JP6877223B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫に関する。より具体的には、少なくとも2種類の断熱材を有する冷蔵庫に関する。
冷蔵庫には、周囲との断熱を行うために、貯蔵空間の外周を覆うように断熱箱体が設けられている。断熱箱体は、外箱と、内箱と、これらの間に充填された断熱材とで構成されている。断熱材としては、例えば、発泡ポリウレタン樹脂(硬質発泡ウレタンとも呼ばれる)などの発泡性の断熱材が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
発泡ポリウレタン樹脂は、2種類の主原料(ポリオールおよびイソシアネート)に触媒、発泡剤、製泡剤などを混合して形成される。発泡剤としては、例えば、シクロペンタンが使用される。そして、発泡ポリウレタン樹脂は、原料であるポリオールおよびイソシアネートを、触媒、発泡剤、製泡剤などとの共存下で化学反応させて、発泡および硬化させることによって製造される。
特開2010−78208号公報
ところで、近年、冷蔵庫のエネルギー効率をより高めるために、発泡ポリウレタン樹脂に用いる発泡剤として、上述のシクロペンタンの代わりに、ビニレン基(−CH=CH−)を基本構造とするハロゲン化炭化水素を主成分として含むものが検討されている。この発泡剤は大気中での寿命が短いため地球温暖化への影響が非常に小さく、且つ、気体熱伝導率が低いことから、環境に配慮した材料である。また、このハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤を用いて形成された発泡ポリウレタン樹脂は、シクロペンタンを用いて形成された発泡ポリウレタン樹脂よりも、断熱性能が高い。そのため、冷蔵庫のさらなる省エネルギー化につながることが期待されている。
しかしながら、上述のハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤は、シクロペンタンに対して高価である。そのため、断熱箱体内の全領域において、発泡剤として上述のハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤を使用すると、冷蔵庫の製造コストが大幅に上昇してしまう。
そこで、本発明では、製造コストの上昇を抑えつつ、断熱効率をより高めることのできる冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明の一局面にかかる冷蔵庫は、冷蔵室と、冷凍室と、前記冷蔵室および前記冷凍室の外形を形成する断熱箱体とを備えている。前記断熱箱体の内部には、第1の断熱材と、前記第1の断熱材よりも断熱性能の高い第2の断熱材とが含まれている。そして、前記冷蔵室の周囲に前記第1の断熱材が配置されており、前記冷凍室の周囲に前記第2の断熱材が配置されている。
上記の本発明の一局面の冷蔵庫において、前記第1の断熱材と前記第2の断熱材との間には、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部が配置されていてもよい。
上記の本発明の一局面の冷蔵庫において、前記流動規制部は、前記冷蔵室側に寄るように配置されていてもよい。
上記の本発明の一局面の冷蔵庫において、前記断熱箱体の内部には、真空断熱材がさらに含まれており、前記真空断熱材と、前記流動規制部とは、離間して配置されていてもよい。
上記の本発明の一局面の冷蔵庫において、前記流動規制部は、前記断熱箱体とは別の部材であってもよい。
上記の本発明の一局面の冷蔵庫において、前記断熱箱体は、庫外側に配置される外箱と、庫内側に配置される内箱とを有しており、前記流動規制部は、前記内箱に形成されていてもよい。
上記の本発明の一局面の冷蔵庫において、前記冷蔵室と前記冷凍室との間には、仕切り壁が備えられており、前記断熱箱体には、前記仕切り壁の内部へ前記第1の断熱材または前記第2の断熱材を流入させる流入口が形成されていてもよい。
本発明の一局面にかかる冷蔵庫によれば、製造コストの上昇を抑えつつ、断熱効率をより高めることができる。
本発明の一実施形態にかかる冷蔵庫の正面図である。 図1に示す冷蔵庫に備えられた断熱箱体の構成を示す斜視図である。 図1に示す冷蔵庫に備えられた断熱箱体の各構成部品を分解して示す斜視図である。 図2に示す断熱箱体の背面側の構成を示す斜視図である。 図2に示す断熱箱体の内部構成を示す正面視縦断面図である。 図2に示す断熱箱体の内部構成を示す側面視縦断面図である。 図1に示す冷蔵庫の冷蔵室と冷凍室との間に備えられた仕切り壁の構成を示す斜視図である。 図5に示す断熱箱体の仕切り壁が配置されている部分を拡大して示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の一部分の内部構成を示す正面視縦断面図である。 本発明の第3の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の一部分の内部構成を示す正面視縦断面図である。 本発明の第4の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す正面視縦断面図である。 本発明の第5の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す正面視縦断面図である。 本発明の第6の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す正面視縦断面図である。 本発明の第7の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す正面視縦断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔第1の実施形態〕
本実施形態では、本発明の一実施形態にかかる冷蔵庫について説明する。
<冷蔵庫の全体構成>
まず、本実施の形態にかかる冷蔵庫1の全体構成について説明する。図1には、冷蔵庫1の外観の構成を示す。図1は、本実施の形態にかかる冷蔵庫1を正面から見た図である。図2には、冷蔵庫1の本体部分(各扉以外の部分)を構成する断熱箱体2の外観の構成を示す。図3には、断熱箱体2を構成する各部材を分解した状態で示す。
図1に示すように、冷蔵庫1は、上段に冷蔵室3、中段に野菜室4、及び下段に冷凍室5を備えている。冷蔵室3には、例えば、左右に分割された観音開き式の冷蔵室扉3L(左側)および3R(右側)が設けられている。野菜室4には、引き出し式の冷蔵室扉4aが設けられている。冷凍室5には、引き出し式の冷凍室扉5aが設けられている。冷凍室5内には、製氷室が設けられていてもよい。
