以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施の形態によるパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
また、前面枠扉106は、開口部116よりも下方の部位に、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、設定者(例えば、遊技者、遊技店員)の操作によって各種設定等が可能な設定操作部137と、カードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部(図示せず)と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。設定操作部137は、設定者による押下が可能な押ボタン式のスイッチとして、確定(OK)ボタンと、確定ボタンの上方に位置する上ボタンと、確定ボタンの下方に位置する下ボタンと、確定ボタンの右方に位置する右ボタンと、確定ボタンの左方に位置する左ボタンと、右ボタンのさらに右方に位置するキャンセル(C)ボタンとを備えている。また設定操作部137は、各ボタンのそれぞれの押下を検出する操作部センサを備えている。本例の設定操作部137は、各ボタンおよび操作部センサが一体化したユニット構造を有している。設定操作部137の各ボタンのうち少なくとも1つは、所定条件が成立したときの遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタンとして機能するようになっていてもよい。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
<背面>
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図4参照)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成するとともにパチンコ機100から出力される音量を遊技店員の操作によって調整するロータリー式の音量調整スイッチ161を備える第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186と、パチンコ機100の情報を外部のホールコンピュータ等に出力するために主基板156や第1副基板160等とホールコンピュータ等との間を中継する中継基板188と、を配設している。
主基板156、第1副基板160および第2副基板164等は機種毎に変更する必要があるため、遊技盤200の背面に備えられており、払出基板170、発射基板174および電源基板182等は複数機種で共通的に使用されるため外枠102に備えられている。
<遊技盤>
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。図3に示す遊技盤200は、いわゆる右打ち機の遊技盤である。
この遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。一般的に知られる右打ち機の遊技盤においては、遊技者の操作によって、遊技球を打ち出す強さを変化させることで、後述する普図始動口228および第2特図始動口232と、第1特図始動口230とに分けることができる。具体的には、遊技領域124に対し、遊技釘238等の配設により、第1特図始動口230が備えられた第1の領域(遊技領域における左側)を転動する遊技球は第2特図始動口232への入球が困難又は不可能に構成され、その逆に第2特図始動口232が備えられた第2の領域(遊技領域における右側)を転動する遊技球は第1特図始動口230への入球が困難又は不可能に構成されている。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206では、3つの装飾図柄表示装置が横に並べられている。すなわち、3つの装飾図柄表示装置のうちの中央に配置される第1装飾図柄表示装置208Lと、第1装飾図柄表示装置208Lの左側に配置される第2装飾図柄表示装置208Mと、第1装飾図柄表示装置208Lの右側に配置される第3装飾図柄表示装置208Nとにより表示が行われる。これらの装飾図柄表示装置208(第1装飾図柄表示装置208L、第2装飾図柄表示装置208M、第3装飾図柄表示装置208N)をまとめたものを演出表示手段とし、演出表示手段は、装飾図柄の変動表示を行ったり、複数種類の演出表示を行ったりするということもできる。さらに、装飾図柄表示装置の数について限定はなく、装飾図柄表示装置が、1つしか備えられていないパチンコ機であってもよく、2つしか備えられていないパチンコ機であってもよく、4つ以上備えられているパチンコ機であってもよい。また、複数の装飾図柄表示装置の位置関係も図3に示す位置関係に限定されるものではない。なお、第1装飾図柄表示装置208Lは、メイン表示装置(またはメイン液晶)という場合があり、第2装飾図柄表示装置208M及び第3装飾図柄表示装置208Nは、サブ表示装置(またはサブ液晶)という場合がある。
また、第1装飾図柄表示装置208Lの前面側には、透明の導光板が配置されており、遊技者は導光板を介して第1装飾図柄表示装置208Lの表示状態を視認可能とされている。導光板は、透過領域に所定のレンズカットが施されている。導光板の側端部近傍の適宜位置にはLED等の発光体が設けられ、発光体からの光がレンズカット部分で前方に向けて反射することにより、透過領域が所定の模様で発光しているように見せることができるように構成されている。例えば、導光板には所定のエフェクト画像を模した模様のレンズカットが施されている。なお、導光板は光を照射する分の厚みよりも光を遊技者側に向けて屈折させる領域の部分の厚みのほうが薄いように構成されている。そのため、第1装飾図柄表示装置208L、第2装飾図柄表示装置208M及び第3装飾図柄表示装置208Nの表示状態が視認しやすくなる場合がある。また、導光板が可動するものであってもよい。また、導光板は、第1装飾図柄表示装置208L、第2装飾図柄表示装置208M及び第3装飾図柄表示装置208Nのうちの少なくとも一つの表示装置よりも手前側に設けられていればよい。
3つの装飾図柄表示装置208L〜Mの下方には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置(以下、「特図1表示装置」という場合がある。)212と、第2特別図柄表示装置(以下、「特図2表示装置」という場合がある。)214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206については後述する。
3つの装飾図柄表示装置208L〜Mは、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、ここでは液晶表示装置(LCD)によって構成する。第1装飾図柄表示装置208Lの表示画面は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分けて見ることができ、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、第1装飾図柄表示装置208Lの表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、第1装飾図柄表示装置208Lとして液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。これらの第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、図柄表示手段である。なお、第1装飾図柄表示装置208Lに表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、第1装飾図柄表示装置208Lも、図柄表示手段の一種である。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、中央可変入賞口234と、右側可変入賞口235を配設している。一般入賞口226は、遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。以下、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ場合がある。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、ここでは遊技盤200の右側に1つ配設している。このため、普図始動口228は、右打ちすることによって遊技球の進入が期待される。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられており、右打ちすることによって入球が期待される。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。
一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
図1に示すパチンコ機100には、可変入賞口が2つ設けられている。遊技盤200の中央に設けられた中央可変入賞口234(第1の可変入賞口に相当)は、第1特図始動口230の下に配置されている。また、遊技盤200の右側に設けられた右側可変入賞口235(第2の可変入賞口に相当)は、第2特図始動口232の下に配置されており、右打ちすることによって入球が期待される。いずれの可変入賞口234,235も、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341,2351とを備えている。
入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234,235はアタッカと呼ばれることがある。中央可変入賞口234は、非電サポ状態で大当りした場合の大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、その大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。右側可変入賞口235は、電サポ状態で大当りした場合の大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、その大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。
すなわち、いずれの可変入賞口234,235も、所定の第1の開閉状態(ここでは閉状態)およびその第1の開閉状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の開閉状態(ここでは開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段であり、非電サポ状態で特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212が大当り図柄を停止表示した場合には、中央可変入賞口234の扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。一方、電サポ状態で特図変動遊技に当選して第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合には、右側可変入賞口235の扉部材2351が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。なお、いずれの可変入賞口234,235においても、閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技球の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。中央可変入賞口234あるいは右側可変入賞口235への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、中央可変入賞口234に入球した球も、右側可変入賞口235に入球した球も、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
以上説明した、普図始動口228、第1特図始動口230、第2特図始動口232、中央可変入賞口234、および右側可変入賞口235の配置によれば、電サポ状態では、右打ちが遊技者にとって有利になる打ち方であり、非電サポ状態では、左打ちが遊技者にとって有利になる打ち方である。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、中央可変入賞口234、右側可変入賞口235)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。なお、入賞口(一般入賞口226、中央可変入賞口234、右側可変入賞口235)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)は、球が入賞(入球)可能な部材という意味で、すべて本発明に係る「入賞口」の一種である。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設している。また、演出装置206の背面側には、上述した3つの装飾図柄表示装置208L〜Nを配設している。すなわち、演出装置206において、3つの装飾図柄表示装置208L〜Nは、ワープ装置242、およびステージ244の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
第2装飾図柄表示装置208Mおよび第3装飾図柄表示装置208Nを完全に開いた状態(全開状態)では、遊技者は第1装飾図柄表示装置208Lの表示の一部又は全部を視認可能である。また、第2装飾図柄表示装置208Mおよび第3装飾図柄表示装置208Nは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、第1装飾図柄表示装置208Lに表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。また、第2装飾図柄表示装置208Mおよび第3装飾図柄表示装置208Nが完全に閉まった状態(全閉状態)では、第1装飾図柄表示装置208Lにおける図柄表示領域208a〜208cに表示された装飾図柄の全てを遮蔽する。したがって、演出表示手段である第2装飾図柄表示装置208Mおよび第3装飾図柄表示装置208Nは、第1装飾図柄表示装置208Lの遮蔽手段でもあり、演出可動手段でもある。なお、第1装飾図柄表示装置208L〜第3装飾図柄表示装置208Nのいずれかの装飾図柄表示装置で第4図柄を表示するようにしてもよいし、別途、専用の第4図柄ランプ等の表示手段を設けてもよい。
また、第1装飾図柄表示装置208Lの上方には、演出可動体の一つである八代役物224Faと将軍役物224Fbとが配置されており、演出内容に応じてそれぞれ上下方向に移動することができるように構成されている。また、八代役物224Fa及び将軍役物224Fbはいずれも内部にフルカラーLED等の発光手段が内蔵されており、演出内容に応じて様々な発光態様で発光することができる。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
ここでは、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを制御手段(例えば、主制御手段(300)、第1副制御手段(400)、第2副制御手段(500))ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを制御手段ととらえることもできるし、主制御部300を第一の制御手段とし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを第二の制御手段ととらえることもできる。また、第二の制御手段を第一の制御部と第二の制御部で構成した場合に、第1副制御部400を第一の制御部、第2副制御部500を第二の制御部ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサ等の扉開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材2321や中央可変入賞口234の扉部材2341や右側可変入賞口235の扉部材2351等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。
乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。主制御部300と払出制御部600は、電源投入時には通信確認コマンドの送受信を行っており、常時は主制御部300は払出数を送信し、払出制御部600はエラー情報を送信しており、両者は双方向の通信が可能となっている。一方、主制御部300と第1副制御部400の情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300や第2副制御部500が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、各種演出データ等が記憶されたROM406が接続されている。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種の演出可動体224(例えば、八代役物224Fa、将軍役物224Fb)の現在位置を検出するための演出可動体センサ430からの検出信号や、チャンスボタン136の操作を検出するためのチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、を接続している。
また、第1副制御部400は、第2副制御部500にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、この構成により、第2副制御部500との通信を可能としている。第1副制御部400と第2副制御部500は、制御コマンドの送受信を行っており、第1副制御部400は、例えば、入賞口入賞コマンドや特図2先読みコマンド等の制御コマンドを送信し、第2副制御部500は、例えば、戻りコマンド等の制御コマンドを送信しており、両者は双方向の通信が可能となっている。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出してVRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成して、3つの装飾図柄表示装置208L〜Nそれぞれに画像を表示するVDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。また、第2副制御部500は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、上述のとおり、第1副制御部400と第2副制御部500は双方向の通信が可能となっている。
なお、図1に示すパチンコ機100では、第2制御部500が3つの装飾図柄表示装置208L〜Nそれぞれの画像表示制御を行い、第1副制御部400が各種の演出可動体224の制御を行っているが、第1副制御部400が3つの装飾図柄表示装置208L〜Nそれぞれの画像表示制御を行い、第2副制御部500が各種の演出可動体224の制御を行ってもよいし、いずれか一方の副制御部が、両方の制御を行ってもよい。また、1つの制御手段で、3つの装飾図柄表示装置208L〜Nそれぞれの画像表示制御を行うとともに、各種の演出可動体224の制御を行ってもよい
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
また、払出制御部600には、扉開放センサ609の検出信号が入力され、払出制御部600から主制御部300に、扉開放コマンドを送信する。また、払出エラーがあったとき等にも、払出制御部600から主制御部300に、エラーコマンドを送信する。
なお、扉開放コマンドについては、払出制御部600を介さずに、扉開放センサ609の検出信号を主制御部300に直接入力するようにしてもよいし、払出制御部600を中継基盤として使用して、扉開放センサ609から扉開放コマンドを主制御部300に送信するようにしてもよい。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、ここでは、電源制御部660から払出制御部600と第1副制御部400に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。例えば、主制御部300は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。
第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400に所定電圧が供給された後に、電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、第1副制御部400から所定電圧が供給されるようにしてもよい。発射制御部630は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。払出制御部600は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、第1副制御部400など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、払出制御部600など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400は電源制御部660からほぼ同時に所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600は、主制御部300および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。主制御部300は、払出制御部600および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、払出制御部600および主制御部300の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。
