JP6866109B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体上の現像剤像を記録媒体に定着させる定着装置と、現像剤を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
複写機やレーザビームプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置では、まず、帯電ローラによって感光ドラムが帯電し、帯電した感光ドラムが露光装置によって露光されることで、感光ドラムに静電潜像が形成される。感光ドラムに形成された静電潜像は、現像ローラによってトナー画像として現像される。そして、感光ドラムに形成されたトナー画像は、転写ローラによって、用紙などの記録材に転写される。また、記録材に転写されたトナー画像は、定着装置によって加熱・加圧されることで記録材に定着する。このようにして、記録材に画像が形成される。
上述したように、画像形成装置には、記録材に形成されたトナー画像を加熱・加圧することで記録材にトナー画像を定着させる定着装置が搭載されている。定着装置の種類としては、定着装置の内部に設けられたハロゲンヒータで加熱された定着ローラと加圧ローラとによって、記録材を挟持搬送するとともに、記録材上のトナー画像を加熱・加圧するヒートローラタイプがある。また、耐熱樹脂や金属などで形成された筒状のフィルム(定着
フィルムや定着ベルトなど)の内周面にセラミックヒータ(以下、単にヒータとする)を
接触させ、フィルムを介してヒータで記録材を加熱するオンデマンド方式(フィルム加熱
方式)がある。さらに、記録材を搬送するためのローラ自体が発熱する電磁誘導加熱タイ
プがある。
このような定着装置を搭載する画像形成装置が使用された場合、高温多湿の環境下においては、含水量の多い記録材を用いた際に、記録材の搬送方向と直交する方向において記録材上にバンディングが発生することがある。ここで、バンディングとは、記録材に形成された画像のハーフトーン部分に生じる帯状の濃度ムラのことをいう。上述したオンデマンド方式の定着装置では、ヒータにはAC成分(交流成分)の電圧が印加されており、このAC成分は、ヒータと接触するフィルムを介して記録材へと伝達される。記録材は含水量が多くなると抵抗値が急激に低下する特性があるため、含水量が多い記録材はAC成分が伝達しやすい。
ここで、記録材に画像が形成される場合に、感光ドラムと転写ローラとが互い圧接する部分である転写ニップと、定着フィルムを介してヒータと加圧ローラとが圧接する部分である定着ニップとの両方に記録材が挟持されることがある。そして、その場合に、AC成分が、記録材を介して定着ニップから転写ニップに伝達される場合がある。その結果、感光ドラム上のトナー画像を記録材に転写するために転写ニップで転写ローラに印加される転写電圧がAC成分により変動し、AC成分の周期に従っての記録材にバンディング(以下、ACバンディングとする)が発生してしまうおそれがある。
ACバンディングの発生を抑制する方法として、特許文献1に開示される技術では、定着ローラまたは定着フィルムに印加される電圧の導通経路にコンデンサを挿入している。これにより、定着ニップから転写ニップに伝達されるAC成分を除去することができ、ACバンディングの発生を抑制することができる。また、特許文献2に開示される技術では、転写ニップに記録材を案内するためのガイド部材がコンデンサを介して接地されている。これにより、現像ローラにトナーを供給するための現像スリーブからガイド部材に流れ込む電流をコンデンサを介して逃がしている。
特開2006−195003号公報 特開2010−176023号公報
ここで、特許文献1および2に開示される技術では、フィルムやガイド部材がコンデンサを介して接地されているが、ACバンディングの発生を抑制するためには、コンデンサが設けられる回路の抵抗値をなるべく低く設定する必要があった。しかしながら、コンデンサが設けられる回路の抵抗値を低くすると、転写ローラから感光ドラムに記録材を介して流れるべき転写電流が、記録材を伝って、コンデンサが設けられる回路へと逃げてしまうおそれがある。その場合、転写ニップにおいて転写ローラから感光ドラムに転写電流が十分に流れず、感光ドラム上のトナー画像が記録材に安定して転写されないことがあった(転写不良)。そのため、従来では、転写不良を抑制しながらACバンディングの発生を抑制する必要があったため、コンデンサが設けられる回路の抵抗値を十分に低くできず、ACバンディングの発生を十分に抑制することができなかった。
そこで、本発明は、感光ドラム上のトナー画像を精度よく記録材に転写しつつ、ACバンディングの発生を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明である定着装置は、
