JP6889180B2 - ホスフェート誘導体及びゲムシタビンプロドラッグnuc−1031のジアステレオ選択性合成 - Google Patents

ホスフェート誘導体及びゲムシタビンプロドラッグnuc−1031のジアステレオ選択性合成 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、新規のホスホルアミデート中間体を使用するゲムシタビン−[フェニル(ベンゾイル−L−アラニル)]−ホスフェートの新規の製法に関する。
シタラビン、フルダラビン、クラドリビン、カペシタビン、ゲムシタビン、及びペントスタチンのような多数のヌクレオシド類似体が、高度に効果的な抗悪性腫瘍薬として、臨床的に使用されている。これらの中でも、ゲムシタビン(2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシシチジン;ジェムザール(登録商標)として販売されている)は、固形腫瘍に対するそのユニークな活性のため、特に興味深い。現在、乳癌、非小細胞肺癌、卵巣癌及び膵臓癌の治療用に認可され、膀胱癌、胆管癌、大腸癌及びリンパ腫を含む各種の他の癌を治療するために広く使用されている。
このヌクレオシド類似体に特有のいくつかの自己増強メカニズムは、固形腫瘍に対するゲムシタビンの活性の要因であると考えられる。ゲムシタビンのジホスフェート代謝物は、リボヌクレオチドリダクターゼを阻害して、細胞内デオキシシチジン三リン酸(dCTP)の低下、及びこのようにして、三リン酸ゲムシタビン代謝物のDNAへの取り込みの増大を生じ、これによって、DNA合成の阻害を生じ、細胞分裂サイクルの完了をブロックする。さらに、dCTP濃度の減少は、ゲムシタビンの初期リン酸化(薬物によるDNA合成の阻害において必要な工程である)を担当する酵素シチジンキナーゼを制御する。最後に、ゲムシタビンの三リン酸代謝物は、シチジンデアミナーゼ(ウリジン代謝物への転化によって、ゲムシタビンの不活性化を担当する)の阻害剤である。従って、上記ファクターの付加的特性は、固形腫瘍の治療におけるゲムシタビンの効力を説明できる。
ProTidesの親油性のため、これらの分子は、ヌクレオチド一リン酸を、直接、無傷腫瘍細胞に送達できる。これまでの研究は、ヌクレオシド類似体薬物及びそれらの誘導体用の多重の細胞輸送メカニズムを特徴付けるものであった(例えば、Balimaneら,Adv. Drug Delivery Rev. 1999,39,183−209参照)。比較的親水性であるゲムシタビンは、受動拡散を介して、形質膜を透過する能力が限られており、いくつかの研究では、ゲムシタビンは、平衡型及び集中的なヌクレオチドトランスポーターのための基質(それぞれ、ENT’S及びCNT’S)であることが証明されている。具体的に言うと、ゲムシタビンは、ヒトENT1、ENT2、CNT1及びCNT3によって輸送されるが、プリン−選択性の集中的トランスポーターCNT2ではない(Mackeyら,Cancer Res. 1998,58,4349−4357;Mackeyら,J. Natl. Cancer Inst. 1999,91,1876−1881;及びFangら,Biochem. J. 1996,317,457−465参照)。
米国特許第4,808,614号は、公知の抗ウイルス剤及び抗腫瘍薬である2,2’−ジフルオロヌクレオシド、特に、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシシチジン(一般に、ゲムシタビンとして知られている)を開示している。
米国特許第7,951,787号は、2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−O−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]ホスフェート(ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]ホスフェート又はNUC−1031として知られている)のようなヌクレオシドのホスホルアミデートを開示している。この特許には、N−メチルイミダゾールの存在下、ゲムシタビン又はその構造変異体を、式IIのフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニル)−ホスホクロリデートのようなホスホクロリデートのジアステレオ異性混合物(又はジアステレオマー混合物)と反応させ、続いて、カラムクロマトグラフィーによって、生成物を精製することにより、これらの誘導体を化学的に合成する方法が開示されているが、ジクロロメタン/メタノール(95/5)によって溶離する際、純粋な生成物が、白色の泡沫状固体として、非常に低い収率16%で得られる。
NUC−1031
Figure 0006889180
NUC−1031は、代表的には、ホスフェート中心においてエピマーである2つのジアステレオ異性体(又はジアステレオマー)の混合物として調製される。NUC−1031のジアステレオ異性体は、下記の構造を有する
(S)−NUC−1031
Figure 0006889180
(R)−NUC−1031
Figure 0006889180
NUC−1031は、極めて親油性であり、このように、水溶性に乏しく(計算によれば、<0.1mg/ml)であり、イオン化できる部分は、pKaを計算すると、非経口投与に適するpH範囲外にある値を示す。NUC−1031は、塩含量又はpHに関係なく、本質的に水に不溶性であり、これは、効果的な治療のために十分に高い用量で化合物を送達するための処方の開発について密接な関係を有する。また、NUC−1031を効果的なコストで製造することを可能にする有効な製造法の開発にも密接な関係を有する。
最近では、ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]ホスフェートの(S)−エピマーが、多数の極性有機溶媒と水との混合物における十分な溶解度を有し、治療剤としての処方及び投与について、好適性を提供することが見出された。(R)−エピマーの溶解度は、かなり低い。特定の溶媒混合物中では、(S)−エピマーと(R)−エピマーとの間の溶解度の差は100倍以上である。従って、より臨床的に有効で、実用的で、かつ患者に優しい投与法は、(R)−エピマーを使用して又は混合物を使用して開発されるよりも、(S)−エピマーを使用することによって開発されると期待されている。このように、ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−(S)−ホスフェートを、実質的にジアステレオ異性的に(又はジアステレオマー的に)純粋な型で提供できることが望まれている。
多数の溶媒、特に、HPLCを使用する化合物の分離に一般的に使用される溶媒においてNUC−1031の溶解度が低いことは、各種のHPLC系分離には、大容量の溶媒が必要になることを意味する。これは、HPLC系の工業的規模での分離法が、高コストであること、大量のエネルギー及び物を消費すること、及び大量の廃棄物が生成することを意味する。
出願時では、ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]ホスフェートを(S)−エピマーとして投与することが好ましいと見られていたが、(R)−エピマーをジアステレオ異性的に純粋な型で得ることを必要とする理由も考えられる。これらは、(R)−エピマーを(S)−エピマーに転化するために、又は(R)−エピマーが、その低溶解度を上回る(S)−エピマー以上の利益を提供するとの理由から、比較テストの実施を包含するであろう。
実際、(R)−エピマーは、ヒト肝細胞とのインキュベーションでは、(S)−エピマーの4倍の半減期を有することが示された。(R)−エピマーに関連するより長い半減期は、より短い固有クリアランスを示し、いくつかの利益を提供する(S)−エピマーとは異なった薬物動態及び薬物動力学プロフィールを生ずる。
(S)−及び(R)−エピマーは、いずれも、治療的には活性である。
