以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従ってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるコンテンツ管理システムの全体概要の一例を示す図である。図1を参照して、コンテンツ管理システム1は、MFP(Multi Function Peripheral)100と、スマートフォン200と、サーバー300と、を含む。
サーバー300は、一般的なコンピューターである。MFP100は、画像形成装置の一例であり、画像データに基づいて用紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成機能を少なくとも備えている。MFP100は、画像形成機能に加えて、原稿を読み取るための原稿読取機能、およびファクシミリデータを送受信するファクシミリ送受信機能を備えてもよい。スマートフォン200は、携帯情報装置の一例であり、ユーザーにより携帯されて使用される。
無線局5およびMFP100それぞれは、ネットワーク3に接続される。ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク3は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク3は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)であってもよい。
スマートフォン200は、無線LAN機能を有し、無線局5と通信可能である。無線局5は、ネットワーク3の中継装置であり、無線LANを用いた通信機能を備えたスマートフォン200と通信して、スマートフォン200をネットワーク3に接続する。このため、スマートフォン200は、無線局5を介してMFP100と通信可能である。ネットワーク3は、さらに、インターネットに接続されてもよい。この場合、スマートフォン200およびMFP100それぞれは、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと互いに通信可能である。
本実施の形態におけるコンテンツ管理システム1において、サーバー300が、コンテンツを管理し、MFP100でコンテンツの画像を用紙に形成する。コンテンツの管理は、管理対象となるコンテンツの画像が用紙に形成されたか否か、コンテンツが用紙に形成された場合にはその用紙の形成されたコンテンツの画像が廃棄されたか否かを記録する。本実施の形態においては、サーバー300が、コンテンツの画像を用紙に形成するためのプリントジョブをMFP100に実行させることによって、MFP100がコンテンツの画像を用紙に形成する。サーバー300は、MFP100によってプリントジョブが実行された後は、コンテンツの画像が形成された状態としてコンテンツを管理する。また、サーバー300が、消去画像を用紙に形成するためのプリントジョブをMFP100に実行させることによって、MFP100が、コンテンツの画像が形成された用紙に消去画像を形成する。消去画像は、用紙に形成されたコンテンツの画像に重畳して用紙に形成される画像であり、コンテンツの画像は、消去画像が重畳して形成されると解読不可能な状態になる。コンテンツの画像が解読不可能な状態は、コンテンツの画像が廃棄された状態と同じである。消去画像の色は限定するものではないが、記録媒体である用紙の色と同じ色とするのが好ましい。
図2は、本実施の形態におけるコンテンツの状態の変化を説明するための図である。図2においては、縦軸の上から下に向かって時間の流れを示し、ユーザーが操作するPC、スマートフォン200、MFP100、サーバー300それぞれにおける処理を示している。また、図中の矢印は送受信されるデータを示す。
図2を参照して、まず、サーバー300にプリントジョブが記憶される。例えば、ネットワーク3に接続されたパーソナルコンピューター(以下「PC」という)においてコンテンツが生成される場合、PCがコンテンツの画像を形成するためのプリントジョブをサーバー300に送信する。PCを操作するユーザーがコンテンツをプリントする指示をPCに入力すれば、PCがコンテンツの画像を形成するプリントジョブをサーバー300に送信する。サーバー300は、PCからプリントジョブを受信すると、プリントジョブを記憶する。プリントジョブは、コンテンツの画像を形成するためのジョブであり、コンテンツの画像に対応するプリントデータを含む。コンテンツが複数ページからなる場合、プリントデータは、複数ページにそれぞれ対応する複数のページデータからなる。
サーバー300は、MFP100から印刷要求を受信すると、MFP100にプリントジョブを送信する。例えば、サーバー300において、プリントジョブを記憶する時点で、プリントジョブの生成を指示したユーザーを特定できる場合、そのユーザーをプリントジョブと関連付けて記憶しておく。そして、MFP100に、ユーザーがログインする場合、MFP100がログインしたユーザーに関連付けられたプリントジョブの送信をサーバー300に要求する。サーバー300は、MFP100から要求のあったプリントジョブをMFP100に送信する。
サーバー300は、MFP100にプリントジョブを送信する際に、用紙を識別するための媒体識別情報と消去完了情報とを発行し、コンテンツと媒体識別情報と消去完了情報とを関連付ける。コンテンツが複数ページからなる場合には、複数のページごとに媒体識別情報と消去完了情報とを発行し、コンテンツの複数のページそれぞれに対して媒体識別情報と消去完了情報とを関連付ける。消去完了情報は、用紙が廃棄される際に、用紙に形成されたコンテンツのページが消去されたことを示す情報である。消去完了情報は、形成時画像および廃棄時画像の組と関連付けられる。形成時画像と廃棄時画像とは、消去完了情報に関連する画像である。形成時画像と廃棄時画像とを組み合わせることにより、消去完了情報を示す画像が完成する。消去完了情報を示す画像は、ここでは、二次元バーコードとしている。
また、サーバー300は、MFP100から受信される印刷要求に応じて送信するプリントジョブに媒体識別情報の画像と形成時画像とを付加する。形成時画像は、消去完了情報に関連する画像である。ここでは、形成時画像を、消去完了情報を示す二次元バーコードの画像であって、第1の色の画像としている。サーバー300は、プリントジョブに含まれる複数のページデータそれぞれに、そのページデータに対して発行された媒体識別情報を示す画像と形成時画像とを合成することによって、プリントジョブに媒体識別情報の画像と形成時画像とを付加する。
MFP100は、サーバー300からプリントジョブを受信すると、プリントジョブを実行する。MFP100がプリントジョブを実行することによって、プリントジョブに含まれる複数のページデータの画像が複数の用紙にそれぞれ形成される。ページデータは、コンテンツのページの画像に媒体識別情報を示す画像と形成時画像とが合成されているので、用紙に形成される画像には、コンテンツのページの画像と媒体識別情報を示す画像と形成時画像とが形成される。MFP100における画像を用紙に形成する処理は、トナーを用いて画像を用紙に固定的に記録させる処理である。
MFP100によってコンテンツの画像が形成された用紙を取得するユーザーは、そのコンテンツの画像が形成された用紙を廃棄する際に、サーバー300に廃棄したことを登録する。サーバー300に廃棄したことを登録する操作は、サーバー300に廃棄を依頼する廃棄依頼操作と、サーバー300に廃棄を確認させる廃棄確認操作と、を含む。
廃棄依頼操作は、ユーザーがスマートフォン200に入力する操作である。ユーザーは、スマートフォン200を操作して、スマートフォン200に廃棄対象となる用紙とその用紙を廃棄させる装置とを指定する操作をスマートフォン200に入力する。具体的には、用紙を廃棄させる装置をMFP100とする場合、ユーザーによる廃棄依頼操作は、コンテンツの画像が形成された用紙をMFP100の給紙部150が備える給紙トレイにセットする操作と、用紙をスマートフォン200のカメラ209で撮像する操作と、スマートフォン200でMFP100を指定する操作とを含む。スマートフォン200は、カメラが撮像して出力する画像データと、ユーザーにより指定されたMFP100の装置識別情報とを含む消去依頼をサーバー300に送信する。
サーバー300においては、スマートフォン200から消去依頼を受信する場合、消去依頼に含まれる画像データから媒体識別情報を特定し、媒体識別情報に関連付けられたコンテンツを特定する。さらに、サーバー300は、コンテンツを判読不可能な状態にするための消去画像を生成する。そして、媒体識別情報に関連付けられた消去完了情報に関連する廃棄時画像を決定し、消去画像と廃棄時画像を用紙に形成するための消去用プリントジョブを生成する。廃棄時画像は、消去完了情報を示す二次元バーコードの画像であって、第2の色の画像である。
なお、MFP100に廃棄依頼操作を入力するようにしてもよい。この場合における廃棄依頼操作は、コンテンツの画像が形成された用紙をMFP100にセットする操作と、廃棄対象となるコンテンツを指定する操作である。MFP100は、廃棄対象となるコンテンツを指定する操作を受け付ける場合、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報を含む消去依頼をサーバー300に送信する。サーバー300においては、MFP100から消去依頼を受信する場合、消去依頼に含まれるコンテンツ識別情報からコンテンツを特定し、コンテンツを判読不可能な状態にするための消去画像を生成する。そして、コンテンツに関連付けられた廃棄時画像を決定し、消去画像と廃棄時画像を用紙に形成するための消去用プリントジョブを生成する。
消去用プリントジョブは、用紙に形成されたコンテンツの画像と重畳する位置に消去画像を形成し、コンテンツに関連付けられた第2の色の廃棄時画像を形成時画像に重畳して形成するジョブである。そして、消去用プリントジョブをMFP100に実行させるために、消去用プリントジョブをMFP100に送信する。
MFP100は、サーバー300から消去用プリントジョブを受信すると、消去用プリントジョブを実行する。MFP100が消去用プリントジョブを実行することによって、MFP100の給紙部にセットされたコンテンツの画像が形成された用紙に、消去画像と廃棄時画像とが形成される。消去用プリントジョブに含まれるページデータは、消去画像と廃棄時画像とを含むので、消去画像が用紙に形成されているコンテンツの画像に重畳して形成され、廃棄時画像が用紙に形成されている形成時画像に重畳して形成される。第1の色の形成時画像に第2の色の廃棄時画像が重畳して形成されるので、廃棄時画像が第3の色となる。
