JP6864254B2 - 多孔質膜 - Google Patents
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特許文献1には、ポリフッ化ビニリデン系樹脂と、主鎖がアクリル酸エステル系重合体および/またはメタクリル酸エステル系重合体、側鎖がエチレンオキサイド系重合体および/またはプロピレンオキサイド系重合体であるグラフト共重合体の混合物を主成分として構成される多孔質膜が開示されている。
[1]膜形成ポリマー(A)と、(メタ)アクリレート単位を含有するポリマー(B)とを含む多孔質膜であって、前記ポリマー(A)がフッ素含有ポリマーであり、前記ポリマー(B)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位を含み、(メタ)アクリル酸等の酸単位を含まないポリマーであって、少なくとも前記ポリマー(B)のGPCにおけるポリスチレン換算分子量が30万未満の低分子量領域(X)と、30万以上の高分子量領域(Y)を有し、前記領域(X)と領域(Y)の比率(X)/(Y)が0.8〜2.0である多孔質膜。
[2]前記(メタ)アクリレート単位を含有するポリマー(B)がメタクリル酸メチル単位を含有する、[1]に記載の多孔質膜。
[3] 前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)が、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールからなる群より選ばれる1種以上のモノマー単位から構成されている、[1]または[2]多孔質膜。
[5]前記ポリマー(B)がその他のモノマー(b2)単位を含む[1]〜[4]のいずれか一項に記載の多孔質膜。
[6]前記その他のモノマー(b2)単位が窒素を含有する(メタ)アクリレート単位である、[5]に記載の多孔質膜。
[8] 前記ポリマー(B)中のメタクリル酸メチル単位、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位及びその他のモノマー(b2)単位がすべてメタクリレート単位である、[5]〜[7]のいずれか一項に記載の多孔質膜。
[9] 前記ポリマー(B)中のメタクリル酸メチル単位が20〜60質量%、ヒドロキシ基含有メタクリレート(b1)単位が20〜60質量%及びその他のモノマー(b2)単位が1〜60質量%である、[5]〜[8]のいずれか一項に記載の多孔質膜。
[11]膜形成ポリマー(A)と(メタ)アクリレート単位を含有するポリマー(B)、および溶剤を含む製膜原液を凝固させる多孔質膜の製造方法で、前記ポリマー(A)がフッ素含有ポリマーであり、前記ポリマー(B)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位を含み、(メタ)アクリル酸等の酸単位を含まないポリマーであって、多孔質膜前駆体中の前記ポリマー(B)を熱水に浸漬するだけで洗浄する製造方法であり、前記ポリマー(B)が、少なくとも前記ポリマー(B)のGPCにおけるポリスチレン換算分子量が30万未満の低分子量領域(X)と、30万以上の高分子量領域(Y)を有し、前記領域(X)と領域(Y)の比率(X)/(Y)が0.8〜2.0である多孔質膜の製造方法。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」はアクリレートおよびメタクリレートの総称であり、「(メタ)アクリル酸」はアクリル酸およびメタクリル酸の総称である。
本発明の多孔質膜は、後述する膜形成ポリマー(A)とポリマー(B)とを含む製膜原液を用いて製膜したものである。すなわち、本発明の多孔質膜は、膜形成ポリマー(A)とポリマー(B)とを含む。
膜形成ポリマー(A)は、多孔質膜の構成成分の一つである。
膜形成ポリマー(A)は、多孔質膜の構造を維持させるためのものであり、多孔質膜に求められる特性に応じて膜形成ポリマー(A)の組成を選択することができる。
膜形成ポリマー(A)としては、後述する溶剤(S)に溶解可能であり、純水に溶解しにくいポリマーが好ましい。
膜形成ポリマー(A)のMwは、ポリスチレンを標準試料として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により求められる。
ポリマー(B)は、多孔質膜の構成成分の一つである。
ポリマー(B)は、メタクリル酸メチル単位およびヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位を含有する共重合体であり、メタクリル酸メチルおよびヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)を含むモノマー組成物を共重合して得られる。
メタクリル酸メチルは、ポリマー(B)の構成成分の一つである。ポリマー(B)にメタクリル酸メチル単位を含有させることにより、膜形成ポリマー(A)とポリマー(B)との相溶性が高まり、効率的に膜形成ポリマー(A)とポリマー(B)を含む多孔質膜を得ることができる。
ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)は、ポリマー(B)の構成成分の一つである。ポリマー(B)にヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位を含有させることにより、高い親水性を有する多孔質膜を得ることができる。
