以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要の一例を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、それぞれがネットワーク2に接続された無線局3と、MFP(Multi Function Peripheral)100と、携帯情報装置200と、パーソナルコンピューター(以下「PC」という)300と、サーバー400と、を含む。
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク2は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)に接続されている。
MFP100は、画像処理装置として機能し、原稿を読み取るための原稿読取機能、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成機能、ファクシミリデータを送受信するファクシミリ送受信機能、ネットワーク2に接続された他のコンピューターと通信する通信機能を備えている。MFP100は、ネットワーク2を介して、無線局3、PC300およびサーバー400と、データの送受信が可能である。なお、画像処理装置の一例として、MFP100を例に説明するが、MFP100に代えて、画像を処理する機能を備えた装置であれば、例えば、PC300であってもよい。
PC300は、一般的なコンピューターである。PC300は、MFP100を制御するためのプリンタドライバプログラムがインストールされている。
携帯情報装置200は、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンなど、ユーザーに携帯して使用されるコンピューターである。携帯情報装置200は、無線LAN通信機能を備えており、無線局3と通信可能である。 無線局3は、ネットワーク2の中継装置であり、無線LAN通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をネットワーク2に接続する。このため、携帯情報装置200は、無線局3およびネットワーク2を介してMFP100、PC300およびサーバー400とデータの送受信が可能である。また、携帯情報装置200は、PC300と同様に、MFP100を制御するためのプリンタドライバプログラムがインストールされており、携帯情報装置200に記憶されたデータの画像を、MFP100にプリントさせることができる。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、CD−ROM118が装着される外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーからなるハードキー部167を備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161上に設けられたタッチパネルを165さらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200、PC300、サーバー400との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク2を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM(Compact Disk ROM)118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク2に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
画像処理システム1において、MFP100、携帯情報装置200、PC300およびサーバー400間で、データが送受信される。データを送受信するプロトコルは、受信側の装置において送信元を特定することができれば、任意のプロトコルを用いることが可能である。データを送受信するプロトコルは、例えばHTTP(HyperText Transfer Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)およびSMPT(Simple Mail Transfer Protocol)、POP(Post Office Protocol)等が用いられる。
図4は、本実施の形態における携帯情報装置のハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図4を参照して、本実施の形態における携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、カメラ202と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ203と、通話部205と接続された無線通信部204と、情報を表示する表示部206と、ユーザーの操作を受け付ける操作部207と、無線LANI/F208と、外部記憶装置211と、を含む。
無線通信部204は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部204は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205を用いた通話を可能とする。無線通信部204は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205に出力する。また、無線通信部204は、通話部205から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部204から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部204に出力する。さらに、無線通信部204は、CPU201により制御され、携帯情報装置200を電子メールサーバーに接続し、電子メールを送受信する。
カメラ202は、レンズおよび光電変換素子を備え、レンズで集光した光を光電変換素子に結像し、光電変換素子は受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。光電変換素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー、CCD(Charge Coupled Device)センサー等である。
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部207は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。
無線LANI/F208は、無線局3と通信し、携帯情報装置200をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200に、MFP100、PC300およびサーバー400それぞれのIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、携帯情報装置200は、MFP100、PC300およびサーバー400と通信することができ、データの送受信が可能となる。なお、本実施の形態においては、携帯情報装置200が無線LANI/F208を用いて、MFP100、PC300およびサーバー400と通信する場合を例に説明するが、他の通信方法を用いて通信するようにしてもよい。具体的には、携帯情報装置200、MFP100、PC300およびサーバー400が、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線装置を搭載する場合には、携帯情報装置200が、MFP100、PC300およびサーバー400のいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。また、携帯情報装置200を、MFP100、PC300およびサーバー400のいずれかと、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等の有線で接続するようにし、携帯情報装置200が、MFP100、PC300およびサーバー400のいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。
フラッシュメモリ203は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ203に記録されたプログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行する。
外部記憶装置211は、携帯情報装置200に着脱自在であり、プログラムを記憶したCD−ROM211Aが装着可能である。CPU201は、外部記憶装置211を介してCD−ROM211Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置211に装着されたCD−ROM211Aに記録されたプログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行することが可能である。
なお、CPU201が実行するプログラムとして、フラッシュメモリ203またはCD−ROM211Aに記録されたプログラムについて説明したが、ネットワーク2に接続された他のコンピューターが、フラッシュメモリ203に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、携帯情報装置200が、ネットワーク2に接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM211Aに限られず、光ディスク(MO/MD/DVD)、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリであってもよい。
