JP6883675B1 - トリム立排出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排出手段として圧縮気体を用いないトリム立排出装置の提供。【解決手段】複数のシートロールWを連続して横搬送する過程に配置され、トリムTを排出するトリム立排出装置100において、上流よりシートロールWを横搬送するシートロールWの外径より幅の狭い仕分け用コンベア110と、仕分け用コンベア110に隣接して配設され、その前部外周面に高摩擦部131が設けられる排出用ローラ130とバックアップローラ120と、を備え排出用ローラ130とバックアップローラ120は、回転機構によって同方向に回転される。【選択図】図2
Description
本発明は、トイレットロール等のシートロールを搬送する際に、切り端(トリム)や立った姿勢のシートロールなどを排出することが可能な技術に関する。
トイレットロールやキッチンロールなどは、長尺物を切断して1ロールとして製造される。この際に、切れ端(トリム)が発生するが、このトリムが搬送ラインに乗ってしまった場合、製品を包装する前に搬送ラインから排除する必要がある。また、シートロールを同じ方向に並べて搬送しないと、その下流に配置される包装装置などに供給された際に、適切に包装することが困難となる場合があるため、搬送ラインからイレギュラーな姿勢にあるシートロールも排除する必要がある。
特許文献1には、トリム立排出装置及びトリム排出方法に関する技術が開示されている。ベルトコンベアに搬送されるシートロールは、同一方向に並べられて搬送されるが、トリムを検出する為に、搬送面上を搬送される物品の長さを検出する第1の検出手段と高さを検出する第2の検出手段を備えている。この検出手段にはレーザーセンサーなど既知の非接触型センサー技術を用いる。こうすることで、シートロールと高さや長さの異なるトリムや姿勢の異なるシートロールを検出することができ、トリムを検出した場合には、圧縮気体噴射装置などを用いた排出手段によってトリムを排出する。
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、以下の問題が考えられる。1つは非接触型センサーによるシートロール検出において、トリムの高さや長さだけで判断することが困難である点が挙げられる。これは、レーザーセンサーなどの検出手段を用いた場合に、シートロールの切断において発生するバリや紙粉などの影響を避けられず、誤検知によってトリムが排出されない可能性がある為である。誤検知を防ぐために複数のセンサーを設けることも考えられるが、そうすると設備コストが高くなってしまい問題である。
また、排出手段に圧縮気体噴射装置などを用いて排出すると、圧縮気体の噴射による衝撃で製品を破損することがあるため、誤検知によって規格範囲内の製品を排出すると不良になってしまう虞があるため問題である。また、圧縮気体の圧力を、切断の幅によって重量が異なるトリムや姿勢の異なるシートロールを正確に吹き飛ばすことが可能なように調整することは困難であるため、強めに噴射される圧縮気体が対象ワークとなるトリムと姿勢の異なるシートロールの前後に搬送されている商品に影響を及ぼす虞があることも問題視されていた。特に姿勢の異なるシートロールは、製品としては正常であるため、排出されてしまった後に製品とならないことは好ましくない。このため、誤検知を抑制し圧縮気体を用いずにトリム排出を実現することが求められている。
そこで、本発明はこの様な課題を解決し、排出手段として圧縮気体を用いないトリム立排出装置の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一態様によるトリム立排出装置は、以下のような特徴を有する。
(1)複数のシートロールを連続して横搬送する過程に配置され、前記シートロールの端材(以下トリムとする)を排出するトリム立排出装置において、
上流より前記シートロールを横搬送する搬送コンベアの延長線上中央に配置される前記シートロールの外径より幅の狭い仕分け用コンベアと、
仕分け用コンベアに隣接して配設され、その上流側外周面に高摩擦部が設けられる排出用ローラと、
前記排出用ローラに対して前記仕分け用コンベアを挟んで略平行に配設されるバックアップローラと、を備え、
前記排出用ローラと前記バックアップローラは、回転機構によって同方向に回転され、
