JP6874667B2 - 外力制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、外力制御装置に関する。
外力制御装置として、車両後部に取り付けられるリアスポイラ装置が知られている。リアスポイラ装置は、リアスポイラに沿って流れる空気流によって、車両を路面に押し付ける外力(ダウンフォース)を得ることにより車両姿勢を安定化させる。また、特許文献1及び特許文献2には、リアスポイラを操作可能な可動構造として、車両の速度、ヨーレート、気流の風速、風向き等に基づいてリアスポイラを操作して、リアスポイラを介して得られる外力を制御するリアスポイラ装置が開示されている。
ところで、リアスポイラ等の被操作物を介して得られる外力を、被操作物を操作することにより制御する外力制御装置においては、被操作物が置かれている環境状態の変化に起因して、操作後に得られる外力に変動が生じることがあった。こうした外力の変動を抑制する方法として、被操作物が置かれている環境状態を考慮して被操作物を操作することが考えられる。しかしながら、環境状態を示すパラメータは、例えば、気流の風速、風向き、気圧、気温、湿度というように多岐にわたるため、環境状態を示すパラメータを測定し、その測定値に基づいて被操作物を操作するためには、多数の測定装置を設ける必要がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、環境状態を測定する測定装置の増加や環境状態に起因する外力の変動を抑制することにある。
上記課題を解決する外力制御装置は、誘電エラストマーアクチュエータと、前記誘電エラストマーアクチュエータにより操作され、所定の外力が作用する被操作物と、前記誘電エラストマーアクチュエータに対する印加電圧を制御するとともに、前記誘電エラストマーアクチュエータの静電容量を測定する制御部とを備え、前記制御部は、印加電圧と、前記測定された前記静電容量とに基づいて前記被操作物を介して得られる前記外力を演算し、前記外力を所定の目標値に近づけるように印加電圧を制御する。
上記構成においては、被操作物を操作する誘電エラストマーアクチュエータを、被操作物を介して得られる外力の検出部として用いている。そして、外力を目標値に近づける外力フィードバック制御によって、印加電圧を制御して被操作物を変位させている。
これにより、被操作物が置かれている環境状態(例えば、気流の風速や風向き)の変化に起因して、被操作物を介して得られる外力が変化したとしても、その変化を打ち消して目標とする外力が得られる状態に被操作物が変位する。したがって、被操作物を介して得られる外力に、環境状態の変化に起因した変動が生じ難くなる。
また、上記構成の場合には、環境状態の変化に起因した変動を抑制するために、気流の風速や風向き等の環境状態を示すパラメータを測定し、その測定結果を目標値の設定に反映させる必要がない。そのため、目標値の設定に用いる環境状態を示すパラメータの数、及び環境状態を測定する測定装置の数を減らすことができる。
上記外力制御装置において、前記制御部は、印加電圧と、前記被操作物に前記外力が作用していない状態において前記印加電圧を印加した際の静電容量と、測定された静電容量とに基づいて前記被操作物を介して得られる前記外力を演算することが好ましい。
上記構成によれば、誘電エラストマーアクチュエータの静電容量に基づいて、被操作物を介して得られる外力を容易に演算することができる。
上記外力制御装置において、前記目標値は、当該外力制御装置が取り付けられる取付対象の運動状態に基づいて設定されることが好ましい。
上記外力制御装置において、前記目標値は、当該外力制御装置が取り付けられる取付対象の運動状態に基づいて設定されることが好ましい。
上記構成によれば、取付対象の運動状態に適した外力が得られる状態に被操作物を変位させつつ、環境状態に起因して適切な外力が得られない場合には、外力フィードバック制御によって、適切な外力が得られる状態に被操作物を更に変位させることができる。
上記外力制御装置において、前記外力は、前記被操作物に作用する流体圧であることが好ましい。
制御対象となる外力が流体圧である場合には、誘電エラストマーアクチュエータを検出部として用いた外力フィードバック制御がより好適に機能する。
制御対象となる外力が流体圧である場合には、誘電エラストマーアクチュエータを検出部として用いた外力フィードバック制御がより好適に機能する。
上記外力制御装置において、前記被操作物は、移動体の空力機器、風車の羽根、又は帆船の帆等が挙げられる。
本発明の外力制御装置によれば、環境状態を測定する測定装置の増加や環境状態に起因する外力の変動を抑制することができる。
