JP6862946B2 - 印刷装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

印刷装置、制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷装置、制御方法及びプログラムに関するものである。

特許文献1には、印刷部を手に持って紙にあて移動させることにより印刷を行う印刷装置で、一枚の原稿データをn回に分割して印刷出力する時に、分割されたデータと一緒に、補助ラインを印刷出力することを特徴とする印刷装置が開示されている。
特開平5−330150号公報
一方、印刷が行われる記録媒体によっては、例えば、氏名を記入するための枠線があらかじめ設けられている場合がある。
このような場合、この枠線からはみ出さないように印刷できることが重要となる。
しかしながら、特許文献1に記載の印刷装置は、複数行に分けて印刷を行うときに各行の間隔をほぼ等しくできるだけであり、枠線内に印刷できるようにするものではない。
また、上下の枠線で規定される領域のほぼ中央(あるいはやや下寄り)に位置するように印刷できることが見栄えの観点から好ましいといえる。
したがって、ユーザが手動で主走査方向に移動させる印刷装置には依然として改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、ユーザが手動で主走査方向に移動させる印刷装置であって、記録媒体の指定される範囲に適切に印刷を行うことができる印刷装置を提供することを第1の目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る印刷装置は、移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置であって、制御部と、入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部と、前記記録媒体の画像を取得する画像取得部と、を備え、前記制御部は、前記画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定し、前記印刷データにより設定されている印刷幅が、前記印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まるか否かを判定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが手動で主走査方向に移動させる印刷装置であって、記録媒体の指定される範囲に適切に印刷を行うことができる印刷装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る印刷装置の構成を示す図であり、(a)は印刷装置の断面図、(b)は印刷装置の底面図である。 本発明の第1実施形態に係る印刷装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態における寸法及び座標を説明する図であり、(a)は印刷装置の底面側を見た図であり、(b)は記録媒体に設けられている枠を示す図であり、(c)は印刷データを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る印刷装置の動作の一部を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る印刷装置の動作の残りの一部を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが枠の下方に偏った状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第1実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが枠の上方に偏った状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第1実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが枠の下方にはみ出した状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第1実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが枠の上方にはみ出した状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第1実施形態の枠線が3本以上ある場合の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷を行った場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第2実施形態における寸法及び座標を説明する図であり、記録媒体に設けられている下線及び文字列を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る印刷装置の動作の一部を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る印刷装置の動作の一部を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る印刷装置の動作の一部を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、印刷幅を調整せず印刷データが印刷領域に収まる状態で印刷された場合を示す図である。 本発明の第2実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが印刷領域の上方に偏った状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第2実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが印刷領域の下方にはみ出した状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第2実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが印刷領域の上方にはみ出した状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第2実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、(a)は印刷幅を調整せず印刷データが印刷領域の下方にはみ出した状態で印刷された場合を示す図であり、(b)は印刷幅を調整した場合を示す図である。 本発明の第2実施形態の印刷幅の調整を説明するための図であり、印刷幅を調整せず印刷データが印刷領域に収まる状態で印刷された場合を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(第1実施形態)
[印刷装置の構成]
図1は本発明の第1実施形態に係る印刷装置1の構成を示す図であり、図1(a)は印刷装置1の断面図であり、図1(b)は印刷装置1の底面図である。
また、図2は本発明の第1実施形態に係る印刷装置1の機能構成を示すブロック図である。
さらに、図3は本発明の第1実施形態における寸法及び座標を説明する図であり、図3(a)は印刷装置1の底面側を見た図であり、図3(b)は記録媒体に設けられている枠Frを示す図であり、図3(c)は印刷データを示す図である。
印刷装置1は、ユーザが手動で主走査方向(移動方向、又は、第1方向とも記される)に移動させることで、例えば、紙等の記録媒体に印刷を行う装置(ハンディプリンタ)である。
印刷装置1は、図1に示すように、ケース11、基板12、ヘッド部14を備えるインクカートリッジ13、光学式センサ15、ラインスキャナ16、印刷開始位置マーカ17、ユーザインターフェイス18、印刷指示ボタン19、電源ボタン20及び内蔵電源21を含んで構成される。
ケース11は、基板12、インクカートリッジ13、光学式センサ15、ラインスキャナ16及び内蔵電源21等を収納するための筐体である。
基板12には、例えばCPU31、RAM42及びROM41等が取り付けられている。
なお、CPU31、RAM42及びROM41の各機能については、追って述べる。
インクカートリッジ13は、インクを内蔵するとともに、印刷を行うために記録媒体にインクを吐出するヘッド部14が一体に設けられたものになっており、インクカートリッジ13は、ヘッド部14が記録媒体に対向する面(ここでは底面)に位置するように、印刷装置1に設けられている。
そして、図3(a)に示すように、ヘッド部14は、ユーザによって走査される主走査方向に直交する副走査方向(第2方向)に一定の第1幅Phを有している。
したがって、ヘッド部14は、入力された印刷データに基づいて、印刷を副走査方向に第1幅Phで行うことができる。
なお、印刷装置1は、ヘッド部14に付着したインクの乾燥を防止するための着脱式のキャップを有していてもよい。
また、印刷装置1は、印刷装置1に付属するものとして、ヘッド部14に付着したインクの乾燥を防止するために、不使用時に印刷装置1を載置するクレードル等を、更に備えるものとしてもよい。
光学式センサ15は、印刷装置1の主走査方向への移動量を検出する移動量検出部44(図2参照)であり、レーザやLEDを備えた一般的にPC用のマウス等に用いられているような移動量を検出できる光学式のセンサでよい。
本実施形態では、光学式センサ15は、移動量を検出するための計測部を印刷装置1の底面側に位置させるように設けられている。
なお、移動量検出部44は、光学式のセンサに限定される必要はなく、ロータリエンコーダ式のものであってもよい。
ラインスキャナ16は、記録媒体上の画像を取得する画像取得部45(図2参照)であり、画像を取得する領域が印刷装置1の底面側に向くように印刷装置1に設けられている。
そして、図1に示すように、ラインスキャナ16は、主走査方向(移動想定方向)においてヘッド部14よりも前方側に設けられている。
したがって、印刷装置1は、主走査方向に移動するときに、ヘッド部14よりも主走査方向前方の状態を画像として取得できるようになっている。
また、図3(a)に示すように、ラインスキャナ16は、画像を取得できる副走査方向の幅Shがヘッド部14の副走査方向の第1幅Phよりも広くなっている。
このため、ヘッド部14によって印刷ができる副走査方向の幅よりも幅広い領域の画像を取得することが可能であり、ヘッド部14に対して副走査方向におけるどのような位置関係に記録媒体上に設けられた枠Frが存在するかを的確に把握するための画像を取得することができる。
印刷開始位置マーカ17は、図1に示すように、ヘッド部14よりも主走査方向前方側のケース11の下端の外側に設けられており、印刷を行うにあたって、ユーザが印刷装置1を記録媒体上に配置するときの目印となる。
具体的には、ユーザが記録媒体の印刷を開始したい位置に印刷開始位置マーカ17を合わせるようにして印刷装置1を記録媒体上に配置し、印刷装置1を主走査方向に走査すると、はじめに印刷開始位置マーカ17を合わせた位置にヘッド部14が到達したところで印刷が開始される。
また、印刷開始位置マーカ17はLEDのような光源を備えており、ユーザに走査すべき方向を光で示すようになっており、ユーザによる主走査方向への印刷装置1の走査を誘導するガイドとしての機能も合わせ持っている。
なお、印刷開始位置マーカ17の副走査方向の幅は、ユーザが図形文字(文字、記号、マーク等)を印刷できる副走査方向の幅を的確に把握しやすいように、ヘッド部14の副走査方向の第1幅Phに等しいことが好ましい。
ユーザインターフェイス18は、ユーザとの間のインターフェイスであり、操作部としての機能を合わせ持つタッチパネル機能を有する液晶画面を含む。
