JP6863070B2 - はんだ吸引装置 - Google Patents
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Description
本発明は、はんだ付け部分の余分なはんだを吸引するはんだ吸引装置に関する。
例えば、筒状の本体と、本体の一端に取り付けられ吸引材を巻いた状態で格納する格納部と、本体の他端に設けられ吸引材の向きを規制するガイド溝と、筒状の本体内の吸引材を移動させる吸引材移動機構と、ガイド溝に隣接するように配置された刃部とを備えたはんだ吸引装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のはんだ吸引装置においては、格納部に格納された吸引材は、格納部と接続された本体の内部を通って、さらに、吸引材移動機構を通り本体の先端部から突出するようになっている。はんだ吸引作業に際し、吸引材移動機構を操作することで吸引材が本体の先端部から送り出されるようになっている。送り出された吸引材で余分なはんだが吸引されると、刃部で吸引材が切断されるようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載のはんだ吸引装置においては、新たな吸引材を入れ替える際に、吸引材の端部を格納部から取り出し、直接本体の入口から本体の内部に入れ込む作業が必要となる。吸引材を直接本体の内部に入れ込んでいるので、吸引材の端部が吸引材移動機構に当接するまで手探りの作業となり作業が煩雑となってしまう。また、吸引材の横幅に対して本体の内部の横幅が比較的に広くなっているので、吸引材の端部が吸引材移動機構に当接するまで真っ直ぐに送ることができ難く作業が煩雑となってしまう。したがって、特許文献1に記載のはんだ吸引装置においては、新たな吸引材を入れ替える際に、入れ替え作業が煩雑になってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、新たな吸引材を入れ替える際に、入れ替えの作業性を向上させることができるはんだ吸引装置を提供することを課題とする。
本発明に係るはんだ吸引装置は、棒状の本体と、前記本体の一端に設けられたボックス部と、前記本体の他端に設けられ吸引材を巻いた状態で格納する格納部と、を備えたはんだ吸引装置であって、前記ボックス部は、前記本体の長手方向に沿う方向に開口する吸引材突出口と、前記吸引材突出口と前記ボックス部の外部とを連通路を通じて連通させる連通口と、前記吸引材突出口と前記連通口との間に配置され、前記連通路の内部に突出したローラと、を備え、前記ローラは、一部または連結して可動する他のローラのいずれか一方が前記外部に突出しており、前記本体は、前記本体の長手方向に沿う方向に貫通するガイド通路が形成された筒状のガイド部を有し、前記ガイド部が前記格納部と前記ボックス部との間に位置し、前記ガイド通路の端部が前記連通口に向かって開口していることを特徴とする。
本発明に係るはんだ吸引装置は、ボックス部が、本体の長手方向に沿う方向に開口する吸引材突出口と、吸引材突出口とボックス部の外部とを連通路を通じて連通させる連通口とを備えている。また、本体は、本体の長手方向に沿う方向に貫通するガイド通路が形成された筒状のガイド部を有し、ガイド部が格納部とボックス部との間に位置し、ガイド通路の端部が連通口に向かって開口するよう構成される。
この構成により、格納部に格納された吸引材は、ガイド部のガイド通路を通り、ガイド通路の端部から連通口を通ってボックス部に入り、ボックス部内の連通路を通って吸引材突出口からその先端部が突出する。
また、本発明に係るはんだ吸引装置は、吸引材突出口と連通口との間に配置され、連通路の内部と外部との双方に一部が突出したローラを備えている。この構成により、連通路内を通る吸引材は、ローラの回転により、吸引材突出口から送り出される。
本発明によれば、新たな吸引材を入れ替える際に、入れ替えの作業性を向上させることができるはんだ吸引装置を提供することができる。
本発明に係るはんだ吸引装置を適用した実施形態に係るはんだ吸引装置10について図面を参照して説明する。
実施形態に係るはんだ吸引装置10は、図1に示すように、吸引材SBを巻いた状態で格納する格納部1と、ボックス部2と、本体3とを備えている。格納部1に格納された吸引材SBは、ボックス部2を介して本体3から送り出されるようになっている。
なお、吸引材SBは、銅繊維が編み込まれ紐状に形成されたもので、毛細管現象を利用して溶融状態の余分なはんだを吸引するようになっている。
格納部1は、巻き付けられた吸引材SBを保持する保持リール11と、保持リール11の中心で両側面から突出するようにして保持リール11に形成され、本体3に着脱可能に装着される装着ピン12とを有している。装着ピン12の両端部は、本体3に装着されると、吸引材SBの送り動作により本体3に対して相対的に回転するようになっている。 ボックス部2は、図2に示すように、ボックス本体21と、ボックス本体21に設けられたローラ22と、ローラ22に対して吸引材SBを送る送り方向(以下、単に送り方向という。)の下流側に設けられた切断機構23とを備えている。
ボックス本体21は、送り方向に沿って2つに分割された第1ボックス本体21aと、第2ボックス本体21bとを有する分割構造で形成され、ローラ22および切断機構23が組み込まれて一体化される。
ボックス本体21は、ローラ22を収容するローラ収容室24と、切断機構23を収容する切断機構収容室25と、本体3に形成され吸引材SBを本体3から突出させる後述の吸引材突出口3aとボックス本体21の外部とを連通路26を通じて連通させる連通口27とを有している。
したがって、吸引材SBは、連通口27からボックス本体21内に挿入され、連通路26を通って吸引材突出口3aから突出するようになっている。
