JP6884356B2 - 観察装置、観察システム、データ処理装置及びプログラム - Google Patents

観察装置、観察システム、データ処理装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、観察装置、観察システム、データ処理装置及びプログラムに関する。
例えば、手術中や処置等の医療行為中などにおいて、組織表面や臓器表面の生体表面に体液が流出又は付着した場合等に、生体表面における体液の分布や流出源(又は付着源)を判別したいという等の要請があった。
特開2006−102360号公報
しかしながら、例えば、可視光(肉眼など)では判別し難い体液の場合などには、その体液の分布や流出源などを判別することが難しかった。
本発明の第一実施態様によれば、生物の組織を観察する観察装置であって、第1波長の第1赤外光を前記組織に照射して得られる第1のデータと、水に対する光学特性値が前記第1赤外光と異なる第2波長の第2赤外光を前記組織に照射して得られる第2のデータとを生成する生成部と、前記第1のデータと前記第2のデータとを比較して前記組織の表面における体液の存在を示す体液データを生成する比較演算部とを備える、観察装置が提供される。
本発明の第二実施態様によれば、生物の組織を観察する観察装置であって、組織から得られる第1の光学特性値に基づく第1のデータと、第1の光学特性値と異なる第2の光学特性値に基づく第2のデータと、を比較して組織における水分を主成分とする体液の存在を示す体液データを生成するデータ生成部を備える、観察装置が提供される。
本発明の第三実施態様によれば、生物の組織を観察する観察装置に用いられるプログラムであって、第1波長の第1赤外光を前記組織に照射して得られる第1のデータと、水に対する光学特性値が前記第1赤外光と異なる第2波長の第2赤外光を前記組織に照射して得られる第2のデータと、を生成するステップと、前記第1のデータと前記第2のデータとを比較して、前記組織の表面における体液の存在を示す体液データを生成するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
本発明の第四実施態様によれば、生物の組織に関するデータを処理するデータ処理装置であって、第1波長の第1赤外光を前記組織に照射して得られる第1のデータと、水に対する光学特性値が前記第1赤外光と異なる第2波長の第2赤外光を前記組織に照射して得られる第2のデータと、を生成するデータ生成部と、前記第1のデータと前記第2のデータとを比較して、前記組織における体液の存在を示す体液データを生成する比較演算部とを備えるデータ処理装置が提供される。
本発明の第五実施態様によれば、上述の第一実施態様又は第二実施態様の観察装置と、生成した前記体液データを表示する表示部とを備える観察システムが提供される。
本明細書は本願の優先権の基礎となる日本国特許出願番号2016−071650号の開示内容を包含する。
第1の実施の形態による観察技術を適用した一例として示す観察システムの一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態におけるデータ生成部の一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態における観察装置のデータ生成部においてリアルタイム比較データ生成部を設けた構成例を示す図である。 本実施形態における観察システムによる処理の流れの一例を示すフローチャート図である。 図2AのステップS5の処理の流れの一例を示すフローチャート図である。 本実施形態における胆汁なしの場合の赤外光の吸収率を胆汁ありの場合の赤外光の吸収率で除算した吸収特性(波長依存性)例を示す図である。 本実施形態における水の吸収特性(波長依存性)を示す図である。 本実施形態における胆汁ありと胆汁なしの場合の、反射率の波長依存性の一例を示す図である。 本実施形態における設定波長の異なるデータを比較演算部において比較演算する様子を画像データとして例示した図である。 本実施形態における胆汁データに基づく2つの画像と、可視光画像とを比較した図である。 第2の実施の形態による組織の観察技術の原理を例示的に示す図である。 本実施形態における体液データの強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における体液データの強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における体液データの強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における体液データの強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における可視光画像の一例を示す図である。 本実施形態における観察システムの一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態における観察システムのデータ生成部の一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態における、第1の生成処理例における撮像信号による画像と、ライブ表示用の動画データとの出力タイミングを示すタイミングチャート図(上図)と、それぞれのタイミングで生成される画像を示す図(下図)と、を含む図である。 本実施形態における第1の生成処理例における処理の流れの一例を示すフローチャート図である。 本実施形態における第2の生成処理例における撮像信号による画像と、ライブ表示用の動画データとの出力タイミングを示すタイミングチャート図(上図)と、それぞれのタイミングで生成される画像を示す図(下図)と、を含む図である。 本実施形態における第2の生成処理例における処理の流れの一例を示すフローチャート図である。 図16(a)は、1070nm波長と1450nm波長との赤外光を用いて強調画像を生成した場合の胆汁と血液の反射率の波長依存性の一例を示す図であり、図16(b)は、血液と胆汁との差をみるための反射率の逆数の対数の波長依存性の一例を示す図である。 図17(a)は、石英セル(キュベット)に、豚由来の胆汁と豚由来の血液とを入れて、1070nmの波長で測定した画像の一例である。図17(b)、図17(c)は、それぞれ、1070nm−1450nm、1070nm/1450nmの演算処理を行った画像の一例を示す図である。 本実施形態における1070nmと1330nmとの波長を用いて胆汁と血液の強調画像を生成した場合の反射率の波長依存性の一例を示す図であり、図16(b)に対応する図である。 図18の条件で得られた画像の一例を示す図である。 本実施形態における血液の強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における血液の強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における血液の強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における血液の強調処理のための演算処理により得られた画像例を示す図である。 本実施形態における生体表面観察技術の原理の一例を示す図である。 図21に示す装置におけるs偏光(入射面に垂直な偏光)、p偏光(入射面に平行な偏光)、光路上の2つの偏光板の配置が垂直(クロスニコル)であるか水平(パラレル)かにより、区別される4つの構成((b)から(e)まで)と、偏光板がない状態((a))との一例を示す図である。 図23(a)から(f)までは、図22(a)から(e)までの構成によって測定された生体表面の観察画像の一例を示す図である。但し、図18(f)は、可視光画像の一例を示す図である。 図24(a)は、水の吸収率が小さい赤外光の波長1070nmにおける図23(a)の偏光板なしの画像の一例であり、図24(b)は、波長1070nmにおける図23(c)のs偏光クロスニコル画像の一例である。 生体表面を疑似的に表現するハムの表面を図22に示すそれぞれの構成で観察した結果の一例を示す図である。図25(b)は、可視光画像の一例である。 図25に示す画像と対応させて示す各光学構成における反射率の波長依存性の一例を示す図であり、水の有無により区別した特性の一例を示す図である。但し、図26(b)は、1600nmの波長で観察した表面画像の一例である。 図25に示す画像と対応させて示す各光学構成における、(水なしの反射率/水ありの反射率)の値の波長依存性の一例を示す図である。但し、図27(b)は、1600nmの波長で観察した表面画像の一例である。