なお、液晶画面は、後述するエラーが生じた際にエラーメッセージを表示するエラー出力部としても機能する。
したがって、ユーザインターフェイス18は、エラー出力部に相当する機能を含む。
なお、ユーザインターフェイス18は、図示しないスピーカを含んでいてもよく、スピーカをエラー出力部として音や音声でエラーメッセージを出力するようにしてもよい。
また、ユーザインターフェイス18は、例えばWi−Fiのように、外部端末(例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ)と通信可能な無線ユニットや、例えばUSBメモリやSDカードのような着脱式記憶媒体を装着することのできる外部接続ポートを含む。
したがって、印刷装置1で印刷するための印刷データ(テンプレート)を印刷装置1で作成するのではなく、作成環境のよい外部端末で作成しておいて、その外部端末で作成した印刷データを印刷装置1に読み込ませるようにすることが可能である。
印刷指示ボタン19は、ユーザが印刷装置1に対して印刷を指示するための操作ボタンである。
電源ボタン20は、ユーザが印刷装置1の電源を投入及び切断するための操作ボタンである。
内蔵電源21は、印刷装置1の電源となる、例えば、乾電池又は二次電池等である。
なお、印刷装置1は、その他の構成を備えていてもよく、例えば、印刷装置1を主走査方向に走査しやすいようにするためのローラ等を、ケース11の下端又はケース11の底面に設けるようにしてもよい。
[印刷装置の機能構成]
図2を参照しながら印刷装置1の機能構成等について説明する。
印刷装置1は、図2に示すように、制御部30、メモリ40、印刷部43、移動量検出部44、画像取得部45、印刷指示部46及び通信インターフェイス47等の機能部を有している。
移動量検出部44及び画像取得部45は、先に説明した光学式センサ15及びラインスキャナ16によって構成されている。
制御部30は、印刷装置1の全体的な動作を制御する機能部であり、CPU31、印刷サイズ演算部32及び印刷制御部33等を含む。
CPU31は、例えば、印刷指示ボタン19で構成される印刷指示部46からの印刷指示を受けて、ROM41及びRAM42に格納されている各種データ、印刷サイズ演算部32の演算結果、画像取得部45の取得した画像及び移動量検出部44の検出結果に基づいて、印刷内容を決定して印刷制御部33に指示する等の処理を行う。
印刷サイズ演算部32は、ヘッド部14の位置(座標)と画像取得部45によって取得された記録媒体の印刷領域A(図3(b)参照)の大きさ及び位置に応じて、記録媒体に印刷する図形文字(文字、記号、マーク等)の寸法(印刷サイズ)と、当該図形文字を印刷する位置と、を決定する。
印刷制御部33は、RAM42に格納されている印刷データ(印刷バッファ)の内容を、移動量検出部44によって検出された印刷装置1の移動量に応じて、後述する印刷部43へ転送して印刷部43に印刷を実行させる。
このような制御部30の詳細な動作については、追って述べる。
メモリ40は、RAM42及びROM41を含む。
RAM42は、CPU31における演算のために使用されるデータや、印刷部43に出力する印刷データを、一時的に格納する。
ROM41は、印刷装置1の各機能を実現するための、図形文字(文字、記号、絵文字を含む)等のデータ、その図形文字のサイズ情報、印刷データのテーブルや各種プログラム等を格納している。
印刷部43は記録媒体へ印刷するための機能部であり、本実施形態ではヘッド部14を備えるインクカートリッジ13によって構成されている。
印刷指示部46は印刷指示ボタン19であり、ユーザが印刷指示ボタン19を操作することで制御部30は印刷に伴う制御を開始する。
通信インターフェイス47は、ユーザインターフェイス18の一部であり、例えばパソコン又はスマートフォンのような端末装置から各種データ(例えば、印刷データ(テンプレート)等)及び各種プログラムを受信するためのインターフェイスである。
具体的には、上述したように、Wi−Fiの無線ユニットやUSBメモリ等が装着される外部接続ポート等である。
[制御部の実行する処理]
次に、図3を主に参照しながら、印刷装置1、記録媒体上に設けられた枠Fr及び印刷データの寸法及び位置関係に応じて、制御部30が実行する処理について説明する。
なお、制御部30の実行する処理について、具体的に説明するのに先立って、まず、印刷装置1、記録媒体上に設けられた枠Fr及び印刷データの寸法及び位置関係(座標)に関する説明を行い、その後、制御部30が実行する各種処理について詳細に説明する。
また、プリンタ等の印刷装置で一般に使用される方向を示す用語に従って、以下の説明においても、図3(a)に示すように、主走査方向及び副走査方向を定めるものとする。
ただし、副走査方向の座標は、主走査方向を示す軸線から離れるほど大きいものとし、副走査方向の座標が大きい側を「上」と表現し、座標が小さい側を「下」と表現する場合がある。
さらに、図3(b)及び図3(c)は、印刷装置1が走査されるときに、図3(a)で示す主走査方向及び副走査方向の座標軸に合うように図示しており、以下、図3(b)及び図3(c)を参照した説明における主走査方向及び副走査方向は印刷装置1の主走査方向及び副走査方向を基準とするものである点に留意されたい。
図3(a)では、印刷装置1のヘッド部14及びラインスキャナ16の寸法及び座標を示している。
ヘッド部14の副走査方向の第1幅Phは、ヘッド部14の上端の副走査方向の座標P1及び下端の副走査方向の座標P2を用いて、Ph=P1−P2で示される。
また、ラインスキャナ16の副走査方向の幅Shは、ラインスキャナ16の上端の副走査方向の座標S1及び下端の副走査方向の座標S2を用いて、Sh=S1−S2で示される。
図3(b)では、記録媒体上に設けられている枠Frの寸法及び座標を示している。
例えば、枠Frは、用紙等の記録媒体に設けられている氏名や住所等を記入するための欄である。
このような枠Fr(記録媒体の欄を示す線)のうち、主走査方向に沿う線に着目し、副走査方向における座標が大きいほう(つまり上側)の線を境界線B1、座標が小さいほう(つまり下側)の線を境界線B2とする。
また、境界線B1の副走査方向の座標をW1とし、境界線B2の副走査方向の座標をW2とすると、境界線B1,B2の間の距離Whは、Wh=W1−W2で示される。
さらに、枠Fr内の領域の副走査方向の両側に余白(マージン)を設定するために、境界線B1,B2から所定の距離だけ内側に仮想的な印刷境界線M1,M2を設けている。
このとき、上側の印刷境界線M1の副走査方向の座標をI1とし、下側の印刷境界線M2の副走査方向の座標をI2とすると、印刷境界線M1,M2の間に形成される印刷領域Aの副走査方向の距離Ihは、Ih=I1−I2で示される。
なお、この距離Ihに対応する範囲を副走査方向の座標で見るときには、印刷可能高さIhと記載する場合がある。
上側の余白の副走査方向の距離BL1はW1−I1であり、下側の余白の副走査方向の距離BL2はI2−W2である。
これらの余白の副走査方向の距離BL1、BL2はデフォルトで設定されてもよいし、枠Frの副走査方向の距離Whに応じて比率等を基準に設定されるものとしてもよい。
また、余白は、印刷に先立って、ユーザの入力によって設定されるものとしてもよい。
さらに、余白はゼロに設定されてもよく、この場合、印刷領域Aは境界線B1,B2の間の領域そのものとなる。
図3(c)は、印刷データの寸法及び座標を示している。
なお、図3(c)で示す「ABC」の文字列(印字データ)は、印刷装置1によって印刷される図形文字(文字、記号、マーク等)の印刷データの一例である。
印刷データにより設定されている、印刷する文字や画像の副走査方向の幅、すなわち印刷幅Chは、印刷データの上端の副走査方向の座標C1と下端の副走査方向の座標C2とを用いて、Ch=C1−C2で示される。
次いで、制御部30が実行する各種処理を説明する。
なお、以下の処理は、印刷装置1が記録媒体上に配置されて、印刷装置1が記録媒体上を主走査方向に走査されているときの処理となり、そのときに印刷装置1が認識する副走査方向の最も下側はラインスキャナ16(画像取得部45)の下端の位置となる。
このため、以降の説明では、ラインスキャナ16の下端の副走査方向の座標S2が副走査方向の座標原点として取り扱われている点に留意されたい。
制御部30は、ラインスキャナ16によって取得された画像に基づいて、印刷データの印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A(図3(b)参照)内に収まっているかを判定する第1判定処理を行う。
具体的には、ユーザによって印刷開始が指示され、印刷装置1の主走査方向への走査が開始されると、まず、制御部30は、ラインスキャナ16によって取得された画像に基づいて、記録媒体に予め設けられている主走査方向に沿った境界線B1,B2を検出する検出処理を行う。
続いて、境界線B1,B2を検出すると、制御部30は、上述した境界線B1,B2に対して余白を設けるように枠Fr内の領域の上側の印刷境界線M1と下側の印刷境界線M2を設定する領域設定処理を行い、印刷領域Aを定める。
そして、制御部30は、印刷幅Chが印刷境界線M1,M2間に収まっているかに基づいて、印刷データの印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A内に収まっているかを判定する第1判定処理を行っている。
ここで、上述した第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A内に収まっていると判定される場合とは、印刷される文字列「ABC」が、図5(a)や図6(a)に示すように、図3を参照して説明した印刷領域A(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央に位置しない可能性があるものの、印刷領域Aからはみ出さないで印刷可能な状態にある。
そこで、第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A内に収まっていると判定された場合、制御部30は、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Aの副走査方向の中央に位置するように印刷を行うための処理を行う。
具体的には、制御部30は、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A内に収まっていると判定した場合、まず、印刷幅Chの上端(座標C1)と上側の印刷境界線M1(座標I1)の間の第1距離IC1と、印刷幅Chの下端(座標C2)と下側の印刷境界線M2(座標I2)の間の第2距離IC2と、を比較する第1比較処理を行う。
なお、第1比較処理において、第1距離IC1のほうが第2距離IC2より大きい場合、図5(a)に示すように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Aの副走査方向の下側に印刷される状態にあり、第2距離IC2のほうが第1距離IC1より大きい場合、図6(a)に示すように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Aの副走査方向の上側に印刷される状態にある。
そこで、次に、制御部30は、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷されるように、印刷幅Chを調整する第1印刷幅調整処理を行う。
具体的には、第1印刷幅調整処理において、制御部30は、図5(b)及び図6(b)に示すように、第1距離IC1と第2距離IC2のうち、第1比較処理において距離が小さいと判定されたほうの距離を、距離が大きいと判定された距離に合わせるように、印刷幅Chを小さくする処理を行う。
例えば、図5(b)では、図5(a)に示すように、第1距離IC1のほうが第2距離IC2より大きいので、第2距離IC2が第1距離IC1と同じ距離となるように印刷幅Chを小さくする第1印刷幅調整処理が行われている。
逆に、図6(b)では、図6(a)に示すように、第2距離IC2のほうが第1距離IC1より大きいので、第1距離IC1が第2距離IC2と同じ距離となるように印刷幅Chを小さくする第1印刷幅調整処理が行われている。
他方、上述した第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A内に収まっていないと判定される場合とは、印刷される文字列「ABC」が、図7(a)や図8(a)に示すように、図3を参照して説明した印刷領域A(座標I1と座標I2の間の領域)からはみ出して印刷される状態にある。
そこで、第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A内に収まっていないと判定された場合、制御部30は、印刷される文字列「ABC」が印刷領域A内に印刷できるように、図7(b)及び図8(b)に示すように、印刷幅Chの一方の端部である上端(座標C1)と他方の端部である下端(座標C2)のうち、印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置しないほうの端部が印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置するように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
なお、この第2印刷幅調整処理では、併せて、印刷領域A(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央に位置するように、印刷される文字列「ABC」が印刷できるように行われる。
具体的には、第2印刷幅調整処理において、制御部30は、図8(a)に示すように、印刷幅Chの上端(座標C1)が印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置しない場合(つまりC1>I1の場合)、図8(b)に示すように、印刷幅Chの上端(座標C1)と上側の印刷境界線M1(座標I1)との間の第1距離IC1が、印刷幅Chの下端(座標C2)と下側の印刷境界線M2(座標I2)との間の第2距離IC2と同じ距離となるように印刷幅Chを小さくする。
なお、この処理は、印刷幅Chの上端(座標C1)を印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置させることを前提とする処理であるから、印刷境界線M1(座標I1)を基準として、第1距離IC1が第2距離IC2と同じ距離となる印刷境界線M1(座標I1)よりも下側の座標を印刷幅Chの上端(座標C1)として与える処理となる。
逆に、制御部30は、図7(a)に示すように、印刷幅Chの下端(座標C2)が印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置しない場合(つまりC2<I2の場合)、図7(b)に示すように、第2距離IC2が第1距離IC1と同じ距離となるように印刷幅Chを小さくする。
なお、この処理においても、印刷幅Chの下端(座標C2)を印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置させることを前提とする処理であるから、印刷境界線M2(座標I2)を基準として、第2距離IC2が第1距離IC1と同じ距離となる印刷境界線M2(座標I2)よりも上側の座標を印刷幅Chの下端(座標C2)に与える処理となる。
以上のような第1印刷幅調整処理又は第2印刷幅調整処理の結果に基づいて、次に、制御部30(特に印刷サイズ演算部32)は、第1印刷幅調整処理又は第2印刷幅調整処理で小さくされた印刷幅Chから印刷データの印刷サイズ(フォント)を算出する。
そして、印刷サイズ(フォント)が決まると、その印刷サイズ(フォント)で記録媒体に印刷する処理を行うことになるが、上述のように、印刷幅Chを小さくする処理によって、印刷される文字列「ABC」が図3を参照して説明した印刷領域A(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央に印刷されるようにすると、印刷サイズ(フォント)が小さくなりすぎる場合がある。
そこで、制御部30は、算出した印刷サイズ(フォント)があらかじめ設定されている最低値のサイズ以上の場合、主走査方向への走査が進み、移動量検出部44(光学式センサ15)による移動量の検出結果が予め設定されている移動量に到達(ヘッド部14が印刷を開始すべき位置に到達)すると、算出した印刷サイズで記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる。
他方、算出した印刷サイズが設定されているサイズ未満の場合、制御部30は、記録媒体への印刷を行わず、ユーザインターフェイス18(エラー出力部)にエラーメッセージを出力する。
ところで、印刷を行う記録媒体上に、必ず、枠Frが設けられているとは限らない。
そこで、制御部30は、主走査方向への走査が進み、移動量検出部44(光学式センサ15)による移動量の検出結果が予め設定されている移動量に到達(つまり、ヘッド部14が印刷を開始すべき位置に到達)しても、画像取得部45(ラインスキャナ16)が取得する画像から上側の境界線B1(図3(b)参照)及び下側の境界線B2(図3(b)参照)が検出できなかった場合、予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる。
なお、枠Frが十分に大きい場合等でも、枠Frが検出できない場合があるが、この場合にも、制御部30は、予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷を印刷部43に開始させることになる。
しかしながら、このように枠Frが十分に大きい場合、枠Frからはみ出すように印刷されるおそれは低く、かつ、枠Frに対して中寄するように印刷する需要も低いことから予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷が行われても問題はない。
[印刷装置の動作]
既に、基本的な処理に関しては説明を行ったが、図4A及び図4Bの印刷装置1の動作を示すフローチャートを参照しながら、再度、印刷装置1の動作について詳細に説明する。
なお、図4Aのフローチャートに従った動作が開始される前に、通信インターフェイス47を通じて印刷データが印刷装置1に読み込まれており、RAM42内に印刷データが移動量に応じた印刷バッファとして記憶されているものとする。
このため、移動量に応じた印刷バッファの内容が光学式センサ15(移動量検出部44)で検出した移動量に応じて、順次、ヘッド部14に転送されることで記録媒体に対する印刷が実行できる状態にある。
以下、印刷装置1の動作について具体的に説明する。
ユーザによって電源ボタン20が操作されると、印刷装置1が起動し、ステップ101において、制御部30は、印刷指示ボタン19が操作されるまで繰り返し、印刷指示ボタン19が操作されたか否かを判定し続けるループ処理を開始する。
そして、ユーザが、印刷装置1の印刷開始位置マーカ17を印刷開始位置にセットし、印刷指示ボタン19を操作すると、ステップ102以降の処理に進むことになる。
ステップ102において、制御部30は、光学式センサ15(移動量検出部44)に印刷装置1の主走査方向の移動量の検出を開始させる。
次いで、制御部30は、移動量の検出によって移動が開始されたことを検知すると、ステップ103において、ラインスキャナ16(画像取得部45)の画像に基づく検出処理の結果に基づいて、枠Frを検出したか否かを判定する。
つまり、先に述べた境界線B1,B2を検出する検出処理で上述した境界線B1,B2に該当する平行な線を検出したか否かを判定する。
なお、ユーザは、枠Frがある場合、その枠Frに合わせるように印刷装置1を配置するため、枠Frが存在する場合、印刷装置1の移動が始まるとすぐに枠Frが検出されることになるので、移動量の検出によって移動が開始されたことを検知すると、すぐにこの判定が行われる。
そして、ステップ103で枠Frを検出したと判定された場合、制御部30は、ステップ111以降の処理を行い、枠Frを検出できなかったと判定された場合、ステップ104以降の処理を行う。
ここで、ステップ104に処理が進む場合、枠Frが検出されていないため、制御部30は、予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる処理を実行することになる。
具体的には、ステップ104において、制御部30は、予め指定された任意の印刷サイズをセットする。
そして、制御部30は、ステップ105において、ヘッド部14と印刷開始位置マーカ17との間の距離の分だけ、ヘッド部14に印刷を行わせない空送りを実行し、その空送りが終了すると、ステップ106において、制御部30は、印刷部43であるヘッド部14に、ステップ104で設定された文字サイズで印刷を開始させ、ステップ107において、制御部30は、印刷が終了するのを確認(例えば、全ての印刷バッファがなくなったのを確認)すると、一連の印刷手順が終了する。
一方、ステップ103からステップ111に進む場合、ラインスキャナ16(画像取得部45)の画像に基づく検出処理で主走査方向に沿った平行な線(境界線B1及び境界線B2)が検出されているので、制御部30は、ステップ111において、検出された枠Frの副走査方向の距離Wh(高さWhと記載する場合がある)を算出する。
次いで、制御部30は、ステップ112において、枠Frの高さWhに対して余白(マージン)を考慮した印刷可能高さIhを算出、つまり、枠Frの高さWhに対して余白(マージン)を考慮した印刷境界線M1,M2を設定することで印刷領域Aを定める領域設定処理を行う。
なお、印刷境界線M1,M2を設定とは、副走査方向における印刷境界線M1の座標I1と印刷境界線M2の座標I2を設定することである。
次いで、ステップ113において、制御部30は、印刷境界線M1,M2と印刷幅Chの上端、下端との間の距離(第1距離IC1,第2距離IC2)を算出する。
つまり、印刷境界線M1(座標I1)と印刷幅Chの上端(座標C1)の間の第1距離IC1、及び、印刷境界線M2(座標I2)と印刷幅Chの下端(座標C2)の間の第2距離IC2を算出する。
そして、ステップ114において、制御部30は、印刷データの印刷幅Chが印刷可能高さIh以下であるかどうかを判定する第1比較処理を行う。
具体的には、既に説明したように、上側の印刷境界線M1の座標I1と印刷幅Chの上端の座標C1、下側の印刷境界線M2の座標I2と印刷幅Chの下端の座標C2を、それぞれ比較し、I1≧C1かつC2≧I2である場合(図5(a)及び図6(a)参照)、印刷データの印刷幅Chは印刷可能高さIhに収まっていると判定され、処理はステップ115に進む。
逆に、I1≧C1かつC2≧I2でない場合(図7(a)及び図8(a)参照)には、印刷データの印刷幅Chは印刷可能高さIhに収まっていないと判定され、処理はステップ121(図4B参照)に進む。
図4Aに示すステップ114の判定の結果、ステップ115に進むと、制御部30は、ステップ115の処理として、上側の印刷境界線M1と印刷幅Chの上端との間の第1距離IC1と、下側の印刷境界線M2と印刷幅Chの下端との間の第2距離IC2とを、比較する。
