JP6864008B2 - 抗リン脂質抗体症候群に関連するループス抗凝固因子(la)を特定するための方法およびキット - Google Patents

抗リン脂質抗体症候群に関連するループス抗凝固因子(la)を特定するための方法およびキット Download PDF

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Description

[0001] 本発明は、臨床診断学、血液凝固障害の診断の分野、特に、より詳細には、凝固因子欠乏効果を減らし、凝固阻害剤干渉を減らす方法およびキットにより、患者の血液中のループス抗凝固因子(LA)を特定することによる、現在のLA検出方法およびそのためのキットでは通常、問題がある、血液凝固障害(ヒト患者の抗リン脂質抗体症候群(APS)として知られる)の診断のための方法およびキットに関する。
[0002] 抗リン脂質抗体症候群(APS)は通常、静脈血栓症、動脈血栓症、習慣流産、早産、または流産として顕在化する臨床的止血障害である。APSの同義語には、障害の全身性ループスエリテマトーデスとの偶発的関連性があるという理由から、ループス抗凝固因子症候群が挙げられる。APSは、現時点では、抗リン脂質抗体症候群に対する好ましい用語であり、以降で使用することになる。
[0003] APSに付随する典型的な検査所見には、ループス抗凝固因子としても知られる、いわゆる抗リン脂質抗体、すなわち、膜アニオン性リン脂質に対する抗体、例えば、抗カルジオリピン抗体またはそれらの関連する血漿タンパク質、例えば、ベータ−2−糖タンパク質の継続的上昇;またはLAアッセイとして知られるリン脂質依存性凝血アッセイの異常が含まれる。
[0004] 凝血の正常な恒常性を変え、患者において凝固能亢進状態として臨床的に顕在化するAPSの機序は明確になっていない。凝固亢進の原因に関する機械論には、細胞損傷により露出した細胞膜リン脂質に対する循環タンパク質の結合が含まれる。例えば、循環するベータ−2−糖タンパク質は、露出した細胞膜リン脂質に結合してタンパク質−リン脂質複合体を形成する。いくつかの理論は、タンパク質−リン脂質複合体がその複合体上にリガンドを露出する場合があり、これが特定の自己抗体の標的として機能することを示唆している。
[0005] 他の提案されたAPSの根源的な機序には、自己抗体産生、凝固因子に対する抗体産生の上昇、血小板活性の上昇、および血小板結合のための内皮細胞の活性化が含まれる。これらの提案された全ての機序は、患者の凝固亢進および病的血栓の根源をなすものである。
[0006] APS診断には、診断を確証するために経時的に反復しなければならない多数の臨床検査の解釈を必要とする。ループス抗凝固因子は、ループス抗凝固因子(LA)アッセイとして知られるリン脂質依存性凝固時間アッセイの分析により特定される。異常なLA所見は、APSの最も信頼性の高い試験であると考えられている。ループス抗凝固因子は、血漿凝固因子に対するものである。ループス抗凝固因子の存在は、凝固時間の逆説的延長により顕在化する。凝固因子阻害剤および凝固因子欠乏はまた、凝固時間を延長するので、患者の血漿試料中のこれらの凝固因子の阻害剤および欠乏は、APSの診断を複雑化する。凝固因子阻害剤には、例えば、凝固第VIII因子および第V因子に対する特異的抗体、ヘパリンなどの非特異的阻害剤、ならびにトロンビン阻害剤および直接作用型血液凝固第Xa因子阻害薬などの特定の阻害剤などのいくつかの広範なカテゴリーが含まれる。
[0007] 因子欠乏または因子阻害剤の存在により引き起こされる効果は、LA検出のためには、排除する必要がある。因子阻害剤または欠乏の役割の評価を支援するために、混合試験が実施され、これにより、正常補体の凝固因子を有する乏血小板正常血漿が、患者試料と混合され、凝固試験を反復し、凝血遅延の根底にある原因としての異常な凝固因子の欠乏が除外される。正常な血漿の患者の血漿への添加後に、凝固時間が正常化される場合、患者は凝固因子欠乏を有する。患者血漿試料が正常な(プールした)血漿で希釈される混合試験は、APSの診断には問題がある。理由は、患者試料中のループス抗凝固因子が希釈されるためである。したがって、LA弱陽性である患者血漿試料の低LAの検出を不可能にするほど、十分に希釈し得る。したがって、患者の弱LA陽性は、混合試験で見逃される。ループス抗凝固因子の特定に対する混合試験の低感度は、以下に記載の本発明により対処される問題の1つである。
[0008] 血液凝固異常を検出するための、凝固時間を測定する典型的な試験には、リン脂質依存性アッセイ、例えば、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、例えば、APTTベースシリカ凝固時間(SCT)、希釈ラッセル蛇毒時間(dRVVT)、希釈プロトロンビン時間(dPT)、APTTベースカオリン凝固時間(KCT)、APTTベース血小板中和法(PNP)、APTTベース六方晶相リン脂質中和試験などが挙げられる。簡単に上述したように、現時点では、LAの存在は、延長されたリン脂質依存性凝固試験結果、凝固時間延長を補正する混合試験(試験血漿中への正常な血漿の混合による凝固因子の置換)の不合格、高レベルのリン脂質の存在下における凝固時間の正常化、および凝固時間延長の原因となるはずの凝固因子阻害剤の非存在により確証される。
[0009] 上述のいくつかのLAスクリーニングアッセイの内の2つであるAPTTスクリーンおよびdRVVTスクリーンは、患者血漿のアッセイにおいて極めて低リン脂質濃度を使用するリン脂質依存性凝固アッセイである。したがって、これらの試験は、抗リン脂質抗体に対して非常に敏感である。抗リン脂質抗体に対する感受性は、アッセイを反復する(コンファームアッセイと呼ばれる)ことにより確証され、この場合、抗リン脂質抗体の影響に打ち勝つために、高リン脂質濃度が、スクリーニングで使用されたのと同一のリン脂質依存性アッセイに加えられる。正常な範囲への凝固時間の減少により特定される凝固阻害のレベルの低下は、試験血漿試料中のLAの存在を裏付ける。