前記排出用ローラと前記バックアップローラの間に配置された仕分け用コンベアによって、前記シートロール又は前記トリムが搬送される際に、前記排出用ローラの前記高摩擦部に前記シートロール又は前記トリムの端面が接触することで、立搬送される前記シートロール又は前記トリムが排出されること、
を特徴とする。
上流より前記シートロールを横搬送する搬送コンベアの延長線上中央に配置される前記シートロールの外径より幅の狭い仕分け用コンベアと、
仕分け用コンベアに隣接して配設され、その上流側外周面に高摩擦部が設けられる排出用ローラと、
前記排出用ローラに対して前記仕分け用コンベアを挟んで略平行に配設されるバックアップローラと、を備え、
前記排出用ローラと前記バックアップローラは、回転機構によって同方向に回転され、
前記排出用ローラと前記バックアップローラの間に配置された仕分け用コンベアによって、前記シートロール又は前記トリムが搬送される際に、前記排出用ローラの前記高摩擦部に前記シートロール又は前記トリムの端面が接触することで、立搬送される前記シートロール又は前記トリムが排出されること、
を特徴とする。
上記(1)に記載の態様により、トリムの排出や姿勢の異なるシートロールに関して確実に排出することが可能となる。これは、シートロールの形状特性を利用した装置構成になっているからであり、ここでいう横搬送というのは端面が進行方向を向いた姿勢でシートロールが搬送されることを指している。シートロールが横搬送されることで、シートロールの端面は、搬送コンベアや仕分け用コンベアの搬送面に対して直行することとなる。また、ここでいう立搬送というのは端面が搬送面と平行になった姿勢でシートロールが搬送されることを指している。
したがって、姿勢の異なるシートロール、つまり立搬送されるシートロールや、長さが短く横搬送の姿勢を維持できないトリムは、その端面が搬送面と平行、つまり搬送面と端面が接した状態で搬送されている。こうしたシートロールの形状的な特徴により、仕分け用コンベアに至った横搬送されるシートロールはそのまま搬送されるが、立搬送されるシートロールやトリムは、仕分け用コンベアの幅が狭いためにその姿勢を維持できず、排出用ローラ又はバックアップローラのいずれかの側に傾くことになる。一方で、排出用ローラ及びバックアップローラは同方向に回転されるため、排出用ローラの高摩擦部が立搬送されるシートロールやトリムの端面に接触し、それらは仕分け用コンベアから排出される。
このような構成であるトリム立排出装置を用いることで、シートロールの横搬送を行うにあたって、立搬送されるシートロールやトリムなどは、センサーなどを用いることなく搬送ラインから排出することが可能となる。また、排出されたシートロールは、排出手段に圧縮気体噴射を用いていないために、破損することなく回収が可能である。
(2)(1)に記載のトリム立排出装置において、
前記排出用ローラと前記バックアップローラは、前記仕分け用コンベアの搬送方向下流側が高くなるよう、傾斜して設けられていること、
を特徴とする。
前記排出用ローラと前記バックアップローラは、前記仕分け用コンベアの搬送方向下流側が高くなるよう、傾斜して設けられていること、
を特徴とする。
上記(2)に記載の態様により、排出用ローラとバックアップローラが、搬送方向下流が高くなるように傾斜して設けられていることで、効率的に立搬送されるシートロールやトリムの排出が可能となる。傾斜が設けられていることで、より立搬送されるシートロールやトリムの端面に排出用ローラとバックアップローラの外周面が触れ易くなる。仕分け用コンベアの搬送速度にもよるが、排出可能な位置に来た立搬送されるシートロール、トリムは仕分け用コンベアに至った後に、その姿勢を崩す。ただし、トリムのようにその重量がシートロールよりも軽い場合には、姿勢を崩すタイミングが遅れる可能性がある。そのような場合にも、傾斜配置によって排出用ローラとバックアップローラの外周面が端面に触れ易くなることで、確実に排出をすることができる。
一方で、排出用ローラとバックアップローラが、最初から仕分け用コンベアの搬送面より高く設定されている場合には、横搬送されるシートロールの外周面に触れるリスクが高くなるため、排出用ローラとバックアップローラが傾斜配置されることで、効率的な仕分けを実現可能となる。
(3)(1)又は(2)に記載のトリム立排出装置において、
前記排出用ローラは、前記バックアップローラに比べて直径が大きいこと、
