JP6867898B2 - 最適航路探索方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、最適な航路を探索する最適航路探索方法及び装置に関する。
近年、造船海運業界において、ウェザールーティングと呼ばれる航路選定技術の重要性が高まってきている。ウェザールーティングは、現在及び将来の気象及び海象(以下、「海気象」と称する)の状況を示す海気象予測データから船舶が航海中に遭遇する海気象を予測し、その予測海気象中における船の速力性能や船体運動、燃料消費量などを考慮して、所与の複数の航路から最適な航路を選定する技術である。ここで、最適な航路とは、最安全航路、最短時間航路、最小燃料消費航路、最大経済性航路、及びそれらの組み合わせなどが提案されている。
ウェザールーティングでは、長期間の海気象予測データに基づいて、出発時刻から到着時刻までに船舶が遭遇する海気象を予測する。長期間の海気象予測データは、一般に、数値予報モデルの計算結果に基づいている。従って、航海前の最適航路の演算時に利用した海気象予測データと、その後に入手した海気象予測データとでは、同時刻に対する予報値が変化することもある。
そこで、特許文献1に記載された最適航路探索方法では、船舶に固有の個船性能データと長期の海気象状況を示す海気象予測データの予報値とに基づいて或海域の出発点から到着点までの最適航路を計算する際に、到着点に到達するまで一定時間経過毎に、演算上の船舶の位置において時間的及び空間的に変化する海気象予測データの予報値を用いるようにしている。
特開2008−145312号公報
長期の海気象予測データは、予報期間中の時間の経過に伴って予測精度が低下する。つまり、予測時(計算時)から一日先よりも二日先の予測精度は低く、二日先よりも数日先の予測精度は低い。しかしながら、特許文献1を含む従来の最適航路探索技術では、計算に使用する海気象予測データの予測精度が時間の経過に伴って低下することは考慮されていない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、時間の経過に伴って低下する海気象予測データの予測精度を考慮して、ウェザールーティングによって最適航路を探索する技術を提供することにある。
本発明の一態様に係る最適航路探索方法は、船舶に固有の個船性能データと海気象状況を示す海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する最適航路探索方法であって、
前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象を予測海気象とし、前記予報期間に含まれる将来の時刻の前記予測海気象に対して前記予報時からの時間に従って重みが小さくなるように重み付けし、
前記最適航路の探索に重み付けされた前記予測海気象を利用することを特徴としている。
また、本発明の一態様に係る最適航路探索装置は、
船舶に固有の個船性能データを記憶した記憶装置と、
海気象状況を示す海気象予測データを記憶した記憶装置と、
記海気象予測データと前記個船性能データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する航路計算装置とを備え
前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
前記航路計算装置は、前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象を予測海気象とし、前記予報期間に含まれる将来の時刻の前記予測海気象に対して前記予報時からの時間に従って重みが小さくなるように重み付けし、重み付けされた前記予測海気象を利用して前記最適航路を探索するように構成されていることを特徴としている。
上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置によれば、評価指標に、海気象予測データの予測精度が時間の経過に伴って低下すること、換言すれば、海気象予測データの不確かさが時間の経過に伴って増加することが反映される。よって、海気象予測データのうち不確かさの大きな部分が最適航路計算に与える影響を、不確かさの小さな部分が最適航路計算に与える影響よりも小さくすることができる。
上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置において、前記予報期間内に含まれる将来の時刻の前記予測海気象に対して当該予測海気象のうち平均海気象との差分に重み付けし、前記予報期間が経過したあとの前記予測海気象を平均海気象としてよい。
これにより、予想期間経過後の海気象を平均海気象と見做す場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置において、前記重みが、前記海気象予測データの予測確率と対応して変化してよい。
これにより、海気象予測データの不確かさをより正確に最適航路計算に反影させることができる。
本発明の一態様に係る最適航路探索方法は、船舶に固有の個船性能データと海気象状況を示す海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する最適航路探索方法であって、
前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
記評価指標が、前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象である予測海気象と、前記予報期間にわたって前記予報時からの時間に従って小さくなる重みとを制御変数として含む評価関数の出発時刻から到着時刻までの加算値又は積分値であることを特徴としている。
また、本発明の一態様に係る最適航路探索装置は、
船舶に固有の個船性能データを記憶した記憶装置と、
海気象状況を示す海気象予測データを記憶した記憶装置と、
前記個船性能データと前記海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する航路計算装置とを備え、
前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
前記評価指標が、前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象である予測海気象と、前記予報期間にわたって前記予報時からの時間に従って小さくなる重みとを制御変数として含む評価関数の出発時刻から到着時刻までの加算値又は積分値であることを特徴としている。
上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置によれば、評価指標に、海気象予測データの予測精度が時間の経過に伴って低下すること、換言すれば、海気象予測データの不確かさが時間の経過に伴って増加することが反映される。よって、海気象予測データのうち不確かさの大きな部分が最適航路計算に与える影響を、不確かさの小さな部分が最適航路計算に与える影響よりも小さくすることができる。
上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置において、前記重みが、前記海気象予測データの予測確率と対応して変化してよい。
これにより、海気象予測データの不確かさをより正確に最適航路計算に反影させることができる。
上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置において、前記重みが前記予測海気象中の評価値と平水中の評価値との差分に対して付けられていてよい。
これにより、予想期間経過後の海気象を平水中の海気象と見做して評価指標を算出する場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
或いは、上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置において、前記重みが前記予測海気象中の評価値と平均海気象中の評価値との差分に対して付けられていてよい
これにより、予想期間経過後の海気象を平均海気象と見做して評価指標を算出する場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
本発明によれば、時間の経過に伴って低下する海気象予測データの予測精度を考慮して、ウェザールーティングによって最適航路を探索する技術を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る適航路探索装置の全体的な構成を示すブロック図である。 図2(a)〜(g)は重み関数の例を示す図表である。 図3は評価値の経時変化を表す図表であり、図3(a)は重み付けされた評価値を表し、図3(b)は比較用の重み付けされていない評価値を表す。 図4は評価値の経時変化を表す図表であり、図4(a)は重み付けされた評価値を表し、図4(b)は比較用の重み付けされていない評価値を表す。 図5は、重み付けされた予想海気象の経時変化を表す図表である。 図6は、重み付けされた予想海気象の経時変化を表す図表である。
〔最適航路探索装置1の構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る最適航路探索装置1の全体的な構成を示すブロック図である。図1に示す最適航路探索装置1は、通信装置11、処理装置12、入力装置21、表示装置22、及び各種の記憶装置M1〜M4を備えている。各記憶装置M1〜M4は別々の記憶装置で構成されてもよいし、複数の記憶装置が1つの記憶装置で構成されていてもよい。
処理装置12は、CPU等の演算部と、ROM及びRAMなどの記憶部等を有するコンピュータであり、CPUが記憶部に予め記憶されている所定のプログラム(最適航路探索プログラム等)を実行することにより、最適航路探索装置1の各部の動作を制御する。この処理装置12は、CPUが最適航路探索プログラムを実行することにより、海気象予測データ取得部15、航路計算部16等として機能する。
入力装置21は、マウスやキーボードよって構成され、ユーザの操作による入力を受け付ける手段である。入力装置21は、ユーザの操作による入力情報を処理装置12へ出力する。
表示装置22は、液晶ディスプレイなどの表示装置で構成され、処理装置12から与えられる表示データに応じた情報を画面に表示する。
通信装置11は、ネットワーク7に接続されている。処理装置12は通信装置11を制御して、ネットワーク7を介して外部機関5のサーバ50から情報を取得し、記憶装置M1〜M3に記憶する。図1では1つの外部機関5が代表して図示されているが、処理装置12と通信可能に接続されている外部機関5のサーバ50は複数又は複数種類であってよい。
また、通信装置11は、船陸間通信システム9を介して船舶2に搭載された操船装置20と相互に通信可能である。処理装置12は通信装置11を制御して、船陸間通信システム9を介して船舶2の操船装置20へ最適航路に係る情報を送信し、また、実遭遇海気象などの情報を取得する。なお、本実施形態においては、最適航路探索装置1は陸上に設置されているが、船舶2に搭載されていてもよい。
記憶装置M1には、船舶2に固有の個船性能データが記憶されている。個船性能データは、例えば、船体性能モデルであってよい。船体性能モデルは、船体の平水中特性や、船体の波浪中応答特性(抵抗増加特性及び船体運動特性)を求める数値モデル又はシミュレーションモデルである。この船体性能モデルは、平水中の船体の性能に風,風浪,うねりなどの実海域における外乱の影響を加えた性能を備えている。
この船体性能モデルを用いて、処理装置12は、例えば、船体抵抗増加分布(シーマージン分布)を示す短期応答曲面、波浪荷重分布の短期応答曲面、及上下加速度分布を示す短期応答曲面などの実海域性能を求めることができる。なお、船体抵抗増加は、[入射波向き、波周期、波高、船速、排水量又は喫水、トリム、風向、風速、プロペラ回転数、船首方位]の関数であって、波浪荷重及び上下加速度は船体運動から求まる。
記憶装置M2には、海気象予測データが記憶されている。海気象予測データ取得部15は、1日に複数回(例えば、6回)更新される海気象予測データを取得して、記憶装置M2に記憶する。海気象予測データは、例えば、8〜10日先までの30分〜6時間間隔の気象予報及び海象予報を含んでいる。気象予報及び海象予報には、例えば、風速(平均風速)、風向(平均風向)、風波高(風波有義波高)、風波周期(風波平均波周期)、風波向(風波平均波向)、うねり波高(うねり有義波高)、うねり波周期(うねり平均波周期)、及び、うねり波向(うねり平均波向)、海流の流速、海流の向き、潮汐流の流速、潮汐流の向き、水温、気温、日射量の各項目が含まれる。このような海気象予測データは、例えば、8〜10日先までの6時間間隔の海気象の時空マップ、波高予測海域面上分布、及び、波高分布予測の時系列表として表わされていてよい。海気象の時空マップは、船舶が航行する海域がメッシュで細分化され、そのメッシュ上の各ポイントの海流の流速・向き、風波の波高・波向・波周期、うねりの波高・波向・波周期、風向・風速、潮汐の流速・向き、水温、気温、日射量などの情報が示されたものであってよい。
記憶装置M3には、記憶装置M1,M2に記憶されているデータ以外で、最適航路探索プログラムを実行する上で必要となるデータが記憶されている。そのデータには、例えば、航海周辺海図、航海周辺海域の潮流水温統計情報を格納した潮流水温統計データ、及び、航海周辺海域の水深情報などが含まれていてよい。
記憶装置M4には、最適航路探索プログラムを実行した際に作成されるデータ、即ち、最適航路などが記憶される。
〔計画航路探索処理の流れ〕
ここで、上記構成の最適航路探索装置1による計画航路探索処理の流れを説明する。最適航路探索装置1の処理装置12は、まず、出発点X0(出発港)、到着点Xf(到着港)、出発時刻T0、到着時刻Tf、安全運航を考慮した制約条件、最適航路計算の種類、及び、本船計画航路などの選定条件を取得する。安全運航を考慮した制約条件には、遭遇波高の上限値、船体運動の上限値などが含まれる。最適航路計算の種類は、例えば、等時間曲線法,ダイナミック・プログラミング,Dijkstra法,変分法などの公知の最適経路問題の解法から選択される。これらの選定条件は、ユーザの入力装置21の操作によって入力されてもよいし、処理装置12が予め記憶装置M3に記憶された情報から読み出してもよい。
処理装置12の航路計算部16は、取得した選定条件、記憶装置M1〜M3から読み出した海気象予測データ、及び、船体性能モデルなどの情報に基づいて、ウェザールーティングの技術を利用して最適航路を探索する。処理装置12は、探索した最適航路を記憶装置M4に格納する。このように探索された最適航路は、1日数回若しくは船舶2に搭載された操船装置20からの要求に応じて、最適航路探索装置1から操船装置20へネットワーク7又は船陸間通信システム9を介して配信される。
上記において「最適航路」とは、出発点X0(出発港)から到着点Xf(到着港)までを航海するような航海単位の最適な航路をいう。但し、リルーティングの場合の最適航路は、或時刻の船位を出発点とした到着点Xfまでの最適な航路を指す。そして、「最適」な航路とは、所定の評価指標を最適とする航路であって、最安全航路、最短時間航路、最小燃料消費航路、最大経済性航路などの種類が提案されている。ここで説明する最適航路は、到着点Xfに到着時刻Tfに到着し、後述する所定の評価指標Fを最適な値(即ち、最小の値)とする最小燃料消費航路であるが、最適航路の種類はこれに限定されない。
処理装置12の航路計算部16には、最適航路探索のためにウェザールーティングを行うシミュレーションモデルが構築されている。このウェザールーティング・シミュレーションモデルには、燃費の最小化に限られず、主機出力制限、安全運航を考慮した運航限界などの制約条件が含まれ、また、船速の自然減に限られず、荒天回避などの意識的減速もモデル化して組み込まれている。ウェザールーティング・シミュレーションでは、船体性能モデルと海気象予測データとを用いて、航海中に時々刻々と変化する海気象下での船速、主機出力、及び船体運動などを予測し、出発点X0から到着点Xfまでの間の所与の複数の航路のなかから最適な航路を選択する。なお、単位時間当たりの燃料消費量は主機出力に比例するので、最小燃料消費航路の探索するウェザールーティング・シミュレーションでは、航海中の主機出力を予測して目的地までの総燃料消費量を計算する。
選択された航路(即ち、最適航路)は、評価指標Fを最小にする。評価指標Fは、例えば、燃料消費量を表す評価関数fi(i=1)の出発時刻T0から到着時刻Tfまでの積算値又は加算値であって、評価指標Fを最小にする航路は即ち燃料消費量が最小となる航路となる。評価指標Fには、時間の経過に伴って低下する海気象予測データの予測精度が考慮されている。以下では、時間の経過に伴って低下する海気象予測データの予測精度が考慮された評価指標Fについて、具体的な例を挙げて説明する。
〔評価指標Fの例1〕
例1に係る評価指標Fは、気象予測データの予報時からの時間の経過に伴う予測精度の低下を表す重みgi(t)で評価関数fiが重み付けされている。
Figure 0006867898
Figure 0006867898
数1の評価指標Fは、評価関数fiを出発時刻T0から到着時刻Tfまで時間tで積分した値である。数2の評価指標Fは、評価関数fiを出発時刻T0から到着時刻Tfまで加算した値である。評価指標Fは、数1又は数2の式で表され、いずれが採用されてもよい。評価関数fiは、予測海気象wj(t)と、航海条件uk(t)と、重みgi(t)とを制御変数とする。
評価関数fiは、本実施形態では、燃料消費量に関する評価関数f1であるが、最安全運航に関する評価関数f2、シーマージンに関する評価関数f3、船体抵に関する評価関数f4、・・・などの各種の評価対象の評価関数であってよい。予測海気象wj(t)は、時間tの風向、風速、波高、波周期、波向角、海流の流速、海流の向き、潮汐流の流速、潮汐流の向き、海水温、気温、及び日射量などを含む海気象予報データ又はそれに基づいて予報された海気象を表す。予測海気象wjは、例えば、風向w1、風速w2、風浪波高w3、・・・などの各種の海気象であってよい。また、航海条件uk(t)は、時間tにおける計画速力、計画回転数、計画主機出力などの航海条件を表す。航海条件uk(t)は、例えば、計画船速u1、計画回転数u2、計画馬力u3、・・・などの各種の航海条件であってよい。
重みgi(t)は、時刻tにおける予報海気象の時間の経過に伴う予測精度の低下を表す、予測海気象wj(t)と航海条件uk(t)との各々に対する重み関数である。重み関数は、評価関数fiの評価対象(i)に対し個別に設定されてよい。重みgi(t)は、海気象予測データの予報期間にわたって時間の経過に従って小さくなる減少関数である。例えば、図2(a)に示すように、重みgi(t)は減少率が減少する減少関数であってよい。また、例えば、図2(b)に示すように、重みgi(t)は減少率が増加する減少関数であってよい。また、例えば、図2(c)に示すように、重みgi(t)は減少率が一定の減少関数、即ち、一次関数であってよい。また、例えば、図2(d)や図2(e)に示すように、重みgi(t)は変曲点を持つ減少関数であってよい。また、例えば、図2(f)や図2(g)に示すように、重みgi(t)はステップ状の減少関数であってよい。
上記のような重みgi(t)は、例えば、統計値によって決定されてよい。また、重みgi(t)は、海象・気象情報の提供会社から提供される、海気象予測データと関連づけられた予測確率と対応していてよい。
このように規定される評価関数fiは、単位時間当たりの燃料消費量、船速、馬力、船体抵抗、船体運動、海気象、太陽光発電量、シーマージン、ガス船のBOGR(Boil Off Gas Rate)などの値そのもの、或いは、燃料価格、船体及び積荷の安全への影響度などを考慮した評価値、又は、それらを複合した評価値を表してよい。
〔例1の適用1〕
例1の適用1では、海気象予測データの予報期間(例えば、8日)を経過したあとの予測海気象wj(t)が、波浪の無い平水中の海気象と仮定されている。そして、本適用では、重みgi(t)が予測海気象中の評価値と平水中の評価値との差分に対して付けられている。なお、平水中の海気象では、海流、風波の波高、うねりの波高・波周期,風速,潮汐はいずれもゼロである。
図3(a)は、縦軸を評価値、横軸を出発時刻T0からの経過時間t(即ち、航海日数)として、重みgi(t)が1から0まで変化する場合(即ち、重み付けされた場合)の評価値(即ち、評価関数fiの演算結果)の経時変化を表している。また、図3(b)では、比較用として、縦軸を評価値、横軸を出発時刻T0からの経過時間t(即ち、航海日数)として、重みgi(t)が1で固定された場合(即ち、重み付けされていない場合)の評価値の経時変化を表している。図3(a)及び図3(b)においては、航海条件uk(t)を一定と仮定しており、平水中の評価値を鎖線で表している。平水中の評価値は、予測海気象wj(t)を0とし、重みgi(t)を1として、評価関数fi(0,uk(t),1)を計算したものである。
