JP6885494B1 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光出射面の内側と外側における輝度差を大きくできる発光装置を提供する。【解決手段】基板上に発光素子を実装する工程と、開口部5aを有する遮光フレーム5をシートに載置する工程と、遮光フレーム上に光反射性樹脂を塗布する工程と、第1面と第1面の反対側の第2面とを有し、第1面の外周が開口部の内周より小さく、第2面が第1面より大きい板状の透光性部材を、透光性部材と開口部との間に空間が形成される位置で第1面がシートと対向するように塗布した光反射性樹脂と接触させた後押圧して且つ空間に光反射性樹脂を流入させて第1光反射性部材を形成し、遮光フレームと透光性部材とが第1光反射性部材により支持された導光支持部材を作製する工程と、発光素子の上面と第2面とを接合して発光素子上に導光支持部材を固定する工程と、を含み、遮光フレームは部分的に幅狭となる幅狭部50を有し、光反射性樹脂は少なくとも幅狭部上に配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、発光装置の製造方法に関する。
近年、車載用途等の光源としてLED等の発光素子を用いて構成した高出力の発光装置が用いられるようになってきている。例えば、特許文献1には、車載用の光源として用いられる高出力の発光装置において、発光素子の発光面の周縁部を覆うように放熱層を形成して、放熱効果を高めた発光装置が開示されている。
特開2014−127679号公報
本発明は、光出射面の内側と外側における輝度差を大きくできかつ発光素子が発光した光を効率よく取り出すことができる発光装置を簡易に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る一実施形態の発光装置の製造方法は、
基板上に発光素子を実装する実装工程と、
開口部を有する遮光フレームをシートに載置する遮光フレーム載置工程と、
前記遮光フレーム上に光反射性樹脂を塗布する光反射性樹脂塗布工程と、
第1面と該第1面の反対側の第2面とを有し、前記第1面の外周が前記開口部の内周より小さく、前記第2面が前記第1面より大きい板状の透光性部材を、前記透光性部材と前記開口部との間に空間が形成される位置で前記第1面が前記シートと対向するように前記塗布した前記光反射性樹脂と接触させた後押圧して且つ前記空間に前記光反射性樹脂を流入させて第1光反射性部材を形成し、前記遮光フレームと前記透光性部材とが前記第1光反射性部材により支持された導光支持部材を作製する導光支持部材形成工程と、
前記実装した発光素子の上面と前記第2面とを接合して前記発光素子上に前記導光支持部材を固定する導光支持部材接合工程と、
を含み、
前記遮光フレームは平面視において部分的に幅狭となる幅狭部を有し、前記光反射性樹脂塗布工程において、前記光反射性樹脂は少なくとも前記幅狭部上に配置される。
以上のように構成された本発明に係る一実施形態の発光装置の製造方法によれば、光出射面の内側と外側における輝度差を大きくできかつ発光素子が発光した光を効率よく取り出すことができる発光装置を簡易に製造できる。
実施形態に係る発光装置の平面図の一例である。 実施形態に係る発光装置の図1に示すIII−IIIに沿って切断したときの断面図の一例である。 実施形態に係る発光装置の図1に示すIV−IVに沿って切断したときの断面図の一例である。 遮光フレームの模式的斜視図である。 図3に示す遮光フレームの平面図である。 幅狭部を備えた遮光フレームに塗布された光反射性樹脂の形態を示す模式的斜視図である。 幅狭部を備えた遮光フレームに塗布された光反射性樹脂の形態を示す模式的断面図である。 実装工程を示す模式的断面図である。 実装工程を示す模式的断面図である。 遮光フレーム載置工程を示す模式的断面図である。 光反射性樹脂塗布工程を示す模式的断面図である。 導光支持部材形成工程を示す模式的断面図である。 導光支持部材形成工程を示す模式的断面図である。 導光支持部材形成工程を示す模式的断面図である。 導光支持部材形成工程を示す模式的断面図である。 導光支持部材接合工程を示す模式的断面図である。 第2光反射性部材形成工程を示す模式的断面図である。 透光性部材の一例を示す模式的斜視図である。 実施形態に係る製造方法の一例を示す模式的断面図である。 実施形態に係る製造方法の一例を示す模式的断面図である。 実施形態に係る製造方法の一例を示す模式的断面図である。 実施形態に係る製造方法の一例を示す模式的断面図である。 遮光フレームと透光性部材とが組み合わされた状態を示す模式的な部分透過斜視図である。 幅狭部で塗布を重ねることを説明するための模式的斜視図である。 幅狭部で塗布を重ねることを説明するための模式的断面図である。 幅狭部で塗布を重ねる例示態様を示す模式的斜視図である。 幅狭部で塗布を重ねる例示態様を示す模式的斜視図である。 幅狭部で塗布を重ねる例示態様を示す模式的斜視図である。 幅狭部で塗布を重ねる例示態様を示す模式的斜視図である。 幅狭部で塗布を重ねる例示態様を示す模式的斜視図である。
本発明に係る実施形態の製造方法では、まず、発光素子が実装された基板と、遮光フレーム及び透光性部材が第1光反射性部材で支持された導光支持部材とを準備する。
導光支持部材の形成は、まず、第1面と第1面の反対側の第2面とを有し、第2面が第1面より大きい板状の透光性部材を準備し、開口部を有する遮光フレームをシートに載置し、透光性部材と遮光フレームの開口部との間に空間が設けられるように、その開口部内に透光性部材を載置する。透光性部材の載置に際しては、その鍔部(より具体的には、第2面が第1面よりも大きいことに起因してもたらされる鍔部)でもって、遮光フレームに設けた光反射性樹脂に対して押圧作用を及ぼし、透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間に光反射性樹脂を流入させる。
このようにして準備した導光支持部材は、基板に実装された発光素子上に固定し、その後、発光素子を囲む第2光反射性部材を形成する。
このような方法であれば、複数の発光装置を製造する際、複数の単位領域を含む発光素子が実装された基板を準備し、基板の各単位領域に遮光フレーム及び透光性部材が第1光反射性部材で支持された状態の導光支持部材をそれぞれ載置することができるため、より効率よく簡易に発光装置を製造することが可能となる。
このような方法で得られた発光装置は、平面視において、発光装置の光出射面である透光性部材の第1面と遮光フレームとの間に第1光反射性部材が介在する。光出射面の内側と外側との輝度差を大きくするための部材である遮光フレームは、光を吸収する性質を有するため、透光性部材と遮光フレームが直接接すると、発光装置の光の取りだし効率の低下を引き起こす虞がある。そこで、本実施形態の発光装置では、かかる光の取りだし効率の低下を「透光性部材と遮光フレームとの間に介在する第1光反射性部材」によって抑制している。これにより、出射面の内側と外側での輝度の差が大きく、かつ、光の取りだし効率の低下が抑制された好適な光学特性を有する発光装置が得られる。
そして、本発明に係る実施形態の製造方法は、平面視において部分的に幅狭となる幅狭部を有する遮光フレームを用いるところ、そのような遮光フレームの使用によって、透光性部材と遮光フレームとの間の第1光反射性部材の領域にボイド(気泡)の残存を無くす又は抑制することができる。
以下、本発明に係る実施形態の製造方法、及びそれにより得られる発光装置(以下では「実施形態の発光装置」と称すことがある)について図面を参照しながら説明する。但し、以下に説明する実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を限定するものではない。以下の説明において参照する図面は、本発明に係る実施形態を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔及び位置関係等が誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。
≪実施形態の発光装置≫
実施形態の発光装置は、発光素子と透光性部材と遮光フレームとを少なくとも備えている。図1ならびに図2A及び図2Bに示すように、発光装置は、基板10と基板10上に設けられた発光素子1と、発光素子1の発光面に対向するように設けられた透光性部材3と、透光性部材3の側面に設けられた第1光反射性部材9aと、透光性部材3の周りにおいて第1光反射性部材9aと接して設けられた遮光フレーム5とを備えている。
より具体的には、発光装置は、基板10と、基板10上に設けられた発光素子1と、第2面3bが発光素子1の発光面に対向するように設けられた板状の透光性部材3とを含む。さらに発光装置は、発光装置の光出射面を構成する透光性部材3の第1面3aを露出させて、遮光フレーム5と透光性部材3の側面の少なくとも一部とを接合する第1光反射性部材9aが設けられており、第1光反射性部材9aと基板10との間に、発光素子1の側面を覆う第2光反射性部材9bが設けられている。以下、第1光反射性部材9aと第2光反射性部材9bとを合わせて「光反射性部材9」と呼ぶことがある。
実施形態の発光装置では、遮光フレーム5の開口部5aに透光性部材3が位置している。具体的には、透光性部材3は、第1光反射性部材9aを介して遮光フレーム5の開口部5aに透光性部材3の第1面3aが位置するように設けられている。図示するように、透光性部材3の第1面3aは第1光反射性部材9a及び遮光フレーム5から露出している。透光性部材3の第1面3aは、遮光フレーム5の上面と実質的に同じ高さに位置していてよい(つまり互いに面一となっていてよい)。
実施形態の発光装置では、上方から(つまり発光装置の光出射面側から)平面視したときに、開口部5aの内周が発光装置の光出射面を構成する透光性部材3の第1面3aの外周から離れて位置し、遮光フレーム5の開口部5aの内周と透光性部材3の第1面3aの外周との間に第1光反射性部材9aが位置している。つまり、遮光フレーム5の枠部分と透光性部材3の第1面3aとは第1光反射性部材9aを介して互いに離隔している。このようにして、発光装置は、透光性部材3と遮光フレーム5とを第1光反射性部材9aを介在させることにより離隔させている。
