結する連結部を有し、連結部は、板状であり、固定部から放射状に、且つ上に凸の弧状に湾曲して形成されているので、連結部分に屈曲部分が少なく、炭素繊維が樹脂の流れを阻害せず、成形時の優れた形状安定性を有する。又、連結部は、固定部から放射状に形成されているので、連結部を全面に形成する場合に比べ、ロータカップを更に軽量化することができる。
本発明の実施形態に係る回転電機を説明する縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るロータカップの側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るロータカップの平面図である。 図3におけるA−A断面図であり、断面より後方を省略した図である。 本発明の第2の実施形態に係るロータカップの側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るロータカップの平面図である。 図6におけるA−A断面図であり、断面より後方を省略した図である。 本発明の第3の実施形態に係るロータカップであり、下方からロータカップの内面を見た平面図である。 本発明の第4の実施形態に係るロータカップであり、図8におけるB−B断面図であり、断面より後方を省略した図である。 従来のアウターロータ型の回転電機の断面図である(特許文献1)。 従来のアウターロータ型の回転電機のロータカップに相当する磁石ホルダの断面図である(特許文献2)。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る回転電機について説明する。なお、図1の回転電機において、ロータカップは、第2の実施形態のものが記載されているが、第1、第3及び第4の実施形態のロータカップを使用することも可能である。
以下の説明において、軸Oと直交する方向を径方向といい、軸Oの周囲を回転する方向を周方向という。なお、以下に述べる寸法、形状、物質名、永久磁石の材質、数等や配置方法等は例示であり、回転電機の仕様等により適宜変更される。
(回転電機10)
本実施形態の回転電機10の出力は、1kWである。図1は、回転電機10を説明する縦断面図である。図1に示す回転電機10は、アウターロータ形の回転電機であり、ドローンの回転翼を駆動する回転電機である。回転電機10は、主に、固定子20、回転子30、ベース部40とシャフト50により構成されている。固定子20は、ベース部40の上面に固定されている。
固定子20は、コア21に巻回されたコイル22から構成されるコイル部23と、径方向中心にシャフト50が挿通される貫通孔25が形成される接続部24を備えている。
接続部24は、炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂であるPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂で構成され、射出成形により製造される。なお、接続部24を構成する熱可塑性樹脂としては、他に、PBT(ポリブチルテレフタレート)樹脂やPC(ポリカーボネート)樹脂が好ましいが、剛性等の機械的特性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性と成形加工性をバランスよく備えている観点から、PPS樹脂が最も好ましい。
PPS樹脂には、炭素繊維が含有されている。この発明を限定しない例示として、炭素繊維で強化されたPPS樹脂は、三菱ケミカル株式会社製の品番PPS−C−30である。上記樹脂は、PPS100重量部に対して、30重量部の炭素繊維を含有している。なお、炭素繊維の含有量は、樹脂の機械的強度、寸法安定性等の観点から、PPS100重量部に対して、5重量部から45重量部が好ましい。更に、炭素繊維を含有するPPS樹脂には、無機系や有機系の添加剤を含むことができる。
又、接続部24は、図1に示すように、コイル部23と貫通孔25の中間部26が薄肉化されている。中間部26を薄肉に形成することにより、固定子20の軽量化を図ることができる。
回転子30は、カップ状のロータカップ31、ロータカップ31に収容された永久磁石60を有している。本実施形態では、ロータカップ31とロータカップ31の径方向中心に結合されたシャフト50の接続は、シャフト50に予め複数の溝(図示せず)を形成し、ロータカップ31を一体成形することにより行った。なお、ロータカップ31とシャフト50の接続は、保持ガイド方式のリング形状のナットを用いて行っても良い。ロータカップ31については、後に詳述する。
永久磁石60は、加工性に優れ、後述するロータカップ31の磁石装着部33の磁石収容部36の形状への追従性がよく、安価なネオジムと鉄とホウ素を主成分とするネオジム磁石を使用した。なお、サマリウムとコバルトを主成分とするサマリウムコバルト磁石を使用してもよい。
永久磁石60においては、外側がN極であるとき、内側はS極になる。磁石収容部36に挿入される永久磁石60では、周方向に沿って隣り合う磁極の間で、磁界方向が互いに逆になるように配置される。その結果、永久磁石60の数は偶数となる。
