JP2018050790A - 遊技機 - Google Patents

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貴晶 橋本
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貴晶 橋本
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Abstract

【課題】保留画像を利用した演出の趣向性向上を図ること。【解決手段】当否判定情報の存在を示す保留画像20が表示される表示装置91を備え、所定の演出発生時に、前記保留画像20または当該保留画像20を模した代替画像40が、通常時に保留画像20が表示される通常位置30nとは異なる特殊位置30sに表示される遊技機1とする。前記所定の演出としては、保留画像20の態様が変化する可能性があることを示す保留変化演出を例示することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、遊技機に関する。
下記特許文献1等に記載されるように、既に獲得した当否判定の権利の数を示す保留画像について、対応する当否判定結果の大当たり期待度が高まったことを保留画像の態様の変化で示す保留変化演出が実行可能な遊技機が多く知られている。このように、保留画像を利用した種々の演出が提案されている。
特開2016−073379号公報
本発明は、保留画像が表示される遊技機において、保留画像を利用した演出の趣向性向上を図ることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、当否判定情報の存在を示す保留画像が表示される表示装置を備え、所定の演出発生時に、前記保留画像または当該保留画像を模した代替画像が、通常時に保留画像が表示される通常位置とは異なる特殊位置に表示され、前記特殊位置に前記代替画像が表示されたときには、当該代替画像に対応する保留画像が表示されていた前記通常位置に補助画像が表示されるように構成され、前記保留画像または当該保留画像を模した代替画像が前記特殊位置に表示される前に、前記通常位置に表示されていた前記保留画像が前記特殊位置まで移動したかのように示す軌跡画像が表示されることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機によれば、保留画像を利用した演出の趣向性向上を実現することが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 (a)は表示装置(表示領域)に表示された保留画像および識別図柄(群)を模式的に示した図であり、(b)は表示領域に設定された通常位置および特殊位置を示した図である。 保留画像の種類を示した図である。 対象保留画像を模した代替画像が表示された上で、保留変化演出が発生するまでの流れを示した図である。 保留変化演出が成功結末となった後、態様変化後の保留画像が通常位置に表示されるまでの流れを示した図である。 保留変化演出が失敗結末となった後、態様が変化せずに保留画像が通常位置に表示されるまでの流れを示した図である。 第一具体例を説明するための図である。 第二具体例を説明するための図である。 第三具体例の一つを説明するための図である。 第三具体例の一つ(図9とは異なる例)を説明するための図である。 第四具体例を説明するための図である。
以下、本発明にかかる遊技機1の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、表示装置91、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口などが設けられている。かかる表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、表示領域911の形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口は複数設けられていてもよい)。具体的には、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(以下、当否判定情報と称することもある)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、ある数値が取得されたときに、それより前に取得された数値に基づく当否判定結果が報知されている際には、当該ある数値に基づく当否判定結果が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。未だ当否判定の報知が開始されていない数値(以下単に保留(保留情報)と称することもある)の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大保留数は、一種の始動入賞口904につき四つである。記憶手段に記憶されている保留情報は、保留画像20として表示領域911に表示される(図2(a)参照)。