その後、ユーザーは、廃棄確認操作をする。ここでは、廃棄確認操作として、ユーザーがスマートフォン200を操作して、廃棄対象となる用紙を撮像する操作としている。スマートフォン200は、カメラが撮像して出力する画像データを含む廃棄確認依頼をサーバー300に送信する。サーバー300は、廃棄確認依頼を受信することに応じて、廃棄確認依頼に含まれる画像データに含まれる媒体識別情報を示す画像と、第3の色の廃棄時画像とを特定し、媒体識別情報と消去完了情報とを特定する。第3の色は、形成時画像に付される第1の色と、廃棄時画像に付される第2の色と、から定まる色である。媒体識別情報を示す画像から媒体識別情報を特定し、第3の色の廃棄時画像から消去識別情報を特定する。そして、媒体識別情報と消去完了情報とが、同じコンテンツ識別情報に関連付けられている場合、そのコンテンツ識別情報で特定されるコンテンツの画像が解読不可能な状態となったことを確認し、コンテンツに対して解読不可能な状態を関連付ける。
MFP100により消去画像が形成された後に、コンテンツが解読不可能な状態であることを判断するので、消去画像が形成される前から消去画像が形成されるまでの間に、用紙をすり替える等の不作為があった場合には、媒体識別情報を示す画像と消去完了情報を示す画像とが同一の用紙に形成されない。このため、消去画像が形成される前から消去画像が形成されるまでの間に、用紙をすり替える等の不正行為があった場合であっても、コンテンツの画像が解読不可能な状態と判断しないようにすることができる。さらに、第1の色の形成時画像に第2の色の廃棄時画像を重畳して形成することにより用紙に第3の色の廃棄時画像が形成される。このため、第3の色の廃棄時画像を用紙に形成する作業が困難となるので、改竄を防止することができる。
図3は、第1の実施の形態におけるサーバーのハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図3を参照して、サーバー300は、サーバー300の全体を制御するためのCPU301と、CPU301が実行するためのプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)302と、CPU301の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)303と、データを不揮発的に記憶するハードディスクドライブ(HDD)304と、CPU301をネットワーク3に接続する通信部305と、情報を表示する表示部306と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部307と、外部記憶装置309と、を含む。
外部記憶装置309は、CD−ROM(Compact Disk ROM)309Aが装着される。CPU301は、外部記憶装置309を介してCD−ROM309Aにアクセス可能である。CPU301は、外部記憶装置309に装着されたCD−ROM309Aに記録されたプログラムをRAM303にロードして実行する。なお、CPU301が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM309Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROMまたはEPROM(Erasable Programmable ROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU301が実行するプログラムは、CD−ROM309Aに記録されたプログラムに限られず、HDD304に記憶されたプログラムをRAM303にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、サーバー300のHDD304に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、サーバー300が、インターネットに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD304に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU301が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、第1の実施の形態におけるMFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
自動原稿搬送装置120は、原稿トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿に形成された画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイに排出する。原稿読取部130は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部140に出力する。
給紙部150は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。画像形成部140は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部130から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した、データ処理後の画像データまたは、外部から受信された画像データに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成し、画像を形成した用紙を排紙トレイに排出する。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、CPU111と接続された通信インターフェース(I/F)部112、ROM113、RAM114、HDD115、ファクシミリ部116、および外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、後処理部155および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーからなるハードキー部167を備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161上に設けられたタッチパネル165をさらに含む。
HDD115は、大容量記憶装置である。通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して、スマートフォン200との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク、半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図5は、第1の実施の形態におけるスマートフォン200のハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図5を参照して、本実施の形態におけるスマートフォン200は、スマートフォン200の全体を制御するためのCPU201と、CPU201が実行するプログラム等を記憶するROM202と、CPU201の作業領域として使用されるRAM203と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ204と、情報を表示する表示部205と、ユーザーの操作を受け付ける操作部206と、無線LANインターフェース(I/F)208と、カメラ209と、外部記憶装置210と、を含む。
フラッシュメモリ204は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ204に記録されたプログラムを、RAM203にロードして実行する。
表示部205は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等である。操作部206は、メインキー206Aと、タッチパネル206Bとを備える。タッチパネル206Bは、表示部205の上面または下面に表示部205に重畳して設けられる。メインキー206Aは、例えば接点スイッチで構成されるハードキーである。タッチパネル206Bは、静電容量方式である。なお、タッチパネル206Bは、静電容量方式に限らず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の他の方式を用いることができる。タッチパネル206Bは、表示部205の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。また、ユーザーが、表示部205の表示面を指示する場合、操作部206は、タッチパネル206Bにより検出される表示面の位置をCPU201に出力する。
CPU201は、タッチパネル206Bによる検出された位置に基づいて、表示部205に表示されている画面中でユーザーにより指示された位置を検出する。CPU201は、表示部205に表示されている画面と、タッチパネル206Bによる検出された位置とに基づいて、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。例えば、表示部205にテンキーの画像を含む画面を表示する場合には、タッチパネル206Bによる検出された位置に表示されたキーに対応する数字を受け付ける。
無線LANI/F208は、無線局5と通信し、スマートフォン200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。スマートフォン200に、MFP100のIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、スマートフォン200は、MFP100と通信することができ、データの送受信が可能となる。なお、本実施の形態においては、スマートフォン200が無線LANI/F208を用いて、MFP100と通信する場合を例に説明するが、他の通信方法を用いて通信するようにしてもよい。具体的には、スマートフォン200が、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線装置を搭載する場合には、スマートフォン200が、MFP100と1対1で通信するようにしてもよい。