各貯蔵室の設定温度は、例えば、冷蔵室3を0℃以上7℃以下とし、野菜室4を2℃以上10℃以下とし、冷凍室5を−20℃以下とすることができる。なお、通常、庫内温度0℃以上の貯蔵室は冷蔵室に分類され、庫内温度0℃未満の貯蔵室は冷凍室に分類される。したがって、本実施形態では、冷蔵室3および野菜室4は冷蔵室に分類され、冷凍室5は冷凍室に分類される。そこで、冷蔵室3を第1冷蔵室と呼び、野菜室4を第2冷蔵室と呼ぶこともできる。
本実施形態では、扉が設けられている面を冷蔵庫の正面または前面と呼ぶ。そして、前面に対向する面を背面または後面と呼ぶ。
冷蔵庫1には、各貯蔵空間を周囲から断熱するための断熱構造として、断熱箱体2が設けられている。断熱箱体2は、冷蔵庫1の外周を覆うように設けられている。断熱箱体2は、冷蔵庫1の各貯蔵室の外形を形成する。図2に示すように、冷蔵庫1の各貯蔵室は、断熱箱体2によってその内壁が形成される。また、各貯蔵室の間には、仕切り壁13および14が配置されている。具体的には、冷蔵室3と野菜室4との間は、仕切り壁13によって仕切られている。また、野菜室4と冷凍室5との間は、仕切り壁14によって仕切られている。
<断熱箱体の構成>
続いて、断熱箱体2のより具体的な構成について説明する。図4には、断熱箱体2(具体的には、外箱12)の背面側を示す。図5および図6は、断熱箱体2の断面構成を示す。図5は、断熱箱体2の正面視での断面構成を示し、図6は、断熱箱体2の側面視での断面構成を示す。図5および図6に示すように、断熱箱体2は、主として、内箱11と、外箱12と、これらの間に配置された断熱層とを備えている。本実施形態では、断熱層は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、および真空断熱材17という3種類の断熱材で構成されている。
内箱11は、庫内側に配置され、断熱箱体2の内周面を形成する。また、内箱11は、各貯蔵室(例えば、冷蔵室3、野菜室4、冷凍室5)の内壁を形成する。外箱12は、戸外側に配置され、断熱箱体2の外周面を形成する。外箱12は、冷蔵庫1の外形も部分的に形成している。
なお、断熱箱体2の底部の背面側には、機械室60を配置するための空間が形成されている(図6参照)。機械室60には、冷凍サイクルを構成する圧縮機(図示せず)などが配置される。機械室60は、断熱箱体2の外側に配置される。これは、機械室60内の圧縮機が運転されることにより、機械室60内の温度が上昇するためである。
上記の構成により、機械室60と冷凍室5とは、断熱箱体2によって隔離される。そのため、機械室60内で発生した熱が冷凍室5へ流れ込むことを抑えることができる。
上述したように、断熱層は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、および真空断熱材17という3種類の断熱材で構成されている。第1の断熱材15および第2の断熱材16は、ともに発泡断熱材であるが、その種類は異なっている。つまり、第1の断熱材15および第2の断熱材16は、異なる材料を用いて形成される。そして、第1の断熱材15よりも第2の断熱材16の断熱性能がより高くなっている。
具体的には、第1の断熱材15および第2の断熱材16は、硬質発泡ウレタン(硬質ウレタンフォーム、または発泡ポリウレタン樹脂ともいう)などで形成することができる。硬質発泡ウレタンは、2種類の主原料に触媒、発泡剤、製泡剤などを混合し、泡化反応と樹脂化反応を同時に起こして得られる均一な樹脂発泡体である。そして、本実施形態では、第1の断熱材15と第2の断熱材16とは、使用する発泡剤が異なっている。これにより、断熱箱体2の内部に、断熱性能が互いに異なる2種類の断熱材(すなわち、第1の断熱材15および第2の断熱材16)の層をそれぞれ形成することができる。
本実施形態では、第1の断熱材15は、従来公知の発泡剤(例えば、シクロペンタンなど)を用いて形成された従来公知の硬質発泡ウレタンである。一方、第2の断熱材16は、新規な発泡剤を用いて形成された硬質発泡ウレタンである。なお、第2の断熱材16に含まれる発泡剤以外の材料(2種類の主原料、触媒、及び製泡剤など)については、従来公知のものを用いることができる。第2の断熱材16を製造するために用いられる発泡剤の詳細については、後述する。
なお、本実施形態の断熱箱体2においては、図5に示すように、冷蔵室3および野菜室4(すなわち、第1の冷蔵室および第2の冷蔵室)の周囲に第1の断熱材15が配置されており、冷凍室5の周囲に第2の断熱材16が配置されている。すなわち、庫内温度がより低く、より高い断熱性能が求められる冷凍室5の周囲には、より断熱性能の高い第2の断熱材16が配置されている。一方、庫内温度が比較的高く、冷凍室に比べて求められる断熱性能が低い冷蔵室(本実施形態では、冷蔵室3および野菜室4)の周囲には、より断熱性能の低い第1の断熱材15が配置されている。
また、冷蔵室(第1の冷蔵室)3と野菜室(第2の冷蔵室)4との間に位置する仕切り壁13の内部は、比較的断熱性能の低い第1の断熱材15で充填されている。そして、野菜室(第2の冷蔵室)4と冷凍室5との間に位置する仕切り壁14の内部は、より断熱性能の高い第2の断熱材16で充填されている。すなわち、冷蔵室同士を区切る仕切り壁13の断熱材には、第1の断熱材15が用いられ、冷蔵室と冷凍室とを区切る仕切り壁14の断熱材には、第2の断熱材16が用いられる。なお、仕切り壁13の内部には、第1の断熱材が充填されていなくてもよいし、第1の断熱材とは異なる断熱材が配置されていてもよい。
真空断熱材17は、グラスウールやシリカ粉末等の微細空隙を有する芯材を、ガスバリア性を有する外被材(袋状体、例えばラミネートフィルム)で覆い、外被材の内部を減圧密封して形成される。真空断熱材17は、その内部空間を高真空に保ち、気相を伝わる熱量を出来る限り小さくすることにより、高い断熱効果を実現することができる。
真空断熱材17を構成する材料については、従来公知のものを用いることができる。真空断熱材は、一般に、薄いシート状または板状の断熱材であり、例えば、冷蔵庫1の側面、上面、底面、及び、背面にそれぞれ配置されている。図5および図6には、冷蔵庫1の側面および背面に真空断熱材17が配置されている例を示す。
<第2の断熱材に使用する発泡剤について>
