以下、本発明にかかる遊技機1の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、始動入賞口904、大入賞口906、アウト口907などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、図3〜図8においては、表示領域911を大まかに記載するが、その形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
当否の抽選(当否判定)は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が、図1に示す始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として実行する(このような始動入賞口904は複数設けられていてもよい)。なお、本実施形態では入賞「口」(入賞した遊技球が内部に取り込まれるもの)であるが、入賞「領域」(入賞した遊技球がそのまま遊技領域902を流下するもの。入賞領域をゲートのような態様としたものが例示できる)であってもよい。
始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。つまり、始動入賞口904への遊技球の入賞を契機として、直接的に大当たりの当選の有無を判定するものである。
また、本実施形態では、上記当否判定を行うための数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始されることとなるが、ある数値が取得されたときに、それより前に取得された数値に基づく当否判定結果が報知されている際には、当該ある数値に基づく当否判定結果の報知が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。未だ当否判定結果の報知が開始されていない数値(以下、保留(情報)と称することもある)の最大の記憶数(最大保留数)は適宜設定することができる。本実施形態における記憶手段が記憶できる最大の保留情報の数は四つである。なお、当否判定を行うために取得された数値は、当否判定結果を報知する演出の具体的な内容を決定するための数値としても利用される。表示領域911には、当該保留情報の存在を示す表示(保留表示30;図3〜図8参照)がなされるようにしてもよい。また、始動入賞口904に入賞したことを契機として即座に当否判定を行い、当否判定結果自体を記憶手段に記憶させておく構成としてもよい(かかる場合には、当否判定結果それ自体が保留情報ということになる)。
当否判定結果が大当たりであるかはずれであるかは、表示装置91の表示領域911に表示される複数種(本実施形態では七種)識別図柄10の組み合わせによって報知される(かかる識別図柄10の表示を制御する手段が本発明における画像制御手段に相当する)。図2(a)に示すように、本実施形態では、「1」〜「7」の数字(後述する主図柄11である)を含む三つの識別図柄10群が変動表示される。各識別図柄10群は、ある当否判定結果を報知する演出の開始と同時に変動を開始し、大当たりに当選している場合には識別図柄10は最終的に所定の組み合わせで停止する。当該所定の組み合わせとしては、同じ識別図柄10の三つ揃いが例示できる。はずれである場合には識別図柄10は大当たりとなる組み合わせ以外の組み合わせで停止する。
本実施形態における各識別図柄10は、主図柄11および付随図柄12を含む(図2(a)参照)。主図柄11は、例えば数字やアルファベットといった文字を含む部分である。上述したように、本実施形態における主図柄11は「1」〜「7」の数字のいずれかを含む。一方、本実施形態における付随図柄12はキャラクタを表した絵柄を含む部分である。具体的には、キャラクタA〜Gのいずれかを表した絵柄を含む。付随図柄12は、演出効果を高めるための部分であるため、演出に合わせて大きさや形態等が変化する場合がある。例えば、付随図柄12を構成するキャラクタが動作等する場合がある。
本実施形態では、付随図柄12の態様として、少なくとも、基本態様121と一または複数種の特殊態様122が設定されている(図2(b)参照)。なお、ここでいう「態様」とは、静止した画像(静止画)として特定されるものだけでなく、動きのある画像(動画)として特定されるものを含む。つまり、基本態様121と特殊態様122とは、遊技者が見た目上区別することができる差異が設定されているものであれば、当該差異の設定手法はどのようなものであってもよい(大きさの違い、形態の違い、動きの違い等、種々考えられる)。各図においては、基本態様121と特殊態様122の差を簡略化して示している。
