(実施形態1)
以下では、本実施形態の照明装置10について、図1ないし図5を用いて説明する。図中においては、同じ部材に対し、同じ符号を付して重複する説明を省略する。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明に係る技術思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態の照明装置10は、図1に示すように、光源5を点灯状態が異なる複数の点灯モードで点灯させるように制御する制御部4を備えている。制御部4は、予め設定した設定時刻で点灯モードを切り替えるタイマ切替機能を有している。制御部4は、図2に示すように、タイマ切替機能が有効であっても、光源5を複数の点灯モードのうちの特定の点灯モードにさせている場合には、設定時刻で点灯モードを切り替えないように構成されている。図2中の斜線の領域は、タイマ切替機能が有効であっても、光源5の点灯モードが切り替えられていない状態を例示している。
本実施形態の照明装置10は、タイマ切替機能が有効であっても、光源5を特定の点灯モードにさせている場合には、設定時刻で点灯モードを切り替えない構成により、意図しない点灯状態の切り替えを防止することができる。
以下では、本実施形態の照明装置10の具体的な構成について説明する。
本実施形態の照明装置10は、図1および図3に示すように、照明器具10aと、リモートコントローラ10bと、を備えている。以下では、リモートコントローラ10bをリモコン10bとも称する。
照明器具10aは、図1に示すように、点灯回路部3と、制御部4の一部と、光源5と、常夜灯6と、第1記憶部12と、光検知センサ14と、を備えている。点灯回路部3は、第1点灯回路部3aと、第2点灯回路部3bと、力率改善回路3cと、を備えている。照明器具10aは、制御部4の一部として、照明制御部4aと、受信部4bと、を備えている。光源5は、第1光源部5aと、第2光源部5bと、を備えている。
第1光源部5aは、1乃至複数個の発光ダイオードを、電気的に直列に接続させた構成としている。第1光源部5aは、たとえば、相関色温度が6500Kで昼光色の光を放射する発光ダイオードを用いることが好ましい。同様に、第2光源部5bは、1乃至複数個の発光ダイオードを、電気的に直列に接続させた構成としている。第2光源部5bは、第1光源部5aと発光色が異なる発光ダイオードを用いて構成している。第2光源部5bは、たとえば、相関色温度が2700Kで電球色の光を放射する発光ダイオードを用いることが好ましい。
日本工業規格(JIS Z9110 照明基準総則)では、相関色温度が3300K未満の光色を「暖色」、相関色温度が5300Kを超える光色を「涼色」、相関色温度が3300K〜5300Kの範囲の光色を「中間色」と定義している。言い換えれば、第1光源部5aは、清涼感のある涼しい色温度を示す「涼色」の光を放射する。第2光源部5bは、暖色でくつろぎ感を人に感じさせる温かい色温度を示す「暖色」の光を放射する。光源5は、点灯回路部3から給電されて光を放射する。
点灯回路部3では、第1光源部5aを点灯させる第1点灯回路部3aと、第2光源部5bを点灯させる第2点灯回路部3bとを、基本的に同様の構成としている。以下では、第1点灯回路部3aの構成についてのみ説明し、第2点灯回路部3bの説明を省略する。
第1点灯回路部3aは、降圧チョッパ回路と、降圧チョッパ回路を駆動する駆動回路と、を備えたスイッチング電源回路を構成している。スイッチング電源回路は、スイッチングのデューティ比に応じて、第1光源部5aの光出力を増減させることができる。第1点灯回路部3aは、力率改善回路3cから出力される直流電圧を、第1光源部5aの駆動電圧まで降圧する。
力率改善回路3cは、商用の交流電源100から供給される交流電圧よりも高い直流電圧を出力する昇圧チョッパ回路を用いて構成されている。力率改善回路3cは、第1点灯回路部3aや第2点灯回路部3bで発生する高調波電流を所定の制限値以下に抑制する。点灯回路部3は、照明制御部4aからの制御信号に基づいて、第1点灯回路部3aと、第2点灯回路部3bとがそれぞれ個別に制御される。制御信号は、所望の点灯モードを実行する情報が含まれている。図1では、照明制御部4aから第1点灯回路部3a、第2点灯回路部3bへの制御信号の流れを、破線の矢印で例示している。
