JP6879828B2 - リチウム塩錯化合物及びリチウム二次電池用添加剤 - Google Patents
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Description
<1> ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基、ハロゲン原子及びアルキル基の少なくとも一方で置換されていてもよい環状エステル基、オキサラト基、並びに、アリール基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基を置換基Lとした場合に、
リン原子に直接結合する前記置換基Lを有するリン酸リチウム塩A1、ホウ素原子に直接結合する前記置換基Lを有するホウ酸リチウム塩B1、硫黄原子に直接結合する前記置換基Lを有するスルホン酸リチウム塩C1、硫黄原子に直接結合する前記置換基Lを有する硫酸リチウム塩D1、及び硫黄原子に直接結合する前記置換基Lを有するスルホニルイミド酸リチウム塩E1からなる群から選択される1種である第1リチウム塩と、
リン原子に直接結合するフッ素原子を有するリン酸リチウム塩A2、ホウ素原子に直接結合するフッ素原子を有するホウ酸リチウム塩B2、及び硫黄原子に直接結合するフッ素原子を有するスルホン酸リチウム塩C2からなる群から選択される1種である第2リチウム塩と、
下記式(I)〜下記式(V)のいずれかで表される化合物から選択される1種である化合物Xと、
からなるリチウム塩錯化合物(但し、前記第1リチウム塩と前記第2リチウム塩とが同一の化合物である場合を除く)。
R2は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基を表す。
式(II)中、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基、又はアリール基を表し、
R5は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基を表す。
式(III)中、R6は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基を表す。
式(IV)中、R7は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基を表す。
式(V)中、R8は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基を表す。〕
前記第2リチウム塩が、ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、及びフルオロスルホン酸リチウムからなる群から選択される1種であり、
前記化合物Xが、N−メチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、及び2−フルオロ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−オキシドからなる群から選択される1種である<1>に記載のリチウム塩錯化合物。
前記第2リチウム塩が、ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、及びフルオロスルホン酸リチウムからなる群から選択される1種であり、
前記化合物Xが、N−メチルピロリドン、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、及び1,3−ジオキソランからなる群から選択される1種である<1>又は<2>に記載のリチウム塩錯化合物。
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、又は、
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物である
<1>〜<3>のいずれか1つに記載のリチウム塩錯化合物。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示のリチウム塩錯化合物は、
ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基、ハロゲン原子及びアルキル基の少なくとも一方で置換されていてもよい環状エステル基、オキサラト基、及びアリール基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基を置換基Lとした場合に、
リン原子に直接結合する置換基Lを有するリン酸リチウム塩A1、ホウ素原子に直接結合する置換基Lを有するホウ酸リチウム塩B1、硫黄原子に直接結合する置換基Lを有するスルホン酸リチウム塩C1、硫黄原子に直接結合する置換基Lを有する硫酸リチウム塩D1、及び硫黄原子に直接結合する置換基Lを有するスルホニルイミド酸リチウム塩E1からなる群から選択される1種である第1リチウム塩と、
リン原子に直接結合するフッ素原子を有するリン酸リチウム塩A2、ホウ素原子に直接結合するフッ素原子を有するホウ酸リチウム塩B2、及び硫黄原子に直接結合するフッ素原子を有するスルホン酸リチウム塩C2からなる群から選択される1種である第2リチウム塩と、
下記式(I)〜下記式(V)のいずれかで表される化合物から選択される1種である化合物Xと、
からなる新規なリチウム塩錯化合物(但し、第1リチウム塩と第2リチウム塩とが同一の化合物である場合を除く)である。
式(I)〜式(V)中の符号の意味については後述する。
但し、前述のとおり、第1リチウム塩と第2リチウム塩とが同一の化合物であるリチウム塩錯化合物(例えば、第1リチウム塩としてのジフルオロリン酸リチウムと、第2リチウム塩としてのジフルオロリン酸リチウムと、化合物Xと、の組み合わせであるリチウム塩錯化合物、等)は、本開示のリチウム塩錯化合物の範囲から除かれる。
また、上記の点で、本開示のリチウム塩錯化合物は、熱的安定性に優れた化合物である。
第1リチウム塩は、リン原子に直接結合する置換基Lを有するリン酸リチウム塩A1、ホウ素原子に直接結合する置換基Lを有するホウ酸リチウム塩B1、硫黄原子に直接結合する置換基Lを有するスルホン酸リチウム塩C1、硫黄原子に直接結合する置換基Lを有する硫酸リチウム塩D1、及び硫黄原子に直接結合する置換基Lを有するスルホニルイミド酸リチウム塩E1からなる群から選択される1種である。
置換基Lは1種であっても2種以上であってもよい。置換基Lが2種以上の場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン化アルキル基とは、少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されたアルキル基を意味する。
無置換のアルキル基及びハロゲン化アルキル基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であっても環状であってもよい。
無置換のアルキル基としては、例えば無置換の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−エチルプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−メチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが挙げられる。
無置換のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はイソプロピル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましい。
ハロゲン化アルキル基としては、例えば炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基が挙げられ、具体的には、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロイソブチル基、クロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、ブロモプロピル基、ヨウ化メチル基、ヨウ化エチル基、ヨウ化プロピル基などが挙げられる。
