JP6886467B2 - 水性媒体中に分散された液滴 - Google Patents

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Description

水性媒体中の水不溶性化合物の液滴の懸濁液は種々の目的に役立つ。例えば、そのような液滴がビニルモノマー及び開始剤を含むとき、モノマーは、懸濁重合プロセスで重合を受けポリマー粒子を形成する。そのようなポリマー粒子は、例えば吸着性のある樹脂として、またはイオン交換能を有する機能化された樹脂として、あるいはそれらの両方として、種々の目的に役立つ。そのような樹脂は、例えば、食品及び/または飲料の精製等の幅広い種々の目的に使用される。
かつては、水性媒体中の水不溶性ビニルモノマーの液滴の懸濁液は1つ以上の安定化化合物を加えることにより安定化された。1つの一般的な安定化化合物はゼラチンである。ゼラチンは動物に由来する製品であるため、多くの消費者はゼラチンを使用して作製された樹脂との接触を含んだ方法を使用して処理された食品または飲料を購入または消費することを望まない。典型的には、ゼラチンが使用されるとき、懸濁液は1つ以上の補助安定剤も含む。典型的な補助安定剤は水溶性ポリマーである。
US8,646,907は、レンズの表面が、ボロン酸、ボロン酸エステル、ボロン酸無水物、またはそれらの組み合わせの少なくとも1つの形態を、レンズ本体の少なくとも表面に含み、前記ボロン酸の部分が多価アルコールと錯体を形成しているコンタクトレンズについて述べている。
以下の利益の1つ以上を有する、水性媒体に分散された液滴を生成する方法を提供することが望まれる。すなわち、その方法が、ゼラチン、または他の動物性製品を使用せずに行われることと、その方法が水性媒体に分散された液滴の安定な懸濁液を生成することと、水性媒体中に分散された液滴が懸濁重合に適していることと、及び上記のような水性重合を行う結果は均一なサイズ分布のポリマービーズであること、である。
以下に本発明について述べる。
本発明の第1の態様は水性媒体中に分散された液滴を作製する方法であって、この方法は、
(i)1つ以上のボロン酸を含む有機溶液と、
(ii)ポリビニルアルコールを含む水溶液と、を接触させることを含む。
本発明の第2の態様は水性媒体に分散された液滴を含む組成物であって、液滴は1つ以上のボロン酸を含み、媒体はポリビニルアルコールを含む。
本発明の第3の態様は、懸濁重合の方法であって、この方法は、
(I)水性媒体中に分散された液滴を含む組成物を提供することであって、液滴が1つ以上のボロン酸、1つ以上のモノマー、及び1つ以上の開始剤を含み、水性媒体はポリビニルアルコールを含む、提供することと、
(II)組成物に刺激を与え(stress)、開始剤がモノマーの重合を開始することと、を含む。
以下は本発明の詳細な説明である。
本明細書で使用するとき、以下の用語は、文脈から、明らかに異なるものを示すのでなければ、指示された定義を有する。
球形の粒子はその直径で特徴付けられる。粒子が球形でない場合、その直径はその粒子と同一の体積をもつ球の直径であるとみなされる。
組成物は、15℃〜40℃を含む温度範囲にわたり液体状態であるなら、本明細書では液体であるとみなされる。
本明細書で周囲条件とは、その環境において通常生じる条件を指す。周囲条件は約23℃の温度及び約1気圧の圧力を含む。周囲条件はまた、電離性放射線、紫外線放射、反応性化学物質等のような刺激的条件が欠けているか、または正常な環境でみられる水準で存在する条件を含む。
液滴は1つ以上の液体を含む離散した粒子である。液滴中の液体量は液滴の重量に基づき80重量%以上である。液滴の集合は25μm〜2,000μmの調和平均サイズを有する。
水性媒体は、水性媒体の重量に基づいて40重量%以上の水を含む液体である。水性媒体に単一の分子として溶解された物質は水性媒体の一部とみなされる。離散した粒子として存在する物質は、計算したとき、離散粒子の50%以上が、水性媒体により囲まれている場合、水性媒体に分散していると言われる。水性媒体に分散されている粒子は、例えば、懸濁液、分散体、エマルション、ラテックス、またはそれらの組み合わせの形で存在できる。粒子を含み、そして水性媒体を含み、そして機械的攪拌を受けている、容器の中の組成物は、粒子が上記の基準に適合しているなら、たとえ、機械的攪拌が、粒子が容器の底へ沈殿すること、容器の上部に浮き上がること、互いに凝固すること、互いに凝集すること、または別のやり方で分散されていない態様になることを防ぐために必要であっても、水性媒体中に分散された粒子を有するとみなされる。
有機溶液は有機媒体の重量に基づき20重量%以下の水を含む液体である。有機溶液は2以上の異なる化合物を含む。有機溶液に存在する化合物の全ては分子レベルで互いに密接に混合されている。
ボロン酸は構造Iをもつ化合物である。
Figure 0006886467
ここで、Rは1つ以上の炭素原子を含む化学基である。構造I中に示されるホウ素原子は、基R中の炭素原子に結合している。ボロン酸は、構造Iに示されるようなプロトン化された形、または、構造Iに示された水素原子の1つまたは両方が除かれているアニオンの形である。
「樹脂」は本明細書で使用するとき、「ポリマー」と同義語である。「ポリマー」は、本明細書で使用するとき、より小さい化学的繰り返し単位の反応生成物からなる比較的大きな分子である。ポリマーは直鎖、分岐、星型、環状、超分岐、架橋、またはそれらの組み合わせである構造をもつことができる。ポリマーは1タイプの繰り返し単位をもつことができ(「ホモポリマー」)、またはそれらは1より多いタイプの繰り返し単位をもつことができる(「コポリマー」)。コポリマーは、無秩序に、連続的に、ブロックを形成して、その他の配列、またはそれらの混合または組み合わせで、配列した種々のタイプの繰り返し単位をもつことができる。ポリマーは2,000以上の重量平均分子量をもつ。
互いに反応してポリマーの繰り返し単位を形成できる分子は、本明細書では「モノマー」として理解される。そのように形成された繰り返し単位は、本明細書ではモノマーの「重合化された単位」として理解される。
ビニルモノマーは構造IIを有する。
Figure 0006886467
ここでは、R、R、R、及びRのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、脂肪族基(例えば、アルキル基のような)、置換脂肪族基、アリール基、置換アリール基、別の置換または非置換有機基、または、それらのいずれかの組み合わせである。ビニルモノマーは1,000未満の分子量をもつ。ビニルモノマーは、例えば、スチレン、置換スチレン、ジエン、エチレン、エチレン誘導体、及びそれらの混合物を含む。エチレン誘導体は、例えば、以下のものの非置換及び置換体を含む。酢酸ビニル及びアクリル酸モノマー。アクリル性モノマーは、置換及び非置換(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、置換及び非置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル、置換及び非置換(メタ)アクリル酸アミド、及びそれらの混合物から選択されるモノマーである。本明細書で使用されるとき、接頭辞「(メタ)アクリル」は、アクリル−またはメタクリル−のいずれかを意味する。「置換」は、例えば、アルキル基、アルケニル基、ビニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基、アミノ基、置換アミノ基、他の官能基、及びそれらの組み合わせのような少なくとも1つの付着した化学基をもつことを意味する。
本明細書で使用するとき、ビニル芳香族モノマーはR、R、R、及びRの1つ以上が1つ以上の芳香族環を含むビニルモノマーである。
モノビニルモノマーは、1分子当たり正確に1つの非芳香族性炭素−炭素二重稀有合をもつビニルモノマーである。多ビニルモノマーは、1分子当たり2つ以上の非芳香族性炭素−炭素二重結合をもつビニルモノマーである。
ビニルポリマーは、ポリマーの重量に基づき、重合した単位の90重量%以上が、1つ以上のビニルモノマーの重合した単位であるポリマーである。アクリル性ポリマーは、ポリマーの重量に基づいて50重量%以上の重合した単位が、アクリル性モノマーの重合した単位である、ビニルポリマーである。ビニル芳香族ポリマーは、ポリマーの重量に基づいて、重合した単位の50重量%以上がビニル芳香族モノマーの重合した単位であるポリマーである。
ポリビニルアルコール(PVOH)は、公称構造IIIをもつ。
Figure 0006886467
ここで、nは100以上である。また、重合した単位の間の結合の0〜20モル%は、頭−尾構造であり、これは−[−CH−C(X)H−]−[−C(X)H−CH−]−であり、及び重合した単位の間の結合の80モル%〜100モル%は頭−頭構造であり、これは、−[−CH−C(X)H−]−[−CH−C(X)H−]−であり、各Xは、独立して−OHまたは−OC(O)CHである。典型的には、PVOHは、酢酸ビニルの重合の後に、重合した単位の75モル%〜100モル%の加水分解が続き酢酸エステル基をヒドロキシル基へ転換することにより作製される。
PVOHは、パラメーター「加水分解%」で特徴付けられ、これは、頭−頭構造、または頭−尾構造のいずれかの中にある、構造IIIに示された構造をもつ重合された単位のモル%である。PVOHは75%〜100%加水分解されている。加水分解されていない重合された単位は、構造−CH−C(X)H−(ここでXは、−OC(O)CHである)を有するとみなされる。
本明細書で使用されるとき、開始剤は周囲条件では安定であり、しかし、ある条件下では、フリーラジカルをもつ1つ以上のフラグメントを生成できる分子であり、そのフラグメントはモノマーと相互作用してフリーラジカル重合プロセスを開始できる。フリーラジカルをもつフラグメントを生成させる条件は、例えば、高温、酸化還元反応への関与、紫外線及び/または電離性放射線への暴露、またはそれらの組み合わせを含む。
