JP6888485B2 - 電極板の製造方法 - Google Patents

電極板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6888485B2
JP6888485B2 JP2017168185A JP2017168185A JP6888485B2 JP 6888485 B2 JP6888485 B2 JP 6888485B2 JP 2017168185 A JP2017168185 A JP 2017168185A JP 2017168185 A JP2017168185 A JP 2017168185A JP 6888485 B2 JP6888485 B2 JP 6888485B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paste
suction
stored
coating
electrode plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017168185A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019046637A (ja
Inventor
尚也 岸本
尚也 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2017168185A priority Critical patent/JP6888485B2/ja
Publication of JP2019046637A publication Critical patent/JP2019046637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6888485B2 publication Critical patent/JP6888485B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、集電箔とこの上に形成された電極層とを備える電極板の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ等の蓄電デバイスに用いられる電極板として、集電箔とこの上に形成された電極層とを備える電極板が知られている。このような電極板は、例えば、活物質、溶媒等を含む電極ペーストを集電箔上に塗布して塗膜を形成した後、この塗膜を加熱乾燥させて電極層を形成することにより製造される。
電極ペーストの集電箔への塗布は、例えば塗工ダイを用いて行う。その際、塗工ダイのダイ吐出部に減圧チャンバを隣接させて、ダイ吐出部と集電箔との間の空間を減圧しつつ、電極ペーストを集電箔へ塗布する手法がある。ダイ吐出部と集電箔との間の空間の減圧度を変更することで、塗工幅を調整できる。また、ダイ吐出部と集電箔との間の間隙空気が、塗工の際に巻き込まれて塗膜の中に入るのを防止できるからである。例えば特許文献1に、ダイ吐出部と集電箔との間の空間を減圧しつつ、電極ペーストを集電箔へ塗布する手法が開示されている。
国際公開第2012/035602号
しかしながら、吸引機構によりダイ吐出部と集電箔との間の空間を減圧しつつ、電極ペーストを集電箔へ塗布すると、ダイ吐出部と集電箔との間の間隙空気を吸引機構内に吸い込むだけでなく、ダイ吐出部から集電箔へ吐出された電極ペーストの一部も吸引機構内に吸い込んでしまう。すると、この吸い込んだ電極ペースト(以下、「吸込ペースト」ともいう)によって、吸引機構のうち、空気を吸引する吸引装置(ブロアなど)の吸引力が低下したり、吸引装置が故障するなどの不具合が生じ得る。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、吸引機構によりダイ吐出部と集電箔との間の間隙気体を吸引しつつ、電極ペーストを集電箔へ塗布する際に、吸引機構内に吸い込んだ吸込ペーストによって、間隙気体を吸引する吸引装置に不具合が生じるのを防止できる電極板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、集電箔とこの上に形成された電極層とを備える電極板の製造方法であって、塗工ダイのダイ吐出部から電極ペーストを上記集電箔に向けて吐出すると共に、上記ダイ吐出部の近傍に吸引機構の吸引口を配置して、上記吸引機構のうち気体を吸引する吸引装置により上記ダイ吐出部と上記集電箔との間の間隙気体を吸引しつつ、上記集電箔上に塗膜を形成する塗工工程と、上記塗膜を乾燥させて上記電極層を形成する乾燥工程と、を備え、上記塗工工程は、上記ダイ吐出部から吐出された上記電極ペーストのうち、上記吸引口を通じて上記間隙気体と共に上記吸引機構内に吸い込んだ吸込ペーストを、吸い込んだ上記間隙気体と分離し、上記吸込ペーストを上記吸引装置に届かせることなく、上記吸引機構のうちペースト貯留部に一旦貯留し、上記ペースト貯留部内に貯留された上記吸込ペーストである貯留ペーストを、排出機構により外部に排出する電極板の製造方法である。