比較の結果、図5(a)のように、第1距離IC1が第2距離IC2以上である場合には、制御部30は、ステップ116において、印刷幅Chの下端の座標C2を、下側の印刷境界線M2の座標I2に第1距離IC1だけ加算した値とし、第2距離IC2が第1距離IC1と等しくなる図5(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第1印刷幅調整処理を行う。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Aの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
他方、ステップ115における比較の結果、図6(a)のように、第1距離IC1が第2距離IC2未満である場合には、制御部30は、ステップ117において、印刷幅Chの上端の座標C1を、上側の印刷境界線M1の座標I1から第2距離IC2だけ減算した値とし、第1距離IC1が第2距離IC2と等しくなる図6(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第1印刷幅調整処理を行う。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Aの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
上述したステップ116又はステップ117を経て、手順はステップ118に進む。
このステップ118では、制御部30は、ステップ116又はステップ117で修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)に基づく印刷幅Chが設定値以上か否かを判定する。
つまり、修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)から、具体的に、印刷幅Chを求めて、その印刷幅Chに印刷できる印刷データの印刷サイズ(印刷する図形文字のフォント)を算出して、その印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)以上か否かを判定する。
そして、印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)以上の場合には、ステップ119に進み、制御部30は、ステップ119において、算出した印刷サイズ(フォント)の印刷データを印刷するためのヘッド部14に対する座標を設定する文字情報変更処理を行う。
その後、制御部30は、ステップ105において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ106及びステップ107において印刷開始及び印刷終了を実行する。
この結果、何もしなければ、図5(a)及び図6(a)に例示するように、印刷結果が印刷領域Aの上下方向のいずれかに偏ることになる場合でも、図5(b)及び図6(b)に例示するように、印刷領域Aの副走査方向の中央に位置するきれいな印刷を実現することができる。
他方、ステップ116又はステップ117で修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)に基づく印刷幅Chが設定されたサイズ未満である場合、つまり、算出した印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)未満である場合、制御部30は、ステップ120において、エラー出力部にエラーメッセージを出力するエラー警告の動作を行ったうえで、印刷を行わず終了する。
次に、ステップ114の判定が印刷データの印刷幅Chが印刷可能高さIhに収まっていない判定となり、処理がステップ121に進む場合について図4Bを参照しながら説明する。
ステップ121では、制御部30は、下側の印刷境界線M2の座標I2が印刷幅Chの下端の座標C2よりも上側に位置するか否かを判定する。
つまり、印刷データが印刷領域Aの下方にはみ出る状態であるか否かを判定する。
比較の結果、図7(a)のように、座標I2が座標C2以上である場合には、制御部30は、ステップ122において、印刷幅Chの下端の座標C2を、下側の印刷境界線M2の座標I2から第1距離IC1だけ加算した値とし、印刷幅Chの下端の座標C2が印刷境界線M1(座標I1)と印刷境界線M2(座標I2)の間に位置するとともに、第2距離IC2が第1距離IC1と等しくなる図7(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Aの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
他方、ステップ121に進む状態とは、印刷データが印刷領域Aからはみ出る状態にあるときであり、ステップ121の比較の結果、座標I2が座標C2未満である場合には、印刷データが先ほどとは逆方向にはみ出る状態、つまり、図8(a)のように、印刷データが印刷領域Aの上側にはみ出る状態になっている。
そこで、制御部30は、ステップ123において、印刷幅Chの上端の座標C1を、上側の印刷境界線M1の座標I1から第2距離IC2だけ減算した値とし、印刷幅Chの上端の座標C1が印刷境界線M1(座標I1)と印刷境界線M2(座標I2)の間に位置するとともに、第1距離IC1が第2距離IC2と等しくなる図8(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Aの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
上述したステップ122又はステップ123を経て、手順はステップ124に進む。
ここで、ステップ124に進む状態のときには、先に説明したステップ118に進む状態と全く同じ状態になっている。
したがって、ステップ118と同様の判定をステップ124で行い、その結果、ステップ125に進む場合には、ステップ125でステップ119と同様の処理が実行され、続いて、ステップ105、106及び107が実行されて印刷が終了する。
この結果、何もしなければ、図7(a)及び図8(a)に例示するように、印刷結果が印刷領域Aの上下方向のいずれかに偏ることになる場合でも、図7(b)及び図8(b)に例示するように、印刷領域Aの副走査方向の中央に位置するきれいな印刷を実現することができる。
また、ステップ126に進む場合には、ステップ120と同様のエラー処理が実行される。
なお、ステップ103で枠Frを検出したと判定された場合で、例えば、図9(a)のように、主走査方向に沿った線が3本以上検出されているときには、ヘッド部14の副走査方向における中央の座標、つまり(P1+P2)/2で求まる座標に最も近い2本の線を主走査方向に沿った枠Frの線であるものとして、図4A及び図4Bで説明したのと、同様の処理を実行するようにすればよい。
そうすれば、何もしなければ、図9(a)に示すような印刷になるところを、図9(b)に示すような印刷とすることができ、図9に示したような表形式の記入欄を有する記録媒体に対しても適切な位置に見映え良く印刷することができる。
以上、第1実施形態について説明してきたが、例えば、第1判定処理によって、印刷データの印刷幅Chが記録媒体の印刷領域A内に収まっていない場合にエラーメッセージを出力するようにして記録媒体上への印刷装置1のセットをユーザにやり直すように促すようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、記録媒体に設けられた枠Frを基準に余白をとるようにした領域、つまり上下の印刷境界線M1,M2の間の領域が、印刷領域Aとして設定されるものとして説明した。
しかしながら、先にも触れたとおり、記録媒体に設けられた枠Frの上下の位置を表す一方の境界線B1と他方の境界線B2の間の領域を印刷領域Aとして設定するようにしてもよい。
さらに、上記第1実施形態では、ヘッド部14を備えるインクカートリッジ13が印刷装置1に固定されているものとして説明した。
しかしながら、インクカートリッジ13が副走査方向に所定の幅だけスライドできるように構成されていてもよい。
例えば、LMガイドをスライド軸としてステッピングモータでスライド可能に制御されるインクカートリッジ13を装着する装着部を設けるようにしてもよい。
このように、インクカートリッジ13が副走査方向にスライドできる場合、ユーザが印刷装置1を境界線B1,B2に対して斜めに移動させたとき、画像取得部45(ラインスキャナ16)で取得する画像から、印刷装置1の主走査方向が境界線B1,B2に沿っていないことを検出させ、そのズレを補正するようにインクカートリッジ13をスライドさせる制御を行えば、印刷データが枠Frに対して傾いて(つまり、右上がり又は右下がりに)印刷されることを防止することが可能となる。
さらに、ユーザが印刷装置1を境界線B1,B2に対して斜めに移動させたときの補正を、上述のようにインクカートリッジ13をスライドさせることで行うのではなく、印刷データの枠Frに対する傾きを小さくするように、枠Frに対する印刷データの傾き度合に応じて、印刷データの座標を補正するようにしてもよい。
加えて、上記第1実施形態では、境界線B1,B2に対して印刷結果が上下方向の中央に印刷される場合について示してきたが、必ずしも、境界線B1,B2に対して印刷結果が上下方向の中央になる必要はない。
例えば、ノートの罫線間に印刷を行う場合等では罫線間の真ん中に文字が印刷されるよりもやや下寄りに文字が印刷されるほうが読みやすいこともある。
したがって、印刷を行う位置は、必ずしも、境界線B1,B2に対して上下方向の中央でなくてもよい。
そのための具体的な方法は、いくつもあるが、例えば、一例としては、図3を参照して説明し、かつ、図4Aのステップ112で説明した境界線B1,B2に対して余白を設けるように枠Fr内の領域の上側の印刷境界線M1と下側の印刷境界線M2を設定する領域設定処理において、境界線B1に対して設ける余白よりも境界線B2に対して設ける余白を少なく設定、つまり、下側の印刷境界線M2を境界線B2寄りに設定するようにすれば、これまで説明した処理手順そのままであっても、境界線B1,B2に対して境界線B2寄りに印刷が行われることになるため、ノートの罫線の真ん中よりもやや下寄りに印刷を行うようにすることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では具体的な事例として枠Frが用紙等の記録媒体に設けられている場合について詳細に説明したが、記録媒体によっては枠Frではなく、下線ULが設けられている場合もあり、以下では、記録媒体に下線ULが設けられている場合について説明する。
なお、第2実施形態においても、印刷装置1の構成は、第1実施形態と同様であり、下線ULを対象とした処理が行われる点が異なるだけのため、印刷装置1の全体構成等の説明は省略する。
[制御部の実行する処理]
第2実施形態に係る制御部30の実行する処理について、具体的に説明するのに先立って、まず、記録媒体上に設けられた下線UL等に関する説明を行い、その後、制御部30が実行する各種処理について詳細に説明する。
図10では、予め記録媒体上に設けられている下線UL及び文字列CSに基づいて決定される印刷領域Dの寸法及び座標を示している。
例えば、下線ULは、用紙等の記録媒体に設けられ、氏名や住所等を記入する記入領域の下側境界線を示す。
また、下線ULの上方に主走査方向に沿う文字列CSが存在する場合は、文字列CSと下線ULとの間が記入領域(下線領域ともいう)となる。
このような下線UL及び文字列CSに基づいて印刷領域Dを決定する場合は、まず、文字列CSの下端に沿う仮想線を上側の境界線B1、下線ULの上端を下側の境界線B2とする。
また、境界線B1の副走査方向の座標をK1とし、境界線B2の副走査方向の座標をK2とすると、境界線B1,B2の間の距離Khは、Kh=K1−K2で示される。