ボックス本体21には、送り方向の下流側で、後述する切断機構内連通路45と隣接する隣接連通路28が形成されている。隣接連通路28は、切断機構内連通路45とともに、連通路26の一部を構成する。
ボックス本体21には、送り方向の下流側で、後述する切断機構内連通路45と隣接する隣接連通路28が形成されている。隣接連通路28は、切断機構内連通路45とともに、連通路26の一部を構成する。
ローラ22は、図3に示すように、送りローラ31とガイドローラ32を有している。送りローラ31は、ローラ収容室24でボックス本体21に回転可能に設けられ、一部が連通路26内に突出し、この一部と対向する側の一部がボックス本体21の外部に突出し、回転により吸引材SBを送り出すようになっている。ローラ31には、吸引材SBの送りを助ける複数の爪31aが外周面から突出して等間隔で形成されている。
ガイドローラ32は、ローラ31と同様、ローラ収容室24でボックス本体21に回転可能に設けられ、この送りローラ31と連通路26を挟んで対向し、吸引材SBを挟んだ状態で送りローラ31の回転と共に回転し、吸引材SBの送りをガイドするようになっている。
切断機構23は、図2および図4(a)に示されるように、機構本体41と、吸引材SBを切断する刃具42と、機構本体41をボックス本体21の外部へ向かって押し出す付勢部材43と、ボックス本体21の外部へ突出する突出部44とを有している。
機構本体41は、送り方向に沿って2つに分割された第1機構本体41aと、第2機構本体41bとを有する分割構造で形成され、ボルト41cの締結により、一体化されてボックス本体21の切断機構収容室25に収容されるようになっている。
機構本体41には、連通路の一部を形成する切断機構内連通路45が設けられている。切断機構内連通路45は、付勢部材43と刃具42との間で、機構本体41を吸引材SBの送り方向の上流側から下流側に貫通する構成を有する。切断機構内連通路45は、第1機構本体41aと第2機構本体41bの協働により形成されている。
刃具42は、切断機構内連通路45の端部に設けられている。刃具42は、切断機構内連通路45の下流側で切断機構内連通路45に露出し吸引材SBの送り方向に直交する横方向で第1機構本体41aおよび第2機構本体41bの双方に刃先が形成され、切断機構内連通路45内を送られる吸引材SBを横方向に切断するようになっている。吸引材SBは、突出部44がボックス部2の内部へ押し込まれた際に、切断機構内連通路45の端部と、その端部に隣接する隣接連通路28の端部との間に挟み込まれて切断される。
突出部44は、第1機構本体41aおよび第2機構本体41bの双方に形成され、ボックス本体21から外部へ突出している。突出した頂部は、指で押しやすいよう平坦になっている。
付勢部材43は、圧縮コイルばねなどの弾性を有する材料からなり、機構本体41とボックス本体21の切断機構収容室25の底面部分との間に組み込まれている。付勢部材43は、組み込みにより機構本体41をボックス本体21の外部へ向かって押し出す方向に付勢して圧力が作用するようになっている。機構本体41は、ボックス本体21の切断機構収容室25に形成された規制壁25aと当接して、ボックス本体21から外部へ向かって飛び出さないよう規制されている。
本体3は、図2に示すように、棒状に形成され長手方向に分割されており、第1ハウジング51と、第1ハウジング51に対向する第2ハウジング52とからなる分割構造で構成されている。第1ハウジング51と第2ハウジング52とは、ボルト53で締結され一体化されるようになっている。
本体3の送り方向の下流側には、第1ハウジング51および第2ハウジング52によりボックス部収容室54が形成されており、ボックス部収容室54にボックス部2が収容されるようになっている。
本体3の送り方向の上流側には、第1ハウジング51および第2ハウジング52により格納部収容室55が形成されており、格納部収容室55に格納部1が収容されるようになっている。
第1ハウジング51には、送り方向の上流側と下流側の中央部分にボルト穴51a、51bが形成されており、それぞれボルト53が挿通されて、不図示のナットに螺合できるようになっている。また、第1ハウジング51には、本体3の長手方向に沿う方向に貫通するガイド通路51cが形成された筒状のガイド部51dと、ガイド通路51eが形成された筒状のガイド部51fが設けられている。ガイド部51dとガイド部51fは、第1ハウジング51から突出して形成されている。
ガイド部51dは格納部1側に位置し、ガイド部51fはボックス部2側に位置している。また、ガイド通路51cおよびガイド通路51eはそれぞれの端部が連通口27に向かって開口している。ガイド部51dおよびガイド部51fにより吸引材SBの送りがガイドされるようになっている。
第2ハウジング52には、送り方向の上流側と下流側の中央部分に貫通孔52a、52bが形成されており、ボルト53が挿入されるようになっている。さらに、第1ハウジング51および第2ハウジング52には、送り方向の下流側の先端で開口する吸引材突出口3aが形成され、この吸引材突出口3aとボックス本体21に形成された隣接連通路28とを連通するハウジング連通路56が形成されている。
本実施形態に係るはんだ吸引装置10の連通路26、隣接連通路28、切断機構内連通路45およびハウジング連通路56は、本発明に係るはんだ吸引装置の連通路を構成する。
以上のように構成された実施形態に係るはんだ吸引装置10によるはんだ吸引作業の動作について簡単に説明する。
図1に示すように、はんだ吸引装置10の本体3の格納部収容室55に、格納部1が収容されると、はんだ吸引装置10によるはんだ吸引作業の動作が開始する。まず、作業者により、格納部1に巻き付けられた吸引材SBの先端が送り方向に引かれると、格納部1の装着ピン12が送り方向に回転する。さらに、吸引材SBの先端が送られ、第1ハウジング51のガイド部51dのガイド通路51cおよびガイド部51fのガイド通路51eに順に通される。
ガイド通路51eを通された吸引材SBの先端は、ボックス本体21の連通口27に挿入され、連通路26を通り送りローラ31とガイドローラ32との間に突き当たる。
次いで、送りローラ31が、送り方向に回わされると、吸引材SBの先端は、送りローラ31およびガイドローラ32により送られる。そして、図4(a)に示すように、切断機構内連通路45に入り、刃具42の下部を通って、隣接連通路28を通過し、さらにハウジング連通路56を通って吸引材突出口3aから突出する。
次いで、送りローラ31が、送り方向に回わされると、吸引材SBの先端は、送りローラ31およびガイドローラ32により送られる。そして、図4(a)に示すように、切断機構内連通路45に入り、刃具42の下部を通って、隣接連通路28を通過し、さらにハウジング連通路56を通って吸引材突出口3aから突出する。
吸引材SBの先端部分で、はんだ付け部分の余分なはんだが吸引されると、切断機構23の突出部44が押され、付勢部材43が圧縮され、図5(a)に示すように、刃具42の刃先が切断機構内連通路45と隣接連通路28とが連通する部分の方向へ移動する。
さらに、図5(b)に示すように、突出部44が押し込まれると、刃具42の刃先が吸引材SBに当接し、図4(b)および図5(c)に示すように、吸引材SBが隣接連通路28の端面部分で切断される。切断された吸引材SBの先端部分は、廃棄される。
そして、次のはんだ付け作業に備えるために、図4(a)に示す送りローラ31が回され、吸引材SBの先端部分が吸引材突出口3aから突出し、はんだ吸引作業の準備が完了し、はんだ吸引装置10によるはんだ吸引作業の動作が終了する。
以上のように構成された実施形態に係るはんだ吸引装置10の効果について説明する。
実施形態に係るはんだ吸引装置10の第1ハウジング51には、格納部1側に位置する筒状のガイド部51dと、ボックス部2側に位置するガイド部51fが第1ハウジング51から突出して形成されている。ガイド部51dのガイド通路51cおよびガイド部51fのガイド通路51eはそれぞれの端部が連通口27に向かって開口している。
この構成により、新たな吸引材SBを格納部1で入れ替える際に、吸引材SBの先端部をガイド通路51cおよびガイド通路51eに通し連通口27からボックス部2に簡単に挿入することができる。また、連通口27から挿入された吸引材SBの先端部は、連通路26を通ってローラ22に真っ直ぐに当接し、ローラ22によって送られ、連通路26を通って吸引材突出口3aからその先端部が突出するので、吸引材SBの入れ替えの作業性を向上させることができる。
また、吸引材SBは、連通口27からボックス部2に入り吸引材突出口3aからその先端部が突出するので、はんだ吸引により加熱された吸引材SBの送り方向の上流側を直接手で触れることはなく、安全にはんだ吸引作業を行うことができる。
また、実施形態に係るはんだ吸引装置10は、吸引材突出口3aと連通口27との間に配置され、連通路26の内部と外部との双方に一部が突出した送りローラ31とガイドローラ32とを備えている。この構成により、作業者は、送りローラ31の突出した部分を回すだけで、送りローラ31およびガイドローラ32が回転し、吸引材SBを吸引材突出口3aから突出させることができる。
また、実施形態に係るはんだ吸引装置10は、切断機構内連通路45と、切断機構内連通路45の端部に設けられた刃具42と、刃具42をボックス部2の外部へ向かって押し出す付勢部材43と、付勢部材43に付勢された状態で付勢部材43とは反対側のボックス部2から外部へ突出する突出部44とを備えている。
この構成により、作業者は、はんだ吸引作業を終了後、片手で突出部44をボックス部2の内部へ押し込むだけで、刃具42により吸引材SBを切断することができる。したがって、実施形態に係るはんだ吸引装置10は、作業者が、はんだ付け作業を中断することなく吸引材SBを切断することができ、はんだ付けの作業性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10を他の構造のはんだ吸引装置で構成するようにしてもよい。例えば、はんだ吸引装置10の第1ハウジング51のガイド部51d、51fを筒状のガイド部59で形成した変形例1に係るはんだ吸引装置20で構成するようにしてもよい。
筒状のガイド部59は、図6に示すように、送り方向の上流側と下流側の中央部分に第1ハウジング51から突出して形成される。変形例1に係るはんだ吸引装置20においては、吸引材SBは、ガイド部59の入口59aから入りガイド通路59bを通って出口59cから出るようになっており、吸引材SBの送りがガイド部59でガイドされるようになっている。ガイド部59の出口59cは、連通口27に向かって開口している。
以上に説明した構成により、変形例1に係るはんだ吸引装置20は、本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10と同様の効果が得られるとともに、第1ハウジング51上で送られる吸引材SBがガイド部59で保護される。
その結果、はんだ吸引作業の際に、第1ハウジング51上で送られる吸引材SBが引っ掛けられて伸びてしまうのを防止することができるという効果が得られる。また、新たな吸引材SBを格納部1で入れ替える際に、吸引材SBの先端部をガイド通路59bに通し連通口27からボックス部2に簡単に挿入することができ、吸引材SBの入れ替えの作業性を向上させることができる。
また、本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10のボックス部2の切断機構23を他の構造で形成した変形例2に係るはんだ吸引装置30で構成するようにしてもよい。
変形例2に係るはんだ吸引装置30は、図7(a)および図8(a)に示すように、実施形態に係るはんだ吸引装置10のボックス部2の切断機構23に代えてボックス部2Aの切断機構23Aで構成されている。ボックス部2Aおよび切断機構23Aは、本体3Aに収容されるようになっている。なお、変形例2に係るはんだ吸引装置30におけるボックス部2の切断機構23および本体3A以外の構造は、実施形態に係るはんだ吸引装置10と同様に構成されている。
ボックス部2Aは、ボックス本体61と、ボックス本体61に設けられた切断機構23Aとを備えており、ボックス部2Aにおけるこれ以外の構造は、実施形態に係るはんだ吸引装置10のボックス部2と同様に構成されている。
ボックス本体61は、送り方向に分割された第1ボックス本体61aと、図示しない第2ボックス本体とを有する分割構造で形成され、ローラ22および切断機構23Aが組み込まれて一体化される。
ボックス本体61は、切断機構23Aを収容する切断機構収容室25Aと、付勢部材43を収容する付勢部材収容室71を有しており、ボックス本体61におけるこれ以外の構造は、実施形態に係るはんだ吸引装置10のボックス本体21と同様に構成されている。なお、実施形態に係るはんだ吸引装置10のボックス本体21に形成された隣接連通路28は、ボックス本体61には形成されない。
切断機構23Aは、機構本体41Aと、吸引材SBを切断する刃具42Aと、機構本体41Aをボックス本体21の外部へ向かって押し出す付勢部材43と、ボックス本体61の外部へ突出する突出部44Aとを有している。
刃具42Aは、連通路26の下流側で後述するハウジング連通路56Aとの間に露出し吸引材SBの送り方向に直交する横方向で機構本体41Aの露出側の先端に刃先が形成され、連通路26およびハウジング連通路56A内を送られる吸引材SBを横方向に切断するようになっている。吸引材SBは、刃具42Aの刃先と連通路26の下流側の端部との間に挟み込まれて切断されるようになっている。
突出部44Aは、切断機構23Aに形成され、ボックス本体61から外部へ突出している。突出した頂部は、指で押しやすいよう平坦になっている。
付勢部材43は、ボックス本体61の付勢部材収容室71に組み込まれている。付勢部材43は、組み込みにより機構本体41Aをボックス本体61の外部へ向かって押し出す方向に付勢して圧力が作用するようになっている。機構本体41Aは、ボックス本体61の切断機構収容室25Aに形成された規制壁72で規制されており、ボックス本体61から外部へ向かって飛び出さないようなっている。
本体3Aは、図7(a)および図8(a)に示すように、実施形態に係るはんだ吸引装置10と同様、棒状に形成され長手方向に分割されており、第1ハウジング51Aと、第1ハウジングに対向する図示しない第2ハウジングとからなる分割構造で構成されている。第1ハウジング51Aおよび第2ハウジングは一体化されるようになっている。
本体3Aの送り方向の下流側には、第1ハウジング51Aおよび第2ハウジングによりボックス部収容室54Aが形成されており、ボックス部収容室54Aにボックス部2Aが収容されるようになっている。ボックス部収容室54Aの刃具42Aに対向する底面の部分には、排出口73が第1ハウジング51Aおよび第2ハウジングを貫通して形成されており、排出口73から切断された吸引材SBが排出されるようになっている。
第1ハウジング51Aおよび第2ハウジングには、送り方向の下流側の先端で開口する吸引材突出口74が形成され、この吸引材突出口74とボックス本体61に形成された連通路26とを連通するハウジング連通路56Aが形成されている。
本変形例2に係るはんだ吸引装置30の連通路26およびハウジング連通路56Aは、本発明に係るはんだ吸引装置の連通路を構成する。
以上のように構成された変形例2に係るはんだ吸引装置30の切断機構23Aの動作について簡単に説明する。
送りローラ31が、送り方向に回わされると、吸引材SBの先端は、送りローラ31およびガイドローラにより送られる。そして、図7(a)、図8(a)に示すように、連通路26から、刃具42Aの下部を通り、ハウジング連通路56Aを通って吸引材突出口74から突出する。
吸引材SBの先端部分で、はんだ付け部分の余分なはんだが吸引されると、切断機構23Aの突出部44Aが押され、付勢部材43が圧縮され、図7(a)および図8(b)に示すように、刃具42Aの刃先が連通路26の下流側の端部の方向へ移動する。
さらに、図7(b)および図8(c)に示すように、突出部44Aが押し込まれると、刃具42Aの刃先が吸引材SBに当接し、吸引材SBが連通路26の下流側の端部で切断される。切断された吸引材SBの先端部分は、排出口73から排出される。
変形例2に係るはんだ吸引装置30は、以上に説明したように構成されているので、本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10と同様の効果が得られるとともに、第1ハウジング51Aおよび第2ハウジング形成された排出口73から切断された吸引材SBの先端部が排出される。その結果、切断された吸引材SBの先端部を容易に回収することができる。この吸引材突出口74に回収箱などの容器を接続しておけば、切断された吸引材SBの先端部を切断する毎に自動的に容器に回収することができる。
本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10を他の構造のはんだ吸引装置で構成するようにしてもよい。例えば、はんだ吸引装置10のローラ22をゴムなどの弾性材料の外周面部81を有するローラ22Aで形成した変形例3に係るはんだ吸引装置40で構成するようにしてもよい。
ローラ22Aは、図9に示すように、送りローラ31Aとガイドローラ32Aとを有している。送りローラ31Aは、はんだ吸引装置10のローラ22の送りローラ31と同様に、ローラ収容室24でボックス本体21に回転可能に設けられ、一部が連通路26内に突出し、この一部と対向する側の一部がボックス本体21の外部に突出し、回転により吸引材SBを送り出すようになっている。ローラ31Aの外周面部81は、吸引材SBの送りを助けるようゴムなどの弾性材料で形成されている。
ガイドローラ32Aは、ローラ31Aと同様、外周面部81は、吸引材SBの送りを助けるようゴムなどの弾性材料で形成されている。また、ガイドローラ32Aは、ローラ収容室24でボックス本体21に回転可能に設けられ、この送りローラ31Aと連通路26を挟んで対向し、送りローラ31Aの回転と共に回転し、吸引材SBの送りをガイドするようになっている。
この構成により、変形例3に係るはんだ吸引装置40は、ゴムなどの弾性材料の伸縮性や摩擦力を利用して、滑り難くすることができ、吸引材SBを滑ることなく良好に送り出すことができる。
本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10を他の構造のはんだ吸引装置で構成するようにしてもよい。例えば、はんだ吸引装置10のローラ22をローレットなどの凹凸形状の外周面部91を有するローラ22Bで形成した変形例4に係るはんだ吸引装置50で構成するようにしてもよい。
ローラ22Bは、図10に示すように、送りローラ31Bとガイドローラ32Bとを有している。送りローラ31Bは、はんだ吸引装置10のローラ22の送りローラ31と同様に、ローラ収容室24でボックス本体21に回転可能に設けられ、一部が連通路26内に突出し、この一部と対向する側の一部がボックス本体21の外部に突出し、回転により吸引材SBを送り出すようになっている。ローラ31Bの外周面部91は、吸引材SBの送りを助けるようゴムなどの弾性材料で形成されている。
ガイドローラ32Bは、ローラ31Aと同様、外周面部は、吸引材SBの送りを助けるようローレットなどの凹凸形状で形成されている。また、ガイドローラ32Bは、ローラ収容室24でボックス本体21に回転可能に設けられ、この送りローラ31Bと連通路26を挟んで対向し、送りローラ31Bの回転と共に回転し、吸引材SBの送りをガイドするようになっている。
この構成により、変形例4に係るはんだ吸引装置50は、ローレットなどの凹凸形状で、滑り難くすることができ、吸引材SBを滑ることなく良好に送り出すことができる。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10は、ボックス部2と本体3とが分離しており、それぞれ別体の構造で構成されたが、本発明に係るはんだ吸引装置においては、ボックス部2と本体3とを一体の構造として構成し、ボックス部2を本体3におけるボックス領域100として構成するようにしてもよい。
以下、本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10のボックス部2を、本体3におけるボックス領域100として構成した変形例5に係るはんだ吸引装置60ついて、図面を参照して説明する。なお、実施形態に係るはんだ吸引装置10と同じ構成には同一の符号を付して、説明を省略する。
変形例5に係るはんだ吸引装置60は、図11に示すように、格納部1と、本体5と、ローラ6と、切断機構7とにより構成される。格納部1に格納された吸引材SBは、ローラ6および切断機構7を介して本体5から送り出されるようになっている。
本体5は、図11および図12に示すように、本発明の実施形態に係るはんだ吸引装置10と同様、棒状に形成されており、長手方向に沿って分割可能な第1ハウジング111と、第1ハウジング111に対向する第2ハウジング112とからなる分割構造を有する。
第1ハウジング111には、送り方向の上流側、中央部分および下流側にボルト穴51a、51b、51gが形成されており、それぞれボルト53、53aが挿通されて、不図示のナットに螺合できるようになっている。
第2ハウジング112には、送り方向の上流側、中央部分および下流側に貫通孔52a、52b、52gが形成されており、ボルト53、53aが挿入されるようになっている。さらに、第1ハウジング111および第2ハウジング112には、送り方向の下流側の先端で開口する吸引材突出口5aが形成されている。
本体5の送り方向の下流側には、第1ハウジング111および第2ハウジング112によりボックス領域100が形成されている。ボックス領域100は、ローラ収容領域101および切断機構収容領域102を有している。ローラ収容領域101にはローラ6が収容され、切断機構収容領域102には切断機構7が収容されるようになっている。第1ハウジング111および第2ハウジング112は、ローラ6および切断機構7が組み込まれた後、ボルト53、53aで締結され一体化される。
ボックス領域100は、ローラ収容領域101に形成された連通路104と、切断機構収容領域102に形成された切断機構内連通路105を有している。連通路104は、ボックス領域100の基端部分に開口する連通口106に連通し、切断機構内連通路105は、ボックス領域100の先端部分に開口する吸引材突出口5aに連通している。そして、連通路104と切断機構内連通路105は、互いに連通している。
したがって、図13(a)および図13(b)に示すように、吸引材SBを、連通口106からボックス領域100内に挿入して、連通路104および切断機構内連通路105を通って吸引材突出口5aから突出させることができるようになっている。
本変形例5に係るはんだ吸引装置60の連通路104および切断機構内連通路105は、吸引材突出口5aと連通口106とを連通しており、本発明に係るはんだ吸引装置の連通路を構成する。
ローラ6は、図13(a)、図13(b)、図14(a)および図14(b)に示すように、第1送りローラ121と、第2送りローラ122と、操作ローラ123とを有している。第1送りローラ121は、ローラ本体131と、ローラ本体131に固定された軸132と、軸132に固定されたギア133とを有しており、軸132の一端が第1ハウジング111に回転可能に支持され、他端が第2ハウジング112に回転可能に支持されている。
第2送りローラ122は、第1送りローラ121と同様、ローラ本体141と、ローラ本体141に固定された軸142と、軸142に固定されたギア143とを有しており、軸142の一端が第1ハウジング111に回転可能に支持され、他端が第2ハウジング112に回転可能に支持されている。第2送りローラ122は、第1送りローラ121と連通路104を挟んで対向し、吸引材SBを挟んだ状態で、第1送りローラ121の回転と共に回転し、吸引材SBを送ることができる。
操作ローラ123は、第1送りローラ121と同様、ローラ本体151と、ローラ本体151に固定された軸152と、軸152に固定されたギア153とを有しており、軸152の一端が第1ハウジング111に回転可能に支持され、他端が第2ハウジング112に回転可能に支持されている。操作ローラ123の一部は、図11に示すように、第1ハウジング111から外部に突出している。
ギア133、143、153は互いに噛み合っており、ギア153が回転するとギア133を介してギア143が回転する。即ち、図14(a)に示すように、ローラ本体151が矢印a方向に回転するとギア153を介してギア133が矢印b方向に回転するとともにローラ本体131が矢印c方向に回転する。
ギア133が矢印b方向に回転すると、ギア143が矢印d方向に回転するとともにローラ本体141が矢印e方向に回転する。ローラ本体131とローラ本体141との間に挟み込まれている吸引材SBは、ローラ本体131およびローラ本体141の回転により、矢印f方向に送られる。
なお、図14(a)に示す矢印a方向と逆の方向にローラ本体151が回転するとギア153を介してギア133が矢印b方向と逆の方向に回転するとともにローラ本体131が矢印c方向と逆の方向に回転する。ギア133が矢印b方向と逆の方向に回転すると、ギア143が矢印d方向と逆の方向に回転するとともにローラ本体141が矢印e方向と逆の方向に回転する。この回転により、吸引材SBは、矢印f方向と逆の方向に引き戻される。
なお、ギア133、143は同じ諸元で形成されているが、ギア153とギア133は同じ諸元で形成されていてもよく、異なった諸元で形成されていてもよい。本変形例5では、ギア133と噛み合うギア153を組み入れており、ギア133とギア153のギア比を調整することで、モーメントの作用により、操作ローラ123を操作する力が軽減される。
また、第1送りローラ121のギア133を、第2送りローラ122のギア143と同じ大きさで噛み合うギアAと、操作ローラ123のギア153と噛み合う、ギアAよりも小さなギアaとを有する二段ギアで構成するようにしてもよい。この構成により、モーメントの作用により、操作ローラ123を操作する力がさらに軽減される。
また、操作ローラ123は、第1送りローラ121および第2送りローラと別個の構造で構成されているが、操作ローラ123のローラ本体151に相当する部分をギア133またはギア143に直接連結し設け、操作ローラ123の無い構造とし、ローラ本体151に相当する部分を回転することで直接ギア133またはギア143が回転するように構成してもよい。この構成においても、操作ローラ123に相当する部分の一部は、第1ハウジング111から外部に突出するよう形成される。
切断機構7は、図13(a)および図13(b)に示すように、吸引材SBを切断する刃具161と、刃具161を押し付ける押しボタン162とを有している。刃具161は、第1刃部171と、第2刃部172と、取付部173とを有している。
第1刃部171は、押しボタン162に押されて弾性変形する板状の部材で形成され、送り方向の先端に刃先171aが形成されている。第1刃部171には、送り方向で刃先171aと反対する側に貫通孔171bが形成されており、貫通孔171bには、吸引材SBが通されるようになっている。
第2刃部172は、第1刃部171と同様、板状の部材で形成され、第1刃部171と対向して位置し、送り方向の先端に刃先172aが形成され、第1ハウジング111および第2ハウジング112に保持されている。
取付部173は、板状の部材で形成され、第1刃部171および第2刃部172における送り方向の各上流側を連結するとともに、第1ハウジング111および第2ハウジング112に固定されている。
押しボタン162は、切断機構収容領域102に往復移動可能に収容されており、第1刃部171を押し付ける突出部162aと、突出部162aと反対側の面に形成された凹凸部162bとを有している。凹凸部162bは、指で押しやすいよう端から中央に向かって徐々に低くなっている。
凹凸部162bが押されて押しボタン162が移動すると凸部162aが第1刃部171を押し、第1刃部171が弾性変形し、刃先171aと刃先172aとが突き当たり、刃先171aと刃先172aとの間を通る吸引材SBが切断されるようになっている。
以上のように構成された変形例5に係るはんだ吸引装置60によるはんだ吸引作業の動作について簡単に説明する。
図11に示すように、はんだ吸引装置60の本体5の格納部収容室55に、格納部1が収容されると、はんだ吸引装置60によるはんだ吸引作業の動作が開始する。まず、作業者により、格納部1に巻き付けられた吸引材SBの先端が送り方向に引かれると、格納部1の装着ピン12が送り方向に回転する。さらに、吸引材SBの先端が送られ、第1ハウジング111のガイド部51dのガイド通路51cおよびガイド部51fのガイド通路51eに順に通される。