図5は、本実施の形態におけるPCのハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図5を参照して、PC300は、PC300の全体を制御するためのCPU301と、CPU301が実行するためのプログラムを記憶するROM302と、CPU301の作業領域として使用されるRAM303と、データを不揮発的に記憶するHDD304と、CPU301をネットワーク2に接続する通信部305と、情報を表示する表示部306と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部307と、外部記憶装置309と、を含む。
外部記憶装置309は、CD−ROM309Aが装着される。CPU301は、外部記憶装置309を介してCD−ROM309Aにアクセス可能である。CPU301は、外部記憶装置309に装着されたCD−ROM309Aに記録されたプログラムをRAM303にロードして実行する。なお、CPU301が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM309に限られず、光ディスク、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリであってもよい。
また、CPU301が実行するプログラムは、CD−ROM309に記録されたプログラムに限られず、HDD304に記憶されたプログラムをRAM303にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピューターが、PC300のHDD304に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、PC300が、ネットワーク2に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD304に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU301が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図6は、本実施の形態におけるサーバーのハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図6を参照して、サーバー400は、サーバー400の全体を制御するためのCPU401と、CPU401が実行するためのプログラムを記憶するROM402と、CPU401の作業領域として使用されるRAM403と、データを不揮発的に記憶するHDD404と、CPU401をネットワーク2に接続する通信部405と、情報を表示する表示部406と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部407と、外部記憶装置409と、を含む。
外部記憶装置409は、CD−ROM409Aが装着され、CPU401は、外部記憶装置409に装着されたCD−ROM409Aに記録されたプログラムをRAM403にロードして実行する。なお、CPU401が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM409に限られず、光ディスク、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリであってもよい。
図7は、本実施の形態におけるPCが備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図7に示す機能は、本実施の形態におけるPC300が備えるCPU301が、ROM302、HDD304、またはCD−ROM309Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU301に形成される機能である。図7を参照して、CPU301は、データを生成または編集するデータ生成部351と、ARタグと関連部分とを関連付ける関連付部353と、データを出力するデータ出力部355と、置換データ変更部357と、を含む。
データ生成部351は、CPU301がアプリケーションプログラムを実行するタスクであり、アプリケーションデータを生成する。アプリケーションプログラムは、特に限定するものではないが、例えば、文書を生成する文書編集プログラム、画像を編集する画像編集プログラム、表計算プログラム、プレゼンテーション用のデータを生成するプログラム、データベースプログラム等を含む。データ生成部351は、生成されたアプリケーションデータを、HDD304に記憶するとともに、出力部55に出力する。
データ生成部351は、置換部361を含む、置換部361は、アプリケーションデータを、そのアプリケーションデータ中でユーザーにより指定された部分を関連部分とし、その関連部分をAR(Augmented Reality)タグで置き換えた置換データを生成する。関連部分は、アプリケーションデータ中でユーザーにより指定された部分なので、アプリケーションデータによって異なるが、文字、図形または写真、またはそれらの組み合わせを含む。ARタグは、予め定められた画像であり、他の画像および他のARタグと区別することが可能な画像である。なお、ARタグを、QRコード(登録商標)(Quick Response Code)等の二次元バーコードとしてもよい。
例えば、ユーザーがアプリケーションデータ中の一部を、ある限られた別のユーザーにのみ公開を望む場合、その部分を関連部分として指定すれば、アプリケーションデータが置換データに変換される。置換データを出力しても、関連部分はARタグに置き換えられているので、置換データから関連部分を知ることはできない。ユーザーは、アプリケーションデータの一部を関連部分として指定することにより、置換データを見る別のユーザーが、関連部分が解らないようにすることができる。置換部361は、置換データを、HDD304に記憶するとともに、置換データ変更部357およびデータ出力部355に出力するとともに、関連部分とその関連部分を置き換えたARタグとの組を関連付部353に出力する。
置換データ変更部357は、置換部361から入力され、HDD304に記憶された置換データを変更し、HDD304に記憶された変更前の置換データを変更後の置換データで更新する。置換データ変更部357は、置換データ中で、ARタグ以外の部分を変更する。変更は、置換データの一部を削除する変更と、置換データに一部を追加する変更と、置換データに背景画像の追加する変更と、置換データから背景画像を削除する変更と、置換データの一部の色を異ならせる変更と、を含む。置換データ変更部357は、置換データの1つの領域を複数種類の方法で変更する場合がある。例えば、置換データに一部を追加するとともに、その追加した一部を含む部分の色を変更する場合である。置換データ変更部53は、変更後の置換データを出力部55に出力する。
データ出力部355は、データ生成部351から置換データが入力され、置換データ変更部357から変更後の置換データが入力される。データ出力部355は、置換データまたは変更された置換データを、PC300を操作するユーザーが操作部307に入力する操作によって定まる出力先に出力する。
データ出力部355は、画像形成制御部371と、データ送信部373と、を含む。画像形成制御部371は、置換データの画像または変更後の置換データの画像を用紙に形成する。ここでは、画像形成制御部371が置換データまたは変更された置換データの画像を用紙に形成する場合は、MFP100を制御して、MFP100に置換データの画像または変更後の置換データの画像を用紙に形成させる場合を例に説明する。画像形成制御部371は、置換データまたは変更後の置換データをプリントデータに変換し、プリントデータをMFP100に通信部305を介して送信する。これにより、MFP100によってプリントデータの画像が用紙に形成される。
データ送信部373は、通信部305を介して、置換データまたは変更された置換データを他のコンピューターに送信する。送信プロトコルは、特に限定するものではないが、例えば、FTP(File Transfer Protocol)によるファイル転送、置換データまたは変更された置換データを添付した電子メールの送信である。ここでは、データ送信部373が、置換データまたは変更された置換データを送信する場合は、携帯情報装置200に送信する場合を例に説明する。
関連付部353は、置換部361から関連部分とARタグとの組が入力される。関連付部353は、置換部361から入力される関連部分とARタグとを関連付けてサーバー400に登録する。この際、関連付部353は、関連部分の公開を制限する場合、関連部分とARタグとの組にパスワードを付加してサーバー400に登録する。置換部361から入力される関連部分と、ARタグと、パスワードと、を含む関連部分レコードを、通信部305を介してサーバー400に送信する。このパスワードは、PC300のユーザーが、置換データを生成する際に、置換データに対して付与するパスワードであり、関連部分を公開する他のユーザーに通知する。
図8(A)は、アプリケーションデータの一例を示す図である。図8(A)を参照して、アプリケーションデータ801は、「ABCDEFG」の文字が表された関連部分803を含む。図8(B)は、置換データの一例を示す図である。図8(B)を参照して、置換データ801Aは、図8(A)に示したアプリケーションデータ801から生成され、アプリケーションデータ801と異なる点は、関連部分803がARタグ803Aに置き換えられた点である。このため、置換データ801Aの画像を用紙に形成した場合、その画像からアプリケーションデータ801に含まれている関連部分803の画像は形成されない。この例の場合、関連部分803と、ARタグ803Aと、ユーザーにより指定されたパスワードとを含む関連部分レコードが、サーバー400に登録される。
図9は、本実施の形態におけるサーバーが備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図9に示す機能は、本実施の形態におけるサーバー400が備えるCPU401が、ROM402、HDD404、またはCD−ROM409Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU401に形成される機能である。図9を参照して、CPU401は、PC300から関連部分を受信する関連部分受信部451と、関連部分を登録する登録部453と、更新指示を受信する更新指示受信部455と、登録された関連部分を更新指示に基づいて更新する関連部分更新部457と、関連部分の送信の要求を受信する送信要求受信部459と、ユーザーを認証する認証部461と、関連部分返信部463と、を含む。