図3(a)に示すように、重み付けされている場合の評価値は、時間の経過に伴って減少し、予報期間の途中又は終盤で、平水中の評価値と近い又は同一の値となり、予報期間経過後は平水中の評価値に収束する。予報期間の評価値と予報期間経過後の評価値とは、滑らかに連続している。このように、将来の評価値が平水中の評価値に近づくように重み付けされた評価指標Fが得られる。
一方、図3(b)に示すように、重み付けされていない場合の評価値は、予報期間の評価値と予報期間経過後の評価値とが、不連続となる。
以上に示すように、重みgi(t)は予測海気象中の評価値と平水中の評価値との差分に対して付けられていてよい。これにより、予想期間経過後の海気象を平水と見做して評価指標を算出する場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
〔例1の適用2〕
例1の適用2では、海気象の予報期間(例えば、8日)を経過したあとの予測海気象wj(t)が、平均海気象と仮定されている。そして、本適用では、重みgi(t)が予測海気象中の評価値と平均海気象中の評価値との差分に対して付けられている。
ここで「平均海気象」として、海気象が予報された領域を含む局所的な海域の月間、季節間、又は年間の平均海気象が用いられてよい。或いは、「平均海気象」として、海気象が予報された領域を含む大洋の月間、季節間、又は年間の平均海気象が用いられてよい。或いは、「平均海気象」として、予報日の翌日以降且つ予報期間内の或る時刻の予測海気象(例えば、予報期間の最後の予測海気象)が用いられてよい。又は、「平均海気象」として、後述する平均シーマージンに対応する平均海気象、ウェザールーティングの運用者や設計者が任意に定めた一定の値が用いられてよい。
図4(a)は、縦軸を評価値、横軸を出発時刻T0からの経過時間t(即ち、航海日数)として、重みgi(t)が1から0まで変化する場合(即ち、重み付けされた場合)の評価値(即ち、評価関数fiの演算結果)の経時変化を表している。また、図4(b)では、比較用として、縦軸を評価値、横軸を出発時刻T0からの経過時間t(即ち、航海日数)として、重みgi(t)が1で固定された場合(即ち、重み付けされていない場合)の評価値の経時変化を表している。図4(a)及び図4(b)において、航海条件uk(t)を一定と仮定しており、平均海気象中の評価値を鎖線で表している。平均海気象中の評価値は、予測海気象wj(t)をmjとし、重みgi(t)を1として、評価関数fi(mj,uk(t),1)を計算したものである。
図4(a)に示すように、重み付けされている場合の評価値は、時間の経過に伴って減少し、予報期間の途中又は終盤で、平均海気象中の評価値と近い又は同一の値となり、予報期間経過後は平均海気象の評価値に収束する。予報期間の評価値と予報期間経過後の評価値とは、滑らかに連続している。このように、将来の評価値が平均海気象中の評価値に近づくように重み付けされた評価指標Fが得られる。
一方、図4(b)に示すように、重み付けされていない場合の評価値は、予報期間の評価値と予報期間経過後の評価値とが、不連続となる。
以上に示すように、重みgi(t)は予測海気象中の評価値と平均海気象中の評価値との差分に対して付けられていてよい。これにより、予想期間経過後の海気象を平均海気象と見做して評価指標を算出する場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
〔例1の適用3〕
例1の適用3では、海気象予測データの予報期間(例えば、8日)を経過したあとの予測海気象wj(t)が、その海域の平均シーマージンと対応する海気象(以下、「平均シーマージン対応海気象」と称する)と仮定されている。そして、本適用では、重みgi(t)は予測海気象中の評価値と平均シーマージン対応海気象中の評価値との差分に対して付けられている。なお、「平均シーマージン」として、海気象が予報された領域を含む局所的な海域の月間、季節間、又は年間の平均シーマージンが用いられてよい。或いは、「平均シーマージン」として、海気象が予報された領域を含む大洋の月間、季節間、又は年間の平均シーマージンが用いられてよい。又は、「平均シーマージン」として、ウェザールーティングの運用者や設計者が任意に定めた一定の値が用いられてよい。
シーマージンは、平水中の船速Vsと同じ船速Vsで実海域を航送する場合に必要な馬力の、平水中において船速Vsで航送するために必要な馬力からの外乱影響による馬力増加の割合を表す。シーマージンは、「外乱による馬力増加」と「平水中において船速Vsで航走するために必要な馬力」の比率として表わされる。
平水中において船速Vsで航走するために必要な馬力は、個船性能モデルを用いて求めることができる。また、外乱による馬力増加は、個船性能モデルと海気象を用いて求めることができる。従って、平均シーマージンから、平均シーマージン対応海気象を求めることができる。
以上に示すように、重みgi(t)は予測海気象中の評価値と平均シーマージン対応海気象中の評価値との差分に対して付けられていてよい。これにより、予想期間経過後の海気象を平均シーマージン対応海気象と見做して評価指標を算出する場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