カメラ209は、レンズおよび光電変換素子を備え、レンズで集光した光を光電変換素子に結像し、光電変換素子は受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。光電変換素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー、CCD(Charge Coupled Device)センサー等である。
外部記憶装置210は、スマートフォン200に着脱自在であり、プログラムを記憶したCD−ROM210Aが装着可能である。CPU201は、外部記憶装置210を介してCD−ROM210Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置210に装着されたCD−ROM210Aに記録されたプログラムを、RAM203にロードして実行することが可能である。
なお、CPU201が実行するプログラムとして、ROM202、フラッシュメモリ204またはCD−ROM210Aに記録されたプログラムについて説明したが、ネットワーク3またはインターネットに接続された他のコンピューターが、フラッシュメモリ204に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、スマートフォン200が、ネットワーク3またはインターネットに接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM210Aに限られず、光ディスク、ICカード、光カード、半導体メモリであってもよい。
図6は、第1の実施の形態におけるサーバーが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図6に示す機能は、サーバー300が備えるCPU301が、ROM302、HDD304またはCD−ROM309Aに記憶されたコンテンツ管理プログラムを実行することにより、CPU301により実現される機能である。
図6を参照して、サーバー300が備えるCPU301は、ジョブ受付部351と、媒体情報生成部353と、消去情報生成部355と、関連付部357と、撮像画像取得部359と、形成時制御部361と、コンテンツ決定部363と、消去画像生成部365と、廃棄時制御部367と、判断部369と、を含む。
ジョブ受付部351は、コンテンツの画像を用紙に形成するためのプリントジョブを受け付ける。コンテンツが複数ページからなる場合、プリントジョブは、複数ページにそれぞれ対応する複数のページデータを含む。ジョブ受付部351は、通信部305を制御して、ネットワーク3に接続されたPCからプリントジョブを受信することによりプリントジョブを受け付ける。ジョブ受付部351は、プリントジョブを受け付ける場合、プリントジョブをHDD304に記憶する。ジョブ受付部351は、PCから受信されるプリントジョブの実行を指示するユーザーを特定する情報を関連付けてHDD304に記憶するようにしてもよい。例えば、プリントジョブにPCを操作するユーザーのユーザー識別情報と関連付けてHDD304に記憶するようにしてもよい。また、PCがプリントジョブを生成する段階で、プリントジョブに、PCを操作するユーザーにより宛先として指定されたユーザーのユーザー識別情報を含めるようにしてもよい。
関連付部357は、ジョブ受付部351によりプリントジョブが受け付けられる場合、コンテンツに、媒体識別情報と、消去完了情報と、を関連付ける。関連付部357は、コンテンツに含まれる複数のページごとに、媒体情報生成部353に媒体識別情報の生成を依頼するとともに、消去情報生成部355に消去完了情報の生成を依頼する。
媒体情報生成部353は、関連付部357から媒体識別情報の生成が依頼されることに応じて、媒体識別情報を生成し、媒体識別情報を関連付部357および消去情報生成部355に出力する。媒体識別情報は、コンテンツの画像が形成される予定の用紙を識別するための情報である。媒体識別情報は、文字または数字の配列である。
消去情報生成部355は、関連付部357から消去完了情報の生成が依頼されることに応じて、消去完了情報を生成し、消去完了情報を関連付部357に出力する。消去完了情報は、文字または数字の配列である。消去情報生成部355は、媒体情報生成部353から入力される媒体識別情報に対応する消去完了情報を生成する。換言すれば、消去完了情報は、1つの媒体識別情報に対して1つの消去完了情報を生成する。
関連付部357は、コンテンツ識別情報と、媒体情報生成部353から入力される媒体識別情報と、消去情報生成部355から入力される消去完了情報とを関連付ける。プリントジョブに含まれる複数ページのプリントデータそれぞれを識別するためのコンテンツ識別情報と、そのコンテンツ識別情報に対して媒体情報生成部353により生成された媒体識別情報と、そのコンテンツ識別情報に対して消去情報生成部355により生成された消去完了情報とを関連付ける。具体的には、コンテンツ識別情報と媒体識別情報と消去完了情報とを含むコンテンツレコードを生成し、HDD304に記憶する。
関連付部357は、さらに、消去完了情報に対応する生成情報を生成し、生成情報を消去完了情報と関連付ける。関連付部357は、消去完了情報と生成情報とを含む生成レコードを生成し、生成レコードをHDD304に記憶する。生成情報は、形成時画像と、第1の色と、画像位置と、廃棄時画像と、第2の色と、相対位置とを含む。形成時画像および廃棄時画像は、消去完了情報に関連する画像と同じ形状の画像である。ここでは、消去完了情報に関連する画像を、消去完了情報を二次元バーコードで表した画像としている。第1の色は、形成時画像に付される色であり、第2の色は廃棄時画像に付される色である。したがって、形成時画像と廃棄時画像とは形状が同じで色が異なる画像である。画像位置は、形成時画像が形成される用紙中の位置を示す。画像位置は、用紙の基準点、例えば、左上の頂角からの横方向(X軸方向)の距離および縦方向(Y軸方向)の距離で示される。相対位置は、形成時画像に対する廃棄時画像の相対的な位置を示す。相対位置は、形成時画像から横方向(X軸方向)の距離および縦方向(Y軸方向)の距離で表される。ここでは生成情報において、廃棄時画像が形成時画像と同じ位置に形成されるようにするため、相対位置は横方向および縦方向の距離にゼロが設定される。
図7は、コンテンツレコードのフォーマットの一例を示す図である。図7を参照して、コンテンツレコードは、コンテンツ識別情報の項目と、媒体識別情報の項目と、消去完了情報の項目と、廃棄の項目とを含む。コンテンツ識別情報の項目は、コンテンツ識別情報が設定される。媒体識別情報の項目は、コンテンツ識別情報で識別されるコンテンツの画像が形成される用紙を識別するための媒体識別情報が設定される。消去完了情報の項目は、コンテンツ識別情報で識別されるコンテンツの画像が廃棄されたことを示す消去完了情報が設定される。廃棄の項目は、コンテンツ識別情報で識別されるコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄されたことを示す廃棄コードが設定される。
図8は、生成レコードのフォーマットの一例を示す図である。図8を参照して、生成レコードは、消去完了情報の項目と、生成情報の項目と、を含む。生成情報の項目は、形成時画像の項目と、第1の色の項目と、画像位置の項目と、廃棄時画像の項目と、第2の色の項目と、相対位置の項目と、を含む。消去完了情報の項目は、消去完了情報が設定される。形成時画像の項目は、消去完了情報に関連する画像である形成時画像が設定される。第1の色の項目は、形成時画像に付される色が設定される。画像位置の項目は、形成時画像が形成される用紙中の位置を示す位置情報が設定される。廃棄時画像の項目は、消去完了情報に関連する画像である廃棄時画像が設定される。第1の色の項目は、廃棄時画像に付される色が設定される。相対位置の項目は、形成時画像に対する廃棄時画像の相対位置が設定される。
図6に戻って、形成時制御部361は、MFP100からプリントジョブの送信要求を受信する場合、HDD304に記憶されたプリントジョブのうちから送信要求で特定されるプリントジョブを特定する。MFP100から受信される送信要求が、MFP100を操作するユーザーのユーザー識別情報を含む場合、そのユーザー識別情報と関連付けられたプリントジョブを特定する。また、HDD304に記憶されたプリントジョブのリストをMFP100に送信し、MFP100を操作するユーザーがプリントジョブを指定するようにしてもよい。この場合には、ユーザーにより指定されたプリントジョブの送信要求を受け付ける。形成時制御部361は、プリントジョブに含まれる複数ページのプリントデータそれぞれについて、そのプリントデータに関連付部357によって関連付けられた媒体識別情報を示す画像および形成時画像を合成する。媒体識別情報を示す画像は、プリントデータを識別するためのコンテンツ識別情報に関連付部357により関連付けられた媒体識別情報の画像である。ここでは、媒体識別情報を示す画像を、媒体識別情報を示す二次元バーコードとしている。
形成時画像は、プリントデータを識別するためのコンテンツ識別情報に関連付部357により関連付けられた消去完了情報に関連する画像である。形成時画像は、関連付部357によって消去完了情報に関連付けられた生成情報により定められる。形成時制御部361は、消去完了情報に関連付けられた生成情報を特定し、特定された生成情報に含まれる形成時画像、第1の色および画像位置を決定する。形成時制御部361は、プリントジョブに含まれる複数のページデータそれぞれについて、コンテンツ識別情報を特定し、そのコンテンツ識別情報に対応する形成時画像を第1の色で画像位置により特定される位置に合成する。
形成時制御部361は、媒体識別情報を示す画像および形成時画像が合成されたプリントデータを含むプリントジョブを、MFP100に送信し、MFP100にプリントジョブを実行させる。これにより、MFP100において、プリントジョブが実行され、プリントジョブに含まれるプリントデータの画像が用紙に形成される。プリントデータは、媒体識別情報を示す画像および形成時画像が合成されているので、媒体識別情報を示す画像および形成時画像が用紙に形成される。
<媒体識別情報が用紙に形成されている場合>
