JP6880543B2 - 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 - Google Patents
光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6880543B2 JP6880543B2 JP2015181977A JP2015181977A JP6880543B2 JP 6880543 B2 JP6880543 B2 JP 6880543B2 JP 2015181977 A JP2015181977 A JP 2015181977A JP 2015181977 A JP2015181977 A JP 2015181977A JP 6880543 B2 JP6880543 B2 JP 6880543B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photocurable resin
- resin composition
- allyl
- weight
- propenyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
すなわち、本発明の光硬化性樹脂組成物は、
下記一般式(I)で表されるアリル系化合物を重合して得られるアリル系重合体(A)を含有することを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
Xは置換基を有しない4〜8員環の環状骨格であってa価の基を表し、aは1を表す。]
また、この光硬化性樹脂組成物は特にPP(ポリプロピレン)樹脂に対する密着性に優れるため、従来のジアリルフタレート樹脂を用いた組成物では密着性を高くすることが困難であったPP樹脂用のインキ、塗料の成分として適している。
エチレン性不飽和化合物を用いることにより、光硬化性樹脂組成物を印刷に用いるのに適切な粘度に調整することができ、塗布作業性に優れた組成物となる。
光重合開始剤を含有することによって、光照射による重合がスムーズに進むため、より高分子量の重合体を短時間に得ることができる。
このインキは、プラスチック基材に印刷するためのインキとして適しており、特にPP樹脂製のシート、フィルム等の基材に印刷するためのインキとして適している。
この塗料は、プラスチック基材に描画するための塗料として適しており、特にPP樹脂製のシート、フィルム等の基材に描画するための塗料として適している。
また、本発明の塗料はオーバープリントワニスであることが好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、下記一般式(I)で表されるアリル系化合物を重合して得られるアリル系重合体(A)を含有することを特徴とする光硬化性樹脂組成物である。
Xは置換基を有しない4〜8員環の環状骨格であってa価の基を表し、aは1を表す。]
また、上記一般式(I)で表されるアリル系化合物の具体例として挙げた化合物の市販品を用いてもよい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、光照射により硬化可能であるエチレン性不飽和化合物(B)を含有することが好ましい。エチレン性不飽和化合物(B)は、炭素−炭素二重結合を1〜20個有することが好ましく、1〜10個有することがより好ましく、2〜6個有することがさらに好ましい。エチレン性不飽和化合物(B)としては、(メタ)アクリル酸エステル化合物、(メタ)アリル化合物およびビニル化合物等が挙げられる。また、エチレン性不飽和化合物は2種以上の化合物の混合物を用いることも可能である。
ビニル化合物としては、スチレン、ジビニルベンゼン、N-ビニルピロリドン、酢酸ビニル等を例示することができる。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物中におけるアリル系重合体(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の比率(アリル系重合体:エチレン性不飽和化合物)は、重量比で、10:90〜90:10の範囲であればよく、20:80〜80:20の範囲であることが好ましく、30:70〜60:40の範囲であることがより好ましい。上記範囲内であれば、プラスチック基材への充分な密着性が得られやすい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、重合開始剤を含んでいてもよく、特に光重合開始剤を含有することが好ましい。光硬化性樹脂組成物に含有される光重合開始剤としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインエチルエ−テル等のベンゾイン系、ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド等のリン系、チオキサントン等のイオウ系、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン等のベンジル系が挙げられる。
光開始助剤の量は、光硬化性樹脂組成物全体に対して、0.1〜5重量%の範囲であることが好ましく、0.5〜3重量%の範囲がより好ましい。
着色剤の量は、光硬化性樹脂組成物全体に対して、1〜50重量%の範囲であることが好ましく、1〜45重量%の範囲がより好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物を含むインキは本発明のインキであり、本発明の光硬化性樹脂組成物を含む塗料は本発明の塗料である。また、本発明の塗料はオーバープリントワニスであることが好ましい。
また、オーバープリントワニスの作成は、顔料を使用しない以外は、インキと同様の手順により行える。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)はGPCを用いて測定した。Mw、Mnは標準ポリスチレン換算の重量平均分子量、数平均分子量の値である。
カラム:ShodexKF−806L、KF−804、KF−803、KF−802、KF−801を直列に接続
流速:1.0mL/min
温度:40℃
検出:RID−6A
試料:試料20mgをテトラヒドロフラン10mLに溶解させ測定用のサンプルとした。
3Lのセパラブルフラスコに安息香酸アリル(東京化成工業株式会社製)2400gを加え、60gのベンゾイルパーオキサイドを加えて80℃で加熱攪拌した。8時間反応させた後、30℃まで冷却した。冷却後、フラスコにメタノールを加え、重合体を沈殿させた。得られた重合体を40℃で16時間減圧乾燥した(収量:970g、収率:40.4%、Mw=3,500、Mw/Mn=1.61)。得られた重合体を重合体1とし、実施例に用いた。
下記表1に記載の各組成の光硬化性樹脂組成物を調製し、光硬化性樹脂組成物の特性を評価した。
また、表1に示す組成量は重量部での表記である。
DAP樹脂:ダイソー(株)製 ダイソーダップ A ポリジアリルフタレート
DTMPA:サートマー(株)製 SR355 ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート
Irgacure907:BASF ジャパン(株)製 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン
Irganox1076:BASFジャパン(株)製 オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
調製した光硬化性樹脂組成物につき、BROOKFIELD VISCOMETER DV−II+Proを用いて25℃での粘度を測定した。評価結果を表2に示す。
表1に従って調製した各光硬化性樹脂組成物を、加熱混合することで密着性試験に用いるサンプルを調製した。
光重合開始剤の添加量は、光硬化性樹脂組成物中のアリル系重合体(A)又はDAP樹脂、及びエチレン性不飽和化合物(B)の合計量100重量部に対して5重量部となる量とした。
プラスチックフィルム(ポリプロピレン基材:龍田化学株式会社製 無延伸高透明PPシート 品名:ハイピークリスタル ST−500 厚み0.3mm)に、密着性試験に用いるために調製した上記サンプルをコートし、RIテスターを用いてコートし出力120W/cmのメタルハライドランプ(ランプ距離11cm、コンベアスピード5m/minで塗膜がタックフリーになるまで複数回通過)で硬化させた。なお、UV硬化装置はアイグラフィックス株式会社製コンベア型紫外線硬化装置を用いた。得られた塗膜に、ニチバン製18mm幅のセロテープ(登録商標)(品番:LP−18、粘着力:4.01N/10mm)を貼り付け、親指で5回強く擦った後、セロテープ(登録商標)を引き離した。評価基準は下記の通りとした。評価結果を表2に示す。
5:急激に引き離しても剥離しないもの
4:徐々に引き離しても全く剥離しないが、急激に引き離すとわずかに剥離するもの
3:急激に引き離せば剥離するが、徐々に引き離しても全く剥離しないもの
2:徐々に引き離しても、50%程度剥離するもの
1:徐々に引き離しても剥離するもの
Claims (5)
- 請求項1または2に記載の光硬化性樹脂組成物を含むことを特徴とするインキ。
- 請求項1または2に記載の光硬化性樹脂組成物を含むことを特徴とする塗料。
- オーバープリントワニスである請求項4に記載の塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015181977A JP6880543B2 (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015181977A JP6880543B2 (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017057259A JP2017057259A (ja) | 2017-03-23 |
JP6880543B2 true JP6880543B2 (ja) | 2021-06-02 |
Family
ID=58389738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015181977A Active JP6880543B2 (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6880543B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6597688B2 (ja) * | 2017-03-23 | 2019-10-30 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、インキおよび印刷物 |
JP6997942B2 (ja) * | 2017-07-26 | 2022-02-10 | 株式会社大阪ソーダ | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 |
-
2015
- 2015-09-15 JP JP2015181977A patent/JP6880543B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017057259A (ja) | 2017-03-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6690554B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 | |
JP6690555B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 | |
JP5585776B2 (ja) | アリル系重合体およびジアリルフタレート樹脂を含む光硬化性樹脂組成物とその用途 | |
JP6860002B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 | |
JP6880543B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 | |
JP2012046612A (ja) | アリル系重合体およびその硬化性樹脂組成物とその用途 | |
JP2016190907A (ja) | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 | |
JP2014111791A (ja) | アリル系重合体およびその硬化性樹脂組成物とその用途 | |
JP7548237B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 | |
JP7081486B2 (ja) | 光硬化性樹脂組成物、インキ及び塗料 | |
JP2016186017A (ja) | チオール化合物で変性したジアリルフタレート樹脂、及び当該樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物とその用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180723 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190424 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190514 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190703 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191217 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200825 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200911 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201127 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210406 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210419 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6880543 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |