JP6869011B2 - 監視装置、発電装置、監視方法、及び監視プログラム - Google Patents

監視装置、発電装置、監視方法、及び監視プログラム Download PDF

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Description

本発明は、監視装置、発電装置、監視方法、及び監視プログラムに関する。
特許文献1に開示されるように、発電機と通信可能に接続され、発電機の稼働状況を監視する監視装置が知られている。この監視装置は、発電機から稼働状況を表すデータを取得し、取得したデータを用いて、発電機に異常又は異常の予兆が発生したか否かの判定、及び発生した異常又は予兆の重大度の判定を行う。
特開2003−173206号公報
上記監視装置は、発電機の異常又は異常の予兆を検出したことを、事後的に報知するものである。従って、ユーザは、その報知後にしか対策をとることができない。発電機を異常又は異常の予兆が検出される状態にそもそも陥らせないためには、異常又は異常の予兆が検出される可能性をユーザが自ら把握する必要がある。
この点、上記監視装置のモニタには、発電機の温度、圧力、空燃比等の物理量が表示される。従って、専門知識をもつユーザであれば、それら物理量から異常又は異常の予兆が検出される可能性を事前に把握しうる。しかし、専門知識に乏しいユーザにとっては、それら物理量から異常又は異常の予兆が検出される可能性を把握することは難しい。
本発明の目的は、専門知識に乏しいユーザでも、非常用発電機の異常又は異常の予兆が検出される前に、その異常又は異常の予兆が検出される可能性を予め容易に把握できる技術を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の監視装置は、
燃料を消費することにより作動する原動機と、前記原動機によって駆動されることにより電力を生成する電力生成部と、前記原動機を制御する制御部とを有する非常用発電機の稼働状況を、商用電源に停電又は電力不足が生じたときに前記商用電源に代わって負荷に電力を供給するために前記非常用発電機が稼働する場合、及び保守のために前記非常用発電機が試験的に稼働する場合に、監視する監視装置であって、
前記非常用発電機から、前記非常用発電機の稼働状況と前記非常用発電機が置かれている環境とを表す監視用データを取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記監視用データに基づいて、前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定手段と、
前記取得手段によって取得された前記監視用データに基づいて、複数の評価観点の各々について前記非常用発電機の健全性を複数段階に評価する健全性評価手段であって、前記複数の評価観点には、前記原動機が前記燃料の消費を前回停止した時点からの経過時間である運転間隔に関わる評価観点が含まれており、前記運転間隔に関わる評価観点については前記運転間隔が短い程高く前記健全性を評価する健全性評価手段と、
前記非常用発電機が稼働される都度、前記異常判定手段によって前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生していないと判定される場合に、前記健全性評価手段の評価結果を前記評価観点別に報知する報知手段と、
を備える。
本発明によれば、異常判定手段によって非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生したと判定される前に、非常用発電機の健全性が複数段階に評価された結果がユーザに報知される。このため、専門知識に乏しいユーザでも、異常又は異常の予兆が検出される前の段階で、非常用発電機がどの程度健全であるかを容易に把握できるので、非常用発電機の健全性の変化によって、非常用発電機の異常又は異常の予兆が検出される可能性を予め容易に把握できる。
実施形態1に係る発電装置の構成を示す概念図 実施形態1に係る監視装置の構成を示すブロック図 実施形態1に係る監視装置の機能を示すブロック図 実施形態1に係る監視装置の表示部の表示を示す概念図 実施形態1に係る監視制御のフローチャート 実施形態2に係る発電装置の構成を示す概念図
以下、図面を参照し、上記監視装置を備えた発電装置の一実施形態を、監視対象の発電機が、非常時に発電を行う非常用発電機である場合を例に挙げて説明する。図中、同一又は対応する部分に同一の符号を付す。
[実施形態1]
図1に示すように、本実施形態に係る発電装置300は、非常時に発電を行う非常用発電機100と、非常用発電機100を遠隔から監視する監視装置200と、から構成される。非常用発電機100は、商用電源に停電又は電力不足が生じた場合に起動し、商用電源に代わって負荷LDに電力を供給する。負荷LDとは、例えば、ビル、工場、病院等に設置された電気機器を指す。監視装置200は、商用電源に停電若しくは電力不足が生じた場合、又は保守のために非常用発電機100が試験的に稼働する場合に、非常用発電機100の稼働状況を監視する。
非常用発電機100は、駆動されることにより電力を生成する電力生成部110と、電力生成部110を駆動する原動機120とを有する。原動機120は、燃料を燃焼させることにより作動し、運動エネルギを生成する。電力生成部110は、原動機120で生成された運動エネルギを、電磁誘導によって電力に変換する。電力生成部110で生成された電力が、上記負荷LDに供給される。
また、非常用発電機100は、この非常用発電機100における各種物理量を計測する計測器群130と、計測器群130の計測結果を用いて、電力生成部110及び原動機120を制御する制御部140とを有する。
計測器群130は、図3に示すように、電力生成部110及び原動機120を収容する収容室の室温を計測する室温計測器131と、その収容室の湿度を計測する湿度計測器132と、原動機120の排気ガスの温度を検出する排気温計測器133と、原動機120の回転数を検出する回転数計測器134と、原動機120の内部の潤滑油の温度を検出する油温計測器135と、原動機120の振動の振幅を計測する振動計測器136と、電力生成部110が出力した電圧及び電流を計測する電圧電流計測器137とを含む。以下、図1に戻って説明を続ける。