MFP100が画像を形成するために収納する用紙に、その用紙を識別するための媒体識別情報を示す画像が予め形成されている場合がある。この場合において、MFP100が、画像を形成する対象となる用紙に形成された媒体識別情報を読み取るためのカメラ等をMFP100の筐体内に備えるようにする。そして、MFP100がプリントジョブを実行して用紙に画像を形成するごとに、MFP100が用紙に形成された媒体識別情報をカメラで読み取って、媒体識別情報とその用紙に形成されたページのプリントデータのコンテンツ識別情報をサーバー300に送信する。関連付部357は、MFP100から媒体識別情報とコンテンツ識別情報とを受信する場合に、消去情報生成部355に消去完了情報の生成を依頼し、媒体識別情報とコンテンツ識別情報と消去情報生成部355により生成された消去完了情報とを関連付ける。
<廃棄時>
スマートフォン200を操作するユーザーが、コンテンツの画像が形成された用紙を廃棄する場合、廃棄依頼操作をする。具体的には、ユーザーが、スマートフォン200を操作して、スマートフォン200に廃棄対象となる用紙とその用紙を廃棄する装置としてMFP100とを指定する操作をスマートフォン200に入力する。より具体的には、ユーザーは、コンテンツの画像が形成された用紙をMFP100にセットする操作と、用紙に形成された媒体識別情報を示す画像をカメラ209で撮像する操作と、MFP100を指定する操作とをする。スマートフォン200は、カメラ209が撮像して出力する画像データと、ユーザーにより指定されたMFP100の装置識別情報との組を、サーバー300に送信する。
撮像画像取得部359は、通信部305が、画像データと装置識別情報との組をスマートフォン200から受信する場合、スマートフォン200から受信された画像データと装置識別情報とを、コンテンツ決定部363に出力する。
コンテンツ決定部363は、撮像画像取得部359から画像データと装置識別情報とが入力される場合、画像データに含まれる媒体識別情報を示す画像を抽出し、媒体識別情報を特定する。コンテンツ決定部363は、HDD304に記憶されたコンテンツレコードを参照して、特定された媒体識別情報と関連付けられたコンテンツ識別情報を決定する。コンテンツ決定部363は、コンテンツ識別情報と装置識別情報との組を消去画像生成部365に出力する。
消去画像生成部365は、コンテンツ決定部363からコンテンツ識別情報と装置識別情報との組が入力されることに応じて、HDD304に記憶されているプリントジョブのうちからコンテンツ識別情報で特定されるページデータを含むプリントジョブを特定する。そして、消去画像生成部365は、特定されたプリントジョブに含まれるプリントデータのうちコンテンツ識別情報で特定されるページデータ(コンテンツ)の画像を解読不可能な状態にするための消去画像を生成する。消去画像は、ページデータに含まれる画像を基準に、位置とサイズが定まる画像である。消去画像は、例えば、ページデータに含まれる画像を囲む領域に重畳し、その領域の全ての画素が同じ色の画像である。消去画像生成部365は、コンテンツ識別情報と消去画像と装置識別情報との組を廃棄時制御部367に出力する。
廃棄時制御部367は、消去画像生成部365からコンテンツ識別情報と消去画像と装置識別情報との組が入力される。廃棄時制御部367は、コンテンツレコードを参照して、消去完了情報を決定する。廃棄時制御部367は、消去画像と組になるコンテンツ識別情報と組になる消去完了情報を決定する。廃棄時制御部367は、消去完了情報に関連する廃棄時画像を消去画像に合成した画像のページデータを含むプリントジョブを生成する。具体的には、廃棄時制御部367は、消去完了情報を含む生成レコードをHDD304から読出し、生成レコードに含まれる生成情報を決定する。廃棄時制御部367は、生成情報により定められる画像位置、廃棄時画像、第2の色および相対位置を決定する。廃棄時画像は、形成時画像に対応する画像である。ここでは、廃棄時画像を、消去完了情報を示す二次元バーコードと同じ形状であって、廃棄時画像に対して定められた第2の色の画像としている。廃棄時制御部367は、廃棄時画像と消去画像とを記録媒体に形成するためのページデータを生成する。廃棄時制御部367は、用紙中の画像位置に対して相対位置で定まる位置に廃棄時画像が第2の色で形成されるようにページデータを生成する。ここでは、相対位置をゼロとしているので、用紙中の画像位置に第2の色で廃棄時画像を形成するためのページデータが生成される。
廃棄時制御部367は、通信部305を制御して、装置識別情報で特定されるMFP100と通信し、消去画像に廃棄時画像を合成した画像を形成するためのプリントジョブをMFP100に実行させるためにMFP100にプリントジョブを送信する。これにより、MFP100において、プリントジョブが実行され、消去画像と廃棄時画像とが用紙に形成される。画像形成の対象となる用紙に、コンテンツの画像が形成されている場合には、コンテンツの画像に重畳して消去画像が形成されるので、コンテンツの画像が解読不可能な状態となる。
図9は、形成時画像、廃棄時画像および処分画像の一例を示す図である。図9(A)は、形成時画像の一例を示す第1の図である。形成時画像は、二次元バーコードの形状で色がシアンである。形成時画像の色がシアンであることを、ハッチングを付して示している。図9(B)は、廃棄時画像の一例を示す第1の図である。廃棄時画像は、二次元バーコードの形状で色がイエローである。廃棄時画像の色がイエローであることを、ハッチングを付して示している。廃棄時画像と形成時画像とは形状が同じである。図9(C)は、処分画像の一例を示す図である。処分画像は、形成時画像に廃棄時画像を重畳して形成した後の画像である。図9(C)に示す処分画像は、形成時画像および廃棄時画像と形状が同じで、色がグリーンである。画像の色がグリーンであることを、ハッチングを付して示している。このように、シアンの色のトナーで形成された画像に重畳してイエローのトナーで画像を形成すると、その画像がグリーンの色に見えることが予め判っている。
図6に戻って、スマートフォン200を操作するユーザーが、廃棄依頼操作をした後に、廃棄確認操作をする。具体的には、ユーザーが、スマートフォン200を操作して、スマートフォン200に消去画像が形成された用紙を被写体として、カメラ209で撮像する操作をスマートフォン200に入力する。スマートフォン200は、カメラ209が撮像して出力する画像データを、サーバー300に送信する。撮像画像取得部359は、画像データを受信する場合、スマートフォン200から受信された画像データを、判断部369に出力する。
判断部369は、撮像画像取得部359から画像データが入力される場合、画像データに含まれる媒体識別情報を示す画像を抽出し、媒体識別情報を特定する。判断部369は、HDD304に記憶されたコンテンツレコードのうちから画像データから特定される媒体識別情報を含むコンテンツレコードを抽出し、抽出されたコンテンツレコードから消去完了情報を決定する。判断部369は、HDD304に記憶された生成レコードのうちから消去完了情報を含む生成レコードを抽出し、抽出された生成レコードから第1の色、第2の色を決定する。判断部369は、第1の色と第2の色との組に対して予め定められた第3の色を決定し、撮像画像取得部359から入力される画像データのうちから第3の色の画像を、処分画像として抽出し、抽出された処分画像が、消去完了情報で定まる画像と一致するか否かを判断する。ここでは、消去完了情報で定まる画像を、消去完了情報を示す二次元バーコードとしているので、処分画像を二次元バーコードとして読み取った結果を解析情報として取得する。判断部369は、解析情報が、画像データから特定された媒体識別情報とコンテンツレコードで関連付けられた消去完了情報とが一致する場合、媒体識別情報で特定される用紙が廃棄されたと判断する。換言すれば、判断部369は、画像データから抽出された第3の色の二次元バーコードが消去完了情報と一致する場合に、コンテンツレコードによって媒体識別情報と関連付けられたコンテンツ識別情報で特定されるコンテンツの画像が廃棄されたと判断する。判断部369は、コンテンツ識別情報を含むコンテンツレコードをHDD304から抽出し、抽出されたコンテンツレコードに廃棄されたことを示す廃棄フラグを設定する。これにより、コンテンツの画像が形成された用紙が廃棄された状態として管理することができる。
処理画像の色が第3の色となるためには、形成時画像と廃棄時画像とが同じ位置に形成されること、形成時画像が第1の色で形成され、廃棄時画像が第2の色で形成されることが必要となる。このため、コンテンツの画像が形成された用紙を、廃棄操作時に別の用紙に取り換える等の改竄がされた場合に、コンテンツの画像が廃棄された状態と判断しないようすることができる。また、消去画像と廃棄時画像とが同時に形成されるとともに、廃棄時画像を形成することにより処理画像が用紙に形成されるので、消去画像によってコンテンツの画像が読取可能になったことを確認することができる。
図10は、第1の実施の形態におけるコンテンツ管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。コンテンツ管理処理は、サーバー300が備えるCPU301が、ROM302、HDD304またはCD−ROM309Aに記憶されたコンテンツ管理プログラムを実行することにより、CPU301により実行される処理である。図10を参照して、サーバー300が備えるCPU301は、ジョブを受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。ジョブを受け付けたならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に進める。ここで受け付けるジョブは、通信部305が、ネットワーク3に接続されたPCから受信するプリントジョブを含む。CPU301は、受信されたジョブをHDD304に記憶する。プリントジョブは、1以上のページからなるプリントデータを含む。
ステップS02においては、ステップS01において受信されたジョブに含まれるプリントデータのうちから処理対象となるページを選択し、処理をステップS03に進める。ステップS03においては、媒体識別情報を生成し、処理をステップS04に進める。媒体識別情報は、ステップS02において選択されたページのプリントデータの画像が形成される用紙に対して付与する情報であって、その用紙を他の用紙と区別するための情報である。媒体識別情報は、限定するものではないが、例えば、媒体識別情報を示す情報とシリアル番号との組を付与するようにしてもよい。また、MFP100が収納する用紙に対して、その用紙を識別するための媒体識別情報が付与されている場合がある。この場合には、スマートフォン200で、用紙に付与された媒体識別情報を示す画像をカメラ209で撮像し、カメラ209が出力する画像データをスマートフォン200から取得するようにすればよい。