関連部分受信部451は、通信部405を制御して、PC300が送信する関連部分レコードを受信する。関連部分受信部451は、関連部分レコードを登録部453に出力する。登録部453は、関連部分レコードをHDD404に記憶する。換言すれば、登録部453は、関連部分レコードに含まれる関連部分とARタグとの組を登録する。登録部453は、登録された関連部分とARタグとの組を関連部分返信部463に出力する。
更新指示受信部455は、通信部405を制御して、後述するMFP100が送信する更新指示を受信する。更新指示の詳細は、後述するが、ARタグと変更後の関連部分とを含む。更新指示受信部455は、MFP100から受信された更新指示を関連部分更新部457に出力する。
関連部分更新部457は、更新指示が受信されることに応じて、HDD404に記憶された関連部分レコードのうちから更新指示に含まれるARタグと同じARタグを含む関連部分レコードを特定し、特定された関連部分レコードに含まれる関連部分を、更新指示に含まれる関連部分で更新する。関連部分更新部457は、更新後の関連部分とARタグとの組を関連部分返信部463に出力する。
送信要求受信部459は、通信部405を制御して、後述するMFP100または携帯情報装置200が送信する関連部分の送信要求を受信する。関連部分の送信要求の詳細は後述するが、ARタグとパスワードとを含む。送信要求受信部459は、MFP100および携帯情報装置200のいずれかから関連部分の送信要求を受信されることに応じて、受信された関連部分の送信要求を認証部461および関連部分返信部463に出力する。
認証部461は、関連部分の送信要求の送信を指示したユーザーを認証する。具体的には、認証部461は、HDD404に記憶された関連部分レコードのうちから関連部分の送信要求に含まれるARタグと同じARタグを含む関連部分レコードを特定し。特定された関連部分レコードに含まれるパスワードを、関連部分の送信要求に含まれるパスワードトと比較する。認証部461は、両者が一致すれば、送信指示を関連部分返信部463に出力するが、両者が異なれば関連部分返信部463にエラー信号を出力する。
関連部分返信部463は、送信要求受信部459から関連部分の送信要求が入力されることに応じて、HDD404に記憶された関連部分レコードのうちから関連部分の送信要求に含まれるARタグと同じARタグを含む関連部分レコードを特定し。特定された関連部分レコードに含まれる関連部分を取得する。この関連部分は、登録部453によってHDD404に記憶された関連部分であり、関連部分更新部457によって関連部分が更新されている場合には更新後の関連部分である。関連部分返信部463は、認証部461から送信指示が入力されることを条件に、取得された関連部分と、その関連部分と組になるARタグとの組を、関連部分の送信要求を送信してきた装置、ここでは、MFP100または携帯情報装置200に、通信部405を介して送信する。関連部分返信部463は、認証部461からエラー信号が入力される場合、エラー信号を、関連部分の送信要求を送信してきた装置、ここでは、MFP100または携帯情報装置200に、通信部405を介して送信する。
図10は、本実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図10に示す機能は、本実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図10を参照して、CPU111は、置換データを取得する置換データ取得部51と、置換データを変更する置換データ変更部53と、出力部55と、置換データからARタグを抽出するARタグ抽出部57と、抽出されたARタグに関連付けられた関連部分を取得する関連部分取得部59と、画像再生部63と、サーバー400に更新指示を送信する更新指示送信部65と、を含む。
置換データ取得部51は、通信I/F部112を制御し、PC300が送信する置換データを受信する。PC300が置換データをプリントデータとして送信する場合には、そのプリントデータを置換データとして受信する。また、置換データ取得部51は、原稿読取部130を制御して、置換データの画像が形成された用紙を、原稿読取部130が読み取って出力する画像データを置換データとして取得する。置換データ取得部51は、取得された置換データを置換データ変更部53に出力する。
また、置換データ取得部51は、通信I/F部112がPC300から変更後の置換データを受信する場合、変更後の置換データを取得する。また、置換データ取得部51は、原稿読取部130が、変更後の置換データの画像が形成された用紙を読み取る場合、原稿読取部130が読み取って出力する画像データを変更後の置換データとして取得する。置換データ取得部51は、取得された変更後の置換データを置換データ変更部53に出力する。
置換データ変更部53は、置換データ取得部51から置換データまたは変更後の置換データが入力され、置換データまたは変更後の置換データを変更する。置換データ変更部53は、置換データ取得部51から入力される置換データを変更した変更後の置換データ、または変更後の置換データをさらに変更した変更後の置換データを、出力部55に出力する。なお、置換データ変更部53は、置換データまたは変更後の置換データを変更しない場合があり、その場合には、置換データ取得部51から入力される置換データまたは変更後の置換データを、変更することなく、そのまま出力部に出力する。
置換データ変更部53は、置換データまたは変更後の置換データ中で、ARタグ以外の部分を変更する。変更は、置換データの一部を削除する変更と、置換データに一部を追加する変更と、置換データに背景画像の追加する変更と、置換データから背景画像を削除する変更と、置換データの一部の色を異ならせる変更と、を含む。例えば、置換データ変更部53は、置換データまたは変更後の置換データを表示部161に表示させ、ユーザーが操作部163に入力する操作に従って置換データまたは変更後の置換データを変更する。例えば、置換データまたは変更後の置換データにウォーターマークを重畳する操作を入力すれば、置換データまたは変更後の置換データにウォーターマークを重畳することによって変更後の置換データを生成する。置換データ変更部53は、置換データまたは変更後の置換データの1つの領域を複数種類の方法で変更する場合がある。例えば、置換データに新たな画像を追加するとともに、置換データの全体にウォーターマークを重畳する場合である。
出力部55は、置換データ変更部53から置換データまたは変更後の置換データが入力される場合、置換データまたは変更後の置換データを外部に出力する。置換データまたは変更後の置換データの出力先は、MFP100を操作するユーザーが操作部163に入力する操作によって決定される。出力部55は、画像形成制御部81と、データ送信制御部83と、を含む。
画像形成制御部81は、ユーザーにより入力される操作が画像形成を示す場合、画像形成部140を制御し、置換データの画像または変更後の置換データの画像を用紙に形成する。データ送信制御部83は、ユーザーにより入力される操作がデータ送信を示す場合、通信I/F部112を制御して、置換データまたは変更された置換データを他のコンピューターに送信する。送信プロトコルは、特に限定するものではないが、例えば、FTPによるファイル転送、置換データまたは変更された置換データを添付した電子メールの送信である。また、データの送信先は、MFP100を操作するユーザーが操作部163に入力する操作によって決定される。ここでは、データ送信部373が置換データまたは変更された置換データを送信する一例として、携帯情報装置200に送信する場合を例に説明する。
ARタグ抽出部57は、置換データ取得部51から置換データまたは変更後の置換データが入力される。ARタグ抽出部57は、置換データ取得部51から入力される置換データまたは変更後の置換データからARタグを抽出する。ARタグ抽出部57は、抽出されたARタグを関連部分取得部61に出力する。ARタグ抽出部57は、置換データ取得部51から入力される置換データまたは変更後の置換データから複数のARタグを抽出する場合、抽出された複数のARタグの全てを関連部分取得部59に出力する。
関連部分取得部59は、ARタグ抽出部57から1以上のARタグが入力される場合、1以上のARタグをそれぞれに関連付けられた1以上の関連部分を取得する。具体的には、関連部分取得部59は、表示部161にパスワードの入力画面を表示し、ユーザーが操作部163に入力するパスワードを受け付ける。そして、関連部分取得部59は、通信I/F部112を制御して、ユーザーにより入力されたパスワードとARタグとを含む関連部分の送信要求をサーバー400に送信し、サーバー400が返信する関連部分とARタグとの組を受信する。
上述したように、サーバー400は、関連部分の送信要求に含まれるパスワードが、関連部分レコードに含まれるパスワードと一致する場合に、関連部分レコードに含まれる関連部分とARタグとの組を返信する。このため、関連部分取得部59は、パスワードを知る者がMFP100を操作する場合に限って、ARタグと関連部分との組を取得する。関連部分取得部59は、ARタグ抽出部57から複数のARタグが入力される場合、複数のARタグごとに、関連部分の送信要求をサーバー400に送信し、複数のARタグそれぞれに対応するARタグと関連部分との組を取得する。関連部分取得部59は、ARタグと関連部分との組を取得すると、それを画像再生部63に出力する。
画像再生部63は、置換データ取得部51から置換データまたは変更後の置換データが入力され、関連部分取得部59からARタグと関連部分との組が入力される。画像再生部63は、置換データまたは変更後の置換データに含まれるARタグを、そのARタグに関連付けられた関連部分で置換した再生画像を生成し、生成された再生画像を出力部55に出力する。