また、第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400と、ほぼ同時に電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400の全部、または1以上の制御部よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。
遊技機設置営業店に設けられた島設備では、100Vの交流電源を24Vの電圧に降圧し、パチンコ機100には24Vの交流電流が供給される。24Vの交流電流は、主制御部300の電源制御部660によって、12Vの直流電圧に変換される。主制御部300には、図4では図示省略したが電圧変換回路も設けられており、12Vの直流電流は、その電圧変換回路で所定電圧(ここでは5V)にさらに降圧され、所定電圧(5V)の直流電流が主制御部300の基本回路302に設けられたCPU304に供給される。また、電源制御部660によって12Vの電圧に変換された直流電流は、主制御部300の電圧監視回路338や起動信号出力回路340にも供給される。電圧監視回路338は、12Vの供給電流の電圧値が所定の値(この例では9V)未満に低下すると、低電圧信号を基本回路302のI/Oポート310に出力する。したがって、電圧監視回路338は、電源制御部660と電圧監視回路338を結ぶ、12Vの直流電流が流れる電源ラインの電圧値を監視していることになり、この電源ラインが所定の電源ラインの一例に相当する。なお、低電圧信号をCPU304に直接入力するようにしてもよい。また、電源管理部660は、入力された24Vの交流電流をそのまま出力したり、あるいは36Vの直流電流に変換して出力したりもする。さらに、主制御部300のCPU304には、電圧変換回路とは異なる回路を経由して動作電圧(ここでは5V)の電流が供給されてもよい。
また、起動信号出力回路340は、電源投入によって電源制御部660から供給された直流電流の電圧値が、CPU304が動作可能な電圧値にまで達すると、起動信号を出力する。さらに、WDT314がタイムアウトになった場合、CPU304にはWDT314からリセット信号が出力される。WDT3141がタイムアウトになった場合としては、プログラムミスによる暴走した状態や、落雷や不正行為等に起因する電圧降下によりCPU304が本来設計した動作を行うことができなくなった場合等がある。なお、図1に示すパチンコ機100では、WDT3141に、初期値として32.8msに相当する数値が設定されている。起動信号出力回路340からの起動信号と、WDT3141からのリセット信号は、共通の信号線によってCPU304に入力されるが、それぞれ専用線によって入力されるようにしてもよい。ここで説明した、起動信号出力回路340から出力される起動信号や、WDT314から出力されるリセット信号が、所定の起動信号の一例に相当する。
電源が遮断され即座に復帰した瞬停の場合、すなわち電源スイッチ178をオンすることなく自動復帰した場合には、停電圧信号が出力されるとともにWDT3141がタイムアウトになり、主制御部300ではリセット処理が実行される。このリセット処理では、まず、実行されるリセット動作が、システムリセット動作か否か判定される。基本回路302で実行されるリセット動作には、システムリセット動作とユーザリセット動作の2つがある。ここで、システムリセット動作を実行する場合には、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。続いて、セキュリティチェック処理が実行される。セキュリティチェック処理では、ユーザプログラムを基に計算された認証コードが正しいか否か再計算を行う。認証コードが正しい場合には、延長処理が実行される。延長処理における延長時間は固定時間であってもよいし、固定時間にランダムに選択されたランダム時間を加えた時間であってもよい。延長処理が終了すると、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。一方、ユーザリセット動作を実行する場合にも、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。ただし、乱数生成回路318を制御するレジスタの値はリセット前の状態が維持される。その後、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。
<図柄の変動表示>
次に、図5(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、図5(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、特図1の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図G」の7種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は7R特別大当り図柄であり、「特図C」は7R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定およびラウンド数の決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。
大当りと特別大当りの違いは、大当り遊技の終了後の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後、7R特別大当り遊技終了後および7R大当り遊技終了後にはいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」および7R特別大当り図柄である「特図B」は、大当り遊技の終了後に特図高確率普図高確率状態となる図柄であり、7R大当り図柄である「特図C」は、大当り遊技の終了後に特図低確率普図高確率状態となる図柄である。これらの「特図A」、「特図B」および「特図C」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図D」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、大当り遊技の終了後に特図高確率普図高確率状態となる図柄である。すなわち、15Rである「特図A」および7Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は潜伏確変または隠れ確変と称される2R大当り図柄である。後述するように、特図低確率普図低確率状態で「特図E」が停止表示された場合には大当り遊技(開放時間100ms×2R)終了後に特図高確率普図低確率状態(いわゆる潜伏確変状態)に移行し、特図低確率普図低確率状態以外の状態で「特図E」が停止表示された場合には大当り遊技(開放時間29000ms×2R)終了後に特図高確率普図高確率状態に移行する(図11(a)、(b)参照)。すなわち「特図E」は、停止表示されたときの遊技状態(本例では、特図低確率普図低確率状態であるか否か)によって大当り遊技中の動作およびその後に移行する遊技状態が異なる図柄である。
「特図F」は小当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。また、「特図G」ははずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
図5(b)には、特図2の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図a」〜「特図d」の4種類の特図が示されている。「特図a」は15R特別大当り図柄であり、「特図b」は7R特別大当り図柄であり、「特図c」は7R大当り図柄であり、「特図d」ははずれ図柄である。本実施の形態では、特図1の停止図柄態様として「特図A」〜「特図G」の7種類の特図(このうち5種類が大当り)が用いられるのに対して、特図2の停止図柄態様としては「特図a」〜「特図d」の4種類の特図(このうち3種類が大当り)が用いられる。このように構成することにより、大当りとなる確率、および大当りのうち確変となる確率を変更せずに、特図1と特図2の有利度に差を設けることができる場合がある。本例では、特図1の大当りには出玉のほとんど得られない突然確変や潜伏確変が含まれているのに対し、特図2の大当りには突然確変や潜伏確変が含まれていないため、特図2の有利度は特図1の有利度よりも高くなっている。
図5(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。「装飾1」〜「装飾9」および「装飾10」は、それぞれ数字の「1」〜「9」および「0」を表している。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当り、「特図B」の7R特別大当り、「特図C」の7R大当り、「特図a」の15R特別大当り、「特図b」の7R特別大当り、「特図c」の7R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当り、「特図a」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の潜伏確変(隠れ確変)と称される2R大当り、あるいは「特図F」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。「特図D」の突然確変と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図G」、「特図d」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図5(c)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(d)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」および「普図B」と、はずれ図柄である「普図C」の3種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」または「特図B」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図C」を停止表示する。図5(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号
を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板182に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。
そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電処理を行う。この復電処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、普図乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための4つの乱数カウンタの初期値を生成するための4つの初期値生成用乱数カウンタと、普図変動時間決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図変動時間決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図変動時間決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、235、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228での通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234、235やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、普図乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための4つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、普図乱数値生成用の乱数カウンタ、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234、235や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234、235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。そして、入賞判定パターン情報と一致した場合に入賞があったと判定し、各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサ(球検出センサ)等の情報を含む入賞口入賞コマンドを、後述するコマンド設定送信処理において第1副制御部400に向けて送信するための準備を行う。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
また、特図1始動情報(特図1当選乱数値および特図1乱数値の組)または特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を新たに取得した場合には、当該始動情報を用いて特図先読み処理を実行する。特図先読み処理の詳細については後述する。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた普図乱数値生成用乱数カウンタから普図乱数値を取得して普図乱数値記憶領域に取得順に格納する。普図乱数値記憶領域内の普図当選乱数値および普図乱数値の組は、普図保留数記憶領域に記憶された普図保留数と同数分だけ格納される。普図乱数値記憶領域内では、普図保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の普図当選乱数値および普図乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の普図当選乱数値および普図乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、普図保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の普図当選乱数値および普図乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな普図当選乱数値および普図乱数値の組のデータが書き込まれる。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口234用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。可変入賞口235へ入賞があった場合には、可変入賞口235用の入賞記憶領域に、可変入賞口235に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図5(d)に示す普図Aまたは普図B)およびはずれ図柄(図5(d)に示す普図C)いずれか一の図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、普図乱数値記憶領域内の最先の普図当選乱数値および普図乱数値の組を用いて実行される。
主制御部300は、普図乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から普図始動情報(普図当選乱数値および普図乱数値の組)を取得し、取得した普図始動情報内の普図当選乱数値およびRAM308内の普図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブル(後述する図9(a)、(b)参照)を用いて当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行う。次いで、主制御部300は、取得した普図始動情報内の普図乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された普図決定用テーブル(図9(c)に示す当り時動作テーブル参照)を用いて普図の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、取得した普図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブル(例えば、不図示のタイマ番号選択テーブル)を用いて普図の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行い、変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。
主制御部300は、普図乱数値記憶領域から最先の普図始動情報を取り出した後、当該最先の普図始動情報を普図乱数値記憶領域から消去するとともに、普図保留数記憶領域の普図保留数を1減算する。このとき、普図乱数値記憶領域から取り出した普図始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している普図始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
主制御部300は、当否判定結果が当り(当選)の場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定し、不当選の場合には普図当りフラグをオフに設定する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、7R大当りフラグ、2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図2関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、例えば、15R大当りフラグがオンの場合には図5(b)に示す特図a、7R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオンの場合には特図b、7R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフの場合には特図c、はずれフラグがオンの場合には特図dそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、特図a〜特図dのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、RAM308に設けられた確変回数記憶部に記憶された確変回数が1以上であれば、その確変回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234、235に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234、235の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234、235の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では、特図2の場合は15ラウンドまたは7ラウンド、特図1の場合は15ラウンド、7ラウンドまたは2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、大当り遊技を終了してから、次の大当り遊技を開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234、235に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