ステップS04においては、ステップS02において選択されたページのプリントデータに対してコンテンツ識別情報を生成し、処理をステップS05に進める。コンテンツ識別情報は、ステップS02において選択されたページのプリントデータを他のプリントデータと区別するための情報である。限定するものではないが、コンテンツ識別情報は、プリントジョブを識別するためのジョブ識別情報と、ステップS02において選択されたページを識別するためのページ識別情報とを組み合わせた情報としてもよい。
ステップS05においては、消去完了情報を生成し、処理をステップS06に進める。消去完了情報は、ステップS02において選択されたページのプリントデータの画像を形成した用紙において、プリントデータの画像の消去が完了したことを示す情報である。消去完了情報は、他の消去完了情報と区別することが可能であればよく、限定するものではないが、例えば、消去完了情報を示す情報とシリアル番号との組を用いることができる。
ステップS06においては、コンテンツレコードを生成し、処理をステップS07に進める。ステップS03において生成された媒体識別情報と、ステップS04において生成されたコンテンツ識別情報と、ステップS05において生成された消去完了情報とを含むコンテンツレコードを生成し、HDD304に記憶する。コンテンツレコードは、コンテンツと、そのコンテンツの画像が形成される用紙と、消去完了情報とを関連付ける情報である。
次のステップS07においては、ステップS05において生成された消去完了情報に対応する生成レコードを生成し、処理をステップS08に進める。生成レコードは、図6に示したフォーマットであり、消去完了情報と生成情報とを関連付ける。具体的には、消去完了情報を示す二次元バーコードの画像と同じ形状の形成時画像と廃棄時画像とを決定する。そして、形成時画像の色を第1の色として決定し、廃棄時画像の色を第2の色に決定する。第1の色と第2の色との組み合わせを定めた複数の組を予め準備しておき、複数の組の内から1つを任意に決定するようにすればよい。そして、形成時画像を用紙中に形成する位置を画像位置として決定する。画像位置は、コンテンツの画像が形成される領域以外の領域であればよい。さらに、形成時画像と廃棄時画像とを同じ位置に形成するために、相対位置を横方向および縦方向ともにゼロに決定する。
ステップS08においては、ステップS02において選択されたページのプリントデータにステップS03において生成された媒体識別情報の画像と、形成時画像とを付加する。具体的には、プリントデータに、媒体識別情報を示す画像と形成時画像とを合成する。媒体識別情報を示す画像は、ここでは、媒体識別情報の二次元バーコードとしている。媒体識別情報を示す画像は、二次元バーコードに限定されるものではなく、一次元バーコードであってもよく、人が判読可能な画像であってもよい。例えば、媒体識別情報が英数または文字の配列からなる場合には、英数または文字の配列の画像であってもよい。
形成時画像は、消去完了情報に関連する画像であり、ステップS07において生成された生成レコードに含まれる生成情報によって、形状、色および用紙中の位置が定められている。ここでは、形成時画像の形状を消去完了情報の二次元バーコードと形状と同じとし、形成時画像の色を第1の色としている。なお、形成時画像の形状は、二次元バーコードに限定されるものではなく、一次元バーコードであってもよく、人が判読可能な画像であってもよい。例えば、領域識別情報が英数または文字の配列からなる場合には、英数または文字の配列の画像であってもよい。
ステップS09においては、ステップS01において受信されたジョブに含まれるプリントデータのうちから処理対象となるページとして選択されていないページが存在するか否かを判断する。未選択のページが存在するならば処理をステップS02に戻すが、そうでなければ処理をステップS10に進める。
ステップS10においては、ステップS01において受け付けられたジョブに含まれるプリントデータに、媒体識別情報の画像および形成時画像を合成したプリントジョブを、HDD304に記憶し、処理をステップS11に進める。
ステップS11においては、ジョブの要求があったか否かを判断する。通信部305がプリントジョブの送信要求を受信したならば処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS14に進める。例えば、通信部305を制御してMFP100と通信する場合において、HDD304に記憶されたプリントジョブのリストをMFP100に送信し、MFP100を操作するユーザーによりプリントジョブが指定される場合、指定されたプリントジョブの送信要求と判断する。
ステップS12においては、ジョブを要求してきた装置を特定する。例えば、MFP100からジョブの送信要求を受信する場合には、MFP100を特定する。以下、MFP100からジョブの送信要求を受信する場合を例に説明する。ステップS13においては、ステップS12において特定された装置、ここではMFP100にステップS11において要求されたプリントジョブを送信し、処理をステップS14に進める。これにより、MFP100において、プリントジョブが実行され、プリントデータの画像が用紙に形成される。プリントデータは、コンテンツの画像に媒体識別情報の画像と形成時画像とを合成したデータである。このため、用紙に、コンテンツの画像に媒体識別情報の画像と形成時画像とが形成される。
ステップS14においては、廃棄依頼操作を受け付けたか否かを判断する。廃棄依頼操作を受け付けたならば処理をステップS15に進めるが、そうでなければ処理をステップS16に進める。通信部305が他の装置から廃棄依頼操作を受信したか否かを判断する。例えば、スマートフォン200が廃棄依頼操作を送信する場合がある。ステップS15においては、廃棄依頼処理を実行し、処理をステップS01に戻す。廃棄依頼処理の詳細は後述する。
ステップS16においては、廃棄確認操作を受け付けたか否かを判断する。廃棄確認操作を受け付けたならば処理をステップS17に進めるが、そうでなければ処理をステップS01に戻す。通信部305が他の装置から廃棄確認操作を受信したか否かを判断する。例えば、スマートフォン200が廃棄確認操作を送信する場合がある。ステップS17においては、廃棄確認処理を実行し、処理をステップS01に戻す。廃棄確認処理の詳細は後述する。
図11は、廃棄依頼処理の流れの一例を示すフローチャートである。廃棄依頼処理は、図10のステップS15において実行される処理である。ここでは、通信部305がスマートフォン200から廃棄依頼操作を受け付ける場合を例に説明する。ユーザーがスマートフォン200を操作して廃棄依頼操作をする場合、ユーザーは、廃棄対象となる用紙をMFP100にセットする操作と、その用紙に形成された媒体識別情報を示す画像をカメラ209で撮像する操作と、MFP100を指定する操作とをする。スマートフォン200は、カメラ209が撮像して出力する画像データと、ユーザーにより指定されたMFP100の装置識別情報との組を、サーバー300に送信する。
図11を参照して、CPU301は、画像データをスマートフォン200から受信したか否かを判断する(ステップS21)。通信部305がスマートフォン200から画像データを受信するまで待機状態となり(ステップS21でNO)、画像データを受信すると(ステップS21でYES)、処理をステップS22に進める。
ステップS22においては、廃棄装置を決定する。スマートフォン200からMFP100の装置識別情報を受信する場合、MFP100を廃棄装置に決定する。次のステップS23においては、媒体識別情報が決定されるか否かを判断する。ステップS21において受信された画像データを解析し、画像データから媒体識別情報を示す画像を抽出する場合に媒体識別情報を決定する。ここでは、媒体識別情報を示す画像を2次元バーコードとしているので、画像データから二次元バーコードを抽出し、二次元バーコードで示される媒体識別情報を決定する。媒体識別情報が決定されたならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をコンテンツ管理処理に戻す。
ステップS24においては、HDD304に記憶されたコンテンツレコードを参照して、コンテンツを決定する。ステップS23において決定された媒体識別情報を含むコンテンツレコードを抽出し、抽出されたコンテンツレコードに含まれるコンテンツ識別情報で特定されるコンテンツを決定する。コンテンツ識別情報が、ジョブ識別情報とページ識別情報とを含む場合、HDD304に記憶されているプリントジョブに含まれるプリントデータのうち、ページ識別情報で特定されるページのプリントデータをコンテンツに決定する。
次のステップS25においては、消去画像を生成する。消去画像は、ステップS24において決定されたコンテンツに対応する画像データであり、それが用紙に形成されると、その用紙に形成されたコンテンツの画像中の文字を解読不可能な状態となる画像である。消去画像は、コンテンツに含まれる複数の文字それぞれに対して、その文字よりもサイズが大きい矩形の領域を、黒色の画像とした画像としてもよい。黒色に代えて、明度が低い画像であればよい。文字の明度よりも低い明度の画像を上書きすることにより、文字が読み取れないようにすることができる。例えば、消去画像を、文字の明度よりも高い明度の画像とする場合、文字が透けて読取可能になる場合があるからである。
ステップS26においては、コンテンツレコードを抽出する。ステップS24において決定されたコンテンツ識別情報を含むコンテンツレコードを抽出する。次のステップS27においては、廃棄時画像を決定する。抽出されたコンテンツレコードに含まれる消去完了情報に対応する生成レコードをHDD304から読出し、読み出した生成レコードに含まれる生成情報を特定する。生成情報は、廃棄時画像、第2の色、画像位置および相対位置を定める。次のステップS28においては、消去画像に廃棄時画像を付加し、処理をステップS29に進める。具体的には、消去画像に、ステップS27において決定された廃棄時画像を第2の色で、画像位置に配置された形成時画像と相対位置とで定まる位置に合成する。ここでは、廃棄時画像の形状を消去完了情報の二次元バーコードと形状と同じとし、廃棄時画像の色を第2の色とし、画像位置で定まる位置と同じ位置に配置されるように、消去画像と合成する。