画像再生部63は、関連部分変更部71を含む。関連部分変更部71は、変更後の置換データに含まれるARタグに関連付けられた関連部分が、そのARタグに代えて配置される部分である置換対象領域および置換対象領域の周辺に配置される画像に基づいて、関連部分を変更する。
関連部分変更部71は、置換対象領域抽出部73と、縮小部75と、拡大部76と、色変換部77と、回転部78と、消去部79と、を含む。置換データまたは変更後の置換データに配置されたARタグの位置およびサイズによって、そのARタグと組になる関連部分を、置換データまたは変更後の置換データ中で配置する位置、方向およびサイズが定まる。置換対象領域抽出部73は、置換データ取得部51から入力される置換データまたは変更後の置換データに配置されたARタグに基づいて、そのARタグと組になる関連部分を配置する領域を置換対象領域に決定する。
置換対象領域抽出部73は、置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域の画像および置換対象領域の周辺の画像に基づいて、関連部分の変更が必要か否かを判断する。換言すれば、置換対象領域抽出部73は、置換データ取得部51から置換データおよび変更後の置換データのいずれが入力されたかを判断し、置換データ取得部51から変更後の置換データが入力されたと判断する場合に、関連部分の変更が必要と判断する。置換対象領域抽出部73は、関連部分の変更が必要と判断する場合、ARタグと置換対象領域との組を、縮小部75、拡大部76、色変換部77、回転部78、および消去部79に出力する。
置換対象領域抽出部73は、置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域にARタグ以外の画像が配置される場合、置換データ取得部51から変更後の置換データが入力されたと判断し、関連部分の変更が必要と判断する。また、置換対象領域抽出部73は、置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域およびそれから所定の範囲内にARタグ以外の画像が配置されていない場合、置換データ取得部51から変更後の置換データが入力されたと判断し、関連部分の変更が必要と判断する。また、置換対象領域抽出部73は、置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域の少なくとも一部の色が関連部分の色と同系色の場合、置換データ取得部51から変更後の置換データが入力されたと判断し、関連部分の変更が必要と判断する。2つの部分の色相が所定の範囲内にある場合に、同系色と判断する。
縮小部75は、置換データ取得部51から入力される変更後の置換データのうち、置換対象領域抽出部73から入力される置換対象領域に所定の規則に従ってARタグ以外の画像が配置される場合、置換対象領域が当該画像を含まないサイズとなるようにARタグと組になる関連部分を縮小する。縮小部75は、ARタグと縮小後の関連部分とを更新指示送信部65に出力する。所定の規則に従って画像が配置される場合は、例えば、置換対象領域に文章の一部の画像が含まれる場合、または、置換対象領域に画像の一部が含まれる場合に、置換対象領域にそれらの画像が配置される場合である。縮小部75は、置換対象領域の4辺の少なくとも1つに沿って、外周から内側に均等な幅の領域に画像が配置される場合に、所定の規則に従って画像が配置されていると判断する。
拡大部76は、置換データ取得部51から入力される変更後の置換データのうち、置換対象領域およびそれから所定の範囲内にARタグ以外の画像が配置されていない場合、置換対象領域を、その周辺に配置される画像を含まないサイズまで拡大したサイズとなるように、ARタグと組になる関連部分を拡大する。拡大部76は、ARタグと拡大後の関連部分とを更新指示送信部65に出力する。
色変換部77は、置換データ取得部51から入力される変更後の置換データのうち、置換対象領域の少なくとも一部の色が関連部分の色と同系色の場合、関連部分の色(色相)を置換対象領域の少なくとも一部の色と異なる色(色相)に変更する。色変換部77は、ARタグと色を変換した後の関連部分とを更新指示送信部65に出力する。
回転部78は、置換データ取得部51から入力される変更後の置換データのうち、置換対象領域以外の部分の画像の方向を検出し、検出された方向と置換対象領域の方向とが異なる場合、関連部分を検出された方向に回転させる。回転部78は、ARタグと回転後の関連部分とを更新指示送信部65に出力する。
消去部79は、置換データ取得部51から入力される変更後の置換データのうち、置換対象領域抽出部73から入力される置換対象領域にARタグ以外の画像が配置されており、かつ、置換対象領域に配置されるARタグ以外の画像が所定の規則に従って配置されていない場合、関連部分の置換対象領域に含まれる画像と重なる部分を関連部分から消去する。消去部79は、ARタグと一部を消去した後の関連部分とを更新指示送信部65に出力する。
更新指示送信部65は、縮小部75、拡大部76、色変換部77、回転部78および消去部79の少なくとも1つからARタグと変更後の関連部分との組が入力されることに応じて、更新指示をサーバー400に通信I/F部112を介して送信する。更新指示は、縮小部75、拡大部76、色変換部77、回転部78および消去部79の少なくとも1つから入力されるARタグと変更後の関連部分との組を含む。
画像再生部63は、置換データ取得部51から置換データまたは変更後の置換データが入力され、関連部分取得部59からARタグと関連部分との組が入力される。画像再生部63は、関連部分変更部71によって置換データ取得部51から置換データが入力されたと判断される場合、置換データ取得部51から入力された置換データにおいて、その置換データに含まれるARタグをそのARタグと組なる関連部分で置き換えた再生画像を生成し、生成された再生画像を出力部55に出力する。画像再生部63は、関連部分変更部71によって置換データ取得部51から変更後の置換データが入力されたと判断される場合、関連部分変更部71によって関連部分が変更される。画像再生部63は、置換データ取得部51から入力された変更後の置換データにおいて、その変更後の置換データに含まれるARタグをそのARタグと組なる関連部分変更部71によって変更された後の関連部分で置き換えた再生画像を生成し、生成された再生画像を出力部55に出力する。
出力部55は、画像再生部63から再生画像が入力される場合、再生画像を外部に出力する。出力部55は、画像再生部63から再生画像が入力される場合、置換データ変更部53から置換データまたは変更後の置換データが入力される。出力部55は、画像再生部63から入力される再生画像と、置換データ変更部53から入力される置換データまたは変更後の置換データのいずれか一方を外部に出力する。出力部55がいずれを出力するかは、ユーザーが操作部163に入力する操作によって定まる。出力部55は、ユーザーにより入力される操作が置換データの出力を示す場合、置換データ変更部53から入力される置換データまたは変更後の置換データを外部に出力し、ユーザーにより入力される操作が再生画像の出力を示す場合、画像再生部63から入力される再生画像を外部に出力する。
画像形成制御部81は、ユーザーにより入力される操作が画像形成を示す場合、画像形成部140を制御し、再生画像を用紙に形成する。データ送信制御部83は、ユーザーにより入力される操作がデータ送信を示す場合、通信I/F部112を制御して、再生画像を他のコンピューターに送信する。また、データの送信先は、MFP100を操作するユーザーが操作部163に入力する操作によって決定される。
図11(A)は、変更後の置換データの一例を示す第1の図である。図11(A)を参照して、変更後の置換データ851は、ARタグ803Aと、追加部分853と、を含む。変更後の置換データ851が図8(B)に示した置換データ801Aと異なる点は、追加部分853を含む点である。このため、変更後の置換データ851において、ARタグ803Aの上の空白部分が、図8(B)に示した置換データ801Aに比較して狭い。
図11(B)は、再生画像の一例を示す第1の図である。図11(B)を参照して、再生画像851Aは、追加部分853と、変更後の関連部分803Bとを含む。図11(A)に示した置換データ851と異なる点は、ARタグ803Aに代えて、変更後の関連部分803Bを含む点である。さらに、変更後の関連部分803Bに含まれる変更後の関連部分803Bは、図8(A)に示したアプリケーションデータ801に含まれる関連部分803を縮小した画像である。このため、変更後の関連部分803Bと、追加部分853とが重ならないので、再生画像851Aにおいて、変更後の関連部分803Bと、追加部分853とを視認可能にすることができる。
図12(A)は、変更後の置換データの一例を示す第2の図である。図12(A)を参照して、変更後の置換データ861は、ARタグ803Aと、削除部分863と、を含む。なお、削除部分863は、説明のために点線で示しているが、図12(A)中の点線は実際には存在しない。変更後の置換データ861が図8(B)に示した置換データ801Aと異なる点は、削除部分863を含む点である。削除部分863は、図8(B)に示した置換データ801Aに存在するが、変更後の置換データ861には存在しない。このため、変更後の置換データ861におけるARタグ803Aの上の空白部分が、図8(B)に示した置換データ801AにおけるARタグ803Aの上の空白部分に比較して広い。
図12(B)は、再生画像の一例を示す第2の図である。図12(B)を参照して、再生画像861Aは、削除部分863と、変更後の関連部分803Cとを含む。なお、削除部分863は、変更後の関連部分803Cと重なることを示すために点線で示しており、図12(B)中の点線は実際には存在しない。図12(A)に示した置換データ861と異なる点は、ARタグ803Aに代えて、変更後の関連部分803Cを含む点である。さらに、再生画像861Aに含まれる変更後の関連部分803Cは、図8(A)に示したアプリケーションデータ801に含まれる関連部分803を拡大した画像である。このため、変更後の関連部分803Cが、削除部分863と重なり、再生画像861Aにおいて、変更後の関連部分803Cの上下の空白部分が広くならない。
