JP6881007B2 - 電力貯蔵・供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、電力貯蔵・供給システムに関し、さらに詳しくは、リバーシブルSOCを用いて、CO2及びH2Oを用いた炭化水素ガスの合成と、炭化水素、H2、及び/又はCOを用いた発電とをリバーシブルに行うことが可能な電力貯蔵・供給システムに関する。
固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、電解質として酸化物イオン伝導体を用いた燃料電池である。SOFCのアノードに、H2、CO、CH4などの燃料ガスを供給し、カソードにO2を供給すると、電極反応が進行し、電力を取り出すことができる。電極反応により生成したCO2やH2Oは、SOFC外に排出される。
一方、固体酸化物型電解セル(SOEC)は、SOFCと構造は同じであるが、SOFCとは逆の反応を起こさせるものである。すなわち、SOECにCO2及びH2Oを供給し、電極間に電流を流すと、COやH2を生成させることができる。
SOECを用いると、CO2とH2Oから合成ガス(CO+H2)を製造することができる。また、得られた合成ガスを用いて、メタンなどの炭化水素を製造することができる。すなわち、SOECを用いると、電気エネルギーを化学エネルギーとして貯蔵することができる。そのため、SOECを用いた電力貯蔵システムに関し、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、
(a)直射日光を熱エネルギーに変換し、
(b)熱エネルギーを用いて合成ガス生成セルの温度を500℃〜1000℃に加熱し、CO2とH2Oから合成ガスを生成させ、
(c)合成ガス生成セルで得られた合成ガス流を触媒反応器に供給し、炭化水素燃料を生成する、
方法が開示されている。
SOECを用いると、CO2及びH2Oを原料として合成ガス(CO、H2)を生成させることができる。この時、CO2源として工場等から排出される排ガスを用い、電解用の電力として再生可能エネルギー等の余剰電力を用いると、排ガス及び余剰電力を炭化水素の形態で貯蔵することができる。一方、電力が必要とされるときには、貯蔵された炭化水素を用いて発電することができる。
しかしながら、CO2源として工場等からの排ガスを用いた場合において、夜間やメンテナンス等により工場の稼働が停止している時には、一時的にCO2の供給が途絶える。また、電解用の電力として再生可能エネルギー等からの余剰電力を用いた場合、風況や日照等が時間変動するため、供給される電力量も時間変動する。そのため、CO2源からのCO2供給量と電力供給量との間に時間的なズレが生じた場合には、余剰電力を効率よく化学エネルギーに変換することができない。
特表2016−511296号公報
本発明が解決しようとする課題は、CO2供給量と電力供給量との間に時間的なズレが生じた場合であっても、電力を効率良く化学エネルギーとして貯蔵することが可能な電力貯蔵・供給システムを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る電力貯蔵・供給システムは、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記電力貯蔵・供給システムは、
2O電解、CO2電解、又はH2O+CO2共電解を行うSOECモードと、炭化水素、H2、及び/又はCOを燃料に用いて発電を行うSOFCモードとを切り替え可能なリバーシブルSOCと、
前記リバーシブルSOCがSOECモードにある時に、CO2源から供給されるガスからCO2を分離し、分離されたCO2を含む分離ガスを前記リバーシブルSOCに供給する第2CO2分離器と、
前記リバーシブルSOCが前記SOECモードにある時に、前記リバーシブルSOCにH2Oを供給する蒸発器と、
前記リバーシブルSOCがSOECモードにある時に、前記リバーシブルSOCのカソードオフガス(Aout)を用いて前記炭化水素を合成する燃料製造器と、
前記燃料製造器から排出される前記炭化水素を貯蔵し、又は前記炭化水素を前記リバーシブルSOCに供給するための1又は2以上の貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクと並列に接続された、前記電力貯蔵・供給システムから排出される前記炭化水素以外のガス(第2ガス)を貯蔵し、又は、前記第2ガスを前記リバーシブルSOCに供給するための1又は2以上のバッファタンクと、
前記リバーシブルSOCの作動モードに応じて、前記炭化水素又は前記第2ガスの供給・排出経路を切り替える切替手段と
を備えている。
(2)前記切替手段は、
(a)ガス貯蔵時には、前記貯蔵タンク又は前記バッファタンクのいずれか一方に前記炭化水素又は前記第2ガスが供給され、
(b)ガス放出時には、前記貯蔵タンク又は前記バッファタンクのいずれか一方から前記炭化水素又は前記第2ガスが排出されるように、
前記供給・排出経路を切り替えるものからなる。
本発明に係る電力貯蔵・供給システムは、リバーシブルSOCを用いて電解及び発電を行う手段に加えて、炭化水素を貯蔵するための貯蔵タンク、第2ガスを貯蔵するためのバッファタンク、及びガスの供給・排出経路を切り替える切替手段を備えている。そのため、CO2源からのCO2供給量と電力供給量との間に時間的なズレがない場合には、供給されたCO2及び電力を用いて炭化水素を製造することができる。
一方、CO2供給量は十分であるが、電力供給量が不足している時には、第2CO2分離器を作動させ、CO2をバッファタンクに貯蔵することができる。貯蔵されたCO2は、電力供給量が回復した時に、H2O+CO2共電解用の原料として用いることができる。
あるいは、電力供給量は十分であるが、CO2供給量が不足している時には、余剰電力を用いてH2O電解を行い、生成したH2をバッファタンクに貯蔵することができる。貯蔵されたH2は、CO2供給量が回復した時に、CO2電解により生成したCOと混合され、合成ガスとして用いることができる。
そのため、本発明に係る電力貯蔵・供給システムは、CO2供給量と電力供給量との間に時間的なズレが生じた場合であっても、余剰電力を効率良く化学エネルギーとして貯蔵することができる。しかも、バッファタンクの容量が貯蔵タンクのそれに比べて著しく小さい場合であっても、大容量の貯蔵タンクを用いた電力貯蔵・供給を安定に、かつ、効率よく行うことができる。
本発明の第1の実施の形態に係る電力貯蔵・供給システムの模式図である。 図1に示す電力貯蔵・供給システムがSOFCモード(CH4貯蔵タンクを用いた発電モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図1に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(通常のH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図1に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(H2O電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。
図1に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(H2バッファタンクを用いたCO2電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図1に示す電力貯蔵・供給システムが休止モード(CO2分離モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図1に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(CO2バッファタンクを用いたH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電力貯蔵・供給システムの模式図である。
本発明の第3の実施の形態に係る電力貯蔵・供給システムの模式図である。 図9に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(H2O電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図9に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(H2バッファタンクを用いたCO2電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。
図9に示す電力貯蔵・供給システムがSOFCモード(H2バッファタンクを用いた発電モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図9に示す電力貯蔵・供給システムがSOFCモード(CH4貯蔵タンクを用いた発電、及びCO2貯蔵モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図9に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(CO2バッファタンクを用いたH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。 図9に示す電力貯蔵・供給システムがSOECモード(通常のH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図である。 CH4、CO2、及びH2の出力当たりの貯蔵容積の月別推移を示す図である。