次のステップS29においては、消去用プリントジョブを生成する。廃棄時画像が追加された消去画像を用紙に形成するためのプリントジョブを消去用プリントジョブとして生成する。そして、消去用プリントジョブを廃棄装置に送信し、処理をコンテンツ管理処理に戻す。具体的には、通信部305を制御して、消去用プリントジョブを、ステップS22において廃棄装置に決定された装置、ここでは、MFP100に送信する。これにより、MFP100にユーザーによりセットされた用紙に、廃棄時画像が追加された消去画像が形成される。そのため、用紙に形成されたコンテンツの画像が、消去画像が形成されることによって解読不可能な状態となるとともに、用紙に形成された形成時画像に重畳して廃棄時画像が形成される。第1の色の形成時画像に第2の色の廃棄時画像が重畳して形成されるので、用紙に第3の色の二次元バーコードが形成される。
図12は、廃棄確認処理の流れの一例を示すフローチャートである。廃棄確認処理は、図10のステップS17において実行される処理である。図12を参照して、CPU301は、画像データをスマートフォン200から受信したか否かを判断する(ステップS41)。通信部305がスマートフォン200から画像データを受信するまで待機状態となり(ステップS41でNO)、画像データを受信すると(ステップS41でYES)、処理をステップS42に進める。
ステップS42においては、媒体識別情報が抽出されるか否かを判断する。ステップS41において受信された画像データを解析し、画像データから媒体識別情報を示す画像を抽出する。ここでは、媒体識別情報を示す画像を2次元バーコードとしているので、画像データから二次元バーコードを抽出し、二次元バーコードで示される媒体識別情報を決定する。媒体識別情報が決定されたならば処理をステップS43に進めるが、そうでなければ処理をステップS51に進める。
ステップS43においては、コンテンツレコードを抽出する。HDD304に記憶されているコンテンツレコードのうちからステップS42において抽出された媒体識別情報を含むコンテンツレコードを抽出する。そして、ステップS43において抽出されたコンテンツレコードで定められる消去完了情報を決定する(ステップS44)。次のステップS45においては、HDD304に記憶された生成レコードのうちからステップS44において決定された消去完了情報を含む生成レコードを抽出する。次のステップS46においては、第3の色を決定する。ステップS44において抽出された生成レコードで定められる第1の色および第2の色の組に対した予め定められた第3の色を決定する。次のステップS47においては、ステップS41において受信された画像データのうちから第3の色の処分画像を抽出する。さらに、第3の色の処分画像から解析情報を取得したか否かを判断する。第3の色の処分画像が二次元バーコードであれば、第3の色の二次元バーコードで示される情報を解析情報として取得する。解析情報を取得したならば処理をステップS49に進めるが、そうでなければ処理をステップS51に進める。
ステップS49においては、解析情報が、ステップS44において決定された消去完了情報と同じか否かを判断する。解析情報が消去完了情報と同じならば処理をステップS50に進めるが、そうでなければ処理をステップS51に進める。ステップS50においては、ステップS43において抽出されたコンテンツレコードに廃棄コードを追加し、処理をコンテンツ管理処理に戻す。これにより、コンテンツの画像が形成された用紙が廃棄された状態として管理することができる。
ステップS51においては、エラーを通知し、処理をコンテンツ管理処理に戻す。通信部305を制御して、廃棄確認操作を送信してきた装置、ここでは、スマートフォン200に用紙が正しく廃棄されていないことを通知するメッセージを表示させるために、通信部305を制御して、メッセージをスマートフォン200に送信する。スマートフォン200を操作するユーザーは、メッセージを見ることにより、用紙に形成されたコンテンツの廃棄が正しく行われなかったことを認識することができる。
本実施の形態においては、コンテンツの画像を用紙に形成する際に、第1の色の形成時画像がコンテンツの画像とともに用紙に形成され、ユーザーによる廃棄依頼操作に応じて、コンテンツの画像が形成された用紙に消去画像と第2の色の廃棄時画像とが形成される。さらに、ユーザーによる廃棄確認操作に応じて、ユーザーがスマートフォン200のカメラ209で、用紙を撮像すると、カメラ209が撮像して得られる画像データを取得する。そして、スマートフォン200から取得された画像データから媒体識別情報と、その媒体識別情報にコンテンツレコードによって関連付けられた消去完了情報とが抽出される場合に、その媒体識別情報で特定される用紙に形成されたコンテンツが消去されたと判断する。ここで、画像データから消去完了情報が抽出されると判断する条件は、形成時画像の第1の色と廃棄時画像の第2の色とから定まる第3の色の処分画像が抽出される条件と、第3の色の処分画像を解析して解析情報を取得できる条件と、解析情報が消去完了情報と一致する条件とを含む。換言すれば、画像データから第3の色で表された二次元バーコードを読み取る処理を実行することにより、消去完了情報が読み取れる場合に、用紙に形成されたコンテンツが消去されたと判断するようにしてもよい。
以上説明したように、第1の実施の形態におけるコンテンツ管理システム1において、コンテンツの画像が形成された用紙と、消去画像が形成された用紙とが同一であることを、消去完了情報を示す二次元バーコードの形状および色で確認することができる。従って、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
<第1の変形例>
上述した実施の形態においては、画像データから消去完了情報を特定できると判断する条件は、形成時画像の第1の色と廃棄時画像の第2の色とから定まる第3の色の処分画像が抽出される条件と、第3の色の処分画像を解析して解析情報を取得できる条件と、解析情報が消去完了情報と一致する条件とを含む。第1の変形例においては、画像データから消去完了情報を特定できると判断する条件を、媒体識別情報に対応する形成時画像と廃棄時画像とが抽出される第1の条件としたものである。
第1の変形例においては、生成情報は、少なくとも形成時画像と廃棄時画像とを含めばよい。具体的には、コンテンツの画像を用紙に形成する際に、形成時画像をコンテンツの画像とともに用紙に形成し、ユーザーによる廃棄依頼操作に応じて、コンテンツの画像が形成された用紙に消去画像と廃棄時画像とを形成する。この際、廃棄時画像を、消去画像と重畳しないように形成する。さらに、ユーザーによる廃棄確認操作に応じて、ユーザーがスマートフォン200のカメラ209で、用紙を撮像すると、カメラ209が撮像して得られる画像データを取得する。そして、スマートフォン200から取得された画像データから媒体識別情報と、形状時画像と、廃棄時画像とが抽出される場合に、第1の条件が成立したと判断する。
具体的には、判断部369は、撮像画像取得部359から画像データが入力される場合、画像データに含まれる媒体識別情報を示す画像を抽出し、媒体識別情報を特定する。判断部369は、HDD304に記憶されたコンテンツレコードのうちから画像データから特定される媒体識別情報を含むコンテンツレコードを抽出し、抽出されたコンテンツレコードから消去完了情報を決定する。判断部369は、HDD304に記憶された生成レコードのうちから消去完了情報を含む生成レコードを抽出し、抽出された生成レコードから形状時画像と、廃棄時画像とを決定する。判断部369は、撮像画像取得部359から入力される画像データのうちから形成時画像と廃棄時画像とを抽出できる場合、媒体識別情報で特定される用紙が廃棄されたと判断する。形成時画像と廃棄時画像とは、消去完了情報に関連する画像とすればよく、例えば、形成時画像を消去完了情報に形成時画像を示す情報を付加した情報を示す二次元バードとし、廃棄時画像を消去完了情報に廃棄時画像を示す情報を付加した情報を示す二次元バードとすることができる。この場合には、画像データに含まれる二次元バーコードを解析することにより、画像データに形成時画像と廃棄時画像とが含まれることを判断することができる。判断部369は、コンテンツ識別情報を含むコンテンツレコードをHDD304から抽出し、抽出されたコンテンツレコードに廃棄されたことを示す廃棄フラグを設定する。これにより、コンテンツの画像が形成された用紙が廃棄された状態として管理することができる。
図13は、第1の変形例における形成時画像、廃棄時画像および処分画像の一例を示す図である。図13(A)は、第1の変形例における形成時画像の一例を示す図である。第1の変形例における形成時画像は、二次元バーコードの形状である。色は黒色であるが、形成時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。図13(B)は、第1の変形例における廃棄時画像の一例を示す図である。第1の変形例における廃棄時画像は、二次元バーコードのである。色は黒色であるが、形成時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。図13(C)は、第1の変形例における処分画像の一例を示す図である。第1の変形例における処分画像は、形成時画像と廃棄時画像とを含む。
第1の変形例におけるコンテンツ管理システム1においてサーバー300は、コンテンツと消去完了情報とを関連付け、コンテンツの画像とともに消去完了情報に形成時画像であることを示す情報を付加した情報の二次元バーコードである形成時画像を用紙に形成し、消去画像とともに消去完了情報に廃棄時画像であることを示す情報を付加した情報の二次元バーコードである廃棄時画像を形成し、スマートフォン200で用紙を撮像して得られる画像データに形成時画像と廃棄時画像が含まれる場合に、消去完了情報に関連付けられたコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄され、コンテンツが消去されたと判断する。形成時画像と廃棄時画像とが含まれる場合に、コンテンツの画像が形成された記録媒体と、消去画像が形成された記録媒体とが同一であると判断するので、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
<第2の変形例>
第2の変形例においては、画像データから消去完了情報が特定されると判断する条件を、第1の変形例における媒体識別情報に対応する形成時画像と廃棄時画像とが抽出される第1の条件に加えて、廃棄時画像が形成時画像に対して予め定められた相対位置に形成されている第2の条件を追加したものである。
