JP3786004B2 - 脂肪族ポリエステル樹脂組成物、成形体およびその製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステル樹脂組成物、成形体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常の脂肪族ポリエステルよりも低溶融粘度でしかも力学特性に優れた脂肪族ポリエステルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、地球的規模での環境問題に対して、自然環境の中で分解するポリマー素材の開発が切望されており、脂肪族ポリエステル等、様々なポリマーの研究・開発、また実用化の試みが活発化している。そして、微生物により分解されるポリマー、すなわち生分解性ポリマーに注目が集まっている。
【0003】
一方、従来のポリマーはほとんど石油資源を原料としているが、石油資源が将来的に枯渇するのではないかということ、また石油資源を大量消費することにより、地質時代より地中に蓄えられていた二酸化炭素が大気中に放出され、さらに地球温暖化が深刻化することが懸念されている。しかし、二酸化炭素を大気中から取り込み成長する植物資源を原料としてポリマーが合成できれば、二酸化炭素循環により地球温暖化を抑制できることが期待できるのみならず、資源枯渇の問題も同時に解決できる可能性がある。このため、植物資源を原料とするポリマー、すなわちバイオマス利用ポリマーに注目が集まっている。
【0004】
上記2つの点から、バイオマス利用の生分解性ポリマーが大きな注目を集め、石油資源を原料とする従来のポリマーを代替していくことが期待されている。しかしながら、バイオマス利用の生分解性ポリマーは一般に力学特性、耐熱性が低く、また高コストとなるといった課題あった。これらを解決できるバイオマス利用の生分解性ポリマーとして、現在、最も注目されているのはポリ乳酸である。ポリ乳酸は植物から抽出したでんぷんを発酵することにより得られる乳酸を原料としたポリマーであり、バイオマス利用の生分解性ポリマーの中では力学特性、耐熱性、コストのバランスが最も優れている。そして、これを利用した繊維、フィルムの開発が急ピッチで行われている。
【0005】
しかし、一般に脂肪族ポリエステルは分子鎖間相互作用が小さいため、延伸性に乏しく、曳糸性や製膜性を確保するためには、重量平均分子量を10万以上にする必要がある。このため、溶融粘度が過度に高く、溶融紡糸や製膜時の溶融ポリマー移送工程、濾過工程、口金吐出工程での工程圧力が、汎用ポリマーであるポリエチレンテレフタレート(PET)に比べ、異常に高くなる傾向がある。なお、PETは通常、重量平均分子量は4.5万程度であり、溶融粘度が低くそのような問題はないのである。このように、脂肪族ポリエステルの溶融成形(繊維、フィルム等)装置は高い工程圧力に耐えられる材質選定、専用設計が必要であり、従来のPET用設備が流用できず、溶融成形プロセスでのコストアップをまねく問題があった。このため、分子量は高く保ちながら、低粘度の脂肪族ポリエステルが望まれていた。
【0006】
ところで、脂肪族ポリエステルは一般に融点が低く、高融点に属するポリ乳酸でさえ融点は約170℃と、汎用ポリマーであるPETやナイロン6に比べると非常に低くいものである。このため、ポリ乳酸ではポリL乳酸とポリD乳酸をブレンドし、分子鎖1対で結晶を形成するステレオコンプレックスにより、融点が220℃程度まで向上させられることが報告されている。このため、ステレオコンプレックスの溶融成形温度は260℃以上とする必要があったが、ポリ乳酸の熱分解温度は250〜260℃であるため、溶融成型時の発煙や分子量低下が著しいという問題があった。一方、熱分解を抑制するため、ステレオコンプレックスの溶融成形温度を240℃付近に設定すると溶融粘度がさらに高くなり、溶融成形が困難になるという問題があった。このため、溶融成形温度を低下させるためにも、分子量は高く保ちながら、低粘度の脂肪族ポリエステルが望まれていた。
【0007】
また、上記したように、脂肪族ポリエステルの中で最もバランスのとれたポリ乳酸でさえ、力学特性は従来の汎用ポリマーであるPETには及ばず、さらなる力学特性の向上が望まれていた。
【0008】