国際公開第2014/076490号には、Cu(OTf)、CuCl、CuBr、CuI、Cu(OAc)、CuSO、Cu(OC(O)CF、Me(OTf)、Cu(OTf)、Yb(OTf)、Fe(OTf)、La(OTf)のような金属塩を含んでなる触媒の存在下、ゲムシタビン又はその構造変異体を、ホスホクロリデートのジアステレオ異性混合物と反応させることによって、ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]ホスフェートのようなヌクレオシドプロドラッグの製法が開示されており、その収率は45%である。
本発明の特定具体例の目的は、実質的にジアステレオ異性的に純粋なゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−(S)−ホスフェートを提供する方法を提供することにある。
本発明の特定具体例の目的は、実質的にジアステレオ異性的に純粋なゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−(R)−ホスフェートを提供する方法を提供することにある。
本発明の特定具体例の目的は、スケーラブルで、経済的で及び/又は効果的である、例えば、HPLCを使用する方法よりもスケーラブルで、経済的で及び/又は効果的である、(S)−エピマー及び/又は(R)−エピマーを、実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で提供する方法を提供することにある。このように、本発明の特定具体例の目的は、大規模製造に好適である、(S)−エピマー及び/又は(R)−エピマーを、実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で提供する方法を提供する方法を提供することにある。
本発明の特定具体例の目的は、簡単な方法、例えば、最小数の工程数及び(S)−エピマー及び/又は(R)−エピマーを実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で提供する最少量の試薬を使用する方法を提供することにある。
本発明の特定具体例の他の目的は、分離された(S)−エピマー又は(R)−エピマーを、実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で提供し、同時に、合成及び分離から生ずる各種の微量不純物の量及び性質に関する米国FDAのような機関によって規定された必要限界に適合又は上回るようにする方法を提供することにある。
本発明の特定の具体例は、上記の目的のいくつか又は全てを満たす。
本発明の第1の態様によれば、実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で、ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(式I):
Figure 0006889180
の製法が提供され、当該方法は、工程a)及び任意に工程b)を含んでなる;
工程a
式II
Figure 0006889180
(ここで、Rは電子吸引基であり、aは1〜5の整数である)の化合物を、塩基(B1)の存在下、式III
Figure 0006889180
の化合物と反応させて、式IV
Figure 0006889180
を実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で生成し、ここで、P、P、Pは、独立して、水素又は保護基を表し、ここで、式IIの化合物は、実質的にジアステレオ異性的に純粋な型である;
工程b)
、P、Pのいずれか1つ又はそれ以上が保護基である場合、任意に、式IVの化合物から保護基P、P、Pを除去して、実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で、ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートを提供する。
は、ハロ基(例えば、フッ素、臭素、塩素、又はヨウ素から選ばれる)、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロからなる群から選ばれ、aは1〜5の整数である。Rは、ハロ、例えば、フルオロでもよい。aは5でもよい。
置換フェノキシ基の変位は、ホスフェート立体化学の反転と伴って生ずる。このように、前駆体の(S)−ジアステレオ異性体は、NUC−1031の(S)−ジアステレオ異性体を提供し、前駆体の(R)−ジアステレオ異性体は、NUC−1031の(R)−ジアステレオ異性体を提供する。
このように、第1の態様の方法は、NUC−1031の(S)−ジアステレオ異性体をジアステレオ異性的に富んだ型で製造する方法であり、式IIの化合物は、ジアステレオ異性的に富んだ型の(S)−ジアステレオ異性体である。
塩基(B1)は、窒素塩基である。窒素塩基としては、N−アルキルイミダゾール(例えば、N−メチルイミダゾール(NMI))、イミダゾール、任意に置換されたピリジン(例えば、コリジン、ピリジン、2,6−ルチジン)及びトリアルキルアミン(例えば、トリエチルアミン、及びジイソプロピルエチルアミン)が含まれる。或いは、塩基(B1)は、有機金属塩基又は水素化金属塩基(例えば、NaH)でもよい。このように、塩基は、グリニャール試薬(例えば、アルキルマグネシウムハロゲン化物)でもよい。例示的なグリニャール試薬としては、tBuMgCl、tBuMgBrのようなt−ブチルマグネシウムハロゲン化物が含まれる。好ましくは、塩基はtBuMgClである。
方法は、溶媒S1中で実施される。
本発明の第2の態様では、式IIの化合物をジアステレオ異性的に富化する方法が提供され、当該方法は、
c)式IIの化合物のR−ジアステレオ異性体、又は式IIの化合物の(R)−及び(S)−ジアステレオ異性体の混合物を溶媒(S2)に懸濁又は溶解すること、
d)溶液又は懸濁液を塩基(B2)にて処理して、実質的にジアステレオ異性的に純粋な型で(S)−ジアステレオ異性体を得ること、及び
e)式IIの(S)−ジアステレオ異性体を単離すること
を含んでなる。
発明者らは、式IIの化合物を塩基で処理する際、化合物は異性化し、(R)−ジアステレオ異性体よりも、(S)−ジアステレオ異性体が優勢に形成される。このように、(R)−ジアステレオ異性体は、(S)−ジアステレオ異性体に転化されるか、又は(R)−ジアステレオ異性体及び(S)−ジアステレオ異性体のエピマー混合物は、(S)−ジアステレオ異性体に転化される。これは、本来的には、(R)−ジアステレオ異性体として形成されたものであっても、式IIの化合物のすべてが使用され、全く廃棄されるものがないため、第1の態様の方法を合体するNUC−1031の(S)−ジアステレオ異性体を製造する各種の合成順序のネットの効率を増大させる。
方法は、式IIの化合物を、(R)−及び(S)−ジアステレオ異性体の混合物として形成することを含んでなっていてもよく;及び工程c)は、式IIの化合物の(R)−及び(S)−ジアステレオ異性体の混合物を溶媒(S2)に懸濁又は溶解することを含んでなっていてもよい。
第1の態様において使用される式IIの化合物は、第2の態様の方法に従って形成された(S)−ジアステレオ異性体でもよい。
塩基(B2)は、有機アミン塩基(例えば、1級、2級、3級アミン、環状アミン)からなる群から選ばれ、例示的な有機アミン塩基としては、N−アルキルイミダゾール(例えば、N−メチルイミダゾール(NMI))、イミダゾール、任意に置換されたピリジン(例えば、コリジン、ピリジン、2,6−ルチジン)、及びトリアルキルアミン(例えば、トリエチルアミン、及びジイソプロピルエチルアミン)、又は無機塩基(例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属アリーロキシド)が含まれる。好ましくは、B2は3級アミンである。このように、B2はトリアルキルアミンであってもよい。このように、B2はトリアルキルアミンでもよい。最も好ましくは、B2はトリエチルアミンである。