以下、外力制御装置を車両のリアスポイラ装置に具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両Aのリア側に設けられるリアスポイラ装置10は、誘電エラストマーアクチュエータ11(DEA:Dielectric Elastomer Actuator)と、誘電エラストマーアクチュエータ11により操作される可動スポイラ12(被操作物)と、誘電エラストマーアクチュエータ11に対する印加電圧を制御する制御部13とを備えている。
図1に示すように、車両Aのリア側に設けられるリアスポイラ装置10は、誘電エラストマーアクチュエータ11(DEA:Dielectric Elastomer Actuator)と、誘電エラストマーアクチュエータ11により操作される可動スポイラ12(被操作物)と、誘電エラストマーアクチュエータ11に対する印加電圧を制御する制御部13とを備えている。
図2に示すように、誘電エラストマーアクチュエータ11は、誘電エラストマーからなるシート状の誘電部20と、導電エラストマーからなり、誘電部20の厚さ方向の両側に配置された正極電極21及び負極電極22が複数、積層された多層構造体である。また、誘電エラストマーアクチュエータ11の最外層には絶縁層23が積層されている。誘電エラストマーアクチュエータ11は、正極電極21と負極電極22との間に直流電圧が印加されると、印加電圧の大きさに応じて、誘電部20が厚さ方向に圧縮されるとともに誘電部20の面に沿った方向に伸張するように変形する。
誘電部20を構成する誘電エラストマーは特に限定されるものではなく、公知の誘電エラストマーアクチュエータに用いられる誘電エラストマーを用いることができる。上記誘電エラストマーとしては、例えば、架橋されたポリロタキサン、シリコーンエラストマー、アクリルエラストマー、ウレタンエラストマーが挙げられる。これら誘電エラストマーのうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
正極電極21及び負極電極22を構成する導電エラストマーは特に限定されるものではなく、公知の誘電エラストマーアクチュエータに用いられる導電エラストマーを用いることができる。上記導電エラストマーとしては、例えば、絶縁性高分子及び導電性フィラーを含有する導電エラストマーが挙げられる。
上記絶縁性高分子としては、例えば、架橋されたポリロタキサン、シリコーンエラストマー、アクリルエラストマー、ウレタンエラストマーが挙げられる。これら絶縁性高分子のうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。上記導電性フィラーとしては、例えば、ケッチェンブラック(登録商標)、カーボンブラック、銅や銀等の金属粒子が挙げられる。これら導電性フィラーのうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
絶縁層23を構成する絶縁エラストマーは特に限定されるものではなく、公知の誘電エラストマーアクチュエータの絶縁部分に用いられる公知の絶縁エラストマーを用いることができる。上記絶縁エラストマーとしては、例えば、架橋されたポリロタキサン、シリコーンエラストマー、アクリルエラストマー、ウレタンエラストマーが挙げられる。これら絶縁エラストマーのうちの一種を用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
誘電部20の厚さは、例えば、20〜200μmである。正極電極21及び負極電極22の厚さは、例えば、10〜100μmである。絶縁層23の厚さは、例えば、10〜100μmである。なお、以下では、「誘電エラストマーアクチュエータ11」を単に「DEA11」として記載する。
また、可動スポイラ12は、車両Aの外部において車幅方向に延在するスポイラ本体12aと、DEA11とスポイラ本体12aとの間を接続するリンク機構12bとを備えている。
スポイラ本体12aは、車両Aに対して、前後方向に対する角度を、最小展開位置から最大展開位置の間で無段階に変更可能に取り付けられている。リンク機構12bは、DEA11の伸縮動作に基づく駆動力をスポイラ本体12aに伝達することにより、スポイラ本体12aを変位させる。リンク機構12bとしては、例えば、ラックアンドピニオン等の公知の変倍機構を用いることができる。リンク機構12bの変倍率は、例えば、十倍〜数十倍であることが好ましい。