〔例1の適用4〕
例1の適用4では、評価関数fiは時刻tにおけるシーマージン(例えば、i=3)の評価値を求める関数であり、求めた評価値(即ち、シーマージン)に対して重みgi(t)が付けられる。重みgi(t)は、海気象予測データの予報期間(例えば、8日)を経過したあとの評価値が平均シーマージンとなるように、予測海気象中の評価値と平均シーマージンとの差分に対して付けられる。
以上に示すように、重みgi(t)は予測海気象中の評価値(即ち、シーマージン)と平均シーマージンとの差分に対して付けられていてよい。これにより、予想期間経過後のシーマージンを平均シーマージンと見做して評価指標を算出する場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る最適航路探索方法は、船舶2に固有の個船性能データと海気象状況を示す海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する最適航路探索方法であって、評価指標Fが、海気象予測データに基づく予測海気象wj(t)と、海気象予測データの予報期間にわたって時間の経過に従って小さくなる重みgi(t)とを制御変数として含む評価関数fiの出発時刻T0から到着時刻Tfまでの加算値又は積算値であることを特徴としている。
また、本実施形態に係る最適航路探索装置1は、船舶2に固有の個船性能データを記憶した記憶装置M1と、海気象状況を示す海気象予測データを記憶した記憶装置M2と、個船性能データと海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する航路計算部16(航路計算装置)とを備えている。そして、評価指標Fが、海気象予測データに基づく予測海気象wj(t)と、海気象予測データの予報期間にわたって時間の経過に従って小さくなる重みgi(t)とを制御変数として含む評価関数fiの出発時刻T0から到着時刻Tfまでの加算値又は積算値であることを特徴としている。
一般に、海気象予測データは、提供会社によって配信している情報に差がある。それであっても、予測時から直近の予報では各提供会社からの予報の差は比較的小さく、予測時から時間が経過するに連れて各提供会社からの予報の差が大きくなる傾向がある。そこで、上記の最適航路探索方法及び最適航路探索装置1では、評価指標Fに、海気象予測データの予測精度が時間の経過に伴って低下すること、換言すれば、海気象予測データの不確かさが時間の経過に伴って増加することが反映されるようにしている。これにより、予報海気象のうち不確かさの大きい部分が最適航路計算に与える影響が小さくなる。よって、海気象予測データの提供会社の違いによる最適航路への影響が小さくなる。また、将来の不確かな予報海気象により過度に迂回をする航路が算出されることがなくなり、燃料消費量を抑えつつ、適切に荒天回避できる最適航路を算出することができる。
本実施形態に係る最適航路探索方法及び最適航路探索装置1において、重みgi(t)が、海気象予測データの予測確率と対応して変化してよい。
海気象予測データの提供会社から提供される予測確率は海気象予測データの不確かさと関連性が高く、このような予測確率に基づいて重み付けされることによれば、予報海気象の不確かさをより正確に最適航路計算に反影させることができる。
〔評価指標Fの例2〕
例2に係る評価指標Fでは、海気象予測データの予報時からの時間の経過に伴う予測精度の低下を表す重みgj(t)で重み付けされた予測海気象Wj(t)を用いて評価関数fiを求めている。換言すれば、ウェザールーティングで利用する海気象予測データを、当該海気象予測データの予報期間にわたって時間の経過に従って重みが小さくなるように重み付けしている。以下では、上記例1に係る評価指標Fと重複する説明は省略する。
Figure 0006867898
Figure 0006867898
数3の評価指標Fは、評価関数fiを出発時刻T0から到着時刻Tfまで時間tで積分した値である。数4の評価指標Fは、評価関数fiを出発時刻T0から到着時刻Tfまで加算した値である。例2に係る評価指標Fは、数3又は数4の式で表され、いずれが採用されてもよい。評価関数fiは、重みgj(t)で重み付けされた予測海気象Wj(t)と、航海条件uk(t)とを制御変数とする。この評価関数fiの出発時刻T0から到着時刻Tfまでの加算値が評価指標Fとなる。ここで、重み付けされた予測海気象Wj(t)は次式で求めることができる。
[重み付けされた予測海気象Wj(t)]=[予測海気象wj(t)]×[重みgj(t)]
重みgj(t)は、時刻tにおける海気象予測データの時間の経過に伴う予測精度の低下を表す。重みgj(t)は、海気象予測データの予測確率と対応して変化してもよい。なお、重み付けされた予測海気象Wj(t)は、時間tの風向、風速、波高、波周期、波向角、海流の流速、海流の向き、潮汐流の流速、潮汐流の向き、海水温、気温、及び日射量などを含む海気象予報データ又はそれに基づいて予報された海気象を表すが、海流の流速、海流の向き、潮汐流の流速、及び潮汐流の向きは予測時から時間が経過しても予測精度は低下しないので、それらについては重み付けされなくてもよい。