本実施形態において、「体液」とは、生物の体内に存在する水分の総称である。体液は、例えば、胆汁・膵液・血液・リンパ・組織液(組織間液、細胞間液、間質液)、体腔液などである。また、本実施形態では、体液は消化液を含む広義の概念である。
また、「体液データ」は、「体液を示す」及び/又は「体液を強調する」データのことを含む。
また、赤外光の水に対する「光学特性(値)」とは、赤外光を生体に照射した際における吸収、反射、透過のうち少なくともいずれかのエネルギーの入射エネルギーに対する比を含む。生体を観察する際に用いることができる光学特性であれば、光学特性は、吸収、反射、透過のうちのいずれの光学特性でも良い。以下、光学特性値として吸収率を例にして説明するが、光学特性値は吸収率に限定されなく、反射率や透過率でも良い。
「赤外データ」は、赤外光を生物の組織(例、生体)に照射して得られる光学特性のデータを含む。
「体液データ」は、本実施の形態の観察装置や観察システム等により特定(判別)される生物(例、生体)の特徴情報を含む。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1Aは、第1の実施の形態による観察技術の一例として示す観察システム(生体評価システム)100の一構成例を示す機能ブロック図である。例えば、図1Aに示す観察システム(生体評価システム)100は、観察装置(生体評価装置)Aと、該観察装置Aとデータ通信可能に接続された表示部7とを備えている。例えば、観察装置(生体評価装置)Aは、生物組織(生体組織等)のサンプル(観察対象)において体液等を強調する(又は特定する)データを生成するデータ生成部3と、生物組織(生体組織)又はその一部からなる組織11を有するプレート(又はディッシュ)が配置されるステージ10と、例えばプレートやステージ10などに設置された生物組織(生体組織)又はその一部からなる組織11に対して赤外光(例、800nmから1600nmの波長帯、950nmから2000nm、又は800nmから2400nmの波長帯から選択される所定波長の光など)などの観察光を照射するための光源部17と、観察対象の組織11を撮像する例えばCCDカメラなどの撮像部(検出部、センサ部)15と、を備える。
検出部15が検出した検出結果は、データ生成部3へ送られる。
制御部3Aは、例えば、データ生成部3を備える。また、観察装置Aが備える偏光板21は後述する。なお、本実施形態における観察装置Aは、該偏光板21を備えない構成でも構わない。また、本実施形態における表示部7は、タッチパネル式ディスプレイであっても良いし、ディスプレイを有する携帯型端末であっても良い。なお、本実施形態におけるステージ10は、光源部17および撮像部15に対して相対的に移動可能に構成されていても良い。
尚、切換部19については、第6の実施の形態で説明する。
図1Bは、データ生成部(生体情報処理装置、データ処理装置)3の一構成例を示す機能ブロック図である。データ生成部3は、例えば、第1データ生成部3−1と、第2データ生成部3−2と、比較演算部3−3と、を備える。また、データ生成部3は波長帯域設定部3−4を備える構成でも良い。データ生成部3は、生体情報処理装置あるいはデータ処理装置として用いることができる。データ生成部3として機能する、生体情報処理装置あるいはデータ処理装置は、ソフトウェア構成、ハードウェア構成のいずれでも良く、撮像部15や表示部7等の他の構成要素とは独立して機能するコンピュータ、集積回路などで構成することもできる。
第1データ生成部3−1は、例えば、水に対する光学特性値(例、水による光学特性値、水による光の吸収率、水における光の吸収率、所定波長を有する赤外光に対する水の光学特性値など)が第1の光学特性値(例、第1の吸収率)である第1波長の第1の赤外光を生物の組織11に照射して得られる第1のデータを生成する。第2データ生成部3−2は、水に対する光学特性値(例、水による光学特性値、水による光の吸収率、水における光の吸収率、所定波長を有する赤外光に対する水の光学特性値など)が第1の光学特性値(例、第1の吸収率)と異なる第2の光学特性値(例、第2の吸収率)である第2波長の第2の赤外光を生物の組織11に照射して得られる第2のデータを生成する。比較演算部3−3は、第1データ生成部3−1、第2データ生成部3−2からそれぞれ送られた第1データと第2データとを比較する演算を行い、演算結果として得られる比較データから、組織11の表面における体液の存在を示す体液データを生成する。体液データは、例えば、比較演算部3−3において、表示部7において表示可能なデータに変換された後に、表示部7に送られる。
ここでは、第1データ生成部3−1において、赤外光に対する水の光学特性値が異なる波長の赤外光を照射して得られるデータを比較する例を示したが、本実施の形態は、このような形態に限定されるものではない。
このように、本実施の形態において、生物の組織を観察する観察装置において、第1データ生成部3−1が、組織から得られる第1の光学特性値に基づく第1のデータと、第1の光学特性値と異なる第2の光学特性値に基づく第2のデータと、を比較して、組織における、例えば水分を主成分とする体液の存在を示す体液データを生成するようにすることも可能である。体液は、胆汁を含むものであっても良いし、他の体液を含むものであっても良い。また、本実施形態における光学的特性に基づく体液データの生成技術は、可視光(肉眼など)では判別し難い体液を明確に観察できるため、手術や検査などの今後の医療における重要な技術として利用可能である。
第1データ生成部3−1の演算処理の詳細については後述する。波長帯域設定部3−4は、第1データ生成部3−1と、第2データ生成部3−2とにおいて生成するデータを得るために組織11に照射する観察光(例、赤外光)の波長を設定する。波長帯域設定部3−4において設定された波長は、第1データ生成部3−1と第2データ生成部3−2に送られる。
図5は、組織11の表面における、胆汁ありと胆汁なしの場合の、観察光(例、赤外光)の反射率の波長依存性の一例を示す図である。図5に示すように、胆汁ありと胆汁なしとではスペクトルに殆ど差がない。しかし、図3に示すように、胆汁なしの場合の赤外光の吸収率を胆汁ありの場合の赤外光の吸収率で除算すると、図4に示す水の赤外光の吸収特性(波長依存性)と類似した吸収特性(波長依存性)が現れる。したがって、観察光(例、赤外光)に対する水の吸収特性を利用すると、目視で確認が難しい胆汁の有無を判定することができる可能性が高いと考えられる。例えば、水による吸収が大きい(反射が小さい)波長(例えば、1450nm±50nm付近または1900nm±50nm付近)と水による吸収が小さい波長、例えば1070nm±50nm付近または1260nm±50nm付近という正反対の両者を対比することで、体液(水分)の分布を観察できることが示唆される。
図2Aは、観察システム100による処理の流れの一例を示すフローチャート図である。ここでは、一例として、例えば、豚の肝臓と胆嚢とを観察した例について説明を行う。本実施形態の観察システム100を用いて、豚の肝臓に体液の例として胆汁が流出した生物表面(例、生体表面、組織表面)における胆汁の分布や流出源を観察する例について説明する。
まず、ステップS1において処理が開始され、ステップS2において、図1Aに示す観察装置Aにより、生物表面(例、生体表面、組織11の表面)の赤外データを取得する。
尚、「胆汁なしの場合の赤外光等の吸収率」とは、例えば、組織11の表面において胆汁の付着又は流出がない部分に対して、観察光(例、赤外光)を照射して得られる吸収率のことである。また、「胆汁ありの場合の赤外光等の吸収率」とは、例えば、組織11の表面において胆汁の付着又は流出がある部分に対して、観察光(例、赤外光)を照射して得られる吸収率のことを含む。
次いで、ステップS3において、図1Bに示すデータ生成部3の第1データ生成部3−1が、ステップS2において、観察装置Aから取得した赤外データに基づいて、水による吸収率(例、水に対する吸収率、水における吸収率、水に対して所定波長の光が吸収される割合、光の波長によって異なる水の吸収率など)が第1の吸収率である第1の赤外光を組織11に照射して得られる第1データ(第1赤外データ)を生成する。次いで、ステップS4において、図1Bに示すデータ生成部3の第1データ生成部3−1が、ステップS2において、観察装置Aから取得した赤外データに基づいて、水による吸収率が第1の吸収率とは異なる第2の吸収率である第2の赤外光を組織11に照射して得られる第2データ(第2赤外データ)を生成する。ここで、波長帯域設定部3−4が、例えば、第1の赤外光の波長1070nm±50nmと第2の赤外光の波長1450nm±50nm等のように、第1データ生成部3−1、第2データ生成部3−2において、観察装置Aから赤外データを取得する波長帯域を設定する。そして、ステップS5において、比較演算部3−3が、第1データ生成部3−1と第2データ生成部3−2とにおいて生成された第1データと第2データとを取得してその比較演算を行い、ステップS6において、第1データと第2データとの比較演算によって得られる比較データとして体液データを生成する。体液データは表示部7に送られる。ステップS7において、表示部7により、表示部7に送信された比較データに基づく画像等が表示され、ステップS8において、処理を終了する。