以下に、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 電力貯蔵・供給システム(1)]
[1.1. 構成]
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る電力貯蔵・供給システムの模式図を示す。図1において、電力貯蔵・供給システム10aは、リバーシブルSOC12と、第2CO2分離器16と、蒸発器18と、燃料製造器20と、貯蔵タンク28aと、バッファタンク28bと、第1調圧器30と、第2調圧器32と、切替手段(第5三方弁(V5)36e、第6三方弁(V6)36f)と、燃焼器40とを備えている。
なお、以下の説明では、便宜的に、リバーシブルSOC12がSOECモードにある時にカソード流路を流れるガスを「A」、SOFCモードにある時にアノード流路を流れるガスを「A'」と略記する。同様に、第2CO2分離器16の第2フィード流路を流れるガスを「B2」、第2パージ流路を流れるガスを「C2」と略記する。さらに、入口ガスと出口ガスを区別する時は、それぞれ、「Ain」又は「Aout」のように、添え字「in」又は「out」を付記する。
[1.1.1. リバーシブルSOC]
リバーシブルSOC(R−SOC)12は、H2O電解、CO2電解、又はH2O+CO2共電解を行うSOECモードと、炭化水素、H2、及び/又はCOを燃料に用いて発電を行うSOFCモードとを切り替え可能なものからなる。
本発明において、R−SOC12がSOECモードにある場合、カソード流路には、原料ガス(Ain)として、H2O、CO2、又は、H2O+CO2混合ガスが供給される。R−SOC12の電極間に電力を供給しながら、カソード流路にAinを供給すると、カソードでは、Ainの種類に応じて、それぞれ、次の式(1)〜式(3)の反応が起こる。その結果、R−SOC12のカソード流路から、H2及び/又はCOを含むカソードオフガス(Aout)が排出される。
2O+2e- → H2+O2- ・・・(1)
CO2+2e- → CO+O2- ・・・(2)
CO2+H2O+4e- → CO+H2+2O2- ・・・(3)
一方、R−SOC12がSOFCモードにある場合、アノード流路には、燃料ガス(A'in)として、炭化水素(例えば、メタン)、H2、及び/又はCOが供給される。アノード流路にA'inを供給し、カソード流路に酸化剤ガスを供給すると、アノードでは、A'inの種類に応じて、それぞれ、次の式(4)〜式(6)の反応が起こる。その結果、電極間から電力を取り出すことができる。また、R−SOC12のアノード流路から、H2O及び/又はCO2を含むアノードオフガス(A'out)が排出される。
CH4+4O2- → CO2+2H2O+8e- ・・・(4)
2+O2- → H2O+2e- ・・・(5)
CO+O2- → CO2+2e- ・・・(6)
なお、式(1)〜式(6)のいずれの場合においても、実際には、Ain、又はA'inに含まれるすべての原料又は燃料が反応に消費されることはないので、Aout、又はA'outには、反応生成物だけでなく、未反応の原料又は燃料が含まれる。特に、燃料利用率Ufを低く設定した場合には、相対的に多量の原料又は燃料が残留する。
[1.1.2. 第2CO2分離器]
第2CO2分離器16は、R−SOC12がSOECモードにある時に、CO2源から供給されるガス(B2in)からCO2を分離し、B2inから分離されたCO2を含む分離ガス(C2out)をカソード流路に供給するためのものである。すなわち、第2CO2分離器は、合成ガスを生成するための主原料であるCO2を供給するための機能を備えている。さらに、本発明において第2CO2分離器16は、R−SOCが休止モードにある時に、B2inからCO2を分離し、分離されたCO2をバッファタンク28bに貯蔵するためにも用いられる。
第2CO2分離器16の構造は、このような機能を奏するものである限りにおいて、特に限定されない。
例えば、第2CO2分離器16は、分離膜を介してフィード流路とパージ流路とが隣接して配置されているものでも良い(以下、「分離膜方式」ともいう)。フィード流路にCO2を含むガス(B2in)が供給されると、CO2のみが分離膜を通ってパージ流路に排出される。
あるいは、第2CO2分離器16は、CO2を可逆的に吸蔵・放出することが可能なCO2吸収剤が充填された2つの独立した流路を備えたものでも良い(以下、「バッチ切り替え式」ともいう)。フィード流路にCO2を含むガス(B2in)を流すと、CO2吸収剤によりCO2が吸収される。一方、パージ流路にパージガスを流すと、CO2吸収剤からCO2が放出される。所定時間経過後に、フィード流路とパージ流路を切り替えると、引き続き、CO2の吸蔵・放出を行うことができる。
図1に示す例において、第2CO2分離器16は、第2フィード流路と、第2パージ流路とを備えている。第2フィード流路の入口は、外部のCO2源(例えば、自動車、ボイラー等)に接続され、第2フィード流路の出口は、大気に開放されている。第2CO2分離器16の第2パージ流路の入口は、H2O分離器18の出口、並びに、貯蔵タンク28a及びバッファタンク28bの出口に接続され、第2パージ流路の出口は、R−SOC12の第1ガス流路(SOECモード時はカソード流路、SOFCモード時はアノード流路)の入口に接続されている。
[1.1.3. 蒸発器]
蒸発器18は、R−SOC12がSOECモードにある時に、R−SOCにH2Oを供給するためのものである。すなわち、蒸発器18は、合成ガスを生成させるためのもう1つの主原料であるH2Oの供給源である。蒸発器18の構造は、特に限定されるものではなく、公知の装置を用いることができる。
図1に示す例において、蒸発器18の出口は、第2CO2分離器16の第2パージ流路の入口に接続され、蒸発器18の入口は、第1開閉バルブ(V1)36aを介してH2O供給源(図示せず)に接続されている。
[1.1.4. 燃料製造器]
燃料製造器20は、R−SOC12がSOECモードにある時に、R−SOC12のカソードオフガス(Aout)を用いて炭化水素を合成するためのものである。燃料製造器20の構造は、特に限定されるものではなく、公知の装置を用いることができる。
図1に示す例において、燃料製造器20の入口は、第3三方弁(V3)36cを介して、R−SOC12の第1ガス流路(SOECモードにある時はカソード流路、SOFCモードにある時はアノード流路)の出口に接続されている。第3三方弁(V3)36cの残りの出口は、燃焼器40に接続されている。燃焼器40は、R−SOC12がSOFCモードにある時に、A'outに含まれる可燃成分を燃焼させるためのものである。燃焼排ガスは大気に放出され、燃焼熱は周辺機器の熱源(例えば、炭化水素を改質するための改質器の熱源)として再利用される。
[1.1.5. 貯蔵タンク]
貯蔵タンク28aは、R−SOC12がSOECモードにある時に、燃料製造器20から排出される炭化水素を貯蔵し、又はR−SOC12がSOFCモードにある時に、炭化水素をR−SOC12に供給するためのものである。貯蔵タンク28aは、このような機能を奏するものである限りにおいて、その構造、容量等は特に限定されない。
なお、図1に示す例において、1個の貯蔵タンク28aが記載されているが、これは単なる例示であり、2個以上の貯蔵タンク28aを備えていても良い。2個以上の貯蔵タンク28aを備えている場合、これらは直列に接続されていても良く、あるいは、並列に接続されていても良い。
[1.1.6. バッファタンク]
バッファタンク28bは、電力貯蔵・供給システム10aから排出される炭化水素以外のガス(第2ガス)を貯蔵し、又は、第2ガスをR−SOC12に供給するためのものである。バッファタンク28bに貯蔵されるガスの種類は、R−SOC12の作動モードにより異なる。また、バッファタンク28bは、貯蔵タンク28aと並列に接続されている。これは、R−SOC12の作動モードに応じて、バッファタンク28b又は貯蔵タンク28aのいずれか一方を電力貯蔵・供給システム10aに接続するためである。
図1に示す例において、1個のバッファタンク28bが記載されているが、これは単なる例示であり、2個以上のバッファタンク28bを備えていても良い。2個以上のバッファタンク28bを備えている場合、これらは直列に接続されていても良く、あるいは、並列に接続されていても良い。
バッファタンク28bは、1種類の第2ガスのみを貯蔵・排出するものであっても良い。この場合、運転中に2種以上の第2ガスの貯蔵・排出を行う場合には、2個以上のバッファタンク28bを用いる必要がある。
あるいは、バッファタンク28bは、2種以上の第2ガスを適時に貯蔵・排出するものであっても良い。2種以上の第2ガスの貯蔵・排出が適時に行われる場合、少なくとも1個のバッファタンク28bがあれば良い。
[1.1.7. 第1調圧器、第2調圧器]
図1に示す例において、燃料製造器20の出口と貯蔵タンク28a及びバッファタンク28bの入口との間には、第1調圧器30が設けられている。貯蔵タンク28a及びバッファタンク28bの出口は、第5三方弁(V5)36eを介して第2CO2分離器16の第2パージ流路の入口に接続されている。第2CO2分離器16と第5三方弁(V5)36eとの間には、第2調圧器32が設けられている。
