JP7332384B2 - 構造物劣化診断システム - Google Patents

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本発明は、橋梁等の構造物の劣化診断を行う構造物劣化診断システムに関する。
例えば、車両が通過する橋梁に相当する構造物は、車両の通過に伴う経年変化によって次第に劣化する。橋梁のような構造物は、壊れてしまう前に劣化状態を検知することが重要となる。
橋梁の劣化診断を行う従来技術として、上部構造と下部構造との間に設置される部材である支承の異常を検知する支承異常検査装置がある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に係る装置は、以下のような手順で支承異常検知を行っている。
(1)橋梁の揺れに関する特性値であり、基準となる特性値である基準値を、あらかじめ格納しておく。
(2)橋梁の揺れに関する特性値である取得値を、センサを用いて取得する。
(3)基準値と取得値との差異に基づいて、支承異常検知を行う。
特開2019-31830号公報 国際公開第2017/064854号
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1では、あらかじめ基準値を生成しておく必要がある。正確な基準値を生成するためには、例えば、既知の重量の車両を用意してデータ収集を行うことが必要となる。従って、基準値を生成するための手間がかかる。
また、基準値を生成した際に、橋梁がすでに劣化し始めていたような場合には、基準値自体が信頼性に欠け、正確な劣化診断ができないおそれがある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを得ることを目的とする。
本発明に係る構造物劣化診断システムは、構造物に設置され、活荷重による構造物の活荷重変位を測定するセンサと、センサにより測定された活荷重変位を時間経過に伴って順次取得することで活荷重変位の時系列データを生成し、時系列データから構造物の劣化診断を行う診断部とを備え、診断部は、時系列データから活荷重変位に関するヒストグラムを生成し、ヒストグラムから最頻値を特定し、最頻値とあらかじめ設定された許容閾値との比較に基づいて構造物の劣化診断を行うものである。
本発明によれば、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る構造物劣化診断システムの構成図である。 本発明の実施の形態1に係る構造物劣化診断システムの診断対象である構造物にセンサが設置された状態を示した説明図である。 本発明の実施の形態1において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける活荷重変位の時間推移を示した説明図である。 本発明の実施の形態1において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける活荷重変位のヒストグラムを示した説明図である。 本発明の実施の形態1における活荷重変位のヒストグラムから求められる最頻値の時間推移を示した説明図である。 本発明の実施の形態2に係る構造物劣化診断システムの構成図である。 本発明の実施の形態2に係る構造物劣化診断システムの診断対象である構造物にセンサが設置された状態を示した説明図である。 本発明の実施の形態2における2つのセンサを用いた劣化診断において、定常状態と劣化進行状態とを対比して示した説明図である。 本発明の実施の形態2において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサの測定結果に基づく、活荷重変位の時間推移を示した説明図である。 本発明の実施の形態2において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサの測定結果に基づく、活荷重変位のヒストグラムを示した説明図である。 従来の構造物異常検知装置において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサの測定結果に基づく、固有振動数の時間推移を示した説明図である。
以下、本発明の構造物劣化診断システムの好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
本発明は、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、劣化診断中に測定した活荷重変位の時系列データに基づいて、診断対象である構造物の劣化状態を高精度で監視できることを技術的特徴とするものである。
実施の形態1.
