JP6883768B2 - モニタリングシステム - Google Patents

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Description

本開示は、計測対象である構造物の状態をモニタリングするモニタリングシステムに関する。
特許文献1は、橋梁の余寿命予測方法を開示している。この方法では、橋梁について現時点での車両重量別通過台数を測定して疲労損傷度を求め、現時点での疲労損傷度から橋梁についての今後の疲労損傷の進行を推定する。一方、橋梁周辺の今後の都市計画に基づいて、橋梁に起こる今後の交通量の車両重量別の台数変化を推定する。そして、今後の交通量の変化によって起こる疲労損傷度の変化を、先に推定された今後の疲労損傷の進行に反映させることで、今後の疲労損傷の進行の予測値を補正する。そして、補正された今後の疲労損傷の進行から橋梁の余寿命を予測する。
特開2004−44116号公報
本開示は、構造物が撮像された撮像画像から、構造物の劣化状態を推定するモニタリングシステムを提供する。
本開示におけるモニタリングシステムは、軸重計測部と、状態推定部とを備える。軸重計測部は、車両が通過する走行路を有する構造物の所定の地点において、車両の通過時の走行路が撮像された第1撮像画像から走行路の路面変位を検出し、路面変位と走行路の変位係数から、車両の軸重を算出する。状態推定部は、軸重計測部が算出した軸重から軸重分布を生成し、軸重分布を用いて、構造物の劣化度合を推定する。
本開示におけるモニタリングシステムは、構造物が撮像された撮像画像から、構造物の劣化状態を推定することが出来る。
図1は、累積被害則を説明する図である。 図2は、実施の形態1に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。 図3は、実施の形態1に係るモニタリングシステムの動作を説明するフローチャートである。 図4は、走行路の変位量と軸重の関係を説明する図である。 図5は、軸重積算部が生成する軸重分布の一例を示す図である。 図6は、実施の形態2に係る軸重計測部の構成を示すブロック図である。 図7は、実施の形態2に係るモニタリングシステムの動作を説明するフローチャートである。 図8は、撮像画像における変位量を検出する領域の一例を説明する図である。 図9は、撮像画像における変位量を検出する領域の他の一例を説明する図である。 図10は、実施の形態3に係る軸重計測部の構成を示すブロック図である。 図11は、実施の形態3に係るモニタリングシステムの動作を説明するフローチャートである。 図12Aは、シングルタイヤにおける路面変位量を説明する図である。 図12Bは、ダブルタイヤにおける路面変位量を説明する図である。 図13は、実施の形態4に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。 図14は、実施の形態4に係る軸重計測部の構成を示すブロック図である。 図15は、軸重分布の一例を示す図である。 図16は、変位分布の一例を示す図である。 図17は、実施の形態5に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。 図18は、撮像画像の一例を示す図である。 図19は、記憶部に記憶される軸重テーブルの一例を示す図である。 図20は、実施の形態6に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。 図21は、路面のたわみを説明する図である。 図22は、たわみ分布の一例を示す図である。 図23は、アスファルト舗装の道路の構成を説明する図である。 図24は、たわみ分布の測定を説明する図である。 図25は、実施の形態7に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。 図26は、実施の形態8に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。 図27は、軸重抽出部が記憶している軸重テーブルの一例を示す図である。 図28は、コンクリート舗装路の劣化を説明する図である。
本開示では、車両の走行路を有する構造物(例えば、道路橋や高速道路、舗装道路などのインフラストラクチャー)において、当該構造物上を車両が走行することに起因して発生する劣化や異常のような状態を推定するモニタリングシステムについて説明する。なお、本開示において、走行路も構造物に含まれる。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるものであって、これらにより請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
[1−1.累積被害則]
一般に橋梁の劣化や疲労損傷度を評価する考え方として、累積被害則がある。
図1は累積被害則を説明する図である。図1は、応力範囲の頻度と疲労寿命との関係を示す。累計被害則とは、以下のように考えるものである。部材にかかる応力範囲Δσkに対し、Nk回で部材に劣化や疲労損傷が発生する場合、応力範囲Δσkが1回かかることによる疲労損傷の程度を1/Nkと考える。そして、様々な応力が掛かる状態においてその応力の積算値が疲労損傷条件Zに達した時点で疲労損傷が発生する、と考える。このとき、疲労損傷条件Zは(数1)で表される。
(数1)
n1/N1+n2/N2+・・・nh/Nh+・・・nk/Nk+・・・≧Z
(数1)は、部材に累積した疲労損傷条件Zが、各疲労損傷n1/N1、n2/N2、…の線形和で表せることを示している。
例えば、橋梁を設計する際には、その橋梁上を通行する車両の重量と台数の予測値に基づき、安全性を考慮した上で疲労設計されるのが通常である。そして実験的に又は解析により橋梁に掛かる荷重から応力度を求め、これに基づいて車両が通行することで橋梁に掛かる荷重に起因する応力範囲とその累積値を求めることができる。この応力範囲と累積値から、累積被害則の考えに基づき劣化や疲労損傷の程度を推定することができる。
しかし、橋梁を車両が通行する際に掛かる荷重は、車両が複数の車軸を持つために実際には車両全体の重量ではなく、車軸当りの軸重となる。さらに、橋梁の部材が鋼部材の場合は、荷重による疲労損傷は掛かる応力範囲の3乗および繰り返し回数の1乗となることが知られている。例えば、10トンの軸重が掛かった場合に比べ、15トンの軸重が掛かった場合の応力範囲は、(15/10)=3.375より3.375倍に相当する。
従って、車軸数が2軸で車両全体の重量が20トンの車両において、軸重が各軸で10トンずつの場合と、軸重が各軸で5トンと15トンの場合では橋梁に与える疲労損傷度合いが異なる。このことから、一律に車両の総重量に基づく応力範囲で荷重による応力を置き換えて累積被害則で評価しては、疲労損傷度合いの推定値に誤差が生じることとなる。
そこで本開示のモニタリングシステムは、橋梁を通行する車両の軸重を計測し、その軸重に対応する応力範囲を用いて累積被害則に基づき橋梁の疲労損傷度合いを評価する。
[1−2.構成]
[1−2−1.モニタリングシステム]
図2は、実施の形態1に係るモニタリングシステムの構成を示す概要図である。
図2に示すように、実施の形態1に係るモニタリングシステム1は、撮像装置200と、軸重計測部300と、状態推定部400とで構成される。モニタリングシステム1は、車両130が走行する走行路101を有する構造物の状態をモニタリングする。実施の形態1では、走行路101がアスファルト路面であり、構造物が橋梁102である場合を一例として説明する。
撮像装置200は、車両130が通過する時点において撮像対象である走行路101を撮像する。撮像装置200は、走行路101上で頻繁に車両130の車輪が通過する地点が撮像されるように予め方向を決めて設置されている。軸重計測部300は、撮像装置200が撮像した撮像画像を用いて、走行する車両130の車軸ごとの荷重(軸重)を計測する。状態推定部400は、軸重計測部300で計測された軸重に基づいて、橋梁102の状態を推定する。
[1−2−2.軸重計測部]
図2に示す通り、軸重計測部300は、画像入力部301と、変位量検出部302と、軸重算出部303を備える。
軸重計測部300は、例えば、マイクロプロセッサ(図示せず。)とメモリ(図示せず。)とを備えるコンピュータ(図示せず。)において、メモリに記憶されたプログラムをマイクロプロセッサが実行することによって実現される。
画像入力部301は、撮像装置200によって撮像された撮像画像の入力を受け付ける。ここでは、例えば、画像入力部301は、4096×2160ピクセルのデジタル画像の入力を受け付ける。また、撮像画像の入力は、無線又は有線による通信、もしくは、記録媒体を介して行われる。
変位量検出部302は、画像入力部301によって受け付けられた車両通過時の走行路101が撮像された撮像画像を用いて、車両走行によって走行路101に軸重が加えられたことによってその走行路101の表面近くに生じる変位に対応した、その撮像画像における変位量を検出する。
言い換えると、変位量検出部302は、画像入力部301によって受け付けられた複数の撮像画像のうち、走行路101に変位が生じていない撮像画像と、走行路101に変位が生じている撮像画像とを比較することで、変位量を検出する。画像間における変位量の検出は、ブロックマッチングや相関法やオプティカルフローを用いることで実現可能である。この変位量は、例えば、比較対象となる画像間における、走行路101上の同一地点に対応する画素位置の差を示す画素数として算出される。また、変位が生じていない撮像画像は、予め荷重対象が存在しない状態で撮像された撮像画像であっても良いし、時間的に連続して撮像された複数の撮像画像において、画像変化量が一定以下である撮像画像であっても良いし、画像認識処理により、荷重対象が存在しないと判定された撮像画像であっても良い。
軸重算出部303は、変位量検出部302が検出した走行路101の変位量から通過した車両の軸重を算出する。具体的には、軸重算出部303は、走行路101に車輪の軸重が加えられたことに起因して走行路101に変位が生じる場合における、軸重と変位量との関係を示す関係式、及び、この関係式で用いられる係数である変位係数を用いて軸重を算出する。軸重算出部303は、関係式と変位係数を、予め記憶している。
一般に、軸重w(kg)は、変位量d(画素数)の関数fとして、w=f(d)の式で表現される。本開示では、関数fを一次式で近似して取り扱う。軸重算出部303は、変数をd、変位係数をαとして表わされる一次式w=αdを関係式として記憶している。