なお、本実施形態では、当否判定の報知が開始される時点で、取得された数値が大当たりとなる数値か否かが判断されることとなるが、数値が取得されたときに当否判定を行い、当否判定結果自体を記憶させておく構成としてもよい(この場合には当否判定結果自体が、当否判定情報に相当することとなる)。また、取得された数値は、当否判定結果を報知する演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される識別図柄10(図2(a)参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の識別図柄10含む識別図柄群10g(左識別図柄群10gL、中識別図柄群10gC、右識別図柄群10gR)が変動を開始し、最終的に各識別図柄群10gから一の識別図柄10が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各識別図柄群10gから選択されて停止した識別図柄10の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ識別図柄10の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。なお、各図においては、識別図柄10を構成する「数字(文字)」のみを図示するが、当該数字とキャラクタ等が組み合わされた図柄を識別図柄10として設定することができる。
本実施形態にかかる遊技機1では、遊技の趣向性を向上させるための種々の演出が実行される。本実施形態では、当該演出の一種として、保留変化演出(本発明における所定の演出にも相当する)を実行することが可能である。以下、当該保留変化演出について詳細に説明する。なお、以下の説明における各種「画像」は、特に明示した場合を除き、動画であってもよいし静止画であってもよいものとする。
保留変化演出は、保留情報の存在を示す保留画像20の態様を変化させるものである。保留画像20の態様として、当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(以下単に大当たり期待度ということもある)が異なる複数種の態様が設定されている。本実施形態では、大当たり期待度の低いものから順に、通常態様20n、第一特殊態様21s、第二特殊態様22s、第三特殊態様23s、第四特殊態様24sが設定されている(図3参照)。本実施形態では、通常態様20nおよび第一特殊態様21s〜第三特殊態様23sについては、その態様の差は、保留画像20の周囲に形成される装飾(オーラ)の有無および色で差別化されている。各図においては、当該色を文字で示している。最も大当たり期待度が高い第四特殊態様24sは、通常態様20nと形態が異なるものである。本実施形態では、通常態様20nに「剣」が突き刺さったかのような態様の画像である。つまり、第四特殊態様24sは、通常態様20nとそれ以外の態様の画像とを含むものである。ただし、各態様の差をどのように設定するかや、態様の種類の数等は適宜変更可能である。
保留変化演出は、保留画像20の態様が変化するかもしれないことを示す演出である。本実施形態では、大当たり期待度が高くなる方向にのみ保留変化が発生するように設定されているが、その逆が発生する可能性がある設定としてもよい。保留変化演出は、発生したときには必ず保留画像20の態様が変化する結末(成功結末)に至る構成としてもよいし、成功結末に至る可能性もあれば、保留画像20の態様が変化するとみせかけて変化しない結末(失敗結末)に至る可能性もある構成としてもよい。つまり、確定直前演出の結末が必ず遊技者に有利なものとなる設定としてもよいし、遊技者に有利な結末となる場合もあれば遊技者に不利な結末となる可能性がある設定としてもよい。本実施形態では、演出の結末が成功結末に至る場合もあれば、失敗結末に至る場合もあるように設定されている。
記憶手段に記憶されている保留情報(当否判定情報)の数を示す保留画像20は、通常位置30nに表示される。通常位置30nは、記憶手段に記憶される保留情報の数分設定されている。本実施形態では、当否判定結果を報知する演出の開始が早い(いわゆる保留消化順が早い)ものから順に、第一通常位置31n、第二通常位置32n、第三通常位置33n、第四通常位置34nに表示されるように設定されている。具体的には、各通常位置30nが、表示領域911の下側縁に沿って並ぶように(左に第一通常位置31n、右に第四通常位置34nが表示されるように)設定されている(図2(b)参照)。いわゆる保留消化順が早いものから順に第一保留画像(第一保留情報)、第二保留画像(第二保留情報)、第三保留画像(第三保留情報)、第四保留画像(第四保留情報)と称するとすると、第一通常位置31nには第一保留画像、第二通常位置32nには第二保留画像、第三通常位置33nには第三保留画像、第四通常位置34nには第四保留画像が表示されることになる。記憶手段に記憶される最大の保留情報の数(本実施形態では四つ)分の保留情報が記憶されていない限り、全ての通常位置30nに保留画像20が表示されることはない。例えば二つの保留情報が記憶されている場合には、第一通常位置31nと第二通常位置32nに保留画像20(第一保留画像、第二保留画像)が表示され、第三通常位置33nと第四通常位置34nに保留画像20は表示されない。