本実施形態では、冷凍室5の周囲の断熱効率をより高めるために、第2の断熱材16に用いる発泡剤として、気体熱伝導率が低いビニレン基(−CH=CH−)、ビニル基(HC=CH−)、及びビニリデン基(HC=CH<)の何れかを基本構造とするハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤を使用している。水素と置換されるハロゲンは、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)などである。この中でも、ビニレン基を基本構造とするハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤を使用することが好ましい。また、置換されるハロゲンは、フッ素(F)又は塩素(Cl)であることが好ましい。また、ハロゲンを含むハロゲン化合物が水素と置換されて得られるハロゲン化炭化水素も本発明の範疇に含まれる。
ビニレン基を基本構造とするハロゲン化炭化水素としては、例えば、CHCl=CHCFまたはCFCH=CHCFを挙げることができる。
なお、発泡剤の主成分となるハロゲン化炭化水素は、上記の構造に限定はされない。すなわち、このハロゲン化炭化水素は、ビニレン基、ビニル基、及びビニリデン基からなる群から選択される何れか一つの炭化水素基の水素が、ハロゲンまたはハロゲン化合物と置換された構造を有していればよい。たとえば、ハロゲン化炭化水素は、ビニレン基を基本構造として有する、CHR=CHCRまたはCRCH=CHCRで表される。ここで、前記R及びRは、それぞれがハロゲンまたはハロゲン化合物であってもよい。
上記のCHCl=CHCFで表されるハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤としては、例えば、ハネウエルソルティス(登録商標)LBA(ハネウエルジャパン株式会社製)などが挙げられる。この発泡剤を用いることで、第2の断熱材16のエネルギー効率(断熱効率)をより向上させることができる。
なお、本実施形態では、第1の断熱材15に使用する発泡剤の一例として、従来公知のシクロペンタンを挙げ、第2の断熱材16に使用する発泡剤の一例として、上述のハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤を挙げている。しかし、本発明はこれに限定はされない。第2の断熱材16が、第1の断熱材15と比較して断熱性能の高いという性質を有していればよい。したがって、第1の断熱材15と第2の断熱材16との間で発泡剤の種類を異ならせるのではなく、断熱材の主原料を異ならせてもよい。
<断熱箱体の製造方法>
続いて、断熱箱体2の製造方法について、図3から図6を参照しながら以下に説明する。先ず、断熱箱体2の外形を構成する内箱11、外箱12、並びに仕切り壁13および14について、説明する。図3に示すように、断熱箱体2は、外箱12の内側に内箱11を嵌め込み、内箱11に対して矢印A方向に各仕切り壁13および14を嵌め込むことによって、その外形が形成されている。
図4に示すように、外箱12の背面12bには、発泡断熱材(第1の断熱材15および第2の断熱材16)の材料を注入するための注入口が複数個形成されている。注入口の個数は限定されないが、本実施形態では、4個の注入口21a、21b、22aおよび22bが形成されている。
外箱12の上方に形成された2個の注入口21aおよび21bからは、第1の断熱材15の材料が注入される。また、外箱12の下方にされた2個の注入口22aおよび22bからは、第2の断熱材16の材料が注入される。図4において、外箱12に示されている破線は、各注入口から注入された断熱材料によって形成される断熱材層の領域を大まかに表したものである。野菜室4と冷凍室5との間で、第1の断熱材15の領域と、第2の断熱材16の領域とが略分かれるように、上側の各注入口21aおよび21bと、下側の各注入口22aおよび22bとの位置を決定することが好ましい。なお、背面12bから見て左側の各注入口21aおよび22aから注入された断熱材料は、背面から見て左側の断熱箱体2内の領域に充填される。また、背面12bから見て右側の各注入口21bおよび22bから注入された断熱材料は、背面から見て右側の断熱箱体2内の領域に充填される。
内箱11には、仕切り壁13および14が差し込まれる高さの位置に、凹部11aがそれぞれ形成されている。そして、各凹部11aには、仕切り壁13および14の内部に断熱材料を流入させるための流入口24および25がそれぞれ形成されている。流入口24および25は、それぞれ複数個ずつ形成されている。具体的には、上側の流入口24は、上側の仕切り壁13の配置位置に沿って複数個形成されている。下側の流入口25は、下側の仕切り壁14の配置位置に沿って複数個形成されている。本実施形態では、流入口24および流入口25は、内箱11の左右両側の側面に形成されている。
なお、後述するように、仕切り壁14が差し込まれる位置に形成された凹部11aには、断熱層内突起23が形成されている(図5参照)。なお、本実施形態では、断熱層内突起23は、内箱11の左右両側の側面に設けられており(図5参照)、内箱11の背面には設けられていない(図6参照)。また、仕切り壁13が差し込まれる位置に形成された凹部11aには、このような突起は形成されていない。
図6には、仕切り壁14を示す。なお、本実施形態では、仕切り壁13も仕切り壁14と同様の形状を有している。仕切り壁14は、冷蔵庫1に取り付けられた状態での位置を基準にして、上面14a、前面14b、側面14c、背面14d、および下面14eを有している。
そして、仕切り壁14の側面14cには、複数個の流入口32が形成されている。各流入口32は、内箱11に形成された各流入口25と対応する位置に形成されている。なお、図示はしていないが、仕切り壁14の左側の側面にも、同様に複数個の流入口32が形成されており、内箱11の左側の側面の凹部11aには、各流入口32と対応する位置に流入口25が形成されている。なお、図6に示す例では、流入口32の形状は、仕切り壁14の前方側と後方側とで異なっているが、全て同じ形状の流入口であってもよい。また、流入口32の個数は、図6に示す例に限定はされない。
これにより、外箱12の注入口22aおよび22bから注入された第2の断熱材16の材料は、流入口25から流入口32を経由して、下側の仕切り壁14へと流入する。同様に、外箱12の注入口21aおよび21bから注入された第1の断熱材15の材料は、流入口24から流入口31を経由して、上側の仕切り壁13へと流入する。
断熱箱体2を組み立てる際には、まず、内箱11の内部に、ハーネスなどの配線構造を所定の位置に取り付ける。その後、真空断熱材17を外箱12に接着固定する。そして、外箱12に対して内箱11を嵌め込み、外箱12と内箱11とを接着固定する。続いて、内箱11の所定の位置(具体的には、凹部11aが形成されている位置)に、各仕切り壁13および14を取り付ける(図3参照)。