を特徴とする。
前記排出用ローラは、前記バックアップローラに比べて直径が大きいこと、
を特徴とする。
上記(3)に記載の態様により、立搬送されるシートロールやトリムの排出が効率化できる。立搬送されるシートロールやトリムが仕分け用コンベアの上でバランスを崩した場合、バックアップローラ側に倒れた時には、バックアップローラの回転によって排出用ローラ側に倒れるよう姿勢を変える。一方で、排出用ローラ側に倒れた場合には、立搬送されるシートロールやトリムはそのまま排出される。この場合に、排出用ローラ側の直径の方が大きくしてあることで、立搬送されるシートロールやトリムの端面と排出用ローラの外周面が触れるタイミングが早まるので、素早く排出が可能となるために、排出の確実性が高まる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載のトリム立排出装置において、
前記排出用ローラは、前記バックアップローラに比べて周速が大きいこと、
を特徴とする。
前記排出用ローラは、前記バックアップローラに比べて周速が大きいこと、
を特徴とする。
上記(4)に記載の態様により、立搬送されるシートロールやトリムの排出が効率化できる。排出用ローラは仕分け用コンベアの搬送速度に対して、立搬送されるシートロールやトリムが確実に排出可能なように周速が決定される。一方のバックアップローラはそれほどの周速を必要としない。一方で、排出用ローラにしてもバックアップローラにしても、回転数が低い方がモータなどの駆動部分や軸受け部分の寿命が長くなる傾向にあるので、メンテナンス性を考えると回転数を落としたいという事情がある。このため、必要に応じて回転数を設定し、(3)に記載の態様のようにバックアップローラの直径より排出用ローラの直径の方が大きくすることで、回転数を同じにして周速を変えることが可能となる。結果的に、排出用ローラとバックアップローラの交換タイミングが近くなるため、メンテナンス性が向上する。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明を行う。図1には、本実施形態のトリム立排出装置100の側面図が示されている。図2には、トリム立排出装置100の上面視図が示されている。搬送ライン10にて搬送されるワークは、トイレットペーパーであり、ここではシートロールWとしている。そして、シートロールWが横になった姿勢で搬送されているものを横搬送ロールW1、シートロールWが立った姿勢で搬送されているものを立搬送ロールW2とする。特に区別無くシートロールWとした場合には、横搬送ロールW1及び立搬送ロールW2の両方或いはいずれかを指すものとする。なお、図で説明していないが、端材であるトリムTが搬送される場合もあり、その場合は立搬送ロールW2と同様の扱いとなる。
搬送ライン10では、トリム立排出装置100の上流に配置された上流搬送コンベア20からシートロールWが搬送され、トリム立排出装置100を通過して下流搬送コンベア30にシートロールWが渡される。ここで、上流搬送コンベア20及び下流搬送コンベア30は4条の搬送ラインが用意されており、4つのシートロールWが並行して横搬送されることになる。ここで便宜的にそれぞれ搬送されるライン毎に、第1排出ライン105A、第2排出ライン105B、第3排出ライン105C、第4排出ライン105Dとし、特に断らずに排出ライン105とした場合には、全部或いはいずれか1つを指すものとする。
図3に、1条分のトリム立排出機構の上面視図を示す。図3は図2の一部を説明のために切り取って拡大したものであり、トリム立排出装置100の一部、排出ライン105について説明する図である。第1排出ライン105Aと第3排出ライン105Cは同じ構造であり、第2排出ライン105Bと第4排出ライン105Dは同じ構造である。そして、第1排出ライン105Aと隣り合う第2排出ライン105Bは線対称に構成され、平行に配置されている。
トリム立排出装置100は、図1及び図2に示すように基台150の上に取り付けられた仕分け用コンベア110と、バックアップローラ120と、排出用ローラ130を備えている。仕分け用コンベア110は、上流搬送コンベア20と下流搬送コンベア30を結ぶ直線上に配置され、その幅は上流搬送コンベア20と下流搬送コンベア30に比べコンベアベルトの幅が狭く構成されている。具体的には、図3に示すようにシートロールWの紙芯よりも幅が狭く、シートロールWの幅の1/3以下程度に設定されている。この条件は、シートロールWの倒れ易さに影響するため、シートロールWの重量バランスによって適切に選択される必要がある。