このように、各通常位置30nに表示される保留画像20をみることにより、遊技者は現在記憶されている保留情報の数や、保留消化順を把握することが可能になる。なお、各通常位置30nは、おおよその位置であって、発生する演出等によって位置がずれる等することがあってもよい。また各通常位置30nは、いわゆるモード等によって変化しうる構成としてもよい。
本実施形態における保留変化演出では、態様が変化するかもしれないということを示す対象となる保留画像20(以下、対象保留画像201と称することもある)を模した代替画像40を、通常位置30n(対象保留画像201が表示されていた第一通常位置31n〜第四通常位置34nのいずれか)とは異なる特殊位置30s(図2(b)参照)に表示させる(図4(a)(b)参照)。なお、「模した」とは、形態が全く同一である構成だけでなく、遊技者が同一視できる程度に改変が施されている構成を含む(以下、「模した」というときにおいて同じ)。例えば、対象保留画像201よりも大きくした相似形態の画像を代替画像40として表示してもよい。特殊位置30sは、通常位置30n(第一通常位置31n〜第四通常位置34n)とは異なる位置であればどのような位置であってもよい。また、通常位置30n(第一通常位置31n〜第四通常位置34n)とは異なる位置であれば、複数の特殊位置30sが設定されていてもよい。本実施形態における特殊位置30sは、表示領域911の中央付近に設定されている。
本実施形態では、対象保留画像201を模した代替画像40を表示させる際、対象保留画像201が通常位置30nから特殊位置30sに移動したかのように示すための軌跡画像(後述する第二軌跡画像62と差別化するため第一軌跡画像61と称する)が表示される(図3(b)参照)。当該第一軌跡画像61の態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、第一軌跡画像61として、保留画像20や代替画像40と同種の形態である画像を通常位置30nから特殊位置30sに向けて変位させるよう表示することで、対象保留画像201が通常位置30nから特殊位置30sに移動したかのように示す。
代替画像40が表示されている間、対象保留画像201が表示されていた通常位置30nには、補助画像50が表示される。補助画像50は、通常位置30nに表示されていた対象保留画像201とは異なる態様に設定される(図4(b)(c)等参照)。具体的には、対象保留画像201を模した画像であるが、その色調が異なる画像を補助画像50とすることが例示できる。本実施形態における補助画像50は、形態および大きさが対象保留画像201と同じであって、背景画像が透過しているかのようにみえる態様の画像である。別の見方をすれば、補助画像50は、対象保留画像201の「残像」を示すような画像であるともいえる。なお、各図においては、当該補助画像50の形態を「点線」で示す。
これにより、以下のような作用が奏される。対象保留画像201を模した代替画像40が特殊位置30sに表示され、対象保留画像201が表示されていた通常位置30nには対象保留画像201の代わりに補助画像50が表示される。これにより、遊技者には、通常位置30nに表示されていた対象保留画像201があたかも特殊位置30sに移動したかのような作用が発現される。また、対象保留画像201が表示されていた通常位置30nには、対象保留画像201の代わりに補助画像50が表示された構成となるため、対象保留画像201が表示されていた通常位置30nに何も表示されないことにより、当該対象補助画像50に対応する保留が消化されてしまったのではないかと遊技者が勘違いしてしまうことが防止される。つまり、厳密にいえば、保留画像20が移動したのではなく、保留情報の存在を表示する画像が、対象保留画像201から補助画像50に置き換わるということである。また、補助画像50は、形態および大きさが対象保留画像201と同じであって、背景画像が透過しているかのようにみえる態様の画像であるため、対象保留画像201が移動したという印象がさらに高められる。
本実施形態では、保留画像20の態様が変化する保留変化演出として、複数種の演出態様が設定されている。そのうちの一つとして、代替画像40を用いて実行される演出が設定されている(以下、単に保留変化演出というときは、当該代替画像40を用いたものを指すこととする)。当該代替画像40を用いて実行される保留変化演出は、通常態様20nの保留画像20が、最も大当たり期待度の高い第四特殊態様24sに変化するかもしれないということを示す演出である。
