JP6884145B2 - 肺炎連鎖球菌ワクチンにおいて用いるための免疫原性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、肺炎連鎖球菌ワクチンにおいて用いるための新規な免疫原性組成物に関する。本発明の免疫原性組成物は、典型的にはコンジュゲートした莢膜糖類抗原(糖質コンジュゲート)を含み、糖類は、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)の血清型に由来する。本発明の目的は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清群10Aおよび39から保護するための免疫原性組成物を提供することである。
肺炎球菌によって生じる感染は、世界中の罹患率および死亡率の主な原因である。肺炎、発熱性菌血症、および髄膜炎は、侵襲性の肺炎球菌疾患の最も一般的な兆候であり、一方、気道内での細菌の拡散は、中耳感染、副鼻腔炎、または再発性気管支炎を生じさせ得る。侵襲性の疾患と比較して、非侵襲性の兆候は通常それほど重度ではないが、よりいっそう一般的である。
肺炎球菌疾患の病原体である肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(肺炎球菌)は、多糖莢膜に囲まれているグラム陽性の莢膜形成球菌である。莢膜多糖(CP)は、この細菌の鍵となる抗原決定基であり、ヒトにおける肺炎連鎖球菌に対する防御性免疫応答は、典型的に、莢膜多糖に向けられる。この莢膜の組成の違いによって、約91種の莢膜型間の血清学的差別化が可能になり、これらの莢膜型の一部は肺炎球菌疾患に関連することが多く、他はほとんどない。侵襲性の肺炎球菌感染には、肺炎、髄膜炎、および発熱性菌血症が含まれ、一般的な非侵襲性の兆候としては、中耳炎、副鼻腔炎、および気管支炎がある。
組成物内のコンジュゲートの数を制限しながら多くの血清型から保護することは、非常に有用ではあるが、非常に困難であり得る。
本発明の目的は、コンジュゲートの数を制限しながら、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)から、特に肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清群10Aおよび39から適切に保護するための免疫原性組成物を提供することである。
本発明は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物に関する。
1つの態様において、本発明は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aによる感染に対して対象を免疫化する方法において用いるための、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物にさらに関する。
好ましくは、前記組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の莢膜糖類を含まない。
本発明はまた、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39による感染に対して対象を免疫化する方法において用いるための、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物に関する。好ましくは、前記組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の莢膜糖類を含まない。1つの態様において、本発明は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39による感染に対して対象を免疫化するための薬剤の製造のための、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物の使用に関する。好ましくは、前記組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の莢膜糖類を含まない。
1つの態様において、本発明は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aによる感染に対して対象を免疫化するための薬剤の製造のための、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物の使用に関する。好ましくは、前記組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の莢膜糖類を含まない。
1つの態様において、上記の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、9V、14、18C、19F、および/または23F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの態様において、上記の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、5、および/または7F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの態様において、上記の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび/または19A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの態様において、上記の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3、15B、22F、33F、12F、11A、および/または8由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
さらなる態様において、上記の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型2、9N、15C、17F、および/または20由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
さらなる態様において、免疫原性組成物は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である。
さらなる態様において、免疫原性組成物の糖質コンジュゲートは、CRM197に個々にコンジュゲートしている。
1つの態様において、免疫原性組成物の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、および/または23F由来の糖質コンジュゲートは、PDに個々にコンジュゲートしており、存在する場合には、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートはTTにコンジュゲートしており、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19F由来の糖質コンジュゲートはDTにコンジュゲートしている。
1つの態様において、糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて、または還元性アミノ化化学によって調製される。
免疫原性組成物は、他の病原体由来の抗原、および/または、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、もしくは水酸化アルミニウムなどの少なくとも1つのアジュバントをさらに含み得る。
1つの態様において、免疫原性組成物は、ELISAアッセイによって決定すると、少なくとも0.35μg/mlの濃度で、ヒトにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39の多糖と結合し得るIgG抗体を引き起こすことが可能である。
1つの態様において、免疫原性組成物は、インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも50%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である。
1つの態様において、免疫原性組成物は、免疫化前集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する応答者の割合を有意に増大させ得る。
1つの態様において、免疫原性組成物は、免疫化前集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る。
1つの態様において、免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39による感染に対して対象を免疫化する方法において用いるためのものである。
1つの態様において、免疫原性組成物は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39によって生じる感染、疾患、もしくは状態を予防、治療、もしくは改善するための方法において用いるための、対象における血清型10Aおよび/または39の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の感染の予防に用いるための、または、前記免疫原性組成物を全身経路もしくは粘膜経路を介して投与する手段によって、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39の感染に感受性のあるヒトを予防もしくは治療する方法において用いるためのものである。
1つの態様において、本発明は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39によって生じる感染、疾患、もしくは状態を予防、治療、もしくは改善するための薬剤の製造のための、本文書において開示される免疫原性組成物の使用に関する。
1つの態様において、本発明は、全身経路または粘膜経路を介して免疫原性組成物を投与することによって、対象における血清型10Aおよび/もしくは39肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の感染の予防に用いるための、または、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/もしくは39の感染に感受性のあるヒトを保護もしくは治療する方法において用いるための、本文書において開示される免疫原性組成物の使用に関する。
1つの態様において、本発明は、免疫学的に効果的な量の本発明の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に関連する感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善する方法に関する。
1つの態様において、本発明は、免疫学的に効果的な量の本発明の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39による感染を予防する方法に関する。
本発明は、本明細書において開示される免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットであって、前記情報リーフレットが、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する機能的抗体を引き起こす組成物の能力、ならびに前記キットを生産するためのプロセスに言及している、キットにさらに関する。
驚くべきことに、血清型10Aの多糖コンジュゲートは、血清群10Aに対する機能的反応性抗体を引き起こすこと以外にも、血清群39に対する機能的な交差反応性抗体をさらに引き起こし得ることが分かった。
驚くべきことに、血清型39の多糖コンジュゲートは、血清群39に対する機能的反応性抗体を引き起こすこと以外にも、血清群10Aに対する機能的な交差反応性抗体をさらに引き起こし得ることが分かった。
FACSによる、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)10A特異的mAbと肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)39細菌との交差反応性を示す図である。 マルチプレックス尿中抗原検査(UAD)アッセイによる、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)10A特異的mAbと肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)39細菌との交差反応性を示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)10A mAbが、UADアッセイにおいて肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)10Aおよび39莢膜多糖(CP)と反応するが、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清群10の他のCP、すなわち10B、10C、および10Aとは反応しないことを示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A特異的mAbでの肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A、11A、および39株のOPA死滅力価を示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pn.)39および10莢膜多糖での、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbでの肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A細菌のOPA死滅の阻害を示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pn.)39および血清群10莢膜多糖での、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbによる肺炎連鎖球菌(S.pn.)39細菌のOPA死滅の阻害を示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび39細菌が、23v肺炎連鎖球菌(S.pn.)多糖ワクチン免疫ヒト血清によって死滅する(n=39)ことを示す図である。 同種10Aおよび異種CPの存在下または不存在下での、23v CPワクチン免疫ヒト血清での肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A細菌のOPA死滅を示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CP−CRM197および肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CP−TTコンジュゲート血清がOPAアッセイにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)39株の死滅を仲介し得ることを示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CP−CRM197および肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CP−TTコンジュゲート血清がOPAアッセイにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A株の死滅を仲介し得ることを示す図である。 肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A CP−CRM197コンジュゲート血清がOPAアッセイにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)39および10A株の死滅を仲介し得ることを示す図である。 20v PnCワクチン血清がOPAアッセイにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)39株の死滅を仲介し得ることを示す図である。20v PnCは肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A CP−CRM197コンジュゲートを含有する。 20v PnCワクチン血清がOPAアッセイにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A株の死滅を仲介し得ることを示す図である。20v PnCは肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A CP−CRM197コンジュゲートを含有する。
1 本発明の免疫原性組成物
本発明の免疫原性組成物は、糖類が肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の血清型に由来する、コンジュゲートした莢膜糖類抗原(糖質コンジュゲートとも呼ばれる)を典型的に含む。
好ましくは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の莢膜糖類の数は、1種の血清型(または「v」、価数)から26種の異なる血清型(26v)の範囲であり得る。1つの実施形態において、1種の血清型が存在する。1つの実施形態において、2種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、3種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、4種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、5種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、6種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、7種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、8種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、9種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、10種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、11種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、12種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、13種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、14種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、15種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、16種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、17種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、18種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、19種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、20種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、21種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、22種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、23種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、24種の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、25の異なる血清型が存在する。1つの実施形態において、26の異なる血清型がある。莢膜糖類は、本明細書の以下に記載されるように、担体タンパク質にコンジュゲートして糖質コンジュゲートを形成している。
タンパク質担体が組成物内の2つ以上の糖類について同一である場合、糖類は、タンパク質担体(2つ以上の異なる糖類がコンジュゲートしている担体分子)の同一の分子にコンジュゲートし得る[例えば、WO2004/083251を参照されたい]。
しかし、好ましい実施形態において、糖類は、タンパク質担体の異なる分子にそれぞれ個々にコンジュゲートしている(タンパク質担体の各分子にコンジュゲートした糖類の型がそれぞれ1種のみである、ということ)。前記実施形態において、莢膜糖類は、担体タンパク質に個々にコンジュゲートしていると言われる。
本発明の目的では、用語「糖質コンジュゲート」は、担体タンパク質に共有結合した莢膜糖類を指す。1つの実施形態において、莢膜糖類は、担体タンパク質に直接連結している。第2の実施形態において、細菌糖類は、スペーサー/リンカーを介してタンパク質に連結している。
1.1 本発明の担体タンパク質
本発明の糖質コンジュゲートの成分は、糖類がコンジュゲートしている担体タンパク質である。用語「タンパク質担体」または「担体タンパク質」または「担体」は、本明細書において区別せずに用いられ得る。担体タンパク質は、標準的なコンジュゲーション手順を受けやすい。
好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの担体タンパク質は、DT(ジフテリア毒素)、TT(破傷風毒素)もしくはTTの断片C、CRM197(ジフテリア毒素の無毒であるが抗原性が同一の変異体)、ジフテリア毒素突然変異体CRM197のA鎖(CN103495161)、他のDT突然変異体(例えば、CRM176、CRM228、CRM45(Uchidaら(1973)J.Biol.Chem.218:3838〜3844)、CRM9、CRM102、CRM103、またはCRM107、ならびにGenetically Engineered Toxins、Frankel編、Maecel Dekker Inc.(1992)においてNichollsおよびYouleによって記載されている他の突然変異)、米国特許第4,709,017号および米国特許第4,950,740号において開示されているGlu−148の欠失またはAsp、Gln、もしくはSerへの突然変異および/またはAla158の欠失もしくはGlyへの突然変異および他の突然変異、米国特許第5,917,017号および米国特許第6,455,673号において開示されている少なくとも1つまたは複数の残基Lys516、Lys526、Phe530、および/またはLys534の突然変異、ならびに他の突然変異、あるいは米国特許第5,843,711号において開示されている断片、何らかの様式で解毒されたplyを含む肺炎球菌ニューモリシン(ply)(Kuoら(1995)Infect lmmun 63:2706〜2713)、例えば、dPLY−GMBS(WO2004/081515およびWO2006/032499)またはdPLY−formol、PhtA、PhtB、PhtD、PhtEを含むPhtX(PhtA、PhtB、PhtD、またはPhtEの配列は、WO00/37105およびWO00/39299において開示されている)、およびPhtタンパク質の融合体、例えば、PhtDE融合体、PhtBE融合体、PhtA〜E(WO01/98334、WO03/054007、WO2009/000826)、OMPC(髄膜炎菌外膜タンパク質、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)血清群Bから通常抽出される(EP0372501))、PorB(髄膜炎菌(N.meningitidis)に由来する)、PD(インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)タンパク質D、例えば、EP0594610Bを参照されたい)、またはその免疫学的機能的同等物、合成ペプチド(EP0378881、EP0427347)、熱ショックタンパク質(WO93/17712、WO94/03208)、百日咳タンパク質(WO98/58668、EP0471177)、サイトカイン、リンホカイン、成長因子または成長ホルモン(WO91/01146)、様々な病原体に由来する抗原の複数のヒトCD4+T細胞エピトープを含む人工タンパク質(Falugiら(2001)Eur J Immunol 31:3816〜3824)、例えば、N19タンパク質(Baraldoiら(2004)Infect lmmun 72:4884〜4887)、肺炎球菌表面タンパク質PspA(WO02/091998)、鉄取り込みタンパク質(WO01/72337)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)の毒素AまたはB(WO00/61761)、トランスフェリン結合タンパク質、肺炎球菌接着タンパク質(PsaA)、組換え緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)外毒素A(特に、その無毒の突然変異体(例えば、グルタミン酸553での置換を有する外毒素A(Douglasら(1987)J.Bacteriol.169(11):4967〜4971))からなる群から選択される。オボアルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、またはツベルクリン(PPD)の精製タンパク質誘導体などの、他のタンパク質もまた、担体タンパク質として用いられ得る。他の適切な担体タンパク質には、不活化された細菌毒素、例えば、コレラトキソイド(例えばWO2004/083251において記載されているような)、大腸菌(Escherichia coli)LT、大腸菌(E.coli)ST、および緑膿菌(P.aeruginosa)の外毒素Aが含まれる。
好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの担体タンパク質は、TT、DT、DT突然変異体(CRM197など)、インフルエンザ菌(H.influenzae)タンパク質D、PhtX、PhtD、PhtDE融合体(特に、WO01/98334およびWO03/054007において記載されているもの)、解毒型ニューモリシン、PorB、N19タンパク質、PspA、OMPC、クロストリジウム・ディフィシル(C.difficile)の毒素AまたはB、およびPsaAからなる群から独立して選択される。
1つの実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートの担体タンパク質は、DT(ジフテリアトキソイド)である。別の実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートの担体タンパク質は、TT(破傷風トキソイド)である。
別の実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートの担体タンパク質は、PD(インフルエンザ菌(H.influenzae)タンパク質D、例えば、EP0594610Bを参照されたい)である。
別の実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートの担体タンパク質は、CRM197である。
CRM197タンパク質は無毒の形態のジフテリア毒素であるが、ジフテリア毒素と免疫学的に区別不可能である。CRM197は、毒素産生コリネファージベータのニトロソグアニジン突然変異生成によって生じた毒素非産生ファージβ197tox−に感染したジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)によって生産される(Uchidaら(1971)Nature New Biology 233:8〜11)。CRM197タンパク質はジフテリア毒素と同じ分子量を有するが、一塩基変化(グアニンからアデニン)によって構造遺伝子がそれと異なる。この一塩基変化によって、成熟タンパク質においてアミノ酸置換(グリシンからグルタミン酸)が生じ、ジフテリア毒素の毒性が排除される。CRM197タンパク質は、安全かつ効果的な、糖類のT細胞依存性担体である。CRM197およびその生産についてのさらなる詳細は、例えば、米国特許第5,614,382号において見ることができる。1つの実施形態において、本発明の莢膜糖類は、CRM197タンパク質またはCRM197のA鎖にコンジュゲートしている(CN103495161を参照されたい)。1つの実施形態において、本発明の莢膜糖類は、遺伝子組換え大腸菌(E.coli)による発現を介して得られる、コンジュゲートしたCRM197のA鎖である(CN103495161を参照されたい)。1つの実施形態において、本発明の莢膜糖類は、全てCRM197にコンジュゲートしている。1つの実施形態において、本発明の莢膜糖類は、全てCRM197のA鎖にコンジュゲートしている。
したがって、多くの実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートはCRM197を担体タンパク質として含み、莢膜多糖はCRM197に共有結合している。
1.2 本発明の莢膜糖類
本明細書の全体を通して、用語「糖類」は、多糖またはオリゴ糖を指し得、その両方を含む。多くの実施形態において、糖類は、多糖、特に肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)莢膜多糖である。
莢膜多糖は、当業者に知られている標準的な技術によって調製される。
本発明において、莢膜多糖は、例えば、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、15C、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、33F、および39から調製され得る。典型的には、莢膜多糖は、それぞれの肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型を培地において(例えば、大豆ベースの培地において)成長させることによって生産され、多糖は次いで、細菌培養物から調製される。本発明の糖質コンジュゲートにおいて用いられるそれぞれの多糖を作製するために用いられる肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の細菌株は、確立された微生物株保存機関(culture collections)または臨床標本から得ることができる。
生物(各肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型)の集団は、播種バイアルから播種ボトルにスケールアップされ、増大容積の1つまたは複数の播種発酵槽を介して、生産スケールの発酵容積に達するまで継代されることが多い。成長サイクルの最後に、細胞を溶解し、溶解物培養液を次いで下流(精製)処理のために採取する(例えば、WO2006/110381、WO2008/118752、ならびに米国特許出願公開第2006/0228380号、米国特許出願公開第2006/0228381号、米国特許出願公開第2008/0102498号、および米国特許出願公開第2008/0286838号を参照されたい)。
個々の多糖は、典型的には、遠心分離、沈殿、限外濾過、および/またはカラムクロマトグラフィーを介して精製される(例えば、WO2006/110352およびWO2008/118752を参照されたい)。
精製された多糖は、本明細書においてさらに記載されるように、反応が可能となるように(例えば、担体タンパク質に直接、またはeTECスペーサーなどのリンカーを介して)活性化され(例えば、化学的に活性化され)、次いで、本発明の糖質コンジュゲートに組み込まれ得る。
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)莢膜多糖は、最大8個の糖残基を含有し得る反復オリゴ糖単位を含む。
1つの実施形態において、本発明の莢膜糖類は、1オリゴ糖単位であり得るか、または反復オリゴ糖単位の固有の長さの糖類鎖よりも短くてよい。1つの実施形態において、本発明の莢膜糖類は、関連する血清型の1反復オリゴ糖単位である。
1つの実施形態において、本発明の莢膜糖類は、オリゴ糖であり得る。オリゴ糖は、少数の反復単位(典型的には5〜15個の反復単位)を有し、合成によって、または多糖の加水分解によって典型的には誘導される。
しかし、好ましくは、本発明の莢膜糖類および本発明の免疫原性組成物中の莢膜糖類は全て、多糖である。高分子量莢膜多糖は、抗原性表面に存在するエピトープによって、特定の抗体免疫応答を誘発し得る。高分子量莢膜多糖の単離および精製が、本発明のコンジュゲート、組成物、および方法における使用について、好ましくは検討される。