その他のモノマー(b2)は、ポリマー(B)に含有させることができる構成成分の一つである。
その他のモノマー(b2)としては、メタクリル酸メチルおよびヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)と共重合可能であれば特に制限されないが、ポリマー(B)の溶剤(S)への溶解性の点から、例えば(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、プラクセルFM(商品名、株式会社ダイセル製;カプロラクトン付加モノマー)、メタクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノルマルブトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソブトキシエチル、(メタ)アクリル酸t−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーPME−100(商品名、日油株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が2であるもの))、ブレンマーPME−200(商品名、日油株式会社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が4であるもの))、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルスルフェート、3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート、メタクリル酸ジメチルアミノエチル4級塩などが挙げられる。
その他のモノマー(b2)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリマー(B)中のメタクリル酸メチル単位、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位及びその他のモノマー(b2)単位は、すべてメタクリレート単位であることが好ましい。
ポリマー(B)のGPCにより求めたポリスチレン換算分子量は、少なくとも30万未満の低分子量領域(X)と、30万以上の高分子量領域(Y)を有しており、前記領域(X)と前記領域(Y)の比率(X)/(Y)が0.8〜2.0が好ましい。比率(X)/(Y)が0.8未満だとポリマーの洗浄に溶剤が必要になり、比率(X)/(Y)が2.0を超えると、マクロボイドが生成したり、開孔できなかったりする。
ポリマー(B)の製造方法としては、溶液重合法が挙げられる。
ポリマー(B)を溶液重合法で製造する際に使用される溶剤(S)としては、得られるポリマー(B)が可溶であれば特に制限されないが、重合後の重合液(C)をそのまま製膜原液に用いる場合には、膜形成ポリマー(A)を溶解できるものが好ましい。このような溶剤(S)としては、例えばアセトン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、テトラメチルウレア(TMU)、トリエチルフォスフェート(TEP)、リン酸トリメチル(TMP)、エタノールなどが挙げられる。これらの中でも、取り扱いやすく、しかも膜形成ポリマー(A)およびポリマー(B)の溶解性に優れる点で、アセトン、DMF、DMAc、DMSO、NMPが好ましい。
連鎖移動剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の多孔質膜は、上述した膜形成ポリマー(A)とポリマー(B)を含む。多孔質膜がポリマー(B)を含むことで、多孔質膜の外表面が親水化されている。
本発明の多孔質膜の製造方法の一例を以下に説明する。
まず、膜形成ポリマー(A)およびポリマー(B)を溶剤(S)に溶解させて製膜原液(多孔質膜調製用溶液)を調製する(調製工程)。ついで、得られた製膜原液を凝固液に浸漬して凝固させて多孔質膜前駆体を得る(凝固工程)。ついで、多孔質膜前駆体中に残存する溶剤(S)やポリマー(B)の一部を洗浄して取り除き(洗浄工程)、洗浄後の多孔質膜前駆体を乾燥して(乾燥工程)、多孔質膜を得る。
製膜原液は、膜形成ポリマー(A)およびポリマー(B)を溶剤(S)に溶解させることで得られる。また、溶剤(S)を用い、溶液重合法によりポリマー(B)を製造した場合は、重合後の重合液(C)に、直接、膜形成ポリマー(A)を添加して溶解してもよい。このとき、さらに溶剤(S)を添加して重合液(C)を所望の濃度になるように希釈してもよい。
ながら膜形成ポリマー(A)およびポリマー(B)を溶解してもよい。さらに、重合液(C)を必要に応じて冷却してもよい。
多孔質膜前駆体を得る際に使用される凝固液としては、膜の孔径制御の点から、溶剤(S)の0〜50質量%水溶液が好ましい。
凝固工程により得られた多孔質膜前駆体は、40〜100℃の熱水中への浸漬により、多孔質膜前駆体中に残存する溶剤(S)やポリマー(B)の一部を洗浄して取り除くことが好ましい。
洗浄工程後の多孔質膜前駆体は、60〜120℃で、1分間〜24時間乾燥させることが好ましい。
乾燥温度が60℃以上であれば、乾燥処理時間を短縮でき、生産コストを抑えることができ、工業生産上好ましい。一方、乾燥温度が120℃以下であれば、乾燥工程で多孔質膜前駆体が収縮しすぎることを抑制でき、多孔質膜の外表面に微小な亀裂が発生しにくくなる傾向にある。
以上説明した本発明の多孔質膜は、上述した膜形成ポリマー(A)とポリマー(B)とを含むので、高い親水性を有する。ポリマー(B)は、通常のラジカル重合法を用いて得られるので、多孔質膜を容易に製造できる。