シャフト50は、固定子20の接続部24の貫通孔25に挿入されており、接続部24の上下には、ベアリング28、29が取付けられ、シャフト50が周方向へ回転可能に支持されている。回転子30は、固定子20に上からかぶせられるように配置され、回転子30の永久磁石60と固定子20とは水平方向に対向配置されている。
回転電機10は、電力が供給されると、シャフト50を回転中心として、シャフト50と回転子30とが周方向に回転する。
(ロータカップ31)
次に、本発明の第1の実施形態に使用されるロータカップ31について、図2から図4に基づいて説明する。
ロータカップ31は、シャフト50に固定される固定部32と、永久磁石60が装着される磁石装着部33と、固定部32と磁石装着部33とを連結する連結部34を有し、連結部34は、固定部32から放射状に、且つ上に凸の弧状に形成されている。
ロータカップ31の固定部32は、シャフト50上下方向に連結される筒状部32aと、筒状部32aの外側の中間部分からほぼ水平方向に形成された円盤部32bを有している。円盤部32bを形成することにより、一定の幅を有する複数の連結部34を固定部32に連結することができ、固定部32と連結部34の接続部分の機械的強度を高めることができる。
磁石装着部33は、ロータカップ31を固定子20に上からかぶせて装着したときに、固定子20とは水平方向に対向配置される位置に、後述する連結部34から連続して筒状に形成される。磁石装着部33には、永久磁石60の各々を収容する下方に開口部37が形成された筒状の磁石収容部36が形成されている。本第1の実施形態では、磁石収容部36は、同一形状に18箇所形成した。なお、磁石収容部36の数は、18箇所には限定されない。
磁石収容部36の空間領域は、挿入される永久磁石60に合わせて形成される。本第1の実施形態では、永久磁石60のサイズは、高さが33mm、幅が14mm、厚さが2mmの直方体である。
又、図4に示すように、磁石装着部33は、後述する連結部34の内側面が磁石収容部36の内側面と面一になるように連結されており、磁石装着部33の外側面は、連結部34の外側面よりも外側に突出するように連結部34の外側面に連結されている。
連結部34は、固定部32の円盤部32bから連続して、放射状に、且つ上に凸の円弧状に、磁石装着部33に接続されている。なお、円弧でなくて、楕円、又は他の弧状でもよい。又、連結部34は、磁石装着部33の各々の磁石収容部36の上方、且つ周方向の中央部38に連結されている。したがって、本第1の実施形態では、連結部34は、20度の一定間隔で18本形成されている。
ロータカップ31の寸法については、磁石装着部33の下端部から固定部32の上端部までは80mmである。磁石装着部33の内側面の直径は90mm、外側面の直径は100mm、高さは36mmである。そして、筒状部32aの外径は18mm、高さは30mmであり、円盤部32bの直径は40mm、板厚は3mmである。又、連結部34の外側面の円弧の半径は22mm、板厚は2.5mm、幅は5mmである。
ロータカップ31は、熱可塑性樹脂であるナイロン66を使用し、射出成形によって製造される。ナイロン66には、炭素繊維が含有されている。この発明を限定しない例示として、炭素繊維で強化されたナイロン66は、三菱ケミカル株式会社製のPA66−N66−C−20である。上記樹脂は、ナイロン66の100重量部に対して、20重量部の炭素繊維を含有しており、比重は、1.22である。
次に、本発明の第2の実施形態に使用されるロータカップ31について、図5から図7に基づいて説明する。
本第2の実施形態に使用されるロータカップ31における上記第1の実施形態との相違点は、本第2の実施形態では、連結部34と磁石装着部33との間に、径方向において、連結部34の半径と磁石装着部33の半径の間の半径を有する段差部35が周方向に帯状に形成されている点にある。この帯状に形成されている段差部35により炭素繊維がナイロン66内で3次元的に配置され、連結部34と磁石装着部33の接合部分の機械的強度が増加する。
又、図6に示すように、シャフト50と一体化される固定部32の筒状部32aの水平断面は、円形ではなく、円の直径に対称に削除された形状になっている。なお、シャフト50も同様な断面に加工されている。これは、回転子30のトルクが大きくなったときに、シャフト50とロータカップ31の固定部32の筒状部32aとの間に滑りが発生することを防止するためであり、この場合は、シャフト50に予め複数の溝(図示せず)を形成する必要はない。
本第2の実施形態においても、ロータカップ31の寸法における磁石装着部33のサイズは上記第1の実施形態と変わらない。ただし、段差部35を形成する関係で、連結部34の半径を小さく設定した。なお、形成される段差部35の高さは、12.5mm、厚さは、連結部34と同じ2.5mmである。又、連結部34から段差部35、段差部35から磁石装着部33へは厚さ分(2.5mm)外側に突出するように形成されている。