制御部140は、商用電源に停電若しくは電力不足が生じた場合、又は保守が行われる場合に、非常用発電機100を起動させるべき旨のトリガ信号を外部から与えられると、通信回線NEを通じて監視装置200に起動信号を出力すると共に、原動機120に始動指令を出力し、原動機120に始動を指示する。
また、制御部140は、原動機120の作動中は、電力生成部110から出力される電圧及び電流がそれぞれ目標値に収束するように、上記電圧電流計測器137の計測結果を用いて、電力生成部110及び原動機120を制御する。
また、制御部140は、商用電源が復帰した場合又は保守が終了した場合に、非常用発電機100に発電を停止させるべき旨のトリガ信号を外部から与えられると、原動機120に停止指令を出力し、原動機120に停止を指示する。
制御部140には、通信回線NEを介して、監視装置200が接続されている。通信回線NEには、Ethernet(登録商標)やRS485といった規格のものを使用できる。制御部140は、電力生成部110及び原動機120を制御する役割の他、非常用発電機100の稼働状況と、非常用発電機100が置かれている環境とを表す監視用データODを、通信回線NEを通じて、監視装置200に出力する役割も担う。
監視用データODは、計測器群130で計測された各種物理量を表すデータと、制御部140の制御動作を表すデータとを含む。具体的には、図3に示すように、監視用データODは、計測器131〜137の各々の計測結果を表すデータと、制御部140が原動機120に上記始動指令を出力したタイミングで送信される始動指令データSDと、制御部140が原動機120に上記停止指令を出力したタイミングで送信される停止指令データRDとを含む。以下、図1に戻って説明を続ける。
監視装置200は、監視用データODを用いて、非常用発電機100を監視する。非常用発電機100は、緊急時に送電する必要があるため、常時健全であることが理想的である。このため、非常用発電機100を、異常又は異常の予兆が検出される状況にそもそも陥らせることなく、非常用発電機100の保守を行うことが望まれる。
そこで、監視装置200は、早め早めの保守をユーザに促すべく、非常用発電機100が異常又は異常の予兆が検出される状態に陥る前に、異常又は予兆が検出される可能性を予め容易にユーザに気付かせることができる監視制御を行う構成を最大の特徴としている。以下、図2を参照し、監視装置200の構成について具体的に説明する。
図2に示すように、監視装置200は、通信回線NEを通じて上記制御部140から監視用データODを取得する取得手段としての通信I/F(InterFace)210と、取得された監視用データODを用いて、非常用発電機100の健全性を監視する監視制御を行うCPU(Central Processing Unit)270と、CPU270のメインメモリとしてのRAM(Random Access Memory)220と、不揮発性の記憶媒体で構成された記憶部250と、CPU270による上記監視制御の結果をユーザに報知する報知手段としての表示部230と、表示部230上のタッチスクリーン、キーボード、及びマウスで構成された入力部240と、が内部バス260で接続された構成を有する。
記憶部250は、非常用発電機100の健全性を採点したり、異常又は異常の予兆の有無を判定したりする監視制御の手順を記述した監視プログラム251と、異常又は異常の予兆の有無の判定及び健全性の採点に必要な各種基準値を表す基準値データ252と、採点の評価観点別に、その評価観点の重要度を表す重み係数データ253と、過去の採点結果及び過去の監視用データODよりなる過去データ254とを記憶している。
基準値データ252は、非常用発電機100を導入した当時の監視用データODに基づいて、予め作成される。これにより、導入当時の非常用発電機100の健全性を基準とする、現在の非常用発電機100の健全性の評価が可能となる。但し、基準値データ252は、必要に応じて事後的に編集することもできる。
上述した採点の上記評価観点とは、具体的には、非常用発電機100が置かれている運転環境、発電を開始する際の非常用発電機100の始動動作、発電を停止する際の非常用発電機100の停止動作、及び発電中の非常用発電機100の発電動作を指す。
そして、重み係数データ253は、図3に示すように、上記運転環境の重要度を表す重み係数253a、上記始動動作の重要度を表す重み係数253b、上記停止動作の重要度を表す重み係数253c、及び上記発電動作の重要度を表す重み係数253dを含む。重み係数253a〜253dの各々は、0を超え、1以下の実数である。重み係数253a〜253dの各々は、その値が小さい程、評価観点の重要度が高いことを表す。
ユーザは、それら重み係数253a〜253dを、重み設定手段としての入力部240を用いて設定でき、かつ一旦設定した重み係数253a〜253dを、入力部240を用いて変更できる。
CPU270は、監視プログラム251を実行することにより、図3に示す各部として機能する。以下、図3を参照し、CPU270よって実現される監視装置200の機能について説明する。
図3に示すように、監視装置200は、非常用発電機100が起動したか否かを判定する起動判定部400としての機能を有する。非常用発電機100の制御部140は、商用電源に停電若しくは電力不足が生じた場合、又は保守が行われる場合に、非常用発電機100を起動させることを表す起動信号SSを、監視装置200に出力する。起動判定部400は、起動信号SSによって、非常用発電機100が起動したことを検知する。
また、監視装置200は、起動判定部400によって非常用発電機100が起動したと判定された場合に作動するものとして、(a)非常用発電機100が置かれている環境を監視する運転環境監視部410、(b)非常用発電機100の始動時の動作を監視する始動動作監視部420、(c)非常用発電機100の停止時の動作を監視する停止動作監視部430、(d)非常用発電機100の発電中の動作を監視する発電動作監視部440としての機能を有する。また、監視装置200は、上記各監視部410〜440の監視結果に基づいて、表示部230を制御する表示制御部450としての機能も有する。以下、上記各部について詳細に説明する。
(a)運転環境監視部410について
