JP7429662B2 - 検査装置、検査方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、検査装置、検査方法、プログラム、及び記録媒体に関し、特に、被検査物のシール不良の検査を行う検査装置、検査方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
袋状あるいはチューブ状の包装物に内容物が収容された製品には、包装物への内容物の収容後に開口部分にシールが施されている。その際、包装物のシール部に空隙が含まれたり、内容物やそのくず等が噛み込まれたりすることがある。このようなシール不良の製品は不良品として排除する必要がある。
そして、この種の包装材に内容物が包まれてシールが施された製品を被検査物とし、この被検査物のシール不良の有無を検査する検査装置としては、X線検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。X線検査装置は、搬送される被検査物にX線を照射したときに被検査物を通過するX線透過量に基づいて被検査物の検査を行うようになっている。
特開2020-60512号公報
しかしながら、空隙を含むシール部と、空隙を含まないシール部とでX線透過量の差が非常に小さいため、特許文献1に開示されたような従来のX線検査装置は、空隙を含むシール不良を検出できないという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、空隙を含むシール不良を検出することができる検査装置、検査方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る検査装置は、近赤外領域の光を被検査物に照射する光照射部と、前記被検査物における複数の位置のそれぞれを透過、反射、又は散乱した前記近赤外領域の光の透過スペクトルを、前記位置ごとに取得する透過スペクトル取得部と、前記透過スペクトル取得部により前記位置ごとに取得された前記透過スペクトルから、特定の波長帯の透過スペクトルを分離する透過スペクトル分離部と、前記透過スペクトル分離部により分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを解析する透過スペクトル解析部と、を備え、前記透過スペクトル解析部は、前記透過スペクトル分離部により分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを周波数解析することで、前記特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを得る周波数解析部と、前記周波数解析部により得られた前記周波数スペクトルの任意の帯域を抽出し、抽出した帯域における前記周波数スペクトルの強度を積算した積算情報を生成する積算部と、を含む構成である。なお、本発明における透過スペクトルは、近赤外領域の光が被検査物のわずかな距離を透過した際であっても得られるものであり、透過光のみならず、反射光、散乱光にも透過スペクトルの情報が含まれている。
この構成により、本発明に係る検査装置は、被検査物の透過スペクトルの特定の波長帯を選択して解析することにより、被検査物における空隙を含むシール不良を検出することができる。また、本発明に係る検査装置は、近赤外領域の光を検査光として用いることにより、可視光が透過しない樹脂などでできた容器内の内容物の状態や、容器の接合部の状態などを検査することができる。
この構成により、本発明に係る検査装置は、特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを算出することにより、被検査物における薄膜干渉に起因する積算情報を取得することができる。
また、本発明に係る検査装置においては、前記透過スペクトル解析部は、前記積算部により生成された前記積算情報を各前記位置に対応付けて2次元画像化することで、前記被検査物の特徴を抽出した特徴抽出画像を生成する画像化部を更に含む構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る検査装置は、被検査物における薄膜干渉に起因する積算情報を2次元画像化することにより、空隙を含むシール不良などの被検査物の特徴を視覚的に表示することができる。
また、本発明に係る検査装置においては、前記画像化部は、互いに異なる複数の前記積算情報を組み合わせて前記特徴抽出画像を生成する構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る検査装置は、異なる積算情報を組み合わせることで、被検査物のシール不良などの特徴を強調させて検出することができる。
また、本発明に係る検査装置においては、前記透過スペクトル解析部はGPUにより構成されてもよい。
この構成により、本発明に係る検査装置は、透過スペクトル解析部の処理をGPUで実行することにより、製造ラインにおいて被検査物に対してリアルタイムの検査を行うことができる。
また、本発明に係る検査装置においては、前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯以外の波長帯であってもよい。
この構成により、本発明に係る検査装置は、樹脂材料の吸収帯からの情報を除外して解析を行うことにより、被検査物のシール不良などの特徴を検出することができる。
また、本発明に係る検査装置においては、前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯であってもよい。
この構成により、本発明に係る検査装置は、樹脂材料の吸収帯からの情報に基づいて、被検査物の化学構造に由来する特徴を検出することができる。
また、本発明に係る検査装置においては、前記光照射部から前記被検査物に照射される前記近赤外領域の光が発散光であってもよい。
この構成により、本発明に係る検査装置は、近赤外領域の発散光を被検査物に照射することにより、被検査物における薄膜干渉に起因する情報を効果的に取得することができる。
また、本発明に係る検査方法は、近赤外領域の光を被検査物に照射する光照射ステップと、前記被検査物における複数の位置のそれぞれを透過、反射、又は散乱した前記近赤外領域の光の透過スペクトルを、前記位置ごとに取得する透過スペクトル取得ステップと、前記透過スペクトル取得ステップにより前記位置ごとに取得された前記透過スペクトルから、特定の波長帯の透過スペクトルを分離する透過スペクトル分離ステップと、前記透過スペクトル分離ステップにより分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを解析する透過スペクトル解析ステップと、を含み、前記透過スペクトル解析ステップは、前記透過スペクトル分離ステップにより分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを周波数解析することで、前記特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを得る周波数解析ステップと、前記周波数解析ステップにより得られた前記周波数スペクトルの任意の帯域を抽出し、抽出した帯域における前記周波数スペクトルの強度を積算した積算情報を生成する積算ステップと、を含む構成である。
また、本発明に係る検査方法においては、前記透過スペクトル解析ステップは、前記積算ステップにより生成された前記積算情報を各前記位置に対応付けて2次元画像化することで、前記被検査物の特徴を抽出した特徴抽出画像を生成する画像化ステップを更に含む構成であってもよい。
また、本発明に係る検査方法においては、前記画像化ステップは、互いに異なる複数の前記積算情報を組み合わせて前記特徴抽出画像を生成する構成であってもよい。
また、本発明に係る検査方法においては、前記透過スペクトル解析ステップは、GPU上で実行される構成であってもよい。
また、本発明に係る検査方法においては、前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯以外の波長帯であってもよい。
また、本発明に係る検査方法においては、前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯であってもよい。
また、本発明に係る検査方法においては、前記光照射ステップにより前記被検査物に照射される前記近赤外領域の光が発散光であってもよい。
また、本発明に係るプログラムは、上記の透過スペクトル分離ステップと、上記のいずれかの透過スペクトル解析ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
また、本発明に係る記録媒体は、上記のプログラムがコンピュータに読み取り可能に記録された記録媒体である。
本発明は、空隙を含むシール不良を検出することができる検査装置、検査方法、プログラム、及び記録媒体を提供するものである。
本発明の実施形態に係る検査装置の構成図である。 (a)はシール不良を有するテストサンプルを示す画像であり、(b)はテストサンプルの透過強度分布の2次元画像である。 テストサンプルの各位置における透過スペクトルを示すグラフである。 (a)はテストサンプルの透過スペクトルを示すグラフであり、(b)は透過スペクトルから得られた周波数スペクトルを示すグラフであり、(c)は(b)の周波数スペクトルにおいて、最も大きな強度を与える周波数付近を拡大したグラフである。 (a)は、図4(c)に示す第0フーリエ成分から得られた特徴抽出画像であり、(b)は図4(c)に示す第1フーリエ成分から得られた特徴抽出画像である。 被検査物としてのチューブの画像である。 図6のチューブの透過スペクトルから特定の波長のスペクトル強度を抽出してイメージングを行った結果を示す図である。 シール不良が生じていない被検査物から得られた透過スペクトル、周波数スペクトル、及び特徴抽出画像を示す図である。 シール不良が生じている被検査物から得られた透過スペクトル、周波数スペクトル、及び特徴抽出画像を示す図である。 (a)は非吸収帯Aの第0フーリエ成分の積算情報と非吸収帯Bの第1フーリエ成分の積算情報との比に基づく特徴抽出画像であり、(b)は吸収帯Dの第1フーリエ成分の積算情報と吸収帯Eの第0フーリエ成分の積算情報との比に基づく特徴抽出画像であり、(c)は吸収帯Dの第1フーリエ成分の積算情報と吸収帯Dの第0フーリエ成分の積算情報との比に基づく特徴抽出画像であり、(d)は非吸収帯Cの第0フーリエ成分の積算情報と非吸収帯Cの第1フーリエ成分の積算情報との比に基づく特徴抽出画像である。 吸収帯と非吸収帯とを区別せずに透過スペクトルをフーリエ解析した場合に得られた透過スペクトル、周波数スペクトル、及び2次元画像を示す図である。 吸収帯と非吸収帯に含まれている情報とそれらの抽出を説明するための概念図である。 被検査物に照射される光の発散度合いに応じた透過スペクトルの変化を説明するための図であって、(a)は光学系の構成図であり、(b)は透過スペクトルである。 