第1調圧器30及び第2調圧器32は、炭化水素又は第2ガスを貯蔵・排出する際に、炭化水素又は第2ガスの圧力を増減するためのものである。例えば、R−SOC12の内部圧力が高圧であり、貯蔵タンク28a及びバッファタンク28bの内部圧力が低圧である場合、第1調圧器30としてエキスパンダ(減圧器)を用い、第2調圧器32としてコンプレッサ(昇圧器)を用いるのが好ましい。これにより、SOECモード時にシステム内で製造された高圧ガスを低圧で貯蔵することができる。また、SOFCモード時には、所定の圧力に昇圧した状態でガスを使用することができる。
逆に、R−SOC12の内部圧力が低圧であり、貯蔵タンク28a及びバッファタンク28bの内部圧力が高圧である場合、第1調圧器30としてコンプレッサを用い、第2調圧器32としてエキスパンダを用いるのが好ましい。
[1.1.8. 切替手段]
切替手段は、R−SOC12の作動モードに応じて、炭化水素又は第2ガスの供給・排出経路を切り替えるためのものである。すなわち、切替手段は、
(a)ガス貯蔵時には、貯蔵タンク28a又はバッファタンク28bのいずれか一方に炭化水素又は第2ガスを供給し、
(b)ガス放出時には、貯蔵タンク28a又はバッファタンク28bのいずれか一方から炭化水素又は第2ガスが排出されるように、
供給・排出経路を切り替えるものからなる。
供給・排出経路は、第2ガスの種類、及びバッファタンク28bの使用方法に応じて異なる。
例えば、切替手段は、1又は2以上の特定のバッファタンク28bに対して、H2の貯蔵・排出を行うH2貯蔵・排出手段を備えていても良い。
ここで、「H2貯蔵・排出手段」とは、
(a)R−SOC12がH2O電解を行うSOECモードにある時には、R−SOC12で生成したH2をバッファタンク28bに貯蔵し、
(b)R−SOC12がCO2電解を行うSOECモードにある時には、バッファタンク28bからR−SOC12にH2が供給されるように、
供給・排出経路を切り替える手段をいう。
あるいは、切替手段は、1又は2以上の特定のバッファタンク28bに対して、CO2の貯蔵・排出を行うCO2貯蔵・排出手段を備えていても良い。
ここで、「CO2貯蔵・排出手段」とは、
(a)R−SOC12が休止モードにある時には、第2CO2分離器16により分離されたCO2をバッファタンク28bに貯蔵し、
(b)R−SOC12がH2O+CO2共電解を行うSOECモードにある時には、バッファタンク28bからR−SOC12にCO2が供給されるように、
供給・排出経路を切り替える手段をいう。
あるいは、切替手段は、1又は2以上の特定のバッファタンク28bに対して、H2の貯蔵・排出と、CO2の貯蔵・排出の双方を行うH2/CO2貯蔵・供給手段を備えていても良い。
ここで、「H2/CO2貯蔵・供給手段」とは、
(a)R−SOC12がH2O電解を行うSOECモードにある時には、R−SOC12で生成したH2をバッファタンク28bに貯蔵し、R−SOC12がCO2電解を行うSOECモードにある時には、バッファタンク28bからR−SOC12にH2が供給され、
(b)R−SOC12が休止状態にある時には、第2CO2分離器16により分離されたCO2をバッファタンク28bに貯蔵し、R−SOC12がH2O+CO2共電解を行うSOECモードにある時には、バッファタンク28bからR−SOC12にCO2が供給されるように、
供給・排出経路を切り替える手段をいう。
図1に示す例において、切替手段は、H2/CO2貯蔵・供給手段からなる。すなわち、1つのバッファタンク28bを用いて、適時にH2の貯蔵・供給、及び、CO2の貯蔵・供給が行われる。
具体的には、第1調圧器30の入口は、燃料製造器20の出口に接続されている。第1調圧器30の出口は、第6三方弁(V)36fを介して、それぞれ、貯蔵タンク28aの入口及びバッファタンク28bの入口に並列に接続されている。
第2調圧器32の入口は、第5三方弁(V5)36eを介して、それぞれ、貯蔵タンク28aの出口及びバッファタンク28bの出口に並列に接続されている。第2調圧器32の出口は、第2CO2分離器16のパージ流路の入口に接続されている。
図1において、第5三方弁(V5)36e、及び第6三方弁(V6)36fが切替手段を構成する。
[1.2. 使用方法]
[1.2.1. CH4貯蔵タンクを用いた発電モード]
図2に、図1に示す電力貯蔵・供給システム10aがSOFCモード(CH4貯蔵タンクを用いた発電モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。なお、図2には、貯蔵タンク28aに既にCH4が貯蔵されている例が示されている。貯蔵タンク28aに十分な量のCH4が貯蔵されている場合、そのCH4を用いて発電することができる。
この場合、第2CO2分離器16、蒸発器18、及び燃料製造器20を休止状態とし、第1開閉バルブ(V1)36aを閉とする。また、第6三方弁(V6)36fを燃料製造器20/バッファタンク28b側又は中立状態(いずれの方向にもガスが流れない状態)に切り替え、第3三方弁(V3)36cをR−SOC12/燃焼器40側に切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eを貯蔵タンク28a/第2CO2分離器16側に切り替えると、貯蔵タンク28aからCH4が排出される。排出されたCH4(A'in)は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、第2CO2分離器16の第2パージ流路を素通りし、R−SOC12のアノード流路に供給される。これと同時に、R−SOC12のカソード流路に酸化剤ガスを供給すると、R−SOC12において発電が行われ、電力を取り出すことができる。アノードオフガス(A'out)は、第3三方弁(V3)36cを介して燃焼器40に送られる。燃焼器40にA'out及び酸化剤ガス(例えば、R−SOC12のカソードオフガス)が供給されると、A'outに含まれる可燃成分が燃焼する。燃焼熱は、必要に応じて周辺機器に供給される。
[1.2.2. 通常のH2O+CO2共電解モード]
図3に、図1に示す電力貯蔵・供給システム10aがSOECモード(通常のH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。CO2供給量及び電力供給量が共に十分である場合、第2CO2分離器16、及び蒸発器18を用いたH2O+CO2共電解、並びに、燃料製造器20を用いた炭化水素の製造を行うことができる。
この場合、第3三方弁(V3)36cをR−SOC12/燃料製造器20側に切り替え、第6三方弁(V6)36fを燃料製造器20/貯蔵タンク28a側に切り替える。さらに、第5三方弁(V5)36eを中立状態に切り替える。
この状態から、第2CO2分離器16の第2フィード流路にCO2源からのガス(B2in)を流す。これと同時に、第1開閉バルブ(V1)36aを開とし、蒸発器18に水を供給すると、水蒸気が発生する。発生した水蒸気を第2CO2分離器16の第2パージ流路に流すと、B2in中のCO2がH2Oによりパージされる。その結果、第2CO2分離器16の第2パージ流路の出口から、H2O及びCO2を含む分離ガス(C2out)が排出される。
2outを原料ガス(Ain)としてR−SOC12のカソード流路に流すと同時に、R−SOC12に電力を供給すると、上述した式(3)の反応が進行する。その結果、R−SOC12のカソード流路の出口から、合成ガスを含むカソードオフガス(Aout)が排出される。Aoutは、燃料製造器20に送られ、炭化水素(例えば、メタン)の合成に用いられる。燃料製造器20で合成された炭化水素を含むガスは、第1調圧器30により減圧又は昇圧された後、貯蔵タンク28aに貯蔵される。
[1.2.3. H2O電解モード]
図4に、図1に示す電力貯蔵・供給システム10aがSOECモード(H2O電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。電力供給量は十分であるが、CO2供給量が不足している場合、蒸発器18を用いてH2O電解を行い、生成したH2をバッファタンク28bに貯蔵することができる。
この場合、第2CO2分離器16及び燃料製造器20を休止させる。また、第6三方弁(V6)36fを燃料製造器20/バッファタンク28b側に切り替え、第5三方弁(V5)36eを中立状態に切り替える。さらに、第3三方弁(V3)36cをR−SOC12/燃料製造器20側に切り替える。
この状態から、第1開閉バルブ(V1)36aを開とすると、蒸発器18に水が供給され、水蒸気が発生する。発生した水蒸気は、第2CO2分離器16の第2パージ流路を素通りし、R−SOC12のカソード流路に供給される。これと同時にR−SOC12に電力を供給すると、カソード流路の出口から、H2を含むカソードオフガス(Aout)が排出される。Aoutは、燃料製造器20を素通りし、第1調圧器30で減圧又は昇圧された後、第6三方弁(V6)36fを介してバッファタンク28bに貯蔵される。
[1.2.4. H2バッファタンクを用いたCO2電解モード]
図5に、図1に示す電力貯蔵・供給システム10aがSOECモード(H2バッファタンクを用いたCO2電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。H2電解を行い、バッファタンク28bにH2が十分に貯蔵された後、CO2供給量が回復した場合、CO2電解を行い、生成したCOとバッファタンク28bに貯蔵されたH2とを用いて炭化水素を製造することができる。