以上のように、脂肪族ポリエステルは種々の問題点を抱えているが、これらを同時に解決できれば、脂肪族ポリエステルの性能を大きく向上させるとともに、コストダウンも可能となり、用途展開を大きく拡げられる可能性があった。このため、低粘度でしかも力学特性が高い、従来の脂肪族ポリエステルを超えたものが切望されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、通常の脂肪族ポリエステルよりも低溶融粘度でしかも力学特性に優れた脂肪族ポリエステルを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、ポリ乳酸とラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーがブレンドされていることを特徴とする脂肪族ポリエステル樹脂組成物により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーがポリ乳酸に対し、上記課題を解決できる優れた添加剤となることを見いだし、従来の脂肪族ポリエステルよりもはるかに高性能である脂肪族ポリエステルを設計したものである。
【0012】
本発明でいう脂肪族ポリエステルとは、ポリ乳酸(以下「ポリ乳酸」を「脂肪族ポリエステル」と称する。)のことをいう。また、ポリ乳酸とは乳酸を重合したものを言い、L体あるいはD体の光学純度は90%以上であると、融点が高く好ましい。また、ポリ乳酸の性質を損なわない範囲で、乳酸以外の成分を共重合していても、ポリ乳酸以外のポリマーや粒子、難燃剤、帯電防止剤等の添加物を含有していても良い。ただし、バイオマス利用、生分解性の観点から、ポリマーとして乳酸モノマーの含有量は50重量%以上とすることが重要である。乳酸モノマーの含有量は好ましくは75重量%以上、より好ましくは96重量%以上である。また、ポリ乳酸ポリマーの分子量は、重量平均分子量で10万〜50万であると、力学特性と成形性のバランスが良く好ましい。
【0013】
本発明でいうラクタムとは環式アミド化合物およびその誘導体のことをいい、例えばβ−ブチロラクタム、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム、1,1−ジメチル−γ−ブチロラクタム等が挙げられるが、ε−カプロラクタムが最も汎用的であり好ましい。また、アミド結合は1つのみならず2つ以上を分子の中に有していても良い。また、ラクタムオリゴマーとはラクタムが開環重合したもののことをいい、脂肪族ポリエステルとの相溶性を良好に保つためには、分子量としては5000以下であることが好ましい。また、ラクタムはアミド結合が1ヶ所であると、鎖連結のような副反応が無く、好ましい。また、ラクタムは他の分子と結合した形でも良く、例えばイソシアネートにε−カプロラクタムが結合したもの(ラクタムブロックイソシアネート)等が挙げられる。ε−カプロラクタム単体は潮解性があるため、乾燥や窒素雰囲気下でハンドリングする装置が必要であるが、このラクタムブロックイソシアネートは吸湿性がほとんど無いため、乾燥工程、窒素雰囲気下とする装置が必要ないという利点がある。
【0014】
本発明では、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーが脂肪族ポリエステルにブレンドされていることが重要であるが、ここでブレンドとは以下のことをいうものである。すなわち、ブレンドされたラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーと脂肪族ポリエステルとは相溶しているが、共重合はほとんどしていないことが重要である。ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーが脂肪族ポリエステルに共重合されると、融点低下が発生するため、積極的に反応させないようにし、共重合をなるべく回避することが好ましい。融点低下は、バージン脂肪族ポリエステルのものから0〜-3℃の範囲に納めることが好ましい。
【0015】
また、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーのブレンド比は、溶融成形工程でのブリードを抑制するため、ブレンドポリマー全体に対し0.01〜5wt%とすることが好ましい。特に、ラクタムの単量体を用いる場合は、ブレンド比は0.01〜1wt%とすることが好ましい。ブレンド比は、より好ましくは0.1〜0.5wt%である。
【0016】
本発明の、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーがブレンドされている脂肪族ポリエステルは、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーがブレンドされていないバージン脂肪族ポリエステルに比べ、粘度が著しく低下する効果が発現する。実際に、バージン脂肪族ポリエステルに比べ溶融粘度を2/3以下にすることも可能である。このラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーによる減粘効果の理由はよくわからないが、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーが脂肪族ポリエステル分子鎖間に入り込みコロのようにはたらいていると考えられる。