ガイド通路51eを通された吸引材SBの先端は、図13(a)に示すボックス領域100の連通口106に挿入され、連通路104を通り第1送りローラ121と第2送りローラ122との間に挿入される。
次いで、図14(a)に示すように操作ローラ123が、矢印a方向に回わされると、吸引材SBの先端は、第1送りローラ121および第2送りローラ122により矢印f方向に送られる。そして、図13(b)に示すように、第1刃部171の貫通孔171bに挿入され、切断機構内連通路105を通って吸引材突出口5aから突出する。
吸引材SBの先端部分が、溶融状態のはんだ付け部分に押し当てられて余分なはんだが吸引されると、図15(a)に示すように、切断機構7の押しボタン162が押されて矢印方向に移動し、図15(b)に示すように、第1刃部171が押しボタン162により押されて、弾性変形する。続いて、押しボタン162が押されると、刃先171aが吸引材SBに当接し、さらに、押しボタン162が強く押されると、図15(c)に示すように、刃先171aと刃先172aとにより吸引材SBが切断される。
吸引材SBの切断後、押しボタン162の押し込みが解除されると、押しボタン162は第1刃部171の復元力により押し上げられて元の位置に戻る。切断された吸引材SBの先端部分は廃棄される。そして、次のはんだ付け作業に備えるために、図14(a)に示す送りローラ123が矢印a方向に回され、吸引材SBの先端部分が吸引材突出口5aから突出し、はんだ吸引作業の準備が完了し、はんだ吸引装置60によるはんだ吸引作業の動作が終了する。
以上のように構成された変形例5に係るはんだ吸引装置60の効果について説明する。
実施形態に係るはんだ吸引装置10と同様、変形例5に係るはんだ吸引装置60の第1ハウジング111には、格納部1側に位置する筒状のガイド部51dと、ボックス領域100側に位置するガイド部51fが第1ハウジング111から突出して形成されている。ガイド部51dのガイド通路51cおよびガイド部51fのガイド通路51eはそれぞれの端部が連通口106に向かって開口している。
この構成により、新たな吸引材SBを格納部1で入れ替える際に、吸引材SBの先端部をガイド通路51cおよびガイド通路51eに通し連通口106からボックス領域100内に簡単に挿入することができる。また、連通口106から挿入された吸引材SBの先端部は、連通路104を通ってローラ121とローラ122との間に挟み込まれ、ローラ121によって送られ、切断機構内連通路105を通って吸引材突出口5aからその先端部が突出するので、吸引材SBの入れ替えの作業性を向上させることができる。
また、実施形態に係るはんだ吸引装置10と同様、吸引材SBは、連通口106からボックス領域100内に入り吸引材突出口5aからその先端部が突出するので、はんだ吸引により加熱された吸引材SBの送り方向の上流側を直接手で触れることはなく、安全にはんだ吸引作業を行うことができる。
また、変形例5に係るはんだ吸引装置60は、第1送りローラ121と、第2送りローラ122と、操作ローラ123とを備えている。この構成により、作業者は、操作ローラ123の第1ハウジング111および第2ハウジング112から突出した部分を回すだけで、互いに噛み合うギア133、143、153を介して、操作ローラ123の回転による駆動力が第1送りローラ121および第2送りローラ122に伝達され、第1送りローラ121および第2送りローラ122の回転により、吸引材SBを吸引材突出口5aから確実に突出させることができる。
また、第1送りローラ121と、第2送りローラ122および操作ローラ123は、ギア133、143、153を介して動作するよう構成されているので、吸引材SBをきめ細かく送ることができ、さらに、吸引材SBを送り方向と逆方向に戻すことができるという効果が得られる。また、ギア133、143、153のギア比を調整することで、吸引材SBを送り出す際の操作ローラ123を回転させる力を軽減することができる。
また、変形例5に係るはんだ吸引装置60は、切断機構7を備えているので、作業者は、はんだ吸引作業の後、片手で押しボタン162をボックス領域100の内部へ押し込むだけで、刃先171aおよび刃先172aにより吸引材SBを切断することができる。
また、切断時には刃先171aおよび刃先172aが当接しているので、切断機構7を通過する吸引材SBは、切断後に切断機構7の内部に入り込むことはなく、吸引材SBの詰まりを無くすことができる。したがって、変形例5に係るはんだ吸引装置60は、作業者が、はんだ付け作業を中断することなく吸引材SBを切断することができ、はんだ付けの作業性を向上させることができる。
また、変形例5に係るはんだ吸引装置60は、実施形態に係るはんだ吸引装置10のボックス部2をボックス領域100とし、ボックス部2と本体3とを一体構造としたので、部品点数が減少し組立工数を含む生産コストが低減されるという効果が得られる。また、分解もしやすくなり、メンテナンス性が向上するという効果も得られる。そして、治具自体の生産性(複製が容易になる)が向上するという効果も得られる。
なお、変形例5に係るはんだ吸引装置60において、切断機構7を他の構造で構成してもよい。以下、切断機構7を他の構造で構成した変形例6に係るはんだ吸引装置70について、図面を参照して説明する。
変形例6に係るはんだ吸引装置70は、図16および図17に示すように、変形例5に係るはんだ吸引装置60の切断機構7に代えて、切断機構8で構成した以外は、変形例5に係るはんだ吸引装置60と同様に構成される。なお、変形例5に係るはんだ吸引装置60と同じ構成には同一の符号を付して、説明を省略する。
変形例6に係るはんだ吸引装置70の切断機構8は、図18に示すように、変形例5に係るはんだ吸引装置60の切断機構7と同様、吸引材SBを切断する刃具161と、刃具161を押し付ける操作レバー181とを有している。
操作レバー181は、切断機構収容領域102に回動可能に収容されており、第1刃部171を押し付ける押付部181aと、押付部181aの送り方向下流側形成された回動支点181bと、第1ハウジング111および第2ハウジング112から突出する操作部181cとを有している。操作レバー181は、回動支点181bを支点として回動するよう第1ハウジング111および第2ハウジング112に支持されている。
次いで、切断機構8の動作について、簡単に説明する。
吸引材SBの先端部分が、溶融状態のはんだ付け部分に押し当てられて余分なはんだが吸引された後、図19(a)に示すように、切断機構8の操作レバー181の端部が矢印方向に押されると、操作レバー181は、回動支点181bを中心として操作レバー181が矢印方向に回動する。
操作レバー181が回動すると、図19(b)に示すように、押付部181aの端部が第1刃部171を押し下げ、第1刃部171は矢印方向に弾性変形する。続いて、操作レバー181が押されると、刃先171aが吸引材SBに当接し、さらに、操作レバー181が強く押されると、図15(c)に示すように、刃先171aと刃先172aとにより吸引材SBが切断される。
吸引材SBの切断後、操作レバー181の押し下げが解除されると、操作レバー181は第1刃部171の復元力により、押付部181aが押し上げられて、回動支点181bを支点として矢印と反対方向に回動し、元の位置に戻る。切断された吸引材SBの先端部分は廃棄される。そして、次のはんだ付け作業に備えるために、図14(a)に示す送りローラ123が矢印a方向に回され、図15(a)に示すように、吸引材SBの先端部分が吸引材突出口5aから突出する。
変形例6に係るはんだ吸引装置70は、変形例5に係るはんだ吸引装置60とほぼ同様に構成されているので、変形例5に係るはんだ吸引装置60と同様の効果が得られる。
即ち、変形例6に係るはんだ吸引装置70においては、吸引材SBの入れ替えの作業性を向上させることができ、はんだ吸引により加熱された吸引材SBの送り方向の上流側を直接手で触れることはなく、安全にはんだ吸引作業を行うことができ、ローラ6により、
吸引材SBを吸引材突出口5aから確実に突出させることができる。
吸引材SBを吸引材突出口5aから確実に突出させることができる。
また、変形例6に係るはんだ吸引装置70は、切断機構8を備えているので、作業者は、はんだ吸引作業の後、片手で操作レバー181を押し下げるだけの比較的軽い力で、刃先171aおよび刃先172aにより吸引材SBを切断することができる。したがって、変形例5に係るはんだ吸引装置60は、作業者が、はんだ付け作業を中断することなく吸引材SBを切断することができ、はんだ付けの作業性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
1・・・格納部、2,2A・・・ボックス部、3,3A,5・・・本体、3a,5a,74・・・吸引材突出口、6,22・・・ローラ、7,8,23,23A・・・切断機構、11・・・保持リール、12・・・装着ピン、20,30,40,50,60,70・・・はんだ吸引装置、21,61・・・ボックス本体、21a・・・第1ボックス本体、21b・・・第2ボックス本体、24・・・ローラ収容室、25,25A・・・切断機構収容室、25a,72・・・規制壁、26,104・・・連通路、27,106・・・連通口、28・・・隣接連通路、31・・・送りローラ、31a・・・爪、32・・・ガイドローラ、41,41A・・・機構本体、41a・・・第1機構本体、41b・・・第2機構本体、41c,53,53a・・・ボルト、42,42A,161・・・刃具、43・・・付勢部材、44,44A,162a・・・突出部、45,105・・・切断機構内連通路、51,51A,111・・・第1ハウジング、51a,51b,51g・・・ボルト穴、51c,51e,59b・・・ガイド通路、51d,51f,59・・・ガイド部、52,112・・・第2ハウジング、52a,52b,52g,171b・・・貫通孔、54,54A・・・ボックス部収容室、55・・・格納部収容室、56,56A・・・ハウジング連通路、59a・・・入口、59c・・・出口、71・・・付勢部材収容室、73・・・排出口、81,91・・・外周面部、100・・・ボックス領域、101・・・ローラ収容領域、102・・・切断機構収容領域、121・・・第1送りローラ、122・・・第2送りローラ、123・・・操作ローラ、131,141,151・・・ローラ本体、132,142,152・・・軸、133,143,153・・・ギア、162・・・押しボタン、162b・・・凹凸部、171・・・第1刃部、171a,172a・・・刃先、172・・・第2刃部、173・・・取付部、181・・・操作レバー、181a・・・押付部、181b・・・回動支点、181c・・・操作部、SB・・・吸引材
Claims (1)
- 棒状の本体と、前記本体の一端に設けられたボックス部と、前記本体の他端に設けられ吸引材を巻いた状態で格納する格納部と、を備えたはんだ吸引装置であって、
前記ボックス部は、前記本体の長手方向に沿う方向に開口する吸引材突出口と、前記吸引材突出口と前記ボックス部の外部とを連通路を通じて連通させる連通口と、前記吸引材突出口と前記連通口との間に配置され、前記連通路の内部に突出したローラと、を備え、
前記ローラは、一部または連結して可動する他のローラのいずれか一方が前記外部に突出しており、
前記本体は、前記本体の長手方向に沿う方向に貫通するガイド通路が形成された筒状のガイド部を有し、前記ガイド部が前記格納部と前記ボックス部との間に位置し、前記ガイド通路の端部が前記連通口に向かって開口していることを特徴とするはんだ吸引装置。
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