第2の変形例においては、生成情報は、少なくとも形成時画像と廃棄時画像と、画像位置と、相対位置と、を含めばよい。具体的には、コンテンツの画像を用紙に形成する際に、形成時画像をコンテンツの画像とともに用紙に形成し、ユーザーによる廃棄依頼操作に応じて、コンテンツの画像が形成された用紙に消去画像と廃棄時画像とを形成する。この際、廃棄時画像を、生成情報によって画像位置を基準に相対位置で定まる位置に配置して用紙に形成する。さらに、ユーザーによる廃棄確認操作に応じて、ユーザーがスマートフォン200のカメラ209で、用紙を撮像すると、カメラ209が撮像して得られる画像データを取得する。そして、スマートフォン200から取得された画像データから媒体識別情報と、形状時画像と、廃棄時画像とが抽出される場合に、第1の条件が成立したと判断し、形状時画像と廃棄時画像との相対位置が生成情報で定められた相対位置に一致するならば第2の条件が成立したと判断する。
具体的には、第2の変形例における判断部369は、撮像画像取得部359から入力される画像データのうちから形成時画像と廃棄時画像とを抽出でき、かつ、形成時画像と廃棄時画像との相対位置が、生成情報で定められた相対位置である場合に、媒体識別情報で特定される用紙が廃棄されたと判断する。
図14は、第2の変形例における形成時画像、廃棄時画像および処分画像の一例を示す第1の図である。図14(A)は、第2の変形例における形成時画像の一例を示す第1の図である。第2の変形例における形成時画像は、二次元バーコードの形状である。色は黒色であるが、形成時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。図14(B)は、第2の変形例における廃棄時画像の一例を示す第1の図である。第2の変形例における廃棄時画像は、二次元バーコードである。色は黒色であるが、形成時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。図14(C)は、第2の変形例における処分画像の一例を示す第1の図である。第2の変形例における処分画像は、形成時画像と廃棄時画像とを含む。また、形成時画像と廃棄時画像との相対位置は、形成時画像から右方向(X軸方向)に距離Lだけ平行移動した位置となっている。
第2の変形例におけるコンテンツ管理システム1においてサーバー300は、コンテンツと消去完了情報とを関連付け、コンテンツの画像とともに消去完了情報に形成時画像であることを示す情報を付加した情報の二次元バーコードである形成時画像を用紙に形成し、消去画像とともに消去完了情報に廃棄時画像であることを示す情報を付加した情報の二次元バーコードである廃棄時画像を、形成時画像を基準に予め定められた相対位置に形成し、スマートフォン200で用紙を撮像して得られる画像データに形成時画像と廃棄時画像が含まれ、かつ形成時画像と廃棄時画像とが予め定められた相対位置である場合に、消去完了情報に関連付けられたコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄され、コンテンツが消去されたと判断する。形成時画像と廃棄時画像との相対位置を、コンテンツの画像が形成された用紙と消去画像が形成された用紙とが同一であると判断する条件に追加するので、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
<第3の変形例>
第3の変形例においては、消去完了情報を示す二次元バーコードを、2分割した一方を形成時画像とし、他方を廃棄時画像としたものである。
図15は、第3の変形例における形成時画像、廃棄時画像および処分画像の一例を示す第1の図である。ここでは、消去完了情報の二次元バーコードを2分割し、その一方を形成時画像とし、他方を廃棄時画像とする。図15(A)は、第3の変形例における形成時画像の一例を示す第1の図である。色は黒色であるが、形成時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。図15(B)は、第3の変形例における廃棄時画像の一例を示す第1の図である。色は黒色であるが、廃棄時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。第3の変形例における形成時画像は、消去完了情報の二次元バーコードを2分割したうちの一方であり、第3の変形例における廃棄時画像は、消去完了情報の二次元バーコードを2分割したうちの他方である。図15(C)は、第3の変形例における処分画像の一例を示す第1の図である。第3の変形例における処分画像は、消去完了情報の二次元バーコードである。
この場合、第3の変形例における判断部369は、撮像画像取得部359から入力される画像データのうちから二次元バーコードを示す処分画像が抽出され、その処分画像を解析した解析情報が消去完了情報と一致する場合に、媒体識別情報で特定される用紙が廃棄されたと判断する。
図16は、第3の変形例における形成時画像、廃棄時画像および処分画像の一例を示す第2の図である。ここでは、消去完了情報の二次元バーコードを2分割し、その一方を形成時画像とし、他方を廃棄時画像とする。図16(A)は、第3の変形例における形成時画像の一例を示す第2の図である。第3の変形例における形成時画像は、消去完了情報の二次元バーコードを2分割したうちの一方である。色は黒色であるが、形成時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。図16(B)は、第3の変形例における廃棄時画像の一例を示す第2の図である。第3の変形例における廃棄時画像は、消去完了情報の二次元バーコードを2分割したうちの他方である。色は黒色であるが、廃棄時画像の色は限定されるものではなく、任意の色であればよい。図16(C)は、第3の変形例における処分画像の一例を示す第2の図である。第3の変形例における処分画像は、消去完了情報の二次元バーコードである。
この場合においても、第3の変形例における判断部369は、撮像画像取得部359から入力される画像データのうちから二次元バーコードを示す処分画像が抽出され、その処分画像を解析した解析情報が消去完了情報と一致する場合に、媒体識別情報で特定される用紙が廃棄されたと判断する。
第3の変形例におけるコンテンツ管理システム1において、サーバー300は、コンテンツと消去完了情報とを関連付け、消去完了情報の二次元バーコードを2分割した一方を形成時画像とし他方を廃棄時画像とし、コンテンツの画像とともに形成時画像を用紙に形成し、消去画像とともに廃棄時画像を、形成時画像を基準に予め定められた相対位置に形成し、スマートフォン200で用紙を撮像して得られる画像データに消去完了情報を示す二次元バーコードが含まれることを条件に、消去完了情報に関連付けられたコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄され、コンテンツが消去されたと判断する。形成時画像と廃棄時画像との相対位置が予め定められた位置であることが条件となるので、コンテンツの画像が形成された記録媒体と、消去画像が形成された記録媒体とが同一であることの確認することができ、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
<第4の変形例>
第4の変形例においては、画像データから消去完了情報が抽出されると判断する条件を、媒体識別情報に対応する形成時画像と廃棄時画像とが抽出される第1の条件、および、廃棄時画像が形成時画像に対して予め定められた相対位置に形成されている第2の条件に加えて、処分画像が予め定められた色である第3の条件を追加したものである。
第4の変形例においては、処分画像を、第1の色の消去完了情報を示す二次元バーコードとするのが好ましい。例えば、第4の変形例における形成時画像は、消去完了情報の二次元バーコードに、その周辺から所定の距離だけ外側に任意の画像を合成した画像であり、第1の色である。第4の変形例における廃棄時画像は、消去完了情報の二次元バーコードの周辺から所定の距離だけ外側の領域を含み、その領域が第2の色の画像である。
具体的には、コンテンツの画像を用紙に形成する際に、第1の色の形成時画像をコンテンツの画像とともに用紙に形成し、ユーザーによる廃棄依頼操作に応じて、コンテンツの画像が形成された用紙に消去画像と第2の色の廃棄時画像とを形成する。第2の色の廃棄時画像が、形成時画像が形成された画像位置から相対位置で定まる位置に形成されることにより、第1の色の処分画像が完成する。さらに、ユーザーによる廃棄確認操作に応じて、ユーザーがスマートフォン200のカメラ209で、媒体識別情報を示す画像を撮像すると、カメラ209が撮像して得られる画像データを取得する。そして、スマートフォン200から取得された画像データから媒体識別情報を示す二次元バーコードと、第1の色の処分画像とを抽出し、処分画像を解析して得られる解析情報が消去完了情報と一致する場合に、第1の条件、第2の条件および第3の条件が成立したと判断する。第4の変形例において、生成情報は、形成時画像と、第1の色と、画像位置と、廃棄時画像と、第2の色と、相対位置とを含む。
図17は、第4の変形例における形成時画像、廃棄時画像および処分画像の一例を示す図である。図17(A)は、第4の変形例における形成時画像の一例を示す図である。第4の変形例における形成時画像は、消去完了情報の二次元バーコードに、その周辺から所定の距離だけ外側の領域に任意の画像を合成した第1の色の画像である。図17(B)は、第4の変形例における廃棄時画像の一例を示す図である。第4の変形例における廃棄時画像は、消去完了情報の二次元バーコードの周辺から所定の距離の領域を含み、その領域が第2の色の画像である。図17(C)は、第4の変形例における処分画像の一例を示す図である。第4の変形例における処分画像は、消去完了情報を示す二次元バーコードあり、第1の色である。