さらに、文字列CSと下線ULとの間の領域の副走査方向の両側に余白(マージン)を設定するために、境界線B1,B2から所定の距離だけ内側に仮想的な印刷境界線M1,M2を設ける。
このとき、上側の印刷境界線M1の副走査方向の座標をI1とし、下側の印刷境界線M2の副走査方向の座標をI2とすると、印刷境界線M1,M2の間に形成される印刷領域Dの副走査方向の距離Ihは、Ih=I1−I2で示される。
なお、この距離Ihに対応する範囲を副走査方向の座標で見るときには、印刷可能高さIhと記載する場合がある。
上側の余白の副走査方向の距離BL3はK1−I1であり、下側の余白の副走査方向の距離BL4はI2−K2である。
これらの余白の副走査方向の距離BL3、BL4は、デフォルトで設定されてもよいし、距離Khに応じて比率等を基準に設定されるものとしてもよい。
また、余白は、印刷に先立って、ユーザの入力によって設定されるものとしてもよい。
さらに、余白はゼロに設定されてもよく、この場合、印刷領域Dは境界線B1,B2の間の領域そのものとなる。
次いで、第2実施形態の制御部30が実行する各種処理を説明する。
なお、以下の処理は、印刷装置1が記録媒体上に配置されて、印刷装置1が記録媒体上を主走査方向に走査されているときの処理となり、そのときに印刷装置1が認識する副走査方向の最も下側はラインスキャナ16(画像取得部45)の下端の位置となる。
このため、以降の説明では、ラインスキャナ16の下端の副走査方向の座標S2が副走査方向の座標原点として取り扱われている点に留意されたい。
制御部30は、ラインスキャナ16によって取得された画像に基づいて、印刷データにより設定されている印刷する文字や画像の副走査方向の幅である印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D(図10参照)内に収まっているかを判定する第1判定処理を行う。
具体的には、ユーザによって印刷開始が指示され、印刷装置1の主走査方向への走査が開始されると、まず、制御部30は、ラインスキャナ16によって取得された画像に基づいて、記録媒体に予め設けられている主走査方向に沿った文字列CSの下端を上側の境界線B1(一方の境界線)として定める一方の境界線決定処置と、下線ULの上端を下側の境界線B2(他方の境界線)として検出する検出処理とを行う。
続いて、境界線B1,B2を検出すると、制御部30は、上述した境界線B1,B2に対して余白を設けるように上側の印刷境界線M1と下側の印刷境界線M2を設定する領域設定処理を行い、印刷領域Dを定める。
そして、制御部30は、印刷幅Chが印刷境界線M1,M2間に収まっているかに基づいて、印刷データの印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっているかを判定する第1判定処理を行っている。
ここで、上述した第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっていると判定される場合とは、印刷される文字列「ABC」が、図12や図13(a)に示すように、図10を参照して説明した印刷領域D(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央に位置しない可能性があるものの、印刷領域Dからはみ出さないで印刷可能な状態にある。
そこで、第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっていると判定された場合、制御部30は、見栄えがよくなるように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの副走査方向の中央又は下寄りに位置するように印刷を行うための処理を行う。
具体的には、制御部30は、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっていると判定した場合、まず、印刷幅Chの上端(座標C1)と上側の印刷境界線M1(座標I1)の間の第1距離IC1と、印刷幅Chの下端(座標C2)と下側の印刷境界線M2(座標I2)の間の第2距離IC2と、を比較する第1比較処理を行う。
なお、第1比較処理において、第1距離IC1のほうが第2距離IC2より大きい場合、図12に示すように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの副走査方向の下側に印刷される状態にあり、第2距離IC2のほうが第1距離IC1より大きい場合、図13(a)に示すように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの副走査方向の上側に印刷される状態にある。
そこで、次に、制御部30は、図13(a)に示すように、第2距離IC2のほうが第1距離IC1より大きい場合、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの副走査方向の中央に印刷されるように、印刷幅Chを調整する第1印刷幅調整処理を行う。
具体的には、第1印刷幅調整処理において、制御部30は、図13(b)に示すように、第1比較処理で第1距離IC1が第2距離IC2より小さい場合、第1距離IC1を第2距離IC2に合わせるように、印刷幅Chを小さくする処理を行う。
このように、第1距離IC1が第2距離IC2と等しくなるように印刷幅Chを小さくすると、図13(a)のように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの上側寄りに印刷される状態から図13(b)に示すように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの中央に印刷される状態にすることができる。
一方、図12に示すように、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの副走査方向の下側に印刷される場合、つまり、印刷される文字列「ABC」が下線ULに近接するように印刷される場合は、印刷結果に違和感が生じないため、本実施形態では印刷幅Chの調整は行わず、そのまま印刷を行う。
他方、上述した第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっていないと判定される場合とは、印刷される文字列「ABC」が、図14(a)や図15(a)に示すように、図10を参照して説明した印刷領域D(座標I1と座標I2の間の領域)からはみ出して印刷される状態にある。
そこで、第1判定処理において、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっていないと判定された場合、制御部30は、印刷される文字列「ABC」が印刷領域D内に印刷できるように、図14(b)及び図15(b)に示すように、印刷幅Chの一方の端部である上端(座標C1)と他方の端部である下端(座標C2)のうち、印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置しないほうの端部が印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置するように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
なお、この第2印刷幅調整処理では、印刷される文字列「ABC」が見栄えよく印刷されるように、併せて、印刷領域D(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央又は下寄りに位置するように、印刷される文字列「ABC」が印刷できるように行われる。
具体的には、第2印刷幅調整処理において、制御部30は、図15(a)に示すように、印刷幅Chの上端(座標C1)が印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置しない場合(つまりC1>I1の場合)、図15(b)に示すように、印刷幅Chの上端(座標C1)と上側の印刷境界線M1(座標I1)との間の第1距離IC1が、印刷幅Chの下端(座標C2)と下側の印刷境界線M2(座標I2)との間の第2距離IC2と同じ距離となるように印刷幅Chを小さくして、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの中央に印刷されるようにする。
なお、この処理は、印刷幅Chの上端(座標C1)を印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置させることを前提とする処理であるから、印刷境界線M1(座標I1)を基準として、第1距離IC1が第2距離IC2と同じ距離となる印刷境界線M1(座標I1)よりも下側の座標を印刷幅Chの上端(座標C1)として与える処理となる。
逆に、制御部30は、図14(a)に示すように、印刷幅Chの下端(座標C2)が印刷境界線M1(座標I1),M2(座標I2)の間に位置しない場合(つまりC2<I2の場合)、図14(b)に示すように、第2距離IC2が第1距離IC1と同じ距離となるように印刷幅Chを小さくして、印刷される文字列「ABC」が印刷領域Dの下寄りに印刷されるようにする。
なお、この処理では、印刷領域Dの下側にはみ出していた印刷幅Chの下端(座標C2)を印刷境界線M2(座標I2)に位置させることから、自然と印刷される文字列「ABC」は印刷領域D内に収まるとともに、印刷領域Dの下寄りに印刷される状態となる。
以上のような第1印刷幅調整処理又は第2印刷幅調整処理の結果に基づいて、次に、制御部30(特に印刷サイズ演算部32)は、第1印刷幅調整処理又は第2印刷幅調整処理で小さくされた印刷幅Chから印刷データを実際に印刷するときの印刷サイズ(フォント)を算出する。
そして、印刷サイズ(フォント)が決まると、その印刷サイズ(フォント)で記録媒体に印刷する処理を行うことになるが、上述のように、印刷幅Chを小さくする処理によって、印刷される文字列「ABC」が図10を参照して説明した印刷領域D(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央に印刷されるようにすると、印刷サイズ(フォント)が小さくなりすぎる場合がある。
そこで、制御部30は、算出した印刷サイズ(フォント)があらかじめ設定されている最低値のサイズ以上の場合、主走査方向への走査が進み、移動量検出部44(光学式センサ15)による移動量の検出結果が予め設定されている移動量に到達(ヘッド部14が印刷を開始すべき位置に到達)すると、算出した印刷サイズで記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる。
他方、算出した印刷サイズが設定されているサイズ未満の場合、制御部30は、記録媒体への印刷を行わず、ユーザインターフェイス18(エラー出力部)にエラーメッセージを出力する。
ところで、印刷を行う記録媒体上において、下線ULの上方に必ず文字列CSが設けられているとは限らない。
このような場合、制御部30は、ヘッド部14の上端の副走査方向の座標P1を上側の境界線B1(一方の境界線)と定める一方の境界線決定処理を行うとともに、印刷領域Dを設定する領域設定処理において、上側の境界線B1を印刷領域Dの上側の印刷境界線M1(座標I1)に設定する。
なお、下側の境界線B2の検出処理及び下側の印刷境界線M2(座標I2)の設定処理は、前述の場合と同様である。
そして、制御部30は、印刷幅Chが印刷境界線M1,M2間に収まっているかに基づいて、印刷データの印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっているかを判定する第1判定処理を行っている。
