以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、所定条件が成立すると遊技者が利益を獲得することができる遊技台であって、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサが設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサも設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる不図示の開放レバーを押すことによって開く。なお、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサを設けてもよい。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部(不図示)と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。さらに、操作キーユニット137も備えている。操作キーユニット137は、例えば、十字キーと、OKボタンと、キャンセルボタンとを有しており、これらを操作することにより、各種の設定を行うことができるようになっている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射し、発射手段の一例に相当する。なお、球発射ハンドル134が操作された状態で押下操作されることにより発射強度を最大にすることが可能な右打ちボタンを備えてもよい。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面視右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流入した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図10参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図10参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図10参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図10参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図10参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660(図10参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニット608(図10参照)との信号の送受信を行うCRインターフェース部606を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
図3に示す遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
また、演出装置206には、演出可動体224(図10参照)や遮蔽装置246(図10参照)が備えられており、これらを動作して演出を行うことができる。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、本実施形態のパチンコ機100でも液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。また、本実施形態のパチンコ機100では、演出表示領域208dに特図1及び特図2の第4図柄や、特図の図柄変動表示の保留数を示す保留アイコン等が表示される。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、所定の図柄表示手段である。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置208も、所定の図柄表示手段としてもよい。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態のパチンコ機100では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。この図柄制御状態については後述するが、ここでの図柄制御状態として、通常状態、時短状態(電サポ状態)、および確変状態のうちのいずれの状態としてもよいし、特図確変ありの状態および特図確変なしの状態のうちの一方の状態としてもよい。
なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動ゲート253と、第1特図始動口230とが配設されている。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動ゲート253は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動ゲート253を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動ゲート253を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するための第1アウト口240を設けている。
さらに、図3に示す遊技領域124の下方には、可変進入口ユニット246が配置されている。図3では視認困難であり、詳しくは後述するが、可変進入口ユニット246には、普通電動役物232と、特別電動役物234が設けられている。普通電動役物232は、第2特図始動口2320とスライド部材2321とを有するものであり、第2特図始動口2320は第一の可変進入手段の一例に相当し、スライド部材2321が第一の変化手段の一例に相当する。特別電動役物234は、可変入賞口2340とスライド部材2341を有するものであり、可変入賞口2340も第一の可変進入手段の一例に相当し、このスライド部材2341も第一の変化手段の一例に相当する。
一方、この可変進入口ユニット246には、疑似電チュー252と、疑似アタッカ235が視認可能に設けられている。疑似電チュー252は、疑似電チュー用可変進入口2520と疑似電チュー用可変進入口2520の大きさを変化させる一対の羽根部材2521を有する。一対の羽根部材2521は、遊技盤200の盤面に垂直な回動軸2523(図5参照)を中心にして、その盤面に沿って回動可能なものであり、初期状態である閉鎖状態(第三の状態)と開放状態(第四の状態)との間で状態変化する。遊技球は、疑似電チュー用可変進入口2520へ、開放状態は進入容易状態であり、閉鎖状態は進入困難状態である。疑似アタッカ235は、疑似アタッカ用可変進入口2350とその疑似アタッカ用可変進入口2350の大きさを変化させる蓋部材2351を有する。蓋部材2351は、遊技盤200の盤面に平行な回動軸2353(図5参照)を中心にして、その盤面と直交する前後方向に回動可能なものであり、初期状態である閉鎖状態(第五の状態)と開放状態(第六の状態)との間で状態変化する。遊技球は、疑似アタッカ用可変進入口2350へ、開放状態は進入容易状態であり、閉鎖状態は進入困難状態である。本実施形態では、疑似電チュー用可変進入口2520は、第二の可変進入手段の一例に相当し、疑似アタッカ用可変進入口2350は、第三の可変進入手段の一例に相当し、一対の羽根部材2521は、第二の変化手段の一例に相当し、蓋部材2351は、第三の変化手段の一例に相当する。また、疑似電チュー252にしても疑似アタッカ235にしても、進入した遊技球を検出する球検出センサが設けられておらず、疑似電チュー252に入球しても、疑似アタッカ235に入球しても、1球も賞球は払い出されない。
また、可変進入口ユニット246の最下部には、上述した第1アウト口240からの通路に繋がるアウト球案内口241も設けられている。
また、可変進入口ユニット246には、一般入賞口226と、第2アウト口248と、第3アウト口249も設けられている。第2アウト口248および第3アウト口249に進入した球は、アウト球案内口241に入球する。
図4は、図3に示す可変進入口ユニット246を拡大して示す図である。図4(a)は、可変進入口ユニット246を前側(遊技者側)から見たときの図であり、同図(b)は、可変進入口ユニット246を後ろ側から見たときの図である。
可変進入口ユニット246は、遊技盤200の盤面に取り付けられている。この可変進入口ユニット246は、透明なベース板2461を備え、そのベース板2461の裏面(後ろ側の面)が遊技盤200の盤面側となる。ベース板2461の前側(遊技者側)の面には、普通電動役物232、特別電動役物234、および疑似電チュー252が取り付けられている。また、ベース板2461の裏面には、普通電動役物232のスライド部材2321を駆動する駆動手段2322、特別電動役物234のスライド部材2341を駆動する駆動手段2342、疑似電チュー252の一対の羽根部材2521を駆動する駆動手段(疑似電チューソレノイド)2522、疑似アタッカ235の蓋部材2351を駆動する駆動手段(疑似アタッカソレノイド)2352が取り付けられている。いずれの駆動手段2322,2342,2522,2352も、ソレノイドであり、初期状態(非通電時の状態)がコイルバネの作用によって進出した進出状態の操作杆が、通電すると、コイルバネの付勢力に抗して後退する。駆動手段2322の操作杆と、スライド部材2321は、リンク部材2323によって連結されている。このリンク部材2323は、回動支点を中心に回動動作するものであり、駆動手段2322の操作杆が後退すると、スライド部材2321を後退させるように回動する。この結果、スライド部材2321は開放状態(第二の状態)に変化する。一方、駆動手段2322の操作杆が進出すると、スライド部材2321を進出させるように回動する。この結果、スライド部材2321は閉鎖状態(第一の状態)に復帰する。特別電動役物234のスライド部材2341を駆動する駆動手段2342の操作杆と、スライド部材2341も、リンク部材2343によって連結されている。このリンク部材2343も、駆動手段2342の操作杆が後退すると、スライド部材2341を後退させるように回動し、スライド部材2341は開放状態(第八の状態)に変化する。一方、駆動手段2342の操作杆が進出すると、スライド部材2341を進出させるように回動し、スライド部材2341は閉鎖状態(第七の状態)に復帰する。
また、普通電動役物232の第2特図始動口2320の下方(球通過方向下流側)および特別電動役物234の可変入賞口2340の下方(球通過方向下流側)それぞれには、球検出センサ2324,2344が設けられている。これらの球検出センサ2324,2344は、それぞれ第2特図始動口2320及び可変入賞口2340に進入した遊技球を検知可能な検知手段である。球検出センサ2324,2344は、第2特図始動口2320あるいは可変入賞口2340から遊技球の直径よりも短い距離しか離れていない、下方側(球通過方向下流側)の位置に設けられたものである。この位置に球検出センサ2324,2344を設けておくことで、誤検知を防止しつつ、遊技球の進入を確実に検知することができる。この球検出センサ2324,2344は、内側を遊技球が通過する環状のセンサであり、水平方向に対して前側(遊技者側)が下がった傾斜した姿勢で配置されている。本実施形態では、第2特図始動口2320の下方に設けられた球検出センサ2324を遊技球が通過(入賞)すると、例えば、8個の賞球が払い出されるようになっており、可変入賞口2340の下方に設けられた球検出センサ2344を遊技球が通過(入賞)すると、例えば、3個の賞球が払い出されるようになっている。すなわち、本実施形態では、特別電動役物234に入賞するよりも普通電動役物232に入賞したほうが多くの賞球を獲得することができるようになっている。
可変進入口ユニット246は、透明な第一の装飾板部材2462と、同じく透明な第二の装飾板部材2463も有する。これら第一の装飾板部材2462および第二の装飾板部材2463はいずれも、遊技盤200の盤面よりも遊技者側に、盤面と間隔をあけて設けられた部材である。すなわち、普通電動役物232の前側(遊技者側)には第一の装飾板部材2462が配置され、第2特図始動口2320およびスライド部材2321は、ベース板2461と第一の装飾板部材2462との間に配置されていることになる。したがって、第2特図始動口2320の遊技者側となる部分は、第一の装飾板部材2462によって遊技者側から覆われている。また、スライド部材2321も第一の装飾板部材2462によって遊技者側から覆われている。
透明な第一の装飾板部材2462には、不透明となる塗装が施されており、図4では、不透明となる塗装が施された部分を灰色で示している(以下、同じ)。なお、塗装に代えて、シールやメッキであってもよいし、不透明でなく透過度が100%未満(例えば、半透明)であってもよい(この点についても、以下、同じ)。すなわち、第一の装飾板部材2462は、少なくとも一部または全部が透明であってもよいし、少なくとも一部または全部が不透明であってもよいし、少なくとも一部または全部が半透明であってもよい(後述する第二の装飾板部材2463,第三の装飾板部材2464についても同様)。第一の装飾板部材2462における、第2特図始動口2320の遊技者側となる部分を覆う箇所、およびスライド部材2321を覆う箇所には、丁度、不透明となる塗装が施されており、第2特図始動口2320およびスライド部材2321は、正面から視認不可能である。すなわち、第2特図始動口2320およびスライド部材2321は、疑似電チュー252や疑似アタッカ235に比べて、正面から視認困難である。一方、第2特図始動口2320の下方に傾斜した姿勢で配置された球検出センサ2324は、一部が正面から視認可能である。また、リンク部材2323も一部が正面から視認可能である。なお、球検出センサ2324やリンク部材2323も、全部が視認不可能であってもよい。また、反対に、第2特図始動口2320、スライド部材2321、球検出センサ2324、リンク部材2323は、全部が視認可能であってもよい。さらに、第2特図始動口2320およびスライド部材2321は、一部が正面から視認可能であってもよい。また、第2特図始動口2320、スライド部材2321、球検出センサ2324、およびリンク部材2323は、それぞれで視認性が異なってもよい。
また、特別電動役物234の前側(遊技者側)には第二の装飾板部材2463が配置され、可変入賞口2340およびスライド部材2341は、ベース板2461と第二の装飾板部材2463との間に配置されていることになる。したがって、可変入賞口2340の遊技者側となる部分は、第二の装飾板部材2463によって遊技者側から覆われている。また、スライド部材2341も第二の装飾板部材2463によって遊技者側から覆われている。
透明な第二の装飾板部材2463にも、第一の装飾板部材2462と同じく、不透明となる塗装が施されている。第二の装飾板部材2463における、可変入賞口2340の遊技者側となる部分を覆う箇所、およびスライド部材2341を覆う箇所にも、丁度、不透明となる塗装が施されており、可変入賞口2340およびスライド部材2341も、疑似電チュー252や疑似アタッカ235に比べて、正面から視認困難である。一方、可変入賞口2340の下方に傾斜した姿勢で配置された球検出センサ2344は、一部が正面から視認可能である。また、リンク部材2343も一部が正面から視認可能である。なお、球検出センサ2344やリンク部材2343も、全部が視認不可能であってもよい。また、反対に、可変入賞口2340、スライド部材2341、球検出センサ2344、リンク部材2343は、全部が視認可能であってもよい。さらに、可変入賞口2340およびスライド部材2341は、一部が正面から視認可能であってもよい。また、可変入賞口2340、スライド部材2341、球検出センサ2344、およびリンク部材2343は、それぞれで視認性が異なってもよい。
また、ベース板2461と第一の装飾板部材2462との間には、一般入賞口226、第2アウト口248、および第3アウト口249も配置されている。一般入賞口226は、第2アウト口248と第3アウト口249の間に位置している。
さらに、疑似アタッカ235の疑似アタッカ用可変進入口2350は、ベース板2461に設けられた開口であり、その開口には蓋部材2351が開閉自在に嵌め込まれている。上述のごとく、この蓋部材2351は、遊技盤200の盤面に平行な回動軸2353(図5参照)を中心にして、その盤面と直交する前後方向に回動可能なものである。この疑似アタッカ235の前側(遊技者側)には透明な第三の装飾板部材2464が配置されている。第三の装飾板部材2464も、遊技盤200の盤面よりも遊技者側に、盤面と間隔をあけて設けられた部材である。したがって、蓋部材2351は、第三の装飾板部材2463によって遊技者側から覆われている。透明な第三の装飾板部材2464にも、シール等の装飾が施され、不透明な箇所があるが、蓋部材2351の前側となる部分は透明であり、第三の装飾板部材2464越しに蓋部材2351を視認することができる。擬似アタッカ235は、後述する普図高確率2状態において、特図の図柄変動表示が行われているときに開放(第六の状態に変化)する。なお、疑似アタッカ235は、特図の図柄変動表示が第一の変動時間以上で変動しているときの普図当りで、第六の状態に変化、すなわち開放するようにしてもよい。ここにいう第一の変動時間とは、例えば、60000ms以上の変動時間である。なお、上述のごとく、疑似アタッカ235には、進入した遊技球を検出する球検出センサが設けられておらず、疑似アタッカ235に入球しても、1球も賞球は払い出されない。なお、疑似アタッカ235に進入した遊技球を検出する球検出センサを設け、この球検出センサによって遊技球の通過の検出した場合に、所定の演出を行うように構成してもよい。
なお、以上説明した、第一の装飾板部材2462、第二の装飾板部材2463、第三の装飾板部材2464のいずれも、一部が透過性100%で一部が透過性0%のものであってもよいし、全部が透過性0%のものであってもよいし、全部が透過性100%未満のものであってもよいし、全部が透過性0%のものであってもよい。
疑似電チュー252は、装飾板部材に覆われておらず、一対の羽根部材2521は、遊技盤200の盤面に垂直な回動軸2523(図5参照)を中心にして、その盤面に沿って回動可能なものである。この疑似電チュー252は、普図高確率2状態において、当りの結果が導出表示される普図の図柄変動表示が開始されることを契機として第四の状態に変化、すなわち開放する。なお、上述のごとく、疑似電チュー252にも、進入した遊技球を検出する球検出センサが設けられておらず、疑似電チュー252に入球しても、1球も賞球は払い出されない。なお、疑似電チュー252に進入した遊技球を検出する球検出センサを設け、この球検出センサによって遊技球の通過の検出した場合に、所定の演出を行うように構成してもよい。
以上説明したように、疑似電チュー252は、普図当りとなる図柄変動表示の開始を一つの条件として第四の状態に変化(開放)する。すなわち、普通電動役物232が第二の状態へ変化することに関連して疑似電チュー252も第四の状態へ変化するが、普通電動役物232が閉状態(第一の状態)から開状態(第二の状態)への変化を開始してから所定時間経過後(例えば、0.5秒)に、疑似電チュー252が閉状態(第三の状態)から開状態(第四の状態)へ変化する。厳密には、後述するが、本実施形態では、普図当りとなる図柄変動表示が開始すると、疑似電チュー252が閉状態から開状態への変化を開始し、所定時間(例えば、0.5秒)経過していったん閉状態に変化する。その後、普図当りの表示結果が導出表示されて、普通電動役物232が閉状態(第一の状態)から開状態(第二の状態)への変化を開始してから所定時間(例えば、0.5秒)経過した後に、疑似電チュー252が再度閉状態(第三の状態)から開状態(第四の状態)に変化するようにしている。なお、普通電動役物232が閉状態から開状態へ変化を開始すると同時に、疑似電チュー252が閉状態から開状態へ変化を開始するようにしてもよいし、普通電動役物232が閉状態から開状態へ変化を開始した後に、疑似電チュー252が閉状態から開状態へ変化を開始するようにしてもよい。このように、疑似電チュー252は、真の電チューである普通電動役物232に連動して開放する場合がある。言い換えれば、普通電動役物232が開放する場合にボーナス的に意味があることから、疑似電チュー252を開放させ、ボーナスを盛り上げる。さらに、本実施形態では、普図高確率2状態において、疑似電チュー252とともに、疑似アタッカ235も開状態に変化するように構成されているので、電サポ状態におけるゲーム性をさらに盛り上げることができる。
疑似電チュー252の変化タイミングと、普通電動役物232の変化タイミングが上記所定時間(例えば、0.5秒)ずれていれば、普通電動役物232が開状態(第二の状態)である期間のうちの一部の期間と、疑似電チュー252が開状態(第四の状態)である期間のうちの一部の期間は重複し、変化タイミングが一致していれば、普通電動役物232が開状態である期間と、疑似電チュー252が開状態である期間は完全に重複する。なお、疑似電チュー252が開状態である期間を、普通電動役物232が開状態である期間と別個独立の期間としてもよいが、上述のように少なくとも一部の期間が重複することが好ましい。
図5は、図3に示す可変進入口ユニット246の分解斜視図である。この図5では、左斜め手前側が前側(遊技者側)になり、右斜め奥側が後ろ側になる。
図5の中央部分に示すように、可変進入口ユニット246は、LED基板2465も備えている。このLED基板2465の前面には、複数のLEDチップ2465Lが実装されており、透明なベース板2461の裏側からこれら複数のLEDチップ2465Lが発光する。LEDチップ2465Lは、普通電動役物232の近傍に設けられていることになり、入賞ランプとして機能する。すなわち、複数のLEDチップ2465Lは、第2特図始動口2320へ入賞があると発光(点滅)する。また、普通電動役物232のスライド部材2321が閉状態に戻った時(閉塞した時)にも発光(点滅)する。なお、複数のLEDチップ2465Lは、普通電動役物232のスライド部材2321が開状態(第二の状態)に変化している間、発光(点滅)するものであってもよい。
また、図5の右端には、普通電動役物232の駆動手段2322をベース板2461の裏面に固定するための固定部材2325や、特別電動役物234の駆動手段2342を同じくベース板2461の裏面に固定するための固定部材2345が示されている。図5に示す普通電動役物232の駆動手段2322の操作杆の先端には、係合部材2322aが図示されている。また、特別電動役物234の駆動手段2342の操作杆の先端にも、係合部材2342aが図示されている。駆動手段2322,2342のソレノイドの初期状態(操作杆が進出した進出状態)から通電により操作杆が後退すると、係合部材2322a,2342aとリンク部材2323,2343が係合し、操作杆の後退に合わせてリンク部材2323,2343が回動し、スライド部材2321,2341は開状態に変化する。一方、閉状態にあるスライド部材2321,2341を外力で開状態に変化させようとしても、リンク部材2323,2343が係合部材2322a,2342aに係合せず、リンク部材2323,2343を回動させることができない。この結果、閉状態にあるスライド部材2321,2341は外力によっては、開状態に変化させることができず、不正行為を防止することができる。図5に示す係合部材2322a,2342aとリンク部材2323,2343の係合機構が、防止手段の一例に相当する。
また、図5には、疑似電チュー252の疑似電チューソレノイド2522を、ベース板2461の裏面に取り付けるための取付用ベース2525aと、取付用ベース2525aに疑似電チューソレノイド2522を固定するための固定用板金部材2525bも示されている。さらに、疑似電チュー252に関しては、図5には、基台2524や、伝達部材2526や、球通路部材2527も示されている。基台2524には、回動軸2523を介して一対の羽根部材2521が取り付けられる。伝達部材2526は、疑似電チューソレノイド2522の駆動力を一対の羽根部材2521それぞれに伝えるコ字状のものである。球通路部材2527は、疑似電チュー252に入球した球を、遊技盤200の裏側に誘導するための通路を形成する部材である。なお、図5には、センサ置換部材2528も図示されている。センサ置換部材2528は、球検出センサの代わりに設けられた部材(いわゆる、ダミーセンサ)であり、球検知機能は全くないが、球検知機能を有していてもよい。
疑似アタッカ235に関しては、図5には、リンク部材2354や、伝達部材2356や、球通路部材2357a,bが示されている。伝達部材2326は、疑似アタッカソレノイド2352の駆動力をリンク部材2354を介して蓋部材2351に伝える部材である。図5に上下に分かれて示す球通路部材2357a,bは、組み合わさって、疑似アタッカ235に入球した球を、遊技盤200の裏側に誘導するための通路を形成するとともに、疑似アタッカ235の疑似アタッカソレノイド2352をベース板2461の裏面側で保持する。
さらに、図5の左側に示す第一の装飾板部材2462には、裏面側に、普通電動役物232につながる球通路を形成する球通路部材2462a、特別電動役物234に向けて案内する球通路を形成する球通路部材2462b、および一般入賞口226を形成する一般入賞口形成部材226aが図示されている。
図6は、可変進入口ユニット246の斜視図であり、同図(a)は、可変進入口ユニット246を遊技者側の右斜め上から見たときの図であり、同図(b)は、可変進入口ユニット246を遊技者側の左斜め上から見たときの図である。また、図7は、可変進入口ユニット246のベース板2461と第一〜第三の装飾板部材2462〜2464との間を上方から見たときの図である。図7(a)は、普通電動役物232および特別電動役物234それぞれのスライド部材2321,2341が閉状態にあるときの様子であり、同図(b)は、普通電動役物232および特別電動役物234それぞれのスライド部材2321,2341が開状態にあるときの様子である。図7(a)にしても同図(b)にしても、図面下方が前側(遊技者側)であり、図面上方が後ろ側(裏側)である。
図6(a)には、ベース板2461と第一の装飾板部材2462との間に形成された球通路232pが示されている。この球通路232pは、普通電動役物232につながる通路であって、球通路部材2462aによって形成されている。また、図6(a)には、第2アウト口248、一般入賞口226、および第3アウト口249が図示されている。第2アウト口248は、球通路部材2462aと一般入賞口形成部材226aとの間に形成されており、第3アウト口249は、一般入賞口形成部材226aの右端に形成されている。