また、特図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変回数記憶部に確変回数(例えば、10000回)をセットする。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。ただし、本例では特図1の停止図柄態様が特図2の停止図柄態様と異なるため、特図1変動表示時間が経過したタイミング(特図1表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図1状態更新処理については特図2状態更新処理と異なる。上記タイミングで開始する特図1状態更新処理では、例えば、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオンの場合には図5(a)に示す特図A、7R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオンの場合には特図B、7R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフの場合には特図C、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオン、普図確率変動フラグがオンの場合には特図D、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオン、普図確率変動フラグがオフの場合には特図E、小当りフラグがオンの場合には特図F、はずれフラグがオンの場合には特図Gそれぞれの態様となるように、特図1表示装置212を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図1停止表示中であることを表す設定を行う。上記タイミングで開始する特図1状態更新処理においてこの制御を行うことで、特図1表示装置212は、特図A〜特図Gのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。本実施の形態では、有利度の高い特図変動遊技(本例では特図2変動遊技)が有利度の低い特図変動遊技(本例では特図1変動遊技)よりも優先して行われる。このため、遊技状態の有利度に差を持たせ易くなる場合がある。
ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブル(後述する図10(a)〜(d)参照)を用いて大当りとするか、小当り(本例では小当りは特図1でのみ選択され得る)とするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブル(図11(a)、図12(a)に示す図柄振分けテーブル参照)を用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブル(例えば、不図示のタイマ番号選択テーブル)を用いて特図2の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。
以上の説明では、有利度の高い特図2変動遊技が有利度の低い特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、有利度の低い特図1変動遊技が有利度の高い特図2変動遊技よりも優先して開始され、特図1の保留が特図2の保留よりも優先して消化される特図1優先変動であってもよい。また、特図2変動遊技および特図1変動遊技のいずれを優先することもなく、特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口に入賞した順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。始動口入賞順変動では、保留の上限数が特図1および特図2に関わらず8つになるため、特図1および特図2のそれぞれにおいて保留の上限数が4つとなる優先変動と比較して、保留数の実質的な上限を上げることができる場合がある。
また以上の説明では、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わないものとしたが、これに限定されるものではなく、前述の特図状態更新処理および特図関連抽選処理を特図1および特図2でそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成してもよい。また、このように複数の特図を同時に変動させる場合には、装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の領域を設けるか、またはそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の装飾図柄表示装置を設けて、それぞれの抽選結果を別箇に表示してもよいし、1の領域で複数の特図の抽選結果を表示するように構成していてもよい。また、複数の特図に関する変動が同時に行われている場合に、先に変動を停止した特図の抽選結果が後に変動を停止する特図の抽選結果に影響を与えてもよい。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、入賞口入賞コマンド、特図1先読みコマンド、特図2先読みコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。また、本実施形態ではコマンド種別として、普図に関する図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンドも含まれている。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が特図の図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグなどの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを示す情報を含むようにしている。
また、コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234、235への入賞の有無などを示す情報を含む。また、入賞口入賞コマンドであれば、各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサ(球検出センサ)等の情報を含み、特図1先読みコマンド(または特図2先読みコマンド)の場合であれば、後述する先読み数記憶領域に記憶された先読み数(特図1(または特図2)の保留数)、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果(先読み当り判定結果等)を示す情報をコマンドデータに含む。
また、コマンド種別が普図の図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、普図当りフラグ、普図はずれフラグ、普図確率変動フラグなどの値、普図関連抽選処理で決定した停止図柄や変動時間に関する情報を含み、普図の図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、普図当りフラグ、普図はずれフラグ、普図確率変動フラグの値などを示す情報を含むようにしている。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグなどの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234、235の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して払出制御部600に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<特図先読み処理>
図8(a)は、入賞受付処理(ステップS217)で実行される特図先読み処理の流れの一例を示すフローチャートである。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および特図2のそれぞれにおいて増加した始動情報(新たに取得した始動情報)を先読みして、当否判定処理よりも前に停止図柄を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部(図8(b)〜(e)参照)に記憶する。
ここで、RAM308内には、特図1の先読み結果を記憶する特図1用先読み結果記憶部と、特図1用先読み結果記憶部に記憶されている特図1先読み結果の数を特図1先読み数として記憶する特図1先読み数記憶領域とが設けられている。特図1用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図1用先読み結果記憶部では、特図1先読み数が1つ減るごとに順位が最上位(最先)の特図1先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図1先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図1先読み結果のデータの次の順位に新たな特図1先読み結果のデータが書き込まれる。
またRAM308内には、特図2の先読み結果を記憶する特図2用先読み結果記憶部と、特図2用先読み結果記憶部に記憶されている特図2先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域とが設けられている。特図2用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図2用先読み結果記憶部では、特図2先読み数が1つ減るごとに順位が最上位の特図2先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図2先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位の特図2先読み結果のデータの次の順位に新たな特図2先読み結果のデータが書き込まれる。
特図先読み処理において、まず主制御部300は、特図2の始動情報が増加したか否かを判定する(ステップS301)。特図2の始動情報が増加したか否かの判定は、例えば、特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2保留数と、特図2先読み数記憶領域に記憶されている特図2先読み数とを比較して行う。主制御部300は、特図2保留数が特図2先読み数よりも大きい場合には特図2の始動情報が増加したと判定し、特図2保留数が特図2先読み数と等しい場合には特図2の始動情報は増加していないと判定する。特図2の始動情報が増加したと判定した場合にはステップS303に進み、特図2の始動情報が増加していないと判定した場合にはステップS307に進む。
ステップS303では、増加した特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に、特図2乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図2始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に事前判定する。なお、この事前判定処理は、当否判定時に用いるテーブルではなく事前判定用の特別のテーブルを用いて行ってもよい。
ステップS303の次のステップS305では、事前判定で得られた特図2先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。また、先読み数記憶領域に記憶された先読み数(特図2の保留数)、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果(先読み当り判定結果等)を示す情報を含む特図2先読みコマンドを、上述のコマンド設定送信処理(ステップS233)において第1副制御部400に向けて送信するための準備を行う。その後、ステップS307の処理に移行する。
ステップS307では、主制御部300は、特図1の始動情報が増加したか否かを判定する。特図1の始動情報が増加したか否かの判定は、例えば特図2と同様に、特図1保留数記憶領域に記憶されている特図1保留数と、特図1先読み数記憶領域に記憶されている特図1先読み数とを比較して行う。特図1の始動情報が増加したと判定した場合にはステップS309に進み、特図1の始動情報が増加していないと判定した場合には特図先読み処理を終了して主制御部タイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)に復帰する。
ステップS309では、RAM308内の各種フラグに基づいて、非電サポ中であるか否かを判定する。非電サポ中であると判定した場合にはステップS311に進み、非電サポ中でない(電サポ中である)と判定した場合にはステップS315に進む。なお、本例では非電サポ中であるか否かを判定しているが、特図1先読み予告報知の実行条件を満たしているか否かをステップS309で判定するようにしてもよい。例えば特図1先読み予告報知の実行条件としては、非電サポ中であること以外に、大当り遊技中でないこと等の条件が含まれる。
ステップS311では、増加した特図1始動情報(特図1当選乱数値および特図1乱数値の組)を、特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定処理よりも前に、特図1乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図1始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図1変動遊技の停止図柄を、特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定処理よりも前に事前判定する。なお、この事前判定処理は、当否判定時に用いるテーブルではなく事前判定用の特別のテーブルを用いて行ってもよい。
ステップS311の次のステップS313では、事前判定で得られた特図1先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。また、先読み数記憶領域に記憶された先読み数(特図1の保留数)、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果(先読み当り判定結果等)を示す情報を含む特図1先読みコマンドを、上述のコマンド設定送信処理(ステップS233)において第1副制御部400に向けて送信するための準備を行う。その後、特図先読み処理を終了して主制御部タイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)に復帰する。
ステップS315では、増加した特図1始動情報を先読みせずに、始動情報を先読みしていないことを示す「未判定」情報を、停止図柄情報に代えてRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。その後、特図先読み処理を終了して主制御部タイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)に復帰する。
本実施の形態では、増加した始動情報のみを先読みして事前判定しているが、全ての始動情報を先読みして事前判定するようにしてもよい。また、上述のコマンド設定送信処理(ステップS233)において、増加分の始動情報の先読み結果のみを第1副制御部400に送信してもよいし、特図1用および特図2用先読み結果記憶部内の全ての先読み結果を第1副制御部400に送信してもよい。
また、本実施の形態では、増加した特図2の始動情報については必ず先読みを実行し、増加した特図1の始動情報については電サポ中を除き必ず先読みを実行するようになっているが、増加した特図1および特図2の始動情報を先読みするか否かを抽選で決定するようにしてもよい。あるいは、主制御部300から先読み結果を受信した第1副制御部400において、例えば保留毎に先読み報知を実行するか否かを抽選で決定するようにしてもよい。また、遊技状態(例えば、非電サポ中であるか否か)等に関わらず、始動情報が増加した場合には必ず先読みを実行して先読み結果を先読み結果記憶部に記憶するとともに、該先読み結果を第1副制御部400に送信するように構成し、該先読み結果を用いた抽選および演出を実行するか否かを該第1副制御部400が判断するように構成してもよい。
図8(b)〜(e)は、RAM308内の先読み結果記憶部に先読み結果情報等が記憶された状態を例示している。図8(b)は、特図1用先読み結果記憶部に特図1先読み結果情報が記憶された状態の一例を示している。図8(b)に示すように、特図1用先読み結果記憶部は、例えば特図1変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域を有している。各記憶領域は、特図1乱数値記憶領域の保留順序(保留1〜保留4)に対応付けられている。各記憶領域のそれぞれには、特図1の停止図柄情報が記憶されるようになっている。図8(b)に示す例において、記憶領域「保留1」には停止図柄情報として「特図G」(はずれ)が記憶され、記憶領域「保留2」には停止図柄情報として「特図G」(はずれ)が記憶され、記憶領域「保留3」には停止図柄情報として「特図F」(小当り)が記憶され、記憶領域「保留4」には停止図柄情報として「特図A」(15R特別大当り)が記憶されている。
図8(c)は、特図2用先読み結果記憶部に特図2先読み結果情報が記憶された状態の一例を示している。図8(c)に示すように、特図2用先読み結果記憶部は、例えば特図2変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域を有している。各記憶領域は、特図2乱数値記憶領域の保留順序(保留1〜保留4)に対応付けられている。各記憶領域のそれぞれには、特図2の停止図柄情報が記憶されるようになっている。図8(c)に示す例において、記憶領域「保留1」には停止図柄情報として「特図d」(はずれ)が記憶され、記憶領域「保留2」〜「保留4」には、停止図柄情報が記憶されていない。なお、図8(c)では、停止図柄情報が記憶領域に記憶されていない状態を「なし」と表記している。
図8(d)は、電サポ中における特図1用先読み結果記憶部の例を示している。図8(d)に示すように、記憶領域「保留1」には、停止図柄情報に代えて「未判定」情報が記憶されている。記憶領域「保留2」〜「保留4」には、停止図柄情報も「未判定」情報も記憶されていない。
図8(e)に示すように、特図1用先読み結果記憶部の各記憶領域のそれぞれには、停止図柄情報ではなく、特図1変動遊技の変動時間を示す「タイマ番号」が先読み結果として記憶されていてもよい。図8(e)に示す例において、記憶領域「保留1」にはタイマ番号情報として「タイマ3」が記憶され、記憶領域「保留2」にはタイマ番号情報として「タイマ5」が記憶され、記憶領域「保留3」と「保留4」には、タイマ番号情報が記憶されていない。なお、図8(e)では、タイマ番号情報が記憶されていない状態を「なし」と表記している。また、特図1用先読み結果記憶部の各記憶領域にタイマ番号情報が記憶される場合には、タイマ番号を当否結果と対応するように設定してもよい。
以上の説明では、停止図柄やタイマ番号を事前判定し、停止図柄情報やタイマ番号情報を先読み結果記憶部に記憶する例を挙げたが、当否判定結果等を事前判定し、それらの情報を先読み結果記憶部に記憶するとともに、先読み結果情報として第1副制御部400に送信するようにしてもよい。
<各種テーブル>
次に、本実施の形態によるパチンコ機100の主制御部300で用いられる各種テーブルについて説明する。図9〜図12に示す各種テーブルは、例えば、主制御部300のROM306に記憶されている。
図9(a)、(b)は、普図関連抽選処理(ステップS223)で当否判定を行う際に用いられる当否判定用テーブルの一例を示している。図9(a)、(b)に示す当否判定用テーブルは、「普図確率」、「乱数範囲」、「当否結果」の各項目で構成されている。「普図確率」の項目は、当否判定時の普図確率(普図低確率または普図高確率)を示している。「乱数範囲」の項目は、取得した普図当選乱数値と比較される数値範囲を示している。ここで、本例の普図当選乱数値のとり得る範囲は0〜99(数値範囲の幅は100)である。
図9(a)に示す当否判定用テーブルは、当否判定時の普図確率が低確率である場合に用いられる普図用の当否判定用テーブルである。図9(a)に示すように、この当否判定用テーブルが用いられた場合、当りの確率は1/100(つまり、1%)となり、はずれの確率は99/100となる。
図9(b)に示す当否判定用テーブルは、当否判定時の普図確率が高確率である場合に用いられる普図用の当否判定用テーブルである。図9(b)に示すように、この当否判定用テーブルが用いられた場合、当りの確率は約100/100(つまり、100%)となり、はずれの確率は0%となる。この当否判定用テーブルを図9(a)に示す当否判定用テーブルと比較すると、当りの確率は100倍である。このように普図高確率状態(時短作動時)においては、当りのみが選択されるように設計してもよい。また、時短作動時にはずれの確率が0%より高くなるようにしてもよいが、時短作動時は、時短未作動時(普図低確率状態)よりも当りが選択される確率は高くする。
図9(c)は、普図用の図柄振分けおよび当り時動作のテーブルを示している。テーブル中の「振分け」欄の数値は、普図関連抽選処理(ステップS223)において停止図柄を決定する際に普図乱数値と比較される、図柄毎の乱数範囲の振分け率(すなわち各図柄の選択確率に等しい)を示している。図9(c)に示すように、普図変動遊技の当否判定結果が当りである場合における各当り図柄の振分け率は、普図Aが50%であり、普図Bも50%である。普図A、Bは、普図変動遊技後に電チュー開放動作が実行される図柄である。なお、当否判定結果がはずれの場合に選択されるはずれ図柄は普図Cの一つだけなので、はずれの場合は普図Cが100%の確率で選択される。普図Cが選択された場合には普図変動遊技後に電チュー開放動作は実行されない。
図9(c)に示すように、普図Aが停止表示された後に特図2始動口(電チュー)232の開放動作が実行される。普図Aの停止表示時の遊技状態が時短未作動時には、電チュー232の羽根部材232aは最初に100msの間だけ開放し、次いで5000〜10000msの間だけ閉鎖し、次に5400msの間だけ開放する。普図Aの停止表示時の遊技状態が時短作動時には、電チュー232の羽根部材232aは最初に1800msの間だけ開放し、次いで2000ms程度の間だけ閉鎖し、再び1800msの間だけ開放し、次いで2000ms程度の間だけ閉鎖し、再び1800msの間だけ開放する。