ハロゲン化アルキル基としては、炭素数1〜6のフルオロアルキル基が好ましく、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、又はパーフルオロヘキシル基がより好ましい。
ハロゲン化アルコキシ基とは、少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されたアルコキシ基を意味する。
無置換のアルコキシ基及びハロゲン化アルコキシ基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であっても環状であってもよい。
無置換のアルコキシ基としては、例えば無置換の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、2−メチルブトキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−エチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基などが挙げられる。
無置換のアルコキシ基としては、エトキシ基又はメトキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
ハロゲン化アルコキシ基としては、前述の無置換の炭素数1〜6のアルコキシ基が少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されている構造の基が挙げられる。
ハロゲン化アルケニル基とは、少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されたアルケニル基を意味する。
無置換のアルケニル基及びハロゲン化アルケニル基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であっても環状であってもよい。
無置換のアルケニル基としては、例えば無置換の炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられ、具体的には、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基(2−プロペニル基)、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、ヘキセニル基などが挙げられる。
無置換のアルケニル基としては、ビニル基又はアリル基が好ましく、ビニル基がより好ましい。
ハロゲン化アルケニル基としては、無置換の炭素数2〜6のアルケニル基が少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されている構造の基が挙げられる。
ハロゲン化アルキニル基とは、少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されたアルキニル基を意味する。
無置換のアルキニル基及びハロゲン化アルキニル基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であっても環状であってもよい。
無置換のアルキニル基としては、例えば無置換の炭素数2〜6のアルキニル基が挙げられ、具体的には、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基(プロパルギル基と同義)、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、5−ヘキシニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル基、1−ヘキシニル基などが挙げられる。
ハロゲン化アルキニル基としては、前述の無置換の炭素数2〜6のアルキニル基が少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されている構造の基が挙げられる。
無置換の環状エステル基としては、例えばラクトンから水素原子が1つ解離した基が挙げられる。ラクトンとしては、例えば、α−アセトラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンが挙げられる。
環状エステル基に対する置換基としてのハロゲン原子は、前述の置換基Lとしてのハロゲン原子と同義である。
環状エステル基に対する置換基としてのアルキル基としては、前述の置換基Lとしての無置換の炭素数1〜6のアルキル基と同様のものが挙げられる。
置換基Lにおけるアリール基としては、例えば、炭素数6〜20の無置換のアリール基、炭素数7〜20の置換されたアリール基が挙げられ、具体的には、フェニル基;アルキルベンゼンから水素原子が1個外れた基(例えば、ベンジル基、トリル基、キシリル基、メチシル基等);ナフチル基;ナフタレンのアルキル基置換体から水素原子が1個外れた基;等が挙げられる。
置換されたアリール基における置換基としては特に限定されず、例えば、前述のハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、無置換のアルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、無置換のアルケニル基、ハロゲン化アルケニル基、無置換のアルキニル基、ハロゲン化アルキニル基などが挙げられる。
アリール基としては、フェニル基が好ましい。
リン酸リチウム塩A1は、リン原子に直接結合する置換基Lを有する。
リン酸リチウム塩A1において、リン原子に直接結合する置換基Lとしては、フッ素原子、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、フェノキシ基、又はオキサラト基が好ましい。
リン酸リチウム塩A1としては、ジフルオロリン酸リチウム又はヘキサフルオロリン酸リチウムが好ましい。
ホウ酸リチウム塩B1は、ホウ素原子に直接結合する置換基Lを有する。
ホウ酸リチウム塩B1において、ホウ素原子に直接結合する置換基Lとしては、フッ素原子又はオキサラト基が好ましい。
ホウ酸リチウム塩B1としては、テトラフルオロホウ酸リチウム又はビス(オキサラト)ホウ酸リチウムが好ましく、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムがより好ましい。
スルホン酸リチウム塩C1は、硫黄原子に直接結合する置換基Lを有する。
スルホン酸リチウム塩C1において、硫黄原子に直接結合する置換基Lとしては、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ビニル基、アリル基、又はフェニル基が好ましい。
スルホン酸リチウム塩C1としては、フルオロスルホン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、又はベンゼンスルホン酸リチウムが好ましい。
硫酸リチウム塩D1は、硫黄原子に直接結合する置換基Lを有する。
硫酸リチウム塩D1において、硫黄原子に直接結合する置換基Lとしては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましく、メチル基又はドデシル基が更に好ましい。
硫酸リチウム塩D1としては、メチル硫酸リチウムが好ましい。
スルホニルイミド酸リチウム塩E1は、硫黄原子に直接結合する置換基Lを有する。
スルホニルイミド酸リチウム塩E1において、硫黄原子に直接結合する置換基Lとしては、フッ素原子、トリフルオロメチル基、又はペンタフルオロエチル基が好ましい。
第2リチウム塩は、リン原子に直接結合するフッ素原子を有するリン酸リチウム塩A2、ホウ素原子に直接結合するフッ素原子を有するホウ酸リチウム塩B2、及び硫黄原子に直接結合するフッ素原子を有するスルホン酸リチウム塩C2からなる群から選択される1種である。
前述のとおり、リン酸リチウム塩A2はリン酸リチウム塩A1の範囲に含まれ、ホウ酸リチウム塩B2はホウ酸リチウム塩B1の範囲に含まれ、スルホン酸リチウム塩C2はスルホン酸リチウム塩C1の範囲に含まれる。
但し、前述のとおり、第1リチウム塩と第2リチウム塩とが同一の化合物である組み合わせは、本開示のリチウム塩錯化合物の範囲から除かれる。
第2リチウム塩におけるリン酸リチウム塩A2は、第1リチウム塩におけるリン酸リチウム塩A1のうち、リン原子に直接結合するフッ素原子を有するリン酸リチウム塩である。
