JP6862946B2 - 印刷装置、制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
このような場合、この枠線からはみ出さないように印刷できることが重要となる。
しかしながら、特許文献1に記載の印刷装置は、複数行に分けて印刷を行うときに各行の間隔をほぼ等しくできるだけであり、枠線内に印刷できるようにするものではない。
また、上下の枠線で規定される領域のほぼ中央(あるいはやや下寄り)に位置するように印刷できることが見栄えの観点から好ましいといえる。
[印刷装置の構成]
図1は本発明の第1実施形態に係る印刷装置1の構成を示す図であり、図1(a)は印刷装置1の断面図であり、図1(b)は印刷装置1の底面図である。
また、図2は本発明の第1実施形態に係る印刷装置1の機能構成を示すブロック図である。
さらに、図3は本発明の第1実施形態における寸法及び座標を説明する図であり、図3(a)は印刷装置1の底面側を見た図であり、図3(b)は記録媒体に設けられている枠Frを示す図であり、図3(c)は印刷データを示す図である。
印刷装置1は、図1に示すように、ケース11、基板12、ヘッド部14を備えるインクカートリッジ13、光学式センサ15、ラインスキャナ16、印刷開始位置マーカ17、ユーザインターフェイス18、印刷指示ボタン19、電源ボタン20及び内蔵電源21を含んで構成される。
なお、CPU31、RAM42及びROM41の各機能については、追って述べる。
そして、図3(a)に示すように、ヘッド部14は、ユーザによって走査される主走査方向に直交する副走査方向(第2方向)に一定の第1幅Phを有している。
したがって、ヘッド部14は、入力された印刷データに基づいて、印刷を副走査方向に第1幅Phで行うことができる。
また、印刷装置1は、印刷装置1に付属するものとして、ヘッド部14に付着したインクの乾燥を防止するために、不使用時に印刷装置1を載置するクレードル等を、更に備えるものとしてもよい。
本実施形態では、光学式センサ15は、移動量を検出するための計測部を印刷装置1の底面側に位置させるように設けられている。
なお、移動量検出部44は、光学式のセンサに限定される必要はなく、ロータリエンコーダ式のものであってもよい。
そして、図1に示すように、ラインスキャナ16は、主走査方向(移動想定方向)においてヘッド部14よりも前方側に設けられている。
したがって、印刷装置1は、主走査方向に移動するときに、ヘッド部14よりも主走査方向前方の状態を画像として取得できるようになっている。
このため、ヘッド部14によって印刷ができる副走査方向の幅よりも幅広い領域の画像を取得することが可能であり、ヘッド部14に対して副走査方向におけるどのような位置関係に記録媒体上に設けられた枠Frが存在するかを的確に把握するための画像を取得することができる。
また、印刷開始位置マーカ17はLEDのような光源を備えており、ユーザに走査すべき方向を光で示すようになっており、ユーザによる主走査方向への印刷装置1の走査を誘導するガイドとしての機能も合わせ持っている。
なお、液晶画面は、後述するエラーが生じた際にエラーメッセージを表示するエラー出力部としても機能する。
したがって、ユーザインターフェイス18は、エラー出力部に相当する機能を含む。
なお、ユーザインターフェイス18は、図示しないスピーカを含んでいてもよく、スピーカをエラー出力部として音や音声でエラーメッセージを出力するようにしてもよい。
したがって、印刷装置1で印刷するための印刷データ(テンプレート)を印刷装置1で作成するのではなく、作成環境のよい外部端末で作成しておいて、その外部端末で作成した印刷データを印刷装置1に読み込ませるようにすることが可能である。
電源ボタン20は、ユーザが印刷装置1の電源を投入及び切断するための操作ボタンである。
内蔵電源21は、印刷装置1の電源となる、例えば、乾電池又は二次電池等である。
なお、印刷装置1は、その他の構成を備えていてもよく、例えば、印刷装置1を主走査方向に走査しやすいようにするためのローラ等を、ケース11の下端又はケース11の底面に設けるようにしてもよい。
図2を参照しながら印刷装置1の機能構成等について説明する。
印刷装置1は、図2に示すように、制御部30、メモリ40、印刷部43、移動量検出部44、画像取得部45、印刷指示部46及び通信インターフェイス47等の機能部を有している。
移動量検出部44及び画像取得部45は、先に説明した光学式センサ15及びラインスキャナ16によって構成されている。
このような制御部30の詳細な動作については、追って述べる。
RAM42は、CPU31における演算のために使用されるデータや、印刷部43に出力する印刷データを、一時的に格納する。
具体的には、上述したように、Wi−Fiの無線ユニットやUSBメモリ等が装着される外部接続ポート等である。
次に、図3を主に参照しながら、印刷装置1、記録媒体上に設けられた枠Fr及び印刷データの寸法及び位置関係に応じて、制御部30が実行する処理について説明する。
なお、制御部30の実行する処理について、具体的に説明するのに先立って、まず、印刷装置1、記録媒体上に設けられた枠Fr及び印刷データの寸法及び位置関係(座標)に関する説明を行い、その後、制御部30が実行する各種処理について詳細に説明する。
ただし、副走査方向の座標は、主走査方向を示す軸線から離れるほど大きいものとし、副走査方向の座標が大きい側を「上」と表現し、座標が小さい側を「下」と表現する場合がある。
ヘッド部14の副走査方向の第1幅Phは、ヘッド部14の上端の副走査方向の座標P1及び下端の副走査方向の座標P2を用いて、Ph=P1−P2で示される。