次に、本発明の第3の実施形態に使用されるロータカップ31について、図8に基づいて説明する。図8は、下方からロータカップ31の内面を見た平面図である。
本第3の実施形態に使用されるロータカップ31における上記第2の実施形態との相違点は、本第3の実施形態では、円盤部32bと連結部34の内面には、円盤部32bと中心を同じにし、円盤部32b近傍の連結部34間に跨って下方に突出する円筒部62と、円筒部62の内側に連結し、円盤部32bと連結部34の内面から下方に突出し、連続して連なる筒状角柱部63とから構成される補強部61が形成されている点にある。
樹脂樹脂成形では、すべてにおいて加熱して成形を行った後に冷却して固化させるが、冷却時に樹脂が収縮する。円盤部32bと中心を同じにし、円盤部32b近傍の連結部34間に跨って下方に突出する円筒部62と、円筒部62の内側に連結し、円盤部32bと連結部34の内面から下方に突出し、連続して連なる筒状角柱部63とから構成される補強部61が形成されているので、成形後においても、特に、放射状に形成される連結部34における中心(回転軸O)に対する高い真円度が維持され、ロータカップ31における高速回転時においても、安定した回転と、固定部32と連結部34における高い機械的強度を実現することができる。
ここで、円筒部62の外側の直径は48mm、板厚は0.8mmである。又、筒状角柱部63は、正六角形が12個連続して連なって形成され、所謂、ハニカム形状になっている。各正六角形における長さXは10.1mm、板厚は0.8mmである。又、12個の正六角形の内の6個は、その一辺が円筒部62の円弧に連結している。なお、正六角形の角部が円筒部62の内面に連結するように形成してもよい。更に、上記6個の正六角形の筒状角柱部63は、その一辺が円筒部62の円弧と一部となる、すなわち、円筒部62の円弧と一体化されるように形成してもよい。
筒状角柱部63は、正六角形に限定されず、他の形状であってもよく、異なる形状の組み合わせであってもよい。又、本第3の実施形態では、正六角形の筒状角柱部63が、一重に12個連続して連なって形成されているが、12個には限定されず、更に、二重等多重に形成してもよい。
次に、本発明の第4の実施形態に使用されるロータカップ31について、図9に基づいて説明する。図9は、図8におけるB−B断面図であり、断面より後方を省略した図である。
本第4の実施形態に使用されるロータカップ31における上記第3の実施形態との相違点は、本第4の実施形態では、ロータカップ31の内面において、段差部35から磁石収容部36の上端部39より僅かに下方に至る領域には、軟質磁性材料からなる内リング65が配設されている点にある。
本第4の実施形態で使用した内リング65の材質は鉄であり、厚さは、0.6mm、幅が13.5mmのリング状である。又、上下に直径が2.4mmの孔部66が、周方向に一定の間隔で開けられている。内リング65は、ロータカップ31を成形する時に、インサート成形によって、一体的に配設される。そのため、図9に示すように、内リング65が連結部34と段差部35の連結部分に食い込み、又、内リング65の孔部66内に樹脂が充填されて配設される。なお、内リング65に使用される軟質磁性材料は、鉄以外にも、例えば、ケイ素鋼(電磁鋼板)、パーマロイ、センダスト、ソフトフェライト等、保磁力が小さく透磁率が高い軟質磁性材料を使用することができる。
又、内リング65は、磁石収容部36の上端部39より0.5mm下方に至る領域まで配設される。その結果、内リング65は、磁石収容部36における永久磁石60の存在する領域の一部をカバーするので、磁石装着部33の剛性が高まり、ロータカップ31が高速回転し、永久磁石60に発生する遠心力が増大しても磁石装着部33の耐久性等を向上させることができる。
なお、内リング65を下方まで延設すると、磁石装着部33の剛性は更に高まるが、永久磁石60とコイル部23との間に内リング65が存在することになり、磁界が妨げられ、回転電機10の出力が低下するので望ましくない。更に、重量増となる。したがって、内リング65は、磁界の妨げと重量増の抑制の観点から、磁石収容部36の上端部39より1.0mm程度下方に至る領域までの配設に止めておくことが望ましい。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、磁石収容部36は、永久磁石60の各々を収容する下方に開口部37が形成された筒状に形成したが、磁石収容部36の内側面を一部削除し、直方体の永久磁石60の高さと幅を、磁石収容部36の側面と上面でガイドするような枠状に形成してもよい。
例えば、上記の実施形態では、磁石収容部36の下方は開口部37となっているが、挿入した永久磁石60の下方への抜けを防止するために、開口部37の下端部に突起を形成してもよい。
10 回転電機
20 固定子
23 コイル部
24 接続部
25 貫通孔
30 回転子
31 ロータカップ
32 固定部
33 磁石装着部
34 連結部
35 段差部
36 磁石収容部
39 上端部
40 ベース部
50 シャフト
60 永久磁石
61 補強部
62 円筒部
63 筒状角柱部
65 内リング
66 孔部