尚、比較データは、体液データと同じであっても良いし、比較データに基づいて、例えば輝度調整などの適切な画像処理をした結果として得られたデータを体液データとしても良い。
図6は、上記図2A等で説明した処理における、観察光の設定波長(又は設定波長の少なくとも一部)が互いに異なるデータ(例示的に画像データで示す。)を比較演算部3−3において比較演算した結果を、例えば、表示部7に画像データとして表示した画像を例示した図である。図6(a)は、水による吸収が小さい波長1070nmの赤外光を組織に照射して得た第1の観察画像(左図)と、水による吸収が大きい波長1450nmの赤外光を組織に照射して得た第2の観察画像(中図)と、第1の時観察画像を第2の観察画像で除算して生成した体液データに基づく画像(以下、強調画像ともいう)(右図)とを左から順番に示した図である。
図6(b)は、水による吸収が小さい波長1260nmの赤外光を組織に照射して得た第1の観察画像(左図)と、水による吸収が大きい波長1450nmの赤外光を組織に照射して得た第2の観察画像(中図)と、第1の観察画像を第2の観察画像で除算して生成した体液(胆汁)データに基づく画像(右図)とを左から順番に示した図である。
図6(a)、(b)のいずれの図の場合でも、体液(胆汁)データに基づく画像は、胆汁が流出した領域R1、R2を、他の領域とは明らかに区別することができることが分かった。以下の同様の図面でも、同様の演算処理を行った画像であることを示す。
このように、観察装置Aは、比較演算部3−3において上記の除算処理を行うことで、体液(胆汁)データに基づく画像を生成することができる。
図7は、これらの体液(胆汁)データに基づく2つの画像と、可視光に基づく画像とを、例えば、表示部7に表示させて比較した図である。図7に示す通り、可視光に基づく画像においては区別が難しい胆汁が分布した領域R3(図7(c))を、データ生成部3において処理を行うことで、領域R1(図7(a))、R2(図7(b))として強調された画像を得ることができることがわかる。尚、可視光画像(図7(c))において胆汁が分布した領域R3が視認できているのは、強調画像の領域R1、R2との比較を容易にするために胆汁を多量に滴下したためであり、実際の手術中においては、可視光画像から胆汁の分布を視認することは困難な場合が多い。また、本実施形態における演算処理(例、比較演算)としては、比較演算部3−3における第1データと第2データとの除算を例にしたが、後述するように、比較演算部3−3における第1データと第2データとの減算(差分演算処理)によっても良く、その他、比較演算部3−3における第1データと第2データとを比較できる演算であれば、これらの演算に限定されるものではない。
以上に説明したように、本実施の形態による観察技術によれば、観察装置A(観察システム100)は、胆汁などの体液の分布や流出源のように、可視光に基づく観察技術では体液を判別することが難しい場合においても、水の光学特性が異なる第1及び第2の赤外光を組織の表面に照射し、データ生成部3でデータ処理を行うことで、表面の体液(例、胆汁)などを、例えば表示部7において表示させて観察することができるため、体液の分布や流出源を判別することが容易となる。
尚、上記の実施の形態では、体液が胆汁である場合を例にして説明した。本実施の形態においては、生体表面と体液との可視光スペクトル特性の差が小さい場合であって、流出した体液が微量の場合における体液でも検出することができるように、胆汁と水との近赤外のスペクトルが近似していることを利用して、水による吸収が大きい波長と小さい波長とにおけるデータを対比することで体液分布を観察できることを説明した。例えば、体液の主成分が水分の場合、本実施形態における観察装置Aは、上記において例示した体液のうち胆汁と同様の傾向をもって、体液分布を検出することができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図8は、本実施の形態による組織の観察技術の原理を例示的に示す図である。
第1の実施の形態で説明したように、ある時点における第1データ(例、第1赤外データ)と第2データ(例、第2赤外データ)とを比較演算部3−3で比較する処理だけでは、得られた体液データが組織11の体液の流出に起因するものであるかどうかを判別することが難しい場合もあるかもしれない。なぜなら、観察画像において強調された領域が、組織11の体液に基づくものであるか、或いは、もともと体液以外の要因により強調されてしまう領域であるのかが不明なケースがあるからである。
そこで、本実施の形態では、例えば、図1Cに示すように、本実施形態における観察装置のデータ生成部3に、比較演算部3−3と関連付けてリアルタイム比較データ生成部3−5を設けている。リアルタイム比較データ生成部3−5によれば、図1Bの出力である体液データを、時間経過の前後(例、第1の時間、第2の時間)において求め、それを比較することができる。
図2Bは、リアルタイム比較データ生成部3−5を含む処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
図2AのステップS5において、比較演算部3−3において、第1データ生成部31と第2データ生成部3−2でそれぞれ生成した第1データと第2データとを比較し、比較データを求める際に、リアルタイム比較データ生成部3−5は、リアルタイムに比較データを生成している(ステップS5−1)。そして、ステップS5−2において、データの変化を検出すると(Yes)、ステップS6aに示すように、異なるタイミングの比較データ(時間変化データ)をそれぞれ求め、それらの比較データをさらに比較した比較データを演算により求め、この比較データに基づく画像データを表示部7に送り、ステップS7で表示部7が、画像等の表示を行う。
ステップS5−1のリアルタイム比較データが、図8の左図と中図との2つのデータである。ステップS6aの演算処理において、異なるタイミング、例えばT時間経過後の1070nmの赤外光で観察したデータを1450nmの赤外光で観察したデータで除算したデータ(左図)を、例えばT時間経過前の1070nmの赤外光で観察したデータを1450nmの赤外光で観察したデータで除算したデータ(中図)で、除算又は減算する(ステップS6a)。これにより、図8の右図のように、真に体液に基づくデータのみを得ることができる。
上記の処理では、第1データ生成部3−1と第2データ生成部3−2とが、T時間経過前とT時間経過後との各データを所定時間間隔あるいは任意の時間間隔で求めておき、例えば、その両者(各データ)をリアルタイム比較データ生成部3−5において比較することにより、体液を強調する画像データとすることができる。T時間経過後としては、例えば、観察者が、体液が流出したことを目視したタイミングとしても良い。
図9Aから図10Bまでは、リアルタイム比較データ生成部3−5における、異なるタイミングで得られたデータの演算による体液データの強調処理のための演算処理のさまざまな例を示す図である。
以下に、それぞれの演算処理について説明する。
1)図9A:(矢印が胆汁領域を示す。以下同様である)。
胆汁滴下後のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
胆汁滴下前のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
胆汁滴下後のデータを胆汁滴下前のデータで除算して得られた右側のデータは、胆汁の分布を反映している。
2)図9B:
胆汁滴下後のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
胆汁滴下前のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
胆汁滴下後のデータを胆汁滴下前のデータで減算して得られた右側のデータは、胆汁の分布を反映している。
3)図10A:
胆汁滴下後のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
胆汁滴下前のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
胆汁滴下後のデータを胆汁滴下前のデータで除算して得られた右側のデータは、胆汁の分布を反映している。
4)図10B:
胆汁滴下後のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
胆汁滴下前のデータ: 赤外光の波長1070nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
胆汁滴下後のデータを胆汁滴下前のデータで減算して得られた右側のデータは、胆汁の分布を反映している。
5)図10C: 可視光画像である。可視光画像においては、肝臓表面に滴下された胆汁の分布範囲を視認することが困難である。
以上に説明したように、本実施形態の観察装置A(又は観察システム100)は、T時間経過前(第1のタイミング)とT時間経過後(第2のタイミング)とのデータ(例、画像データ)を所定時間間隔あるいは任意の時間間隔で求めておき、その両者を比較することにより体液を強調することができる。T時間経過後としては、例えば、観察者が、体液が組織11の表面に流出したことを目視したタイミングとしても良い。また、本実施形態の観察装置A(又は観察システム100)は、例えば、T時間経過前(第1のタイミング)のデータ(例、画像データ)とT時間経過後(第2のタイミング)のデータ(例、画像データ)とのような異なるタイミングで得られた複数のデータ(例、2データ、3データ、4データ、5データ、又は10データなど)をもとに、それら複数のデータ(例、複数の画像データ)の経時変化データを算出することによって、体液以外の部分(例、ノイズ)の影響を低減し体液データにおける体液を強調することができる。
(第3の実施の形態)
本実施形態では、上記の処理(第2の実施形態)に加えて、観察装置Bは、複数の体液データを演算処理して得られる画像データに基づいて、ライブ表示用のデータを生成する。例えば、患者の手術中において、観察装置Bは、T時間経過前とT時間経過後との体液データを所定時間間隔あるいは任意の時間間隔で求めておき、両者に基づいて体液(例、胆汁、血液など)を強調することができる。
本実施形態では、第2の実施形態において求めた体液データに基づいて、例えばリアルタイムに体液の動きを連続的に表示部7に表示させるライブ表示(動画処理)を行うようにしている。
図11Aは、本実施形態による観察システムの一構成例を示す機能ブロック図であり、図1Aの変形図である。
例えば、図11Aに示す観察システム(生体評価システム)200は、観察装置(生体評価装置)Bと、該観察装置Bとデータ通信可能に接続された表示部7とを備えている。
図11Bは、データ生成部(生体情報処理装置、データ処理装置)3の一構成例を示す機能ブロック図である。図11Bに示すように、本実施形態による比較データ(体液データ)のデータ生成部3は、生成した体液データに基づいて、ライブ表示用のデータを生成するライブ表示用データ生成部3−6を備えている。また、ライブ表示用データ生成部3−6は、流出源解析部(解析部)3−6aを備える。例えば、流出源解析部3−6aは、ライブ表示用のデータを用いて組織11の表面における漏液(体液、胆汁等)の漏出源(漏液源)を推定して特定する。
本実施形態における体液データは、例えば、上記の実施形態によって生成される波長1070nm(第1波長)と波長1450nm(第2波長)とでの各画像の減算(第1波長−第2波長)又は除算(第1波長/第2波長)を行ったデータ(強調画像のデータ)である。以下では、除算を行った体液データを例にして説明するが、減算によっても同様の結果が得られる。なお、該体液データは、上記した赤外光の波長帯域から選定される波長の光を用いて取得された各画像を演算処理したデータ(強調画像のデータ)を含む。
さらに、観察装置(生体評価装置)Bは、データ生成部3において生成した体液データ等を記憶するデータ記憶部5を備える。データ記憶部5は、一時的なメモリ、例えばバッファメモリであっても良い。
さらに、観察装置(生体評価装置)Bは、入力部(GUIなどを含む)6を備える。
ライブ表示用データ生成部3−6は、第1のタイミングにおける第1の体液データと第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおける第2の体液データとに基づいて、ライブ表示用のデータを生成する。
以下に、ライブ表示用データ生成部3−6におけるライブ表示用データの生成処理の内容を、第1及び第2の生成処理例について説明する。
(第1の生成処理例)
まず、本実施形態における第1の生成処理例について説明する。第1の生成処理例においては、ライブ表示用データ生成部3−6は、例えば、第1のタイミング(例、図12のタイミングTからTまでのうちの1つ又は複数)で撮影した第1画像(体液データ)と前記第1のタイミングとは異なるタイミング(例、図12のタイミングTからTまでのうちの1つ又は複数)で撮影した第2画像(体液データ)との差分データに基づいて、ライブ表示用のデータを生成する。なお、ライブ表示用のデータ生成処理においては、上記差分データの代わりに除算データを用いてもよい。
図12は、第1の生成処理例における撮像信号による画像とライブ表示用の動画データとの出力タイミングを示すタイミングチャート図(上図)と、それぞれのタイミングで生成される体液データ(画像)を示す図(下図)と、を含む図である。このタイミングチャート図では、Tの時点で体液が漏出し、漏出した体液が時間の経過とともに組織上に広がっていく状況を想定している。
また、図13は、第1の生成処理例における処理の流れの一例を示すフローチャート図である。図13は、図2AのステップS6における体液データの生成以降の処理の流れを示している。
図12に示すトリガー信号31−1、31−2等(例、処理開始の信号、処理終了の信号)が出力されると、タイミングTにおける体液データ(1070nm/1450nm)が、例えば、撮像信号に基づく画像Cとして得られる。タイミングTにおいては、符号Bで示すように組織上に体液は漏出していないが、体液以外の部分であっても、その吸収特性により体液以外の部分が強調されてしまう場合があり、これが画像上のノイズ領域として体液データの画像に表れている。なお、画像B以外の画像Bには、体液に基づくデータと、体液以外のデータ(ノイズ領域32−n)とが表示されている。
尚、図12中の上の行(タイミングチャートの下)には、仮想的な体液の状態の画像Aを模式図で示す。
図12に示す撮像信号に基づく「体液データ」B、B、B、B、Bは、C、C、C、Cの画像のもとになるデータである。演算処理(例、減算、除算等)によって生成されたC、C、C、及びCをそれぞれ1フレームの画像として、同様の演算処理(例、加算等)を複数行えば複数のフレーム(スタック)が得られ、その複数フレームをつなぐと所定の区間(例、第1区間、第2区間)における動画データ(ライブ表示用のデータ)になる。そして、データ生成部3は、これらの画像データをもとに動画像を表示部7に表示させる。
次に、図13について説明する。まず、入力部6の操作によってトリガー信号が出力されると、ステップS6−1において、ライブ表示用データ生成部3−6がn=1とする初期化を行う。
次いで、ステップS6−2において、ライブ表示用データ生成部3−6が、例えば、Tのタイミングにおける体液データBを取得し、体液データBをデータ記憶部5に記憶しておく。本実施形態において、これを基準データBと称する。尚、基準データは、基準画像であっても良い。
ステップS6−3で、ライブ表示用データ生成部3−6が、Δt後、すなわち、Tのタイミングにおける体液データBを取得し、体液データBと取得したタイミングとを、例えば、データ記憶部5に一時的に記憶する。このとき、ライブ表示用データ生成部3−6は、ステップS6−2で基準画像Bを記憶した領域とは別の領域に体液データBをデータ記憶部5に記憶させる。
ステップS6−4において、ライブ表示用データ生成部3−6が、差分データC=Bn+1−B、ここでは、差分データC=B−Bを生成する。この差分データCがライブ表示の第1フレームとして表示部7に表示される。また、ライブ表示用データ生成部3−6は、差分データCをデータ記憶部5のライブ表示用の領域に記憶させる。
この差分データCを、図12の体液データの下の4行に示している(n=1〜4)。
ライブ表示用データ生成部3−6が、データ記憶部5に記憶された体液データBとそれぞれのタイミングにおける体液データBn+1との差分データを式(1)に示すように取ることで、体液以外の部分が除去された差分データCを得ることができる。
[数1]
=Bn+1−B (1)