[0010] LAスクリーニングアッセイの結果は、スクリーン比(Rs)、低レベルのリン脂質の存在下で実施されるアッセイ、コンファーム比(Rc)、高レベルのリン脂質の存在下で実施されるアッセイ、スクリーン対コンファーム比(R)および正規化スクリーン対コンファーム比(NR)(これらは、次記のように定義される)で表される。
Rs:(スクリーン凝固時間(試験試料))/(スクリーン凝固時間(NPP))
Rc:(コンファーム凝固時間(試験試料))/(コンファーム凝固時間(NPP))
R:(スクリーン凝固時間(試験試料))/(コンファーム凝固時間(試験試料))
NR:Rs/Rc
[0011] 本発明は、臨床診断学、血液凝固障害の診断の分野、特に、より詳細には、LA検出のための本方法およびキットでもたらされる、凝固因子欠乏効果を減らし、凝固阻害剤干渉を減らす方法およびキットにより、患者の血液中のループス抗凝固因子(LA)を特定することによる、ヒト患者の抗リン脂質抗体症候群(APS)の診断のための方法およびキットに関する。本明細書で開示の本発明の実施形態は、少なくとも次の共通の特徴:凝血阻害剤、低濃度リン脂質試薬、高リン脂質濃度試薬、およびリン脂質依存性凝固時間アッセイを有する。
[0012] 一態様では、本発明は、ヒト患者の抗リン脂質抗体症候群(APS)に関連するループス抗凝固因子(LA)を検出する方法に関する。前記方法は、いくつかのステップ、例えば、限定されないが、下記のステップを含む。ステップ(a)では、APSのリスクのある患者由来の血漿の凝固時間が、少なくとも1種の凝血阻害剤および低濃度リン脂質の存在下で測定されるリン脂質依存性凝固アッセイにより検出される。本発明の方法の種々の実施形態では、低濃度のリン脂質は、約0.002(g/l)〜約0.2(g/l)、好ましくは0.002(g/l)〜0.15(g/l)、より好ましくは0.010(g/l)〜0.10(g/l)および最も好ましくは0.04(g/l)〜0.08(g/l)の範囲である。
[0013] ステップ(b)では、APSのリスクのある患者由来の血漿の凝固時間が、ステップ(a)の凝血阻害剤の存在下で、ステップ(a)のリン脂質の低濃度よりも高いリン脂質の濃度で測定されるステップ(a)のリン脂質依存性凝固アッセイにより検出される。本発明の方法の種々の実施形態では、高濃度のリン脂質は、好ましくは約0.2(g/l)〜約5.0(g/l)、より好ましくは約0.5(g/l)〜約3.0(g/l)および最も好ましくは約1.0(g/l)〜約2.0(g/l)の範囲である。
[0014] ステップa)の患者血漿中に検出される凝固時間の、ステップb)の患者血漿中に検出される凝固時間に対する比が決定される。患者の比が、好ましくは少なくとも40人の健常な対象で確定した基準範囲およびカットオフ値と比較される。基準範囲の平均は、LAアッセイを正規化するために使用され、患者試料比率はカットオフ値と比較される。カットオフ値は、現状のLAガイドラインで提唱されたように、正常試料の分布の99パーセンタイルを超える値または正常試料のパラメトリック分布の平均+2SD間隔として確定される。比がカットオフより大きい場合、患者は、APSに関連するLAを有する可能性があり、12週後の反復試験により循環する抗リン脂質抗体の持続的存在を確証することが推奨される。本発明の方法の種々の実施形態では、代表的カットオフ比は、1.00〜1.20、好ましくは1.00〜1.15、より好ましくは1.00〜1.10のNRの比として表される。
[0015] 凝固因子欠乏または心不整脈の患者または脳梗塞の危険のある患者により摂取された医薬品などの凝固阻害剤の存在により引き起こされ得る凝固に対する作用は、混合アッセイを実施することにより決定される。混合アッセイでは、患者の血漿は、正常なプール血漿で希釈され、リン脂質依存性凝固アッセイが反復される。混合試験は、患者の血液凝固障害が凝固因子の欠乏に関連しているかどうかを特定する。本発明の方法の種々の実施形態では、患者血漿試料の希釈は、例えば、正常なプール血漿で、1:1、1:2、1:3または1:4であってよい。
[0016] リン脂質依存性凝固アッセイにおける凝血阻害剤および正常なプール血漿の患者血漿への添加は、血漿中の因子欠乏または凝血阻害剤の存在により引き起こされる干渉を減らし、ループス抗凝固因子の検出方法の特異性および感度を高める。
[0017] 本発明の方法で使用するリン脂質依存性凝固アッセイは、このようなリン脂質依存性凝固アッセイの2〜3の例を挙げると、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、希釈ラッセル蛇毒時間(dRVVT)、APTTベース血小板中和法(PNP)、APTTベース六方晶相リン脂質中和試験、APTTベースカオリン凝固時間(KCT)、APTTベースシリカ凝固時間(SCT)および希釈プロトロンビン時間(dPT)からなる群から選択してよい。
[0018] 本発明の方法の特定の実施形態では、凝血阻害剤は、凝血阻害剤、例えば、1種を超えるトロンビン阻害剤、1種を超えるXa阻害剤、1種または複数のトロンビン阻害剤または1種または複数の第Xa因子阻害剤の組み合わせである。
[0019] 本発明による方法の一実施形態では、少なくとも1種の凝血阻害剤は、トロンビン阻害剤である。
[0020] トロンビン阻害剤は、d−フェニルアラニル−1−プロリル−1−アルギニンクロロメチルケトン(PPACK)、I−2581、ヒルジン、ヒルジン誘導体、レピルジン、デシルジン、ヒルジン類似体、ビバリルジン、アルガトロバン、メラガトラン、ダビガトラン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
[0021] 本発明による方法の別の実施形態では、少なくとも1種の凝血阻害剤は、第Xa因子阻害剤である。