リン酸リチウム塩A2としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム、ジフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロオキサラトリン酸リチウム、ジフルオロビス(オキサラト)リン酸リチウムなどが挙げられる。
リン酸リチウム塩A2としては、ジフルオロリン酸リチウム又はヘキサフルオロリン酸リチウムが好ましい。
第2リチウム塩におけるホウ酸リチウム塩B2は、第1リチウム塩におけるホウ酸リチウム塩B1のうち、ホウ素原子に直接結合するフッ素原子を有するホウ酸リチウム塩である。
ホウ酸リチウム塩B2としては、例えば、テトラフルオロホウ酸リチウム、ジフルオロオキサラトホウ酸リチウムなどが挙げられる。
フッ素含有ホウ酸リチウム塩B2としては、テトラフルオロホウ酸リチウムが好ましい。
第2リチウム塩におけるスルホン酸リチウム塩C2は、第1リチウム塩におけるスルホン酸リチウム塩C1のうち、硫黄原子に直接結合するフッ素原子を有するスルホン酸リチウム塩である。
スルホン酸リチウム塩C2としては、例えば、フルオロスルホン酸リチウムが挙げられる。
化合物Xは、下記式(I)〜下記式(V)のいずれかで表される化合物から選択される1種である。
R2は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基を表す。
R1における、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基としては、無置換の炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
R1における、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基としては、無置換の炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数2〜6のハロゲン化アルケニル基が好ましく、無置換の炭素数2〜6のアルケニル基がより好ましく、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、又はイソプロペニル基がより好ましく、ビニル基が更に好ましい。
R1における、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基としては、無置換の炭素数2〜6のアルキニル基又は炭素数2〜6のハロゲン化アルキニル基が好ましい。
R1におけるアリール基としては、無置換の炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
ここで、上記置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基とは、無置換の炭素数2〜9のアルキレン基、又は、無置換の炭素数2〜9のアルキレン基が上記置換基によって置換された構造を有する基を意味する。
R2で表されるアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基などが挙げられる。
R2で表されるアルキレン基としては、炭素数2〜6のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基がより好ましい。
R2で表されるアルキレン基としては、プロピレン基が特に好ましい。
式(I)で表される化合物としては、N−メチルピロリドン、又はN−ビニルピロリドンが好ましく、N−メチルピロリドンがより好ましい。
R5は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基、及びハロゲン原子で置換されていてもよいアルキニル基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基によって置換されていてもよい炭素数2〜9のアルキレン基を表す。
式(II)中のR5は、式(I)中のR2と同義であり、好ましい態様も同様である。
但し、式(II)中のR5としては、エチレン基が特に好ましい。
式(II)で表される化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好ましい。
但し、式(III)中のR6としては、エチレン基が特に好ましい。
式(III)で表される化合物としては、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、又は4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンが好ましく、1,3−ジオキソラン−2−オンがより好ましい。
但し、式(IV)中のR7としては、エチレン基が特に好ましい。
式(IV)で表される化合物としては、1,3−ジオキソラン又は1,3−ジオキサンが好ましく、1,3−ジオキソランがより好ましい。
式(V)で表される化合物としては、2−フルオロ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−オキシドが好ましい。
本開示のリチウム塩錯化合物の好ましい態様は、
第1リチウム塩が、ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、メチル硫酸リチウム、ベンゼンスルホン酸リチウム、フルオロスルホン酸リチウム、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、及びリチウムビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミドからなる群から選択される1種であり、
第2リチウム塩が、ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、及びフルオロスルホン酸リチウムからなる群から選択される1種であり、
化合物Xが、N−メチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、及び2−フルオロ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−オキシドからなる群から選択される1種である態様である。
第1リチウム塩が、ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、フルオロスルホン酸リチウム、及びメチル硫酸リチウムからなる群から選択される1種であり、
第2リチウム塩が、ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、及びフルオロスルホン酸リチウムからなる群から選択される1種であり、
化合物Xが、N−メチルピロリドン、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、及び1,3−ジオキソランからなる群から選択される1種である態様である。
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物2
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物3
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物4
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物5
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物6
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物7
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物8
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物9
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物10
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物11
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物12