粒子の集合は、粒子の直径により特徴づけられる。粒子の集合は、本明細書では直径D10、D50、及びD60により特徴づけられる。D10は粒子の集合の、正確に10体積%がD10以下の直径をもつ値である。D50は粒子の集合の、正確に50体積%がD50以下の直径をもつような値である。D60は粒子の集合の、正確に60体積%がD60以下の直径をもつような値である。パラメーターD10、D50、及びD60は粒子の集合のサンプルを水に加え薄いスラリーを形成し、そしてD10、D50、及びD60を決定するためにレーザー光散乱を使用することにより決定される。
粒子の集合はまた、均一度(UC)により特徴づけることができ、これは本明細書ではUC=D60/D10として定義される。粒子の集合の別の有用な特徴付けは「LT355」であり、これは、355μm未満の直径をもつ粒子の体積パーセントである。
粒子の集合の調和平均サイズ(HMS)は、式により与えられる。
Figure 0006886467
ここで、dは、個々の粒子の直径であり、総和の指数iは個々の粒子ごと全てに取られ、Nは粒子の数である。
本発明は1つ以上のボロン酸と関係する。好ましいボロン酸は、上記に示す構造Iを有し、ここでR基は1つ以上の芳香族環を含む。さらに好ましくは、構造Iに示されるホウ素原子はR基の芳香族環の構成元素である炭素原子に結合している。さらに好ましくは、R基は構造IVをもつ。
Figure 0006886467
ここで、Rはアルキルまたはアルケニル基であり、好ましくは、Rは1〜6個の炭素原子を有する。さらに好ましくは、R基はフェニルまたは置換されたフェニル基である。さらに好ましいボロン酸はフェニルボロン酸、ブチルフェニルボロン酸、4−ビニルフェニルボロン酸、及びそれらの混合物であり、さらに好ましくは、4−ビニルフェニルボロン酸である。
ボロン酸は有機溶液に溶かされる。好ましくは、ボロン酸は有機溶液の重量に基づき、有機溶液中に、0.002重量%以上、より好ましくは0.004重量%以上、より好ましくは0.006重量%以上の量で存在する。好ましくは、ボロン酸は有機溶液の重量に基づき、有機溶液中に0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下、より好ましくは0.03重量%以下、より好ましくは0.02重量%以下の量で存在する。
好ましくは、有機溶液は1つ以上のモノマーを含む。
好ましいモノマーは、ビニルモノマーである。好ましいビニルモノマーはスチレン性モノマー、アクリル性モノマー、及びそれらの混合物である。好ましくは、使用される全てのモノマーはビニル芳香族モノマー、アクリル性モノマー、及びそれらの混合物から選択される。より好ましくは、ビニル芳香族モノマーから選択される。より好ましくは、使用される全てのモノマーはビニル芳香族モノマーから選択される。好ましくは、ビニルモノマーは1つ以上のモノ官能性ビニルモノマーを含む。好ましくは、モノ官能性ビニルモノマーはアクリル性及びスチレン性モノ官能性モノマーである。より好ましくは、モノ官能性スチレン性モノマーである。より好ましくは、スチレンである。好ましくは、ビニルモノマーは1つ以上の多官能性ビニルモノマーを含む。好ましい多官能性ビニルモノマーは多官能性スチレン性モノマーである。より好ましくはジビニルベンゼンである。
好ましくは、塩化ビニルは殆ど、または全く存在しない。好ましくは、塩化ビニルの量は、全モノマーの総重量に基づき、0重量%〜0.1重量%、より好ましくは0重量%〜0.01重量%、より好ましくは0重量%である。
好ましくは、有機溶液中のモノビニルモノマーの量は、有機溶液の重量に基づき20重量%以上、より好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは84重量%以上、より好ましくは88重量%以上である。好ましくは、有機溶液中のモノビニルモノマーの量は、有機溶液の重量に基づき99.9重量%以下、より好ましくは99重量%以下、より好ましくは98重量%以下、より好ましくは96重量%以下、より好ましくは94重量%以下、より好ましくは92重量%以下である。
好ましくは、有機溶液中の多ビニルモノマーの量は、有機溶液の重量に基づき0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、より好ましくは4重量%以上、より好ましくは6重量%以上、より好ましくは8重量%以上である。好ましくは、有機溶液中の多ビニルモノマーの量は、有機溶液の重量に基づき80重量%以下、より好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以下、より好ましくは16重量%以下、より好ましくは12重量%以下である。