いくつかの実施形態において、コンジュゲーション前の精製された多糖は、5kDaと4000kDaとの間の分子量を有する。他のこのような実施形態において、多糖は、10kDaと4000kDaとの間、50kDaと4000kDaとの間、50kDaと3000kDaとの間、50kDaと2000kDaとの間、50kDaと1500kDaとの間、50kDaと1000kDaとの間、50kDaと750kDaとの間、50kDaと500kDaとの間、100kDaと4000kDaとの間、100kDaと3000kDaとの間、100kDaと2000kDaとの間、100kDaと1500kDaとの間、100kDaと1000kDaとの間、100kDaと750kDaとの間、100kDaと500kDaとの間、100と400kDaとの間、200kDaと4000kDaとの間、200kDaと3000kDaとの間、200kDaと2000kDaとの間、200kDaと1500kDaとの間、200kDaと1000kDaとの間、または200kDaと500kDaとの間の分子量を有する。
さらなる実施形態において、莢膜多糖は、70kDaから150kDaの間、80kDaから160kDaの間、90kDaから250kDaの間、100kDaから1000の間、100kDaから500kDaの間、100kDaから400kDaの間、100kDaから160kDaの間、150kDaから600kDaの間、200kDaから1000kDaの間、200kDaから600kDaの間、200kDaから400kDaの間、300kDaから1000KDaの間、300kDaから600kDaの間、300kDaから500kDaの間、または500kDaから600kDaの間の分子量を有する。上記の範囲のいずれかに入るあらゆる整数は、本開示の実施形態として検討される。
多糖は、通常の精製手順の間にサイズがわずかに低減し得る。さらに、本明細書において記載されるように、多糖は、コンジュゲーション前にサイジング技術にかけられ得る。機械的または化学的サイジングが採用され得る。化学的加水分解は、酢酸を用いて行われ得る。機械的サイジングは、高圧ホモジナイズ化せん断を用いて行われ得る。上記の分子量範囲は、コンジュゲーション前(例えば、活性化前)の精製された多糖を指す。
好ましい実施形態において、精製された多糖は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、15C、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、33F、または39由来の莢膜多糖であり、莢膜多糖は、本明細書の上記に記載された分子量範囲の1つに入る分子量を有する。
本明細書において用いられる場合、多糖のまたは担体タンパク質−多糖コンジュゲートの「分子量」という用語は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)と多角レーザー光散乱検出器(MALLS)との組み合わせによって計算された分子量を指す。
いくつかの実施形態において、本発明の血清型9V、18C、11A、15B、22F、および/または33F由来の肺炎球菌糖類は、O−アセチル化されている。いくつかの実施形態において、本発明の血清型9V、11A、15B、22F、および/または33F由来の肺炎球菌糖類は、O−アセチル化されている。
多糖のO−アセチル化の程度は、当技術分野において知られているあらゆる方法によって、例えばプロトンNMR(例えば、Lemercinierら(1996)Carbohydrate Research 296:83〜96、Jonesら(2002)J.Pharmaceutical and Biomedical Analysis 30:1233〜1247、WO2005/033148、およびWO00/56357を参照されたい)によって決定され得る。別の一般的に用いられる方法は、Hestrin(1949)J.Biol.Chem.180:249〜261において記載されている。好ましくは、O−アセチル基の存在は、イオン−HPLC分析によって決定される。
本明細書において記載される精製された多糖は、化学的に活性化されて、担体タンパク質と反応し得る糖類をもたらす。これらの肺炎球菌コンジュゲートは、分離したプロセスによって調製され、以下に記載するように、単回投与量製剤に製剤される。
1.3 本発明の糖質コンジュゲート
精製された糖類は、化学的に活性化されて、直接またはリンカーを介して担体タンパク質と反応し得る糖類(すなわち、活性化型糖類)をもたらす。一度活性化されると、各莢膜糖類は担体タンパク質に個別にコンジュゲートして、糖質コンジュゲートを形成する。1つの実施形態において、各莢膜糖類は、同一の担体タンパク質にコンジュゲートしている。糖類の化学的活性化およびその後の担体タンパク質へのコンジュゲーションは、本明細書において開示される活性化方法およびコンジュゲーション方法によって行うことができる。
1.3.1 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、15C、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、および33F由来の肺炎連鎖球菌多糖
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、15C、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、および/または33F由来の莢膜多糖は、上記に開示されるように調製される。
1つの実施形態において、多糖は、1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロホウ酸(CDAP)で活性化されて、シアン酸エステルを形成する。活性化型多糖は、次いで、直接またはスペーサー(リンカー)基を介して担体タンパク質(好ましくは、CRM197)上のアミノ基に結合する。例えば、スペーサーは、チオール化型多糖をもたらすためのシスタミンまたはシステアミンであり得、チオール化型多糖は、マレイミドで活性化された担体タンパク質(例えば、N−[γ−マレイミドブチロキシ]スクシンイミドエステル(GMBS)を用いる)、またはハロアセチル化型担体タンパク質(例えば、ヨードアセトイミド、N−スクシンイミジルブロモ酢酸(SBA、SIB)、N−スクシンイミジル(4−ヨードアセチル)アミノベンゾエート(SIAB)、スルホスクシンイミジル(4−ヨードアセチル)アミノベンゾエート(スルホ−SIAB)、N−スクシンイミジルヨード酢酸(SIA)、またはスクシンイミジル3−[ブロモアセトアミド]プロピオネート(SBAP)を用いる)との反応後に得られるチオエーテル連結を介して担体に結合し得る。好ましくは、シアン酸エステル(CDAP化学によって作製されてもよい)は、ヘキサンジアミンまたはアジピン酸ジヒドラジド(ADH)と結合させられ、アミノ誘導体化糖類は、タンパク質担体上のカルボキシル基を介して、カルボジイミド(例えば、EDACまたはEDC)化学を用いて担体タンパク質(例えば、CRM197)にコンジュゲートさせられる。このようなコンジュゲートは、例えば、WO93/15760、WO95/08348、およびWO96/129094において記載されている。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、15C、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、および/または33F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6A、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19A、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6A、6B、7F、8、9V、14、18C、19A、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、14、18C、19A、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製される。
コンジュゲーションのための他の適切な技術は、カルボジイミド、ヒドラジド、活性エステル、ノルボラン、p−ニトロ安息香酸、N−ヒドロキシスクシンイミド、S−NHS、EDC、TSTUを用いる。多くは、国際特許出願公開WO98/42721において記載されている。コンジュゲーションは、糖類の遊離ヒドロキシル基とCDIとの反応(Bethellら(1979)1.Biol.Chern.254:2572〜2574、Hearnら(1981)J.Chromatogr.218:509〜518を参照されたい)と、その後の、カルバメート連結を形成するためのタンパク質との反応とによって形成され得る、カルボニルリンカーを伴い得る。これは、アノマー末端の、第1級ヒドロキシル基への還元、第1級ヒドロキシル基の任意の保護/脱保護、CDIカルバメート中間体を形成するための第1級ヒドロキシル基とCDIとの反応、およびCDIカルバメート中間体とタンパク質上のアミノ基との結合を伴い得る(CDI化学)。
好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、15C、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、および33F由来の莢膜多糖の少なくとも1つは、還元性アミノ化(例えば、米国特許出願公開第2006/0228380号、米国特許出願公開第2007/184072号、米国特許出願公開第2007/0231340号、および米国特許出願公開第2007/0184071号、WO2006/110381、WO2008/079653、およびWO2008/143709において記載されている)によって担体タンパク質にコンジュゲートしている。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3、6A、および19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、6B、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、全て、還元性アミノ化によって調製される。
別の好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、全て、還元性アミノ化によって調製される。
別の好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、15B、18C、19A、19F、22F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、全て、還元性アミノ化によって調製される。
別の好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、全て、還元性アミノ化によって調製される。
別の好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、全て、還元性アミノ化によって調製される。
別の好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6A、6B、7F、9V、12F、14、15C、18C、19A、19F、22F、23F、および33F由来の糖質コンジュゲートは、全て、還元性アミノ化によって調製される。
別の好ましい実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、15C、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、および33F由来の糖質コンジュゲートは、全て、還元性アミノ化によって調製される。
還元性アミノ化は、(1)多糖の酸化、(2)コンジュゲートを形成するための活性化型多糖および担体タンパク質の還元、という2つステップを伴う。酸化の前に、多糖は、加水分解されてもよい。機械的または化学的加水分解が採用され得る。化学的加水分解は、酢酸を用いて行われ得る。
酸化ステップは、過ヨウ素酸塩との反応を伴い得る。本発明の目的では、用語「過ヨウ素酸塩」には、過ヨウ素酸塩と過ヨウ素酸との両方が含まれ、この用語にはまた、メタ過ヨウ素酸塩(IO )とオルト過ヨウ素酸塩(IO 5−)との両方が含まれ、過ヨウ素酸塩の様々な塩(例えば、過ヨウ素酸ナトリウムおよび過ヨウ素酸カリウム)が含まれる。1つの実施形態において、莢膜多糖は、メタ過ヨウ素酸塩の存在下で、好ましくは過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)の存在下で酸化される。別の実施形態において、莢膜多糖は、オルト過ヨウ素酸塩の存在下で、好ましくは過ヨウ素酸の存在下で酸化される。
1つの実施形態において、酸化剤は、第1級ヒドロキシルを選択的に酸化するためのオキシダントの存在下の、安定なニトロキシルラジカル化合物またはニトロキシドラジカル化合物、例えば、ピペリジン−N−オキシ化合物またはピロリジン−N−オキシ化合物である(WO2014/097099において記載されているように)。前記反応において、実際のオキシダントは、触媒サイクルにおける、N−オキソアンモニウム塩である。1つの態様において、前記安定なニトロキシルラジカル化合物またはニトロキシドラジカル化合物は、ピペリジン−N−オキシ化合物またはピロリジン−N−オキシ化合物である。1つの態様において、前記安定なニトロキシルラジカル化合物またはニトロキシドラジカル化合物は、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ)またはPROXYL(2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ)部分を有する。1つの態様において、前記安定なニトロキシルラジカル化合物は、TEMPOまたはその誘導体である。1つの態様において、前記オキシダントは、N−ハロ部分を有する分子である。1つの態様において、前記オキシダントは、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、ジクロロイソシアヌル酸、1,3,5−トリクロロ−1,3,5−トリアジナン−2,4,6−トリオン、ジブロモイソシアヌル酸、1,3,5−トリブロモ−1,3,5−トリアジナン−2,4,6−トリオン、ジヨードイソシアヌル酸、および1,3,5−トリヨード−1,3,5−トリアジナン−2,4,6−トリオンからなる群から選択される。好ましくは、前記オキシダントは、N−クロロスクシンイミドである。
多糖の酸化ステップの後、多糖は活性化されたと言われ、本明細書において、以下、「活性化型多糖」と呼ばれる。活性化型多糖および担体タンパク質は、独立して(個別の凍結乾燥)または共に(共凍結乾燥)、凍結乾燥(フリーズドライ)され得る。1つの実施形態において、活性化型多糖および担体タンパク質は、共凍結乾燥される。別の実施形態において、活性化型多糖および担体タンパク質は、独立して凍結乾燥される。
1つの実施形態において、凍結乾燥は非還元性糖の存在下で行われ、考えられる非還元性糖には、ショ糖、トレハロース、ラフィノース、スタキオース、メレジトース、デキストラン、マンニトール、ラクチトール、およびパラチニットが含まれる。
コンジュゲーションプロセスの第2のステップは、還元剤を用いる、コンジュゲートを形成するための活性化型多糖および担体タンパク質の還元(いわゆる還元性アミノ化)である。適切な還元剤には、シアノ水素化ホウ素(ブレンステッドまたはルイス酸の存在下の、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、または水素化ホウ素ナトリウムもしくは水素化ホウ素亜鉛など)、アミンボラン、例えば、ピリジンボラン、2−ピコリンボラン、2,6−ジボラン−メタノール、ジメチルアミン−ボラン、t−BuMePrN−BH、ベンジルアミン−BH、もしくは5−エチル−2−メチルピリジンボラン(PEMB)、または水素化ホウ素交換樹脂が含まれる。1つの実施形態において、還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムである。
1つの実施形態において、還元反応は、水性溶媒(例えば、6.0と8.5との間、7.0と8.0との間、または7.0と7.5との間のpHの、PBS、MES、HEPES、Bis−tris、ADA、PIPES、MOPSO、BES、MOPS、DIPSO、MOBS、HEPPSO、POPSO、TEA、EPPS、Bicine、またはHEPBから選択される)内で行われる。別の実施形態において、反応は、非プロトン性溶媒内で行われる。1つの実施形態において、還元反応は、DMSO(ジメチルスルホキシド)溶媒内またはDMF(ジメチルホルムアミド)溶媒内で行われる。DMSOまたはDMF溶媒は、凍結乾燥された活性化型多糖および担体タンパク質を再構成するために用いられ得る。
還元反応の終わりに、未反応のアルデヒド基がコンジュゲート内に残っている場合があり、これらは、適切なキャップ剤を用いてキャップされ得る。1つの実施形態において、このキャップ剤は、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)である。コンジュゲーション(還元反応、およびキャップであってもよい)の後、糖質コンジュゲートは、当業者に知られている様々な技術によって精製され得る(多糖−タンパク質コンジュゲートの量が増える)。これらの技術には、透析、濃縮/ダイアフィルトレーション操作、タンジェンシャルフロー濾過沈殿/溶出、カラムクロマトグラフィー(DEAEまたは疎水性相互作用クロマトグラフィー)、および深層濾過が含まれる。1つの実施形態において、糖質コンジュゲートは、ダイアフィルトレーションまたはイオン交換クロマトグラフィーまたはサイズ排除クロマトグラフィーによって精製される。
1つの実施形態において、糖質コンジュゲートは、滅菌濾過される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3、6A、および19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、22F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、22F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、22F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
本発明の1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、8、9V、14、18C、19F、22F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CDAP化学を用いて調製され、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3、6A、および19A由来の糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化によって調製される。
1つの実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートは、WO2014/027302において記載されているようなeTECコンジュゲーションを用いて調製される。前記糖質コンジュゲートは、1つまたは複数のeTECスペーサーを介して担体タンパク質に共有結合的にコンジュゲートした糖類を含み、ここで、糖類は、カルバメート連結を介してeTECスペーサーに共有結合的にコンジュゲートしており、担体タンパク質は、アミド連結を介してeTECスペーサーに共有結合的にコンジュゲートしている。本発明の、eTECが連結した糖質コンジュゲートは、一般式(I):
Figure 0006884145
によって表され得、式中、eTECスペーサーを含む原子は、中央の四角の中に含まれる。
eTECスペーサーは7つの直鎖状の原子(すなわち、−C(O)NH(CHSCHC(O)−)を含み、安定なチオエーテルおよび糖類と担体タンパク質との間のアミド結合を提供する。
本発明の前記糖質コンジュゲートにおいて、糖類は、多糖またはオリゴ糖であり得る。担体タンパク質は、本明細書において記載される、または当業者に知られている、あらゆる適切な担体から選択され得る。多くの実施形態において、糖類は多糖である。いくつかのこのような実施形態において、担体タンパク質は、CRM197である。
いくつかの実施形態において、本発明の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、7F、9V、および/または18C由来の糖質コンジュゲートは、O−アセチル化されている。いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、7F、および9V由来の糖質コンジュゲートは、O−アセチル化されており、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートは、脱O−アセチル化されている。
いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1由来の糖質コンジュゲートは、10と100%との間、20と100%との間、30と100%との間、40と100%との間、50と100%との間、60と100%との間、70と100%との間、75と100%との間、80と100%との間、90と100%との間、50と90%との間、60と90%との間、70と90%との間、または80と90%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む。他の実施形態において、O−アセチル化の程度は、≧10%、≧20%、≧30%、≧40%、≧50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧90%、または約100%である。
いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型7F由来の糖質コンジュゲートは、10と100%との間、20と100%との間、30と100%との間、40と100%との間、50と100%との間、60と100%との間、70と100%との間、75と100%との間、80と100%との間、90と100%との間、50と90%との間、60と90%との間、70と90%との間、または80と90%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む。他の実施形態において、O−アセチル化の程度は、≧10%、≧20%、≧30%、≧40%、≧50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧90%、または約100%である。
いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型9V由来の糖質コンジュゲートは、10と100%との間、20と100%との間、30と100%との間、40と100%との間、50と100%との間、60と100%との間、70と100%との間、75と100%との間、80と100%との間、90と100%との間、50と90%との間、60と90%との間、70と90%との間、または80と90%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む。他の実施形態において、O−アセチル化の程度は、≧10%、≧20%、≧30%、≧40%、≧50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧90%、または約100%である。
いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートは、10と100%との間、20と100%との間、30と100%との間、40と100%との間、50と100%との間、60と100%との間、70と100%との間、75と100%との間、80と100%との間、90と100%との間、50と90%との間、60と90%との間、70と90%との間、または80と90%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む。他の実施形態において、O−アセチル化の程度は、≧10%、≧20%、≧30%、≧40%、≧50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧90%、または約100%である。しかし、好ましくは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートは、脱O−アセチル化されている。いくつかの前記実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートは、0と50%との間、0と40%との間、0と30%との間、0と20%との間、0と10%との間、0と5%との間、または0と2%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む。他の実施形態において、O−アセチル化の程度は、≦50%、≦40%、≦30%、≦20%、≦10%、≦5%、≦2%、または≦1%である。
O−アセチル化の%は、100%に対する(各反復単位が完全にアセチル化されている場合は、そのアセチル化型構造に対する)、所与の糖類のパーセンテージを意味する。
いくつかの実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートは、10kDaと2000kDaとの間の分子量を有する糖類を含む。他のこのような実施形態において、糖類は、50kDaと1000kDaとの間の分子量を有する。他のこのような実施形態において、糖類は、70kDaと900kDaとの間の分子量を有する。他のこのような実施形態において、糖類は、100kDaと800kDaとの間の分子量を有する。他のこのような実施形態において、糖類は、200kDaと600kDaとの間の分子量を有する。さらなるこのような実施形態において、糖類は、100kDaから1000kDa、100kDaから900kDa、100kDaから800kDa、100kDaから700kDa、100kDaから600kDa、100kDaから500kDa、100kDaから400kDa、100kDaから300kDa、150kDaから1000kDa、150kDaから900kDa、150kDaから800kDa、150kDaから700kDa、150kDaから600kDa、150kDaから500kDa、150kDaから400kDa、150kDaから300kDa、200kDaから1000kDa、200kDaから900kDa、200kDaから800kDa、200kDaから700kDa、200kDaから600kDa、200kDaから500kDa、200kDaから400kDa、200kDaから300、250kDaから1000kDa、250kDaから900kDa、250kDaから800kDa、250kDaから700kDa、250kDaから600kDa、250kDaから500kDa、250kDaから400kDa、250kDaから350kDa、300kDaから1000kDa、300kDaから900kDa、300kDaから800kDa、300kDaから700kDa、300kDaから600kDa、300kDaから500kDa、300kDaから400kDa、400kDaから1000kDa、400kDaから900kDa、400kDaから800kDa、400kDaから700kDa、400kDaから600kDa、500kDaから600kDaの分子量を有する。上記の範囲のいずれかに入るあらゆる整数は、本開示の実施形態として検討される。いくつかのこのような実施形態において、糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化を用いて調製される。
いくつかの実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートは、400kDaと15000kDaとの間、500kDaと10000kDaとの間、2000kDaと10000kDaとの間、3000kDaと8000kDaとの間、または3000kDaと5000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、糖質コンジュゲートは、500kDaと10000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、糖質コンジュゲートは、1000kDaと8000kDaとの間の分子量を有する。さらに他の実施形態において、糖質コンジュゲートは、2000kDaと8000kDaとの間、または3000kDaと7000kDaとの間の分子量を有する。さらなる実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートは、200kDaと20000kDaとの間、200kDaと15000kDaとの間、200kDaと10000kDaとの間、200kDaと7500kDaとの間、200kDaと5000kDaとの間、200kDaと3000kDaとの間、200kDaと1000kDaとの間、500kDaと20000kDaとの間、500kDaと15000kDaとの間、500kDaと12500kDaとの間、500kDaと10000kDaとの間、500kDaと7500kDaとの間、500kDaと6000kDaとの間、500kDaと5000kDaとの間、500kDaと4000kDaとの間、500kDaと3000kDaとの間、500kDaと2000kDaとの間、500kDaと1500kDaとの間、500kDaと1000kDaとの間、750kDaと20000kDaとの間、750kDaと15000kDaとの間、750kDaと12500kDaとの間、750kDaと10000kDaとの間、750kDaと7500kDaとの間、750kDaと6000kDaとの間、750kDaと5000kDaとの間、750kDaと4000kDaとの間、750kDaと3000kDaとの間、750kDaと2000kDaとの間、750kDaと1500kDaとの間、1000kDaと15000kDaとの間、1000kDaと12500kDaとの間、1000kDaと10000kDaとの間、1000kDaと7500kDaとの間、1000kDaと6000kDaとの間、1000kDaと5000kDaとの間、1000kDaと4000kDaとの間、1000kDaと2500kDaとの間、2000kDaと15000kDaとの間、2000kDaと12500kDaとの間、2000kDaと10000kDaとの間、2000kDaと7500kDaとの間、2000kDaと6000kDaとの間、2000kDaと5000kDaとの間、2000kDaと4000kDaとの間、または2000kDaと3000kDaとの間の分子量を有する。
さらなる実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートは、3000kDaと20000kDaとの間、3000kDaと15000kDaとの間、3000kDaと10000kDaとの間、3000kDaと7500kDaとの間、3000kDaと5000kDaとの間、4000kDaと20000kDaとの間、4000kDaと15000kDaとの間、4000kDaと12500kDaとの間、4000kDaと10000kDaとの間、4000kDaと7500kDaとの間、4000kDaと6000kDaとの間、または4000kDaと5000kDaとの間の分子量を有する。
さらなる実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートは、5000kDaと20000kDaとの間、5000kDaと15000kDaとの間、5000kDaと10000kDaとの間、5000kDaと7500kDaとの間、6000kDaと20000kDaとの間、6000kDaと15000kDaとの間、6000kDaと12500kDaとの間、6000kDaと10000kDaとの間、または6000kDaと7500kDaとの間の分子量を有する。
糖質コンジュゲートの分子量は、SEC−MALLSによって測定される。上記の範囲のいずれかに入るあらゆる整数は、本開示の実施形態として検討される。
好ましい実施形態において、本発明の血清型22Fの糖質コンジュゲートは、血清型22Fの多糖1mM当たり、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、または0.7、または約0.8mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型22Fの多糖1mM当たり、少なくとも0.5、0.6、または0.7mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型22Fの多糖1mM当たり、少なくとも0.6mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型22Fの多糖1mM当たり、少なくとも0.7mMの酢酸塩を含む。
好ましい実施形態において、本発明の血清型33Fの糖質コンジュゲートは、血清型33Fの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、または0.8mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型33Fの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.5、0.6、または0.7mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型33Fの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.6mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型33Fの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.7mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、O−アセチル基の存在は、イオン−HPLC分析によって決定される。
