JP6862860B2 - 鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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また、特許文献2には、冷延鋼板を、700℃までの平均昇温速度を15℃/s以上とし、700℃から焼鈍温度(800℃以上950℃以下)まで平均昇温速度を0.1〜2℃/sとして焼鈍することで、優れた深絞り性を有する鋼板を製造する技術が開示されている。
また、特許文献2に開示の技術では、十分な再結晶核が生成しないことがあり、また、700℃以上での昇温速度を遅くするものであるため、粒成長速度が遅く、再結晶が進み難いため、十分な深絞り性を有する集合組織が形成されないことがあった。
そこで、冷延鋼板の焼鈍工程の昇温速度を調整し、NbとTiの粒界偏析量の和を2原子%以下に減少させたところ、深絞り性に優れる再結晶組織が形成されることを見出した。
(1)質量%で、
C :0.0002〜0.020%、
Si:1.0%以下、
Mn:0.01〜3.0%、
P :0.20%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.001〜1.0%、
N :0.01%以下、及び、
B :0.0002〜0.0040%を含有し、
更に、Nb0.003〜0.24%及びTi0.003〜0.24%のうちの1種又は2種を含有し、
下記(1)式で定義するsol.(Nb+(93/48)Ti)が0.002〜0.150%であり、かつ、NbとTiの粒界偏析量の和が2原子%以下であり、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼板。
sol.(Nb+(93/48)Ti)=[Nb]+A−(93/12)[C]・・・(1)
ここで、A=(93/48)[Ti]−(93/14)[N]−(93/32)[S]
但し、Aが0以下の場合は、0とみなす。
ここで、[X]は元素Xの含有量(質量%)であり、含有量が0のときは0を代入する。
(2)前記Feの一部に代えて、Cr、Mo、W、及びNiの1種又は2種以上を合計で3.0%以下含有する前記(1)に記載の鋼板。
(3)質量%で、
C :0.0002〜0.020%、
Si:1.0%以下、
Mn:0.01〜3.0%、
P :0.20%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.001〜1.0%、
N :0.01%以下、
B :0.0002〜0.0040%を含有し、
更に、Nb:0.003〜0.24%、Ti:0.003〜0.20%のうちの1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる冷延鋼板を次の焼鈍条件の順に焼鈍して鋼板を製造する方法。
(焼鈍条件1)室温〜650℃の間を30〜100℃/秒の平均昇温速度で加熱
(焼鈍条件2)650〜700℃の間を0.5〜2.0℃/秒の平均昇温速度で加熱、
(焼鈍条件3)700〜Ac3変態点未満最高焼鈍温度(800℃以上950℃以下)の間を50〜100℃/秒の平均昇温速度で加熱
(4)冷延鋼板が、前記Feの一部に代えて、Cr、Mo、W、及びNiの1種または2種以上を合計で3.0%以下含有する前記(3)に記載の鋼板を製造する方法。
そして、それにより、深絞り性と耐二次加工脆性の優れた鋼板とするものである。
但し、Aが0以下の場合は、0とみなす。
sol.(Nb+(93/48)Ti)=[Nb]+A−(93/12)[C]・・・(1)
ここで、[X]は元素Xの含有量(質量%)であり、含有量が0のときは0を代入する。
Nbは、Cと炭化物を形成し、N及びSとは化合物を形成しないため、NとSはsol.Nb量に影響しない。一方、Tiは、C、N及びSと化合物を形成する。Tiは炭化物より窒化物、硫化物が優先して生成される。Aは、NとSと化合物を形成しないTiのNb当量を意味する。Aが0以下ということは、全てのTiがNとSと化合物を形成することを意味する。(1)式はNb量とA(NとSと化合物を形成しないTiのNb当量)からCと炭化物を形成する分を除いた、固溶Nbと固溶TiのNb当量を意味する。
Cは、延性及び深絞り性を低下させる作用を有する。深絞り性を高める集合組織の発達を阻害することもあるので、C含有量は0.020%以下とする。好ましくは0.010%以下であり、さらに好ましくは0.005%以下である。C含有量は少なければ少ないほど好ましいが、0.0002%未満に低減すると、製造コストの上昇を招くので、実用上、0.0002%が実質的な下限である。
Siは、延性の低下を抑制しつつ高強度化を可能にする固溶強化元素である。それにより、良好な強度−延性バランスを確保しつつ、鋼板の高強度化が可能となる。しかし、Si含有量が過剰になると、鋼板の表面処理性の劣化が著しくなる。このため、Si含有量は1.0%以下とする。好ましくは0.80%以下であり、さらに好ましくは0.50%以下である。また、深絞り性の観点から、強度が低い方が好ましいので、好ましくは0.10%以下、さらに好ましくは0.05%以下、より好ましくは0.03%以下である。一方、Siによる高強度化を目的とする場合には、Si含有量は0.10%を超えることが好ましい。深絞り性の観点からは、Si含有量は少ないほど好ましいが、Si含有量の過剰な低減は著しい製造コストの上昇をもたらすので、好ましくは0.001%以上、さらに好ましくは0.005%以上である。
Mnは、固溶強化により鋼の強度を高める作用を有する。また、SをMnSとして固定し、FeS生成による鋼の赤熱脆性を抑制する作用を有する。さらにまた、オーステナイトからフェライトへの変態温度を低下させる作用を有するため、熱間圧延の仕上温度の低下を可能にし、これによって、熱延鋼板の結晶粒の微細化を促進させることができる。しかし、Mn含有量が過剰になると、延性の劣化が著しくなるため、Mn含有量は3.0%以下とする。好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1.0%以下である。また、Mnは深絞り性を低下させる作用を有するので、深絞り性の観点から、好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.2%以下である。鋼の赤熱脆性を抑制する観点から、Mn含有量を0.01%以上とする。好ましくは0.1%以上とする。一方、Mnによる高強度化を目的とする場合には、Mn含有量は、好ましくは0.3%以上、より好ましくは0.65%以上である。