制御部13は、車両Aに備えられるバッテリ等の電源(図示略)からDEA11に印加される印加電圧を制御する。制御部13において、DEA11に対する印加電圧が変更されると、DEA11は印加電圧の大きさに応じた形状に変形する。そして、DEA11の変形量に基づいて、リンク機構12bを介してスポイラ本体12aの前後方向に対する角度、即ち可動スポイラ12の位置が変更される。また、DEA11に対する印加電圧が一定に維持されることにより、可動スポイラ12の位置が固定される。そして、制御部13は、この印加電圧に比べて十分小さな交流電圧を印加電圧に加えることで、DEA11の静電容量を測定する。
以下、制御部13について、DEA11に対する印加電圧を制御する構成を具体的に説明する。
制御部13は、DEA11の形状と印加電圧と静電容量との関係に基づいて、車両Aの運動状態に適したダウンフォース(外力)が得られる位置に可動スポイラ12が変位するように、DEA11に対する印加電圧を設定する。
制御部13は、DEA11の形状と印加電圧と静電容量との関係に基づいて、車両Aの運動状態に適したダウンフォース(外力)が得られる位置に可動スポイラ12が変位するように、DEA11に対する印加電圧を設定する。
DEA11の静電容量は、DEA11の電極間の間隔に反比例し、電極の面積(対向面積)に比例するパラメータであり、DEA11の形状に応じて変化する。そのため、DEA11に対して、大きな電圧が印加されて、誘電部20の厚さ方向の圧縮及び面方向の伸長に基づく変形量が増大すると、DEA11の静電容量も増大する。したがって、図3に示すように、DEA11の印加電圧と静電容量との間には、一方が大きくなるに従って他方も大きくなる相関関係が成立している。そして、DEA11の形状(変形量)と静電容量との間には、互いに変換可能な相関関係が成立している。
また、DEA11に対して変形を阻害する外力が作用している状態においてDEA11に電圧が印加されると、外力が作用していない状態と比較してDEA11の変形量が減少する。その結果、図3に示すように、印加電圧が同じであっても、DEA11の静電容量は減少する。したがって、DEA11に外力が作用している状態と外力が作用していない状態との間の静電容量の相違は、DEA11に作用している外力の大きさを示すパラメータと見なすことができる。本実施形態においては、こうしたDEA11のセルフセンシング特性を利用することにより、印加電圧及び静電容量から外力(ダウンフォース)を推定している。
図1に示すように、制御部13は、記憶部14を備えている。記憶部14には、DEA11における印加電圧と静電容量との相関関係を示す第1特性値と、車両Aの運動状態と目標とする外力(ダウンフォース)に対応する外力パラメータとの相関関係を示す第2特性値とが保存されている。
第1特性値は、図3に示すように、可動スポイラ12に外力(ダウンフォース)が働かない状態(以下、基準状態という。)、即ち無風の環境内で車両Aが静止している状態における印加電圧と静電容量との相関関係を示すものであり、マップとして記憶部14に保存されている。第1特性値は、車両Aにリアスポイラ装置10を取り付けた状態を想定したシミュレーション又は事前の測定により求めることができる。
第2特性値は、車両Aの運動状態を示すパラメータとしての走行速度及び操舵角と、車両Aの運動状態に適したダウンフォースを、上述した静電容量の減少量に換算した外力パラメータの目標値との相関関係を示すものであり、マップとして記憶部14に保存されている。第2特性値は、車両Aにリアスポイラ装置10を取り付けた状態を想定したシミュレーション又は事前の測定試験により求めることができる。
次に、制御部13において、印加電圧を決定する処理手順について説明する。
図1及び図4に示すように、車両Aの走行状態が予め設定された所定値以上になると制御が開始され、制御部13には、車両Aに備えられる速度センサ及び操舵角センサ等の計測部A1から現在の走行速度及び操舵角が入力される。制御部13は、入力された走行速度及び操舵角と、記憶部14に記憶された第2特性値とに基づいて、現在の運動状態に適したダウンフォースを上記静電容量の減少量に換算した外力パラメータの目標値F0を決定する(ステップS1)。
図1及び図4に示すように、車両Aの走行状態が予め設定された所定値以上になると制御が開始され、制御部13には、車両Aに備えられる速度センサ及び操舵角センサ等の計測部A1から現在の走行速度及び操舵角が入力される。制御部13は、入力された走行速度及び操舵角と、記憶部14に記憶された第2特性値とに基づいて、現在の運動状態に適したダウンフォースを上記静電容量の減少量に換算した外力パラメータの目標値F0を決定する(ステップS1)。
次に、制御部13は、予め設定された印加電圧V0をDEA11に印加する(ステップS2)。これにより、DEA11が変形するとともに、その変形量に基づいて可動スポイラ12が変位する。そして、制御部13は、印加電圧V0にて印加した際のDEA11の静電容量を測定する。