その後、外箱12の注入口21a、21b、22aおよび22bから、外箱12と内箱11との間に液体状の発泡断熱材(すなわち、第1の断熱材15および第2の断熱材16)の材料を注入する。発泡断熱材の材料は、外箱12と内箱11との間の空間内で発泡した後、硬化する。これにより、断熱箱体2の内部は、発泡断熱材で充填された状態となる。
また、上述したように、発泡断熱材の材料および発泡途中の各断熱材は、内箱11に形成された各流入口24および25から、仕切り壁13および14の各流入口31および32を通って、各仕切り壁13および14の内部にも流入する。発泡断熱材の材料の注入が終了すると、各注入口21a、21b、22aおよび22bは、シール材によって塞がれる。
以上のような工程によって、断熱箱体2並びに各仕切り壁13および14の内部には、発泡断熱材の層が形成される。具体的には、断熱箱体2の上方部分および仕切り壁13の内部(すなわち、冷蔵室3および野菜室4の周囲)に、第1の断熱材15の層が形成されている。また、断熱箱体2の下方部分および仕切り壁14の内部(すなわち、冷凍室5の周囲)に、第2の断熱材16の層が形成されている。
<断熱箱体内の第1の断熱材と第2の断熱材との境界部分について>
続いて、断熱箱体2内の第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界部分のより具体的な構成について、図8を参照しながら説明する。図8には、仕切り壁14の配置位置周辺の断熱箱体2の構成を拡大して示す。なお、図8は、仕切り壁14の右側の端部および断熱箱体2の右側壁部分を拡大して示す。
図8に示すように、断熱箱体2において、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界の近傍には、断熱層内突起23が形成されている。断熱層内突起23は、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界において、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部としての役割を果たす。本実施形態では、断熱層内突起23は、内箱11に形成されている。具体的には、内箱11の壁の一部が外箱12側へ突出することによって、断熱層内突起23が形成されている。
本実施形態では、断熱層内突起23は、内箱11の左右両側の側面に設けられている(図5参照)。断熱層内突起23は、凹部11aに設けられた流入口25に隣接して立設されている(図5参照)。また、図6に示すように、断熱層内突起23は、複数の流入口25を跨ぐように前後方向に延在している。図6では、仕切り壁13の形成位置に沿って設けられている流入口24および31、並びに、仕切り壁14の形成位置に沿って設けられている流入口25および32を、破線でそれぞれ図示している。また、図6では、仕切り壁14の上面に沿うように延びている断熱層内突起23を、一点鎖線で図示している。断熱層内突起23は、内箱11の前端(間口部)から内箱11の背壁のやや前方にまで延びている。
断熱箱体2において、冷蔵室(具体的には、野菜室4)と冷凍室5との境界に相当する位置に、このような断熱層内突起23が設けられていることにより、各種断熱材の流動を規制することができる。すなわち、断熱箱体2内での断熱材の発泡過程において、冷蔵室側に位置する第1の断熱材15が冷凍室側へ大量に流入すること、および、冷凍室側に位置する第2の断熱材16が冷蔵室側へ大量に流入することを抑制することができる。
断熱箱体2内での断熱材の発泡過程において、外箱12は、注入口21a、21b、22aおよび22bが上方に向いた状態で配置され、第1の断熱材15および第2の断熱材16などの発泡断熱材の材料が各注入口から注入される。注入された材料は、断熱箱体2内を下方へ移動しながら発泡する。そのため、発泡断熱材は、断熱箱体の前方から充填されることになる。したがって、内箱11および仕切り壁14の前端部に断熱層内突起23が形成されることで、充填直後から第1の断熱材15および第2の断熱材16が混合されてしまうことを防止できる。
また、断熱層内突起23は仕切り壁14の上面に沿うように延びているので、注入口22aおよび22bから注入された第2の断熱材16の材料は、図8に示すように、断熱層内突起23よりも下に位置する流入口25および流入口32から、仕切り壁14へ容易に流入する。一方、注入口21aおよび21bから注入された第1の断熱材15の材料は、断熱層内突起23が障壁となって、流入口25および流入口32へ流入することが抑制される。したがって、冷蔵室(具体的には、野菜室4)と冷凍室5との間に位置する仕切り壁14の内部に、より断熱性能の高い第2の断熱材16を充填させることができる。
また、流入口25が複数設けられている場合は、図6に示すように、流入口25と流入口25との間の部分にも断層内突起23を立設することで、第1の断熱材15が断層内突起23から回り込んで流入口25に流入することを抑制することができる。
また、本実施形態では、断層内突起23は内箱11の背壁よりも前方まで延びている。すなわち、断熱箱体2の背壁部分には断層内突起23は設けられていない。これにより、断熱箱体2の背壁では、第1の断熱材15と第2の断熱材16とがある程度混ざるようにすることができる。断熱箱体2において、第1の断熱材15の充填部分と、第2の断熱材16の充填部分とを厳密に区切り過ぎると、各充填部分の何れか片方または両方に空洞部ができてしまう可能性がある。
断熱箱体2の背壁部は、第1の断熱材15および第2の断熱材16がそれぞれ発泡して最後に充填される箇所である。そのため、断熱箱体2の背壁部分には断層内突起23を形成しないことで、仮に何れか一方の断熱材が背壁部で不足したとしても、他方の断熱材が流入して充填されることができ、空洞部の発生を防ぐことができる。
この構成によれば、仕切り壁13および14や、断熱箱体2の側壁内に充填される断熱材は所望の断熱材としながら、断熱箱体2内で断熱材の空洞部が発生することを防止できます。一般的に、断熱箱体の背壁は、貯蔵室の前面開口面積に影響しないため、側壁に比べて容易に厚くすることができる。そのため、背壁において各断熱材が多少混合したとしても、断熱能力への影響は、仕切り壁や側壁において各断熱材が混合した場合と比較して、小さくなる。
なお、本発明の他の態様では、断熱層内突起23などの流動規制部を、内箱11の左右両側の側面だけでなく、内箱11の背面にも形成することができる。このような構成は、断熱箱体2内の容積および発泡後の各断熱材の体積などから、注入する各断熱材の材料の量をより厳密に算出することができる場合に採用することが好ましい。これにより、断熱箱体2内で断熱材の空洞部が発生することを抑えながら、冷蔵室(すなわち、冷蔵室3および野菜室4)の周囲には、第1の断熱材15を配置し、冷凍室5の周囲には、第2の断熱材16を配置することができる。