また、ラインスキャナ16の副走査方向の幅Shは、ラインスキャナ16の上端の副走査方向の座標S1及び下端の副走査方向の座標S2を用いて、Sh=S1−S2で示される。
例えば、枠Frは、用紙等の記録媒体に設けられている氏名や住所等を記入するための欄である。
また、境界線B1の副走査方向の座標をW1とし、境界線B2の副走査方向の座標をW2とすると、境界線B1,B2の間の距離Whは、Wh=W1−W2で示される。
このとき、上側の印刷境界線M1の副走査方向の座標をI1とし、下側の印刷境界線M2の副走査方向の座標をI2とすると、印刷境界線M1,M2の間に形成される印刷領域Aの副走査方向の距離Ihは、Ih=I1−I2で示される。
なお、この距離Ihに対応する範囲を副走査方向の座標で見るときには、印刷可能高さIhと記載する場合がある。
これらの余白の副走査方向の距離BL1、BL2はデフォルトで設定されてもよいし、枠Frの副走査方向の距離Whに応じて比率等を基準に設定されるものとしてもよい。
また、余白は、印刷に先立って、ユーザの入力によって設定されるものとしてもよい。
さらに、余白はゼロに設定されてもよく、この場合、印刷領域Aは境界線B1,B2の間の領域そのものとなる。
なお、図3(c)で示す「ABC」の文字列(印字データ)は、印刷装置1によって印刷される図形文字(文字、記号、マーク等)の印刷データの一例である。
印刷データにより設定されている、印刷する文字や画像の副走査方向の幅、すなわち印刷幅Chは、印刷データの上端の副走査方向の座標C1と下端の副走査方向の座標C2とを用いて、Ch=C1−C2で示される。
なお、以下の処理は、印刷装置1が記録媒体上に配置されて、印刷装置1が記録媒体上を主走査方向に走査されているときの処理となり、そのときに印刷装置1が認識する副走査方向の最も下側はラインスキャナ16(画像取得部45)の下端の位置となる。
このため、以降の説明では、ラインスキャナ16の下端の副走査方向の座標S2が副走査方向の座標原点として取り扱われている点に留意されたい。
なお、この第2印刷幅調整処理では、併せて、印刷領域A(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央に位置するように、印刷される文字列「ABC」が印刷できるように行われる。
他方、算出した印刷サイズが設定されているサイズ未満の場合、制御部30は、記録媒体への印刷を行わず、ユーザインターフェイス18(エラー出力部)にエラーメッセージを出力する。
そこで、制御部30は、主走査方向への走査が進み、移動量検出部44(光学式センサ15)による移動量の検出結果が予め設定されている移動量に到達(つまり、ヘッド部14が印刷を開始すべき位置に到達)しても、画像取得部45(ラインスキャナ16)が取得する画像から上側の境界線B1(図3(b)参照)及び下側の境界線B2(図3(b)参照)が検出できなかった場合、予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる。
しかしながら、このように枠Frが十分に大きい場合、枠Frからはみ出すように印刷されるおそれは低く、かつ、枠Frに対して中寄するように印刷する需要も低いことから予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷が行われても問題はない。
既に、基本的な処理に関しては説明を行ったが、図4A及び図4Bの印刷装置1の動作を示すフローチャートを参照しながら、再度、印刷装置1の動作について詳細に説明する。
このため、移動量に応じた印刷バッファの内容が光学式センサ15(移動量検出部44)で検出した移動量に応じて、順次、ヘッド部14に転送されることで記録媒体に対する印刷が実行できる状態にある。
ユーザによって電源ボタン20が操作されると、印刷装置1が起動し、ステップ101において、制御部30は、印刷指示ボタン19が操作されるまで繰り返し、印刷指示ボタン19が操作されたか否かを判定し続けるループ処理を開始する。
つまり、先に述べた境界線B1,B2を検出する検出処理で上述した境界線B1,B2に該当する平行な線を検出したか否かを判定する。
そして、制御部30は、ステップ105において、ヘッド部14と印刷開始位置マーカ17との間の距離の分だけ、ヘッド部14に印刷を行わせない空送りを実行し、その空送りが終了すると、ステップ106において、制御部30は、印刷部43であるヘッド部14に、ステップ104で設定された文字サイズで印刷を開始させ、ステップ107において、制御部30は、印刷が終了するのを確認(例えば、全ての印刷バッファがなくなったのを確認)すると、一連の印刷手順が終了する。
次いで、制御部30は、ステップ112において、枠Frの高さWhに対して余白(マージン)を考慮した印刷可能高さIhを算出、つまり、枠Frの高さWhに対して余白(マージン)を考慮した印刷境界線M1,M2を設定することで印刷領域Aを定める領域設定処理を行う。
なお、印刷境界線M1,M2を設定とは、副走査方向における印刷境界線M1の座標I1と印刷境界線M2の座標I2を設定することである。
つまり、印刷境界線M1(座標I1)と印刷幅Chの上端(座標C1)の間の第1距離IC1、及び、印刷境界線M2(座標I2)と印刷幅Chの下端(座標C2)の間の第2距離IC2を算出する。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Aの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Aの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