好ましい実施形態において、本発明の血清型15Bの糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、または0.8mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.5、0.6、または0.7mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.6mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.7mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、O−アセチル基の存在は、イオン−HPLC分析によって決定される。
好ましい実施形態において、本発明の血清型15Bの糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、または0.8mMのグリセロールを含む。好ましい実施形態において、本発明の血清型15Bの糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.5、0.6、または0.7mMのグリセロールを含む。好ましい実施形態において、本発明の血清型15Bの糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.6mMのグリセロールを含む。好ましい実施形態において、本発明の血清型15Bの糖質コンジュゲートは、血清型15Bの莢膜多糖1mM当たり、少なくとも0.7mMのグリセロールを含む。
好ましい実施形態において、本発明の血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.3、0.5、0.6、1.0、1.4、1.8、2.2、2.6、3.0、3.4、3.8、4.2、4.6、または約5.0mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも1.8、2.2、または2.6mMの酢酸塩を含む。1つの実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.6mMの酢酸塩を含む。好ましい実施形態において、本発明の血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.6、1.0、1.4、1.8、2.2、2.6、3.0、3.4、3.8、4.2、または約4.6mMの酢酸塩、かつ血清型11Aの多糖1mM当たり、約5.0mM未満の酢酸塩を含む。1つの実施形態において、本発明の血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.6、1.0、1.4、1.8、2.2、2.6、または約3.0mMの酢酸塩、かつ血清型11Aの多糖1mM当たり、約3.4mM未満の酢酸塩を含む。1つの実施形態において、本発明の血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.6、1.0、1.4、1.8、2.2、2.6、または約3.0mMの酢酸塩、かつ血清型11Aの多糖1mM当たり、約3.3mM未満の酢酸塩を含む。上記の数値のいずれも、本開示の実施形態として検討される。
好ましい実施形態において、本発明の血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または約1.0mMのグリセロールを含む。好ましい実施形態において、血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.2、0.3、または0.4mMのグリセロールを含む。好ましい実施形態において、本発明の血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または約0.9mMのグリセロールを含み、かつ血清型11Aの多糖1mM当たり、約1.0mM未満のグリセロールを含む。好ましい実施形態において、本発明の血清型11Aの糖質コンジュゲートは、血清型11Aの多糖1mM当たり、少なくとも0.3、0.4、0.5、0.6、または約0.7mMのグリセロールを含み、かつ血清型11Aの多糖1mM当たり、約0.8mM未満のグリセロールを含む。上記の数値のいずれも、本開示の実施形態として検討される。
本発明の糖質コンジュゲートを特徴付けするための別の方法は、さまざまなコンジュゲート型リジンとして特徴付けされ得る、担体タンパク質(例えば、CRM197)における、糖類にコンジュゲートしたリジン残基の数(コンジュゲーションの程度)による。多糖への共有結合に起因する担体タンパク質のリジン修飾の証拠は、当業者に知られている通常の方法を用いるアミノ酸分析によって得られ得る。コンジュゲーションの結果、コンジュゲート材料を生成するために用いられる担体タンパク質出発材料と比較して、回収されるリジン残基の数が低減する。好ましい実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートのコンジュゲーションの程度は、2と15との間、2と13との間、2と10との間、2と8との間、2と6との間、2と5との間、2と4との間、3と15との間、3と13との間、3と10との間、3と8との間、3と6との間、3と5との間、3と4との間、5と15との間、5と10との間、8と15との間、8と12との間、10と15との間、または10と12との間である。1つの実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートのコンジュゲーションの程度は、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、または約15である。好ましい実施形態において、本発明の糖質コンジュゲートのコンジュゲーションの程度は、4と7との間である。いくつかのこのような実施形態において、担体タンパク質は、CRM197である。
本発明の糖質コンジュゲートはまた、担体タンパク質に対する糖類の比率(重量/重量)によって特徴付けされ得る。いくつかの実施形態において、糖質コンジュゲートにおける担体タンパク質に対する糖類の比率(w/w)は、0.5と3との間(例えば、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、または約3.0)である。他の実施形態において、担体タンパク質に対する糖類の比率(w/w)は、0.5と2.0との間、0.5と1.5との間、0.8と1.2との間、0.5と1.0との間、1.0と1.5との間、または1.0と2.0との間である。さらなる実施形態において、担体タンパク質に対する糖類の比率(w/w)は、0.8と1.2との間である。好ましい実施形態において、コンジュゲートにおける担体タンパク質に対する莢膜多糖の比率は、0.9と1.1との間である。いくつかのこのような実施形態において、担体タンパク質は、CRM197である。
本発明の糖質コンジュゲートおよび免疫原性組成物は、担体タンパク質に共有結合的にコンジュゲートしていないがそれでも糖質コンジュゲート組成物内に存在する、遊離糖類を含有し得る。遊離糖類は、糖質コンジュゲートと非共有結合的に会合し得る(すなわち、糖質コンジュゲートに非共有結合的に結合し得る、糖質コンジュゲートに吸着し得る、または、糖質コンジュゲートの中にもしくは糖質コンジュゲートと共に捕捉され得る)。
好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、多糖の全量と比較して、約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、または15%未満の遊離多糖を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、多糖の全量と比較して、約25%未満の遊離多糖を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、多糖の全量と比較して、約20%未満の遊離多糖を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、多糖の全量と比較して、約15%未満の遊離多糖を含む。
糖質コンジュゲートはまた、それらの分子サイズ分布(K)によって特徴付けされ得る。サイズ排除クロマトグラフィー培地(CL−4B)が、コンジュゲートの相対的分子サイズ分布を決定するために用いられ得る。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)は、コンジュゲートの分子サイズ分布をプロファイルするために、重力送りのカラムにおいて用いられる。培地内の孔から排出された高分子は、低分子よりも速く溶出する。画分回収器を用いて、カラム溶出物を回収する。画分を、糖類アッセイによって比色分析試験する。Kの決定のために、カラムを較正して、分子が完全に排出される画分(V)、(K=0)、および最大保持に相当する画分(V)、(K=1)を確立する。特定の試料の特質が達成された画分(V)を、式K=(V−V)/(V−V)によってKに関連付ける。
好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの少なくとも30%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの少なくとも40%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの少なくとも45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、または85%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの少なくとも60%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの50%と80%との間は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートの65%と80%との間は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。
担体タンパク質上のリジンへの糖類鎖の付着の頻度は、本発明の糖質コンジュゲートを特徴付けするための別のパラメータである。例えば、いくつかの実施形態において、担体タンパク質と多糖との間の少なくとも1つの共有結合は、多糖の4つの糖類反復単位ごとに生じる。別の実施形態において、担体タンパク質と多糖との間の共有結合は、多糖の10個の糖類反復単位ごとに少なくとも1回生じる。別の実施形態において、担体タンパク質と多糖との間の共有結合は、多糖の15個の糖類反復単位ごとに少なくとも1回生じる。さらなる実施形態において、担体タンパク質と多糖との間の共有結合は、多糖の25個の糖類反復単位ごとに少なくとも1回生じる。
多くの実施形態において、担体タンパク質はCRM197であり、CRM197と多糖との間のeTECスペーサーを介する共有結合は、多糖の4、10、15、または25個の糖類反復単位ごとに少なくとも1回生じる。
他の実施形態において、コンジュゲートは、5から10個の糖類反復単位ごとに、2から7個の糖類反復単位ごとに、3から8個の糖類反復単位ごとに、4から9個の糖類反復単位ごとに、6から11個の糖類反復単位ごとに、7から12個の糖類反復単位ごとに、8から13個の糖類反復単位ごとに、9から14個の糖類反復単位ごとに、10から15個の糖類反復単位ごとに、2から6個の糖類反復単位ごとに、3から7個の糖類反復単位ごとに、4から8個の糖類反復単位ごとに、6から10個の糖類反復単位ごとに、7から11個の糖類反復単位ごとに、8から12個の糖類反復単位ごとに、9から13個の糖類反復単位ごとに、10から14個の糖類反復単位ごとに、10から20個の糖類反復単位ごとに、4から25個の糖類反復単位ごとに、または2から25個の糖類反復単位ごとに、担体タンパク質と糖類との間の少なくとも1つの共有結合を含む。多くの実施形態において、担体タンパク質は、CRM197である。
別の実施形態において、担体タンパク質と糖類との間の少なくとも1つの連結は、多糖の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25個の糖類反復単位ごとに生じる。1つの実施形態において、担体タンパク質は、CRM197である。上記の範囲のいずれかに入るあらゆる整数は、本開示の実施形態として検討される。
1.3.2 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の肺炎連鎖球菌多糖
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)39莢膜多糖は、7個の糖残基を含有する反復オリゴ糖単位を含み、モル濃度比3:1:2:1のD−Galp、D−GalpNAc、D−Galf、およびリビトールで構成される(Petersenら、Carbohydr.Res.2014、395、38〜46;Bushら、J.Bacteriol.2014、196、3271〜3278)。肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)39莢膜多糖は、末端β−Galfの2つの位置でO−アセチル化されている。Pn39多糖(ナトリウム塩)の反復単位の分子量は、前記2つの位置でO−アセチル化されている場合は1334g/molまたは1334Daであり、脱O−アセチル化型多糖では1250g/molまたは1250Daである。
1つの実施形態において、本発明の血清型39莢膜糖類はオリゴ糖であり得る。オリゴ糖は小数の反復単位を有し(典型的に)、合成によってまたは多糖の加水分解によって典型的には誘導される。
このような実施形態において、本発明の血清型39糖類は、1オリゴ糖単位ほどに短くてよい(7個の糖残基、1250から1334Da)。別の実施形態において、本発明の血清型39莢膜糖類は2から15反復単位長である(2.5〜20kDa)。
血清型39糖類は、当業者に知られている単離手順を用いて細菌から直接得ることができる(例えば、米国特許出願公開第2006/0228380号、米国特許出願公開第2006/0228381号、米国特許出願公開第2007/0184071号、米国特許出願公開第2007/0184072号、米国特許出願公開第2007/0231340号、および米国特許出願公開第2008/0102498号、ならびにWO2008/118752において開示されている方法を参照されたい)。さらに、これらは、合成手順を用いて生産することができる。
血清型39肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)株は、確立された微生物株保存機関(culture collections)(例えば、Streptococcal Reference Laboratory(Centers for Disease Control and Prevention、アトランタ、GA)など)または臨床標本から得ることができる。
いくつかの実施形態において、コンジュゲーション前の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の精製された多糖は、1.25kDaと2000kDaとの間の分子量を有する。1つの実施形態において、莢膜多糖は10kDaと2000kDaとの間の分子量を有する。1つの実施形態において、莢膜多糖は50kDaと1000kDaとの間の分子量を有する。別の実施形態において、莢膜多糖は70kDaと900kDaとの間の分子量を有する。別の実施形態において、莢膜多糖は100kDaと800kDaとの間の分子量を有する。
さらなる実施形態において、莢膜多糖は、100kDaから600kDa、100kDaから500kDa、100kDaから400kDa、150kDaから600kDa、150kDaから500kDa、150kDaから400kDa、200kDaから600kDa、200kDaから500kDa、200kDaから400kDa、250kDaから600kDa、250kDaから500kDa、250kDaから400kDa、250kDaから350kDa、300kDaから600kDa、300kDaから500kDa、300kDaから400kDa、400kDaから600kDa、500kDaから600kDaの分子量、および類似の所望の分子量範囲を有する。上記の範囲のいずれかに入るあらゆる整数は、本開示の実施形態として検討される。
多糖は、通常の精製手順の間にサイズがわずかに低減し得る。さらに、本明細書において記載されるように、多糖は、コンジュゲーション前にサイジング技術にかけられ得る。上記の分子量範囲は、最終的なサイジングステップ後、コンジュゲーション前(例えば、活性化前)の、精製された多糖を指す。
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)39莢膜多糖は、末端β−Galfの2つの位置でO−アセチル化されており(Petersenら、Carbohydr.Res.2014、395、38〜46;Bushら、J.Bacteriol.2014、196、3271〜3278)、したがって、多糖反復単位当たり最大2つのO−アセチル基を含有し得る。
多糖のO−アセチル化の程度は、当技術分野において知られているあらゆる方法によって、例えばプロトンNMR(例えば、Lemercinierら(1996)Carbohydrate Research 296:83〜96;Jonesら(2002)J.Pharmaceutical and Biomedical Analysis 30:1233〜1247;WO2005/033148、およびWO00/56357を参照されたい)によって決定され得る。別の一般的に用いられる方法は、Hestrin,S.(1949)J.Biol.Chem.180:249〜261において記載されている。好ましくは、O−アセチル基の存在は、イオン−HPLC分析によって決定される。
精製、単離、もしくは活性化された血清型39莢膜多糖における、または血清型39多糖−担体タンパク質コンジュゲートにおける、O−アセチルの存在は、前記多糖の反復単位1mM当たりの酢酸塩のmM数として(O−アセチル基のみを数える、すなわち、D−GalpNAc部分のN−アセチル基を排除する)、または多糖反復単位当たりのO−アセチル基の数として表される。
1つの実施形態において、単離された血清型39莢膜多糖は、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、少なくとも0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2個のO−アセチル基を含む。
好ましくは、単離された血清型39莢膜多糖は、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、少なくとも0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1.0個のO−アセチル基を含む。好ましい実施形態において、単離された血清型39莢膜多糖は、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、約0.8mM、約0.9mM、または約1mMのO−アセチル基を含む。
別の実施形態において、単離された血清型39莢膜多糖は、脱O−アセチル化されている。脱O−アセチル化は、コンジュゲーションの前に、例えば弱塩基(例えば、0.1MのNHOH)での多糖の処理によって行われ得る。
このような前記実施形態において、単離された血清型39莢膜多糖は、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9個未満、または2個未満のO−アセチル基を含む。好ましくは、前記実施形態において、単離された血清型39莢膜多糖は、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9個未満、または1.0個未満のO−アセチル基を含む。さらにより好ましくは、このような前記実施形態において、単離された血清型39莢膜多糖は、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4個未満、または0.5個未満のO−アセチル基を含む。1つの実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、多糖を1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロホウ酸(CDAP)で活性化して、シアン酸エステルを形成させることによって得られる(CDAP化学)。活性化型多糖は、直接(直接CDAP化学)またはスペーサー(リンカー)基を介して(間接CDAP化学)担体タンパク質上のアミノ基に結合し得る。例えば、スペーサーは、チオール化型多糖をもたらすためのシスタミンまたはシステアミンであり得、チオール化型多糖は、マレイミドで活性化された担体タンパク質(例えば、GMBSを用いる)、またはハロアセチル化型担体タンパク質(例えば、ヨードアセトイミド、SIB、SIAB、スルホ−SIAB、SIA、またはSBAPを用いる)との反応後に得られるチオエーテル連結を介して担体に結合し得る。好ましくは、シアン酸エステル(CDAP化学によって作製されてもよい)は、ヘキサンジアミンまたはアジピン酸ジヒドラジド(ADH)と結合させられ、アミノ誘導体化糖類は、タンパク質担体上のカルボキシル基を介して、カルボジイミド(例えば、EDACまたはEDC)化学を用いて担体タンパク質にコンジュゲートさせられる。このようなコンジュゲートは、例えば、WO93/15760、WO95/08348、およびWO96/129094において記載されている。
他の適切な技術は、カルボジイミド、ヒドラジド、活性エステル、ノルボラン、p−ニトロ安息香酸、N−ヒドロキシスクシンイミド、S−NHS、EDC、TSTUを用いる。多くは、国際特許出願公開WO98/42721において記載されている。コンジュゲーションは、糖類の遊離ヒドロキシル基とCDIとの反応(Bethellら(1979)J.Biol.Chem.254:2572〜2574;Hearnら(1981)J.Chromatogr.218:509〜518を参照されたい)と、その後の、カルバメート連結を形成するためのタンパク質との反応とによって形成され得る、カルボニルリンカーを伴い得る。これは、アノマー末端の、第1級ヒドロキシル基への還元、第1級ヒドロキシル基の任意の保護/脱保護、CDIカルバメート中間体を形成するための第1級ヒドロキシル基とCDIとの反応、およびCDIカルバメート中間体とタンパク質上のアミノ基との結合を伴い得る(CDI化学)。
好ましい実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化を用いて調製される。
いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、10と100%との間、20と100%との間、30と100%との間、40と100%との間、50と100%との間、60と100%との間、70と100%との間、75と100%との間、80と100%との間、90と100%との間、95と100%との間、50と90%との間、60と90%との間、70と90%との間、80と90%との間、50と95%との間、60と95%との間、70と95%との間、80と95%との間、85と95%との間、90と95%との間、50と98%との間、60と98%との間、70と98%との間、80と98%との間、85と98%との間、90と99%との間、または95と98%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む。他の実施形態において、O−アセチル化の程度は、≧10%、≧20%、≧30%、≧40%、≧50%、≧60%、≧70%、≧80%、≧90%、または約100%である。
いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、脱O−アセチル化されている。いくつかの前記実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、0と50%との間、0と40%との間、0と30%との間、0と20%との間、0と10%との間、0と5%との間、または0と2%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む。他の実施形態において、O−アセチル化の程度は、≦50%、≦40%、≦30%、≦20%、≦10%、≦5%、≦2%、または≦1%である。
O−アセチル化の%は、100%に対する(各反復単位のD−GalpNAc部分が2つの位置で完全にアセチル化されている場合は、そのアセチル化型構造に対する)、所与の糖類のパーセンテージを意味する。
いくつかの実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、1.25kDaと2000kDaとの間の分子量を有する糖類を含む。他のこのような実施形態において、糖類は、10kDaと2000kDaとの間の分子量を有する。他のこのような実施形態において、糖類は、50kDaと2000kDaとの間の分子量を有する。さらなるこのような実施形態において、糖類は、50kDaと1750kDaとの間、50kDaと1500kDaとの間、50kDaと1300kDaとの間、750kDaと1250kDaとの間、50kDaと750kDaとの間、100kDaと1000kDaとの間、500kDaと2000kDaとの間、750kDaと1750kDaとの間、1000kDaと1500kDaとの間、1000kDaと1250kDaとの間、200kDaと2000kDaとの間、200kDaと1750kDaとの間、200kDaと1500kDaとの間、200kDaと1250kDaとの間、200kDaと1000kDaとの間、200kDaと750kDaとの間、または200kDaと500kDaとの間、10kDaと500kDaとの間、50kDaと250kDaとの間、50kDaと150kDaとの間、または50kDaと125kDaとの間の分子量を有する。いくつかのこのような実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、還元性アミノ化を用いて調製される。いくつかのこのような実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、直接または間接CDAP化学を用いて調製される。いくつかのこのような実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、CDI化学を用いて調製される。
いくつかの実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、50kDaと30000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、50kDaと25000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、500kDaと20000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、50kDaと15000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、500kDaと30000kDaとの間、500kDaと25000kDaとの間、500kDaと15000kDaとの間、500kDaと10000kDaとの間、2000kDaと10000kDaとの間、または3000kDaと8000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、1000kDaと10000kDaとの間の分子量を有する。他の実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、1000kDaと8000kDaとの間の分子量を有する。さらに他の実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートは、2000kDaと8000kDaとの間、または3000kDaと7000kDaとの間の分子量を有する。さらなる実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、200kDaと30000kDaとの間、200kDaと25000kDaとの間、200kDaと20000kDaとの間、200kDaと15000kDaとの間、200kDaと10000kDaとの間、200kDaと7500kDaとの間、200kDaと5000kDaとの間、200kDaと3000kDaとの間、200kDaと1000kDaとの間、500kDaと30000kDaとの間、500kDaと25000kDaとの間、500kDaと20000kDaとの間、500kDaと15000kDaとの間、500kDaと12500kDaとの間、500kDaと10000kDaとの間、500kDaと7500kDaとの間、500kDaと6000kDaとの間、500kDaと5000kDaとの間、500kDaと4000kDaとの間、500kDaと3000kDaとの間、500kDaと2000kDaとの間、500kDaと1500kDaとの間、500kDaと1000kDaとの間、750kDaと30000kDaとの間、750kDaと25000kDaとの間、750kDaと20000kDaとの間、750kDaと15000kDaとの間、750kDaと12500kDaとの間、750kDaと10000kDaとの間、750kDaと7500kDaとの間、750kDaと6000kDaとの間、750kDaと5000kDaとの間、750kDaと4000kDaとの間、750kDaと3000kDaとの間、750kDaと2000kDaとの間、750kDaと1500kDaとの間、1000kDaと30000kDaとの間、1000kDaと25000kDaとの間、1000kDaと20000kDaとの間、1000kDaと15000kDaとの間、1000kDaと12500kDaとの間、1000kDaと10000kDaとの間、1000kDaと7500kDaとの間、1000kDaと6000kDaとの間、1000kDaと5000kDaとの間、1000kDaと4000kDaとの間、1000kDaと2500kDaとの間、2000kDaと30000kDaとの間、2000kDaと25000kDaとの間、2000kDaと20000kDaとの間、2000kDaと15000kDaとの間、2000kDaと12500kDaとの間、2000kDaと10000kDaとの間、2000kDaと7500kDaとの間、2000kDaと6000kDaとの間、2000kDaと5000kDaとの間、2000kDaと4000kDaとの間、または2000kDaと3000kDaとの間の分子量を有する。
さらなる実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、3000kDaと30000kDaとの間、3000kDaと25000kDaとの間、3000kDaと20000kDaとの間、3000kDaと15000kDaとの間、3000kDaと10000kDaとの間、3000kDaと7500kDaとの間、3000kDaと5000kDaとの間、4000kDaと30000kDaとの間、4000kDaと25000kDaとの間、4000kDaと20000kDaとの間、4000kDaと15000kDaとの間、4000kDaと12500kDaとの間、4000kDaと10000kDaとの間、4000kDaと7500kDaとの間、4000kDaと6000kDaとの間、または4000kDaと5000kDaとの間の分子量を有する。さらなる実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、5000kDaと30000kDaとの間、5000kDaと25000kDaとの間、5000kDaと20000kDaとの間、5000kDaと15000kDaとの間、5000kDaと10000kDaとの間、または5000kDaと7500kDaとの間の分子量を有する。さらなる実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、6000kDaと30000kDaとの間、6000kDaと25000kDaとの間、6000kDaと20000kDaとの間、6000kDaと15000kDaとの間、6000kDaと10000kDaとの間、または6000kDaと7500kDaとの間の分子量を有する。さらなる実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、7000kDaと30000kDaとの間、7000kDaと25000kDaとの間、7000kDaと20000kDaとの間、7000kDaと15000kDaとの間、7000kDaと10000kDaとの間、または7000kDaと8000kDaとの間の分子量を有する。さらなる実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、8000kDaと30000kDaとの間、8000kDaと25000kDaとの間、8000kDaと20000kDaとの間、8000kDaと15000kDaとの間、または8000kDaと10000kDaとの間の分子量を有する。