本発明の実施形態に係る検査装置を用いる検査方法の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る検査装置、検査方法、プログラム、及び記録媒体の実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る検査装置1は、光照射部10と、透過スペクトル取得部20と、搬送部30と、操作部40と、表示部50と、制御装置60と、を備える。検査装置1は、被検査物(物品)Wに対して近赤外領域の光(以下、「近赤外光」とも称する)を照射し、そのときに被検査物Wを透過又は反射した光の透過スペクトルに基づいて、異物混入の有無、シール部不良の有無などの各種検査を行うものである。ここで、被検査物Wは、例えば、樹脂材料を含み、シール部を有する包装物や容器である。なお、本発明における透過スペクトルは、近赤外光が被検査物Wのわずかな距離を透過した際であっても得られるものであり、透過光のみならず、反射光、散乱光にも透過スペクトルの情報が含まれている。
光照射部10は、光源11と、拡散反射板12と、スリット13とを含む構成であり、被検査物Wに近赤外領域又はその一部の波長範囲の光を照射するようになっている。ここで、近赤外領域は、700nm~2500nmの波長範囲に相当する。
光源11は、近赤外領域又はその一部の波長範囲の発散光を放射する、例えばハロゲンランプなどのランプである。拡散反射板12は、光源11から放射された近赤外光の発散光を拡散反射するようになっている。スリット13は、拡散反射板12により拡散反射された近赤外光をライン状に絞って被検査物Wに照射するためのものであり、そのスリット幅は可変である。
搬送部30は、例えば装置本体に対して水平に配置されたベルトコンベアで構成されており、近赤外光を透過しやすい材料からなる搬送ベルト31を備える。搬送部30は、搬送ベルト31により形成される搬送路内で、複数の被検査物Wを所定の搬送方向(矢印Xで示す方向)に順次搬送するようになっている。搬送部30は、被検査物Wの検査を行うときに、不図示の搬送制御部の制御に基づく駆動モータの回転によりあらかじめ設定される搬送速度で、搬送ベルト31を駆動するようになっている。
操作部40は、ユーザによる操作入力を受け付けるためのものであり、例えば表示部50の表示画面に対応する入力面への接触操作による接触位置を検出するためのタッチセンサを備えるタッチパネルで構成される。操作部40は、ユーザが表示画面に表示されている特定の項目の位置を指やスタイラス等で触れた際に、タッチセンサが表示画面上で検出した位置と項目の位置との一致を認識することにより、各項目に割り当てられた機能を実行するための信号を制御装置60に出力する。あるいは、操作部40は、キーボード又はマウスのような入力デバイスを含んで構成されてもよい。
表示部50は、液晶ディスプレイやCRT等の表示機器で構成され、制御装置60による表示制御に基づき、後述する透過スペクトル解析部62による解析結果などの各種表示内容を表示するようになっている。さらに、表示部50は、各種条件を設定するためのボタン、ソフトキー、プルダウンメニュー、テキストボックスなどの操作対象の表示を行うようになっている。
制御装置60は、例えばCPU、GPU、FPGA、ROM、RAM、HDDなどを含むパーソナルコンピュータで構成され、後述する透過スペクトル分離部61と、透過スペクトル解析部62の機能を実現する。例えば、制御装置60は、CPU又はGPUによる所定のプログラムの実行により、透過スペクトル分離部61及び透過スペクトル解析部62をソフトウェア的に構成することが可能である。なお、上記のプログラムは、ROM又はHDDにあらかじめ格納されている。あるいは、上記のプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式でコンパクトディスク、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録された状態で提供又は配布されるようにしてもよい。あるいは、上記のプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータに格納され、ネットワーク経由でのダウンロードにより提供又は配布されるようにしてもよい。
透過スペクトル取得部20は、例えばハイパースペクトルカメラで構成され、搬送部30により搬送される被検査物Wにおける複数の位置のそれぞれを透過、反射、又は散乱した近赤外光の透過スペクトル(又は吸収スペクトル)を、被検査物Wにおける位置ごとに取得するようになっている。なお、吸収スペクトルは、例えば、被検査物Wがない状態で得られた透過スペクトルを基準として、被検査物Wの透過スペクトルを演算処理することで得られる。
図2(a)は、シール不良を有するテストサンプルの一例を示している。図2(b)は、ハイパースペクトルカメラにより取得されたテストサンプルの透過スペクトルに基づいて生成された、テストサンプルの透過強度分布の2次元画像である。この透過強度分布の2次元画像は、約900nm~1700nmにわたる全波長の透過強度を積算して画像化したものである。