[0022] 第Xa因子阻害剤は、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ベトリキサバン、アンチスタシン、ダニ抗凝固タンパク質(TAP)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
[0023] 別の態様では、本発明は、患者血漿試料中の抗リン脂質抗体症候群に関連するループス抗凝固因子を検出するキットに関する。本発明の一実施形態では、キットは、少なくとも1種の凝血阻害剤および正常なプール血漿を含む。あるいは、キットは、低濃度のリン脂質、少なくとも1種の凝血阻害剤を含むリン脂質依存性凝固試薬、および低濃度のリン脂質より高い濃度のリン脂質を含むリン脂質依存性凝固試薬を含む。キットの種々の実施形態では、低濃度のリン脂質は、約0.002(g/l)〜約0.2(g/l)の範囲を含む。キットの種々の実施形態では、高濃度のリン脂質は、約0.2(g/l)〜約5.0(g/l)の範囲を含む。
[0024] 本発明によるキットの種々の実施形態では、リン脂質依存性凝固試薬は、APTT、dRVVT、APTTベース血小板中和法(PNP)、APTTベース六方晶相リン脂質中和試験、APTTベースカオリン凝固時間(KCT)、APTTベースシリカ凝固時間(SCT)および希釈プロトロンビン時間(dPT)の内の少なくとも1種を含む。
[0025] 本発明によるキットの一実施形態では、本発明によるキットの凝血阻害剤は、少なくとも1種のトロンビン阻害剤を含む。
[0026] トロンビン阻害剤は、d−フェニルアラニル−1−プロリル−1−アルギニンクロロメチルケトン(PPACK)、I−2581、ヒルジン、ヒルジン誘導体(例えば、レピルジン、デシルジン)、ヒルジン類似体(例えば、ビバリルジン)、アルガトロバン、メラガトラン、ダビガトラン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
[0027] 本発明によるキットの代替的実施形態では、少なくとも1種の凝血阻害剤は、少なくとも1種の第Xa因子阻害剤を含む。第Xa因子阻害剤は、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ベトリキサバン、アンチスタシン、ダニ抗凝固タンパク質(TAP)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
[0028] 本発明のおよび本明細書に記載のキットに適用した方法に関して上記で考察したように、凝固因子欠乏または心不整脈の患者または脳梗塞の危険のある患者により摂取された医薬品などの凝固阻害剤の存在により引き起こされ得る凝固に対する作用は、混合アッセイを実施することにより決定される。キットの内容物として提供される混合アッセイでは、患者の血漿は、正常なプール血漿と混合された後、リン脂質依存性アッセイが反復される。混合アッセイは、患者の血漿中の凝固因子の欠乏を特定する。本発明によるキットの種々の実施形態では、正常なプール血漿は、患者の血漿試料の1:1、1:2、1:3または1:4の希釈に十分な量でキット中に含まれ得る。
[0029] キット中での試薬および容器の種々の組み合わせおよび配置が本発明で意図されている。例えば、凝血阻害剤および第1の低濃度のリン脂質を含むリン脂質依存性凝固試薬がキットの一部として容器中に収容される。あるいは、凝血阻害剤および高濃度のリン脂質を含む第2のリン脂質依存性凝固試薬が容器中に収容され、正常なプール血漿が凝血阻害剤として同じ容器中に収容され得、あるいは、キット中で全試薬が個別の容器中に収容され得る。容器は、限定されないが、粉末形態または液体形態の試薬を保持するための、バイアル、包み、またはチューブを意味する。
[0030] 本明細書で開示の本発明の利点および特徴と共に、これらおよび他の目的は、以下の説明と特許請求の範囲に対する参照により明らかとなろう。さらに、本明細書に記載の種々の実施形態の特徴は、相互に排他的ではなく、種々の組み合わせおよび順序で存在し得ることを理解されたい。
[0031] 本明細書で使用される場合、「試験患者血漿」および「正常なプール血漿」(NPP)は、乏血小板血漿である。
[0032] 本明細書で使用される場合、「比較」という用語は、血漿試料で測定された凝固時間または凝固時間の比を、本明細書の別の場所で指定された好適なカットオフ比と比較することを含む。本発明の方法の「比較」ステップは、手作業で、または自動化臨床分析機器などのコンピューティングデバイス、例えば、ACL TOP(登録商標)ファミリー(Instrumentation Laboratory Company,Bedford,MA)により実施し得る。血漿比およびカットオフ比の値は、1つ1つ相互に比較され、比較は比較アルゴリズムを実行するコンピュータープログラムにより自動的に実施され得る。コンピュータープログラムは、目的の評価を好適な出力フォーマットで提供することになる。コンピューター支援比較では、コンピュータープログラムにより、決定された量の値が、データベースに保存されている好適なカットオフ値に対応する値と比較され得る。コンピュータープログラムは、比較の結果をさらに評価し得、すなわち、好適な出力フォーマットでの目的の評価を自動的にもたらし得る。
[0033] 本明細書で使用される場合、「凝固時間比」という用語は、健常な対象の好適な基準値に対し正規化された凝固時間の比を含む。好適な基準値は、健常な対象のコホートで確定した基準範囲に対する平均凝固時間、健常な対象のコホートに由来する試料に対する凝固時間、またはこのような凝固時間から計算される比を意味するものとする。好適な基準値は、一緒に、すなわち、試験(患者)血漿試料と同時に、それに続けて、または少なくともそれに近い時間に、分析される基準血漿試料から決定してもよい。