上記の範囲のいずれかに入るあらゆる整数は、本開示の実施形態として検討される。糖質コンジュゲートの分子量は、SEC−MALLSによって測定される。
1つの実施形態において、本発明の血清型39A糖質コンジュゲートは、前記血清型39多糖の多糖反復単位当たり、少なくとも0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2個のO−アセチル基を含む。好ましい実施形態において、本発明の血清型39A糖質コンジュゲートは、前記血清型39多糖の多糖反復単位当たり、少なくとも0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1.0個のO−アセチル基を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型39多糖の多糖反復単位当たり、少なくとも0.8、0.9、または0.95個のO−アセチル基を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型39多糖の多糖反復単位当たり、少なくとも0.8個のO−アセチル基を含む。好ましい実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型39多糖の多糖反復単位当たり、少なくとも0.9個のO−アセチル基を含む。
別の実施形態において、単離された血清型39莢膜多糖は、脱Oアセチル化されている。脱Oアセチル化は、コンジュゲーションの前に、例えば弱塩基(例えば、0.1MのNHOH)での多糖の処理によって行われ得る。
いくつかの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、脱O−アセチル化されている。いくつかの前記実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9個未満、または2個未満のO−アセチル基を含む。好ましくは、いくつかの前記実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、前記血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9個未満、または1.0個未満のO−アセチル基を含む。さらにより好ましくは、このような前記実施形態において、糖質コンジュゲートは、血清型39莢膜多糖の多糖反復単位当たり、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4個未満、または子0.5未満のO−アセチル基を含む。
本発明の血清型39糖質コンジュゲートを特徴付けするための別の方法は、さまざまなコンジュゲート型リジンとして特徴付けされ得る、担体タンパク質(例えば、CRM197)における、糖類にコンジュゲートしたリジン残基の数(コンジュゲーションの程度)による。多糖への共有結合に起因する担体タンパク質のリジン修飾の証拠は、当業者に知られている通常の方法を用いるアミノ酸分析によって得られ得る。コンジュゲーションの結果、コンジュゲート材料を生成するために用いられるCRM197タンパク質出発材料と比較して、回収されるリジン残基の数が低減する。
好ましい実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートのコンジュゲーションの程度は、2と19との間、2と17との間、2と15との間、2と13との間、2と10との間、2と8との間、2と6との間、2と5との間、2と4との間、3と19との間、3と17との間、3と15との間、3と13との間、3と10との間、3と8との間、3と6との間、3と5との間、3と4との間、5と19との間、5と17との間、5と15との間、5と10との間、8と19との間、8と17との間、8と15との間、8と12との間、10と19との間、10と17との間、10と15との間、10と12との間、12と19との間、12と17との間、または12と15との間である。好ましい実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートのコンジュゲーションの程度は、3と6との間である。好ましい実施形態において、担体タンパク質はCRM197である。別の好ましい実施形態において、担体タンパク質はTTである。
本発明の血清型39はまた、担体タンパク質に対する糖類の比率(重量/重量)によって特徴付けされ得る。いくつかの実施形態において、担体タンパク質に対する糖類の比率(w/w)は、0.5と3.0との間(例えば、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、または約3.0)である。好ましい実施形態において、コンジュゲートにおける担体タンパク質に対する血清型39糖類の比率は、0.5と2.0との間、0.5と1.5との間、0.5と1.0との間、1.0と1.5との間、または1.0と2.0との間である。好ましい実施形態において、コンジュゲートにおける担体タンパク質に対する血清型39多糖の比率は、0.4と0.9との間である。好ましい実施形態において、コンジュゲートにおける担体タンパク質に対する血清型39莢膜多糖の比率は、0.4と0.8との間(例えば、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、または約0.8)である。いくつかのこのような実施形態において、担体タンパク質はCRM197である。
本発明の血清型39糖質コンジュゲートおよび免疫原性組成物は、担体タンパク質に共有結合的にコンジュゲートしていないがそれでも糖質コンジュゲート組成物内に存在する、遊離糖類を含有し得る。遊離糖類は、糖質コンジュゲートと非共有結合的に会合(すなわち、糖質コンジュゲートに非共有結合的に結合する、糖質コンジュゲートに吸着する、または、糖質コンジュゲートの中にもしくは糖質コンジュゲートと共に捕捉される)し得る。
いくつかの実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートは、39糖類の全量と比較して、約50未満%の遊離糖類、約45%未満の遊離糖類、約40%未満の遊離糖類、約35%未満の遊離糖類、約30%未満の遊離糖類、約25%未満の遊離糖類、約20%未満の遊離糖類、約15%未満の遊離糖類、約10%未満の遊離糖類、または約5%未満の遊離糖類を含む。好ましくは、血清型39の糖質コンジュゲートは、15%未満の遊離糖類、より好ましくは10%未満の遊離糖類、さらにより好ましくは5%未満の遊離糖類を含む。
血清型39糖質コンジュゲートはまた、それらの分子サイズ分布(K)によって特徴付けされ得る。サイズ排除クロマトグラフィー培地(CL−4B)が、上記のように、コンジュゲートの相対的分子サイズ分布を決定するために用いられ得る。
好ましい実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートの少なくとも30%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートの少なくとも40%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートの少なくとも45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、または85%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、血清型39糖質コンジュゲートの少なくとも60%は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。好ましい実施形態において、本発明の血清型39糖質コンジュゲートの50%と80%との間は、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する。
1.4 本発明の糖質コンジュゲートの組み合わせ
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、本明細書において開示される糖質コンジュゲートのいずれかを含む。
1.4.1 糖質コンジュゲートの組み合わせ
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、2つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、39および4、39および6B、39および14、39および18C、39および19F、または39および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、8つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、39、4、6B、9V、14、18C、19Fおよび23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、9個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、39、9V、1、4、6B、14、18C、19Fおよび23F;39、9V、4、5、6B、14、18C、19F、および23F;39、9V、4、6B、7F、14、18C、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、11個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、39、1、5、4、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、12個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、39、1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19Fおよび23F;39、1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、13個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、39、1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19Fおよび23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、14個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、39、1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、2つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、10Aおよび4、10Aおよび6B、10Aおよび14、10Aおよび18C、10Aおよび19F、または10Aおよび23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、8個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、10A、4、6B、9V、14、18C、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、9個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、10A、9V、1、4、6B、14、18C、19F、および23F;10A、9V、4、5、6B、14、18C、19F、および23F;10A、9V、4、6B、7F、14、18C、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、11個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、10A、1、5、4、6B、7F、9V、14、18C、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、12個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、10A、1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19F、および23F;10A、1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、13個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、10A、1、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、13個の以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、10A、1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、および23Fのそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む。
1.4.2 糖質コンジュゲートのさらなる組み合わせ
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15Bの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22Fの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型33Fの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型8の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、(存在しない場合、)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型11Aの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12Fの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、2つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型のそれぞれの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む:
15Bおよび22F、
15Bおよび33F、
15Bおよび12F、
15Bおよび10A、
15Bおよび11A、
15Bおよび8、
22Fおよび33F、
22Fおよび12F、
22Fおよび10A、
22Fおよび11A、
22Fおよび8、
33Fおよび12F、
33Fおよび10A、
33Fおよび11A、
33Fおよび8、
12Fおよび10A、
12Fおよび11A、
12Fおよび8、
10Aおよび11A、
10Aおよび8、または
11Aおよび8。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、3つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型のそれぞれの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む:
15Bおよび22Fおよび33F、
15Bおよび22Fおよび12F、
15Bおよび22Fおよび10A、
15Bおよび22Fおよび11A、
15Bおよび22Fおよび8、
15Bおよび33Fおよび12F、
15Bおよび33Fおよび10A、
15Bおよび33Fおよび11A、
15Bおよび33Fおよび8、
15Bおよび12Fおよび10A、
15Bおよび12Fおよび11A、
15Bおよび12Fおよび8、
15Bおよび10Aおよび11A、
15Bおよび10Aおよび8、
15Bおよび11Aおよび8、
22Fおよび33Fおよび12F、
22Fおよび33Fおよび10A、
22Fおよび33Fおよび11A、
22Fおよび33Fおよび8、
22Fおよび12Fおよび10A、
22Fおよび12Fおよび11A、
22Fおよび12Fおよび8、
22Fおよび10Aおよび11A、
22Fおよび10Aおよび8、
22Fおよび11Aおよび8、
33Fおよび12Fおよび10A、
33Fおよび12Fおよび11A、
33Fおよび12Fおよび8、
33Fおよび10Aおよび11A、
33Fおよび10Aおよび8、
33Fおよび11Aおよび8、
12Fおよび10Aおよび11A、
12Fおよび10Aおよび8、
12Fおよび11Aおよび8、または
10Aおよび11Aおよび8。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、4つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型のそれぞれの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む:
15Bおよび22Fおよび33Fおよび12F、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび10A、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび11A、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび8、
15Bおよび22Fおよび12Fおよび10A、
15Bおよび22Fおよび12Fおよび11A、
15Bおよび22Fおよび12Fおよび8、
15Bおよび22Fおよび10Aおよび11A、
15Bおよび22Fおよび10Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび11Aおよび8、
15Bおよび33Fおよび12Fおよび10A、
15Bおよび33Fおよび12Fおよび11A、
15Bおよび33Fおよび12Fおよび8、
15Bおよび33Fおよび10Aおよび11A、
15Bおよび33Fおよび10Aおよび8、
15Bおよび33Fおよび11Aおよび8、
15Bおよび12Fおよび10Aおよび11A、
15Bおよび12Fおよび10Aおよび8、
15Bおよび12Fおよび11Aおよび8、
15Bおよび10Aおよび11Aおよび8、
22Fおよび33Fおよび12Fおよび10A、
22Fおよび33Fおよび12Fおよび11A、
22Fおよび33Fおよび12Fおよび8、
22Fおよび33Fおよび10Aおよび11A、
22Fおよび33Fおよび10Aおよび8、
22Fおよび33Fおよび11Aおよび8、
22Fおよび12Fおよび10Aおよび11A、
22Fおよび12Fおよび10Aおよび8、
22Fおよび12Fおよび11Aおよび8、
22Fおよび10Aおよび11Aおよび8、
33Fおよび12Fおよび10Aおよび11A、
33Fおよび12Fおよび10Aおよび8、
33Fおよび12Fおよび11Aおよび8、
33Fおよび10Aおよび11Aおよび8、または
12Fおよび10Aおよび11Aおよび8。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、5つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型のそれぞれの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む:
15Bおよび22Fおよび33Fおよび12Fおよび10A、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび12Fおよび11A、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび12Fおよび8、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび10Aおよび11A、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび10Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび11Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび12Fおよび10Aおよび11A、
15Bおよび22Fおよび12Fおよび10Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび12Fおよび11Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび10Aおよび11Aおよび8、
15Bおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび11A、
15Bおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび8、
15Bおよび33Fおよび12Fおよび11Aおよび8、
15Bおよび33Fおよび10Aおよび11Aおよび8、
15Bおよび12Fおよび10Aおよび11Aおよび8、
22Fおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび11A、
22Fおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび8、
22Fおよび33Fおよび12Fおよび11Aおよび8、
22Fおよび33Fおよび10Aおよび11Aおよび8、
22Fおよび12Fおよび10Aおよび11Aおよび8、または
33Fおよび12Fおよび10Aおよび11Aおよび8。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、6つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型のそれぞれの少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む:
15Bおよび22Fおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび11A、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび12Fおよび11Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび33Fおよび10Aおよび11Aおよび8、
15Bおよび22Fおよび12Fおよび10Aおよび11Aおよび8、
15Bおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび11Aおよび8、または
22Fおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび11Aおよび8。
1つの実施形態において、上記の1.4.1で定義される免疫原性組成物のいずれかは、7つの以下の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型、すなわち、15Bおよび22Fおよび33Fおよび12Fおよび10Aおよび11Aおよび8のそれぞれの、少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型2由来の糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型17F由来の糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型20由来の糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15C由来の糖質コンジュゲートをさらに含む。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型9N由来の糖質コンジュゲートをさらに含む。
好ましくは、上記の免疫原性組成物の全ての糖質コンジュゲートは、担体タンパク質に個々にコンジュゲートしている。
上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22F由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型33F由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15B由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型11A由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型8由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、9V、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、5、および7F由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19A由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型2由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型17F由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型20由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記の免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15C由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。上記免疫原性組成物のいずれかの1つの実施形態において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型9N由来の糖質コンジュゲートは、CRM197にコンジュゲートしている。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物の糖質コンジュゲートは、全て、CRM197に個々にコンジュゲートしている。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかの肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の糖質コンジュゲートは、PDに個々にコンジュゲートしている。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかの肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、および/または23F由来の糖質コンジュゲートは、PDに個々にコンジュゲートしている。
1つの実施形態において、上記免疫原性組成物のいずれかの肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートは、TTにコンジュゲートしている。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかの肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19F由来の糖質コンジュゲートは、DTにコンジュゲートしているDT。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物のいずれかの肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、および/または23F由来の糖質コンジュゲートは、PDに個々にコンジュゲートしており、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートは、TTにコンジュゲートしており、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19F由来の糖質コンジュゲートは、DTにコンジュゲートしている。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の7から26の異なる血清型を含む。1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物は、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26の異なる血清型由来の糖質コンジュゲートを含む。
1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の7から20の異なる血清型を含む。1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物は、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20の異なる血清型由来の糖質コンジュゲートを含む。1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物は、16から20の異なる血清型由来の糖質コンジュゲートを含む。
好ましくは、本発明の免疫原性組成物の全ての糖質コンジュゲートは、担体タンパク質に個々にコンジュゲートしている。1つの実施形態において、上記の免疫原性組成物の糖質コンジュゲートは、CRM197に個々にコンジュゲートしている。
好ましくは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aの少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む、上記の1.4.1または1.4.2で定義された免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の莢膜糖類を含まない。したがって、好ましくは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aの少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む、上記の1.4.1または1.4.2で定義された免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39の糖質コンジュゲートを含まない。
好ましくは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む、上記の1.4.1または1.4.2で定義された免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の莢膜糖類を含まない。したがって、好ましくは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む、上記の1.4.1または1.4.2で定義された免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aの糖質コンジュゲートを含まない。
担体タンパク質への莢膜多糖のコンジュゲーションの後、糖質コンジュゲートは様々な技術によって精製される(多糖−タンパク質コンジュゲートの量が濃縮される)。これらの技術には、濃縮/ダイアフィルトレーション操作、沈殿/溶出、カラムクロマトグラフィー、および深層濾過が含まれる。例えば、米国特許出願公開第2007/0184072号およびWO2008/079653を参照されたい。個々の糖質コンジュゲートが精製された後、これらは本発明の免疫原性組成物を製剤化するために化合物にされる。
2 免疫原性組成物の投与量
2.1 多糖の量
各用量における糖質コンジュゲートの量は、典型的なワクチン接種済みの患者において顕著な不都合な副作用を伴うことなく免疫保護応答を誘発する量として選択される。このような量は、採用される特異的免疫原およびその提示のされ方に応じて変化する。
免疫原性組成物における特定の糖質コンジュゲートの量は、総多糖に基づいて、そのコンジュゲート(コンジュゲート型および非コンジュゲート型)について計算され得る。例えば、20%の遊離多糖を有する糖質コンジュゲートは、100μgの多糖用量において、約80μgのコンジュゲート型多糖および約20μgの非コンジュゲート型多糖を有する。糖質コンジュゲートの量は、連鎖球菌の血清型に応じて変化し得る。糖類の濃度は、ウロン酸アッセイによって決定され得る。
免疫原性組成物における異なる多糖成分の「免疫原性量」は異なり得、それぞれ、約1.0μg、約2.0μg、約3.0μg、約4.0μg、約5.0μg、約6.0μg、約7.0μg、約8.0μg、約9.0μg、約10.0μg、約15.0μg、約20.0μg、約30.0μg、約40.0μg、約50.0μg、約60.0μg、約70.0μg、約80.0μg、約90.0μg、または約100.0μgのあらゆる特定の多糖抗原を含み得る。
通常、各用量は、所与の血清型について0.1μgから100μg、特に0.5μgから20μg、より特に1μgから10μg、さらにより特に2μgから5μgの多糖を含む。上記の範囲のいずれかに入るあらゆる整数は、本開示の実施形態として検討される。
1つの実施形態において、各用量は、所与の血清型について1μg、2μg、3μg、4μg、5μg、6μg、7μg、8μg、9μg、10μg、15μg、または20μgの多糖を含む。
2.2 担体の量
通常、各用量は、5μgから150μgの担体タンパク質、特に10μgから100μgの担体タンパク質、より特に15μgから100μgの担体タンパク質、より特に25から75μgの担体タンパク質、より特に30μgから70μgの担体タンパク質、より特に30から60μgの担体タンパク質、より特に30μgから50μgの担体タンパク質、さらにより特に40から60μgの担体タンパク質を含む。1つの実施形態において、前記担体タンパク質は、CRM197である。