照明制御部4aは、第1点灯回路部3aおよび第2点灯回路部3bをそれぞれ制御することで、光源5から放射される光の色温度や調光比を制御することができる。照明制御部4aは、第1点灯回路部3aおよび第2点灯回路部3bをそれぞれ制御し、第1光源部5aと第2光源部5bとの光出力の割合を変化させることで、たとえば、光源5からの光の色を「涼色」から「暖色」まで調色することができる。照明制御部4aは、第1点灯回路部3aおよび第2点灯回路部3bをそれぞれ制御し、第1光源部5aと第2光源部5bとの光出力の割合を保ったまま第1光源部5aの光出力と第2光源部5bの光出力を増減させることで、光色を変化させないで調光できる。
照明制御部4aは、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を備えたマイクロコンピュータを用いて構成することができる。照明制御部4aは、動作電力を力率改善回路3cから供給されるように構成されている。照明制御部4aは、第1記憶部12に記憶させた適宜のプログラムを実行させることで、所定の制御動作を行うことができる。第1記憶部12は、たとえば、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)(登録商標)などの不揮発性半導体メモリを用いて構成することができる。
照明制御部4aは、受信部4bと電気的に接続されている。受信部4bは、赤外線受光素子と、赤外線受光素子の出力を増幅し所定の信号処理を行う信号処理部と、を備えている。受信部4bは、リモコン10bから送信される赤外信号を受信できるように構成されている。リモコン10bからの赤外信号には、光源5を調光制御する調光指令、光源5を調色制御する調色指令などの点灯モードの情報が含まれている。受信部4bは、赤外線受光素子で受信した赤外信号から復調した点灯モードの情報を、信号処理部が照明制御部4aに出力する。
照明制御部4aは、常夜灯6と電気的に接続されている。常夜灯6は、照明制御部4aによって点灯が制御される。常夜灯6は、たとえば、発光ダイオードを用いて構成することができる。照明制御部4aは、光源5を消灯させ、且つ常夜灯6を点灯させることができるように構成されている。なお、常夜灯6は、光源5と別体に設けられた構成だけに限られず、光源5自体を常夜灯6として利用する構成でもよい。ここで、点灯モードには、光源5を光色や光出力が異なる点灯状態にさせるだけでなく、光源5から光が放射されない消灯状態にさせる場合も含んでいる。
照明制御部4aは、光検知センサ14と電気的に接続されている。光検知センサ14は、光電変換素子と、光電変換素子からの出力を受けて信号処理するセンサ信号処理部と、を有している。光電変換素子は、たとえば、フォトダイオード、フォトトランジスタや太陽電池を用いることができる。光検知センサ14は、照明器具10aが光を放射する床面などの照射面の明るさに対応したレベルの電気信号を照明制御部4aに出力する。照明制御部4aは、たとえば、照射面に自然光などの外光が照射されても、照射面が予め設定した明るさを維持するように、照明制御部4aが光検知センサ14からの電気信号に基づいて光源5から放射される光を調整できる。
本実施形態の照明装置10における照明器具10aは、図3に示すように、引掛シーリングに取り付けられて天井材60側に配置されるシーリングライトを構成している。
照明器具10aは、器具本体32と、給電部33と、LEDユニット34と、配光パネル35と、カバー36と、を備えている。器具本体32は、金属製の板材によって円盤状の外形形状に形成されている。器具本体32は、給電部33を中央部に配置している。給電部33は、引掛シーリングへの装着と装脱とが自在に行うことができるように構成されている。給電部33は、引掛シーリングに装着されると、商用の交流電源100から点灯回路部3へ電力が給電できるように構成されている。
LEDユニット34は、円弧状の平板で形成された実装基板40と、実装基板40の表面に2列に並べて弧状に実装された複数個の発光ダイオード40aと、を備えている。実装基板40は、複数個の発光ダイオード40aのうち、第1光源部5aを構成する「涼色」の発光ダイオードと、第2光源部5bを構成する「暖色」の発光ダイオードと、を円環の周方向に沿って交互に実装している。LEDユニット34は、給電部33を中心とする周方向に沿って円環状に4つ並べて、器具本体32に取り付けられている。照明器具10aは、4つのLEDユニット34が光源5を構成している。