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物13
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物14
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物15
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物16
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物17
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物18
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物19
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物20
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物21
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物22
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物23
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物24
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物25
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物26
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物27
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物28
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物29
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物30
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物31
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物32
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
・錯化合物33
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物。
・錯化合物34
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物35
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物。
・錯化合物36
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物。
以下、本開示のリチウム塩錯化合物の製造方法の一例(以下、「製法A」ともいう)を示す。
混合工程では、最終的に、第1リチウム塩、第2リチウム塩及び化合物Xの3成分(以下、単に「3成分」ともいう)が混合されればよく、混合工程における具体的な混合方法には特に制限はない。
混合方法として、例えば、
3成分を一度に混合する方法、
3成分を何度かに分けて混合する方法(例えば、まず2成分を混合し、得られた混合物に残りの1成分を加えて混合する方法を含む)、等が挙げられる。
上記混合モル比が0.2以上であると、第1リチウム塩が過剰となる状態を回避しやすい。上記混合モル比が6以下であると、第2リチウム塩が過剰となる状態を回避しやすい。
上記混合モル比が1以上であると、第1リチウム塩又は第2リチウム塩が過剰となる状態を回避しやすい。
上記混合モル比が20以下であると、化合物Xが過剰となる状態を回避しやすい。
溶媒としては、より均質な生成物(リチウム塩錯化合物)を得る観点から、3成分のうちの少なくとも1成分を溶解することのできる溶媒を使用することが好ましい。
上記溶媒としては、例えば、アセトン、酢酸エチル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、トルエン、キシレン(オルト、メタ、パラ)、エチルベンゼン、ブチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン(キュメン)、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン、メシチレンメチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン等が挙げられる。
3成分の混合は、リチウム塩錯化合物の生成を阻害する成分(例えば水分)の混入を抑制する観点から、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。
温度が20℃以上であると、リチウム塩錯化合物の生成が促進されやすい。
温度が200℃以下であると、生成したリチウム塩錯化合物の解離が抑制され、生成率が向上しやすい。
取り出し工程における操作には特に制限はない。
例えば、混合工程において、リチウム塩錯化合物が固体として得られた場合には、固体であるリチウム塩錯化合物を特段の処理なく取り出すことができる。
また、混合工程において、リチウム塩錯化合物が溶媒に分散されているスラリーが得られた場合には、スラリーから溶媒を、分離及び/又は乾燥によって除去することにより、リチウム塩錯化合物を取り出すことができる。
また、混合工程において、リチウム塩錯化合物が溶媒に溶解されている溶液が得られた場合には、加熱濃縮によって溶液から溶媒を留去することにより、又は、溶液に対しリチウム塩錯化合物が溶解しない溶媒を添加してリチウム塩錯化合物を析出させ、次いで溶媒を分離及び/若しくは乾燥によって除去することにより、リチウム塩錯化合物を取り出すことができる。
例えば、棚段式乾燥機での静置乾燥法;コニカル乾燥機での流動乾燥法;ホットプレート、オーブン等の装置を用いて乾燥させる方法;ドライヤーなどの乾燥機で温風又は熱風を供給する方法;等が挙げられる。
温度が20℃以上であると乾燥効率がよい。
温度が200℃以下であると、生成したリチウム塩錯化合物の解離が抑制され、リチウム塩錯化合物を安定して取り出しやすい。
また、取り出されたリチウム塩錯化合物を、他の固体物質と混合して用いてもよい。
本開示のリチウム二次電池用添加剤は、上述したリチウム塩錯化合物を含む。
本開示のリチウム二次電池用添加剤は、特にリチウム二次電池の非水電解液用の添加剤として好適である。
また、以下において、室温は25℃を意味する。
撹拌装置、温度計、ガス導入ライン、及び排気ラインを備えた100mLのフラスコを乾燥窒素ガスでパージした後、ここに、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56g(0.03mol)とジフルオロリン酸リチウム3.24g(0.03mol)と酢酸エチル50gとを入れ、室温で攪拌することにより、ヘキサフルオロリン酸リチウム及びジフルオロリン酸リチウムを溶解させた。得られた溶液にN−メチルピロリドン17.84g(0.18mol)を加え、1時間撹拌して反応液を得た。次に、反応液を撹拌したまま、フラスコ内を10kPa以下に減圧し、かつ、60℃に加温することにより、反応液から酢酸エチルを留去させた。得られた固体を、更に、10kPa以下の減圧下、60℃で乾燥処理することにより、固体生成物25.64gを得た。
19F−NMR:−72ppm(3F)、−74ppm(3F)。−82ppm(1F)、−85ppm(1F)。
なお、吸熱熱解離挙動の観測は、セイコーインスツル(株)製の示差走査熱量計(DSC220C型)を用いて行った。実施例2以降についても同様である。