本実施の形態1では、1つのセンサによる測定結果に基づいて構造物の劣化診断を行う場合について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る構造物劣化診断システムの構成図である。本実施の形態1における構造物劣化診断システムは、1つのセンサ10と、診断部20とを備えて構成されている。
また、図2は、本発明の実施の形態1に係る構造物劣化診断システムの診断対象である構造物にセンサ10が設置された状態を示した説明図である。図2では、構造物の具体例として橋梁30が示されており、図2(a)が橋梁30の側面図、図2(b)が橋梁30の裏面図である。
橋梁30は、車両1の通過に伴う経年変化によって次第に劣化する。そこで、本実施の形態1に係る構造物劣化診断システムは、劣化診断に適した位置に設置されたセンサ10による検出結果を診断部20で解析することで、時々刻々と変化する橋梁30の劣化状態を診断する。
具体的には、センサ10は、橋梁30の構成部品である主桁31に設置される。ここで、主桁31は、診断対象である構造物の構造体に相当する。図2(b)に示したように、主桁31は、一例として、3本の主桁31a、31b、31cとして構成されている。そして、図2(b)の例では、センサ10が、主桁31bの中央部分(すなわち、左右の支承2の距離に相当する支間の中央部分)に設置されている場合を例示している。この設置位置が、劣化診断に適した位置の一例に相当する。
なお、以下の説明では、1つのセンサ10による検出結果に基づいて劣化診断を行う場合について説明する。ただし、センサ10自体は、1つのセンサが本実施の形態1とは異なる位置に設置されてもよいし、複数のセンサが橋梁30の複数箇所に設置されていてもよい。複数のセンサ10が設置されている場合には、診断部20は、個別のセンサ10の設置位置における検出結果に基づく複数の劣化診断結果を得ることができる。
センサ10は、橋梁30に発生する活荷重による、橋梁30の活荷重変位を測定する。ここで、活荷重とは、荷重の大きさが一定ではなく、その作用位置が変化するものを意味している。そして、このような活荷重が変位する要因としては、橋梁30を通過する車両1の重量のほか、橋梁30そのものの自重、地震によって橋梁30に働く慣性力などが挙げられる。
なお、センサ10には、活荷重変位を直接計測するもの(例えば、変位センサ等)、および物理量の検出結果を活荷重変位に変換して測定結果として出力するもの(例えば、加速度センサ等)が含まれる。
一方、診断部20は、センサ10により測定された活荷重変位を時間経過に伴って順次取得することで、活荷重変位の時系列データを生成する。さらに、診断部20は、生成した時系列データから、構造物である橋梁30の劣化診断を行う。
このように、本実施の形態1に係る構造物劣化診断システムは、事前に基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中において時々刻々変化する活荷重変位を示す時系列データに基づいて、橋梁30の劣化診断を行う点に技術的特徴を有している。そこで、診断部20により実行される具体的な劣化診断方法について、次に詳細に説明する。
図3は、本発明の実施の形態1において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける活荷重変位の時間推移を示した説明図である。図3(a)は、劣化が進行していない定常状態における活荷重変位の時間推移を示しており、図3(b)は、劣化進行状態における活荷重変位の時間推移を示している。また、図3(a)および図3(b)において、縦軸は活荷重変位[mm]、横軸は時間[H]を表している。
なお、監視期間は、監視対象の交通量に応じて設定されるものとし、例えば、一週間、あるいは一カ月などの暦を単位とした、その整数倍の期間など、適宜変更可能なものとなっている。
診断部20は、センサ10で測定された活荷重変位をあらかじめ決められたサンプリング周期で順次取得することで、図3(a)および図3(b)に示した活荷重変位の時間推移に相当するデータとして、活荷重変位の時系列データを生成する。
図3(a)に示した定常状態における活荷重の変位量は、比較的小さな値の範囲に収まっている。これに対して、図3(b)に示した劣化進行状態における活荷重の変位量は、定常状態と比較して大きくなり、時間経過に伴う活荷重変位のバラツキが顕著になっている。
図4は、本発明の実施の形態1において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける活荷重変位のヒストグラムを示した説明図である。図4(a)は、劣化が進行していない定常状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示しており、図4(b)は、劣化進行状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示している。また、図4(a)および図4(b)において、縦軸は頻度、横軸は活荷重変位[mm]を表している。