この変位係数αは、走行路101を構成するアスファルト等の種類、組成によって異なる。予め軸重が既知である車両を走行路101上で走行させ、軸重と車両走行時の走行路101の変位量の関係を調査することにより、変位係数αを事前に確定させ、軸重算出部303に記憶させておく。変位量検出部302は、走行路101の変位量を検出すると、その変位量を通過車両の軸重に換算し、換算された軸重を状態推定部400に出力する。
[1−2−3.状態推定部]
図2に示す通り、状態推定部400は、軸重積算部401と、状態分析部402を備える。
状態推定部400は、例えば、マイクロプロセッサ(図示せず。)とメモリ(図示せず。)とを備えるコンピュータ(図示せず。)において、メモリに記憶されたプログラムをマイクロプロセッサが実行することによって実現される。
軸重積算部401は、軸重算出部303で算出された軸重を、その大きさで分類する。例えば、軸重積算部401は、1ビンの幅を1トンとし、軸重算出部303から得た軸重を各ビンに分類して軸重のヒストグラム(軸重分布)を生成する。
状態分析部402は、軸重積算部401で生成された軸重分布を分析し、走行路101を有する橋梁102の状態(特に車両130から掛かる軸重の影響による状態)を分析する。状態推定部400は、橋梁102の状態から橋梁102の劣化度合を推定し、さらに橋梁102の劣化度合から橋梁の補修要否および補修時期を判定する。
上記構成のモニタリングシステム1が行う動作について、以下、図面を参照しながら説明する。
[1−3.動作]
図3は、実施の形態1に係るモニタリングシステム1の動作を説明するフローチャートである。
撮像装置200は、予め決められた位置、方向に設置され、走行路101の画像を撮像し続ける。撮像装置200は、撮像した撮像画像を軸重計測部300に出力する。すなわち、軸重計測部300は、撮像画像を取得する(ステップS900)。画像入力部301は、撮像装置200から出力される撮像画像を変位量検出部302に出力する。
変位量検出部302は、走行路101に変位が発生していない撮像画像(以下、「撮像画像B」と呼ぶ。)と、画像入力部301から出力される撮像画像との比較を行い、走行路101の変位量を検出する(ステップS901)。変位量検出部302は、画像入力部301が撮像画像Bを取得していない場合は、画像入力部301によって撮像画像Bが取得されるまで待ってから、この変位量の検出を行う。なお、画像入力部301は、撮像画像Bを予め取得していてもよい。変位量検出部302は、走行路101に変位量が生じたことを検出した場合には、その変位量を軸重算出部303に出力する。
軸重算出部303は、変位量検出部302が検出した変位量からその変位の原因となった車両130の軸重を算出する(ステップS902)。
図4は、走行路の変位量と軸重の関係を説明する図である。
図4は、軸重算出部303が変位量から軸重を換算する際に用いる一次式w=αdをグラフで表したものである。ここで、wは軸重であり、dは変位量であり、αは傾きを示す変位係数である。また、図4において、横軸は軸重、縦軸は変位量(画素数)を示す。図4において、変位量がマイナスの値を示すほど、走行路101が車両130の軸重により沈み込んでいることを示す。
軸重算出部303は、予め1次式w=αdを記憶しておき、この1次式を用いて変位量検出部302が検出した変位量から車両130の軸重を算出する。なお、走行路101の変位量から軸重を算出する方法は、1次式を用いる方法に限定されない。例えば、予め変位量と軸重の関係を示すテーブルを記憶しておき、テーブルを用いて変位量を軸重に換算するとしてもよい。軸重算出部303は、算出した軸重を状態推定部400に出力する。
状態推定部400において、軸重積算部401は、軸重計測部300より出力された軸重を、例えばある幅のビンごとに分類して軸重分布を生成する(ステップS903)。
図5は軸重積算部401が生成する軸重分布の一例を示す図である。図5の軸重分布に示すように、横軸は軸重を示し、縦軸は軸重の頻度を示す。
状態分析部402は、軸重積算部401において得られた軸重分布から橋梁102の状態を推定する。状態分析部402は、図1に示す累積被害則を用いて、橋梁102の疲労寿命を算出する。状態分析部402は、算出した疲労寿命より、劣化や疲労損傷度合などの状態を推定する(ステップS904)。状態分析部402は、例えば、疲労寿命と劣化や疲労損傷の程度と、点検時期、補修要否および補修時期を対応させたテーブルを備える。そして、状態分析部402は、テーブルと算出した疲労寿命から橋梁102の疲労損傷の程度、点検時期、補修要否および補修時期を抽出し、抽出した結果を推定結果として出力する(ステップS905)。
[1−4.効果等]
本開示のモニタリングシステム1は、軸重計測部300と、状態推定部400とを備える。軸重計測部300は、車両130が通過する走行路101を有する橋梁102の所定の地点において、車両130の通過時の走行路101が撮像された撮像画像(第1撮像画像)から走行路101の変位量(路面変位)を検出し、変位量と変位係数から、車両130の軸重を算出する。また、状態推定部400は、軸重計測部300が算出した軸重から軸重分布を生成し、軸重分布を用いて、橋梁102の劣化度合を推定する。
これにより、車両130が通行する走行路101が撮像された撮像画像から、累積被害則に基づき橋梁102の疲労損傷度合いを評価することができる。従って、橋梁102の劣化、疲労損傷の程度を精度良く推定するために各種計測器などを設置することがないので、コスト、手間を削減することが可能となる。
なお、実施の形態1においては、橋梁102の劣化、疲労損傷度合いを評価する手法として累積被害則を例に説明を行ったが、評価手法はこれに限るものではない。橋梁102に掛かる荷重を元に劣化、疲労損傷を推定する他の手法を用いてもよい。他の手法においても本実施の形態で述べた軸重を利用する方法が有効であることは言うまでもない。
また、軸重の大きさによる疲労損傷への影響について鋼部材の例を挙げたが、疲労損傷を評価すべき部材はこれに限るものではない。例えば道路橋の床版など他の部材の評価に対しても本実施の形態で述べた軸重を利用する方法が有効であることは言うまでもない。
また、実施の形態1においては、変位量と軸重の関係式を1次式で表現したが、例えば関係式を2次以上の高次の関数で表現しても構わない。
また、実施の形態1においては、予め軸重が既知の車両を使って事前に変位係数αを確定させる方法を説明したが、確定方法はこれに限るものではない。例えば多層弾性理論を応用した解析方法やシミュレーションによって事前に変位係数αを確定させてもよい。もしくは、走行路101に近い別の構造物の別の走行路で確定させた結果を変位係数αとして流用してもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2では、変位量検出部が、撮像画像の走行路101において、特定の範囲の領域の撮像画像から路面変位を検出する場合について説明する。実施の形態2のモニタリングシステムは、実施の形態1のモニタリングシステム1と軸重計測部の構成が異なるので、軸重計測部を中心に、図面を参照しながら説明する。
[2−1.構成]
図6は、実施の形態2における軸重計測部310の構成を示すブロック図である。図6において、実施の形態1の軸重計測部300(図2参照)と同じ動作を行う構成要素に関しては、同符号を付与し、説明を省略する。
図6に示される通り、軸重計測部310は、実施の形態1における軸重計測部300(図2参照)に対し、一部の機能が変更された構成となっている。具体的には、荷重位置検出部314を追加し、さらにこの追加に伴い変位量検出部302を新たに変位量検出部312としている。従って、ここでは、荷重位置検出部314と変位量検出部312を中心に説明する。
荷重位置検出部314は、車両130の走行路101が撮像された複数の撮像画像から、車両130の車輪部分を検出し、走行路101において、車輪と近接する領域の撮像画像上の座標を出力する。
変位量検出部312は、荷重位置検出部314から出力される座標をもとに、画像入力部301によって受け付けられた複数の撮像画像のうち、走行路101内の特定の領域に変位が生じていない撮像画像と、走行路101内の特定の領域に変位が生じている撮像画像とを比較する。これにより、変位量検出部312は変位量を検出する。
[2−2.動作]
図7は、実施の形態2に係るモニタリングシステムの動作を説明するフローチャートである。図7において、図3のフローチャートと同じ動作を行うステップには同符号を付与し、説明を省略する。
荷重位置検出部314は、画像入力部301によって受け付けられた複数の撮像画像内で車両130の車輪に相当する部分を画像処理により検出する。車輪を検出する方法として、テンプレートマッチングによって車輪を検出する方法を用いてもよい。テンプレートマッチングでは、車輪の形状に合わせたテンプレートを予め荷重位置検出部314に格納しておき、そのテンプレートと撮像画像とを比較する。また、車輪の形状が円形であることを利用して、円形のオブジェクトを画像内から探索する方法を用いてもよい。また、事前に多数の車輪の映像を機械学習で学習させておき、人工知能により画像から車輪を検出する方法などを用いてもよい。荷重位置検出部314は、車輪を検出した後、車輪と走行路101の接する部分の画像上の座標を検出する。すなわち、荷重位置検出部314は、撮像画像内で荷重位置を検出する(ステップS906)。
図8は撮像画像における変位量を検出する領域の一例を説明する図である。図9は撮像画像における変位量を検出する領域の他の一例を説明する図である。
図8のように、画像の下側が走行路101となる撮像画像を撮像するように撮像装置200が設置されていたとする。荷重位置検出部314は、車輪131を検出した後、その略中心を通る軸が走行路101の領域と接する地点110を、車輪131と走行路101の接する位置とする。そして、荷重位置検出部314は、この位置の画像上の座標を求めて出力する。
変位量検出部312は、荷重位置検出部314から出力された座標をもとに設定した撮像画像上の特定の領域から走行路101の変位量を検出する(ステップS911)。例えば、変位量検出部312は、変位量を検出する領域として、例えば図8の領域111のように、地点110の直下、もしくはその近辺に特定の領域を設けてもよい。また、図9に示すように、変位量検出部312は、変位量を検出する領域として、複数の領域112のように、地点110の下方向の範囲に特定の領域を設けてもよい。
図8の領域111を用いる場合、最も軸重の影響を受ける部分の変位を検出することとなるため精度の高い変位検出が期待できる。しかし、その反面、何らかの理由でノイズが混入した場合には、変位の検出が出来ない場合がありうる。これに対して、図9の複数の領域112を用いる場合は、複数の領域112で得られた変位を平均化することで、ノイズに強い変位検出が可能となる。またどのように変位を検出する領域を設定するとしても、軸重の影響を最も受け易い車輪131の直下の領域付近に限定して走行路101の変位を検出することができる。そのため、車両の軸重値との相関の高い変位量を検出することができる。