次に、制御部13は、図3に示す第1特性値に基づいて、基準状態において印加電圧V0を印加した場合のDEA11の静電容量である基準値C0を求めるとともに、外力パラメータの測定値F1として、静電容量の基準値C0と静電容量の測定値C1との間の減少量(C0−C1)を演算する(ステップS3)。
次に、制御部13は、外力パラメータの測定値F1が目標値F0未満であるか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4において、測定値F1が目標値F0未満である場合(YES)には、DEA11への印加電圧を、現在の印加電圧に予め設定された所定量を加算した印加電圧Vupに上昇させる(ステップS5)。印加電圧を上昇させると、DEA11の変形量が増大し、可動スポイラ12は、ダウンフォースを大きくする方向へと変位する。
ステップS5の後は、ステップS3へと戻る。ステップS5の後のステップS3においては、制御部13は、第1特性値に基づいて、基準状態において印加電圧Vupを印加した場合のDEA11の静電容量である基準値C0を求める。そして、印加電圧Vupにて印加した際のDEA11の静電容量の測定値C1と基準値C0から外力パラメータの測定値F1(=C0−C1)を演算する。
また、ステップS4において、外力パラメータの測定値F1が目標値F0以上である場合(NO)には、制御部13は、測定値F1が目標値F0を超えるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6において、測定値F1が目標値F0を超える場合(YES)には、DEA11への印加電圧を、現在の印加電圧から予め設定された所定量を減算した印加電圧Vdownに降下させる(ステップS7)。印加電圧を降下させると、DEA11の変形量が減少し、可動スポイラ12は、ダウンフォースを小さくする方向へと変位する。
ステップS7の後は、ステップS3へと戻る。ステップS7の後のステップS3においては、制御部13は、第1特性値に基づいて、基準状態において印加電圧Vdownを印加した場合のDEA11の静電容量である基準値C0を求める。そして、印加電圧Vdownにて印加した際のDEA11の静電容量の測定値C1と基準値C0から外力パラメータの測定値F1(=C0−C1)を演算する。また、ステップS6において、外力パラメータの測定値F1が目標値F0を超えない場合(NO)、即ち測定値F1が目標値F0である場合には、制御部13は、DEA11への印加電圧を維持する。
そして、制御部13は、車両Aの走行速度が所定値以上である間、上記のフローを所定の周期で繰り返し実行して印加電圧を制御することにより、車両Aの運動状態に適したダウンフォース(外力)が得られる位置に可動スポイラ12を変位させる。なお、DEA11に電圧が印加されている状況においては、ステップS1,S2は省略され、ステップS3において現在の印加電圧を用いた外力パラメータの測定値F1の演算が実行される。ここで、ステップS5,S7からステップS1に戻してもよい。この場合でもステップS2は省略される。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)リアスポイラ装置10は、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)11と、DEA11により操作され、ダウンフォースが作用する可動スポイラ12と、DEA11に対する印加電圧を制御するとともに、DEA11の静電容量を測定する制御部13とを備える。制御部13は、印加電圧と測定されたDEA11の静電容量とに基づいて、可動スポイラ12を介して得られるダウンフォースに対応する外力パラメータを演算し、演算により得られた外力パラメータの測定値F1を目標値F0に近づけるように印加電圧を制御する。
(1)リアスポイラ装置10は、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)11と、DEA11により操作され、ダウンフォースが作用する可動スポイラ12と、DEA11に対する印加電圧を制御するとともに、DEA11の静電容量を測定する制御部13とを備える。制御部13は、印加電圧と測定されたDEA11の静電容量とに基づいて、可動スポイラ12を介して得られるダウンフォースに対応する外力パラメータを演算し、演算により得られた外力パラメータの測定値F1を目標値F0に近づけるように印加電圧を制御する。
上記構成においては、可動スポイラ12を操作するDEA11を、可動スポイラ12を介して得られるダウンフォースに対応する外力パラメータの検出部として用いている。そして、外力パラメータを目標値に近づける外力フィードバック制御によって、印加電圧を制御して可動スポイラ12を変位させている。