本発明の多孔質膜は、飲料水製造、浄水処理、排水処理等の水処理分野に用いられる多孔質膜として好適である。
なお、以下において「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を示す。
ポリマーの組成および構造は、以下の方法により解析した。また、ポリマーのMw、MnおよびMw/Mnは、以下の方法により測定した。
(1)ポリマー(B)、ポリマー(B’)の組成および構造の解析
ポリマー(B)、ポリマー(B’)の組成および構造を、1H−NMR(日本電子株式会社製、「JNM−EX270」(製品名))により解析した。なお、重水素化溶媒としては、TMS(テトラメチルシラン)が添加されたN,N−ジメチルアセトアミド−d9を用いた。
また、ポリマー(B)、ポリマー(B’)中の、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)およびその他のモノマー(b2)の組成は、独立行政法人産業技術総合研究所の提供する有機化合物のスペクトルデータベース(SDBS)を参考に算出した。
膜形成ポリマー(A)のMwは、GPC(東ソー株式会社製、「HLC−8020」(製品名))を使用して以下の条件で求めた。
・カラム:TSK GUARD COLUMN α(7.8mm×40mm)と3本のTSK−GEL α―M(7.8×300mm)とを直列に接続
・溶離液:臭化リチウム(LiBr)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶液(LiBrの濃度:20mM)
・測定温度:40℃
・流速:0.1mL/分
(3)ポリマー(B)、ポリマー(B’)のMnおよびMw/Mnの測定
・カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER HZ−H(4.6×35mm)と、2本のTSK−GEL SUPER HZM−H(6.0×150mm)とを直列に接続
・溶離液:塩化リチウム(LiCl)のDMF溶液(LiClの濃度:0.01M)
・測定温度:40℃
・流速:0.6mL/分
(ポリマー(B−1)の合成)
冷却管付フラスコに、メタクリル酸メチル40部、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)としてメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(三菱レイヨン社製、「アクリエステルHO」(商品名))40部、その他のモノマー(b2)としてメタクリル酸ジメチルアミノエチル(三菱レイヨン社製、「アクリエステルDM」(商品名))20部、および溶剤(S)としてN,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)150部を含有するモノマー組成物を投入し、窒素バブリングにより内部を窒素置換した。ついで、モノマー組成物を加温して内温を70℃に保った状態で、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部(和光純薬工業株式会社製、和光特級)をモノマー組成物に加えた後、3時間保持した。引き続き、90℃に昇温し、先に加えた量の1.5倍量の0.15部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルをモノマー組成物に追添加した後、3時間保持し重合を完結させた後、室温まで冷却し、ポリマー(B−1)を40%含有する重合液(C−1)を得た。
(ポリマー(B−2)、(B−3)の合成)
冷却管付フラスコに、メタクリル酸メチル40部、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)としてメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(三菱レイヨン社製、「アクリエステルHO」(商品名))40部、その他のモノマー(b2)としてメタクリル酸ジメチルアミノエチル(三菱レイヨン社製、「アクリエステルDM」(商品名))20部、および溶剤(S)としてN,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)150部を含有するモノマー組成物を投入し、窒素バブリングにより内部を窒素置換した。ついで、モノマー組成物を加温して内温を70℃に保った状態で、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部(和光純薬工業株式会社製、和光特級)をモノマー組成物に加えた後、5時間保持した。引き続き、90℃に昇温し、先に加えた量の1.5倍量の0.15部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルをモノマー組成物に追添加した後、2時間保持し重合を完結させた後、室温まで冷却し、ポリマー(B’−1)を40%含有する重合液(C’−1)を得た。
・HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(三菱レイヨン株式会社製、「アクリエステルHO」(商品名))
・DMAEMA:メタクリル酸ジメチルアミノエチル(三菱レイヨン株式会社性、「アクリエステルDM」(商品名))