また、変位の発生にはある程度の時間遅れが存在する。そのため、例えば変位量を検出する領域111もしくは複数の領域112を、地点110に対して車両130の進行方向の後方側に寄せて設定することも有効である。
[2−3.効果等]
以上のように、実施の形態2において、軸重計測部310は、車両130の車輪131を検出し、撮像画像の走行路において、車輪131に近接する領域の撮像画像から路面変位を検出する。軸重の影響を最も受け易い車輪131の直下、もしくはその付近の領域から路面変位を検出することから、車両130の軸重との相関の高い変位量を得ることができる。従って、橋梁102の劣化、疲労損傷の程度をより精度良く推定することが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3における軸重計測部は、軸重算出部が走行車両における車輪当たりのタイヤ数に応じて軸重を算出する。実施の形態3のモニタリングシステムは、実施の形態1のモニタリングシステム1と軸重計測部の構成が異なるので、軸重計測部を中心に、図面を参照しながら説明する。
以下、この詳細について、図面を参照しながら説明する。
[3−1.構成]
図10は、実施の形態3における軸重計測部320の構成を示すブロック図である。図10において、実施の形態2の軸重計測部310(図6参照)と同じ動作を行う構成要素に関しては、同符号を付与し、説明を省略する。図10に示される通り、軸重計測部320は、実施の形態2における軸重計測部310に対し、一部の機能が変更された構成となっている。具体的には、タイヤ数検出部325を追加し、さらにこの追加に伴い軸重算出部303を新たに軸重算出部323としている。従って、ここでは、タイヤ数検出部325と軸重算出部323を中心に説明する。
タイヤ数検出部325は、車両の走行路101が撮像された複数の撮像画像から、車両の車軸当たりのタイヤ数を検出する。ここで車輪には、一般にシングルタイヤ、ダブルタイヤと呼ばれる種類がある。シングルタイヤでは車軸にタイヤが2本、ダブルタイヤでは車軸にタイヤが4本装着されている。タイヤ数検出部325は、撮像画像から車輪当たりのタイヤ数を判別し、その結果を出力する。
軸重算出部323は、変位量検出部322から出力された変位量と、タイヤ数検出部325から供給されたタイヤ数から軸重値を算出する。
上記構成の軸重計測部320が行う動作について、以下、図面を参照しながら説明する。
[3−2.動作]
図11は、実施の形態3に係るモニタリングシステムの動作を説明するフローチャートである。図11において、図7のフローチャートと同じ動作を行うステップには同符号を付与し、説明を省略する。
タイヤ数検出部325は、画像入力部301によって受け付けられた複数の撮像画像内から走行車両の車輪に相当する部分を画像処理により検出する。タイヤ数検出部325は、荷重位置検出部314と同様の方法で、車輪の検出を行う。タイヤ数検出部325は、検出した車輪の画像から車輪当たりのタイヤ数を検出する(ステップS907)。
車輪のタイヤ数を検出する方法として、テンプレートマッチングによってタイヤ数を検出する方法を用いてもよい。テンプレートマッチングでは、車輪の種類の形状に合わせたテンプレートを予めタイヤ数検出部325に格納しておき、そのテンプレートと撮像画像とを比較する。また、車輪の形状からダブルタイヤのオブジェクトを画像内から探索する方法を用いてもよい。また、事前に多数の車輪の映像を機械学習で学習させておき、人工知能により画像から車輪のタイヤ数を検出する方法などを用いてもよい。タイヤ数検出部325は、車輪のタイヤ数の検出結果を、軸重算出部323に出力する。
軸重算出部323は、タイヤ数検出部325が検出した車輪のタイヤ数に従って、変位量から軸重を算出する(ステップS912)。
まず、車輪のタイヤ数による路面変位の違いについて図12Aおよび図12Bを用いて説明する。図12Aはシングルタイヤにおける路面変位量を説明する図である。図12Bはダブルタイヤにおける路面変位量を説明する図である。
図12Aに示すように、例えば、軸重が10トンの車両において、片側の車輪の輪荷重は理想的には5トンとなる。車輪がシングルタイヤの場合は、5トンの荷重が1つのタイヤ132から走行路の路面に掛かり、路面変位は変位113のようになる。これに対して、図12Bに示すように、車輪がダブルタイヤの場合は、5トンの輪荷重が2つのタイヤ133、134から走行路の路面に掛かる。これは、車輪についているタイヤ数が増えると、タイヤ当たりにかかる荷重が減り(圧力が小さくなり)、路面変位も小さくなることによる。この場合の走行路の路面変位は、タイヤ133から掛かる2.5トンの荷重による変位114と、タイヤ134から掛かる2.5トンの荷重による変位115が合成された変位116となる。
図12Aおよび図12Bに示すように、走行路の変位は、軸重、もしくは輪荷重が同じであってもシングルタイヤに比べてダブルタイヤのほうが小さくなる。このことから、車輪のタイヤ数に応じて変位量から軸重に換算する際の変位係数を変更すれば、軸重の推定精度を向上させることができる。
軸重算出部323は、例えば、一次式w=αdを用いて軸重を算出する場合、車輪のタイヤ数により、変位係数αを変更する。軸重算出部323は、車輪がシングルタイヤの場合は変位係数αを用いる。ダブルタイヤの場合はシングルタイヤに対して荷重点が分散し、変位が小さくなる。そのため、軸重算出部323は、変位係数αに所定値γ(以降、タイヤ係数γと称す)を乗算して新たな変位係数βを生成し、一次式w=βdを用いて軸重を算出する。
例えば、予め軸重が既知のシングルタイヤを有する車両とダブルタイヤを有する車両を走行路で走行させて、その際の走行路101の変位を実験的に求め、γ=(車輪がシングルタイヤの場合の変位)/(車輪がダブルタイヤの場合の変位)の式からタイヤ係数γを求めてもよい。また、道路舗装構造を例えば多層弾性理論を用いてモデル化し、荷重が掛かる箇所と荷重の大きさを変えてシミュレーションを行った結果より求めた数値をタイヤ係数γとして用いてもよい。
[3−3.効果等]
以上のように、実施の形態3では、軸重算出部323は、車輪当たりのタイヤ数を検出するタイヤ数検出部325をさらに備え、タイヤ数に応じて、路面変位から軸重を算出する。
これにより、軸重推定の精度を向上することが可能となる。従って、橋梁の劣化、疲労損傷の程度をより精度良く推定することが可能となる。
なお、シングルタイヤ、ダブルタイヤにおいて、車輪の接地面積により路面に掛かる圧力が変化する。そのため、路面変位量も変化する。このことから、タイヤ数検出部325は、タイヤ数に加え、タイヤが接地している範囲やタイヤの種類を検出してもよい。そして、軸重算出部323は、タイヤ数とタイヤが接地している範囲やタイヤの種類に応じて変位係数αを変更してもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4における軸重計測部は、軸重算出部において変位係数αを自動で算出し、更新する。以下、この詳細について、図面を参照しながら説明する。
[4−1.構成]
図13は、実施の形態4に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。図13において、実施の形態1のモニタリングシステム1(図2参照)と同じ構成要素には同符号を付与し説明を省略する。
図13に示すように、モニタリングシステム4は、軸重計500と、撮像装置200と、軸重計測部330と、状態推定部400とを備える。
図13において、ゲート103は、橋梁102の走行路101と繋がる走行路121上の、車両の入退出口である。軸重計500は、ゲート103付近に設置され、ゲート103を通過する車両130の軸重を測定する。なお、ゲート103は、道路が高速道路である場合は、料金所であることが通常であるが特にこれに限るものではない。またゲート103自体が存在することも必須ではない。
図14は、実施の形態4における軸重計測部330の構成を示すブロック図である。図14において、実施の形態3の軸重計測部320(図10参照)と同じ動作を行う構成要素に関しては、同符号を付与し、説明を省略する。
図14に示される通り、軸重計測部330は、実施の形態3における軸重計測部320に対し、一部の機能が変更された構成となっている。具体的には、軸重計500が計測したデータを受けて動作する軸重分布生成部336を追加し、さらにこの追加に伴い軸重算出部323を新たに軸重算出部333としている。
軸重計500は、走行路121に埋設され、ゲート103を通過して走行路101に入る車両130の軸重を計測する。軸重計500は、例えばロードセルを備えた重量計である。軸重計500は車両130の軸重を計測するたびに、その結果を軸重分布生成部336に出力する。軸重計500から軸重分布生成部336への入力は、無線または有線による通信を介して行われる。
軸重分布生成部336は、軸重計500が計測した軸重を、その大きさで分類する。例えば、軸重分布生成部336は、1ビンの幅を1トンとし、受信した軸重を各ビンに分類してヒストグラム(以降、これを軸重分布と称す)を作成する。軸重分布生成部336は、軸重計500が計測する軸重を、順次、分類し積算する。軸重分布生成部336は、所定期間蓄積して生成した軸重分布を軸重算出部333に出力する。
軸重算出部333は、変位量検出部322から出力された走行路101の変位量を、その大きさで分類する。例えば、軸重算出部333は、1ビンの幅を1画素とし、変位量検出部322から出力された変位量を各ビンに分類してヒストグラム(以降、これを変位分布と称す)を作成する。軸重算出部333は、変位量検出部322から出力される変位量を順次、分類し積算する。ここで、軸重算出部333は、タイヤ数検出部325が検出した車輪のタイヤ数から、実施の形態3で説明したタイヤ係数γを取得する。そして、軸重算出部333は、路面変位の発生のもととなった車輪がダブルタイヤであった場合には、変位量検出部322から供給された変位量にタイヤ係数γを乗算した変位量を変位分布生成に用いる。これは同じ軸重でもシングルタイヤとダブルタイヤとで発生する変位量が異なるための措置である。軸重算出部333は、軸重分布生成部336から出力された軸重分布と、生成した変位分布とから、軸重算出に用いる変位係数を算出し、更新する。
上記構成の軸重計測部330が行う動作について、以下、図面を参照しながら説明する。
[4−2.動作]
軸重分布生成部336が生成する軸重分布は、橋梁102に繋がる走行路121に入ってくる複数車両の軸重から生成した軸重分布である。このとき、ゲート103から車両130の進行方向に繋がる走行路が、途中に分岐等を有することなく、橋梁102上の走行路101だけであれば、ゲート103を通過した車両は走行路101を通過する。この場合、軸重分布生成部336が生成した軸重分布は、走行路101を通過する複数車両の軸重分布と同じと解釈できる。