有機溶液は、好ましくは、1つ以上の開始剤を含む。好ましい開始剤は、100mLの水に25℃で、1g以下、より好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.2g以下、より好ましくは0.1g以下の溶解性をもつ。過酸化物及びヒドロパーオキシド開始剤が好ましい。より好ましくは、過酸化物開始剤である。より好ましくは、過酸化ベンゾイル及びその誘導体である。より好ましくは、過酸化ベンゾイルである。好ましくは有機溶液中の開始剤の量は、有機溶液の重量に基づき0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.2重量%以上である。好ましくは、有機溶液中の開始剤の量は、有機溶液の重量に基づき2重量%以下、より好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下である。
任意に、有機溶液は、追加的に硫黄を含む。硫黄が存在するとき、硫黄の好ましい量は、有機溶液の重量に基づき0.001重量%以上である。硫黄が存在するとき、硫黄の好ましい量は、有機溶液の重量に基づき0.02重量%以下である。
有機溶液は、任意に1つ以上のポロゲンを含む。ポロゲンは25℃で液体であり、そして水における25℃での溶解性は100gの水について0.5g未満である。ポロゲンは25℃で有機溶液に可溶である(有機溶液に存在する量で)。モノマー及びポロゲンの両方が有機溶液に存在するとき、ポロゲンは好ましくはモノマーの重合により形成されるポリマーがポロゲンに溶けないように選ばれる。すなわち、ポロゲンへの25℃におけるそのようなポリマーの溶解性は100gのポロゲン当たり1g未満である。ポロゲンが存在するとき、好ましいポロゲンは脂肪族炭化水素、脂肪族アルコール、芳香族エステル、アルキル脂肪酸、及びそれらの混合物である。いくつかの実施形態では(本明細書では、「ポロゲンリッチ」実施形態)、ポロゲンの量は、有機溶液の重量に基づき10重量%以上である。ポロゲンリッチ実施形態では、ポロゲンの量は、有機溶液の重量に基づき10重量%以上、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上である。ポロゲンリッチ実施形態では、ポロゲンの量は、有機溶液の重量に基づき60重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。いくつかの実施形態(本明細書では「ポロゲンプア」実施形態)では、ポロゲンの量は、有機溶液の重量に基づき5重量%以下である。ポロゲンプア実施形態では、ポロゲンの量は、有機溶液の重量に基づき0重量%〜5重量%、好ましくは0重量%〜2重量%、より好ましくは0重量%〜1重量%、より好ましくは0重量%〜0.1重量%、より好ましくは0重量%である。
好ましくは、有機溶液に存在する全ての成分は分子レベルで互いに親密に混合される。この陳述の説明のため、0.01%ボロン酸、0.3%開始剤、10%多ビニルモノマーを含み、残部がモノビニルモノマーである説明に役立つ実施形態を考慮できる。この実施形態では、モノマーは、全て使用された割合で互いに混和でき、残部の成分は、モノマー混合物中に溶けている。
好ましくは、有機溶液中において、全てのモノマー、全ての開始剤、全てのポロゲン、硫黄、及び全てのボロン酸の重量の合計は、有機溶液の重量に基づき75重量%〜100重量%、より好ましくは90重量%〜100重量%、より好ましくは95重量%〜100重量%、より好ましくは99重量%〜100重量%、より好ましくは99.5重量%〜100重量%である。
ポロゲンプア実施形態において、好ましくは、有機溶液中のモノマーの量は、有機溶液の重量に基づき90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、より好ましくは98重量%以上、より好ましくは99重量%以上である。好ましくは、有機溶液中のモノマーの量は、有機溶液の重量に基づき99.9重量%以下である。
本発明はPVOHを含む水溶液を含む。好ましくは、PVOHは水溶液に溶解されている。好ましくは、PVOHは325以上の重合度、より好ましくは700以上、より好ましくは900以上の重合度を有する。好ましくは、PVOHは5,000以下の重合度を有する。
好ましくは、PVOHは80%以上、より好ましくは85%以上の加水分解%を有する。好ましくは、PVOHは95%以下の加水分解%、より好ましくは、90%以下の加水分解%を有する。
好ましくは、PVOHの量は、水溶液の重量に基づき0.01重量%以上、より好ましくは0.02重量%以上、より好ましくは0.04重量%以上である。好ましくは、PVOHの総量は、水の重量に基づき0.5重量%以下、より好ましくは0.2重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下である。