[0034] 本明細書で使用される場合、カットオフ比は、例えば、試料をループス抗凝固因子を有する血漿試料群、またはループス抗凝固因子を持たない血漿試料群に割り付けることを可能とする上限値比を意味するものとする。このようなカットオフ比は、2つの群を分離する閾値またはカットオフであり得る。カットオフ比率は、本明細書に記載のアッセイに対する平均または平均値に基づいて、現在のLAガイドラインで推奨される標準的統計法を適用することにより、APSを有するとして特定されていない正常患者のコホート由来の血漿に対し計算できる。
[0035] 本明細書で使用される場合、「キット」という用語は、好ましくは、別々のまたは単一容器で提供される構成要素の集合体を意味する。構成要素には、限定されないが、化学薬品、血漿または緩衝液を含む試薬を含み、これは、別々にバイアルで、例えば、容器に入れて提供されてもよい。あるいは、例えば、容器内のバイアル中に、2種以上の構成要素を一緒に混ぜ合わせてもよい。容器はまた、容器内の少なくとも一部の構成要素を用いて、別の供給源、例えば、別のキットからの構成要素を含めて、または含めないで、LAアッセイを実施するための説明書を含んでもよい。キットはまた、本明細書の別のところで記載し、言及した基準量を反映した標準を含んでもよい。
[0036] 本明細書で使用される場合、APTT試薬は、リン脂質依存性活性化部分トロンボプラスチン時間試薬を意味し、凝固時間は、例えば、HemosIL(登録商標)シリカ凝固時間(Instrumentation Laboratory Company)で測定される。
[0037] 本明細書で使用される場合、dRVVT試薬は、リン脂質依存性活性希釈ラッセル蛇毒時間試薬を意味し、凝固時間は、例えば、HemosIL(登録商標)dRVVTスクリーンおよびコンファーム試験(Instrumentation Laboratory Company)で測定される。
[0038] 本明細書で使用される場合、「アッセイ」および「試験」という用語は、同義に使用される。
[0039]図1は、本発明の一実施形態によるd−フェニルアラニル−1−プロリル−1−アルギニンクロロメチルケトン(PPACK)濃度のAPTTベースシリカ凝固(SCTスクリーン)およびAPTTベースシリカ凝固時間コンファーム(SCTコンファーム)に対する効果を示す。漸増濃度でのPPACKは、正常な血漿試料およびLA陽性血漿試料のSCTスクリーン試験に対しては異なる効果を示したが、SCTコンファーム試験に対してはそうではなかった。 [0040]図2は、本発明の一実施形態による、PPACK濃度のSCTアッセイのスクリーン対コンファーム比に対する効果をグラフで示す。増加するPPACK濃度に伴い、LA陽性試料のスクリーン対コンファーム比が1.09から1.82に高まった。正常なプール血漿(NPP)のスクリーン対コンファーム比は、同じままであった。 [0041]図3は、本発明の一実施形態による、PPACK濃度のSCTアッセイの正規化比(NR)に対する効果をグラフで示す。自動化混合試験(NPP/PPACK材料による1:1希釈)における3種の濃度のLA陽性試料(非希釈、NPPによる1:1または1:3希釈)は、1000ng/mlのPPACKで、それぞれ、2.34、1.82、および1.46のNRを有する。最も希釈した試料(元の試料のNPPによる実効8倍希釈)でもまだ陽性LA結果として残ったままである。 [0042]図4A−4Bは、本発明の一実施形態による、PPACK濃度のdRVVTスクリーン試験およびdRVVTコンファーム試験での凝固時間に対する効果をグラフで示す。図4Aは、漸増濃度でのPPACKは、正常な血漿試料およびLA陽性血漿試料のdRVVTスクリーン試験に対して異なる効果を示したことを示す。図4Bは、漸増濃度でのPPACKは、dRVVTコンファーム試験に対して異なる効果を示さなかったことを示す。 [0043]図5は、PPACK濃度のdRVVT試験のスクリーン対コンファーム比に対する効果をグラフで示す。PPACK濃度の増加に伴い、LA陽性試料のスクリーン対コンファーム比が1.42から1.58に高まったが、NPPのスクリーン対コンファーム比が1.02から0.91に低下した。 [0044]図6は、PPACK濃度のdRVVT試験のNRに対する効果をグラフで示す。自動化混合試験(NPP/PPACK材料による1:1希釈)における3種の濃度のLA陽性試料(非希釈、NPPによる1:1または1:3希釈)は、1000ng/mlのPPACKで、それぞれ、1.76、1.42、および1.19のNRを有する。最も希釈した試料(元の試料のNPPによる実効8倍希釈)でもまだ陽性LA結果として残ったままである。 [0045]図7A−Bは、本発明の一実施形態による、I−2581およびI−2581とPPACKの組み合わせのdRVVTアッセイのスクリーン対コンファーム比およびNRに対する効果をグラフで示す。図7Aは、PPACKの非存在下で、I−2581がLA陽性試料およびNPP試料のスクリーン対コンファーム比に対し類似の効果を有し、I−2581の存在下で、両方共わずかに低下したことを示す。350nMのPPACKの存在下で、I−2581のスクリーン対コンファーム比に対する効果は、LA陽性試料およびNPP試料に対し類似のままであった。図7Bは、I−2581が、PPACKとの組みあわせ使用の有りまたは無しに関わらず、正規化比のわずかな低下に寄与したことを示す。 [0046]図8A−Bは、本発明の一実施形態による、ヒルジン、アルガトロバンおよびそれらの組み合わせ使用の、dRVVTアッセイのスクリーン対コンファーム比に対する効果をグラフで示す。図8Aは、NPP(ヒルジン非存在の1.02から1000ng/mlのヒルジンの1.18へ)およびLA陽性試料(ヒルジン非存在の1.41から1000ng/mlのヒルジンの2.14へ)の両方に対し、ヒルジンがスクリーン対コンファーム比を高めたが、NPP試料に対する効果は、かなり小さかったことを示す。