配光パネル35は、円環状の外形形状をしている。配光パネル35は、LEDユニット34を覆うように、器具本体32に固定される。配光パネル35の材料は、たとえば、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透光性樹脂を用いることができる。配光パネル35は、各発光ダイオード40aとの対向部位に、発光ダイオード40aから放射される光の配光を制御する光学部品35aが一体的に形成されている。光学部品35aは、発光ダイオード40aからの光を拡散させて外部に放射させることができるように構成されている。
カバー36は、一面が開口する扁平な円筒形状の外形形状をしている。カバー36は、LEDユニット34および配光パネル35を内部に収納して、器具本体32に装着される。カバー36は、器具本体32への装着および装脱を自在に行うことができるように構成されている。カバー36は、たとえば、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの合成樹脂で形成することができる。
次に、リモコン10bについて説明する。
リモコン10bは、図1に示すように、タイマ部1と、制御部4の一部と、操作部7と、表示部23と、電源部24と、第2記憶部25と、を備えている。リモコン10bにおける制御部4は、駆動制御部4cと、送信部4dと、を備えている。
タイマ部1は、現在時刻を計時することができるように構成されている。タイマ部1は、たとえば、リアルタイムクロックICを用いて構成することができる。駆動制御部4cは、送信部4d、タイマ部1、操作部7、電源部24や第2記憶部25と電気的に接続されている。駆動制御部4cは、CPUを備えたマイクロコンピュータを用いて構成されている。
第2記憶部25は、点灯モードに対応して光源5を所定の点灯状態にさせるための情報と、光源5の点灯状態を切り替えるために設定された設定時刻とを記憶している。すなわち、照明装置10は、タイマ切替機能に用いられる記憶部2を、リモコン10cの第2記憶部25で構成している。第2記憶部25は、駆動制御部4cが所定の制御を行うことができるように、適宜のプログラムが記憶されている。第2記憶部25は、たとえば、フラッシュメモリやEEPROMなどの不揮発性半導体メモリを用いて構成することができる。
送信部4dは、赤外線を発光可能な赤外線発光素子と、赤外線発光素子の駆動を制御する制御素子と、を備えている。赤外線発光素子は、たとえば、1乃至複数個の赤外発光ダイオードを用いることができる。制御素子は、赤外発光ダイオードのオンとオフとを制御するスイッチングトランジスタを用いることができる。
表示部23は、現在時刻や点灯モードを表示する。表示部23は、液晶表示装置を用いて構成することができる。表示部23は、駆動制御部4cにより制御され、表示内容を変更することができる。電源部24は、リモコン10bの駆動用電源を供給する。電源部24は、一次電池や二次電池を備えた構成としている。
駆動制御部4cは、操作部7の操作によって、設定時刻や点灯モードの設定を行うことができるように構成されている。操作部7は、複数の押しボタンスイッチを備えた構成としている。駆動制御部4cは、タイマ部1で計時した現在時刻と第2記憶部25に記憶された設定時刻とを比較し、設定時刻で光源5の点灯状態を所定の点灯モードに切り替えるタイマ切替信号を、送信部4dから送信できるように構成されている。
駆動制御部4cは、操作部7が操作入力を受け付けた受付時刻をタイマ部1から読み取り、第2記憶部25に記憶された設定時刻と比較する。駆動制御部4cは、受付時刻以前の直近の設定時刻に対応した点灯モードに切り替えるダイレクト切替信号を、送信部4dから送信できるように構成されている。
リモコン10bは、図4および図5に示すように、外形形状が直方体の箱体20を備えている。箱体20は、本体部20aと、本体部20aの一部を覆う蓋体20bと、を備えている。本体部20aは、内部が空洞に形成されている。箱体20は、蓋体20bと本体部20aとをそれぞれ、合成樹脂を用いて形成している。リモコン10bは、本体部20aの内部に、タイマ部1、駆動制御部4c、表示部23、電源部24および第2記憶部25を収納している。送信部4dは、赤外線を外部に送信できるように本体部20aの内部に収納されている。操作部7は、使用者が操作できるように、一部が外部に露出している。