溶媒S2は、アミド、エーテル、エステル、ケトン、芳香族炭化水素、ハロゲン化溶媒、ニトリル、スルホキシド、スルホン、及びその混合物からなる群から選ばれる。S2は、有機溶媒でもよい。有機溶媒としては、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル);ケトン(例えば、アセトン及びメチルイソブチルケトン);ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、及び1,2−ジクロロエタン);炭化水素(例えば、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン)、芳香族溶媒(例えば、ベンゼン及びトルエン)、エステル(例えば、酢酸エチル)及びアミド(例えば、DMF、NMP);又はその混合物が含まれる。好ましくは、S2は炭化水素であり、又は炭化水素を含んでなる混合物である。S2が混合物である場合、50容量%以上(例えば、70%以上)の炭化水素を含んでなる混合物であってもよく、S2は炭化水素であってもよい。炭化水素はヘキサンである。炭化水素はヘプタンであってもよい。S2は、ヘキサン又はヘプタンと、極性有機溶媒(例えば、エーテル、エステル、アルコール、又はハロゲン化溶媒)との混合物でもよい。S2は、ヘキサン又はヘプタンと、極性有機溶媒との混合物であって、50容量%以上(例えば、70%以上)のヘキサン又はヘプタンを含んでなる混合物でもよい。S2は、ヘキサン又はヘプタンと酢酸エチルとの混合物でもよい。S2は、ヘプタンと酢酸エチルとの混合物でもよい。S2は、ヘキサン又はヘプタンと酢酸エチルとの混合物であって、50容量%以上(例えば、70%以上)のヘキサン又はヘプタンを含んでなる混合物でもよい。S2は、ヘプタンと酢酸エチルとの混合物であって、50容量%以上(例えば、70%以上)のヘプタンを含んでなる混合物でもよい。
工程d)は、式IIの化合物と塩基B2との混合物を、2時間以上、撹拌することを含むことができる。工程d)は、式IIの化合物と塩基B2との混合物を、6時間以上、撹拌することを含むことができる。工程d)は、式IIの化合物と塩基B2との混合物を、10時間以上、撹拌することを含むことができる。工程d)は、式IIの化合物と塩基B2との混合物を、16時間以上、撹拌することを含むことができる。工程d)は、式IIの化合物と塩基B2との混合物を、36時間以上、撹拌することを含むことができる。
工程d)は、式IIの化合物と塩基B2との混合物を、0〜50℃の温度で撹拌することを含むことができる。工程d)は、式IIの化合物と塩基B2との混合物を、10〜35℃の温度で撹拌することを含むことができる。
特別な具体例では、式IIの化合物は、下記の中から選ばれる化合物である。
Figure 0006889180



Figure 0006889180



Figure 0006889180
式IIの化合物は、
Figure 0006889180
である。
式IIの化合物は、
Figure 0006889180
である。
ヒドロキシ基用の保護基(例えば、P)は、独立して、任意に置換された−Si(C1−6アルキル)、任意に置換された−C(O)−C〜C−アルキル、任意に置換された−C(O)−アリール、任意に置換された−C(O)−OC〜C−アルキル、−C(O)−O−アリル、−C(O)−O−CH−フルオレニル、任意に置換された−CH(アリール)、任意に置換された−(C〜C−アルキレン)−アリール、任意に置換された−C(O)OCH−アリール、及び−C〜C−アルキル−O−C〜C−アルキルから選ばれる。
アミノ基用の保護基(例えば、P及び/又はP)は、それぞれ、独立して、−C(O)OC〜C−アルキル、任意に置換された−C(O)OCH−アリール、−C(O)−O−アリル、−C(O)−O−CH−フルオレニル、任意に置換された−CH(アリール)、任意に置換された−(C〜C−アルキレン)−アリール、任意に置換された−C(O)−C〜C−アルキル、任意に置換された−C(O)−アリール、−S(O)−C〜C−アルキル、任意に置換された−S(O)−アリール、及び任意に置換された−Si(Cアルキル)から選ばれる。
式IIIの保護化原料化合物の多くは、当分野において公知であるか、又は公知の方法によって調製される。例えば、式IIIの原料化合物は、ゲムシタビンから、3’−ヒドロキシ及び4−アミノ基を好適な保護基にて保護することによって、合成される。保護基は、代表的には、例えば、「有機化学における保護基」,JWF McOmie編(1973);「有機化学における保護基」,2版,YW Green (1991);及び「保護基」,追補3版,P.JKoscienski (1955)に記載されたような一般的な保護基の方法論を使用して、付加又は除去される。
一般的には、初めに、ゲムシタビンのヒドロキシ基を、3’−ヒドロキシ及び4−アミノ基を保護するために使用されるものに対して直交する保護基(例えば、所望の3’−ヒドロキシ及び4−アミノ基を除去することなく除去される基)にて保護することによって、3’−ヒドロキシ及び4−アミノ基を保護した化合物を調製する必要がある。同時に又は続いて、3’−ヒドロキシ及び4−アミノ基を、所望の保護基にて保護し、5’−ヒドロキシ保護基を除去して、式IIIの化合物を生成できる。特定の保護基は、3’−ヒドロキシ及び5’−ヒドロキシ及び任意に4−アミノ基に、同時に、導入され、ついで、3’−ヒドロキシ及び4−アミノ基から除去されることなく、5’−ヒドロキシ基から選択的に除去される。
いくつかの具体例によれば、Pは、独立して、任意に置換された−Si(Cアルキル)、任意に置換された−C(O)−C−C−アルキル、任意に置換された−C(O)−アリール、任意に置換された−C(O)−OC−C−アルキル、−C(O)−O−アリル、−C(O)−O−CH−フルオレニル、任意に置換された−CH(アリール)、に置換された−(C−C−アルキレン)−アリール、任意に置換された−C(O)OCH−アリール及び−C−C−アルキル−O−C−C−アルキルから選ばれる。
は、独立して、任意に置換された−Si(Cアルキル)、任意に置換された−C(O)−C−C−アルキル、及び−C(O)OCH−アリール、−C(O)OCH−アリルから選ばれる。好ましくは、Pは、−C(O)O−tBu、−C(O)O−ベンジル及び−C(O)−O−アリルから選ばれる。このように、Pは、−C(O)OCH−アリールでもよい。P1は、−C(O)O−tBuでもよい。
或いは、Pは、独立して、任意に置換された−C(O)−C−C−アルキル及び任意−C(O)−アリールから選ばれてもよく、例えば、Pは、独立して、ベンゾイル及びアセチルから選ばれてもよい。
は、−C(O)OC−C−アルキル、任意に置換された−C(O)OCH−アリール、−C(O)−O−アリル、−C(O)−O−CH−フルオレニル、任意に置換された−CH(アリール)、任意に置換された−(C−C−アルキレン)−アリール、任意に置換された−C(O)−C−C−アルキル、任意に置換された−C(O)−アリール、−S(O)−C−C−アルキル、任意に置換された−S(O)−アリール及び任意−Si(Cアルキル)から選ばれる。
は、独立して、−C(O)OC−C−アルキル、任意に置換された−C(O)OCH−アリール、−C(O)−O−アリル、任意に置換された−CH(アリール)、及び任意に置換された−Si(Cアルキル)から選ばれる。好ましくは、Pは、−C(O)O−tBu、−C(O)O−ベンジル及び−C(O)OCH−アリルから選ばれてもよい。このように、Pは、−C(O)OCH−アリールであってもよい。
或いは、Pは、独立して、任意に置換された−C(O)−C−C−アルキル及び任意−C(O)−アリールから選ばれてもよく、例えば、Pは、独立して、ベンゾイル及びアセチルから選ばれてもよい。
他の変形例では、PはHである。
同様に、Pは、H、−C(O)OC−C−アルキル、任意に置換された−C(O)OCH−アリール、−C(O)−O−アリル、−C(O)−O−CH−フルオレニル、任意に置換された−CH(アリール)、任意に置換された−(C−C−アルキレン)−アリール、任意に置換された−C(O)−C−C−アルキル、任意に置換された−C(O)−アリール、−S(O)−C−C−アルキル、任意に置換された−S(O)−アリール、及び任意に置換された−Si(Cアルキル)から選ばれる。
好ましくは、PはHである