診断部20は、生成した活荷重変位の時系列データに基づいて、それぞれの変位量の頻度を集計することで、図4(a)および図4(b)に示したようなヒストグラムを生成することができる。図4(a)に示した定常状態におけるヒストグラムは、図3(a)に示した定常状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。また、図4(b)に示した劣化進行状態におけるヒストグラムは、図3(b)に示した劣化進行状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。
図4(a)から明らかなように、定常状態における活荷重変位は、0.02~0.03[mm]の範囲に発生頻度が集中している。これに対して、図4(b)から明らかなように、劣化進行状態における活荷重変位は、定常状態における活荷重変位と比較すると、頻度のピークを示す活荷重変位の値に相当する最頻値が右側にずれるとともに、最頻値における頻度が小さくなり、活荷重変位にバラツキが生じている。従って、診断部20は、最頻値の時間推移を監視し、最頻値があらかじめ設定された許容範囲を逸脱した場合には、劣化進行状態であると判断することができる。
図5は、本発明の実施の形態1における活荷重変位のヒストグラムから求められる最頻値の時間推移を示した説明図である。図5では、活荷重変位の最頻値が0.020[mm]~0.028[mm]の範囲内であるとき、劣化が進行していない許容範囲であるものとしてあらかじめ設定されている場合を例示している。診断部20は、活荷重変位のヒストグラムに関する最頻値を、時間推移とともに特定し、最頻値と許容閾値との比較に基づいて橋梁30の劣化診断を行うことができる。
なお、図5に示した例では、現時点における最頻値が許容範囲を逸脱することで、劣化検知を行っていた。しかしながら、診断部20による劣化検知方法は、これに限定されない。例えば、監視期間中のある時間帯において得られた最頻値を基準値として定め、現時点における最頻値と基準値との差分から、劣化検知を行うことも可能である。このような劣化検知について、具体的に説明する。
診断部20は、第1の時間帯において生成した活荷重変位の時系列データに基づいて、ヒストグラムとして第1のヒストグラムを生成し、第1のヒストグラムにおける最頻値を示す第1の最頻値を特定する。この第1の時間帯は、定常状態に含まれる時間帯に相当する。
次に、診断部20は、第1の時間帯よりも後の第2の時間帯において生成した活荷重変位の時系列データに基づいて、ヒストグラムとして第2のヒストグラムを生成し、第2のヒストグラムにおける最頻値を示す第2の最頻値を特定する。この第2の時間帯は、監視を行っている現状の時間帯に相当する。
次に、診断部20は、第1の最頻値と前記第2の最頻値との差分値が、あらかじめ設定された差分許容範囲を逸脱した場合には、橋梁30が劣化状態であると診断する。
なお、第1の最頻値を基準値として特定するためには、この第1の最頻値が上述した許容範囲内にあることが前提となる。また、基準値となる第1の最頻値は、1回だけ算出する、あるいは定期的に更新すればよく、第2の最頻値を算出するたびに繰り返し算出する必要はない。
このように、監視期間中におけるヒストグラムの最頻値から、基準値を特定した場合にも、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、高精度で構造物の劣化診断を行うことのできるという効果を実現できる。
また、本実施の形態1において劣化診断の指標として用いている活荷重変位は、季節や気候により変動することが考えられる。特に、活荷重変位は、気温の影響を受ける。そこで、この季節変動への対策について補足説明する。
劣化診断対象である橋梁30は、一般的に、気温の変動によって、その材料の剛性が変化する。具体的には、気温が高い夏は剛性がより低くなり、気温が低い冬は剛性がより高くなる。そのため、季節や気候によっては、同じ重量による活荷重が加わった場合であっても、その活荷重変位は異なることがある。
具体的な数値例を挙げると、ある橋梁30で、同重量の車両が走行した際の活荷重変位を、異なる季節で測定したところ、以下のような結果を得た。
8月:走行時の気温 26.0℃(曇り)での活荷重変位 1.55[mm]
1月:走行時の気温 0.2℃(雪)での活荷重変位 1.29[mm]
そこで、このような気温による活荷重変位の変動に対応するために、診断部20は、ヒストグラムを生成したときの気温に応じて、あらかじめ設定された補正係数により許容閾値あるいは差分許容範囲を補正し、補正後の許容閾値あるいは差分許容範囲を用いて、劣化診断を実施することができる。これにより、季節変動の影響を受けずに、安定した高精度の劣化診断を実現することができる。