図5は、縦軸を重みgj(t)で重み付けされた予測海気象Wj(t)、横軸を出発時刻T0からの経過時間t(即ち、航海日数)として、予測海気象Wjの経時変化を表している。図5の図表に示すように、重みgj(t)で重み付けされた予測海気象Wj(t)は、時間の経過に伴って減少し、予報期間の終盤でゼロ(即ち、平水)に収束する。つまり、この重み付けされた予測海気象Wj(t)は、即ち、海気象予測データのうち平水中の海気象との差分に重み付けがされている。このような重み付けされた予測海気象Wj(t)を制御変数として含む評価関数fiを加算又は積分することで、将来の予測海気象が平水中の海気象に近づくように重み付けされた評価指標Fが得られる。
なお、上記では、海気象予測データの予測値の全体に重み付けをしているが、海気象予測データの予測値のうち平均海気象との差分に重み付けをしてもよい。より詳細には、数2に示す評価関数fiにおいて、重み付けされた予測海気象Wj(t)は、海気象予測データに基づく予測海気象と平均海気象との差分に重みが付けられたものであってもよい。つまり、重み付けされた予測海気象Wj(t)を次式で求めてもよい。
[重み付けされた予測海気象Wj(t)]=[予測海気象wj(t)−平均海気象mj]×[重みgj(t)]+[平均海気象mj
図6は、縦軸を重みgj(t)で重み付けされた予測海気象Wj(t)、横軸を出発時刻T0からの経過時間t(即ち、航海日数)として、予測海気象Wjの経時変化を表している。図6中、鎖線は平均海気象mjを表している。図6に示すように、予測海気象と平均海気象との差分に重みが付けられた予測海気象Wj(t)は、時間の経過に伴って減少し、予報期間の終盤で平均海気象mjに収束する。このような重み付けされた予測海気象Wj(t)を制御変数として含む評価関数fiを加算又は積分することで、将来の予測海気象が平均海気象に近づくように重み付けされた評価指標Fが得られる。これにより、予想期間経過後の海気象を平均海気象と見做す場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
また、海気象予測データの予測値のうち平均シーマージン対応海気象との差分に重み付けをしてもよい。より詳細には、数3又は4に示す評価関数fiにおいて、重み付けされた予測海気象Wj(t)は、海気象予測データに基づく予測海気象と平均シーマージン対応海気象との差分に重みが付けられたものであってもよい。つまり、重み付けされた予測海気象Wj(t)を次式で求めてもよい。
[重み付けされた予測海気象Wj(t)]=[予測海気象wj(t)−平均シーマージン対応海気象]×[重みgj(t)]+[平均シーマージン対応海気象]
このように予測海気象と平均シーマージン対応海気象との差分に重みが付けられた予測海気象Wj(t)は、時間の経過に伴って減少し、予報期間の終盤で平均シーマージン対応海気象に収束する。このような重み付けされた予測海気象Wj(t)を制御変数として含む評価関数fiを加算又は積分することで、将来の予測海気象が平均シーマージン対応海気象に近づくように重み付けされた評価指標Fが得られる。これにより、予想期間経過後の海気象を平均シーマージン対応海気象と見做す場合に、予想期間中と予想期間経過後の評価値とを滑らかに連続させることができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る最適航路探索方法は、船舶2に固有の個船性能データと海気象状況を示す海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する最適航路探索方法であって、海気象予測データを、予報期間にわたって時間の経過に従って重みが小さくなるように重み付けすることを特徴としている。
また、本実施形態に係る最適航路探索装置1は、船舶2に固有の個船性能データを記憶した記憶装置M1と、海気象状況を示す海気象予測データを記憶した記憶装置M2と、予報期間にわたって時間の経過に従って重みが小さくなるように重み付けられた海気象予測データと個船性能データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する航路計算部16(航路計算装置)とを備えることを特徴としている。
上記最適航路探索方法及び最適航路探索装置1によれば、評価指標に、海気象予測データの予測精度が時間の経過に伴って低下すること、換言すれば、海気象予測データの不確かさが時間の経過に伴って増加することが反映される。これにより、海気象予測データのうち不確かさの大きな部分が最適航路計算に与える影響を、不確かさの小さな部分が最適航路計算に与える影響よりも小さくすることができる。よって、海気象予測データの提供会社の違いによる最適航路への影響が小さくなる。また、将来の不確かな予報海気象により過度に迂回をする航路が算出されることがなくなり、燃料消費量を抑えつつ、適切に荒天回避できる最適航路を算出することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の精神を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。
1 :最適航路探索装置
2 :船舶
20 :操船装置
5 :外部機関
50 :サーバ
7 :ネットワーク
9 :船陸間通信システム
11 :通信装置
12 :処理装置
15 :海気象予測データ取得部
16 :航路計算部