ステップS6−5において、ライブ表示用データ生成部3−6が、図12の第1区間が終了したかどうか、すなわち、漏液のライブ表示の終了を指示するトリガー信号31−2が出力されたかどうかを判断する。第1区間が終了していない場合には(No)、ステップS6−6において、ライブ表示用データ生成部3−6が、nに1を加算し、ステップS6−3に戻る。以降、ステップS6−5において、ライブ表示用データ生成部3−6が、図12の第1区間が終了したかどうかを判断し、終了した場合(Yes)まで、ライブ表示用データ生成部3−6が、ステップS6−3からステップS6−6の処理を繰り返す。このようにすると、図12の下図のように、ライブ表示用の差分データC、C、C、C、…が得られる。これらの差分データ(ライブ表示用の画像)を順次表示部7に表示させることで、体液データのライブ表示(リアルタイム表示)を行うことができる。この場合、ライブ表示において、差分データCが第1フレーム、差分データCが第2フレーム、…差分データCが第nフレームに相当する。
ステップS6−5において、第1区間が終了すると、ライブ表示用データ生成部3−6が、データ記憶部5に記憶されたライブ表示用データ(差分データ)CからCを1つの動画ファイル(例えば、AVIフォーマット等)に変換しデータ記憶部5に記憶させる。
以上のように、ライブ表示用データ生成部3−6は、第1のタイミング(例、Tのタイミング)における第1の体液データ(例、基準データ)と前記第1のタイミングとは異なる第2のタイミング(例、Tのタイミング、Tのタイミングなど)における第2の体液データとを演算処理(例、差分処理等)してライブ表示用のデータを生成することで、実際の体液の状態(漏液状態)をリアルタイムに表示させることができる。
また、本実施形態における生成処理は、最初に取得した体液データ(基準データ)Bと最後に取得した体液データBとの差分をライブ表示するようにしたので、途中経過において臓器(組織)の位置が変動したとしてもその影響を受けにくい。例えば、図12において、差分データCからCがライブ表示の第1フレームから第4フレームとして順次ライブ表示される場合、差分データCのもとになる体液データBを生成したタイミングにおいて臓器の位置が大きく変動したとしても、最後に表示される差分データCは、途中に生成した体液データBではなく最後に生成した体液データBに基づいて生成されるため、本実施形態における生成処理は途中経過における臓器の位置変動の影響を受けにくい。
また、本実施形態における生成処理は、各タイミングにおいてほぼリアルタイムに生成する体液データとライブ表示初期の基準タイミングにおいて生成した基準データBとの差分を取っていく処理によって、nの増加(体液データの生成タイミングの回数の増加)に依存する体液データにおける組織の位置変動による影響(例、ライブ表示用のデータ(動画像)における複数の画像間の組織の位置ずれによって滑らかでない動画像が表示される、など)を低減できる。例えば、人体の臓器などを構成する組織の相対的な位置が呼吸などの外力によって微小変動した場合、生成した複数の画像間(複数の体液データ間)において組織の微小な位置ずれが生じる可能性がある。例えば、図12において、Tのタイミングにおける体液データBとTのタイミングにおける体液データBとの差分処理を行う場合、本実施形態の第1の生成処理は、基準となるTのタイミングとTのタイミングとの間(例、Tのタイミング)で生じる位置変動を受けることなくTのタイミングに対するTのタイミングの組織の位置変動のみが生じるために、生成した各体液データに基づく画像間において生じる組織の位置変動による影響を少なくできる。
(第2の生成処理例)
次に、本実施形態における第2の生成処理例について説明する。第2の生成処理例においては、ライブ表示用データ生成部3−6は、第1のタイミング(例、T11のタイミング)で得られる第1体液データと第1のタイミングから所定時間Δt経過後のタイミング(例、T12のタイミング、T13のタイミングなど)で得られる第2体液データとの差分データを求め、時間の経過に沿って前記差分データを逐次積分した積分値に基づいて、ライブ表示用のデータを演算して生成する。なお、ライブ表示用のデータ生成は、上記差分データの代わりに除算データを用いてもよい。
図14は、第2の生成処理例における撮像信号による画像と、ライブ表示用の動画データとの出力タイミングを示すタイミングチャート図(上図)と、それぞれのタイミングで生成される画像を示す図(下図)と、を含む図である。このタイミングチャート図では、T12の時点で体液が漏出し、漏出した体液が時間の経過とともに組織上に広がっていく状況を想定している。
また、図15は、第2の生成処理例における処理の流れの一例を示すフローチャート図である。図15は、図2AのステップS6における体液データ(比較データ)の生成以降の処理の流れを示している。
図14に示すトリガー信号(例、処理開始の信号、処理終了の信号)31−1が出力されると、タイミングT11における体液データが撮像信号に基づく画像として得られる。タイミングT11においては、組織上に体液は漏出していないが、体液以外の部分であっても、その吸収特性により体液以外の部分が強調されてしまう場合があり、これが画像上のノイズとして体液データの画像に表れている。なお、画像B11以外の画像Bには、体液データと、体液以外のデータとが表示されている。
尚、図14の上の行(タイミングチャートの下)には、仮想的な体液の状態Aを模式図で示す。
次に図15について説明する。まず、ステップS6a−1において、入力部6の操作によってトリガー信号が出力されると、ライブ表示用データ生成部3−6は、n=1とする初期化を行う。
次いで、ステップS6a−2において、ライブ表示用データ生成部3−6は、体液データB、例えば、T11のタイミングにおける体液データB11を取得し、体液データB11をデータ記憶部5に一時的に記憶する。
ステップS6a−3で、ライブ表示用データ生成部3−6は、T11のタイミングからΔt経過後のT12のタイミングにおける体液データBn+1、すなわち、体液データB12を取得し、体液データB12をデータ記憶部5に一時的に記憶させる。
ライブ表示用データ生成部3−6は、n>1であるか否かをステップS6a−4で判定し、Noであれば、ライブ表示用データ生成部3−6は、ステップS6a−5に進み、nを1だけインクリメントする。次いで、ステップS6a−2に戻る。
n>1であれば、ライブ表示用データ生成部3−6は、ステップS6a−6において、以下の式(2)により、差分データBn+1−Bの積分値Cを求める。
Figure 0006884356
そして、ライブ表示用データ生成部3−6は、積分値Cを時間の経過に沿って表示部7に順次出力する。
以降、ステップS6a−7において、ライブ表示用データ生成部3−6は、図14の第1区間が終了したかどうか、すなわち、漏液のライブ表示の終了を指示するトリガー信号31−2が出力されたかどうかを判断する。開始から終了した場合(Yes)まで、ライブ表示用データ生成部3−6がステップS6a−2からステップS6a−6までの処理を繰り返すことで、図14の下図3行のように、差分データC11=B12−B11、C12、C13、C14、…が得られる。そして、上記式(2)に示した通り、ライブ表示用データ生成部3−6は、これらの差分データC11、C12、C13、C14、…を時間の経過とともに逐次積分(加算)し、その積分値を順次表示部7に表示させることで、体液データのライブ表示(リアルタイム表示)を行うことができる。この場合、差分データC11がライブ表示用のデータにおける第1フレーム、差分データC12がライブ表示用のデータにおける第2フレーム、…差分データCがライブ表示用のデータにおける第nフレームに相当する。
ステップS6a−7において、第1区間が終了すると、ライブ表示用データ生成部3−6は、データ記憶部5に記憶されたライブ表示用データ(差分データ)C11からCを1つの動画ファイル(例えば、AVIフォーマット等)に変換しデータ記憶部5に記憶させる。
以上のように、ライブ表示用データ生成部3−6は、第1のタイミングで得られる第1体液データBと第1のタイミングから所定時間Δt経過後の第2のタイミングで得られる第2体液データBn+1とを演算処理(例、差分処理等)して差分データCを求める。そして、ライブ表示用データ生成部3−6は、漏出時間又は撮影時間の経過に沿って前記差分データを逐次加算した積分値に基づいて、ライブ表示用のデータを生成し、生成されたデータに基づいてライブ表示用のデータを生成することで、実際の体液の状態(漏液状態)をリアルタイムに表示させることができる。
なお、上記した第1の生成処理例及び第2の生成処理例において、演算処理(例、減算、除算等)によって生成された画像C(例、C、C、C11など)、上記の第2の実施の形態におけるリアルタイム比較データ生成部3−5(図1C)から取得するように構成してもよい。この場合、本実施形態におけるライブ表示用データ生成部3−6は、リアルタイム比較データ生成部3−5から取得した画像C(例、C、C、C11など)を順次表示部7に表示させてライブ表示用データを生成する。
(ノイズ除去処理)