仕分け用コンベア110は、コンベア駆動ローラ111によって駆動されていて、一端側がコンベア駆動ローラ111に掛けられ、他端側がベアリングによって回転可能に支持されたプーリ112に掛けられている。コンベア駆動ローラ111を回転させることで、シートロールWの搬送を行うことができる。コンベア駆動ローラ111は、モータを内蔵していて、電源を供給することで駆動するローラを用いている。
なお、第1排出ライン105Aと第2排出ライン105Bは、それぞれ設けられる仕分け用コンベア110が共通する1本のコンベア駆動ローラ111で駆動されるように構成されている。同様に、第3排出ライン105Cと第4排出ライン105Dにそれぞれ設けられる仕分け用コンベア110も共通する1本のコンベア駆動ローラ111で駆動されるように構成されている。
また、仕分け用コンベア110と平行にシートロールWをガイドする排出側上流フェンス141と排出側下流フェンス142、及び非排出側フェンス143が配置されている。排出側上流フェンス141、排出側下流フェンス142、及び非排出側フェンス143はポリアミドやポリアセタールのような摺動特性の高い樹脂部材を用いて作られている。フェンスの素材に関しては、樹脂に限らず、表面の摩擦が少ないコーティングや加工がなされた金属部材でも良い。
排出側上流フェンス141及び排出側下流フェンス142は排出用ローラ130側に配置され、非排出側フェンス143はバックアップローラ120側に配置されている。そして、排出側上流フェンス141と排出側下流フェンス142に対して非排出側フェンス143は、シートロールWの幅より少しだけ幅広に配置され、搬送時にシートロールWが搬送ライン10から外れないように配置されている。なお、図3に示すように、排出側上流フェンス141と排出側下流フェンス142の間は空けられており、排出エリアA1として、立搬送ロールW2及びトリムTが排出可能な排出口として機能する場所が設けられている。
図4に、トリム立排出装置100の側面拡大図を示している。バックアップローラ120と排出用ローラ130は、それぞれ仕分け用コンベア110の横に取り付けられており、図3に示すように、仕分け用コンベア110に対してバックアップローラ120と排出用ローラ130が平行になる様に配置される。具体的には、仕分け用コンベア110のフレーム151に第1ブラケット145A及び第2ブラケット145Bを用いて固定されている。
排出用ローラ130は、図4に示すように下流側が高くなるように第1ブラケット145A及び第2ブラケット145Bを用いて固定されている。排出用ローラ130の取り付け角度は1〜5度程度に調整が可能である。バックアップローラ120も排出用ローラ130と同様な角度に配置されている。排出用ローラ130及びバックアップローラ120の取り付けにあたって、角度付けする必要性がある理由に関しては後述する。
また、排出用ローラ130の外周面には高摩擦部としてグリップテープ131が配置されている。このグリップテープ131は排出用ローラ130の上流側に配置され、シートロールWの搬送面より上に出ないような位置関係になるように設定されている。なおグリップテープ131は、摩擦力の高い素材であれば良く、ラバー系の素材を用いることが好ましいが、場合によっては排出用ローラ130の外周面にエンボス加工などを施して摩擦力を高めるような構成にすることを妨げない。ただし、グリップテープ131はシートロールWの搬送に伴い摩耗、劣化することが考えられるので、交換可能に装着されることが望ましい。
排出用ローラ130の直径はφ47に設定され、バックアップローラ120の直径はφ37に設定されている。そして、排出用ローラ130とバックアップローラ120の内部にはモータが内蔵され、排出用ローラ130とバックアップローラ120がそれぞれ第1ブラケット145A及び第2ブラケット145Bに保持された状態で、電源を供給することで回転駆動する構成となっている。なお、バックアップローラ120及び排出用ローラ130の直径はこれに限定されるものではないが、直径はバックアップローラ120に対して排出用ローラ130の方が大きくなるように設定している。