図15は、軸重分布の一例を示す図である。図16は、変位分布の一例を示す図である。図15において、横軸は軸重、縦軸は軸重の頻度を示す。また、図16において、横軸は変位、縦軸は変位の頻度を示す。
例えば、軸重分布生成部336が生成する軸重分布が図15のような形であるとすると、軸重分布生成部336が生成する軸重分布の形状と、軸重算出部333が生成する変位分布の形状は、1ビンの単位は異なるが略一致することが予想される。この時、例えば、軸重算出部333は、図15の軸重分布の形状と図16の変位分布の形状とでマッチングをとる。そして、軸重分布の軸重軸の各ビンと変位分布の変位軸の各ビンとの対応関係がわかれば、軸重分布と変位分布から軸重算出するための変位係数αを求めることができる。
例えば、軸重分布において最大頻度となるビンの軸重D1と、変位分布において最大頻度となるビンの変位d1が対応するならば、α=D1/d1より変位係数αを算出できる。
なお、2つの分布のマッチングを取る方法として、例えば両者の縦軸、横軸をそれぞれの最大値で正規化した後、片方の分布の大きさと位置を少しずつ変えながら差分を取り、その差分の二乗和が最小になる条件を探索する等の既知の手法を用いればよい。
また、上記の説明においては、ゲート103から車両の進行方向に繋がる走行路は、途中に分岐等を有することなく、橋梁102上の走行路101だけを仮定して説明を行った。途中に分岐や合流があった場合、多数台の車両の軸重を計測することにより、走行路101を含めた周辺地域の交通特性を反映した軸重分布を生成して、変位係数αを求めてもよい。このとき、1箇所のゲート103で計測された軸重だけでなく、走行路101の周辺地域に設置された他の軸重計で計測された軸重を軸重分布生成部336に入力させ、軸重分布に反映させることで、より周辺地域の交通特性を反映した軸重分布を得てもよい。さらに、軸重分布生成部336は、走行路101と周辺に設置された各軸重計との位置関係や、交通流量、交通特性を考慮して、各軸重計の測定結果にそれぞれ異なる重みを付けて軸重分布を生成してもよい。
[4−3.効果等]
以上のように、実施の形態4のモニタリングシステム4において、軸重計測部330は、走行路101に繋がる走行路121(他の走行路)に配置された軸重計500が計測した軸重を蓄積して軸重分布(他の軸重分布)を生成し、路面変位を蓄積して変位分布を生成する。そして、軸重計測部330は、生成した軸重分布と変位分布を用いて、変位係数αを算出し更新する。
これにより、予め軸重が既知の車両を用いて変位係数αを決める必要が無い。従って、システムの初期設定が簡便になり、また長期に利用する場合のメンテナンスも同じく簡便になる。
また、走行路101の経年変化や疲労損傷により軸重と変位の関係が変わることがあっても、本方法を用いれば自動で変位係数αを更新することも可能である。
また、算出した変位係数αの時間的な変化を観察すれば、軸重に対する走行路101の変位量の変化をモニタリングすることが可能である。一般に道路舗装は、劣化および疲労損傷が発生すると、車両通行時の変位が拡大することが知られている。つまり、同じ軸重に対して路面変位が拡大する。すなわち、変位計数αが小さくなる傾向がみられれば劣化が進行していると予測できる。このことから、変位係数αを算出し、その経年変化をモニタリングすることで、走行路101の舗装の劣化および疲労損傷度合いを知ることも可能である。
また、実施の形態4では、軸重計500を入口のゲート103付近に設置したが、走行路101に繋がるいずれかの箇所に設置してもよい。軸重計500として、重量マットを用いてもよい。
また、実施の形態4では、軸重分布と変位分布を生成するためのサンプルデータ数が増えれば、各分布の誤差は平均化される。そのため実施の形態4において、実施の形態2ならびに実施の形態3で説明した車輪と橋梁102の接する部分の検出やタイヤ数の検出を行わない構成としてもよい。
(実施の形態5)
実施の形態5では、走行する車両の識別情報を用いて、軸重を算出するモニタリングシステムについて説明する。
以下、この詳細について、図面を参照しながら説明する。
[5−1.構成]
図17は、実施の形態5に係るモニタリングシステムの全体の構成を示す概要図である。なお、実施の形態1のモニタリングシステム1(図2参照)と同じ動作を行う構成要素には、同じ番号を付与して説明は省略する。
図17に示すように、モニタリングシステム5は、撮像装置200、201、202と、軸重計測部340と、状態推定部400と、軸重登録部510と、軸重抽出部520と、記憶部600とを備える。軸重計測部340は、画像入力部301と、変位量検出部302と、軸重算出部343とを備える。軸重登録部510は、画像入力部301と、車両識別部511と、情報登録部512とを備える。軸重抽出部520は、画像入力部301と、車両識別部511と、軸重特定部521とを備える。
軸重計測部340は、走行路101に繋がる走行路121に設置された撮像装置200が撮像した撮像画像から、車両130の軸重を算出する。そして、軸重計測部340は、その軸重を情報登録部512に出力する。なお、情報の送信は有線による通信でも無線通信でも構わない。
軸重登録部510は、走行路101に繋がる走行路121に設置された撮像装置201が撮像した撮像画像から、車両130を識別する識別情報を抽出し、軸重計測部340が計測した軸重と識別情報を対応付けて記憶部600に登録する。車両識別部511は、撮像装置201が撮像した撮像画像から車両を識別する識別情報を抽出する。情報登録部512は、車両識別部511が識別した車両130の識別情報と軸重算出部343から出力された軸重を対応付け、記憶部600が記憶する軸重テーブルに登録する。なお、記憶部600へのアクセスは、有線による通信でも無線通信でも構わない。
軸重抽出部520は、走行路101に設置された撮像装置202が撮像した撮像画像から、車両130を識別する識別情報を抽出し、抽出した識別情報を用いて、記憶部600が記憶する軸重テーブルから車両130の軸重を抽出する。軸重特定部521は、車両識別部511が識別した識別情報を用いて、記憶部600が記憶する軸重テーブルから車両130の軸重を特定する。そして、軸重特定部521は、その軸重を状態推定部400に出力する。なお、記憶部600へのアクセスは、有線による通信でも無線通信でも構わない。
記憶部600は、識別情報と車両の軸重を対応付けた軸重テーブルを記憶する。
[5−2.動作]
図18は、撮像装置201と撮像装置202が撮像する撮像画像の一例を示す図である。撮像装置201、202は、通行する車両130を識別するための識別情報を得るに適切な画像を得るため、例えば、斜め前方から車両130を、構図140のように撮像する。構図140において、車両130のナンバープレート135を撮像することができる。これにより、ナンバープレート135に記載の車両番号を車両の識別に利用できる。本実施の形態では、車両を識別する識別情報を車両番号とする。
車両識別部511は、撮像装置201が撮像した撮像画像から画像処理によって車両130のナンバープレート135を検出する。そして、車両識別部511は、ナンバープレート135に記載された車両番号を車両130の識別情報として抽出する。
軸重登録部510の情報登録部512は、軸重算出部343が算出した車両130の軸重と、車両識別部511が識別した車両番号を関連付けて記憶部600の軸重テーブルに記憶する。なお、軸重と車両番号を関連付けるためには、測定した軸重がその車両の軸重であることを判別する必要がある。そのために、例えば、予め走行路上の領域141が軸重計測部340で軸重を計測する領域となるように、撮像装置200の位置と方向を定めて設置しておく。軸重計測部340は、領域411の画像を用いて、軸重を計測する。この場合、情報登録部512は、軸重算出部343が軸重を出力したタイミングと略同時に車両識別部511が抽出した車両番号を関連付けて記憶部600に登録すればよい。そのために、軸重計測部340と軸重登録部510は図示しない信号線で接続され、両者の時計は略同期しているものとする。なお、軸重計測部340は、車両識別部511と情報登録部512を備え、1つの撮像装置で撮像した撮像映像で上記処理を行ってもよい。
また、前後に別の車両が存在し、構図140内に複数のナンバープレートが写っている場合には、領域141に対して車両の走行方向側に最も近い位置に存在するナンバープレートを探索してもよい。そして、そこに記載の車両番号と軸重を関連付けるようにしてもよい。なお、車両番号と軸重を関連付ける方法については、他にもセンサーで車両の領域141と車両の位置やサイズの関係を検出して関連付ける方法など他にも複数の方法が考えられるが、どの方法を用いても構わない。
図19は、記憶部に記憶される軸重テーブルの一例を示す図である。図19に示すように、軸重テーブル601は、1つの車両IDを付与した上で車両番号と軸重を関連付けて格納している。車両が複数の車軸を持つ場合は、軸重を計測された順、つまり前輪から順に車両IDと軸重が上段から順に記憶されるとしてもよい。情報登録部512は、常時もしくは特定のタイミングで軸重テーブル601の更新を行う。
軸重抽出部520の車両識別部511は、撮像装置202が撮像した撮像画像から画像処理によって車両130のナンバープレート135を検出し、ナンバープレート135から識別情報として車両の車両番号を抽出する。そして、その車両番号と記憶部600に記憶されている軸重テーブル601を照合し、撮像装置202が撮像した車両130の軸重を特定する。軸重抽出部520は、特定した軸重を状態推定部400に出力する。
状態推定部400は、軸重抽出部520から得た軸重を元に橋梁102の状態を推定する。
[5−3.効果等]
以上の通り、実施の形態5のモニタリングシステム5は、軸重計測部340と、軸重登録部510と、軸重抽出部520と、状態推定部400とを備える。軸重計測部340は、車両130が通過する走行路121の所定の地点において、車両130の通過時の走行路121が撮像された撮像画像(第1撮像画像)から走行路121の変位量(路面変位)を検出し、路面変位と変位係数から、車両130の軸重を算出する。軸重登録部510は、車両130が通過する走行路121の所定の地点において、車両130の通過時の走行路121が撮像された撮像画像(第2撮像画像)から車両130の識別情報を識別し、軸重計測部340が算出した軸重と識別情報を対応付けて軸重テーブル601に登録する。軸重抽出部520は、走行路121に繋がる走行路101(他の走行路)で車両130が撮像された撮像画像(第3撮像画像)から車両130の識別情報を識別し、軸重テーブル601から識別情報に対応する軸重を特定し、特定した軸重を出力する。状態推定部400は、軸重抽出部520が出力した軸重を用いて、走行路101を有する橋梁102の劣化度合を推定する。