この場合、蒸発器18を休止状態とし、第1開閉バルブ(V1)36aを閉とする。また、第3三方弁(V3)36cをR−SOC12/燃料製造器20側に切り替え、第6三方弁(V6)36fを燃料製造器20/貯蔵タンク28a側に切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eをバッファタンク28b/第2CO2分離器16側に切り替えると、バッファタンク28bからH2が放出される。放出されたH2は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、第2CO2分離器16の第2パージ流路に供給される。これと同時に、第2CO2分離器16の第2フィード流路にCO2源からのガス(B2in)を供給すると、B2in中のCO2がH2によりパージされる。その結果、第2CO2分離器16の第2パージ流路の出口から、H2及びCO2を含む分離ガス(C2out)が排出される。
2outを原料ガス(Ain)としてR−SOC12のカソード流路に流すと同時に、R−SOC12に電力を供給すると、上述した式(2)の反応が進行する。その結果、R−SOC12のカソード流路の出口から、合成ガスを含むカソードオフガス(Aout)が排出される。Aoutは、燃料製造器20に送られ、炭化水素(例えば、メタン)の合成に用いられる。燃料製造器20で合成された炭化水素を含むガスは、第1調圧器30により減圧又は昇圧された後、貯蔵タンク28aに貯蔵される。
さらに、バッファタンク28bのH2貯蔵量がゼロになった時には、第1開閉バルブ(V1)36aを開とし、第5三方弁(V5)36eを中立状態とし、通常のH2O+CO2共電解モードに移行する。
[1.2.5. CO2分離モード]
図6に、図1に示す電力貯蔵・供給システム10aが休止モード(CO2分離モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。なお、図6には、バッファタンク28bに既にCO2が貯蔵されている例が示されている。CO2供給量は十分であるが、電力供給量が不足している場合、第2CO2分離器16を用いてCO2を分離し、分離したCO2をバッファタンク28bに貯蔵することができる。
この場合、R−SOC12、蒸発器18、及び燃料製造器20を休止状態とし、第1開閉バルブ(V1)36aを閉とする。また、第3三方弁(V3)36cをR−SOC12/燃料製造器20側に切り替え、第6三方弁(V6)36fを燃料製造器20/バッファタンク28b側に切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eをバッファタンク28b/第2CO2分離器16側に切り替えると、バッファタンク28bからCO2が放出される。放出されたCO2は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、第2CO2分離器16の第2パージ流路に供給される。これと同時に、第2CO2分離器16の第2フィード流路にCO2源からのガス(B2in)を供給すると、B2in中のCO2がCO2によりパージされる。その結果、第2CO2分離器16の第2パージ流路の出口から、より高濃度のCO2を含む分離ガス(C2out)が排出される。C2outは、R−SOC12及び燃料製造器20を素通りし、第1調圧器30で減圧又は昇圧された後、バッファタンク28bに貯蔵される。
[1.2.6. CO2バッファタンクを用いたH2O+CO2共電解モード]
図7に、図1に示す電力貯蔵・供給システム10aがSOECモード(CO2バッファタンクを用いたH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。CO2分離モードによりバッファタンク28bにCO2が十分に貯蔵された後、電力供給量が回復した場合、バッファタンク28bに貯蔵されたCO2を用いたH2O+CO2共電解、及び炭化水素の製造を行うことができる。
この場合、第2CO2分離器16を休止させる。また、第3三方弁(V3)36cをR−SOC12/燃料製造器20側に切り替え、第6三方弁(V6)36fを燃料製造器20/貯蔵タンク28a側に切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eをバッファタンク28b/第2CO2分離器16側に切り替えると、バッファタンク28bからCO2が放出される。放出されたCO2は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、第2CO2分離器16の第2パージ流路に供給される。これと同時に、蒸発器18を作動させると、水蒸気が第2CO2分離器16の第2パージ流路に供給される。第2CO2分離器16は休止状態であるため、第2パージ流路からH2O+CO2混合ガス(C2out)がそのまま排出される。
2outを原料ガス(Ain)としてR−SOC12のカソード流路に流すと同時に、R−SOC12に電力を供給すると、上述した式(3)の反応が進行する。その結果、R−SOC12のカソード流路の出口から、合成ガスを含むカソードオフガス(Aout)が排出される。Aoutは、燃料製造器20に送られ、炭化水素(例えば、メタン)の合成に用いられる。燃料製造器20で合成された炭化水素を含むガスは、第1調圧器30により減圧又は昇圧された後、貯蔵タンク28aに貯蔵される。
さらに、バッファタンク28bのCO2貯蔵量がゼロになった時には、第5三方弁(V5)36eを中立状態とし、かつ、第2CO2分離器16の第2フィード流路にCO2源からのガス(B2in)を流し、通常のH2O+CO2共電解モードに移行する。
[1.3. 作用]
CO2源として工場等からの排ガスを用い、電力源として再生可能エネルギー等から供給される余剰電力を用いて炭化水素を製造する場合において、CO2供給量と電力供給量がともに十分である時には、余剰電力を化学エネルギー(炭化水素)の形で貯蔵することができる。
しかし、CO2源として工場等からの排ガスを用いた場合において、夜間やメンテナンス等により工場の稼働が停止した時には、一時的にCO2の回収が不可能な時間帯が発生する。一方、余剰電力源として再生可能エネルギーを用いた場合、風況や日照の時間変動があるために、電力供給量にも時間変動がある。そのため、CO2供給量又は電力供給量のいずれか一方が不足している時には、CO2及び余剰電力の有効利用ができない。
これに対し、電力貯蔵・供給システム10aがバッファタンク28b及び切替手段を備えている場合において、CO2供給量は十分であるが、電力供給量が不足している時には、第2CO2分離器16を作動させ、CO2をバッファタンク28bに貯蔵することができる。貯蔵されたCO2は、電力供給量が回復した時に、H2O+CO2共電解用のCO2原料として用いることができる。
あるいは、電力供給量は十分であるが、CO2供給量が不足している時には、余剰電力を用いてH2O電解を行い、生成したH2をバッファタンク28bに貯蔵することができる。得られたH2は、CO2供給量が回復した時にCO2電解により生成したCOと混合され、合成ガスとして用いることができる。
さらに、貯蔵された炭化水素やH2を用いて発電することもできる。
そのため、本発明に係る電力・貯蔵システム10aは、CO2供給量と電力供給量との間に時間的なズレが生じた場合であっても、効率よく余剰電力を化学エネルギーとして貯蔵することができる。しかも、バッファタンク28bの容量が貯蔵タンク28aのそれに比べて著しく小さい場合であっても、大容量の貯蔵タンク28aを用いた電力貯蔵・供給を安定に、かつ、効率よく行うことができる。
[2. 電力貯蔵・供給システム(2)]
[2.1. 構成]
図8に、本発明の第2の実施の形態に係る電力貯蔵・供給システムの模式図を示す。図8において、電力貯蔵・供給システム10bは、リバーシブルSOC12と、第2CO2分離器16と、蒸発器18と、燃料製造器20と、貯蔵タンク28aと、第1バッファタンク28bと、第2バッファタンク28cと、第1調圧器30と、第2調圧器32と、切替手段(第5三方弁(V5)36e、第6三方弁(V6)36f、第10三方弁(V10)36j、第11三方弁(V11)36k)と、燃焼器40とを備えている。
電力貯蔵・供給システム10bは、2つのバッファタンク(第1バッファタンク28b、及び第2バッファタンク28c)を備えている。また、第1バッファタンク28b、及び第2バッファタンク28cは、第10三方弁(V10)36j及び第11三方弁(V11)36kを介して並列に接続されている。さらに、2つのバッファタンクは、貯蔵タンク28aと並列に接続されている。この点が第1の実施の形態とは異なる。
その他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[2.2. 使用方法]
第1バッファタンク28b、及び第2バッファタンク28cの使用方法は、目的に応じて最適な方法を選択することができる。
例えば、第1バッファタンク28bをCO2の貯蔵・供給のためだけに用い、第2バッファタンク28cをH2の貯蔵・供給のためだけに用いても良い。
あるいは、主として第1バッファタンク28bを用いてH2の貯蔵・供給及びCO2の貯蔵・供給を行い、第1バッファタンク28bのH2貯蔵量又はCO2貯蔵量が限界に達した時点でもなおCO2供給量と電力供給量のアンバランスが解消されなかった時には、さらに第2バッファタンク28cを用いてH2の貯蔵又はCO2の貯蔵を継続しても良い。
電力貯蔵・供給システム10bの使用方法に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[2.3. 作用]
本実施の形態に係る電力貯蔵・供給システム10bは、2つのバッファタンクを備えている点以外は、第1の実施の形態と同様の構成を備えているため、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