このステップ118では、制御部30は、ステップ116又はステップ117で修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)に基づく印刷幅Chが設定値以上か否かを判定する。
つまり、修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)から、具体的に、印刷幅Chを求めて、その印刷幅Chに印刷できる印刷データの印刷サイズ(印刷する図形文字のフォント)を算出して、その印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)以上か否かを判定する。
その後、制御部30は、ステップ105において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ106及びステップ107において印刷開始及び印刷終了を実行する。
つまり、印刷データが印刷領域Aの下方にはみ出る状態であるか否かを判定する。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Aの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Aの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
ここで、ステップ124に進む状態のときには、先に説明したステップ118に進む状態と全く同じ状態になっている。
したがって、ステップ118と同様の判定をステップ124で行い、その結果、ステップ125に進む場合には、ステップ125でステップ119と同様の処理が実行され、続いて、ステップ105、106及び107が実行されて印刷が終了する。
しかしながら、先にも触れたとおり、記録媒体に設けられた枠Frの上下の位置を表す一方の境界線B1と他方の境界線B2の間の領域を印刷領域Aとして設定するようにしてもよい。
しかしながら、インクカートリッジ13が副走査方向に所定の幅だけスライドできるように構成されていてもよい。
例えば、LMガイドをスライド軸としてステッピングモータでスライド可能に制御されるインクカートリッジ13を装着する装着部を設けるようにしてもよい。
したがって、印刷を行う位置は、必ずしも、境界線B1,B2に対して上下方向の中央でなくてもよい。
第1実施形態では具体的な事例として枠Frが用紙等の記録媒体に設けられている場合について詳細に説明したが、記録媒体によっては枠Frではなく、下線ULが設けられている場合もあり、以下では、記録媒体に下線ULが設けられている場合について説明する。
第2実施形態に係る制御部30の実行する処理について、具体的に説明するのに先立って、まず、記録媒体上に設けられた下線UL等に関する説明を行い、その後、制御部30が実行する各種処理について詳細に説明する。
例えば、下線ULは、用紙等の記録媒体に設けられ、氏名や住所等を記入する記入領域の下側境界線を示す。
また、下線ULの上方に主走査方向に沿う文字列CSが存在する場合は、文字列CSと下線ULとの間が記入領域(下線領域ともいう)となる。
また、境界線B1の副走査方向の座標をK1とし、境界線B2の副走査方向の座標をK2とすると、境界線B1,B2の間の距離Khは、Kh=K1−K2で示される。
このとき、上側の印刷境界線M1の副走査方向の座標をI1とし、下側の印刷境界線M2の副走査方向の座標をI2とすると、印刷境界線M1,M2の間に形成される印刷領域Dの副走査方向の距離Ihは、Ih=I1−I2で示される。
なお、この距離Ihに対応する範囲を副走査方向の座標で見るときには、印刷可能高さIhと記載する場合がある。
これらの余白の副走査方向の距離BL3、BL4は、デフォルトで設定されてもよいし、距離Khに応じて比率等を基準に設定されるものとしてもよい。
また、余白は、印刷に先立って、ユーザの入力によって設定されるものとしてもよい。
さらに、余白はゼロに設定されてもよく、この場合、印刷領域Dは境界線B1,B2の間の領域そのものとなる。
なお、以下の処理は、印刷装置1が記録媒体上に配置されて、印刷装置1が記録媒体上を主走査方向に走査されているときの処理となり、そのときに印刷装置1が認識する副走査方向の最も下側はラインスキャナ16(画像取得部45)の下端の位置となる。
このため、以降の説明では、ラインスキャナ16の下端の副走査方向の座標S2が副走査方向の座標原点として取り扱われている点に留意されたい。
なお、この第2印刷幅調整処理では、印刷される文字列「ABC」が見栄えよく印刷されるように、併せて、印刷領域D(座標I1と座標I2の間の領域)の副走査方向の中央又は下寄りに位置するように、印刷される文字列「ABC」が印刷できるように行われる。
他方、算出した印刷サイズが設定されているサイズ未満の場合、制御部30は、記録媒体への印刷を行わず、ユーザインターフェイス18(エラー出力部)にエラーメッセージを出力する。
このような場合、制御部30は、ヘッド部14の上端の副走査方向の座標P1を上側の境界線B1(一方の境界線)と定める一方の境界線決定処理を行うとともに、印刷領域Dを設定する領域設定処理において、上側の境界線B1を印刷領域Dの上側の印刷境界線M1(座標I1)に設定する。
なお、下側の境界線B2の検出処理及び下側の印刷境界線M2(座標I2)の設定処理は、前述の場合と同様である。
なお、この場合、印刷境界線M1は、ヘッド部14の上端の副走査方向の座標P1を基準としているため、印刷幅Chが印刷領域Dの上側にはみ出すことはなく、印刷幅Chが記録媒体の印刷領域D内に収まっているかを判定する第1判定処理は、印刷幅Chが印刷領域Dの下側にはみ出していないかを見ることになる。