Claims (7)

  1. 固定子の外側に回転子を配してシャフトを回転させるアウターロータ形の回転電機であって、
    複数の永久磁石と共に前記回転子を構成するロータカップは、炭素繊維を含有するナイロン66で形成され、前記ロータカップを形成するナイロン66への炭素繊維の含有量は、ナイロン66の100重量部に対して、15重量部から30重量部であり、
    前記ロータカップは、前記シャフトに固定される固定部と、
    前記永久磁石が装着される磁石装着部と、
    前記固定部と前記磁石装着部とを連結する連結部を有し、
    前記連結部は、板状であり、前記固定部から放射状に、且つ上に凸の弧状に湾曲して 形成されていることを特徴とする回転電機
  2. 前記固定部は、前記シャフトの上下方向に連結される筒状部と、該筒状部から略水平方向に形成された円盤部を有し、前記連結部は、前記円盤部から放射状に形成され、
    前記円盤部と前記連結部の内面には、
    前記円盤部と中心を同じにし、前記円盤部近傍の前記連結部間に跨って下方に突出する円筒部と、
    前記円筒部の内側に連結し、前記円盤部と前記連結部の内面から下方に突出し、連続して連なる筒状角柱部とから構成される補強部が形成されている請求項に記載の回転電機。
  3. 前記磁石装着部は、前記永久磁石の各々を収容する磁石収容部に区切られ、
    該磁石収容部は、下方に開口部を有する筒状に形成され、
    前記連結部は、前記磁石収容部の各々の上方、且つ周方向の中央部に連結されている請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記連結部と前記磁石装着部との間には、径方向において、前記連結部の半径と前記磁石装着部の半径の間の半径を有する段差部が周方向に帯状に形成されている請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記ロータカップの内面において、前記段差部から前記磁石収容部の上端部より僅かに下方に至る領域には、軟質磁性材料からなる内リングが配設されている請求項に記載の回転電機。
  6. 前記固定子は、コイルが巻付けられたコイル部と、該コイル部と前記シャフトとの間に配置される接続部を備え、前記接続部は、炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂で構成されている請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記熱可塑性樹脂は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂である請求項に記載の回転電機。
JP2020116903A 2020-05-21 2020-07-07 回転電機 Active JP6889455B1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020088702 2020-05-21
JP2020088702 2020-05-21