なお、構造物の劣化診断の指標として最頻値を用いることの効果について補足説明する。構造物の劣化診断の指標として平均値などを用いた場合、交通事情によって、小型車両あるいは大型車両といった車両の大きさの分布が変わるだけで結果が変動してしまい、比較しづらいことが考えられる。通常、小型車両の通行量は、大型車両に比べて多い。
また、小型車両と大型車両との比率が多少変動したとしても、大型車両および小型車両の、通行量の上下関係が変わることは長期的には起こりえない。そこで、構造物の劣化診断の指標として最頻値を用いることで、通行量が最も多い小型車両の分布と特定可能なため、変位の最頻値を基準とすることで高精度に構造物の劣化診断を行うことが可能となる。
以上のように、実施の形態1によれば、構造物に設置された1つのセンサによる活荷重変位の測定結果に基づいて生成された、活荷重変位の最頻値の時間推移を利用して、構造物の劣化進行状態の有無を診断する構成を備えている。
具体的な劣化診断手法としては、実施の形態1で詳述したように、以下のようなものが挙げられる。
・監視期間中に逐次生成された、活荷重変位の最頻値の時間推移を利用して、最頻値とあらかじめ設定された許容閾値との比較に基づいて、構造物の劣化診断を行う。
・監視期間中における過去のデータに対して生成された活荷重変位の最頻値を第1の最頻値とし、その後の監視期間中における現在のデータに対して生成された活荷重変位の最頻値を第2の最頻値とし、第1の最頻値と第2の最頻値との間に許容閾値を逸脱する有意差が発生したか否かを判定することで、構造物の劣化診断を行う。
この結果、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを実現できる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、構造物の構造体に2以上のセンサを設けるものとして、橋梁の各主桁に設置された2つのセンサによる測定結果の比較に基づいて構造物の劣化診断を行う場合について説明する。
図6は、本発明の実施の形態2に係る構造物劣化診断システムの構成図である。本実施の形態2における構造物劣化診断システムは、2つのセンサ10(1)、10(2)と、診断部20とを備えて構成されている。
また、図7は、本発明の実施の形態2に係る構造物劣化診断システムの診断対象である構造物にセンサ10が設置された状態を示した説明図である。図7では、構造物の具体例として橋梁30が示されており、図7(a)が橋梁30の側面図、図7(b)が橋梁30の裏面図である。
本実施の形態2において、センサ10(1)、10(2)は、橋梁30の構成部品である主桁31に設置される。ここで、主桁31は、診断対象である構造物の構造体に相当する。図7(b)に示したように、主桁31は、一例として、3本の主桁31a、31b、31cとして構成されている。そして、図7(b)の例では、2つのセンサ10(1)、10(2)が、それぞれの主桁31a、31b、31cの四分位点(すなわち、左右の支承2の距離に相当する支間の4分の1および4分の3に相当する部分)に設置されている場合を例示している。設置位置である四分位点は、劣化診断に適した位置の一例に相当する。
なお、以下の説明では、主桁31bに設置された2つのセンサ10(1)、10(2)による検出結果に基づいて劣化診断を行う場合について説明する。ただし、センサ10自体は、橋梁30の3箇所以上に設置されていてもよい。3つ以上のセンサ10が設置されている場合には、個々のセンサ10の設置位置における検出結果を、他のセンサとの検出結果と比較することで、複数の劣化診断結果を得ることができる。また、センサ10自体は、それぞれの主桁31a、31b、31cに設置されていてもよい。
本実施の形態2に係る構造物劣化診断システムは、事前に基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中において、2つのセンサ10(1)、10(2)による測定結果から生成された、時々刻々と変化する活荷重変位を示す2つの時系列データに基づいて、橋梁30の劣化診断を行う点に技術的特徴を有している。そこで、診断部20により実行される具体的な劣化診断方法について、次に詳細に説明する。
図8は、本発明の実施の形態2における2つのセンサを用いた劣化診断において、定常状態と劣化進行状態とを対比して示した説明図である。図8(a)は定常状態を示しており、図8(b)、(c)は劣化進行状態を示している。図8(b)、(c)では、センサ10(1)の近傍において、橋梁30の主桁31に亀裂Aまたは亀裂Bが発生し、劣化が進行している状態を示している。そこで、2つのセンサ10(1)、10(2)を用いて、図8(b)あるいは図8(c)に示した劣化進行状態を検知する具体的な手法について、図9~図12を用いて以下に説明する。