なお、本実施形態では、真空断熱材17と、断熱層内突起(流動規制部)23とは、離間して配置されている。すなわち、図8に示すように、断熱層内突起23の先端と真空断熱材17との間には、厚さD1の発泡断熱材の層が形成されている。この部分の発泡断熱材の種類は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、あるいは、第1の断熱材15と第2の断熱材16とが混合した断熱層の何れかであればよい。
真空断熱材17と、断熱層内突起(流動規制部)23とが離間して配置されていることで、真空断熱材17が断熱層内突起(流動規制部)23と接触して、真空断熱材17の表面が傷つくことを避けることができる。
また、図8に示すように、仕切り壁14が配置されている断熱箱体2の領域には、凹部11aが形成されている。そのため、当該領域における発泡断熱材の層の厚みD2は、冷凍室5の背面における第2の断熱材16の層の厚みD3および野菜室4の背面における第1の断熱材15の層の厚みD4よりも、小さくなっている。これにより、当該領域における各断熱材およびその材料の流動を抑制し、第1の断熱材15と第2の断熱材16とが激しく混ざり合うことを抑えることができる。
さらに、図8に示すように、仕切り壁14が配置されている断熱箱体2の領域の一部は、断熱層内突起23が形成されていることによって、当該領域における発泡断熱材の層の厚みD1は、厚みD2よりも小さくなっている。これにより、当該領域における各断熱材およびその材料の流動をさらに抑制し、第1の断熱材15が冷凍室5の背面側へ移動すること、および、第2の断熱材16が野菜室4の背面側へ移動することを抑制することができる。
なお、上記の厚みD1は、できるだけ狭くすることが好ましく、例えば、断熱層内突起23が可塑性または弾性を有している場合は、厚みD1は0としてもよい。また、断熱層内突起23の材質を問わなければ、公差や温度による変形の範囲内で、真空断熱材17に当たらない程度とすることが好ましい。一例としては、厚みD1は、3mm以下とすることができる。また、厚みD2は、厚みD1よりも大きく、厚みD3およびD4よりも小さくすることができる。
また、第2の断熱材16に含まれる発泡剤の分子量が比較的大きいと、第2の断熱材16の液体材料の流動性が、第1の断熱材15の液体材料の流動性よりも低いことがある。この場合には、第2の断熱材16の層の厚みD4は、第1の断熱材15の層の厚みD3よりも大きいことが好ましい。これにより、第1の断熱材15と第2の断熱材16との充填時間の差を小さくすることができる。
また、本実施形態では、断熱層内突起23は、仕切り壁14の上面と同程度の高さになるように配置されている。すなわち、断熱層内突起23は、内箱11に形成された凹部11aの上面から連続して形成されている。
この構成によれば、断熱箱体2内における第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界を、冷蔵室側(本実施形態では、野菜室4側)へ寄せるように配置することができる。これにより、断熱箱体2内の凹部11aの形成領域および仕切り壁14の内部などに、主として第2の断熱材16を流入させることができる。そのため、冷凍室5の周囲をより確実に第2の断熱材16で覆うことができ、冷凍室5の断熱性を向上させることができる。
また、断熱層内突起23の上面を凹部11aの上面に揃えているため、仕切り壁14を凹部11aに嵌め込んだ際に断熱層内突起23が冷蔵室内(本実施形態では、野菜室4内)に露出してしまうことを防止できる。
<まとめ>
以上のように、本実施形態にかかる冷蔵庫1の断熱箱体2には、第1の断熱材15と、第1の断熱材15よりも断熱性能の高い第2の断熱材16という2種類の発泡断熱材が含まれている。そして、冷蔵室(すなわち、冷蔵室3および野菜室4)の周囲には、第1の断熱材15が配置され、冷凍室5の周囲には、第2の断熱材16が配置されている。
この構成によれば、より高い断熱性能が要求される冷凍室5の周囲に第2の断熱材16を配置することで、冷凍室5の断熱性を高めることができる。第2の断熱材16は、例えば、CHCl=CHCFで表されるハロゲン化炭化水素を主成分として含む発泡剤を用いて製造される。一方、冷凍室5ほど高い断熱性能が要求されない冷蔵室の周囲には、第1の断熱材15が配置される。第1の断熱材15は、例えば、従来公知の発泡剤(例えば、シクロペンタンなど)を用いて形成された従来公知の硬質発泡ウレタンである。
シクロペンタンなどの従来公知の発泡剤を用いて製造された第1の断熱材15は、第2の断熱材16と比較して、安価に入手することができる。そのため、冷蔵室の周囲には、第1の断熱材15を配置することで、製造コストの上昇を抑えることができる。
以上のように、本実施形態によれば、製造コストの上昇を抑えつつ、断熱効率をより高めた冷蔵庫1を得ることができる。
また、第1の断熱材15の発泡剤として使用可能なシクロペンタン(C10)の分子量は、70である。一方、第2の断熱材16の発泡剤として使用可能なハロゲン化炭化水素の分子量は、約130であり、シクロペンタンの約1.8倍である。そのため、第2の断熱材16は、第1の断熱材15と比較して重量が重くなる傾向にある。したがって、本実施形態のように、冷蔵庫1の下側に、第2の断熱材16によって周囲が覆われた冷凍室5を配置することで、冷蔵庫1の安定性を高めることができる。
〔第2の実施形態〕
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態にかかる冷蔵庫1においては、断熱箱体102の一部の構成が第1の実施形態とは異なっている。これ以外については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。そこで以下では、第1の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
図9には、第2の実施形態にかかる断熱箱体102の一部分の断面構成を示す。図9では、野菜室4と冷凍室5との間に設けられた仕切り壁114が配置されている部分の断熱箱体102の内部を示している。
断熱箱体102は、主として、内箱111と、外箱12と、これらの間に配置された断熱層とを備えている。第1の実施形態と同様に、断熱層は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、および真空断熱材17という3種類の断熱材で構成されている。外箱12についても、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