以上のように、第1及び第2の生成処理例では、ライブ表示用データ生成部3−6は、体液以外の部分(ノイズ領域)32−nを除去するために、異なるタイミングで生成した体液データB同士の差分をとり、ノイズ領域32−nをキャンセル(除去、非表示)するようにしている。しかしながら、例えば、一方のタイミングで臓器(組織)の相対的な位置が大きく変動してしまうと、その変動に伴ってノイズ領域の位置も変動してしまうため、体液データB同士の差分(あるいは除算)をとってもデータ(画像)上におけるノイズ領域32−nの位置が一致せず、ノイズ領域32−nを除去することができない場合がある。
そこで、本実施形態では、図11Aに示すように、体液データBに基づく表示領域以外のノイズ領域32−nを非表示にする除去するノイズ領域除去部6bが入力部6に設けられている。ノイズ領域32−nは、表示する画像において、強調したくない、或いは非表示にしたい非強調領域を含む。
例えば、ノイズ領域除去部6bは以下の全部又は一部の機能を含む。
1)ノイズ領域除去部6bは、事前に臓器(組織)の表面に付しておいたマーカー(例えば、二次元パターンや反射マーカー等)を光学センサで認識し、そのマーカーの位置を追尾することによって臓器の画面内での時間的な移動量(変動量)を算出する。そして、ノイズ領域除去部6bは、臓器の移動前あるいは移動後の体液データを臓器の移動量に基づいて画像の平面内でシフトさせることで、差分を求める体液データのノイズ領域の位置を一致させ、ノイズ領域を除去する。
2)ノイズ領域除去部6bは、撮影のタイミングを検査対象(患者)の呼吸のリズム(周期)に同期させるようにする。手術中において、患者は呼吸をしているため、その呼吸の周期に基づいて臓器(組織)が動く場合がある。この場合、上記のような差分処理を実施しても体液以外の領域(ノイズ領域)を除去することができない可能性がある。そこで、ノイズ領域除去部6bは撮像タイミングを呼吸のタイミング、例えば、吸気、吐気のいずれか一方に一致させるように制御する。この場合、上記1)と同様に、予め臓器表面等にマーカーを付しておき、このマーカーを追尾することで患者の呼吸の周期を検出するようにしてもよい。これにより、ノイズ領域除去部6bは、より有効にノイズを除去することができる。
3)ノイズ領域除去部6bは、入力部6により指示した領域を画像処理として除去するようにしても良い。例えば、ノイズ領域除去部6bは、入力部6より指示されたポイントの周辺の領域を形状認識し、その認識した形状の領域を追尾するとともに、その形状内の画素の輝度値をその形状外の画素の平均輝度値に置換するようにしてノイズ領域32−nを除去してもよい。この場合、ノイズ領域除去部6bは、差分データCを生成させないようにし、ダイレクトに体液データBを表示部7にライブ表示させて、この体液データBに対してノイズ領域の除去を実施してもよい。
4)或いは、第1の生成処理において、データ生成部3(又はライブ表示用データ生成部3−6)は、第1区間中に臓器(組織)が大きく変動した場合に、第1区間を終了させ、臓器が変動した後の状態で第2区間を開始するようにしてもよい。このようにすることで、上記の基準画像が新たに取得し直される(リセットされる)。従って、基準画像と所定時間経過後の体液データとのノイズ領域32−nの位置が互いに一致することとなり、ノイズ領域の除去が可能となる。この場合、ノイズ領域除去部6bは、基準画像におけるノイズ領域の位置(体液以外の部分の位置)と差分対象の体液データBのノイズ領域32−nの位置とを認識し、両者の位置が所定値以上変動した場合に、第2区間を開始するようにしてもよい。
(漏出源解析部)
ライブ表示用データ生成部3−6は、組織における体液の漏出源を推定して漏出源の位置を特定する流出源解析部3−6aを備える。
流出源解析部3−6aは、上記第1又は第2生成処理において生成したライブ表示用のデータ(動画データ)を記憶データとしてデータ記憶部5に記憶させておく。流出源解析部3−6aは、これらの記憶データに基づいて、該データを時間的に逆方向にたどることで、漏出開始時まで巻き戻しを行い0時間まで内挿させることで漏出源の位置を推定して求める。また、流出源解析部3−6aは、上記第1又は第2生成処理において生成したライブ表示用のデータ(例、画像C、画像C12など)を用いて画像における漏液(漏出した体液)の面積と該面積の重心とを算出し、面積の重心と漏液の広がる方向(例、重心を起点とした漏液の流れる方向)とに基づき漏出源の位置を推定して算出してもよい。例えば、流出源解析部3−6aは、特定した上記の漏出源に基づいて、ライブ表示用のデータ(例、画像C、画像C12など)に該漏出源の位置を示す情報を付与し、表示部7の表示画像上に漏出源の位置をマーク等で表示させてもよい(例、表示画像に漏出源を示すマークを重ねて表示)。医師などのユーザは、この表示された画像上の漏出源を見ながら、組織表面に漏出する漏液に対する処置(例、器具等を用いて漏液を止める処置)を行うことができる。
尚、本実施形態における制御部3Aは、動画表示を行うモードを備えておき、動画表示モードと静止画表示モードとの切替を行う機能を備える。
(第4の実施の形態)
上記の処理(第2の実施の形態)では、観察装置Aは、T時間経過前とT時間経過後とのデータ(体液データ)を所定時間間隔あるいは任意の時間間隔で求めておき、両者を比較することにより体液を強調することができる。T時間経過後としては、例えば、観察者が、体液が流出したことを目視したタイミングとしても良い。
本実施の形態では、図1C、図2BのステップS5−2に示すように、データ変化検出部3−5aを設けておき、あるタイミングでデータが変化した場合に、そのタイミングのデータと、観察装置Aの記憶部(例、バッファメモリ)などに格納されていたT時間前のデータとを比較するようにしている。
このようにすれば、画像処理により、画像の変化を自動的に検出することで、その変化のタイミングにおいてのみ比較演算部3−3による演算処理をすれば良いという利点がある。また、データ変化検出部3−5aが、データが大きく変化したタイミングを自動的に取得することで、常時、観察をおこなっていない場合でも、第2の実施の形態と同様に、体液データのみを強調することができる。
(第5の実施の形態)
次に、観察装置A及び観察システム100を用いた別の実施形態について説明する。例えば、体液は水を主成分とするため、上記において説明したように、本実施形態における観察システム100は、水の特徴的な波長である第1の赤外線波長領域内の波長1070nm±50nm(光の吸収率小)と第2の赤外線波長領域内の波長1450nm±50nm(光の吸収率大)とを用いて両者の差分や除算等の比較(演算)をすることで組織表面における体液を強調表示することができる。
しかしながら、例えば肝臓の開腹手術などにおいては、胆汁と血液との2種類の体液が同時に組織11の表面に漏出するケースがあるため、1070nmの波長と1450nmの波長とを用いて強調画像を生成すると、胆汁と血液との両方の体液が強調されてしまい、両者の判別が困難となる場合がある(図16(a)、(b))。
図17(a)は、石英セル(キュベット)に、豚由来の胆汁と豚由来の血液とを入れて、1070nmの波長で測定した画像である。
図17(b)、図17(c)に示すように、1070nm−1450nm、1070nm/1450nmの演算処理を行った場合に、胆汁も強調されるが、血液も強調されてしまうという問題がある。
そこで、図18に示すように、血液において反射率の差がほとんど無く、かつ、胆汁において反射率の差が大きい、波長帯域設定部3−4により設定された、例えば、1070nm±50nm(第1の波長)と1330nm±50nm(第2の波長)との異なる波長における両者のデータを比較演算部3−3において比較演算(減算(差分)・除算処理等)することで、表示部7に、胆汁のみを強調表示することができる。
図19(a)、(b)に示すように、観察システム100は、胆汁だけが強調できており、血液の影響を低減して胆汁の画像を抽出することができる。
また、上記の例では、第2の赤外光の第2の赤外波長領域として、例えば1330nmを用いた例を示したが、観察システム100は、1250nm±50nmから1400nm±50nmまでの間の波長帯域の赤外光を用い、胆汁を血液から分離して強調することができる(胆汁のみ強調表示)。
尚、上記の説明では、組織11の表面において強調したい対象を胆汁とした場合の例を示したが、その他の体液を強調したい場合にも、図16(a)、図16(b)に示すように波長と光学特性との関係を考察することで、好ましい波長(帯域)を求めることができる。
以上に説明したように、本実施の形態においては、観察システム100は、胆汁と血液とのうち胆汁を強調して画像に表示することができる。従って、実際の手術の際などに、胆汁とともに血液が流出しても、胆汁のみを強調することができるという利点がある。