4つの排出ラインの下部には、共通して利用されるシュート160が設けられており、図2の中央、すなわち第2排出ライン105Bと第3排出ライン105Cの間に凸部が来るように、山形のシュート160が形成されている。シュート160は磨きのステンレス板が用いられているので、シュート160の表面を立搬送ロールW2及びトリムTが滑りやすいようになっている。
したがって、いずれかの排出ライン105から立搬送ロールW2及びトリムTが排出された場合、第1排出ライン105A側(図2下側)又は第4排出ライン105D側(図2上側)に立搬送ロールW2及びトリムTが滑り落ちて、搬送ライン10の外側から立搬送ロールW2及びトリムTを取ることができる。
本実施形態のトリム立排出装置100は上記構成であるので、以下に説明するような作用及び効果を奏する。
まず、トリムTや立搬送ロールW2を確実に排出することが可能となる点が効果として挙げられる。これは、複数のシートロールWを連続して横搬送する過程に配置され、立搬送ロールW2及びトリムTを排出するトリム立排出装置100において、上流よりシートロールWを横搬送する上流搬送コンベア20の延長線上中央に配置されるシートロールWの外径より幅の狭い仕分け用コンベア110と、仕分け用コンベア110に隣接して配設され、その前部外周面に高摩擦部131が設けられる排出用ローラ130と、排出用ローラ130に対して仕分け用コンベア110を挟んで略平行に配設されるバックアップローラ120と、を備えている。
そして、排出用ローラ130とバックアップローラ120は、回転機構によって同方向に回転され、排出用ローラ130とバックアップローラ120の間に配置された仕分け用コンベア110によって、シートロールWが搬送される際に、排出用ローラ130の高摩擦部131に立搬送ロールW2又はトリムTの端面が接触することで、立搬送ロールW2又はトリムTが排出される。
まず、シートロールWが立搬送された場合について説明する。図5に、排出機構に関する説明図を示す。(a)は、シートロール傾斜前の様子を示し、(b)は、シートロール傾斜後の様子を示す。図5は排出ライン105(図3に示す)のAA断面に相当する。仕分け用コンベア110に搬送されているシートロールWは基本的に横搬送されるが、希に立った状態で立搬送されるケースがある。
こうした立搬送ロールW2は、図3に示す排出エリアA1に差し掛かった段階で、図5(a)に示すような姿勢で搬送され続けることはなく、排出用ローラ130側に傾くかバックアップローラ120側に傾く。これは、立搬送ロールW2の内径に対して仕分け用コンベア110の幅が狭くなっているためである。
立搬送ロールW2が排出用ローラ130側に傾いた場合には、図5(b)に示すように、排出用ローラ130の上流側の外周面に備えられたグリップテープ131が立搬送ロールW2の端面と接触する。この時、排出用ローラ130は回転しているため、グリップテープ131の摩擦力によって立搬送ロールW2は矢印方向に移動されることとなる。結果、排出エリアA1からシュート160に落とされ、排出ライン105より排出されることとなる。
図6に、排出機構に関する説明図を示す。(a)は、バックアップローラ側に傾斜した様子を示す。(b)は、排出ローラ側に傾斜した様子を示す。図6は排出ライン105(図3に示す)のAA断面に相当する。シートロールWがバックアップローラ120側に傾いた場合には、図6(a)に示すように、バックアップローラ120の外周面が立搬送ロールW2の端面と接触する。
この時、バックアップローラ120は回転しており、かつ、非排出側フェンス143が設けられていることで、立搬送ロールW2はそれ以上倒れることなく、排出用ローラ130側に移動することとなる。そして、図6(b)に示すように、今度は立搬送ロールW2側に倒れ、先述したように排出用ローラ130の働きによって排出エリアA1からシュート160に落とされて、排出ライン105より排出されることとなる。なお、図5及び図6に示される立搬送ロールW2の挙動とトリムTの挙動はほぼ同じであるため、説明を割愛する。
次に、シートロールWが横搬送される場合について説明する。図7(a)に、シートロールが横搬送された状態を示す。(b)は、横搬送されるシートロールが下流に搬送された状態を示す。横搬送されるシートロールWである横搬送ロールW1は、仕分け用コンベア110の幅が狭くても搬送方向にベルトと接して搬送される。このために姿勢を崩すようなことはなく排出エリアA1にて排出されない。