図8Bは、アルガトロバンが阻害剤として使用される場合、スクリーン対コンファーム比は異なるパターンで応答し、LA陽性試料(正方形)に対する比は変化せず、NPP(十字)に対する比は著しく低下した(アルガトロバンの非存在の1.06から500ng/mlのアルガトロバンの0.9へ)ことを示す。ヒルジンおよびアルガトロバンは、一緒に使用した場合(NPPの三角形およびLA陽性試料のダイヤモンド)、相乗的効果を示した。相乗的効果は、その他の凝血阻害剤、例えば、PPACKとリバーロキサバンの組み合わせで発生し得る。 [0047]図9A−Bは、本発明の一実施形態による、ヒルジン、アルガトロバンおよびそれらの組み合わせ使用の、dRVVTアッセイの正規化比に対する効果をグラフで示す。図9Aは、LA陽性試料に対し、正規化比は、1.39(トロンビン阻害剤の使用なし)から1.81(1000ng/mlのヒルジン)に増加したことを示す。図9Bは、NPPスクリーン対コンファーム比を低下させることにより、アルガトロバンが正規化比を1.34から1.57(500ng/mlアルガトロバン、正方形)に高めたことを示す。ヒルジンおよびアルガトロバンが一緒に使用される場合、LA陽性試料(ダイヤモンド)に対する正規化比が、1.72(200ng/mlヒルジン単独)から1.66(200ng/mlヒルジンおよび500ng/mlアルガトロバン)に低下した。
[0048] トロンビンおよび第Xa因子に対する抗凝固剤は、反応混合物中の利用可能な量のこれらの因子を効果的に減らすことにより、LAアッセイの凝固時間を延長する。しかし、抗凝固剤のLA陰性およびLA陽性血漿供試体に対する効果は異なる。凝血阻害剤、例えば、トロンビンおよび第Xa因子阻害剤は、LAアッセイにおいて、LA抗体に対する感度を高め、これが、因子欠乏または内在性凝固因子により引き起こされる干渉に対処する信頼性の高い混合試験を可能とする。試験血漿試料を正常な血漿で希釈して凝固因子が正常化される場合およびそうでない場合の両方で、上記効果の差異がLAアッセイの解釈を改善するための方法をもたらす。したがって、抗凝固剤を添加した試薬を用いて、LAアッセイの特異性を偽性にすることなく、例えば、弱LA陽性血漿を検出するLA感度を顕著に高めることができる。さらに、本明細書に記載の本発明は、上述した、いわゆる「混合アッセイ」における、LA検出のためのLA信号を増強する。
[0049] 本発明は、選択抗凝固剤がLAアッセイに添加され、改善されたアッセイ感度および特異性を達成し、より信頼性の高い自動化混合試験(患者の血漿試料に対する実質的に不含血小板不含の正常な血漿(NPP)の添加および凝固アッセイの反復)を提供し、APSの診断のためのLA検出における因子欠乏および因子阻害剤問題に対処する方法を採用する。特に、本明細書に記載の本発明では、標準的リン脂質依存性アッセイに添加される場合、限定されないが、トロンビン阻害剤PPACK、ヒルジン、ヒルジン誘導体、例えば、レピルジンおよびデシルジン、ヒルジン類似体、例えば、ビバリルジン、アルガトロバン、メラガトラン、ダビガトラン、I−2581、およびこれらの組み合わせを含む異なる阻害剤による相乗的効果が、LA検出およびAPSの診断の感度および特異性の最適化における特有のツールを提供する。添加される凝血阻害剤の量は、試料に添加された混合試験血漿により補正されている因子欠乏または因子阻害剤を有するLA陰性試料の補正を継続しながら、LA陽性試料の凝固時間比を高めるように最適化する必要がある。
[0050] 一態様では、本発明は、患者のAPSの診断のためにループス抗凝固因子の検出を支援するキットである。本発明の一実施形態では、キットは、少なくとも1種の凝血阻害剤、例えば、限定されないが、トロンビン阻害剤、例えば、限定されないが、上で詳述したトロンビン阻害剤、およびプールしたまたは別の方法による正常な血漿を含む。別の実施形態では、上記キットは、例えば、APTT試薬、例えば、APTTベースシリカ凝固時間(SCT)、APTTベース血小板中和法(PNP)、APTTベース六方晶相リン脂質中和試験、APTTベースカオリン凝固時間(KCT)を、低リン脂質濃度のLAアッセイ用として、0.002(g/l)〜0.2(g/l)、好ましくは0.01(g/l)の範囲の濃度で、および高リン脂質濃度のLAアッセイ用として、0.2(g/l)〜5.0(g/l)、好ましくは1.0(g/l)の範囲の濃度で、さらに含むか、またはこれらをLAアッセイで使用することが意図されている。
[0051] 別の態様では、本発明は、患者のAPSの診断を支援するためにループス抗凝固因子を検出する方法である。本発明の方法の一実施形態では、凝血スクリーン凝固アッセイは、患者の血漿を、1種または複数の凝血阻害剤、トロンビン阻害剤、例えば、1種または複数の上記トロンビン阻害剤または第Xa因子阻害剤、および低リン脂質濃度のリン脂質依存性APTT試薬と混合することにより実施される。スクリーン凝固時間が測定される。凝血コンファーム凝固アッセイはまた、患者の血漿に対し、患者の試料を、スクリーンアッセイで使用されたトロンビン阻害剤、および高濃度のリン脂質APTT試薬の存在下でリン脂質と混合することにより実施され、コンファーム凝固時間が測定される。
[0052] 代替的実施形態では、例えば、高および低リン脂質APTTが、患者の血漿のスクリーンおよびコンファーム凝固アッセイにおけるdRVVTアッセイまたは希釈プロトロンビン時間アッセイで上記開示の高および低リン脂質で置き換えられる。
[0053] 本発明の方法の別の実施形態では、例えば、第Xa因子スクリーン凝固アッセイは、患者の血漿を、上述の、第Xa因子阻害剤、例えば、限定されないが、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ベトリキサバン、アンチスタシン、ダニ抗凝固タンパク質(TAP)およびこれらの組み合わせならびに低リン脂質濃度のAPTT試薬と混合することにより実施される。凝固時間が測定される。凝血コンファーム凝固アッセイはまた、患者の血漿に対し、患者の試料を、患者の血漿試料の第Xa因子スクリーンアッセイで使用された第Xa因子阻害剤、および上述のAPTT試薬などの高リン脂質濃度APTT試薬を混合することにより実施される。コンファーム凝固時間が測定される。