また、図9(c)に示すように、普図Bが停止表示された後に特図2始動口(電チュー)232の開放動作が実行される。普図Bの停止表示時の遊技状態が時短未作動時には、電チュー232の羽根部材232aは1回だけ100msの間だけ開放する。普図Bの停止表示時の遊技状態が時短作動時には、電チュー232の羽根部材232aは最初に2400msの間だけ開放し、次いで2000ms程度の間だけ閉鎖し、次いで1450msの間だけ開放し、再び2000ms程度の間だけ閉鎖し、再び1450msの間だけ開放する。
図10(a)〜(d)は、特図2関連抽選処理(ステップS229)または特図1関連抽選処理(ステップS231)で当否判定を行う際に用いられる当否判定用テーブルの例を示している。図10(a)〜(d)に示す当否判定用テーブルは、「特図確率」、「乱数範囲」、「当否判定結果」の各項目で構成されている。「特図確率」の項目は、当否判定時の特図確率(特図低確率または特図高確率)を示している。「乱数範囲」の項目は、取得した特図2当選乱数値または特図1当選乱数値と比較される数値範囲を示している。ここで、本例の特図2当選乱数値および特図1当選乱数値のとり得る範囲はいずれも0〜65535(数値範囲の幅は65536)である。
図10(a)に示す当否判定用テーブルは、当否判定時の特図確率が低確率である場合に用いられる特図1用の当否判定用テーブルである。図10(a)に示すように、この当否判定用テーブルが用いられた場合、大当りの確率は約1/299(=219/65536)となり、小当りの確率は約1/399(=165/65536)となる。
図10(b)に示す当否判定用テーブルは、当否判定時の特図確率が高確率である場合に用いられる特図1用の当否判定用テーブルである。図10(b)に示すように、この当否判定用テーブルが用いられた場合、大当りの確率は約1/30(=2185/65536)となり、小当りの確率は約1/399となる。この当否判定用テーブルを図10(a)に示す当否判定用テーブルと比較すると、大当りの確率は約10倍であり、小当りの確率は同一である。
図10(c)に示す当否判定用テーブルは、当否判定時の特図確率が低確率である場合に用いられる特図2用の当否判定用テーブルである。図10(c)に示すように、この当否判定用テーブルが用いられた場合、大当りの確率は約1/299となり、小当りの確率は0となる。
図10(d)に示す当否判定用テーブルは、当否判定時の特図確率が高確率である場合に用いられる特図2用の当否判定用テーブルである。図10(d)に示すように、この当否判定用テーブルが用いられた場合、大当りの確率は約1/30となり、小当りの確率は0となる。この当否判定用テーブルを図10(c)に示す当否判定用テーブルと比較すると、大当りの確率は約10倍である。
図11(a)は、特図1用の図柄振分けテーブルを示している。テーブル中の「振分け」欄の数値は、特図1関連抽選処理(ステップS231)において停止図柄を決定する際に特図1乱数値と比較される、図柄毎の乱数範囲の振分け率(すなわち各図柄の選択確率に等しい)を示している。図11(a)に示すように、特図1変動遊技の当否判定結果が大当りである場合における各大当り図柄の振分け率は、特図A(15R特別大当り)が30%であり、特図B(7R特別大当り)が25%であり、特図C(7R大当り)が25%であり、特図D(突然確変大当り)が10%であり、特図E(潜伏確変大当り)が10%である。特図Cを除く特図A、B、D、Eは、大当り遊技終了後に確変が作動する図柄である。特図1変動遊技の大当りにおける確変大当り(特図A、B、D、E)の割合、すなわち確変確率は75%である。
特図A、B、Dは、当否判定時(図柄停止表示時)の遊技状態(特図高確率、特図低確率、普図高確率(時短作動時)、普図低確率(時短未作動時))に関わらず、大当り遊技終了後に時短(時短回数設定なし)が作動する図柄である。特図Cは、当否判定時の遊技状態に関わらず、大当り遊技終了後に時短(時短回数100回)が作動する図柄である。特図Eは、当否判定時の遊技状態が特図高確率状態または普図高確率状態であるときに限り、大当り遊技終了後に時短が作動する図柄である。すなわち、特図低確率普図低確率状態で特図Eが停止表示された場合には、大当り遊技終了後に時短が作動しない。例えば、特図低確率普図低確率状態から特図Eが大当り図柄として複数回連続して停止表示された場合には、1回目の停止表示後には時短が作動しない(特図高確率普図低確率状態となる)が、2回目以降の停止表示後には時短が作動する(特図高確率普図高確率状態となる)。特図1変動遊技の大当りにおいて時短が付与される確率は、特図低確率普図低確率状態で90%、それ以外の遊技状態で100%である。
本例では、特図1変動遊技における小当り図柄およびはずれ図柄はそれぞれ1種類のみである。したがって、特図1変動遊技の当否判定結果が小当りである場合には、特図1乱数値に関わらず100%の確率で特図Fが選択され、特図1変動遊技の当否判定結果がはずれである場合には、特図1乱数値に関わらず100%の確率で特図Gが選択される。ただし、小当り図柄やはずれ図柄は大当り図柄と同様にそれぞれ複数種類備えられ、特図1乱数値を用いた抽選により決定されるようにしてもよい。
図11(b)は、特図1の各図柄における大当り時動作の例を示している。図11(b)に示すように、特図Aが停止表示された後の大当り遊技では、アタッカの開放が1Rあたり29000msで15R行われる。同様に、特図Bまたは特図Cが停止表示された後の大当り遊技では、アタッカの開放が1Rあたり29000msで7R行われ、特図Dが停止表示された後の大当り遊技では、アタッカの開放が1Rあたり29000msで2R行われる。
特図Eについては、図柄停止表示時の遊技状態によって大当り遊技の動作が異なる。特図低確率普図低確率状態で特図Eが停止表示された後の大当り遊技では、アタッカの開放が1Rあたり100msで2R行われる。この大当り遊技では、開放時間が短いため遊技球の入球が困難である。一方、特図低確率普図低確率状態以外の遊技状態で特図Eが停止表示された後の大当り遊技では、1Rあたり29000msで2R行われる。この大当り遊技では、開放時間が比較的長いため遊技球の入球が容易である。
特図Fが停止表示された後の小当り遊技では、1回の開放契機において、100msのアタッカ開放が2回行われる。すなわち、特図低確率普図低確率状態で特図Eが停止表示された後の大当り遊技と、特図Fが停止表示された後の小当り遊技とでは、アタッカが同じように動作する。
図12(a)は、特図2用の図柄振分けテーブルを示している。テーブル中の「振分け」欄の数値は、特図2関連抽選処理(ステップS229)において停止図柄を決定する際に特図2乱数値と比較される、図柄毎の乱数範囲の振分け率(すなわち各図柄の選択確率に等しい)を示している。図12(a)に示すように、特図2変動遊技の当否判定結果が大当りである場合における各大当り図柄の振分け率は、特図a(15R特別大当り)が70%であり、特図b(7R特別大当り)が5%であり、特図c(7R大当り)が25%である。特図a、bは、大当り遊技終了後に確変が作動する図柄である。特図2変動遊技の大当りにおける確変大当り(特図a、b)の割合、すなわち確変確率は、特図1変動遊技の確変確率と同じ75%である。
特図a、bは、当否判定時(図柄停止表示時)の遊技状態(特図高確率、特図低確率、普図高確率(時短作動時)、普図低確率(時短未作動時))に関わらず、大当り遊技終了後に時短(時短回数設定なし)が作動する図柄である。特図cは、当否判定時の遊技状態に関わらず、大当り遊技終了後に時短(時短回数100回)が作動する図柄である。特図2変動遊技の大当りにおいて時短が付与される確率は、遊技状態に関わらず100%である。
本例では、特図2変動遊技におけるはずれ図柄は1種類のみである。したがって、特図2変動遊技の当否判定結果がはずれである場合には、特図2乱数値に関わらず100%の確率で特図dが選択される。ただし、はずれ図柄は大当り図柄と同様にそれぞれ複数種類備えられ、特図2乱数値を用いた抽選により決定されるようにしてもよい。
図12(b)は、特図2の各図柄における大当り時動作の例を示している。図12(b)に示すように、特図aが停止表示された後の大当り遊技では、アタッカの開放が1Rあたり29000msで15R行われ、特図bまたは特図cが停止表示された後の大当り遊技では、アタッカの開放が1Rあたり29000msで7R行われる。
図11および図12に示すように、特図2は、特図1と比較して時短が付与される確率が高く、アタッカの開放時間が長い(またはR数が多い)。したがって、特図2は特図1よりも有利度が高いと考えることができる。
<第1副制御部>
次に、図13を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図13(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図13(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。詳細は後述するが、このコマンド処理では、第1副制御部400のCPU404は、主制御部300または第2副制御部500からコマンドを受信したか否かを判別し、コマンドを受信した場合には、各々のコマンドに対応する処理を行う。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS409の次のステップS411では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS409で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS411の次のステップS413では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS407,S409等で読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令がある場合には、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行う。
ステップS413の次のステップS415では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS415の次のステップS417では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS417の次のステップS419では、演出可動体制御処理を行う。演出可動体制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS419の次のステップS421では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS403に戻る。
図13(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300や第2副制御部500からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS501では、主制御部300や第2副制御部500から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図13(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS601では、第1副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS601の次のステップS603では、画像制御処理(ステップS413)や情報送信処理(ステップS421)等で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
<コマンド処理>
次に、図14を用いて、第1副制御部メイン処理のコマンド処理(ステップS407)について説明する。図14は、第1副制御部メイン処理のコマンド処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、主制御部300から入賞口入賞コマンドを受信したか否かを判定し、該当する場合には、ステップS702に進んで入賞口入賞コマンド受付時処理を行った後にコマンド処理を終了し、該当しない場合には、ステップS703に進む。
ステップS703では、主制御部300から特図2先読みコマンドを受信したか否かを判定し、該当する場合には、ステップS704に進んで特図2先読みコマンド受付時処理を行った後にコマンド処理を終了し、該当しない場合には、ステップS705に進む。
ステップS705では、第2副制御部500から戻りコマンドを受信したか否かを判定し、該当する場合には、ステップS706に進んで戻りコマンド受付時処理を行った後にコマンド処理を終了し、該当しない場合には、ステップS707に進む。ステップS707では、その他のコマンド受付時処理(例えば、特図1先読みコマンドを受信した場合の処理等)を行った後にコマンド処理を終了する。
<入賞口入賞コマンド受付時処理>
次に、図15を用いて、コマンド処理の入賞口入賞コマンド受付時処理(ステップS702)について説明する。図15は、コマンド処理の入賞口入賞コマンド受付時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS801では、現在の状態が或る状態(本例では、後述する第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)であるか否かを判定し、或る状態の場合には、ステップS802に進み、或る状態ではない場合には、ステップS809に進む。次のステップS802では、RAM408の入賞数記憶部に記憶している入賞数に1を加算し、次のステップS803では、入賞数が特図2の保留数以下(入賞数≦特図2の保留数)であるか否かを判定し、該当する場合(入賞数≦特図2の保留数の場合)には、ステップS805に進み、該当しない場合(入賞数>特図2の保留数の場合)には、ステップS807に進む。
ステップS805では、過去の特図2先読み結果(前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果)に基づいてチャージ演出(詳細は後述)を行なうために、チャージ演出に対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行った後に、ステップS808に進む。また、ステップS807では、過去の特図2先読み結果(前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果)に基づいて昇格演出(詳細は後述)を行なうために、昇格演出に対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行った後に、ステップS808に進む。
ステップS808では、入賞口入賞コマンドを第2副制御部に向けて送信するための設定を行う。本例では、入賞数が特図2の保留数以下(入賞数≦特図2の保留数)の状態においては、入賞数が1の場合には、ステップS805において特図2の保留数1に対応する先読み情報に基づいてチャージ演出の演出内容を決定し、決定した演出内容を含む入賞口入賞コマンド(保留1)をステップS808で設定し、入賞数が2の場合には、ステップS805において特図2の保留数2に対応する先読み情報に基づいてチャージ演出の演出内容を決定し、決定した演出内容を含む入賞口入賞コマンド(保留2)をステップS808で設定し、入賞数が3の場合には、ステップS805において特図2の保留数3に対応する先読み情報に基づいてチャージ演出の演出内容を決定し、決定した演出内容を含む入賞口入賞コマンド(保留3)をステップS808で設定し、入賞数が4の場合には、ステップS805において特図2の保留数4に対応する先読み情報に基づいてチャージ演出の演出内容を決定し、決定した演出内容を含む入賞口入賞コマンド(保留4)をステップS808で設定する。
一方、入賞数が特図2の保留数より大きい(入賞数>特図2の保留数)状態においては、入賞数とは無関係に、ステップS807において特図の保留数1〜4のいずれかに対応する先読み情報に基づいて昇格演出の演出内容を決定し、決定した演出内容を含む入賞口入賞コマンドをステップS808で設定する。なお、参照する先読み情報の選択方法は特に限定されず、例えば、特図の保留数1〜4に対応する先読み情報の中から一つの先読み情報を抽選で選択してもよいし、予め定めた順番(例えば、保留数1→保留数2→保留数3→保留数4、または、保留数4→保留数3→保留数2→保留数1)で先読み情報を選択してもよい。また、先読み情報の内容に基づいて先読み情報を選択してもよく、例えば、はずれの先読み結果よりも大当りの先読み結果を優先して選択してもよい。
次のステップS809では、その他の入賞口入賞コマンド受付時処理を行った後に、入賞口入賞コマンド受付時処理を終了する。このステップS809では、或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)が終了した場合に、RAM408の入賞数記憶部に記憶している入賞数を0に初期化する処理等を行う。
<特図2先読みコマンド受付時処理>
次に、図16(a)を用いて、コマンド処理の特図2先読みコマンド受付時処理(ステップS704)について説明する。図16(a)は、コマンド処理の特図2先読みコマンド受付時処理の流れを示すフローチャートである。
この特図2先読み処理では、第1副制御部400は、主制御部300から受信した始動情報をRAM408内の先読み結果記憶部(図16(b)参照)に記憶する。
ここで、RAM408内には、特図2の先読み結果を記憶する特図2用先読み結果記憶部と、特図2用先読み結果記憶部に記憶されている特図2先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域とが設けられている。特図2用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図2用先読み結果記憶部では、特図2先読み数が1つ減るごとに順位が最上位の特図2先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図2先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位の特図2先読み結果のデータの次の順位に新たな特図2先読み結果のデータが書き込まれる。なお、特図1については、特図2と同様であるため、その説明と図示は省略する。
特図2先読み処理のステップS901では、主制御部300から受信した先読み数(特図2の保留数)を、RAM408内の特図2先読み数記憶領域に記憶する。次のステップS903では、主制御部300から受信した抽選結果(先読み当り判定結果等)を、RAM408内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。
ステップS905では、現在の状態が或る状態(本例では、後述する第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)であるか否かを判定し、或る状態の場合には、ステップS909に進み、或る状態ではない場合には、ステップS907に進む。ステップS907では、今回の特図2先読みコマンドで受信した(ステップS903で新たに記憶した)特図2先読み結果に基づいて演出内容を決定し、当該演出内容に対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行った後に、ステップS908に進む。
ステップS908では、特図2先読みコマンドを第2副制御部に向けて送信するための設定を行う。本例では、特図2の保留数が1の場合には、ステップS907において特図2の保留数1に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定し、決定した演出内容を含む特図2先読みコマンド(保留1)をステップS908で設定し、特図2の保留数が2の場合には、ステップS907において特図2の保留数2に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定し、決定した演出内容を含む特図2先読みコマンド(保留2)をステップS908で設定し、特図2の保留数が3の場合には、ステップS907において特図2の保留数3に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定し、決定した演出内容を含む特図2先読みコマンド(保留3)をステップS908で設定し、特図2の保留数が4の場合には、ステップS907において特図2の保留数4に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定し、決定した演出内容を含む特図2先読みコマンド(保留4)をステップS908で設定する。
ステップS909では、その他の特図2先読みコマンド受付時処理を行った後に、特図2先読みコマンド受付時処理を終了する。
<戻りコマンド受付時処理>