内箱111の基本的な構成は、第1の実施形態の内箱11と同様の構成が適用できる。但し、仕切り壁114が取り付けられる部分については、第1の実施形態とは異なっている。図9に示すように、内箱111には、仕切り壁114が差し込まれる高さの位置に、凹部111aが形成されている。本実施形態では、凹部111aの深さが一定ではなく、凹部111aの断面形状が傾斜している。より具体的には、凹部111aは、その上方(すなわち、野菜室4側)で最も外側に抉られており、下方(すなわち、冷凍室5側)へ移行するにしたがってその深さが徐々に浅くなっている。
上記の凹部111aの形状に合わせるように、仕切り壁114の側面114cも傾斜している。すなわち、仕切り壁114の側面114cの冷凍室5とは反対側(本実施形態では、上側)が、外側に突出している。
上記のように傾斜した形状を有する凹部111aによって、断熱箱体102の内箱111には、断熱層内突起123が形成される。断熱層内突起123は、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界において、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部としての役割を果たす。
第1の実施形態と同様に、内箱111には流入口25が形成されており、仕切り壁114の側面114cには流入口32が形成されている。本実施形態では、仕切り壁114の側面114cが上記のように傾斜しているため、流入口32を冷凍室5側(本実施形態では、下側)に向かせることができる。これにより、仕切り壁114内に第2の断熱材16を流入しやすくすることができるとともに、第1の断熱材15を流入しにくくすることができる。
このとき、冷凍室5の断熱壁の厚さD3を、冷蔵室(すなわち、冷蔵室3および野菜室4)の断熱壁の厚さD4よりも厚くしてもよい。これにより、仕切り壁114の冷凍室5に向く面(本実施形態では、下面)が短くなっていても、冷凍室5の内壁が内側に寄っているので、内箱111の凹部111aの下面によって仕切り壁14をより確実に支持することができる。また、冷凍室5内の温度は、冷蔵室3および野菜室4の温度よりも低いため、断熱壁D3を厚くすることで、第2の断熱材16を使用することと相まって、冷凍室5の断熱能力をより向上させることができる。
なお、断熱層内突起123の配置位置は、第1の実施形態における断熱層内突起23と同じ位置とすることができる。また、第1の実施形態と同様に、凹部111aに断熱層内突起を別途設けてもよい。また、後述の第3の実施形態などと同様に、断熱箱体102内に、内箱111とは別部材の流動規制部材をさらに配置してもよい。
〔第3の実施形態〕
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態にかかる冷蔵庫1においては、断熱箱体202の一部の構成が第1の実施形態とは異なっている。これ以外については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。そこで以下では、第1の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
図10には、第3の実施形態にかかる断熱箱体202の一部分の断面構成を示す。図10では、野菜室4と冷凍室5との間に設けられた仕切り壁14が配置されている部分の断熱箱体202の内部を示している。
断熱箱体202は、主として、内箱211と、外箱12と、これらの間に配置された断熱層とを備えている。第1の実施形態と同様に、断熱層は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、および真空断熱材17という3種類の断熱材で構成されている。外箱12についても、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
内箱211の基本的な構成は、第1の実施形態の内箱11と同様の構成が適用できる。但し、仕切り壁14が取り付けられる部分については、第1の実施形態とは異なっている。図10に示すように、内箱211には、仕切り壁14が差し込まれる高さの位置に、凹部211aが形成されている。第1の実施形態とは異なり、凹部211aに、断熱層内突起23は形成されていない。なお、図示はしていないが、内箱211には、仕切り壁13が差し込まれる高さの位置にも、同じ形状の凹部211aが形成されている。
また、図10に示すように、断熱箱体202の内部には、流動規制部材223が配置されている。流動規制部材223は、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界において、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部としての役割を果たす。流動規制部材223は、断熱箱体202内における第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界の近傍に配置されている。流動規制部材223の配置位置は、第1の実施形態における断熱層内突起23と同じ位置とすることができる。
流動規制部材223は、例えば、発泡スチロールなどの比較的柔らかい断熱素材で形成されている。断熱箱体202の製造過程において、内箱211を外箱12に嵌め込む前に、流動規制部材223は、内箱211の所定の位置に接着固定されるなどして取り付けられる。
本実施形態の流動規制部材223のように、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部は、断熱箱体とは別の部材であってもよい。これにより、内箱211の形状がより単純化されるため、内箱211の成形をより容易に行うことができる。
〔第4の実施形態〕
続いて、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態にかかる冷蔵庫1においては、断熱箱体302の構成が第1の実施形態とは異なっている。これ以外については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。そこで以下では、第1の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