このように構成された実施形態の発光装置は、光出射面とその光出射面を取り囲む領域との輝度差を大きくでき、かつ発光素子が発光した光を効率よく取り出すことができる。
実施形態の発光装置において、開口部5aの内周と第1面3aの外周との間隔は、光出射面の第1面3aの内側と外側における輝度差を大きくすることと発光素子が発光した光を効率よく取り出すこととを両立させるために、5μm以上150μm以下であってよく、例えば40μm以上60μm以下であってよい。
ここで、実施形態の発光装置では、遮光フレームは、平面視において部分的に幅狭となった幅狭部を有している。具体的には、遮光フレームは、その枠部分が一定の幅となっておらず、その幅が局所的に減じられたような形態を有している。例えば遮光フレームの平面視形状が枠形状を有する場合、遮光フレームは、幅狭部として、その矩形の一辺に相当する枠部分において部分的に幅狭となっている領域を有する。
図3および図4に、実施形態において用いられる遮光フレーム5の一例を示す。遮光フレーム5は、発光装置の上面において光出射面を除いた部分の輝度を下げるために設けられる部材である。実施形態に係る発光装置の遮光フレーム5は、開口部5aと、それを形作る枠部分5bとを有している。開口部5aには、透光性部材3が位置する。遮光フレーム5の枠部分5bは、製造時では、導光支持部材形成工程において光反射性樹脂が塗布される領域であり、第1光反射性部材9aの形成に資する。
遮光フレーム5の幅狭部50は、導光支持部材の形成に際してボイド発生を無くす又は減じる作用を奏する。特に、導光支持部材形成工程に先立って行う光反射性樹脂塗布工程において、少なくとも幅狭部50上に光反射性樹脂が配置されることによって、透光性部材3と遮光フレーム5との間の第1光反射性部材9aが形成される領域にボイド(気泡)の残存が無い又は抑制された発光装置が得られる。詳細は後述するが、このようなボイド残存が仮に存在すると、透光性部材と遮光フレームとの間に介在する第1光反射性部材によってもたらされる「光の取りだし効率の低下抑制」が減じられてしまう虞がある。また、ボイド残存は、発光装置の構成要素同士の接合強度を低下させる虞がある。より具体的には、透光性部材3と遮光フレーム5との間の第1光反射性部材9aが形成される領域におけるボイドは、第1光反射性部材9aと透光性部材3との接合強度および/または第1光反射性部材9aと遮光フレーム5との接合強度の低下につながる虞がある。実施形態の発光装置は、幅狭部50を備えた遮光フレーム5を構成要件として有しており、そのような光の取りだし効率および/または接合強度に悪影響を及ぼす虞があるボイド残存が抑制されたものとなっている。
幅狭部50は、遮光フレーム5の枠領域において、その他の枠領域よりも相対的に幅寸法が小さくなった箇所である。例えば図4に示すように、幅狭部50は、平面視においてある一方向に延在する枠部分のなかで相対的に幅寸法が小さくなった箇所である。このような遮光フレームに対して光反射性樹脂が塗布されると、遮光フレーム5上の光反射性樹脂9a’の高さは、幅狭部50に起因して全てが一定のレベルにはならない(図5Aおよび図5B参照)。つまり、遮光フレーム上の光反射性樹脂は局所的に異なる高さを有する。このように遮光フレーム上に設けられた光反射性樹脂の高さが局所的に異なると、第1光反射性部材の形成に際してボイド発生が抑制される。具体的には、導光支持部材形成工程では透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間に光反射性樹脂を充填させるべく、光反射性樹脂に対して透光性部材を接触させて押圧するが、その押圧に際して局所的に異なる光反射性樹脂の高さに起因して透光性部材と光反射性樹脂との接触が時間差を伴うことになる。このような時間差を伴った接触は、当該空間から空気を外部へと逃げ易くし、結果としてボイド発生が抑制される。
以下、実施形態の発光装置の全体構成および各構成部材について詳述する。
実施形態の発光装置では、透光性部材3は実質的に発光装置の光出射面となる第1面3aと第1面の反対側の第2面3bとを有し、平面視において、透光性部材3の第2面3bの面積は透光性部材3の第1面3aの面積よりも大きくなっている(図1参照)。
透光性部材3の第1面3aの面積を第2面3bよりも小さくすることにより、透光性部材3の第2面3bから入射される発光素子1からの出射光を、より小さな面積である第1面3aから放出させることができる。つまり、透光性部材3を通過することにより発光面の面積が絞られて、高輝度でより遠くを照らすことが可能となる。正面輝度の高い発光装置は、特にヘッドライト等の車載照明に適している。なお、車載照明においては、その灯火類の色についての様々な規定が有り、例えば前照灯(ヘッドライト)の灯光の色は白色または淡黄色であり、そのすべてが同一であることが定められている。
なお、透光性部材3においては、第1面3aと第2面3bとの大きさが異なっており、透光性部材3に鍔部が設けられている。具体的には、第2面3bの面積が第1面3aの面積よりも大きくなっていることに起因して、透光性部材3に鍔部が設けられている。
透光性部材3の第2面3bの外周の少なくとも一部は、上方から平面視したときに遮光フレーム5の開口部5aの内周の外側に位置することが好ましい。図1に示す実施形態の発光装置では、第2面3bの外周の一部(特に、透光性部材3の鍔部輪郭の少なくとも一部)が、上方から平面視したときに開口部5aの内周の外側に位置している。透光性部材3の第2面3bの外周が例えば矩形を有する場合、その外周の少なくとも一辺、例えば対向する2辺、好ましくは対向する2つの長辺が遮光フレーム5の開口部5aの内周の外側に位置するように構成してよい。
このように、ある好適な実施形態では、透光性部材3の第2面3bの外周の一部又は全てが上方から平面視したときに開口部5aの内周の外側に位置するようにし、透光性部材3の第1面3aの外周が平面視したときに開口部5aの内周の内側に位置するようになっている。
つまり、かかる実施形態の発光装置では、発光装置を上方(つまり発光装置の光出射面側)から平面視したときに、遮光フレーム5の開口部5aの内側には、透光性部材3の第1面3aとその第1面3aの外周を取り囲む第1光反射性部材9aの上面を視認することができる。この際、開口部5aの内側の領域において、第1光反射性部材の下方の少なくとも一部に、透光性部材3が位置する。これにより、仮に第1光反射性部材9aにクラック及び/又は剥離等が生じたとしても、透光性部材3が開口部5aの内側に位置する部分については、開口部5aから漏れる光が透光性部材3から出射される光のみとなり易い。このような効果を高める観点から、透光性部材3の第2面3bの外周が長辺と短辺を有する矩形である場合には上述したように、少なくとも第2面3bの外周の長辺が遮光フレーム5の開口部5aの内周の外側に位置するように構成することが好ましい。
さらに、遮光フレーム5に覆われる領域では光反射性部材9からの漏れ光は遮光されるため、例えば発光素子1の側方に位置する第2光反射性部材9bにクラック及び/又は剥離が生じたとしても、発光素子1の側面から出射された光がクラック及び/又は剥離箇所を通過して光出射面に漏れ伝わることをより一層効果的に抑制できる。
例えば、発光素子1から出射された青色光と、その青色光の一部が波長変換された黄色光とを混色させることにより白色光を発する発光装置を車載照明として用いた際に、光出射面から出射される白色光の他に、発光素子1から出射された青色光が漏れると、開口部5a内において色度差が生じ、照射エリア内に発光色むらが生じる虞がある。さらに、青色の漏れ光が視認されると、上述した車載照明としての規定が満たされず、車両の安全性が損なわれる虞がある。
実施形態の発光装置の一形態では、透光性部材3の第1面3aの外周の少なくとも一部は、上方から平面視したときに発光素子1の外周の内側に位置する(図1参照)。例えば、透光性部材3の第1面3aの外周が矩形を有する場合、その矩形の長辺が発光素子1の外周の長辺よりも内側に位置していてよい。ここで、図1に示すように、複数の発光素子1を含む発光装置において発光素子1の外周という場合には、複数の発光素子1を一体として見て外周を規定するものとし、隣接する発光素子間で対向する個々の発光素子の外周は含まない。
このようにすると、複数の発光素子1から出た光を集光して、透光性部材3の第1面3aから出射することができる。よって、発光素子1が発光した光をより光束密度の高い状態で発光装置の光出射面である透光性部材3の第1面3aから出射することができる。
(基板)
基板10は、発光素子1等を支持する部材であり、少なくともその表面に発光素子1の外部電極に電気的に接続される配線を有する。基板10の主な材料としては、絶縁性材料であって、発光素子1からの光及び外からの光が透過しにくい材料が好ましい。具体的には、例えば、アルミナ及び/又は窒化アルミニウム等のセラミックス、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、BTレジン並びにポリフタルアミド等から選択された少なくとも一種の樹脂を挙げることができる。なお、樹脂を用いる場合には、必要に応じて、ガラス繊維、酸化ケイ素、酸化チタン及びアルミナ等から選択された少なくとも一種の無機フィラーを樹脂に混合してもよい。これにより、機械的強度の向上、熱膨張率の低減、及び/又は光反射率の向上を図ることができる。また、基板10は、金属部材の表面に絶縁性材料を形成したものでもよい。配線は、上記絶縁性材料の上に、所定のパターンで形成される。配線の材料として、金、銀、銅、チタン、パラジウム、ニッケル及びアルミニウムから選択された少なくとも一種とすることができる。配線は、めっき、蒸着及び/又はスパッタ等によって形成することができる。
(発光素子)