上述の電極板の製造方法によれば、塗工時に吸引口を通じて間隙気体と共に吸引機構内に吸い込んだ吸込ペーストを吸引装置に届かせることなく、吸い込んだ間隙気体と分離して、ペースト貯留部に貯留する。このため、吸込ペーストによって吸引装置の吸引力が低下したり、吸引装置が故障するなどの不具合を防止できる。
更に、この塗工工程では、ペースト貯留部内に一旦貯留された吸込ペースト(貯留ペースト)を排出機構により外部に排出する。これにより、貯留ペーストがペースト貯留部から溢れ出て、溢れ出た貯留ペーストにより吸引装置の吸引力が低下したり、吸引装置が故障することも防止できる。
なお、ペースト貯留部内に貯留された貯留ペーストの外部への排出タイミングとしては、例えば、所定時間毎に貯留ペーストを排出する手法が挙げられる。また、後述するように、ペースト貯留部内の貯留ペーストの量が基準量を超えたときに、貯留ペーストを排出する手法も挙げられる。
更に、上記の電極板の製造方法であって、前記塗工工程は、前記貯留ペーストを、前記排出機構による吸引で外部に排出する電極板の製造方法とするのが好ましい。
上述の電極板の製造方法では、排出機構により、ペースト貯留部から貯留ペーストを吸引して外部に排出するため、ペースト貯留部内に貯留された貯留ペーストを容易に外部に排出できる。
更に、上記のいずれかに記載の電極板の製造方法であって、前記塗工工程は、前記貯留ペーストの量が基準量を超えたときに、上記貯留ペーストを外部に排出する電極板の製造方法とするのが好ましい。
上述の電極板の製造方法では、ペースト貯留部内に貯留された貯留ペーストの量が基準量を超えたときに、貯留ペーストを外部に排出するため、貯留ペーストがペースト貯留部から溢れ出て、溢れ出した貯留ペーストにより吸引装置の吸引力が低下したり、吸引装置が故障することを、確実に防止できる。
なお、貯留ペーストの量が基準量を超えたか否かを検知するには、貯留ペーストの重量を検知したり、貯留ペーストの液面高さを検知するなどの手法を採用できる。
他の態様は、電極ペーストを集電箔上に塗布して塗膜を形成する塗工装置であって、電極ペーストを上記集電箔に向けて吐出するダイ吐出部を有する塗工ダイと、上記ダイ吐出部の近傍に配置された吸引口、上記吸引口を通じて上記ダイ吐出部と上記集電箔との間の間隙気体を吸引する吸引装置、及び、上記ダイ吐出部から吐出された上記電極ペーストのうち、上記吸引口を通じて上記間隙気体と共に吸い込んだ吸込ペーストを、吸い込んだ上記間隙気体と分離し、上記吸引装置に届かせることなく、貯留するペースト貯留部、を有する吸引機構と、上記ペースト貯留部内に貯留された上記吸込ペーストである貯留ペーストを、外部に排出する排出機構と、を備える塗工装置である。
上述の塗工装置では、塗工時に吸引口を通じて間隙気体と共に吸引機構内に吸い込んだ吸込ペーストを、吸い込んだ間隙気体と分離して、吸引装置に届かせることなく、ペースト貯留部に貯留できるので、吸込ペーストによって吸引装置の吸引力が低下したり、吸引装置が故障するなどの不具合を防止できる。
更に、ペースト貯留部内に貯留された吸込ペーストを排出機構により外部に排出できるので、貯留ペーストがペースト貯留部から溢れ出て、溢れ出した貯留ペーストにより吸引装置の吸引力が低下したり、吸引装置が故障することも防止できる。
更に、上記の塗工装置であって、前記排出機構は、前記貯留ペーストを吸引して外部に排出する吸引排出機構である塗工装置とするのが好ましい。
上述の塗工装置では、吸引排出機構により、ペースト貯留部から貯留ペーストを吸引して外部に排出できるので、ペースト貯留部内に貯留された貯留ペーストを容易に外部に排出できる。
実施形態に係る正極板の斜視図である。 実施形態に係る正極板の製造方法のフローチャートである。 実施形態に係る正極板の製造方法のうち、第1塗工工程について示すフローチャートである。 実施形態に係り、塗工装置を用いた第1塗工工程において、吸引機構の第1ペースト貯留部内に吸引ペースト(貯留ペースト)が貯留された様子を示す説明図である。 実施形態に係り、塗工装置を用いた第1塗工工程において、吸引機構の第1ペースト貯留部から貯留ペーストを排出機構に排出した様子を示す説明図である。 実施形態に係り、塗工装置を用いた第1塗工工程において、排出機構から貯留ペーストを塗工装置の外部に排出した様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係る正極板(電極板)1の斜視図を示す。なお、以下では、正極板1の長手方向EH、幅方向FH及び厚み方向GHを図1に示す方向と定めて説明する。この正極板1は、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、電気自動車等の車両などに搭載される角型で密閉型のリチウムイオン二次電池を製造するのに、具体的には、扁平状捲回型の電極体を製造するのに用いられる帯状の正極板である。