以上は胆汁を強調する実施形態について説明したが、図20Aから図20Dまでは、リアルタイム比較データ生成部3−5において、胆汁の場合と同様に、異なるタイミング(血液滴下前と血液滴下後など所定時間経過前後のタイミング)で得られたデータの演算により血液を強調する実施形態を示す図である。
以下に、それぞれの演算処理について説明する。
1)図20A:
血液滴下後のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
血液滴下前のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
血液滴下後のデータを胆汁滴下前のデータで除算して得られた右側のデータは、領域R4で示すように、肝臓が載せられた容器の底に溜まった血液の分布を反映している。
2)図20B:
血液滴下後のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
血液滴下後のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで除算したデータである。
血液滴下後のデータを血液滴下前のデータで減算して得られた右側のデータは、領域R5で示すように、肝臓が載せられた容器の底に溜まった血液の分布を反映している。
3)図20C
血液滴下後のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
血液滴下前のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
血液滴下後のデータを血液滴下前のデータで除算して得られた右側のデータは、領域R6で示すように、肝臓が載せられた容器の底に溜まった血液の分布を反映している。
4)図20D:
血液滴下後のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
血液滴下前のデータ: 赤外光の波長1260nmの第1データを波長1450nmの第2データで減算したデータである。
血液滴下後のデータを胆汁滴下前のデータで減算して得られた右側のデータは、領域R7で示すように、肝臓が載せられた容器の底に溜まった血液の分布を反映している。
以上に説明したように、T時間経過前とT時間経過後とのデータを所定時間間隔あるいは任意の時間間隔で求めておき、その両者を比較することによって血液を強調することができる。T時間経過後としては、例えば、観察者が、血液が流出したことを目視したタイミングとしても良い。
以上に説明したように、上記の各実施の形態によれば、本実施形態の観察装置又は観察システムは、生体表面に流出又は付着した生体情報のうち体液を他の生体情報から区別することができる。また、本実施形態の観察装置又は観察システムは、生体表面において、体液と他の生体情報とのうち体液を判別することもできる。
(第6の実施の形態)
次に、第6の実施の形態について説明する。本実施の形態による観察装置は、上記の第1から第5までの各実施の形態による体液分布の観察技術を利用して、生物表面(例、生体表面)に流出した体液からの正反射光や、体液自体がもつスペクトル特性に影響を受けることなく、生物表面(例、生体表面)を明瞭に観察することができる観察技術に関するものである。
図21は、生体表面観察の原理を示す図であり、装置の構成自体は、図1Aに示すものと同様である。ここでは、一例として偏光板21、23を利用する。尚、切換部19については、第6の実施の形態で説明する。
偏光板21、23をクロスニコル(光源17側とカメラ15側の偏光角を90°ずらした関係)で配置することで、生体表面(生物の組織11の表面)の観察の妨げとなる正反射光(実線の矢印)をカットすることができる。従って、体液の下に存在する生体表層の情報がより反映された散乱光(破線)を効率的に検知することができる。図1Aの組織11を載せるステージ10は、撮像部15として分光式のハイパースペクトルカメラを用いる場合は、撮像部15に対して相対移動が可能であって、XY平面(紙面に対して垂直な面)内で組織11をスキャン可能となるように構成される。また、ステージ10はZ方向(XY平面に対して垂直な方向)への移動も可能なようにすると良い。また、これに限定されることなく、光源17として複数の波長のLEDを用いることで、撮像部15として非分光式のカメラを用いることができる。この場合は、ステージ10は、撮像部15に対して相対移動しなくてもよい。
図22は、図21に示す装置におけるs偏光(入射面に垂直な偏光)、p偏光(入射面に平行な偏光)、光路上の2つの偏光板の配置が垂直(クロスニコル)であるか、水平(パラレル)であるかにより、区別される4つの構成((b)から(e)まで)と、偏光板がない状態((a))とを示す図である。
図23(a)から(e)までは、図22(a)から(e)までの構成によって測定された生体表面の観察画像を示す図である。但し、図23(f)は、可視光画像である。
これらの図からわかるように、クロスニコルの図23(c)、(e)では、その他の画像と異なり、正反射光の影響を抑制することができることがわかる。
図24(a)は、水の吸収率が小さい赤外光の波長1070nmにおける図23(a)の偏光板なしの画像であり、図24(b)は、波長1070nmにおける図22(c)のs偏光クロスニコル画像である。図24から明らかなように、クロスニコルでは、体液による正反射光の影響を効果的に抑制することができ、生体表面の精度の良い観察が可能であることがわかる。
図5、図26、及び図27は、クロスニコルの優位性の理由を説明するためのデータを示す図である。図25は、生体表面を疑似的に表現するハムの表面を図21に示すぞれぞれの構成で観察した結果を示す図であり、測定波長は、水による光の吸収率が比較的大きい波長である1600nmである。
また、図26は、図245示す画像と対応させて示す各光学構成における反射率の波長依存性を示す図であり、水の有無により区別した特性を示す図である。
さらに、図27は、図25に示す画像と対応させて示す各光学構成における、(水なしの反射率/水ありの反射率)の値の波長依存性を示す図である。
図25より、クロスニコルの光学構成では、生体表面の水の影響を受けにくいことが分かる。例えば、クロスニコルの光学構成では、生体表層の情報を得やすいことがわかる。
図26より、生体表面に水が多く存在する領域と水が少なく存在する領域とに関する、1070nmの波長の赤外光の反射率の差を見ると、クロスニコル光学構成では、両者の差が小さいことがわかる。例えば、クロスニコル光学構成では、生体表面上の体液を含む水分の影響を受けにくいことがわかる。
図27に示すように、クロスニコル光学構成では、水の吸収スペクトル(ピーク)がほとんど表れていないことがわかる。この結果は、図25、図27の結果と一致することから、クロスニコルの光学構成においては、生体表面の体液を含む水分の影響を抑制することができていることがわかる。
また、一般的にs偏光はp偏光よりも反射率が大きいので、反射光を用いた測定には、s偏光を用いる方法がより適しているといえる。
以上に説明したように、本実施の形態においては、例えば、生体表面に流出した体液からの正反射光や、体液自体がもつスペクトル特性に影響を受けることなく(又は、該スペクトル特性の影響を低減させて)、生体表面を明瞭に観察することができる。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態では、第6の実施の形態において説明した技術を利用しやすくするために、図1A、図21に示す構成において、以下の構成を設けている。
本実施形態における観察装置は、図1Aにおける光源(照射部)17から生物の組織11に照射される光の光路上に第1の偏光部21a又は21bが配置されるとともに、組織11からカメラ(検出部、受光部)15に入射する光の光路上に第1の偏光部21a又は21bの偏光角に対して位相差を有する第2の偏光部21cが配置された第1状態(第1の光学的構成)と、第1状態とは異なる第2状態とに切換可能に構成されている。例えば、観察装置は、第2の偏光部21cの偏光角を変更できるようにする機構(切換部19)を備えている。
例えば、観察装置は、第1の実施の形態等で求まる体液データを、切換部19により、組織11からカメラ(受光部)15に入射する光の光路上に第1の偏光部21a又は21bの偏光角と位相差がある第1の状態から、位相差が無い(位相差0)あるいは小さい第2の状態になるように切換えた後に、求めることができる。
一方、観察装置は、切換部19により、第1の状態に切り替えて、第5の実施の形態で説明したように、体液の影響を抑制した状態(又は低減した状態)で生体表面の観察を行うことができる。