一方、主図柄11は基本的にはその態様が変化しないものであり(変化することを否定するものではないが、どのように変化したとしても、当該図柄が表す内容(文字の内容)は表示されている際には常に判断可能な態様とすることが望ましい)、当該主図柄11により、遊技者は各識別図柄10を容易に区別することが可能になる。基本的には、遊技者は、当該主図柄11をみて、当否判定結果がどのようなものとなったか等を把握する。
大当たりに当選した場合には大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、大入賞口906が頻繁に開放状態となり、遊技者が多くの遊技球(いわゆる出玉)を獲得することができるものであって、公知の遊技機と同様であるため詳細な説明を省略する。
本実施形態にかかる遊技機1は、ステップアップ演出20(本発明における特定演出に相当する)を実行することが可能である(当該ステップアップ演出20を実行する手段が、本発明における演出実行手段に相当する)。ステップアップ演出20は、対象当否判定結果を報知する演出の少なくとも一部として実行されるものであって、所定の演出要素が段階的にステップアップしていくものである。本実施形態におけるステップアップ演出20は、複数種のキャラクタが段階的に表示されていくものである。キャラクタの種類の数はどのようなものであってもよいが、本実施形態では、上述した付随図柄12に対応するキャラクタA〜F(キャラクタGを除く)の六種類が設定されている。図3に示すように、一種類のキャラクタが表示される毎に一段階ステップアップするという概念の演出である。最終的に当該段階が何段階までステップアップしたかによって、対象当否判定結果が当たりとなる信頼度が示唆される。本実施形態では、ステップアップした段階が高いほど、信頼度が高くなるように設定されている。
各キャラクタが表示される前の段階(図3(a)参照)では、各キャラクタが表示される位置を示すシルエットが表示されている。いずれかのキャラクタが表示されることが決定された場合、対応するシルエットの位置に当該キャラクタが明瞭に表示される。遊技者は、シルエットの数(本実施形態では、ステップアップが全く発生していない状態では、六種類のキャラクタに対応する六種類のシルエットが表示されている)により、ステップアップの段階が何段階まで存在するのかを把握することができる。そして、ステップアップの途中段階では、表示されたキャラクタの数により、ステップアップが何段階まで進行したのかを把握することが可能である。なお、シルエットの態様はどのようなものであってもよい。各キャラクタが表示された状態とシルエットの状態が明瞭に判別することができればよい。つまり、ステップアップが発生した状態と、ステップアップが発生していない状態を明確に区別することができさえすればよい。以下の説明では、各キャラクタがシルエットで表示された状態を第一態様21(当該第一態様21で表示された画像が本発明における補助画像に相当する)と、明瞭に表示された状態を第二態様22(当該第二態様で表示された画像が本発明における演出画像に相当する)と称することもある。
なお、本実施形態では、一回(同時)に発生しうるステップアップは一段階であるが、同時に複数段階のステップアップが発生してもよい。また、ステップアップの順番(キャラクタが表示されていく順番)が固定化されていてもよいし、変動するものであってもよい。変動する場合には、キャラクタが表示されていく順番が、信頼度を示唆するものとしてもよい。
本実施形態では、ステップアップが発生する場合、識別図柄10を用いた演出が実行されることがある。具体的には、あるキャラクタを第一態様21から第二態様22に変化させる場合、変動している識別図柄10のうち、当該キャラクタに対応する付随図柄12を有する識別図柄10を他の識別図柄10に比して目立つ状態とする。そして、付随図柄12に対応するキャラクタを第一態様21から第二態様22に変化させる。つまり、第一態様21から第二態様22に変化させるキャラクタに対応する付随図柄12を、予め他の付随図柄12に比して目立たせる事前演出を実行する。このように、付随図柄12を用いてステップアップの発生を示唆する。なお、第二態様22として表示されるあるキャラクタの画像と、それに対応する付随図柄12として表示されるキャラクタの画像は全く同じでなくてもよい。遊技者が同じキャラクタであることを同一視できればよい。なお、他の演出等により、ステップアップが発生することがあってもよい。