なお、この場合、印刷境界線M1は、ヘッド部14の上端の副走査方向の座標P1を基準としているため、印刷幅Chが印刷領域Dの上側にはみ出すことはなく、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっているかを判定する第1判定処理は、印刷幅Chが印刷領域Dの下側にはみ出していないかを見ることになる。
ここで、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっていると判定される場合とは、印刷される文字列「ABC」が、図17に示すように、印刷領域Dからはみ出さないで印刷可能な状態であり、このような状態であると判定した場合は、印刷幅調整を行うことなく、そのまま印刷を実行する。
他方、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっていないと判定される場合とは、印刷される文字列「ABC」が、図16(a)に示すように、印刷領域Dの下側の印刷境界線M2(座標I2)からはみ出して印刷される状態であり、このような状態であると判定した場合は、図16(b)に示すように、印刷幅Chの下端(座標C2)が印刷領域Dの下側の印刷境界線M2(座標I2)に位置するように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
また、印刷を行う記録媒体上に、必ず、下線ULが設けられているとは限らない。
そこで、制御部30は、主走査方向への走査が進み、移動量検出部44(光学式センサ15)による移動量の検出結果が予め設定されている移動量に到達(つまり、ヘッド部14が印刷を開始すべき位置に到達)しても、画像取得部45(ラインスキャナ16)が取得する画像から下側の境界線B2(図10参照)が検出できなかった場合、予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる。
[印刷装置の動作]
既に、基本的な処理に関しては説明を行ったが、図11A、図11B及び図11Cに示すフローチャートを参照しながら、再度、第2実施形態に係る印刷装置1の動作について詳細に説明する。
なお、図11Aのフローチャートに従った動作が開始される前に、通信インターフェイス47を通じて印刷データが印刷装置1に読み込まれており、RAM42内に印刷データが移動量に応じた印刷バッファとして記憶されているものとする。
このため、移動量に応じた印刷バッファの内容が光学式センサ15(移動量検出部44)で検出した移動量に応じて、順次、ヘッド部14に転送されることで記録媒体に対する印刷が実行できる状態にある。
以下、印刷装置1の動作について具体的に説明する。
ユーザによって電源ボタン20が操作されると、印刷装置1が起動し、ステップ201において、制御部30は、印刷指示ボタン19が操作されるまで繰り返し、印刷指示ボタン19が操作されたか否かを判定し続けるループ処理を開始する。
そして、ユーザが、印刷装置1の印刷開始位置マーカ17を印刷開始位置にセットし、印刷指示ボタン19を操作すると、ステップ202以降の処理に進むことになる。
ステップ202において、制御部30は、光学式センサ15(移動量検出部44)に印刷装置1の主走査方向の移動量の検出を開始させる。
次いで、制御部30は、移動量の検出によって移動が開始されたことを検知すると、ステップ203において、ラインスキャナ16(画像取得部45)の画像に基づく検出処理の結果に基づいて、下線ULを検出したか否かを判定する。
つまり、先に述べた境界線B2を検出したか否かを判定する。
なお、ユーザは、下線ULがある場合、その下線ULに合わせるように印刷装置1を配置するため、下線ULが存在する場合、印刷装置1の移動が始まるとすぐに下線ULが検出されることになるので、移動量の検出によって移動が開始されたことを検知すると、すぐにこの判定が行われる。
そして、ステップ203で下線ULを検出したと判定された場合、制御部30は、ステップ208以降の処理を行い、下線ULを検出できなかったと判定された場合、ステップ204以降の処理を行う。
ここで、ステップ204に処理が進む場合、下線ULが検出されていないため、制御部30は、予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる処理を実行することになる。
具体的には、ステップ204において、制御部30は、予め指定された任意の印刷サイズをセットする。
そして、制御部30は、ステップ205において、ヘッド部14と印刷開始位置マーカ17との間の距離の分だけ、ヘッド部14に印刷を行わせない空送りを実行し、その空送りが終了すると、ステップ206において、制御部30は、印刷部43であるヘッド部14に、ステップ204で設定された文字サイズで印刷を開始させ、ステップ207において、制御部30は、印刷が終了するのを確認(例えば、全ての印刷バッファがなくなったのを確認)すると、一連の印刷手順が終了する。
一方、ステップ203からステップ208に進む場合、ステップ208において、制御部30は、ラインスキャナ16(画像取得部45)の画像に基づく検出処理の結果に基づいて、記録媒体に予め設けられた文字列CSを検出したか否かを判定する。
つまり、先に述べた境界線B1(文字列CSの下端に沿う仮想線)を検出したか否かを判定する。
そして、ステップ208で文字列CSを検出したと判定された場合、制御部30は、ステップ209以降の処理を行い、文字列CSを検出できなかったと判定された場合、ステップ223(図11C参照)以降の処理を行う。
ステップ208からステップ209に進む場合、ラインスキャナ16(画像取得部45)の画像に基づく検出処理で主走査方向に沿った下線ULと文字列CSが検出されているので、制御部30は、ステップ209において、検出された文字列CSの下端を上側の境界線B1(一方の境界線)とし、下線ULの上端を下側の境界線B2(他方の境界線)として、上側の境界線B1(一方の境界線)と下側の境界線B2(他方の境界線)との間の領域の副走査方向の距離Kh(高さKhと記載する場合がある)を算出する。
次いで、制御部30は、ステップ210において、高さKhに対して余白(マージン)を考慮した印刷可能高さIhを算出、つまり、高さKhに対して余白(マージン)を考慮した印刷境界線M1,M2を設定することで印刷領域Dを定める領域設定処理を行う。
なお、印刷境界線M1,M2を設定とは、副走査方向における印刷境界線M1の座標I1と印刷境界線M2の座標I2を設定することである。
そして、ステップ211において、制御部30は、印刷データの印刷幅Chが印刷可能高さIhに収まっているか否かを判定する第1比較処理を行う。
具体的には、既に説明したように、上側の印刷境界線M1の座標I1と印刷幅Chの上端の座標C1、下側の印刷境界線M2の座標I2と印刷幅Chの下端の座標C2を、それぞれ比較し、I1≧C1かつC2≧I2である場合(図12及び図13(a)参照)、印刷データの印刷幅Chは印刷可能高さIhに収まっていると判定され、処理はステップ212に進む。
逆に、I1≧C1かつC2≧I2でない場合(図14(a)及び図15(a)参照)には、印刷データの印刷幅Chは印刷可能高さIhに収まっていないと判定され、処理はステップ217(図11B参照)に進む。
図11Aに示すステップ211の判定の結果、ステップ212に進むと、制御部30は、ステップ212の処理として、上側の印刷境界線M1と印刷幅Chの上端との間の第1距離IC1と、下側の印刷境界線M2と印刷幅Chの下端との間の第2距離IC2とを、比較する。
比較の結果、図12のように、第1距離IC1が第2距離IC2以上の場合には、印刷データが印刷領域Dの副走査方向の中央又は下線UL寄りに印刷できる状態なので、制御部30は、印刷幅Chの調整を行うことなく、そのままステップ205に進む。
そして、制御部30は、ステップ205において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ206及びステップ207において印刷開始及び印刷終了を実行する。
他方、ステップ212における比較の結果、図13(a)のように、第1距離IC1が第2距離IC2より小さい場合には、制御部30は、ステップ213において、印刷幅Chの上端の座標C1を、上側の印刷境界線M1の座標I1から第2距離IC2だけ減算した値とし、第1距離IC1が第2距離IC2と等しくなる図13(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第1印刷幅調整処理を行う。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Dの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Dの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
上述したステップ213を経て、手順はステップ214に進む。
このステップ214において、制御部30は、ステップ213で修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)に基づく印刷幅Chが設定値以上か否かを判定する。
つまり、修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)から、具体的に、印刷幅Chを求めて、その印刷幅Chに印刷できる印刷データの印刷サイズ(印刷する図形文字のフォント)を算出して、その印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)以上か否かを判定する。
そして、印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)以上の場合には、ステップ215に進み、制御部30は、ステップ215において、算出した印刷サイズ(フォント)の印刷データを印刷するためのヘッド部14に対する座標を設定する文字情報変更処理を行う。
その後、制御部30は、ステップ205において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ206及びステップ207において印刷開始及び印刷終了を実行する。
この結果、何もしなければ、図13(a)に例示するように、印刷結果が印刷領域Dの上方向に偏ることになる場合でも、図13(b)に例示するように、印刷領域Dの副走査方向の中央に位置するきれいな印刷を実現することができる。
他方、ステップ213で修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)に基づく印刷幅Chが設定されたサイズ未満である場合、つまり、算出した印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)未満である場合、制御部30は、ステップ216において、エラー出力部にエラーメッセージを出力するエラー警告の動作を行ったうえで、印刷を行わず終了する。
次に、ステップ211の判定が印刷データの印刷幅Chが印刷可能高さIhに収まっていない判定となり、処理がステップ217に進む場合について図11Bを参照しながら説明する。
ステップ217において、制御部30は、下側の印刷境界線M2の座標I2が印刷幅Chの下端の座標C2よりも上側に位置するか否かを判定する。
つまり、印刷データが印刷領域Dの下方にはみ出る状態であるか否かを判定する。
比較の結果、図14(a)のように、座標I2が座標C2よりも大きい場合には、制御部30は、ステップ218において、印刷幅Chの下端の座標C2を、下側の印刷境界線M2の座標I2の値とし、印刷幅Chが印刷領域Dに収まる図14(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