絶縁性を有するフィルムと、
前記フィルムの外周面に接触する加圧ローラであって、前記フィルムとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、
前記フィルムの内部空間に配置されているヒータであって、基板と、基板上に形成された発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体を覆う絶縁性を有するガラス層と、を有するヒータと、
前記フィルムの内部空間に配置されている導電部材であって、第1の面が前記ヒータのガラス層と接しており、第2の面が前記フィルムの内周面に接している導電部材と、を有し、
前記ヒータと前記加圧ローラで前記導電部材と前記フィルムを挟持しており、記録媒体に形成された画像は前記フィルムと前記加圧ローラの間に形成された前記ニップ部で前記フィルムを介して加熱される定着装置であって、
前記導電部材は接地されており、
記録媒体に形成された画像が前記ヒータによって加熱される状態において、前記導電部材と、
記録媒体は前記フィルムによって絶縁されていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明である画像形成装置は、
上記定着装置を有し、
前記定着装置が現像剤像を記録媒体に定着させることで、記録媒体に画像を形成することを特徴とする。
本発明は、感光ドラム上のトナー画像を精度よく記録材に転写しつつ、ACバンディングの発生を抑制することができる。
実施例1に係る画像形成装置の構成を示す図 実施例1に係る加熱定着装置と感光ドラムと転写ローラの構成を示す図 実施例1に係る加熱定着装置の構成を示す概略図 実施例1におけるヒータの構成を示す概略図 実施例1における転写電流の測定結果を示した図 比較例における転写電流の測定結果を示した図
以下に図面を参照して本発明の実施形態を例示する。ただし、実施形態に記載されている構成部品の寸法や材質や形状やそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件などにより適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。
(実施例1)
<(1)画像形成装置A>
図1は、実施例1に係る画像形成装置Aの構成を示す図である。具体的には、図1は、実施例1に係る加熱定着装置6が搭載された画像形成装置Aの概略構成図である。なお、本実施例において、画像形成装置Aは、転写式電子写真プロセスを利用したレーザビームプリンタである。感光ドラム1(像担持体に対応する)は、回転ドラム型の電子写真感光体であり、図1の矢印s方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転する。感光ドラム1は、OPC・アモルファスSe・アモルファスSi等の感光材料層が、アルミニウムやニッケルなどのシリンダ(ドラム)状の導電性基体の外周面に設けられることで形成される。
また、感光ドラム1は、その回転過程において帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電される。そして、帯電された感光ドラム1の表面は、レーザビームスキャナ3から出力されるレーザビームによって照射される。このレーザビームは、画像情報に応じて変調制御(ON/OFF制御)されており、このレーザビームによって感光ドラム1が走査露光されることで、感光ドラム1の表面に静電潜像が形成される。
そして、次に、感光ドラム1に形成された静電潜像が、現像装置4によって、トナーを用いて現像される。これにより、感光ドラム1の表面にトナー画像が形成される。なお、感光ドラム1上の静電潜像を現像する方法としては、ジャンピング現像法や2成分現像法やFEED現像法などがある。感光ドラムにおいてトナー画像が形成される部分が露光され、反転現像されることが多い。
一方、給紙ローラ8が駆動することで、給紙カセット9内に収容されている記録材Pが一枚ずつ繰り出される。給送された記録材P(記録媒体に対応する)は、ガイド10およびレジストローラ11が設けられるシートパスを通って、感光ドラム1と転写ローラ5(転写部材に対応する)とが圧接する部分である転写ニップに所定のタイミングで搬送される。ここで、図2は、本実施例に係る加熱定着装置6と感光ドラム1と転写ローラ5の構成を示す図である。図2に示すように、転写ローラ5にDC電圧が印加されることにより、記録材Pを介して転写ローラ5から感光ドラム1へと転写電流が流れ、感光ドラム1上のトナー画像(現像剤像に対応する)が記録材Pに順次に転写されていく。