そこで、制御部30は、主走査方向への走査が進み、移動量検出部44(光学式センサ15)による移動量の検出結果が予め設定されている移動量に到達(つまり、ヘッド部14が印刷を開始すべき位置に到達)しても、画像取得部45(ラインスキャナ16)が取得する画像から下側の境界線B2(図10参照)が検出できなかった場合、予め設定されている印刷データに従って記録媒体への印刷を印刷部43に開始させる。
既に、基本的な処理に関しては説明を行ったが、図11A、図11B及び図11Cに示すフローチャートを参照しながら、再度、第2実施形態に係る印刷装置1の動作について詳細に説明する。
このため、移動量に応じた印刷バッファの内容が光学式センサ15(移動量検出部44)で検出した移動量に応じて、順次、ヘッド部14に転送されることで記録媒体に対する印刷が実行できる状態にある。
ユーザによって電源ボタン20が操作されると、印刷装置1が起動し、ステップ201において、制御部30は、印刷指示ボタン19が操作されるまで繰り返し、印刷指示ボタン19が操作されたか否かを判定し続けるループ処理を開始する。
つまり、先に述べた境界線B2を検出したか否かを判定する。
そして、制御部30は、ステップ205において、ヘッド部14と印刷開始位置マーカ17との間の距離の分だけ、ヘッド部14に印刷を行わせない空送りを実行し、その空送りが終了すると、ステップ206において、制御部30は、印刷部43であるヘッド部14に、ステップ204で設定された文字サイズで印刷を開始させ、ステップ207において、制御部30は、印刷が終了するのを確認(例えば、全ての印刷バッファがなくなったのを確認)すると、一連の印刷手順が終了する。
つまり、先に述べた境界線B1(文字列CSの下端に沿う仮想線)を検出したか否かを判定する。
なお、印刷境界線M1,M2を設定とは、副走査方向における印刷境界線M1の座標I1と印刷境界線M2の座標I2を設定することである。
そして、制御部30は、ステップ205において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ206及びステップ207において印刷開始及び印刷終了を実行する。
そして、このように印刷幅Chを小さくすると、印刷幅Chは印刷領域Dの副走査方向の中央(印刷境界線M1,M2の間の副走査方向の中央)に位置し、印刷データが印刷領域Dの副走査方向の中央に印刷できる状態になる。
このステップ214において、制御部30は、ステップ213で修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)に基づく印刷幅Chが設定値以上か否かを判定する。
つまり、修正された印刷幅Chの座標(上端の座標C1及び下端の座標C2)から、具体的に、印刷幅Chを求めて、その印刷幅Chに印刷できる印刷データの印刷サイズ(印刷する図形文字のフォント)を算出して、その印刷サイズ(フォント)が最低値としてあらかじめ設定されているサイズ(フォント)以上か否かを判定する。
その後、制御部30は、ステップ205において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ206及びステップ207において印刷開始及び印刷終了を実行する。
つまり、印刷データが印刷領域Dの下方にはみ出る状態であるか否かを判定する。
ここで、ステップ220に進む状態のときには、先に説明したステップ214に進む状態と全く同じ状態になっている。
したがって、ステップ214と同様の判定をステップ220で行い、その結果、ステップ221に進む場合には、ステップ221でステップ215と同様の処理が実行され、続いて、ステップ205、206及び207が実行されて印刷が終了する。
また、ステップ222に進む場合には、ステップ216と同様のエラー処理が実行される。
具体的には、図11Cのフローに進んでいる場合、上側に文字列CSが存在しないので、その文字列CSとの関係で感じる見栄えの悪さは発生しないため、上側に余白(マージン)を取らなくてもよく、したがって、制御部30は、上側の境界線B1(一方の境界線)を一方の印刷境界線M1とする。
つまり、印刷幅Chの一方の端部に基づいて、定めた上側の境界線B1(一方の境界線)を一方の印刷境界線M1とする。
そして、印刷される下側の境界線B2(他方の境界線)に対しては、文字列「ABC」が下線ULに近づきすぎて見栄えが悪くならないように余白(マージン)を考慮して、他方の印刷境界線M2を設定し、高さKhに対して余白(マージン)を考慮した印刷境界線M1,M2を設定することで印刷領域Dを定める領域設定処理を行う。
そして、制御部30は、ステップ205において、先に説明したのと同様に、所定の距離だけ空送りを実行した後、ステップ206及びステップ207において印刷開始及び印刷終了を実行する。
そして、制御部30は、ステップ218において、印刷幅Chの下端の座標C2を、下側の印刷境界線M2の座標I2の値とし、印刷幅Chが印刷領域Dに収まる図16(b)に示した状態となるように、印刷幅Chを小さくする第2印刷幅調整処理を行う。
ここで、ステップ220に進む状態のときには、先に説明したステップ214に進む状態と全く同じ状態になっている。
したがって、ステップ214と同様の判定をステップ220で行い、その結果、ステップ221に進む場合には、ステップ221でステップ215と同様の処理が実行され、続いて、ステップ205、206及び207が実行されて印刷が終了する。
<請求項1>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