運転環境監視部410は、監視用データODのうち、始動指令データSD、室温計測器131の計測結果、及び湿度計測器132の計測結果を用いて、非常用発電機100が置かれている環境の観点から、非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定部411と、同環境の観点から、非常用発電機100の健全性を複数段階に評価する健全性評価手段としての採点部412とを有する。以下、具体的に説明する。
(a1)非常用発電機100において、原動機120は、前回燃料の消費を終えた時点からの経過時間(以下、運転間隔という。)が長すぎると、潤滑油が細部に行き渡っていない状態となり、焼き付きを起こしやすい。従って、運転間隔は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。即ち、運転間隔が長い程、非常用発電機100は健全性の低い状態にある。そこで、運転環境監視部410は、始動指令データSDで特定される今回の始動指示時点と、記憶部250に蓄積された過去データ254で特定される前回の停止指示時点との時間差によって、運転間隔を近似的に求める運転間隔算出部413を有する。
異常判定部411は、運転間隔算出部413で算出された運転間隔が1か月超か否かを判定する。なお、この1か月という数値は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部411は、運転間隔が1か月超であれば、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(a2)また、非常用発電機100において、原動機120を収容する収容室の室温が高すぎると、給換気設備の異常が疑われる。一方、収容室の室温が低すぎると、原動機120の燃料の硬化や過冷却による原動機120へのストレスが懸念される。このため、収容室の室温は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、異常判定部411は、室温計測器131の計測結果が、設計温度の範囲内であるか否かの判定も行う。なお、この設計温度の範囲は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部411は、室温計測器131の計測結果が、設計温度の範囲外である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(a3)また、上記収容室の湿度が高すぎると、各種部材の絶縁性能を低下させ、絶縁破壊による故障が生じやすい。このため、収容室の湿度は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、異常判定部411は、湿度計測器132の計測結果が、設計湿度未満であるか否かの判定も行う。なお、この設定湿度は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部411は、湿度計測器132の計測結果が、設定湿度以上である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(a4)一方、異常判定部411の上記各判定で警報信号が出力されない場合は、採点部412による健全性の採点に移行する。採点部412は、まず、運転間隔算出部413で算出された運転間隔が短い程高く、かつ室温計測器131で計測された収容室の室温の、理想値との差が小さい程高く、かつ湿度計測器132で計測された湿度が低い程高く、健全性を採点する。なお、上記室温の理想値は、図2に示す基準値データ252に含まれる。
次に、採点部412は、その採点結果に、重み係数253aをかけ算する。そして、採点部412は、重み係数253aをかけ算した点数を、表示制御部450に出力する。表示制御部450は、その点数を表示部230に表示させる。
(b)始動動作監視部420について
始動動作監視部420は、監視用データODのうち、排気温計測器133及び回転数計測器134の計測結果と始動指令データSDを用いて、非常用発電機100の始動動作の観点から、非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定部421と、同始動動作の観点から、非常用発電機100の健全性を複数段階に評価する健全性評価手段としての採点部422とを有する。以下、具体的に説明する。
(b1)非常用発電機100において、原動機120の始動時の排気ガスの温度が低すぎると、原動機120で不完全燃焼が生じている可能性が高く、同排気ガスの温度が高すぎると、原動機120で過剰な燃焼が生じている可能性がある。このため、原動機120の始動時の排気ガスの温度は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、異常判定部421は、排気温計測器133の計測結果が、設計温度の範囲内であるか否かを判定する。なお、この設計温度の範囲は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部421は、排気温計測器133の計測結果が、設計温度の範囲外である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(b2)また、非常用発電機100において、原動機120が始動指令を受けた時点から、原動機120の回転数が、予め定められた始動完了値に到達するまでの時間(以下、始動時間という。)が短すぎると、原動機120への過度なスタータ電流や燃料供給が懸念される。一方、始動時間が長すぎると、各種部材の劣化や原動機120の回転機構への異物の噛み込みが懸念され、消防法で決められた40秒以内の送電を達成できない可能性もある。このため、始動時間は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、始動動作監視部420は、始動指令データSDで特定される、原動機120に始動指令が発せられた時点と、回転数計測器134の計測結果で特定される、原動機120の回転数が始動完了値に到達した時点との時間差によって、始動時間を求める始動時間算出部423を有する。