発光素子1としては、発光ダイオードを用いるのが好ましい。発光素子1は、任意の波長のものを選択することができる。例えば、青色又は緑色の発光素子としては、窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、ZnSe及びGaPから選択された少なくとも一種を用いることができる。また、赤色の発光素子としては、GaAlAs及び/又はAlInGaPなどを用いることができる。さらに、これ以外の材料からなる半導体発光素子を用いることもできる。用いる発光素子の組成、発光色、大きさ、及び/又は個数などは目的に応じて適宜選択することができる。蛍光体を有する発光装置とする場合には、その蛍光体を効率良く励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)が好適に挙げられる。半導体層の材料及び/又はその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。
実施形態の発光装置に用いる発光素子1は、例えば、同一面側に正負の電極を有するものである。図2Aに示すように、発光素子1は、導電性接合部材11を介して基板10上にフリップチップ実装されていてよい。尚、図2Aでは、発光素子1の正負の電極に接続される導電性接合部材11を簡略化して描いているが、実際には、同一面側に設けられた正負の電極それぞれに接続するように設けられる。発光素子1の正負の電極がそれぞれ導電性接合部材11を介して基板10上に設けられた正負の配線(図示省略)に接続されている。また、発光素子1は、電極の形成された面を下面として基板に実装され、下面と対向する上面を主な光出射面としている。このような発光素子1は、上述したように、バンプ及び/又は導電ペーストなどの導電性接合部材を用いて基板上に接続されるため、金属ワイヤなどで接続される発光素子と比較して、電極と基板との接触面積を大きくでき、接続抵抗を低くできる。
発光素子1は、例えば、透光性の支持基板上に窒化物半導体層を積層させた発光素子であり、支持基板が発光素子1の上面側となり、主な光出射面となる。なお、支持基板は除去してもよく、例えば、研磨及び/又はレーザーリフトオフ等で除去することができる。
(透光性部材)
透光性部材3は、発光素子1から出射される光を透過して外部に放出する部材である。透光性部材3は実質的に発光装置の光出射面となる第1面3aと第1面の反対側の第2面3bとを有し、透光性部材3の第2面3bの面積は透光性部材3の第1面3aの面積よりも大きく形成されている。上述したように、透光性部材3は、側面に鍔部30を備えている。
透光性部材3は、光拡散材、又は入射された光の少なくとも一部を波長変換可能な蛍光体を含有していてもよい。透光性部材3は、例えば、樹脂、ガラス及び/又は無機物等により形成することができる。蛍光体を含有する透光性部材は、例えば、蛍光体の焼結体、樹脂、ガラス、セラミック又は他の無機物に蛍光体を含有させたもの等が挙げられる。また、樹脂、ガラス及び/又はセラミック等の成形体の表面に蛍光体を含有する層を形成したものでもよい。透光性部材3の全体厚みは、例えば50〜300μm程度である。
透光性部材3と発光素子1との接合は、図2Aに示すように、例えば、導光部材13を介して接合されていてよい。また、透光性部材3と発光素子1との接合には、導光部材13を用いることなく、圧着、焼結、表面活性化接合、原子拡散接合及び/又は水酸基接合による直接接合法が用いられてもよい。
透光性部材3は、蛍光体を含んでいてもよい。透光性部材3に含有させることができる蛍光体としては、発光素子1からの発光で励起可能なものが使用される。例えば、青色発光素子又は紫外線発光素子で励起可能な蛍光体としては、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(YAG:Ce)、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(LAG:Ce)、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム系蛍光体(CaO−Al−SiO:Eu)、ユウロピウムで賦活されたシリケート系蛍光体((Sr,Ba)SiO:Eu)、βサイアロン蛍光体、CaAlSiN:Euで表されるCASN系蛍光体、(Sr,Ca)AlSiN:Euで表されるSCASN系蛍光体等の窒化物系蛍光体、KSiF:Mnで表されるKSF系蛍光体、硫化物系蛍光体、並びに量子ドット蛍光体などから選択された少なくとも一種が挙げられる。これらの蛍光体と、青色発光素子又は紫外線発光素子と組み合わせることにより、所望の発光色の発光装置(例えば白色系の発光装置)を製造することができる。
あくまでも例示にすぎないが、透光性部材3は、いわゆる“YAG板”と称される板材であってよい。
透光性部材の平面視形状は四角形となっていてよい。特に、透光性部材の第1主面が平面視形状として四角形を有していてよい。つまり、上方から平面視したときに、透光性部材が四角形状を有していてよい。ここでいう「四角形」とは、略四角形を意味しており、それゆえ正方形、矩形(長方形)、平行四辺形および台形などを含め広く解釈される。例えば1つの透光性部材に対して複数の発光素子1が設けられる場合、透光性部材3は、その複数の発光素子1の全てに及ぶような四角形状およびサイズを有していてよい。
透光性部材の第1主面が平面視形状として四角形を有する場合、その四角形の対向する辺において対を成すように鍔部が設けられていてよい。つまり、四角形の互いに対向する1組の辺に対して鍔部が設けられていてよい。図1に示すように、透光性部材3は、例えばその第1主面および第2主面が平面視形状として矩形(長方形)を有していてよい。透光性部材の第1主面および第2主面が平面視形状として矩形を有する場合、その矩形の対向する長辺において対を成すように鍔部が設けられていてよい。
(遮光フレーム)
遮光フレーム5は、発光装置の上面において光出射面を除いた部分の輝度を下げるために設けられる部材である。光出射面を除いた部分の輝度を下げるためには、透光性部材3の第1面3a以外から外部に漏れる光を遮光する必要がある。この機能を考慮すると、遮光フレーム5は、例えば、光を透過させずに、光を反射及び/又は吸収する材料からなる部材または表面に光を反射及び/又は吸収する材料からなる膜を備えた部材であることが好ましい。
実施形態の発光装置に用いる遮光フレーム5は、フレーム幅が一定でない箇所を含む。つまり、遮光フレームでは、平面視において局所的に幅狭となる幅狭部が設けられている。
遮光フレーム5を構成する材料としては、樹脂(繊維強化樹脂を含む)、セラミックス、ガラス、紙、金属等、及びこれらの材料の2種以上からなる複合材料などから選択して構成することができる。具体的には、遮光性に優れ、劣化しにくい材料から遮光フレーム5が形成されていてよい。例えば、遮光フレーム5は、金属からなる金属フレームまたは表面に金属膜を備えたフレームにより構成されていてよい。金属材料としては、銅、鉄、ニッケル、クロム、アルミニウム、金、銀、チタン、またはこれらの合金等が挙げられる。
さらに、遮光フレーム5は、発光装置内部からの漏れ光を抑制するだけでなく、外部からの光の反射を抑制する機能を備えていることがより好ましい。外部からの光の反射を抑制する機能としては、例えば、光出射面側の表面に微細な凹凸を有すること、光吸収率の高い材料を用いること、などが挙げられる。微細な凹凸としては例えば平均算術粗さRaが0.5μm以上1.0μm以下が挙げられる。なお、遮光フレームの表面が微細な凹凸を有する場合、遮光フレーム表面の液体に対する濡れ性が高くなり、未硬化の樹脂材料が遮光フレームの表面に濡れ拡がりやすくなる。このため、例えば、遮光フレームの上面の縁には微細な凹凸加工を施さないことが好ましい。また、光吸収率の高い材料としては、黒色ニッケルめっき及び/又は黒色クロムめっき等が挙げられる。
また、遮光フレーム5の厚み(つまり遮光フレーム5の下面から上面までの高さ)は、発光装置として使用するときの強度を保ちつつ、軽さ及び/又は変形しにくさ等を考慮して、20μm〜200μm程度としてよく、例えば30〜80μm程度であってよい。
遮光フレーム5は、平面視において、その外周が発光装置の外周と一致するように設けられてもよいが、遮光フレーム5の外周が発光装置の外周の内側に位置するように設けられてもよい。これにより、後述する発光装置を単位領域ごと(つまり個々の発光装置ごと)に分割する分割工程において、分割線上に遮光フレーム5が配置されないため、分割時の遮光フレーム5の位置ずれ等が抑制される。
なお、遮光フレーム5の外周が発光装置の外周の内側に位置するように遮光フレーム5が設けられているとは、遮光フレーム5の外周の一部分が発光装置の外周の内側に位置するように遮光フレーム5が設けられていることを含む。
平面視における遮光フレーム5の幅は、第1面3aの光出射面の内側と外側との輝度差を大きくすることを考慮すると、少なくとも130μm以上であってよい。特に、製造工程における取り扱いの容易さを考慮すると、例えば500μm以上であってよい。
(光反射性部材)
光反射性部材は、遮光フレーム5の開口部5aと透光性部材3の側面の一部とを接合するように設けられる第1光反射性部材9aと、第1光反射性部材9aと基板10との間にて発光素子1の側面を覆うように設けられる第2光反射性部材9bとを含んでいてよい。
第1光反射性部材9a及び第2光反射性部材9bは、発光素子1の側面および透光性部材3の側面を被覆し、発光素子1の側面および透光性部材3の側面から出射される光を反射して発光装置の光出射面となる透光性部材3の第1面3aから出射させる。このように発光素子1の側面および透光性部材3の側面を被覆する光反射性部材9を設けることにより光の取りだし効率を高くできる。光反射性部材は、例えば、光反射率の高い光反射性材料から形成する。具体的には、光反射性部材は、発光素子からの光に対する反射率が60%以上、例えば80%又は90%以上である光反射性材料を用いることができる。光反射性材料は、例えば、光反射性物質を含む樹脂からなる。詳細を後述するように、第1光反射性部材9aと第2光反射性部材9bとは別個に形成されるものであり、互いに異なる光反射性材料から形成してよく、同一の光反射性材料から形成してもよい。
光反射性部材9を構成する母体の樹脂としては、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、また、これらの樹脂を少なくとも一種以上含むハイブリッド樹脂等の樹脂を用いることができ、その樹脂からなる母材に光反射性物質が含有されている。光反射性物質としては、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、イットリア安定化ジルコニア、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、酸化ニオブ、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、フッ化マグネシウム、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及びムライトなどから選択された少なくとも一種を用いることができる。例えば酸化チタン(TiO)を用いてよい。また、光反射性物質として、母材の樹脂の屈折率と異なる粒子を母材の樹脂中に分散させてもよい。光反射性物質の含有濃度、密度により光の反射量、透過量が異なるため、発光装置の形状および/または大きさに応じて、適宜濃度および/または密度を調整することができる。また、光反射性部材は光反射性物質に加え、その他の顔料及び/又は蛍光体等を含有してもよい。特に、透光性部材3が蛍光体を含有する際には、発光素子の側面を被覆する第2光反射性部材9bにも同様の蛍光体を含有させることにより、発光装置の側面から、発光素子からの出射光の漏れが視認されることを抑制できる。
(導光部材)
発光装置において、透光性部材3と発光素子1との接合は、導光部材13を介して接合してよい。導光部材13は、図2Aに示すように、発光素子1の側面の一部または全部を被覆していてよい。透光性部材3の第2面3bの一部が発光素子1の主な光出射面である上面に対向していないような場合、導光部材13は、発光素子の上面と対向していない透光性部材3の一部を被覆していてもよい。なお、導光部材13は発光素子1と透光性部材3との間にも介在し、両者を接合する。以上のように構成された導光部材13は、発光素子1の上面及び側面からの出射光を透光性部材3へと効率よく導光させることができる。
導光部材13は、取り扱いおよび加工が容易であるという観点から、樹脂材料を用いることが好ましい。樹脂材料としては、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びフッ素樹脂から選択された少なくとも一種を含む樹脂またはハイブリッド樹脂等からなる樹脂材料を用いることができる。導光部材13は、それを形成するための樹脂材料の粘性及び/又は樹脂材料と発光素子1との濡れ性を適宜調整して上述した形状に形成することができる。
(その他の部材)
発光装置は、任意に、保護素子等の別の素子、電子部品等を有していてもよい。これらの素子及び電子部品は、光反射性部材内に埋設されていることが好ましい。
≪実施形態の発光装置の製造方法≫
実施形態の発光装置の製造方法は、基板上に発光素子を実装する実装工程と、開口部を有する遮光フレームをシートに載置する遮光フレーム載置工程と、前記遮光フレーム上に光反射性樹脂を塗布する光反射性樹脂塗布工程と、第1面と該第1面の反対側の第2面とを有し、前記第1面の外周が前記開口部の内周より小さく、前記第2面が前記第1面より大きい板状の透光性部材を、前記透光性部材と前記開口部との間に空間が形成される位置で前記第1面が前記シートと対向するように前記塗布した前記光反射性樹脂と接触させた後押圧して且つ前記空間に前記光反射性樹脂を流入させて第1光反射性部材を形成し、前記遮光フレームと前記透光性部材とが前記第1光反射性部材により支持された導光支持部材を作製する導光支持部材形成工程と、前記実装した発光素子の上面と前記第2面とを接合して前記発光素子上に前記導光支持部材を固定する導光支持部材接合工程と、を含んでいる。
かかる実施形態の製造方法により、例えば、図1ならびに図2Aおよび2Bに示す実施形態の発光装置を得ることができる。以下、実施形態の製造方法について図面を参照しながら説明する。
(実装工程)
ここでは、基板上に発光素子を実装する。つまり、図6Aおよび6Bに示すように、基板10の主面に対して少なくとも1つの発光素子1を実装する。例えば、基板10上に発光素子1をフリップチップ実装してよい。具体的には、例えば、同一面側の下面に正負の電極を有する発光素子1を、正の電極が基板10上に設けられた正の配線に対向し、負の電極が基板10上に設けられた負の配線に対向するようにそれぞれ導電性接合部材11により接合する。尚、図6Bでは、図2A等と同様、発光素子1の正負の電極及び基板10上に設けられた正負の配線に接続される導電性接合部材11を区別することなく簡略化して描いている。
(遮光フレーム載置工程)
ここでは、開口部を有する遮光フレームをシートに載置する。つまり、図7Aに示すように、開口部5aが枠部分5bによって形成された遮光フレーム5をシート4の主面に載置する。
遮光フレームは、予め所望の形状に加工された遮光フレームを準備し、複数の遮光フレームをシート上に個々に配置してよいし、複数の遮光フレームが単位領域ごとに行方向及び/又は列方向に連結した遮光フレームを準備し、一括してシート上に配置してもよい。シートは、表面に粘着性を有する耐熱性のシートを用いてよい。シートの基材としては、例えばポリイミドが挙げられる。
(光反射性樹脂塗布工程)
ここでは、遮光フレーム上に光反射性樹脂を塗布する。つまり、図7Bに示すように、遮光フレームの枠部分5bに対して光反射性樹脂9a’を塗布する。特に、光反射性樹脂9a’は少なくとも幅狭部上に及ぶように、遮光フレーム5の枠部分5bに対して塗布される。
光反射性樹脂9a’の塗布量は、次の導光支持部材形成工程において、透光性部材3と遮光フレーム5との間において第1光反射性部材9aを隙間なく形成できる量であってよい。なお、発光装置の光出射面となる透光性部材3の第1面3aからの光の放出を妨げないため、透光性部材3の第1面3aに光反射性樹脂9a’が付着しないように、光反射性樹脂9a’の塗布量及び粘度を調整してよい。
光反射性樹脂9a’は、例えば、樹脂吐出装置のノズルを用いて、そのノズルの先端から吐出し、遮光フレーム5上に塗布することができる。例えばノズルを用いて遮光フレーム5上で線状に光反射性樹脂9a’を塗布してよい。より具体的には、ノズルから光反射性樹脂9a’を吐出しながら往復させることで遮光フレーム5上に光反射性樹脂9a’を線状に塗布してよく、それによって、光反射性樹脂9a’が幅狭部上に及ぶように遮光フレーム5上に配置してよい。
後述するように、遮光フレーム5上に塗布された光反射性樹脂9a’に透光性部材3が接触することによって、未硬化の光反射性樹脂9a’が、遮光フレーム5及び透光性部材3の表面を伝って移動し、遮光フレーム5の開口部5aの内側面と透光性部材3の側面を被覆しながら、透光性部材3と開口部5aとの間の空間に光反射性樹脂9a’が充填される。
未硬化の光反射性樹脂9a’の粘度は、例えば5Pa・s以上15Pa・s以下であってよい。これにより、樹脂材料の透光性部材3と開口部5aとの間の空間への流動を確保することができるとともに、透光性部材3の第1面3aへの樹脂材料の濡れ広がりを抑制することができる。
(導光支持部材形成工程)
ここでは、遮光フレーム5と透光性部材3とが第1光反射性部材9aにより支持された導光支持部材を作製する。具体的には、透光性部材3を用い、遮光フレーム5上に配置した光反射性樹脂9a’を透光性部材3と遮光フレーム5との開口部5aとの間に流入させた後で硬化して第1光反射性部材9aを形成し、遮光フレーム5と透光性部材3とが第1光反射性部材9aにより支持された導光支持部材60を得る。
導光支持部材形成工程では、図7C〜7Fに示すように、側面に鍔部30を備えた板状の透光性部材3を用いる。かかる透光性部材3を、それと遮光フレーム5の開口部5aとの間に空間が形成される位置で透光性部材3の第2面3bがシート4と対向するように鍔部30を光反射性樹脂9a’と接触させた後押圧して且つ空間に光反射性樹脂9a’を流入させて第1光反射性部材9aを形成する。これにより、遮光フレーム5と透光性部材3とが第1光反射性部材9aにより支持された導光支持部材60が得られる。
導光支持部材形成工程で用いる透光性部材3は、例えば図9に示すように、第1面3aと、その第1面の反対側の第2面3bと、第1面3aに連続する第1側面3cと、第1側面3cより外側に位置し、第2面3bに連続する第2側面3dと、第1側面3c及び第2側面3dに連続する第3面3eとを有している。透光性部材3において、第1面3aは、遮光フレーム5の開口部5aの内周より小さい外周を有し、第2面3bの面積は当該第1面3aの面積よりも大きく形成されている。かかる第1面3aと第2面3bとの面積の違いに起因して透光性部材3には鍔部30が設けられている。ここでは、第1面3aは長辺と短辺を有する矩形状であり、矩形の長辺側の側面に鍔部30が設けられている。
図7C〜7Fに示すように、透光性部材3をシート4へと載置させる際には、透光性部材3の第1面3aがシート4に接触する前に、透光性部材3の鍔部30が光反射性樹脂9a’と接触する。具体的には、透光性部材3と遮光フレーム5の開口部5aとの間に空間が形成される位置で透光性部材3の第1面3aがシート4と対向するように、透光性部材3を遮光フレーム5上の光反射性樹脂9a’と接触させる。これにより、光反射性樹脂9a’が流動し、図7Fに示すように遮光フレームの枠部分5bと透光性部材3との間の空間に光反射性樹脂9a’が充填される。
より具体的には、透光性部材3の鍔部30の輪郭の少なくとも一部が遮光フレーム5の開口部5aの内周の外側に位置するように配置し(図7C参照)、透光性部材3の鍔部30を遮光フレーム5上に塗布した光反射性樹脂9a’と接触させると(図7D参照)、この接触点が起点となって、光反射性樹脂9a’が透光性部材3の鍔部30から側面へと流動し(図7E参照)、透光性部材3の側面と遮光フレーム5の開口部5aとの間の空間に光反射性樹脂9a’を充填することができる(図7F参照)。遮光フレーム5の開口部5a及び透光性部材3の第2面3bがいずれも長辺と短辺を有する矩形である場合には、平面視で第2面3bの長辺と開口部5aの長辺間の距離及び第2面3bの短辺と開口部5aの短辺間の距離が等しくなるように透光性部材3と遮光フレーム5とを配置してよい。
導光支持部材形成工程では透光性部材3のシート4への載置のためにコレットなどの吸着手段を用いてよい。例えば、コレット40などの吸着手段によってピックアップした状態で透光性部材3をシート4に載置してよく、そのような吸着手段で引き続いて透光性部材3を押圧することによって、透光性部材3の鍔部30と接触する光反射性樹脂9a’を流動させてよい(図7C〜図7F参照)。なお、配置される透光性部材3の鍔部30と遮光フレーム5上の光反射性樹脂9a’との接触に際しては(図7D参照)、透光性部材3の鍔部30が光反射性樹脂9a’のなかで最も高いレベルの高さ箇所から接することになり、次いで時間差で光反射性樹脂9a’の他の箇所と接することになる(これについての詳細は後述する)。
(導光支持部材接合工程)
ここでは、図8Aに示すように、実装した発光素子1の発光面(つまり上面)に透光性部材3の第2面3bを接合することにより、発光素子1上に導光支持部材60を固定する。
上述のようにして得られた導光支持部材60の透光性部材3を発光素子1に対して位置合わせをして、透光性部材3を、例えば導光部材13により発光素子1の発光面に接合する。
図1ならびに図2A及び2Bに示す実施形態の発光装置を得る場合には、導光支持部材60は、例えば、
(i)透光性部材3の第2面3bの外周が、上方から平面視したときに発光素子1の外周の外側に位置するように、
(ii)透光性部材3の第1面3aの外周の少なくとも一辺が、上方から平面視したときに発光素子1の外周の内側に位置するように、
位置合わせをする。
導光支持部材60の透光性部材3の第2面3bと発光素子1の上面とを接合する際、予め第2面3bに導光部材13を塗布した透光性部材3を発光素子1上に載置するようにしてよいし、発光素子1の上面に導光部材13を塗布した後に導光支持部材60の透光性部材3を発光素子1上に載置するようにしてもよい。導光部材13の塗布量、透光性部材3を発光素子1上に載置して押圧する際の荷重、および導光部材13として樹脂材料を用いる場合の当該樹脂材料の塗布時の粘度等は、導光支持部材の透光性部材3を発光素子1上に接合した後の導光部材13の望ましい形状を考慮して適宜設定してよい。
(シート除去工程)
シート4は、導光支持部材接合工程後、あるいは第2光反射性部材形成工程後のシート除去工程で除去してよい。
(第2光反射性部材形成工程)
ここでは、更なる光反射性部材を形成、すなわち、第2光反射性部材9bを形成する。具体的には、第2光反射性部材9bとなる未硬化の第2光反射性樹脂9b’を、基板10と遮光フレーム5との間の空間に充填することにより、基板10と遮光フレーム5との間で発光素子1と透光性部材3とを囲む第2光反射性部材9bを形成する(図8B参照)。第2光反射性部材9bは、上述の第1光反射性部材9aと共に一体的な光反射性部材9を構成することができる。なお、図8Bは、第2光反射性部材形成工程前にシート4が除去された例である。
例えば、基板10よりも一回り小さい(つまり平面視において外縁が基板10に内包される大きさの)遮光フレーム5を用いてよく、遮光フレームの外周側から、基板10と遮光フレーム5との間の空間に第2光反射性樹脂9b’を充填する。
基板10と遮光フレーム5との間の空間に第2光反射性樹脂9b’を充填した後、充填した第2光反射性樹脂9b’を硬化させる。これにより、第2光反射性部材9bが形成される。
以上のようにして、実施形態の発光装置は製造される。
上記説明は、単一の発光装置を示した図面を参照して行った。
しかしながら、実施形態の発光装置の製造方法では、基板及び遮光フレームとして、それぞれ個々の発光装置に対応する複数の単位領域に区分されたものを用いて複数の発光装置を一括して作製した後に個々の発光装置に分離してよい。
例えば、基板及び遮光フレームとして、複数の行(n行)及び複数の列(m列)を成すように複数(n×m)の単位領域を含む基板を用いてよい。
また、例えば、遮光フレームとして、基板に対応する複数の行(n行)及び複数の列(m列)を成すように複数(n×m)の単位領域を含む遮光フレームを用いてよい。あるいは、例えば、遮光フレームとして、基板に対応する複数の行(n行)及び複数の列(m列)を成すように複数(n×m)の遮光フレームを用い、各遮光フレームを単位領域としてよい。
より具体的には、以下のようにして複数の発光装置を作成してよい。
(1)発光素子実装工程において、上記単位領域にそれぞれ1又は2以上の発光素子を実装する。
(2)導光支持部材形成工程において、上記単位領域にそれぞれ導光支持部材を形成する。
(3)導光支持部材接合工程において、上記単位領域に実装された1又は2以上の発光素子を一括して覆うようにそれぞれ導光支持部材を接合する。
(4)第2光反射性部材形成工程において、各単位領域の基板と遮光フレームの間の空間にそれぞれ第2光反射性樹脂を充填する。
次いで、第2光反射性部材形成工程後に、分割工程において、光反射性部材及び基板を単位領域ごとに分割することで、発光装置を個片化する。分割は、例えばブレード等を用いた切断により行うことができる。
この単位領域ごとに分割することを考慮すると、単位領域ごとに分割する際の分割位置が遮光フレームの外周から離れていることが好ましい。言い換えれば、遮光フレームは、発光装置の外形より一回り小さいことが好ましい。この場合、例えば、遮光フレームとして、発光装置の外形より一回り小さい複数の遮光フレームを用いてよい。
以上の発光装置の製造方法によれば、複数の発光装置を一括して作製した後に個々の発光装置に分離するようにしているので、発光装置を簡易に製造することができる。
以下では、遮光フレームが有する幅狭部の効果について詳述する。本発明に係る実施形態では、平面視において部分的に幅狭となった“幅狭部”が設けられた遮光フレームを用いる。特に、光反射性樹脂塗布工程では光反射性樹脂が遮光フレームに塗布されるところ、少なくとも幅狭部上に光反射性樹脂を配置する。
図3および図4に遮光フレーム5の一例を示す。遮光フレーム5は、開口部5aおよび枠部分5bを有する。枠部分5bは、上から平面視したとき四角状に囲むように延在しており、その内側が開口部5aとなっている。端的にいえば、遮光フレーム5は、開口部5aに相当する部分が平板部材から除されたような形態を有している。図示するような遮光フレーム5では、例えば四角形状の平板部材から開口部5aに相当する四角形状の部分が除されたような形態を有している。
図3および図4に示すように、本発明に係る実施形態で用いられる遮光フレーム5は、枠部分5bの幅寸法が一定となっておらず、局所的に幅寸法が減じられたような形態を有している。つまり、幅狭部50により、平面視の遮光フレーム5の枠部分5bが一部狭くなった形態を有している。
幅狭部50が設けられた遮光フレーム5は、発光装置の製造時においてボイド発生の抑制に資する。より具体的には、遮光フレーム5に幅狭部50が存在することにより、導光支持部材の形成に際して「透光性部材と遮光フレームとの間の第1光反射性部材の領域」におけるボイドの発生を抑制又は無くすことができる。
導光支持部材形成時のボイドは、透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間に光反射性樹脂を流入させる際に発生する気泡またはその類である。導光支持部材形成では遮光フレームに光反射性樹脂を配置した後で透光性部材をシート上に配置する。かかる透光性部材の配置に際して、透光性部材の鍔部で遮光フレーム上の光反射性樹脂を押圧し、その押圧によって「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」に光反射性樹脂を流入させる。ボイドは、かかる空間への流入に伴って発生することがある。これは、透光性部材の配置に際して、透光性部材の鍔部と光反射性樹脂とが一度に広範な面で接触することが要因として考えられる。特に、そのような広範な面の接触に伴い光反射性樹脂が「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」へと一気に流れ込むことによりボイドが発生し易くなると考えられる。仮に、ボイドが存在した状態で光反射性樹脂を硬化させて第1光反射性部材を形成すると、導光支持部材にボイドが残存してしまう。特に、平面視における、透光性部材と遮光フレームとの間の第1光反射性部材の領域にボイド(気泡)が残存し易いと考えられる。
このような導光支持部材のボイド残存は、発光装置の光学特性にとって望ましくない。例えば、透光性部材と遮光フレームとの間に介する第1光反射性部材でもたらされる「光の取りだし効率の低下抑制」といった効果がボイドにより減じられる虞がある。光出射面の内側と外側との輝度差を大きくする遮光フレームは、光を吸収する性質を有している。このため、透光性部材と遮光フレームが直接接すると、発光装置の光の取りだし効率の低下を引き起こす虞がある。そこで、本実施形態の発光装置では、かかる光の取りだし効率の低下を「透光性部材と遮光フレームとの間に介在する第1光反射性部材」によって抑制している。したがって、第1光反射性部材の領域にボイド(気泡)が存在してしまうと、発光装置において「光の取りだし効率の低下抑制」といった効果が減じられてしまう。本発明に係る実施形態の製造方法は、このような導光支持部材のボイド残存を低減又は無くすことができ、所望の光学特性を呈する発光装置を製造できる。
また、導光支持部材中のボイド残存は、その構成要素同士の接合強度を低下させる虞がある。導光支持部材において、第1光反射性部材は、透光性部材と遮光フレームとの間に介して透光性部材と遮光フレームとを互いに接合している。そのような第1光反射性部材の領域にボイド(気泡)が存在してしまうと、かかる接合を低下させる虞がある。より具体的には、第1光反射性部材の領域にボイドが存在すると、第1光反射性部材と透光性部材との接合強度および/または第1光反射性部材と遮光フレームとの接合強度の低下が懸念される。本発明に係る実施形態の製造方法は、このようなボイド残存を低減又は無くすことができるので、導光支持部材の構成要素の接合強度がより好適に維持される。
ボイド残存の抑制について詳述する。本発明に係る実施形態の製造方法では、遮光フレームの幅狭部に起因して、遮光フレームに塗布された光反射性樹脂の高さが局所的に異なる。つまり、導光支持部材形成工程において、遮光フレーム上の光反射性樹脂は、遮光フレームからの高さが相対的に高い箇所と相対的に低い箇所とを有する。好ましくは、幅狭部以外のフレーム領域上の光反射性樹脂の高さが相対的に低くなることで、幅狭部上に位置する光反射性樹脂の箇所が相対的に高くなる(これについての詳細は後述する)。したがって、導光支持部材形成工程において、光反射性樹脂と透光性部材との接触は、光反射性樹脂の高さに起因して時間差を伴うことになり、得られる導光支持部材においてボイド残存を抑制できる。
図5Aおよび図5Bには、光反射性樹脂塗布工程で遮光フレーム5上に塗布された光反射性樹脂9a’の形態を模式的に示している。図示されるように、光反射性樹脂塗布工程では、光反射性樹脂9a’の最頂部9a’は幅狭部50上に位置する。つまり、遮光フレーム5に塗布された光反射性樹脂9a’のうち幅狭部50の真上箇所の光反射性樹脂9a’の高さをHとし、その幅狭部以外の非幅狭部55における光反射性樹脂9a’の高さHとすると、好ましくはH>Hとなっている。光反射性樹脂の最頂部が幅狭部上に位置する理由は次の通りであると考えられる。幅狭部を有する遮光フレームに流動性を有する光反射性樹脂が塗布されると、光反射性樹脂は遮光フレーム上において濡れ拡がるようになる。遮光フレーム上における樹脂の濡れ拡がりは、幅狭部以外のフレーム領域では相対的に広い領域ゆえ光反射性樹脂がより大きく拡がる一方、幅狭部のフレーム領域では相対的に狭い領域ゆえ光反射性樹脂の拡がりがより少ない。塗布された光反射性樹脂は遮光フレーム上で拡がるにつれ高さを減じることになるので、相対的に広い領域である幅狭部以外のフレーム領域では、光反射性樹脂の高さがより低くなる。従って、幅狭部上に位置する光反射性樹脂の箇所が相対的に高くなる。
幅狭部上に位置する光反射性樹脂の高さが相対的に高くなると、導光支持部材形成工程でボイドが発生しにくくなる。導光支持部材形成工程では、遮光フレーム上に配置した光反射性樹脂を、透光性部材による押圧で「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」へと流入させる。かかる透光性部材の押圧に際して、遮光フレーム上の光反射性樹脂と透光性部材とが互いに接する。ここで、仮に遮光フレームに塗布された光反射性樹脂の高さが一定である場合を想定してみると、その光反射性樹脂に対する透光性部材の押圧では透光性部材の鍔部と光反射性樹脂とが一度に広範な面で接触し易い。このように一度に広範な面で接触すると、透光性部材と光反射性樹脂との間に空気をより巻き込んだ又は挟み込んだ状態が維持されやすく、結果として「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」に光反射性樹脂が流れ込む際の空気が抜け難くなる。つまり、導光支持部材の形成に際してボイドが残存しやすくなる。これに対して、本発明に係る実施形態の製造方法では、遮光フレームに塗布された光反射性樹脂の高さが局所的に異なるので(図5B参照)、透光性部材の鍔部と光反射性樹脂との接触に時間差が生じる。具体的には、遮光フレームに塗布された光反射性樹脂において、幅狭部上に位置する光反射性樹脂の頂部が相対的に最も高いので、幅狭部上の光反射性樹脂から透光性部材の鍔部との接触が開始される。つまり、透光性部材の鍔部と光反射性樹脂との接触に際しては、幅狭部が当該接触の起点となる。このように幅狭部が接触起点となって接触に時間差が生じると、「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」へと光反射性樹脂が充填される際に当該空間の空気が外部へと抜け易くなる。つまり、導光支持部材は、透光性部材と遮光フレームの開口部との隙間に充填された光反射性樹脂を硬化することで得られるが、その硬化に先立ってボイドの発生を抑制できる。このように、本発明に係る実施形態では、遮光フレームの幅狭部は、導光支持部材形成工程時のボイド発生を抑制するように光反射性樹脂の充填特性を改善する作用を有している。
透光性部材と光反射性樹脂との時間差を伴う接触について図10A〜10Dの模式図を用いて詳述しておく。図10A〜10Dは、導光支持部材形成工程の経時的変化であって、左側図が光反射性樹脂の最頂部における経時的変化を示し、右側図が光反射性樹脂の非最頂部における経時的変化を示している。つまり、左側図では、幅狭部50上の光反射性樹脂9a’と透光性部材3の鍔部30との相互の経時的な関係が示されており、右側図では、非幅狭部55上の光反射性樹脂9a’と透光性部材3の鍔部30との相互の経時的な関係が示されている。図示するように、透光性部材3がシート4へと配置されるに際しては、まずは、図10Aにおける左側図に示されるように、幅狭部50上の光反射性樹脂9a’と透光性部材3の鍔部30とが互いに接触する。次いで、透光性部材3がより下降するに伴い、図10Cの右側図に示されるように、非幅狭部55上の光反射性樹脂9a’と透光性部材3の鍔部30とが互いに接触する。このように、透光性部材3と遮光フレーム5上の光反射性樹脂9a’との互いの接触に際しては、透光性部材3の鍔部30が光反射性樹脂9a’のなかで最も高いレベルの高さ箇所(即ち、幅狭部50上に位置する光反射性樹脂)から接することになり、次いで時間差を伴って光反射性樹脂9a’の他の箇所に接していくことになる。
図10A〜10Dに示すように、導光支持部材形成工程において遮光フレーム5は透光性部材3の鍔部30と対向して配置される。つまり、鍔部30は、平面視において、遮光フレームと重なるように配置される。ここで、遮光フレームにおいて、透光性部材3の鍔部30と対向する領域に幅狭部50と非幅狭部55とを配置することにより、透光性部材3の第1面と光反射性樹脂との接触を、幅狭部上の光反射性樹脂9a’を起点として開始させることができる。つまり、遮光フレームの平面視形状を構成する辺のうち、透光性部材の第2面とオーバーラップする辺に幅狭部50と非幅狭部55とを設けることで、幅狭部上の光反射性樹脂の表面を、透光性部材と光反射性樹脂の接触起点とすることができる。
導光支持部材の形成に先立って行われる光反射性樹脂の塗布は、光反射性樹脂が幅狭部に塗布されつつも、幅狭部以外の枠部分の領域にも塗布される。特に、幅狭部以外の枠部分では、光反射性樹脂が濡れ拡がるための領域が遮光フレーム5上に残されるように塗布を行うことが好ましい。幅狭部以外の枠部分の領域で光反射性樹脂が濡れ拡がると、幅狭部上に位置する光反射性樹脂の箇所が相対的に高くなるからである。かかる観点でいえば、幅狭部では、濡れ拡がりのための領域を実質的に残さずに、又は残したとしても幅狭部以外の枠部分における領域の場合よりも少なくなるように、光反射性樹脂が塗布されることが好ましい。例えば、幅狭部において、その幅方向の領域を実質的に全て満たすように光反射性樹脂が塗布されてもよい。
遮光フレーム5において、枠部分5bは、平面視において開口部5aを形成するように例えば四角状に延在している(図4参照)。枠部分5bの平面視形状が四角形を成しているともいえる。本発明に係る実施形態では、当該四角形の辺の少なくとも1つに相当する枠部分5bに幅狭部50が設けられてよい。好ましくは、その四角形の1つの辺に相当する枠部分5bに対して幅狭部50が1つのみ設けられている。つまり、当該1つの辺に相当する枠部分5bに対して設けられる幅狭部50の個数は、複数でなく1つであることが好ましい。これによって、導光支持部材形成工程において「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」に光反射性樹脂が充填されるに際して空気が外部へとより抜け易くなる。なお、ここでいう「四角形」とは、略四角形を意味しており、それゆえ正方形、矩形(長方形)、平行四辺形および台形などを含め広く解釈される。
幅狭部50は、遮光フレーム5の枠部分5bが相対的に幅狭となった箇所である。幅狭部50ゆえ、平面視において遮光フレームが凹んだ形状または切り欠かれた形状を有している(以下では、凹んだ又は切り欠かれた部分を「凹み部分」とも称する)。平面視において幅狭部50の凹み部分の輪郭は、直線状、曲線上、またはそれらの組合せからなっていてよい。例えば、そのような凹み部分の形状は、上方から平面視したときに略四角形であってよい。ここでいう「略四角形」は、完全な四角形に限らず、それに基づき変更されたと当業者がみなせるような形状も含め広く解釈される。よって、例えば、「略四角形」は、正方形、矩形(長方形)、平行四辺形および台形などを含むとともに、そのような形状において角を成す部分(例えば隅部分)は、必ずしも角張っている必要がなく、丸みを帯びていてもよい(端的にいえば、輪郭の角を成す部分にRが付いていてもよい)。
例えば、幅狭部は、平面視において、遮光フレームの外側領域が凹んだ又は切り欠かれたような形態を有している。つまり、幅狭部では遮光フレームの外輪郭が窪んでいてよい。図3および図4に示される遮光フレーム5では、枠部分5bのうち外側のエッジ5bが内側へと部分的に窪んでいる。幅狭部において遮光フレームの外輪郭が窪んでいると、所望の導光支持部材を形成し易くなる。具体的には、透光性部材と遮光フレームとの間に第1光反射性部材が所望量で介在し易くなる。ここで、仮に幅狭部において遮光フレームの外輪郭でなく内輪郭が窪んでいる場合を想定すると、透光性部材と遮光フレームとの間の第1光反射性部材では、幅狭部の存在により第1光反射性部材の幅寸法に違いが生じる。つまり、発光装置を上方からみた場合、幅狭部が存在する箇所では相対的により多く第1光反射性部材が存在する一方、非幅狭部の箇所では相対的により少なく第1光反射性部材が存在することになり、「光の取りだし効率の低下抑制」の効果に局所的な差が生じてしまう虞がある。換言すれば、光出射面とそれを取り囲む領域における輝度差に局所的なバラつきが生じてしまう虞がある。これに対して、実施形態の製造方法のように遮光フレームの外輪郭が窪んで幅狭部が形成される場合、そのような不都合な事象を回避し易くなる。
幅狭部は、遮光フレームの枠幅寸法が減じられている部分に相当するが、必要以上に大きく減じられる必要はない。例えば、幅狭部における幅寸法は、遮光フレームの枠幅寸法に対してその半分以上となっていてよい。より具体的には、遮光フレーム5の幅狭部50における幅寸法をwとし、幅狭部以外に相当する遮光フレームの枠幅寸法をWとすると(図4参照)、好ましくは0.50W≦w≦0.95Wであり、例えば0.60W≦w≦0.95W、0.70W≦w≦0.95W、または0.80W≦w≦0.95Wなどであってよい。幅狭部の幅寸法wが0.5W未満になると、塗布量などによっては塗布された光反射性樹脂が遮光フレーム上に保持され難くなり、遮光フレームの枠部分からはみ出す不都合が生じやすくなる。一方、幅狭部の幅寸法wが0.95Wより大きくなると、幅狭部上において光反射性樹脂の最頂部が形成され難くなる。つまり、幅狭部上に位置する光反射性樹脂の箇所が相対的に高くなる効果が出にくくなる。なお、本明細書でいう「幅寸法w」は、採用ポイントによって違いがある場合、各幅狭部について最も大きな値となる箇所の寸法のことを指している。同様にて、本明細書でいう「幅寸法W」は、採用ポイントによって違いがある場合、“一辺”に相当する枠部分のなかで最も大きい値となる箇所の寸法のことを指している。
ある態様では、遮光フレームの中央領域に対して幅狭部が設けられている。具体的には、図3および図4に示すように、上から平面視したときの遮光フレーム5の延在長さ中央に幅狭部50が設けられている。平面視において遮光フレーム5が成す四角形の一辺に相当する部分でその中央部分(すなわち、当該一辺を略均等に二分割するような領域)に幅狭部50が設けられていてよい。このように幅狭部が遮光フレームの中央領域に設けられていると、その中央領域上の光反射性樹脂が最頂部となる。よって、導光支持部材形成工程で透光性部材の鍔部と光反射性樹脂との接触が時間差を伴うに際して、中央側から外側(特に対向する2つの外側方向)に向けて漸次的に透光性部材と光反射性樹脂とが接していくことになる。つまり、「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」へと光反射性樹脂が流れ込むに際して当該空間における空気が中央側から外側へと逃げ易くなる。特に中央部分から互いに逆向き方向に偏り少なく空気が逃げやすくなるので、ボイド残存がより抑制された導光支持部材が得られる。
幅狭部は遮光フレームの枠部分の互いに対向する位置に設けられていてよい。例えば平面視において遮光フレームの枠部分5bが成す四角形の辺のうちで互いに対向する辺に幅狭部50がそれぞれ設けられていてよい(図4参照)。つまり、遮光フレームが平面視形状として例えば四角の枠形状を有する場合、その四角形の対向する辺に相当する枠部分において対を成すように幅狭部が設けられていてよい。このように互いに対向関係を有する幅狭部が設けられた遮光フレームでは、より広範にボイド残存を抑制することができる。
図3および図4に示すように、遮光フレームが平面視形状として矩形を有する場合(即ち、平面視において枠部分5bが成す形状が矩形の場合)には、その長辺において対を成すように幅狭部が設けられていてよい。例えば、矩形の長辺においてのみ対を成すように幅狭部50が設けられ、短辺には幅狭部50が設けられていなくてよい(図3および図4参照)。ここで、矩形状の遮光フレームの長辺に相当する箇所は、特にボイド残存が引き起こされ易い箇所である。なぜなら、遮光フレームの長辺に相当する箇所は、透光性部材の配置に際して透光性部材と光反射性樹脂とがより長い面で接触する箇所であり、光反射性樹脂が「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」に流れ込む際に当該空間における空気が外部にまで逃げ難くなるからである。これにつき、実施形態の発光装置で用いる遮光フレームは、その空気が逃げにくい“長辺”に対して幅狭部を設けてよく、ボイド発生をより効果的に抑制できる。換言すれば、ボイドの発生抑制といった効果は、幅狭部が遮光フレームの長辺に相当する箇所に設けられた場合、より顕在化し易い。
なお、遮光フレーム5がその平面視形状として矩形を有する場合(即ち、遮光フレームの平面視形状が長辺と短辺とから成る場合)、透光性部材3の第1面3aも、その平面視形状として矩形を有していることが好ましい。特に、図9に示すように、透光性部材3は、矩形の第1面3aの長辺側に鍔部30を備えることが好ましい。一方、短辺側には鍔部30を備えていなくてもよい。かかる場合、透光性部材2の上面3a側から視認した際に、遮光フレーム5の長辺に相当する枠部分57(以下、「長辺側枠部分」とも称する)は、透光性部材3と重なるように配置されるものの、遮光フレーム5の短辺に相当する枠部分58(以下、「短辺側枠部分」とも称する)は透光性部材3とは重ならない。かかる場合、長辺側枠部分57と鍔部30との間で生じたボイドは、導光支持部材形成工程で遮光フレーム5の短辺側枠部分58を介して外部へと抜け易くなる。
幅狭部の寸法について、その幅寸法wは、上述したように、遮光フレームの枠幅寸法Wに対してその半分以上となっていてよい。一方、枠部分5bの延在方向における幅狭部の寸法l(図4参照)は、図示するように例えば幅寸法wよりも大きくてよい(以下では、その寸法lのことを「延在寸法」とも称する)。つまり、平面視で幅寸法wに対して直交する方向となる幅狭部の延在寸法lは、当該幅寸法wよりも大きくてよい。幅狭部の延在寸法lが幅寸法wよりも大きいと、遮光フレームに塗布された光反射性樹脂の高さの局所的な高低差がより明確に現われ易くなる。つまり、幅狭部の延在寸法lが幅寸法wよりも大きい場合、「幅狭部上に位置する光反射性樹脂の最頂部に起因して導光支持部材形成時のボイド発生の抑制される」といった効果がより促進され易い。例えば、幅狭部の延在寸法lは、幅寸法wの2倍以上、3倍以上、5倍以上または10倍以上などであってよい。幅狭部の延在寸法lは、幅寸法wの例えば50倍以下または40倍以下などであってよい。なお、本明細書でいう「延在寸法l」は、採用ポイントによって違いがある場合には、各幅狭部について最も大きな値となる箇所の寸法のことを指している。
幅狭部50の延在寸法lは、図4に示すように、枠部分5bの直線部分における全長さL未満となっている。つまり、平面視において遮光フレーム5が成す四角形の一辺に相当する枠部分5bの延在寸法Lよりも短い延在長さlを有する幅狭部50が設けられている。あくまでも例示にすぎないが、幅狭部の延在寸法lは、例えば枠部分5bの延在寸法Lの1/2以下、1/3以下、1/5以下または1/10以下などであってよい。その下限は特に制限はなく、幅狭部の延在寸法lが例えば枠部分5bの延在寸法Lの1/30以上または1/20以上などであってよい。このようになることで、四角形の一辺に相当する枠部分5bで光反射性樹脂が濡れ拡がるための非幅狭部がより好適にもたらされ、ひいては、遮光フレームに塗布された光反射性樹脂の高さに局所的な高低差がもたらされ易くなる。なお、本明細書でいう「延在寸法L」は、採用ポイントによって違いがある場合、“一辺”に相当する枠部分のなかで最も大きい値となる箇所の寸法のことを指している。
ある態様では、光反射性樹脂塗布工程において、光反射性樹脂の塗布が少なくとも第1塗布と第2塗布とを含み、幅狭部において第1塗布と第2塗布とを互いに重ねる。これにより、光反射性樹脂の最頂部がより確実に幅狭部上に位置し易くなる。例えば、第1塗布の始点または終点と第2塗布の始点または終点とを互いに幅狭部で重ねてよい。このように光反射性樹脂の塗布を幅狭部にてオーバーラップさせることで、幅狭部上に位置する光反射性樹脂の箇所が相対的に高くなり易くなる。
図12Aおよび12Bを参照して例示説明する。第1塗布71として光反射性樹脂が枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布されると共に、第2塗布72も枠部分5bに沿って遮光フレーム5に光反射性樹脂が塗布される場合、第1塗布71および第2塗布72のそれぞれにより塗布される光反射性樹脂が幅狭部50で互いに重なるようにする。遮光フレーム5の幅狭部50においてのみ第1塗布71と第2塗布72とを互いに重ねる一方、遮光フレーム5の非幅狭部55では第1塗布71と第2塗布72とが重ならないように光反射性樹脂を塗布することが好ましい。このような場合、塗布された光反射性樹脂同士の重なりに起因して、幅狭部では光反射性樹脂が高くなり易い。したがって、上述した幅狭部の“相対的に狭い濡れ拡がり”の効果と相俟って、幅狭部に光反射性樹脂の最頂部がより形成され易くなる。よって、導光支持部材形成工程で透光性部材の鍔部と光反射性樹脂との接触に時間差がより生じやすく、「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」へと光反射性樹脂が充填される際に当該空間の空気が外部へと抜け易くなる。