図13(A)は、変更後の置換データの一例を示す第3の図である。図13(A)を参照して、変更後の置換データ871は、ARタグ803Aを含み、背景に色が付されている。なお、図13(A)では、背景に色が付されていることをハッチングで示している。変更後の置換データ871が図8(B)に示した置換データ801Aと異なる点は、背景全体の色が異なる点である。
図13(B)は、再生画像の一例を示す第3の図である。図13(B)を参照して、再生画像871Aは、変更後の関連部分803Dを含む。再生画像871Aが図13(A)に示した置換データ871と異なる点は、ARタグ803Aに代えて変更後の関連部分803Dを含む点である。さらに、再生画像871Aに含まれる変更後の関連部分803Dは、図8(A)に示したアプリケーションデータ801に含まれる関連部分803と色が異なり、関連部分803Dの色は、再生画像871Aの変更後の関連部分803D以外の部分の色と異なる色である。このため、再生画像871Aにおいて、変更後の関連部分803Dが、それ以外の部分の色と異なるので、変更後の関連部分803Dを見易くなる。
図14(A)は、変更後の置換データの一例を示す第4の図である。図14(A)を参照して、変更後の置換データ881は、ARタグ803Aと、ウォーターマーク883と、を含む。変更後の置換データ881が図8(B)に示した置換データ801Aと異なる点は、ウォーターマーク883が追加されている点である。
図14(B)は、再生画像の一例を示す第4の図である。図14(B)を参照して、再生画像881Aは、変更後の関連部分803Eを含む。再生画像881Aが図14(A)に示した置換データ881と異なる点は、ARタグ803Aに代えて変更後の関連部分803Eを含む点である。さらに、再生画像871Aに含まれる変更後の関連部分803Eは、図8(A)に示したアプリケーションデータ801に含まれる関連部分803と異なる点は、ウォーターマーク883と重なる部分が消去されている点である。このため、再生画像881Aにおいて、変更後の関連部分803Dと、ウォーターマーク883とを、見易くなる。
図15(A)は、関連部分の方向が誤っている場合における再生画像の一例を示す図である。図15(A)を参照して、再生画像891は、関連部分893を含む。再生画像891において、関連部分893は写真を示しており、その写真の上方向が、再生画像891において左方向となっている。これは、アプリケーションデータにおいて、ARタグと関連部分893とを関連付ける段階において、ARタグの方向と関連部分893の方向とが誤って関連付けられる場合である。
図15(B)は、変更後の関連部分で再生した再生画像の一例を示す第1の図である。図15(B)を参照して、再生画像891Aは、変更後の関連部分893Aを含む。再生画像891Aが図15(A)に示した再生画像891と異なる点は、関連部分893に代えて変更後の関連部分893Aを含む点である。変更後の関連部分893Aは、関連部分893と方向が異なり、その方向が、再生画像891の変更後の関連部分893A以外の部分の方向と一致している。このため、ARタグと関連部分との関連付の誤りを修正することができる。
図16(A)は、関連部分のサイズが誤っている場合における再生画像の一例を示す図である。図16(A)を参照して、再生画像895は、関連部分897を含む。再生画像895において、関連部分897は、再生画像895からはみ出している。これは、アプリケーションデータにおいて、ARタグと関連部分893とを関連付ける段階において、ARタグのサイズと関連部分893のサイズとが誤って関連付けられる場合である。
図16(B)は、変更後の関連部分で再生した再生画像の一例を示す第2の図である。図16(B)を参照して、再生画像895Aは、変更後の関連部分897Aを含む。再生画像895Aが図16(A)に示した再生画像895と異なる点は、関連部分897に代えて変更後の関連部分897Aを含む点である。変更後の関連部分897Aは、関連部分897とサイズが異なり、再生画像895Aの内側に含まれ、かつ、図8(B)に示した置換データ801AのARタグ803A以外の部分と重ならないサイズである。このため、ARタグのサイズと関連部分のサイズとの関連付の誤りを修正することができる。
図17は、本実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図17に示す機能は、本実施の形態における携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203またはCD−ROM211Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図17を参照して、CPU201は、データ取得部251と、データ取得部251により取得されたデータからARタグを抽出するARタグ抽出部253と、抽出されたARタグに関連付けられた関連部分を取得する関連部分取得部255と、画像再生部257と、再生画像出力部259と、を含む。
データ取得部251は、置換データを取得する。例えば、データ取得部251は、カメラ202を制御し、MFP100によって置換データの画像が形成された用紙をカメラ202に撮像させ、カメラ202が用紙に形成された置換データの画像を撮像して出力する画像データを置換データとして取得する。また、データ取得部251は、無線通信部204を制御し、MFP100によって送信される置換データを受信する場合、無線通信部204がMFP100から受信する置換データを取得する。データ取得部251は、取得された置換データをARタグ抽出部253および画像再生部257に出力する。
ARタグ抽出部253は、データ取得部251から置換データが入力されることに応じて、置換データからARタグを抽出し、抽出されたARタグを関連部分取得部255に出力する。ARタグ抽出部253は、置換データから複数のARタグを抽出する場合、抽出された複数のARタグの全てを関連部分取得部255に出力する。
関連部分取得部255は、ARタグ抽出部253から1以上のARタグが入力される場合、1以上のARタグをそれぞれに関連付けられた1以上の関連部分を取得する。具体的には、関連部分取得部255は、表示部206にパスワードの入力画面を表示し、ユーザーが操作部207に入力するパスワードを受け付ける。そして、関連部分取得部255は、無線LANI/F208を制御して、ユーザーにより入力されたパスワードとARタグとを含む関連部分の送信要求をサーバー400に送信し、サーバー400が返信する関連部分とARタグとの組を受信する。
上述したように、サーバー400は、関連部分の送信要求に含まれるパスワードが、関連部分レコードに含まれるパスワードと一致する場合に、関連部分レコードに含まれる関連部分とARタグとの組を返信する。このため、関連部分取得部255は、パスワードを知る者が携帯情報装置200を操作する場合に限って、ARタグと関連部分との組を取得する。関連部分取得部255は、ARタグ抽出部253から複数のARタグが入力される場合、複数のARタグごとに、関連部分の送信要求をサーバー400に送信し、複数のARタグそれぞれに対応するARタグと関連部分との組を取得する。関連部分取得部255は、ARタグと関連部分との組を取得すると、それを画像再生部257に出力する。
画像再生部257は、データ取得部251から置換データが入力され、関連部分取得部255からARタグと関連部分との組が入力される。画像再生部257は、置換データに含まれるARタグを、そのARタグに関連付けられた関連部分で置換した再生画像を生成し、生成された再生画像を再生画像出力部259に出力する。
再生画像出力部259は、画像再生部257から再生画像が入力される場合、再生画像を表示部206に表示する。再生画像が表示部206に表示されるので、例えば、カメラ202で置換データの画像が形成された用紙を撮像する場合、置換データの画像に代えて再生画像を表示するようにすれば、置換データの画像には存在しない関連部分が置換データの画像に存在するかのごとく表示することができる。
なお、再生画像出力部259は、再生画像を表示部206に表示する場合を例に説明したが、再生画像を他のコンピューターに送信するようにしてもよい。
図18は、置換データ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。置換データ生成処理は、PC300が備えるCPU301が、ROM302、HDD304またはCD−ROM309Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU301により実行される処理である。
図18を参照して、CPU301は、アプリケーションプログラムによって生成されたアプリケーションデータを取得する(ステップS301)。アプリケーションデータは、CPU301がアプリケーションプログラムを実行することにより、生成するデータであり、例えば、HDD304に記憶される。
次のステップS302においては、アプリケーションデータ中の関連部分の指定を受け付ける。たとえば、アプリケーションデータの画像を表示部306に表示し、ユーザーが、表示された画像中の任意の領域を指定する操作を操作部307に入力すれば、指定された領域を関連部分として受け付ける。関連部分の指定を受け付けるまで待機状態となり(ステップS302でNO)、関連部分の指定を受け付けたならば(ステップS302でYES)、処理をステップS303に進める。
ステップS303においては、ARタグを決定する。予め準備されたARタグのうちから任意のARタグを決定する。次のステップS304においては、関連部分レコードを生成する。ステップS302においてアプリケーションデータの中でユーザーにより指定された領域を関連部分に設定し、ステップS303において決定されたARタグを設定した関連部分レコードを生成する。
ステップS305においては、関連部分をARタグで置き換える。具体的には、ステップS301において取得されたアプリケーションデータのうち、ステップS302においてユーザーにより指定された関連部分を、ステップS303において決定されたARタグで置き換える。