図6(a)の右側にも、球通路232p、球通路部材2462a、第2アウト口248、一般入賞口226、および第3アウト口249が図示されている。また、図6(a)では、ベース板2461の、球通路232pを形成する部分では、前側(第一の装飾板部材2462側)に向けて突出し、第一の装飾板部材2462の、球通路232pを形成する部分では、後ろ側(ベース板2461側)に向けて突出した複数のリブ2329が図示されている。これらのリブ2329は、上下方向(図7(a)では紙面に対して垂直方向)に延在したものであり、ベース板2461と第一の装飾板部材2462との間に形成された球通路232pには、これらのリブ2329によって前後方向の凹凸が設けられていることになる。球通路232pを通過する遊技球の速度が、この凹凸によって低下し、チャタリングも抑えることができ、球検出センサ2324で遊技球を正確に検知することができるようになる。また、球検出センサ2324やその周辺のキズ防止にもなる。
さらに、図7(a)および同図(b)それぞれの右側には、第2特図始動口2320、スライド部材2321、球検出センサ2324も図示されている。ここで、普通電動役物232のスライド部材2321について説明する。図7(a)に示すように、閉状態にあるスライド部材2321は、第2特図始動口2320の開口総てを塞ぐ状態ではなく、遊技球の直径未満の隙間S1が開いている。この隙間S1が開いていても、隙間S1は遊技球の直径未満であるため、隙間S1を通って遊技球が第2特図始動口2320に進入することはない。この閉状態は、スライド部材2321の初期状態である。一方、図7(b)に示すように、開状態にあるスライド部材2321は、第2特図始動口2320の開口を完全にあるいはほぼ完全に開放した状態である。すなわち、開状態は、第2特図始動口2320を、遊技球の直径よりも大きく明けた状態であり、スライド部材2321が開状態であれば、遊技球は第2特図始動口2320に進入することは容易である。
図7では、スライド部材2321は左右方向に移動可能である。すなわち、球通路232pの延在方向に進退可能である。スライド部材2321が、初期状態である第一の状態から第二の状態に変化する際、第一の状態が隙間S1を開けた状態であれば、第二の状態に変化するまでの時間が、隙間S1を開けずに完全に閉まった状態よりも、隙間S1分だけ短時間になり、素速い状態変化が可能になる。また反対に、第二の状態から初期状態である第一の状態に変化する際にも、第一の状態に変化するまでの時間が、隙間S1分だけ短時間になり、素速い状態変化が可能になる。
また、スライド部材2321は、進出方向先端部分の一方の角部が斜めに切り欠かれた切り欠き部2321c(図7(b)参照)を有する板状の部材である。スライド部材2321が、開状態から閉状態に変化する際、すなわち閉まる方向にスライドする際、第2特図始動口2320の、球通路部材2462bによって形成される縁部分と、スライド部材2321の先端部分との間で、遊技球を挟み込んでしまうこと(いわゆる球噛み)を生じにくくするために、切り欠き部2321cが設けられている。遊技球は、挟み込まれそうになっても、斜めに傾斜した切り欠き部2321cによって逃げやすくなっている。
また、図6(b)には、ベース板2461と第一の装飾板部材2462との間に形成され球通路234pが示されている。この球通路234pは、特別電動役物234につながる通路であって、球通路部材2462bによって形成されている。この球通路234pを通過した遊技球は、可変進入口ユニット246から外れ、可変進入口ユニット246に沿って設けられた遊技釘の列238’(図3参照)に案内されて、特別電動役物234に到達する。また、図6(b)には、特別電動役物234(可変入賞口2340)に入球しなかった遊技球を、第1アウト口240に向けて案内する球通路240pも示されている。この球通路240pは、ベース板2461と第二の装飾板部材2463との間に形成されており、特別電動役物234に入球しなかった遊技球は、この球通路240pから落下し、第二の装飾板部材2463の下方に位置する第1アウト口240(図3参照)に進入する。
図7(a)の左側にも、球通路234p,240p、球通路部材2463a,2463bが図示されている。また、図7(a)に示す、特別電動役物234につながる球通路234pにも、普通電動役物232につながる球通路232pと同じく、複数のリブ2349によって前後方向の凹凸が設けられており、球通路234pを通過する遊技球の速度が、この凹凸によって低下し、チャタリングも抑えることができ、球検出センサ2344で遊技球を正確に検知することができるようになる。また、球検出センサ2344やその周辺のキズ防止にもなる。
さらに、図7(a)および同図(b)それぞれの左側には、可変入賞口2340、スライド部材2341、球検出センサ2344も図示されている。特別電動役物234のスライド部材2341も、上述した普通電動役物232のスライド部材2321と同じく、図7(a)に示す隙間S2を開けた閉状態(初期状態)と、同図(b)に示す全開状態との間で状態変化可能なものであり、状態変化の時間が隙間S2分だけ速くなる。また、特別電動役物234のスライド部材2341も、進出方向先端部分に斜めの切り欠き部2341c(図7(b)参照)を有する板状の部材であり、この切り欠き部2341cによって、可変入賞口2340の、球通路部材2463bによって形成される縁部分とスライド部材2341の先端部分との間で、球噛みを生じにくくしている。
なお、以上説明した隙間S1,S2は、遊技球の半径よりも長くてもよいし、短くてもよいし、同じでもよい。
図8は、図4(a)に示す可変進入口ユニット246から、第一の装飾板部材2462、第二の装飾板部材2463、および第三の装飾板部材2464を取り除いた様子を示す図である。図8(a)は、普通電動役物232のスライド部材2321、および特別電動役物234のスライド部材2341といった変化部材は、閉状態にある。また、疑似電チュー252の一対の羽根部材2521、および疑似アタッカ235の蓋部材2351といった変化部材は、閉状態にある。したがって、普通電動役物232の第2特図始動口2320、特別電動役物234の可変入賞口2340、疑似電チュー252の疑似電チュー用可変進入口2520、および疑似アタッカ235の疑似アタッカ用可変進入口2350のいずれの可変進入口にも遊技球は進入不可能である。一方、図8(b)は、普通電動役物232のスライド部材2321、および特別電動役物234のスライド部材2341といった変化部材は、開状態にある。また、疑似電チュー252の一対の羽根部材2521、および疑似アタッカ235の蓋部材2351といった変化部材は、開状態にある。したがって、普通電動役物232の第2特図始動口2320、特別電動役物234の可変入賞口2340、疑似電チュー252の疑似電チュー用可変進入口2520、および疑似アタッカ235の疑似アタッカ用可変進入口2350のいずれの可変進入口にも遊技球は進入可能である。
図8では、第一の装飾板部材2462、第二の装飾板部材2463、および第三の装飾板部材2464を取り除いたため、普通電動役物232全体、および特別電動役物234全体が視認可能であり、疑似アタッカ235については、蓋部材2351が見やすくなっている。
図8(a)には、ベース板2461に設けられた、球通路開口226bが示されている。この球通路開口226bは、一般入賞口226から続く球通路に連接する開口である。また、図8(a)には、疑似電チュー252の右上に、障害部材2466が示されている。この障害部材2466は、第2アウト口248や第3アウト口249に進入した遊技球が疑似電チュー252に進入することを防止するための部材である。なお、この障害部材2466があっても、疑似電チュー252に進入してしまうことを、非常に僅かな確率で許容してもよい。また、反対に、第2アウト口248や第3アウト口249に進入した遊技球が疑似電チュー252に進入することを完全に禁止するには、例えば、図8(b)に2点鎖線で示すような禁止部材2467を設けると好適である。この禁止部材2467を設けることで、疑似電チュー252には、普通電動役物232の第2特図始動口2320を通過した遊技球しか進入することができなくなる。また、図8(a)には、上下方向に延びたリブ2329,2349が図示されている。さらに、図8(b)には、疑似アタッカ235の蓋部材2351が開状態(第六の状態)に変化(開放)した様子が示されているが、蓋部材2351は閉状態(0度の状態)から90度未満の状態(例えば、75度の状態)までしか回動しない。すなわち、開放した蓋部材2351は、裏側(奥側)に向かうほど下方へ傾斜しており、この傾斜を利用して遊技球は疑似アタッカ用可変進入口2350に容易に入り込む。
さらに、図8を用いて、普通電動役物232のスライド部材2321および特別電動役物234のスライド部材2341について詳述する。図8に示すように、普通電動役物232のスライド部材2321は、特別電動役物234に向けての球通路234p(図6(b)参照)を形成する球通路部材2462bの上流端の高さ位置よりも高い位置(この例では“h1”だけ高い位置)でスライドする。すなわち、スライド部材2321の進出方向下流側には、そのスライド部材2321に対向する壁はなく、球通路234pが設けられており、スライド部材2321の進出方向下流側は、開放空間になっている。また、特別電動役物234のスライド部材2341は、第1アウト口240に向けて案内する球通路240p(図6(b)参照)を形成する球通路部材2463bの上流端の高さ位置よりも高い位置(この例では“h2”だけ高い位置)でスライドする。すなわち、スライド部材2341の進出方向下流側にも、そのスライド部材2341に対向する壁はなく、球通路240pが設けられており、スライド部材2341の進出方向下流側も、開放空間になっている。スライド部材2321,2341の進出方向下流側が、開放空間になっていることでも、いわゆる球噛みが生じにくい。また、上述のごとく、球検出センサ2324,2344は、第2特図始動口2320あるいは可変入賞口2340から遊技球の直径よりも短い距離しか離れていない下方側(球通過方向下流側)の位置に設けられたものである。この結果、スライド部材2321と球検出センサ2324の上面との間にも隙間(第一の隙間)が設けられており、スライド部材2341と球検出センサ2344の上面との間にも隙間(第二の隙間)が設けられている。さらに、ベース板2461と第一の装飾板部材2462との間には、環状の球検出センサ2324から下方に続く球通路2328が設けられており、スライド部材2321とこの球通路2328の上端との間にも、当然に隙間(第一の隙間よりも大きな第三の隙間)が設けらていることになる。また同じように、ベース板2461と第二の装飾板部材2463との間には、環状の球検出センサ2344から下方に続く球通路2348が設けられており、スライド部材2341とこの球通路2348の上端との間にも、当然に隙間(第二の隙間よりも大きな第四の隙間)が設けらていることになる。これらの隙間(第一の隙間〜第四の隙間)も球噛み防止に寄与するものである。
また、スライド部材2341,2321の上面2341a,2321aは、遊技球が転動する面であり、図8に示すその上面2341a,2321aは、スライド部材2341,2321の進出方向下流側(図では左側)に向かうにつれて下方に傾斜した面である。このような傾斜面としておくことで、スライド部材2341,2321上での遊技球の滞留を防止することができる。なお、少なくとも上面2341a,2321aが傾斜していればよく、スライド部材2341,2321は、全体が傾斜したものであってもよい。すなわち、スライド部材2341,2321は、水平方向に対して傾斜した姿勢で設けられた板状の部材であってもよい。
図9(a)は、図8(a)に示すA―A’断面を表す図であり、同図(b)は、図8(b)に示すB―B’断面を表す図である。図9においては、図の右側が前側(遊技者側)であり、図の左側が後ろ側(裏側)である。また、図9(a)には、鉛直方向VLを表す1点鎖線の矢印が示されている。
図9(a)には、普通電動役物232の断面が示されている。この図9(a)に示すように、内側を遊技球が通過する環状の球検出センサ2324は、前下がりの姿勢、すなわち、水平方向に対して傾斜した姿勢で設けられている。さらに、この球検出センサ2324から下方に続く球通路2328は、鉛直方向VLと交わる方向に沿った通路である。すなわち、図9(a)に示すように、遊技球の通過方向に見ると、環状の球検出センサ2324は、前側(遊技者側)から後ろ側(裏側)に向かって傾斜しており、その球検出センサ2324から下方に続く球通路2328は、後ろ側(裏側)から前側(遊技者側)に向かって傾斜しており、全体としては前後方向にくの字状に屈曲していることになる。これは、普通電動役物232の第2特図始動口2320を通過した遊技球が、右下に配置された疑似電チュー252の一対の羽根部材2521によって打ち返されて、球検出センサ2324に再度検知されることを防止するための構造である。下から上に向かって打ち返された遊技球は、傾斜した球通路2328の内周壁に衝突し、逆方向へ傾斜した環状の球検出センサ2324内に入り込む可能性は極めて低い。
図9(b)には、特別電動役物234の断面が示されている。この図9(b)に示すように、内側を遊技球が通過する環状の球検出センサ2344も、前下がりの姿勢、すなわち、水平方向に対して傾斜した姿勢で設けられている。
なお、上述のごとく、普通電動役物232のスライド部材2321は、開状態(第二の状態)を維持する所定時間(ここでは5.8秒間)の間に所定球数(ここでは10球)が第2特図始動口2320に進入した場合には、所定球数目が進入した時点で所定時間の経過を待たずにスライド部材2321は閉状態(第一の状態)に変化するが、スライド部材2321が開状態から閉状態に変化している途中にも遊技球が第2特図始動口2320に進入する場合(いわゆるオーバー入賞が生じる場合)がある。例えば、第2特図始動口2320に11球入球してしまう場合がある。普通電動役物232でオーバー入賞が生じた場合には、オーバー入賞が生じたことを報知するオーバー入賞報知が実行されるが、疑似電チュー252に、同じ数(例えば、11球)の遊技球が進入してもオーバー入賞報知は実行されない。また、疑似アタッカ235に同じ数(例えば、11球)の遊技球が進入してもオーバー入賞報知は実行されない。なお、疑似電チュー252や疑似アタッカ235においてオーバー入賞があった場合にオーバー入賞報知を行うようにしてもよい。
普通電動役物232の第2特図始動口2320を通過した遊技球は、疑似電チュー252の一対の羽根部材2521に接触しやすい。このため、一対の羽根部材2521の開放(第四の状態)時には、遊技球が疑似電チュー用可変進入口2520に進入しやすい。一方、一対の羽根部材2521の閉鎖(第三の状態)時には、第2特図始動口2320を通過した遊技球は、閉じた状態の一対の羽根部材2521に接触し、跳ね返って、疑似アタッカ235に進入しやすい。
なお、普通電動役物232のスライド部材2321および特別電動役物234のスライド部材2341は、左右方向に移動可能なものであったが、前後方向に移動可能なものあであってもよく、斜め方向に移動可能なものあであってもよい。
ここで、図3に示す遊技盤200を備えたパチンコ機100のゲーム性について簡単に説明する。このパチンコ機100は、特別電動役物234(可変入賞口2340)に遊技球を進入させて出球を稼ぐのではなく、普通電動役物232(第2特図始動口2320)に遊技球を進入させて出球を稼ぐパチンコ機である。通常状態(後述する特図低確率普図低確率状態)では、まず、遊技盤の中央下部に設けられた第1特図始動口230を狙い、この第1特図始動口230に遊技球が進入すると、特図1の当否判定が行われ、第1特図表示装置212が変動表示を開始する。また、第1特図表示装置212の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が行われる。すなわち、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
特図1の当否判定で大当りに当選した場合には、第1特図表示装置212が、大当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、大当りに対応した装飾図柄の組み合わせを停止表示する。また、装飾図柄表示装置208には、右打ちを行うことを指示する画面が表示され、可変進入口ユニット246に配置された特別電動役物234が極短時間(例えば、180ms)、所定回数(例えば、2回)開放する大当り遊技が行われる。可変入賞口2340は、大入賞口と呼ばれることがある。スライド部材2341は、大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持する。スライド部材2341が閉状態のままでは可変入賞口2340への入球は不可能である。大当り遊技が開始されると、スライド部材2341は、閉状態(第七の状態)と開状態(第八の状態)との間で状態変更を繰り返す。スライド部材2341が開状態になると、可変入賞口2340への入賞が可能になる。なお、詳しくは後述するが、特別電動役物234のスライド部材2341における閉状態も、スライド部材2341が可変入賞口2340を完全に覆った状態ではなく、隙間が設けられた状態である。したがって、ここでいう閉状態は、完全な閉状態ではないが、開状態に比べれば、可変入賞口2340の開口の大きさは小さい。また、特別電動役物234は、真のアタッカ、すなわち入球すると賞球が払い出されるアタッカに相当する。以下の説明で、特別電動役物234におけるスライド部材2341の開状態への変化といった場合には、簡単に言えば、アタッカの開放であり、変化回数は開放回数であり、変化頻度は開放頻度になる。また、開状態維持期間は、簡単に言えば、開放期間になり、閉状態維持期間は、簡単に言えば、閉鎖期間になる。
可変入賞口2340への入球を、後述する球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数の球(例えば、3個)を賞球として上皿126に排出する。しかしながら、上述のごとく本実施形態のパチンコ機100では、可変入賞口2340における開状態は極短時間(例えば180ms)であるため、可変入賞口2340への入球による払い出しはほとんど期待することができないし、賞球数も3個と少ないので、可変入賞口2340の入賞に対する出玉の期待感も低い。
特別電動役物234は、普通電動役物232よりも下流側に設けられており、普図始動ゲート253を通過した遊技球の多くは、普通電動役物232に到達し、普通電動役物232に入球しなかった遊技球は、特別電動役物234に到達する。特別電動役物234(可変入賞口2340)に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。一方、特別電動役物234(可変入賞口2340)に入球しなかった遊技球は、第1アウト口240からパチンコ機100の裏側を通って、遊技島側に排出される。
また、通常状態(特図低確率普図低確率状態)において特図の当否判定で大当りに当選した場合には、電サポ状態(時短状態という場合もあり、普図高確率状態という場合もある。)へ移行する場合がある。電サポ状態では、まず、右打ちをすることで普図始動ゲート253を狙う。右打ちをした場合の球の軌跡を図3において太い矢印で示す。普図始動ゲート253を通過した球は、遊技島側に排出されることはなく、多くの球は普通電動役物232に到達する。球が普図始動ゲート253を通過したことを所定の球検出センサが検出すると普図の当否判定が行われ、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
パチンコ機100が電サポ状態であれば、普図の当否判定で当りやすい。なお、本実施形態では、電サポ状態では、普図の当否判定の結果、必ず当りとなるように構成されている。普図の当否判定で当たれば、普通電動役物232のスライド部材2321が開放し、普通電動役物232に遊技球が進入する(第2特図始動口2320に入賞する)と、特図2の当否判定が行われる。本実施形態のパチンコ機100では、確変状態(特図高確率状態)と非確変状態(特図低確率状態)とでは、特図の当否判定で大当りに当選する確率は変わるものの、いずれの状態でも高確率で大当りに当選するように構成されている。本実施形態では、例えば、特図高確率状態では1/2の確率で大当りに当選し、特図低確率状態では1/20の確率で大当りに当選する。特図の当否判定で大当りに当選しなければ(ハズレであれば)、特別電動役物234のスライド部材2341は開放しない。しかしながら、電サポ状態である場合には、遊技球が普図始動ゲート253を通過すれば、かなりの確率(本実施形態では、100%)で普通電動役物232のスライド部材2321が開放する。本実施形態のパチンコ機100では、この電サポ状態の間が、特別遊技状態に相当し、ボーナスゲームの演出が行われる。
普図の当否判定の結果、当りとなって普図表示装置210に当り図柄が停止表示されると、普通電動役物232が所定時間(例えば5.8秒間×1回又は0.4秒間×4回)開放する。すなわち、スライド部材2321が閉状態のままでは第2特図始動口2320への入球は不可能であり、スライド部材2321が閉状態(第一の状態)から開状態(第二の状態)に変化し、開状態を5.8秒間あるいは0.4秒間維持する。スライド部材2321が開状態になると、第2特図始動口2320への入球が可能になる。スライド部材2321は、第2特図始動口2320への入球の難易度を変更する部材である。したがって、第2特図始動口2320は、スライド部材2321によって、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域である。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230や普図始動ゲート253の入り口の大きさと同じかそれよりも大きい。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230や普図始動ゲート253の入り口の大きさよりも小さい。なお、詳しくは後述するが、普通電動役物232のスライド部材2321における閉状態は、スライド部材2321が第2特図始動口2320を完全に覆った閉状態ではなく、隙間が設けられた状態である。したがって、ここでいう閉状態は、完全な閉状態ではないが、開状態に比べれば、第2特図始動口2320の開口の大きさは小さい。また、普通電動役物232は、チューリップタイプのものでないが、真の電チュー、すなわち入球すると賞球が払い出される電チューに相当する。以下の説明で、普通電動役物232におけるスライド部材2321の開状態への変化といった場合には、簡単に言えば、電チューの開放であり、変化回数は開放回数であり、変化頻度は開放頻度になる。また、開状態維持期間は、簡単に言えば、開放期間になり、閉状態維持期間は、簡単に言えば、閉鎖期間になる。
第2特図始動口2320への入球を、後述する球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、8個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。本実施形態では、第2特図始動口2320に入球した球は、パチンコ機100の裏側には誘導されず、遊技盤200の表面側に留まる。すなわち、本実施形態における第2特図始動口2320はゲートタイプの始動口である。第2特図始動口2320を通過した遊技球は、いわゆる死に球となる。疑似電チュー252および疑似アタッカ235は、第2特図始動口2320よりも下流側に設けられており、第2特図始動口2320を通過した遊技球は、疑似電チュー252、疑似アタッカ235、あるいはアウト球案内口241のいずれかに入球し、パチンコ機100の裏側を通って、遊技島側に排出される。
スライド部材2321が開放した状態の普通電動役物232に遊技球が進入すると、第2特図始動口2320へ必ず入球する。
なお、普通電動役物232は視認困難であるため、視認可能な位置に入賞ランプを設けてもよい。ここにいう入賞ランプは、第2特図始動口2320へ入賞があると発光(点灯あるいは点滅)するものであればよい。また、スライド部材2321が閉状態になった時にも発光(点灯あるいは点滅)するものであってもよい。
普通電動役物232のスライド部材2321は、所定の開閉動作(ここでは5.8秒間×1回の開放又は0.4秒間×4回の開放)を行うが、その開閉動作が行われている間に所定球数(ここでは10球)が第2特図始動口2320に進入した場合には、所定球数目が進入した時点で開閉動作の完了を待たずにスライド部材2321は閉状態に変化する。普通電動役物232に遊技球が進入すると、特図2の当否判定(抽選)が行われ、第2特図表示装置214において図柄変動表示を開始する。また、第2特図表示装置214の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では演出表示が行われる。このように本実施形態のパチンコ機100では、普通電動役物232の一回の開放は、一又は複数回の特図の当否判定の権利の獲得と、一又は複数球の入賞による賞球の増加を目的としたものである。
特図2の当否判定で大当りに当選した場合には、第2特図表示装置214が、大当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、大当りに対応した演出を表示する。特図2で大当りとなって移行する大当り遊技における動作は特図1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
一般的に、出玉が減らない状態の間に、繰り返し特図の大当りに当選することを連荘と称する。本実施形態では、第2特図始動口2320には、普通電動役物232のスライド部材2321が開放しないと入賞しない。そこで、ここでは、電サポ状態の間に、電サポ付きの大当りに繰り返し当選して普通電動役物232のスライド部材2321が繰り返し開放することを連荘と称する。例えば、電サポ状態の間に、特図のハズレを一又は複数回はさんで特図の電サポ付きの大当りに当選した場合にも連荘が成立する。特図の大当りには、確変付き大当りと非確変大当りが用意されている。本実施形態では、大当りのうち確変付き大当りとなる割合(確変割合という場合がある。)は、40%となっているが、確変割合は適宜に設定することができる。また、特図高確率状態において、特図の変動表示が行われるごとに転落抽選を行い、転落抽選に当選した場合には、次の特図の変動表示から特図低確率状態となるようにしてもよい。また、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数に上限(リミッタ)を設け、上限回数に達すると、電サポ状態から非電サポ状態へ移行するとともに、非確変状態へ移行するようにしてもよい。