さらに、2つのバッファタンクを備えていることにより、CO2供給量、及び/又は電力供給量により大きな時間変動が生じた場合であっても、効率よく余剰電力を化学エネルギーとして貯蔵することができる。
[3. 電力貯蔵・供給システム(3)]
[3.1. 構成]
図9に、本発明の第3の実施の形態に係る電力貯蔵・供給システムの模式図を示す。図9において、電力貯蔵・供給システム10cは、リバーシブルSOC12と、第1CO2分離器14と、第2CO2分離器16と、蒸発器18と、燃料製造器20と、H2O分離器22と、貯蔵タンク28aと、バッファタンク28bと、第1調圧器30と、第2調圧器32と、エジェクタ34と、切替手段(第5三方弁(V5)36e、第6三方弁(V6)36f)とを備えている。
すなわち、電力貯蔵・供給システム10cは、第1の実施の形態に係る電力貯蔵・供給システム10aに対して、さらに第1CO2分離器14、H2O分離器22、及びエジェクタ34、並びに、これらを繋ぐための配管及びバルブが付加されたものからなる。また、燃焼器に代えて、燃料循環手段を備えている。
なお、以下の説明では、便宜的に、第1CO2分離器14の第1フィード流路を流れるガスを「B1」、第1パージ流路を流れるガスを「C1」と略記する。また、H2O分離器22の第3フィード流路を流れるガスを「D」、第3パージ流路を流れるガスを「E」と略記する。さらに、入口ガスと出口ガスを区別する時は、それぞれ、「B1in」又は「B1out」のように、添え字「in」又は「out」を付記する。
[3.1.1. リバーシブルSOC]
リバーシブルSOC(R−SOC)12は、H2O電解、CO2電解、又はH2O+CO2共電解を行うSOECモードと、炭化水素、H2、及び/又はCOを燃料に用いて発電を行うSOFCモードとを切り替え可能なものからなる。R−SOC12の詳細については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.2. 第1CO2分離器]
第1CO2分離器14は、R−SOC12のオフガス(R−SOC12がSOECモードにある時にはカソードオフガス(Aout)、R−SOC12がSOFCモードにある時にはアノードオフガス(A'out))からCO2を分離するためのものである。
本実施の形態においては、オフガスからCO2及び/又はH2Oが分離される。
「オフガスからCO2を分離する」とは、
(a)H2Oを分離する前のガス(Aout又はA'out)からCO2を分離すること、又は、
(b)H2Oを分離した後のガス、すなわち、後述するH2O分離器22の第3フィード流路の出口から排出されるガス(Dout)からCO2を分離すること
をいう。CO2分離は単独で行っても良く、あるいはH2O分離と共に行っても良い。
第1CO2分離器14は、SOECモード時には、燃料製造器20に供給される合成ガスの純度を上げるために用いられる。また、Aoutから未反応のCO2を回収し、R−SOC12に戻す「原料循環手段」の一部を構成する。
一方、第1CO2分離器14は、SOFCモード時には、A'outからCO2を分離することにより、A'outから未反応の燃料(H2、CO)を回収し、R−SOC12に戻す「燃料循環手段」の一部を構成する。さらに、本実施の形態では、分離されたCO2をバッファタンク28bに貯蔵することもできる。
第1CO2分離器14の構造は、このような機能を奏するものである限りにおいて、特に限定されない。
ここで、「原料循環手段」とは、リバーシブルSOC12がSOECモードにある時に、Aoutに含まれる未反応のCO2及び/又はH2Oを回収し、リバーシブルSOC12に戻す手段をいう。
また、「燃料循環手段」とは、リバーシブルSOC12がSOFCモードにある時に、A'outに含まれる未反応の燃料(H2、CO)を回収し、リバーシブルSOC12に戻す手段をいう。
本発明に係る電力貯蔵・供給システムは、原料循環手段及び燃料循環手段のいずれか一方のみを備えていても良く、あるいは、双方を備えていても良い。
図9に示す例において、第1CO2分離器14は、第1フィード流路と、第1パージ流路とを備えている。第1フィード流路の入口はR−SOC12の第1ガス流路(SOECモード時はカソード流路、SOFCモード時はアノード流路)の出口に接続され、第1フィード流路の出口はH2O分離器22の第3フィード流路の入口に接続されている。また、第1CO2分離器14の第1パージ流路の入口は蒸発器18の出口に接続され、第1パージ流路の出口は、第4三方弁(V4)36dを介して第2CO2分離器16の第2パージ流路の入口に接続されている。
第4三方弁(V4)36dの残りの出口は、エジェクタ34/R−SOC12間に設けられた第2三方弁(V2)36b、及び燃料製造器20/第1調圧器30間に設けられた第8三方弁(V8)36hに接続されている。
R−SOC12がSOECモードにある場合、R−SOC12のカソード流路から排出されるオフガス(Aout)は、通常、CO、H2、CO2、及びH2Oを含む。このAoutを第1フィード流路に供給すると、CO2が分離され、第1フィード流路の出口からCO及びH2を主成分とするオフガス(B1out)が排出される。また、第1パージ流路の出口からCO2を主成分とする分離ガス(C1out)が排出される。C1outは、通常、第2CO2分離器16の第2パージ流路を経由してR−SOC12に戻される。
一方、R−SOC12がSOFCモードにある場合、R−SOC12のアノード流路から排出されるアノードオフガス(A'out)は、通常、CO2、H2O、及び未反応の燃料を含む。このA'outを第1フィード流路に供給すると、CO2が分離され、第1フィード流路の出口から未反応燃料を主成分とするオフガス(B1out)が排出される。また、第1パージ流路の出口からCO2を主成分とする分離ガス(C1out)が排出される。C1outは、第4三方弁(V4)36d、及び第8三方弁(V8)36hを経由してバッファタンク28bに貯蔵することができる。
第1CO2分離器14のその他の点については、第2CO2分離器16と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.3. 第2CO2分離器]
第2CO2分離器16は、R−SOC12がSOECモードにある時に、CO2源から供給されるガス(B2in)からCO2を分離し、分離されたCO2を含む分離ガス(C2out)をR−SOC12に供給するためのものである。
図9に示す例において、第2CO2分離器16は、第2フィード流路と、第2パージ流路とを備えている。第2フィード流路の入口は、外部のCO2源(例えば、自動車、ボイラー等)に接続され、第2フィード流路の出口は、大気に開放されている。第2CO2分離器16の第2パージ流路の入口は、第4三方弁(V4)36dを介して第1CO2分離器14の第1パージ流路の出口に接続され、第2パージ流路の出口は、第2三方弁(V2)36bを介してR−SOC12の第1ガス流路の入口に接続されている。さらに、第2パージ流路の出口は、第8三方弁(V8)36hを介して、バッファタンク28bにも接続されている。
なお、図1において、蒸発器18→第1CO2分離器14→第2CO2分離器16の順に直列に接続されているが、蒸発器18→第2CO2分離器16→第1CO2分離器14の順に直列に接続されていても良い。あるいは、蒸発器18の出口を2つに分岐させ、第1CO2分離器14と第2CO2分離器16を並列に接続しても良い。第2CO2分離器16に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.4. 蒸発器]
蒸発器18は、R−SOC12がSOECモードにある時に、R−SOC12にH2Oを供給するためのものである。蒸発器18の入口には、第1開閉バルブ(V1)36aを介してH2O供給源(図示せず)に接続されている。また、蒸発器18の出口は、第1CO2分離器14の第1パージ流路の入口に接続されている。蒸発器18に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.5. 燃料製造器]
燃料製造器20は、R−SOC12がSOECモードにある時に、R−SOC12のカソードオフガス(Aout)を用いて炭化水素を合成するためのものである。燃料製造器20の入口は、第3三方弁(V3)36cを介してH2O分離器22の第3フィード流路の出口に接続され、燃料製造器20の出口は、第8三方弁(V8)36hを介して第1調圧器30に接続されている。燃料製造器20に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.6. H2O分離器]
2O分離器22は、R−SOC12のオフガス(R−SOC12がSOECモードにある時にはカソードオフガス(Aout)、R−SOC12がSOFCモードにある時にはアノードオフガス(A'out))からH2Oを分離するためのものである。
本実施の形態においては、オフガスからCO2及び/又はH2Oが分離される。
「オフガスからH2Oを分離する」とは、
(a)CO2を分離する前のガス(Aout又はA'out)からH2Oを分離すること、又は、
(b)CO2を分離した後のガス、すなわち、第1CO2分離器14の第1フィード流路の出口から排出されるオフガス(B1out)からH2Oを分離すること
をいう。H2O分離は単独で行っても良く、あるいはCO2分離と共に行っても良い。
2O分離器22は、SOECモード時には、燃料製造器20に供給される合成ガスの純度を上げるために用いられる。また、AoutからH2Oを回収し、R−SOC12に戻す「原料循環手段」の一部を構成する。