任意に置換された−Si(C1−6アルキル)基は、−Si(C1−4アルキル)基であってもよい。基(例えば、アルキル基)は、好ましくは、未置換である。例示的な実施例としては、トリエチルシリル及びt−ブチル−ジメチルシリルが含まれる。
任意に置換された−C(O)−C−C−アルキル基は、−C(O)−C−C−アルキル基であってもよい。基(例えば、アルキル基)は、好ましくは、未置換である。例示的な実施例としては、アセチル及びプロピオニルが含まれる。
任意に置換された−C(O)−アリール基は、−C(O)−フェニル基であってもよい。基(例えば、フェニル基)は、好ましくは、未置換である。例示的な実施例としては、ベンゾイルが含まれる。
任意に置換された−C(O)−OC−C−アルキル基は、−C(O)−C−C−アルキル基であってもよい。基(例えば、アルキル基)は、好ましくは、未置換である。例示的な実施例としては、−C(O)−O−メチル及び−C(O)−O−エチル含まれる。特に好適な具体例は、C(O)OtBuである。
任意に置換された−(C−C−アルキル)−アリール基は、好ましくは、任意に置換されたベンジル基である。例示的な実施例としては、ベンジル、フェネチル、4−メトキシベンジル、4−ニトロベンジル、4−ブロモベンジル、2,3−ジメトキシベンジル及び2,4−ジメトキシベンジルが含まれる。
任意に置換された−C(O)OCH−アリール基は、好ましくは、任意に置換された−C(O)Oベンジル基である。例示的な実施例としては、−C(O)Oベンジル及び−C(O)O−(4−メトキシベンジル)が含まれる。
任意に置換された−C−C−アルキル−O−C−C−アルキル基は、−C−C−アルキル−O−C−C−アルキル基であってもよい。基(例えば、アルキル基)は、好ましくは、未置換である。例示的な実施例としては、メトキシ−メチル(MOM)及び2−メトキシ−エトキシ−メチル(MEM)が含まれる。
任意に置換された−S(O)−C−C−アルキル基は、−S(O)−C−C−アルキル基であってもよい。基(例えば、アルキル基)は、好ましくは、未置換である。例示的な実施例としては、メタンスルホネートアセチル及びプロピオニルが含まれる。
任意に置換された−S(O)−アリール基は、−S(O)−フェニル基であってもよい。例示的な実施例としては、フェニルスホネート、4−メチルフェニルスルホネート及び4−ニトロフェニルスホネートが含まれる。
任意に置換された−CH(アリール)基は、−CH(フェニル)基であってもよい。例示的な実施例としては、トリチルが含まれる。
、P及びPの2以上が保護基である場合、脱保護工程は、2又は3つの別々の脱保護反応を含んでなる。これは、2又は3つの異なった保護基が使用され、これら2又は3つの保護基が同じ条件下で除去されるケースである。
しかし、脱保護工程は、全ての保護基を除去できる単一の脱保護反応を含んでなることもできる。このように、P及びPは、同じ条件下で除去される保護基であってもよい。P及びPが同一であってもよい。
及びPの両方が、任意に置換された−C(O)OC−C−アルキル、−C(O)−O−アリル及び任意に置換された−C(O)OCH−アリールから選ばれる基であってもよい。このように、P及びPの両方が、−C(O)OtBu、−C(O)−O−アリル及び−C(O)O−ベンジルから選ばれる基であってもよい。いくつかの具体例では、P及びPは、共に、−C(O)OtBu基である。
好ましくは、PはHである。このように、特別な具体例では、P及びPが同一の基であり、PがHである。特別な具体例では、P及びPが−C(O)OtBu基であり、Pが水素である。
及びPが、それぞれ、Hであり、及びPが保護基であってもよい。P及びPが、それぞれ、Hであり、及びPが、−C(O)O−tBu、−C(O)O−ベンジル及び−C(O)OCH−アリルから選ばれる保護基であってもよい。P及びPが、それぞれ、Hであり、及びPが、−C(O)O−tBuであってもよい。
明細書を通して、「ジアステレオ異性的に富んだ型」及び「実質的にジアステレオ異性的に純粋な型」とは、ジアステレオ異性純度(又はジアステレオマー純度)が95%以上であることを意味する。「ジアステレオ異性的に富んだ型」及び「実質的にジアステレオ異性的に純粋な型」とは、ジアステレオ異性純度が98%以上、99%以上、又は99.5%以上であることを意味する。
上述のアルキル及びアリール基(例えば、フェニル基(ベンジル基におけるフェニル基を含む)は、いずれも、化学的に可能であれば、1〜3個の置換基(それぞれ独立して、オキソ、=NR、=NOR、ハロ、ニトロ、シアノ、NR、NRS(O)、NRCONR、NRCO、OR、SR、SOR、SO、SO、SONR、COC(O)R、CONR、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルケニル、及びC−Cハロアルキル(ここで、Rは、それぞれ独立して、H、C−Cアルキル及びC−Cハロアルキルから選ばれる)から選ばれる)によって、任意に置換される。
上述のアルキル基は、いずれも、未置換であってもよい。
上述のアリール基(例えば、フェニル基(ベンジル基におけるフェニル基を含む)は、いずれも、化学的に可能であれば、1〜3個の置換基(それぞれ独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、NR、NRS(O)、NRCONR、NRCO、OR、SR、SOR、SO、SO、SONR、COC(O)R、CONR、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−CRR−アルケニル及びC−Cハロアルキル(ここで、Raは、それぞれ独立して、H、C−Cアルキル及びC−Cハロアルキルから選ばれる)から選ばれる)によって、任意に置換されてもよい。
上述のアリール基(例えば、フェニル基(ベンジル基におけるフェニル基を含む)は、いずれも、任意に、1〜3個の置換基(それぞれ独立して、ハロ、ニトロ、OR、C−C−アルキル、C−Cハロアルキル(ここで、Rは、それぞれ独立して、H、C−Cアルキル及びC−Cハロアルキルから選ばれる)から選ばれる)によって置換されてもよい。
アリール基は、結合価要件を満足するに適切なように、6〜20個の炭素原子有する。アリール基は、ヒュッケル則を満足する炭素環式基である(例えば、アリール基は、2(2n+1)個のπ電子を含有する簡素環式環系を含有する)。アリール基は、任意に置換されたフェニル基、任意に置換されたビフェニル基、任意に置換されたナフタレニル基、又は任意に置換されたアントラニル基でもよい。同様に、アリール基は、非芳香族の炭素環式部分を含むことができる。好ましくは、アリール基は、任意に置換されたフェニル基である。
アルキル基は、直鎖状又は分枝状である。このように、例えば、Cアルキル基は、n−ブチル、i−ブチル、又はt−ブチルである。
第1の態様の工程a)は、有機溶媒(S1)中で行われる。有機溶媒としては、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル);ケトン(例えば、アセトン及びメチルイソブチルケトン);ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン);及びアミド(例えば、DMF、NMP);又はその混合物が含まれるが、これらに限定されない。工程a)がグリニャール試薬の存在下で行われる場合、有機溶媒は、好ましくは、エーテルである。最も好ましくは、溶媒はテトラヒドロフランである。
第1の態様の工程a)が窒素塩基の存在下で行われる場合、有機溶媒は、最も好ましくは、ハロゲン化溶媒又はアミドである。
反応は、一般的に、好適な温度、例えば、約−5℃〜約40℃で行われる。好ましくは、反応温度は、約25℃〜約30℃である。反応では、約15分〜約16時間、好ましくは、約30分〜約60分間の時間、撹拌されてもよい。
得られた式IIの保護化ホスホルアミデートを含有する有機層を、同一の反応容器において、直接処理して、式Iのゲムシタビン−[フェニル(ベンゾイル−L−アラニル)]−ホスフェートを生成できる。或いは、反応終了時、当分野において公知の各種の方法、例えば、蒸留、蒸発、回転乾燥(例えば、Buchiロータリーエバポレーターによる)、凍結乾燥、流動床乾燥、フラッシュ乾燥、スピンフラッシュ乾燥によって、有機層から溶媒を濃縮して、粗製生成物残渣を得ることもできる。好ましくは、真空蒸留によって、溶媒を除去する。