保留変化演出が実行されたことが決定された場合、代替画像40が特殊位置30sに表示される(図4(b)参照)。また、対象保留画像201が補助画像50に変化する(図4(b)参照)。保留変化演出が図5に示す成功結末となる場合、代替画像40の態様が変化する。図6に示す失敗結末に至る場合、代替画像40の態様は変化しない。保留変化演出の具体的な態様(開始から結末に至るまでの態様)はどのようなものであってもよい。本実施形態では、特殊位置30sに表示される代替画像40とそれに作用する画像が表示されることとなる。具体的には、特殊位置30sに表示される代替画像40に対し、キャラクタのもつ「剣」が突き刺さるかどうかを示すような画像(演出画像70)が表示される(図4(c)参照)。なお、本実施形態では、当該「剣」の画像等を明確に示すため、かかる演出が実行されている最中は、変動する識別図柄10(識別図柄群10g)は表示領域911の隅に小さく表示される。ただし、当該識別図柄10の表示手法は一例である。
成功結末となる場合、当該「剣」が突き刺さる。「剣」が突き刺されば、代替画像40と「剣」が一体化された画像が表示される(代替画像40が変化したともいえる)(図5(a)参照)。代替画像40は対象保留画像201を模したものであるため、代替画像40と「剣」が一体化された画像は第四特殊態様24sの保留画像20を模したものに相当するともいえる。つまり、通常態様20nの保留画像20が第四特殊態様24sの保留画像20に変化したかのような印象を与える演出となる。一方、「剣」が突き刺さなければ、そのまま代替画像40が残る(図6(a)参照)。代替画像40は対象保留画像201を模したものであるため、通常態様20nの保留画像20がそのまま残ったかのような演出となる。
このように、成功結末となる場合には、特殊位置30sに表示された代替画像40の態様が変化する(図5(a)参照)。そして、その変化後の画像を、対象保留画像201が表示されていた通常位置30nに表示する(図5(c)参照)。つまり、第四特殊態様24sの保留画像20を、保留変化演出発生前に対象保留画像201が表示されていた通常位置30nに表示する(補助画像50の代わりに第四特殊態様24sの保留画像20が表示されるともいえる)。このとき、代替画像40の態様が変化してから、第四特殊態様24sの保留画像20が表示されるまでの間、特殊位置30sに表示された画像が通常位置30nに移動したかのように示す軌跡画像(上述した第一軌跡画像61と区別するため第二軌跡画像62と称する)を表示する(図5(b)参照)。当該第二軌跡画像62の態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、第二軌跡画像62として、態様が変化した後の画像と同種の形態の画像を特殊位置30sから通常位置30nに向けて変位させるよう表示することで、特殊位置30sに表示された画像が通常位置30nに移動したかのように示す。これにより、成功結末となる保留変化演出は、遊技者の視点でみて、対象保留画像201が特殊位置30sに移動した上で、その態様が変化し、当該変化したものが元の位置に戻ったかのような演出効果を発現する一連の演出になる。
一方、失敗結末となる場合には、特殊位置30sに表示された代替画像40の態様は変化しない(図6(a)参照)。その後、通常態様20nの保留画像20を、保留変化演出発生前に対象保留画像201が表示されていた通常位置30nに表示する(補助画像50の代わりに通常態様20nの保留画像20が表示されるともいえる)(図6(b)参照)。本実施形態では、かかる失敗結末に至る場合、上記成功結末に至る場合に表示される第二軌跡画像62は表示されない。失敗結末は、遊技者にとって喜ばしい結末でるとは言えないため、演出結果を強調するような軌跡画像が表示されないようにする。このように構成すれば、遊技者が誤解してしまう状況の発生が防止される、成功と失敗の明暗をはっきりとさせることができる、といった利点がある。ただし、失敗結末においても、上記第二軌跡画像62のような画像が表示されるような構成とすることを否定するものではない。このように、失敗結末となる保留変化演出は、遊技者の視点でみて、対象保留画像201が特殊位置30sに移動した上で、その態様が変化せず(態様が維持され)、そのままの態様で元の位置に戻ったかのような演出効果を発現する一連の演出になる。
なお、このような代替画像40を用いた保留変化演出が発生した場合、必ず保留画像20の態様が変化する構成としてもよい。つまり、失敗結末が発生しない構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態にかかる遊技機1では、対象保留画像201を模した代替画像40が通常位置30nとは異なる特殊位置30sに表示された上で、当該代替画像40を用いて保留画像20の態様が変化するか否かの保留変化演出が実行される。したがって、代替画像40を大きく表示したり、代替画像40に作用する画像(保留変化演出に絡む画像(本実施形態では、キャラクタや剣)を面白みのある態様としたりする等、演出の幅が広がる。つまり、従来であれば、保留画像20は指定された位置(通常位置30n)に表示されるものであるため、当該指定された位置に表示された保留画像20に対して保留変化演出を実行しなければならず、演出の態様を決定するにあたって受ける制約が多かった(例えば、保留画像20同士の間隔が狭く、表現可能な演出の態様が限られていた)ところ、本実施形態によれば対象保留画像201の代わりの代替画像40が表示された上で当該代替画像40を用いて保留変化演出が実行されるため、従来に比して受ける制約が少ない。
また、本実施形態では、代替画像40が表示される際、通常位置30nに表示されていた対象保留画像201が特殊位置30sに移動したかのように示す第一軌跡画像61が表示される。これにより、あたかも代替画像40は対象保留画像201そのものであるかのように示すことが可能である。
また、本実施形態では、対象保留画像201が代替画像40として表示されているときには、対象保留画像201が表示されていた通常位置30nには対象保留画像201を模した補助画像50が表示される。つまり、代替画像40が表示されている間は、保留情報の存在を示す機能は、対象保留画像201からそれを模した補助画像50に引き継がれる。よって、遊技者が、対象保留画像201に対応する保留情報が消化されてしまったと勘違いしてしまう状況等の発生を防止することが可能である。
また、本実施形態における補助画像50は、背景画像が透き通ってみえるような画像であって、対象保留画像201と形態が同じ画像であるため、あたかも対象保留画像201が特殊位置30sに移動したかのような印象を遊技者に与えることが可能である。
そして、保留変化が発生する場合(保留変化演出が成功結末となる場合)には、と特殊位置30sにおいて態様が変化した代替画像40が、あたかも対象保留画像201が表示されていた通常位置30nに移動したかのような第二軌跡画像62が表示されるため、対象保留画像201が特殊位置30sに移動した上で形態が変化し、この形態が変化したものが再び通常位置30nに戻ったかのような一連の演出を実現することが可能である。
以下、上記実施形態にかかる遊技機1を変更、改良等した例(具体例)について説明する。なお、以下で説明する各具体例の技術思想を組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一具体例
上記実施形態では、保留変化演出時に保留画像20を模した代替画像40が通常位置30nとは異なる特殊位置30sに表示されることを説明したが、保留変化演出以外の演出時に代替画像40が特殊位置30sに表示されるようにしてもよい。例えば、保留画像20を模した代替画像40が、当否判定結果を示す識別図柄10(識別図柄群10g)とともに変動し(図7(a)(b)参照)、当該代替画像40が停止または擬似的に停止したとき(図7(c)参照)に、遊技者に有利な遊技の進行が期待できる演出が挙げられる。つまり、あたかも保留画像20が識別図柄10とともに変動する図柄として変化したかのような演出である。代替画像40が停止または擬似的に停止した場合の作用としては、いわゆる連続演出(公知の擬似連続演出や、先読み連続演出を例示できる)が継続することが挙げられる。
○第二具体例
上記実施形態の保留変化演出は、特殊位置30sに表示された代替画像40を利用したものであることを説明したが、通常位置30nに位置した保留画像20をそのまま利用する保留変化演出(図8参照)が発生するようにしてもよい。このような構成とする場合、特殊位置30sに表示された代替画像40を利用した保留変化演出(以下、形式的に第一保留変化演出と称する)が発生した場合と、通常位置30nに位置した保留画像20をそのまま利用する保留変化演出(以下、形式的に第二保留変化演出と称する)(図8参照)が発生した場合とで、遊技者が受ける利益の期待値に差が設定されているとよい。特に、第一保留変化演出は、第二保留変化演出に比して目立つ演出であるといえるから、第一保留変化演出の方が第二保留変化演出よりも発生したときに遊技者が受ける利益の期待値が高くなるように設定されているとよい。
例えば、第一保留変化演出は、上記実施形態と同様に、通常態様20nの保留画像20が第四特殊態様24sに変化する、または変化するかもしれないということを示す演出とする一方、第二保留変化演出については、通常態様20nの保留画像20が、第一特殊態様21s〜第三特殊態様23sに変化する、または変化するかもしれないということを示す演出とする。第四特殊態様24sは、第一特殊態様21s〜第三特殊態様23sよりも大当たり期待度が高い態様であるから、その点において遊技者に有利であるといえる。このように、第一保留変化演出の方が、第二保留変化演出よりも、保留画像20の態様がより大当たり期待度の高いものに変化しやすい設定とすることが考えらえる。