転写ニップnを抜けた記録材Pは、感光ドラム1の表面から分離されて、搬送ガイド12によって加熱定着装置6に案内される。そして、加熱定着装置6に案内された記録材P上(記録媒体上に対応する)のトナー画像は、加熱定着装置6によって加熱・加圧されることで記録材Pに定着する。なお、加熱定着装置6については次の<(2)加熱定着装置6>で詳細に説明する。また、加熱定着装置6を抜けた記録材Pは、搬送ローラ13とガイド14と排紙ローラ15を有するシートパスを通って排紙トレイ16に排出される。
また、記録材Pが分離した後の感光ドラム1表面に残留した付着汚染物(トナー等)は、クリーニング装置7によって除去される。これにより、感光ドラム1の表面は清浄面化され、感光ドラム1は繰り返し画像形成動作に用いられる。なお、本実施例において、画像形成装置Aのプロセスピードは200mm/secとなっており、画像形成装置AではA4サイズの紙が記録材Pとして用いられている。
<(2)加熱定着装置6>
図3は、本実施例に係る加熱定着装置6の構成を示す概略図である。本実施例において、加熱定着装置6は、フィルム加熱方式の定着装置である。加熱定着装置6は、円筒状のフィルム23(絶縁体に対応する)と、フィルム23に接触する導電板26(導電部材に対応する)と、導電板26と接触するヒータ22(加熱体に対応する)(図2を参照)とを有する。また、加熱定着装置6は、フィルム23を介して導電板26と定着ニップNを形成する加圧ローラ24を有する。ヒータ22と導電板26は、円筒状のフィルム23の内部に配置されており、記録材P上のトナー画像は、ヒータ22によって加熱された導電板26によって、周方向に回転するフィルム23を介して加熱される。なお、導電板26は熱伝導性を有し、フィルム23は可撓性を有している。
ヒータ22は、耐熱性樹脂の保持部材21に保持されている。また、保持部材21は、フィルム23の回転を案内するガイドの機能も有している。保持部材21は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイト)や液晶ポリマー等の耐熱性樹脂によって成形されている。導電板26とヒータ22とは、熱伝導性を良くするために、高熱伝導性シリコーン系接着剤によって接着されている。また、加圧ローラ24は、モータM(図3を参照)から動力を受けて矢印b方向に回転する。そして、加圧ローラ24が回転することによってフィルム23が従動して矢印c方向に回転する。記録材Pが定着ニップNにおいて矢印aの方向に搬送されることにより、記録材P上のトナー画像は記録材Pに定着する。その後、定着ニップNを通過した記録材Pは排紙トレイ16へと搬送される。
また、図3に示すように、ヒータ22は、アルミナ(Al)で形成された基板22aと、基板22a上に形成された銀・パラジウム(Ag・Pd)を主体とする発熱抵抗体22bと、銀(Ag)を主体とする導電パターン22d(図4を参照)とを有する。また、ヒータ22は、発熱抵抗体22bと導電パターン22dとを覆う表面ガラス層22cであって、絶縁性(本実施例ではガラス)を有する表面ガラス層22cを有する。
給電電極22eは、発熱抵抗体22bに給電するためのコネクタと接触する電極であり、導電パターン22dと同じ材質で形成されている。ここで、ヒータ22を構成する材料には、上述したものに限定されることなく、高熱伝導の窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックスを基板に用いてもよく、発熱体として酸化ルテニウム(RuO)やカーボン等を発熱体に用いてもよい。
図4は、本実施例におけるヒータ22の構成を示す概略図である。基板22aのサイズについて、厚みは1mm、長さは250mm、幅は8mmとなっている。また、発熱抵抗体22bは、銀パラジウムから成る電気抵抗材料がスクリーン印刷によって基板22aに塗工されることで形成されている。ここで、本実施例では、発熱抵抗体22bのサイズについて、厚みは約10μm、幅は1.0mm、長さは216mmとなっている。本実施例では、発熱抵抗体22bは合計2本形成されている。
図4の左側において、これら2本の発熱抵抗体22bは、導電パターン22dと電気的に直列に接続されている。一方、図4の右側においては、発熱抵抗体22bに給電するための導電パターン22dと給電電極22eとが形成されている。導電パターン22d及び給電電極22eは、スクリーン印刷によって基板22aに厚み約10μmで塗工されることで形成されている。そして、最後に、表層ガラス層22cが、スクリーン印刷によって基板22aに約50μmの厚さで形成される。また、本実施例において、ヒータ22の総抵抗値は20Ωとなっている。さらに、基板22aの裏面には、サーミスタ等の温度検知素子25が当接している。
