JP6886145B2 - ポリ乳酸溶融紡糸繊維 - Google Patents
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Description
項1.
溶融紡糸繊維であって、
(i):少なくとも、(i−1)L−乳酸及びジオールの重合体と、(i−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体、並びに
(ii):少なくとも、(ii−1)D−乳酸及びジオールの重合体と、(ii−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体
を含有し、
(i−1)の重合体の数平均分子量と、(ii−1)の重合体の数平均分子量とが、略等しく、
(i−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度であり、
(ii−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度である、
溶融紡糸繊維。
項2.
(i):(i−1)L−乳酸及びジオールの重合体と(i−2)ジイソシアネートとの重合体、並びに
(ii):(ii−1)D−乳酸及びジオールの重合体と(ii−2)ジイソシアネートとの重合体
を含有し、
(i−1)の重合体の数平均分子量と、(ii−1)の重合体の数平均分子量とが、略等しく、
(i−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度であり、
(ii−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度である、
項1に記載の溶融紡糸繊維。
項3.
(i)の重合体の数平均分子量と、(ii)の重合体の数平均分子量とが、略等しい、項1又は2に記載の溶融紡糸繊維。
項4.
(i−1)におけるジオール及び(ii−1)におけるジオールが、同一又は異なって、
HO−(CH2)β−OH(βは2〜20の整数を示す)で表されるアルカンジオール、
H−(OCH2CH2)γ2−OH、(γ2は2〜20の整数を示す)で表されるポリエチレングリコール、及び
H−(OCH(CH3)CH2)γ3−OH(γ3は2〜20の整数を示す)で表されるポリプロピレングリコール、
からなる群より選択される少なくとも1種である、
項1〜3のいずれかに記載の溶融紡糸繊維。
項5.
(i−2)のジイソシアネート及び(ii−2)のジイソシアネートが、同一又は異なって、脂肪族ジイソシアネートである、項1〜4のいずれかに記載の溶融紡糸繊維。
項6.
(i)の重合体と(ii)の重合体とが、モル比8:2〜2:8で含有される、項1〜5のいずれかに記載の溶融紡糸繊維。
項7.
項1〜6のいずれかに記載の溶融紡糸繊維を有する布。
項8.
(i):少なくとも、(i−1)L−乳酸及びジオールの重合体と、(i−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体、並びに
(ii):少なくとも、(ii−1)D−乳酸及びジオールの重合体と、(ii−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体
を溶融紡糸する工程を含み、ここで、
(i−1)の重合体の数平均分子量と、(ii−1)の重合体の数平均分子量とが、略等しく、
(i−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度であり、
(ii−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度である、
溶融紡糸繊維の製造方法。
(i):少なくとも、(i−1)L−乳酸及びジオールの重合体と、(i−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体、並びに
(ii):少なくとも、(ii−1)D−乳酸及びジオールの重合体と、(ii−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体
を溶融紡糸する工程を含み、ここで、
(i−1)の重合体の数平均分子量と、(ii−1)の重合体の数平均分子量とが、略等しく、
(i−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度であり、
(ii−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000程度である、
溶融紡糸繊維の製造方法。
<L−ラクチルセグメント及びL−ラクチルセグメント結合体>
L−lactideに対してジオールを所定の配合比率で配合し、触媒としてオクチル酸スズを加えながら180oCで反応させて両末端に反応性の水酸基を有する重合体 (L−ラクチルセグメント)を製造した。そして、L−ラクチルセグメントに対して等モル量のジイソシアネートを加えて鎖延長反応させることにより、L−ラクチルセグメント結合体を合成した。なお、L−ラクチルセグメント結合体を「Seg−PLLA」と呼ぶことがある。