異常判定部421は、始動時間算出部423で算出された始動時間が、設計範囲内であるか否かを判定する。なお、この始動時間の設計範囲は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部421は、始動時間が設計範囲外である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(b3)一方、異常判定部421の上記各判定で警報信号が出力されない場合は、採点部422による健全性の採点に移行する。採点部422は、まず、排気温計測器133で計測された排気ガスの温度の理想値との差が小さい程高く、かつ始動時間の理想値との差が小さい程高く、健全性を採点する。なお、上記排気ガスの温度の理想値及び上記始動時間の理想値は、図2に示す基準値データ252に含まれる。
次に、採点部422は、その採点結果に、重み係数253bをかけ算する。そして、採点部422は、重み係数253bをかけ算した点数を、表示制御部450に出力する。表示制御部450は、その点数を表示部230に表示させる。
(c)停止動作監視部430について
停止動作監視部430は、監視用データODのうち、回転数計測器134の計測結果、及び停止指令データRDを用いて、非常用発電機100の停止動作の観点から、非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定部431と、同停止動作の観点から、非常用発電機100の健全性を複数段階に評価する健全性評価手段としての採点部432とを有する。以下、具体的に説明する。
(c1)非常用発電機100において、原動機120が停止指令を受けた時点から、原動機120の回転数が、予め定められた停止完了値まで低下するのに要する時間(以下、停止時間という。)が短すぎると、原動機120の回転機構への異物の噛み込みや部材同士の摩擦が生じている可能性がある。一方、停止時間が長すぎると、原動機120の構成部品の劣化や制御部140による制御に異常が生じている可能性がある。このため、停止時間は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、停止動作監視部430は、停止指令データRDで特定される、原動機120に停止指令が発せられた時点と、回転数計測器134の計測結果で特定される、原動機120の回転数が停止完了値まで低下した時点との時間差によって、停止時間を求める停止時間算出部433を有する。
異常判定部431は、停止時間算出部433で算出された停止時間が、設計範囲内であるか否かを判定する。なお、この停止時間の設計範囲は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部431は、停止時間が設計範囲外である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(c2)一方、異常判定部431の上記各判定で警報信号が出力されない場合は、採点部432による健全性の採点に移行する。採点部432は、まず、停止時間の理想値との差が小さい程高く、健全性を採点する。なお、上記停止時間の理想値は、図2に示す基準値データ252に含まれる。
次に、採点部432は、その採点結果に、重み係数253cをかけ算する。そして、採点部432は、重み係数253cをかけ算した点数を、表示制御部450に出力する。表示制御部450は、その点数を表示部230に表示させる。
(d)発電動作監視部440について
発電動作監視部440は、監視用データODのうち、油温計測器135の計測結果、振動計測器136の計測結果、及び電流電圧計測器137の計測結果を用いて、非常用発電機100の発電動作の観点から、非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定部441と、同発電動作の観点から、非常用発電機100の健全性を複数段階に評価する健全性評価手段としての採点部442とを有する。以下、具体的に説明する。
(d1)原動機120内の潤滑油の温度が高すぎると、原動機120を冷却する冷却系統の異常が懸念される。このため、潤滑油の温度は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、異常判定部441は、油温計測器135で計測された潤滑油の温度が、設計温度未満であるか否かを判定する。なお、この設計温度は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部441は、潤滑油の温度が設計温度以上である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(d2)また、非常用発電機100の振動が大きすぎる場合は、原動機120内で異常な圧力が発生していたり、原動機120又は電力生成部110の構成部品が欠損していたりすることが懸念される。このため、非常用発電機100の振動の振幅は、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、異常判定部441は、振動計測器136で計測された振動の振幅が設計値未満であるか否かの判定も行う。なお、この振幅の設定値は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部441は、振動の振幅が設定値以上である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(d3)また、電力生成部110から負荷LDに出力される電力が過度にふらつく場合は、電力生成部110又は制御部140の故障が懸念される。このため、電力生成部110から出力される電力のふらつきは、非常用発電機100の健全性を評価する指標となる。
そこで、異常判定部441は、電流電圧計測器137の計測結果を用いて、電力生成部110から負荷LDに出力される電流のふらつきを表す電流差分値が設定値未満であるか否か、及び電力生成部110から負荷LDに出力される電圧のふらつきを表す電圧差分値が設定値未満であるか否かの判定も行う。なお、電流差分値及び電圧差分値の設定値は、図2に示す基準値データ252に含まれる。異常判定部441は、電流差分値が設定値以上である場合、又は電圧差分値が設定値以上である場合は、異常の予兆が生じたものとして、表示制御部450に警報信号を出力する。表示制御部450は、異常の予兆が生じた旨を表示部230に表示させる。