次に、図17を用いて、コマンド処理の戻りコマンド受付時処理(ステップS706)について説明する。図17は、コマンド処理の戻りコマンド受付時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS851では、戻りコマンドに含まれる情報が演出有効状態(第一の演出状態または第二の演出状態)であるか否かを判定し、該当する場合には、ステップS853に進み、該当しない場合には、ステップS852に進む。ステップS852では、演出状態を演出無効状態に設定した後に、ステップS859に進む。ステップS853では、戻りコマンドに含まれる情報が、演出有効状態(第一の演出状態)であるか否かを判定し、該当する場合には、ステップS855に進み、該当しない場合には、ステップS857に進む。
ステップS855では、演出状態を演出有効状態(第一の演出状態)に設定した後に、ステップS859に進む。また、ステップS857では、演出状態を演出有効状態(第二の演出状態)に設定した後に、ステップS859に進む。ステップS859では、その他の戻りコマンド受付時処理を行った後に、戻りコマンド受付時処理を終了する。
<第2副制御部>
次に、図18を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図18(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図18(a)のステップS901では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS901で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS901の次のステップS903では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS905の処理に移行する。ステップS905では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS905の次のステップS907では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS907の次のステップS909では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS907で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS909の次のステップS910では、画像制御処理を行う。この画像制御処理では、ステップS907で読み出した演出データの中にVDP534への命令がある場合には、この命令をVDP534に出力する(詳細は後述)。
また、この画像制御処理では、画像の描画が可能な状態(例えば、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されている状態)であるか否かを判定し、画像の描画が可能な状態であって第一の演出(本例では、チャージ演出)の描画制御中であれば、演出有効状態(第一の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信する設定を行い、画像の描画が可能な状態であって第二の演出(本例では、昇格演出)の描画制御中であれば、演出有効状態(第二の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信する設定を行う。一方、画像の描画が不可能な状態(例えば、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されていない状態)であれば、演出無効状態の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信する設定を行う。
ステップS910の次のステップS911では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。その後、ステップS903に戻る。
図18(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図18(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。タイマ割込処理のステップS1101では、第2副制御部メイン処理のステップS903において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS903において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1101の次のステップS1103では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
図18(d)は、第2副制御部メイン処理の画像制御処理(ステップS910)の流れを示すフローチャートである。ステップS1201では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS1201の次のステップS1203では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1205に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS1205では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS1201でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1205の次のステップS1207では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS1207の次のステップS1209では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1211に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1211では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出の具体例>
次に、本実施の形態に係るパチンコ機100の演出の具体例について説明するが、まず最初に、パチンコ機100の状態と演出状態について、図19〜図22を用いて説明する。なお、図19〜図22は、パチンコ機100が実行する演出の一例を時系列で示した図である。
<演出の具体例/状態、或る演出>
パチンコ機100は、第一の状態、第二の状態、および、第三の状態を含む複数の状態に移行可能である。第一の状態、第二の状態、および、第三の状態は、或る演出が開始される際の特図2の保留数の状態によって区別することができる。具体的には、図19に示す第一の状態は、特図2の保留数が0の状態において、或る演出が開始された状態であり、図20〜図21に示す第二の状態は、特図2の保留数が1以上4未満(非満タン)の状態において、或る演出が開始された状態であり、図22に示す第三の状態は、第二の状態において特図2の保留数が上限値の4(満タン)となり、かつ、入賞数が特図2の保留数の上限値4を超えた状態である。
ここで、或る演出とは、特図の保留に関する演出のことであり、例えば、以降で説明するチャージ演出や昇格演出のほか、特図の保留の有無(保留有り、保留無し)に関する演出、特図の保留数(0〜4)に関する演出、特図の保留の増減(保留の増加、保留の減少)に関する演出、特図の先読みの有無(先読み有り、先読み無し)に関する演出、特図の保留の先読み数(0〜4)に関する演出、特図の先読みの先読み情報(大当り、はずれ等)に関する演出が含まれる。
<演出の具体例/演出状態>
また、パチンコ機100は、第一の演出状態、第二の演出状態、および、第三の演出状態を含む複数の演出状態に移行可能である。第一の演出状態、第二の演出状態、および、第三の演出状態は、各々の状態において実行可能な演出によって区別することができる。具体的には、図19〜図21に示す第一の演出状態は、第一の演出(本例では、チャージ演出)が実行可能な状態であり、図22に示す第二の演出状態は、第二の演出(本例では、昇格演出)が実行可能な状態であり、図22に示す第三の演出状態は、第三の演出(本例では、確定演出)が実行可能な状態である。
ここで、第一の演出状態、第二の演出状態、および第三の演出状態の一例としては、例えば、第一の演出状態が、電サポ状態(本例では、普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態)における最終の図柄変動表示の実行中に第一の演出(例えば、チャージ演出)が実行される状態であり、第二の演出状態が、第一の演出状態における最終の図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示の実行中に第二の演出(例えば、昇格演出)が実行される状態であり、第三の演出状態が、第二の演出状態が終了して第二の演出に関連する第三の演出(例えば、確定演出)が実行される状態である場合が挙げられる。
また、第一の演出状態が、或る遊技台において最も長い変動時間で実行される或る図柄変動表示の実行中に第一の演出(例えば、チャージ演出)が実行される状態であり、第二の演出状態が、第一の演出状態における或る図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示の実行中に第二の演出(例えば、昇格演出)が実行される状態であり、第三の演出状態が、第二の演出状態が終了して第二の演出に関連する第三の演出(例えば、確定演出)が実行される状態である場合が挙げられる。
<演出の具体例/演出有効状態と演出無効状態>
また、第二の演出状態は、演出有効状態と演出無効状態に区別することができる。第1副制御部400は、演出有効状態において入賞情報を取得した場合(本例では、入賞口入賞コマンドを受信した場合)には、第二の演出を実行するとともに、該演出有効状態を演出無効状態に移行させる一方で、演出無効状態において入賞情報を取得した場合(本例では、入賞口入賞コマンドを受信した場合)には、第二の演出を実行せずに、該演出無効状態を維持する。
ここで、演出有効状態と演出無効状態の一例としては、例えば、演出有効状態が、第2副制御部500から第1副制御部400に、演出有効状態の情報を含む戻りコマンドが送信され、演出状態が演出有効状態になっている状態であり、演出無効状態が、第2副制御部500から第1副制御部400に、演出無効状態の情報を含む戻りコマンドが送信され、演出状態が演出無効状態になっている状態の場合が挙げられる。
続いて、パチンコ機100の主な構成について、図19を参照しつつ説明する。
<演出の具体例/図柄表示装置>
本実施の形態によるパチンコ機100は、上述したように、図3に示す、第1装飾図柄表示装置208Lと、第2装飾図柄表示装置208Mと、第3装飾図柄表示装置208Nとを、表示手段として有している。なお、説明の都合上、図19〜図22においては、第2装飾図柄表示装置208Mと第3装飾図柄表示装置208Nの図示を省略している。本発明においては、表示手段の数は特に限定されず、例えば、表示手段を1つだけ(例えば、第1装飾図柄表示装置208Lだけ)を有する遊技台であってもよい。
第1装飾図柄表示装置208Lの表示領域中央には、第1の表示領域208L1、第2の表示領域208L2、第3の表示領域208L3、および、第4の表示領域208L4が設けられている。なお、表示手段の表示領域の数は4つに限定されず、例えば、4未満であってもよいし、5以上であってもよい。また、表示領域の位置も特に限定されず、例えば、複数の表示領域を表示手段の鉛直方向に並べて配置してもよいし、複数の表示領域を表示手段の水平方向に並べて配置してもよいし、複数の表示領域を円形状や多角形状等に配置してもよい。
第1装飾図柄表示装置208Lの表示制御は、図4に示す第1副制御部400からの指令に基づいて第2副制御部500により実行される。本実施形態では、パチンコ機100の状態に応じて、第1〜第4の表示領域208L1〜L4を用いた表示制御の内容が異なっている。
具体的には、図19に示す第一の状態においては、図16(a)を用いて説明した特図2先読みコマンド受付時処理において、今回の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づいて演出内容を決定するが、本例では、今回の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づいてチャージ演出(先読みコマンドに基づくチャージ演出)を行う。この先読みコマンドに基づくチャージ演出では、特図2の保留数が0から1に増加した場合に、保留数1に関する情報に基づく画像を第1の表示領域208L1に表示し、特図2の保留数が1から2に増加した場合に、保留数2に関する情報に基づく画像を第2の表示領域208L2に表示し、特図2の保留数が2から3に増加した場合に、保留数3に関する情報に基づく画像を第3の表示領域208L3に表示し、特図2の保留数が3から4に増加した場合に、保留数4に関する情報に基づく画像を第4の表示領域208L4に表示する。
すなわち、パチンコ機100は、図19に示す第一の状態においては、保留数がX(Xは1以上4未満の整数)からX+1に増加した場合に、保留数X+1に関する情報に基づく画像を第(X+1)の表示領域に表示する演出(先読みコマンドに基づくチャージ演出)を行うように構成されている。
また、図20〜図21に示す第二の状態においては、図15を用いて説明した入賞口入賞コマンド受付時処理において、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づいてチャージ演出(入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出)を行う。この入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出では、特図2の保留数が2から3に増加した場合であっても、始動口の入賞を検出したときの入賞数が1であれば、保留数1に関する情報に基づく画像を第1の表示領域208L1に表示し、特図2の保留数が3から4に増加した場合であっても、始動口の入賞を検出したときの入賞数が2であれば、保留数2に関する情報に基づく画像を第2の表示領域208L2に表示し、続けて特図2の保留数が4の場合であっても、始動口の入賞を検出したときの入賞数が3であれば、保留数3に関する情報に基づく画像を第3の表示領域208L3に表示し、続けて特図2の保留数が4の場合であっても、始動口の入賞を検出したときの入賞数が4であれば、保留数4に関する情報に基づく画像を第4の表示領域208L4に表示する。
すなわち、パチンコ機100は、図20〜図21に示す第二の状態においては、保留数がXからX+1に増加した場合に、入賞数と同数の保留数Y(Yは1以上X未満の整数)に関する情報に基づく画像を第Yの表示領域に表示する演出(入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出)を行うように構成されている。
また、図22に示す第三の状態においては、図15を用いて説明した入賞口入賞コマンド受付時処理において、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づいて昇格演出(入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出)を行う。この入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出では、始動口の入賞を検出した場合に保留数1〜4のいずれかに関する情報に基づく画像を、当該保留数1〜4に対応する第1〜第4の表示領域208L1〜L4のいずれかに表示する。すなわち、パチンコ機100は、図22に示す第三の状態においては、始動口の入賞を検出した場合に、入賞数未満の保留数Z(Zは1以上X+1未満の整数)に関する情報に基づく画像を第Zの表示領域に表示する演出(入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出)を行うように構成されている。
<演出の具体例/変動アイコン表示領域、特図保留アイコン表示領域>
第1装飾図柄表示装置208Lの表示領域下部中央には、変動アイコン表示領域eが設けられている。変動アイコン表示領域e内に表示された円柱状のステージ(台座画像)の上面上に載置されるように変動アイコンが表示される。変動アイコンは、保留が消化されて特図変動遊技が開始されると変動アイコン表示領域e内に表示されるアイコンである。変動アイコンの態様(表示態様)を変化させることにより、当該特図変動遊技の当否を所定の大当り信頼度で当該変動の予告を実行することが可能である。
変動アイコン表示領域eの左方には、特図1保留アイコン表示領域fが設けられている。特図1保留アイコン表示領域fには、特図1の保留数に応じた数の特図1の保留アイコンが表示可能である。特図1保留アイコン表示領域fには、特図1の保留アイコンの個数によって特図1変動遊技の保留数を報知することが可能であるとともに、各保留アイコンの態様によって当該保留に係る特図1変動遊技の当否を所定の大当り信頼度で先読み予告を実行することが可能である。
また、特図1保留アイコン表示領域fは、右から左に向かって、第1領域、第2領域、第3領域、第4領域の4つの領域に大まかに分かれている。第1領域〜第4領域の各領域下部には、特図1の保留アイコンの表示位置を示す楕円形状のステージ(台座画像)が表示されている。第1〜第4の各領域は、それぞれ1番目〜4番目の保留順位に対応している。第1領域には最先の(最も過去に記憶された)保留に対応する特図1の保留アイコンが表示され、同様に第2〜第4領域には2〜4番目の保留に対応する特図1の保留アイコンがそれぞれ表示される。図19に示す例では、特図1の保留数は0であるので、特図1保留アイコン表示領域fには特図1の保留アイコンが表示されていない。
一方、変動アイコン表示領域eの右方には、特図2保留アイコン表示領域gが設けられている。特図2保留アイコン表示領域gには、特図2の保留数に応じた数の特図2の保留アイコンが表示可能である。特図2保留アイコン表示領域gでは、特図2の保留アイコンの個数によって特図2変動遊技の保留数を報知することが可能であるとともに、各保留アイコンの態様によって当該保留に係る特図2変動遊技の当否を所定の大当り信頼度で先読み予告報知をすることが可能である。
また、特図2保留アイコン表示領域gは、左から右に向かって、第1領域、第2領域、第3領域、第4領域の4つの領域に大まかに分かれている。第1領域〜第4領域の各領域下部には、特図2の保留アイコンの表示位置を示す楕円形状のステージ(台座画像)が表示されている。第1〜第4の各領域は、それぞれ1番目〜4番目の保留順位に対応している。第1領域には最先の(最も過去に記憶された)保留に対応する特図2の保留アイコンが表示され、同様に第2〜第4領域には2〜4番目の保留に対応する特図2の保留アイコンがそれぞれ表示される。図19に示す例では、特図2の保留数が0〜2個であり、特図2保留アイコン表示領域gの第1〜第4の各領域には、保留数に対応する保留アイコンg1,g2が表示されている。
<演出例1>
次に、図19を用いて、パチンコ機100が実行する演出例1について詳細に説明する。図19は、パチンコ機100が実行する演出例1を時系列で示した図である。
この演出例1は、第一の状態(特図2の保留数が0の状態において特図の保留に関する演出が開始された状態)、かつ、第一の演出状態(第一の演出が実行可能な状態)において、第一の演出として、先読みコマンドに基づくチャージ演出を実行する例を示したものである。
<演出例1/主制御部→副制御部:入賞口入賞コマンド(入賞数1)>
主制御部300は、図7に示す主制御部タイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)において、特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、特図2保留数を1つ加算して特図2当選乱数値を取得するとともに、特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を用いて特図先読み処理を実行する。また、特図2始動口232の入賞を検出したことから、各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサ(球検出センサ)等の情報を含む入賞口入賞コマンドの送信準備を行い、コマンド設定送信処理(ステップ233)において第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信する。
図19において符号T11で示すタイミングでは、主制御部300は、特図2の保留数が0の状態において、特図2始動口232の入賞(1回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信している。
入賞口入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、図15に示す入賞口入賞コマンド受付時処理のステップS801〜S803において、現在の状態が或る状態(本例では、第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)である場合に、入賞数≦特図2の保留数であるか否かを判定し、入賞数≦特図2の保留数の場合には、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出を実行するための設定を行うとともに入賞口入賞コマンドを設定し、入賞数>特図2の保留数の場合には、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づく昇格演出を実行するための設定を行うとともに入賞口入賞コマンドを設定する。