水溶液は、任意に、水溶液に溶解されている1つ以上のセルロース誘導体を含む。セルロース誘導体の中で、好ましくは、カルボキシメチルメチルセルロース(CMMC)である。CMMCが存在するとき、好ましい量は、水溶液の重量に基づき0.01重量%以上、より好ましくは0.02重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上である。CMMCが存在するとき、好ましい量は、水溶液の重量に基づき1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.2重量%以下である。
水溶液は好ましくは、水溶液に溶解した1つ以上の窒素含有無機塩を含む。無機塩はカチオン及びアニオンを有する。好ましいカチオンはナトリウム、カリウム、及びそれらの混合物であり、より好ましくは、ナトリウムである。好ましいアニオンは亜硝酸、硝酸及びそれらの混合物であり、より好ましくは、硝酸である。溶解無機塩の好ましい量は、無機溶液の重量に基づき0.002重量%以上、より好ましくは0.005重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上である。溶解された無機塩の好ましい量は、無機溶液の重量に基づき0.2重量%以下、より好ましくは、0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下、より好ましくは0.02重量%以下である。
好ましくは、水溶液中の水量は、水溶液の重量に基づき90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上、より好ましくは99.5重量%以上である。水溶液中の水量は、水溶液の重量に基づき99.99重量%以下である。
本発明の実施において、水溶液と有機溶液は互いに接触し混合物を形成する。好ましくは、有機溶液の量は、混合物の重量に基づき10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上である。好ましくは、有機溶液の量は、混合物の重量に基づき60重量%以下、より好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。
好ましくは、混合物は機械的攪拌を受ける。好ましくは、機械的攪拌に続き、混合物は水性媒体中に分散された液滴の形状をもつ。得られた組成物は、水性媒体中に液滴が分散されていて、本明細書では、懸濁液として理解される。好ましくは、液滴の体積分率は、混合物の体積に基づき0.2以上、より好ましくは0.25以上、より好ましくは0.30以上、より好ましくは0.35以上である。好ましくは、液滴の体積分率は、混合物の体積に基づき0.55以下であり、より好ましくは、0.50以下であり、より好ましくは、0.45以下である。
機械的攪拌はいかなる装置によっても行うことができる。機械的攪拌の適した方法は、例えば、振とう、かき回し、均一化、スタティックミキサーの通過、ジェッティング法、及びそれらの組み合わせを含む。好ましいのはジェッティング法である。適したジェッティング法はUS4,444,960及びUS4,623,706に記載されている。
液滴の適した、好ましい成分及び量は有機溶液について先に述べたものと同一である。液滴の組成は懸濁液を作製するプロセスで使用された有機溶液の組成と正確に同一ではない場合がある。
水性媒体の適した、好ましい成分及び量は、水溶液について先にのべたものと同一である。水性媒体の組成は懸濁液を作製するプロセスで使用された有機溶液の組成と正確に同一ではない場合がある。
好ましくは、液滴の調和平均サイズは100μm以上であり、より好ましくは200μm以上であり、より好ましくは300μm以上、より好ましくは400μm以上である。好ましくは、液滴の調和平均サイズは2,000μm以下、より好ましくは1,500μm以下、より好ましくは1,000μm以下である。
ゼラチンは懸濁液に存在しても、存在しなくてもよい。ゼラチンが存在するとき、その量は、水の重量に基づき2重量%以下、または1重量%以下、または0.5重量%以下である。好ましい実施形態は、ゼラチンを殆どまたは全く含まない。好ましくは、ゼラチンの量はゼラチンの量が、水の重量に基づいて0重量%〜0.01重量%、より好ましくは0重量%〜0.001重量%であるほど十分に低い。より好ましくは、ゼラチンの量は、ゼロである。
懸濁液はホウ酸を含んでもよく、含まなくてもよい。ホウ酸が存在するとき、その量は、水の重量に基づき2重量%以下、または1重量%以下、または0.5重量%以下である。好ましくは、懸濁液はホウ酸を殆ど含まず、または全く含まない。好ましくは、懸濁液中のホウ酸の量は十分に低く、ホウ酸の量は、水の重量に基づき0重量%〜0.01重量%、より好ましくは0重量%である。
懸濁液はいずれかの原子価でクロムを含んでもよく、含まなくてもよい。好ましくは、懸濁液はクロムを殆ど含まず、または全く含まない。好ましくは、懸濁液中のクロム原子の量は、クロム原子の量が、懸濁液の重量に基づき0重量%〜0.01重量%、より好ましくは0重量%である程十分に低い。
懸濁液の好ましい使用は、懸濁重合のプロセスの開始点としてである。
重合条件は、開始剤が重合プロセスを開始するために十分なフリーラジカルを形成する条件、を含む。例えば、熱的開始剤が使用されるとき、重合条件は、フリーラジカルを形成するため開始剤分子の相当部分が分解するために十分高い25℃より高温を達成することを含む。別の実施例では、光開始剤が使用される場合、重合条件は開始剤を、開始剤分子の相当部分が分解しフリーラジカルを形成するに十分な低い波長及び、十分な高い強度の放射に暴露することを含む。別の実施例では、開始剤が酸化還元開始剤であるとき、重合条件は相当数のフリーラジカルが生成されるように酸化剤及び還元剤の両方が十分高い濃度で存在することを含む。好ましくは、熱的開始剤が使用される。好ましくは、重合条件は50℃以上、より好ましくは65℃以上、より好ましくは75℃以上の温度を含む。好ましくは、熱的開始剤が使用されるとき、懸濁液は15℃〜30℃の範囲内にある温度または温度範囲で提供され、その後、温度は重合条件にまで上昇する。
重合プロセスを行うに際して、例えば、機械的攪拌、温度、pH、または、あるそれらの組み合わせは、プロセスの間に変化し得る。
好ましくは、重合プロセスはビニル重合プロセスである。好ましくは、重合は液滴の内部で起こる。好ましくは、重合プロセスは懸濁重合プロセスである。
好ましくは、重合プロセスは重合組成物を生じる。好ましくは、重合組成物は重合粒子を含む。重合粒子は、25℃で固体であり、そして重合粒子の重量に基づいて80重量%以上、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上の量でポリマーを含む粒子である。
好ましくは、ポリマー粒子は100μm〜1,500μmの体積平均粒子サイズを有する。
重合粒子中の好ましいポリマーは、上記の好ましいモノマーのフリーラジカル重合により形成されたポリマーである。好ましくは、ポリマーは、ポリマーの重量に基づき25重量%以上、より好ましくは50重量%以上、より好ましくは75重量%以上、より好ましくは90重量%以上の量でビニルモノマーの重合した単位を含む。
本発明はいずれかの特定の理論に制限されない。以下の議論は本発明に関連し得る思想のいくつかを説明することに役立ち得る。
一度、液滴のサイズの分布が、水性媒体の中で有機液滴の懸濁液において定まると、このサイズの分布を、重合プロセスを通じて維持することが望ましいことが多く、かつ時に必要である。これは、液滴がジェッティング法により形成されるような場合に、懸濁液の液滴のサイズの分散が非常に均一であるシステムにおいて、特に重要である。
懸濁液のサイズの分布を維持するために必要な水相の重要な属性は、1)液滴の間で直接的な有機−有機接触が生じ、合体に到ることを防ぐための液滴の表面の十分な保護と、2)せん断力の働く場にあって、「新」表面の形成、及びそれにより所与の液滴が小さい液滴に千切れることを最小にするための界面のエネルギー及び表面の特性、である。
いずれの所与のシステムに関しても、普通、これらの2つの属性の間にバランスが成り立っている。合体に対する保護は、普通、水性の可溶性保護ポリマーの濃度が上昇し、より多くのポリマーが液滴の表面に到達するにつれ向上する。これは、液滴の直接の接触に対し、より大きな立体的抵抗を与えることにより保護を向上するものである。しかし、同時に保護ポリマーの増大した表面濃度は界面エネルギーを減少させる傾向があり、千切れる可能性を高める結果になる。
最大の「流量」(流量が高いと、液滴はより「分離され」、衝突頻度を最小に、したがって合体を最小にする)と最小のせん断(千切れを最小にする)を持つシステムが望ましいので、攪拌システムの設計は、このつり合いに影響を及ぼし得る。しかし、攪拌システムはサイズ分布以外の要件を有するため(主に伝熱及び製品品質)、このアプローチには実施上の限度がある。懸濁液サイズの分布の保存(特に、均一なサイズ分布)が望ましい及び/または必要であるシステムに関しては、化学が、合体及び千切れの最小化の両方の間で、できる限り最適化される必要がある。
表面「構造」の発達はこの最適化されたバランスを達成するための1つのアプローチである。液滴全体の周りの「架橋された」または「複合された」層の形成は、液滴表面における個々のポリマー鎖が架橋されていないシステムと比較して、合体に対する保護を向上させるはずである。所与の位置におけるポリマーの可動性は、網状組織により制限され、直接的な液滴−液滴の接触の可能性を低下させる。同時に、網状組織の形態が、ポリマーを柔軟(硬直に対する)にするような場合、せん断力の働く場にある表面は、「断裂」するよりも変形しやすいであろうことが予想できる。
このタイプのポリマー網状組織の発達は、今や、ポリビニルアルコールとホウ酸/ホウ酸エステルの相互作用により起こることが知られている。この化学は、水中で行われ、非常に変形し易い「粘着性の」ポリマー相の沈殿を生じるようである。本発明のアプローチは、バルク水相ではなく、液滴の表面にこのタイプポリマーを生成することである。これを達成した手段は有機相に有機可溶性ボロン酸を加えることである。ボロン酸の一部は、液滴の界面に存在すると予想され、そこでPVOHの架橋が起こり得る。