正極板1は、長手方向EHに延びる帯状のアルミニウム箔からなる集電箔3を有する。この集電箔3の第1主面3aのうち、幅方向FHの一部でかつ長手方向EHに延びる領域上には、第1電極層5が帯状に形成されている。また、集電箔3の反対側の第2主面3bのうち、幅方向FHの一部でかつ長手方向EHに延びる領域上にも、第2電極層6が帯状に形成されている。これら第1電極層5及び第2電極層6は、正極活物質(本実施形態ではリチウム遷移金属複合酸化物)、導電材(本実施形態ではアセチレンブラック)及び結着剤(本実施形態ではポリフッ化ビニリデン)からなる。
正極板1のうち幅方向FHの片方の端部は、厚み方向GHに第1電極層5及び第2電極層6が存在せず、集電箔3が厚み方向GHに露出した露出部1mとなっている。
次いで、上記正極板1の製造方法について説明する(図2〜図6参照)。予め、第1電極層5及び第2電極層6の形成に用いる電極ペーストDPを用意しておく。具体的には、正極活物質(本実施形態ではリチウム遷移金属複合酸化物)、導電材(本実施形態ではアセチレンブラック)及び結着剤(本実施形態ではポリフッ化ビニリデン)を、溶媒(本実施形態では、N−メチル−2−ピロリドン)と共に混練して、電極ペーストDPを得る。
そして、まず「第1塗工工程S1」において、塗工装置100を用いて、電極ペーストDPを集電箔3の第1主面3a上に塗布して第1塗膜5xを形成する。この集電箔3上に第1塗膜5xを有する電極板を、「未乾燥片側電極板1x」ともいう。
塗工装置100は、電極ペーストDPを集電箔3上に塗布する塗工ダイ110と、集電箔3を搬送するバックアップロール120と、塗工ダイ110のダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気(間隙気体)ARを吸引する吸引機構130と、吸引機構130の第1ペースト貯留部135に貯留された電極ペーストDP(吸込ペーストDPa,貯留ペーストDPb)を排出する排出機構(吸引排出機構)140とを備える。
このうち塗工ダイ110は、ダイ吐出部111、マニホールド113等を有する。ダイ吐出部111は、塗工ダイ110の先端(図4〜図6中、右方)に位置し、後述するバックアップロール120により搬送される集電箔3に向けて、電極ペーストDPを吐出する部位である。また、マニホールド113は、ペーストタンク(不図示)から供給された電極ペーストDPを一旦貯留する部位である。
バックアップロール120は、塗工ダイ110のダイ吐出部111に対向する位置(図4〜図6中、ダイ吐出部111のすぐ右側)に配置されており、塗工時には、このバックアップロール120を図4〜図6中、時計回りに回転させることにより、バックアップロール120に巻き付けた集電箔3を搬送する。
吸引機構130は、塗工時に、塗工ダイ110のダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気ARを吸引して、ダイ吐出部111と集電箔3との間の空間を減圧するものである。ダイ吐出部111と集電箔3との間の空間の減圧度を変化させることにより、後述する第1塗膜5x及び第2塗膜6xの塗工幅を調整できる。具体的には、ダイ吐出部111と集電箔3との間の空間の減圧度を高くするほど、第1塗膜5x及び第2塗膜6xの塗工幅が大きくなる。また、吸引機構130は、ダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気ARを吸引しているので、塗工の際に間隙空気ARが巻き込まれて第1塗膜5x及び第2塗膜6xの中に入り込むのを防止できる。
この吸引機構130は、吸引口131と、第1吸引装置133と、吸引口131と吸引装置との間を結ぶ第1経路132と、吸引口131に通じる第1ペースト貯留部135とを有する。このうち吸引口131は、ダイ吐出部111の近傍、具体的には、ダイ吐出部111の上流側(集電箔3の搬送方向の上流側)に、ダイ吐出部111に隣接した位置に配置されている。この吸引口131の幅方向(図4〜図6中、紙面に直交する方向)の寸法は、ダイ吐出部111の幅方向の寸法とほぼ同じであり、幅方向の全体にわたってダイ吐出部111に吸引口131が隣接する形態で吸引口131が配置されている。これにより、ダイ吐出部111の幅方向の全体にわたり、ダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気ARを吸引口131から吸引できる。