図11には、第4の実施形態にかかる断熱箱体302の断面構成を示す。図11に示すように、断熱箱体302は、主として、内箱311と、外箱312と、これらの間に配置された断熱層とを備えている。第1の実施形態と同様に、断熱層は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、および真空断熱材17という3種類の断熱材で構成されている。外箱312については、第1の実施形態とほぼ同様の構成が適用できる。
また、第1の実施形態と同様に、断熱箱体302の上方部分および仕切り壁313の内部(すなわち、冷蔵室3および野菜室4の周囲)に、第1の断熱材15の層が形成されている。また、断熱箱体302の下方部分および仕切り壁314の内部(すなわち、冷凍室5の周囲)に、第2の断熱材16の層が形成されている。
第1の実施形態では、仕切り壁13および14は、断熱箱体2とは別の構成部材として、内箱11に取り付けられている。これに対して、本実施形態では、仕切り壁313および314は、断熱箱体302と一体で形成されている。具体的には、内箱311に仕切り壁313および仕切り壁314が一体的に設けられている。
また、図11に示すように、内箱311には、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界付近に、断熱層内突起323が形成されている。断熱層内突起323は、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界において、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部としての役割を果たす。本実施形態では、断熱層内突起323は、仕切り壁314の上面314aと略同じ高さの位置に、内箱11の壁の一部が外箱12側へ突出するように形成されている。
上記のような断熱層内突起323が形成されていることによって、各種断熱材の流動を規制することができる。すなわち、断熱箱体302内での断熱材の発泡過程において、冷蔵室側に位置する第1の断熱材15が冷凍室側へ大量に流入すること、および、冷凍室側に位置する第2の断熱材16が冷蔵室側へ大量に流入することを抑制することができる。したがって、断熱箱体302内で発泡して形成される第1の断熱材15および第2の断熱材16の各領域の境界を、冷蔵室(具体的には、野菜室4)と冷凍室5との間に形成することができる。断熱層内突起323の配置位置は、第1の実施形態における断熱層内突起23と同じ位置とすることができる。
なお、第1の実施形態と同様に、真空断熱材17と、断熱層内突起323の先端との間には、空間が形成されている。これにより、真空断熱材17が断熱層内突起323と接触して、真空断熱材17の表面が傷つくことを避けることができる。
〔第5の実施形態〕
続いて、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態にかかる冷蔵庫1においては、断熱箱体402の一部の構成が第4の実施形態とは異なっている。これ以外については、第4の実施形態と同様の構成が適用できる。そこで以下では、第4の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
図12には、第5の実施形態にかかる断熱箱体402の断面構成を示す。図12に示すように、断熱箱体402は、主として、内箱411と、外箱412と、これらの間に配置された断熱層とを備えている。外箱412および断熱層については、第4の実施形態と同様の構成が適用できる。
また、第4の実施形態と同様に、仕切り壁413および414は、断熱箱体402と一体で形成されている。具体的には、内箱411に仕切り壁413および仕切り壁414が一体的に設けられている。
また、図12に示すように、断熱箱体402の内部には、流動規制部材423が配置されている。流動規制部材423は、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界において、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部としての役割を果たす。第3の実施形態の流動規制部材223と同様に、流動規制部材423は、断熱箱体402内における第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界の近傍に配置されている。
第3の実施形態と同様に、流動規制部材423は、例えば、発泡スチロールなどの比較的柔らかい断熱素材で形成されている。断熱箱体402の製造過程において、内箱411を外箱412に嵌め込む前に、流動規制部材423は、内箱411の所定の位置に接着固定されるなどして取り付けられる。
本実施形態の流動規制部材423のように、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部は、断熱箱体とは別の部材であってもよい。これにより、例えば、第4の実施形態の内箱311と比較して、内箱411の成形をより容易に行うことができる。
〔第6の実施形態〕
続いて、本発明の第6の実施形態について説明する。図13には、第6の実施形態にかかる冷蔵庫501の断面構成を示す。図13に示すように、冷蔵庫501は、下段に冷蔵室503、中段に野菜室504、及び上段に冷凍室505を備えている。このように、本実施形態にかかる冷蔵庫501は、第1の実施形態にかかる冷蔵庫1とは、各貯蔵室の配置が異なっている。
また、冷蔵庫501には、各貯蔵空間を周囲から断熱するための断熱構造として、断熱箱体502が設けられている。断熱箱体502は、主として、内箱511と、外箱512と、これらの間に配置された断熱層とを備えている。第1の実施形態と同様に、断熱層は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、および真空断熱材17という3種類の断熱材で構成されている。
また、各貯蔵室の間には、仕切り壁513および514が配置されている。具体的には、冷凍室505と野菜室504との間は、仕切り壁514によって仕切られている。また、野菜室504と冷蔵室503との間は、仕切り壁513によって仕切られている。
本実施形態では、断熱箱体502の上方部分および仕切り壁514の内部(すなわち、冷凍室505の周囲)に、第2の断熱材16の層が形成されている。また、断熱箱体502の下方部分および仕切り壁513の内部(すなわち、冷蔵室503および野菜室504の周囲)に、第1の断熱材15の層が形成されている。
内箱511には、仕切り壁513および514が差し込まれる高さの位置に、凹部511aがそれぞれ形成されている。そして、上側の仕切り壁514が差し込まれる位置に形成された凹部511aには、断熱層内突起523が形成されている。これに対して、下側の仕切り壁513が差し込まれる位置に形成された凹部511aには、このような突起は形成されていない。