操作部7は、本体部20aの中央部に照明器具10aを点灯させる「点灯ボタン」7aと、照明器具10aを消灯させる「消灯ボタン」7bと、を備えている。操作部7は、照明器具10aの常夜灯6を点灯させる「常夜灯ボタン」7cと、リモコン10bに設けられた光源を手元のあかりとして点灯させる「手元灯ボタン」7dと、を備えている。
操作部7は、「全灯ボタン」7eと、「白い色ボタン」7fと、「暖かい色ボタン」7gと、「おまかせボタン」7sと、を備えている。リモコン10bは、「全灯ボタン」7eが操作されると赤外信号を送信し、赤外信号を受信した照明器具10aは、たとえば、相関色温度が6200Kの光を100%の光出力で点灯するように構成されている。リモコン10bは、「白い色ボタン」7fが操作されると赤外信号を送信し、赤外信号を受信した照明器具10aは、たとえば、相関色温度が6500Kの光を80%の光出力で点灯するように構成されている。リモコン10bは、「暖かい色ボタン」7gが操作されると赤外信号を送信し、赤外信号を受信した照明器具10aは、たとえば、相関色温度3000Kの光を約50%の光出力で点灯するように構成されている。
リモコン10bは、「おまかせボタン」7sが押されることで、「おまかせモード」にすることができる。照明装置10では、「おまかせモード」が設定されると、設定時刻で点灯モードを切り替えるように構成されている。すなわち、照明装置10では、「おまかせモード」が設定されると、タイマ切替機能が有効となる。
操作部7は、「白い色/暖かい色ボタン」7hと、「明るい/暗いボタン」7jと、を備えている。リモコン10bは、「白い色/暖かい色ボタン」7hが操作されると、たとえば、光源5の光色を昼光色から電球色に連続で調整するように構成されている。リモコン10bは、「明るい/暗いボタン」7jが操作されると、たとえば、光源5や常夜灯6の光出力を増減して光色を変えずに明るさのみを調整するように構成されている。
操作部7は、図5に示すように、リモコン10bの蓋体20bを開いた状態で、「おやすみボタン」7k、「るすばんボタン」7m、「チャンネルボタン」7n、「時刻設定ボタン」7pが外部に露出するように構成されている。操作部7は、リモコン10bの蓋体20bを開いた状態で、時刻を設定する矢印記号が図示された「矢印ボタン」7qが外部に露出するように構成されている。リモコン10bは、「おやすみボタン」7kが操作されると、照明器具10aは、たとえば、30分後または60分後に消灯するように構成されている。リモコン10bは、「るすばんボタン」7mが操作されると、「るすばんモード」を設定することができる。照明装置10は、「るすばんモード」が設定されると、所定の明るさで光源5を点灯させることができる。照明装置10は、「るすばんモード」が設定されると、たとえば、使用者の留守中に自動で点灯・消灯し、使用者の在宅を装うことができるように構成されている。
リモコン10bは、「チャンネルボタン」7nが操作されると、送信部4dが送信する赤外線の送信チャンネルを切り替えるように構成されている。リモコン10bは、「チャンネルボタン」7nが操作されると、たとえば、一部屋に2台以上の照明器具10aがある場合、1台のリモコン10bで送信チャンネルに対応する照明器具10aごとに操作することができる。リモコン10bは、「チャンネルボタン」7nが操作されると、たとえば、1台のリモコン10bで送信チャンネルに対応する複数の照明器具10aを同時に点灯させることができる。リモコン10bは、「チャンネルボタン」7nが操作されると、たとえば、1台のリモコン10bで異なる部屋の照明器具10aを別々に点灯制御させることができる。
以下では、照明装置10の動作を図2に基づいて説明する。
照明装置10は、「おまかせボタン」7sが操作され「おまかせモード」でタイマ切替機能が有効となった場合、設定時刻ごとに点灯モードの切り替えを自動的に繰り返す。図2では、設定時刻を、7:00、12:00、21:00としている。以下では、7:00から12:00までを第1点灯モード、12:00から21:00までを第2点灯モード、21:00から翌7:00までを第3点灯モードと称する。