(d4)一方、異常判定部441の上記各判定で警報信号が出力されない場合は、採点部442による健全性の採点に移行する。採点部442は、まず、油温計測器135で計測された潤滑油の温度が低い程高く、かつ振動計測器136で計測された振動の振幅が小さい程高く、かつ負荷LDに出力される電力のふらつきを表す上記電流差分値及び電圧差分値が小さい程高く、健全性を採点する。
次に、採点部442は、その採点結果に、重み係数253dをかけ算する。そして、採点部442は、重み係数253dをかけ算した点数を、表示制御部450に出力する。表示制御部450は、その点数を表示部230に表示させる。
また、表示制御部450は、採点部412から出力される、重み係数253aが掛け算された点数、採点部422から出力される、重み係数253bが掛け算された点数、採点部432から出力される、重み係数253cが掛け算された点数、及び採点部442から出力される、重み係数253dが掛け算された点数を足し算し、その足し算した結果を、表示部230に表示させる制御も行う。
以下、図4を参照し、上記採点部412、422、432、及び442の採点結果の、表示部230への表示態様について具体的に説明する。
図4に示すように、表示部230には、“今回得点内訳”の欄に、上記採点部412、422、432、及び442で採点された点数が、運転環境、始動動作、発電動作、及び停止動作の計4つの評価観点別に表示される。各々の評価観点への点数配分は25点である。即ち、上記採点部412、422、432、及び442の各々は、非常用発電機100の健全性を25段階に評価し、25点満点中の何点であるかを採点する。
また、表示部230には、“今回得点”の欄に、すべての評価観点について採点結果を足し算した結果が表示される。各評価観点への点数配分は25点であるため、“今回得点”の欄には、非常用発電機100の健全性が、100点満点中の何点であるかが表示される。
このように、100点満点中の点数が表示されるため、専門知識に乏しいユーザでも、非常用発電機100の健全性を直感的に把握できる。また、その点数の内訳が評価観点別に表示されるため、専門知識に乏しいユーザでも、非常用発電機100の健全性を評価観点毎に容易に把握できる。
また、表示部230には、“前回得点”の欄に、前回の合計点数も表示される。このため、専門知識に乏しいユーザでも、点数の変化によって、異常又は異常の予兆が発生する前に、異常又は異常の予兆が発生する可能性を予め容易に把握できる。また、“前回得点内訳”の欄には、上記4つの評価観点についての、前回の採点結果も表示される。このため、専門知識に乏しいユーザでも、どのような評価観点から異常又は異常の予兆が発生する可能性があるのかも容易に把握できる。
この他、“始動日時”の欄に、非常用発電機100を今回始動させた日時が表示され、“停止日時”の欄に、非常用発電機100を今回停止させた日時が表示される。以上説明した図4に示す表示態様は、表示制御部450が表示部230を制御することで実現される。
次に、図5を参照し、監視装置200が行う監視制御の手順を説明する。なお、上述したように監視装置200は、非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生する前に、健全性の採点結果を提示する動作に特に特徴を有する。そこで、図5では、理解を容易にするために、上記異常判定部411、421、431、及び441が警報信号を出力した場合の処理は図示省略している。
図5に示すように、監視装置200において、起動判定部400が非常用発電機100から起動信号SSを受信し、非常用発電機100が起動したと判定した場合(ステップS11;YES)、非常用発電機100からの監視用データODの取得が始まる。なお、非常用発電機100が起動される場合とは、商用電源に停電若しくは電力不足が生じた場合、又は非常用発電機100の保守が行われる場合を指す。
まず、監視装置200において、表示制御部450は、記憶部250から過去データ254のうちの前回の採点結果を取得し、表示部230に表示させる(ステップS12)。これにより、表示部230には、図4に示した“前回得点内訳”の欄に、評価観点別に過去の点数が表示される。また、表示制御部450は、図4に示す“始動日時”の欄に、監視用データODに含まれる始動指令データSDで特定される今回の始動日時を表示させる。
次に、運転環境監視部410において、異常判定部411が警報信号を出力しない場合に、採点部412が、運転間隔算出部413で算出された上記運転間隔と、室温計測器131で計測された収容室の室温と、湿度計測器132で計測された収容室の湿度と、重み係数253aとを用いて、非常用発電機100の運転環境の健全性を採点する(ステップS13)。表示制御部450は、採点部412の採点結果を表示部450に表示させる。
具体的には、図4に示す“今回得点内訳”の“運転環境”の欄に、採点部412の採点結果が表示される。これにより、ユーザは、運転環境に対する今回の採点結果の、前回の採点結果からの変化によって、非常用発電機100の運転環境に関して、異常又は異常の予兆が発生する可能性を容易に判断できる。ユーザは、運転環境に対する点数の低下によって、運転環境の健全性の低下を確認した場合、原動機100に潤滑油を補給したり、原動機100を収容する収容室の湿度を低下させたり、収容室の室温を適正化させたり、収容室の給換気設備を保守したりする対策をとることができる。
次に、非常用発電機100において、原動機120の回転数が始動完了値に達することにより、原動機120の始動が完了すると(ステップS14;YES)、始動動作監視部420において、異常判定部421が警報信号を出力しない場合に、採点部422が、始動時間算出423で算出された始動時間と、排気温計測器133で計測された、原動機120の始動時の排気ガスの温度と、重み係数253bとを用いて、非常用発電機100の始動動作の健全性を採点する(ステップS15)。表示制御部450は、採点部422の採点結果を表示部230に表示させる。
具体的には、図4に示す“今回得点内訳”の“始動動作”の欄に、採点部422の採点結果が表示される。これにより、ユーザは、始動動作に対する今回の採点結果の、前回の採点結果からの変化によって、非常用発電機100の始動動作に関して、異常又は異常の予兆が発生する可能性を容易に判断できる。ユーザは、始動動作に対する点数の低下によって、始動動作の健全性の低下を確認した場合、原動機120の、点火機構や燃料噴射機構といった部分の部品を交換する対策をとることができる。