これにより、軸重を路面の変位量から算出する機能を備えなくても軸重を算出することが可能となる。言い換えると、軸重を路面の変位量から算出する機能を備えた軸重計測部を評価対象の橋梁ごとに設置する必要がない。例えば、高速道路のように入ってくる車両が必ず料金所などのゲートを通過するのが前提の構造物においては、ゲートごとに軸重計測部340と軸重登録部510とを設置しておき、評価したい橋梁102には軸重抽出部520のみを設置するだけで、橋梁102の評価を行うことができる。そのため、トータルでの設置コストを削減することが可能となる。
なお、実施の形態5においては、撮像装置200、201、軸重計測部340、および軸重登録部510が、走行路上では撮像装置202と軸重抽出部520より、車両130の走行方向の手前側に設置されていることを想定して説明した。しかし、本実施の形態はこれに限るものではない。撮像装置200、201、軸重計測部340、および軸重登録部510が、走行路上では撮像装置202と軸重抽出部520より、車両130の走行方向の奥側に設置されていても構わない。その場合は、軸重抽出部520が車両130を識別しても、その車両番号に関連する情報はまだ軸重テーブル601に存在しない。そのため軸重抽出部520は、車両番号に関連した情報が軸重テーブル601に存在しない場合は、例えば一定期間を空けて定期的に軸重テーブル601を参照するようにし、車両番号に関連した情報が軸重テーブル601に登録された後に、車両番号に対応する軸重を特定し、その軸重を状態推定部400に出力するようにすればよい。
また、実施の形態5において、例えば実施の形態2の軸重計測部310のように、走行車両の車輪位置を検出し、その位置に応じて走行路の変位を検出する構成としてもよい。その場合、車輪の直下に近い領域から求めた精度良くかつ安定して軸重を得ることができる。さらに、実施の形態3と同様に車輪のタイヤ数を考慮して軸重を算出する機能を追加してもよい。その場合、算出する軸重の精度をより向上することができる。
なお、本開示のモニタリングシステムは、橋梁の評価だけでなく、道路やその舗装など別の構造物の評価にも利用できる。例えば、高速道路も含めて道路上にはトラフィックカウンターと呼ばれる車両計数装置が多く設置されている。これは道路を通行する車両の台数や種類をカウントし、交通流量の調査やそれに基づく道路の整備、補修計画に利用するためである。特に撮像装置を備えた画像式のトラフィックカウンターでは、撮像した画像の通過車両のナンバープレートから車両番号を読み取る機能を有しているものが多い。例えば、この画像式のトラフィックカウンターに、実施の形態5に示した車両番号から軸重値を得る機能を追加すれば、通行車両の台数と種類の情報以外に、それら車両の軸重まで調査できる。従って、道路に掛かる負荷である軸重の精度の高いデータを得ることができ、トラフィックカウンターを設置した路線や周辺の道路インフラの劣化、疲労損傷の予測や、今後の道路整備計画の参考データに利用できる。この際、劣化の推定には累積被害則が利用できるが、これに限るものではない。
また、既存のトラフィックカウンター設置点に、実施の形態1の軸重計測部300に情報登録部512を搭載した軸重計測部を併置してもよい。そして、トラフィックカウンターに装備される撮像装置と車両番号検出機能を利用し、この軸重計測部に、車両番号と軸重を関連付けた情報を生成する機能を持たせる構成にしてもよい。もしくはトラフィックカウンターに装備される撮像装置自体を路面の変位を観測する手段に流用してもよい。
また、軸重計測部340は料金所等の入口ゲートに設置してもよい。これにより、道路に入場する全ての車両の軸重を把握でき、より精度の高い劣化、疲労損傷の評価ができる。また、車両を特定する方法は、必ずしも車両番号を用いる方法に限る必要はなく、さらに軸重登録部510を用いて自動で行う方法に限る必要もない。例えば、作業員が目視や撮像画像によって車両番号や車種、色などを特定し、その情報を軸重抽出部520に入力してもよい。もしくは、作業員が軸重算出部343の出力を図示しない表示装置等で読み取って、走行路101を走行する車両の軸重を状態推定部400に入力してもよい。このようにすれば、撮像装置201ならびに軸重登録部510と、撮像装置202ならびに軸重抽出部520、記憶部600を省略できる。
また、走行車両を識別する方法として、車両番号を撮像装置で読み取って認識する構成を説明した。しかし、例えば、道路上に設置されたETC(Electronic Toll Collection System)などのITS(Intelligent Transport Systems)の機能を利用して、走行車両から無線を介して識別情報を検出して、特定の車両を識別する方法を用いてもよい。
また、識別情報が抽出できない車両が通過した場合に備えて、軸重抽出部520の代わりに、橋梁に実施の形態1における軸重計測部300を設置してもよい。
(実施の形態6)
実施の形態6におけるモニタリングシステムは、走行車両の軸重と走行路の変位量を用いて、舗装道路の劣化、疲労損傷を評価する。
以下、この詳細について、図面を参照しながら説明する。
[6−1.構成]
図20は、実施の形態6に係るモニタリングシステム6の全体の構成を示す概要図である。図20において、実施の形態5のモニタリングシステム5と同様の動作を行う構成要素については、同符号を付与し、説明を省略する。
図20において、走行路150および走行路151には、アスファルト舗装がなされているものとする。
モニタリングシステム6は、撮像装置200〜203と、軸重計測部340と、軸重登録部510と、軸重抽出部520と、たわみ計測部530と、状態推定部410と、記憶部600とを備える。
軸重抽出部520の軸重特定部522は、特定した軸重をたわみ計測部530に出力する。
たわみ計測部530は、走行路151において、撮像装置203が撮像した撮像画像を用いて、走行路151上を走行する車両130の車輪の荷重によって生じる変位を複数箇所で計測する。実施の形態6では、複数箇所で計測して取得する連続的に発生する変位を以下、たわみと称す。たわみ計測部530は、計測したたわみをたわみ分布として出力する。
たわみ計測部530は、例えば、マイクロプロセッサ(図示せず。)とメモリ(図示せず。)とを備えるコンピュータ(図示せず。)において、メモリに記憶されたプログラムをマイクロプロセッサが実行することによって実現される。
状態推定部410は、たわみ計測部530が出力した、たわみ分布から走行路151の舗装の状態(劣化、疲労損傷やその箇所)を推定する。
[6−2.たわみ計測部]
図20に示すように、たわみ計測部530は、画像入力部301と、変位量検出部312と、たわみ算出部531とを備える。
撮像装置203は、車両130が通過する時点において撮像対象である走行路151を撮像する。撮像装置203が撮像した1枚以上の撮像画像は、たわみ計測部530の画像入力部301に入力される。撮像画像の入力は、無線又は有線による通信、もしくは、記録媒体を介して行われる。
変位量検出部312は、画像入力部301によって受け付けられた撮像画像を用いて、車両走行によって走行路151に荷重(つまり軸重)が加えられたことによってその走行路に生じる変位に対応した、その撮像画像における変位量を走行路151上の複数箇所で検出する。このとき、撮像装置203は、走行路151上で頻繁に車両の車輪が通過する地点が撮像されるように予め方向を決めて設置されている。これにより、変位量検出部312は、車両の通過に伴い、走行路151上に変位が生じた場合に、その変位量の検出を行う。変位量検出部312は、変位量の検出を複数箇所で行う。各箇所における変位量の検出方法として、実施の形態1で説明した変位量検出部302が行う方法と同様の方法を用いることができる。
[6−2.動作]
[6−2−1.たわみ検出]
図21は、路面のたわみを説明する図である。図22は、たわみ分布の一例を示す図である。
たわみ計測部530は、変位量検出部312で検出した走行路151の複数個所の変位量から走行路151のたわみ分布を生成する。具体的には、走行路151に軸重が加えられたことに起因して走行路151に変位が生じる場合、図21に示すように走行路151上の一定範囲に対して連続的な変位、すなわち、たわみが生じる。
図21において、線152は、荷重が掛かっていない場合の走行路151の表面位置を示し、線153は、車両130の車輪131による荷重(軸重)が掛かった場合の走行路151の表面位置を示す。図21に示すように、線153の中央に向けて走行路151がたわんでいるのが分る。
図22に示すように、走行路面154を白丸で示す複数の検出点でサンプリングし、検出点の変位の集合をたわみ分布とする。なお、変位の検出点の位置は、車輪131からの走行路151上の距離で予め決めておいてもよい。
軸重抽出部520は、記憶部600に記憶されている軸重テーブル601(図19参照)から車両130の軸重を出力する。ここで、軸重が複数登録されている場合は、前輪側の軸重から順にたわみ算出部531に出力する。たわみ算出部531は、生成したたわみ分布と、それが生じた原因である車両130の軸重値を、前輪から順に状態推定部410に出力する。
状態推定部410は、たわみ計測部530から出力された車両130の軸重とたわみ分布をもとに、走行路151の舗装の劣化、疲労損傷やその箇所を推定する。
図23は、アスファルト舗装の道路の構成を説明する図である。図24は、たわみ分布の測定を説明する図である。
図23に示すように、一般に、アスファルト舗装の道路160は、表層161、基層162、上層路盤163、下層路盤164、路床165と呼ばれる材料の異なる複数の層で構成される。これら複数の層からなるアスファルト舗装の点検、評価においてはFWD(Falling Weigh Deflectometer)と呼ばれる装置が利用されている。これは、図24に示すように、載荷点166に規定の重量の錘167を落下させ、その際に舗装表面に生じるたわみ分布を測定することで、舗装構造の点検、評価を行うものである。例えば、FWDによる舗装の評価においては、既定の重量の錘167を道路160上の載荷点166に落下させる。その際、錘167の落下による荷重負荷の影響は荷重影響線aの内側(下側)に現れる。このことにより、たわみ分布を測定することで、荷重が掛かった場合の舗装構造の各層の変位を測定することができる。このように、既定の箇所で得られるそれら変位の大きさからたわみ分布bを得て、舗装構造の劣化、疲労損傷度合いを評価している。