制御部と、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部と、
前記印刷装置の移動方向において前記ヘッド部よりも前方側に設けられ、予め前記記録媒体に記載されており、前記記録媒体の欄を示す境界線を含む画像を取得する画像取得部と、を備え、
前記制御部は、
前記画像に基づいて前記境界線を検出し、前記印刷データの印刷幅が検出された前記境界線に基づく前記記録媒体の印刷領域内に収まっているかを判定する第1判定処理を行うことを特徴とする印刷装置。
<請求項2>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、予め前記記録媒体に記載されており、前記印刷装置が移動する第1方向に沿った第1の境界線及び第2の境界線を検出する検出処理と、
それら前記境界線に対して前記第1方向に直交する第2方向において余白を設けるように前記印刷領域の一方の印刷境界線と他方の印刷境界線を設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記第1判定処理は、前記印刷幅が前記印刷境界線間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項3>
前記制御部は、
前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域内に収まっている場合、前記印刷幅の一方の端部と一方の前記印刷境界線の間の第1距離と、前記印刷幅の他方の端部と他方の前記印刷境界線の間の第2距離と、を比較する第1比較処理と、
前記第1比較処理で前記第1距離と前記第2距離のうち距離が小さいほうを距離が大きいほうに合わせるように前記印刷幅を小さくする第1印刷幅調整処理と、を行うことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項4>
前記制御部は、前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域内に収まっていない場合、前記印刷幅の一方の端部と他方の端部のうち前記印刷境界線の間に位置しないほうの端部が前記印刷境界線の間に位置するように前記印刷幅を小さくする第2印刷幅調整処理を行い、
前記第2印刷幅調整処理は、一方の前記端部が前記印刷境界線の間に位置しない場合、一方の前記端部と一方の前記印刷境界線の間の第1距離が、他方の前記端部と他方の前記印刷境界線の間の第2距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくし、他方の前記端部が前記印刷境界線の間に位置しない場合、前記第2距離が前記第1距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくする処理であることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項5>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記印刷幅から前記印刷データの印刷サイズを算出して、前記印刷サイズが設定されているサイズ以上の場合、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達すると、算出した前記印刷サイズで前記記録媒体への前記印刷データの印刷を前記ヘッド部に開始させる処理を行うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の印刷装置。
<請求項6>
エラーメッセージを出すエラー出力部を備え、
前記制御部は、前記印刷サイズが設定されているサイズ未満の場合、前記記録媒体への前記印刷データの印刷を行わず、エラー出力部にエラーメッセージを出力する処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
<請求項7>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達しても、前記画像から一方の前記境界線及び他方の前記境界線が検出できなかった場合、あらかじめ設定されている印刷データに従って前記記録媒体への印刷を前記ヘッド部に開始させることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項8>
前記画像取得部の前記第2方向における長さは、前記ヘッド部の前記第2方向における長さよりも大きいことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項9>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置の制御方法であって、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも前記印刷装置の移動方向において前方側に設けられ、予め前記記録媒体に記載されており、前記記録媒体の欄を示す境界線を含む画像を取得する画像取得部で前記画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像に基づいて前記境界線を検出し、前記印刷データの印刷幅が検出された前記境界線に基づく前記記録媒体の印刷領域内に収まっているかを判定する第1判定ステップと、を含むことを特徴とする制御方法。
<請求項10>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置用のプログラムであって、