図9は、本発明の実施の形態2において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位の時間推移を示した説明図である。図9(a)は、劣化が進行していない定常状態における、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位の時間推移を示しており、図9(b)は、劣化進行状態における、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位の時間推移を示している。
図9(a)、図9(b)においては、センサ10(1)の測定結果に基づく波形を点線として示し、センサ10(2)の測定結果に基づく波形を実線として示している。また、図9(a)および図9(b)において、縦軸は活荷重変位[mm]、横軸は時間[min]を表している。
診断部20は、センサ10(1)、センサ10(2)のそれぞれで測定された活荷重変位をあらかじめ決められたサンプリング周期で順次取得することで、図9(a)および図9(b)に示した活荷重変位の時間推移に相当するデータとして、活荷重変位の時系列データを生成する。
図9(a)に示した定常状態における各センサ10(1)、10(2)に対応した活荷重の変位量は、いずれも同様の挙動を示し、比較的小さな値の範囲に収まっている。これに対して、図9(b)に示した劣化進行状態における10(1)、10(2)に対応した活荷重の変位量は、互いに異なる挙動を示している。
具体的には、図9(b)において、発生した亀裂Aの近傍に設置されているセンサ10(1)に対応した活荷重の変位量は、定常状態と比較して大きくなり、時間経過に伴う活荷重変位のバラツキが顕著になっている。一方、発生した亀裂Aから離れた場所に設置されているセンサ10(2)に対応した活荷重の変位量は、定常状態と同等の挙動を示している。
すなわち、センサ10(1)による測定結果に基づく活荷重変位の時系列データは、図8(b)に示した亀裂Aあるいは図8(c)に示した亀裂Bの影響を受けて、定常状態における時系列データと比較して変化している。一方、センサ10(2)による測定結果に基づく活荷重変位の時系列データは、図8(b)に示した亀裂Aあるいは図8(c)に示した亀裂Bの影響を受けにくく、定常状態における時系列データと比較して変化度合が少なく抑えられている。
図10は、本発明の実施の形態2において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位のヒストグラムを示した説明図である。図10(a)は、劣化が進行していない定常状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示している。一方、図10(b)は、劣化進行状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示している。
図10(a)、図10(b)においては、センサ10(1)の測定結果に基づく波形を実線として示し、センサ10(2)の測定結果に基づく波形を点線として示している。また、図10(a)および図10(b)において、縦軸は頻度、横軸は活荷重変位[mm]を表している。
診断部20は、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果から生成したそれぞれの活荷重変位の時系列データに基づいて、それぞれの変位量の頻度を集計することで、図10(a)および図10(b)に示したようなヒストグラムを生成することができる。
ここで、診断部20は、2つのセンサ10(1)、10(2)のいずれか1つのセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムとし、1つのセンサ以外のセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとすることができる。そして、診断部20は、このようにして同時間帯で生成した基準ヒストグラムと診断用ヒストグラムとの比較により、構造物である橋梁30の劣化診断を行う。
先に示した図8(b)あるいは図8(c)では、亀裂Aあるいは亀裂Bがセンサ10(1)の近傍で発生した場合を例示している。そこで、説明を分かりやすくするために、センサ10(1)による測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとし、センサ10(2)による測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムとする。ただし、センサ10(2)による測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとし、センサ10(1)による測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムと場合であっても、同様の劣化診断を実行できる。