状態推定部410は、このFWDで測定することで得られる舗装のたわみ分布bを、車両通行時の軸重による荷重により発生するたわみ分布で代用することで、舗装構造の劣化、疲労損傷度合いを評価するものである。例えば車輪の直下に近い部分のたわみの大きさが大きい場合は、舗装構造の各層にわたって荷重による変位が大きいことから、劣化、疲労損傷が舗装構造の各層にわたって発生していると推定することができる。また、車輪の直下から離れた地点でのたわみの大きさが、車輪の直下のたわみの大きさに比べて異常に大きい場合は、劣化、疲労損傷は舗装構造の深い部分に発生していると推定することができる。またこのときに、たわみ計測部530から出力される軸重、つまりたわみが発生した原因である荷重も評価に利用することができる。例えば、FWDで過去に評価された結果や知見があれば、それらとの比較の観点で舗装構造の劣化、疲労損傷度合いを評価することができる。例えば、FWDによる測定で用いられる荷重(錘)と同等の荷重が軸重として加えられた場合には、FWDによるたわみ分布と軸重によるたわみ分布をそのまま比較してもよい。また、軸重による荷重が、FWD測定での荷重と異なる場合は、両者の荷重の違いを考慮してたわみ分布を分析することで疲労損傷度合いを評価し、精度を向上させることができる。なお、たわみ分布を用いた劣化、疲労損傷度合いの評価方法に関しては、上記に限るものではない。
[6−3.効果等]
実施の形態6に係るモニタリングシステム6は、軸重計測部340と、軸重登録部510と、軸重抽出部520と、たわみ計測部530と、状態推定部410とを備える。軸重計測部340は、車両130が通過する走行路150の所定の地点において、車両130の通過時の走行路150が撮像された撮像画像(第1撮像画像)から走行路150の変位量(路面変位)を検出し、変位量(路面変位)と変位係数から、車両130の軸重を算出する。軸重登録部510は、車両130が通過する走行路150の所定の地点において、車両130の通過時の走行路150が撮像された撮像画像(第2撮像画像)から車両130の識別情報を識別し、軸重と識別情報を対応付けて軸重テーブル601に登録する。軸重抽出部520は、走行路150に繋がる走行路151(他の走行路)で車両130が撮像された撮像画像(第3撮像画像)から識別情報を識別し、軸重テーブル601から識別情報に対応する軸重を特定し、特定した軸重を出力する。たわみ計測部530は、軸重抽出部520が出力した軸重、および、走行路151で車両130が撮像された撮像画像(第4撮像画像)を用いて、走行路151のたわみを計測する。状態推定部410は、たわみ計測部530が計測したたわみを用いて、走行路151の劣化度合を推定する。
以上の構成によれば、たわみ計測部530が車両130の撮像画像からアスファルト舗装された走行路151のたわみを計測する。そして、状態推定部410は、たわみ計測部530が計測したたわみを用いて、舗装構造の劣化、疲労損傷度合いを評価することができる。
また、従来のFWDによる評価では、FWD機能を有した専用の計測車両を用いることがもっぱらであり、その場合、その専用車両を走行路に停車させて計測を行う必要があり、計測時には走行路を交通規制して計測を行わざるを得なかった。しかし実施の形態6のモニタリングシステム6によれば、たわみ計測部530を例えば走行路151の路肩に設置するだけで、計測を行うことができる。これにより、走行路を占有することもなく、交通規制無しで走行路の評価を行うことができる。そのため、交通規制による渋滞の発生等の社会的損失を回避することが可能である。
なお、軸重計測部340は料金所等の入口ゲートに設置してもよい。これにより、走行路に入場する全ての車両の軸重を把握でき、より精度の高い劣化、疲労損傷の評価ができる。
なお、既設のトラフィックカウンターのような道路監視装置に本機能を組み込んでもよい。既設のトラフィックカウンターのネットワークに追加するような形態で実施してもよい。
なお、走行路のたわみ分布は、複数点の分布として説明した。しかし、舗装構造の評価目的や、評価方法によっては、1点だけの計測の構成としても本開示は有効である。
なお、実施の形態6においては、撮像装置200、201、軸重計測部340、および軸重登録部510が、走行路上では撮像装置202、203、軸重抽出部520、およびたわみ計測部530より、車両130の走行方向の手前側に設置されていることを想定して説明した。しかし、本実施の形態はこれに限るものではない。例えば、撮像装置200、201、軸重計測部340、および軸重登録部510が、走行路上では撮像装置202、203、軸重抽出部520、およびたわみ計測部530より、車両130の走行方向の奥側に設置されていても構わない。その場合は、軸重抽出部520が車両130を識別しても、その車両番号に関連する情報はまだ軸重テーブル601に存在しない。そのため軸重抽出部520は、車両番号に関連した情報が軸重テーブル601に存在しない場合は、例えば一定期間を空けて定期的に軸重テーブル601を参照するようにしてもよい。そして、軸重抽出部520は、車両番号に関連した情報が軸重テーブル601に登録された後に、車両番号に対応する軸重を特定し、その軸重を状態推定部410に出力するようにすればよい。
実施の形態6においては、軸重計測部340およびたわみ計測部530の撮像装置は、走行路上で頻繁に車両の車輪が通過する地点が撮像されるように予め方向を決めて設置されている。撮像装置は、車両の通過に伴い、走行路上に変位が生じた場合に、その変位量の検出を行うものとしたが、これに限るものではない。例えば実施の形態2の軸重計測部310のように、撮像装置は、走行車両の車輪位置を検出し、その位置に応じて走行路の変位を検出する構成としてもよい。その場合、撮像装置は、車輪の直下に近い領域から求めた精度良くかつ安定した軸重値と、載荷点に近い領域を中心としたたわみ分布から舗装構造の劣化、疲労損傷を評価でき、その精度を向上することができる。
また実施の形態6のモニタリングシステム6に、実施の形態3と同様に車輪のタイヤ数を考慮して軸重を算出する機能を追加してもよい。これにより、車輪の種類が異なることによって生じる可能性がある誤差を軽減し、舗装構造の劣化、疲労損傷を評価でき、その精度を向上することができる。
また、シングルタイヤ、ダブルタイヤにおいて、車輪の接地面積により路面に掛かる圧力が変化する。そのため、路面変位量も変化する。このことから、タイヤ数検出部325は、タイヤ数に加え、タイヤが接地している範囲やタイヤの種類を検出する。そして、軸重算出部323は、タイヤ数とタイヤが接地している範囲やタイヤの種類に応じて変位係数を変更してもよい。
実施の形態6において、軸重計測部340は画像から軸重を得る構成を示した。しかし、例えば軸重計測部340を軸重計や重量マットなどの別の軸重を測定できる装置に置き換えても本開示は有効である。このとき、軸重計や重量マットでの軸重測定結果と車両の識別情報をテーブル601のような形で関連付けておけばよい。
実施の形態6において、軸重計測に用いる変位係数αを事前に確定させていたが、本実施の形態はこれに限るものではない。例えば実施の形態4で示したように軸重分布と変位分布のマッチングを取ることで得られる変位係数を用いる方法を採用しても構わない。その場合、変位係数の自動更新が可能で運用が簡便になる等の効果が得られる。
また実施の形態6においては、車両130の軸重を算出する撮像装置200ならびに軸重計測部340と、車両130の走行による路面のたわみを計測する撮像装置203ならびにたわみ計測部530が、距離が離れた地点に設置されることを想定して、車両130を識別するための構成を備えた例を説明した。しかし、本実施の形態はこれに限定するものではない。例えば、車両130の軸重を算出する撮像装置200ならびに軸重計測部340と、車両130の走行による路面のたわみを計測する撮像装置203ならびにたわみ計測部530が近接して設置してもよい。この場合、撮像装置200で撮影された車両と撮像装置203で撮影された車両の同一性が保証される状態であれば、撮像装置201ならびに軸重登録部510と、撮像装置202ならびに軸重抽出部520、記憶部600を省略し、軸重算出部343で算出した軸重をたわみ算出部531に出力する構成としてもよい。
また、車両を特定する方法は、必ずしも車両番号を用いる方法に限る必要はなく、さらに軸重登録部510を用いて自動で行う方法に限る必要もない。例えば、作業員が目視や撮像画像によって車両番号や車種、色などを特定し、その情報を軸重抽出部520に入力してもよい。もしくは、作業員が軸重算出部343の出力を図示しない表示装置等で読み取って、撮像装置203で撮像された車両の軸重をたわみ算出部531に入力してもよい。このようにすれば、撮像装置201ならびに軸重登録部510と、撮像装置202ならびに軸重抽出部520、記憶部600を省略できる。
(実施の形態7)
実施の形態7におけるモニタリングシステムも、走行車両の軸重と走行路の変位量を用いて、道路舗装の劣化、疲労損傷を評価する構成の例であるが、軸重の求め方が実施の形態6とは異なる。
[7−1.構成]
図25は、実施の形態7に係るモニタリングシステム7の全体の構成を示す概要図である。図25において、実施の形態1〜6のモニタリングシステムと同様の動作を行う構成要素には同符号を付与し、説明を省略する。
図25に示すように、モニタリングシステム7は、撮像装置200、202と、軸重計測部300と、軸重分布生成部336と、たわみ計測部540と、状態推定部410とを備える。
軸重計測部300は、撮像装置200が走行路150を撮像した撮像画像から車両130の軸重を計測する。軸重分布生成部336は、軸重計測部300が計測した軸重から、実施の形態4と同様の方法で軸重分布を生成する。
たわみ計測部540は、画像入力部301と、変位量検出部322と、変位分布生成部541と、軸重推定部542と、たわみ算出部531とを備える。
変位量検出部322は、基本的には実施の形態6と同様の動作を行うが、検出した走行路151の複数の変位のうち、その一部を変位分布生成部541に出力する。変位分布生成部541は、変位量検出部322から出力された変位から変位分布を生成し、軸重推定部542に出力する。
軸重推定部542は、変位分布生成部541で生成された変位分布と、軸重分布生成部336から出力された軸重分布から車両130の軸重を求める。
たわみ算出部531は、変位量検出部322から出力された変位と、軸重推定部542から出力された軸重からたわみ分布を生成する。
状態推定部410は、たわみ算出部531が生成したたわみ分布より走行路151の状態を推定する。
[7−2.動作]
たわみ計測部540の変位量検出部322は、実施の形態6の変位量検出部312と同様の動作を行い、検出した複数個所の変位のうちの例えば1つの変位を変位分布生成部541に出力する。なお、変位分布生成部541に出力する変位は、例えば車輪の略直下で検出された変位とするが、特にこれに限るものではない。変位分布生成部541に出力する変位は、複数の変位の平均値でもよいし、複数の変位の中の最大値もしくは最小値などでもよい。