1つの実施形態において、各用量は、約25μg、約26μg、約27μg、約28μg、約29μg、約30μg、約31μg、約32μg、約33μg、約34μg、約35μg、約36μg、約37μg、約38μg、約39μg、約40μg、約41μg、約42μg、約43μg、約44μg、約45μg、約46μg、約47μg、約48μg、約49μg、約50μg、約51μg、約52μg、約53μg、約54μg、約55μg、約56μg、約57μg、約58μg、約59μg、約60μg、約61μg、約62μg、約63μg、約64μg、約65μg、約66μg、約67μg、68μg、約69μg、約70μg、約71μg、約72μg、約73μg、約74μg、または約75μgの担体タンパク質を含む。1つの実施形態において、前記担体タンパク質は、CRM197である。
3 さらなる抗原
本発明の免疫原性組成物は、コンジュゲートした肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)糖類抗原(糖質コンジュゲート)を含む。これらはまた、他の病原体由来の、特に細菌および/またはウイルス由来の抗原をさらに含み得る。好ましいさらなる抗原は、ジフテリアトキソイド(D)、破傷風トキソイド(T)、典型的には無細胞性の(Pa)百日咳抗原(P)、B型肝炎ウイルス(HBV)表面抗原(HBsAg)、A型肝炎ウイルス(HAV)抗原、コンジュゲートしたインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)b型莢膜糖類(Hib)、不活化型ポリオウイルスワクチン(IPV)から選択される。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、D−T−Paを含む。1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、D−T−Pa−Hib、D−T−Pa−IPV、またはD−T−Pa−HBsAgを含む。1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、D−T−Pa−HBsAg−IPVまたはD−T−Pa−HBsAg−Hibを含む。1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、D−T−Pa−HBsAg−IPV−Hibを含む。
百日咳抗原:百日咳菌(Bordetella pertussis)は、百日咳の原因である。ワクチン内の百日咳抗原は、細胞性(不活化型百日咳菌(B.pertussis)細胞の形態の全細胞)または無細胞性である。細胞性百日咳抗原の調製は、文献に良く記載されている(例えば、これは、百日咳菌(B.pertussis)のI相培養物の熱不活化によって得ることができる)。しかし、好ましくは、本発明は、無細胞性抗原を用いる。無細胞性抗原を用いる場合、(1)解毒された百日咳毒素(百日咳トキソイド、またはPT)、(2)線維状血球凝集素(FHA)、(3)パータクチン(69キロダルトンの外膜タンパク質としても知られている)という抗原の1つ、2つ、または(好ましくは)3つを用いることが好ましい。FHAおよびパータクチンは、本発明に従う使用の前にホルムアルデヒドで処理され得る。PTは、好ましくは、ホルムアルデヒドおよび/またはグルタルアルデヒドでの処理によって解毒される。無細胞性百日咳抗原は、好ましくは、1つまたは複数のアルミニウム塩アジュバントに吸着される。あるいは、これらは、未吸着状態で添加され得る。パータクチンが添加される場合、パータクチンは、好ましくは、水酸化アルミニウムアジュバントに既に吸着されている。PTおよびFHAは、水酸化アルミニウムアジュバントまたはリン酸アルミニウムに吸着され得る。水酸化アルミニウムへのPT、FHA、およびパータクチンの全ての吸着が最も好ましい。
不活化型ポリオウイルスワクチン:ポリオウイルスは、灰白髄炎の原因である。口腔ポリオウイルスワクチンを用いるよりもむしろ、本発明の好ましい実施形態はIPVを用いる。患者への投与の前に、ポリオウイルスは不活化されなくてはならず、これは、ホルムアルデヒドでの処理によって行われ得る。灰白髄炎は、3つの型のポリオウイルスの1つによって生じ得る。3つの型は類似しており、同一の症候を生じさせるが、これらは抗原的に異なり、1つの型による感染は、他の型による感染に対して保護しない。したがって、ポリオウイルス1型(例えば、Mahoney株)、ポリオウイルス2型(例えば、MEF−1株)、およびポリオウイルス3型(例えば、Saukett株)という3つのポリオウイルス抗原を本発明において用いることが好ましい。ウイルスは、好ましくは、成長させられ、精製され、個々に不活化され、次いで、本発明と共に用いるためのバルク3価混合物を得るために組み合わされる。
ジフテリアトキソイド:ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)は、ジフテリアの原因である。ジフテリア毒素は、注射後に特異的抗毒素抗体を誘発する能力を保持しながら毒性を除去するように(例えば、ホルマリンまたはホルムアルデヒドを用いて)処理され得る。これらのジフテリアトキソイドは、ジフテリアワクチンにおいて用いられる。好ましいジフテリアトキソイドは、ホルムアルデヒド処理によって調製されたものである。ジフテリアトキソイドは、成長培地においてジフテリア菌(C.diphtheriae)を成長させ、その後、ホルムアルデヒド処理、限外濾過、および沈殿を行うことによって得られ得る。トキソイド化された材料は、次いで、滅菌濾過および/または透析を含むプロセスによって処理され得る。ジフテリアトキソイドは、好ましくは、水酸化アルミニウムアジュバントに吸着される。
破傷風トキソイド:破傷風菌(Clostridium tetani)は、破傷風の原因である。破傷風毒素は、保護性トキソイドを得るように処理され得る。トキソイドは、破傷風ワクチンにおいて用いられる。好ましい破傷風トキソイドは、ホルムアルデヒド処理によって調製されたものである。破傷風トキソイドは、成長培地において破傷風菌(C.tetani)を成長させ、その後、ホルムアルデヒド処理、限外濾過、および沈殿を行うことによって得られ得る。材料は、次いで、滅菌濾過および/または透析を含むプロセスによって処理され得る。
A型肝炎ウイルス抗原:A型肝炎ウイルス(HAV)は、ウイルス性肝炎の原因である既知の作用物質の1つである。好ましいHAV成分は不活化型ウイルスに基づき、不活化は、ホルマリン処理によって行われ得る。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、ウイルス性肝炎の原因である既知の作用物質の1つである。カプシドの主要成分は、HBV表面抗原として、またはより一般的には、典型的には分子量が約24kDaの226アミノ酸のポリペプチドであるHBsAgとして知られているタンパク質である。全ての既存のB型肝炎ワクチンは、HBsAgを含有し、この抗原が、正常なワクチン接種済みの患者に投与されると、これは、HBV感染から保護する抗HBsAg抗体の生産を刺激する。
ワクチンの製造のために、HBsAgは、慢性B型肝炎キャリアの血漿からの微粒子形態の抗原の精製、または組換えDNA法によるタンパク質の発現(例えば、酵母細胞における組換え発現)という、2つの方法で作製されている。非変性HBsAgと異なり(すなわち、血漿精製産物におけるように)、酵母発現したHBsAgは、通常、グリコシル化されておらず、これは、本発明と共に用いるためのHBsAgの最も好ましい形態である。
コンジュゲートしたインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)b型抗原:インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)b型(Hib)は、細菌性髄膜炎の原因である。Hibワクチンは、典型的には、莢膜糖類抗原に基づき、その調製は文献に良く記載されている。Hib糖類は、特に小児においてその免疫原性を増強させるために、担体タンパク質にコンジュゲートされ得る。典型的な担体タンパク質は、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、CRM197、インフルエンザ菌(H.influenzae)タンパク質D、および血清群B髄膜炎菌由来の外膜タンパク質複合体である。コンジュゲートの糖類部分は、Hib細菌から調製された完全長ポリリボシルリビトールリン酸(PRP)、および/または完全長PRPの断片を含み得る。Hibコンジュゲートは、アルミニウム塩アジュバントに吸着されていてもされていなくてもよい。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、コンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群Y莢膜糖類(MenY)、および/またはコンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群C莢膜糖類(MenC)をさらに含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、コンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群A莢膜糖類(MenA)、コンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群W135莢膜糖類(MenW135)、コンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群Y莢膜糖類(MenY)、および/またはコンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群C莢膜糖類(MenC)をさらに含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、コンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群W135莢膜糖類(MenW135)、コンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群Y莢膜糖類(MenY)、および/またはコンジュゲートした髄膜炎菌(N.meningitidis)血清群C莢膜糖類(MenC)をさらに含む。
4 アジュバント
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、少なくとも1つのアジュバント(例えば、1つ、2つ、または3つのアジュバント)をさらに含み得る。用語「アジュバント」は、抗原に対する免疫応答を増強させる化合物または混合物を指す。抗原は、主に送達系として作用し得るか、主に免疫調節物質として作用し得るか、またはその両方の強力な特徴を有し得る。適切なアジュバントには、ヒトを含む哺乳動物における使用に適したアジュバントが含まれる。
ヒトにおいて用いられ得る既知の適切な送達系型アジュバントの例には、限定はしないが、ミョウバン(例えば、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、または水酸化アルミニウム)、リン酸カルシウム、リポソーム、水中油型エマルジョン、例えばMF59(4.3%w/vのスクアレン、0.5%w/vのポリソルベート80(Tween 80)、0.5%w/vのソルビタントリオレエート(Span 85))、油中水型エマルジョン、例えばモンタナイド、およびポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)(PLG)微粒子またはナノ粒子が含まれる。
1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、アルミニウム塩(ミョウバン)をアジュバントとして含む(例えば、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、または水酸化アルミニウム)。好ましい実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、リン酸アルミニウムまたは水酸化アルミニウムをアジュバントとして含む。1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、0.1mg/mLから1mg/mL、または0.2mg/mLから0.3mg/mlの元素アルミニウムをリン酸アルミニウムの形態で含む。1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、約0.25mg/mLの元素アルミニウムをリン酸アルミニウムの形態で含む。
ヒトにおいて用いられ得る既知の適切な免疫調節型アジュバントの例には、限定はしないが、アキラ(Aquilla)の木の樹皮から得られるサポニン抽出物(QS21、Quil A)、TLR4アゴニスト、例えばMPL(モノホスホリルリピドA)、3DMPL(3−O−脱アシル化型MPL)もしくはGLA−AQ、LT/CT突然変異体、サイトカイン、例えば様々なインターロイキン(例えば、IL−2、IL−12)、またはGM−CSFなどが含まれる。
ヒトにおいて用いられ得る、送達性の特徴と免疫調節性の特徴との両方を有する既知の適切な免疫調節型アジュバントの例には、限定はしないが、ISCOMS(例えば、Sjolanderら(1998)J.Leukocyte Biol.64:713、WO90/03184、WO96/11711、WO00/48630、WO98/36772、WO00/41720、WO2006/134423、およびWO2007/026190を参照されたい)、またはTLR4アゴニストと水中油型エマルジョンとの組み合わせであるGLA−EMが含まれる。
限定はしないが動物実験を含む獣医学的適用では、完全フロイントアジュバント(CFA)、不完全フロイントアジュバント(IFA)、Emulsigen、N−アセチル−ムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノル−ムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(ノル−MDPと呼ばれるCGP11637)、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(MTP−PEと呼ばれるCGP19835A)、および、2%スクアレン/Tween 80エマルジョン内に、細菌から抽出された3つの成分であるモノホスホリルリピドA、トレハロースジミコール酸、および細胞壁骨格(MPL+TDM+CWS)を含有するRIBIが用いられ得る。
本明細書において開示される肺炎球菌ワクチンの有効性を増強させるためのさらなる例示的なアジュバントには、限定はしないが、(1)水中油型エマルジョン製剤(ムラミルペプチド(以下を参照されたい)または細菌細胞壁成分などの他の特異的な免疫刺激物質を有するまたは有さない)、例えば(a)サブミクロンエマルジョン内にマイクロフルイダイズされているかまたはより大きな粒子サイズのエマルジョンを生成するようにボルテックスされた、10%のスクアラン、0.4%のTween 80、5%のプルロニックブロック型ポリマーL121、およびthr−MDPを含有するSAF、ならびに(b)2%のスクアレン、0.2%のTween 80、および1つまたは複数の細菌細胞壁成分、例えばモノホスホリルリピドA(MPL)、トレハロースジミコール酸(TDM)、および細胞壁骨格(CWS)、好ましくはMPL+CWS(DETOX(商標))を含有するRIBI(商標)アジュバント系(RAS)(Ribi Immunochem、Hamilton、MT)、(2)サポニンアジュバント、例えば、QS21、STIMULON(商標)(Cambridge Bioscience、Worcester、MA)、Abisco(登録商標)(Isconova、Sweden)、またはIscomatrix(登録商標)(Commonwealth Serum Laboratories、Australia)もしくはそれから生じる粒子、例えばISCOM(免疫刺激複合体)(このISCOMSは、追加の洗剤を含まない場合がある(例えば、WO00/07621))、(3)完全フロイントアジュバント(CFA)および不完全フロイントアジュバント(IFA)、(4)サイトカイン、例えばインターロイキン(例えば、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−12(WO99/44636))、インターフェロン(例えば、ガンマインターフェロン)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)など、(5)肺炎球菌糖類と共に用いる場合にはミョウバンが実質的に不存在であってもよい(例えば、WO00/56358を参照されたい)、モノホスホリルリピドA(MPL)または3−O−脱アシル化型MPL(3dMPL)(例えば、GB−2220221、EP0689454を参照されたい)、(6)3dMPLと、例えばQS21および/または水中油型エマルジョンとの組み合わせ(例えば、EP0835318、EP0735898、EP0761231を参照されたい)、(7)ポリオキシエチレンエーテルまたはポリオキシエチレンエステル(例えば、WO99/52549を参照されたい)、(8)オクトキシノールと組み合わされたポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤(WO01/21207)、または少なくとも1つのさらなる非イオン性界面活性剤、例えばオクトキシノールと組み合わされたポリオキシエチレンアルキルエーテルもしくはエステル界面活性剤(WO01/21152)、(9)サポニンおよび免疫刺激性オリゴヌクレオチド(例えば、CpGオリゴヌクレオチド)(WO00/62800)、(10)免疫刺激剤および金属塩粒子(例えば、WO00/23105を参照されたい)、(11)サポニンおよび水中油型エマルジョン、例えばWO99/11241、(12)サポニン(例えばQS21)+3dMPL+IM2(+ステロールであってもよい)、例えばWO98/57659、(13)組成物の有効性を増強させるための免疫刺激物質として作用する他の物質が含まれる。ムラミルペプチドには、N−アセチル−ムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−25アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(ノル−MDP)、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン、MTP−PE)などが含まれる。
本発明の1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、CpGオリゴヌクレオチドをアジュバントとして含む。本明細書において用いられるCpGオリゴヌクレオチドは、免疫刺激性CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)を指し、したがって、これらの用語は、別段の指示がない限り、区別せずに用いられる。免疫刺激性CpGオリゴデオキシヌクレオチドは、場合によって特定の好ましい塩基性の状況内で、非メチル化型シトシン−グアニジンジヌクレオチドである1つまたは複数の免疫刺激性CpGモチーフを含有する。CpG免疫刺激性モチーフのメチル化状態は、通常、ジヌクレオチド内のシトシン残基についてのものである。少なくとも1つの非メチル化型CpGジヌクレオチドを含有する免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、3’グアニジンへのリン酸結合によって連結されている5’非メチル化型シトシンを含有し、Toll様受容体9(TLR−9)への結合を介して免疫系を活性化させる、オリゴヌクレオチドである。別の実施形態において、免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のメチル化型CpGジヌクレオチドを含有していてもよく、ここでメチル化型CpGジヌクレオチドはTLR9を介して免疫系を活性化させるがCpGモチーフが非メチル化型されている場合ほどには強力ではない。CpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のパリンドロームを含んでいてもよく、このパリンドロームは順に、CpGジヌクレオチドを包含していてもよい。CpGオリゴヌクレオチドは、米国特許第6,194,388号、米国特許第6,207,646号、米国特許第6,214,806号、米国特許第6,218,371号、米国特許第6,239,116号、および米国特許第6,339,068号を含む、多くの特許、公開された特許出願、および他の刊行物において記載されている。
本発明の1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、WO2010/125480の第3頁、第22行から、第12頁、第36行に記載されているCpGオリゴヌクレオチドのいずれかを含む。
異なるクラスのCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドが同定されている。これらは、A、B、C、およびPクラスと呼ばれ、WO2010/125480の第3頁、第22行から、第12頁、第36行に、より詳細に記載されている。本発明の方法は、これらの異なるクラスのCpG免疫刺激性オリゴヌクレオチドの使用を包含する。
本発明の1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、AクラスのCpGオリゴヌクレオチドを含む。本発明の1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、BクラスのCpGオリゴヌクレオチドを含む。
本発明のBクラスのCpGオリゴヌクレオチドの配列は、概ね上述され、かつ、公開されたWO96/02555、WO98/18810において、ならびに米国特許第6,194,388号、米国特許第6,207,646号、米国特許第6,214,806号、米国特許第6,218,371号、米国特許第6,239,116号、および米国特許第6,339,068号において開示されているものである。例示的な配列には、限定はしないが、これらの後者の出願および特許において開示されているものが含まれる。
1つの実施形態において、本発明の「Bクラス」のCpGオリゴヌクレオチドは、以下の核酸配列を有する。
5’TCGTCGTTTTTCGGTGCTTTT 3’(配列番号1)、または
5’TCGTCGTTTTTCGGTCGTTTT 3’(配列番号2)、または
5’TCGTCGTTTTGTCGTTTTGTCGTT 3’(配列番号3)、または
5’TCGTCGTTTCGTCGTTTTGTCGTT 3’(配列番号4)、または
5’TCGTCGTTTTGTCGTTTTTTTCGA 3’(配列番号5)。
これらの配列のいずれかにおいて、連結の全ては、ホスホロチオエート結合であり得る。別の実施形態において、これらの配列のいずれかにおいて、連結の1つまたは複数は、好ましくはセミソフトCpGオリゴヌクレオチドを作るCpGモチーフの「C」と「G」との間の、ホスホジエステルであり得る。これらの配列のいずれかにおいて、エチル−ウリジンまたはハロゲンが5’Tを置換し得、ハロゲン置換の例には、限定はしないが、ブロモ−ウリジン置換またはヨードウリジン置換が含まれる。
B−クラスのオリゴヌクレオチドのいくつかの非限定的な例には、
5’TT 3’(配列番号6)、または
5’TT 3’(配列番号7)、または
5’TT 3’(配列番号8)、または
5’TT 3’(配列番号9)、または
5’TA 3’(配列番号10)
が含まれ、式中、「*」は、ホスホロチオエート結合を指す。
本発明の1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、CクラスのCpGオリゴヌクレオチドを含む。
本発明の1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、PクラスのCpGオリゴヌクレオチドを含む。
1つの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのホスホロチオエート連結を含む。別の実施形態において、オリゴヌクレオチドの全てのヌクレオチド間連結は、ホスホロチオエート連結である。別の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのホスホジエステル様連結を含む。別の実施形態において、ホスホジエステル様連結は、ホスホジエステル連結である。別の実施形態において、脂溶性基が、オリゴヌクレオチドにコンジュゲートしている。1つの実施形態において、脂溶性基はコレステロールである。
1つの実施形態において、本明細書において開示されるCpGオリゴヌクレオチドの全てのヌクレオチド間連結は、ホスホジエステル結合である(WO2007/026190において記載されている「ソフト」オリゴヌクレオチド)。別の実施形態において、本発明のCpGオリゴヌクレオチドは、分解に対する耐性が付与されている(例えば、安定化されている)。「安定化型オリゴヌクレオチド」は、インビボでの分解(例えば、エキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼを介する)に対して比較的耐性であるオリゴヌクレオチドを指す。核酸の安定化は、骨格の修飾を介して行われ得る。ホスホロチオエート連結を有するオリゴヌクレオチドは、最大の活性をもたらし、オリゴヌクレオチドを細胞内のエキソヌクレアーゼおよびエンドヌクレアーゼによる分解から保護する。
免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、ホスホジエステル連結とホスホロチオエート連結との組み合わせを有するキメラ骨格を有し得る。本発明の目的では、キメラ骨格は、少なくとも1つのヌクレオチド間連結がホスホジエステルまたはホスホジエステル様であり、少なくとも1つの他のヌクレオチド間連結が安定化型ヌクレオチド間連結であり、少なくとも1つのホスホジエステル連結またはホスホジエステル様連結と少なくとも1つの安定化型連結とが異なる、部分的に安定化された骨格を指す。ホスホジエステル連結がCpGモチーフ内に優先的に位置する場合、このような分子は、WO2007/026190において記載されているように「セミソフト」と呼ばれる。
他の修飾されたオリゴヌクレオチドには、ホスホジエステル連結、ホスホロチオエート連結、メチルホスホネート連結、メチルホスホロチオエート連結、ホスホロジチオエート連結、および/またはp−エトキシ連結の組み合わせが含まれる。
混合型の骨格が修飾されたODNは、WO2007/026190において記載されているように合成され得る。
CpGオリゴヌクレオチドのサイズ(すなわち、オリゴヌクレオチドの長さ全体のヌクレオチド残基の数)もまた、オリゴヌクレオチドの刺激活性に関与し得る。細胞内への取り込みを容易にするために、本発明のCpGオリゴヌクレオチドは、好ましくは、6ヌクレオチド残基という最小の長さを有する。6ヌクレオチドを超えるあらゆるサイズ(さらに多くのkb長)のオリゴヌクレオチドは、十分な免疫刺激性モチーフが存在するならば免疫応答を誘発し得、それは、より長いオリゴヌクレオチドが細胞内で分解されるためである。ある特定の実施形態において、CpGオリゴヌクレオチドは、6から100ヌクレオチド長、優先的には8から30ヌクレオチド長である。重要な実施形態において、本発明の核酸およびオリゴヌクレオチドは、プラスミドまたは発現ベクターではない。
1つの実施形態において、本明細書において開示されるCpGオリゴヌクレオチドは、WO2007/026190の第134段落から第147段落で記載されているような塩基および/または糖におけるような置換または修飾を含む。
1つの実施形態において、本発明のCpGオリゴヌクレオチドは、化学修飾されている。化学修飾の例は、当業者に知られており、例えば、Uhlmannら(1990)Chem.Rev.90:543;S.Agrawal編、Humana Press,Totowa,USA 1993;Crookeら(1996)Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.36:107〜129;およびHunzikerら(1995)Mod.Synth.Methods 7:331〜417において記載されている。本発明に従ったオリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾を有し得、各修飾は、天然のDNAまたはRNAからなる同一の配列のオリゴヌクレオチドと比較して、特定のホスホジエステルヌクレオシド間架橋に、および/または特定のβ−D−リボース単位に、および/または特定の天然ヌクレオシド塩基位置に位置する。
本発明のいくつかの実施形態において、CpG含有核酸は、当業者に知られている方法に従って、免疫原性担体と単純に混合され得る(例えば、WO03/024480を参照されたい)。
本発明の特定の実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物のいずれかは、2μgから100mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは、0.1mgから50mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは、0.2mgから10mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは、0.3mgから5mgのCpGオリゴヌクレオチド、好ましくは、0.3mgから5mgのCpGオリゴヌクレオチド、さらに好ましくは、0.5mgから2mgのCpGオリゴヌクレオチド、さらに好ましくは、0.75mgから1.5mgのCpGオリゴヌクレオチドを含む。好ましい実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物のいずれかは、約1mgのCpGオリゴヌクレオチドを含む。
5 製剤
本発明の免疫原性組成物は、液体形態(すなわち、溶液または懸濁液)に、または凍結乾燥形態に製剤され得る。液体製剤は、有利には、それらのパッケージされた形態から直接投与され得、したがって、さもなければ凍結乾燥された本発明の組成物に必要な水性媒質における再構成の必要性を伴うことなく、注射に理想的である。
本発明の免疫原性組成物の製剤は、当技術分野において認識されている方法を用いて行われ得る。例えば、個々の肺炎球菌コンジュゲートを生理学的に許容できる媒体と共に製剤して、組成物を調製することができる。このような媒体の例には、限定はしないが、水、緩衝生理食塩水、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、およびデキストロース溶液が含まれる。
本開示は、本明細書において開示される糖質コンジュゲートと、薬学的に許容できる賦形剤、担体、または希釈剤との組み合わせのいずれかを含む、免疫原性組成物を提供する。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、液体形態、好ましくは水性液体形態である。
本開示の免疫原性組成物は、緩衝液、塩、二価陽イオン、非イオン性洗剤、糖などの凍結保護物質、およびフリーラジカルスカベンジャーもしくはキレート剤などの抗酸化剤、またはあらゆる複数のその組み合わせの、1つまたは複数を含み得る。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、緩衝液を含む。1つの実施形態において、前記緩衝液は、約3.5から約7.5のpKaを有する。いくつかの実施形態において、緩衝液は、ホスフェート、スクシネート、ヒスチジン、またはシトレートである。ある特定の実施形態において、緩衝液は、1mMから10mMの最終濃度のスクシネートである。1つの特定の実施形態において、スクシネート緩衝液の最終濃度は約5mMである。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、塩を含む。いくつかの実施形態において、塩は、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、およびその組み合わせからなる群から選択される。1つの特定の実施形態において、塩は、塩化ナトリウムである。1つの特定の実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、150mMの塩化ナトリウムを含む。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、界面活性剤を含む。1つの実施形態において、界面活性剤は、ポリソルベート20(TWEEN(商標)20)、ポリソルベート40(TWEEN(商標)40)、ポリソルベート60(TWEEN(商標)60)、ポリソルベート65(TWEEN(商標)65)、ポリソルベート80(TWEEN(商標)80)、ポリソルベート85(TWEEN(商標)85)、TRITON(商標)N−1 01、TRITON(商標)X−100、オクトキシノール40、ノノキシノール−9、トリエタノールアミン、トリエタノールアミンポリペプチドオレエート、ポリオキシエチレン−660ヒドロキシステアレート(PEG−15、Solutol H 15)、ポリオキシエチレン−35−リシンオレエート(CREMOPHOR(登録商標)EL)、大豆レシチン、およびポロキサマーからなる群から選択される。1つの特定の実施形態において、界面活性剤は、ポリソルベート80である。いくつかの前記実施形態において、製剤におけるポリソルベート80の最終濃度は、重量比(w/w)で少なくとも0.0001%から10%のポリソルベート80である。いくつかの前記実施形態において、製剤におけるポリソルベート80の最終濃度は、重量比(w/w)で少なくとも0.001%から1%のポリソルベート80である。いくつかの前記実施形態において、製剤におけるポリソルベート80の最終濃度は、重量比(w/w)で少なくとも0.01%から1%のポリソルベート80である。他の実施形態において、製剤におけるポリソルベート80の最終濃度は、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.1%のポリソルベート80(w/w)である。別の実施形態において、製剤におけるポリソルベート80の最終濃度は、1%のポリソルベート80(w/w)である。