本発明の方法は、ヒドロキシ及びアミン保護基の脱保護化を含むこともできる。
脱保護工程(工程b))は、工程a)の生成物を精製することなく、実施されてもよい。
保護基が、酸感受性である、例えば、トリル、C(O)OtBu、MOM、MEM、2,4−ジメトキシベンジル、2,3−ジメトキシベンジルである場合、脱保護工程は、好適な酸を使用して行われる。酸は、ブレンステッド酸(例えば、TFA、リン酸、HCl、又はギ酸)又はルイス酸(例えば、ZnBr)である。ルイス酸(例えば、ZnBr)は、あまり好ましくはない。同様に、HClもあまり好ましくはない。好ましくは、酸はTFAである。
保護基が、塩基感受性である、例えば、アセチル、ベンゾイルである場合、脱保護工程は、好適な塩基、例えば、NH水溶液、又はNaOH水溶液を使用して行われる。塩基感受性基は、あまり好ましくはない。
保護基が、シリル基(例えば、トリエチルシリル又はt−ブチルジメチルシリル)である場合、脱保護工程は、好適な酸(例えば、TFA)又は好適なフッ素源(例えば、フッ化テトラブチルアンモニウム、フルオロケイ酸、HF)を使用して行われる。
保護基が、ベンジル基又はC(O)Oベンジル基である場合、脱保護工程は、H及び好適は触媒(例えば、Pd/C)を使用して行われる。このような保護基は、あまり好ましくはない。
保護基が、4−メトキシベンジル、2,3−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、又はC(O)O−(4−メトキシベンジル)である場合、脱保護工程は、好適な酸化剤(例えば、m−クロロ過安息香酸)を使用して行われる。
保護基が、−C(O)−O−アリルである場合、脱保護工程は、(PPhPdを使用して行われる。
保護基が、−C(O)−O−CH−フルオレニルである場合、脱保護工程は、ピペリジンを使用して行われる。
がC(O)OtBuである場合、脱保護は、C−C−アルコール及び/又は水を使用して行われる。PがC(O)OtBuである場合、脱保護は、C−C−アルコール及び水の混合物を使用して行われる。脱保護は、イソプロピルアルコール(IPA)及び水の混合物を使用して行われる。
脱保護は、有機溶媒又はその混合物中でも行われる。例示的な有機溶媒としては、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン);アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル)が含まれるが、これらに限定されない。
脱保護が、酸(例えば、TFA)の存在下で行われる場合、有機溶媒は、好ましくは、ハロゲン化溶媒、例えば、ジクロロメタンである。
脱保護反応は、例えば、−10℃〜30℃(例えば、10℃まで)の範囲の温度で行われる。反応を行うための一般的な温度は、−5℃〜5℃である。反応では、約15分から16時間、好ましくは、約1時間〜約4時間、最も好ましくは、約2時間〜約3時間の時間で撹拌されてもよい。
工程b)を、C−C−アルコール及び/又は水(例えば、イソプロパノール(IPA)及び水の混合物)を使用して行う場合、反応混合物を、例えば、30℃〜90℃の温度又は60℃〜85℃の温度に加熱してもよい。
脱保護が、酸(例えば、TFA)の存在下で行われる場合、脱保護後に得られた生成物の単離は、一般に、脱保護工程で使用した過剰の酸を失活させ、生成物を、水非混和性の有機溶媒にて抽出し、有機溶媒の蒸発により生成物を回収することによって行われる。
抽出において有用な水非混和性有機溶媒の例としては、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル等のようなエステル;ジクロロメタン、クロロホルム等のような塩素化溶媒;トルエン、キシレン等のような芳香族炭化水溶媒が含まれる。
及びPが、ともに、C(O)OtBu基であり、及びPが水素であり、工程a)がtBuMgCl(例えば、TFA中)の存在下で行われ、及び工程b)が、TFA(例えば、DCM中)を使用して行われてもよい。
がC(O)OtBu基であり、P及びPが、それぞれ、水素であり、工程a)がtBuMgCl(例えば、TFA中)の存在下で行われてもよい。工程b)は、工程a)の生成物を単離することなく、工程a)の反応が終了した後、工程a)の反応混合物に、IPA及び水の混合物を添加することによって行われる。
特定の具体例では、本発明の第1の態様の方法から得られたゲムシタビン−[フェニル(ベンゾイル−L−アラニル)]−ホスフェートを精製することが、なお望ましいことがある。同様に、本発明の第2の態様の方法から得られた式IIの化合物を精製することが、なお望ましいこともある。精製方法は当業者によく知られており、クロマトグラフィー(例えば、カラムクロマトグラフィー)、再結晶及び蒸留が含まれる。他の具体例では、精製は不要である。
この明細書を通して、下記の略称を使用している:
DCM=ジクロロメタン;DIPE=ジイソプロピルエーテル;DMF=N,N−ジメチルホルムアミド;DMSO=ジメチルスルホキシド;IPA=イソプロピルアルコール;MTBE=メチル−t−ブチルエーテル;NMP=N−メチルピロリジノン;TBDMS=t−ブチルジメチルシリル;TEA=トリエチルアミン;TFA=トリフルオロ酢酸;THF=テトラヒドロフラン。
[実施例]
下記の実施例によって、本発明をさらに詳述するが、これらの実施例は、説明のためにのみ例示するものであり、本発明の精神を限定するものとして解釈されてはならない。
2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステル(式IIa)のジアステレオ異性体混合物の調製
Figure 0006889180
塩化メチレン(1L)中にL−アラニンベンジルエステル塩酸塩(100g)を含む撹拌した混合物に、25〜35℃において、フェニルジクロロホスフェート(77ml)を添加し、得られた混合物を−70℃〜−78℃に冷却し、トリメチルアミン(130.5ml)を添加し、同じ温度で、1時間撹拌した。反応混合物の温度を25〜35℃に上昇させ、2時間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、35℃以下、真空下で濃縮して、残渣を得た。得られた残渣に、25〜35℃において、ジイソプロピルエーテル(2L)を添加し、同じ温度において、30分間、撹拌した。反応混合物を濾過し、ジイソプロピルエーテル(500ml)で洗浄し、続いて、濾液を、35℃以下において、真空下で濃縮して、フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニル)−ホスホロクロリデートを得た。得られた化合物を、25〜35℃において、塩化メチレン(1L)に溶解し、−5℃〜−10℃に冷却した。同じ温度において、反応混合物に、ペンタフルオロフェノール(85.5g)、トリエチルアミン(65.2ml)を添加し、2時間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、35℃以下において、真空下で濃縮し、25〜35℃において、酢酸エチル(1L)を添加し、同じ温度において、30分間、撹拌した。固体を濾過し、酢酸エチル(1L)で洗浄した。濾液を、水(1L)、10%炭酸ナトリウム(2×1L)、及び食塩水(1L)での洗浄に供し、有機層を無水の硫酸ナトリウムにて乾燥し、35〜45℃において、真空下で濃縮して、題記の化合物のジアステレオ異性体混合物を、白色の半固体として得た。
収量:210g
HPLCによるキラル純度(%面積):33.74:66.26%(R:S
2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステル(式IIa)のS −ジアステレオ異性体の分離
Figure 0006889180