[0054] 代替的実施形態では、高および低リン脂質APTTが、患者の血漿のスクリーンおよびコンファーム凝固アッセイにおける高および低リン脂質dRVVTで置き換えられる。
[0055] それぞれの上記アッセイに対し、アッセイで用いられた凝固阻害剤に関係なく、測定された患者試料のスクリーンアッセイ凝固時間は、正常な乏血小板血漿の測定されたスクリーンアッセイ凝固時間と比較され、比(Rs)として表される。さらに、患者試料の測定されたコンファームアッセイ凝固時間は、正常な乏血小板血漿の測定されたコンファームアッセイ凝固時間と比較され、比(Rc)として表される。正規化比(NR)は、Rs/Rcとして表される。NRは、健常な対象から確定されたカットオフ比と比較される。
[0056] 本発明の好ましい実施形態では、カットオフ比は、好ましくは少なくとも40人の健常な対象から得られる。カットオフ値は、現状のLAガイドラインで提唱されたように、正常試料の分布の99パーセンタイルを超える値または正常試料のパラメトリック分布の平均+2SD間隔として確定される。カットオフ比より大きい試験血漿比は、試験血漿中のループス抗凝固因子の存在を示し、12週後の反復試験により循環する抗リン脂質抗体の持続的存在を確証することが推奨される。
[0057] 本発明の好ましい実施形態では、代表的カットオフ比は、約1.00〜約1.20、好ましくは約1.00〜約1.15、より好ましくは約1.00〜約1.10のNRの比として表される。
[0058] 本発明の好ましい実施形態では、正常な乏血小板血漿の凝固時間は、少なくとも40人の健常な対象から確定される。健常な対象の平均凝固時間は、試験血漿凝固時間を正規化するのに使用される。
[0059] 代替的実施形態では、正常な乏血小板血漿の凝固時間は、健常な対象のプールから確定される。プールした健常な対象の平均凝固時間は、試験血漿凝固時間を正規化するのに使用される。
代表的調査
[0060] d−フェニルアラニル−1−プロリル−1−アルギニンクロロメチルケトン(PPACK)は、トロンビンの触媒部位に可逆的に結合する合成ペプチドである。図1〜3を参照すると、SCTアッセイにおけるPPACKの使用が示され、血漿試験試料は、試験中、LA陰性血漿試料プールと1:1の比で混合された(すなわち、混合試験設定)。混合試験により、正常な血漿中に存在する凝固因子が、血液凝固異常を有すると疑われる試験血漿に加えられる。凝血異常(凝固時間の延長)が補正されると、試験血漿は凝固因子を欠き、LAを有さない。
[0061] LAアッセイにおけるPPACKの導入は、SCTスクリーンおよびSCTコンファーム両方に対する凝固時間の延長をもたらすが、SCTスクリーン(低リン脂質濃度)およびSCTコンファーム(より高いリン脂質濃度)アッセイに対するPPACKの効果は、LA陽性およびLA陰性(乏血小板NPP)試料で大きく異なる。図1を参照すると、SCTスクリーンおよびSCTコンファームに対するPPACKの効果は、LA陰性試料に対しては類似であるが、LA陽性試料については、PPACKはSCTコンファームに対するよりもSCTスクリーンに対し遥かに大きな影響を与える。したがって、図2を参照すると、LA陰性試料に対し、スクリーン対コンファーム比は、高PPACK濃度でわずかに減少し(0、100および1000nMのPPACKで、それぞれRは、0.81、0.83および0.78であった)、LA陽性試料に対し、スクリーン対コンファーム比は、PPACKの非存在時の1.09から、1000nMのPPACKでの1,82まで増加し、同じPPACK濃度のLA陰性試料に正規化した場合のLA陽性試料で1.36〜2.34の範囲の正規化比をもたらした(図3参照)。
[0062] 異なる比率(1:1および1:3のLA陽性:LA陰性)のLA陰性試料で希釈したLA陽性試料に関して、PPACKのLA検出に対する効果がさらに分析される。LA陽性試料がLA陰性試料で4倍希釈された場合、PPACKの非存在下ではLAは検出されなかった(NR:1.08)が、1000nMのPPACKの存在下では明確にLA陽性(NR:1.46)になり、それにより、本明細書で開示の方法の感度が高まったことを明確に示す。
[0063] 次に、図4〜6を参照すると、PPACKモデルは、dRVVT試験に対しトロンビン阻害剤の同じ使用を示すが、試験中、試験試料はLA陰性試料と1:1比で混合、希釈される(すなわち、混合試験設定)。
[0064] SCTアッセイおよびdRVVTアッセイでのPPACKの使用により、試料が混合試験で希釈される場合でも、極めて向上したアッセイ感度が達成されることを示し、したがって、乏血小板正常な血漿の添加により因子欠乏および因子阻害剤による複雑化した効果が最小化される場合、LA検出における混合試験をより有用にする。LA陰性試料に対する正規化比の観察された低下はまた、アッセイ特異性のわずかな向上の可能性があることを示す。
[0065] 種々の因子欠乏(LA陰性、第V因子欠乏、第VIII因子欠乏、第VII因子欠乏、因子VIII/フォンウィルブランド因子欠乏、第IX因子欠乏、第X因子欠乏、第XI因子欠乏、第XII因子欠乏、およびLA陽性血漿試料)を有する患者血漿試料(n=18)を、HemosIL(登録商標)dRVVTアッセイ(表1)(PPACKなし)で試験し、第V因子欠乏を有する2つの血漿試料および第X因子欠乏を有する1つの試料は、高レベルのスクリーン比(Rs)を示した。凝固因子欠乏を示すこれらの3つの異常血漿試料中で、2つの試料は、dRVVTコンファーム試験に合格しなかった。したがって、これらの2つの不合格血漿試料に対し、正規化比(NR)は計算し得なかった。
Figure 0006864008