ある特定の実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、5.5から7.5のpH、より好ましくは、5.6から7.0のpH、さらにより好ましくは、5.8から6.0のpHを有する。
1つの実施形態において、本発明は、本明細書において開示される免疫原性組成物のいずれかで充填された容器を提供する。1つの実施形態において、容器は、バイアル、シリンジ、フラスコ、発酵槽、バイオリアクター、袋、瓶、アンプル、カートリッジ、および使い捨てのペンからなる群から選択される。ある特定の実施形態において、容器は、シリコーン処理されている。
1つの実施形態において、本発明の容器は、ガラス、金属(例えば、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウムなど)、および/またはポリマー(例えば、熱可塑性物質、エラストマー、熱可塑性エラストマー)製である。1つの実施形態において、本発明の容器は、ガラス製である。
1つの実施形態において、本発明は、本明細書において開示される免疫原性組成物のいずれかで充填されたシリンジを提供する。ある特定の実施形態において、シリンジは、シリコーン処理されている、および/またはガラス製である。
注射のための本発明の免疫原性組成物の典型的な用量は、0.1mLから2mLの容積、より好ましくは0.2mLから1mL、さらにより好ましくは、約0.5mLの容積を有する。
したがって、上記に定義される容器またはシリンジは、0.1mLから2mLの容積、より好ましくは、0.2mLから1mL、さらにより好ましくは、約0.5mLの容積の、本明細書において定義される免疫原性組成物のいずれかで充填されている。
6 交差反応性の抗体を引き起こす、本発明の免疫原性組成物の能力
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、ELISAアッセイによって決定すると、ヒトにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39の多糖と結合し得るIgG抗体を引き起こすことが可能である。
ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)方法において、ワクチン接種された対象の血清から得られた抗体を、固体支持体に吸着されている多糖とインキュベートする。結合した抗体を、酵素にコンジュゲートした二次検出抗体を用いて検出する。
1つの実施形態において、前記ELISAアッセイは、WHOによって「Training Manual For Enzyme Linked Immunosorbent Assay For The Quantitation Of Streptococcus Pneumoniae Serotype Specific IgG(Pn PS ELISA)」(2014年3月31日にアクセスした、http://www.vaccine.uab.edu/ELISA%20protocol.pdfで入手可能である)において定義されている、標準化されたELISAアッセイである。
ELISAは、ヒト血清内に存在する、型特異的なIgG抗肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)莢膜多糖(PS)抗体を測定する。ヒト血清の希釈物を、型特異的な莢膜PSで被覆されたマイクロタイタープレートに添加すると、その莢膜PSに特異的な抗体が、マイクロタイタープレートに結合する。プレートに結合した抗体は、ヤギ抗ヒトIgGアルカリホスファターゼ標識抗体を用いて検出され、その後、p−ニトロフェニルリン酸基質で検出される。着色された最終産物の光学密度は、血清内に存在する抗莢膜PS抗体の量に比例する。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、ELISAアッセイによって決定すると、少なくとも0.2μg/ml、0.3μg/ml、0.35μg/ml、0.4μg/ml、または0.5μg/mlの濃度で、ヒトにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aの多糖と結合し得るIgG抗体を引き起こすことが可能である。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、ELISAアッセイによって決定すると、少なくとも0.2μg/ml、0.3μg/ml、0.35μg/ml、0.4μg/ml、または0.5μg/mlの濃度で、ヒトにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39の多糖と結合し得るIgG抗体を引き起こすことが可能である。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、インビトロでのオプソニン貪食作用アッセイ(OPA)(例えば、WO2015110941を参照されたい)によって決定すると、ヒトにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39を死滅させ得る機能的抗体を引き起こすことが可能である。1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、インビトロでのオプソニン貪食作用アッセイ(OPA)によって決定すると、ヒトにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび39を死滅させ得る機能的抗体を引き起こすことが可能である。
機能的抗体および補体の存在下での貪食エフェクター細胞による肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)細胞の死滅を測定する、肺炎球菌のオプソニン貪食作用アッセイ(OPA)は、肺炎球菌ワクチンの有効性を評価するための重要な代替手段であると考えられる。
インビトロでのオプソニン貪食作用アッセイ(OPA)は、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)細胞、試験対象の熱不活化されたヒト血清、分化したHL−60細胞(食細胞)、および外因性補体源(例えば、ベビーウサギ補体)の混合物を共にインキュベートすることによって行われ得る。オプソニン貪食作用はインキュベーションの間に進行し、抗体および補体で被覆された細菌細胞は、オプソニン貪食作用で死滅する。オプソニン貪食作用から逃れた生存細菌のコロニー形成単位(cfu)を、アッセイ混合物を播種することによって決定する。OPA力価を、試験血清を有さない対照ウェルに対する、細菌数を50%低減させる希釈の逆数と定義する。OPA力価を、この50%死滅カットオフを包含する2つの希釈から内挿する。
1:8以上のエンドポイント力価を、これらの死滅型OPAにおける陽性の結果と考える。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも50%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である。1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも60%、70%、80%、または少なくとも90%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも50%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39に対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である。1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも60%、70%、80%、または少なくとも90%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39に対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である。
いくつかの実施形態において、対象は、肺炎球菌ワクチン接種の前に、例えば肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)に対する天然の暴露に起因して、(例えば、成人対象のケースにおいて)血清型特異的なOPA力価を有し得る。
したがって、本発明の免疫原性組成物での免疫化前および免疫化後の血清のOPA活性の比較を行うことができ、血清型10Aおよび39に対するそれらの応答を比較して、応答者の潜在的な増大を評価することができる。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、応答者(すなわち、インビトロでのOPAによって決定すると、少なくとも1:8の力価を有する血清を有する個体)の割合を有意に増大させる。
したがって、1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対する応答者(すなわち、インビトロでのOPAによって決定すると、少なくとも1:8の力価を有する血清を有する個体)の割合を有意に増大させ得る。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39に対する応答者(すなわち、インビトロでのOPAによって決定すると、少なくとも1:8の力価を有する血清を有する個体)の割合を有意に増大させ得る。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび39に対する応答者(すなわち、インビトロでのOPAによって決定すると、少なくとも1:8の力価を有する血清を有する個体)の割合を有意に増大させ得る。
本発明の免疫原性組成物での免疫化前および免疫化後の血清のOPA活性の比較はまた、OPA力価における潜在的な増大の比較によっても行われ得る。
したがって、本発明の免疫原性組成物での免疫化前および免疫化後の血清のOPA活性の比較を行うことができ、血清型10Aおよび39に対するそれらの応答を比較して、OPA力価の増大の可能性を評価することができる。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、ヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る。
したがって、1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対するヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39に対するヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る。
1つの実施形態において、本発明の免疫原性組成物は、免疫化前の集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび39に対するヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る。
7 本発明の免疫原性組成物の使用
1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、薬剤として用いるためのものである。
本明細書において記載される免疫原性組成物は、対象における細菌の感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための様々な治療方法または予防方法において用いられ得る。特に、本明細書において記載される免疫原性組成物は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するために用いられ得る。
したがって、1つの態様において、本発明は、免疫学的に効果的な量の本発明の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)に関連する感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善する方法を提供する。
1つの態様において、本発明は、免疫学的に効果的な量の本発明の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に関連する感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善する方法を提供する。
1つの態様において、本発明は、免疫学的に効果的な量の本発明の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する免疫応答を誘発する方法を提供する。
1つの態様において、本発明の免疫原性組成物は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39によって生じる感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための方法において用いるためのものである。
1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物のいずれかは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39による感染に対して対象を免疫化する方法において用いるためのものである。
1つの態様において、本発明は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39によって生じる感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための薬剤の製造のための、本明細書において開示される免疫原性組成物の使用を目的としている。
1つの実施形態において、本発明は、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39による感染に対して対象を免疫化するための薬剤の製造のための、本明細書において開示される免疫原性組成物の使用を目的としている。
1つの態様において、本発明は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する免疫応答を誘発するための方法を提供する。
1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、ワクチンとして用いるためのものである。より具体的には、本明細書において記載される免疫原性組成物は、対象における血清型10Aおよび/または39の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)感染を予防するために用いられ得る。したがって、1つの態様において、本発明は、免疫学的に効果的な量の本発明の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における血清型10Aおよび/または39の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)感染を予防する方法を提供する。いくつかのこのような実施形態において、感染は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、膿胸、結膜炎、髄膜炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂巣炎、軟組織感染、および脳膿瘍からなる群から選択される。
1つの態様において、ワクチン接種される対象は、哺乳動物、例えば、ヒト、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、またはイヌである。好ましくは、ワクチン接種される対象はヒトである。
1つの態様において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に関連する感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための方法において用いるためのものである。いくつかのこのような実施形態において、感染、疾患、または状態は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、膿胸、結膜炎、髄膜炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂巣炎、軟組織感染、および脳膿瘍からなる群から選択される。
1つの態様において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の血清型10Aおよび/または39による感染を予防する方法において用いるためのものである。いくつかのこのような実施形態において、感染は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、膿胸、結膜炎、髄膜炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂巣炎、軟組織感染、および脳膿瘍からなる群から選択される。1つの態様において、ワクチン接種される対象は、哺乳動物、例えば、ヒト、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、またはイヌである。
1つの態様において、本発明は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に関連する感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための薬剤の製造のための、本明細書において開示される免疫原性組成物の使用を目的としている。いくつかのこのような実施形態において、感染、疾患、または状態は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、膿胸、結膜炎、髄膜炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂巣炎、軟組織感染、および脳膿瘍からなる群から選択される。
1つの態様において、本発明は、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)の血清型10Aおよび/または39による感染を予防するための薬剤の製造のための、本明細書において開示される免疫原性組成物の使用を目的としている。いくつかのこのような実施形態において、感染は、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、急性中耳炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、膿胸、結膜炎、髄膜炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、乳様突起炎、蜂巣炎、軟組織感染、および脳膿瘍からなる群から選択される。1つの態様において、ワクチン接種される対象は、哺乳動物、例えば、ヒト、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、またはイヌである。
本発明の免疫原性組成物は、全身経路または粘膜経路を介して免疫原性組成物を投与することによって、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39の感染に感受性のあるヒトを予防または治療するために用いられ得る。
1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、筋肉内経路、腹腔内経路、皮内経路、または皮下経路によって投与される。1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、筋肉内注射、腹腔内注射、皮内注射、または皮下注射によって投与される。1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、筋肉内注射または皮下注射によって投与される。
8 本発明の免疫原性組成物で治療される対象
本明細書において開示されるように、本明細書において記載される免疫原性組成物は、対象における細菌の感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための様々な治療方法または予防方法において用いられ得る。
好ましい実施形態において、前記対象はヒトである。最も好ましい実施形態において、前記対象は、新生児(すなわち、3カ月齢未満)、乳児(すなわち、3カ月齢から1歳)、または幼児(すなわち、1歳から4歳)である。
1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫原性組成物は、ワクチンとして用いるためのものである。
このような実施形態において、ワクチン接種される対象は、1歳未満であり得る。例えば、ワクチン接種される対象は、約1カ月齢、約2カ月齢、約3カ月齢、約4カ月齢、約5カ月齢、約6カ月齢、約7カ月齢、約8カ月齢、約9カ月齢、約10カ月齢、約11カ月齢、または約12カ月齢であり得る。1つの実施形態において、ワクチン接種される対象は、約2カ月齢、4カ月齢、または6カ月齢である。別の実施形態において、ワクチン接種される対象は、2歳未満である。例えば、ワクチン接種される対象は、約12カ月齢から約15カ月齢であり得る。いくつかのケースにおいて、本発明に従った免疫原性組成物のわずか1用量が必要であるが、一部の状況下では、第2の、第3の、または第4の用量が投与され得る(以下の第9節を参照されたい)。
本発明の1つの実施形態において、ワクチン接種される対象は、50歳以上のヒトであり、より好ましくは、55歳以上のヒトである。1つの実施形態において、ワクチン接種される対象は、65歳以上、70歳以上、75歳以上、または80歳以上のヒトである。
1つの実施形態において、ワクチン接種される対象は、免疫不全の個体、特にヒトである。免疫不全の個体は通常、感染性物質による攻撃に対する正常な液性または細胞性防御を開始する能力が弱まっているかまたは低減している人として定義される。
本発明の1つの実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、免疫系を弱め、かつ肺炎球菌疾患からの保護または治療には不十分な抗体応答をもたらす、疾患または状態に罹患している。
1つの実施形態において、前記疾患は、原発性の免疫不全障害である。好ましくは、前記原発性の免疫不全障害は、T細胞およびB細胞免疫不全の組み合わせ、抗体の不全、明確に定義された症候群、免疫異常調節疾患、食細胞障害、自然免疫の不全、自己炎症性障害、および補体の不全からなる群から選択される。1つの実施形態において、前記原発性の免疫不全障害は、WO2010/125480の第24頁、第11行から、第25頁、第19行に開示されているものから選択される。
本発明の特定の実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、HIV感染、後天性免疫不全症候群(AIDS)、癌、慢性心臓または肺障害、鬱血性心不全、糖尿病、慢性肝臓疾患、アルコール依存症、肝硬変、髄液漏、心筋症、慢性気管支炎、気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、脾臓機能障害(鎌状赤血球疾患など)、脾臓機能の欠如(無脾症)、血液悪性腫瘍、白血病、多発性骨髄腫、ホジキン病、リンパ腫、腎不全、ネフローゼ症候群、および喘息からなる群から選択される疾患に罹患している。
本発明の1つの実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、栄養不良に罹患している。
本発明の特定の実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、感染に対する身体の耐性を低下させる薬品または治療を受けている。1つの実施形態において、前記薬品は、WO2010/125480の第26頁、第33行から、第26頁、第4行に開示されているものから選択される。
本発明の特定の実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、喫煙者である。
本発明の特定の実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、1リットル当たり5×10細胞未満、または1リットル当たり4×10細胞未満、または1リットル当たり3×10細胞未満、または1リットル当たり2×10細胞未満、または1リットル当たり1×10細胞未満、または1リットル当たり0.5×10細胞未満、または1リットル当たり0.3×10細胞未満、または1リットル当たり0.1×10細胞未満の白血球数(リンパ球数)を有する。
白血球数(リンパ球数):血液内の白血球(WBC)の数。WBCは、通常、CBC(全血球計算値)の一部として測定される。白血球は、血液内の、感染に対して攻撃する細胞であり、赤血球として知られている赤色(酸素運搬)血球と区別される。好中球(多形核リンパ球、PMN)、桿状球(わずかに未熟の好中球)、T型リンパ球(T細胞)、B型リンパ球(B細胞)、単球、好酸球、および好塩基球を含む、異なる型の白血球が存在する。全ての型の白血球が、白血球数に反映される。白血球数の正常範囲は、通常、血液1立方ミリメートル当たり4300細胞と10800細胞との間である。これはまた、リンパ球数にも言えることであり、国際単位で1リットル当たり4.3〜10.8×10細胞と表され得る。
本発明の特定の実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、好中球減少症に罹患している。本発明の特定の実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、1リットル当たり2×10細胞未満、または1リットル当たり1×10細胞未満、または1リットル当たり0.5×10細胞未満、または1リットル当たり0.1×10細胞未満、または1リットル当たり0.05×10細胞未満の好中球数を有する。
少ない白血球数または「好中球減少症」は、循環血液における好中球のレベルが異常に低いことによって特徴付けされる状態である。好中球は、感染に対する予防および攻撃を助ける、特異的な種類の白血球である。癌患者が好中球減少症になる最も一般的な理由は、化学療法の副作用である。化学療法によって誘発された好中球減少症は、患者の感染のリスクを増大させ、癌治療を妨害する。
本発明の特定の実施形態において、ワクチン接種される免疫不全の対象は、500個/mm未満のCD4+細胞数、または300個/mm未満のCD4+細胞数、または200個/mm未満のCD4+細胞数、100個/mm未満のCD4+細胞数、75個/mm未満のCD4+細胞数、または50個/mm未満のCD4+細胞数を有する。
CD4細胞試験は、1mm内の細胞の数として通常報告される。正常なCD4数は、500個と1600個との間であり、CD8数は、375個と1100個との間である。CD4数は、HIVを有する人では劇的に低下する。
本発明の1つの実施形態において、本明細書において開示される免疫不全の対象のいずれかは、ヒト男性またはヒト女性である。
9 レジメン
いくつかのケースにおいて、本発明に従った免疫原性組成物のわずか1用量が必要であるが、より大きな免疫不全の状態などの一部の状況下では、第2の、第3の、または第4の用量が投与され得る。初回ワクチン接種の後、対象は、適切に間隔の開いた1回または複数回の追加免疫化を受け得る。
1つの実施形態において、本発明に従った免疫原性組成物のワクチン接種のスケジュールは、単回投与である。特定の実施形態において、前記単回投与スケジュールは、少なくとも2歳の健康な人のためのものである。
1つの実施形態において、本発明に従った免疫原性組成物のワクチン接種のスケジュールは、複数回投与スケジュールである。特定の実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、約1カ月から約2カ月の間隔で分離された一連の2用量からなる。特定の実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、約1カ月の間隔によって分離された一連の2用量、または約2カ月の間隔によって分離された一連の2用量からなる。
別の実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、約1カ月から約2カ月の間隔によって分離された一連の3用量からなる。別の実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、約1カ月の間隔によって分離された一連の3用量、または約2カ月の間隔によって分離された一連の3用量からなる。
別の実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、約1カ月から約2カ月の間隔によって分離された一連の3用量と、その後の、初回投与の約10カ月から約13カ月後の第4の用量とからなる。別の実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、約1カ月の間隔によって分離された一連の3用量と、その後の、初回投与の約10カ月から約13カ月後の第4の用量とから、または、約2カ月の間隔によって分離された一連の3用量と、その後の、初回投与の約10カ月から約13カ月後の第4の用量とからなる。
1つの実施形態において、複数回投与スケジュールは、1歳での少なくとも1つの用量(例えば、1、2、または3用量)と、その後の、少なくとも1つの幼児用量とからなる。
1つの実施形態において、複数回投与スケジュールは、2カ月齢で開始される、約1カ月から約2カ月の間隔によって分離された(例えば、用量の間が28〜56日)一連の2または3用量と、その後の、12〜18カ月齢での幼児用量とからなる。1つの実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、2カ月齢で開始される、約1から2カ月の間隔によって分離された一連の3用量(例えば、用量の間が28〜56日)と、その後の、12〜15カ月齢での幼児用量とからなる。別の実施形態において、前記複数回投与スケジュールは、2カ月齢で開始される、約2カ月の間隔によって分離された一連の2用量と、その後の、12〜18カ月齢での幼児用量とからなる。
1つの実施形態において、複数回投与スケジュールは、2、4、6、および12〜15カ月齢での、4用量連続のワクチンからなる。
1つの実施形態において、初回用量は0日目で投与され、1回または複数回の追加投与は、約2から約24週間にわたる間隔で、好ましくは4〜8週間の投与間隔で投与される。
1つの実施形態において、初回用量は0日目で投与され、追加投与は約3カ月後に投与される。
10 キットおよびプロセス
1つの実施形態において、本発明は、本明細書において開示される免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを目的としている。
1つの実施形態において、前記情報リーフレットは、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する機能的抗体を引き起こす組成物の能力について言及している。
1つの実施形態において、前記情報リーフレットは、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する抗莢膜抗体を≧0.35μg/mLの濃度で引き起こす組成物の能力について言及している。
1つの実施形態において、前記情報リーフレットは、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するOPA力価を引き起こす組成物の能力について言及している。
1つの実施形態において、本発明は、免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 本開示の免疫原性組成物を生産するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および情報リーフレットを組み合わせるステップであって、前記情報リーフレットが、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する機能的抗体を引き起こす前記組成物の能力について言及しているステップ
を含む、プロセスを目的としている。