変位分布生成部541は、変位量検出部322から出力された変位を、その大きさで分類し蓄積する。例えば、変位分布生成部541は、1ビンの幅を1画素とし、変位量検出部322から供給された変位量を各ビンに分類してヒストグラム(変位分布)を生成する。
軸重推定部542は、変位分布生成部541が生成した変位分布と軸重分布生成部336が生成した軸重分布とを比較し、軸重と変位間の関係を推定する。この方法は、実施の形態4において図15および図16を用いて説明したものと同様の方法である。そして、2つの分布のマッチングを取り、変位量検出部322から供給された走行路の変位に応じて、対応する軸重を求める。例えば、図15の軸重分布の軸重D1と図16の変位分布のd1が対応するとする。そうすれば、変位量検出部322から出力された走行路151の変位量がd1であれば、その変位を生じさせた軸重はD1であるとする。以上のように、軸重推定部542は変位量から軸重を求め、その軸重をたわみ算出部531に出力する。
なお、軸重計測部300を設置した地点とたわみ計測部540を設置した地点までの間に分岐や合流が無ければ、変位分布と軸重分布は略一致する。また、たとえ分岐や合流があったとしても、多数台の車両の軸重分布を取れば、軸重分布は、たわみ計測部540を設置した箇所も含めた周辺地域の交通特性を反映することができる。そのため、軸重を求めるに支障はない。
以上のような構成によれば、状態推定部410に供給する軸重を得るために、走行する車両を識別するための装置が不要となり、システムを安価に構成できる。また経年変化により軸重と変位の関係が変化した場合でも、軸重計測部300の校正を行う必要がなく、システムの運用が簡便になる。
[7−3.効果等]
以上のように実施の形態7に係るモニタリングシステム7は、軸重計測部300と、軸重分布生成部336と、たわみ計測部540と、状態推定部410とを備える。軸重計測部300は、車両130が通過する走行路150の所定の地点において、車両130の通過時の走行路150が撮像された撮像画像(第1撮像画像)から走行路150の変位量(路面変位)を検出し、変位量と変位係数から、車両130の軸重を算出する。軸重分布生成部336は、軸重計測部300が算出した軸重から、軸重分布を生成する。たわみ計測部540は、走行路150に繋がる走行路151(他の走行路)で車両130が撮像された撮像画像(第2撮像画像)から走行路151の変位量を検出して変位分布を生成し、軸重分布と変位分布とを用いて走行路151のたわみを計測し、たわみ分布を生成する。状態推定部410は、たわみ計測部540が生成したたわみ分布を用いて走行路151の劣化度合を推定する。
これにより、状態推定部410に出力する軸重値を得るために、走行する車両を識別するための装置が不要となる。従って、システムを安価に構成できる。
なお、実施の形態7において、例えば実施の形態2の軸重計測部310のように、走行車両の車輪位置を検出し、その位置に応じて走行路の変位を検出する構成としてもよい。その場合、車輪の直下に近い領域から求めた精度良くかつ安定した変位を得ることができる。さらに、実施の形態3と同様に車輪のタイヤ数を考慮して軸重を算出する機能を追加してもよい。その場合、算出する軸重の精度をより向上することができる。
また、実施の形態7においては、撮像装置200、軸重計測部300、および軸重分布生成部336が、走行路上では撮像装置202およびたわみ計測部540より、車両130の走行方向の手前側に設置されていることを想定して説明した。しかし、本実施の形態はこれに限るものではなく、走行路上での位置関係が逆でも有効である。
(実施の形態8)
実施の形態8におけるモニタリングシステム8も、走行車両の軸重と走行路の変位量を用いて、道路舗装の劣化、疲労損傷を評価する構成の例であるが、走行路に荷重を与える手段である車両が実施の形態6とは異なる。
以下、この詳細について、実施の形態6におけるモニタリングシステム6との相違点を中心に、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態6と同じ構成要素は、同じ番号を付与して説明は省略する。
[8−1.構成]
図26は、実施の形態8に係るモニタリングシステム8の全体の構成を示す概要図である。
モニタリングシステム8は、撮像装置202、203と、軸重抽出部550と、たわみ計測部530と、状態推定部410とで構成される。図26において、実施の形態1〜7と同様の動作を行う構成要素に関しては同符号を付与し、説明を省略する。
車両180は、予め軸重が規定値となるように錘を搭載するなどした試験用車両である。
軸重抽出部550は、実施の形態6に示した軸重抽出部520と類似の機能を有し、予め記憶している軸重テーブル(図示せず)から軸重を求める点のみが異なる。
図27は、軸重抽出部550が記憶している軸重テーブルの一例である。図27の軸重テーブル602には、2台の車両180の軸重が登録されている。すなわち、軸重テーブル602は、それぞれ車軸が2軸で、前後の軸重が同じ場合を示している。
[8−2.動作]
以上のように構成されたモニタリングシステム8において、走行路150に車両180を2台走行させる。
撮像装置202、203は、車両180が走行路150のたわみを計測する地点に差し掛かると、車両180を撮像する。
軸重抽出部550は、実施の形態6と同様に車両180を撮像装置202が撮像した撮像画像から車両180のナンバープレートを識別し、ナンバープレートから車両番号を検出する。軸重抽出部550の軸重特定部552は、軸重テーブル602から車両180の軸重を抽出し、たわみ計測部530に出力する。
以降の動作は実施の形態6と同様であり、たわみ計測部530から、たわみ分布と軸重が状態推定部410に出力され、走行路151の舗装構造の劣化、疲労損傷が評価されるが、詳細な説明は省略する。
[8−3.効果等]
以上のように実施の形態8によれば、予め軸重テーブルに識別情報と軸重を登録した車両180を用いて、走行路150のたわみを計測し、走行路150の状態を推定する。
このため、走行する車両の軸重値を得る装置や、走行する車両を複数の撮像装置で識別するための装置が不要となり、システムを安価に構成できる。
なお、実施の形態8においては、車両180を2台走行させる例で説明したが、これに限るものではなく、車両180の台数は1台でも複数台でも構わない。複数台の車両180を用意すれば、その軸重を変えた多様な条件でたわみの評価を実施できる利点がある。
また、実施の形態8において、例えば実施の形態2の軸重計測部310のように、走行車両の車輪位置を検出し、その位置に応じて走行路の変位を検出する構成としてもよい。その場合、車輪の直下に近い領域から求めた精度良くかつ安定して変位を得ることができる。さらに、実施の形態3と同様に車輪のタイヤ数を考慮して軸重による荷重の影響を反映する機能を追加してもよい。その場合、状態推定部410の推定精度をより向上することができる。
また、車両を特定する方法は、必ずしも車両番号を用いる方法に限る必要はなく、さらに軸重抽出部550を用いて自動で行う方法に限る必要もない。例えば、作業員が目視や撮像画像によって車両180を特定し、撮像装置203で撮像された車両の軸重をたわみ算出部531に入力してもよい。このようにすれば、撮像装置202ならびに軸重抽出部550を省略できる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これらに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用可能である。
各実施の形態において、軸重計測部は、画像処理により路上車両のタイヤを認識し、そのタイヤの最下点に対応する走行路上の領域を軸重位置として特定する構成の例であるとして説明した。しかしながら、軸重位置の特定方法は、必ずしも上記方法に限定される必要はない。例えば、変位量が局所的に最大となる位置を軸重位置として特定するとしても構わない。
なお、実施の形態6〜8ではアスファルト舗装を例に説明したが、これに限らない。コンクリート舗装や他の舗装でも、路面の変位やたわみをもとに劣化、疲労損傷を評価できる舗装や表面構造なら本開示を適用できる。
また、コンクリート舗装では連続するコンクリート板の間の荷重伝達率を測定することで、劣化、疲労損傷を評価する手法がある。図28は、連続するコンクリート舗装路のコンクリート板803、804が、評価のために載荷点806に落下させた錘805により、コンクリート板807、808の位置に沈下したことを示している。D0、D30はそれぞれコンクリート板803、804が錘805の落下後に沈下した量を示す。このとき、荷重伝達率Effは次式で計算され、このEffが低いほどコンクリート舗装の劣化が進んでいると評価される。
Eff=2×D30/(D0+D30)
このように、たわみ分布以外にもコンクリート舗装を評価する手法が存在する。実施の形態6〜8で説明したたわみ計測部において、走行路を撮像した画像からD0とD30を求め、Effを計算することでコンクリート板の劣化を評価する構成としても本開示は有効である。
本開示において、撮像画像は、モノクロ画像でもカラー画像でもマルチスペクトル画像であっても構わない。また、撮像する光は、可視光以外に、紫外線、近赤外線、遠赤外線であっても構わない。
本開示において、鮮明な撮像画像を撮像するために、撮像装置が撮像する領域に照明を照射する照明装置を設置してもよい。照明装置からの照射は撮像装置の撮像タイミングと同期するようにしてもよい。また、走行路の路面温度や走行路付近の気温を測定する温度センサーを別に設置し、路面温度並びに気温を考慮して軸重やたわみ量の補正を行ってもよい。
各実施の形態において、撮像装置以外の一部、また全部の機能を、1つ又は複数の装置やクラウドサーバー等で構成してもよい。また、既存のトラフィックカウンターのネットワークに接続して実施しても良い。また個別に道路周辺に設置しなくてもよい。
また、本開示における軸重計測部を、軸重計や重量マットなど他の軸重を計測できる計器で代用してもよい。
また、本開示における撮像装置は、車両の接近をセンサーなどで検知し、車両が接近した時だけ撮像するようにしてもよい。
また、橋梁の場合、橋梁全体のたわみを観察し、本システムで計測した車両の軸重や、橋梁全体を観測した際に検出した車両の位置情報とたわみの関係から橋梁の劣化を推定してもよい。
また、車両の軸重を算出した際に、その軸重が法令で定められた上限を超えるような場合には、車両が過積載車両であるとみなせる。このことから、軸重の算出結果に基づき、車両が過積載状態であるか否かを判定し、走行路等に設置した表示装置を介して、その事実を表示したり、道路管理者に通報したりするようなことを行ってもよい。これにより違法な過積載車両の抑止、取り締まりに利用することができる。