[0066] 表2の結果は、上記血漿試料(LA陰性、第V因子欠乏、第VIII因子欠乏、第VII因子欠乏、因子VIII/フォンウィルブランド因子欠乏、第IX因子欠乏、第X因子欠乏、第XI因子欠乏、第XII因子欠乏、およびLA陽性血漿試料)を、混合試験設定(1:1の試験血漿試料:NPP比)により、350nMのPPACKの存在下で、dRVVTで試験し、1つの第V因子欠乏試料のみが、わずかに高いスクリーン比(PPACK含有の場合1.28に対し、HemosIL(登録商標)dRVVTスクリーンで4.28)を示したことを開示している。調査は、適切に全ての血漿試料に対する正規化比を報告し、因子欠乏に伴う問題に対処した(表2)。

Figure 0006864008
[0067] 表2に示すように、350nMのPPACKの存在下のLA陽性試料で報告された正規化比は、HemosIL(登録商標)dRVVT由来の対応する結果より小さくなく(表1参照)、これは、350nMのPPACK存在下での混合試験設定における方法が、HemosIL(登録商標)dRVVTアッセイより優れた感度を有することを示している。
[0068] 以下で考察するように、PPACKモデルは、現在のLA試験方法における顕著な改善を示すが、種々のトロンビンおよび第Xa因子阻害剤の特異性は、異なる阻害剤の組み合わせの使用により、LA試験の感度および特異性の取り組む際に、さらに豊富なツールの目録を提供する。
[0069] 図7を参照すると、合成トロンビン阻害剤であるI−2581は、dRVVTアッセイで使用した場合、LA陽性およびNPP試料のdRVVTスクリーン対コンファーム比を低下させる。これは、LAアッセイ感度を高める能力を有する阻害剤と一緒に用いた場合、LAアッセイの特異性をさらに高め得ることを示唆する。
[0070] さらに別の実施形態では、図8を参照すると、2種の直接トロンビン阻害剤のヒルジンおよびアルガトロバンの組み合わせ使用は、LA抗体標的抗原の不均一性に関連する、このような組み合わせの検出力の別の例を提供する。ヒルジンは、LA陽性およびNPP試料の両方に対するdRVVTスクリーン対コンファーム比を高めた(図8、左パネル)。dRVVT試験でヒルジンの使用は、図9に示すように、LA陽性試料の正規化比を高めたが、これはまた、正規化されていない正常な試料を弱陽性として容易に誤分類する可能性もある。アルガトロバンの使用は、LA陽性試料に対し、NPPに対するスクリーン対コンファーム比を低下させる(図8)ことにより、限られたNRの増大を示した(図9)。ヒルジンおよびアルガトロバンは、混合試験で一緒に使用した場合、HemosIL(登録商標)dRVVTアッセイ(NR:1.64、データは示さず)の結果と比較して、LA試験感度を高めた(NR:200ng/mlのヒルジンおよび500ng/mlのアルガトロバンで1.66(図9))が、正常な試料の誤分類の可能性は最小化された(図8)。
[0071] 別の態様では、本発明は、APSの診断を支援するシステムであり、該システムは、臨床分析機器、例えば、限定されないが、ACL TOP(登録商標)ファミリーの臨床分析機器(Instrumentation Laboratory Company,Bedford,MA)であって、(a)第1の凝固時間を測定するために十分な時間にわたり低濃度のリン脂質および凝血阻害剤を含む血漿試料を第1のリン脂質依存性凝固アッセイ試薬と接触させ、(b)第2の凝固時間を測定するために十分な時間にわたり高濃度のリン脂質および凝血阻害剤を含む第2のリン脂質依存性凝固アッセイ試薬と接触させるように構成された臨床分析機器、(c)前記分析計ユニットと操作可能に通信しているプロセッサーを有するコンピューティングデバイス、および(d)プロセッサーにより実行可能な命令を含む非一時的で機械読み取り可能な媒体であって、第1と第2の凝固時間の比率への変換を実行する場合、該命令が、カットオフ比に対しその比率を比較し、前記カットオフ比に対する前記比較の結果に基づいてループス抗凝固因子を診断するための支援を確立する媒体を含む。
[0072] したがって、本明細書で記載の本発明は、LA検出における新規方法を提供する。APTTおよびdRVVTアッセイを用いた、LAの検出に対するトロンビン阻害剤PPACKの使用は、本発明の方法のモデルとしての役割を果たす。本発明は、混合試験の向上したLAアッセイ感度/特異性およびより良好な利用をもたらす。種々のトロンビン阻害剤および第Xa因子阻害剤、またはこのような阻害剤の組み合わせを使用して、PPACKを置き換えることができる。特に、本発明は、異なる凝血阻害剤からの相乗的効果を使って、LA抗体標的抗原の不均一性に関連して、LA試験感度および特異性を最適し得ることを示す。

Claims (28)

  1. 患者の抗リン脂質抗体症候群に関連するループス抗凝固因子を検出する方法であって、
    a)前記患者由来の血漿試料に複数の凝血阻害剤および第1濃度のリン脂質を添加した後に測定されるリン脂質依存性凝固アッセイにおいて、前記患者由来の血漿試料の第1の凝固時間を検出するステップ;
    b)前記患者由来の血漿試料にステップa)の前記複数の凝血阻害剤およびステップa)の前記第1濃度のリン脂質より高い第2濃度のリン脂質を添加した後に測定されるリン脂質凝固アッセイにおいて、前記血漿試料の第2の凝固時間を検出するステップ;
    c)ステップa)の患者血漿の凝固時間の、ステップb)の患者血漿中の凝固時間に対する患者比を決定し、健常な対象から確定した適切な参照値に正規化されたカットオフ比に対し、前記患者比を比較するステップ;を含み、ステップc)で決定された前記患者比が前記カットオフ比よりも大きいことは、前記患者由来の血漿試料中のループス抗凝固因子の存在を示す、方法。