1つの実施形態において、本発明は、免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 本開示の免疫原性組成物を生産するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および情報リーフレットを組み合わせるステップであって、前記情報リーフレットが、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する抗莢膜抗体を≧0.35μg/mLの濃度で引き起こす組成物の能力について言及しているステップ
を含む、プロセスを目的としている。
1つの実施形態において、本発明は、免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 本開示の免疫原性組成物を生産するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および情報リーフレットを組み合わせるステップであって、前記情報リーフレットが、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するOPA力価を引き起こす組成物の能力について言及しているステップ
を含む、プロセスを目的としている。
1つの実施形態において、本発明は、免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 本開示の免疫原性組成物を生産するステップ、
− 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する機能的抗体を引き起こす前記組成物の能力について言及している情報リーフレットを印刷するステップ、
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および前記情報リーフレットを組み合わせるステップ
を含む、プロセスを目的としている。
1つの実施形態において、本発明は、免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 本開示の免疫原性組成物を生産するステップ、
− ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する抗莢膜抗体を≧0.35μg/mLの濃度で引き起こす組成物の能力について言及している情報リーフレットを印刷するステップ、
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および前記情報リーフレットを組み合わせるステップ
を含む、プロセスを目的としている。
1つの実施形態において、本発明は、免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 本開示の免疫原性組成物を生産するステップ、
− ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するOPA力価を引き起こす組成物の能力について言及している情報リーフレットを印刷するステップ、
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および前記情報リーフレットを組み合わせるステップ
を含む、プロセスを目的としている。
11 方法
1つの実施形態において、本発明は、
− 対象に、免疫学的に効果的な量の、本発明の文書において定義されている免疫原性組成物のいずれかを注射するステップ、
− 前記対象から血清試料を回収するステップ、
− 前記血清試料を、インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するオプソニン貪食作用死滅活性について試験するステップ
を含む方法を目的としている。
12 本発明の特定の実施形態
本発明の特定の実施形態を、以下の番号付けされた項において説明する。
1.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物。
2.前記血清型39糖質コンジュゲートが50kDaと30000kDaとの間の分子量を有する、項1に記載の免疫原性組成物。
3.前記血清型39糖質コンジュゲートが、4000kDaと25000kDaとの間の分子量を有する、項1〜2に記載の免疫原性組成物。
4.前記血清型39糖質コンジュゲートが、10と100%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む、項1〜3のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
5.前記血清型39糖質コンジュゲートが、0と50%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む、項1〜3のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
6.前記血清型39糖質コンジュゲートが、血清型39多糖の多糖反復単位当たり少なくとも0.01個のO−アセチル基を含む、項1〜3のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
7.前記血清型39糖質コンジュゲートが、血清型39多糖の多糖反復単位当たり0.5個未満のO−アセチル基を含む、項1〜3のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
8.前記血清型39糖質コンジュゲートのコンジュゲーションの程度が2と19との間である、項1〜7のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
9.血清型39糖質コンジュゲートにおける担体タンパク質に対する血清型39莢膜糖類の比率(w/w)が0.5と3との間である、項1〜8のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
10.前記血清型39糖質コンジュゲートが、血清型39莢膜糖類の全量と比較して、約50未満%の遊離血清型39莢膜糖類を含む、項1〜9のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
11.血清型39糖質コンジュゲートの少なくとも30%が、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKを有する、項1〜10のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
12.前記血清型39糖質コンジュゲートの担体タンパク質が、DT(ジフテリア毒素)、TT(破傷風毒素)、CRM197、他のDT突然変異体、PD(インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)タンパク質D)、またはその免疫学的機能的同等物からなる群から選択される、項1〜11のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
13.前記血清型39糖質コンジュゲートの担体タンパク質がCRM197である、項1〜11のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
14.前記血清型39糖質コンジュゲートの担体タンパク質がTTである、項1〜11のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
15.前記血清型39糖質コンジュゲートが還元性アミノ化を用いて調製される、項1〜14のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
16.前記血清型39糖質コンジュゲートが直接CDAP化学を用いて調製される、項1〜14のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
17.前記血清型39糖質コンジュゲートが間接CDAP化学を用いて調製される、項1〜14のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
18.前記血清型39糖質コンジュゲートが直接CDI化学を用いて調製される、項1〜14のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
19.対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39によって生じる感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための方法において用いるための、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物。
20.前記組成物が肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10A由来の莢膜糖類を含まない、項1〜18のいずれか一つに記載の免疫原性組成物。
21.前記組成物が肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の莢膜糖類を含まない、項19に記載の免疫原性組成物。
22.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜21のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
23.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6B由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜22のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
24.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型14由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜23のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
25.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜24のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
26.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜25のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
27.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型23F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜26のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
28.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜21のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
29.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜28のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
30.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型5由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜29のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
31.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型7F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜30のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
32.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、5、および7F由来の糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜28のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
33.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜32のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
34.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜33のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
35.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6Aおよび19A由来の糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜32のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
36.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜35のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
37.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15B由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜36のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
38.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜37のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
39.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型33F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜38のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
40.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型8由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜39のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
41.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型11A由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜40のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
42.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜41のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
43.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22Fおよび33F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜36のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
44.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15B、22F、および33F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜36のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
45.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型12F、10A、11A、および8由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜39のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
46.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型2由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜45のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
47.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型17F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜46のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
48.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型20由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜47のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
49.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型2、17F、および20由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜45のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
50.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型15C由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜49のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
51.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型9N由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、項1〜50のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
52.1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である、項1〜51のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
53.13、14、15、16、17、18、19、または20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である、項1〜51のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
54.16価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である、項1〜51のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
55.20価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である、項1〜51のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
56.前記糖質コンジュゲートがCRM197に個々にコンジュゲートしている、項1〜55のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
57.全ての糖質コンジュゲートがCRM197に個々にコンジュゲートしている、項1〜55のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
58.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、および/または23F由来の糖質コンジュゲートがPDに個々にコンジュゲートしている、項1〜55のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
59.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型18C由来の糖質コンジュゲートがTTにコンジュゲートしている、項25〜58のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
60.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19F由来の糖質コンジュゲートがDTにコンジュゲートしている、項26〜59のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
61.前記糖質コンジュゲートが、直接または間接CDAP化学を用いて調製される、項1〜60のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
62.前記糖質コンジュゲートが、還元性アミノ化によって調製される、項1〜60のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
63.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型6A由来の前記糖質コンジュゲートが、還元性アミノ化によって調製される、項33〜60のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
64.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型19A由来の前記糖質コンジュゲートが、還元性アミノ化によって調製される、項34〜60のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
65.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3由来の前記糖質コンジュゲートが、還元性アミノ化によって調製される、項36〜60のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
66.他の病原体の抗原をさらに含む、項1〜65のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
67.ジフテリアトキソイド(D)、破傷風トキソイド(T)、典型的には無細胞の(Pa)百日咳抗原(P)、B型肝炎ウイルス(HBV)表面抗原(HBsAg)、A型肝炎ウイルス(HAV)抗原、コンジュゲートしたインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)b型莢膜糖類(Hib)、および不活化型ポリオウイルスワクチン(IPV)から選択される抗原をさらに含む、項1〜66のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
68.少なくとも1つのアジュバント、最も好ましくは、本明細書において開示されるアジュバントのいずれかをさらに含む、項1〜67のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
69.リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、および水酸化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも1つのアジュバントをさらに含む、項1〜68のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
70.0.1mg/mLから1mg/mLの元素アルミニウムをリン酸アルミニウムの形でアジュバントとして含む、項1〜69のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
71.ELISAアッセイによって決定すると、少なくとも0.35μg/mlの濃度で、ヒトにおいてIgG抗体を引き起こすことが可能であり、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aの多糖と結合し得る、項1〜70のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
72.ELISAアッセイによって決定すると、少なくとも0.35μg/mlの濃度で、ヒトにおいてIgG抗体を引き起こすことが可能であり、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39の多糖と結合し得る、項1〜71のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
73.インビトロでのオプソニン貪食作用アッセイ(OPA)によって決定すると、ヒトにおいて機能的抗体を引き起こすことが可能であり、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39を死滅させ得る、項1〜72のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
74.インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも50%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である、項1〜73のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
75.インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも50%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39に対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である、項1〜74のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
76.免疫化前集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対する応答者の割合を有意に増大させ得る、項1〜75のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
77.免疫化前集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39に対する応答者の割合を有意に増大させ得る、項1〜76のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
78.免疫化前集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対するヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る、項1〜77のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
79.免疫化前集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39に対するヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る、項1〜78のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
80.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aによる感染に対して対象を免疫化する方法において用いるための、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
81.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39による感染に対して対象を免疫化する方法において用いるための、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
82.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび39による感染に対して対象を免疫化する方法において用いるための、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
83.対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39によって生じる感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための方法において用いるための、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
84.対象における血清型10Aおよび/または39の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)感染の予防に用いるための、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
85.前記免疫原性組成物を全身経路または粘膜経路を介して投与する手段によって、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39の感染に感受性のあるヒトを予防または治療する方法において用いるための、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
86.免疫学的に効果的な量の項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に関連する感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善する方法。
87.免疫学的に効果的な量の項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39による感染を予防する方法。
88.前記対象が1歳未満のヒトである、項19〜87のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
89.前記対象が2歳未満のヒトである、項19〜87のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
90.前記対象が50歳以上の成人である、項19〜87のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
91.複数回投与ワクチン接種スケジュールにおいて用いるための、項1〜90のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
92.本明細書において開示される免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキット。
93.項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキット。
94.前記情報リーフレットが、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する機能的抗体を引き起こす組成物の能力について言及している、項92または93に記載のキット。
95.前記情報リーフレットが、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対する機能的抗体を引き起こす組成物の能力について言及している、項92または93に記載のキット。
96.前記情報リーフレットが、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する抗莢膜抗体を≧0.35μg/mLの濃度で引き起こす組成物の能力について言及している、項92または93に記載のキット。
97.前記情報リーフレットが、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対する抗莢膜抗体を≧0.35μg/mLの濃度で引き起こす組成物の能力について言及している、項92または93に記載のキット。
98.前記情報リーフレットが、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するOPA力価を引き起こす組成物の能力について言及している、項92〜96のいずれか一項に記載のキット。