実施例1と同様の方法を行う中で、N−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物23.64gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−72ppm(3F)、−74ppm(3F)、−82ppm(1F)、−85ppm(1F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない180℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、N−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物26.88gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−72ppm(3F)、−74ppm(3F)。−82ppm(1F)、−85ppm(1F)、−124ppm(6F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない118℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをビス(オキサラト)ホウ酸リチウム5.81g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物24.88gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−82ppm、−85ppm。
11B−NMR:6.5ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない、216℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをビス(オキサラト)ホウ酸リチウム5.81g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物28.14gを得た。
得られた固体生成物について、実施例4と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−82ppm(1F)、−85ppm(1F)、−124ppm(6F)。
11B−NMR:6.5ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない168℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをメチル硫酸リチウム3.54g(0.03mol)に変更し、また、N−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物23.94gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−72ppm、−74ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない246℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをメチル硫酸リチウム3.54g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物27.18gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−72ppm(3F)、−74ppm(3F)、−124ppm(6F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない188℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをメチル硫酸リチウム3.54g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン13.33g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物21.42gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−72ppm、−74ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない248℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをメチル硫酸リチウム3.54g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物22.63gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−82ppm、−85ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない279℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをメチル硫酸リチウム3.54g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物25.86gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−82ppm(1F)、−85ppm(1F)、−124ppm(6F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない234℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをメチル硫酸リチウム3.54g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン13.33g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物20.09gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−82ppm、−85ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない292℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物23.58gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−72ppm(3F)、−74ppm(3F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない172℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物26.82gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−72ppm(3F)、−74ppm(3F)、−124ppm(6F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない120℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン6.67g(0.09mol)に変更して処理を行い、固体生成物14.40gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−72ppm(3F)、−74ppm(3F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない188℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物22.25gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−82ppm(1F)、−85ppm(1F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない223℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物25.50gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−82ppm(1F)、−85ppm(1F)、−124ppm(6F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない160℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン6.67g(0.09mol)に変更して処理を行い、固体生成物13.07gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−82ppm(1F)、−85ppm(1F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない198℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをテトラフルオロホウ酸リチウム2.81g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物21.82gを得た。