また、第一保留変化演出によって保留画像20の態様が変化する(成功結末に至る)確率が、第二保留変化演出によって保留画像20の態様が変化する(成功結末に至る)確率よりも高い設定とする。上記実施形態と同様に、保留画像20の態様の変化が、必ず大当たり期待度が高くなる方向への変化となるように設定されていれば、遊技者にとっては第一保留変化演出の方が第二保留変化演出よりも発生したときに喜ばしい演出であるといえる。第一保留変化演出の場合には、保留画像20の態様の変化が確定するように設定されていてもよい。
○第三具体例
特殊位置30sに代替画像40が表示されることを示唆する予告演出が発生する可能性があってもよい。上記実施形態では、代替画像40は、保留変化演出に用いられるものであるから、この場合には予告演出は保留変化演出の発生を示唆するものであるともいえる。
予告演出の態様はどのようなものであってもよいが、予告画像80(各図においては点線で示す)が表示される態様が例示できる。予告画像80としては、特殊位置30sまたはその近傍に代替画像40を模した画像(例えば、背景画像が透き通って見えるように表示された代替画像40と形態が同一視できる画像)を表示すること(図9(a)参照)が考えられる。また、上記実施形態のように、保留変化演出において特殊位置30sに表示される代替画像40に作用する演出画像70(キャラクタや「剣」)が表示されるのであれば、当該演出画像70の少なくとも一部と同一視できるような画像を予告画像80として表示すること(図10(a)参照)が考えられる。上記実施形態のような態様であれば、キャラクタおよび「剣」の少なくともいずれかを模した画像(例えば、背景画像が透き通って見えるように表示されたキャラクタおよび「剣」の少なくともいずれかと形態が同一視できる画像)を、予告画像80として表示する。このように予告画像80を分かりやすく表示することができるのは、特殊位置30sに表示される代替画像40を用いて保留変化演出が実行されるからであるともいえる。すなわち、通常位置30nに表示される保留画像20を用いて保留変化演出が発生するものではないから、予告画像80を用いた予告演出の幅が広がり、保留変化演出が発生することの予告を分かりやすくすることが可能となる。
予告演出は、実際に保留変化演出が発生する変動と同一変動中(ある一つの当否判定情報に対応する当否判定結果を報知する一連の演出中)に発生するようにしてもよいし、保留変化演出が発生する変動よりも前の変動(保留変化演出が発生する当否判定結果を報知する一連の演出よりも前に報知が完了する当否判定結果を報知する一連の演出中)に発生するようにしてもよい。
前者であれば、公知の擬似連続演出と絡めて予告演出を実行することができる。すなわち、擬似連続演出は、識別図柄10(識別図柄群10g)が一旦擬似的に停止した後、再び変動を開始することを一回の単位演出とするものであって、その単位演出の繰り返し回数によって対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性を示唆する演出であるところ、予告演出が発生した(図9(a)参照)後、識別図柄10の擬似的な停止が発生し(図9(b)参照)、その後再び変動を開始した後、保留変化演出が発生する(図9(c)参照)、というような流れの演出とすることができる。
一方、後者であれば、公知の先読み連続演出と絡めて予告演出を実行することができる。すなわち、先読み連続は、識別図柄10(識別図柄群10g)が一旦はずれを示す組み合わせ(いわゆるチャンス目等)で停止し、再び変動を開始することを一回の単位演出とするものであって、その単位演出の繰り返し回数によって対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性を示唆する演出であるところ、予告演出が発生した(図10(a)参照)後、識別図柄10の停止が発生し(図10(b)参照)、その後再び変動を開始した後、保留変化演出が発生する(図10(c)参照)、というような流れの演出とすることができる。
このように、予告演出は、擬似連続演出や先読み連続演出といった連続演出と絡めて実行されるようにするとよい。この場合、複数回の予告演出が発生するようにしてもよい。つまり、連続演出を構成する単位演出毎に予告演出が発生するようにしてもよい。
○第四具体例
上記実施形態では、所定の演出(保留変化演出)発生時に、通常位置30nに表示されている保留画像20を模した代替画像40が特殊位置30sに表示され、通常位置30nには補助画像50が表示されることを説明したが、所定の演出(保留変化演出)発生時に、通常位置30nに表示されていた保留画像20が特殊位置30sに表示された状態となる構成としてもよい。つまり、上記実施形態にて説明した構成は、特殊位置30sに表示されるのはあくまで代替画像40であって保留画像20そのものではない一方、本例では、保留画像20そのものが特殊位置30sに変位する(図10、特に図10(b)参照)。なお、通常位置30nに表示される保留画像20の態様と、特殊位置30sに表示される保留画像20の態様は、遊技者が同一視できる程度の差異が設定されるものとしてもよい。