本発明の態様には以下の態様1〜6が含まれる。
[態様1]水性媒体中に分散された液滴を含む組成物であって、前記液滴が、1つ以上のボロン酸を含み、前記水性媒体が、ポリビニルアルコールを含む、組成物。
[態様2]前記1つ以上のボロン酸が、前記液滴の重量に基づき0.0015重量%〜0.03重量%の量で存在する、態様1に記載の組成物。
[態様3]前記ポリビニルアルコールが、前記水性媒体の重量に基づき0.01重量%〜0.5重量%の量で存在する、態様1に記載の組成物。
[態様4]前記液滴が、1つ以上のモノマー及び1つ以上の開始剤をさらに含む、態様1に記載の組成物。
[態様5]前記液滴が、1つ以上のモノマー及び1つ以上の開始剤をさらに含み、前記1つ以上のモノマーが、前記液滴の重量に基づき95重量%〜99.99重量%の量で存在する、態様1に記載の組成物。
[態様6]前記液滴が1つ以上のポロゲンをさらに含み、前記1つ以上のポロゲンが、前記液滴の重量に基づき10重量%〜60重量%の量で存在する、態様1に記載の組成物。
以下は本発明の実施例である。
以下の原材料が使用された。
DI水=脱イオン水
CMMC=カルボキシメチルメチルセルロース
PVOH1=SelVol(商標)523ポリビニルアルコール、87〜89加水分解%、重合度1000〜1500、Sekisui Specialty Chemicals製
PVOH2=SelVol(商標)540ポリビニルアルコール、87〜89加水分解%、重合度1600〜2200、Sekisui Specialty Chemicals製
DVB=ジビニルベンゼン(純度、63重量%)
BPO=過酸化ベンゾイル(純度、75重量%)
スチレン(純度>99%)
VPBA=4−ビニルフェニルボロン
界面張力試験
組成物は以下のように、界面張力試験(IFT)を受けた。
Kruss EasyDyne Model K20 張力計(DuNuoyリング法)で界面張力試験が行われた。機器の試験リングの直径の少なくとも2倍の直径の皿が提供された。試験リングを完全に覆うほど十分に深い水溶液の層を皿に作り、試験リングを水溶液にかろうじて沈む程度まで下降させた。有機溶液をゆっくりと水溶液の上に注ぎ、水溶液の上に静置する有機溶液の層を形成した。サンプルを平衡させ、その後皿を下降させた。リングの位置を維持するために必要な力が界面張力を測定するために使用され、これをセンチメートル当たりのダイン、すなわちd/cmで報告した。また、皿を下降させる間のサンプル挙動も観察した。挙動の種類は以下の通りであった。
a)正常:IFT試験の正常な挙動:リングは水/有機界面を通り抜け、次いで、ある非常に短い距離で界面がリングから分離して有機層に入る。有機層の上面がリングの下に下降したとき、リングには構造物は付着していない。
b)膜:皿が下降するとき、水溶液と有機溶液との間の界面は、破断しない膜の様に挙動した。リングが有機溶液の層の中を通り抜けるとき、見かけの膜がリングに付着したままであり、リングを覆って水溶液と有機溶液との間の界面と接触し続けた。これは、有機層がリングより下に下がってもなお続いている。リングが有機溶液層を通り抜けるときは「IFT」値(リングに作用される力)は比較的低いままであり(下記表に「IFT」として報告)、リングが有機溶液層と空気との間の界面を通り抜けるとき、比較的高い値に跳ね上がった(下記「観察」に「空気IFT」として報告)。
c)皮:試験終了時、皿が下降すると、1本、時には数本のひもがリングに付着しているのが見られた。これらのひもは、非常に細いが(100μm未満に見積もられる)、長さが3〜4cmにもなり得る。このひもは時には、リングから水溶液及び有機溶液を入れた容器の端へ延びている。IFTの計測が進行中の間、「膜」の挙動が観察されるとき、殆ど常にひもの存在が見られた。
d)沈殿:白色沈殿物が試験を始める前に水層中に形成された。いくつかのケースでは、リングはモノマー層を通り抜けなかった。
膜/皮の挙動が望ましく、これは、高分子量のポリマーが強く付着された層(または多層)により液滴の合体に抵抗する、高度に「伸長できる」、変形できる表面を示すためである。この挙動が、1つのより大きな液滴から2つ以上のより小さな液滴を形成する破裂とは対照的に、応力による千切れに対する抵抗を生じることも予想される。
調製例1:有機溶液
有機溶液は、以下の成分を組み合わせることにより調製された。
Figure 0006886467
調製例2:水溶液
水溶液は、以下の成分を組み合わせることにより調製された。
Figure 0006886467
実施例3:界面張力試験
有機溶液の層と水溶液の層との間の界面は上記のIFT手順を使用して試験した。この試験で強い界面は、水溶液及び有機溶液の同一の組み合わせが、水溶液中の有機溶液の液滴の良好な懸濁液を形成するであろうことを示すと考えられる。「約」は、およそを意味する。結果は以下の通りであった。
Figure 0006886467
さらに、IFT試験結果は以下の通りであった。