得られた固体生成物について、実施例4と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−153ppm(4F)。
11B−NMR:−2.4ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない212℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをテトラフルオロホウ酸リチウム2.81g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物25.06gを得た。
得られた固体生成物について、実施例4と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−124ppm(6F)、−153ppm(4F)。
11B−NMR:−2.4ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない157℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをフルオロスルホン酸リチウム3.18g(0.03mol)に、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをテトラフルオロホウ酸リチウム2.81g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン6.67g(0.09mol)に変更して処理を行い、固体生成物12.66gを得た。
得られた固体生成物について、実施例4と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:40ppm(1F)、−153ppm(4F)。
11B−NMR:−2.4ppm。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない214℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをトリフルオロメタンスルホン酸リチウム4.68g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物25.09gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−72ppm(3F)、−74ppm(3F)、−78ppm(3F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない205℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ジフルオロリン酸リチウム3.24gをトリフルオロメタンスルホン酸リチウム4.68g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物28.31gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−72ppm(3F)、−74ppm(3F)、−78ppm(3F)、−124ppm(6F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない205℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをトリフルオロメタンスルホン酸リチウム4.68g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを1,3−ジオキソラン−2−オン15.85g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物23.77gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−78ppm(3F)、−82ppm(1F)、−85ppm(1F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない265℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
実施例1と同様の方法を行う中で、ヘキサフルオロリン酸リチウム4.56gをトリフルオロメタンスルホン酸リチウム4.68g(0.03mol)に変更し、またN−メチルピロリドン17.84gを4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン19.09g(0.18mol)に変更して処理を行い、固体生成物27.00gを得た。
得られた固体生成物について、実施例1と同様の分析及び測定を行った。
結果を以下に示す。
19F−NMR:−78ppm(3F)、−82ppm(1F)、−85ppm(1F)、−124ppm(6F)。
また、室温から600℃までの示差走査熱量(DSC)測定の結果、得られた固体生成物には、各原料化合物を単独で測定する際には認められない198℃ピークの吸熱熱解離挙動が観測された。
また、各実施例で得られたリチウム塩錯化合物は、原料化合物(第1リチウム塩、第2リチウム塩、及び化合物X)の各々の単独では認められない温度において、吸熱熱解離挙動が観測された。即ち、各実施例で得られたリチウム塩錯化合物は、原料化合物の単なる混合物ではなく錯化合物であること、及び、熱的安定性に優れる化合物であることが確認された。
Claims (3)
- ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、フルオロスルホン酸リチウム、及びメチル硫酸リチウムからなる群から選択される1種である第1リチウム塩と、
ジフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、及びフルオロスルホン酸リチウムからなる群から選択される1種である第2リチウム塩と、
N−メチルピロリドン、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、及び1,3−ジオキソランからなる群から選択される1種である化合物Xと、
からなるリチウム塩錯化合物(但し、前記第1リチウム塩と前記第2リチウム塩とが同一の化合物である場合を除く)。 - ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムとN−メチルピロリドンとからなる錯化合物、
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
ヘキサフルオロリン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
メチル硫酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとジフルオロリン酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとからなる錯化合物、又は、
フルオロスルホン酸リチウムとテトラフルオロホウ酸リチウムと1,3−ジオキソランとからなる錯化合物である
請求項1に記載のリチウム塩錯化合物。 - 請求項1又は請求項2に記載のリチウム塩錯化合物を含むリチウム二次電池用添加剤。
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