第1点灯モードは、光源5が100%の光出力で相関色温度が6200Kの光を放射する。第2点灯モードは、光源5が予め任意に設定した記憶値に対応する相関色温度且つ光出力で放射する。第3点灯モードは、光源5が50%の光出力で相関色温度が3000Kの光を放射する。
照明装置10は、「おまかせモード」が設定されると、照明器具10aの状態にかかわらず、設定時刻ごとに点灯モードを切り替える赤外信号をリモコン10bが送信する。照明器具10aは、たとえば、タイマ部1の現在時刻が7:00になると光源5の点灯モードを第1点灯モードに、現在時刻が12:00になると光源5の点灯モードを第2点灯モードに、現在時刻が21:00になると第3点灯モードに切り替える。
より具体的には、照明装置10は、図2に示すように、設定時刻7:00後において光源5を第1点灯モードで点灯させている。リモコン10bは、タイマ部1の現在時刻が第2記憶部25に記憶された設定時刻12:00になると、第2点灯モードに対応するタイマ切替信号を照明器具10aに送信する。照明器具10aは、リモコン10bからのタイマ切替信号を受信し第2点灯モードに切り替えて、予め設定した所定の明るさが維持できるように第1光源部5aのみを点灯させる。照明器具10aは、光検知センサ14からの信号に基づいて、屋外からの光と第1光源部5aからの光との両方で、予め設定した明るさを確保できるように調光制御している。
次に、リモコン10bは、タイマ部1の現在時刻が第2記憶部25に記憶された設定時刻21:00になると、第3点灯モードに対応するタイマ切替信号を照明器具10aに送信する。照明器具10aは、リモコン10bからのタイマ切替信号を受信し第3点灯モードに切り替える。照明器具10aは、第1光源部5aの光出力のみから第2光源部5bのみを点灯するように、第1光源部5aの光出力を徐々に弱め且つ、第2光源部5bの光出力を徐々に高める。照明器具10aは、第3点灯モードにおいて、第2光源部5bの光出力を全出力の50%となるように調光して点灯させる。照明装置10は、タイマ切替機能が有効な場合、第1点灯モード、第2点灯モード、第3点灯モードが繰り返されるように、点灯モードが自動的に切り替える。
ところで、照明装置10では、タイマ切替機能を有し照明器具10aに対応して設けられたリモコン10bだけでなく、タイマ切替機能を備えていない図3に示す他のリモコン10cや壁スイッチ10dでも、照明器具10aの点灯状態が切り替えられる場合がある。壁スイッチ10dは、たとえば、壁スイッチ10dのスイッチを短時間にオンオフ操作されると、点灯状態を切り替える信号が照明器具10aに出力されるように構成されている。仮に、照明装置10は、第3点灯モード中に他のリモコン10cや壁材61に設けられた壁スイッチ10dにより照明器具10aを消灯してもタイマ切替機能が解除されないように構成しているとする。このように、照明装置10は、たとえば、第3点灯モード中に、他のリモコン10cや壁スイッチ10dにより照明器具10aを消灯してもタイマ切替機能が解除されないように構成していることで、リモコン10bで「おまかせモード」を設定し直さなくともよい。すなわち、照明装置10は、点灯状態を変更した他のリモコン10cや壁スイッチ10dとは別途にリモコン10bを操作して、タイマ切替機能を有効にする必要がなく、使用者の利便性を高めることができる。
しかしながら、上記のように、照明装置10は、第3点灯モード中に他のリモコン10cや壁スイッチ10dにより照明器具10aを消灯してもタイマ切替機能が解除されない場合、リモコン10bからのタイマ切替信号で、設定時刻7:00になると第1点灯モードに切り替わる。
そのため、照明装置10は、他のリモコン10cや壁スイッチ10dにより照明器具10aを消灯する消灯モードにすれば、使用者が外出や就寝後に意図しない点灯状態の切り替えが行われる虞がある。
本実施形態の照明装置10は、「おまかせモード」でタイマ切替機能が有効であっても、消灯モードにさせている場合には、設定時刻で光源5の点灯モードを切り替えないように構成している。リモコン10bは、タイマ部1の現在時刻が設定時刻7:00になると、第1点灯モードに対応するタイマ切替信号を照明器具10aに送信する。照明制御部4aは、リモコン10bからのタイマ切替信号を受信しても、設定時刻7:00で点灯モードを切り替えず、消灯モードを維持する。これにより、本実施形態の照明装置10は、意図しない点灯状態の切り替えを防止することが可能となる。