第1吸引装置133は、吸引口131、及び、この吸引口131から斜め下方(図4〜図6中、斜め左下方)に延びる第1経路132を通じて、ダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気ARを吸引する装置である。本実施形態では、第1吸引装置133として、ブロアを用いている。この第1吸引装置(ブロア)133の吸引量(回転数)を変化させることで、ダイ吐出部111と集電箔3との間の空間の減圧度を変化させることができ、第1塗膜5x及び第2塗膜6xの塗工幅を調整できる。具体的には、第1吸引装置(ブロア)133の吸引量(回転数)を多くするほど、ダイ吐出部111と集電箔3との間の空間の減圧度が高くなって、第1塗膜5x及び第2塗膜6xの塗工幅が大きくなる。
ところで、吸引機構130によりダイ吐出部111と集電箔3との間の空間を減圧しつつ、電極ペーストDPを集電箔3へ塗布すると、ダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気ARを吸引機構130内に吸い込むだけでなく、ダイ吐出部111から吐出された電極ペーストDPの一部も吸引機構130内に吸い込んでしまう。そこで本実施形態の吸引機構130では、ダイ吐出部111から吐出された電極ペーストDPのうち、吸引口を131を通じて吸い込んだ吸込ペーストDPaを、この第1ペースト貯留部135内に貯留する。具体的には、前述の第1経路132は、吸引口131から斜め下方に延びているのに対し、第1ペースト貯留部135は、吸引口131の直ぐ下方に設けられている。吸引口131を通じて一緒に吸い込んだ間隙空気AR及び吸込ペーストDPaのうち、間隙空気ARは、第1吸引装置133により吸引されて、吸引口131から斜め下方に向かって進み、第1経路132を通じて第1吸引装置133に至る。一方、吸込ペーストDPaの粒子は、第1吸引装置133による吸引力のほか、重力も加わって、間隙空気ARよりも更に下方に向かって進むため、間隙空気ARと分離され、第1ペースト貯留部135の内面に当たって第1ペースト貯留部135内に貯留される。
このような第1ペースト貯留部135を吸引機構130に設けたことにより、吸引口131を通じて吸い込んだ吸込ペーストDPaが、第1経路132内に入って、第1吸引装置133まで達することを防止できる。従って、吸込ペーストDPaによって、第1吸引装置133の吸引力が低下したり、第1吸引装置133が故障するなどの不具合が生じるのを防止できる。
また、第1ペースト貯留部135内には、液面レベルセンサ137が配置されており、第1ペースト貯留部135内に貯留された吸込ペーストDPa(貯留ペーストDPb)の量(液面高さ)を測定できるように構成されている。なお、第1ペースト貯留部135は、本実施形態では、透明な樹脂で形成しているため、貯留された吸込ペーストDPaの量を、作業者が目視で確認することもできる。
次に、排出機構140について説明する。この排出機構140は、吸引機構130の第1ペースト貯留部135に貯留された貯留ペーストDPbを、排出機構140内に排出し、更には塗工装置100の外部に排出するものである。排出機構140は、第1ペースト貯留部135の底部に設けられた第1バルブ141と、第2吸引装置143と、第1バルブ141と第2吸引装置143との間を結ぶ第2経路142と、第2経路142の途中に設けられた第2ペースト貯留部145と、第2ペースト貯留部145の底部に設けられた第2バルブ147とを有する。
このうち第2吸引装置143は、第1バルブ141及び第2経路142を通じて、第1ペースト貯留部135に貯留された貯留ペーストDPbを吸引する装置である。本実施形態では、第2吸引装置143として、ブロアを用いている。この第2吸引装置143は、排出機構140内の減圧度を、吸引機構130内の減圧度(第1ペースト貯留部135内の減圧度)よりも1〜10%高くできる。このため、吸引機構130の内部と排出機構140の内部との気圧差により、吸引機構130の第1ペースト貯留部135内に貯留された貯留ペーストDPbを、吸引して排出機構140内に排出できる。
第2ペースト貯留部145は、第2経路142の途中に第2経路の142下方に設けられており、吸引機構130の第1ペースト貯留部135から排出機構140内に排出された貯留ペーストDPbは、第1バルブ141及び第2経路142を通じて、この第2ペースト貯留部145内に貯留される。