印刷装置の制御部に対して、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも前記印刷装置の移動方向において前方側に設けられ、予め前記記録媒体に記載されており、前記記録媒体の欄を示す境界線を含む画像を取得する画像取得部で前記画像を取得させる画像取得処理と、
前記画像に基づいて前記境界線を検出し、前記印刷データの印刷幅が検出された前記境界線に基づく前記記録媒体の印刷領域内に収まっているかを判定する第1判定処理と、を少なくとも実行させることを特徴とするプログラム。
<請求項1>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
制御部と、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部と、
前記記録媒体の画像を取得する画像取得部と、
を備え、
前記制御部は、
前記印刷装置が、前記画像取得部が前方側になる移動方向に移動しているときに前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、
前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定することを特徴とする印刷装置。
<請求項2>
前記制御部は、
前記印刷データにより設定されている印刷幅が前記印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まっているかを判定する判定処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項3>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、前記線として、前記記録媒体に前記第1方向に沿って示されている第1の線及び第2の線を検出する検出処理と、
それら前記第1の線及び前記第2の線に対して前記第2方向において余白を設けるように、前記印刷領域の一方の印刷境界線と他方の印刷境界線を前記第1方向に沿って設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記判定処理は、前記印刷幅が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項4>
前記制御部は、
前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域の前記第2方向の幅内に収まっている場合、前記印刷幅の一方の端部と前記一方の印刷境界線の間の第1距離と、前記印刷幅の他方の端部と前記他方の前記印刷境界線の間の第2距離と、を比較する第1比較処理と、
前記第1比較処理で前記第1距離と前記第2距離のうち距離が小さいほうを距離が大きいほうに合わせるように前記印刷幅を小さくする第1印刷幅調整処理と、を行うことを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
<請求項5>
前記制御部は、前記印刷幅が前記記録媒体の前記印刷領域の前記第2方向の幅内に収まっていない場合、前記印刷幅の前記一方の端部と前記他方の端部のうち前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置しないほうの端部が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置するように前記印刷幅を小さくする第2印刷幅調整処理を行い、
前記第2印刷幅調整処理は、前記一方の端部が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置しない場合、前記一方の端部と前記一方の印刷境界線の間の第1距離が、前記他方の端部と前記他方の印刷境界線の間の第2距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくし、前記他方の端部が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に位置しない場合、前記第2距離が前記第1距離と同じ距離となるように前記印刷幅を小さくする処理であることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
<請求項6>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記印刷幅から前記印刷データの印刷サイズを算出して、前記印刷サイズが設定されているサイズ以上の場合、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達すると、算出した前記印刷サイズで前記記録媒体への前記印刷データの印刷を前記ヘッド部に開始させる処理を行うことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の印刷装置。
<請求項7>
移動量を検出する移動量検出部を備え、
前記制御部は、前記移動量検出部による前記移動量の検出結果があらかじめ設定されている移動量に到達しても、前記画像から前記一方の線及び前記他方の線が検出できなかった場合、あらかじめ設定されている印刷データに従って前記記録媒体への印刷を前記ヘッド部に開始させることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
<請求項8>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、前記線として、前記記録媒体に前記第1方向に沿って示されている他方の線を検出する検出処理と、