次のステップS306においては、関連部分の指定が終了したか否かを判断する。操作部307が、ユーザーによる終了操作を受け付けると、関連部分の指定が終了したと判断する。例えば、操作部307が備える複数のキーのうち終了操作が予め割り当てられたキーがユーザーにより押下されると、終了操作を受け付ける。関連部分の指定が終了したならば処理をステップS307に進めるが、そうでなければ処理をステップS302に戻す。ステップS307においては、置換データをHDD304に記憶する。置換データは、ステップS304においてアプリケーションデータのうちユーザーにより指定された関連部分を、ARタグで置き換えたデータである。ステップS302によって、アプリケーションデータのうち複数の部分が関連部分としてユーザーにより指定される場合、ステップS304が指定された関連部分の数と同じ回数だけ実行されるので、アプリケーションデータのうち複数の関連部分を複数のARタグでそれぞれ置き換えた置換データが、HDD304に記憶される。
ステップS308のいては、登録指示を受け付けたか否かを判断する。操作部307が、ユーザーによる登録指示の操作を受け付けると、登録指示を受け付けたと判断する。例えば、操作部307が備える複数のキーのうち登録指示が予め割り当てられたキーがユーザーにより押下されると、登録指示を受け付ける。登録指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS308でNO)、登録指示を受け付けたならば(ステップS308でYES)、処理をステップS309に進める。ステップS309においては、ユーザーが操作部307に入力するパスワードを受け付ける。そして、関連部分をサーバー400に登録し(ステップS310)、処理をステップS311に進める。ステップS304において生成された関連部分レコードにステップS309において受け付けられたパスワードを設定し、関連部分レコードをサーバー400に通信部305を介して送信する。サーバーが関連部分レコードを受信する場合の処理は後述する。
ステップS311においては、出力指示を受け付けたか否かを判断する。操作部307が、ユーザーによる出力指示の操作を受け付けると、出力指示を受け付けたと判断する。例えば、操作部307が備える複数のキーのうちプリント指示または送信指示が予め割り当てられたキーがユーザーにより押下されると、出力指示を受け付ける。出力指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS311でNO)、出力指示を受け付けたならば(ステップS311でYES)、処理をステップS312に進める。ステップS312においては、出力指示により特定される出力先によって処理を分岐させる。出力指示がプリントを示すならば処理をステップS313に出力し、出力指示がデータ送信を示すならば処理をステップS314に進める。例えば、ステップS311において操作部307が備える複数のキーのうちプリント指示が割り当てられたキーがユーザーにより押下される場合は、処理をステップS313に進め、送信指示が割り当てられたキーがユーザーにより押下される場合は、処理をステップS314に進める。
ステップS313においては、置換データをプリントし、処理を終了する。具体的には、ステップS307においてHDD304に記憶された置換データの画像をMFP100にプリントさせるために、置換データをプリントデータに変換し、変換されたプリントデータをMFP100に通信部305を介して送信する。ステップS314においては、置換データを送信し、処理を終了する。具体的には、ステップS307においてHDD304に記憶された置換データを他のコンピューターに通信部305を介して送信する。置換データを送信する先は、ユーザーが操作部307を用いて指定するようにすればよい。例えば、携帯情報装置200がユーザーにより指定される場合は、置換データを、携帯情報装置200に送信する。
図19は、置換データ変更処理の流れの一例を示す図である。置換データ生成処理は、PC300が備えるCPU301が、ROM302、HDD304またはCD−ROM309Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU301により実行される処理である。CPU301が、置換データ変更処理を実行する前の段階では、上述した置換データ生成処理が、CPU301によって実行されてHDD304に置換データが記憶されている。
図19を参照して、CPU301は、HDD304に記憶されている置換データを読み出す(ステップS321)。HDD304に複数の置換データが記憶されている場合には、ユーザーにより指定された置換データを読み出す。次のステップS322においては、読み出された置換データに対して修正指示を受け付けたか否かを判断する。修正指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS322でNO)、修正指示を受け付けたならば(ステップS322でYES)、処理をステップS323に進める。修正指示は、ユーザーが操作部307に入力する操作であり、置換データ中で、ARタグ以外の部分の変更を指示する操作である。置換データの変更は、置換データの一部を削除する変更と、置換データに一部を追加する変更と、置換データに背景画像の追加する変更と、置換データから背景画像を削除する変更と、置換データの一部の色を異ならせる変更と、を含む。
ステップS323においては、ステップS322において受け付けられた修正指示に従って、ステップS321において読み出された置換データを変更する。次のステップS324においては、修正終了指示を受け付けたか否かを判断する。操作部307が、ユーザーによる修正終了指示の操作を受け付けると、修正終了指示を受け付けたと判断する。例えば、操作部307が備える複数のキーのうち修正終了指示が予め割り当てられたキーがユーザーにより押下されると、修正終了指示を受け付ける。修正終了指示を受け付けたならば処理をステップS325に進めるが、そうでなければ処理をステップS322に戻す。
ステップS325においては、変更後の置換データをHDD304に記憶する。変更後の置換データは、ステップS323において置換データの一部を変更したデータである。 ステップS326においては、出力指示を受け付けたか否かを判断する。出力指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS326でNO)、出力指示を受け付けたならば(ステップS326でYES)、処理をステップS327に進める。ステップS327においては、出力指示により特定される出力先によって処理を分岐させる。出力指示がプリントを示すならば処理をステップS328に進め、出力指示がデータ送信を示すならば処理をステップS329に進める。ステップS328においては、変更後の置換データをプリントし、処理を終了する。具体的には、ステップS323において変更された後の置換データの画像をMFP100にプリントさせるために、変更後の置換データのプリントデータをMFP100に通信部305を介して送信する。ステップS329においては、変更後の置換データを送信し、処理を終了する。具体的には、ステップS323において変更された後の置換データを他のコンピューターに通信部305を介して送信する。置換データを送信する先は、ユーザーが操作部307を用いて指定するようにすればよい。例えば、携帯情報装置200がユーザーにより指定される場合は、変更後の置換データを、携帯情報装置200に送信する。
図20は、関連部分管理処理の流れの一例を示す図である。関連部分管理処理は、本実施の形態におけるサーバー400が備えるCPU401が、ROM402、HDD404またはCD−ROM409Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU401により実行される処理である。図20を参照して、CPU401は関連部分レコードを受信したか否かを判断する(ステップS401)。通信部405が、PC300から関連部分レコードを受信したならば処理をステップS402に進めるが、そうでなければ処理をステップS403に進める。ステップS403においては、受信された関連部分レコードをHDD404に記憶し、処理をステップS403に進める。
ステップS403においては、更新指示を受信したか否かを判断する。通信部405が、MFP100から更新指示を受信したならば処理をステップS404に進めるが、そうでなければ処理をステップS406に進める。更新指示は、ARタグと変更後の関連部分とを含む。
ステップS404においては、受信された更新指示に含まれるARタグを含む関連部分レコードをHDD404から抽出する。そして、抽出された関連部分レコードに含まれる関連部分を、更新指示に含まれる関連部分で変更し(ステップS405)、処理をステップS406に進める。これにより、HDD404に記憶あれた関連部分レコードが更新される。
ステップS406においては、送信要求を受信したか否かを判断する。通信部405が、MFP100または携帯情報装置200から関連部分の送信要求を受信したならば処理をステップS407に進めるが、そうでなければ処理をステップS401に戻す。関連部分の送信要求は、ARタグとパスワードとを含む。
ステップS407においては、関連部分の送信要求に含まれるARタグを含む関連部分レコードをHDD404から抽出する。そして、抽出された関連部分レコードに含まれるパスワードが、関連部分の送信要求に含まれるパスワードと一致するか否かを判断する(ステップS408)。両者が一致するならば処理をステップS409に進めるが、そうでなければ処理をステップS401に戻す。ステップS409においては、ステップS407において抽出された関連部分レコードを、関連部分の送信要求を送信してきた装置に、通信部405を介して送信する。