以上説明した構成のパチンコ機100では、普図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち普図表示装置210の変動時間として複数種類の時間が用意されており、特図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち特図表示装置212の変動時間も、複数種類の時間が用意されている。本実施形態では、普図の変動時間は短く(非電サポ状態では1.2秒、電サポ状態では1.1秒又は1.2秒)、遊技球が普図始動ゲート253を通過すると、すぐに当否判定結果が報知される。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208は、ワープ装置242、およびステージ244の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左端に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
スピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、および図3に示す装飾図柄表示装置208は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は表示手段の一例に相当する。
次に、図10を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660とを備えて構成されている。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)とを搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、乱数値生成回路318は、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している。なお、乱数値生成回路318は、基本回路302に内蔵したものとしているが、基本回路302に対して接続されるものであってもよい。
また、基本回路302には、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を基本回路302におけるCPU304や乱数値生成回路318等に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば、普通電動役物232のスライド部材2321を駆動する駆動手段2322や、特別電動役物234のスライド部材2341を駆動する駆動手段2342等を含む各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。本例では水晶発振器316aと乱数値生成回路318とが別に設けられているが、水晶発振器316aは乱数値生成回路318に含まれていてもよい。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を基本回路302における乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口2320に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口2320に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口2320に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介し、図示しない外部端子板を経由して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300と払出制御部600との情報通信は双方向の通信である。主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400との情報通信が双方向通信により行われるように構成してもよい。また、払出制御部600は、主制御部300にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、払出制御部600から主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成してもよい。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412と、シリアル通信制御回路424とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。また、ROM406が基本回路402に備えらえた構成であってもよい。シリアル通信制御回路424は、遊技盤用ランプ442の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路440と、遊技台枠用ランプ452の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路450とを接続し、遊技盤用ランプ駆動回路440及び遊技台枠用ランプ駆動回路450との間でシリアル通信による点灯制御を行う。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、演出可動体224、遮蔽装置246、疑似電チューソレノイド2522及び疑似アタッカソレノイド2352等の駆動制御を行うための駆動回路422と、センサ回路428と、スピーカ120から出力される音量を調整する音量スイッチ163と、を接続している。センサ回路428は、遮蔽装置246や演出可動体224等の現在位置を検出する各種可動体センサ430や、演出ボタン136や操作キーユニット137を構成する各種ボタンの押下を検出するボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力する。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出してVRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)516と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が接続されている。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。また、払出制御部600は、所定個数(例えば、10個)の賞球の払出しが行われたことを示す賞球情報や、所定個数(例えば、25個)の貸球の払出しが行われたことを示す貸球情報等を、図示しない外部端子板を経由して、情報入力回路350に出力する。また、払出制御部600には、枠センサ605が接続されている。枠センサ605には、本体104が開いたことを検出する本体開放センサや、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ等が含まれており、本体104や前面枠扉106が開放されている場合にはこれらのセンサが検知し、開放信号を出力する。払出制御部600は、枠センサ605からの開放信号を出力すると、主制御部300に扉開放情報を出力する。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射ソレノイド632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧の電源を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧の電源を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧の電源を供給してもよい。
次に、図11(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口2320に球が入球したことを球検出センサ2324が検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特図表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特図表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は特図2の変動表示」を開始してから特図1又は特図2の停止図柄態様を停止表示するまでの変動表示を特図の変動表示と称することがある。この特図の変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図11(a)は、特図1及び特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。この図11(a)には、「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図11(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、9種類の大当り図柄(「特図A」から「特図I」)が用意されている。「特図A」〜「特図D」は、いずれも2ラウンド(R)大当り図柄であり、しかも、いずれのラウンドにおいても特別電動役物234の開放時間がきわめて短時間であって出玉の獲得が期待できない2R確変大当り図柄であり、「特図E」〜「特図I」は、いずれも2R大当り図柄であり、しかも、いずれのラウンドにおいても特別電動役物234の開放時間がきわめて短時間であって出玉の獲得が期待できない2R非確変(通常)大当り図柄である。すなわち、本実施形態に係るパチンコ機100は、大当り遊技において出玉を獲得することはほとんど期待できないゲーム性となっている。また、本実施形態では、詳しくは後述するが、大当りとなったときの遊技状態や大当り図柄によって、大当り遊技の終了後における電サポ状態の付与の有無、付与される電サポ状態の種類及び電サポ状態が維持される特図変動遊技の回数が異なるようになっている。
本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、確変大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。通常大当りと確変大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(確変大当り)か低い(通常大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、大当り遊技の終了後に電サポ状態(時短状態)が付与される場合がある。ここで、電サポ状態とは、特図変動遊技における大当り遊技を終了してから、次の大当りが開始されるまで、あるいは、所定回数の特図変動遊技が終了するまで、普通電動役物232を開放しやすくする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。電サポ状態については詳しくは後述するが、電サポ状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、電サポ状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。このように、電サポ状態は、大当り遊技の終了を条件に付与される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。本実施形態では、後述するように2種類の電サポ状態(普図高確率1状態、普図高確率2状態)が設定されており、付与される電サポ状態の種類に応じて普通電動役物232の開閉動作が異なるようになっている。主制御部300のRAM308には時短フラグが設けられており、その時短フラグの値によって、普図低確率状態(例えば、時短フラグの値が「0」)、普図高確率1状態(例えば、時短フラグの値が「1」)及び普図高確率2状態(例えば、時短フラグの値が「2」)のいずれかの状態となるように構成されてる。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。本実施形態では、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では0%であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では100%に上昇する。なお、非電サポ状態における普図変動遊技の当選確率を0%よりも大きくしてもよいし、電サポ状態における普図変動遊技の当選確率を100%未満にしてもよい。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)場合がある。本実施形態では、非電サポ状態では普図変動遊技の変動時間が1.2秒であり、普図高確率2状態では普図変動遊技の変動時間が1.1秒に短縮される。一方、普図高確率1状態では、普図変動遊技の変動時間は被電サポ状態と同様に1.2秒である。なお、電サポ状態と非電サポ状態とで普図変動遊技の変動時間を同じにしてもよい。また、電サポ状態における普通電動役物232のスライド部材2321の1回の開放における開放時間は、電サポ状態の種類によって異なっており、例えば、普図高確率1状態では0.4秒であり、普図高確率2状態では5.8秒となっている。さらに、電サポ状態における普通電動役物232のスライド部材2321の開放回数も電サポ状態の種類によって異なっており、例えば、普図高確率1状態では最大で4回開放し、普図高確率2状態では1回だけ開放する。このように、電サポ状態では、第2特図始動口2320に入賞する確率が高まる。本実施形態では、上述したように設定されているので、普図高確率1状態では、発射する遊技球の数とだいたい同じくらいの賞球数が得られるようにされており、普図高確率2状態では、発射する遊技球の数よりも多い賞球数が得られるようにされている。すなわち、本実施形態に係るパチンコ機100では、電サポ状態において大量の賞球数を獲得することができるゲーム性となっている。なお、非電サポ状態では、上述したように、当りとなる確率が0%であるため、普通電動役物232のスライド部材2321の開放時間や開放回数は設定されていないが、設定されていてもよい。この場合、非電サポ状態における開放時間を電サポ状態における開放時間以下とし、非電サポ状態における開放回数を電サポ状態における開放回数以下とするのが好ましいが適宜に設定することができることは言うまでもない。また、時短フラグは、大当り遊技中では普図低確率状態の値に設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、特に大当り遊技において賞球数の多い電チューに遊技球が拾われてしまい、射幸性が高くなってしまう場合があるからである。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口2320に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口2320は、普通電動役物232によって遊技球が進入し難い入賞困難状態と遊技球が進入しやすい入賞容易状態とに変化するものである。この第2特図始動口2320は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって入賞容易状態となる。
なお、本実施形態において、大当り図柄の他に小当り図柄を設定してもよく、停止図柄として小当り図柄が停止表示された場合には、小当り遊技に移行するようにしてもよい。小当り遊技では、例えば、可変入賞口2340のスライド部材2341が所定回(例えば2回)作動し、そのスライド部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で0.2秒間しか維持しない。なお、小当り遊技におけるスライド部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない当りであり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
さらに、本実施形態では、ハズレ図柄として1種類の停止図柄が用意されている。「特図J」はハズレ図柄である。
図11(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口2320に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口2320に球が入球したことを球検出センサ2324が検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様を停止表示する。本実施形態における装飾図柄の停止図柄態様については、後述する。
以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を装飾図柄の変動表示と称することがある。装飾図柄の変動表示は、第2副制御部500が制御することによって行われる。
図11(c)は普図の停止図柄態様の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」及び「普図B」と、ハズレ図柄である「普図C」の3種類がある。普図始動ゲート253を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」及び「普図B」とハズレ図柄である「普図C」の内のいずれかの図柄を停止表示する。この図11(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を普図の変動表示と称することがある。
<主制御部メイン処理>
次に、図12を用いて、図10に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示す主制御部300のRAM308には、特図乱数値、特図ラウンド決定乱数値、特図電サポ決定乱数値、および特図図柄決定乱数が記憶される。また、このRAM308には、これら各種の乱数値を生成する乱数カウンタが設けられている。さらに、RAM308には、特図の保留数、特図当選乱数値、および各種の判定(抽選)結果等が記憶される。以下、RAM308における特図の保留数を記憶する領域を特図保留数記憶領域と称することがある。またさらに、RAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた特図用の始動情報記憶部が用意されているとともに、普図用の乱数値記憶領域も用意されている。特図用の始動情報記憶部には、後述するように、複数種類の始動情報を1セットにしてこれらの始動情報が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図10に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図12に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をタイマ回路312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図10に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。例えば、特図乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた特図乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図13を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するタイマカウンタ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図10に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記憶領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図10に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口2340、第1特図始動口230、および第2特図始動口2320への入球、または普図始動ゲート253の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口2340,226やこれらの始動口230,2320,253への入賞あるいは通過があったと判定する。例えば、第1特図始動口230への入球を検出する第1始動口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、第1特図始動口230へ入賞があった、すなわち所定領域を通過する遊技媒体を検出したと判定し、以降の第1特図始動口230への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の第1特図始動口230への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値および特図乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、特図乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた特図乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、特図乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、特図乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、特図乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、特図乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口2340,226や始動口230,2320に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。入賞受付処理では、所定の条件が満足されていれば、複数種類の始動情報を取得する。ここで取得された複数種類の始動情報は、RAM308に設けた始動情報記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。
ステップS217に続いて実行されるステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図10に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図11(c)に示す普図Aや普図B)およびハズレ図柄(図11(c)に示す普図C)のいずれかの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば、5.8秒間)、普通電動役物232のスライド部材2321の駆動手段2322に、スライド部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、スライド部材2321の開閉駆動用の駆動手段2322に、スライド部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および普通電動役物232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。なお、当り判定の結果に関わらず、所定の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。特図先読み処理の詳細については後述する。次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、大当りフラグ、ハズレフラグ、特図確率変動フラグ、普図確率変動フラグおよび時短フラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図2関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、例えば、大当りの場合は、特図A〜特図Iのいずれか、ハズレフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は、大当り図柄(特図A〜特図I)、ハズレ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば180ms、または可変入賞口2340に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)特別電動役物234のスライド部材2341の開閉駆動用の駆動手段2342(各種ソレノイド332の一部)に、スライド部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.5秒間)特別電動役物234のスライド部材2341の開閉駆動用の駆動手段2342(各種ソレノイド332の一部)に、スライド部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では、2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグが「1」または「2」に設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグを普図確率変動フラグに対応する値に設定する。なお、その普図確率変動フラグが「0」に設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグは「0」に設定される。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいうが、本実施形態では、特図変動遊技における特図の変動時間を長くし、普通電動役物232を開放状態となりやすくし、第2特図始動口2320に入賞しやすくすることにより、遊技者にとって有利な状態になるようにしている。時短フラグが「1」または「2」に設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)場合がある。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普通電動役物232のスライド部材2321の1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、スライド部材2321は多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)には「0」に設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンにされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400及び第2副制御部500によって行われ、第2特図始動口2320への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。本例示形態では、有利度の高い特図変動遊技(本例では特図2変動遊技)が有利度の低い特図変動遊技(本例では特図1変動遊技)よりも優先して行われる。このため、遊技状態の有利度に差を持たせ易くなる場合がある。
ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、あるいはハズレとするかの決定(当否判定)を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。なお、特図1関連抽選処理と特図2関連抽選処理の順番は逆でもよい。
以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1変動遊技が特図2変動遊技よりも優先して開始され、特図1の保留が特図2の保留よりも優先して消化される特図1優先変動であってもよい。また、特図2変動遊技および特図1変動遊技のいずれを優先することもなく、特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。始動口入賞順変動では、保留の上限数が特図1および特図2に関わらず8つになるため、特図1および特図2のそれぞれにおいて保留の上限数が4つとなる優先変動と比較して、保留数の上限を上げることができる場合がある。
また以上の説明では、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わないものとしたが、これに限定されるものではなく、前述の特図状態更新処理および特図関連抽選処理を特図1および特図2でそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成してもよい。また、このように複数の特図を同時に変動させる場合には、装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の領域を設けるか、またはそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の装飾図柄表示装置を設けて、それぞれの抽選結果を別個に表示しても良いし、1の表示が複数の特図の抽選結果を表示するように構成していても良い。また、複数の特図に関する変動が同時に行われている場合に、先に変動を停止した特図の抽選結果が後に変動を停止する特図の抽選結果に影響を与えても良い。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本例示形態では、基本コマンド、特図変動開始コマンド、普図変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、先読み結果情報コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が特図変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、各種大当りフラグ、ハズレフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、各種大当りフラグ、ハズレフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口2320への入賞の有無、可変入賞口2340への入賞の有無などを含む。先読み結果情報コマンドの場合であれば、特図1および特図2の種別、後述する先読み数記憶領域に記憶された先読み数、先読み結果記憶部に記憶された停止図柄等の情報をコマンドデータに含む。また、コマンド種別が普図変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、当りフラグ、ハズレフラグ、停止図柄、変動時間などを示す情報を含むようにしている。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、ハズレフラグ、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、ハズレフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ442,452・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ442,452・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して普通電動役物232や、特別電動役物234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して払出制御部600に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図12に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、HALT状態となる。
図14は、主制御部タイマ割込処理の特図先読み処理(ステップS224)の流れの一例を示すフローチャートである。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および特図2のそれぞれにおいて増加した始動情報を先読みして、当否判定処理よりも前に停止図柄を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部(図15(a)〜(c)参照)に記憶する。
ここで、RAM308内には、特図1の先読み結果を記憶する特図1用先読み結果記憶部と、特図1用先読み結果記憶部に記憶されている特図1先読み結果の数を特図1先読み数として記憶する特図1先読み数記憶領域とが設けられている。特図1用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図1用先読み結果記憶部では、特図1先読み数が1つ減るごとに順位が最上位(最先)の特図1先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図1先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図1先読み結果のデータの次の順位に新たな特図1先読み結果のデータが書き込まれる。
またRAM308内には、特図2の先読み結果を記憶する特図2用先読み結果記憶部と、特図2用先読み結果記憶部に記憶されている特図2先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域とが設けられている。特図2用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図2用先読み結果記憶部では、特図2先読み数が1つ減るごとに順位が最上位の特図2先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図2先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位の特図2先読み結果のデータの次の順位に新たな特図2先読み結果のデータが書き込まれる。
特図先読み処理において、まず主制御部300は、特図2の始動情報が増加しているか否かを判定する(ステップS301)。特図2の始動情報が増加しているか否かの判定は、例えば、特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2保留数と、特図2先読み数記憶領域に記憶されている特図2先読み数とを比較して行う。主制御部300は、特図2保留数が特図2先読み数よりも大きい場合には特図2の始動情報が増加していると判定し、特図2保留数が特図2先読み数と等しい場合には特図2の始動情報は増加していないと判定する。特図2の始動情報が増加していると判定した場合にはステップS303に進み、特図2の始動情報が増加していないと判定した場合にはステップS307に進む。
ステップS303では、増加した特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に、特図2乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図2始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を、特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定処理よりも前に事前判定する。なお、この事前判定処理は、当否判定時に用いるテーブルではなく事前判定用の特別のテーブルを用いて行ってもよい。
ステップS303の次のステップS305では、事前判定で得られた特図2先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。その後、ステップS307に移行する。
ステップS307では、主制御部300は、特図1の始動情報が増加しているか否かを判定する。特図1の始動情報が増加しているか否かの判定は、例えば特図2と同様に、特図1保留数記憶領域に記憶されている特図1保留数と、特図1先読み数記憶領域に記憶されている特図1先読み数とを比較して行う。特図1の始動情報が増加していると判定した場合にはステップS309に進み、特図1の始動情報が増加していないと判定した場合には特図先読み処理を終了して主制御部タイマ割込処理に復帰する。
ステップS309では、RAM308内の各種フラグに基づいて、非電サポ中であるか否かを判定する。非電サポ中であると判定した場合にはステップS311に進み、非電サポ中でない(電サポ中(普図高確率状態)である)と判定した場合にはステップS315に進む。なお、本例では非電サポ中であるか否かを判定しているが、特図1先読み予告報知の実行条件を満たしているか否かを判定するようにしてもよい。例えば特図1先読み予告報知の実行条件としては、非電サポ中であること以外に、大当り遊技中でないこと等の条件が含まれる。
ステップS311では、増加した特図1始動情報(特図1当選乱数値および特図1乱数値の組)を、特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定処理よりも前に、特図1乱数値記憶領域から先読みする。そして、先読みした特図1始動情報と、例えば当否判定時に用いる当否判定用テーブルおよび特図決定用テーブルを用いて、当該始動情報に係る特図1変動遊技の停止図柄を、特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定処理よりも前に事前判定する。なお、この事前判定処理は、当否判定時に用いるテーブルではなく事前判定用の特別のテーブルを用いて行ってもよい。
ステップS311の次のステップS313では、事前判定で得られた特図1先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。その後、特図先読み処理を終了して主制御部タイマ割込処理に復帰する。
ステップS315では、増加した特図1始動情報を先読みせずに、始動情報を先読みしていないことを示す「未判定」情報を、停止図柄情報に代えてRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶する。その後、特図先読み処理を終了して主制御部タイマ割込処理に復帰する。
本実施の形態では、増加した始動情報のみを先読みして事前判定しているが、全ての始動情報を先読みして事前判定するようにしてもよい。また、上述のコマンド設定送信処理(ステップS233)において、増加分の始動情報の先読み結果のみを第1副制御部400に送信してもよいし、特図1用および特図2用先読み結果記憶部内の全ての先読み結果を第1副制御部400に送信してもよい。
また、図14に示すフローチャートでは、増加した特図2の始動情報については必ず先読みを実行し、増加した特図1の始動情報については電サポ中を除き必ず先読みを実行するようになっているが、増加した特図1および特図2の始動情報を先読みするか否かを抽選で決定するようにしてもよい。あるいは、主制御部300から先読み結果を受信した第1副制御部400において、例えば保留毎に先読み報知を実行するか否かを抽選で決定するようにしてもよい。また、遊技状態(例えば、非電サポ中であるか否か)等に関わらず、始動情報が増加した場合には必ず先読みを実行して先読み結果を先読み結果記憶部に記憶するとともに、該先読み結果を第1副制御部400に送信するように構成し、該第1副制御部400が該先読み結果を用いた抽選および演出を実行するか否かを判断するように構成してもよい。
図15は、RAM308内の先読み結果記憶部に先読み結果情報等が記憶された状態を例示している。図15(a)は、特図1用先読み結果記憶部に特図1先読み結果情報が記憶された状態の一例を示している。図15(a)に示すように、特図1用先読み結果記憶部は、例えば特図1変動遊技の保留可能数と同数(本実施形態では、4つ)の記憶領域を有している。各記憶領域は、特図1乱数値記憶領域の保留順序(保留1〜保留4)に対応付けられている。各記憶領域のそれぞれには、特図1の停止図柄情報が記憶されるようになっている。図15(a)に示す例において、記憶領域「保留1」には停止図柄情報として「特図J」(ハズレ)が記憶され、記憶領域「保留2」には停止図柄情報として「特図J」(ハズレ)が記憶され、記憶領域「保留3」には停止図柄情報として「特図A」(2R確変大当り)が記憶され、記憶領域「保留4」には停止図柄情報として「特図J」(ハズレ)が記憶されている。
図15(b)は、特図2用先読み結果記憶部に特図2先読み結果情報が記憶された状態の一例を示している。図15(b)に示すように、特図2用先読み結果記憶部は、例えば特図2変動遊技の保留可能数と同数(本実施形態では、4つ)の記憶領域を有している。各記憶領域は、特図2乱数値記憶領域の保留順序(保留1〜保留4)に対応付けられている。各記憶領域のそれぞれには、特図2の停止図柄情報が記憶されるようになっている。図15(b)に示す例において、記憶領域「保留1」には停止図柄情報として「特図J」(ハズレ)が記憶され、記憶領域「保留2」〜「保留4」には、停止図柄情報が記憶されていない。なお、図15(b)において、停止図柄情報が記憶領域に記憶されていない状態を「なし」と表記している。
図15(c)は、電サポ中における特図1用先読み結果記憶部の例を示している。図15(c)に示すように、記憶領域「保留1」には、停止図柄情報に代えて「未判定」情報が記憶されている。記憶領域「保留2」〜「保留4」には、停止図柄情報も「未判定」情報も記憶されていない。
本実施形態では、上述した停止図柄情報の他、当否判定結果や変動タイマ番号(変動時間)、後述するタイマグループ等を事前判定し、それらの情報を先読み結果記憶部に記憶するとともに、先読み結果情報として第1副制御部400に送信することができる。
次に、図13に示される主制御部タイマ割込処理における特図2関連抽選処理(ステップS229)及び特図1関連抽選処理(ステップS231)で用いられる特図当否判定用テーブルについて、図16(a)及び同図(b)を参照しながら説明する。ここで、図16(a)は、特図当否判定用高確率テーブルの一例を示した図であり、図16(b)は、特図当否判定用低確率テーブルの一例を示した図である。特図1の当否判定を行う場合には、特図高確率状態である場合には、図16(a)に示す特図当否判定用高確率テーブルを参照し、特図低確率状態である場合には、図16(b)に示す特図当否判定用低確率テーブルを参照する。そして、参照した特図当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した乱数値とに基づいて、特図1変動遊技の当否判定結果を選択する。本実施形態では、特図1変動遊技の場合には、当否判定結果として大当り又はハズレが選択される。
また、特図2の当否判定を行う場合も同様に、特図高確率状態である場合には、図16(a)に示す特図当否判定用高確率テーブルを参照し、特図低確率状態である場合には、図16(b)に示す特図当否判定用低確率テーブルを参照する。そして、参照した当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した乱数値とに基づいて、特図2変動遊技の当否判定結果を選択する。本実施形態では、特図2変動遊技の場合には、当否判定結果として大当り又はハズレが選択される。
本実施形態では、特図1の当否判定も特図2の当否判定も、特図高確率状態である場合には、1/2の確率で大当りが選択され、特図低確率状態である場合には、約1/20の確率で大当りが選択される。
次に、図13に示される主制御部タイマ割込処理における普図関連抽選処理(ステップS223)で用いられる普図当否判定用テーブルについて、図16(c)及び同図(d)を参照しながら説明する。ここで、図16(c)は、普図当否判定用高確率テーブルの一例を示した図であり、図16(d)は、普図当否判定用低確率テーブルの一例を示した図である。普図の当否判定を行う場合には、普図高確率状態である場合には、図16(c)に示す普図当否判定用高確率テーブルを参照し、普図低確率状態である場合には、図16(d)に示す普図当否判定用低確率テーブルを参照する。そして、参照した普図当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した乱数値とに基づいて、普図変動遊技の当否判定結果を選択する。本実施形態では、普図変動遊技の場合には、当否判定結果として当り又はハズレが選択される。本実施形態では、普図高確率状態である場合には、100%の確率で当りが選択され、普図低確率状態である場合には、100%の確率でハズレが選択される。
次に、図13に示される主制御部タイマ割込処理における特図2関連抽選処理(ステップS229)及び特図1関連抽選処理(ステップS231)において決定した当否判定結果などに基づいて行われる特図の停止図柄の決定に用いられる特図図柄決定用テーブルについて、図17(a)を参照しながら説明する。ここで、図17(a)は、特図図柄決定用テーブルの一例を示した図である。本実施形態では、特図1及び特図2で共通して図17(a)に示される特図図柄決定用テーブルを用いている。特図1及び特図2の停止図柄を決定する場合には、図17(a)に示す特図図柄決定用テーブルを参照し、特図1あるいは特図2の当否結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図の停止図柄を選択する。本実施形態では、特図の当否結果が大当りの場合には、特図A〜特図Iのうちからいずれか一つが選択され、特図の当否結果がハズレの場合には、特図Jが選択される。本実施形態では、特図1も特図2も、大当りが選択された場合には、1/10の確率で特図Aが選択され、1/10の確率で特図Bが選択され、1/10の確率で特図Cが選択され、1/10の確率で特図Dが選択され、1/20の確率で特図Eが選択され、1/10の確率で特図Fが選択され、1/5の確率で特図Gが選択され、1/20の確率で特図Hが選択され、1/5の確率で特図Iが選択される。
次に、図13に示される主制御タイマ割込処理における普図関連抽選処理(ステップS223)において決定した当否判定結果などに基づいて行われる普図の停止図柄の決定に用いられる普図図柄決定用テーブルについて、図17(b)〜同図(d)を参照しながら説明する。ここで、図17(b)は、普図図柄決定用低確率テーブルの一例を示した図であり、図17(c)は、普図図柄決定用高確率1テーブルの一例を示した図であり、図18(d)は、普図図柄決定用高確率2テーブルの一例を示した図である。
普図の当否判定を行う場合には、普図低確率状態である場合には、図17(b)に示す普図図柄決定用低確率テーブルを参照し、普図高確率1状態である場合には、図17(c)に示す普図図柄決定用高確率1テーブルを参照し、普図高確率2状態である場合には、図17(d)に示す普図図柄決定用高確率2テーブルを参照する。本実施形態では、普図低確率状態では、100%ハズレが選択されるので、ハズレ図柄である普図Cが必ず選択され、普図高確率1状態では、100%当りが選択され、当り図柄のうちの普図Aが必ず選択され、普図高確率2状態では、100%当りが選択され、当り図柄のうちの普図Bが必ず選択される。
次に、本実施形態に係るパチンコ機100のゲーム性について、図18を参照しながら説明する。図18は、大当り図柄と大当り遊技終了後の遊技状態との関係について説明する図である。
本実施形態では、特図A又は特図Dで大当りとなった場合、特図A及び特図Dは確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図高確率状態に移行する。また、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態でない状態で特図A又は特図Dで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は電サポは付与されない。一方、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態で特図A又は特図Dで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は普図高確率1状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、特図の変動表示が100回行われるか、次回の大当りまで継続する。特図A又は特図Dで大当りとなった場合には、大当り演出を特に行わないので、遊技者は、大当りとなったことに気づかない場合がある。
また、特図Bで大当りとなった場合、特図Bは確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図高確率状態に移行する。また、特図Bで大当りとなった場合には、大当りとなったときの遊技状態のいかんにかかわらず、大当り遊技の終了後は普図高確率2状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、特図の変動表示が100回行われるか、次回の大当りまで継続する。電サポ状態でない状態で特図Bで大当りとなった場合は、第2特図始動口2320にきわめて入賞しやすい電サポ状態であるラッシュモードに突入するとともにラッシュ中ボーナスが付与される旨の演出が行われ、電サポ状態で特図Bで大当りとなった場合は、ラッシュ中ボーナスが連荘する旨の演出が行われる。遊技者は、これにより、有利な状態となったことを認識できる場合がある。
また、特図Cで大当りとなった場合、特図Cは確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図高確率状態に移行する。また、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態でない状態で特図Cで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は電サポは付与されない。一方、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態で特図Cで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は普図高確率2状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、特図の変動表示が100回行われるか、次回の大当りまで継続する。電サポ状態でない状態で特図Cで大当りとなった場合は、大当り演出を特に行わないので、遊技者は、大当りとなったことに気づかない場合があるが、電サポ状態で特図Cで大当りとなった場合は、ラッシュ中ボーナスが連荘する旨の演出が行われ、遊技者は、有利な状態となったことを認識できる場合がある。
また、特図Eで大当りとなった場合、特図Eは非確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図低確率状態に移行する。また、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態でない状態で特図Eで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は電サポは付与されない。一方、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態で特図Eで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は普図高確率2状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、特図の変動表示が100回行われるか、次回の大当りまで継続する。電サポ状態でない状態で特図Eで大当りとなった場合は、大当り演出を特に行わないので、遊技者は、大当りとなったことに気づかない場合があるが、電サポ状態で特図Cで大当りとなった場合は、ラッシュ中ボーナスが連荘する旨の演出が行われ、遊技者は、有利な状態となったことを認識できる場合がある。
また、特図Fで大当りとなった場合、特図Fは非確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図低確率状態に移行する。また、特図Fで大当りとなった場合には、大当りとなったときの遊技状態のいかんにかかわらず、大当り遊技の終了後は普図高確率2状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、特図の変動表示が100回行われるか、次回の大当りまで継続する。電サポ状態でない状態で特図Fで大当りとなった場合は、ラッシュモードに突入するとともにラッシュ中ボーナスが付与される。しかも、特図Fで大当りとなった場合は、特図低確率状態となることから、電サポ状態が長く続く可能性が高いので、特別なラッシュ中ボーナスである旨のチャンスボーナスが付与される旨の演出が行われる。一方、電サポ状態で特図Fで大当りとなった場合は、ラッシュ中ボーナスが連荘する旨の演出が行われる。遊技者は、これにより、有利な状態となったことを認識できる場合がある。