第一態様21から第二態様22に変化させるキャラクタに対応する付随図柄12(以下、対象付随図柄12aと称することもある)を他の付随図柄12に比して目立たせる手法としては種々考えられる。第一の手法としては、一つの識別図柄10群を選択した上で、当該識別図柄10群に含まれる対象付随図柄12aを含む識別図柄10を、事前に停止または擬似停止させることが例示できる(図4参照)。対象付随図柄12aが停止または擬似停止した際、当該対象付随図柄12aを有する識別図柄10を含む識別図柄10群以外の識別図柄10群は、そのまま変動を継続させるようにする(図4(b)参照)。当該事前演出の発生後、対象付随図柄12aに対応するキャラクタが第一態様11から第二態様12に変化する(図4(c)参照)。擬似停止は、遊技者の見た目上、識別図柄10群の変動が停止しているように見える態様であればよい。例えば、識別図柄10群から選択された一の識別図柄10がわずかに揺れているような態様をいう。このように停止または擬似停止された識別図柄10に含まれる付随図柄12(対象付随図柄12a)は、他の識別図柄10に含まれる付随図柄12に比して目立つ状態となる。変動が停止または擬似停止した識別図柄10群については対象付随図柄12aが大きく表示されている状態となるし、それ以外の識別図柄10群については、変動が継続している状態となるからである。
第二の手法としては、対象付随図柄12aを基本態様121から特殊態様122にする手法が考えられる(図5参照)。つまり、対象付随図柄12aの態様は基本態様121から特殊態様122となるものの、その他の付随図柄12の態様は基本態様121が維持されることで、対象付随図柄12aがその他の付随図柄12に比して目立つ状態となる(図5(b)参照)。当該事前演出の発生後、対象付随図柄12aに対応するキャラクタが第一態様11から第二態様12に変化する(図5(c)参照)。対象付随図柄12aの態様を基本態様121から特殊態様122に変化させるタイミングは特定のタイミングに限定されるわけではないが、遊技者が対象付随図柄12aを容易に把握することができるようにするため、対象付随図柄12aを有する識別図柄10を含む識別図柄10群の変動が停止または擬似停止しているときが望ましい。例えば、対象付随図柄12aを有する識別図柄10を含む識別図柄10群が変動を開始する前に、対象付随図柄12aが表示されている状態にしておき、その上で対象付随図柄12aのみを特殊態様122とする。変動開始後も、対象付随図柄12aの特殊態様122は維持されるとよい。対象付随図柄12aを有する識別図柄10を含む識別図柄10群の変動が停止または擬似停止した際に、対象付随図柄12aのみを特殊態様122としてもよい。
また、上記第一の手法と第二の手法を組み合わせた構成としてもよい。つまり、対象付随図柄12aを有する識別図柄10が停止または擬似停止している際に、当該対象付随図柄12aの態様を基本態様121から特殊態様122に変化させるようにしてもよい。また、上記第一の手法と第二の手法のいずれか一方のみを用いた構成としてもよい。
なお、同時に複数段階のステップアップが発生しうる構成とする場合には、複数種の付随図柄12が他の付随図柄12に比して目立つ状態とされる場合がある。つまり、対象付随図柄12aが複数設定されることがある構成としてもよい。
このような事前演出は、実際にステップアップが発生する前に終了してもよいし、実際にステップアップが発生するまで継続してもよい。つまり、事前演出における「事前」の意は、ステップアップが発生する前段階で、ステップアップの対象が示唆されるというものであって、事前演出の終了時点はどのようなものであってもよい。
また、本実施形態では、事前演出が発生したとき、必ずステップアップが発生するように設定されているが、事前演出が発生したときであっても、ステップアップが発生しない場合がある構成としてもよい。つまり、事前演出が発生した場合、発生していない場合に比してステップアップが発生する蓋然性が高いということに留まる構成としてもよい。
また、本実施形態では、ステップアップが全く発生していない状態において、キャラクタGに相当する画像が第一態様21にある各キャラクタ(各キャラクタのシルエット)とともに表示される(図3(a)等参照)。つまり、ステップアップが全く発生していない状態から、キャラクタGは第二態様22に相当する画像(以下、基本画像22aと称することもある)で第一態様21にある各キャラクタとともに表示されている。本実施形態では、基本画像22aは、第一態様21にある各キャラクタに挟まれるようにして中央に表示される。つまり、基本画像22aの一方側に第一態様21にある一または複数種のキャラクタが表示され、他方側にも第一態様21にある一または複数種のキャラクタが表示される。このような基本画像22aが表示されていることにより、遊技者は、キャラクタが段階的に表示されていく演出が発生するのではないかということを把握することが可能となる。
このように構成されるステップアップ演出20の一例について、図6〜図8を参照しつつ一部上記説明と重複するが以下説明する。