図21は、画像処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像処理は、本実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図21を参照して、CPU111は、原稿を読み取ったか否かを判断する(ステップS101)。原稿読取部120が原稿を読み取ったならば処理をステップS102に進めるが、そうでなければ処理をステップS103に進める。ステップS102においては、原稿読取部120が原稿を読み取って出力する画像データを置換データに設定し、処理をステップS105に進める。
ステップS103においては、通信I/F部112が外部からデータを受信したか否かを判断する。データを受信したならば処理をステップS104に進めるが、そうでなければ処理をステップS101に戻す。ステップS104においては、通信I/F部112が受信したデータを置換データに設定し、処理をステップS105に進める。
ステップS105においては、変更指示を受け付けたか否かを判断する。変更指示を受け付けたならば処理をステップS106に進めるが、そうでなければ処理をステップS107に進める。変更指示は、ユーザーが操作部163に入力する操作であり、置換データ中で、ARタグ以外の部分の変更を指示する操作である。変更指示は、置換データの一部を削除する指示と、置換データに新たな部分を追加する指示と、置換データに背景画像の追加する指示と、置換データから背景画像を削除する指示と、置換データの一部の色を異ならせる指示と、を含む。置換データに追加または削除する背景画像は、例えばウォーターマークである。ステップS106においては、ステップS105において受け付けられた変更指示に従って、置換データを変更し、処理をステップS107に進める。ステップS106において変更された置換データを、変更後の置換データという。
ステップS107においては、出力指示を受け付けたか否かを判断する。操作部163が、ユーザーによる出力指示の操作を受け付けると、出力指示を受け付けたと判断する。例えば、操作部163が備える複数のキーのうちプリント指示または送信指示が予め割り当てられたキーがユーザーにより押下されると、出力指示を受け付ける。出力指示を受け付けたならば処理をステップS108に進めるが、そうでなければ処理をステップS110に進める。ステップS108においては、出力指示により特定される出力先によって処理を分岐させる。出力指示がプリントを示すならば処理をステップS109に出力し、出力指示がデータ送信を示すならば処理をステップS110に進める。例えば、ステップS107において操作部163が備える複数のキーのうちプリント指示が割り当てられたキーがユーザーにより押下される場合は、処理をステップS109に進め、送信指示が割り当てられたキーがユーザーにより押下される場合は、処理をステップS110に進める。
ステップS109においては、置換データまたは変更後の置換データをプリントし、処理をステップS111に進める。具体的には、画像形成部140を制御し、ステップS106が実行される場合には変更後の置換データの画像を、ステップS106が実行されない場合には置換データの画像を、用紙に形成させる。ステップS110においては、処理対象データを外部に送信し、処理をステップS111に進める。具体的には、ステップS106が実行される場合には変更後の置換データを、ステップS106が実行されない場合には置換データを、通信I/F部112を介して送信する。置換データまたは変更後の置換データを送信する先は、ユーザーが操作部163を用いて指定するようにすればよい。例えば、携帯情報装置200がユーザーにより指定される場合は、置換データまたは変更後の置換データを、携帯情報装置200に送信する。
ステップS111においては、再生画像生成指示を受け付けたか否かを判断する。操作部163が、ユーザーによる再生画像生成指示の操作を受け付けると、再生画像生成指示を受け付けたと判断する。例えば、操作部163が備える複数のキーのうち再生画像生成指示が予め割り当てられたキーがユーザーにより押下されると、再生画像生成指示を受け付ける。再生画像生成指示を受け付けたならば処理をステップS112に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS112においては、再生画像生成処理を実行し、処理をステップS113に進める。再生画像生成処理の詳細は後述するが、置換データまたは変更後の置換データ中のARタグを関連部分で置き換えた再生画像を生成する処理である。
ステップS113においては、ステップS107と同様に、出力指示を受け付けたか否かを判断する。出力指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS113でNO)、出力指示を受け付けたならば(ステップS113でYES)、処理をステップS114に進める。ステップS114においては、出力指示により特定される出力先によって処理を分岐させる。出力指示がプリントを示すならば処理をステップS115に進め、出力指示がデータ送信を示すならば処理をステップS116に進める。
ステップS115においては、再生画像をプリントし、処理を終了する。具体的には、画像形成部140を制御し、ステップS112において生成された再生画像を用紙に形成させる。ステップS116においては、ステップS112において生成された再生画像を外部に送信し、処理を終了する。具体的には、ステップS112において生成された再生画像を、通信I/F部112を介して送信する。再生画像を送信する先は、ユーザーが操作部163を用いて指定するようにすればよい。例えば、携帯情報装置200がユーザーにより指定される場合は、再生画像を、携帯情報装置200に送信する。
図22は、再生画像生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。再生画像生成処理は、図21に示した画像処理のステップS112において実行される処理であり、ステップS112が実行される前の段階で、置換データまたは変更後の置換データが取得されている。図22を参照して、置換データまたは変更後の置換データからARタグを抽出する。置換データまたは変更後の置換データが複数のARタグを含む場合には、複数のARタグの全てを抽出する。
ステップS122においては、パスワードを受け付ける。このパスワードは、PC300を用いて、置換データを生成する際に、置換データを生成したユーザーが、置換データに対して付与したパスワードである。次のステップS123においては、ステップS121において置換データまたは変更後の置換データから抽出された1以上のARタグうちから1つを処理対象として選択する。次のステップS124においては、ARタグに関連付けられた関連部分を取得する。具体的には、通信I/F部112を制御して、ステップS122において入力されたパスワードと、ステップS123において選択されたARタグとを含む関連部分の送信要求をサーバー400に送信し、サーバー400が返信する関連部分とARタグとの組を受信する。
ステップS125においては、置換データまたは変更後の置換データから置換対象領域を抽出する。置換データまたは変更後の置換データに配置されたARタグに基づいて、そのARタグと組になる関連部分を配置する領域を置換対象領域として抽出する。置換データまたは変更後の置換データに配置されたARタグの位置およびサイズによって、そのARタグと組になる関連部分を置換データまたは変更後の置換データ中で配置する位置、方向およびサイズが定まる。ARタグの位置およびサイズに基づいて、関連部分を置換データまたは変更後の置換データに配置するサイズおよびサイズを決定し、置換対象領域を決定する。
次のステップS126においては、置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域がARタグ以外の画像を含むか否かを判断する。置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域がARタグ以外の画像を含むならば処理をステップS127に進めるが、そうでなければ処理をステップS130に進める。置換対象領域がARタグ以外の画像を含む場合、処理対象とするデータは変更後の置換データである。ステップS127においては、変更後の置換データ中の置換対象領域に含まれるARタグ以外の画像が、置換対象領域に所定の規則で配置されているか否かを判断する。所定の規則は、例えば、置換対象領域の4辺の少なくとも1つに沿って、外周から内側に均等な幅の領域に画像が配置される場合である。置換対象領域に含まれるARタグ以外の画像が、置換対象領域に所定の規則で配置されているならば処理をステップS128に進めるが、そうでなければ処理をステップS129に進める。
ステップS128においては、関連部分を縮小し、処理をステップS130に進める。具体的には、変更後の置換データ中の置換対象領域がARタグ以外の画像を含まないサイズとなるように、ARタグと組になる関連部分を縮小する。
ステップS129においては、関連部分の一部を消去し、処理をステップS130に進める。具体的には、関連部分のうちから、変更後の置換データ中の置換対象領域に含まれるARタグ以外の画像と重なる部分を関連部分から消去する。
ステップS130においては、置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域の少なくとも一部の色が関連部分の色と同系色か否かを判断する。置換対象領域の少なくとも一部の色が関連部分の色と同系色ならば処理をステップS131に進めるが、そうでなければ処理をステップS132に進める。置換対象領域の少なくとも一部の色が関連部分の色と同系色の場合、処理対象とするデータは変更後の置換データである。ステップS131においては、関連部分の色を、変更後の置換データ中の置換対象領域に含まれる同系色の色と異なる色に変更し、処理をステップS132に進める。
ステップS132においては、置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域以外の部分の画像の方向を検出する。例えば、置換データまたは変更後の置換データを文字認識することにより検出された文字の方向を検出する。また、関連部分を文字認識することにより検出された文字の方向を検出する。そして、置換対象領域以外の部分の画像の方向が関連部分の方向と異なるか否かを判断する(ステップS133)。置換対象領域以外の部分の画像の方向が関連部分の方向と異なるならば処理をステップS134に進めるが、そうでなければ処理をステップS135に進める。