これにより、可動スポイラ12が置かれている環境状態(例えば、気流の風速や風向き)の変化に起因して、可動スポイラ12を介して得られるダウンフォースが変化したとしても、その変化を打ち消して目標とするダウンフォースが得られる状態に可動スポイラ12が変位する。したがって、可動スポイラ12を介して得られるダウンフォースに、環境状態の変化に起因した変動が生じることが抑制される。
そして、上記構成の場合には、環境状態の変化に起因した変動を抑制するために、気流の風速や風向き等の環境状態を示すパラメータを測定し、その測定結果を目標値の設定に反映させる必要がない。そのため、目標値の設定に用いる環境状態を示すパラメータの数、及び環境状態を測定する測定装置の数を減らすことができる。その結果、装置の小型化及び軽量化を図ることができる。
また、環境状態を示すパラメータを測定し、環境状態を考慮して可動スポイラ12を操作する構成とした場合には、測定対象外としたパラメータの影響が避けられないという問題がある。また、測定対象のパラメータについても、正確に測定すること自体が難しいという問題もある。一方、上記構成とした場合には、DEA11により検出される外力パラメータが、ダウンフォースに影響を与える環境状態を内在したものとなるため、上記のような問題は生じ難い。
(2)DEA11に対する印加電圧を維持することにより、可動スポイラ12の位置を固定している。
上記構成によれば、可動スポイラ12の位置を固定するためのロック機構等を設ける必要がない。また、原則的に、DEA11に対する印加電圧を維持すること自体には電力を要さないため、可動スポイラ12の位置を固定するための電力消費を小さくできる。
上記構成によれば、可動スポイラ12の位置を固定するためのロック機構等を設ける必要がない。また、原則的に、DEA11に対する印加電圧を維持すること自体には電力を要さないため、可動スポイラ12の位置を固定するための電力消費を小さくできる。
(3)制御部13は、印加電圧と、可動スポイラ12にダウンフォース(外力)が作用していない状態において上記印加電圧を印加した際の静電容量(基準値C0)と、測定された静電容量(測定値C1)とに基づいて外力パラメータの測定値F1を演算する。
上記構成によれば、DEA11の静電容量に基づいて、可動スポイラ12を介して得られるダウンフォースに対応する外力パラメータを容易に演算することができる。
(4)外力パラメータの目標値F0は、車両Aの運動状態(走行速度及び操舵角)に基づいて設定される。
(4)外力パラメータの目標値F0は、車両Aの運動状態(走行速度及び操舵角)に基づいて設定される。
上記構成によれば、車両Aの運動状態に適したダウンフォースが得られる状態に可動スポイラ12を変位させつつ、環境状態に起因して適切なダウンフォースが得られない場合には、外力フィードバック制御によって、適切なダウンフォースが得られる状態に可動スポイラ12を更に変位させることができる。
(5)制御対象となる外力が流体圧である。
制御対象となる外力が流体圧である場合には、DEA11を検出部として用いた外力フィードバック制御がより好適に機能する。
制御対象となる外力が流体圧である場合には、DEA11を検出部として用いた外力フィードバック制御がより好適に機能する。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・DEA11は、被操作物を変位させるものであってもよいし、被操作物を変形させるものであってもよい。
・DEA11は、被操作物を変位させるものであってもよいし、被操作物を変形させるものであってもよい。
・被操作物を介して得られる外力を、被操作物を変位させることによって制御する外力制御装置であれば、リアスポイラ装置10等の車両用のスポイラ装置以外の外力制御装置にも適用することができる。
例えば、車両に関して、ポリプロピレン等の弾性樹脂材等により形成された変形可能な外装部分(例えば、ノーズ部分、テール部分)を被操作物として、外装部分を操作することによって、車両の運動状態等に応じた適切な流体圧が得られるように車両の外形状を変化させる外力制御装置であってもよい。また、流体圧を外力として制御する外力制御装置としては、車両、飛行機、船等の移動体の空力機器、風車の羽根を被操作物として操作する外力制御装置、帆船の帆を被操作物として操作する外力制御装置が挙げられる。
更に、被操作物に作用する荷重を外力として制御する外力制御装置であってもよい。例えば、車両等の座席の座部を被操作物として、着座者の体重や体形等に応じて、座部に作用する荷重が座り心地が良いものとなるように座部を変位させる外力制御装置であってもよい。