ある当否判定結果を報知する演出の開始、すなわち各識別図柄10群が変動を開始してから所定時間経過後にステップアップ演出20が開始される。少なくともステップアップ演出20の開始時には、キャラクタGの基本画像22aと、キャラクタA〜Fの第一態様21にある画像が表示される(図6(a)参照)。ステップアップ演出20が発生していない際にも、発生する可能性を示唆するため、常にこれらの画像が表示されているようにしてもよい。なお、いわゆる先読み演出により、ある当否判定結果を報知する演出の開始前からステップアップが発生することがあるように構成されていてもよい。
第一段階目のステップアップとして、キャラクタBがステップアップすることが決定されていたとする。そして、キャラクタBをステップアップさせるに際し、上記第一の手法を用いた事前演出を実行することが決定されたとする。この場合には、キャラクタBを付随図柄12(対象付随図柄12a)とする識別図柄10を事前に擬似停止させる(図6(b)参照)。具体的には、キャラクタBを付随図柄12とする識別図柄10を含む左側の識別図柄10群の変動が、キャラクタBを付随図柄12とする識別図柄10で擬似停止するようにする。つまり、上述した第一の手法を用いた事前演出を実行する。
このように、本実施形態では、左側の識別図柄10群を用いて事前演出を実行する。つまり、複数種の識別図柄10群のうちの一つを用いて事前演出を実行する。本実施形態では、その他の識別図柄10群を用いた事前演出は発生しないようにしている。その理由は以下の通りである。
本実施形態では、各識別図柄10群の変動は、特殊な変動態様(停止または擬似停止態様)が発生する場合を除き、基本的には(通常の変動態様は)、左、右、中の順で停止する。つまり、左側の識別図柄10群の変動が最も早く停止する。そのため、ステップアップする対象を事前に遊技者に示す事前演出ができるだけ早く発生するように、左側の識別図柄10群を用いて事前演出を行う。また、特定の識別図柄10群を用いて事前演出が実行されることになるため、表示される演出画像に対応する付随図柄12(対象付随図柄12a)が、どの付随図柄12であるのかを分かりやすくすることが可能である。
なお、本実施形態では、複数種の識別図柄10群のうちの一つを用いて事前演出を実行するものであるが、複数種の識別図柄10群のうちの一部であってもよい。この場合には、複数種の識別図柄10群のうち、通常の変動態様において、最も遅く変動が停止する識別図柄10群を除いたものの少なくとも一部が事前演出に用いられる可能性があるものとするとよい。なるべく早い段階で、遊技者に対してステップアップする対象をみせるためである。
左側の識別図柄10群の変動がキャラクタBを付随図柄12とする識別図柄10で擬似停止した後、右側の識別図柄10群、中央の識別図柄10群の変動が擬似停止する(図6(c)参照)。そして、再び各識別図柄10群が変動を開始する。このように、各識別図柄10群の変動が擬似停止した後、再び変動が開始されることになる。当該変動の擬似停止から再変動に至る演出は、いわゆる公知の擬似連続演出である。つまり、本実施形態では、擬似連続演出の一部として、事前演出を実行することが可能である。擬似連続演出の発生回数は、当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(いわゆる信頼度)を示唆するものである。つまり、このように擬似連続演出とステップアップ演出20をリンクさせることにより、擬似連続演出としての信頼度向上と、ステップアップ演出20としての信頼度向上が同時に訪れる趣向性の高い遊技性とすることが可能である。
なお、ステップアップ演出20が発生する対象の当否判定結果よりも前に報知が完了する先の当否判定結果を用いて第一の手法を用いた事前演出が発生するようにすることもできる。つまり、いわゆる公知の先読み演出を実行するに際し、ステップアップさせるべきキャラクタに対応する付随図柄12を含む識別図柄10を、先の当否判定結果を報知する際に停止させ(当該識別図柄10が含まれる識別図柄群以外の識別図柄10群の変動は維持される)、当該キャラクタがステップアップされる対象であることを事前に示すようにすることもできる。
このような事前演出が発生した後、実際にステップアップが発生する(図7(a)参照)。つまり、キャラクタBが第一態様21から第二態様22に変化する。これを見た遊技者は、ステップアップとして設定された演出要素が一段階ステップアップしたということを把握することができる。