図3は、図2(b)に示したA~Fの各位置における透過スペクトルを示している。位置C,D,Eでは、シールが行われておらず、樹脂材料-空隙-樹脂材料の3層構造が形成されている。例えば、空隙は、空気、製品の内容物、又はそれらの両方からなる。図3に示すように、シールされていない多層化した位置C,D,Eでは、多層化による薄膜干渉を反映したフリンジが、1600nm波長帯付近に重畳していることが明らかになった。以上のことから、透過スペクトルにおけるフリンジの有無を利用して、シール部と非シール部を差別化したイメージングが可能となると考えられる。なお、このフリンジは、テストサンプルのフィルムの厚さが十分に薄ければ可視域でも生じるが、フリンジの振幅が小さくかつ周期が短いので、検出は困難である。
透過スペクトル分離部61は、透過スペクトル取得部20により被検査物Wにおける位置ごとに取得された透過スペクトルから、特定の波長帯の透過スペクトルを分離する(切り出す)ようになっている。この特定の波長帯は、ユーザによる操作部40への操作入力によって、任意に設定することができる。例えば、特定の波長帯は、被検査物Wを構成する材料の近赤外領域の吸収帯以外の波長帯(以下、「非吸収帯」とも称する)であってもよく、被検査物Wを構成する材料の近赤外領域の吸収帯であってもよい。
図4(a)は、図3に示した位置Cの透過スペクトルを示している。例えば、透過スペクトル分離部61は、図2(b)に示したような透過強度分布の2次元画像の全ての画素における透過スペクトルについて、フリンジの重畳が顕著な1600nm付近の波長帯(図中の破線で囲まれた波長帯)を位置Cの透過スペクトルから分離する。
透過スペクトル解析部62は、透過スペクトル分離部61により分離された特定の波長帯の透過スペクトルを解析するものであり、周波数解析部63と、積算部64と、画像化部65と、を含む。透過スペクトル解析部62は、例えばGPUにより構成される。
周波数解析部63は、透過スペクトル分離部61により分離された特定の波長帯の透過スペクトルを周波数解析することで、特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを得るようになっている。周波数解析部63が行う周波数解析の手法は、例えば、離散フーリエ変換、高速フーリエ変換、離散コサイン変換、ウェーブレット変換などである。以下では、周波数解析部63が離散フーリエ変換又は高速フーリエ変換を行う場合を例に挙げて説明する。
例えば、周波数解析部63は、図4(a)において破線で囲まれた波長帯の透過スペクトルをフーリエ変換し、さらにそのフーリエ変換の結果の絶対値を2乗して、図4(b)に示すような周波数スペクトルを算出する。ただし、フーリエ変換の際の前処理として、データ補間が実施されている。図4(c)は、図4(b)の周波数スペクトルにおいて、最も大きな強度を与える周波数付近を拡大したグラフである。フリンジ成分は、透過スペクトル分離部61により分離された特定の波長帯の透過スペクトルの中で、最も低周波数の変調であると考えられるため、中心の周波数成分(以下、「第0フーリエ成分」とも称する)aの両側の第1フーリエ成分b,b'に対応していると考えられる。
積算部64は、周波数解析部63により得られた周波数スペクトルの任意の帯域を抽出し、抽出した帯域における周波数スペクトルの強度を積算した積算情報を生成するようになっている。例えば、積算部64は、図4(c)に示す第1フーリエ成分b(又はb')の強度を、約130~134[1/データ長](又は約138~142[1/データ長])にわたって積算した結果を、積算情報として出力する。さらに、積算部64は、第0フーリエ成分、第2フーリエ成分、第3フーリエ成分などをそれぞれ積算した結果を積算情報として出力してもよい。
画像化部65は、積算部64により生成された積算情報を被検査物W内の各位置に対応付けて2次元画像化することで、被検査物Wの特徴を抽出した特徴抽出画像を生成するようになっている。図5(a)は、図4(c)に示す第0フーリエ成分aから得られた特徴抽出画像である。図5(b)は、図4(c)に示す第1フーリエ成分bから得られた特徴抽出画像である。これらの図から、フリンジの影響をより反映していると考えられる第1フーリエ成分bから得られた特徴抽出画像において、シール部と非シール部を明確に区別できることが実証された。
図3や図4(a)に示した透過スペクトルにおいて、1200、1400、1700nm波長帯に高分子の分子振動に起因した吸収帯が確認できる。一方で、本発明で注目しているフリンジは、非吸収帯に顕在化している。すなわち、図5(b)の特徴抽出画像は、通常のスペクトル解析で注目される吸収帯以外の波長帯に注目することで、物質の化学的組成に由来した情報ではなく、光の反射や散乱に基づく干渉に反映される「被検査物Wの形状や構造」に由来した情報を抽出してイメージングした結果を示していることになる。このような考え方自体は、干渉計測やホログラフィック顕微鏡及び光断層撮影等の参照波を伴う光計測技術の分野において、特筆するべきものではないが、本発明のように、近赤外領域の照明光のみの照射に基づく干渉縞解析は、簡便性とロバスト性を兼ね備えた新しい計測技術に発展する可能性を有している。
以上のように、ハイパースペクトルカメラと信号処理を組み合わせることによって、シール不良の検出が可能であることが分かった。そこで、被検査物Wとしてより実践的な洗顔料の包装材であるチューブを用いるとともに、解析対象とする透過スペクトル領域を更に拡張して、本発明の手法の有効性を検証することとした。