このように、保留画像20自体が特殊位置30sに表示され得る構成としてもよい。ただし、保留画像20自体が特殊位置30sに変位するため、当該保留画像20が変位する前に表示されていた通常位置30nには、何も画像が表示されない状態となる(図10(b)(c)参照)。よって、保留情報の存在を明確に示すという点においては、上記実施形態のようにすること(補助画像50が表示されるようにすること)が有利であるといえる。
以上、本発明の実施の形態(および上記各具体例)について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1
当否判定情報の存在を示す保留画像が表示される表示装置を備え、所定の演出発生時に、前記保留画像または当該保留画像を模した代替画像が、通常時に保留画像が表示される通常位置とは異なる特殊位置に表示されることを特徴とする遊技機。
上記手段1かかる遊技機では、所定の演出において、保留画像または代替画像が通常位置とは異なる特殊位置に表示されるため、特殊位置に表示された保留画像または代替画像を利用した演出の幅が広がり、演出の趣向性向上につながる。
・手段2
前記保留画像または当該保留画像を模した代替画像が前記特殊位置に表示される前に、前記通常位置に表示されていた前記保留画像が前記特殊位置まで移動したかのように示す第一軌跡画像が表示されることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
上記のような第一軌跡画像が表示されるようにすることで、特殊位置に表示された保留画像または代替画像は、通常位置に表示されていた保留画像に相当するものであることを遊技者が把握することが容易になる。
・手段3
前記保留画像の態様として、対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性が異なる複数種の態様が設定されており、前記保留画像の態様が変化する可能性があることを示す保留変化演出が発生する際、前記保留画像または前記代替画像が前記特殊位置に表示されることを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機。
従来の保留変化演出は、保留画像が通常位置に表示された状態で発生するものであったところ、上記構成とすれば、特殊位置に表示される保留画像または代替画像を用いて保留変化演出を実行することが可能となり、保留変化演出の幅が広がる。
・手段4
前記保留変化演出において前記保留画像の態様が変化する場合、前記特殊位置に表示された前記保留画像または前記代替画像の態様を変化させた後、当該変化後の画像と同種の画像が前記通常位置に保留画像として表示されることを特徴とする手段3に記載の遊技機。
上記のように、特殊位置に表示される保留画像または代替画像の態様を変化させた後、通常位置に変化後と同種の画像が保留画像として表示される保留変化演出とすることができる。
・手段5
前記特殊位置に表示された前記保留画像または前記代替画像の態様が変化した後、前記通常位置に変化後の保留画像が表示されるまでの間、前記特殊位置に表示された画像が前記通常位置に移動したかのように示す第二軌跡画像が表示されることを特徴とする手段4に記載の遊技機。
上記のような第二軌跡画像が表示されるようにすることで、特殊位置に表示された保留画像または代替画像が、保留変化を示すために表示される画像であったことを遊技者が把握することが容易になる。
・手段6
前記特殊位置に前記代替画像が表示されたときには、当該代替画像に対応する保留画像が表示されていた前記通常位置に補助画像が表示されることを特徴とする手段1から手段5のいずれかに記載の遊技機。
このように特殊位置まで移動したかのように示される保留画像の代わりに通常位置に補助画像が表示されるようにすることで、遊技者が当該保留画像に対応する当否判定情報が存在しなくなったのではないかと勘違いしてしまうのを防止することが可能である。
1 遊技機
10 識別図柄
20 保留画像
20n 通常態様
21s 第一特殊態様
22s 第二特殊態様
23s 第三特殊態様
24s 第四特殊態様
201 対象保留画像
30n 通常位置
30s 特殊位置
40 代替画像
50 補助画像
61 第一軌跡画像
62 第二軌跡画像
91 表示装置
911 表示領域

Claims (1)

  1. 当否判定情報の存在を示す保留画像が表示される表示装置を備え、
    所定の演出発生時に、前記保留画像または当該保留画像を模した代替画像が、通常時に保留画像が表示される通常位置とは異なる特殊位置に表示され、
    前記特殊位置に前記代替画像が表示されたときには、当該代替画像に対応する保留画像が表示されていた前記通常位置に補助画像が表示されるように構成され、
    前記保留画像または当該保留画像を模した代替画像が前記特殊位置に表示される前に、前記通常位置に表示されていた前記保留画像が前記特殊位置まで移動したかのように示す軌跡画像が表示されることを特徴とする遊技機。
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