図10(a)に示した定常状態における基準ヒストグラムおよび診断用ヒストグラムは、図9(a)に示した定常状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。また、図10(b)に示した劣化進行状態における基準ヒストグラムおよび診断用ヒストグラムは、図9(b)に示した劣化進行状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。
図10(a)から明らかなように、定常状態における活荷重変位は、基準ヒストグラムおよび診断用ヒストグラムの両方とも、0.02~0.03[mm]の範囲に発生頻度が集中している。これに対して、図10(b)から明らかなように、劣化進行状態における活荷重変位は、定常状態における活荷重変位と比較すると、基準ヒストグラムに関しては図10(a)と図10(b)とで大差がない。その一方で、診断用ヒストグラムに関しては、頻度のピークを示す活荷重変位の値に相当する最頻値が右側にずれるとともに、最頻値における頻度が小さくなり、活荷重変位にバラツキが生じている。
従って、診断部20は、最頻値の時間推移を監視し、基準ヒストグラムにおける最頻値と診断用ヒストグラムの最頻値との差分があらかじめ設定された差分許容範囲を逸脱した場合には、劣化進行状態であると判断することができる。
なお、この差分許容範囲は、先の実施の形態1で説明したように、ヒストグラムを生成したときの気温に応じて、あらかじめ設定された補正係数により補正し、補正後の差分許容範囲を用いて、劣化診断を実施することができる。これにより、季節変動の影響を受けずに、安定した高精度の劣化診断を実現することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、構造物に設置された複数のセンサによる活荷重変位の測定結果に基づいて生成された、活荷重変位の最頻値に関する複数の時間推移を利用して、相互の比較結果から構造物の劣化進行状態の有無を診断する構成を備えている。この結果、先の実施の形態1と同様に、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、実施の形態1よりも短い監視期間で活荷重変位を測定することができ、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを実現できる。
なお、本発明は、劣化診断の指標として活荷重変位を用いる点を1つの特徴としている。一方、従来技術として、劣化診断の指標として構造物の固有振動数を用いるものがある(例えば、特許文献1参照)。そこで、固有振動数の代わりに活荷重変位を用いて構造物の劣化診断を行うメリットについて、補足説明する。
図11は、従来の構造物異常検知装置において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサの測定結果に基づく、固有振動数の時間推移を示した説明図である。図11(a)は、劣化が進行していない定常状態における、2つのセンサの測定結果に基づく、固有振動数の時間推移を示しており、図11(b)は、劣化進行状態における、2つのセンサの測定結果に基づく、固有振動数の時間推移を示している。なお、図11(a)、図11(b)の波形は、図8(a)に示した定常状態、および図8(b)または図8(c)に示した劣化進行状態に対応して得られたものである。
定常状態である図11(a)において、ピークを示す固有振動数は、2つのセンサで、ともに11.5[Hz]となっている。一方、劣化進行状態である図11(b)において、ピークを示す固有振動数は、2つのセンサで、ともに11.5[Hz]となっており、定常状態での結果と劣化進行状態での結果との間で顕著な差異が見られない。
すなわち、図11(a)、図11(b)の結果からも明らかなように、劣化が進行しつつある状態は、固有振動数により定常状態と識別することは極めて困難である。換言すると、固有振動数に劣化の影響が現れるのは、劣化の最終局面であり、劣化診断の指標として構造物の固有振動数を用いた場合には、劣化が進行しつつある状態を高精度で診断することが困難であった。
これに対して、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用いる本発明では、先の実施の形態1、2で説明したように、劣化が進行しつつある状態を高精度で診断することが可能である。
図10(a)、図10(b)に示した波形から、定常状態および劣化進行状態のそれぞれに対応する統計量を求めると、以下のようになる。