また、特図Gで大当りとなった場合、特図Gは非確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図低確率状態に移行する。また、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態でない状態で特図Gで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は電サポは付与されない。一方、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態で特図Gで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は普図高確率1状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、1回の特図の変動表示が終了するまで継続する。電サポ状態でない状態で特図Gで大当りとなった場合は、大当り演出を特に行わないので、遊技者は、大当りとなったことに気づかない場合がある。一方、電サポ状態で特図Gで大当りとなった場合は、ラッシュモードが終了することを示す転落演出が行われる。遊技者は、これにより、ラッシュモードが終了することを認識できる場合がある。
また、特図Hで大当りとなった場合、特図Hは非確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図低確率状態に移行する。また、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態でない状態で特図Hで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は電サポは付与されない。一方、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態で特図Hで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は普図高確率1状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、特図の変動表示が10回行われるか、次回の大当りまで継続する。電サポ状態でない状態で特図Hで大当りとなった場合は、大当り演出を特に行わないので、遊技者は、大当りとなったことに気づかない場合がある。一方、電サポ状態で特図Hで大当りとなった場合は、特図の変動表示が10回行われるとラッシュモードが終了することを示すファイナルチャンスに移行する旨の演出が行われる。遊技者は、これにより、10回の特図の変動表示で大当りとなるか否かについての期待感を持たせることができる場合がある。
また、特図Iで大当りとなった場合、特図Iは非確変図柄なので、大当り遊技の終了後は特図低確率状態に移行する。また、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態でない状態で特図Iで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は普図高確率2状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、1回の特図の変動表示が終了するまで継続する。一方、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかにかかわらず、電サポ状態で特図Cで大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後は普図高確率2状態での電サポが付与される。この電サポ状態は、特図の変動表示が100回行われるか、次回の大当りまで継続する。電サポ状態でない状態で特図Iで大当りとなった場合は、次の特図の変動表示で大当りとなった場合にはラッシュモードに移行するチャンスがある旨を示すラッシュチャレンジの演出が行われる。遊技者は、これにより、ラッシュモードへの移行についての期待感を持たせることができる場合がある。一方、電サポ状態で特図Iで大当りとなった場合は、ラッシュ中ボーナスが連荘する旨の演出が行われる。遊技者は、これにより、有利な状態が継続されたことを認識できる場合がある。
図19は、特図1及び特図2の変動遊技における大当りとなる場合の図柄変動表示の変動時間を決定する大当り用特図変動期間決定用テーブルの一例を示す図である。大当り用特図変動期間決定用テーブルは、主制御部タイマ割込処理の特図2関連抽選処理(ステップS229)及び特図1関連抽選処理(ステップS231)において用いられる。図19に示すデータテーブルは、例えば、主制御部300のROM306に記憶されている。図19に示すように、大当り用特図変動期間決定用テーブルは、左列から「普図確率」、「特図」、「乱数選択範囲」、「変動期間」及び「装飾図柄の演出内容」の5項目で構成されている。
左列の「普図確率」は、現在の普図の遊技状態を示すものであって、「普図低確率状態」及び「普図高確率状態」の2つに区分されている。
「普図確率」の図中右隣の「特図」は、図17(a)の特図図柄決定用テーブルを用いて決定された停止図柄であって、「普図確率」が「普図低確率状態」にあっては、「特図A・特図C・特図D・特図E・特図G・特図H」及び「特図B・特図F・特図I」の2つに区分されている。また、「普図確率」が「普図高確率状態」にあっては、「特図A・特図D」、「特図G・特図H」及び「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」に区分されている。
「特図」の図中右隣の「乱数選択範囲」は、取得した特図変動時間決定用乱数値と比較する乱数の数値範囲(0〜65535)を示している。特図変動時間決定用乱数値は、例えば特図1あるいは特図2の始動情報取得と同時に取得されてRAM308の所定の記憶領域に記憶され、特図1あるいは特図2の変動表示時間決定時に当該所定の記憶領域から読み出されるようになっている。「普図低確率状態」で「特図A・特図C・特図D・特図E・特図G・特図H」では、「乱数選択範囲」は、数値0〜64999及び数値65000〜65535の2つに区分されている。「普図低確率状態」で「特図B・特図F・特図I」では、「乱数選択範囲」は、数値0〜999、数値1000〜19999及び数値20000〜65535の3つに区分されている。「普図高確率状態」で「特図A・特図D」では、「乱数選択範囲」は、全数値0〜65535の1つに区分されている。「普図高確率状態」で「特図G・特図H」では、全数値0〜65535の1つに区分されている。「普図高確率状態」で「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」では、「乱数選択範囲」は、全数値0〜65535の1つに区分されている。
「乱数選択範囲」の図中右隣の「変動期間」は、特図の変動遊技の変動期間を示している。「変動期間」は、「普図低確率状態」、「特図A・特図C・特図D・特図E・特図G・特図H」かつ乱数選択範囲が数値0〜64999に対応して「10000ms」、数値65000〜65535に対応して「15000ms」がそれぞれ割り当てられている。また、「変動期間」は、「普図低確率状態」、「特図B・特図F・特図I」かつ乱数選択範囲が数値0〜999に対応して「15000ms」、数値1000〜19999に対応して「40000ms」、数値20000〜65535に対応して「60000ms」がそれぞれ割り当てられている。また、「変動期間」は、「普図高確率状態」、「特図A・特図D」かつ乱数選択範囲が全数値0〜65535に対応して「2000ms」が割り当てられている。また、「変動期間」は、「普図高確率状態」、「特図G・特図H」かつ乱数選択範囲が全数値0〜65535に対応して「10000ms」が割り当てられている。また、「変動期間」は、「普図高確率状態」、「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」かつ乱数選択範囲が全数値0〜65535に対応して「10000ms」が割り当てられている。
「変動期間」の図中右隣の「装飾図柄の演出内容」は、「普図確率」、「特図」および選択された「変動期間」の組合せに対応する特図の変動遊技において装飾図柄表示装置208で実行される演出態様を示している。「装飾図柄の演出内容」は、「普図確率」が「普図低確率状態」、「特図」が「特図A・特図C・特図D・特図E・特図G・特図H」かつ変動期間「10000ms」に対応して「ハズレ」、変動期間「150000ms」に対応して「ノーマルリーチハズレ」がそれぞれ割り当てられている。また、「装飾図柄の演出内容」は、「普図確率」が「普図低確率状態」、「特図」が「特図B・特図F・特図I」かつ変動期間「15000ms」に対応して「ノーマルリーチ当り」、変動期間「40000ms」に対応して「SPリーチA当り」、変動時間「60000ms」に対応してSPリーチB当り」がそれぞれ割り当てられている。また、「装飾図柄の演出内容」は、「普図確率」が「普図高確率状態」、「特図」が「特図A・特図D」かつ変動期間「2000ms」に対応して「ハズレ」、「特図」が「特図G・特図H」かつ変動期間「10000ms」に対応して「バトル煽り→失敗」、「特図」が「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」かつ変動期間「10000ms」に対応して「バトル煽り→成功がそれぞれ割り当てられている。
なお、図示していないが、普図低確率状態で「特図I」で大当りとなって大当り遊技が行われた後に実行される1回目の特図の変動遊技で大当りとなる場合は、例えば、ラッシュチャレンジに成功する演出が行われる。この場合、例えば、変動期間が60000msの特図の変動表示が行われる。なお、変動期間は、適宜設定可能である。
図20は、特図1及び特図2の変動遊技におけるハズレとなる場合の図柄変動表示の変動時間を決定するハズレ用特図変動期間決定用テーブルの一例を示している。ここで、図20(a)は、ハズレ用特図変動期間決定用1テーブルの一例を示す図であり、同図(b)は、ハズレ用特図変動期間決定用2テーブルの一例を示す図であり、同図(c)は、ハズレ用特図変動期間決定用3テーブルの一例を示す図である。これらのデータテーブルは、主制御部タイマ割込処理の特図2関連抽選処理(ステップS229)及び特図1関連抽選処理(ステップS231)において用いられる。これらのデータテーブルは、例えば、主制御部300のROM306に記憶されている。図20(a)に示されるハズレ用特図変動期間決定用1テーブルは、「普図確率」が「普図低確率状態」であってハズレとなる場合に用いられるテーブルであり、同図(b)に示されるハズレ用特図変動期間決定用2テーブルは、「普図確率」が「普図高確率状態」であってハズレとなる場合であり、かつ直前の大当り時の遊技状態が普図高確率状態であり、かつ大当り終了後1回目の特図の変動遊技において用いられるテーブルであり、同図(c)に示されるハズレ用特図変動期間決定用3テーブルは、「普図確率」が「普図高確率状態」であってハズレとなる場合であり、かつ大当り終了後2回目以降の特図の変動遊技において用いられるテーブルである。
図20(a)に示すように、ハズレ用特図変動期間決定用1テーブルは、左列から「普図確率」、「乱数選択範囲」、「変動期間」及び「装飾図柄の演出内容」の4項目で構成されている。
左列の「普図確率」は、現在の普図の遊技状態を示すものであって、「普図低確率状態」の1区分となっている。
「普図確率」の図中右隣の「乱数選択範囲」は、取得した特図変動時間決定用乱数値と比較する乱数の数値範囲(0〜65535)を示している。特図変動時間決定用乱数値は、例えば特図1あるいは特図2の始動情報取得と同時に取得されてRAM308の所定の記憶領域に記憶され、特図1あるいは特図2の変動表示時間決定時に当該所定の記憶領域から読み出されるようになっている。「乱数選択範囲」は、数値0〜59999、数値65000〜65299、数値65300〜65499及び数値65500〜65535の4つに区分されている。
「乱数選択範囲」の図中右隣の「変動期間」は、特図の変動遊技の変動期間を示している。「変動期間」は、乱数選択範囲が数値0〜59999に対応して「10000ms」、数値65000〜65299に対応して「15000ms」、数値65300〜65499に対応して「15000ms」、数値65500〜65535に対応して「40000ms」がそれぞれ割り当てられている。
「変動期間」の図中右隣の「装飾図柄の演出内容」は、選択された「変動期間」に対応する特図の変動遊技において装飾図柄表示装置208で実行される演出態様を示している。「装飾図柄の演出内容」は、変動期間「10000ms」に対応して「ハズレ」、変動期間「15000ms」に対応して「ノーマルリーチハズレ」、変動期間「15000ms」に対応して「SPリーチAハズレ」、変動期間「40000ms」に対応して「SPリーチBハズレ」がそれぞれ割り当てられている。
図20(b)に示すように、ハズレ用特図変動期間決定用2テーブルは、左列から「普図確率」、「直前の特図」、「乱数選択範囲」、「変動期間」及び「装飾図柄の演出内容」の5項目で構成されている。
左列の「普図確率」は、現在の普図の遊技状態を示すものであって、「普図高確率状態」の1区分となっている。
「普図確率」の図中右隣の「直前の特図」は、1回前の特図の変動表示において大当りとなったときの大当り図柄の種類を示している。「直前の特図」は、「特図A・特図D」、「特図G」、「特図H」及び「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」に区分されている。
「直前の特図」の図中右隣の「乱数選択範囲」は、取得した特図変動時間決定用乱数値と比較する乱数の数値範囲(0〜65535)を示している。特図変動時間決定用乱数値は、例えば特図1あるいは特図2の始動情報取得と同時に取得されてRAM308の所定の記憶領域に記憶され、特図1あるいは特図2の変動表示時間決定時に当該所定の記憶領域から読み出されるようになっている。「特図A・特図D」では、「乱数選択範囲」は、全数値0〜65535の1つに区分されている。「特図G」では、「乱数選択範囲」は、全数値0〜65535の1つに区分されている。「特図H」では、「乱数選択範囲」は、全数値0〜65535の1つに区分されている。「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」では、「乱数選択範囲」は、数値0〜21844、数値21845〜43689及び数値43690〜65535の3つに区分されている。
「乱数選択範囲」の図中右隣の「変動期間」は、特図の変動遊技の変動期間を示している。「変動期間」は、「特図A・特図D」かつ乱数選択範囲が全数値0〜65535に対応して「2000ms」、「特図G」かつ乱数選択範囲が全数値0〜65535に対応して「10000ms」、「特図H」かつ乱数選択範囲が全数値0〜65535に対応して「10000ms」、「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」かつ乱数選択範囲が数値0〜21844に対応して「30000ms」、「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」かつ乱数選択範囲が数値21845〜43689に対応して「60000ms」、「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」かつ乱数選択範囲が数値43690〜65535に対応して「90000ms」がそれぞれ割り当てられている。
「変動期間」の図中右隣の「装飾図柄の演出内容」は、選択された「変動期間」に対応する特図の変動遊技において装飾図柄表示装置208で実行される演出態様を示している。「装飾図柄の演出内容」は、変動期間「2000ms」に対応して「ハズレ」、変動期間「10000ms」に対応して「バトル敗北→通常移行演出」、変動期間「10000ms」に対応して「バトル敗北→ファイナルチャンス移行演出」、変動期間「30000ms」に対応して「勝利→逃走→継続演出」、変動期間「60000ms」に対応して「勝利→勝利→逃走→継続演出」、変動期間「90000ms」に対応して「勝利→勝利→勝利→継続演出」がそれぞれ割り当てられている。
なお、図示していないが、普図低確率状態で「特図I」で大当りとなって大当り遊技が行われた後に実行される1回目の特図の変動遊技でハズレとなる場合は、例えば、ラッシュチャレンジに失敗する演出が行われる。この場合、例えば、変動期間が60000msの特図の変動表示が行われる。なお、変動期間は、適宜設定可能である。
図20(c)に示すように、ハズレ用特図変動期間決定用3テーブルは、左列から「普図確率」、「乱数選択範囲」、「変動期間」及び「装飾図柄の演出内容」の4項目で構成されている。
左列の「普図確率」は、現在の普図の遊技状態を示すものであって、「普図高確率状態」の1区分となっている。
「普図確率」の図中右隣の「乱数選択範囲」は、取得した特図変動時間決定用乱数値と比較する乱数の数値範囲(0〜65535)を示している。特図変動時間決定用乱数値は、例えば特図1あるいは特図2の始動情報取得と同時に取得されてRAM308の所定の記憶領域に記憶され、特図1あるいは特図2の変動表示時間決定時に当該所定の記憶領域から読み出されるようになっている。「乱数選択範囲」は、数値0〜59999、数値65000〜65299及び数値65300〜65535の3つに区分されている。
「乱数選択範囲」の図中右隣の「変動期間」は、特図の変動遊技の変動期間を示している。「変動期間」は、乱数選択範囲が数値0〜59999に対応して「2000ms」、数値65000〜65299に対応して「10000ms」、数値65300〜65535に対応して「60000ms」がそれぞれ割り当てられている。
「変動期間」の図中右隣の「装飾図柄の演出内容」は、選択された「変動期間」に対応する特図の変動遊技において装飾図柄表示装置208で実行される演出態様を示している。「装飾図柄の演出内容」は、変動期間「2000ms」に対応して「ハズレ」、変動期間「10000ms」に対応して「普図高確率1」であれば「ハズレ」、「普図高確率2」であれば「プチボーナス」、変動期間「60000ms」に対応して「普図高確率1」であれば「ハズレ」、「普図高確率2」であれば「ミドルボーナス」がそれぞれ割り当てられている。
次に、第1副制御部400の処理について説明する。図21(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図21(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。また、この初期化処理では、疑似電チュー252及び疑似アタッカ235のイニシャル(初期動作)を実行する処理(イニシャル処理)を行う。具体的には、イニシャル処理では、第一の初期動作として、疑似電チュー252を一度開状態とした後に閉状態にし、第二の初期動作として、疑似アタッカ235を一度開状態とした後に閉状態にする処理を行う。ここで、疑似電チュー252は、閉状態が初期状態(第一の初期状態)とされており、疑似アタッカ235も、閉状態が初期状態(第二の初期状態)とされている。なお、イニシャル処理は、主制御部300から正常復帰コマンドや復電コマンドを受信したときに実行されるようにしてもよい。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS409の次のステップS411では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、演出ボタン136や操作キーユニット137の操作を検出し、その検出結果に応じて、ステップS409で更新した演出データを演出ボタン136や操作キーユニット137の操作に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS411の次のステップS413では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS413の次のステップS415では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ442,452への命令がある場合には、この命令を遊技盤用ランプ駆動回路440及び遊技台枠用ランプ駆動回路450に出力する。
ステップS415の次のステップS417では、可動体制御処理を行う。例えば、ステップS409で読みだした演出データの中に疑似電チューソレノイド2522、疑似アタッカソレノイド2352、演出可動体224及び遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS417の次のステップS419では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS403に戻る。
図21(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS431では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図21(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS441では、第1副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS441の次のステップS443では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS419)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、第2副制御部500の処理について説明する。図22(a)は、第2副制御部500の図示しないCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図22(a)のステップS501では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS501で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM(不図示)内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS501の次のステップS503では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS505の処理に移行する。ステップS505では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS505の次のステップS507では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPUは、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS507の次のステップS509では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS507で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データ(装飾図柄表示装置208による演出データ)をROM(不図示)から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS509の次のステップS511では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS509で読み出した演出データの中にVDP516への命令がある場合には、この命令をVDP516に出力する(詳細は後述)。その後、ステップS503に戻る。
図22(b)は、第2副制御部500のCPUが実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS531では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAMに設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図22(c)は、第2副制御部500のCPUが実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。タイマ割込処理のステップS541では、第2副制御部メイン処理のステップS503において説明したRAMのタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS503において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS541の次のステップS543では、第2副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS515)で設定された第1副制御部400への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図22(d)は、第2副制御部メイン処理のステップS511における画像制御処理のフローチャートである。ステップS551では、画像データ(後述するムービーデータやテクスチャデータ)の転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518のフレームバッファ1とフレームバッファ2の描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていないフレームバッファに記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS551の次のステップS553では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は(ステップS553:Yes)、ステップS555に進み、そうでない場合は(ステップS553:No)、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS555では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS551でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518のフレームバッファ1または2に表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP516に指示する。VDP516は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS555の次のステップS557では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS557の次のステップS559では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合は、(ステップS559:Yes)、ステップS561に進み、そうでない場合は(ステップS559:No)、生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS561では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、本実施形態に係るパチンコ機100におけるゲームフローについて、図23を参照しながら説明する。図23は、ゲームフローについて説明する図である。