次に、発電動作監視部440において、異常判定部441が警報信号を出力しない場合に、採点部442が、油温計測器135で計測された原動機120の潤滑油の温度と、振動計測器136で計測された原動機120の振動の振幅と、電圧電流計測器137の計測結果の差分によって特定される、電力生成部110が出力する電流値及び電圧値のふらつき具合と、重み係数253dとを用いて、非常用発電機100の発電動作の健全性を採点する(ステップS16)。表示制御部450は、採点部442の採点結果を表示部230に表示させる。
具体的には、図4に示す“今回得点内訳”の“発電動作”の欄に、採点部442の採点結果が表示される。これにより、ユーザは、発電動作に対する今回の採点結果の、前回の採点結果からの変化によって、非常用発電機100の発電動作に関して、異常又は異常の予兆が発生する可能性を容易に判断できる。ユーザは、発電動作に対する点数の低下によって、発電動作の健全性の低下を確認した場合、原動機120の潤滑油を冷却する冷却機構や原動機120の組み付け状況を点検したり、電力生成部110を点検したりする対策をとることができる。
次に、非常用発電機100の運転が継続される場合(ステップS17;NO)、再びステップS16に戻る。このようにして、非常用発電機100の運転中は、発電動作の健全性の採点結果が随時更新され、常に新しい採点結果が表示部230に表示される。
次に、非常用発電機100の運転を停止する場合(ステップS17;YES)、つまり、監視装置200が、非常用発電機100から、原動機120に停止指令が出力されたことを表す停止指令データRDを取得した場合、原動機120の回転数が停止完了値に達するまで待つ。
原動機120の回転数が停止完了値に達することにより、原動機120の停止が完了すると(ステップS18;YES)、停止動作監視部430において、異常判定部431が警報信号を出力しない場合に、採点部432が、停止時間算出部433で算出された停止時間と、重み係数253cとを用いて、非常用発電機100の停止動作の健全性を採点する(ステップS19)。表示制御部450は、採点部432の採点結果を表示部230に表示させる。
具体的には、図4に示す“今回得点内訳”の“停止動作”の欄に、採点部432の採点結果が表示される。これにより、ユーザは、停止動作に対する今回の採点結果の、前回の採点結果からの変化によって、非常用発電機100の停止動作に関して、異常又は異常の予兆が発生する可能性を容易に判断できる。ユーザは、停止動作に対する点数の低下によって、停止動作の健全性の低下を確認した場合、原動機120の回転機構の部品を交換するといった対策をとることができる。
以上で、監視制御を終える。以上のように、非常用発電機100の運転の都度、健全性が採点される。また、非常用発電機100の運転中も、随時採点結果が更新される。
以上説明した実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)異常判定部411、421、431、及び441によって非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生したと判定される前に、非常用発電機100の健全性が100段階に評価された結果を表す点数が、監視装置200の表示部230に表示される。このため、専門知識に乏しいユーザでも、異常判定部411、421、431、及び441によって異常又は異常の予兆が検出される前の段階で、表示部230の表示によって、非常用発電機100がどの程度健全であるかを容易に把握でき、非常用発電機100の運転の都度示される点数の変化によって、非常用発電機100の異常又は異常の予兆が検出される可能性を予め容易に把握できる。
具体例を挙げて説明する。原動機120の始動時間の許容範囲が20秒以上40秒以下であるとする。前回の始動時間が30秒であったのに対し、今回の始動時間が35秒である場合、始動時間が延びたことは非常用発電機100の健全性の低下を示唆するにも関わらず、30秒も35秒も上記許容範囲内であるため、異常判定部421は異常の予兆を検出しない。つまり、異常判定部421は警報信号を出力しない。従って、採点部422を備えない従来は、ユーザは、この健全性の低下に気付き難い。これに対し、本実施形態では、始動時間の理想値が30秒であるとすると、採点部422は、前回よりも今回の方が低い採点結果を示す。従って、専門知識に乏しいユーザでも、非常用発電機100の健全性が低下したことに容易に気付ける。
ユーザは、非常用発電機100の健全性が低下したことに気付いた場合、即ち非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生する可能性があると判断した場合、保守の専門家に点検を依頼したり、自ら点検や部品交換を行うといった対策をとることができる。このようにして、異常又は異常の予兆が発生する前に、非常用発電機100の保守を行うことで、非常用発電機100が異常又は異常の予兆が生じた状況に陥ることを抑制でき、非常用発電機100が重大な故障に至ることを未然に防止できる。
なお、採点部412、422、432、及び442を備えない場合は、非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生してはじめて、異常判定部411、421、431、又は441が警報信号を出力した旨が表示部230に表示される。このため、ユーザは直ちに保守を行う必要がある。これに対し、本実施形態では、採点部412、422、432、又は442の採点結果によって、非常用発電機100の健全性の低下にユーザが気付いたときは、まだ異常又は異常の予兆が発生している訳ではないから、余裕をもって保守を行える。早めに保守に着手することで、交換する部品の調達を、余裕をもって行える。
(2)非常用発電機100の健全性を表す100点満点の点数の内訳として、採点部412、422、432、及び442の各々が、非常用発電機100の健全性を25段階に評価した結果が、運転環境、始動動作、停止動作、及び発電動作の4つの評価観点別に、表示部230に表示される。このため、専門知識に乏しいユーザでも、非常用発電機100の、どの部分の健全性が低下したのかを容易に把握できる。