なお、リモコン10bは、「消灯ボタン」7b、「常夜灯ボタン」7cや「点灯ボタン」7aが操作されて光源5の点灯モードが切り替えられた場合、タイマ切替機能が解除されるように構成している。言い換えると、照明装置10は、リモコン10bを手動で操作して点灯モードを切り替えた場合、タイマ切替機能が無効となる。照明装置10では、再び「おまかせモード」に設定されるには、リモコン10bの「おまかせボタン」7sが操作されればよい。
リモコン10bは、「おまかせボタン」7sの長押し操作がされて、「おまかせモード」が設定されれば、ダイレクト切替信号を照明器具10aに送信する。照明器具10aは、ダイレクト切替信号を受信し、操作部7が操作を受け付けた受付時刻以前の直近の設定時刻7:00に対応する第1点灯モードに切り替えて、光源5を点灯させる。照明装置10は、「おまかせボタン」7sの長押し操作がされて「おまかせモード」が設定されれば、再び順次に第2点灯モード、第3点灯モード、第1点灯モード、第2点灯モードが繰り返される。「おまかせボタン」7sの長押しとは、たとえば、数秒程度に設定されていればよい。照明装置10は、「おまかせボタン」7sの長押しにより、受付時刻以前の直近の設定時刻に対応した点灯モードに切り替えるダイレクト切替機能を有効にすることができる。
言い換えれば、照明装置10は、光源5の点灯状態を切り替える操作入力を受け付ける操作部7を備えている。制御部4は、操作部7が操作入力を受け付けた受付時刻と設定時刻とを比較し、受付時刻以前の直近の設定時刻に対応した点灯モードに切り替えるように構成されている。
照明装置10は、受付時刻以前の直近の設定時刻に対応した点灯モードに切り替えることで、使用者に「おまかせモード」の状態への復帰を認識させやすくなる。
照明装置10では、リモコン10bがダイレクト切替信号を照明器具10aに送信する場合、照明器具10aは、特定の点灯モードであっても、設定時刻で点灯モードを切り替えるように構成されている。照明装置10では、他のリモコン10cなどで、消灯モードに設定されていても、使用者が必要に応じて「おまかせボタン」7sを操作すれば、受付時刻以前の直近の設定時刻に対応した点灯モードに手動で切り替えることができる。
本実施形態の照明装置10では、光源5の点灯状態を切り替えるための点灯モードは、第1切替モード、第2切替モード、第3切替モードの3つだけに限られず、2つ以上の点灯モードがあればよい。各点灯モードは、光源の点灯状態が異なればよく、設定によって任意の点灯状態とすることができる。点灯モードを切り替えない特定の点灯モードは、消灯モードだけに限られず、光源とは別途に設けた常夜灯を点灯させる常夜灯モードであってもよい。
すなわち、特定の点灯モードは、光源5を消灯させる消灯モードであることが好ましい。
照明装置10は、特定の点灯モードを消灯モードとすることで、使用者が外出時に他のリモコン10cの操作により照明器具10aを消灯させたとしても、留守中に意図せず照明器具10aが点灯することを抑制することができる。
また、特定の点灯モードは、常夜灯6を点灯させる常夜灯モードであることが好ましい。
照明装置10は、特定の点灯モードを常夜灯モードとすることで、使用者が就寝時に他のリモコン10cの操作により照明器具10aを消灯させたとしても、起床前に意図せず照明器具10aが点灯することを抑制することができる。
(実施形態2)
実施形態2の照明装置10は、実施形態1のリモコン10bがタイマ切替機能とダイレクト切替機能とを操作部7の一つのボタンで兼用して機能させるのに対し、タイマ切替機能とダイレクト切替機能とを個別の2つのボタンで機能させる点が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の照明装置10では、図6や図7に示すように、リモコン10bの操作部7が、タイマ切替機能のオンとオフとを切り替える「おまかせボタン」7sと、ダイレクト切替機能のオンとオフとを切り替える「ダイレクトボタン」7tと、を個別に備えている。「おまかせボタン」7sと「ダイレクトボタン」7tとは、それぞれ押しボタンで構成することができる。