まず、被検査物Wとして、図6に示すような洗顔料の容器としてのチューブT1をサンプルとして選択した。サンプルチューブT1(以下、「チューブT1」という。)は、約0.5mm厚さの樹脂フィルムにより構成され、近赤外領域において透過率が約50%程度であり、透過と反射・散乱の要素をバランスよく含んでいると考えられる。チューブT1には、商品名や成分等が印刷された紙製のラベルLaが貼り付けられている。このチューブT1は、製品から中身の洗顔料を除去し、内部を水洗浄・乾燥させたものである。そして、本実施形態の検査装置1を用いてチューブT1に対して2次元の透過スペクトル測定を行った。このとき、スリット13のスリット幅は約3mmで、搬送部30の搬送速度は9.1mm/secであった。
図7は、チューブT1の透過スペクトルから特定の波長のスペクトル強度を抽出して、11個の単一波長によるイメージングを行った結果を示している。なお、図中の透過スペクトルは、チューブT1のある1つの位置におけるものである。一見すると、短い波長によるイメージングではラベルLa等の視覚的に感知可能な情報が強調され、反対に長い波長によるイメージングでは、全体的に透過率が高くなり、チューブT1の全体の特徴が顕在化していることが分かる。しかしながら、透過スペクトルを波長ごとに分解してイメージングしても、チューブT1の各部分の特徴を選択して抽出することはできていない。したがって、このままでは、シール不良等の検査項目に特化したイメージングは難しい。
この問題を解決するために、本実施形態の検査装置1は、透過スペクトルの吸収帯と非吸収帯とを区別してスペクトル解析を実施する。すなわち、透過スペクトル分離部61は、透過スペクトル取得部20により被検査物Wにおける位置ごとに取得された各透過スペクトルから、吸収帯の透過スペクトルと、非吸収帯の透過スペクトルとを分離する。
図8の上段は、シール不良が生じていないチューブT1のある1つの位置における透過スペクトルである。破線で囲んで示すA、B、Cの領域は非吸収帯を示しており、破線で囲んで示すD、Eの領域は吸収帯を示している。また、図8の中段は、各波長帯A~Eの透過スペクトルから周波数解析部63によって得られた周波数スペクトルを示している。また、図8の下段は、各波長帯A~Eの周波数スペクトルの第0フーリエ成分aの積算情報、第1フーリエ成分bの積算情報、及び第2フーリエ成分cの積算情報からそれぞれ得られた特徴抽出画像を示している。
図8の下段に示す特徴抽出画像は、チューブT1の情報を選択的に抽出できることを示している。例えば、吸収帯Dの第0フーリエ成分aの特徴抽出画像と、非吸収帯Bの第0フーリエ成分aの特徴抽出画像では、破線の楕円で囲んで示すチューブ末端のシール部が強調してイメージングされている。さらに、非吸収帯Aの第1フーリエ成分bの特徴抽出画像と、非吸収帯Bの第1フーリエ成分bの特徴抽出画像と、非吸収帯Cの第1フーリエ成分bの特徴抽出画像との比較から、破線の楕円で囲んで示すチューブT1のラベルLaについては、波長が長波長化するにともなって境界が無くなり、ラベルLaの影響が打ち消されていくことが観測された。
上記の特徴抽出を更に検証するため、上記のチューブT1を半分切開し、内部にプラスチックケース(プラケース)を配置し、またシール部も一部切開して「シール不良」を付加したチューブT2を作成した。このチューブT2を被検査物Wとして、図8と同様の手順・条件で解析を実施した結果を図9に示す。まず、非吸収帯Bの第1フーリエ成分bの特徴抽出画像と、非吸収帯Cの第1フーリエ成分bの特徴抽出画像において、破線の円で囲んで示す領域に存在するチューブT2のシール不良部分が鮮明にイメージングできていることが分かる。さらに、非吸収帯Cの第0フーリエ成分aの特徴抽出画像において破線の円で囲んで示す領域では、ラベルLaの下に隠れたプラケースが鮮明にイメージングできている。このことから、図8の非吸収帯Cの第0フーリエ成分aの特徴抽出画像において破線の円で囲んで示す領域はラベルLaが透けていることを表しており、内容物を確認できることを示している。また、非吸収帯Bの第2フーリエ成分cの特徴抽出画像と、非吸収帯Cの第2フーリエ成分cの特徴抽出画像においても、破線の円で囲んで示す領域にプラケースがイメージングされていることが分かる。
上記の「シール不良」と「内包されたプラケース」はいずれもチューブT2の形状や構造における特徴であり、これらの情報が特に非吸収帯B,Cの波長帯を解析することで、選択的に抽出できていることが確認できた。
さらに、上記の解析によって得られた各フーリエ成分の積算情報を組み合わせることで、より選択性の高い特徴抽出が可能となる。すなわち、画像化部65は、互いに異なる複数の積算情報を組み合わせて特徴抽出画像を生成するものであってもよい。
例えば、図10(a)は、非吸収帯Aの第0フーリエ成分aの積算情報と、非吸収帯Bの第1フーリエ成分bの積算情報との比を、被検査物WであるチューブT2内の各位置に対応付けて2次元画像化した特徴抽出画像である。図10(a)の特徴抽出画像は、チューブT2の切れ目やプラケース及びシール不良部分などの構造における特徴を同時に抽出したものとなっている。
また、図10(b)は、吸収帯Dの第1フーリエ成分bの積算情報と、吸収帯Eの第0フーリエ成分aの積算情報との比を、被検査物W内の各位置に対応付けて2次元画像化した特徴抽出画像である。図10(b)の特徴抽出画像は、チューブT2全体を選択したものとなっている。
また、図10(c)は、吸収帯Dの第1フーリエ成分bの積算情報と、吸収帯Dの第0フーリエ成分aの積算情報との比を、被検査物W内の各位置に対応付けて2次元画像化した特徴抽出画像である。図10(c)の特徴抽出画像は、チューブT2の切開により1層になっている箇所と2層になっている箇所との差がイメージングされたものとなっている。