このような塗工装置100を用いて第1塗工工程S1を行い、電極ペーストDPを集電箔3の第1主面3a上に塗布して第1塗膜5xを形成する。まず、図3のステップS11において、第1吸引装置133を作動させて、吸引口131及び第1経路132を通じてダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気ARを吸引し、ダイ吐出部111と集電箔3との間の空間を減圧する。
その後、ステップS12に進み、電極ペーストDPの集電箔3の第1主面3a上への塗工(第1塗膜5xの形成)を開始する。具体的には、塗工ダイ110のダイ吐出部111から、バックアップロール120により搬送される集電箔3の第1主面3aに向けて、電極ペーストDPを吐出して、集電箔3の第1主面3a上に第1塗膜5xを連続的に形成する。
この塗工の際、ダイ吐出部111から吐出された電極ペーストDPの一部は、間隙空気ARと共に吸引口131を通じて吸引機構130内に吸い込まれてしまう。しかし、本実施形態では、吸い込んだ電極ペーストDP(吸込ペーストDPa)は、間隙空気ARと分離して、吸引機構130に設けた第1ペースト貯留部135内に溜まるので、吸込ペーストDPaが第1経路132を通じて第1吸引装置133まで達するのを防止できる。従って、この塗工装置100では、吸込ペーストDPaによって、第1吸引装置133の吸引力が低下したり、第1吸引装置133が故障するなどの不具合を防止できる。
ステップS12で塗工を開始した後は、ステップS13において、所定の塗工終了条件(例えば、集電箔3のロールを新たなロールに取り替える)になったと判断されるまで、塗工を続ける。一方、ステップS13で所定の塗工終了条件になったと判断された場合には、ステップS14に進んで、塗工を終了する。その後、ステップS15に進んで、第1吸引装置133を停止して、ダイ吐出部111と集電箔3との間の間隙空気ARの吸引を停止する。かくして、第1塗工工程S1が終了する。
また、ステップS12で塗工が開始されると、並行してステップS16〜ステップS20に示す各ステップが行われる。具体的には、まずステップS16において、吸引機構130の第1ペースト貯留部135内に貯留された吸込ペーストDPa(貯留ペーストDPb)の量(液面高さ)が、第1基準量(第1基準高さ)に達したか否かを、液面レベルセンサ137を用いて判断する。
ここで、NO、即ち、貯留ペーストDPbの量(液面高さ)が第1基準量(第1基準高さ)に達していない場合には、貯留ペーストDPbの量(液面高さ)が第1基準量(第1基準高さ)に達するまで、このステップS16を繰り返す。
一方、YES、即ち、貯留ペーストDPbの量(液面高さ)が第1基準量(第1基準高さ)に達した場合には、次のステップS17に進んで、第2吸引装置143を作動させて、排出機構140内の減圧度が吸引機構130内(第1ペースト貯留部135内)の減圧度よりも高くなるまで減圧する。その後、第1ペースト貯留部135の底部に設けた第1バルブ141を開いて、第1ペースト貯留部135内に貯留された貯留ペーストDPbを吸引して、排出機構140内に排出する。排出機構140内に排出された貯留ペーストDPbは、第1バルブ141及び第2経路142を通じて、第2ペースト貯留部145に溜まる。
第1ペースト貯留部135内に設置した液面レベルセンサ137で検知された貯留ペーストDPbの量(液面高さ)が、第2基準量(第2基準高さ)以下まで下がったら、ステップS18において、第1バルブ141を閉じる。これにより、貯留ペーストDPbの第1ペースト貯留部135から排出機構140への排出が止まる。
次に、ステップS19において、第2吸引装置143を停止して、第2吸引装置143による排出機構140内の吸引を停止する。その後、第2ペースト貯留部145の底部に設けた第2バルブ147を開いて、第2ペースト貯留部145内に貯留された貯留ペーストDPbを塗工装置100の外部に排出する。
第2ペースト貯留部145内の貯留ペーストDPbをすべて排出したら、ステップS20に進み、第2バルブ147を閉じる。その後は、前述のステップS13に進む。
第1塗工工程S1が終了したら、次に「第1乾燥工程S3」において、集電箔3の第1主面3a上の第1塗膜5xを乾燥させて第1電極層5形成する。具体的には、集電箔3上に第1塗膜5xが形成された未乾燥片側正極板1xを乾燥炉(不図示)内に搬送し、未乾燥片側正極板1xのうち第1塗膜5xに熱風を吹き付けて、第1塗膜5xを加熱乾燥させて第1電極層5を形成する。これにより、集電箔3の第1主面3a上に第1電極層5を有する片側正極板1yが形成される。
次に、「第2塗工工程S4」において、電極ペーストDPを、片側正極板1yのうち集電箔3の第2主面3b上に塗布して第2塗膜6xを形成する。この第2塗膜6xの形成も、前述の塗工装置100を用いて、第1塗工工程S1と同様に行う(図3参照)。なお、集電箔3の第1主面3a上に乾燥済みの第1電極層5を有すると共に、集電箔3の第2主面3b上に未乾燥の第2塗膜6xを有する、この電極板を、「未乾燥両側正極板1z」ともいう。