L−lactideのかわりにD−lactideを用いた以外は、L−ラクチルセグメント及びL−ラクチルセグメント結合体を合成したのと同様にして、D−ラクチルセグメント及びD−ラクチルセグメント結合体を調製した。なお、D−ラクチルセグメント結合体を「Seg−PDLA」と呼ぶことがある。
得られたSeg−PLLAとSeg−PDLAとを等モル量溶融混練し、これらのブレンド体(Seg−(L/D))を得た。
<Seg(5k)−(L/D)の溶融紡糸>
得られたSeg(5k)−(L/D)の溶融紡糸をスクリュー押出機を用いて行った。スクリュー押出機のポリマー供給部分の温度を120℃、溶融部分の温度を210℃、ノズル部分の温度を205℃とし、吐出量を2g/分、巻取速度を192m/分で一定とした。得られた繊維に120℃で2分間熱処理を施し結晶化させた。当該熱処理は、繊維の端と端を固定する「定長熱処理」法で恒温槽(オーブン)内で行った。当該溶融紡糸の概要を図3に示す。
得られたSeg(10k)−(L/D)の溶融紡糸をスクリュー押出機を用いて行った。スクリュー押出機のポリマー供給部分の温度を120℃、溶融部分の温度を230℃、ノズル部分の温度を225℃とし、吐出量を2g/分で一定とした。スクリューから押し出されたポリマーは溶融粘度が低く、巻取りが困難であった。すなわち、溶融紡糸繊維の製造は困難であった。
得られたSeg(20k)−(L/D)の溶融紡糸をスクリュー押出機を用いて行った。スクリュー押出機のポリマー供給部分の温度を120℃、溶融部分の温度を245℃、ノズル部分の温度を240℃とし、吐出量を2g/分で一定とした。スクリューから押し出されたポリマーは溶融粘度が低く、巻取りが困難であった。すなわち、溶融紡糸繊維の製造は困難であった。
Claims (8)
- 溶融紡糸繊維であって、
(i):少なくとも、(i−1)L−乳酸及びジオールの重合体と、(i−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体、並びに
(ii):少なくとも、(ii−1)D−乳酸及びジオールの重合体と、(ii−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体
を含有し、
(i−1)の重合体の数平均分子量と、(ii−1)の重合体の数平均分子量とが、略等しく、
(i−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000であり、
(ii−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000である、
溶融紡糸繊維。 - (i):(i−1)L−乳酸及びジオールの重合体と(i−2)ジイソシアネートとの重合体、並びに
(ii):(ii−1)D−乳酸及びジオールの重合体と(ii−2)ジイソシアネートとの重合体
を含有し、
(i−1)の重合体の数平均分子量と、(ii−1)の重合体の数平均分子量とが、略等しく、
(i−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000であり、
(ii−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000である、
請求項1に記載の溶融紡糸繊維。 - (i)の重合体の数平均分子量と、(ii)の重合体の数平均分子量とが、略等しい、請求項1又は2に記載の溶融紡糸繊維。
- (i−1)におけるジオール及び(ii−1)におけるジオールが、同一又は異なって、HO−(CH2)β−OH(βは2〜20の整数を示す)で表されるアルカンジオール、H−(OCH2CH2)γ2−OH、(γ2は2〜20の整数を示す)で表されるポリエチレングリコール、及び
H−(OCH(CH3)CH2)γ3−OH(γ3は2〜20の整数を示す)で表されるポリプロピレングリコール、
からなる群より選択される少なくとも1種である、
請求項1〜3のいずれかに記載の溶融紡糸繊維。 - (i−2)のジイソシアネート及び(ii−2)のジイソシアネートが、同一又は異なって、脂肪族ジイソシアネートである、請求項1〜4のいずれかに記載の溶融紡糸繊維。
- (i)の重合体と(ii)の重合体とが、モル比8:2〜2:8で含有される、請求項1〜5のいずれかに記載の溶融紡糸繊維。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の溶融紡糸繊維を有する布。
- (i):少なくとも、(i−1)L−乳酸及びジオールの重合体と、(i−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体、並びに
(ii):少なくとも、(ii−1)D−乳酸及びジオールの重合体と、(ii−2)ジイソシアネートと、を構成単位とする重合体
を溶融紡糸する工程を含み、ここで、
(i−1)の重合体の数平均分子量と、(ii−1)の重合体の数平均分子量とが、略等しく、
(i−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000であり、
(ii−1)の重合体の数平均分子量が1000〜9000である、
溶融紡糸繊維の製造方法。
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