第4の変形例におけるコンテンツ管理システム1において、サーバー300は、コンテンツと消去完了情報とを関連付け、コンテンツの画像とともに消去完了情報の二次元バーコードに廃棄時画像を合成した形成時画像を第1の色で用紙に形成し、消去画像とともに消去完了情報の二次元バーコードの外周から所定の領域からなる廃棄時画像を第2の色で形成時画像に重畳して形成する。第1の色の形成時画像に第2の色の廃棄時画像を重畳して形成すると、形成時画像が廃棄時画像と重ならない部分が第1の色の処分画像となる。第1の色の処分画像は消去完了情報を示す二次元バーコードとなる。サーバー300は、スマートフォン200で用紙を撮像して得られる画像データに含まれる第1の色の処分画像が消去完了情報を示す場合に、消去完了情報に関連付けられたコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄され、コンテンツが消去されたと判断する。従って、コンテンツの画像が形成された用紙と、消去画像が形成された用紙とが同一であることを、消去完了情報を示す処分画像の形状および色で確認することができる。従って、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態におけるサーバー300は、形成時画像と廃棄時画像とを用紙に形成することにより、用紙に消去完了情報を示す処分画像が形成されるようにした。第2の実施の形態においては、消去画像を用紙に形成する段階では、廃棄時画像を形成しないようにしたものである。このため、第2の実施の形態においては、生成レコードは不要である。
第2の実施の形態におけるサーバー300は、消去画像を、コンテンツの一部を消去する画像とする。このため、コンテンツの画像が形成された用紙に消去画像を形成すると、コンテンツの一部が消去されない。第2の実施の形態におけるサーバー300において、関連付部357は、消去画像が生成される段階で、コンテンツの画像に含まれる消去画像に含まれない画像を部分画像に決定し、コンテンツに部分画像を関連付ける。具体的には、コンテンツレコードに部分画像を追加する。そして、第2の実施の形態におけるサーバー300において、判断部369は、画像データに含まれる形成時画像から消去完了情報を特定し、かつ、画像データに形成時画像とコンテンツレコードにおいて定められた部分画像とが抽出される第4の条件が成立する場合に、コンテンツが消去されたと判断する。
図18は、第2の実施の形態における形成時画像、消去画像および処分画像の一例を示す図である。図18(A)は、第2の実施の形態における形成時画像の一例を示す図である。図18(A)においては、第2の実施の形態における形成時画像501と、コンテンツの画像503とを示している。形成時画像501は、消去完了情報の二次元バーコードである。図18(B)は、第2の実施の形態における消去画像の一例を示す図である。消去画像505は、コンテンツの画像503の一部である文字「C」と重ならない形状である。図18(C)は、第2の実施の形態における処分画像の一例を示す図である。第2の実施の形態における処理画像は、形成時画像501と、コンテンツ503の一部の文字「C」とを含む。
第2の実施の形態におけるコンテンツ管理システム1において、サーバー300は、コンテンツと、消去完了情報と、コンテンツの画像に含まれるが消去画像に含まれない部分画像と、を関連付け、コンテンツの画像とともに消去完了情報を示す二次元バーコードである形成時画像を形成し、スマートフォン200で用紙を撮像して得られる画像データが形成時画像と部分画像とを含む場合に、消去完了情報に関連付けられたコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄され、コンテンツが消去されたと判断する。従って、コンテンツの画像が形成された用紙であることを形成時画像で確認し、消去画像が形成された用紙であることを消去画像と部分画像とで確認できるので、コンテンツの画像が形成された用紙と消去画像が形成された用紙とが同一であることを確認することができる。従って、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
<第5の変形例>
第2の実施の形態におけるサーバー300は、消去画像を、コンテンツの一部を消去する画像とした。第2の実施の形態の第5の変形例におけるサーバー300は、消去画像の生成時に、コンテンツレコードに消去画像の形状を追加するようにしたものである。第5の変形例におけるサーバー300が備える関連付部357は、消去画像生成部365により消去画像が生成される段階で、コンテンツに消去画像を関連付ける。具体的には、コンテンツレコードに消去画像を追加する。そして、第5の変形例におけるサーバー300において、判断部369は、画像データに含まれる形成時画像から消去完了情報を特定し、かつ、画像データにコンテンツレコードにおいて消去画像が抽出される第5の条件が成立する場合に、コンテンツが消去されたと判断する。
図19は、第5の変形例における形成時画像、消去画像および処分画像の一例を示す図である。図19(A)は、第5の変形例における形成時画像の一例を示す図である。図19(A)においては、第5の変形例における形成時画像501と、コンテンツの画像503とを示している。形成時画像501は、消去完了情報の二次元バーコードである。図19(B)は、第5の変形例における消去画像の一例を示す図である。図19(C)は、第5の変形例における処分画像の一例を示す図である。第5の変形例における処分画像は、形成時画像501と、消去画像507とを含む。
第5の変形例におけるコンテンツ管理システム1において、サーバー300は、コンテンツと、消去完了情報と、消去画像と、を関連付け、コンテンツの画像とともに消去完了情報を示す二次元バーコードである形成時画像を形成し、スマートフォン200で用紙を撮像して得られる画像データが形成時画像と消去画像とを含む場合に、消去完了情報に関連付けられたコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄され、コンテンツが消去されたと判断する。従って、コンテンツの画像が形成された用紙であることを形成時画像で確認し、消去画像が形成された用紙であることを消去画像で確認できるので、コンテンツの画像が形成された用紙と消去画像が形成された用紙とが同一であることを確認することができる。従って、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
<第3の実施の形態>
第1の実施の形態におけるサーバー300は、形成時画像と廃棄時画像とを形成することにより、用紙に消去完了情報を示す処分画像が形成されるようにした。第3の実施の形態におけるサーバー300は、コンテンツの画像を用紙に形成する段階では、形成時画像を形成しないようにしたものである。このため、第3の実施の形態においては、生成レコードは不要である。
第3の実施の形態におけるサーバー300は、画像データから消去完了情報が抽出されると判断する条件を、媒体識別情報に対応する廃棄時画像が抽出される第6の条件と、廃棄時画像が媒体識別情報を示す画像に対して予め定められた相対位置に形成されている第7の条件としたものである。このため、第3の実施の形態におけるサーバー300において関連付部357は、コンテンツに、媒体識別情報を示す画像と廃棄時画像との相対位置を関連付ける。具体的には、コンテンツレコードに、媒体識別情報を示す画像と廃棄時画像との相対位置を追加する。
第3の実施の形態においては、コンテンツの画像を用紙に形成する際に、コンテンツの画像と媒体識別情報を示す画像が用紙に形成され、ユーザーによる廃棄依頼操作に応じて、コンテンツの画像が形成された用紙に消去画像と廃棄時画像とが形成される。廃棄時画像は、消去完了情報を示す二次元バーコードである。さらに、ユーザーによる廃棄確認操作に応じて、ユーザーがスマートフォン200のカメラ209で、用紙を撮像すると、カメラ209が撮像して得られる画像データを取得する。そして、サーバー300が備える判断部369は、スマートフォン200から取得された画像データから媒体識別情報を示す画像と、廃棄時画像とが抽出され場合に、廃棄時画像から消去完了情報を特定し、廃棄時画像と媒体識別情報を示す画像との相対位置がコンテンツレコードの位置情報で定められた相対位置である場合に第7の条件が成立したと判断し、コンテンツの画像が消去されたと判断する。第6の条件は、画像データから二次元バーコードを読み取る処理を実行することにより、媒体識別情報と消去完了情報とが読み取れる場合に成立すると判断すればよい。
第3の実施の形態におけるコンテンツ管理システム1においてサーバー300は、コンテンツと用紙を識別するための媒体識別情報と、消去完了情報と、媒体識別情報を示す画像と廃棄時画像との相対位置と、を関連付け、コンテンツの画像とともに媒体識別情報を示す二次元バーコードである媒体識別情報を示す画像を用紙に形成し、消去画像とともに消去完了情報を示す二次元バーコードである廃棄時画像を、媒体識別情報を示す画像と廃棄時画像との相対位置に形成し、スマートフォン200で用紙を撮像して得られる画像データに媒体識別情報を示す画像と廃棄時画像が含まれ、かつ媒体識別情報を示す画像と廃棄時画像とが予め定められた相対位置である場合に、消去完了情報に関連付けられたコンテンツの画像が形成された用紙が廃棄され、コンテンツが消去されたと判断する。媒体識別情報を示す画像と廃棄時画像との相対位置を、コンテンツの画像が形成された用紙と消去画像が形成された用紙とが同一であると判断するための条件に追加するので、用紙に形成されたコンテンツの画像が消去されたことを高い信頼性で確認することができる。
なお、上述した実施の形態においては、サーバー300においてコンテンツを管理する場合を例に示したが、MFP100においてコンテンツを管理するようにしてもよい。この場合において、サーバー300は不要であり、図6に示したサーバー300が備えるCPU301が有する機能を、MFP100が備えるCPU111が有するようにすればよい。また、コンテンツ管理システム1について説明したが、図10〜12に示したコンテンツ管理処理を、サーバー300に実行させるコンテンツ管理方法、そのコンテンツ管理方法をサーバー300が備えるCPU301に実行させるコンテンツ管理プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1)撮像手段と、画像形成手段とは同一の筐体に配置され、媒体識別情報取得手段は、撮像手段が記録媒体を被写体として撮像して出力する画像データから媒体識別情報を取得する、請求項9に記載のコンテンツ管理システム。この局面に従えば、記録媒体に媒体識別情報の画像が記憶されている場合に、記録媒体を特定することができる。
(2)前記消去画像は、コンテンツを判読不可とする印字パターンである、請求項13に記載のコンテンツ管理システム。
(3)前記廃棄時制御手段は、前記消去画像を前記記録媒体の色と同じ色で前記記録媒体に形成するように前記画像形成装置を制御する、請求項13に記載のコンテンツ管理システム。