本実施形態に係るパチンコ機100では、まず最初に、通常モード(特図低確率普図低確率状態)から開始する。そして、通常モードにおいて、特図の変動表示の結果が、「特図A・特図C・特図D・特図E・特図G・特図H・特図J」の場合は、通常モードからの遷移はない。なお、「特図A・特図C・特図D」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図低確率状態から特図高確率状態に移行するが、普図の制御状態は、普図低確率状態のままである。
一方、通常モードにおいて、特図の変動表示の結果、「特図B・特図F」で大当りとなった場合は、通常モードからラッシュモードに突入し、さらに、大当り遊技の終了後に普図高確率2状態となるラッシュ中ボーナスに移行する。すなわち、普図の制御状態が、普図低確率状態から普図高確率2状態となる。なお、「特図B」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図低確率状態から特図高確率状態に移行し、「特図F」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図低確率状態のままとなる。すなわち、「特図B」で大当りとなるよりも「特図F」で大当りとなったほうが、大当り終了後は特図低確率状態となるので大当りとなりにくくなり、普通電動役物232が開放しやすいラッシュ中ボーナスである状態が長く続きやすく、出玉をより多く獲得できる場合がある。なお、以下の説明では特に言及しないが、本実施形態では、大当り遊技の終了後、大当りとなることなく100回の特図の変動表示が行われると、普図高確率状態から普図低確率状態となって通常モードに移行するものとする。
また、通常モードにおいて、特図の変動表示の結果、「特図I」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、通常モードからラッシュチャレンジに移行する。すなわち、普図の制御状態が、普図低確率状態から普図高確率2状態となる。なお、「特図I」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図低確率状態のままである。そして、「特図I」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後の最初の1回の特図の変動表示においてのみ、普図高確率2状態となる。すなわち、出玉を多く獲得するチャンスは、この最初の1回の特図の変動表示のみであり、当該特図の変動表示で再度大当りとならない場合には、普図低確率状態に移行し、通常モードに戻ることとなる。
ラッシュモード中において、特図の変動表示結果、「特図G・特図H」以外となった場合は、ラッシュモードが継続する。すなわち、普図高確率1状態又は普図高確率2状態において「特図G・特図H」以外の大当りとなった場合は、当該大当り遊技の終了後に普図高確率1状態又は普図高確率2状態となり、普図高確率1状態又は普図高確率2状態において「特図J」が表示されてハズレとなった場合は、その制御状態が継続する。より具体的には、「特図A・特図D」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、普図高確率1状態となり、ラッシュモードは継続するがラッシュ中ボーナスには移行せず、特に演出は行われない。また、「特図B・特図C・特図E・特図F・特図I」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、普図高確率2状態となってラッシュ中ボーナスに移行する。なお、「特図A・特図B・特図C・特図D」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図高確率状態となり、「特図E・特図F・特図I」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図低確率状態となる。
また、ラッシュモード中において、特図の変動表示結果、「特図G」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、ラッシュモードから転落演出が行われるモード(転落モード)に移行する。すなわち、普図の制御状態が、普図高確率1状態となる。なお、「特図G」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図低確率状態となる。そして、「特図G」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後の最初の1回の特図の変動表示においてのみ、普図高確率1状態となる。当該特図の変動表示で再度大当りとならない場合には、普図低確率状態に移行し、通常モードに戻ることとなる。一方、当該特図の変動表示で「特図G・特図H」以外で大当りとなった場合には、再び、ラッシュモードに移行し、「特図H」で大当りとなった場合には、後述する、ファイナルチャンスモードに移行する。なお、当該特図の変動表示で「特図G」で大当りとなった場合には、転落モードが再度行われることとなる。
また、ラッシュモード中において、特図の変動表示結果、「特図H」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、ラッシュモードからファイナルチャンスモードに移行する。すなわち、普図の制御状態が、普図高確率1状態となる。なお、「特図H」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、特図低確率状態となる。そして、「特図H」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後、10回の特図の変動表示が行われるまで、普図高確率1状態が継続し、大当りとなることなく10回の特図の変動表示が行われると、普図低確率状態に移行し、通常モードに戻ることとなる。ファイナルチャンスモード中に「特図G・特図H」以外で大当りとなった場合には、再び、ラッシュモードに移行し、「特図G」で大当りとなった場合には、転落モードに移行する。また、「特図H」で大当りとなった場合には、ファイナルチャンスモードが再度開始することとなる。
ラッシュチャレンジ中において、「特図G・特図H」以外で大当りとなった場合には、ラッシュモードに移行し、「特図H」で大当りとなった場合には、ファイナルチャンスモードに移行する。また、ラッシュチャレンジ中において、「特図G」で大当りとなった場合、大当り遊技の終了後は、転落モードと同様のモードである1回チャンスモードに移行する。すなわち、普図の制御状態が、普図高確率1状態となる。そして、1回チャンスモードに移行して最初の1回の特図の変動表示で再度大当りとならない場合には、普図低確率状態に移行し、通常モードに戻ることとなる。一方、当該特図の変動表示で「特図G・特図H」以外で大当りとなった場合には、ラッシュモードに移行し、「特図H」で大当りとなった場合には、ファイナルチャンスモードに移行する。なお、当該特図の変動表示で「特図G」で大当りとなった場合には、1回チャンスモードが再度行われることとなる。
次に、本実施形態に係るパチンコ機100で行われる大当り演出の実行期間について、図24を参照しながら説明する。ここで、図24(a)は、大当り遊技の終了後、図柄変動表示が開始した後も継続して大当り演出が行われている様子について説明するタイミングチャートであり、同図(b)は、大当り遊技の終了後、保留連荘での大当りの終了まで継続して大当り演出が行われている様子について説明するタイミングチャートである。
本実施形態では、大当り演出を大当り遊技の終了後も継続して行う場合がある。例えば、図24(a)に示すように、t1のタイミングで特図が大当り図柄で停止表示した後、t2のタイミングで主制御部300から第1副制御部400に大当り開始コマンドが送信されて大当り遊技が開始されると、装飾図柄表示装置208、スピーカ120及び各種ランプ442,452等による大当り演出が開始される。
その後、t3のタイミングで1ラウンド目が開始され、t4のタイミングで2ラウンド目が開始される。その後、t5のタイミングで大当り遊技が終了するが、大当り演出は依然として継続中である。続いて、t6のタイミングで特図の変動表示が開始されるが、ここでも大当り演出は継続中である。そして、t7のタイミングで特図の変動表示が終了すると、大当り演出もこのタイミングで終了する。なお、大当り演出の実行期間は、t6のタイミングで開始されてからt7のタイミングで終了する特図の変動表示の実行期間(x)の長さに依存する。なお、本実施形態では、大当り遊技の終了後、1回の特図の変動表示が終了するまで大当り演出が継続するものとして説明したが、大当り遊技が終了したときに大当り演出を終了する場合があってもよい。また、大当り遊技の終了後、大当り演出を継続する特図の変動表示の回数を2回以上としてもよい。また、大当り遊技の終了後、大当り演出を継続する特図の変動表示の回数を、大当り毎に異なるようにしてもよい。
また、本実施形態では、大当り遊技中において保留されている特図の変動表示に大当り(保留連荘大当り)となる特図の変動表示がある場合に、大当り遊技が開始して大当り演出が開始された後、その大当り演出を当該保留連荘大当りの大当り遊技が終了するまで継続する場合がある。例えば、図24(b)に示すように、t11のタイミングで特図が大当り図柄で停止表示した後、t12のタイミングで主制御部300から第1副制御部400に大当り開始コマンドが送信されて大当り遊技が開始されると、装飾図柄表示装置208、スピーカ120及び各種ランプ442,452等による大当り演出が開始され、その後、t13のタイミングで1ラウンド目が開始される。
その後、大当り遊技中において、保留されている特図の変動表示に大当りとなるものが含まれている場合には、例えば、t14のタイミングで、保留連荘が発生する旨の報知(保留連荘報知)を行う場合がある。なお、保留連荘報知は、保留されている特図の変動表示に大当りとなるものが含まれている場合に、必ず行うようにしてもよいし、行わない場合があってもよい。また、このような保留連荘報知を行わないようにしてもよい。
その後、t15のタイミングで大当り遊技が終了するが、大当り演出は未だ継続中である。続いて、t16のタイミングで1回目の特図の変動表示が開始されるが、ここでも大当り演出は継続中である。そして、t17のタイミングで特図の変動表示が終了して、ハズレの表示結果(例えば、「特図J」)が表示される。このときも、大当り演出は継続中である。その後、t18のタイミングで2回目の特図の変動表示が開始される。この特図の変動表示は、大当りとなる特図の変動表示である。ここでも、大当り演出は継続中である。そして、t19のタイミングで特図の変動表示が終了して、大当りの表示結果(例えば、「特図A」)が表示された後、t20のタイミングで主制御部300から第1副制御部400に大当り開始コマンドが送信されて大当り遊技が開始される。すなわち、保留連荘大当りが開始される。ここでは、大当り開始コマンドが送信されても、大当り演出を新たに開始することはせず、大当り遊技の開始前から継続して行われている大当り演出が大当り遊技が開始した後も引き続き行われる。
その後、t21のタイミングで大当り遊技が終了すると、前回の大当り遊技の開始から継続して行われていた大当り演出がここで終了する。なお、t20のタイミングで開始される大当り遊技において、保留されている特図の変動表示に大当りとなるものが含まれている場合は、大当り演出を終了せず、次回の大当り遊技の終了まで継続させるようにしてもよい。このように、図24(b)に示す場合では、大当り演出の実行期間は、1回目の大当り遊技が開始するt12のタイミングから、2回目の大当り遊技が終了するt21のタイミングまで行われる。なお、大当り遊技の実行中において、保留されている特図の変動表示に大当りとなるものが含まれていない場合は、当該大当り遊技の終了とともに大当り演出を終了させるようにしてもよいし、図24(a)に示す場合のように、大当り遊技の終了後、1回目の特図の変動表示の終了まで大当り演出を継続して行うようにしてもよい。
このように、図24(b)に示される実施形態によれば、遊技者は、大当り遊技が終了したにもかかわらず大当り演出が継続しているのを見て、保留連荘大当りが発生することを認識できる場合がある。すなわち、大当り演出が大当り遊技の終了後も継続することにより、保留連荘報知として機能する場合がある。したがって、遊技者は、保留連荘大当りが発生することに対する期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる場合がある。
次に、本実施形態に係るパチンコ機100において実行される演出の具体例について説明する。
図25は、本実施形態のパチンコ機100の装飾図柄表示装置208を中心とした演出の一例を段階的に示す図である。
図25には、装飾図柄表示装置208、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、普通図柄表示装置210、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、および普図保留ランプ216が示されている。
図25(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4−装飾1−装飾6」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。なお、ここでの背景は非表示であるが、デフォルトの背景画像が表示されている。以下の説明においても、背景が非表示の場合には、特に断らない限り、デフォルトの背景画像が表示されている。なお、デフォルトの背景画像とは異なる様々な背景画像(例えば、モードに応じた背景画像等)を表示してもよい。
装飾図柄表示装置208には、右上隅に、特図1第4図柄t1と、特図2第4図柄t2とが表示されている。特図1第4図柄t1は、特図1が変動表示中であるか否かを報知するとともに、特図1の停止図柄を報知する。特図2第4図柄t2は、特図2が変動表示中であるか否かを報知するとともに、特図2の停止図柄を報知する。特図1が変動表示中の場合には、特図1第4図柄t1は、例えば、「−」の図柄を点滅表示し、特図2が変動表示中の場合には、特図2第4図柄t1は、例えば、「−」の図柄を点滅表示する。このように、遊技者は、第4図柄を一目見ただけで、特図1と特図2のいずれが変動表示中であるかが判別可能である場合がある。なお、第4図柄の表示態様や点灯態様や点滅態様を変化させることで、先読み予告を行ってもよい。
また、装飾図柄表示装置208には、左下隅に、特図1の保留を表す保留アイコンが表示されており、図25(a)に示すタイミングでは、特図1の変動表示が3つ保留されており、そのため、3つの保留アイコンh11〜h13が表示されている。特図1の保留数は、特図1保留ランプ218の点灯数の他、特図1の保留アイコンの数によっても表されている。すなわち、保留アイコンは、主制御部300のRAM308に記憶されている始動情報に対応したものである。以下、最も古い始動情報(最も古い入賞)に対応した保留アイコンを第一の保留アイコン、2番目に古い始動情報に対応した保留アイコンを第二の保留アイコン・・・と称する場合がある。特図1の保留アイコンh11〜h13は、横並びに表示され、左側の保留アイコンほど入賞が古い保留アイコンになる。
図25(a)には、3つの特図1の保留アイコンh11〜h13が表示されており、これら3つの特図1の保留アイコンh11〜h13はいずれも、デフォルトの表示態様(丸形の無模様かつ白色の表示態様)で表示されている。すなわち、特図1のデフォルトの保留アイコンは、丸形の保留アイコンである。
一方、特図2の保留を表す保留アイコンが表示されていない。これは、上述のごとく、図25に示す制御状態(遊技状態)は、非電サポ状態(非時短状態)であるため、電チューが開きにくく第2特図始動口2320への入賞が困難な状態であるためである。
本実施形態では、特図の図柄変動表示の開始は、特図表示装置における変動開始→第4図柄の点滅開始又は消灯→保留アイコンの移動アニメーション開始又は消去→装飾図柄の変動開始の順で行われるが、この順番は前後してもよい。
図25(b)では、特図1の変動表示が開始され、第1特図表示装置212における図柄変動が開始される。そして、特図1第4図柄t1の変動表示が開始され、保留アイコンが1つ消去される。続いて、装飾図柄の変動表示が開始される。
図25(c)では、特図1の変動表示中の様子が示されている。その後、同図(d)に示すように、左図柄表示領域208aに第1停止図柄として「装飾3」が停止表示し、続いて、同図(e)に示すように、右図柄表示領域208cに第2停止図柄として「装飾8」が停止表示し、続いて、同図(f)に示すように、中図柄表示領域208bに第3停止図柄として「装飾2」が停止表示し、各装飾図柄は揺れ変動している。
その後、図25(g)に示すように、変動期間が経過すると、第1特図表示装置212では、ハズレの表示結果である「特図J」で停止表示する。一方、このとき、主制御部300から第1副制御部400に図柄変動停止コマンドが送信され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の揺れ変動が終了して装飾図柄が「装飾3−装飾2−装飾8」で停止表示し、特図1第4図柄t1は、ハズレであることを示す「×」の図柄で停止表示する。
そして、図25(h)に示すように、同図(b)〜同図(c)に示す要領で、特図1の変動表示が開始される。
その後、左図柄表示領域208a、右図柄表示領域208c、中図柄表示領域208bの順に装飾図柄が停止表示し、図25(i)に示すように、第1特図表示装置212では、2ラウンド確変大当りの表示結果である「特図A」で停止表示し、装飾図柄は「装飾2−装飾3−装飾4」のチャンス目で停止表示する。なお、チャンス目は上述したものに限定されず、種々の装飾図柄の組み合わせが採用できる。また、チャンス目ではなく、ハズレの装飾図柄の組み合わせで停止表示するようにしてもよい。特図1第4図柄t1は、「特図A」が停止表示されたことを示す「A」の図柄で停止表示する。上述したように、普図低確率状態において「特図A」が停止表示して大当りとなった場合は、大当り演出を行わないように構成されている。そのため、遊技者は、大当りとなったことに気づかない場合がある。このことは、普図低確率状態において「特図C」、「特図D」、「特図E」、「特図G」、「特図H」が停止表示して大当りとなった場合も同様である。
図26は、図25に示す演出の一例の続きを段階的に示す図である。
図25(i)から続く図26(j)では、大当り遊技が開始された様子が示されている。なお、図26(j)では、特別電動役物234と疑似アタッカ235の開放タイミングを時系列的に表している。ここで、縦線(点線)は時間軸Tを表しており、時間軸Tから横方向に延びた矢印(点線)は、特別電動役物234及び疑似アタッカ235の開放あるいは閉鎖のタイミングを概念的に表している。図26(j)に示すように、大当り遊技が開始すると、最初に、特別電動役物234が開状態となってから180ms経過した後に閉状態となって1ラウンド目が終了する。一方、疑似アタッカ235は、特別電動役物234が開状態となってから少し遅れて(例えば、特別電動役物234が開状態となってから500msが経過した後で)開状態となり、所定時間(例えば、180ms)が経過した後に閉状態となる。
続いて、特別電動役物234が閉状態となって500msのラウンド間インターバルが終了すると2ラウンド目が開始する。2ラウンド目が開始すると、特別電動役物234が再び開状態となり、180msが経過すると閉状態となって2ラウンド目が終了する。一方、疑似アタッカ235も、1ラウンド目と同様に、特別電動役物234が開状態となってから少し遅れて開状態となり、所定時間が経過した後に閉状態となる。なお、本実施形態において、左打ちしている状態で疑似アタッカ235が開放しても遊技者は気づきにくい場合があるので、初回大当りにおける大当り遊技では、疑似アタッカ235を開放しないようにしてもよい。
その後、図26(k)に示すように、大当りが終了した後、同図(l)に示すように、図25(b)〜同図(c)に示して上述した要領で、特図1の変動表示が開始される。
その後、左図柄表示領域208a、右図柄表示領域208cの順に装飾図柄が停止表示し、図26(m)に示すように、装飾図柄表示装置208では、「装飾3」によるリーチ状態が形成され、リーチ演出が開始される。
すると、図26(n)に示すように、装飾図柄表示装置208では、老人のキャラクタが登場するSPリーチAの演出が行われる。
その後、中図柄表示領域208bにも「装飾3」が停止表示され、揺れ変動が行われた後、変動期間が経過すると、図26(o)に示すように、第1特図表示装置212では、2ラウンド確変大当りの表示結果である「特図B」で停止表示し、装飾図柄は「装飾3−装飾3−装飾3」のゾロ目で停止表示する。特図1第4図柄t1は、「特図B」が停止表示されたことを示す「B」の図柄で停止表示する。上述したように、普図低確率状態において「特図B」が停止表示して大当りとなった場合は、装飾図柄をゾロ目で停止表示させることにより、遊技者に大当りとなったことを報知する。このことは、普図低確率状態において「特図F」が停止表示して大当りとなった場合も同様である。また、普図低確率状態において「特図I」が停止表示して大当りとなった場合は、装飾図柄をゾロ目で停止表示させてもよいし、上述したチャンス目で停止表示するようにしてもよい。
図27は、図26に示す演出の一例の続きを段階的に示す図である。
図26(o)から続く図27(p)では、大当り遊技が開始された様子が示されている。なお、図27(p)〜図28(y)では、特別電動役物234と疑似アタッカ235の開放タイミングを時系列的に表している。大当り遊技が開始して主制御部300から第1副制御部400に大当り開始コマンドが送信されると、図27(p)に示すように、装飾図柄表示装置208では、大当り演出が開始される。このとき、装飾図柄表示装置208では、右打ちを促す表示が行われ、ラッシュモードに移行するとともに、ラッシュ中ボーナスが開始される旨が報知される。なお、「特図I」で大当りとなった場合は、大当り演出に換えて、ラッシュモードに移行するか否かを煽るラッシュチャレンジが開始される旨の報知がなされる。そして、1ラウンド目が開始されると、特別電動役物234が開状態となり、180msが経過すると閉状態となって1ラウンド目が終了する。一方、疑似アタッカ235は、特別電動役物234が開状態となってから少し遅れて開状態となり、所定時間が経過した後に閉状態となる。
続いて、特別電動役物234が閉状態となって500msのラウンド間インターバルが終了すると2ラウンド目が開始する。2ラウンド目が開始すると、特別電動役物234が再び開状態となり、180msが経過すると閉状態となって2ラウンド目が終了する。一方、疑似アタッカ235も、1ラウンド目と同様に、特別電動役物234が開状態となってから少し遅れて開状態となり、所定時間が経過した後に閉状態となる。
その後、図27(q)に示すように、大当り遊技は終了するが、大当り遊技の終了後は普図高確率2状態となって電サポ状態が付与されるので、装飾図柄表示装置208では、大当り遊技の終了後も大当り演出が継続して行われる。この大当り演出は、普図高確率2状態が終了することとなる大当り遊技の終了まで継続する。なお、図27(q)〜図28(y)では、特別電動役物234と疑似アタッカ235とともに、普通電動役物232と疑似電チュー252の開放タイミングが時系列的に表されている。また、疑似アタッカ235は、上述した要領での開閉動作を、大当り遊技の終了後も引き続き繰り返し行う。これにより、遊技者に出玉が多く獲得できるチャンスであることを認識させることができる場合がある。なお、疑似アタッカ235は、大当り遊技中にのみ開閉動作を行うようにしてもよい。また、本実施形態では、疑似アタッカ235の開閉態様は、特別電動役物234と同様としたが、疑似アタッカ235の開閉態様を特別電動役物234と異ならせるようにしてもよい。また、疑似アタッカ235は、主制御部300から第1副制御部400に特図変動開始コマンドが送信されたことを契機として開閉動作を行うようにしてもよいし、主制御部300から第1副制御部400に大当りとなる特図の変動表示の開始を示す特図変動開始コマンドが送信されたことを契機として開閉動作を行うようにしてもよい。また、疑似アタッカ235は、普図高確率2状態に移行して最初の特図変動開始コマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されてから、次に大当り開始コマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されるまで、繰り返し開閉動作を行うようにしてもよい。また、疑似アタッカ235は、普図変動開始コマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されたことを契機として開閉動作を行うようにしてもよい。
遊技者は、装飾図柄表示装置208における右打ちを促す表示にしたがって、右打ちを行うと、発射した遊技球が普図始動ゲート253を通過する場合がある。普図始動ゲート253を遊技球が通過すると、普図の当否判定が行われる。上述したように、普図高確率2状態では、普図の当否判定において100%の確率で当りが選択されるとともに、普図の変動表示の結果として100%の確率で「普図B」が選択されるように構成されている。そして、主制御部300から第1副制御部400に普図変動開始コマンドが送信されると、図27(r)に示すように、普図表示装置210において普図の変動表示が開始される。なお、装飾図柄表示装置208では、大当り演出が引き続き行われている。なお、大当り遊技が終了した後は、装飾図柄表示装置208の右下隅にラッシュ中ボーナスにおいて獲得した賞球数の表示が行われる。この賞球数表示は、第2特図始動口2320を遊技球が通過するごとに、数値が増加していく。本実施形態では、第2特図始動口2320を遊技球が通過するごとに、賞球数表示の数値が8ずつ増加する。普図表示装置210における普図の変動表示が開始されてから所定時間(例えば、600ms)が経過すると、疑似電チュー252が開状態となる。疑似電チュー252は、例えば、開状態となってから所定時間(例えば、500ms)が経過すると閉状態となる。なお、賞球数表示について、増加する数値と実際に獲得した賞球数とが完全に一致しなくてもよく、例えば、第2特図始動口2320を遊技球が通過するごとに、賞球数表示の数値が10ずつ増加するようにしてもよい。