前記画像に基づいて、前記記録媒体における前記印刷幅の一方の端部側に前記第1方向に沿って示されている文字列が検出された場合に、前記文字列に基づいて前記第1方向に沿った一方の線を定める一方の線決定処理と、
前記一方の線と前記他方の線に対して前記第2方向において余白を設けるように前記印刷領域の一方の印刷境界線と他方の印刷境界線を設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記判定処理は、前記印刷幅が前記一方の印刷境界線と前記他方の印刷境界線との間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項9>
前記制御部は、
前記画像に基づいて、前記線として、前記記録媒体に前記第1方向に沿って示されている他方の線を検出する検出処理と、
前記印刷幅の前記一方の端部に基づいて、前記第1方向に沿った一方の線を定める一方の線決定処理と、
前記他方の線に対して前記第1方向に直交する第2方向において前記余白を設けるように前記印刷領域の他方の印刷境界線を設定するとともに、前記一方の線を前記印刷領域の一方の印刷境界線に設定することで前記印刷領域を定める領域設定処理と、を行い、
前記判定処理は、前記印刷幅が前記印刷境界線間に収まっているかに基づいて行われていることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
<請求項10>
前記画像取得部の前記第2方向における長さは、前記ヘッド部の前記第2方向における長さよりも大きいことを特徴とする請求項3から請求項9のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項11>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置の制御方法であって、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定ステップと、を含むことを特徴とする制御方法。
<請求項12>
移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置用のプログラムであって、
印刷装置の制御部に対して、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得させる画像取得処理と、
前記画像取得部により取得させた前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に沿って延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定処理と、を少なくとも実行させることを特徴とするプログラム。
11 ケース
13 インクカートリッジ
14 ヘッド部
15 光学センサ
16 ラインスキャナ
17 印刷開始位置マーカ
30 制御部
31 CPU
32 印刷サイズ演算部
33 印刷制御部
43 印刷部
44 移動量検出部
45 画像取得部
Claims (4)
- 移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
制御部と、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部と、
前記記録媒体の画像を取得する画像取得部と、
を備え、
前記制御部は、
前記画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、
前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定し、
前記印刷データにより設定されている印刷幅が、前記印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まるか否かを判定する、
ことを特徴とする印刷装置。 - 前記制御部は、
前記印刷幅が、前記幅内に収まらないと判定した場合には、前記印刷幅が縮小されるように前記印刷データを補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置の制御方法であって、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定ステップと、
前記印刷データにより設定されている印刷幅が、前記領域設定ステップで設定された印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まるか否かを判定する判定ステップと、
を含むことを特徴とする制御方法。 - 移動させながら記録媒体に印刷を行なう印刷装置のコンピュータを、
入力された印刷データに基づいて印刷を行うヘッド部よりも画像取得部が前方側になる移動方向に前記印刷装置が移動しているときに、前記画像取得部で前記記録媒体の画像を取得する画像取得手段、
前記画像取得部が取得した前記画像に基づいて、前記記録媒体に示されている少なくとも一つの、第1方向に延在する線を検出し、前記記録媒体の前記線に重ならない領域に前記第1方向に沿って印刷領域を設定する領域設定手段、
前記印刷データにより設定されている印刷幅が、前記領域設定手段により設定された印刷領域の前記第1方向に直交する第2方向の幅内に収まるか否かを判定する判定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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