本実施例では、温度検知素子25が検知した温度に応じて発熱抵抗体22bへの通電が
制御される。また、フィルム23の厚みは、良好な熱伝導性を確保するために20μm以上100μm以下程度であることが好ましい。フィルム23は複合層フィルムである。そして、フィルム23は、PTFE・PFA・PPS等の材質の単層フィルム、または、ポリイミド・ポリアミドイミド・PEEK・PES等を材質としたベース層の表面に、PTFE・PFA・FEP等が離型層としてコーティングされることで形成される。なお、PTFEはポリテトラフルオロエチレンであり、PFAはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルであり、PEEKはポリエーテルエーテルケトンであり、PESはポリエーテルスルホンである。また、PTFE・PFA・FEPは、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルである。
また、加圧ローラ24は、鉄やアルミニウム等を材質とした芯金24aと、シリコーンゴム等を材質とした弾性層24bと、PFA等を材質とした離型層24cとを有する。なお、本実施例では、加圧ローラ24について、外径は25mm、長さは240mm、弾性層24bの肉厚は3mm、ローラ硬度は48°(ASKER−C 600g加重)となっている。
本実施例では、導電板26のサイズについて、長さは216mm、幅は10mm、厚みは0.5mmとなっている。また、本実施例では、導電板26の長手方向において、発熱抵抗体22bの中心と導電板26の中心とが一致している。導電板26幅の方がヒータ22の幅よりも若干広くなっており、導電板26の幅方向において、ヒータ22の中心と導電板26の中心とが一致している。
ここで、本実施例では、ヒータ22は、導電板26とフィルム23とを介して間接的に記録材P上のトナー画像を加熱している。具体的には、ヒータ22とフィルム23との間に導電板26が配置されており、搬送された記録材Pと導電板26との間にフィルム23が配置される。つまり、記録材P上のトナー画像がヒータ22によって加熱される状態において、ヒータ22は導電板26を介してフィルム23に接触し、導電板26はフィルム23を介して記録材Pに接触する。
表層ガラス層22cは絶縁体であるため、発熱抵抗体22bと導電板26とは絶縁されているが、発熱抵抗体22bにはAC成分(交流電流)が流れるため、コンデンサと同様の原理で、発熱抵抗体22bから導電板26には電流が流れることになる。しかし、本実施例では、ヒータ22とフィルム23との間に配置された導電板26が接地されているため、ヒータ22から転写ニップn(感光ドラム1と転写ローラ5とのニップ部)に電流が流れることが抑制される。
また、本実施例では、転写ローラ5には転写電流(直流電流)が流れており、記録材Pが水分を含んでいる場合には、感光ドラム1と転写ローラ5とにニップされた記録材Pに転写ローラ5から転写電流が流れる。しかし、本実施例では、フィルム23は絶縁性を有しているため、記録材P上のトナー画像がヒータ22によって加熱される状態において、導電板26と記録材Pとがフィルム23によって絶縁されている。そのため、転写ローラ5に流れる転写電流が記録材Pと導電板26とを介して逃げてしまうことを抑制することができる。なお、本実施例では、転写ローラ5に流れる転写電流がDC成分(直流電流)であるため、コンデンサと同様の原理で転写電流が導電板26に流れることはない。
具体的には、本実施例では、図2に示すように、導電板26において、導電板26とヒータ22とが接触しない領域であって、導電板26とフィルム23とが摺動しない領域が接地されている。また、導電板26の材質には、熱伝導率が230W/(m・K)であるアルミ(JIS合金呼称:A1050)を用いている。フィルム23としては、ベース層としてポリイミドがコーティングされ、離型層としてPFAがコーティングされたフィル
ム23を用いた。本実施例では、フィルム23におけるベース層と離型層とがともに絶縁体で形成されるため、フィルム23は絶縁体となっている。なお、フィルム23のサイズについて、直径は25mm、長さは240mm、ベース層の厚みは50μm、離型層の厚みは3μmとなっている。
以上のように、本実施例では、加熱定着装置6は、電流が印加されることで発熱するヒータ22と、熱伝導性を有する導電板26とを有しており、導電板26は接地されている。また、導電板26と記録材Pは、絶縁性を有するフィルム23によって絶縁されている。そして、ヒータ22は、導電板26を介して間接的に記録材P上のトナー画像を加熱し、記録材P上のトナー画像がヒータ22によって加熱される状態において、導電板26と記録材Pはフィルム23によって絶縁されている。これにより、ヒータ22に流れる電流が、記録材Pを介して定着ニップNから転写ニップnに伝達されてしまうこと(ACバンディング)を抑制することができる。また、転写ローラ5から感光ドラム1に流れるべき転写電流が、フィルム23と記録材Pとを介して導電板26から逃げてしまうことを抑制することができる。