・AIBN:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業株式会社製、和光特級)
・DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)
<実施例1>
膜形成ポリマー(A)としてポリフッ化ビニリデン(アルケマ社製、「Kynar761A」(商品名)、Mw=550,000)5.1部、ポリマー(B)としてポリマー(B−1)を含む重合液(C−1)9.00部(固形分換算で3.60部)、および溶剤(S)としてN,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、和光特級)17.40部をガラス容器に配合し、50℃で、スターラーで10時間攪拌して製膜原液を調製した。なお、製膜原液100%中、ポリフッ化ビニリデンの含有量は16.2%であり、ポリマー(B−1)の含有量は11.4%である。
製膜原液、凝固液、洗浄液として表2に示すものを使用した以外は、実施例1と同様にして多孔質膜試験片を得た。
・Kynar761A:ポリフッ化ビニリデン(アルケマ社製、「Kynar761A」(商品名)、Mw=550,000)
・DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)
製膜原液および凝固液として表3に示すものを使用した以外は、実施例1と同様にして多孔質膜試験片を得た。
得られた多孔質膜試験片について、純水透過流束を測定した。結果を表3に示す。
・Kynar761A:ポリフッ化ビニリデン(アルケマ社製、「Kynar761A」(商品名)、Mw=550,000)
・DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)
Claims (11)
- 膜形成ポリマー(A)と、(メタ)アクリレート単位を含有するポリマー(B)とを含む多孔質膜であって、前記ポリマー(A)がフッ素含有ポリマーであり、前記ポリマー(B)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位を含み、(メタ)アクリル酸等の酸単位を含まないポリマーであって、少なくとも前記ポリマー(B)のGPCにおけるポリスチレン換算分子量が30万未満の低分子量領域(X)と、30万以上の高分子量領域(Y)を有し、前記領域(X)と領域(Y)の比率(X)/(Y)が0.8〜2.0である多孔質膜。
- 前記(メタ)アクリレート単位を含有するポリマー(B)がメタクリル酸メチル単位を含有する、請求項1に記載の多孔質膜。
- 前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)が、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールからなる群より選ばれる1種以上のモノマー単位から構成されている、請求項1または2に記載の多孔質膜。
- 前記ポリマー(B)中のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位の含有量が20〜60質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多孔質膜。
- 前記ポリマー(B)がその他のモノマー(b2)単位を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の多孔質膜。
- 前記その他のモノマー(b2)単位が窒素を含有する(メタ)アクリレート単位である、請求項5に記載の多孔質膜。
- 前記窒素を含有する(メタ)アクリレート単位がメタクリル酸ジメチルアミノエチルまたはメタクリル酸ジメチルアミノエチル4級塩のいずれかの単位である、請求項6に記載の多孔質膜。
- 前記ポリマー(B)中のメタクリル酸メチル単位、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位及びその他のモノマー(b2)単位がすべてメタクリレート単位である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の多孔質膜。
- 前記ポリマー(B)中のメタクリル酸メチル単位が20〜60質量%、ヒドロキシ基含有メタクリレート(b1)単位が20〜60質量%及びその他のモノマー(b2)単位が1〜60質量%である、請求項5〜8のいずれか一項に記載の多孔質膜。
- 前記多孔質膜の膜形成ポリマー(A)とポリマー(B)の合計に対するポリマー(B)の割合が0.1〜40質量%である請求項1〜9のいずれか一項に記載の多孔質膜。
- 膜形成ポリマー(A)と(メタ)アクリレート単位を含有するポリマー(B)、および溶剤を含む製膜原液を凝固させる多孔質膜の製造方法で、前記ポリマー(A)がフッ素含有ポリマーであり、前記ポリマー(B)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b1)単位を含み、(メタ)アクリル酸等の酸単位を含まないポリマーであって、多孔質膜前駆体中の前記ポリマー(B)を熱水に浸漬するだけで洗浄する製造方法であり、前記ポリマー(B)が、少なくとも前記ポリマー(B)のGPCにおけるポリスチレン換算分子量が30万未満の低分子量領域(X)と、30万以上の高分子量領域(Y)を有し、前記領域(X)と領域(Y)の比率(X)/(Y)が0.8〜2.0である多孔質膜の製造方法。
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