  2. ステップa)のリン脂質依存性凝固アッセイおよびステップb)のリン脂質依存性凝固アッセイのそれぞれが、乏血小板血漿をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記リン脂質依存性凝固アッセイが、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記リン脂質依存性凝固アッセイが、希釈ラッセル蛇毒時間(dRVVT)、APTTベース血小板中和法(PNP)、APTTベース六方晶相リン脂質中和試験、APTTベースカオリン凝固時間(KCT)、APTTベースシリカ凝固時間(SCT)および希釈プロトロンビン時間(dPT)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記複数の凝血阻害剤が、少なくとも1種のトロンビン阻害剤を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1種のトロンビン阻害剤は、d−フェニルアラニル−1−プロリル−1−アルギニンクロロメチルケトン(PPACK)、I−2581、ヒルジン、ヒルジン誘導体、レピルジン、デシルジン、ヒルジン類似体、ビバリルジン、アルガトロバン、メラガトラン、ダビガトラン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記複数の凝血阻害剤が、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ベトリキサバン、アンチスタシン、ダニ抗凝固タンパク質(TAP)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の第Xa因子阻害剤を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記患者血漿試料を正常なプール血漿で希釈するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  9. 前記患者血漿試料を、正常なプール血漿と1:1で希釈するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  10. 前記患者血漿試料を、正常なプール血漿と1:2、1:3または1:4で希釈するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  11. 前記第1濃度のリン脂質が、0.002(g/l)〜0.2(g/l)の範囲を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第2濃度のリン脂質が、0.2(g/l)〜5.0(g/l)の範囲を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 患者の抗リン脂質抗体症候群に関連するループス抗凝固因子を検出するキットであって、
    a)第1濃度のリン脂質を含むリン脂質依存性凝固試薬;
    b)複数の凝血阻害剤;および
    c)a)のリン脂質の第1濃度より高いリン脂質の第2濃度を含むリン脂質依存性凝固試薬、を含むキット。
  14. 正常なプール血漿をさらに含む、請求項13に記載のキット。
  15. 前記リン脂質依存性凝固試薬がAPTTを含む、請求項13に記載のキット。
  16. 前記リン脂質依存性凝固試薬が、dRVVT、APTTベース血小板中和法(PNP)、APTTベース六方晶相リン脂質中和試験、APTTベースカオリン凝固時間(KCT)、APTTベースシリカ凝固時間(SCT)および希釈プロトロンビン時間(dPT)からなる群から選択される、請求項13に記載のキット。
  17. 前記複数の凝血阻害剤が、少なくとも1種のトロンビン阻害剤を含む、請求項13に記載のキット。
  18. 前記少なくとも1種のトロンビン阻害剤が、d−フェニルアラニル−1−プロリル−1−アルギニンクロロメチルケトン(PPACK)、I−2581、ヒルジン、ヒルジン誘導体、レピルジン、デシルジン、ヒルジン類似体、ビバリルジン、アルガトロバン、メラガトラン、ダビガトラン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項17に記載のキット。
  19. 前記複数の凝血阻害剤が、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ベトリキサバン、アンチスタシン、ダニ抗凝固タンパク質(TAP)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の第Xa因子阻害剤を含む、請求項13に記載のキット。
  20. 前記複数の凝血阻害剤および前記第1濃度のリン脂質を含む前記リン脂質依存性凝固試薬が、同じ容器中に収容される、請求項13に記載のキット。
  21. 前記複数の凝血阻害剤および前記第2濃度のリン脂質を含む前記リン脂質依存性凝固試薬が、同じ容器中に収容される、請求項13に記載のキット。
  22. 前記正常なプール血漿が、前記複数の凝血阻害剤と同じ容器中に収容される、請求項14に記載のキット。
  23. 前記複数の凝血阻害剤が、トロンビン阻害剤および非トロンビン凝血阻害剤の組み合わせである、請求項1に記載の方法。
  24. 前記非トロンビン凝血阻害剤が第Xa因子阻害剤を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記複数の凝血阻害剤および乏血小板血漿混合物が、血漿中の因子欠乏または凝血阻害剤の存在により引き起こされる干渉を減らし、ループス抗凝固因子の検出方法の特異性および感度を高める、請求項2に記載の方法。
  26. 前記カットオフ比が、1.00〜1.20のNRの比である、請求項1に記載の方法。
  27. 前記第1濃度のリン脂質が、0.002(g/l)〜0.2(g/l)の範囲を含む、請求項13に記載のキット。
  28. 前記第2濃度のリン脂質が、0.2(g/l)〜5.0(g/l)の範囲を含む、請求項13に記載のキット。
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