図19において符号T21で示すタイミングは、第一の状態であり、或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)ではないことから、第1副制御部400では、新たな演出を設定することなく、入賞口入賞コマンド受付時処理を終了している。
<演出例1/主制御部→副制御部:特図2先読みコマンド(保留1)>
続いて、主制御部300は、特図先読み処理を実行する。この特図先読み処理のうち特図2に関する処理では、特図2保留数と特図2先読み数とを比較し、特図2保留数が特図2先読み数よりも大きい場合には特図2の始動情報が増加したと判定し、増加した特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に、特図2乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図2始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部(図8(b)〜(e)参照)に記憶する。
図19において符号T12で示すタイミングでは、主制御部300は、特図2の始動情報(特図2の保留数)が0から1に増加したと判定し、増加した特図2始動情報を、当否判定処理よりも前に特図2乱数値記憶領域から先読みし、先読みした特図2始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、先読み情報(事前判定結果)として先読み結果記憶部に記憶している。
続いて、主制御部300は、図8に示す特図先読み処理において特図の先読みを行った場合に、先読み数記憶領域に記憶された先読み数(特図1(または特図2)の保留数)、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果(先読み当り判定結果等)を示す情報を含む特図1先読みコマンド(または特図2先読みコマンド)の送信準備を行い、コマンド設定送信処理(ステップS233)において第1副制御部400に向けて特図1先読みコマンド(または特図2先読みコマンド)を送信する。
図19において符号T13で示すタイミングでは、主制御部300は、特図2の先読みを行ったことから、第1副制御部400に向けて、保留1に対応する先読み情報を含む特図2先読みコマンドを送信している。
特図2先読みコマンドを受信した第1副制御部400は、図16(a)に示す特図2先読みコマンド受付時処理において、主制御部300から受信した先読み数(特図2の保留数)を、RAM408内の特図2先読み数記憶領域に記憶するとともに、主制御部300から受信した抽選結果(先読み当り判定結果等)を、RAM408内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。また、特図2先読みコマンド受付時処理のステップS905において、現在の状態が或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)であるか否かを判定し、或る状態ではない場合には、今回の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づく演出を実行するための設定を行う。
図19において符号T22で示すタイミングでは、特図2先読みコマンドを受信した第1副制御部400は、主制御部300から受信した抽選結果(先読み当り判定結果等)を、RAM408内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域(本例では、保留1に対応する空き領域)に記憶した後、状態が第一の状態であり、或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)ではないことから、今回の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づいて演出内容をチャージ演出に決定し、チャージ演出に対応する演出データをROM406から読み出すとともに特図2先読みコマンドを設定する処理等を行っている。
上述の通り、パチンコ機100は、第一の状態においては、保留数がX(Xは1以上4未満の整数)からX+1に増加した場合に、保留数X+1に関する情報に基づく画像を第(X+1)の表示領域に表示する演出(先読みコマンドに基づくチャージ演出)を行うため、ここでは、保留数が0から1に増加したことから、保留数1に関する情報に基づく画像を第1の表示領域208L1に表示する演出に対応する演出データをROM406から読み出すとともに特図2先読みコマンド(保留1)を設定する処理等を行っている。
続いて、第1副制御部400は、図13(a)に示す第1副制御部メイン処理の画像制御処理(ステップS413)において、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(特図2先読みコマンド)がある場合には、第2副制御部500に送信する設定を行う。
図19において符号T22で示すタイミングでは、第1副制御部400は、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(特図2先読みコマンド(保留1))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第1の表示領域208L1に、保留1に関する情報(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=はずれ)に基づく画像(本例では、青色の背景画像の上に「?」の文字が施された画像)が表示される。
<演出例1/主制御部→副制御部:入賞口入賞コマンド(入賞数2)>
演出例1における入賞口入賞コマンドや特図2先読みコマンドに関する以降の処理は同様であるため、詳細な説明は省略するが、図19において符号T14で示すタイミングでは、主制御部300は、特図2の保留数が1の状態において、特図2始動口232の入賞(2回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信している。
図19において符号T23で示すタイミングは、第一の状態であり、或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)ではないことから、入賞口入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、新たな演出を設定することなく、入賞口入賞コマンド受付時処理を終了している。
また、図19において符号T15で示すタイミングでは、主制御部300は、特図2の始動情報(特図2の保留数)が1から2に増加したと判定し、増加した特図2始動情報を、当否判定処理よりも前に特図2乱数値記憶領域から先読みし、先読みした特図2始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、先読み情報(事前判定結果)として先読み結果記憶部に記憶している。
<演出例1/主制御部→副制御部:特図2先読みコマンド(保留2)>
続いて、主制御部300は、符号T16で示すタイミングでは、特図2の先読みを行ったことから、第1副制御部400に向けて、保留2に対応する先読み情報を含む特図2先読みコマンドを送信している。
一方、特図2先読みコマンドを受信した第1副制御部400は、図19において符号T24で示すタイミングでは、主制御部300から受信した抽選結果(先読み当り判定結果等)を、RAM408内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域(本例では、保留2に対応する空き領域)に記憶した後、この特図2先読み結果に基づいて演出内容をチャージ演出に決定し、チャージ演出に対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行っている。ここでは、保留数が1から2に増加したことから、保留数2に関する情報に基づく画像を第2の表示領域208L2に表示する演出に対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行っている。
また、符号T24で示すタイミングでは、第1副制御部400は、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(特図2先読みコマンド(保留2))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第2の表示領域208L2に、保留数2に関する情報(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=はずれ)に基づく画像(本例では、赤色の背景画像の上に「!」の文字が施された画像)が表示される。
なお、この演出例1においては、(1)第一のタイミング(例えば、符号T11で示すタイミング)で、主制御部300が特図2始動口232の入賞を検出して第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信→(2)第二のタイミング(例えば、符号T21で示すタイミング)で、第1副制御部400が入賞口入賞コマンド受付時処理を実行→(3)第三のタイミング(例えば、符号T12で示すタイミング)で、主制御部300が特図2の保留数の増加を検出した場合に第1副制御部400に向けて特図2先読みコマンドを送信→(4)第四のタイミング(例えば、符号T22で示すタイミング)で、第1副制御部400が特図2先読みコマンド受付時処理を実行、の順番で処理が進行する例を示した。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば、(1)→(3)→(2)→(4)の順番で処理を進行させてもよく、この場合、主制御部300は、図7に示す主制御部タイマ割込処理において、(1)の処理に関して、特図2始動口232の入賞を検出した場合に入賞口入賞コマンドの送信準備を行い、(3)の処理に関して、特図2の保留増加を検出した場合に特図2先読みコマンドの送信準備を行った後に、主制御部タイマ割込処理を終了し、次回以降の主制御部タイマ割込処理において、(1)と(3)で送信準備をした一つ(または複数)のコマンドを、第1副制御部400に向けて、1回(または複数回)の主制御部タイマ割込処理において送信するように構成してもよい(以下に説明する演出例も同様)。
<演出例2>
次に、図20と図21を用いて、パチンコ機100が実行する演出例2について詳細に説明する。図20と図21は、パチンコ機100が実行する演出例2を時系列で示した図である。
この演出例2は、第二の状態(特図2の保留数が1以上4未満(非満タン)の状態において特図の保留に関する演出が開始された状態)、かつ、第一の演出状態(第一の演出が実行可能な状態)において、第一の演出として、入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出を実行する例を示したものである。
<演出例2/主制御部→副制御部:入賞口入賞コマンド(入賞数1)>
主制御部300は、図7に示す主制御部タイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)において、特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、特図2保留数を1つ加算して特図2当選乱数値を取得するとともに、特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を用いて特図先読み処理を実行する。また、特図2始動口232の入賞を検出したことから、各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサ(球検出センサ)等の情報を含む入賞口入賞コマンドの送信準備を行い、コマンド設定送信処理(ステップ233)において第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信する。
入賞口入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、図15に示す入賞口入賞コマンド受付時処理のステップS801〜S803において、現在の状態が或る状態(本例では、第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)である場合に、入賞数≦特図2の保留数であるか否かを判定し、入賞数≦特図2の保留数の場合には、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出を実行するための設定を行うとともに入賞口入賞コマンドを設定し、入賞数>特図2の保留数の場合には、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づく昇格演出を実行するための設定を行うとともに入賞口入賞コマンドを設定する。
図20において符号T41で示すタイミングは、第二の状態であって入賞数(1)≦特図2の保留数(2)であることから、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出(入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出)を実行するための設定を行う。ここでは、第二の状態における入賞数1と同数の保留1に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第1の表示領域208L1に表示するチャージ演出を行うために、対応する演出データをROM406から読み出すとともに入賞口入賞コマンド(保留1)を設定する処理等を行っている。
また、符号T41で示すタイミングでは、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(入賞口入賞コマンド(保留1))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第1の表示領域208L1に、保留1に対応する特図2先読み結果(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=はずれ)に基づく画像(本例では、青色の背景画像の上に「?」の文字が施された画像)が表示される。本例によれば、保留数と表示位置を一致させることができ、遊技者に不信感を抱かせることなく遊技を楽しませることができる場合がある。
また、第2副制御部500は、画像の描画が可能な状態になったタイミングで、第一の演出(チャージ演出)の描画制御中であることから、演出有効状態(第一の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信している。
<演出例2/主制御部→副制御部:特図2先読みコマンド(保留3)>
続いて、主制御部300は、特図先読み処理を実行する。この特図先読み処理のうち特図2に関する処理では、特図2保留数と特図2先読み数とを比較し、特図2保留数が特図2先読み数よりも大きい場合には特図2の始動情報が増加したと判定し、増加した特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に、特図2乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図2始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部(図8(b)〜(e)参照)に記憶する。
図20において符号T32で示すタイミングでは、特図2の始動情報(特図2の保留数)が2から3に増加したと判定し、増加した特図2始動情報を、当否判定処理よりも前に特図2乱数値記憶領域から先読みし、先読みした特図2始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、先読み情報(事前判定結果)として先読み結果記憶部に記憶している。
続いて、主制御部300は、図8に示す特図先読み処理において特図の先読みを行った場合に、先読み数記憶領域に記憶された先読み数(特図1(または特図2)の保留数)、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果(先読み当り判定結果等)を示す情報を含む特図1先読みコマンド(または特図2先読みコマンド)の送信準備を行い、コマンド設定送信処理(ステップS233)において第1副制御部400に向けて特図1先読みコマンド(または特図2先読みコマンド)を送信する。
図20において符号T33で示すタイミングでは、主制御部300は、特図2の先読みを行ったことから、第1副制御部400に向けて、保留3に対応する先読み情報を含む特図2先読みコマンドを送信している。
特図2先読みコマンドを受信した第1副制御部400は、図16(a)に示す特図2先読みコマンド受付時処理において、主制御部300から受信した先読み数(特図2の保留数)を、RAM408内の特図2先読み数記憶領域に記憶するとともに、主制御部300から受信した抽選結果(先読み当り判定結果等)を、RAM408内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。また、特図2先読みコマンド受付時処理のステップS905において、現在の状態が或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)であるか否かを判定し、或る状態ではない場合には、今回の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出(先読みコマンドに基づくチャージ演出)を実行するための設定を行う。
図20において符号T42で示すタイミングでは、特図2先読みコマンドを受信した第1副制御部400は、主制御部300から受信した抽選結果(先読み当り判定結果等)を、RAM408内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域(本例では、保留3に対応する空き領域)に記憶した後、状態が第二の状態であり、或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)であることから、新たな演出を設定することなく、特図2先読みコマンド受付時処理を終了している。
<演出例2/主制御部→副制御部:入賞口入賞コマンド(入賞数2)>
演出例2における入賞口入賞コマンドや特図2先読みコマンドに関する以降の処理は同様であるため、詳細な説明は省略するが、主制御部300は、図20において符号T34で示すタイミングでは、特図2の保留数が3の状態において、特図2始動口232の入賞(2回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信している。
また、続く符号T35で示すタイミングでは、特図2の始動情報(特図2の保留数)が3から4に増加したと判定し、増加した特図2始動情報を、当否判定処理よりも前に特図2乱数値記憶領域から先読みし、先読みした特図2始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、先読み情報(事前判定結果)として先読み結果記憶部に記憶している。
また、第1副制御部400は、図20において符号T43で示すタイミングは、第二の状態であって入賞数(2)≦特図2の保留数(3)であることから、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出(入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出)を実行するための設定を行う。ここでは、第二の状態における入賞数2と同数の保留2に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第2の表示領域208L2に表示するチャージ演出を行うために、対応する演出データをROM406から読み出すとともに入賞口入賞コマンド(保留2)を設定する処理等を行っている。
また、符号T43で示すタイミングでは、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(入賞口入賞コマンド(保留2))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第2の表示領域208L2に、保留2に対応する特図2先読み結果(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=はずれ)に基づく画像(本例では、赤色の背景画像の上に「!」の文字が施された画像)が表示される。また、第2副制御部500は、画像の描画が可能な状態になったタイミングで、第一の演出(チャージ演出)の描画制御中であることから、演出有効状態(第一の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信している。
<演出例2/主制御部→副制御部:特図2先読みコマンド(保留4)>
図20において符号T36で示すタイミングでは、主制御部300は、特図2の先読みを行ったことから、第1副制御部400に向けて、保留4に対応する先読み情報を含む特図2先読みコマンドを送信している。