また、走行する車両の軸重を算出し、それに基づいて車両の走行経路をETC、ITSの仕組を利用してナビゲーションする構成も考えられる。この場合、例えば、構造物の経年変化が進んでおり、重量の重い車両の通行を出来るだけ制限したい経路が存在する場合、その経路を極力避けるような経路を運転者に指示することもできる。
また、構造物の劣化等を判定する際には、走行する全ての車両から得られる軸重や、路面のたわみを利用してもよいし、もしくは一部の車両から得られる軸重や、路面のたわみを利用してもよい。例えば、軽自動車等の軸重の軽い車両は、構造物の劣化に対する影響が軽微、もしくは無視できるため、軸重の軽い車両から得られる軸重やたわみは評価に利用しない構成とすることも可能である。このようにすることでシステムの処理量や情報をやり取りする通信路のトラフィックを下げることが可能となり、システムを安価に構成できたり、消費電力を下げたりできる利点がある。
また、構造物のモニタリングにおいては、例えば、加速度センサー等の物理センサーで対象の振動を測定したり、赤外線カメラで対象に掛かる応力並びにその分布を測定したりする場合がある。このように構造物を加速度センサーや赤外線カメラでモニタリングする際に、本開示の車両の軸重を算出する機能を追加すれば、構造物に掛かる軸重と、これによって発生する振動や応力を関連付けて観測することが出来、構造物のモニタリング精度の向上が見込めることは明らかである。例えば、構造物が橋梁の場合、橋梁に掛かる走行車両の軸重や車重と、その際の橋梁の振動や、橋梁に掛かる応力を略同時に測定できれば、橋梁に掛かる荷重と振動や応力の関係を定量的に判断できる。そのため、橋梁の状態把握や劣化の推定に効果がある。
また、橋梁を通行する車両の軸重を計測する手段として、BWIM(Bridge Weigh in Motion)と呼ばれるシステムがある。これは、橋梁を構成する部材にひずみゲージや加速度センサーを設置し、その出力を解析することで、橋梁を走行する車両から橋梁に加えられる軸重や荷重を計測するものである。このBWIMにおいては、予め車重や軸重が既知の試験車両を橋梁上で走行させ、その際のひずみゲージや加速度センサーの出力を観測して、検出する軸重や荷重の校正を行う。このBWIMを設置した橋梁において、実施の形態1から5で説明した軸重計測部を橋梁に繋がる走行路に設置し、通行する車両を識別しつつその軸重を測定するようにし、識別した車両の橋梁上の通行をBWIMの校正に利用すれば、軸重が既知の試験車両を用いずとも、橋梁を通過する一般車両を用いても軸重とひずみゲージや加速度センサーの出力との関係を知ることができる。そのため、BWIMの校正を行うことができる。このような利用方法に対しても本開示の発明は有効である。
また、実施の形態1から5においては、走行路の舗装面の変位を測定することで軸重を算出する構成を説明した。しかし、例えば、軸重を算出する箇所の走行路に、弾性を有したシート状、もしくは板状の構造体を設置し、その上を車両が走行する際にその構造体に発生する変位を観測することで軸重を算出する構成としてもよい。この構造体として、例えばゴム状のシートや、バネやダンパーで支持されたカーボン製、金属製やコンクリート製の板状の構造体など様々な形態が考えられる。またそのような構造体を設置する場合に、その走行面に例えばランダムなパターンを施しておけば、撮像画像から構造体の変位を観測する際に、より精度良く変位を観測することができる。このパターンについてはランダムでなくとも、ブロックマッチング等の画像処理によって画像間の際を検出するに好適なパターンであればいずれのパターンでも有効である。また、走行路にシート状、もしくは板状の構造体を新たに設置せずとも、例えば既設の軸重計の載荷板もしくは線状の重量センサーの変位を観測する構成としてもよい。この場合、例えば軸重計が故障により使用できなくなると、その修理、取替えには大規模な工事が必要となり、且つその間は軸重の計測が出来なくなるが、本開示の技術により載荷板の変位を観測して軸重を計測すれが、軸重計の代替を簡単に行うことができる。また、そうでなくとも軸重計の載荷板や線状の重量センサーの変位を計測しておき、その変位から求められる軸重と軸重計の計測結果を比較し、その対応関係の変化を観測すれば、例えば、同じ変位にも関わらず軸重計が計測する軸重に変化が生じれば、その軸重計が経年変化、劣化、故障により再校正や修理の必要があることを判断できる。またこのような情報を警告表示やブザー、無線通信等の表示、伝達手段を介して管理者に提示すれば、管理者は適切な時期に軸重計の再校正や修理、取替えを図ることが可能となる。
実施の形態においてモニタリングシステムにおける各構成要素(機能ブロック)は、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等の半導体装置により個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
また、上記各種処理の全部又は一部は、電子回路等のハードウェアにより実現されても、ソフトウェアを用いて実現されてもよい。なお、ソフトウェアによる処理は、モニタリングシステムに含まれるプロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現されるものである。また、そのプログラムを記録媒体に記録して頒布や流通させてもよい。例えば、頒布されたプログラムを、他のプロセッサを有する装置にインストールして、そのプログラムをそのプロセッサに実行させることで、その装置に、上記各処理を行わせることが可能となる。
また、上述した実施の形態で示した構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示の範囲に含まれる。
本開示は、構造物の状態をモニタリングするモニタリングシステムに利用可能である。
1,4,5,6,7,8 モニタリングシステム
101,121,150,151 走行路
102 橋梁(構造物)
130,180 車両
140 構図
200,201,202,203 撮像装置
300,310,320,330,340 軸重計測部
301 画像入力部
302,312,322 変位量検出部
303,323,333,343 軸重算出部
314 荷重位置検出部
325 タイヤ数検出部
336 軸重分布生成部
400,410 状態推定部
401 軸重積算部
402 状態分析部
500 軸重計
510 軸重登録部
511 車両識別部
512 情報登録部
520,550 軸重抽出部
521,522,552 軸重特定部
530,540 たわみ計測部
531 たわみ算出部
600 記憶部

Claims (8)

  1. 車両が通過する走行路を有する構造物の所定の地点において、前記車両の通過時の前記走行路が撮像された第1撮像画像から前記走行路の路面変位を検出し、前記路面変位と前記走行路の変位係数から、前記車両の軸重を算出する軸重計測部と、
    前記軸重計測部が算出した前記軸重から軸重分布を生成し、前記軸重分布を用いて、前記構造物の劣化度合を推定する状態推定部と
    を備えた、モニタリングシステム。
  2. 前記状態推定部は、前記劣化度合から前記構造物の補修要否および補修時期を判定する、請求項1記載のモニタリングシステム。
  3. 前記軸重計測部は、前記車両の車輪を検出し、前記第1撮像画像内の前記走行路において、前記車輪に近接している領域の画像から前記路面変位を検出する、請求項1記載のモニタリングシステム。
  4. 前記軸重計測部は、前記車両の車輪当たりのタイヤ数を検出するタイヤ数検出部を備え、前記タイヤ数に応じて、前記軸重を算出する、請求項1記載のモニタリングシステム。
  5. 前記軸重計測部は、前記走行路に繋がる他の走行路に配置された軸重計が計測した軸重を蓄積して他の軸重分布を生成し、前記路面変位を蓄積して変位分布を生成し、前記他の軸重分布と前記変位分布を用いて、前記変位係数を算出する、請求項1記載のモニタリングシステム。
  6. 車両が通過する走行路の所定の地点において、前記車両の通過時の前記走行路が撮像された第1撮像画像から前記走行路の路面変位を検出し、前記路面変位と前記走行路の変位係数から、前記車両の軸重を算出する軸重計測部と、
    前記所定の地点において、前記車両の通過時の前記走行路が撮像された第2撮像画像から前記車両の識別情報を識別し、前記軸重と前記識別情報を対応付けて軸重テーブルに登録する軸重登録部と、
    前記走行路に繋がる他の走行路で前記車両が撮像された第3撮像画像から前記識別情報を識別し、前記軸重テーブルから前記識別情報に対応する前記軸重を抽出する軸重抽出部と、
    前記軸重抽出部が抽出した前記軸重を用いて、前記他の走行路を有する構造物の劣化度合を推定する状態推定部と
    を備えた、モニタリングシステム。
  7. 車両が通過する走行路の所定の地点において、前記車両の通過時の前記走行路が撮像された第1撮像画像から前記走行路の路面変位を検出し、前記路面変位と変位係数から、前記車両の軸重を算出する軸重計測部と、
    前記所定の地点において、前記車両の通過時の前記走行路が撮像された第2撮像画像から前記車両の識別情報を識別し、前記軸重と前記識別情報を対応付けて軸重テーブルに登録する軸重登録部と、
    前記走行路に繋がる他の走行路で前記車両が撮像された第3撮像画像から前記識別情報を識別し、前記軸重テーブルから前記識別情報に対応する前記軸重を抽出する軸重抽出部と、
    前記軸重抽出部が抽出した前記軸重、および、前記他の走行路で前記車両が撮像された第4撮像画像を用いて、前記他の走行路のたわみを計測するたわみ計測部と、
    前記たわみ計測部が計測した前記たわみを用いて、前記他の走行路の劣化度合を推定する状態推定部と
    を備えた、モニタリングシステム。
  8. 車両が通過する走行路の所定の地点において、前記車両の通過時の前記走行路が撮像された第1撮像画像から前記走行路の路面変位を検出し、前記路面変位と変位係数から、前記車両の軸重を算出する軸重計測部と、
    前記軸重計測部が算出した前記軸重から軸重分布を生成する軸重分布生成部と、
    前記走行路に繋がる他の走行路で前記車両が撮像された第2撮像画像から前記他の走行路の路面変位を検出して変位分布を生成し、前記軸重分布と前記変位分布とを用いて前記他の走行路のたわみを計測し、たわみ分布を生成するたわみ計測部と、
    前記たわみ計測部が生成したたわみ分布を用いて前記他の走行路の劣化度合を推定する状態推定部と
    を備えた、モニタリングシステム。
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