また、図10(d)は、非吸収帯Cの第0フーリエ成分aの積算情報と、非吸収帯Cの第1フーリエ成分bの積算情報との比を、被検査物W内の各位置に対応付けて2次元画像化した特徴抽出画像である。図10(d)の特徴抽出画像は、チューブT2の素材やラベルLaの影響を全て打ち消して、内包したプラケースを選択抽出したものとなっている。
上述の手順とは反対に、透過スペクトル取得部20により得られた透過スペクトルの吸収帯と非吸収帯とを区別せず、その全域Fを一括してフーリエ解析した場合に、図8と同様の手順・条件で解析を実施した結果を図11に示す。まず、全域Fの周波数スペクトルには、複数のフーリエ成分の間に明確な境界が見られない。このため、全域Fの第0フーリエ成分a、第1フーリエ成分b、第2フーリエ成分c、及び第3フーリエ成分dからそれぞれ得られる2次元画像は、いずれもチューブT2の特徴を選択的にイメージングしたものとはなっていない。
これまで述べてきたように、本実施形態の検査装置1は、被検査物Wの透過スペクトルを吸収帯と非吸収帯とに分離してフーリエ解析を行っており、基本的には、透過スペクトルに重畳したフリンジの周期性や振幅を活用して、被検査物Wの形状や構造に関する情報を抽出している。一方で、吸収帯には被検査物Wを構成する物質自体の化学的詳細に基づく情報が含まれている。概念的には、図12のように、塗り絵を例に説明することができる。まず、非吸収帯に現れる構造や形状の情報は、塗り絵の枠線に対応する。一方で、吸収帯に現れる化学的情報は、塗り絵の色に対応する。
したがって、吸収帯から得られる情報と非吸収帯から得られる情報とを分けて取り扱うことで、被検査物Wの情報を選択的に抽出して画像化できることになる。このような理解の下で、図11の各フーリエ成分から構成された2次元画像を見ると、塗り絵の枠や色が混在していることが分かる。特に、第1フーリエ成分bの2次元画像と、第2フーリエ成分cの2次元画像では、いろいろな要素が混在してイメージングされており、あたかも抽象画のような様相を呈している。
以下、本実施形態の検査装置1が備える光照射部10の特徴について説明する。市販の分光光度計では、ランプ光源から被検査物までの光路長を長くとり凹面鏡を用いて光を成型することで、被検査物に照射される光の発散がかなり抑えられている。一方で、本実施形態における光照射部10では、ハロゲンランプなどからなる光源11から放射された発散光がそのままスリット13越しに被検査物Wに照射されるため、被検査物Wに照射される光の発散の度合いは極めて高い。この発散度合いの違いが被検査物Wの透過スペクトルに与える影響を図13(a)のような光学系を用いて検証した。
ハロゲンランプ70の光は、ピンホール71を通過し、焦点位置に置かれたレンズ72によって発散が抑えられ、約0.5mm厚のチューブフィルムのサンプル73に入射する。サンプル73を出射した光はファブリペロ型の分光器74に入射し、サンプル73の透過スペクトルが得られる。ピンホール71は、その直径が小さいほど、ホイヘンスの原理に基づいて微小点光源に近づくため、ピンホール71から出射した光は1枚のレンズ72で平行光に近い状態に変換される。一方で、ピンホール71の直径が大きいほど、レンズ72を通過した光は発散光となる。図13(b)に示すように、レンズ72を通過した光が発散光に近づくほど、サンプル73を通過した後の光にフリンジが重畳していることが分かる。
この厚いサンプル73を通過した発散光におけるフリンジ発生の起源は、以下のように考察される。前提条件として、ニュートンリングのように、互いに光路差がある光が重なった際に干渉が生じることを踏まえると、平行光がサンプル73に入射する場合には、干渉縞は生じない(ただし、フィルムが薄い場合には生じる)。また、発散光であってもサンプル73に入射しなければ干渉縞は見えない(ランプの光の透過スペクトルにフリンジは無い)。これは、いたるところで干渉が起こっていて、特定の波長の干渉縞が顕在化しないためである、とも言える。
一方、発散光を厚いサンプル73に入射させれば、サンプル73内を伝搬する光路長が入射角に依存して変化する。これにより、いたるところで干渉していた光の特定の波長では空間的可干渉性(コヒーレンシー)が低下し、また別の波長では可干渉性が低下せず(あるいは向上し)、相対的に干渉縞が顕在化する。結果として、発散光が入射した厚いサンプル73の透過スペクトルにフリンジがわずかに重畳することになると考えられる。
このような、発散光によるフリンジの発生・強調は、本発明による被検査物Wの特徴を抽出する検査技術において、重要な役割を担っていることは明らかであり、発散を抑制した高価な光源を必要としない点でもメリットとなる。
以下、本実施形態に係る検査装置1を用いる検査方法について、図14のフローチャートを参照しながらその処理の一例を説明する。
まず、制御装置60は、ユーザによる操作部40への操作に応じて、被検査物Wの吸収帯と非吸収帯の範囲、特徴抽出画像を生成する際に使用する波長帯やフーリエ成分の組合せなどの情報を設定する(ステップS1)。
次に、搬送部30は、被検査物Wの搬送を開始する(搬送ステップS2)。
次に、光照射部10は、近赤外光を被検査物Wに照射する(光照射ステップS3)。
次に、透過スペクトル取得部20は、被検査物Wにおける複数の位置のそれぞれを透過、反射、又は散乱した近赤外光の透過スペクトルを、被検査物Wにおける位置ごとに取得する(透過スペクトル取得ステップS4)。