断熱層内突起523は、第1の断熱材15と第2の断熱材16との境界において、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部としての役割を果たす。本実施形態では、第1の実施形態と同様に、断熱層内突起523は、内箱511に形成されている。また、本実施形態では、断熱層内突起523は、仕切り壁514の下面と同程度の高さになるように配置されている。すなわち、断熱層内突起523は、冷凍室505側ではなく、冷蔵室側(本実施形態では、野菜室504側)に寄るように配置されている。なお、第1の実施形態と同様に、断熱層内突起523は、内箱511の左右両側の側面に設けられているが(図13参照)、内箱511の背面には設けられていない。
断熱箱体502において、冷蔵室(具体的には、野菜室504)と冷凍室505との境界に相当する位置に、このような断熱層内突起523が設けられていることにより、各種断熱材の流動を規制することができる。したがって、断熱箱体502内で発泡して形成される第1の断熱材15および第2の断熱材16の各領域の境界を、冷蔵室(具体的には、野菜室504)と冷凍室505との間に形成することができる。
以上のように、冷蔵庫の上段に冷凍室が配置され、下段に冷蔵室が配置されている場合においても、冷凍室の周囲により断熱性能の高い第2の断熱材16を配置し、冷蔵室の周囲に第1の断熱材15を配置する。これにより、製造コストの上昇を抑えつつ、断熱効率をより高めた冷蔵庫501を得ることができる。
〔第7の実施形態〕
続いて、本発明の第7の実施形態について説明する。第7の実施形態にかかる冷蔵庫601においては、断熱箱体602内の断熱材の構成が第1の実施形態とは異なっている。これ以外については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。そこで以下では、第1の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
図14には、第7の実施形態にかかる断熱箱体602の断面構成を示す。図14に示すように、断熱箱体602は、主として、内箱11と、外箱12と、これらの間に配置された断熱層とを備えている。第1の実施形態では、断熱層は、第1の断熱材15、第2の断熱材16、および真空断熱材17という3種類の断熱材で構成されている。これに対して、本実施形態の断熱箱体602は、第1の断熱材15および第2の断熱材16という2種類の断熱材で構成されている。内箱11および外箱12については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
第1の実施形態と同様に、断熱箱体602の上方部分および仕切り壁13の内部(すなわち、冷蔵室3および野菜室4の周囲)に、第1の断熱材15の層が形成されている。また、断熱箱体602の下方部分および仕切り壁14の内部(すなわち、冷凍室5の周囲)に、第2の断熱材16の層が形成されている。
以上のように、本発明の一態様では、真空断熱材を有していない断熱箱体で冷蔵庫を構成してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
1 :冷蔵庫
2 :断熱箱体
3 :冷蔵室
4 :野菜室(冷蔵室)
5 :冷凍室
11 :内箱
12 :外箱
13 :仕切り壁
14 :仕切り壁
15 :第1の断熱材
16 :第2の断熱材
17 :真空断熱材
23 :断熱層内突起(流動規制部)
24 :流入口
25 :流入口
31 :流入口
32 :流入口
102 :断熱箱体
111 :内箱
123 :流動規制部材(流動規制部)
202 :断熱箱体
211 :内箱
212 :外箱
223 :断熱層内突起(流動規制部)
302 :断熱箱体
311 :内箱
312 :外箱
323 :流動規制部材(流動規制部)
401 :冷蔵庫
402 :断熱箱体
403 :冷蔵室
404 :野菜室(冷蔵室)
405 :冷凍室
411 :内箱
412 :外箱
423 :断熱層内突起(流動規制部)
501 :冷蔵庫
502 :断熱箱体

Claims (6)

  1. 冷蔵室と、
    冷凍室と、
    前記冷蔵室および前記冷凍室の外形を形成する断熱箱体と
    を備えている冷蔵庫であって、
    前記断熱箱体の内部には、第1の断熱材と、前記第1の断熱材よりも断熱性能の高い第2の断熱材とが含まれており、
    前記冷蔵室の周囲に前記第1の断熱材が配置されており、前記冷凍室の周囲に前記第2の断熱材が配置されており、
    前記第1の断熱材と前記第2の断熱材との間には、各断熱材の流動を抑制するための流動規制部が配置されている、冷蔵庫。
  2. 前記流動規制部は、前記冷蔵室側に寄るように配置されている、請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記断熱箱体の内部には、真空断熱材がさらに含まれており、
    前記真空断熱材と、前記流動規制部とは、離間して配置されている、請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記流動規制部は、前記断熱箱体とは別の部材である、請求項1から3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記断熱箱体は、庫外側に配置される外箱と、庫内側に配置される内箱とを有しており、
    前記流動規制部は、前記内箱に形成されている、請求項1から3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
  6. 冷蔵室と、
    冷凍室と、
    前記冷蔵室および前記冷凍室の外形を形成する断熱箱体と
    を備えている冷蔵庫であって、
    前記断熱箱体の内部には、第1の断熱材と、前記第1の断熱材よりも断熱性能の高い第2の断熱材とが含まれており、
    前記冷蔵室の周囲に前記第1の断熱材が配置されており、前記冷凍室の周囲に前記第2の断熱材が配置されており、
    前記冷蔵室と前記冷凍室との間には、仕切り壁が備えられており、
    前記断熱箱体には、前記仕切り壁の内部へ前記第2の断熱材を流入させるための流入口が形成されており、
    前記流入口よりも前記冷蔵室側となる位置に、前記第1の断熱材が前記流入口へ流入することを抑制する流動規制部が設けられる、冷蔵庫。
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