Figure 0006886467
実施例3−2及び実施例3−3は、ボロン酸の量が少な過ぎると、望ましい界面の強化は起こらないことを示した。全ての他の実施例は、少なくともはじめは、有用な挙動を示した。実施例3−4から3−11は、有機溶液と水溶液の間の界面が非常に強い膜様の層を形成し、特に望ましい挙動を示した。
実施例4 CMMCを含まない懸濁液の調製
懸濁液の調製の間、いくつかの個々の成分または部分的な混合物が、必要な場合、一時的に加熱され、良好な混合を達成した。しかし、懸濁液は約25℃で提供された。
実施例1及び2に記載された有機及び無機溶液を使用して、水溶液の媒体に懸濁された有機溶液の液滴の懸濁液を、US4,444,960及びUS4,623,706に記載されたジェッティング法を使って作製した。この方法は480μmの体積平均直径及び、1.1未満の均一度をもつ液滴を一貫して生成する。得られた懸濁液において、有機溶液の液滴の体積分率は、0.4であった。
各懸濁液の薄層をスライドガラスに置き、光学顕微鏡で調べて顕微鏡写真を生成した。顕微鏡写真は手動で調べた。約400μm〜600μmの直径の液滴(「正常」液滴)を計数し、同じように約250μm未満の直径を持つ液滴(「小径」液滴)を計数した。100個の正常液滴当たりの小径液滴の数を、本明細書に「小径数」として報告する。CMMCは使用しなかった。PVOHタイプはPVOH1であった。「Ex」は実施例を意味する。「C」で終わる名称のついた例は比較例である。結果は以下の通りであった。
Figure 0006886467
小径数が示すように、実施例5−2は比較例5−1Cより、遥かに均一な液滴サイズの分布を有する。
実施例5:CMMCを含む懸濁液
懸濁液の調製の間、いくつかの個々の成分または部分的な混合物が、必要な場合、一時的に加熱され、良好な混合を達成した。しかし、懸濁液は約25℃で提供された。
実施例1及び2に記載された有機及び水溶液を使用して、水溶液の媒体中に懸濁された有機溶液の液滴の懸濁液を、US4,444,960及びUS4,623,706に記載されたジェッティング法を使って作製した。得られた懸濁液において、有機溶液の液滴の体積分率は、0.4であった。
モノマーの液滴のサイズは、480μmの体積平均直径であり、ジェッティング法により得られた。
ジェッティングは約25℃で行われ、懸濁液を、攪拌しながら約20時間保持した。その後、温度を80℃に上げ、80℃〜100℃の間で10時間保持し、次に、組成物は約25℃に冷却した。組成物は懸濁重合プロセスを受け、モノマーの液滴をポリマーの粒子に転換した。
ポリマー粒子のサイズは、光学顕微鏡法を行って粒子のデジタル画像を形成し、その後、各粒子の直径を決定するため画像分析を行い、次いで、観察された直径のデータベースから所望の統計値を計算した。結果は以下の通りであった。
Figure 0006886467
実施例5−1、5−2、及び5−3は、複製サンプルである。また例5−5C及び5−6Cは二連サンプルである。本発明例5−1から5−4の全てが、比較例5−5C及び5−6Cよりも、はるかに均一な粒子サイズ分布(つまり、より小さいUCの値及びより低いLT355の値)を有する。本発明の例と比較例の間の均一性の相違は非常に重要と考えられる。製造スケールにおいて、この相違は、比較例のプロセスがひどく費用がかかる一方、本発明のプロセスが経済的に実施可能であることを意味し得る。

Claims (6)

  1. 水性媒体中に分散された液滴を含む組成物であって、前記液滴が、該液滴の重量に基づき0.003重量%〜0.03重量%の4−ビニルフェニルボロン酸を含み、前記水性媒体が、ポリビニルアルコールを含む、組成物。
  2. 前記4−ビニルフェニルボロン酸が、前記液滴の重量に基づき0.004重量%〜0.03重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ポリビニルアルコールが、前記水性媒体の重量に基づき0.01重量%〜0.5重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記液滴が、1つ以上のモノマー及び1つ以上の開始剤をさらに含む、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 前記液滴が、1つ以上のモノマー及び1つ以上の開始剤をさらに含み、前記1つ以上のモノマーが、前記液滴の重量に基づき95重量%〜99.99重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の組成物。
  6. 前記液滴が1つ以上のポロゲンをさらに含み、前記1つ以上のポロゲンが、前記液滴の重量に基づき10重量%〜60重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の組成物。
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