21 :入力装置
22 :表示装置
M1〜M4 :記憶装置

Claims (14)

  1. 船舶に固有の個船性能データと海気象状況を示す海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する最適航路探索方法であって、
    前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
    前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象を予測海気象とし、前記予報期間に含まれる将来の時刻の前記予測海気象に対して前記予報時からの時間従って重みが小さくなるように重み付けし、
    前記最適航路の探索に重み付けされた前記予測海気象を利用する、
    最適航路探索方法。
  2. 前記予報期間内に含まれる将来の時刻の前記予測海気象に対して当該予測海気象のうち平均海気象との差分に重み付けし、
    前記予報期間が経過したあとの前記予測海気象を平均海気象とする、
    請求項1に記載の最適航路探索方法。
  3. 前記重みが、前記海気象予測データの予測確率と対応して変化する、
    請求項1又は2に記載の最適航路探索方法。
  4. 船舶に固有の個船性能データを記憶した記憶装置と、
    海気象状況を示す海気象予測データを記憶した記憶装置と、
    記海気象予測データと前記個船性能データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する航路計算装置とを備え
    前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
    前記航路計算装置は、前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象を予測海気象とし、前記予報期間に含まれる将来の時刻の前記予測海気象に対して前記予報時からの時間に従って重みが小さくなるように重み付けし、重み付けされた前記予測海気象を利用して前記最適航路を探索するように構成されている、
    最適航路探索装置。
  5. 前記航路計算装置は、前記予報期間内に含まれる将来の時刻の前記予測海気象に対して当該予測海気象のうち平均海気象との差分に重み付けし、前記予報期間が経過したあとの前記予測海気象を平均海気象と予測するように構成されている
    請求項4に記載の最適航路探索装置。
  6. 前記重みが、前記海気象予測データの予測確率と対応して変化する、
    請求項4又は5に記載の最適航路探索装置。
  7. 船舶に固有の個船性能データと海気象状況を示す海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する最適航路探索方法であって、
    前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
    前記評価指標が、前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象である予測海気象と、前記予報期間にわたって前記予報時からの時間従って小さくなる重みとを制御変数として含む評価関数の出発時刻から到着時刻までの加算値又は積分値である、
    最適航路探索方法。
  8. 前記重みが前記予測海気象中の評価値と平水中の評価値との差分に対して付けられている、
    請求項7に記載の最適航路探索方法。
  9. 前記重みが前記予測海気象中の評価値と平均海気象中の評価値との差分に対して付けられている、
    請求項7に記載の最適航路探索方法。
  10. 前記重みが、前記海気象予測データの予測確率と対応して変化する、
    請求項7〜9のいずれか一項に記載の最適航路探索方法。
  11. 船舶に固有の個船性能データを記憶した記憶装置と、
    海気象状況を示す海気象予測データを記憶した記憶装置と、
    前記個船性能データと前記海気象予測データとに基づいて、ウェザールーティングで所定の評価指標を最適とする最適航路を探索する航路計算装置とを備え、
    前記海気象予測データは、予報時から所定の予報期間にわたる所定時間間隔の将来の前記海気象状況を含み、
    前記評価指標が、前記海気象予測データに基づいて予測される前記船舶が航海中に遭遇する海気象である予測海気象と、前記予報期間にわたって前記予報時からの時間従って小さくなる重みとを制御変数として含む評価関数の出発時刻から到着時刻までの加算値又は積分値である、
    最適航路探索装置。
  12. 前記重みが前記予測海気象中の評価値と平水中の評価値との差分に対して付けられている、
    請求項11に記載の最適航路探索装置。
  13. 前記重みが前記予測海気象中の評価値と平均海気象中の評価値との差分に対して付けられている、
    請求項11に記載の最適航路探索装置。
  14. 前記重みが、前記海気象予測データの予測確率と対応して変化する、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載の最適航路探索装置。
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