・上記実施形態では、DEA11は、被操作物のリンク機構12bに接続されていたが、リンク機構12bを省略して、被操作物における外力が直接作用する部分(スポイラ本体12a)にDEA11を直接、接続してもよい。
・上記実施形態では、一つの被操作物に対して一つのDEA11が接続されていたが、一つの被操作物に対して、それぞれ独立した電圧が印加される複数のDEA11を接続してもよい。この場合には、被操作物をより複雑に変位させることができる。
・被操作物により得られる外力に対応する外力パラメータは、静電容量の基準値C0と測定値C1を変数として被操作物を介して得られる外力に対応するものであれば、静電容量の基準値C0と測定値C1との間の減少量(C0−C1)に限定されるものではない。例えば、静電容量の基準値C0と測定値C1と予め記憶されたマップや関係式とから外力F1そのもの値を演算し、演算した外力を用いて上記の外力フィードバック制御を実行してもよい。
・所定の目標値に対応する外力パラメータの目標値は、取付対象の運動状態を示すパラメータ及び被操作物が置かれている環境状態を示すパラメータの両方に基づいて設定してもよいし、環境状態を示すパラメータのみに基づいて設定してもよい。また、外力パラメータの目標値を印加電圧に応じて変化する値としてもよい。さらに、外力パラメータの目標値を、環境状態や運動状態によらない一定値(例えば、零や極小値)としてもよい。
・上記実施形態では、第1特性値及び第2特性値をマップとして記憶部14に保存していたが、第1特性値及び第2特性値は、近似式等の関係式であってもよい。また、この場合には、第1特性値及び第2特性値を記憶部14に保存する構成に代えて、第1特性値及び第2特性値の関係式に対応する演算回路を設けてもよい。
・第2特性値の設定に用いられる基準状態は、外力が生じていないと仮定できる状態に限定されるものではなく、制御対象となる外力の種類や取付対象等に応じて適宜、変更することができる。
・外力パラメータの測定値を目標値に近づけるために、印加電圧を上昇させるか、降下させるかは、DEA11及び被操作物の配置や構成(例えば、リンク機構における運動方向の変換の有無)に応じて適宜、設定される。また、これまでの履歴を参照して印加電圧を上昇させるか、降下させるかを設定してもよい。例えば、前回の電圧上昇により外力パラメータの測定値と目標値との差が前々回の差よりも大きくなった場合には、今回は電圧降下させるように制御する。この場合には、DEA11及び被操作物の配置や構成からでは、外力パラメータの測定値を目標値に近づけるために印加電圧を上昇させるか、降下させるかが不明であっても、印加電圧を適切に変化させることができる。
・外力制御装置は、取付対象の運動状態を示すパラメータや、被操作物が置かれている環境状態を示すパラメータを計測する計測部を備えるものであってもよい。
A…車両(取付対象)、A1…計測部、10…リアスポイラ装置(外力制御装置)、11…誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)、12…可動スポイラ(被操作物)、12a…スポイラ本体、12b…リンク機構、13…制御部、14…記憶部、20…誘電部、21…正極電極、22…負極電極、23…絶縁層。
Claims (5)
- 誘電エラストマーアクチュエータと、
前記誘電エラストマーアクチュエータにより操作され、所定の外力が作用する被操作物と、
前記誘電エラストマーアクチュエータに対する印加電圧を制御するとともに、前記誘電エラストマーアクチュエータの静電容量を測定する制御部とを備え、
前記制御部は、印加電圧と、測定された前記静電容量とに基づいて前記被操作物を介して得られる前記外力を演算し、前記外力を所定の目標値に近づけるように印加電圧を制御することを特徴とする外力制御装置。 - 前記制御部は、印加電圧と、前記被操作物に前記外力が作用していない状態において前記印加電圧を印加した際の静電容量と、前記測定された静電容量とに基づいて前記被操作物を介して得られる前記外力を演算することを特徴とする請求項1に記載の外力制御装置。
- 前記目標値は、当該外力制御装置が取り付けられる取付対象の運動状態に基づいて設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の外力制御装置。
- 前記外力は、前記被操作物に作用する流体圧であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の外力制御装置。
- 前記被操作物は、移動体の空力機器、風車の羽根、又は帆船の帆であることを特徴とする請求項4に記載の外力制御装置。
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