その後、普図の変動期間が経過すると、図27(s)に示すように、普図表示装置210に「普図B」が停止表示し、当りとなる。すると、普通電動役物232が開状態となり、遊技球が第2特図始動口2320に入賞しやすい状態となる。このとき、疑似電チュー252は、閉状態となっている。普通電動役物232は、上述したように、「普図B」で当りとなったので、最大で5.8秒間開状態となる。また、5.8秒が経過する前に第2特図始動口2320に遊技球が10個入賞すると、5.8秒の経過を待つことなく、普通電動役物232は、開状態から閉状態となる。図27(s)に示されるタイミングでは、第2特図始動口2320に1個の遊技球の入賞があったので、8個の賞球を獲得したことを示す8が賞球数表示として表示されている。普通電動役物232が開状態となってから所定時間(例えば、500ms)が経過すると、疑似電チュー252が開状態となる。すなわち、疑似電チュー252は、一度閉状態となった後、500msが経過したタイミングで開状態となるように構成されている。これにより、第2特図始動口2320に入賞した遊技球が受け入れ可能な状態となる。本実施形態によれば、疑似電チュー252は、普通電動役物232が開状態となった後のタイミングで開状態となるので、第2特図始動口2320に入賞した遊技球をより受け入れやすくすることができる場合がある。また、疑似電チュー252の開閉制御的には、先に賞球の払い出されない疑似電チュー252が賞球の払い出される普通電動役物232よりも先に開状態となるが、普通電動役物232は、電サポ状態においては繰り返し開閉動作が行われるので、疑似電チュー252があたかも賞球が発生する普通電動役物であるかのような役割を果たすことができる場合がある。これにより、見た目上、疑似電チュー252と賞球の払い出し動作とがリンクさせることができる場合がある。なお、疑似電チュー252の開閉タイミングは、第2特図始動口2320との位置関係等、盤面構成を考慮して適宜に設定することができる。また、疑似電チュー252の開閉動作に連動して、あるいは、連動させないで疑似アタッカ235を開閉させるようにしてもよい。また、疑似電チュー252が開状態となっている期間は疑似アタッカ235が閉状態となっており、疑似アタッカ235が開状態となっている期間は疑似電チュー252が閉状態となっているように構成されてもよく、例えば、疑似電チュー252と疑似アタッカ235とが交互に開状態となるように構成されてもよい。また、本実施の形態では、普図高確率2状態においてのみ、疑似電チュー252の開閉動作を行わせるようにしているが、普図高確率1状態においても疑似電チュー252の開閉動作を行わせるようにしてもよい。また、本実施形態では、疑似電チュー252の開閉動作は、普図変動開始コマンドが送信されてから、次の普図変動開始コマンドが送信されるまで繰り返し行われ、次の普図変動開始コマンドが送信されると、新たな疑似電チュー252の開閉動作を開始するように構成しているが、1回の疑似電チュー252の開閉動作において、所定回数(例えば、2回)だけ開閉するようにしてもよい。
また、遊技球が第2特図始動口2320に入賞すると、特図2の当否判定が行われ、図27(s)に示すように、第2特図表示装置214では、特図2の変動表示が開始されている。このとき、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示は行われず、特図2第4図柄t2の変動表示のみが行われる。また、大当り演出は依然として継続している。これにより、遊技者に特図2の変動表示が行われていることを気づかれにくくして、大当り遊技が継続して行われているように認識させることができる場合がある。なお、装飾図柄の変動表示を行うようにしてもよく、この場合、例えば、大当り演出が行われていない期間において表示される装飾図柄よりも小さく表示するようにしてもよいし、大当り演出が行われている期間と、大当り演出が行われていない期間とで装飾図柄の表示態様を変くするようにしてもよい。
図27(t)では、特図2の変動表示中に第2特図始動口2320に2個の遊技球がさらに入賞し、特図2の変動表示が2つ保留されている様子が示されている。装飾図柄表示装置208では、3つの遊技球が第2特図始動口2320に入賞したので、賞球数表示として24が表示されている。なお、大当り演出は依然として継続している。本実施形態では、特図の変動遊技とは別個独立して、普図の変動遊技が繰り返し行われるので、特図の変動表示中に普図の変動遊技による出玉の獲得が繰り返し行われることとなる。
図28は、図27に示す演出の一例の続きを段階的に示す図である。
図27(t)から続く図28(u)では、特図2の変動表示が行われる変動期間が経過して第2特図表示装置214にハズレの表示結果である「特図J」が停止表示された様子が示されている。このとき、主制御部300から第1副制御部400に図柄変動停止コマンドが送信され、装飾図柄表示装置208では、特図2第4図柄t2として、ハズレであることを示す「×」の図柄で停止表示する。また、装飾図柄表示装置208では、ラッシュ中ボーナスが終了するか否かを煽る演出が行われ、遊技者にラッシュ中ボーナスの継続に対する期待感を持たせるようにしている。また、図27(u)に示されるタイミングでは、ラッシュ中ボーナスとなってから、第2特図始動口2320に100個の遊技球が入賞したので、賞球数表示として800が表示されている。なお、上述したように、大当り遊技中では、普図の遊技状態は、普図低確率状態となる。
その後、図28(v)に示すように、特図2の変動表示が開始され、第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始される。そして、特図2第4図柄t2の変動表示も開始される。なお、今回の特図2の変動表示の変動期間として60秒が選択され、第2特図表示装置214では、60秒の図柄変動表示が行われることとなる。このとき、装飾図柄表示装置208では、「おまけボーナス」と表示され、60秒間、普通電動役物232による出玉の獲得が可能であることが報知される。なお、このとき、第2特図始動口2320へ101個の遊技球が入賞しており、賞球数表示は808が表示されている。
その後、特図2の変動表示の変動期間(60秒)が経過すると、図28(w)に示すように、第2特図表示装置214では、2ラウンド確変大当りの表示結果である「特図A」で停止表示し、特図2第4図柄t2では、「特図A」が停止表示されたことを示す「A」の図柄で停止表示する。上述したように、普図高確率状態において「特図A」が停止表示して大当りとなった場合は、大当り遊技の終了後、普図高確率1状態に移行することとなる。そのため、発射した遊技球の数に対し、普通電動役物232によって獲得することができる出玉数は略同じとなり、持玉は現状維持の状態となる。そのため、装飾図柄表示装置208では、「おまけボーナス終了」の文字表示とともに、それまで行われていた大当り演出から大当りが終了した旨の演出に切り替えられる。なお、「おまけボーナス」が表示されていない「大当り」の表示がなされている場合には、例えば、ラッシュ中ボーナスが終了した旨を報知する「大当り終了」の文字表示が行われる。また、図28(w)に示すタイミングでは、第2特図始動口2320へ111個の遊技球が入賞しており、賞球数表示は888が表示されている。このことは、普図高確率2状態において、「特図D」が停止表示して大当りとなった場合も同様である。また、普図高確率2状態において、「特図B」、「特図C」、「特図E」、「特図F」、「特図I」が停止表示して大当りとなった場合は、「おまけボーナス終了」あるいは「大当り終了」の文字表示に換えて、例えば、「大当り継続」の文字表示を行い、大当りが継続することを報知する。本実施形態では、賞球数表示は、大当り演出に含まれる表示であって、大当り演出中(すなわち、ラッシュ中ボーナス中)においてのみ表示し、大当り演出中以外では表示しないようにしたが、ラッシュモード中において表示するようにしてもよい。また、例えば、ラッシュモードが継続していることを条件として、ラッシュ中ボーナスが終了した時点で表示されていた賞球数表示を次回のラッシュ中ボーナスが開始されるまで持ち越すようにしてもよく、例えば、ラッシュ中ボーナスが終了した時点で888と表示されていた賞球数表示を、次回のラッシュ中ボーナスの開始時に賞球数表示として888と表示するようにしてもよい。
また、普図高確率2状態において、「特図G」が停止表示して大当りとなった場合は、大当り遊技が開始すると転落演出が行われ、ラッシュモードが終了して通常モードに移行することを報知する。この転落演出は、大当り遊技の終了後、1回目の特図の変動表示が終了するまで継続する。また、普図高確率2状態において、「特図H」が停止表示して大当りとなった場合は、大当り遊技が開始するとファイナルチャンス演出が行われ、10回の図柄変動表示が行われる間に大当りとならない場合には、通常モードに移行することを報知する。このファイナルチャンス演出は、大当り遊技の終了後、大当りとなることなく10回目の特図の変動表示が終了するまで継続する。なお、普図高確率1状態において「特図G」あるいは「特図H」が停止表示して大当りとなった場合も、上述したのと同様の演出が行われる。
その後、大当り遊技が終了すると、図28(x)に示すように、装飾図柄表示装置208では、初回の大当りのときに表示された装飾図柄の組み合わせ「装飾3−装飾3−装飾3」が表示された後、同図(y)に示すように、図25(b)〜図25(c)に示す要領で、特図2の変動表示が開始される。ここで表示される保留アイコンは、特図1の保留に関する保留アイコンではなく、特図2の保留に関する保留アイコンとなる。すなわち、装飾図柄表示装置208では、特図2の変動表示が3つ保留されているのに対応して、3つの保留アイコンh21〜h23が表示されている。特図2の保留アイコンh21〜h23は、横並びに表示され、左側の保留アイコンほど入賞が古い保留アイコンになる。図28(y)には、3つの特図2の保留アイコンh21〜h23が表示されており、これら3つの特図2の保留アイコンh21〜h23はいずれも、デフォルトの表示態様(丸形の無模様かつ白色の表示態様)で表示されている。すなわち、特図2のデフォルトの保留アイコンは、特図1のデフォルトの保留アイコンと同じ、丸形の保留アイコンである。なお、特図2の保留アイコンのデフォルトの表示態様を、例えば、四角形の無模様かつ白色の表示態様等として、特図1の保留アイコンと表示態様(ここでは形状)を異ならせ、遊技者が一目見ただけで判別がつくようにしてもよい。
また、大当り遊技が終了し、普図高確率1状態に移行すると、疑似電チュー252及び疑似アタッカ235の開放動作は行われない。これにより、遊技者は、普通電動役物232による出玉の獲得があまり期待できない状態であることを認識することができる場合がある。また、特図Aによる大当り遊技が終了した後は、例えば、図28(x)〜同図(y)に示すように、右の矢印が揺れ変動した表示を行って右打ちを促すようにしてもよい。また、本実施形態では、普図高確率状態において特図Aで大当りした場合、大当り演出を終了するようにしたが、普図低確率状態に移行するまで大当り演出を継続するようにしてもよい。また、大当り遊技中において、特図2用先読み結果記憶部に、停止図柄情報として、例えば、「特図B」、「特図C」、「特図E」、「特図F」、「特図I」のいずれかが含まれている場合(すなわち、普図高確率2状態に移行することとなる大当り図柄で保留連荘する場合)には、大当り演出を終了しないで、少なくとも次回の大当り遊技が開始されるまで継続するようにしてもよい。また、普図高確率1状態に移行することとなる大当り図柄で保留連荘する場合にも大当り演出を終了しないで、少なくとも次回の大当り遊技が開始されるまで継続するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、普図高確率2状態においては、装飾図柄の変動表示を行わず、普図高確率1状態においては、装飾図柄の変動表示を行うようにしたが、普図高確率1状態においても装飾図柄の変動表示を行わないようにしてもよい。すなわち、装飾図柄の変動表示は、普図低確率状態においてのみ行い、普図高確率状態では行わないようにしてもよい。
また、本実施形態において、装飾図柄の組み合わせ表示結果を、特図の変動表示が行われているときにおける遊技状態と、停止表示された特図の種類と、装飾図柄表示装置208における演出表示の内容に応じて決定するようにしてもよい。
以上の記載では、
『 図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214等]と、
大当り遊技の実行中に開閉可能な第一の可変入賞手段[例えば、特別電動役物234等]と、
大当り演出を実行可能な演出手段[例えば、スピーカ120、装飾図柄表示装置208、各種ランプ442,452等]と、
を備えた遊技台であって、
前記大当り演出は、前記大当り遊技が実行されている期間に少なくとも実行可能な演出であり[例えば、図27(p)に示すように、大当り演出は、大当り遊技が行われている期間において少なくとも行われている等]、
前記大当り演出は、前記大当り遊技が終了して前記図柄変動表示が開始された後も継続して実行されている場合がある演出である[例えば、図27(p)〜同図(s)に示すように、大当り演出は、大当り遊技が終了して特図2の変動表示が開始された後も継続して行われている等]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
従来の遊技台によれば、演出手段に改良の余地があったが、この遊技台によれば、演出手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。
また、この遊技台によれば、大当り演出を長く見せることで遊技者に大当りへの期待感を向上させることができる場合がある。
ここで、図柄表示手段は、図柄変動表示のみ実行可能なものであってもよいし、図柄変動表示以外にも実行可能なものがあってもよい。また、図柄表示手段は、図柄変動表示を必ず実行するものであってもよいし、図柄変動表示を実行しない場合があってもよい。
また、第一の可変入賞手段は、大当り遊技の実行中にのみ開放可能なものであってもよいし、大当り遊技の実行中以外にも開放可能なものがあってもよい。また、第一の可変入賞手段は、大当り遊技の実行中に必ず開放するものであってもよいし、大当り遊技の実行中に開放しない場合があってもよい。
また、演出手段は、大当り演出のみ実行可能なものであってもよいし、大当り演出以外にも実行可能なものがあってもよい。また、演出手段は、大当り演出を必ず実行するものであってもよいし、大当り演出を実行しない場合があってもよい。
また、大当り演出は、大当り遊技が実行されている期間にのみ実行可能なものであってもよいし、大当り遊技が実行されている期間以外にも実行可能なものであってもよい。また、大当り演出は、大当り遊技が実行されている期間に必ず実行するものであってもよいし、大当り遊技が実行されている期間に実行しない場合があってもよい。
また、大当り演出は、大当り遊技が終了して図柄変動表示が開始された後も必ず継続して実行されているものであってもよいし、大当り遊技が終了して図柄変動表示が開始された後は継続して実行しない場合があってもよい。
また、『 前記大当り遊技の終了後に第二の電サポ状態[例えば、普図高確率2状態等]が付与される場合があるように構成されており、
前記大当り演出は、前記大当り遊技が終了して前記第二の電サポ状態で行われる前記図柄変動表示が開始された後も継続して実行されている場合がある演出である[例えば、図27(p)〜同図(s)に示すように、大当り演出は、大当り遊技が終了して普図高確率2状態に移行し、特図2の変動表示が開始された後も継続して行われている等]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、大当り遊技と図柄変動を一連の遊技として遊技者に見せることができる場合がある。
ここで、第二の電サポ状態は、大当り遊技の終了後にのみ付与される場合があるものであってもよいし、大当り遊技の終了後以外にも付与される場合があるものであってもよい。また、第二の電サポ状態は、大当り遊技の終了後に必ず付与されるものであってもよいし、大当り遊技の終了後に付与されない場合があってもよい。
また、大当り演出は、大当り遊技が終了して第二の電サポ状態で行われる図柄変動表示が開始された後も必ず継続して実行されているものであってもよいし、大当り遊技が終了して第二の電サポ状態で行われる図柄変動表示が開始された後は継続して実行しない場合があってもよい。
また、『 前記大当り遊技の終了後に第一の電サポ状態[例えば、普図高確率1状態等]が付与される場合があるように構成されており、
前記第二の電サポ状態は、前記第一の電サポ状態よりも有利な電サポ状態であり、
前記大当り演出は、前記第一の電サポ状態が付与されることとなる前記大当り遊技において実行されない演出である[例えば、図28(w)に示すように、「特図A」が表示されて大当り遊技が開始すると、それまで行われていた大当り演出から大当りが終了した旨の演出に切り替えられる等]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、有利な電サポ状態となった場合にのみ大当り演出を行うことにより、遊技球の増加と関連した大当り演出として遊技者に見せることができる場合がある。
ここで、第一の電サポ状態は、大当り遊技の終了後にのみ付与される場合があるものであってもよいし、大当り遊技の終了後以外にも付与される場合があるものであってもよい。また、第一の電サポ状態は、大当り遊技の終了後に必ず付与されるものであってもよいし、大当り遊技の終了後に付与されない場合があってもよい。
また、大当り演出は、第一の電サポ状態が付与されることとなる大当り遊技においてのみ実行されないものであってもよいし、第一の電サポ状態が付与されることとなる大当り遊技以外にも実行されないものであってもよい。また、大当り演出は、第一の電サポ状態が付与されることとなる大当り遊技において必ず実行されないものであってもよいし、第一の電サポ状態が付与されることとなる大当り遊技において実行される場合があってもよい。
また、『 前記演出手段は、表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208等]を含む手段であり、
前記表示手段は、複数種類の表示を表示可能な手段であり、
前記複数種類の表示のうちの一つは、装飾図柄変動表示[例えば、図25(b)〜同図(g)に示される装飾図柄の変動表示等]であり、
前記複数種類の表示のうちの一つは、前記大当り演出の表示(以下、「大当り演出表示[例えば、図27(q)〜図28(v)に示される大当り演出表示等]」という。)であり、
前記表示手段は、前記第二の電サポ状態で行われる前記図柄変動表示の実行中に、前記装飾図柄変動表示を表示しながら前記大当り演出表示を表示可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、図柄変動表示中であることを遊技者に報知することで、大当り遊技中と図柄変動表示中のいずれなのかが認識でき、遊技者を混乱させないようにすることができる場合がある。
ここで、演出手段は、表示手段のみによって構成されてもよいし、表示手段以外の手段を含んで構成されてもよい。
また、表示手段は、複数種類の表示のみを表示可能なものであってもよいし、複数種類の表示以外も表示可能なものであってもよい。また、表示手段は、複数種類の表示を必ず表示するものであってもよいし、複数種類の表示を表示しない場合があってもよい。
また、表示手段は、装飾図柄変動表示と大当り演出表示のみを表示可能なものであってもよいし、装飾図柄変動表示と大当り演出表示以外の表示も表示可能なものであってもよい。また、表示手段は、装飾図柄変動表示と大当り演出表示を必ず表示するものであってもよいし、装飾図柄変動表示と大当り演出表示の少なくともいずれかを表示しない場合があってもよい。
また、表示手段は、第二の電サポ状態で行われる図柄変動表示の実行中に、装飾図柄変動表示を表示しながら大当り演出表示のみを表示可能なものであってもよいし、第二の電サポ状態で行われる図柄変動表示の実行中に、装飾図柄変動表示を表示しながら大当り演出表示を表示し、それ以外にもさらに表示可能なものであってもよい。また、表示手段は、第二の電サポ状態で行われる図柄変動表示の実行中に、装飾図柄変動表示を表示しながら大当り演出表示を必ず表示するものであってもよいし、第二の電サポ状態で行われる図柄変動表示の実行中に、装飾図柄変動表示を表示しながら大当り演出を表示しない場合があってもよい。
また、『 前記装飾図柄変動表示は、前記大当り演出表示が表示されている期間において表示される装飾図柄を、該大当り演出表示が表示されていない期間において表示される装飾図柄よりも小さく表示する表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、装飾図柄の表示により大当り演出表示の表示効果を損なわないようにすることができる場合がある。
ここで、装飾図柄変動表示は、大当り演出表示が表示されている期間における装飾図柄を、大当り演出表示が表示されていない期間において表示される装飾図柄と同じ大きさで表示する場合があってもよいし、大当り演出表示が表示されている期間における装飾図柄を、大当り演出表示が表示されていない期間において表示される装飾図柄よりも大きく表示する場合があってもよい。また、装飾図柄変動表示は、大当り演出表示が表示されている期間における装飾図柄を、大当り演出表示が表示されていない期間において表示される装飾図柄よりも必ず小さく表示するようにしてもよいし、大当り演出表示が表示されている期間における装飾図柄を、大当り演出表示が表示されていない期間において表示される装飾図柄よりも小さく表示しない場合があってもよい。
また、『 閉状態と開状態とに変化可能な第二の可変入賞手段[例えば、普通電動役物232等]を備え、
前記第二の可変入賞手段は、前記第一の可変入賞手段とは別の可変入賞手段であり、
前記図柄表示手段は、前記第二の可変入賞手段に入賞した場合に、前記図柄変動表示を開始可能な手段であり[例えば、図27(s)に示すように、普通電動役物232に入賞すると、第2特図表示装置214において特図2の変動表示が開始される等]、
前記第一の可変入賞手段が前記大当り遊技の実行中において開放している時間は、第一の時間[例えば、180ms×2回=360ms等]であり、
前記第二の可変入賞手段が前記第二の電サポ状態で当りとなって前記開状態となっている時間は、第二の時間[例えば、5.8秒×1回=5.8秒等]であり、
前記第一の時間と前記第二の時間では、該第二の時間の方が長い、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一の可変入賞手段によって出玉を増やすよりも第二の可変入賞手段によって出玉を増やすことが有利となる場合がある。
ここで、第二の可変入賞手段は、閉状態と開状態とにのみ変化可能なものであってもよいし、閉状態と開状態以外の状態にも変化可能なものであってもよい。また、第二の可変入賞手段は、閉状態と開状態とに必ず変化するものであってもよいし、閉状態と開状態に変化しない場合があってもよい。
また、図柄表示手段は、第二の可変入賞手段に入賞した場合にのみ図柄変動表示を開始可能なものであってもよいし、第二の可変入賞手段に入賞した場合以外の場合にも図柄変動表示を開始可能なものであってもよい。また、図柄表示手段は、第二の可変入賞手段に入賞した場合に必ず図柄変動表示を開始するものであってもよいし、第二の可変入賞手段に入賞した場合に図柄変動表示を開始しない場合があってもよい。
また、第一の時間よりも、第二の時間の方が必ず長いように構成されていてもよいし、第一の時間と、第二の時間とが同じ長さである場合があるように構成されてもよいし、第一の時間よりも、第二の時間の方が短い場合があるように構成されていてもよい。また、第一の時間よりも、第二の時間の方が長くならない場合があるように構成されていてもよい。
また、『 前記第一の可変入賞手段に入賞した場合に払い出される賞球の数は、第一の数[例えば、3個等]であり、
前記第二の可変入賞手段に入賞した場合に払い出される賞球の数は、第二の数[例えば、10個等]であり、
前記第一の数と前記第二の数では、該第二の数の方が大きい、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一の可変入賞手段によって出玉を増やすよりも第二の可変入賞手段によって出玉を増やすことが有利となる場合がある。
また、『 閉状態と開状態とに変化可能な第二の可変入賞手段[例えば、普通電動役物232等]を備え、
前記第二の可変入賞手段は、前記第一の可変入賞手段とは別の可変入賞手段であり、
前記図柄表示手段は、前記第二の可変入賞手段に入賞した場合に、前記図柄変動表示を開始可能な手段であり[例えば、図27(s)に示すように、普通電動役物232に入賞すると、第2特図表示装置214において特図2の変動表示が開始される等]、
前記第一の可変入賞手段に入賞した場合に払い出される賞球の数は、第三の数[例えば、3個等]であり、
前記第二の可変入賞手段に入賞した場合に払い出される賞球の数は、第四の数[例えば、10個等]であり、
前記第三の数と前記第四の数では、該第四の数の方が大きい、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一の可変入賞手段によって出玉を増やすよりも第二の可変入賞手段によって出玉を増やすことが有利となる場合がある。
ここで、第二の可変入賞手段は、閉状態と開状態とにのみ変化可能なものであってもよいし、閉状態と開状態以外の状態にも変化可能なものであってもよい。また、第二の可変入賞手段は、閉状態と開状態とに必ず変化するものであってもよいし、閉状態と開状態に変化しない場合があってもよい。
また、図柄表示手段は、第二の可変入賞手段に入賞した場合にのみ図柄変動表示を開始可能なものであってもよいし、第二の可変入賞手段に入賞した場合以外の場合にも図柄変動表示を開始可能なものであってもよい。また、図柄表示手段は、第二の可変入賞手段に入賞した場合に必ず図柄変動表示を開始するものであってもよいし、第二の可変入賞手段に入賞した場合に図柄変動表示を開始しない場合があってもよい。
また、『 前記大当り演出は、前記大当り遊技の実行中において、大当りとなる前記図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示」という。)が保留されている場合に、少なくとも該第二の図柄変動表示が実行されるまで継続して実行されている場合がある演出である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、保留連荘することを遊技者が認識できるので、遊技者にお得な気持ちにさせることができる場合がある。