第1塗布と第2塗布とは互いに同じ光反射性樹脂が用いられてよい。また、第1塗布と第2塗布とは、遮光フレームのうち幅狭部を含む“一辺”に対して施されることが好ましい。図13Aおよび13Bならびに図14Aおよび14Bには、第1塗布71および第2塗布72の種々の組合せを例示している。図13Aでは、枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布される第1塗布71の始点71’と、同様に枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布される第2塗布72の始点72’とが互いに幅狭部50で重なるように光反射性樹脂の塗布を行う。図13Bでは、枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布される第1塗布71の終点71’’と、同様に枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布される第2塗布72の終点72’’とが互いに幅狭部50で重なるように光反射性樹脂の塗布を行なう。図14Aでは、枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布される第1塗布71の始点71’と、同様に枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布される第2塗布72の終点72’’とを互いに幅狭部50で重なるように光反射性樹脂の塗布を行なう。図14Bでは、遮光フレーム5の枠部分5bに沿って塗布される第1塗布71の終点71’’と、同様に遮光フレーム5の枠部分5bに沿って塗布される第2塗布72の始点72’とが互いに幅狭部50で重なるように光反射性樹脂の塗布を行う。
光反射性樹脂の塗布としては、第1塗布および第2塗布のみに限らず、更なる塗布を含んでいてもよい。例えば、光反射性樹脂塗布工程において、光反射性樹脂の塗布が第1塗布と第2塗布と第3塗布とを含み、幅狭部において第1塗布と第2塗布と第3塗布とを互いに重ねてよい。図15に示すように、枠部分5bに沿って遮光フレーム5に塗布される第1塗布71の始点71’と、第2塗布72の一部と、第3塗布73の終点73’’とを幅狭部50で重なるように光反射性樹脂の塗布を行ってよい。このようにしても、幅狭部において塗布が重なる回数が非幅狭部よりも多くなるため、幅狭部に光反射性樹脂の最頂部が形成されやすくなる。なお、第1塗布71と第2塗布72と第3塗布73とは連続する一つの塗布工程として、いわゆる“一筆書き”の要領で行ってもよい。つまり、遮光フレーム上に光反射性樹脂が連続して一体的に形成されるように塗布が行われてよい。工程の効率がより高くなり得るからである。なお、この場合でも光反射性樹脂塗布工程は第1塗布と第2塗布と第3塗布とを含むものとする。つまり、光反射性樹脂塗布工程において、光反射性樹脂の塗布は、第1塗布と、第1塗布とノズルの進行方向が異なる第2塗布と、第2塗布とノズルの進行方向が異なる第3塗布とを含み、それぞれの塗布工程は連続しており、各塗布工程間において光反射性樹脂が連続して樹脂吐出装置から吐出される。樹脂吐出装置においては、塗布の始点と終点において樹脂の吐出量が多くなる傾向にあるが、始点と終点とを非幅狭部上に配置しないことで、非幅狭部における光反射性樹脂の高さを抑え易くなる。
最後に、幅狭部の形成手法について説明しておく。本発明に係る実施形態では、遮光フレーム5の幅狭部は、いずれの手法でも作製できる。例えば、遮光フレーム5の“幅狭部”はエッチングによって形成してよい。かかる場合、枠部分5bの幅寸法が一定である遮光フレームを常套的な手法で得た後、かかる遮光フレームに対してエッチング処理を施して枠部分5bに幅狭部50を形成してよい。なお、幅狭部の形成は、プレス加工等の機械加工手段を用いてもよい。つまり、枠部分5bの幅寸法が一定である遮光フレームから“凹み部分”に相当する領域を切削除去することで枠部分5bに対して幅狭部を形成してもよい。また、板状の遮光部材から、上記加工方法にて開口部5aおよび幅狭部を同時に形成してもよい。
エッチング処理を通じて幅狭部を形成する場合に特にいえることであるが、幅狭部における凹み部分は、平面視にて枠部分の内部方向に漸次狭まる輪郭を有していてよい。例えば、図3または図4に示すように、遮光フレーム5の外輪郭が窪むことで幅狭部が形成されている場合、遮光フレーム5の外側から開口部5aに向かう方向で凹み部分が漸次狭まるような輪郭を有していてよい。つまり、平面視において、幅狭部ではテーパー状に傾きを有する輪郭部分が外輪郭に形成されていてよい。また、エッチング処理を通じて幅狭部を形成した場合、幅狭部の輪郭にて角を成している部分はR付けされたように丸みを帯び易くなる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、あくまでも典型例を例示したに過ぎない。従って、本発明はこれに限定されず、種々の態様が考えられることを当業者は容易に理解されよう。
例えば、上記において、光反射性樹脂塗布工程について説明したが、本発明では、必ずしも遮光フレームの全ての辺に光反射性樹脂を塗布する必要はない。例えば、遮光フレームが平面視形状として矩形を有する場合(即ち、平面視において枠部分5bが成す形状が矩形の場合)、その長辺に相当する枠部分5bにのみ光反射性樹脂を塗布してよい。かかる場合、遮光フレームに光反射性樹脂を塗布した際、および/または、透光性部材の鍔部で遮光フレーム上の光反射性樹脂を押圧して「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」に光反射性樹脂を流入させる際に“長辺”における光反射性樹脂が“短辺”側へと回り込むように流動する。つまり、枠部分の長辺の光反射性樹脂は、枠部分の“短辺”側へと回り込むように流動しつつ「透光性部材と遮光フレームの開口部との間の空間」に充填される。かかる態様では、特に遮光フレームの“長辺”に相当する箇所にのみ幅狭部が設けられてよい。
1 発光素子
3 透光性部材
3a 第1面(発光装置の光出射面)
3b 第2面
3c 第1側面
3d 第2側面
3e 第3面
30 透光性部材の鍔部
4 シート
5 遮光フレーム
5a 開口部
5b 枠部分
5b枠部分の外側のエッジ
50 幅狭部
55 非幅狭部
57 長辺側枠部分
58 短辺側枠部分
9 光反射性部材
9a 第1光反射性部材
9a’光反射性樹脂
9b 第2光反射性部材
9b’第2光反射性樹脂
10 基板
11 導電性接合部材
13 導光部材
40 コレット
60 導光支持部材
71 第1塗布
71’第1塗布の始点
71’’第1塗布の終点
72 第2塗布
72’第2塗布の始点
72’’第2塗布の終点
73 第3塗布
73’第3塗布の始点
73’’第3塗布の終点

Claims (6)

  1. 基板上に発光素子を実装する実装工程と、
    開口部を有する遮光フレームをシートに載置する遮光フレーム載置工程と、
    前記遮光フレーム上に光反射性樹脂を塗布する光反射性樹脂塗布工程と、
    第1面と該第1面の反対側の第2面とを有し、前記第1面の外周が前記開口部の内周より小さく、前記第2面が前記第1面より大きい板状の透光性部材を、前記透光性部材と前記開口部との間に空間が形成される位置で前記第1面が前記シートと対向するように前記塗布した前記光反射性樹脂と接触させた後押圧して且つ前記空間に前記光反射性樹脂を流入させて第1光反射性部材を形成し、前記遮光フレームと前記透光性部材とが前記第1光反射性部材により支持された導光支持部材を作製する導光支持部材形成工程と、
    前記実装した発光素子の上面と前記第2面とを接合して前記発光素子上に前記導光支持部材を固定する導光支持部材接合工程と、
    を含み、
    前記遮光フレームは平面視において部分的に幅狭となる幅狭部を有し、前記光反射性樹脂塗布工程において、前記光反射性樹脂は少なくとも前記幅狭部上に配置され、
    前記光反射性樹脂塗布工程において、前記光反射性樹脂の最頂部は前記幅狭部上に位置する、発光装置の製造方法。
  2. 基板上に発光素子を実装する実装工程と、
    開口部を有する遮光フレームをシートに載置する遮光フレーム載置工程と、
    前記遮光フレーム上に光反射性樹脂を塗布する光反射性樹脂塗布工程と、
    第1面と該第1面の反対側の第2面とを有し、前記第1面の外周が前記開口部の内周より小さく、前記第2面が前記第1面より大きい板状の透光性部材を、前記透光性部材と前記開口部との間に空間が形成される位置で前記第1面が前記シートと対向するように前記塗布した前記光反射性樹脂と接触させた後押圧して且つ前記空間に前記光反射性樹脂を流入させて第1光反射性部材を形成し、前記遮光フレームと前記透光性部材とが前記第1光反射性部材により支持された導光支持部材を作製する導光支持部材形成工程と、
    前記実装した発光素子の上面と前記第2面とを接合して前記発光素子上に前記導光支持部材を固定する導光支持部材接合工程と、
    を含み、
    前記遮光フレームは平面視において部分的に幅狭となる幅狭部を有し、前記光反射性樹脂塗布工程において、前記光反射性樹脂は少なくとも前記幅狭部上に配置され、
    前記光反射性樹脂塗布工程において、前記光反射性樹脂の前記塗布が少なくとも第1塗布と第2塗布とを含み、前記幅狭部で該第1塗布と該第2塗布とを互いに重ねる、発光装置の製造方法。
  3. 前記幅狭部では、前記遮光フレームの外輪郭が窪んでいる、請求項1または2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記導光支持部材形成工程において、前記光反射性樹脂と前記透光性部材との接触は、前記光反射性樹脂の高さに起因して時間差を伴う、請求項に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記幅狭部は、前記遮光フレームの互いに対向する位置に設けられている、請求項1〜4のいずれかに記載の発光装置の製造方法。
  6. 上から平面視したときの前記遮光フレームの延在長さ中央に前記幅狭部が設けられている、請求項1〜5のいずれかに記載の発光装置の製造方法。
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