他方、ステップ217の比較の結果、座標I2が座標C2以下である場合には、印刷データが先ほどとは逆方向にはみ出る状態、つまり、図15(a)のように、印刷データが印刷領域Dの上側にはみ出る状態になっている。
そこで、制御部30は、ステップ219において、印刷幅Chの上端の座標C1を、上側の印刷境界線M1の座標I1から第2距離IC2だけ減算した値とし、印刷幅Chの上端の座標C1が印刷境界線M1(座標I1)と印刷境界線M2(座標I2)の間に位置するとともに、第1距離IC1が第2距離IC2と等しくなる図15(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Dの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Dの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
上述したステップ218又はステップ219を経て、手順はステップ220に進む。
ここで、ステップ220に進む状態のときには、先に説明したステップ214に進む状態と全く同じ状態になっている。
したがって、ステップ214と同様の判定をステップ220で行い、その結果、ステップ221に進む場合には、ステップ221でステップ215と同様の処理が実行され、続いて、ステップ205、206及び207が実行されて印刷が終了する。
この結果、何もしなければ、図14(a)及び図15(a)に例示するように、印刷結果が印刷領域Dの上下方向のいずれかにはみ出すことになる場合でも、図14(b)及び図15(b)に例示するように、印刷領域Dに収まるきれいな印刷を実現することができる。
また、ステップ222に進む場合には、ステップ216と同様のエラー処理が実行される。
次に、ステップ208の判定において、記録媒体に予め設けられた文字列CSが検出されない判定となり、処理がステップ223に進む場合について図11Cを参照しながら説明する。
ステップ223において、制御部30は、ヘッド部14の上端の副走査方向の座標P1を上側の境界線B1(一方の境界線)とみなし、ラインスキャナ16(画像取得部45)の画像から検出された下線ULの上端を下側の境界線B2(他方の境界線)として、上側の境界線B1(一方の境界線)と下側の境界線B2(他方の境界線)に基づいて、下線UL上方の記入領域の副走査方向の距離Kh(高さKhと記載する場合がある)を算出する。
次いで、制御部30は、ステップ224において、高さKhに対して余白(マージン)を考慮した印刷可能高さIhを算出する。
具体的には、図11Cのフローに進んでいる場合、上側に文字列CSが存在しないので、その文字列CSとの関係で感じる見栄えの悪さは発生しないため、上側に余白(マージン)を取らなくてもよく、したがって、制御部30は、上側の境界線B1(一方の境界線)を一方の印刷境界線M1とする。
つまり、印刷幅Chの一方の端部に基づいて、定めた上側の境界線B1(一方の境界線)を一方の印刷境界線M1とする。
そして、印刷される下側の境界線B2(他方の境界線)に対しては、文字列「ABC」が下線ULに近づきすぎて見栄えが悪くならないように余白(マージン)を考慮して、他方の印刷境界線M2を設定し、高さKhに対して余白(マージン)を考慮した印刷境界線M1,M2を設定することで印刷領域Dを定める領域設定処理を行う。
そして、ステップ225において、制御部30は、印刷データの印刷幅Chが印刷可能高さIhに収まっているか否かを判定する第1比較処理を行う。
具体的には、印刷幅Chは上側の印刷境界線M1からはみ出すことはないので、制御部30は、下側の印刷境界線M2の座標I2と印刷幅Chの下端の座標C2を比較し、C2≧I2である場合(図17参照)、印刷データの印刷幅Chは印刷可能高さIhに収まっていると判定して、印刷幅Chの調整を行うことなく、そのままステップ205に進む。
そして、制御部30は、ステップ205において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ206及びステップ207において印刷開始及び印刷終了を実行する。
逆に、制御部30は、C2≧I2でない場合(図16(a)参照)、印刷データの印刷幅Chが印刷可能高さIhに収まっていないと判定して、処理はステップ218(図11B参照)に進む。
そして、制御部30は、ステップ218において、印刷幅Chの下端の座標C2を、下側の印刷境界線M2の座標I2の値とし、印刷幅Chが印刷領域Dに収まる図16(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
上述したステップ218を経て、手順はステップ220に進む。
ここで、ステップ220に進む状態のときには、先に説明したステップ214に進む状態と全く同じ状態になっている。
したがって、ステップ214と同様の判定をステップ220で行い、その結果、ステップ221に進む場合には、ステップ221でステップ215と同様の処理が実行され、続いて、ステップ205、206及び207が実行されて印刷が終了する。
この結果、何もしなければ、図16(a)に例示するように、印刷結果が印刷領域Dの下方向にはみ出すことになる場合でも、図16(b)に例示するように、印刷領域Dに収まるきれいな印刷を実現することができる。
また、ステップ222に進む場合には、ステップ216と同様のエラー処理が実行される。
以上、具体的に実施形態を基に本発明の印刷装置1について説明してきたが、本発明は具体的な実施形態に限定されるものではなく、様々な変形や改良を加えたものも本発明の技術的範囲に含まれるものであり、そのことは当業者にとって特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下に、優先権前の出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、優先権前の出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲のとおりである。
<請求項1>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
制御部と、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部と、
前記印刷装置の移動方向において前記ヘッド部よりも前方側に設けられ、予め前記記録媒体に記載されており、前記記録媒体の欄を示す境界線を含む画像を取得する画像取得部と、を備え、
前記制御部は、
前記画像に基づいて前記境界線を検出し、前記印刷データの印刷幅が検出された前記境界線に基づく前記記録媒体の印刷領域内に収まっているかを判定する第1判定処理を行うことを特徴とする印刷装置。
<請求項2>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、予め前記記録媒体に記載されており、前記印刷装置が移動する第1方向に沿った第1の境界線及び第2の境界線を検出する検出処理と、
それら前記境界線に対して前記第1方向に直交する第2方向において余白を設けるように前記印刷領域の一方の印刷境界線と他方の印刷境界線を設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記第1判定処理は、前記印刷幅が前記印刷境界線間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項3>
前記制御部は、
前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域内に収まっている場合、前記印刷幅の一方の端部と一方の前記印刷境界線の間の第1距離と、前記印刷幅の他方の端部と他方の前記印刷境界線の間の第2距離と、を比較する第1比較処理と、
前記第1比較処理で前記第1距離と前記第2距離のうち距離が小さいほうを距離が大きいほうに合わせるように前記印刷幅を小さくする第1印刷幅調整処理と、を行うことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項4>
前記制御部は、前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域内に収まっていない場合、前記印刷幅の一方の端部と他方の端部のうち前記印刷境界線の間に位置しないほうの端部が前記印刷境界線の間に位置するように前記印刷幅を小さくする第2印刷幅調整処理を行い、
前記第2印刷幅調整処理は、一方の前記端部が前記印刷境界線の間に位置しない場合、一方の前記端部と一方の前記印刷境界線の間の第1距離が、他方の前記端部と他方の前記印刷境界線の間の第2距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくし、他方の前記端部が前記印刷境界線の間に位置しない場合、前記第2距離が前記第1距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくする処理であることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項5>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記印刷幅から前記印刷データの印刷サイズを算出して、前記印刷サイズが設定されているサイズ以上の場合、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達すると、算出した前記印刷サイズで前記記録媒体への前記印刷データの印刷を前記ヘッド部に開始させる処理を行うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の印刷装置。
<請求項6>
エラーメッセージを出すエラー出力部を備え、
前記制御部は、前記印刷サイズが設定されているサイズ未満の場合、前記記録媒体への前記印刷データの印刷を行わず、エラー出力部にエラーメッセージを出力する処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
<請求項7>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達しても、前記画像から一方の前記境界線及び他方の前記境界線が検出できなかった場合、あらかじめ設定されている印刷データに従って前記記録媒体への印刷を前記ヘッド部に開始させることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項8>
前記画像取得部の前記第2方向における長さは、前記ヘッド部の前記第2方向における長さよりも大きいことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項9>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置の制御方法であって、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも前記印刷装置の移動方向において前方側に設けられ、予め前記記録媒体に記載されており、前記記録媒体の欄を示す境界線を含む画像を取得する画像取得部で前記画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像に基づいて前記境界線を検出し、前記印刷データの印刷幅が検出された前記境界線に基づく前記記録媒体の印刷領域内に収まっているかを判定する第1判定ステップと、を含むことを特徴とする制御方法。
<請求項10>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置用のプログラムであって、