<図10(a)の定常状態において測定された活荷重変位の統計量>
T値:1.407
P値:0.160
センサ10(1)による最頻値:0.025[mm]
センサ10(2)による最頻値:0.024[mm]
センサ10(1)による平均値:0.039[mm]
センサ10(2)による平均値:0.039[mm]
<図10(b)の劣化進行状態において測定された活荷重変位の統計量>
T値:-45
P値:0.0
センサ10(1)による最頻値:0.025[mm]
センサ10(2)による最頻値:0.045[mm]
センサ10(1)による平均値:0.039[mm]
センサ10(2)による平均値:0.076[mm]
ここで、T値は、
Figure 0007332384000001
として求められる統計量であり、T値の絶対値が大きければ「平均値に有意差がありそうだ」と見なすことができる。また、P値は、T値を変換して得られる値であり、T値が大きくなればP値は小さくなる関係を有する。そして、一般的には、P値が0.05を下回るくらい小さければ、T値は十分大きいと判断でき、P値は、T値の大小判定を定量的に行うために用いられる統計量である。
この結果から明らかなように、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用いた場合には、最頻値以外の統計量を用いても、劣化が進行しつつある状態を高精度で診断することが可能である。すなわち、本発明に係る構造物劣化診断システムによれば、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用いることで、構造物が破壊に至る前段階での劣化状態を、安定して高精度で診断することが可能となる。
また、上述した実施の形態2では、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用い、2つのセンサによる活荷重変位の測定結果からそれぞれ求めた基準ヒストグラムと診断用ヒストグラムとの比較により構造物の劣化診断を行う場合について説明した。これに対して、2つのセンサが取得した揺れの量、つまり物理量の測定結果から位相特性を求め、基準位相特性と診断用位相特性との比較により構造物の劣化診断を行うことも可能である。
なお、2つのセンサの設置位置は、図7に示したように、車両1の進行方向において一定間隔だけ離れている。従って、1つ目のセンサの測定結果から生成した基準位相特性と、2つ目のセンサの測定結果から生成した診断用位相特性とを比較する場合には、時間軸において一方の位相特性をシフトさせることで、それぞれのセンサが設置された位置を車両1が通過する時間差を補正する。
劣化診断の指標として構造物で測定された物理量の位相特性を用いることによっても、構造物が破壊に至る前段階での劣化状態を、安定して高精度で診断することが可能となる。
1 車両、10、10(1)、10(2) センサ、20 診断部、30 橋梁(構造物)、31、31a、31b、31b 主桁(構造体)。

Claims (2)

  1. 構造物に設置され、活荷重による前記構造物の活荷重変位を測定するセンサと、
    前記センサにより測定された前記活荷重変位を時間経過に伴って順次取得することで前記活荷重変位の時系列データを生成し、前記時系列データから前記構造物の劣化診断を行う診断部と
    を備え、
    前記診断部は、前記時系列データから前記活荷重変位に関するヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムから最頻値を特定し、前記最頻値とあらかじめ設定された許容閾値との比較に基づいて前記構造物の劣化診断を行うことを特徴とする構造物劣化診断システム。
  2. 構造物に設置され、活荷重による前記構造物の活荷重変位を測定するセンサと、
    前記センサにより測定された前記活荷重変位を時間経過に伴って順次取得することで前記活荷重変位の時系列データを生成し、前記時系列データから前記構造物の劣化診断を行う診断部と
    を備え、
    前記診断部は、
    前記時系列データから前記活荷重変位に関するヒストグラムを生成する際に、
    第1の時間帯において、前記ヒストグラムとして第1のヒストグラムを生成し、前記第1のヒストグラムにおける最頻値を示す第1の最頻値を特定し、
    前記第1の時間帯よりも後の第2の時間帯において、前記ヒストグラムとして第2のヒストグラムを生成し、前記第2のヒストグラムにおける最頻値を示す第2の最頻値を特定し、
    前記第1の最頻値と前記第2の最頻値との差分値と、あらかじめ設定された差分許容範囲との比較に基づいて前記構造物の劣化診断を行うことを特徴とする構造物劣化診断システム
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