次に、透過スペクトル分離部61は、透過スペクトル取得ステップS4により被検査物Wにおける位置ごとに取得された透過スペクトルから、特定の波長帯(一つ又は複数)の透過スペクトルを分離する(透過スペクトル分離ステップS5)。
次に、周波数解析部63は、透過スペクトル分離ステップS5により分離された特定の波長帯の透過スペクトルを周波数解析することで、特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを得る(周波数解析ステップS6)。
次に、積算部64は、周波数解析ステップS6により得られた周波数スペクトルの第0フーリエ成分、第1フーリエ成分、第2フーリエ成分などの任意の帯域を抽出し、抽出した帯域における周波数スペクトルの強度を積算した積算情報を生成する(積算ステップS7)。
次に、制御装置60は、透過スペクトル分離ステップS5により分離された、所望する全ての波長帯について、積算ステップS7により積算情報が取得されたか否かを判断する(ステップS8)。全ての波長帯について積算ステップS7により積算情報が取得された場合には、制御装置60はステップS9の処理を実行する。一方、全ての波長帯について積算ステップS7により積算情報が取得されていない場合には、制御装置60は再びステップS6以降の処理を実行する。
ステップS9において画像化部65は、積算ステップS7により生成された積算情報を被検査物Wにおける各位置に対応付けて2次元画像化することで、被検査物Wの特徴を抽出した特徴抽出画像を生成する(画像化ステップS9)。例えば、画像化部65は、各波長帯の積算情報に基づいて各波長帯の特徴抽出画像を生成する。あるいは、画像化部65は、互いに異なる複数の波長帯の積算情報を組み合わせて特徴抽出画像を生成する。あるいは、画像化部65は、ある波長帯についての複数の積算情報を組み合わせて特徴抽出画像を生成する。
次に、表示部50は、画像化ステップS9により生成された特徴抽出画像を表示する(ステップS10)。
なお、上記のステップS6~S9は、例えばGPU上で実行され、透過スペクトル分離ステップS5により分離された特定の波長帯の透過スペクトルを解析する透過スペクトル解析ステップを構成する。
以上説明したように、本実施形態に係る検査装置1は、被検査物Wの透過スペクトルの特定の波長帯を選択して解析することにより、被検査物Wにおける空隙を含むシール不良を検出することができる。特に、検査装置1は、近赤外光を検査光として用いることにより、可視光が透過しない樹脂などでできた容器内の内容物の状態や、容器の接合部の状態などを検査することができる。なお、本実施形態では、被検査物Wを透過した近赤外光を解析する処理を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、透過率の比較的低い被検査物Wに対しては、被検査物Wによる反射光と透過光を併用、あるいは反射光のみを使用して、同様の解析を行うことが可能である。
また、本実施形態に係る検査装置1は、特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを算出することにより、被検査物Wにおける薄膜干渉に起因する積算情報を取得することができる。
また、本実施形態に係る検査装置1は、被検査物Wにおける薄膜干渉に起因する積算情報を2次元画像化することにより、空隙を含むシール不良などの被検査物Wの特徴を視覚的に表示することができる。
また、本実施形態に係る検査装置1は、異なる積算情報を組み合わせることで、被検査物Wのシール不良などの特徴を強調させて検出することができる。
また、本実施形態に係る検査装置1は、透過スペクトル解析部62の処理をGPUで実行することにより、製造ラインにおいて被検査物Wに対してリアルタイムの検査を行うことができる。
また、本実施形態に係る検査装置1は、樹脂材料の吸収帯からの情報を除外して解析を行うことにより、被検査物Wのシール不良などの特徴を検出することができる。
また、本実施形態に係る検査装置1は、樹脂材料の吸収帯からの情報に基づいて、被検査物Wの化学構造に由来する特徴を検出することができる。
また、本実施形態に係る検査装置1は、近赤外領域の発散光を被検査物Wに照射することにより、被検査物Wにおける薄膜干渉に起因する情報を効果的に取得することができる。
1 検査装置
10 光照射部
11 光源
12 拡散反射板
13 スリット
20 透過スペクトル取得部
30 搬送部
31 搬送ベルト
40 操作部
50 表示部
60 制御装置
61 透過スペクトル分離部
62 透過スペクトル解析部
63 周波数解析部
64 積算部
65 画像化部
W 被検査物

Claims (16)

  1. 近赤外領域の光を被検査物(W)に照射する光照射部(10)と、
    前記被検査物における複数の位置のそれぞれを透過、反射、又は散乱した前記近赤外領域の光の透過スペクトルを、前記位置ごとに取得する透過スペクトル取得部(20)と、
    前記透過スペクトル取得部により前記位置ごとに取得された前記透過スペクトルから、特定の波長帯の透過スペクトルを分離する透過スペクトル分離部(61)と、
    前記透過スペクトル分離部により分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを解析する透過スペクトル解析部(62)と、を備え
    前記透過スペクトル解析部は、
    前記透過スペクトル分離部により分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを周波数解析することで、前記特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを得る周波数解析部(63)と、