その後、二段階目のステップアップとして、例えばキャラクタDに対応する演出要素がステップアップすることが決定されるとともに、当該キャラクタDは、事前演出を経ずにステップアップが発生することが決定されていたとする。その場合には、例えば各識別図柄10群が変動している最中に、キャラクタDを第一態様21から第二態様22とする(図7(b)参照)。なお、この際、ステップアップが発生することを示す演出(識別図柄10を用いた演出以外の演出)が発生するようにしてもよい。このように、本実施形態では、事前演出を経ずにステップアップが発生することもある。ステップアップの発生に際し、事前演出が必ず発生するようにすると、ステップアップ演出20の意味が薄れてしまう(事前演出の発生を待つ遊技性となってしまう)ため、事前演出が発生することなく、ステップアップが発生する場合があるように構成している。ただし、必ず事前演出を経てステップアップが発生するような構成とすることを否定するわけではない。
その後、再び各識別図柄10群が擬似停止したとする(二回目の擬似連続演出の発生)(図7(c)参照)。そして、キャラクタAがステップアップすることが決定されるとともに、キャラクタAをステップアップさせるに際し、上記第二の手法を用いた事前演出を実行することが決定されたとする。この場合、上記擬似停止した複数の識別図柄10に、キャラクタAを付随図柄とする識別図柄10が含まれるようにする(図7(c)参照)。そして、各識別図柄10群が再び変動を開始する前に、キャラクタAの付随図柄12(対象付随図柄12a)を基本態様121から特殊態様122に変化させる。また、それ以外の付随図柄12は基本態様121を維持する(図8(a)参照)。つまり、キャラクタAについてステップアップが発生することを示す事前演出を実行する。
このような事前演出が発生した後、実際にステップアップが発生する(図8(b)参照)。つまり、キャラクタAが第一態様21から第二態様22に変化する。
以上のように、事前演出を経たステップアップまたは事前演出を経ないステップアップが一または複数回発生し、最終的にステップアップした段階の数により、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が示唆される。また、ステップアップしたキャラクタ(第二態様22となったキャラクタ)の種類や、ステップアップの順番等により、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が示唆されるようにすることもできる。
以上説明したように、本実施形態にかかる遊技機1によれば、ステップアップが発生したことを示す第二態様22のキャラクタ画像(演出画像)が表示される際、それに対応する付随図柄12(対象付随図柄12a)が事前に他の付随図柄12に比して目立つ状態にされるという、ステップアップ演出20と付随図柄12を有する識別図柄10がリンクした趣向性の高い演出を実行することが可能である。また、目立つ状態とされる付随図柄12により、表示される第二態様22のキャラクタ画像(演出画像)がどのようなものであるかを分かりやすくすることが可能である。
また、ステップアップ演出20の開始時には、各第二態様22のキャラクタ画像(演出画像)に対応するシルエット画像が表示されているが、ステップアップが発生したときに表示される具体的なキャラクタの種類等まで判別することができない。したがって、事前演出によって前もって目立つ状態とされる付随図柄12(対象付随図柄12a)により、ステップアップ発生時に表示されるキャラクタの種類等が予め示されるようにする意義が大きい。
上記第二の手法を用いた事前演出では、対象付随図柄12aの態様を変化させる一方、それ以外の付随図柄12の態様は維持される。したがって、演出画像として表示されるキャラクタが、どのキャラクタなのかを分かりやすくすることが可能である。
また、上記第一の手法を用いた事前演出では、複数の識別図柄10群のうちの一部を用いて実行される。つまり、特定の識別図柄10群を用いて事前演出が実行されるため、対象付随図柄12aがどの付随図柄12であるのかを分かりやすくすることが可能である。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態にかかる遊技機1は、いわゆるぱちんこ遊技機であるが、表示装置を備える回動式遊技機等にも適用することが可能である。回動式遊技機として、当否を知らせるに当たり、表示装置においてぱちんこ遊技機で発生するかのような演出(ぱちんこ演出)を実行することが可能であるものが知られているが、この種の回動式遊技機のぱちんこ演出において、上記実施形態にて説明した技術思想を適用することが可能である。
また、上記実施形態にかかる遊技機1では、特定演出としてステップアップ演出20が設定されていることを説明したが、それ以外の演出を特定演出とすることもできる。例えば、ステップアップ演出20とは異なり、ある一種の演出画像を第一態様21から第二態様22に変化させる演出(例えば、変化した画像の種類により、信頼度が変化する演出)に対して、当該演出画像がどのような種類の画像であるのか(第二態様22となったときに表示される画像がどのようなものであるのか)を、付随図柄12によって示唆する事前演出が発生するようにしてもよい。