(実施例2)
本実施例において、加熱定着装置6の構成は、フィルム23および導電板26以外は、実施例1に係る加熱定着装置6と同じである。なお、本実施例において、実施例1と同一の機能を有する部分についての説明は、同一の符号を付すことで省略することとする。本実施例では、フィルム23において、ベース層の材料として実施例1と同じくポリイミドを用いたが、フィルム23の熱伝導率を向上させるために、さらに、ベース層に、カーボンからなる高熱伝導フィラーを添加している。そのため、本実施例において、フィルム23におけるベース層は導電性を有している。
また、本実施例では、フィルム23の離型層において、フィルム23の電位の状態を調整するために、離型層の材料であるPFAに導電材が添加されている。そのため、本実施例では、実施例1と異なり、フィルム23は導電性を有している。一方、本実施例では、導電板26の表面全体(導電板26を接地するための接点を除く)にアルマイト処理(厚みは30μm)を施すことで導電板26を絶縁化した。これによって、本実施例では、転写ローラ5に流れる転写電流が記録材Pと導電板26とを介して逃げてしまうことを抑制している。なお、本実施例において、フィルム23及び導電板26のサイズと導電板26の配置箇所は実施例1と同じである。
以上のように、本実施例では、実施例1と同様に、ヒータ22に流れる電流が、記録材Pを介して定着ニップNから転写ニップnに伝達されてしまうこと(ACバンディング)を抑制することができる。また、転写ローラ5から感光ドラム1に流れるべき転写電流が、フィルム23と記録材Pとを介して導電板26から逃げてしまうことを抑制することができる。
(比較例1)
比較例では、加熱定着装置は導電板26を有しておらず、ヒータ22とフィルム23とが直接摺動している。比較例に係る加熱定着装置において、それ以外の構成については、実施例1に係る加熱定着装置6と同じである。また、比較例では、特許文献1および2に開示される技術のように、記録材Pをガイドするガイド部材またはフィルム23を、コンデンサおよび電気抵抗を介して接地させるための回路が設けられていない。
ここで、図5は、実施例1における転写電流の測定結果を示した図である。また、図6は、比較例における転写電流の測定結果を示した図である。ここで、「転写電流」とは、感光ドラム1上(像担持体上に対応する)のトナー画像を記録材Pに転写するために、記
録材Pを介して転写ローラ5から感光ドラム1に流れる電流である。また、具体的には、図5と図6は、高温多湿(室温30度・湿度80%)の環境下で放置された記録材P(含水量の多い記録材P)を通紙した際の転写ニップnにおける転写電流を示した図である。
図6に示すように、比較例では、記録材Pが定着ニップNに突入したとき(記録材Pが定着ニップNと転写ニップnとに挟持されたとき)から、記録材Pの後端が転写ニップnを抜けるまでの間で、転写電流が上下に振幅していることが分かる。これは、上述したように、ヒータ22に印加されたAC成分が記録材Pを介して転写ニップnに到達したことを示しており、この結果ACバンディングが発生してしまった。
一方、図5に示すように、実施例1では、ヒータ22に印加されたAC成分が導電板26(導電板26は接地されている)によって遮断されるため、記録材Pが定着ニップNに突入した後であっても、転写電流に乱れはなく、ACバンディングは発生しなかった。さらに、実施例1では、フィルム23は絶縁性を有しており、記録材Pに流れた転写電流がフィルム23を介して導電板26に伝わることがないため、転写ニップnにおいて転写に必要な転写電流を得ることができ、良好な画像が得られた。
一方、実施例2では、フィルム23は導電性を有しているが、導電板26がアルマイト処理によって絶縁化されているため、フィルム23と導電板26とが絶縁されている。そのため、実施例2においても、転写電流は、アルマイト処理された層で遮断され、導電板26から逃げることがない。また、ヒータ22に印加されたAC成分は、アルマイト層を通過することができるが、導電板26に吸収されるため転写ニップnに伝わることはない。このように、実施例2においても実施例1と同様の効果を得ることができる。なお、実施例1および2では、導電板26として金属製のアルミ板を用いたが、必ずしも導電板26は金属板に限定されることはない。例えば、導電板26として、電気抵抗率が10μΩm以下のグラファイトシート(黒鉛をシート状に加工したもの)のような炭素を用いた導電板であっても同様の効果を得ることができる。