一方、図20において符号T44で示すタイミングでは、特図2先読みコマンドを受信した第1副制御部400は、主制御部300から受信した抽選結果(先読み当り判定結果等)を、RAM408内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域(本例では、保留3に対応する空き領域)に記憶した後、状態が第二の状態であり、或る状態(第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)であることから、新たな演出を設定することなく、特図2先読みコマンド受付時処理を終了している。
<演出例2/主制御部→副制御部:入賞口入賞コマンド(入賞数3)>
続いて、主制御部300は、図21において符号T37で示すタイミングでは、特図2の保留数が4の状態において、特図2始動口232の入賞(3回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信している。一方、特図2の始動情報(特図2の保留数)が4(満タン)であることから、特図先読み処理は行わず、第1副制御部400に向けて特図2先読みコマンドを送信していない。
第1副制御部400は、図21において符号T45で示すタイミングは、第二の状態であって入賞数(3)≦特図2の保留数(4)であることから、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出(入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出)を実行するための設定を行う。ここでは、第二の状態における入賞数3と同数の保留3に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第3の表示領域208L3に表示するチャージ演出を行うために、対応する演出データをROM406から読み出すとともに入賞口入賞コマンド(保留3)を設定する処理等を行っている。
また、符号T45で示すタイミングでは、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(入賞口入賞コマンド(保留3))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第3の表示領域208L3に、保留3に対応する特図2先読み結果(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=はずれ)に基づく画像(本例では、赤色の背景画像の上に「!」の文字が施された画像)が表示される。また、第2副制御部500は、画像の描画が可能な状態になったタイミングで、第一の演出(チャージ演出)の描画制御中であることから、演出有効状態(第一の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信している。
<演出例2/主制御部→副制御部:入賞口入賞コマンド(入賞数4)>
続いて、主制御部300は、図21において符号T38で示すタイミングでは、特図2の保留数が4の状態において、特図2始動口232の入賞(4回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信している。一方、特図2の始動情報(特図2の保留数)が4(満タン)であることから、特図先読み処理は行わず、第1副制御部400に向けて特図2先読みコマンドを送信していない。
第1副制御部400は、図21において符号T46で示すタイミングは、第二の状態であって入賞数(4)≦特図2の保留数(4)であることから、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出(入賞口入賞コマンドに基づくチャージ演出)を実行するための設定を行う。ここでは、第二の状態における入賞数4と同数の保留4に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第4の表示領域208L4に表示するチャージ演出を行うために、対応する演出データをROM406から読み出すとともに入賞口入賞コマンド(保留4)を設定する処理等を行っている。
また、符号T46で示すタイミングでは、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(入賞口入賞コマンド(保留4))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第4の表示領域208L4に、保留4に対応する特図2先読み結果(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=はずれ)に基づく画像(本例では、青色の背景画像の上に「?」の文字が施された画像)が表示される。また、第2副制御部500は、画像の描画が可能な状態になったタイミングで、第一の演出(チャージ演出)の描画制御中であることから、演出有効状態(第一の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信している。
演出例2に係る演出によれば、取得済みの保留に関する情報に基づいて演出内容を変化させることができるため、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
<演出例3>
次に、図22を用いて、パチンコ機100が実行する演出例3について詳細に説明する。図22は、パチンコ機100が実行する演出例3を時系列で示した図である。
この演出例3は、図20と図21を用いて説明した演出例2に続いて実行される演出の一例であり、第三の状態(第二の状態において特図2の保留数が上限値の4(満タン)となり、かつ、入賞数が特図2の保留数の上限値4を超えた状態)、かつ、第二の演出状態(第二の演出が実行可能な状態)において、第二の演出として、入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出を実行する例を示したものである。
<演出例3/第二の状態→第三の状態(演出無効状態)→第三の状態(演出有効状態)>
第1副制御部400は、特図2の保留数が4(満タン)の状態となり、第2副制御部500から戻りコマンド(演出無効状態)を受信したことを契機として、図22において符号T61で示すタイミングで、状態を第二の状態から第三の状態の演出無効状態に移行している。続いて、第1副制御部400は、第2副制御部500から戻りコマンド(演出有効状態(第二の演出状態))を受信したことを契機として、図22において符号T62で示すタイミングで、状態を第三の状態の演出無効状態から第三の状態の演出有効状態に移行している。
<演出例3/主制御部→副制御部:入賞口入賞コマンド(入賞数5)>
主制御部300は、図22において符号T51で示すタイミングでは、特図2の保留数が4の状態において、特図2始動口232の入賞(5回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信している。一方、特図2の始動情報(特図2の保留数)が4(満タン)であることから、特図先読み処理は行わず、第1副制御部400に向けて特図2先読みコマンドを送信していない。
符号T63で示すタイミングで入賞口入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、図15に示す入賞口入賞コマンド受付時処理のステップS801〜S803において、現在の状態が或る状態(本例では、第二の状態、または第三の状態の演出有効状態)である場合に、入賞数≦特図2の保留数であるか否かを判定し、入賞数≦特図2の保留数の場合には、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づくチャージ演出を実行するための設定を行うとともに入賞口入賞コマンドを設定し、入賞数>特図2の保留数の場合には、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づく昇格演出を実行するための設定を行うとともに入賞口入賞コマンドを設定する。
符号T63で示すタイミングは、第三の状態の演出有効状態であって入賞数(5)>特図2の保留数(4)であることから、第1副制御部400は、入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出を実行するための設定を行う。この入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出では、始動口の入賞を検出した場合に、入賞数未満の保留数Z(Zは1以上X+1未満の整数)に関する情報に基づく画像を第Zの表示領域に表示する演出を行うが、ここでは、入賞数(5)未満の保留1〜保留4のうちの保留2に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第2の表示領域208L2に表示する昇格演出を行うために、対応する演出データをROM406から読み出すとともに入賞口入賞コマンド(保留2)を設定する処理等を行っている。
また、符号T63で示すタイミングでは、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(入賞口入賞コマンド(保留2))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第2の表示領域208L2に、保留2に対応する特図2先読み結果(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=はずれ)に基づく画像(本例では、白色の背景画像の上に星の図形からなる画像)が表示される。
また、第2副制御部500は、第二の演出(昇格演出)の描画開始時に、画像の描画が不可能な状態であることを示す演出無効状態の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信した後に、画像の描画が可能な状態になったタイミングで、第二の演出(昇格演出)の描画制御中であることから、演出有効状態(第二の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信している。
なお、本例では、保留1〜保留4のうちの保留2に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第2の表示領域208L2に表示する昇格演出を行う例を示したが、保留2に替えて、保留1、保留3、または、保留4に対応する特図2先読み結果に基づく画像を、第1の表示領域208L1、第3の表示領域208L3、または、第4の表示領域208L4に表示する昇格演出を行ってもよい。また、昇格演出として、赤色の背景画像の上に「!」の文字が施された画像を、白色の背景画像の上に星の図形からなる画像に変化させる例を示したが、演出の態様は特に限定されず、例えば、赤色の背景画像の上に「!」の文字が施された画像を、赤色の背景画像の上に「!!」の文字が施された画像に変化させる演出等であってもよい。
<演出例3/第三の状態(演出有効状態)→第三の状態(演出無効状態)>
符号T64で示すタイミングでは、第1副制御部400は、第2副制御部500から戻りコマンド(演出無効状態)を受信したことを契機として、状態を第三の状態の演出有効状態から第三の状態の演出無効状態に移行している。
主制御部300は、符号T52で示すタイミングでは、特図2の保留数が4の状態において、特図2始動口232の入賞(6回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信しているが、符号T65で示すタイミングは、第三の状態の演出無効状態であることから、第1副制御部400は、昇格演出を実行することなく、第2副制御部500に対しても制御コマンドを出力していない。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lにおける表示は変化しない。
本例では、第1副制御部400は、演出無効状態において受信した入賞口入賞コマンドについては、当該コマンドに対応する処理を行っておらず、その後に演出状態が演出無効状態から演出有効状態になった場合であっても、当該コマンドに対応する処理を行わないように構成している。なお、演出無効状態において受信した入賞口入賞コマンドは、直ちに破棄するように構成してもよいし、演出状態が演出無効状態から演出有効状態になった場合に、当該コマンドに基づく処理を行うように構成してもよい。
<演出例3/第三の状態(演出無効状態)→第三の状態(演出有効状態)>
符号T66で示すタイミングでは、第1副制御部400は、第2副制御部500から戻りコマンド(演出有効状態(第二の演出状態))を受信したことを契機として、状態を第三の状態の演出無効状態から第三の状態の演出有効状態に移行している。
主制御部300は、符号T53で示すタイミングでは、特図2の保留数が4の状態において、特図2始動口232の入賞(7回目)を検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを送信している。一方、特図2の始動情報(特図2の保留数)が4(満タン)であることから、特図先読み処理は行わず、第1副制御部400に向けて特図2先読みコマンドを送信していない。
符号T67で示すタイミングは、第三の状態の演出有効状態であって入賞数(7)>特図2の保留数(4)であることから、第1副制御部400は、前回以前の特図2先読みコマンドで受信した特図2先読み結果に基づく昇格演出(入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出)を実行するための設定を行う。この入賞口入賞コマンドに基づく昇格演出では、始動口の入賞を検出した場合に、入賞数未満の保留数Z(Zは1以上X+1未満の整数)に関する情報に基づく画像を第Zの表示領域に表示する演出を行うが、ここでは、入賞数(7)未満の保留1〜保留4のうちの保留1に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第1の表示領域208L1に表示する昇格演出を行うために、対応する演出データをROM406から読み出すとともに入賞口入賞コマンド(保留1)を設定する処理等を行っている。
また、符号T67で示すタイミングでは、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令(入賞口入賞コマンド(保留1))があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの第1の表示領域208L1に、保留2に対応する特図2先読み結果(本例では、先読み結果記憶部に記憶された抽選結果=大当り)に基づく画像(本例では、大当りを予告する殿のキャラクタ画像)が表示される。
本例によれば、第二の演出状態から第三の演出状態に移行した後も遊技者の遊技意欲を維持できる場合がある。
また、第2副制御部500は、第二の演出(昇格演出)の描画開始時に、画像の描画が不可能な状態であることを示す演出無効状態の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信した後に、画像の描画が可能な状態になったタイミングで、第二の演出(昇格演出)の描画制御中であることから、演出有効状態(第二の演出状態)の情報を含む戻りコマンドを第1副制御部400に送信している。
なお、本例では、保留1〜保留4のうちの保留1に対応する特図2先読み結果に基づく画像を第1の表示領域208L1に表示する昇格演出を行う例を示したが、保留1に替えて、保留3、または、保留4に対応する特図2先読み結果に基づく画像を、第3の表示領域208L3、または、第4の表示領域208L4に表示する昇格演出を行ってもよい。また、昇格演出として、青色の背景画像の上に「?」の文字が施された画像を、大当りを予告する殿のキャラクタ画像に変化させる例を示したが、演出の態様は特に限定されず、例えば、青色の背景画像の上に「?」の文字が施された画像を、他のキャラクタ画像や「当」等の文字等に変化させる演出であってもよい。
演出例3に係る演出によれば、取得済みの保留に関する情報に基づいて演出内容を変化させることができるため、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。また、第二の演出を実行しない演出無効状態を有することで、入賞数を実際の入賞数よりも少なく思わせることが可能で、射幸心を過度に煽ることなく演出を遊技者に楽しませることができる場合がある。また、始動口の入賞が連続してしまった場合であっても、入賞で演出を開始するというダイナミックさを残しつつ、入賞時の演出の重なりによる制御負担を軽減できる場合がある。
また、保留数が満タンの状態において入賞口入賞コマンドを受信した場合に、保留数1乃至4のいずれかに関する情報に基づいて演出内容を決定するため、入賞数を実際の入賞数よりも少なく思わせることが可能で、射幸心を過度に煽ることなく演出を遊技者に楽しませることができる場合がある。
<演出例3/第三の状態(演出有効状態)→第三の状態(演出無効状態)>
符号T68で示すタイミングでは、第1副制御部400は、第2副制御部500から戻りコマンド(演出無効状態)を受信したことを契機として、状態を第三の状態の演出有効状態から第三の状態の演出無効状態に移行している。
主制御部300は、符号T54,T55で示すタイミングでは、特図2の保留数が4の状態において、特図2始動口232の入賞(8回目,9回目)を連続して検出したことから、第1副制御部400に向けて入賞口入賞コマンドを2回続けて送信しているが、符号T69,T70で示すタイミングは、第三の状態の演出無効状態であることから、第1副制御部400は、昇格演出を実行することなく、第2副制御部500に対しても制御コマンドを出力していない。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lにおける表示は変化しない。
<演出例3/第三の状態(演出無効状態)→第三の演出状態>
続いて、第1副制御部400は、第三の状態の終了条件が成立したことから(本例では、昇格演出において或る表示(殿のキャラクタ画像を用いた先読み予告表示)を行ったことから)、第2副制御部500から戻りコマンド(演出有効状態(第二の演出状態))を受信したことを契機として、図22において符号T70で示すタイミングで、演出状態を第二の演出状態から第三の演出状態に移行している。なお、第二の演出状態の終了条件は、昇格演出において先読み予告表示を行った場合に限定されず、例えば、第三の状態の期間が或る期間(例えば、5分)を経過した場合、特図の先読み情報が或る情報になった場合、大当りになった場合等であってもよい。
第三の演出状態に移行した後、第1副制御部400は、昇格演出に関する確定演出を実行するための設定を行う。この確定演出では、昇格演出において第1装飾図柄表示装置208Lの第1の表示領域208L1に表示した画像(殿のキャラクタ画像)を、第1装飾図柄表示装置208Lの中央に拡大して表示する確定演出を行うために、対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行っている。
また、図示は省略するが、コマンド処理等において読み出した演出データの中に装飾図柄表示装置208に関する命令があったことから、第2副制御部500に送信する制御コマンドを出力する設定を行っている。これにより、第1装飾図柄表示装置208Lの中央に、大当りが確定したことを示唆する殿のキャラクタ画像DP3が表示される。
<本願発明1>
以上説明したように、本願発明1に係る遊技台(例えば、図1に示すパチンコ機100)は、第一の制御手段(例えば、図4や図20に示す主制御部300)と、第二の制御手段(例えば、図4や図20に示す第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、保留数(例えば、特図2の保留数)がX(Xは1以上4未満の整数)からX+1に増加した場合に、保留数X+1に関する情報を含むコマンド(以下、「第二のコマンド」という。例えば、特図2先読みコマンド)を前記第二の制御手段に向けて送信可能であり、前記第二の制御手段は、或る状態(以下、「第二の状態」という。例えば、図20や図21に示す第二の状態(特図2の保留数が1以上4未満(非満タン)の状態において、或る演出(特図の保留に関する演出)が開始された状態))においては、保留数がXからX+1に増加した場合であっても、保留数Y(Yは1以上X未満の整数)に関する情報に基づいて演出内容を決定する、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明1に係る遊技台によれば、取得済みの保留に関する情報に基づいて演出内容を変化させることができるため、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
また、入賞数に対応する保留数に関する情報に基づいて演出内容を決定してもよい。例えば、入賞数が1の場合には、特図2の保留数1に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定し、入賞数が2の場合には、特図2の保留数2に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定し、入賞数が3の場合には、特図2の保留数3に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定し、入賞数が4の場合には、特図2の保留数4に対応する先読み情報に基づいて演出内容を決定してもよい。