リモコン10bは、タイマ切替機能のオンとオフとを制御する「おまかせボタン」7sをリモコン10bの蓋体20bで覆うように配置し、ダイレクト機能を操作する「ダイレクトボタン」7tを蓋体20bに覆われていない本体部20aに配置している。リモコン10bでは、「おまかせボタン」7sが蓋体20bで覆われていることで、タイマ切替機能が誤って操作されることを抑制することができる。リモコン10bは、使用者が比較的に使用する頻度が高いダイレクト機能の操作する「ダイレクトボタン」7tを蓋体20bに覆われていない本体部20aの表面に露出させていることで、利便性を高めることができる。
照明装置10は、リモコン10bの「おまかせボタン」7sが操作された場合、タイマ切替機能が有効となる。照明装置10は、リモコン10bの「おまかせボタン」7sが再操作された場合、タイマ切替機能を停止する。
照明装置10は、「ダイレクトボタン」7tが光源5の点灯状態を切り替える操作入力を受け付けることができるように構成されている。照明装置10では、特定の点灯モードであっても、「ダイレクトボタン」7tが操作されると、「ダイレクトボタン」7tが操作された受付時刻以前の直近の設定時刻に対応した点灯モードに切り替えることができるように構成されている。
本実施形態の照明装置10は、リモコン10bにより「消灯ボタン」7b、「常夜灯ボタン」7cや「点灯ボタン」7aが操作され点灯モードが切り替えられても、「おまかせボタン」7sが再操作されない限り、タイマ切替機能が解除されないようにしている。
照明装置10は、リモコン10bにより点灯モードが切り替えられ、タイマ切替機能が解除されない場合でも、「ダイレクトボタン」7tの操作だけでダイレクト切替機能を有効にでき、使用者の操作性を向上させることができる。
本実施形態の照明装置10では、実施形態1の照明装置10と同様に、タイマ切替機能が有効であっても、光源5を特定の点灯モードにさせている場合には、設定時刻で点灯モードを切り替えないため、意図しない点灯状態の切り替えを防止することができる。
(実施形態3)
実施形態3の照明装置10は、実施形態1におけるリモコン10bにタイマ部1を備える構成の代わりに、照明器具10aにタイマ部1を備えた点が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の照明装置10では、図8に示すように、タイマ切替機能に用いられるタイマ部1を照明器具10aに備えている。照明装置10は、タイマ切替機能に用いられる記憶部2を、照明器具10aの第1記憶部12と、リモコン10cの第2記憶部25とで構成している。
リモコン10bは、操作部7の「おまかせボタン」7sが操作されると、「おまかせボタン」7sが操作される毎に、送信部4dから照明器具10aに点灯モードを切り替える設定時刻の情報が含まれた赤外信号が送信される。照明器具10aでは、受信部4bが赤外信号を受信し、第1記憶部12に設定時刻が記憶されてタイマ切替機能が有効となる。照明器具10aは、点灯モードを切り替える設定時刻の情報が含まれた赤外信号を受信し、操作部7が操作を受け付けた受付時刻以前の直近の設定時刻に対応する点灯モードに切り替えて、光源5を点灯させる。次に、照明器具10aは、タイマ部1の現在時刻と第1記憶部12に記憶された設定時刻とが一致すると、照明制御部4aがタイマ切替機能に基づいて所定の点灯モードに切り替える。
リモコン10bは、「おまかせボタン」7sが長押し操作された場合、送信部4dから照明器具10aにタイマ切替機能を停止する赤外信号が送信される。リモコン10bは、「おまかせボタン」7sが長押し操作された場合、タイマ切替機能が解除される。
本実施形態の照明装置10では、リモコン10bは、実施形態1におけるリモコン10bが光源5の点灯モードに対応するタイマ切替信号を照明器具10aに送信する代わりに、操作部7が操作される度に、設定時刻情報を送信する。
言い換えれば、照明装置10では、リモコン10bは、「おまかせボタン」7sが操作入力を受け付けた場合、毎回、設定時刻の情報を照明器具10aに送信する。照明器具10aは、設定時刻に自動で光源5の点灯モードを切り替える。
本実施形態の照明装置10は、リモコン10bにより「消灯ボタン」7b、「常夜灯ボタン」7cや「点灯ボタン」7aが操作され点灯モードが切り替えられても、「おまかせボタン」7sが再操作されない限り、タイマ切替機能が解除されないようにしている。
本実施形態の照明装置10では、実施形態1の照明装置10と同様に、タイマ切替機能が有効であっても、光源5を特定の点灯モードにさせている場合には、設定時刻で点灯モードを切り替えないため、意図しない点灯状態の切り替えを防止することができる。