    前記周波数解析部により得られた前記周波数スペクトルの任意の帯域を抽出し、抽出した帯域における前記周波数スペクトルの強度を積算した積算情報を生成する積算部(64)と、を含むことを特徴とする検査装置。
  2. 前記透過スペクトル解析部は、
    前記積算部により生成された前記積算情報を各前記位置に対応付けて2次元画像化することで、前記被検査物の特徴を抽出した特徴抽出画像を生成する画像化部(65)を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記画像化部は、互いに異なる複数の前記積算情報を組み合わせて前記特徴抽出画像を生成することを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記透過スペクトル解析部は、GPUにより構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の検査装置。
  5. 前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、
    前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯以外の波長帯であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の検査装置。
  6. 前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、
    前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の検査装置。
  7. 前記光照射部から前記被検査物に照射される前記近赤外領域の光が発散光であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の検査装置。
  8. 近赤外領域の光を被検査物(W)に照射する光照射ステップ(S3)と、
    前記被検査物における複数の位置のそれぞれを透過、反射、又は散乱した前記近赤外領域の光の透過スペクトルを、前記位置ごとに取得する透過スペクトル取得ステップ(S4)と、
    前記透過スペクトル取得ステップにより前記位置ごとに取得された前記透過スペクトルから、特定の波長帯の透過スペクトルを分離する透過スペクトル分離ステップ(S5)と、
    前記透過スペクトル分離ステップにより分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを解析する透過スペクトル解析ステップ(S6~S9)と、を含み、
    前記透過スペクトル解析ステップは、
    前記透過スペクトル分離ステップにより分離された前記特定の波長帯の透過スペクトルを周波数解析することで、前記特定の波長帯の透過スペクトルの周波数スペクトルを得る周波数解析ステップ(S6)と、
    前記周波数解析ステップにより得られた前記周波数スペクトルの任意の帯域を抽出し、抽出した帯域における前記周波数スペクトルの強度を積算した積算情報を生成する積算ステップ(S7)と、を含むことを特徴とする検査方法。
  9. 前記透過スペクトル解析ステップは、
    前記積算ステップにより生成された前記積算情報を各前記位置に対応付けて2次元画像化することで、前記被検査物の特徴を抽出した特徴抽出画像を生成する画像化ステップ(S9)を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の検査方法。
  10. 前記画像化ステップは、互いに異なる複数の前記積算情報を組み合わせて前記特徴抽出画像を生成することを特徴とする請求項9に記載の検査方法。
  11. 前記透過スペクトル解析ステップは、GPU上で実行されることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれかに記載の検査方法。
  12. 前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、
    前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯以外の波長帯であることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれかに記載の検査方法。
  13. 前記被検査物が樹脂材料を含んでいる場合に、
    前記特定の波長帯は、前記樹脂材料の近赤外領域の吸収帯であることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれかに記載の検査方法。
  14. 前記光照射ステップにより前記被検査物に照射される前記近赤外領域の光が発散光であることを特徴とする請求項8から請求項13のいずれかに記載の検査方法。
  15. 前記請求項8に記載の透過スペクトル分離ステップと、前記請求項8から請求項10のいずれかに記載の透過スペクトル解析ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  16. 前記請求項15に記載のプログラムがコンピュータに読み取り可能に記録された記録媒体。
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