【0017】
このため、本発明の脂肪族ポリエステルは従来のPET用の溶融成形装置を流用できるため、プロセスコストを低く抑えることができるメリットがある。これを用いた成形体としては、繊維、フィルム、シート、射出成形体、押出成形体、ブロー成形体等が挙げられる。
【0018】
また、溶融粘度を低下させられるということは、ステレオコンプレックスポリ乳酸の溶融成形において、溶融成形温度を低下させられるという利点もあるのである。
【0019】
繊維やフィルムに適用する場合には、さらに紡糸工程や延伸工程での分子配向をバージン脂肪族ポリエステルに比べ低下させられるという、効果が発現する。このため、例えば繊維おいては、同一紡速で得た未延伸糸を使用した場合、本発明では従来のバージン脂肪族ポリエステルを用いたものに比べ延伸倍率を高く設定することが可能である。すなわち、同一繊度で比較すると、本発明では紡糸での単位時間当たりのポリマーの吐出量を増大させることができ、単位時間当たりの生産性を大きく向上させることができるのである。このため、繊維においては製糸プロセスでのコストダウンも可能となるのである。
【0020】
本発明における、繊維の製造方法の一例を以下に示す。第1にラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーをブレンドした脂肪族ポリエステルを溶融する工程、第2に溶融ポリエステルを移送する工程、第3に溶融ポリエステルを濾過する工程、第4に溶融ポリエステルを口金から吐出する工程、第5に吐出された糸条を引き取る工程、第6に糸条を延伸する工程により脂肪族ポリエステル繊維を得ることができる。得られた脂肪族ポリエステルは必要により、捲縮加工等の糸加工がなされても良い。ラクタム/およびまたはラクタムオリゴマーを脂肪族ポリエステルにブレンドする工程は、脂肪族ポリエステル重合中にラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーを添加することも可能であるが、共重合を極力抑制する観点から、重合終了した脂肪族ポリエステル、すなわち一旦チップ化された脂肪族ポリエステルにブレンドすることが好ましい。ブレンド方法としては、脂肪族ポリエステルチップにラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーを固体でブレンドした後、押出混練機や静止混練機にて溶融ブレンドしても良いし、脂肪族ポリエステルとラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーを別々に溶融した後、押出混練機や静止混練機にて溶融ブレンドしても良い。溶融ブレンドの温度は、充分な流動性を得ながら熱分解を抑制するため脂肪族ポリエステルの融点+20℃〜融点+80℃とすることが好ましい。また、第2〜第4工程においても充分な流動性を得ながら熱分解を抑制するため、工程温度は脂肪族ポリエステルの融点+20℃〜融点+80℃とすることが好ましい。特に、紡糸工程にあたる第4工程においては、紡糸の際のバラスを抑制する意味から、紡糸温度は脂肪族ポリエステルの融点+20℃以上とすることが好ましい。また、脂肪族ポリエステルの熱分解を抑制する観点から紡糸温度は脂肪族ポリエステルの融点+80℃以下とすることが好ましい。第5工程での糸条の引き取り速度は、糸切れを抑制しつつ生産効率を向上させる観点から、1000〜12000m/分とすることが好ましい。
【0021】
本発明で得られる脂肪族ポリエステル繊維は、繊維製品にする際の工程通過性や製品の力学的強度を充分高く保つためには、強度は3.0cN/dtex以上とすることが好ましく、より好ましくは4.0cN/dtex以上である。また、脂肪族ポリエステル繊維の伸度は15〜70%であると、繊維を繊維製品にする際の工程通過性が向上し、好ましい。伸度は、より好ましくは25〜50%である。
【0022】
また、脂肪族ポリエステル繊維の断面形状については丸断面、中空断面、三葉断面等の多葉断面、その他の異形断面についても自由に選択することが可能である。また、繊維の形態は、長繊維、短繊維等特に制限は無く、長繊維の場合マルチフィラメントでもモノフィラメントでも良い。
【0023】