(3)非常用発電機100の健全性の採点結果は、商用電源に停電又は電力不足が生じた場合だけでなく、保守のために試験的に非常用発電機100を運転する保守運転の場合も提示される。保守運転の都度、採点結果を提示することは、保守運転に対する親しみを助長させ、ユーザに保守運転を促し、保守運転の頻度を高める効果が期待される。
(4)採点の評価観点毎に、その評価観点の重要度を表す重み係数253a〜253dが設定されているので、重み係数253a〜253dのうち、重要視する評価観点に対応するものを小さく設定することで、その評価観点に対する採点を厳格化できる。この結果、非常用発電機100の機種や設置状況又はユーザの意向に応じて、適切な採点結果を提示できる。なお、一旦設定された重み係数253a〜253dは、非常用発電機100の設置状況の変化やユーザの意向の変化に応じて、入力部240で柔軟に調整できる。
[実施形態2]
上記実施形態では、監視装置200が、通信回線NEを介して、非常用発電機100と接続されていたが、非常用発電機100を遠隔から監視する構成としたが、通信回線NEを介さずに、発電装置300が監視装置200の機能を内蔵していてもよい。以下、その具体例を説明する。
図6に示すように、本実施形態に係る発電装置300’においては、非常用発電機100の制御部140と、監視装置200’とが内部バス260で接続されている。本実施形態の監視装置200’は、図2に示す通信I/F210に代えて、制御部140から監視用データODを取得する取得手段としての接続I/Fを備える。これ以外の構成は、実施形態1と同じであるため説明を省略する。
本実施形態によれば、実施形態1の効果に加えて、ユーザが、非常用発電機100の設置場所で非常用発電機100の健全性の確認を行えるといった効果を奏する。
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明はこれに限られず、以下に述べる変形も可能である。
上記各実施形態では、異常判定部411、421、431、及び441が警報信号を出力しない場合にのみ、即ち、非常用発電機100に異常又は異常の予兆が発生していないと判定される場合にのみ、表示部230に採点結果が表示されることとしたが、異常判定部411、421、431、及び441が警報信号を出力する場合にも、異常又は異常の予兆が発生した旨と併せて、採点結果を表示部230に表示してもよい。
上記実施形態では、採点部412、422、432、及び442による健全性の採点に先だって、異常判定部411、421、431、及び441による判定(以下、異常予兆判定という。)が行われることとしたが、健全性の採点と異常予兆判定とを同時並行して行ってもよいし、まず健全性の採点を行った後に異常予兆判定を行ってもよい。後者の場合は、健全性の採点結果に基づいて異常予兆判定を行ってもよい。
上記実施形態では、非常用発電機100の稼働状況と非常用発電機100が置かれている環境とを表す監視用データODを用いて、運転環境、始動動作、停止動作、及び発電動作の4つの評価観点から非常用発電機100の健全性を採点した。これら以外の評価観点について採点を行ってもよいし、これらのうちの一部の評価観点についてのみ採点を行ってもよい。運転環境のみを採点する場合、監視用データODは、非常発電機100が置かれている環境を表すデータのみで構成されていてもよい。始動動作、停止動作、又は発電動作のみを採点する場合、監視用データODは、非常用発電機100の稼働状況を表すデータのみで構成されていてもよい。
上記実施形態では、非常用発電機100の健全性を100段階に評価したが、評価する段階の数は特に限定されない。例えば、10段階に評価したり、3段階に評価したりしてもよい。また、上記実施形態では、複数段階に評価した結果を、点数として表示したが、評価結果が判別可能な形態であれば、点数に代えて、文字、図形、記号、若しくは色彩、又はこれらの組み合わせによって表示してもよい。また、スピーカを用いて、音として評価結果を出力してもよい。評価結果は、判別可能な形態でユーザに報知されればよい。
上記実施形態では、評価観点の重要度を表す重みを、重み係数253a〜253dとして指定したが、重みは、必ずしも数値で直接指定しなくてもよい。ユーザが入力部240を用いて、プルダウン形式で所望の重みを選択できるようにしてもよい。
非常用発電機100において、原動機120の種類は特に限定されない。原動機120は、ディーゼルエンジンであってもよいし、ガスタービンであってもよい。
監視プログラム251をコンピュータにインストールすることで、そのコンピュータを監視装置200として機能させることもできる。監視プログラム251の配布方法は任意であり、通信回線を介して配布してもよいし、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよい。
100…非常用発電機(発電機)、110…電力生成部、120…原動機、130…計測器群、131…室温計測器、132…湿度計測器、133…排気温計測器、134…回転数計測器、135…油温計測器、136…振動計測器、137…電圧電流計測器、140…制御部、200,200’…監視装置、210…通信I/F(取得手段)、220…RAM、230…表示部(報知手段)、240…入力部(重み設定手段)、250…記憶部(記憶手段)、251…監視プログラム、252…基準値データ、253…重み係数データ、253a,253b,253c,253d…重み係数(重み)、254…過去データ、260…内部バス、270…CPU、300,300’…発電装置、400…起動判定部、410…運転環境監視部、411,421,431,441…異常判定部(異常判定手段)、412,422,432,442…採点部(健全性評価手段)、413…運転間隔算出部、420…始動動作監視部、423…始動時間算出部、430…停止動作監視部、433…停止時間算出部、440…発電動作監視部、450…表示制御部、LD…負荷、NE…通信回線、OD…監視用データ、SS…起動信号、SD…始動指令データ、RD…停止指令データ。

Claims (8)

  1. 燃料を消費することにより作動する原動機と、前記原動機によって駆動されることにより電力を生成する電力生成部と、前記原動機を制御する制御部とを有する非常用発電機の稼働状況を、商用電源に停電又は電力不足が生じたときに前記商用電源に代わって負荷に電力を供給するために前記非常用発電機が稼働する場合、及び保守のために前記非常用発電機が試験的に稼働する場合に、監視する監視装置であって、