一方、H2O分離器22は、SOFCモード時には、A'outからH2Oを分離することにより、A'outから未反応の燃料(H2、CO)を回収し、R−SOC12に戻す「燃料循環手段」の一部を構成する。SOFCモード時に分離されたH2Oは、通常、系外に排出される。
2O分離器22の構造は、このような機能を奏するものである限りにおいて、特に限定されない。例えば、H2O分離器22は、分離膜方式でも良く、あるいは、バッチ切り替え式でも良い。
図9に示す例において、H2O分離器22は、第3フィード流路と第3パージ流路とを備えている。第3フィード流路の入口は、第1CO2分離器14の第1フィード流路の出口に接続され、第3フィード流路の出口は、第3三方弁(V3)36cを介して燃料製造器20の入口に接続されている。H2O分離器22の第3パージ流路の出口は、第9三方弁(V9)36iを介して蒸発器18の出口に接続されている。
第3三方弁(V3)36cの残りの出口は、エジェクタ34の吸引側に接続されている。また、第9三方弁(V9)36iの残りの出口は、大気に開放されている。
なお、H2O分離器22は、図9に示す位置に代えて、R−SOC12と第1CO2分離器14の間に設置されていても良い。すなわち、H2Oの分離は、CO2の分離後に行っても良く、あるいは、CO2の分離前に行っても良い。
[3.1.7. 貯蔵タンク、バッファタンク]
貯蔵タンク28aは、燃料製造器20から排出される炭化水素を貯蔵し、又は炭化水素をR−SOC12に供給するためのものである。
バッファタンク28bは、電力貯蔵・供給システム10cから排出される炭化水素以外のガス(第2ガス)を貯蔵し、又は、第2ガスをR−SOC12に供給するためのものである。バッファタンク28bは、貯蔵タンク28aと並列に接続されている。
貯蔵タンク28a、及びバッファタンク28bに関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.8. 第1調圧器、第2調圧器]
第1調圧器30及び第2調圧器32は、炭化水素又は第2ガスを貯蔵・放出する際に、炭化水素又は第2ガスの圧力を増減するためのものである。
第1調圧器30及び第2調圧器32に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.9. 切替手段]
切替手段は、R−SOC12の作動モードに応じて、炭化水素又は第2ガスの供給・排出経路を切り替えるためのものである。図9に示す例において、第5三方弁(V5)36e、及び第6三方弁(V6)36fが切替手段として機能する。
切替手段に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[3.1.10. エジェクタ]
エジェクタ34は、貯蔵タンク28aに貯蔵された炭化水素をR−SOC12のアノード(SOFCモード時)に供給するためのものである。また、エジェクタ34は、A'outから回収された未反応の燃料をR−SOC12に戻すためにも用いられる。
図9に示す例において、エジェクタ34の駆動側の入口は、第7三方弁(V7)36gを介して貯蔵タンク28aに接続されている。第7三方弁(V7)36gの残りの出口は、蒸発器18の出口に接続されている。エジェクタ34の出口は、第2三方弁(V2)36bを介してR−SOC12のアノード流路(SOFCモード時)の入口に接続されている。さらに、エジェクタ34の吸引側の入口は、第3三方弁(V3)を介してH2O分離器22の第3フィード流路の出口に接続されている。
貯蔵タンク28aの出口をエジェクタ34の駆動側に接続し、H2O分離器22の第3フィード流路の出口をエジェクタ34の吸引側に接続する。この状態で、貯蔵タンク28aから供給される炭化水素を駆動側のノズルから高圧で噴出させると、ノズル周囲の負圧によりH2O分離器22のオフガス(Dout)が吸引される。
[3.2. 使用方法]
[3.2.1. H2O電解モード]
図10に、図9に示す電力貯蔵・供給システム10cがSOECモード(H2O電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。電力供給量は十分であるが、CO2供給量が不足している場合、蒸発器18を用いてH2O電解を行い、生成したH2をバッファタンク28bに貯蔵することができる。
この場合、第1CO2分離器14、第2CO2分離器16、及び燃料製造器20を休止させる。また、
(a)第2三方弁(V2)36bを第2CO2分離器16/R−SOC12側に、
(b)第3三方弁(V3)36cをH2O分離器22/燃料製造器20側に、
(c)第4三方弁(V4)36dを第1CO2分離器14/第2CO2分離器16側に、
(d)第5三方弁(V5)36e及び第7三方弁(V7)36gを中立状態に、
(e)第6三方弁(V6)36f及び第8三方弁(V8)36hを燃料製造器20/バッファタンク28b側に、
(f)第9三方弁(V9)36iをH2O分離器22/第1CO2分離器14側に、
それぞれ、切り替える。
この状態から、第1開閉バルブ(V1)36aを開とすると、蒸発器18に水が供給され、水蒸気が発生する。発生した水蒸気は、第1CO2分離器14の第1パージ流路及び第2CO2分離器16の第2パージ流路を素通りし、R−SOC12のカソード流路に供給される。これと同時にR−SOC12に電力を供給すると、カソード流路の出口から、H2を含むカソードオフガス(Aout)が排出される。
outは、第1CO2分離器14の第1フィード流路を素通りし、H2O分離器22でH2Oが分離される。その結果、第3フィード流路から、高濃度のH2を含むオフガス(Dout)が排出される。Doutは、第2燃料製造器20を素通りし、第1調圧器30で減圧又は昇圧された後、第6三方弁(V6)36fを介してバッファタンク28bに貯蔵される。一方、H2O分離器22の第3パージ流路から排出されたH2Oを含む分離ガス(Eout)は、R−SOC12に戻される。
[3.2.2. H2バッファタンクを用いたCO2電解モード]
図11に、図9に示す電力貯蔵・供給システム10cがSOECモード(H2バッファタンクを用いたCO2電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。H2電解を行い、バッファタンク28bにH2が十分に貯蔵された後、CO2供給量が回復した場合、CO2電解により生成したCO、及びバッファタンク28bに貯蔵されたH2を用い炭化水素を製造することができる。
この場合、蒸発器18及びH2O分離器22をを休止状態とし、第1開閉バルブ(V1)36aを閉とする。また、
(a)第2三方弁(V2)36bを第2CO2分離器16/R−SOC12側に、
(b)第3三方弁(V3)36cをH2O分離器22/燃料製造器20側に、
(c)第4三方弁(V4)36dを第1CO2分離器14/第2CO2分離器16側に、
(d)第6三方弁(V6)36f及び第8三方弁(V8)36hを燃料製造器20/貯蔵タンク28a側に、
(e)第7三方弁(V7)36gをバッファタンク28b/第1CO2分離器14側に、
(f)第9三方弁(V9)36iを中立状態に、
それぞれ、切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eをバッファタンク28b/第1CO2分離器14側に切り替えると、バッファタンク28bからH2が放出される。放出されたH2は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、第1CO2分離器14の第1パージ流路及び第2CO2分離器16の第2パージ流路に供給される。これと同時に、第2CO2分離器16の第2フィード流路にCO2源からのガス(B2in)を供給すると、B2in中のCO2がH2によりパージされる。その結果、第2CO2分離器16の第2パージ流路の出口から、H2及びCO2を含む分離ガス(C2out)が排出される。
2outを原料ガス(Ain)としてR−SOC12のカソード流路に流すと同時に、R−SOC12に電力を供給すると、上述した式(2)の反応が進行する。その結果、R−SOC12のカソード流路の出口から、合成ガスを含むカソードオフガス(Aout)が排出される。Aoutは、第1CO2分離器14でCO2が分離され、高濃度の合成ガスを含むオフガス(B1out)となる。一方、CO2を含む分離ガス(C1out)は、R−SOC12に戻される。
1outは、H2O分離器22を素通りして燃料製造器20に送られ、炭化水素(例えば、メタン)の合成に用いられる。燃料製造器20で合成された炭化水素を含むガスは、第1調圧器30により減圧又は昇圧された後、貯蔵タンク28aに貯蔵される。
さらに、バッファタンク28bのH2貯蔵量がゼロになった時には、後述する通常のH2O+CO2共電解モードに移行する。
[3.2.3. H2バッファタンクを用いた発電モード]
図12に、図9に示す電力貯蔵・供給システム10cがSOFCモード(H2バッファタンクを用いた発電モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。バッファタンク28bにH2が貯蔵されている場合、H2を用いて発電を行うこともできる。
この場合、第1CO2分離器14、第2CO2分離器16、蒸発器18、及び燃料製造器20を休止状態とし、第1開閉バルブ(V1)36aを閉とする。また、
(a)第2三方弁(V2)36bをエジェクタ34/R−SOC12側に、
(b)第3三方弁(V3)36cをH2O分離器22/エジェクタ34側に、
(c)第4三方弁(V4)36d、第6三方弁(V6)36f、及び第8三方弁(V8)36hを中立状態に、
(d)第7三方弁(V7)36gをバッファタンク28b/エジェクタ34側に、
(e)第9三方弁(V9)36iをH2O分離器22/排気側に、
それぞれ、切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eをバッファタンク28b/エジェクタ34側に切り替えると、バッファタンク28bからH2が排出される。排出されたH2は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、エジェクタ34からR−SOC12のアノード流路に供給される。これと同時に、R−SOC12のカソード流路に酸化剤ガスを供給すると、R−SOC12において発電が行われ、電力を取り出すことができる。さらに、アノードオフガス(A'out)は、H2O分離器22でH2Oが分離された後、第3三方弁(V3)36cを介してエジェクタ34の吸引側に戻される。分離されたH2Oは、第9三方弁(V9)36iを介して大気に放出される。
[3.2.4. CH4貯蔵タンクを用いた発電、及びCO2貯蔵モード]
図13に、図9に示す電力貯蔵・供給システム10cがSOFCモード(CH4貯蔵タンクを用いた発電、及びCO2貯蔵モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。貯蔵タンク28aに十分な量のCH4が貯蔵されている場合、貯蔵されたCH4を用いて発電することができる。また、これと同時に、アノードオフガス(A'out)に含まれるCO2をバッファタンク28bに貯蔵することもできる。
この場合、蒸発器18、及び燃料製造器20を休止状態とし、第1開閉バルブ(V1)36aを閉とする。また、
(a)第2三方弁(V2)36bをエジェクタ34/R−SOC12側に、
(b)第3三方弁(V3)36cをH2O分離器22/エジェクタ34側に、
(c)第4三方弁(V4)36d、第6三方弁(V6)36f、及び第8三方弁(V8)36hを第1CO2分離器14/バッファタンク28b側に、
(d)第7三方弁(V7)36gを貯蔵タンク28a/エジェクタ34側に、
(e)第9三方弁(V9)36iをH2O分離器22/排気側に、
それぞれ、切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eを貯蔵タンク28a/エジェクタ34側に切り替えると、貯蔵タンク28aからCH4が排出される。排出されたCH4は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、エジェクタ34を介してR−SOC12のアノード流路に供給される。これと同時に、R−SOC12のカソード流路に酸化剤ガスを供給すると、R−SOC12において発電が行われ、電力を取り出すことができる。
アノードオフガス(A'out)は、第1CO2分離器14でCO2が分離され、さらにH2O分離器22でH2Oが分離された後、第3三方弁(V3)36cを介してエジェクタ34に戻される。分離されたCO2は、第1調圧器30で昇圧又は減圧された後、バッファタンク28bに貯蔵される。また、分離されたH2Oは、第9三方弁(V9)36iを介して大気に放出される。
さらに、第2CO2分離器16の第2フィード流路にCO2源から供給されるガス(B2in)を供給すると、第2パージ流路にCO2が排出される。排出されたCO2は、第1調圧器30で昇圧又は減圧された後、バッファタンク28bに貯蔵される。
[3.2.5. CO2バッファタンクを用いたH2O+CO2共電解モード]
図14に、図9に示す電力貯蔵・供給システム10cがSOECモード(CO2バッファタンクを用いたH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。CO2分離を行い、バッファタンク28bにCO2が十分に貯蔵された後、電力供給量が回復した場合、バッファタンク28bに貯蔵されたCO2を用いたH2O+CO2共電解、及び炭化水素の製造を行うことができる。
この場合、第2CO2分離器16を休止させる。また、
(a)第2三方弁(V2)36bを第2CO2分離器16/R−SOC12側に、
(b)第3三方弁(V3)36cをH2O分離器22/燃料製造器20側に、
(c)第4三方弁(V4)36dを第1CO2分離器14/第2CO2分離器16側に、
(d)第6三方弁(V6)36f、及び第8三方弁(V8)36hを燃料製造器20/貯蔵タンク28a側に、
(e)第7三方弁(V7)36gをバッファタンク28b/第1CO2分離器14側に、
(f)第9三方弁(V9)36iをH2O分離器22/第1CO2分離器14側に、
それぞれ、切り替える。
この状態から、第5三方弁(V5)36eをバッファタンク28b/第1CO2分離器14側に切り替えると、バッファタンク28bからCO2が放出される。放出されたCO2は、第2調圧器32で昇圧又は減圧された後、第1CO2分離器14の第1パージ流路に供給される。これと同時に、蒸発器18を作動させると、水蒸気が第1CO2分離器の第1パージ流路に供給される。第2CO2分離器16は休止状態であるため、第2パージ流路からH2O+CO2混合ガス(C2out)がそのまま排出される。
2outを原料ガス(Ain)としてR−SOC12のカソード流路に流すと同時に、R−SOC12に電力を供給すると、上述した式(3)の反応が進行する。その結果、R−SOC12のカソード流路の出口から、合成ガスを含むカソードオフガス(Aout)が排出される。Aoutは、第1CO2分離器14でCO2が分離され、H2O分離器22でH2Oが分離される。分離されたCO2及びH2Oは、それぞれ、R−SOC12に戻される。
また、CO2及びH2Oが分離された後のオフガス(Dout)は、燃料製造器20に送られ、炭化水素(例えば、メタン)の合成に用いられる。合成された炭化水素を含むガスは、第1調圧器30により減圧又は昇圧された後、貯蔵タンク28aに貯蔵される。
さらに、バッファタンク28bのCO2貯蔵量がゼロになった時には、後述する通常のH2O+CO2共電解モードに移行する。
[3.2.6. 通常のH2O+CO2共電解モード]
図15に、図9に示す電力貯蔵・供給システム10cがSOECモード(通常のH2O+CO2共電解モード)にある時のガスの流れの模式図を示す。CO2供給量及び電力供給量が共に十分である場合、第1CO2分離器14、第2CO2分離器16、蒸発器18、及びH2O分離器22を用いたH2O+CO2共電解、及び燃料製造器20を用いた炭化水素の製造を行うことができる。
この場合、
(a)第2三方弁(V2)36bを第2CO2分離器16/R−SOC12側に、
(b)第3三方弁(V3)36cをH2O分離器22/燃料製造器20側に、
(c)第4三方弁(V4)36dを第1CO2分離器14/第2CO2分離器16側に、
(d)第5三方弁(V5)36e及び第7三方弁(V7)36gを中立状態に、
(e)第6三方弁(V6)36f、及び第8三方弁(V8)36hを燃料製造器20/貯蔵タンク28a側に、
(f)第9三方弁(V9)36iをH2O分離器22/第1CO2分離器14側に
それぞれ、切り替える。
この状態から、第2CO2分離器16の第2フィード流路にCO2源からのガス(B2in)を流す。これと同時に、第1開閉バルブ(V1)36aを開とし、蒸発器18に水を供給すると、水蒸気が発生する。発生した水蒸気を第2CO2分離器16の第2パージ流路に流すと、B2in中のCO2がH2Oによりパージされる。その結果、第2CO2分離器16の第2パージ流路の出口から、H2O及びCO2を含む分離ガス(C2out)が排出される。
2outを原料ガス(Ain)としてR−SOC12のカソード流路に流すと同時に、R−SOC12に電力を供給すると、上述した式(3)の反応が進行する。その結果、R−SOC12のカソード流路の出口から、合成ガスを含むカソードオフガス(Aout)が排出される。Aoutは、第1CO2分離器14でCO2が分離され、H2O分離器22でH2Oが分離される。分離されたCO2及びH2Oは、それぞれ、R−SOC12に戻される。
outからCO2及びH2Oが分離された後に残るオフガス(Dout)は、燃料製造器20に送られ、炭化水素の合成に用いられる。燃料製造器20で合成された炭化水素を含むガスは、第1調圧器30により減圧又は昇圧された後、貯蔵タンク28aに貯蔵される。
[3.3. 作用]
CO2源として工場等からの排ガスを用い、電力源として再生可能エネルギー等から供給される余剰電力を用いて炭化水素を製造する場合において、CO2供給量と電力供給量がともに十分である時には、余剰電力を化学エネルギー(炭化水素)の形で貯蔵することができる。
しかし、CO2源として工場等からの排ガスを用いた場合において、夜間やメンテナンス等により工場の稼働が停止した時には、一時的にCO2の回収が不可能な時間帯が発生する。一方、余剰電力源として再生可能エネルギーを用いた場合、風況や日照の時間変動があるために、電力供給量にも時間変動がある。そのため、CO2供給量又は電力供給量のいずれか一方が不足している時には、CO2及び余剰電力の有効利用ができない。
これに対し、電力貯蔵・供給システム10cがバッファタンク28b及び切替手段を備えている場合において、CO2供給量は十分であるが、電力供給量が不足している時には、第2CO2分離器16を作動させ、CO2をバッファタンク28bに貯蔵することができる。貯蔵されたCO2は、電力供給量が回復した時に、H2O+CO2共電解用のCO2原料として用いることができる。