本発明で得られる脂肪族ポリエステル繊維は、織物、編物、不織布の他、カップ等の熱圧縮成形品等の様々な繊維製品の形態を採ることができる。
【0024】
また、本発明のラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーがブレンドされた脂肪族ポリエステルを用いた成形体は、バージン脂肪族ポリエステルを用いたものに比べ、力学特性が顕著に向上するという利点も有している。例えば、繊維化した場合は、バージン脂肪族ポリエステルを用いたものに比べ、強度を15%以上、降伏応力を30%以上向上させることも可能である。
【0025】
本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、繊維およびそれを用いた製品としてシャツやブルゾン、パンツといった衣料用途のみならず、カップやパッド等の衣料資材、カーテンやカーペット、マット、家具等のインテリアや自動車内装やベルト、ネット、ロープ、重布、袋類、縫い糸、フェルト、不織布、フィルター、人工芝等の産業資材用途にも好適に用いることができる。
【0026】
また、本発明の脂肪族ポリエステル樹脂組成物は、前記したように繊維に用いる他に、フィルム、シート、押出成形品、射出成形品、ブロー成形品等にも好適に用いることができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明する。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
【0028】
A.重量平均分子量
試料のクロロホルム溶液にTHFを混合し測定溶液とした。これをGPCで測定し、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
【0029】
B.ナイロンの固有粘度
ナイロン11の固有粘度は、0.5重量%のメタクレゾール溶液を調整し20℃で測定した。
【0030】
C.力学特性
室温(25℃)で、初期試料長=200mm、引っ張り速度=200mm/分とし、JIS L1013に示される条件で荷重−伸長曲線を求めた。次に破断時の荷重値を初期の繊度で割り、それを強度とし、破断時の伸びを初期試料長で割り伸度として強伸度曲線を求めた。そして、降伏応力は下降伏応力として読んだ。
【0031】
D.ポリマーの融点
PERKIN ELMER社製DSC-7を用いて2nd runで融点を測定した。この時、試料重量を10mg、昇温速度を16℃/分とした。
【0032】
E.溶融粘度
東洋精機キャピログラフ1Bを用い、210℃、セン断速度1216sec-1で溶融粘度を測定した。
【0033】
F.工程圧力
工程圧力として、紡糸の際のパック内圧を長野計器製圧力計により測定した。
【0034】
実施例1
重量平均分子量15万のホモポリ乳酸(光学純度99%L乳酸)にε−カプロラクタムを2軸押し出し混練機を用いて220℃でブレンドした。この時、ε−カプロラクタムはブレンドポリマーに全体に対し1.0重量%となるように調整した。ここで得られたブレンドポリマーの融点は170℃、溶融粘度は1100poiseであった。このブレンドポリマーチップを乾燥し、220℃で溶融紡糸し、チムニー4により25℃の冷却風で糸を冷却固化させた後、集束給油ガイド6により繊維用油剤を塗布し、交絡ガイド7により糸に交絡を付与した(図2)。この時の工程圧力は12.6MPaと、ε−カプロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いたもの(比較例1)に比べ工程圧力を抑えることができた。その後、周速1250m/分の非加熱の第1引き取りローラー8で引き取った後、非加熱の第2引き取りローラー9を介し糸を巻き取った。この糸11を第1ローラー13温度90℃で予熱した後延伸し、第2ローラー14で130℃で熱セットを行い、非加熱の第3ローラー15を介し巻き取り、84dtex、24フィラメント、丸断面の延伸糸16を得た(図3)。この時の延伸倍率は4.1倍とε−カプロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いたもの(比較例1)に比べ大幅に延伸倍率を高くすることができた。これの物性値は表1に、強伸度曲線は図1に示すが、ε−カプロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いた繊維(比較例1)に比べ、力学特性が大幅に向上していた。
【0035】
実施例2