なお、各実施例において、導電板26と記録材Pとを絶縁するための絶縁体は、必ずしも、導電板26をコーティングする層やフィルムでなくてもよい。導電板26と記録材Pとを絶縁することができれば絶縁体の構成は特に限定されない。
6…定着装置、22…ヒータ、23…フィルム、26…導電板、P…記録材

Claims (13)

  1. 絶縁性を有するフィルムと、
    前記フィルムの外周面に接触する加圧ローラであって、前記フィルムとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、
    前記フィルムの内部空間に配置されているヒータであって、基板と、基板上に形成された発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体を覆う絶縁性を有するガラス層と、を有するヒータと、
    前記フィルムの内部空間に配置されている導電部材であって、第1の面が前記ヒータのガラス層と接しており、第2の面が前記フィルムの内周面に接している導電部材と、を有し、
    前記ヒータと前記加圧ローラで前記導電部材と前記フィルムを挟持しており、記録媒体に形成された画像は前記フィルムと前記加圧ローラの間に形成された前記ニップ部で前記フィルムを介して加熱される定着装置であって、
    前記導電部材は接地されており、
    記録媒体に形成された画像が前記ヒータによって加熱される状態において、前記導電部材と記録媒体は前記フィルムによって絶縁されていることを特徴とする定着装置。
  2. 録媒体上の現像剤像は、前記ヒータによって加熱された前記導電部材によって前記フィルムを介して加熱されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記フィルムは円筒状であって
    録媒体上の現像剤像は、前記ヒータによって加熱された前記導電部材によって、周方向に回転する前記フィルムを介して加熱されることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 記録媒体上の現像剤像が前記ヒータによって加熱される状態において、前記ヒータは前記導電部材を介して前記フィルムに接触し、前記導電部材は前記フィルムを介して前記記録媒体に接触することを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記導電部材と記録媒体とを絶縁するための絶縁体であって、前記導電部材の表面をコーティングする絶縁体を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  6. 前記フィルムは、可撓性を有しており、
    ヒータは、前記導電部材と前記フィルムを介して、記録媒体上の現像剤像を加熱することを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記絶縁体は、前記導電部材にアルマイト処理を施すことで前記導電部材の表面をコーティングすることを特徴とする請求項5または6に記載の定着装置。
  8. 記録媒体上の現像剤像は、前記絶縁体によってコーティングされた前記導電部材を介して前記ヒータによって加熱されることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記ヒータは、交流電流が印加されることで発熱することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. 前記ヒータが記録媒体上の現像剤像を加熱することで、記録媒体上の現像剤像が記録媒体に定着することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の定着装置を有し、
    前記定着装置が現像剤像を記録媒体に定着させることで、記録媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  12. 現像剤像が形成される像担持体と、
    電流が印加されることで、前記像担持体上の現像剤像を記録媒体に電気的に転写する転写部材と、
    を有することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記ヒータは、交流電流が印加されることで発熱し、
    前記転写部材は、直流電流が印加されることで、前記像担持体上の現像剤像を記録媒体に転写することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
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