上記の得られた式IIaのジアステレオ異性体混合物(R:S=33.74:66.26%)に、25〜35℃において、酢酸エチルの20%ヘキサン溶液(1.2L)を添加し、1時間、撹拌した。固体を濾過し、酢酸エチルの20%ヘキサン溶液(300ml)にて洗浄して、式IIaの化合物の混合物を得た。
収量:112g
HPLCによるキラル純度(%面積):22.13:77.87%(R:S
濾液を、真空下で濃縮して、式IIaの化合物のジアステレオ異性体混合物を得た(75g;R:S=65.43:34.57%)。
上記の得られた式IIaのジアステレオ異性体混合物(R:S=22.13:77.87%)に、25〜35℃において、酢酸エチルの20%ヘキサン溶液(1.2L)を添加し、1時間、撹拌した。固体を濾過し、酢酸エチルの20%ヘキサン溶液(300ml)にて洗浄して、式IIaの化合物の純粋なS−ジアステレオ異性体を得た。
収量:80g
HPLCによるキラル純度(%面積):0.20:99.80%(R:S
H NMR (300 MHz, DMSO−d): 7.18−7.41(m, 10H), 6.91−6.99(d, 1H), 5.10(s, 2H), 4.01−4.11(m, 1H), 1.30−1.32(d, 3H)
ESI−MS (m/z): 524 (M+1)
濾液を、真空下で濃縮して、式IIaの化合物のジアステレオ異性体混合物を得た(28g;R:S=80.77:19.23%)。
2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステル(式IIa)の異性化
酢酸エチルの20%ヘキサン溶液(1.1L)中に、上記の得られた式IIaの2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステル(75g;R:S=65.43:34.57%)を含有する、撹拌した溶液に、25〜35℃において、トリエチルアミン(7.5ml)を添加し、同じ温度において、6時間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を水(750ml)に添加して失活させ、酢酸エチル(750ml)にて抽出した。有機層を無水の硫酸ナトリウムにて乾燥し、真空下で濃縮して、題記の化合物を固体として得た。
収量:45g
HPLCによるキラル純度(%面積):91.29:8.71%(S:R
上記の得られた式IIaの2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのR及びS−ジアステレオ異性体混合物(45g;R:S=8.71:91.29%)を、25〜35℃において、酢酸エチルの20%ヘキサン溶液(1.1L)中にスラリー化し、同じ温度において、1時間、撹拌した。固体を濾過し、酢酸エチルの20%ヘキサン溶液(225ml)にて洗浄して、題記の化合物のS−ジアステレオ異性体を得た。
収量:19g
HPLCによるキラル純度(%面積):99.92:0.08%(S:R
NUC−1031のS −ジアステレオ異性体の調製(式IIaのS −ジアステレオ異性体を使用する)
Figure 0006889180
テトラヒドロフラン(75ml)中に3´−O−(3級−ブトキシカルボニル)ゲムシタビン(5g)を含有する撹拌した混合物に、0℃〜−5℃において、3級−ブチルマグネシウム塩化物(2.0Mテトラヒドロフラン溶液15.2ml)及び式IIaの2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのS−ジアステレオ異性体(8.3g、テトラヒドロフラン50mlで希釈)を添加し、温度を25〜30℃に上げ、同じ温度において、30分間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、0.5N塩酸(50ml)に添加して失活させ、酢酸エチルにて抽出した(2×75ml)。有機層を、順次、10%炭酸ナトリウム(2×50ml)、食塩水(50ml)での洗浄に供した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、真空下で濃縮して、残渣を得た。
得られた残渣を塩化メチレン(50ml)にて採取し、0℃〜5℃において、トリフルオロ酢酸(18.5ml)を添加した。反応混合物を、25〜35℃において、2時間、維持し、20%炭酸ナトリウム溶液(125ml)に添加して失活させた。酢酸エチル(165ml)にて抽出し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、40〜45℃において、真空下で蒸発処理した。得られた残渣を、ヘプタン(150ml)における50%酢酸エチル混合物中でスラリー化して、題記の化合物を得た。
収量:4.8g
HPLCによるキラル純度(%面積):99.4%(S−ジアステレオ異性体)
式IIbの2−[(4−ニトロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのジアステレオ異性体混合物の調製
Figure 0006889180
塩化メチレン(500ml)中にL−アラニンベンジルエステル塩酸塩(50g)を含有する撹拌した混合物に、25〜35℃において、フェニルジクロロホスフェート(54g)を添加し、得られた混合物を−70〜−78℃に冷却し、トリエチルアミン(65.2ml)を添加し、同じ温度において、1時間、撹拌した。反応混合物の温度を、25〜35℃に上げ、2時間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、35℃以下において、真空下で濃縮して、残渣を得た。得られた残渣に、25〜35℃において、ジイソプロピルエーテル(1L)を添加し、同じ温度において、30分間、撹拌した。反応混合物を濾過し、ジイソプロピルエーテル(250ml)にて洗浄し、続いて、濾液を、35℃以下において、真空下で濃縮して、フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニル)−ホスホロクロリデートを得た。得られた化合物を、25〜35℃において、塩化メチレン(500ml)に溶解し、−5℃〜−10℃に冷却した。同じ温度において、反応混合物に、ペンタフルオロフェノール(27.5g)、トリエチルアミン(65.2ml)を添加し、2時間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、35℃以下において、真空下で濃縮し、25〜35℃において、酢酸エチル(500ml)を添加し、同じ温度において、30分間、撹拌した。固体を濾過し、酢酸エチル(500ml)にて洗浄した。濾液を、水(500ml)、10%炭酸ナトリウム(2×500ml)、食塩水(500ml)での洗浄に供し、有機層を無水の硫酸ナトリウムにて乾燥し、35〜40℃において、真空下で濃縮して、題記の化合物のジアステレオ異性体混合物を、濃い油状液体として得た。
収量:90g
HPLCによるキラル純度(%面積):45.06:54.94%(R:S
上記の得られた式IIbの2−[(4−ニトロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのジアステレオ異性体混合物(40g、R:S=45.06:54.94%)を、HPLCによって、純粋なS及びRジアステレオ異性体に分離し、純粋なフラクションを、真空下で濃縮して、それぞれ、S及びRジアステレオ異性体を得た。
収量:
−ジアステレオ異性体:8g
H NMR (300 MHz, CDCl):− 8.15−8.19(d, 2H), 7.15−8.37(m, 12H), 5.12(s, 2H), 4.02−4.24(m, 2H), 1.39−1.42(d, 3H)
ESI−MS (m/z):− 479 (M+Na)
−ジアステレオ異性体:6g
H NMR (300 MHz, CDCl):− 8.08−8.13(d, 2H), 7.15−7.34(m, 12H), 5.10(s, 2H), 4.48−4.56(m, 1H), 4.11−4.20(m, 1H), 1.39−1.41(d, 3H)
ESI−MS (m/z):− 457 (M+1)
及びR−ジアステレオ異性体混合物:20g