99.前記情報リーフレットが、ヒト集団における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aに対するOPA力価を引き起こす組成物の能力に言及している、項92〜96のいずれか一つに記載のキット。
100.免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を生産するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および情報リーフレットを組み合わせるステップであって、前記情報リーフレットが、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する機能的抗体を引き起こす前記組成物の能力について言及しているステップ
を含む、プロセス。
101.免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を生産するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および情報リーフレットを組み合わせるステップであって、前記情報リーフレットが、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する抗莢膜抗体を≧0.35μg/mLの濃度で引き起こす組成物の能力について言及しているステップ
を含む、プロセス。
102.免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を生産するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および情報リーフレットを組み合わせるステップであって、前記情報リーフレットが、ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するOPA力価を引き起こす組成物の能力について言及しているステップ
を含む、プロセス。
103.免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を生産するステップ、
− 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する機能的抗体を引き起こす前記組成物の能力について言及している情報リーフレットを印刷するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および前記情報リーフレットを組み合わせるステップ
を含む、プロセス。
104.免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を生産するステップ、
− ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する抗莢膜抗体を≧0.35μg/mLの濃度で引き起こす組成物の能力について言及している情報リーフレットを印刷するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および前記情報リーフレットを組み合わせるステップ
を含む、プロセス。
105.免疫原性組成物および情報リーフレットを含むキットを生産するためのプロセスであって、
− 項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を生産するステップ、
− ヒト集団において肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するOPA力価を引き起こす組成物の能力について言及している情報リーフレットを印刷するステップ、および
− 同一のキットにおいて、前記免疫原性組成物および前記情報リーフレットを組み合わせるステップ
を含む、プロセス。
106.− 対象に、免疫学的に効果的な量の、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を注射するステップ、
− 前記対象から血清試料を回収するステップ、および
− 前記血清試料を、インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するオプソニン貪食作用死滅活性について試験するステップ
を含む方法。
107.免疫学的に効果的な量の項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物を対象に投与することを含む、対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対する免疫応答を誘発する方法。
108.肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39による感染に対して対象を免疫化するための薬剤の製造のための、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物の使用。
109.対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39によって生じる感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための薬剤の製造における、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物の使用。
110.対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39による感染を予防するための薬剤の製造における、項1〜79のいずれか一項に記載の免疫原性組成物の使用。
本明細書において用いられる場合、用語「約」は、言及された濃度範囲、時間枠、分子量、温度、またはpHなどの値の統計上有意な範囲に入ることを意味する。このような範囲は、所与の値または範囲の1桁内、典型的には20%内、より典型的には10%内、さらにより典型的には5%内、または1%内であり得る。時として、このような範囲は、所与の値または範囲の測定および/または決定に用いられる標準的な方法の典型的な実験誤差内であり得る。用語「約」によって包含される許容可能な変化量は、研究下にある特定の系に応じ、当業者によって容易に理解され得る。範囲が本出願内で示される場合は常に、その範囲内の全ての整数もまた、本開示の実施形態として検討される。
本明細書における用語「含む(comprising)」、「含む(comprise)」、および「含む(comprises)」は、本発明者らによって、全ての場合において、用語「からなる(consisting of)」、「からなる(consist of)」、および「からなる(consists of)」とそれぞれ置換可能であり得ることが意図されている。
この特許明細書内で引用される全ての参考文献または特許出願は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
本発明を、付随する実施例において説明する。以下の実施例は、別段のことが詳細に記載されている場合を除き、当業者に周知であり通常のものである標準的な技術を用いて行われる。実施例は例示的なものであるが、本発明を限定するものではない。
(実施例1)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)(S.pn.)10Aモノクローナル抗体(mAb)と肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)39細菌株との交差反応性
肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbの結合特異性を、フローサイトメトリーおよびUADアッセイの両方によって評価した。
フローサイトメトリー研究では、培養された細菌を1%(vol/vol)パラホルムアルデヒドで固定し、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbまたは対照マウスIgGによって染色した。結合した肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbを、ビオチニル化したヤギ抗マウスIgGによって検出し、その後、ストレプトアビジン−フィコエリトリンによって検出した。図1において示されるように、肺炎連鎖球菌(S.pn.)39株は、同種肺炎連鎖球菌(S.pn.)のレベルと比較して、類似の、より高いレベルの10A mAb特異的シグナルを示した。肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)mAbと、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清群10(10B、10C、10F)の株を含む全ての他の89の肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型の株、および407の非肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)微生物との間で、有意な交差反応性は観察されなかった(データは示していない)。
肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbと肺炎連鎖球菌(S.pn.)39との交差反応性を、マルチプレックス尿中抗原検査(UAD)アッセイフォーマットにおいて粗抗原(Sheppardら、J.Med.Microbiol.2011、60、49〜55)または精製された多糖(Prideら、Clin.Vaccine Immunol.2012、19、1131〜41)のいずれかを用いてさらに評価した。
肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbの反応性を平均蛍光強度(MFI)として表した。等しいレベルの肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAb特異的反応性を、図2において示されるように、同量の肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび肺炎連鎖球菌(S.pn.)39の粗細菌抗原で検出した。ベースラインMFIを、陰性対照として用いた肺炎連鎖球菌(S.pn.)11A粗細菌溶解物で得た。これらの観察と一致して、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A mAbは、UADアッセイおよびにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび39のCPと反応し、肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清群10他のCP、すなわち10B、10C、および10Aとは反応しなかった(図3)。これらのデータは、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび肺炎連鎖球菌(S.pn.)39莢膜多糖(CP)の両方に存在する抗原エピトープが共有されていることを示唆し、これが肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A血清型特異的mAbとの反応性の理由である。
(実施例2)肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清型10A mAbは、肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清型39株の死滅を仲介する
いくつかの肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清型10A莢膜多糖(CP)特異的モノクローナル抗体を、OPA死滅アッセイにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pn.)39および10A株を死滅させるそれらの能力について試験した。肺炎連鎖球菌(S.pn.)11A株を陰性対照として用いた。
結果(図4を参照されたい)は、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A特異的mAbが肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび肺炎連鎖球菌(S.pn.)39株の両方の死滅を仲介し得ることを示した。これらのmAbで肺炎連鎖球菌(S.pn.)11A株の死滅は観察されなかった。
肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび肺炎連鎖球菌(S.pn.)39株の10A mAbのOPA死滅は、同種および異種の10Aおよび39莢膜多糖をそれぞれ添加することによって阻害され得た。血清型10B、10C、10F、9V、および36のCPの添加では、死滅は阻害されなかった(図5および6を参照されたい)。
これらの結果によって、FACSおよびUAD分析によって観察された交差反応性の結果が裏付けられ、このことは、両血清型の細菌細胞表面上に発現された肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび肺炎連鎖球菌(S.pn.)39莢膜多糖の構造間の類似の機能的構造エピトープの存在を示唆する。
(実施例3)23v肺炎連鎖球菌(S.pn.)多糖ワクチン免疫血清は肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび39細菌の両方のOPA死滅を仲介し得る
肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A CPを含有するが肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CPは含有しない23v肺炎連鎖球菌(S.pn.)多糖ワクチン(血清型1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19F、19A、20、22F、23F、および33F)で免疫化されたヒト対象の血清を、肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清型10Aおよび肺炎連鎖球菌(S.pn.)39OPA死滅アッセイにおいて試験した。データ(図7)は、肺炎連鎖球菌(Pn)10Aおよび39株のOPA死滅力価をそれぞれ23.6倍および5.6倍増大させる、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび39株の両方を死滅させる個々の血清の良好な相関を示した。
機能的抗体の特異性をOPA死滅阻害研究によって決定した。4人の対象由来のヒト23v肺炎連鎖球菌(S.pn.)多糖ワクチン免疫血清を、肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清群10のCP(10A、10B、10C、および10F)、ならびに肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清型9V、36、および39の異種CPの存在下または不存在下での肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A競合OPAにおいて試験した(図8)。結果は、10Aおよび39のCPが、4つ全ての試験された血清でOPA力価を阻害したことを示した。10B CPは、4つの試験された血清のうち2つによって仲介されるOPA死滅を阻害し得た。他の多糖は、23v CP免疫血清が肺炎連鎖球菌(S.pn.)血清型10A株を死滅させる活性を阻害しなかった。
(実施例4)CRM197へのPn−39コンジュゲートの調製
単離された肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39多糖の調製
血清型39莢膜多糖は、当業者に知られている単離手順を用いて細菌から直接得ることができる(例えば、米国特許出願公開第2006/0228380号、米国特許出願公開第2006/0228381号、米国特許出願公開第2007/0184071号、米国特許出願公開第2007/0184072号、米国特許出願公開第2007/0231340号、および米国特許出願公開第2008/0102498号、ならびにWO2008/118752において開示されている方法を参照されたい)。肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型39を播種ボトル内で成長させ、次いで、播種発酵槽に移した。標的化された光学密度に達すると、細胞を生成物発酵槽に移した。発酵培養液をN−ラウロイルサルコシンの添加によって不活化し、限外濾過およびダイアフィルトレーションによって精製した。
単離された肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)血清型39莢膜多糖の酸化
多糖の酸化を、100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH6.0±0.2)内で、計算された量の500mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)およびWFIを連続的に添加することによって行って、最終多糖濃度を2.0g/Lにした。必要であれば、反応pHをおよそpH6.0に調節した。pHの調節の後、反応温度を23±2℃に調節した。酸化は、およそ0.1モル当量の過ヨウ素酸ナトリウムを添加することによって開始した。酸化反応は、23±2℃でおよそ16時間の間行った。
活性化型多糖の濃縮およびダイアフィルトレーションは、10KのMWCO限外濾過カセットを用いて行った。ダイアフィルトレーションは、WFIの20倍の血液透析濾過体積に対して行われた。精製された活性化型多糖を次いで5±3℃で保管した。精製された活性化型糖類を、とりわけ、(i)比色分析アッセイによって糖類濃度、(ii)比色分析アッセイによってアルデヒド濃度、(iii)酸化の程度、および(iv)SEC−MALLSによって分子量について特徴付けする。
SEC−MALLSを用いて、多糖および多糖−タンパク質コンジュゲートの分子量を決定する。SECを用いて、流体力学的容積によって多糖を分離する。屈折率(RI)および多角レーザー光散乱(MALLS)検出器を用いて、分子量を決定する。光が物質と相互作用すると光は散乱し、散乱した光の量は、濃度、すなわちdn/dcの2乗(比屈折率増分)、および物質のモル質量に関連する。分子量測定は、MALLS検出器からの散乱した光シグナルの読み取りおよびRI検出器からの濃度シグナルの読み取りに基づく。
活性化型多糖の酸化の程度(degree of oxidation)(DO=糖反復単位のモル数/アルデヒドのモル数)を以下のように決定した。
糖反復単位のモル数を、様々な比色分析方法によって、例えばAnthrone法を用いて決定する。Anthrone法によって、多糖はまず、硫酸および熱の作用によって単糖まで短くされる。Anthrone試薬はヘキソースと反応して、吸光度が625nmで分光光度的に読み取られる黄緑色の複合体を形成する。アッセイの範囲内で、吸光度は、ヘキソース存在量と直接比例する。
アルデヒドのモル数もまた、MBTH比色分析法を用いて同時に決定する。MBTHアッセイは、アルデヒド基(所与の試料からの)と3−メチル−2−ベンゾチアゾロンヒドラゾン(MBTHアッセイ試薬)との反応によって化合されるアジンの形成を伴う。過剰な3−メチル−2−ベンゾチアゾロンヒドラゾンは酸化して反応性カチオンを形成する。反応性カチオンおよびアジンは反応して青い発色団を形成する。形成された発色団を次いで、650nmで分光的に読み取る。
コンジュゲーションプロセスは以下のステップからなる:
a)ショ糖賦形剤との化合および凍結乾燥
b)凍結乾燥された活性化型多糖およびCRM197の再構成
c)CRM197への活性化型多糖のコンジュゲーションおよびキャッピング
d)コンジュゲートの精製
a)ショ糖賦形剤との化合および凍結乾燥
活性化型多糖をショ糖と化合して、活性化型多糖1グラム当たり25グラムのショ糖の比率とした。化合された混合物のボトルを次いで凍結乾燥した。凍結乾燥後、凍結乾燥された活性化型多糖を含有するボトルを−20±5℃で保管した。計算された量のCRM197タンパク質を個別にシェル凍結および凍結乾燥した。凍結乾燥されたCRM197を−20±5℃で保管した。
b)凍結乾燥された活性化型多糖およびCRM197タンパク質の再構成
凍結乾燥された活性化型多糖を無水ジメチルスルホキシド(DMSO)内で再構成した。多糖の溶解が完了すると、再構成のために、等量の無水DMSOを凍結乾燥されたCRM197に添加した。
c)コンジュゲーションおよびキャッピング
再構成された活性化型多糖を再構成されたCRM197と反応容器内で組み合わせ、その後、完全に混合して澄明な溶液を得、その後、シアノ水素化ホウ素ナトリウムとのコンジュゲーションを開始した。反応溶液内の最終多糖濃度はおよそ1g/Lである。コンジュゲーションは、1.0〜1.5MEqのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを反応混合物に添加することによって開始し、23±2℃で40〜48時間インキュベートした。コンジュゲーション反応を、2MEqの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)を添加して未反応アルデヒドをキャップすることによって停止させた。このキャッピング反応を23±2℃で3±1時間続けた。
d)コンジュゲートの精製
コンジュゲート溶液を、タンジェンシャルフロー濾過による精製のための調製において、冷却した5mMコハク酸塩−0.9%生理食塩水(pH6.0)で1:10に希釈した。希釈されたコンジュゲート溶液を5μmのフィルターに通し、ダイアフィルトレーションを、5mMコハク酸塩−0.9%生理食塩水(pH6.0)を媒質として用いて行った。ダイアフィルトレーションが完了した後、コンジュゲート保持液を、0.22μmのフィルターを通して移した。
コンジュゲートを5mMコハク酸塩/0.9%生理食塩水(pH6)で、およそ0.5mg/mLの標的糖類濃度までさらに希釈した。0.22μmの最終濾過ステップを完了して、免疫原性コンジュゲートを得た。多糖(MW範囲50〜100kDa)を用いる、コンジュゲートからのデータを、表1にまとめる。全てのコンジュゲートは、MW、SP比率、遊離タンパク質、修飾リジン、および遊離糖類のレベルを含む、所要の品質特性を満たす。
Figure 0006884145
(実施例5)TTへのPn−39コンジュゲートの調製
肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)39多糖を、以下のように、シアニル化試薬1−シアノ−4−ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロホウ酸(CDAP)で活性化し、次いで、弱アルカリ(pH=8.2)条件下で破傷風トキソイド(TT)タンパク質に直接コンジュゲートした。
Pn39多糖の活性化
0.25mLのCDAP(アセトニトリル内の100mg/mL溶液)を5.35mLのPn39多糖溶液(0.9%NaCl内で3.74mg/mL)にゆっくりと添加した。反応混合物を5秒ボルテックスし、25±5℃で30秒インキュベートした。インキュベーションの後、1.0mLの0.2Mトリエチルアミン(TEA)を添加し、反応混合物を25±5℃で2〜2.5分インキュベートした。
破傷風トキソイド(TT)への活性化型多糖のコンジュゲーション
8.3mLのTT(250mMのHEPES、0.9%NaCl、pH8.2のTT担体タンパク質内で3mg/mL)を、活性化型Pn39多糖に、25mLの滅菌血清ピペットを用いて活性化の直後に添加した。コンジュゲーション混合物を25±5℃で16時間インキュベートし、PBMK−300K Millipore膜を用いて500mLの0.9%NaClに対してダイアフィルトレーションした。精製されたコンジュゲートを、多糖およびタンパク質濃度、PS:TT比率、遊離糖類、およびMwについて特徴付けした(以下の表の結果を参照されたい)。
Figure 0006884145
(実施例6)肺炎連鎖球菌(S.pn.)39コンジュゲート高度免疫血清は、死滅OPAにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A細菌に対して機能的である
肺炎連鎖球菌(S.pn.)39莢膜多糖を2つのタンパク質担体、すなわち破傷風トキソイド(TT)およびCRM197にコンジュゲートした。肺炎連鎖球菌(S.pn.)39−TTコンジュゲートはCDAP化学によって調製し(実施例5を参照されたい)、2つの肺炎連鎖球菌(S.pn.)39−CRM197コンジュゲートは、還元性アミノ化化学を用いて2つの活性化レベルで活性化された肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CPのコンジュゲーションによって調製した(実施例4を参照されたい)。NZWウサギを、0週目および2週目に2.2μgの肺炎連鎖球菌(S.pn.)39コンジュゲート+0.125mgのAlPO4で免疫化した。
血清を0週目および4週目に回収し、肺炎連鎖球菌(S.pn.)39および10A細菌を死滅させるそれらの能力についてOPAアッセイで分析した。
結果(図9〜10を参照されたい)は、使用したタンパク質担体、活性化レベル、またはコンジュゲーション化学に関わらず、肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CPコンジュゲートによって誘発された抗体が肺炎連鎖球菌(S.pn.)39および肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A細菌の両方を死滅させ得ることを示した。
これらのデータは、同種の細菌血清型株に加えて、肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CPコンジュゲートワクチンもまた、異種肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A細菌に対する機能的抗体を誘発し得ることを実証する。
(実施例7)肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A CPコンジュゲート高度免疫血清は、死滅OPAにおいて肺炎連鎖球菌(S.pn.)39細菌に対して機能的である。
一価肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A CP−CRMコンジュゲート(WO2015110941を参照されたい)および多価20V PnCワクチン(肺炎連鎖球菌(S.pn.)10A CPコンジュゲートを含有するが肺炎連鎖球菌(S.pn.)39CPコンジュゲートは含有しない、20の異なる肺炎連鎖球菌(S.pn.)コンジュゲートの製剤;WO2015110941を参照されたい)でのワクチン接種によって生じたウサギ抗体は、OPAアッセイにおいて、肺炎連鎖球菌(S.pn.)10Aおよび39細菌株の両方を死滅させ得た(図12および13)。
本明細書において言及される全ての刊行物および特許出願は、本発明が属する技術分野の当業者のレベルの指標である。全ての刊行物および特許出願は、それぞれの個々の刊行物または特許出願が参照することによって組み込まれることが具体的かつ個々に指示されるのと同程度に、参照することによって本明細書に組み込まれる。
理解を明確にする目的で上述した発明を説明および例によってある程度詳細に記載したが、ある種の変更および修正が添付の特許請求の範囲の範囲内で行われる場合がある。

Claims (19)

  1. 対象における肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aによって生じる感染、疾患、または状態を予防、治療、または改善するための方法において用いるための、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型39由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートを含む免疫原性組成物。
  2. 前記血清型39糖質コンジュゲートが、50kDaと30000kDaとの間の分子量を有する、請求項1に記載の免疫原性組成物。
  3. 前記血清型39糖質コンジュゲートが、10と100%との間のO−アセチル化の程度を有する糖類を含む、請求項1または2に記載の免疫原性組成物。
  4. 前記血清型39糖質コンジュゲートが、血清型39多糖の多糖反復単位当たり少なくとも0.01個のO−アセチル基を含む、請求項1または2に記載の免疫原性組成物。
  5. 前記血清型39糖質コンジュゲートのコンジュゲーションの程度が2と19との間である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  6. 血清型39糖質コンジュゲートにおける担体タンパク質に対する血清型39莢膜糖類の比率(w/w)が0.5と3との間である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  7. 血清型39糖質コンジュゲートの少なくとも30%が、CL−4Bカラムにおいて0.3以下のKdを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  8. 前記血清型39糖質コンジュゲートの担体タンパク質が、DT(ジフテリア毒素)、TT(破傷風毒素)、CRM197、他のDT突然変異体、PD(インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)タンパク質D)、またはその免疫学的機能的同等物からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  9. 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型4、6B、14、18C、19F、および23F由来の糖質コンジュゲートをさらに含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  10. 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型1、5、および7F由来の少なくとも1つの糖質コンジュゲートをさらに含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  11. 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型3、6Aおよび19A由来の糖質コンジュゲートをさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  12. 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型22Fおよび33F由来の糖質コンジュゲートをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  13. 肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型8、10A、11A、12F、および15B由来の糖質コンジュゲートをさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  14. 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26価の肺炎球菌コンジュゲート組成物である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  15. 少なくとも1つのアジュバントをさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  16. ELISAアッセイによって決定すると、少なくとも0.35μg/mlの濃度で、ヒトにおいてIgG抗体を引き起こすことが可能であり、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39の多糖と結合し得る、請求項1〜15のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  17. インビトロでのオプソニン貪食作用アッセイ(OPA)によって決定すると、ヒトにおいて機能的抗体を引き起こすことが可能であり、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39を死滅させ得る、請求項1〜16のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  18. インビトロでのオプソニン貪食作用死滅アッセイ(OPA)によって決定すると、対象の少なくとも50%において、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対して少なくとも1:8の力価を引き起こすことが可能である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
  19. 免疫化前集団と比較して、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)血清型10Aおよび/または39に対するヒト対象のOPA力価を有意に増大させ得る、請求項1〜18のいずれか一項に記載の免疫原性組成物。
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