あるいは、電力供給量は十分であるが、CO2供給量が不足している時には、余剰電力を用いてH2O電解を行い、生成したH2をバッファタンク28bに貯蔵することができる。貯蔵されたH2は、CO2供給量が回復した時に、CO2電解により生成したCOと混合され、合成ガスとして用いることができる。
さらに、炭化水素又はH2を用いて発電することもでき、発電時に生成したCO2を貯蔵することもできる。
そのため、本発明に係る電力・貯蔵システム10cは、CO2供給量と電力供給量との間に時間的なズレが生じた場合であっても、効率よく余剰電力を化学エネルギーとして貯蔵することができる。しかも、バッファタンク28bの容量が貯蔵タンク28aのそれに比べて著しく小さい場合であっても、大容量の貯蔵タンク28aを用いた電力貯蔵・供給を安定に、かつ、効率よく行うことができる。
さらに、電力・貯蔵システム10cが原料循環手段を備えている場合において、R−SOC12がSOECモードにある時には、Aoutから未反応のCO2及び/又はH2Oを回収し、これらを電解用の原料として再利用することができる。そのため、Aout中に含まれるCO及び/又はH2の濃度を高めることができる。また、未反応のCO2及び/又はH2Oが熱エネルギー(H2Oの蒸発潜熱、CO2のガス顕熱)を持ったまま系外に排出されることによるエネルギーロスを低減することができる。さらに、システム全体の燃料利用率Ufを高く維持したまま、R−SOC12の燃料利用率Ufを下げることができる。そのため、濃度分極により発生する過電圧ロス(Nernst損失)を抑制し、必要電解電圧を低減し、電解効率を向上させることができる。
同様に、電力・貯蔵システム10cが燃料循環手段を備えている場合において、R−SOC12がSOFCモードにある時には、A'outから未反応の燃料を回収し、これを発電用の燃料として再利用することができる。そのため、未反応の燃料が熱エネルギーを持ったまま系外に排出されることによるエネルギーロスを低減することができる。さらに、システム全体の燃料利用率Ufを高く維持したまま、R−SOC12の燃料利用率Ufを下げることができる。そのため、濃度分極により発生する過電圧ロス(Nernst損失)を抑制し、発電効率を向上させることができる。
(実施例1)
[1. 試験方法]
図9に示す電力貯蔵・供給システム10c、工場から排出されるCO2、及び再生可能エネルギーを用いてCH4を製造したと仮定した時の、CH4、CO2、及びH2の貯蔵量の季節変動をシミュレーションにより求めた。CO2供給量及び/又は電力供給量の時間変動及び季節変動に応じて、表1に示す事象1〜5のいずれかを実行した。発電は、再生可能エネルギーからの電力供給量が電力需要量を下回る時に行うものとした。また、表2に、シミュレーションに用いた工場の稼働の開始時刻及び停止時刻、並びに、各種の効率を示す。
Figure 0006881007
Figure 0006881007
[2. 結果]
図16に、CH4、CO2、及びH2の出力当たりの貯蔵容積の月別の推移を示す。図16より、以下のことが分かる。
(1)CH4の貯蔵容積は、季節変動が大きく、10月に貯蔵容積が最大となった。これは、再生可能エネルギーからの電力供給量の季節変動が大きく、特に4〜10月で需要が供給を上回るためである。
(2)CO2の貯蔵容積は6月に最大となり、H2の貯蔵容積は9月に最大となったが、いずれも貯蔵容積の季節変動が小さい。これは、一時的にCO2供給量又は電力供給量のいずれか一方が不足しても、供給が回復した時に貯蔵されたCO2又はH2を用いてCH4を製造しているためである。
(3)余剰電力を化学エネルギー(CH4)として効率良く貯蔵するためには、バッファタンクの容量は、貯蔵タンクの容積の数%で足りることがわかった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明に係る電力貯蔵・供給システムは、再生可能エネルギー(太陽光、風力等)の余剰電力貯蔵・利用システム、分散形電源などに用いることができる。
10a〜10c 電力貯蔵・供給システム
12 リバーシブルSOC
14 第1CO2分離器
16 第2CO2分離器
18 蒸発器
20 燃料製造器
22 H2O分離器
28a 貯蔵タンク
28b バッファタンク

Claims (7)

  1. 以下の構成を備えた電力貯蔵・供給システム。
    (1)前記電力貯蔵・供給システムは、
    2O電解、CO2電解、又はH2O+CO2共電解を行うSOECモードと、炭化水素、H2、及び/又はCOを燃料に用いて発電を行うSOFCモードとを切り替え可能なリバーシブルSOCと、
    前記リバーシブルSOCがSOECモードにある時に、CO2源から供給されるガスからCO2を分離し、分離されたCO2を含む分離ガスを前記リバーシブルSOCに供給する第2CO2分離器と、
    前記リバーシブルSOCが前記SOECモードにある時に、前記リバーシブルSOCにH2Oを供給する蒸発器と、
    前記リバーシブルSOCがSOECモードにある時に、前記リバーシブルSOCのカソードオフガス(Aout)を用いて前記炭化水素を合成する燃料製造器と、
    前記燃料製造器から排出される前記炭化水素を貯蔵し、又は前記炭化水素を前記リバーシブルSOCに供給するための1又は2以上の貯蔵タンクと、
    前記貯蔵タンクと並列に接続された、前記電力貯蔵・供給システムから排出される前記炭化水素以外のガス(第2ガス)を貯蔵し、又は、前記第2ガスを前記リバーシブルSOCに供給するための1又は2以上のバッファタンクと、
    前記リバーシブルSOCの作動モードに応じて、前記炭化水素又は前記第2ガスの供給・排出経路を切り替える切替手段と
    を備えている。
    (2)前記切替手段は、
    (a)ガス貯蔵時には、前記貯蔵タンク又は前記バッファタンクのいずれか一方に前記炭化水素又は前記第2ガスを供給し、
    (b)ガス放出時には、前記貯蔵タンク又は前記バッファタンクのいずれか一方から前記炭化水素又は前記第2ガスが排出されるように、
    前記供給・排出経路を切り替えるものからなる。
  2. 前記切替手段は、1又は2以上の特定の前記バッファタンクに対して、H2の貯蔵・排出を行うH2貯蔵・排出手段を備え、
    前記H2貯蔵・排出手段は、
    (a)前記リバーシブルSOCが前記H2O電解を行う前記SOECモードにある時には、前記リバーシブルSOCで生成したH2を前記バッファタンクに貯蔵し、
    (b)前記リバーシブルSOCが前記CO2電解を行う前記SOECモードにある時には、前記バッファタンクから前記リバーシブルSOCにH2が供給されるように、
    前記供給・排出経路を切り替えるものからなる請求項1に記載の電力貯蔵・供給システム。
  3. 前記切替手段は、1又は2以上の特定の前記バッファタンクに対して、CO2の貯蔵・排出を行うCO2貯蔵・排出手段を備え、
    前記CO2貯蔵・排出手段は、
    (a)前記リバーシブルSOCが休止モードにある時には、前記第2CO2分離器により分離されたCO2を前記バッファタンクに貯蔵し、
    (b)前記リバーシブルSOCが前記H2O+CO2共電解を行う前記SOECモードにある時には、前記バッファタンクから前記リバーシブルSOCにCO2が供給されるように、
    前記供給・排出経路を切り替えるものからなる請求項1又は2に記載の電力貯蔵・供給システム。
  4. 前記切替手段は、1又は2以上の特定の前記バッファタンクに対して、H2の貯蔵・排出と、CO2の貯蔵・排出の双方を行うH2/CO2貯蔵・供給手段を備え、
    前記H2/CO2貯蔵・供給手段は、
    (a)前記リバーシブルSOCが前記H2O電解を行う前記SOECモードにある時には、前記リバーシブルSOCで生成したH2を前記バッファタンクに貯蔵し、前記リバーシブルSOCが前記CO2電解を行う前記SOECモードにある時には、前記バッファタンクから前記リバーシブルSOCにH2が供給され、
    (b)前記リバーシブルSOCが休止状態にある時には、前記第2CO2分離器により分離されたCO2を前記バッファタンクに貯蔵し、前記リバーシブルSOCが前記H2O+CO2共電解を行う前記SOECモードにある時には、前記バッファタンクから前記リバーシブルSOCにCO2が供給されるように、
    前記供給・排出経路を切り替えるものからなる請求項1から3までのいずれか1項に記載の電力貯蔵・供給システム。
  5. 前記リバーシブルSOCのオフガス(前記リバーシブルSOCが前記SOECモードにある時には前記カソードオフガス(Aout)、前記リバーシブルSOCが前記SOFCモードにある時にはアノードオフガス(A'out))からCO2を分離する第1CO2分離器と、
    前記リバーシブルSOCの前記オフガスからH2Oを分離するH2O分離器と
    をさらに備えた請求項1から4までのいずれか1項に記載の電力貯蔵・供給システム。
  6. 前記リバーシブルSOCが前記SOECモードにある時に、前記Aoutに含まれる未反応のCO2及び/又はH2Oを回収し、前記リバーシブルSOCに戻す原料循環手段
    をさらに備えた請求項5に記載の電力貯蔵・供給システム。
  7. 前記リバーシブルSOCが前記SOFCモードにある時に、前記A'outに含まれる未反応の前記燃料を回収し、前記リバーシブルSOCに戻す燃料循環手段
    をさらに備えた請求項5又は6に記載の電力貯蔵・供給システム。
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