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6889455B1 true JP6889455B1 (ja) 2021-06-18
JP2021184689A JP2021184689A (ja) 2021-12-02

Family

ID=76429542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020116903A Active JP6889455B1 (ja) 2020-05-21 2020-07-07 回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6889455B1 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000060063A (ja) * 1998-08-05 2000-02-25 Nippon Seiko Kk ファンモータ
JP3769138B2 (ja) * 1999-01-22 2006-04-19 日本電産サンキョー株式会社 ポンプ装置
US8946954B2 (en) * 2012-04-20 2015-02-03 Nidec Motor Corporation Integrated direct drive motor and control
WO2017043865A1 (ko) * 2015-09-08 2017-03-16 엘지전자 주식회사 로터 및 이를 포함하는 모터
CN205666697U (zh) * 2015-11-13 2016-10-26 汕头市杰泰电子科技有限公司 一种无刷直流电机外转子机壳
JP6698011B2 (ja) * 2016-12-27 2020-05-27 株式会社ケーヒン 空調用ブロアモータユニット
US11342812B2 (en) * 2017-09-29 2022-05-24 Nidec Corporation Motor
JP7010204B2 (ja) * 2017-12-28 2022-01-26 株式会社デンソー 回転電機及び回転電機の製造方法
JP6692870B2 (ja) * 2018-09-18 2020-05-13 澤藤電機株式会社 アウターロータ型電動機用ロータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021184689A (ja) 2021-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6464822B2 (ja) モータ
CN103580425B (zh) 轴向间隙型旋转电机
US8760025B2 (en) Interior permanent magnet machine having off axis centered arc geometry
JP4720982B2 (ja) アキシャルエアギャップ型電動機
US20050225192A1 (en) Rotor arrangement for an electric machine
US20110095642A1 (en) Magnetic iron core, method for manufacturing the same, axial-gap rotating electrical machine, and static electrical machine
CN102684326B (zh) 轴向气隙型电动机
EP1923982A2 (en) Axial air gap type electric motor
US20060125342A1 (en) Electric motor
KR20050056883A (ko) 송풍장치
US20150162791A1 (en) Rotor and motor including the same
US8786155B2 (en) Axial gap rotating electrical machine
CN201947136U (zh) 轴向气隙型电动机
JP6889455B1 (ja) 回転電機
KR101905306B1 (ko) 모터
CN103107666B (zh) 磁体式发电机
US11901798B2 (en) Fan motor
CN110504773B (zh) 转子和具有其的电机和洗衣机以及转子的制造方法
US20220200379A1 (en) Injection-molded magnet holder for a brushless electric motor
CN216625414U (zh) 一种无励磁损耗的无铁芯转子
KR20080022981A (ko) 엑셜 갭형 모터 및 이의 제조방법
CN113646993A (zh) 马达
CN217183053U (zh) 转子及马达
JP2020137330A (ja) モータ、送風装置
CN103828198A (zh) 洗衣机用电动机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201126

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201126

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210513

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210513

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6889455

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371