ε−カプロラクタムの添加量を0.5重量%として実施例1と同様に溶融紡糸、延伸を行った。この時、延伸倍率は3.7倍とした。これの物性値は表1に示すが、ε−カプロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いた繊維(比較例1)に比べ、力学特性が大幅に向上していた。また、ε−カプロラクタムの添加量が少ないため、実施例1に比べ紡糸での発煙が少ないものであった。
【0036】
実施例3
重量平均分子量20万のホモポリ乳酸(光学純度99%L乳酸)を用い、ε−カプロラクタム添加量を0.3重量%となるようにし、240℃でブレンドし、紡糸温度を240℃として実施例1と同様に溶融紡糸、延伸を行った。この時、延伸倍率は3.3倍とした。紡糸の際の工程圧力は21.0MPaとε−カプロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いたもの(比較例2)に比べ、工程圧力が大幅に低下していた。また、ε−カプロラクタムの添加量が少ないため、実施例1に比べ紡糸での発煙が少ないものであった。
【0037】
実施例4
120℃で融解したジフェニルメタンジイソシアネート1mol当量をε−カプロラクタム(2.5mol当量)のパラキシレン溶液に攪拌下滴下した。滴下終了後30分攪拌を続け、その後室温まで冷却し、固形分を濾別後水洗し、ラクタムブロックイソシアネートを得た。これは、ジフェニルメタンジイソシアネートの2つの末端を2分子当量のε−カプロラクタムがブロックしているが、約180℃で可逆的にε−カプロラクタムを解離/再結合する性質を有しているものである(図4)。
【0038】
そして、ε−カプロラクタムの代わりにラクタムブロックイソシアネートを1重量%添加(ε−カプロラクタムで0.3重量%相当)して、実施例3と同様に溶融紡糸、延伸を行った。この時、延伸倍率は2.8倍とした。紡糸の際の工程圧力は21.3MPaとε−カプロラクタムをブレンドしないバージンポリ乳酸を用いたもの(比較例2)に比べ、工程圧力が大幅に低下していた。また、ε−カプロラクタムの添加量が少ないため、実施例1に比べ紡糸での発煙が少ないものであった。
【0039】
比較例1
実施例1で使用したバージンポリ乳酸(溶融粘度1650poise、融点170℃)を乾燥した後、実施例1と同様に220℃で溶融紡糸、延伸し、84dtex、24フィラメント、丸断面の延伸糸を得た。紡糸の際の工程圧力19.2MPa、また延伸倍率は2.8であった。
【0040】
比較例2
実施例3で使用したバージンポリ乳酸を乾燥した後、実施例3と同様に240℃で溶融紡糸し、84dtex、24フィラメント、丸断面の延伸糸を得た。紡糸の際の工程圧力34.2MPaと高く、口金が変形してしまった。また延伸倍率は2.5であった。
【0041】
比較例3
ε−カプロラクタムの代わりに非環式カルボン酸アミドであるオレイン酸アミドを用い、実施例1と同様に220℃で溶融紡糸、延伸し、84dtex、24フィラメント、丸断面の延伸糸を得た。紡糸の際の工程圧力19.0MPa、また延伸倍率は2.4であり、減粘効果や延伸倍率向上効果は発現しなかった。さらに、オレイン酸アミドは脂肪族アルキル鎖が長すぎるためポリ乳酸との相溶性が悪く、紡糸が不安定になり糸切れが頻発した。また、力学特性も向上しなかった。
【0042】
【表1】
Figure 0003786004
実施例5
紡糸速度を5000m/分として実施例1と同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、144フィラメントの延伸糸を得た。この時の延伸倍率は2.3倍であった。この延伸糸の強度は4.0cN/dtex、伸度は31%であった。
【0043】
比較例4
紡糸速度を5000m/分として比較例1と同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、144フィラメントの延伸糸を得た。この時の延伸倍率は1.4倍であった。この延伸糸強度は3.4cN/dtex、伸度は30%であった。
【0044】
実施例6
紡糸速度を10000m/分として、実施例1と同様に溶融紡糸を行い56dtex、24フィラメントの巻き取り糸を得た。この巻き取り糸の強度は3.3cN/dtex、伸度は25%であった。
【0045】
比較例5
紡糸速度を10000m/分として、比較例1と同様に溶融紡糸、延伸を行い、56dtex、24フィラメントの延伸糸を得た。紡糸の際の工程圧力が40.5MPaと高く、口金が変形してしまった。この巻き取り糸の強度は1.0cN/dtex、伸度は15%であった。
【0046】
【表2】
Figure 0003786004
実施例7