NUC−1031のS −ジアステレオ異性体の調製(式IIbのS −ジアステレオ異性体を使用する)
Figure 0006889180
テトラヒドロフラン(30ml)中に3´−O−(3級−ブトキシカルボニル)ゲムシタビン(2g)を含有する撹拌した混合物に、0℃〜−5℃において、N−メチルピリジン(2ml)、3級−ブチルマグネシウム塩化物(2.0Mテトラヒドロフラン溶液5.5ml)及び式IIbの2−[(4−ニトロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのS−ジアステレオ異性体(4g、テトラヒドロフラン20mlで希釈)を添加し、温度を25〜35℃に上げ、同じ温度において、30分間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、0.5N塩酸(20ml)に添加して失活させ、酢酸エチルにて抽出した(2×30ml)。有機層を、順次、10%炭酸ナトリウム(2×20ml)、食塩水(20ml)での洗浄に供した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、真空下で濃縮して、残渣を得た。
得られた残渣を塩化メチレン(20ml)にて採取し、0℃〜5℃において、トリフルオロ酢酸(7.4ml)を添加した。反応混合物を、25〜35℃において、2時間、維持し、20%炭酸ナトリウム溶液(30ml)に添加して失活させた。酢酸エチル(66ml)にて抽出し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、40〜45℃において、真空下で蒸発処理した。得られた残渣(3g、S−:85.98%)を、カラムクロマトグラフィーにより、塩化メチレンにおける2〜10%イソプロパノール混合物にて溶離することによって精製した。生成物を含有するフラクションを集め、真空下で濃縮して、題記の化合物を固体として得た。
収量:1.1g
HPLCによるキラル純度(%面積):97.88:0.48%(S:R
式Iのゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートのR −ジアステレオ異性体の調製(式IIbのR −ジアステレオ異性体を使用する)
Figure 0006889180
テトラヒドロフラン(30ml)中に3´−O−(3級−ブトキシカルボニル)ゲムシタビン(2g)を含有する撹拌した混合物に、0℃〜−5℃において、N−メチルピリジン(2ml)、3級−ブチルマグネシウム塩化物(2.0Mテトラヒドロフラン溶液5.5ml)及び式IIbの2−[(4−ニトロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのR−ジアステレオ異性体(4g、テトラヒドロフラン20mlで希釈)を添加し、温度を25〜35℃に上げ、同じ温度において、30分間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、0.5N塩酸(20ml)に添加して失活させ、酢酸エチルにて抽出した(2×30ml)。有機層を、順次、10%炭酸ナトリウム(2×20ml)、食塩水(20ml)での洗浄に供した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、真空下で濃縮して、残渣を得た。
得られた残渣を塩化メチレン(20ml)にて採取し、0℃〜5℃において、トリフルオロ酢酸(7.4ml)を添加した。反応混合物を、25〜35℃において、2時間、維持し、20%炭酸ナトリウム溶液(30ml)に添加して失活させた。酢酸エチル(66ml)にて抽出し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、40〜45℃において、真空下で蒸発処理した。得られた残渣(2.9g、R−:84.05%)を、カラムクロマトグラフィーにより、塩化メチレンにおける2〜10%イソプロパノール混合物にて溶離することによって精製した。生成物を含有するフラクションを集め、真空下で濃縮して、題記の化合物を固体として得た。
収量:1.4g
HPLCによるキラル純度(%面積):97.99:0.86%(R:S
式Iのゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートのS −ジアステレオ異性体の調製(実施例3からの異性化した式IIaのS −ジアステレオ異性体を使用する)
Figure 0006889180
テトラヒドロフラン(75ml)中に3´−O−(3級−ブトキシカルボニル)ゲムシタビン(5g)を含有する撹拌した混合物に、0℃〜−5℃において、3級−ブチルマグネシウム塩化物(2.0Mテトラヒドロフラン溶液15.2ml)及び式IIaの2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのS−ジアステレオ異性体(実施例3からのもの(99.92%)8.3g、テトラヒドロフラン50mlで希釈)を添加し、温度を25〜35℃に上げ、同じ温度において、30分間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、0.5N塩酸(50ml)に添加して失活させ、酢酸エチルにて抽出した(2×75ml)。有機層を、順次、10%炭酸ナトリウム(2×50ml)、食塩水(50ml)での洗浄に供した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、真空下で濃縮して、残渣を得た。
得られた残渣を塩化メチレン(50ml)にて採取し、0℃〜5℃において、トリフルオロ酢酸(18.5ml)を添加した。反応混合物を、25〜35℃において、2時間、維持し、20%炭酸ナトリウム溶液(125ml)に添加して失活させた。酢酸エチル(165ml)にて抽出し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、40〜45℃において、真空下で蒸発処理した。得られた残渣を、ヘプタン(150ml)における50%酢酸エチル混合物中でスラリー化して、題記の化合物を得た。
収量:4.9g
HPLCによるキラル純度(%面積):99.72%(S−ジアステレオ異性体)
ここに記載の具体例に対して各種の変更が加えられることは理解されるであろう。従って、上記記載は、限定するためのものとして理解されてはならず、単なる好適な具体例の例示として理解されなければならない。例えば、本発明の操作に関して上述し、最良の形態として示す機能は、単に、説明を目的とするものである。他の配置及び方法については、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、当業者によって想起されるであろう。さらに、当業者であれば、ここに示す明細書の範囲及び精神の範囲内で、他の変更を想起できるであろう。
脱保護のためにIPA/水を使用するNUC−1031のS −ジアステレオ異性体の調製(式IIbのSp−ジアステレオ異性体を使用する)
Figure 0006889180
テトラヒドロフラン(1L)中に3´−O−(3級−ブトキシカルボニル)ゲムシタビン(100g)を含有する撹拌した混合物に、−5℃〜0℃において、3級−ブチルマグネシウム塩化物(2.0Mテトラヒドロフラン溶液292ml)及び式IIbの2−[(4−ニトロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステルのS−ジアステレオ異性体(166g、テトラヒドロフラン700mlで希釈)を添加し、温度を25〜35℃に上げ、同じ温度において、3時間、撹拌した。反応完了後、反応混合物を、0.5N塩酸(1L)に添加して失活させ、酢酸エチルにて抽出した。有機層を、順次、10%炭酸ナトリウム、水、及び食塩水(20ml)にて洗浄した。有機層を分離し、真空下で濃縮して、残渣を得た。残渣に、イソプロピルアルコール(IPA;850ml)及び水(2.5L)を添加し、さらに、水(2.5L)を添加する前に、混合物を、75℃において、加熱し、混合物を25℃に冷却し、濾過した。得られた固体を酢酸エチルにて洗浄し、乾燥した。生成物124gが得られた(78%)。HPLCによるキラル純度(%面積):99.95%(S−ジアステレオ異性体)。