    前記非常用発電機から、前記非常用発電機の稼働状況と前記非常用発電機が置かれている環境とを表す監視用データを取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記監視用データに基づいて、前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定手段と、
    前記取得手段によって取得された前記監視用データに基づいて、複数の評価観点の各々について前記非常用発電機の健全性を複数段階に評価する健全性評価手段であって、前記複数の評価観点には、前記原動機が前記燃料の消費を前回停止した時点からの経過時間である運転間隔に関わる評価観点が含まれており、前記運転間隔に関わる評価観点については前記運転間隔が短い程高く前記健全性を評価する健全性評価手段と、
    前記非常用発電機が稼働される都度、前記異常判定手段によって前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生していないと判定される場合に、前記健全性評価手段の評価結果を前記評価観点別に報知する報知手段と、
    を備える監視装置。
  2. 前記複数の評価観点、発電を開始する際の前記非常用発電機の始動動作の評価観点、発電を停止する際の前記非常用発電機の停止動作の評価観点、及び発電中の前記非常用発電機の発電動作の評価観点がさらに含まれる
    請求項に記載の監視装置。
  3. 前記健全性評価手段が、前記複数の評価観点の各々について、前記非常用発電機の健全性を採点し、
    前記報知手段が、前記健全性評価手段によって採点された点数を、前記評価観点別に表示する、
    請求項1又は2に記載の監視装置。
  4. 予め前記評価観点毎に、その評価観点の重要度を表す重みを設定すると共に、一旦設定された前記重みを変更するための重み設定手段をさらに備え、
    前記健全性評価手段によって採点される点数が、前記重み設定手段で設定された前記重みに依存し、前記報知手段が、前記健全性評価手段によって採点された点数を、すべての前記評価観点について足し算した結果を表示する、
    請求項3に記載の監視装置。
  5. 前記健全性評価手段によって採点された点数を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から過去に採点された前記点数を取得し、前記健全性評価手段によって今回採点された点数と共に前記報知手段に表示させる表示制御手段と、
    をさらに備える、請求項3又は4に記載の監視装置。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の監視装置と、
    前記監視装置に前記監視用データを出力する前記非常用発電機と、
    を備える発電装置。
  7. 燃料を消費することにより作動する原動機と、前記原動機によって駆動されることにより電力を生成する電力生成部と、前記原動機を制御する制御部とを有する非常用発電機の稼働状況を、商用電源に停電又は電力不足が生じたときに前記商用電源に代わって負荷に電力を供給するために前記非常用発電機が稼働する場合、及び保守のために前記非常用発電機が試験的に稼働する場合に、監視する監視方法であって、
    前記非常用発電機から、前記非常用発電機の稼働状況と前記非常用発電機が置かれている環境とを表す監視用データを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得された前記監視用データに基づいて、前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得された前記監視用データに基づいて、複数の評価観点の各々について前記非常用発電機の健全性を複数段階に評価する健全性評価ステップであって、前記複数の評価観点には、前記原動機が前記燃料の消費を前回停止した時点からの経過時間である運転間隔に関わる評価観点が含まれており、前記運転間隔に関わる評価観点については前記運転間隔が短い程高く前記健全性を評価する健全性評価ステップと、
    前記非常用発電機が稼働される都度、前記異常判定ステップにおいて前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生していないと判定される場合に、前記健全性評価ステップでの評価結果を前記評価観点別に報知する報知ステップと、
    を含む監視方法。
  8. 燃料を消費することにより作動する原動機と、前記原動機によって駆動されることにより電力を生成する電力生成部と、前記原動機を制御する制御部とを有する非常用発電機の稼働状況を、商用電源に停電又は電力不足が生じたときに前記商用電源に代わって負荷に電力を供給するために前記非常用発電機が稼働する場合、及び保守のために前記非常用発電機が試験的に稼働する場合に、監視するコンピュータに、
    前記非常用発電機から、前記非常用発電機の稼働状況と前記非常用発電機が置かれている環境とを表す監視用データを取得する取得機能と、
    前記取得機能によって取得された前記監視用データに基づいて、前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生したか否かを判定する異常判定機能と、
    前記取得機能によって取得された前記監視用データに基づいて、複数の評価観点の各々について前記非常用発電機の健全性を複数段階に評価する健全性評価機能であって、前記複数の評価観点には、前記原動機が前記燃料の消費を前回停止した時点からの経過時間である運転間隔に関わる評価観点が含まれており、前記運転間隔に関わる評価観点については前記運転間隔が短い程高く前記健全性を評価する健全性評価機能と、
    前記非常用発電機が稼働される都度、前記異常判定機能によって前記非常用発電機に異常又は異常の予兆が発生していないと判定される場合に、前記健全性評価機能の評価結果を前記評価観点別に報知させる報知機能と、
    を実現させる監視プログラム。
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