また、本実施形態によれば、切換部19により第1の偏光部21a又は21bの偏光角を変更することで、光源17から組織11に照射される光をs偏光とすることができる。
尚、上記に記載の処理および制御は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)によるソフトウェア処理、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)によるハードウェア処理によって実現することができる。
また、上記の実施の形態において、添付図面に図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
また、各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれるものである。
また、本実施の形態で説明した各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
A…観察装置、7…表示部、3…データ生成部、3−1…第1データ生成部、3−2…第2データ生成部、3−3…比較演算部、3−5…リアルタイム(比較)データ生成部、3−5a…データ変化検出部、3−6…ライブ表示用データ生成部、7…表示部、10…ステージ、11…組織、17…光源部、15…撮像部、19…切換部、21…偏光板。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられるものとする。

Claims (18)

  1. 生物の組織を観察する観察装置であって、
    950nmから1120nmの間の第1波長の第1赤外光を前記組織に照射して得られる、水に対する吸収又は透過を示す第1のデータと、水に対する吸収率又は透過率が前記第1赤外光より大きく、前記第1波長の波長よりも長く、かつ、1250nmから1600nmの間の波長である第2波長の第2赤外光を前記組織に照射して得られる、水に対する吸収又は透過を示す第2のデータとを生成する生成部と、
    前記第1のデータを前記第2のデータで除算する又は減算する処理によって得られた前記組織の表面に流出した胆汁の存在を示す体液データをもとに前記胆汁を強調する強調画像を生成する比較演算部と、
    複数の前記体液データを演算処理して得られる画像データに基づいて、ライブ表示用のデータを生成するライブ表示用データ生成部と、を備え、
    前記ライブ表示用データ生成部は、
    前記体液データのうち、第1のタイミングにおける第1の体液データと前記第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおける第2の体液データとを演算処理して得られる画像データに基づいて、前記ライブ表示用のデータを生成する
    観察装置。
  2. 前記第2波長は、1250nmから1400nmの間の波長である、請求項1に記載の観察装置。
  3. 前記体液データの変化を検出するデータ変化検出部を備える、請求項1又は2に記載の観察装置。
  4. 前記体液データをリアルタイムに生成するリアルタイム比較データ生成部を備える、請求項1からのいずれか一項に記載の観察装置。
  5. 前記リアルタイム比較データ生成部は、所定時間の前に生成した前記体液データを前記所定時間の後に生成した前記体液データで除算処理又は減算処理を行う、請求項に記載の観察装置。
  6. 前記第1の体液データを基準データとして記憶するデータ記憶部を備え、
    前記ライブ表示用データ生成部は、
    前記第2のタイミングを変化させて逐次生成する前記体液データと前記基準データとを演算処理して得られる画像データに基づいて、前記ライブ表示用のデータを生成する、請求項1からのいずれか一項に記載の観察装置。
  7. 前記ライブ表示用データ生成部は、
    第1のタイミングで得られる前記第1の体液データと前記第1のタイミングの後の第2のタイミングで得られる前記第2の体液データとの第1の差分データと、前記第2の体液データと前記第2のタイミングの後の第3のタイミングで得られる第3の体液データとの第2の差分データと、を加算した積分値をライブ表示用のデータとして演算する、請求項1からのいずれか一項に記載の観察装置。
  8. 前記体液データに基づく表示領域以外のノイズ領域を非表示にするノイズ領域除去部を備える、請求項1からのいずれか一項に記載の観察装置。
  9. 前記ライブ表示用データ生成部により得られたデータに基づいてライブ動画表示を行う表示部を備える請求項1からのいずれか一項に記載の観察装置。
  10. 前記ライブ表示用データ生成部により得られたデータを用いて体液の漏出源を推定する解析部を備える請求項1からのいずれか一項に記載の観察装置。
  11. 前記第1赤外光と前記第2赤外光とを前記組織に照射する照射部と、
    前記照射部により光を照射された前記組織からの光を検出する検出部と、を備え、
    前記検出部は検出した検出結果を前記生成部へ送信する、請求項1から10のいずれか一項に記載の観察装置。
  12. 前記照射部から前記組織に照射される光の光路上に配置される第1の偏光部と、
    前記第1の偏光部の偏光角に対して位相差を有し、前記組織から前記検出部に入射する光の光路上に配置される第2の偏光部と、を備え、
    前記第2の偏光部が配置された第1状態と、前記第2の偏光部が配置されていない第2状態とに切換可能に構成されている、請求項11に記載の観察装置。
  13. 前記第1のデータおよび前記第2のデータは、前記第2状態において生成される、請求項12に記載の観察装置。
  14. 前記第2状態は、前記第1の偏光部と前記第2の偏光部との偏光角の位相差が0度である、請求項12又は13に記載の観察装置。
  15. 前記第1の偏光部は、前記組織に照射される光がs偏光となるように偏光角が設定されている、請求項12から14のいずれか一項に記載の観察装置。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の観察装置と、
    生成した前記体液データを表示する表示部と
    を備える観察システム。
  17. 生物の組織を観察する観察装置に用いられるプログラムであって、
    950nmから1120nmの間の第1波長の第1赤外光を前記組織に照射して得られる、水に対する吸収又は透過を示す第1のデータと、水に対する吸収率又は透過率が前記第1赤外光と異なるより大きく前記第1波長の波長よりも長く、かつ、1250nmから1600nmの間の波長である第2波長の第2赤外光を前記組織に照射して得られる、水に対する吸収又は透過を示す第2のデータとを生成する生成ステップと、
    前記第1のデータを前記第2のデータで除算する又は減算する処理によって得られた前記組織の表面に流出した胆汁の存在を示す体液データをもとに前記胆汁を強調する強調画像を生成する比較演算ステップと、
    複数の前記体液データを演算処理して得られる画像データに基づいて、ライブ表示用のデータを生成するステップであって、前記体液データのうち、第1のタイミングにおける第1の体液データと前記第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおける第2の体液データとを演算処理して得られる画像データに基づいて、前記ライブ表示用のデータを生成するライブ表示用データ生成ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18. 生物の組織に関するデータを処理するデータ処理装置であって、
    950nmから1120nmの間の第1波長の第1赤外光を前記組織に照射して得られる、水に対する吸収又は透過を示す第1のデータと、水に対する吸収率又は透過率が前記第1赤外光と異なるより大きく前記第1波長の波長よりも長く、かつ、1250nmから1600nmの間の波長である第2波長の第2赤外光を前記組織に照射して得られる、水に対する吸収又は透過を示す第2のデータとを生成する生成部と、
    前記第1のデータを前記第2のデータで除算する又は減算する処理によって得られた前記組織の表面に流出した胆汁の存在を示す体液データをもとに前記胆汁を強調する強調画像を生成する比較演算部と、
    複数の前記体液データを演算処理して得られる画像データに基づいて、ライブ表示用のデータを生成するライブ表示用データ生成部であって、前記体液データのうち、第1のタイミングにおける第1の体液データと前記第1のタイミングとは異なる第2のタイミングにおける第2の体液データとを演算処理して得られる画像データに基づいて、前記ライブ表示用のデータを生成するライブ表示用データ生成部と
    を備えるデータ処理装置。
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