第2塗工工程S4が終了したら、次に「第2乾燥工程S6」において、第2塗膜6xを乾燥させて第2電極層6を形成する。具体的には、第2塗膜6xが形成された未乾燥両側正極板1zを乾燥炉(不図示)内に搬送し、未乾燥両側正極板1zのうち第2塗膜6xに熱風を吹き付け、第2塗膜6xを加熱乾燥させて第2電極層6を形成する。これにより、集電箔3、第1電極層5及び第2電極層6を有する正極板1wが形成される。
次に、「プレス工程S7」において、上述の正極板1wをロールプレス機(不図示)でプレスして、第1電極層5及び第2電極層6の密度をそれぞれ高める。かくして、正極板1が完成する。
以上で説明したように、正極板1の製造方法では、塗工時に吸引口131を通じて間隙空気ARと共に吸引機構130内に吸い込んだ電極ペーストDP(吸込ペーストDPa)を、第1吸引装置133に届かせることなく、間隙空気ARと分離して、第1ペースト貯留部135に貯留する。このため、吸込ペーストDPaによって第1吸引装置133の吸引力が低下したり、第1吸引装置133が故障するなどの不具合を防止できる。
更に、塗工時に、第1ペースト貯留部135内に貯留された吸込ペーストDPa(貯留ペーストDPb)を排出機構140により外部に排出する。これにより、貯留ペーストDPbが第1ペースト貯留部135から溢れ出て、溢れ出た貯留ペーストDPbにより第1吸引装置133の吸引力が低下したり、第1吸引装置133が故障することも防止できる。
また、本実施形態では、排出機構140による吸引で、第1ペースト貯留部135から貯留ペーストDPbを外部に排出するため、第1ペースト貯留部135に貯留された貯留ペーストDPbを、容易に外部に排出できる。
また、本実施形態では、塗工時に貯留ペーストDPbの量が基準量を超えたときに、貯留ペーストDPbを外部に排出するため、貯留ペーストDPbが第1ペースト貯留部135から溢れ出て、溢れ出た貯留ペーストDPbにより第1吸引装置133の吸引力が低下したり、第1吸引装置133が故障することを確実に防止できる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、電極板の製造方法として、正極板1の製造方法を例示したが、負極板の製造方法に本発明を適用することもできる。
また、実施形態では、ステップS16において、液面レベルセンサ137を利用して、第1ペースト貯留部135内の貯留ペーストDPbの量が基準量を越えた否かを判断したが、これに限られない。例えば、作業者が目視にて第1ペースト貯留部135内の貯留ペーストDPbの量を確認してもよい。
1 正極板(電極板)
3 集電箔
5 第1電極層
5x 第1塗膜
6 第2電極層
6x 第2塗膜
DP 電極ペースト
DPa 吸込ペースト
DPb 貯留ペースト
AR 間隙空気(間隙気体)
100 塗工装置
110 塗工ダイ
111 ダイ吐出部
120 バックアップロール
130 吸引機構
131 吸引口
133 第1吸引装置
135 第1ペースト貯留部
140 排出機構(吸引排出機構)
142 第2経路
143 第2吸引装置
S1 第1塗工工程
S3 第1乾燥工程
S4 第2塗工工程
S6 第2乾燥工程

Claims (2)

  1. 集電箔とこの上に形成された電極層とを備える電極板の製造方法であって、
    塗工ダイのダイ吐出部から電極ペーストを上記集電箔に向けて吐出すると共に、上記ダイ吐出部の近傍に吸引機構の吸引口を配置して、上記吸引機構のうち気体を吸引する吸引装置により上記ダイ吐出部と上記集電箔との間の間隙気体を吸引しつつ、上記集電箔上に塗膜を形成する塗工工程と、
    上記塗膜を乾燥させて上記電極層を形成する乾燥工程と、を備え、
    上記塗工工程は、
    上記ダイ吐出部から吐出された上記電極ペーストのうち、上記吸引口を通じて上記間隙気体と共に上記吸引機構内に吸い込んだ吸込ペーストを、吸い込んだ上記間隙気体と分離し、上記吸込ペーストを上記吸引装置に届かせることなく、上記吸引機構のうちペースト貯留部に一旦貯留し、
    上記ペースト貯留部内に貯留された上記吸込ペーストである貯留ペーストを、排出機構により外部に排出する
    電極板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電極板の製造方法であって、
    前記塗工工程は、前記貯留ペーストの量が基準量を超えたときに、上記貯留ペーストを外部に排出する
    電極板の製造方法。
JP2017168185A 2017-09-01 2017-09-01 電極板の製造方法 Active JP6888485B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017168185A JP6888485B2 (ja) 2017-09-01 2017-09-01 電極板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017168185A JP6888485B2 (ja) 2017-09-01 2017-09-01 電極板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019046637A JP2019046637A (ja) 2019-03-22
JP6888485B2 true JP6888485B2 (ja) 2021-06-16

Family

ID=65814623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017168185A Active JP6888485B2 (ja) 2017-09-01 2017-09-01 電極板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6888485B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2715353B2 (ja) * 1992-03-17 1998-02-18 富士写真フイルム株式会社 塗布方法
JPH10188962A (ja) * 1996-12-27 1998-07-21 Fuji Film Selltec Kk シート状極板の製造方法と非水電解質電池
KR20130060294A (ko) * 2010-09-13 2013-06-07 도요타지도샤가부시키가이샤 전지의 전극의 제조 방법 및 전지의 전극의 제조 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019046637A (ja) 2019-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9387993B2 (en) Conveyor apparatus
JP6766338B2 (ja) 電極板の製造方法及び二次電池の製造方法
JP6036324B2 (ja) 蓄電装置の製造装置および製造方法
JP6888485B2 (ja) 電極板の製造方法
JP2020087856A (ja) リチウムイオン二次電池用の電極及びリチウムイオン二次電池用の電極の製造装置
JP6705126B2 (ja) 電極板の製造方法
JP6642072B2 (ja) 二次電池の製造装置および二次電池の製造方法
WO2017154313A1 (ja) 電気化学デバイス用電極および電気化学デバイスとそれらの製造方法
JP6663245B2 (ja) エキスパンダ装置、多孔質フィルム製造装置、および多孔質フィルム製造方法
KR20220127157A (ko) 전극의 연속 제조 장치 및 연속 제조 방법
JP2018018681A (ja) 電極製造装置及び電極製造方法
JP6064558B2 (ja) 電極体の製造方法および電極捲回装置
JP7014512B2 (ja) 電池用セパレータの製造方法及び電池用セパレータ製造装置
JP2019038674A (ja) 搬送装置
CN217239528U (zh) 制袋装置和具有其的叠片设备
JP5560252B2 (ja) 捲回素子のプレス装置
JP7485314B2 (ja) 単位セルの製造装置および方法
JP2017074551A (ja) 異物除去装置、及び、異物除去方法
JP6103250B2 (ja) 蓄電装置用電極の製造方法
JP6885272B2 (ja) 電極板の製造方法
JP3714178B2 (ja) セラミックグリーンシートの製造方法
JPWO2020162578A1 (ja) 電子部品の製造方法
EP4187637A1 (en) Apparatus and method for continuously manufacturing electrode
KR102709536B1 (ko) 전극 조립체 제조 방법
KR102710171B1 (ko) 전극 조립체 제조 방법 및 전극 조립체 제조장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210503

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6888485

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151