図7(a)に示すように、排出エリアA1の上流側においても、図7(b)に示すように、排出エリアA1の下流側においても排出用ローラ130及びバックアップローラ120と横搬送ロールW1が干渉しない。この為、排出エリアA1で横搬送ロールW1が排出されることはない。
逆に言えば、排出用ローラ130及びバックアップローラ120は、傾斜取り付けされるにあたって横搬送ロールW1が排出エリアA1の下流においても干渉しないような位置で取り付けられなければならない。ただし、排出用ローラ130又はバックアップローラ120と横搬送ロールW1が干渉したとしても、横搬送ロールW1に回転するような力が働く程度で、排出されることはない。また、排出用ローラ130の外径の方がバックアップローラ120の外径よりも大きく設定されていることや、排出用ローラ130に設けられたグリップテープ131は、上流側外周面にだけ設けられていることで、横搬送ロールW1に対する影響は最小限に抑えられる。
このように、排出エリアA1において、イレギュラーである立搬送ロールW2及びトリムTが適切に排出され、本来搬送されるべき横搬送ロールW1はそのまま下流に搬送される。
ここで重要なのは、排出用ローラ130及びバックアップローラ120を利用し、立搬送ロールW2及びトリムTがバランスを崩して傾斜したところで端面が排出用ローラ130又はバックアップローラ120に接触して排出される構成を採用したため、シートロールWを判別する際に、センサーを必要としない。課題で触れた通り、従来は横搬送ロールW1と、立搬送ロールW2及びトリムTを判別するために光学式センサーや画像認識システムなどを採用していたが、本発明を適用すると、そうしたセンサー類を使用しなくても確実に立搬送ロールW2及びトリムTを排出することができる。
センサーを使わないで、横搬送ロールW1と、立搬送ロールW2及びトリムTを判別することができることで、誤検知による製品排出の問題を解決することができる。特に、本発明の方式では、シートロールWの形状特徴を利用した排出方法であるため、紙粉やバリなどがあっても誤排出しにくい。また、排出用ローラ130及びバックアップローラ120を用いての排出であるために、シートロールWそのものを破損・汚損しにくいというメリットもある。
また、排出用ローラ130とバックアップローラ120は、仕分け用コンベア110の搬送方向下流側が高くなるよう、傾斜して設けられているため、より確実な立搬送ロールW2及びトリムTの排出が可能となる。これは、図4に示される様に、排出用ローラ130は下流側が高くなるように傾斜配置されているため、下流側では仕分け用コンベア110のベルト表面よりも排出用ローラ130の方が高くなる。このため、立搬送ロールW2或いはトリムTは、万が一仕分け用コンベア110の上で傾かなかった場合にも、確実にその端面が排出用ローラ130又はバックアップローラ120のいずれかの外周面に接触する。その結果、排出エリアA1にて確実に立搬送ロールW2或いはトリムTが排出される。
そのため、確実に立搬送ロールW2或いはトリムTが排出されるように、排出用ローラ130又はバックアップローラ120の傾斜角度が調整される必要がある。その取り付け角度は1〜5度の範囲で、かつ排出用ローラ130に備えられたグリップテープ131が仕分け用コンベア110の上面にギリギリ出ない程度に調整されることが好ましい。尤も、この設定は仕分け用コンベア110上でのシートロールWの傾斜のし易さなどによっても影響を受けるため、適切に調整されることが必要である。
また、排出用ローラ130は、バックアップローラ120に比べて直径が大きくなっていることで、シートロールWの排出のし易さを向上させている。排出用ローラ130とバックアップローラ120の直径は、周速の大きさとローラ自身の回転数によって適切な範囲が決定される。そして、ローラはシートロールWが紙製品であることを考えると、紙粉や切れ端などが発生することがあるため駆動機構を外側に持つような構造は余り好ましくない。したがって、モータ内蔵のローラを採用しているが、回転数が大きすぎるとモータの寿命を短くする問題がある。
一方で、周速を上げるために排出用ローラ130及びバックアップローラ120の径を大きくすると、仕分け用コンベア110との間が開いてしまい、立搬送ロールW2或いはトリムTが倒れたときに、立搬送ロールW2或いはトリムT自身がローラを乗り越える力が必要になって、結果的に排出しにくくなる。したがって、シートロールWがトイレットペーパーであって、その外径(巻き取り径)が120mm程度であれば、排出用ローラ130及びバックアップローラ120の直径は、φ25mm〜φ50mm程度の範囲が妥当である。