(S )−2−[(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシ)−フェノキシ−ホスホリルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステル(式IIa)の調製
Figure 0006889180
塩化メチレン(1000ml)中にL−アラニンベンジルエステル・HCl(100g)を含む撹拌した混合物に、30℃において、フェニルジクロロホスフェート(97.8g)を添加した。混合物を−20℃に冷却し、トリメチルアミン(93.8g)をゆっくりと添加し、温度を−20℃に維持した。反応混合物を、−20℃において、1時間、撹拌し、ついで、10℃(10±5)に加温し、さらに1.5時間、撹拌した。
二塩化メチレン100ml中にペンタフルオロフェノール(85.3g)を含有する溶液を、10℃において、ゆっくりと添加し、続いて、温度を10℃に維持しながら、トリメチルアミン(46.8g)をゆっくりと添加した。窒素雰囲気下、10℃(10±5)において、トリエチルアミン46.9gを、反応混合物にゆっくりと添加した。0.5N HCl溶液のゆっくりとした添加によって失活させる前に、反応混合物を、温度を10℃に維持しながら、2時間、撹拌した。室温に加温した後、混合物を分離し、真空下で濃縮する前に、有機層を、飽和重炭酸塩溶液、水、及び食塩水にて洗浄した。
粗製の混合物を、25℃において、20%酢酸エチルのn−ヘプタン溶液1500mlに懸濁した。トリエチルアミン(12.2g)を添加し、25℃において、混合物を撹拌した。混合物を濾過し、固体を、酢酸エチル2500mlに溶解し、水及び食塩水にて洗浄し、真空下で濃縮した。固体を、20%酢酸エチルのn−ヘプタン溶液1200mlに懸濁し、45〜60分間、撹拌し、濾過した。物質を、真空下で乾燥して、所望の生成物を得た。収率は40〜80%の範囲であり、ジアステレオ異性体純度は99%以上であった。

Claims (24)

  1. 式II
    Figure 0006889180
    (ここで、R は電子吸引基であり、aは1〜5の整数である)の化合物をジアステレオマー的に富化する方法であって、
    a)式IIの化合物の(R)−ジアステレオマー、又は式IIの化合物の(R)−及び(S)−ジアステレオマーの混合物を、溶媒(S2)に懸濁又は溶解する工程、
    b)溶液又は懸濁液を、塩基(B2)にて処理して、実質的にジアステレオマー的に純粋な型で(S)−ジアステレオマーを得る工程、及び
    c)式IIの(S)−ジアステレオマーを単離する工程
    を含んでなる方法。
  2. さらに、式IIの化合物を、(R)−及び(S)−ジアステレオマーの混合物として生成することを含んでなり、工程a)が、式IIの化合物の(R)−及び(S)−ジアステレオマーの混合物を、溶媒(S2)に懸濁又は溶解することを含んでなる請求項1に記載の方法。
  3. 塩基(B2)が3級アミンである請求項1又は2に記載の方法。
  4. 塩基(B2)がトリエチルアミンである請求項3に記載の方法。
  5. 溶媒(S2)が炭化水素又は炭化水素を含んでなる混合物である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 溶媒(S2)がヘキサン又はヘプタンである請求項5に記載の方法。
  7. 溶媒(S2)が、ヘキサン又はヘプタンと、極性有機溶媒との混合物であり、前記混合物は、ヘキサン又はヘプタン50容量%以上を含んでなるものである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 溶媒(S2)が、ヘキサン又はヘプタンと、酢酸エチルとの混合物であり、前記混合物は、ヘキサン又はヘプタン50容量%以上を含んでなるものである請求項7に記載の方法。
  9. 工程b)が、式IIの化合物及び塩基(B2)の混合物を、6時間以上、撹拌することを含んでなるものである請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 工程b)が、式IIの化合物及び塩基(B2)の混合物を、0〜50℃の温度において、撹拌することを含んでなる請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 式IIの化合物が、下記の中から選ばれるものである請求項1〜10のいずれかに記載の方法。



























    Figure 0006889180


    Figure 0006889180


    Figure 0006889180

  12. 式IIの化合物が、
    Figure 0006889180
    である請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  13. 式IIの化合物が、
    Figure 0006889180
    である請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  14. 式I
    Figure 0006889180
    のゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートを、実質的にジアステレオマー的に純粋な型で製造する方法であって、請求項1〜13のいずれかに記載の方法、及び
    d)前記請求項1〜13のいずれかに記載の方法の工程c)において得られた式II
    Figure 0006889180
    (ここで、R は電子吸引基であり、aは1〜5の整数である)の化合物を、塩基(B1)の存在下、式III
    Figure 0006889180
    (ここで、P 、P 、P は、独立して、水素又は保護基を表す)の化合物と反応させて、式IV
    Figure 0006889180
    (ここで、P 、P 、P は、独立して、水素又は保護基を表す)の化合物を、実質的にジアステレオマー的に純粋な型で生成する工程(ここで、前記式IIの化合物は、実質的にジアステレオマー的に純粋な型である)及び、任意に、
    e)P 、P 、P のいずれか1つ又はそれ以上が保護基である場合、前記式IVの化合物から保護基P 、P 、P を除去して、実質的にジアステレオマー的に純粋な型で、ゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートを提供する工程
    を含んでなる方法。
  15. が、−C(O)OC −C −アルキル又は任意に置換された−C(O)OCH −アリールである請求項14に記載の方法。
  16. が−C(O)O−tBuである請求項15に記載の方法。
  17. 工程e)を、工程d)の生成物をC −C −アルコール及び水の混合物と反応させることによって実施する請求項16に記載の方法。
  18. がHである請求項14〜17のいずれかに記載の方法。
  19. がHである請求項14〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 塩基(B1)がグリニャール試薬である請求項14〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 塩基(B1)がtBuMgClである請求項20に記載の方法。
  22. 工程d)をエーテル溶媒中で行う請求項14〜21のいずれかに記載の方法。
  23. 工程d)をTHF中で行う請求項22に記載の方法。
  24. 式IIの化合物が、95%以上のジアステレオマー純度を有する(S)−ジアステレオマーであり、95%以上のジアステレオマー純度を有する式Iのゲムシタビン−[フェニル(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートを製造する請求項14〜23のいずれかに記載の方法。
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