印刷装置の制御部に対して、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも前記印刷装置の移動方向において前方側に設けられ、予め前記記録媒体に記載されており、前記記録媒体の欄を示す境界線を含む画像を取得する画像取得部で前記画像を取得させる画像取得処理と、
前記画像に基づいて前記境界線を検出し、前記印刷データの印刷幅が検出された前記境界線に基づく前記記録媒体の印刷領域内に収まっているかを判定する第1判定処理と、を少なくとも実行させることを特徴とするプログラム。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲のとおりである。
<請求項1>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
制御部と、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部と、
前記記録媒体の画像を取得する画像取得部と、
を備え、
前記制御部は、
前記印刷装置が、前記画像取得部が前方側になる移動方向に移動しているときに前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、
前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定することを特徴とする印刷装置。
<請求項2>
前記制御部は、
前記印刷データにより設定されている印刷幅が前記印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まっているかを判定する判定処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項3>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、前記線として、前記記録媒体に前記第1方向に沿って示されている第1の線及び第2の線を検出する検出処理と、
それら前記第1の線及び前記第2の線に対して前記第2方向において余白を設けるように、前記印刷領域の一方の印刷境界線と他方の印刷境界線を前記第1方向に沿って設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記判定処理は、前記印刷幅が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項4>
前記制御部は、
前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域の前記第2方向の幅内に収まっている場合、前記印刷幅の一方の端部と前記一方の印刷境界線の間の第1距離と、前記印刷幅の他方の端部と前記他方の前記印刷境界線の間の第2距離と、を比較する第1比較処理と、
前記第1比較処理で前記第1距離と前記第2距離のうち距離が小さいほうを距離が大きいほうに合わせるように前記印刷幅を小さくする第1印刷幅調整処理と、を行うことを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
<請求項5>
前記制御部は、前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域の前記第2方向の幅内に収まっていない場合、前記印刷幅の前記一方の端部と前記他方の端部のうち前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置しないほうの端部が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置するように前記印刷幅を小さくする第2印刷幅調整処理を行い、
前記第2印刷幅調整処理は、前記一方の端部が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置しない場合、前記一方の端部と前記一方の印刷境界線の間の第1距離が、前記他方の端部と前記他方の印刷境界線の間の第2距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくし、前記他方の端部が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置しない場合、前記第2距離が前記第1距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくする処理であることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
<請求項6>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記印刷幅から前記印刷データの印刷サイズを算出して、前記印刷サイズが設定されているサイズ以上の場合、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達すると、算出した前記印刷サイズで前記記録媒体への前記印刷データの印刷を前記ヘッド部に開始させる処理を行うことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の印刷装置。
<請求項7>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達しても、前記画像から前記一方の線及び前記他方の線が検出できなかった場合、あらかじめ設定されている印刷データに従って前記記録媒体への印刷を前記ヘッド部に開始させることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
<請求項8>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、前記線として、前記記録媒体に前記第1方向に沿って示されている他方の線を検出する検出処理と、
前記画像に基づいて、前記記録媒体における前記印刷幅の一方の端部側に前記第1方向に沿って示されている文字列が検出された場合に、前記文字列に基づいて前記第1方向に沿った一方の線を定める一方の線決定処理と、
前記一方の線と前記他方の線に対して前記第2方向において余白を設けるように前記印刷領域の一方の印刷境界線と他方の印刷境界線を設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記判定処理は、前記印刷幅が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項9>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、前記線として、前記記録媒体に前記第1方向に沿って示されている他方の線を検出する検出処理と、
前記印刷幅の前記一方の端部に基づいて、前記第1方向に沿った一方の線を定める一方の線決定処理と、
前記他方の線に対して前記第1方向に直交する第2方向において前記余白を設けるように前記印刷領域の他方の印刷境界線を設定するとともに、前記一方の線を前記印刷領域の一方の印刷境界線に設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記判定処理は、前記印刷幅が前記印刷境界線間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項10>
前記画像取得部の前記第2方向における長さは、前記ヘッド部の前記第2方向における長さよりも大きいことを特徴とする請求項3から請求項9のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項11>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置の制御方法であって、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定ステップと、を含むことを特徴とする制御方法。
<請求項12>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置用のプログラムであって、
印刷装置の制御部に対して、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得させる画像取得処理と、
前記画像取得部により取得させた前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に沿って延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定処理と、を少なくとも実行させることを特徴とするプログラム。
1 印刷装置
11 ケース
13 インクカートリッジ
14 ヘッド部
15 光学センサ
16 ラインスキャナ
17 印刷開始位置マーカ
30 制御部
31 CPU
32 印刷サイズ演算部
33 印刷制御部
43 印刷部
44 移動量検出部
45 画像取得部

Claims (4)

  1. 移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
    制御部と、
    入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部と、
    前記記録媒体の画像を取得する画像取得部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、
    前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定し、
    前記印刷データにより設定されている印刷幅が、前記印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まるか否かを判定する、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記制御部は、
    前記印刷幅が、前記幅内に収まらないと判定した場合には、前記印刷幅が縮小されるように前記印刷データを補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置の制御方法であって、
    入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得する画像取得ステップと、
    前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定ステップと、
    前記印刷データにより設定されている印刷幅が、前記領域設定ステップで設定された印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まるか否かを判定する判定ステップと、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  4. 移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置のコンピュータを、
    入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得する画像取得手段、
    前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定手段、
    前記印刷データにより設定されている印刷幅が、前記領域設定手段により設定された印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まるか否かを判定する判定手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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