また、排出用ローラ130に比べてバックアップローラ120は周速の早さを必要としない。そして、立搬送ロールW2或いはトリムTの倒れ具合を考慮すると、バックアップローラ120の方が小径であることが望ましい。加えて、排出用ローラ130及びバックアップローラ120に用いるモータは同じである方が、メンテナンスを行う際に用意する駆動用モータの種類を揃えることができることなどから、望ましい。
以上、本発明に係るトリム立排出装置100に関する説明をしたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、シートロールWはトイレットペーパーとして説明しているが、トイレットペーパー以外の紙製ロールであっても適用が可能であり、例えばキッチンペーパーなどの製品であっても利用が可能である。
また、トリム排出装置100に搬送されるシートロールWに関して、横搬送ロールW1なのか、立搬送ロールW2なのか、トリムTなのかを、センサーを用いず判定しているが、多重チェックのためにセンサーを用いることを妨げない。また、本実施形態で例示した材質は、あくまでその一例であるため、同じ機能・目的を果たすものに変更することを妨げない。
10 搬送ライン
20 上流搬送コンベア
30 下流搬送コンベア
W シートロール
W1、W2 横搬送ロール、立搬送ロール
T トリム
100 トリム立排出装置
105 排出ライン
105A、105B、105C、105D 第1、第2、第3、第4排出ライン
110 仕分け用コンベア
111 コンベア駆動ローラ
112 プーリ
120 バックアップローラ
130 排出用ローラ
141 排出側上流フェンス
142 排出側下流フェンス
143 非排出側フェンス
20 上流搬送コンベア
30 下流搬送コンベア
W シートロール
W1、W2 横搬送ロール、立搬送ロール
T トリム
100 トリム立排出装置
105 排出ライン
105A、105B、105C、105D 第1、第2、第3、第4排出ライン
110 仕分け用コンベア
111 コンベア駆動ローラ
112 プーリ
120 バックアップローラ
130 排出用ローラ
141 排出側上流フェンス
142 排出側下流フェンス
143 非排出側フェンス
Claims (4)
- 複数のシートロールを連続して横搬送する過程に配置され、前記シートロールの端材(以下トリムとする)を排出するトリム立排出装置において、
上流より前記シートロールを横搬送する搬送コンベアの延長線上中央に配置される前記シートロールの外径より幅の狭い仕分け用コンベアと、
仕分け用コンベアに隣接して配設され、その上流側外周面に高摩擦部が設けられる排出用ローラと、
前記排出用ローラに対して前記仕分け用コンベアを挟んで略平行に配設されるバックアップローラと、を備え、
前記排出用ローラと前記バックアップローラは、回転機構によって同方向に回転され、
前記排出用ローラと前記バックアップローラの間に配置された仕分け用コンベアによって、前記シートロール又は前記トリムが搬送される際に、前記排出用ローラの前記高摩擦部に前記シートロール又は前記トリムの端面が接触することで、立搬送される前記シートロール又は前記トリムが排出されること、
を特徴とするトリム立排出装置。 - 請求項1に記載のトリム立排出装置において、
前記排出用ローラと前記バックアップローラは、前記仕分け用コンベアの搬送方向下流側が高くなるよう、傾斜して設けられていること、
を特徴とするトリム立排出装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のトリム立排出装置において、
前記排出用ローラは、前記バックアップローラに比べて直径が大きいこと、
を特徴とするトリム立排出装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のトリム立排出装置において、
前記排出用ローラは、前記バックアップローラに比べて周速が大きいこと、
を特徴とするトリム立排出装置。
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