実施例5と同様に溶融紡糸を行い未延伸糸を得た。これをヒーター18温度130℃、延伸倍率2.2倍として延伸仮撚加工し、仮撚加工糸を得た(図5)。この時、回転子20としてはウレタンディスクの3軸ツイスターを用いた。ε−カプロラクタムを添加しないバージンポリ乳酸を用いたもの(比較例6)に比べ、延伸倍率を高くすることができた。
【0047】
比較例6
比較例4と同様に溶融紡糸を行い未延伸糸を得た。これを実施例7と同様に延伸仮撚加工し、仮撚加工糸を得た。この時の延伸倍率は1.3倍であった。
【0048】
実施例8
重量平均分子量20万のホモポリL乳酸(光学純度99%L乳酸)と重量平均分子量10万のホモポリD乳酸(光学純度99%D乳酸)を1:1とし、2軸押し出し混練機を用いて260℃でブレンドした。このL体/D体ブレンドポリ乳酸の融点は220℃とホモLポリ乳酸に比べ大幅に向上していた。ここで得られたL体/D体ブレンドポリ乳酸チップを乾燥し、これにε−カプロラクタム0.5重量%を固体でブレンドしたものを240℃で実施例5と同様に溶融紡糸、延伸を行い、60dtex、24フィラメントのステレオコンプレックスを形成した延伸糸を得た。延伸時の第2ローラー14温度は160℃とした。得られた繊維の強度は3.2cN/dtex、伸度は35%であった。
【0049】
実施例9
ホモポリL乳酸とホモポリD乳酸のブレンド時にε−カプロラクタムを添加して、実施例8と同様に溶融紡糸、延伸を行い、60dtex、24フィラメントのステレオコンプレックスを形成した延伸糸を得た。なお、2軸押し出し機でのポリマーブレンドは240℃で行った。得られた繊維の強度は3.8cN/dtex、伸度は36%であった。
【0050】
比較例7
実施例8と同様にL体/D体ブレンドポリ乳酸チップを得た。これにε−カプロラクタムを添加しないで、紡糸温度を260℃として実施例8と同様に溶融紡糸、延伸を行い、60dtex、24フィラメントのステレオコンプレックスを形成した延伸糸を得た。しかし、紡糸温度が高すぎるため、ポリ乳酸の熱分解に伴う発煙が多く見られた。このため紡糸での分子量低下が著しく、得られた繊維の強度は1.8cN/dtex、伸度35%と、力学特性に劣るものであった。
【0051】
【表3】
Figure 0003786004
実施例10
固有粘度1.45のナイロン11と実施例1で使用したホモポリ乳酸にε−カプロラクタムを添加し、2軸押し出し混練機を用いて220℃でブレンドした。この時、ナイロン11はブレンドポリマーに全体に対し10重量%、ε−カプロラクタムはブレンドポリマーに全体に対し1.0重量%となるように調整した。ここで得られたブレンドポリマーチップを乾燥し、実施例1と同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、72フィラメントの延伸糸を得た。紡糸での工程圧力は15.0MPa、延伸での延伸倍率は3.3倍であった。得られた繊維の強度は3.0cN/dtex、伸度は42%、降伏応力は1.7cN/dtexであった。
【0052】
比較例8
ε−カプロラクタムを添加しないこと以外は実施例10と同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、72フィラメントの延伸糸を得た。紡糸での工程圧力は22.0MPa、延伸での延伸倍率は3.2倍であった。得られた繊維の強度は2.9cN/dtex、伸度は58%、降伏応力は0.8cN/dtexであった。
【0053】
【表4】
Figure 0003786004
実施例11
ε−カプロラクタムの代わりに重量平均分子量1000のオリゴマーを用いたこと以外は実施例1と同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、24フィラメント、丸断面の延伸糸を得た。紡糸での工程圧力は13.0MPa、延伸での延伸倍率は3.8倍であった。また、紡糸での発煙は実施例1に比べ少ないものであった。得られた繊維の強度は4.1cN/dtex、伸度は48%、降伏応力は1.1cN/dtexであった。
【0054】
比較例9
ε−カプロラクタムの代わりに重量平均分子量2.5万のナイロン6を用いて、240℃で実施例1と同様にブレンドポリマーチップを得た。しかし、ナイロン6の分子量が高すぎるため、ポリ乳酸との相溶性が不良であり、ガットが白濁していた。このチップを乾燥し、実施例1と同様に溶融紡糸、延伸を行い、84dtex、24フィラメント、丸断面の延伸糸を得た。紡糸での工程圧力は21.0MPa、延伸での延伸倍率は2.8倍であった。得られた繊維の強度は3.0cN/dtex、伸度は42%、降伏応力は0.7cN/dtexであった。
【0055】
【表5】