置換対象領域以外の部分の画像の方向が関連部分の方向と異なる場合、処理対象とするデータは置換データおよび変更後の置換データのいずれかである。処理対象とするデータが置換データの場合は、PC300を用いて、置換データを生成する際に、置換データを生成したユーザーが、関連部分の方向を誤って指定した場合がある。処理対象とするデータが変更後の置換データの場合は、PC300またはMFP100を用いて、置換データを変更する際に、置換データの方向を変更した場合である。
ステップS134においては、ステップS132において検出された置換データまたは変更後の置換データ中の置換対象領域以外の部分の画像の方向と同じ方向となるように、関連部分を回転させ、処理をステップS135に進める。
ステップS135においては、サーバー400に更新指示を通信I/F部112を介して送信し、処理をステップS136に進める。更新指示は、ステップS123で処理対象に選択されているARタグと、ステップS128、ステップS129,ステップS131およびステップS134の少なくとも1つで変更された後の関連部分との組を含む。
ステップS136においては、置換データまたは変更後の置換データに含まれるARタグを関連部分で置き換え、処理をステップS137に進める。ARタグを置き換える関連部分は、ステップS128、ステップS129,ステップS131およびステップS134の少なくとも1つが実行される場合には、変更された後の関連部分である。
ステップS137においては、ステップS121において置換データまたは変更後の置換データから抽出された1以上のARタグのうちにステップS123において処理対象に選択されていないARタグが存在するか否かを判断する。未選択のARタグが存在するならば、処理をステップS123に戻すが、そうでなければ処理を画像処理に戻す。
図23は、置換データ表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。置換データ表示処理は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203またはCD−ROM211Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図23を参照して、CPU201は、原稿を撮像したか否かを判断する(ステップS201)。カメラ202が、被写体を撮像したならは処理をステップS202に進めるが、そうでなければ処理をステップS203に進める。ここでは、カメラ202の被写体は、MFP100により置換データまたは変更後の置換データの画像が形成された用紙としている。ステップS202においては、カメラ202が被写体を撮像して出力する画像データを置換データに設定し、処理をステップS205に進める。ここでは、ステップS203においては、無線LANI/F208が外部からデータを受信したか否かを判断する。データを受信したならば処理をステップS204に進めるが、そうでなければ処理をステップS201に戻す。ここでは、PC300またはMFP100から置換データまたは変更後の置換データを受信する場合を例に説明する。ステップS204においては、無線LANI/F208が受信したデータを置換データに設定し、処理をステップS205に進める。
ステップS205においては、ステップS202またはステップS204において設定された置換データからARタグを抽出する。置換データが複数のARタグを含む場合には、複数のARタグの全てを抽出する。
ステップS206においては、パスワードを受け付ける。このパスワードは、PC300を用いて、置換データを生成する際に、置換データを生成したユーザーが、置換データに対して付与したパスワードである。次のステップS207においては、ステップS205において置換データから抽出された1以上のARタグうちから1つを処理対象として選択する。次のステップS208においては、ARタグに関連付けられた関連部分を取得する。具体的には、無線LANI/F208を制御して、ステップS206において受け付けたパスワードと、ステップS205において選択されたARタグとを含む関連部分の送信要求をサーバー400に送信し、サーバー400が返信する関連部分とARタグとの組を受信する。
次のステップS209においては、置換データに含まれるARタグを関連部分で置き換え、処理をステップS210に進める。ARタグを置き換える関連部分は、ステップS209において取得された関連部分である。具体的には、置換データに配置されたARタグの位置およびサイズに基づいて、置換対象領域を決定し、決定した置換対象領域に関連部分を配置する。
ステップS210においては、ステップS205において置換データから抽出された1以上のARタグのうちにステップS207において処理対象に選択されていないARタグが存在するか否かを判断する。未選択のARタグが存在するならば、処理をステップS207に戻すが、そうでなければ処理をステップS211に進める。
ステップS211においては、再生画像を表示部206に表示し、処理をステップS212に進める。再生画像は、ステップS209において、置換データに含まれるARタグを関連部分で置き換えた画像である。
ステップS212においては、送信指示を受け付けたか否かを判断する。送信指示を受け付けたならば処理をステップS212に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS212においては、再生画像を外部に無線LANI/F208を介して送信し、処理を終了する。再生画像を送信する先は、ユーザーが操作部207を用いて指定するようにすればよい。例えば、PC300がユーザーにより指定される場合は、再生画像を、PC300に送信する。
以上説明したように、本実施の形態における画像処理システム1は、情報処理装置としてのPC300と、画像処理装置としてのMFP100を含み、PC300は、データをそのデータ中の少なくとの一部である関連部分をARタグで置き換えた置換データに変換し、ARタグと関連部分とを関連付けた関連部分レコードをサーバー300に送信し、サーバー300は、関連部分レコードを記憶する。PC300またはMFP100は、置換データのARタグ以外の部分を変更し、MFP100は、置換データが変更される場合、変更後の置換データのARタグに代えてARタグに関連付けられた関連部分が配置される部分である置換対象領域に基づいて、ARタグに関連付けられた関連部分を変更する。MFP100は、置換データ中のARタグを関連部分で置換した再生画像を生成するが、置換データが変更される場合、関連部分を変更する。このため、置換データが変更される場合に、関連部分が変更されるので、ユーザーは、置換データと関連部分との関係を意識することなく、置換データを変更することができる。
また、変更後の置換データ中でARタグに関連付けられた関連部分が配置される置換対象領域を抽出し、置換対象領域に含まれる画像および置換対象領域の周辺の画像に基づいて、関連部分を変更するので、再生画像において関連部分を適切に配置することができる。
また、置換対象領域に文章の一部の画像が含まれる場合、または、置換対象領域に画像の一部が含まれる場合に、置換対象領域にそれらの画像が配置される場合等、置換対象領域の4辺の少なくとも1つに沿って、外周から内側に均等な幅の領域に画像が配置されるよな、所定の規則に従って、置換対象領域にARタグ以外の画像が配置される場合、置換対象領域が当該画像を含まないサイズとなるように、関連部分のサイズを縮小する。このため、再生画像において関連部分が別の画像と重ならないようにすることができる。
また、置換対象領域およびそれから所定の範囲内にARタグ以外の画像が配置されていない場合、置換対象領域の周辺に配置される画像を含まないサイズまで拡大したサイズとなるように、関連部分のサイズを拡大するので、再生画像において空白部分を少なくすることができる。
また、置換対象領域の少なくとも一部の色が関連部分の色と同系色の場合、関連部分の色を変更するので、再生画像において関連部分が視認不可能となるのを防止することができる。
さらに、置換対象領域に所定の規則に従わずARタグ以外の画像が配置される場合、関連部分の置換対象領域に含まれる画像と重なる部分を関連部分から消去するので、変更後の置換データに追加された画像が、再生画像において関連部分で隠れないようにすることができる。
また、サーバー400は、PC300から送信される関連部分レコードを記憶し、MFP100から更新指示を受信することに応じて、更新指示に従って関連部分レコードに含まれる関連部分を更新し、携帯情報装置200またはMFP100からARタグを含む取得要求を受信することに応じて、受信された取得要求に含まれるARタグに関連付けられた関連部分を返信する。関連部分および変更された関連部分がサーバー400に記憶されるので、関連部分を生成するPC300と、再生画像を生成するMFP100または携帯情報装置200との間で、関連部分を送受信する必要がない。このため、置換データを取得可能なMFP100または携帯情報装置200のうち任意の装置で、再生画像を生成することができる。
MFP100は、置換データの画像が形成された用紙を原稿読取部120で読み取って得られる画像データを置換データとして処理し、携帯情報装置200は、MFP100により置換データの画像が用紙に形成された画像をカメラ202で撮像するよこにより得られる画像データを置換データとして処理し、それぞれ再生画像を生成する。このため、MFP100および携帯情報装置200のいずれかで、再生画像を生成することができる。
なお、上述した実施の形態においては、画像処理システム1について説明したが、図18〜図22に示した処理を、PC300、MFP100およびサーバー400に実行させる画像処理方法として、発明を特定することができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。