このような構成とすれば、入賞時に表示を変化させたり、当該表示と保留数の関係を一致させることができるため、入賞演出として違和感を与えることなく、遊技者に不信感を抱かせることなく遊技を楽しませることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第二の状態とは異なる第一の状態(例えば、図19に示す第一の状態(特図2の保留数が0の状態において、或る演出(特図の保留に関する演出)が開始された状態))においては、保留数がXからX+1に増加した場合に、保留数X+1に関する情報に基づいて演出内容を決定するものであってもよい。
このような構成とすれば、保留数と演出内容を一致させることができ、遊技者に不信感を抱かせることなく遊技を楽しませることができる場合がある。
また、前記第一の制御手段は、始動口(例えば、図3や図20に示す第2特図始動口)の入賞を検出した場合に、保留数に関する情報を含まないコマンド(以下、「第一のコマンド」という。例えば、入賞口入賞コマンド)を前記第二の制御手段に向けて送信可能であり、前記第二の制御手段は、前記第一の状態においては、前記第二のコマンドに関する処理を実行する場合に、該第二のコマンドに含まれる保留数に関する情報に基づいて演出内容を決定するものであってもよい。
このような構成とすれば、保留数と演出内容を一致させることができ、遊技者に不信感を抱かせることなく遊技を楽しませることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第一の状態および前記第二の状態とは異なる第三の状態(例えば、図22に示す第三の状態(第二の状態において特図2の保留数が上限値の4(満タン)となり、かつ、入賞数が特図2の保留数の上限値4を超えた状態))において、前記第一のコマンドを受信した場合に、保留数Z(Zは1以上X+1未満の整数)に関する情報に基づいて演出内容を決定するものであってもよい。
このような構成とすれば、入賞数を実際の入賞数よりも少なく思わせることが可能で、射幸心を過度に煽ることなく演出を遊技者に楽しませることができる場合がある。また、始動口の入賞が連続してしまった場合であっても、入賞で演出を開始するというダイナミックさを残しつつ、入賞時の演出の重なりによる制御負担を軽減できる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第一のコマンドに関する処理を実行する場合に、該第一のコマンドに含まれない情報に基づいて演出内容を決定するものであってもよい。
また、第1の表示領域から第(X+1)の表示領域を有する表示手段(例えば、図22に示す第1装飾図柄表示装置208L)を備え、前記第二の制御手段は、前記第三の状態において、始動口の入賞を検出した場合に、保留数Zに関する情報に基づく画像を第Zの表示領域に表示するものであってもよい。
このような構成とすれば、入賞数を実際の入賞数よりも少なく思わせることが可能で、射幸心を過度に煽ることなく演出を遊技者に楽しませることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、保留数が満タンの状態において、前記第一のコマンドを受信した場合に、保留数1乃至4のいずれかに関する情報に基づいて演出内容を決定するものであってもよい。
このような構成とすれば、入賞数を実際の入賞数よりも少なく思わせることが可能で、射幸心を過度に煽ることなく演出を遊技者に楽しませることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第二の状態において、前記第二のコマンドに関する処理を実行する場合に、該第二のコマンドに含まれる保留数とは別の保留数に関する情報に基づいて演出内容を決定するものであってもよい。
このような構成とすれば、取得済みの保留に関する情報に基づいて演出内容を変化させることができるため、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
また、第1の表示領域から第(X+1)の表示領域を有する表示手段(例えば、図19に示す第1装飾図柄表示装置208L)を備え、前記第二の制御手段は、前記第一の状態において、保留数がXからX+1に増加した場合に、保留数X+1に関する情報に基づく画像を第(X+1)の表示領域に表示するものであってもよい。
このような構成とすれば、保留数と表示位置を一致させることができ、遊技者に不信感を抱かせることなく遊技を楽しませることができる場合がある。
また、第1の表示領域から第(X+1)の表示領域を有する表示手段(例えば、図20に示す第1装飾図柄表示装置208L)を備え、前記第二の制御手段は、前記第二の状態において、保留数がXからX+1に増加した場合に、保留数Yに関する情報に基づく画像を第Yの表示領域に表示するものであってもよい。
このような構成とすれば、取得済みの保留に関する情報に基づいて表示を変化させることができるため、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
また、図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段(例えば、図3や図20に示す特図2表示装置)を備え、前記第二の制御手段は、第一の演出状態において第一の演出(例えば、図20や図21に示すチャージ演出)を実行可能であり、前記第二の制御手段は、第二の演出状態において第二の演出(例えば、図22に示す昇格演出)を実行可能であり、前記第二の演出は、前記第一の演出において表示された表示を変化させる演出であり、前記第二の制御手段は、電サポ状態における最終の図柄変動表示において前記第一の演出を実行可能であり、前記第二の制御手段は、前記最終の図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示において前記第二の演出を実行可能であるものであってもよい。
このような構成とすれば、電サポ状態における最終の図柄変動表示から当該最終の図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示に亘って、第一の演出と当該第一の演出を変化させる第二の演出を実行することができ、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
また、図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段(例えば、図3や図20に示す特図2表示装置)を備え、前記第二の制御手段は、第一の演出状態において第一の演出(例えば、図20や図21に示すチャージ演出)を実行可能であり、前記第二の制御手段は、第二の演出状態において第二の演出(例えば、図22に示す昇格演出)を実行可能であり、前記第二の演出は、前記第一の演出において表示された表示を変化させる演出であり、前記図柄変動表示の変動時間は、複数の変動時間のうちから決定される変動時間であり、或る図柄変動表示は、前記複数の変動時間のうちの最も長い変動時間で実行される変動であり、前記第二の制御手段は、前記或る図柄変動表示において前記第一の演出を実行可能であり、前記第二の制御手段は、前記或る図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示において前記第二の演出を実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、最も長い変動時間で実行される図柄変動表示から当該図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示に亘って、第一の演出と当該第一の演出を変化させる第二の演出を実行することができ、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
<本願発明2>
また、本願発明2に係る遊技台(例えば、図1に示すパチンコ機100)は、第一の制御手段(例えば、図4や図20に示す主制御部300)と、第二の制御手段(例えば、図4や図20に示す第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、始動口(例えば、図3や図20に示す第2特図始動口)の入賞を検出した場合に、該入賞に関する入賞情報(例えば、入賞口入賞コマンド)を送信可能であり、前記第二の制御手段は、或る演出状態において或る演出(例えば、昇格演出)を実行可能であり、前記或る演出状態は、演出有効状態(例えば、図22に示す演出有効状態)と演出無効状態(例えば、図22に示す演出無効状態)を含み、前記第二の制御手段は、前記演出有効状態において前記入賞情報を取得した場合には、前記或る演出を実行するとともに、該演出有効状態を前記演出無効状態に移行させ、前記第二の制御手段は、前記演出無効状態において前記入賞情報を取得した場合には、前記或る演出を実行せずに、該演出無効状態を維持し、前記第二の制御手段は、前記或る演出状態を前記演出有効状態から前記演出無効状態に移行させた場合に、該或る演出状態を、再び前記演出有効状態に移行可能であり、前記第二の制御手段は、保留数が満タンの状態であっても、前記或る演出状態を前記演出有効状態および前記演出無効状態の一方から他方に移行可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明2に係る遊技台によれば、或る演出を実行しない演出無効状態を有するとともに、保留数が満タンの状態であっても、演出状態を演出有効状態および演出無効状態の一方から他方に移行可能であることで、保留数が満タンの状態であっても、入賞数を実際の入賞数よりも少なく思わせることが可能で、射幸心を過度に煽ることなく演出を遊技者に楽しませることができる場合がある。また、始動口の入賞が連続してしまった場合であっても、入賞で演出を開始するというダイナミックさを残しつつ、入賞時の演出の重なりによる制御負担を軽減できる場合がある。
なお、前記或る演出は、前記入賞に基づいて実行された演出表示の表示態様を変化させる演出であってもよい。また、前記第二の制御手段は、取得済みの保留に関する情報に基づいて前記演出表示の表示態様を変化させるものであってもよい。
また、前記第二の制御手段は、第一の演出状態において第一の演出(例えば、図20や図21に示すチャージ演出)を実行可能であり、前記第二の演出は、前記第一の演出において表示された表示を変化させる演出であり、前記第一の演出と前記第二の演出は、一の図柄変動表示において実行される演出であってもよい。
このような構成とすれば、一の図柄変動表示において、第一の演出と当該第一の演出を変化させる第二の演出を実行することができ、入賞時の演出効果を高めることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第一の演出状態において或る移行条件が成立した場合には、該第一の演出状態を前記第二の演出状態に移行させ、前記或る移行条件は、前記第一の制御手段が或る時間(例えば、予め定めた時間(例えば、30秒)、或る演出(例えば、大当り演出)の実行時間、或る遊技状態(例えば、大当り遊技状態)の滞在時間、或る演出状態(例えば、第一の演出状態)の滞在時間)が経過する前に或る数の入賞(例えば、特図2の保留数の上限値4を超える入賞)を検出した場合に成立する条件であり、前記第二の制御手段は、前記第一の演出状態において前記或る移行条件が成立せずに前記或る時間が経過した場合には、該第一の演出状態を前記第二の演出状態に移行させないものであるってもよい。
このような構成とすれば、第二の演出状態に移行する場合と移行しない場合があることから、第二の演出状態の価値を高めることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第一の演出状態において前記或る移行条件が成立した場合には、該第一の演出状態を前記第二の演出状態における前記演出無効状態に移行させるものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の演出状態に移行した直後に始動口の入賞が連続してしまった場合等であっても、入賞演出に関する制御負担を軽減できる場合がある。
また、前記第二の制御手段が、前記第二の演出状態を前記演出無効状態から前記演出有効状態に移行させるまでの最短時間は、前記第二の演出の最長時間よりも長い時間であってもよい。
このような構成とすれば、第二の演出を実行するための時間を確実に確保することができ、遊技者に演出上の違和感を与えることが少なくなる場合がある。
また、前記第一の演出は、複数の画像を表示させる演出であり、前記第二の演出は、前記第一の演出において表示された前記複数の画像を変化させる演出であってもよい。
このような構成とすれば、入賞時の演出効果を高めることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記演出無効状態において前記入賞情報を取得した場合には、以降の前記演出有効状態においても該入賞情報に基づく演出を行わないものであってもよい。
このような構成とすれば、始動口の入賞が連続してしまった場合であっても、入賞時の演出の重なりによる制御負担を軽減できる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第二の演出において或る表示(例えば、図22に示す殿のキャラクタ画像を用いた先読み予告表示)を表示した場合には、前記第二の演出状態を前記演出有効状態から前記演出無効状態に移行させるものであってもよい。
このような構成とすれば、始動口の入賞が連続してしまった場合であっても或る表示を確実に表示させることができ、遊技者に不利益を与えないようにすることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、第三の演出状態において第三の演出(例えば、図22に示す確定演出(大当りが確定したことを示唆する殿のキャラクタ画像DP3の表示))を実行可能であり、前記第三の演出は、前記第二の演出において表示された表示に関連する演出であってもよい。
このような構成とすれば、第二の演出状態から第三の演出状態に移行した後も遊技者の遊技意欲を維持できる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、前記第一の演出状態において前記入賞情報を取得した場合には、該第一の演出状態が前記第二の演出状態に移行した場合であっても、該入賞情報に基づく演出を実行するものであってもよい。
このような構成とすれば、状態が移行した場合であっても入賞情報に基づいた演出を継続することができ、遊技者に安心感を与えることができる場合がある。
また、前記第二の制御手段は、第一の制御部(例えば、図4や図20に示す第1副制御部400)と第二の制御部(例えば、図4や図20に示す第2副制御部500)を含み、前記第一の制御部は、前記第二の制御部から受信するコマンドに基づいて前記演出有効状態と前記演出無効状態を一方から他方に移行させる制御を行い、前記第二の制御部は、前記第一の制御部から受信するコマンドに基づいて少なくとも前記第二の演出を実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、始動口の入賞が連続してしまった場合であっても、入賞時の演出の重なりによる制御負担を軽減できる場合がある。
また、図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段(例えば、図3や図20に示す特図2表示装置)を備え、前記第二の制御手段は、電サポ状態における最終の図柄変動表示において前記第一の演出を実行可能であり、前記第二の制御手段は、前記最終の図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示において前記第二の演出を実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、電サポ状態における最終の図柄変動表示から当該最終の図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示に亘って、第一の演出と当該第一の演出を変化させる第二の演出を実行することができ、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
また、図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段(例えば、図3や図20に示す特図2表示装置)を備え、前記図柄変動表示の変動時間は、複数の変動時間のうちから決定される変動時間であり、或る図柄変動表示は、前記複数の変動時間のうちの最も長い変動時間で実行される変動であり、前記第二の制御手段は、前記或る図柄変動表示において前記第一の演出を実行可能であり、前記第二の制御手段は、前記或る図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示において前記第二の演出を実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、最も長い変動時間で実行される図柄変動表示から当該図柄変動表示の表示中に保留された図柄変動表示に亘って、第一の演出と当該第一の演出を変化させる第二の演出を実行することができ、取得済みの保留に対する期待感を高め、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
なお、本発明に係る遊技台は、本実施の形態に係るパチンコ機100に限って適用されるものではなく、広く一般の遊技盤を備えたパチンコ機(例えば、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機、STタイプのパチンコ機)に適用することができる。したがって、例えば、特図確変がなく、電サポのみがある遊技台であってもよいし、このような遊技台の場合には、電サポあり大当りと電サポ無し大当りの両方があってもよい。
また、本発明に係る遊技台の一例としては、電サポの最後の図柄変動表示の変動時間を長くし、特図の保留が満タン(上限値)になるように構成し、この最後の図柄変動表示が終了した後、電サポ状態から通常状態に移行し、満タン(4つ)の保留に対応する図柄変動表示を行うような遊技台が挙げられる。なお、初当り等、電サポが1回の場合には、当該1回の図柄変動表示を長時間変動とし、連荘時等、電サポが複数回(例えば、5回)の場合には、複数回のうちの最後の図柄変動表示を長時間変動とすればよい。
また、上記実施形態では、特図2の先読み情報に基づいて各種演出(チャージ演出や昇格演出)を行う例を示したが、特図2の先読み情報に替えて(または、加えて)、特図1の先読み情報や普図の先読み情報に基づいて各種演出を行ってもよい。また、特図2の先読み情報に加えて特図1の先読み情報に基づいて各種演出を行う場合には、特図1の先読み情報に基づく各種演出よりも、特図2の先読み情報に基づく各種演出の方が実行頻度が低い(または高い)ものであってもよいし、特図2の先読み情報に基づく各種演出の方が先読み予告の信頼度が高い(または低い)ものであってもよい。
また、特図2(または特図1)の先読み情報に基づく各種演出では、1回分の先読み情報に基づいて演出内容を決定してもよいし、複数回分の先読み情報がある場合には、そのうちの一つ、複数、または、全ての先読み情報に基づいて演出内容を決定してもよい。例えば、複数回の図柄変動分の予告を1回の演出で行ってもよいし、1回の図柄変動分の予告を、都度、行ってもよい。
また、上記実施形態では、第2特図始動口232の入賞に基づいて各種演出(チャージ演出や昇格演出)を行う例を示したが、第2特図始動口232の入賞に替えて(または、加えて)、他の始動口(例えば、第1特図始動口230)の入賞に基づいて各種演出を行ってもよい。また、第2特図始動口232の入賞に加えて第1特図始動口230の入賞に基づいて各種演出を行う場合には、第1特図始動口230の入賞に基づく各種演出よりも、第2特図始動口232の入賞に基づく各種演出の方が実行頻度が低い(または高い)ものであってもよい。
また、上記実施形態では、第1副制御部400は、主制御部300からの特図2先読みコマンドを契機として各種演出を開始する例を示したが、特図2先読みコマンドに替えて(または、加えて)、特図1先読みコマンドに基づいて各種演出を行ってもよい。
また、上記実施形態では、第1副制御部400は、第2副制御部500から受信する戻りコマンドに応じて演出有効状態と演出無効状態を切り替える例を示したが、第二の制御手段を第一の制御部(第1副制御部400)と第二の制御部(第2副制御部500)を少なくとも含む制御手段で構成する場合には、コマンドの送受信によらずに演出有効状態と演出無効状態を切り替えてもよい。
また、チャージ演出や昇格演出で表示する画像は、先読み情報に基づいた予告画像(例えば、先読み情報が大当りの場合には、大当りを予告する画像、先読み情報が小当りの場合には、小当りを予告する画像)であってもよいし、先読み情報とは異なる予告画像(例えば、先読み情報がはずれの場合には、大当りや小当りを予告する偽(ガセ)の画像)であってもよい。また、先読み情報に基づいて予告の期待度を示す画像(例えば、「熱いぞ」、「高確率」、「期待度大」、「利益確定」といった文字を含む画像)を表示してもよい。
また、本発明に係る遊技台は、所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機などにも好適である。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。