Figure 0003786004
実施例12
実施例1で得られた糸を経糸および緯糸に用い、平織り(目付80g/m2)を作製した。得られた平織りを常法にしたがい60℃で精練した後、140℃で中間セットを施した。さらに常法にしたがい100℃で染色した。この時の染色条件は下記に示す。
【0056】
Figure 0003786004
得られた布帛は、きしみ感、ソフト感があり、衣料用として優れた風合いを有し、また発色性にも優れる(L*=13.3)ものであった。
【0057】
比較例10
比較例1で得られた糸を用い、実施例12と同様に布帛を作製し、染色を施した。しかし、実施例12に比べ発色性に劣る(L*=20.2)ものであった。
【0058】
実施例13
実施例2で得られたをε−カプロラクタムブレンドポリ乳酸を乾燥し、240℃に加熱された直径150mmのスクリューを備えた単軸押出機に投入して、溶融押出を行い、繊維焼結ステンレス金属フィルター内で濾過した後、Tダイよりシート状に吐出し、該シートを表面温度25℃の冷却ドラム上に、ドラフト比3で20m/分の速度で密着固化させ急冷し、実質的に無配向の未延伸フィルムを得た。
【0059】
続いて、該未延伸フィルムを、加熱された複数のロール群からなる縦延伸機を用い、ロールの周速差を利用して、85℃の温度でフィルムの縦方向に5.0倍の倍率で延伸した。その後、このフィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導き、延伸温度85℃、延伸倍率4.5倍でフィルムの幅方向に延伸した。次いで、140℃の温度で熱処理を行った後、室温まで冷却した後、フィルムエッジを除去し、厚さ20μmの二軸配向フィルムを得た。
【0060】
これの縦方向強度は135MPa、横方向強度は180MPa、縦方向熱収縮は1.5%、横方向熱収縮は1.5%であり、強度、収縮とも充分なものであった。なお、熱収縮は乾熱120℃雰囲気中に無荷重下30分間放置した時の寸法変化から求めた。
【0061】
比較例11
比較例1で使用したポリ乳酸を用いた以外は、実施例13と同様にして、製膜を行い、厚さ20μmの二軸配向フィルムを得た。この時の延伸倍率は縦方向が3.5倍、横方向が3.0倍と実施例13に比べ小さいものであった。
【0062】
これの縦方向強度は110MPa、横方向強度は150MPa、縦方向熱収縮は2.5%、横方向熱収縮は2.5%でありった。
【0063】
【表6】
Figure 0003786004
【0066】
【発明の効果】
本発明の脂肪族ポリエステルは通常の脂肪族ポリエステルより低溶融粘度であるため、成形性が向上し、しかも工程圧力を低下させることができる。さらに力学特性も大幅に向上させることもでき、脂肪族ポリエステル成形体のコストダウン、用途拡大に大いに寄与できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明およびバージンポリ乳酸繊維の強伸度曲線を示す図である。
【図2】紡糸装置を示す図である。
【図3】延伸装置を示す図である。
【図4】ラクタムブロックイソシアネートの例を示す図である
【図5】延伸仮撚装置を示す図である。
【符号の説明】
1:スピンブロック
2:紡糸パック
3:口金
4:チムニー
5:糸条
6:集束給油ガイド
7:交絡ガイド
8:第1引き取りローラー
9:第2引き取りローラー
10:巻き取り糸
11:未延伸糸
12:フィードローラー
13:第1ローラー
14:第2ローラー
15:第3ローラー
16:延伸糸
17:フィードローラー
18:ヒーター
19:冷却板
20:回転子
21:デリバリーローラー
22:仮撚加工糸

Claims (5)

  1. ポリ乳酸とラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーがブレンドされていることを特徴とする脂肪族ポリエステル樹脂組成物
  2. 請求項1記載の脂肪族ポリエステル樹脂組成物を少なくとも一部に含むことを特徴とする成形体。
  3. 成形体が繊維であることを特徴とする請求項記載の成形体。
  4. 請求項1記載の脂肪族ポリエステル樹脂組成物をポリ乳酸の融点+20℃以上の温度で溶融紡糸を行い、紡速1000〜12000m/分の速度で引き取ることを特徴とする脂肪族ポリエステル繊維の製造方法。
  5. ポリ乳酸の重合終了後から溶融紡糸直前までの間に、ラクタムおよび/またはラクタムオリゴマーをポリ乳酸にブレンドすることを特徴とする請求項記載の脂肪族ポリエステル繊維の製造方法。
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