ここで、大当り演出は、大当り遊技の実行中において、第二の図柄変動表示が保留されている場合にのみ、少なくとも第二の図柄変動表示が実行されるまで継続して実行されるものであってもよいし、大当り遊技の実行中において、第二の図柄変動表示が保留されている場合に、少なくとも第二の図柄変動表示が実行されるまで必ず継続して実行されるものであってもよい。また、大当り演出は、大当り遊技の実行中において、第二の図柄変動表示が保留されている場合に、第二の図柄変動表示が実行されるまで継続して実行しない場合があってもよい。
また、『 前記大当り演出は、獲得した賞球数に関連する表示を含む演出である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、遊技者はどのくらい賞球を獲得することができたのか認識することができる場合がある。
ここで、大当り演出は、獲得した賞球数に関連する表示のみを含むものであってもよいし、獲得した賞球数に関連する表示以外のものを含んでもよい。また、大当り演出は、獲得した賞球数に関連する表示を必ず含むものであってもよいし、獲得した賞球数に関連する表示を含まない場合があってもよい。
また、『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、パチンコ機100等]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、以上の記載では、
『 第一の図柄変動表示[例えば、普図の変動表示等]を実行可能な第一の図柄表示手段[例えば、普図表示装置216等]と、
遊技球が進入可能な複数の可変進入手段と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の可変進入手段のうちの一つは、第一の可変進入手段[例えば、普通電動役物232等]であり、
前記複数の可変進入手段のうちの一つは、第二の可変進入手段[例えば、疑似電チュー252等]であり、
前記第二の可変進入手段は、前記第一の可変進入手段と異なる可変進入手段であり、
前記第二の可変進入手段は、前記第一の可変進入手段に進入した遊技球が進入可能となるように設けられた可変進入手段であり、
前記第一の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球が付与されるように構成された可変進入手段であり[例えば、普通電動役物232の第2特図始動口2320に入賞すると10個の賞球が払い出される等]、
前記第二の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球が付与されないように構成された可変進入手段であり[例えば、疑似電チュー252に遊技球が進入しても賞球の払い出しはない等]、
前記第一の可変進入手段は、前記第一の図柄変動表示に関連して遊技球が進入可能な状態(以下、「第二の状態[例えば、開状態等]」という。)に変化する場合がある可変進入手段であり[例えば、図27(s)に示すように、普通電動役物232は、普図の変動表示の結果、「普図A」あるいは「普図B」が表示されて当りとなると、開状態となる等]、
前記第二の可変進入手段は、前記第一の図柄変動表示に関連して遊技球が進入可能な状態(以下、「第四の状態[例えば、開状態等]」という。)に変化する場合がある可変進入手段であり[例えば、図27(r)に示すように、疑似電チュー252は、普図表示装置210における普図の変動表示が開始されてから600msが経過すると、開状態となる等]、
前記第二の可変進入手段が前記第四の状態に変化を開始する時期と前記第一の可変進入手段が前記第二の状態に変化を開始する時期は、異なる時期である[例えば、図27(s)に示すように、疑似電チュー252は、普通電動役物232が開状態となってから500msが経過すると開状態になる等]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
従来の遊技台によれば、可変進入手段に改良の余地があったが、この遊技台によれば、可変進入手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。
また、この遊技台によれば、第一の図柄変動表示に関連して複数の可変進入手段が遊技球を進入可能な状態に変化させるので遊技球が進入しやすいように遊技者に見せることができる場合がある。
また、この遊技台によれば、2つの可変進入手段は、それぞれ遊技球の進入可能な状態を開始する時期が異なるので、1つの遊技球を2つの可変進入手段に進入させることができる場合がある。
ここで、第一の図柄表示手段は、第一の図柄変動表示のみを実行可能なものであってもよいし、第一の図柄変動表示以外の表示も実行可能なものであってもよい。また、第一の図柄表示手段は、第一の図柄変動表示を必ず実行するものであってもよいし、第一の図柄変動表示を実行しない場合があってもよい。
また、第一の可変進入手段は、遊技球のみが進入可能なものであってもよいし、遊技球以外のものも進入可能であってもよい。また、第一の可変進入手段は、遊技球が必ず進入するものであってもよいし、遊技球が親友しない場合があってもよい。
また、第二の可変進入手段は、遊技球のみが進入可能なものであってもよいし、遊技球以外のものも進入可能であってもよい。また、第二の可変進入手段は、遊技球が必ず進入するものであってもよいし、遊技球が親友しない場合があってもよい。
また、第二の可変進入手段は、第一の可変進入手段に進入した遊技球のみが進入可能となるように設けられたものであってもよいし、第一の可変進入手段に進入した遊技球以外の遊技球も進入可能となるように設けられたものであってもよい。また、第二の可変進入手段は、第一の可変進入手段に進入した遊技球が必ず進入するように設けられたものであってもよいし、第一の可変進入手段に進入した遊技球が進入しない場合があってもよい。
また、第一の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球のみが付与されるように構成されてもよいし、遊技球が進入した場合に賞球以外のものも付与されるように構成されてもよい。また、第一の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球が必ず付与されるように構成されてもよいし、遊技球が進入した場合に賞球が付与されない場合があってもい。
また、第二の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球のみが付与されないように構成されてもよいし、遊技球が進入した場合に賞球以外のものも付与されないように構成されてもよい。また、第二の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球が必ず付与されないように構成されてもよいし、遊技球が進入した場合に賞球が付与される場合があってもよい。
また、第一の可変進入手段は、第一の図柄変動表示に関連してのみ第二の状態に変化可能なものであってもよいし、第一の図柄変動表示以外にも関連して第二の状態に変化可能なものであってもよい。また、第一の可変進入手段は、第一の図柄変動表示に関連して必ず第二の状態に変化するものであってもよいし、第一の図柄変動表示に関連して第二の状態に変化しない場合があってもよい。
また、第二の可変進入手段は、第一の図柄変動表示に関連してのみ第四の状態に変化可能なものであってもよいし、第一の図柄変動表示以外にも関連して第四の状態に変化可能なものであってもよい。また、第二の可変進入手段は、第一の図柄変動表示に関連して必ず第四の状態に変化するものであってもよいし、第一の図柄変動表示に関連して第四の状態に変化しない場合があってもよい。
また、第二の可変進入手段が第四の状態に変化を開始する時期は、第一の可変進入手段が第二の状態に変化を開始する時期と必ず異なってもよいし、第一の可変進入手段が第二の状態に変化を開始する時期と異ならない場合があってもよい。
また、『 前記第一の図柄変動表示は、図柄の変動表示を開始した後で当否判定の結果に応じた図柄を停止表示する図柄変動表示であり[例えば、図27(r)〜同図(s)に示すように、普図表示装置210では、普図の変動表示を開始した後で普図の当否判定の結果に応じた図柄が停止表示される等]、
前記第一の可変進入手段は、前記第一の図柄変動表示において第一の結果[例えば、当り等]に応じた図柄[例えば、「普図A」、「普図B」等]が停止表示された後で前記第二の状態への変化を開始する可変進入手段であり、
前記第二の可変進入手段は、前記第一の図柄変動表示における図柄の変動表示中に前記第四の状態への変化を開始する可変進入手段である[例えば、図27(r)に示すように、普図の変動表示が開始されてから600msが経過すると、疑似電チュー252が開状態となる等]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、遊技球が進入しやすい状態であることを遊技者に見せることができる場合がある。
ここで、第一の図柄変動表示は、図柄の変動表示を開始した後で当否判定の結果に応じた図柄のみを停止表示可能なものであってもよいし、図柄の変動表示を開始した後で当否判定の結果に応じた図柄以外にも停止表示可能なものであってもよい。また、第一の図柄変動表示は、図柄の変動表示を開始した後で当否判定の結果に応じた図柄を必ず停止表示するものであってもよいし、図柄の変動表示を開始した後で当否判定の結果に応じた図柄を停止表示しない場合があってもよい。
また、第一の可変進入手段は、第一の図柄変動表示において第一の結果に応じた図柄が停止表示された後で第二の状態への変化のみを開始可能なものであってもよいし、第一の図柄変動表示において第一の結果に応じた図柄が停止表示された後で第二の状態への変化以外にも開始可能なものであってもよい。また、第一の可変進入手段は、第一の図柄変動表示において第一の結果に応じた図柄が停止表示された後で第二の状態への変化を必ず開始するものであってもよいし、第一の図柄変動表示において第一の結果に応じた図柄が停止表示された後で第二の状態への変化を開始しない場合があってもよい。
また、第二の可変進入手段は、第一の図柄変動表示における図柄の変動表示中に第四の状態への変化のみを開始可能なものであってもよいし、第一の図柄変動表示における図柄の変動表示中に第四の状態への変化以外にも開始可能なものであってもよい。また、第二の可変進入手段は、第一の図柄変動表示における図柄の変動表示中に第四の状態への変化を必ず開始するものであってもよいし、第一の図柄変動表示における図柄の変動表示中に第四の状態への変化を開始しない場合があってもよい。
また、『 主制御手段[例えば、主制御部300等]と、
副制御手段[例えば、第1副制御部400と第2副制御部500とを併せたもの等]と、
を備え、
前記第一の可変進入手段は、前記主制御手段に制御される可変進入手段であり、
前記第二の可変進入手段は、前記副制御手段に制御される可変進入手段であり、
前記副制御手段は、前記主制御手段から送信された第一のコマンド[例えば、普図変動開始コマンド等]を受信する手段であり、
前記第一のコマンドは、前記第一の図柄変動表示における前記当否判定に関する情報[例えば、当りフラグ、ハズレフラグ、停止図柄の情報等]を含むコマンドであり、
前記副制御手段は、前記当否判定に関する情報において前記第一の図柄変動表示が前記第一の結果となる場合は、前記第二の可変進入手段を前記第四の状態に変化させる手段であり、
前記副制御手段は、前記当否判定に関する情報において前記第一の図柄変動表示が前記第一の結果とならない場合[例えば、ハズレ等]は、前記第二の可変進入手段を前記第四の状態に変化させない手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、制御負担を軽減することができる場合がある。
ここで、第一の可変進入手段は、主制御手段のみによって制御可能なものであってもよいし、主制御手段以外によっても制御可能なものであってもよい。また、第一の可変進入手段は、主制御手段に必ず制御されるものであってもよいし、主制御手段に制御されない場合があってもよい。
また、第二の可変進入手段は、副制御手段のみによって制御可能なものであってもよいし、副制御手段以外によっても制御可能なものであってもよい。また、第二の可変進入手段は、副制御手段に必ず制御されるものであってもよいし、副制御手段に制御されない場合があってもよい。
また、副制御手段は、主制御手段から送信された第一のコマンドのみを受信可能なものであってもよいし、主制御手段から送信された第一のコマンド以外のコマンドも受信可能なものであってもよい。また、主制御手段から送信された第一のコマンドを必ず受信するものであってもよいし、主制御手段から送信された第一のコマンドを受信しない場合があってもよい。
また、第一のコマンドは、第一の図柄変動表示における当否判定に関する情報のみを含むものであってもよいし、第一の図柄変動表示における当否判定に関する情報以外のものも含んだものであってもよい。また、第一のコマンドは、第一の図柄変動表示における当否判定に関する情報を必ず含むものであってもよいし、第一の図柄変動表示における当否判定に関する情報を含まない場合があってもよい。
また、副制御手段は、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果となる場合は、第二の可変進入手段を第四の状態にのみ変化可能なものであってもよいし、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果となる場合は、第二の可変進入手段を第四の状態以外にも変化可能なものであってもよい。また、副制御手段は、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果となる場合は、第二の可変進入手段を第四の状態に必ず変化させるものであってもよいし、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果となる場合は、第二の可変進入手段を第四の状態に変化させない場合があってもよい。
また、副制御手段は、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果とならない場合は、第二の可変進入手段を第四の状態にのみ変化させないものであってもよいし、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果とならない場合は、第二の可変進入手段を第四の状態以外にも変化させないものであってもよい。また、副制御手段は、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果とならない場合は、第二の可変進入手段を第四の状態に必ず変化させないものであってもよいし、当否判定に関する情報において第一の図柄変動表示が第一の結果とならない場合は、第二の可変進入手段を第四の状態に変化させる場合があってもよい。
また、『 第二の図柄変動表示[例えば、特図2の変動表示等]を実行可能な第二の図柄表示手段[例えば、第2特図表示装置214等]を備え、
前記第二の図柄変動表示は、前記第一の可変進入手段に遊技球が進入した場合に開始可能な図柄変動表示であり、
前記第二の図柄変動表示において大当りの結果に応じた図柄[例えば、「特図A」〜「特図I」等]が停止表示されると大当り遊技が開始されるように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
ここで、第二の図柄表示手段は、第二の図柄変動表示のみを実行可能なものであってもよいし、第二の図柄変動表示以外にも実行可能なものがあってもよい。また、第二の図柄表示手段は、第二の図柄変動表示を必ず実行するものであってもよいし、第二の図柄変動表示を実行しない場合があってもよい。
また、第二の図柄変動表示は、第一の可変進入手段を遊技球が進入した場合にのみ開始可能なものであってもよいし、第一の可変進入手段を遊技球が進入した場合以外にも開始可能なものであってもよい。また、第二の図柄変動表示は、第一の可変進入手段を遊技球が進入した場合に必ず開始するものであってもよいし、第一の可変進入手段を遊技球が進入した場合に開始しない場合があってもよい。
また、第二の図柄変動表示において大当りの結果に応じた図柄が停止表示されると大当り遊技のみが開始されるように構成されてもよいし、第二の図柄変動表示において大当りの結果に応じた図柄が停止表示されると大当り遊技以外のものも開始されるように構成されてもよい。また、第二の図柄変動表示において大当りの結果に応じた図柄が停止表示されると大当り遊技が必ず開始されるように構成されてもよいし、第二の図柄変動表示において大当りの結果に応じた図柄が停止表示されると大当り遊技が開始されない場合があるように構成されてもよい。
また、『 前記第一の図柄変動表示とは、普通図柄変動表示のことであり、
前記第二の図柄変動表示とは、特別図柄変動表示のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『 前記第二の可変進入手段は、電サポ状態[例えば、普図高確率状態等]において、前記第四の状態に変化可能な可変進入手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一の可変進入手段は、電サポ状態においては繰り返し開閉動作が行われるので、第二の可変進入手段があたかも賞球が発生する電チューであるかのような役割を果たすことができる場合があり、これにより、見た目上、第二の可変進入手段への入賞と賞球の払い出し動作とがリンクしているように見せることができる場合がある。
ここで、第二の可変進入手段は、電サポ状態においてのみ第四の状態に変化可能なものであってもよいし、電サポ状態以外においても第四の状態に変化可能なものであってもよい。また、第二の可変進入手段は、電サポ状態において必ず第四の状態に変化するものであってもよいし、電サポ状態において第四の状態に変化しない場合があってもよい。
また、『 前記複数の可変進入手段のうちの一つは、第三の可変進入手段[例えば、疑似アタッカ235等]であり、
前記第三の可変進入手段は、前記第一の可変進入手段と異なる可変進入手段であり、
前記第三の可変進入手段は、前記第二の可変進入手段と異なる可変進入手段であり、
前記第三の可変進入手段は、前記第一の可変進入手段に進入した遊技球が進入可能となるように設けられた可変進入手段であり、
前記第三の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球が付与されないように構成された可変進入手段であり、
前記第三の可変進入手段は、前記第一の可変進入手段への遊技球の進入に関連して遊技球が進入可能な状態(以下、「第六の状態[例えば、開状態等]」という。)に変化する場合がある可変進入手段であり[例えば、疑似アタッカ235は、普図変動開始コマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されたことを契機として開状態に変化する等]、
前記第三の可変進入手段は、前記第二の可変進入手段が前記第四の状態に変化している期間では前記第六の状態に変化しないように構成されている可変進入手段である[例えば、疑似アタッカ235と疑似電チュー252とが交互に開状態となるように構成されている等]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第二の可変進入手段と第三の可変進入手段とで大当り遊技が行われているかのように見せることができる場合がある。
ここで、第三の可変進入手段は、第一の可変進入手段に進入した遊技球のみが進入可能となるように設けられたものであってもよいし、第一の可変進入手段に進入した遊技球以外のものも進入可能となるように設けられたものであってもよい。また、第三の可変進入手段は、第一の可変進入手段に進入した遊技球が必ず進入するように設けられたものであってもよいし、第一の可変進入手段に進入した遊技球が進入しない場合があるように設けられたものであってもよい。
また、第三の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球のみが付与されないように構成されてもよいし、遊技球が進入した場合に賞球以外のものも付与されないように構成されてもよい。また、第三の可変進入手段は、遊技球が進入した場合に賞球が必ず付与されないように構成されてもよいし、遊技球が進入した場合に賞球が付与される場合があってもよい。
また、第三の可変進入手段は、第一の可変進入手段への遊技球の進入に関連してのみ第六の状態に変化可能なものであってもよいし、第一の可変進入手段への遊技球の進入に関連して以外でも第六の状態に変化可能なものであってもよい。また、第三の可変進入手段は、第一の可変進入手段への遊技球の進入に関連して必ず第六の状態に変化するものであってもよいし、第一の可変進入手段への遊技球の進入に関連して第六の状態に変化しない場合があってもよい。
また、第三の可変進入手段は、第二の可変進入手段が第四の状態に変化している期間でのみ第六の状態に変化しないように構成されたものであってもよいし、第二の可変進入手段が第四の状態に変化している期間以外にも第六の状態に変化しないように構成されたものであってもよい。また、第三の可変進入手段は、第二の可変進入手段が第四の状態に変化している期間では必ず第六の状態に変化しないように構成されたものであってもよいし、第二の可変進入手段が第四の状態に変化している期間でも第六の状態に変化する場合があってもよい。
また、『 複数種類の演出を実行可能な演出手段[例えば、スピーカ120、装飾図柄表示装置208、各種ランプ442,452等]を備え、
前記複数種類の演出のうちの一つは、大当り演出[例えば、図27(p)に示される大当り演出等]であり、
前記大当り演出は、大当り遊技が実行されている期間に実行可能な演出であり[例えば、図27(p)に示されるように大当り演出は大当り遊技の実行中に行われている等]、
前記第三の可変進入手段は、前記大当り演出に関連して前記第六の状態に変化可能に構成されている可変進入手段である[例えば、図27(p)に示されるように疑似アタッカ235は、大当り演出中に開状態となっている等]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第三の可変進入手段によって大当り遊技が行われているように見せることができる場合がある。
ここで、演出手段は、大当り演出のみを実行可能なものであってもよいし、大当り演出以外の演出も実行可能なものであってもよい。また、演出手段は、大当り演出を必ず実行するものであってもよいし、大当り演出を実行しない場合があってもよい。
また、大当り演出は、大当り遊技が実行されている期間にのみ実行可能なものであってもよいし、大当り遊技が実行されている期間以外にも実行可能なものであってもよい。また、大当り演出は、大当り遊技が実行されている期間に必ず実行するものであってもよいし、大当り遊技が実行されている期間に実行しない場合があってもよい。
また、第三の可変進入手段は、大当り演出に関連してのみ第六の状態に変化可能に構成されたものであってもよいし、大当り演出に関連して以外にも第六の状態に変化可能に構成されたものであってもよい。また、第三の可変進入手段は、大当り演出に関連して第六の状態に必ず変化するように構成されたものであってもよいし、大当り演出に関連して第六の状態に変化しない場合があるように構成されたものであってもよい。
また、『 前記第三の可変進入手段は、電源が投入された場合に、第二の初期動作を行う可変進入手段であり[例えば、図21(a)の第1副制御部メイン処理における初期設定(ステップS410)で実行されるイニシャル処理で疑似アタッカ235のイニシャルを行う等]、
前記第二の初期動作とは、前記第三の可変進入手段を前記第六の状態[例えば、開状態等]に変化した後で第二の初期状態[例えば、閉状態等]に戻る動作のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第三の可変進入手段の正常な動作を保証することができる場合がある。
ここで、第三の可変進入手段は、電源が投入された場合に、第二の初期動作のみを実行可能なものであってもよいし、電源が投入された場合に、第二の初期動作以外の動作も実行可能なものであってもよい。また、第三の可変進入手段は、電源が投入された場合に、第二の初期動作を必ず実行するものであってもよいし、電源が投入された場合に、第二の初期動作を実行しない場合があってもよい。
また、『 前記第二の可変進入手段は、電源が投入された場合に、第一の初期動作を行う可変進入手段であり[例えば、図21(a)の第1副制御部メイン処理における初期設定(ステップS410)で実行されるイニシャル処理で疑似電チュー252のイニシャルを行う等]、
前記第一の初期動作とは、前記第二の可変進入手段を前記第四の状態[例えば、開状態等]に変化した後で第一の初期状態[例えば、閉状態等]に戻る動作のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第二の可変進入手段の正常な動作を保証することができる場合がある。
ここで、第二の可変進入手段は、電源が投入された場合に、第一の初期動作のみを実行可能なものであってもよいし、電源が投入された場合に、第一の初期動作以外の動作も実行可能なものであってもよい。また、第二の可変進入手段は、電源が投入された場合に、第一の初期動作を必ず実行するものであってもよいし、電源が投入された場合に、第一の初期動作を実行しない場合があってもよい。
また、『 前記第一の可変進入手段に進入した後の遊技球によって賞球が付与されることがないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
この遊技台によれば、遊技者に過剰な利益を与えて射幸性が向上するのを抑制することができる場合がある。
また、『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、パチンコ機100等]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
上述した実施形態では、パチンコ機100を例示して説明するものであったが、例えば、遊技球をパチンコ機の本体枠に封入し、封入した球をパチンコ機本体内で循環させて使用する封入式ぱちんこ機にも本発明を適用することができ、この封入式ぱちんこ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出しはクレジットによって実行されるものであってもよい。
また、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、メダルや遊技球(パチンコ球)を使用する回胴遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。なお、以上説明した実施形態や変形例や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や変形例や付記に適用してもよい。