Pは、r値の低下を抑制しつつ高強度化を可能にする固溶強化元素としての有用性も有する。それにより良好な強度−深絞り性バランスを確保しつつ高強度化を可能にする。しかし、P含有量が過剰になると耐二次加工脆性が劣化するので、P含有量を0.20%以下とする。好ましくは0.04%未満である。Pによる固溶強化を要しない場合には、耐二次加工脆性の観点からP含有量は低いほど有利であり、好ましくは0.025%以下、さらに好ましくは0.02%以下である。P含有量の下限は特に限定する必要はないが、P含有量の過剰な低減は著しい製造コストの上昇をもたらすので、P含有量は0.001%以上とすることが好ましい。なお、Pによる固溶強化を確実に得るには、Pは0.025%を超えて含有させることが好ましい。
Sは、延性及び深絞り性を低下させる作用を有する。このため、S含有量は0.020%以下とする。好ましくは0.010%以下であり、さらにこの好ましくは0.008%以下、より好ましくは0.005%未満である。S含有量の下限は特に限定する必要はないが、S含有量の過剰な低減は著しい製造コストの上昇をもたらすので、S含有量は0.0003%以上とすることが好ましい。
Alは、溶鋼を脱酸する作用を有する。この効果を得るためにAl含有量を0.001%以上とする。好ましくは0.005%以上、さらに好ましくは0.010%以上、より好ましくは0.030%以上である。一方、Al含有量が過剰になると介在物が増加して延性の低下が著しくなるため、Al含有量は1.0%以下とする。好ましくは0.080%以下、さらに好ましくは0.050%以下、より好ましくは0.040%以下である。
Nは、延性及び深絞り性を低下させる作用を有する。このため、N含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.005%以下であり、さらに好ましくは0.004%以下、より好ましくは0.003%以下である。N含有量の下限は特に規定する必要はないが、N含有量の過剰な低減は著しい製造コストの上昇をもたらすので、好ましくは0.0003%以上、さらに好ましくは0.001%以上である。
Bは、粒界に偏析することにより、粒界強度を高め、耐二次加工脆性を向上させる作用を有する。このため、B含有量は0.0002%以上とする。好ましくは0.0005%以上、さらに好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.002%以上である。一方0.0040%を超えてBを含有させると、添加効果が飽和するだけでなく、再結晶温度を高め、高温焼鈍が必要となるため、製造コストの上昇を招き、更には加工性を劣化させる。このため、B含有量は0.0040%以下とする。好ましくは0.0035%以下、さらに好ましくは0.0030%以下、より好ましくは0.0025%以下である。
Nbは、炭化物を形成することによって、固溶状態で残存しているCを低減し、深絞り性及び延性を向上させる作用を有する。また、Nbは、オーステナイトの再結晶を抑制による細粒化とフェライト変態時のsolute drag効果による細粒化により、深絞り性と耐二次加工脆性を改善する作用を有する。
このため、前述したようにsol.(Nb+(93/48)Ti)は0.002質量%以上とする。したがって、本発明の成分組成(C含有量)においては、Nb含有量は0.003%以上とする必要がある。好ましくは0.005%以上、さらに好ましくは0.015%以上、より好ましくは0.025%以上である。一方、前述したようにsol.(Nb+(93/48)Ti)は0.150質量%を超えると、Nb粒界偏析量が多くなり、再結晶粒の成長が遅くなる。したがって、本発明の成分組成(C含有量)においては、Nb含有量は0.24%以下とする必要がある。好ましくは0.10%以下、さらに好ましくは0.075%以下、より好ましくは0.050%以下である。
Tiは、NやSと化合物を形成することによって、固溶状態で残存しているN及びS
を低減し、深絞り性及び延性を向上させる作用を有する。このため、Ti含有量は0.003%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.005%以上、より好ましくは0.010%以上である。一方、0.24%を超えるTiを含有させると、再結晶温度の著しい上昇を招き、所要の性能を得るために必要な焼鈍温度が高温となり、焼鈍設備の損傷や製造コストの上昇を招く。したがって、Ti含有量は0.24%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは0.050%以下、より好ましくは0.015%以下である。
Cr、Mo、W、及び、Niは、鋼板を強化する作用を有する。このため、これら元素の1種又は2種以上の合計含有量を3.0%以下としてもよい。一方、これらの元素の含有量を3.0%超とすると上記作用による効果が飽和し、製造コストの上昇を招く。したがって、合計含有量3.0%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは2.0%以下、より好ましくは1.0%以下である。また、上記作用による効果をより確実に得るには、合計含有量を0.01%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.1%以上とすることが好ましい。
NbとTiの粒界偏析量が増加すると、再結晶界面の移動が妨げられ、再結晶が抑制される。このため、Nbの粒界偏析量は2原子%以下にする。好ましくは、1原子%以下、さらに好ましくは0.5原子%以下とする。Nb原子1個とTi原子1個の再結晶を抑制する効果は等しい。NbとTiの粒界偏析量は少なければ少ないほど好ましいが、実用上、0.001原子%が実質的な下限である。
本発明の製法は、上述した化学成分を有する鋼スラブを、熱間圧延、冷間圧延した後に焼鈍する方法である。そして、焼鈍において、650℃から最高焼鈍温度(℃)までの昇温速度を特定した点に特徴を有する。
製鋼工程では、例えば、転炉等の製鋼炉で粗脱炭した後、RH脱ガス装置等の真空脱ガス装置で真空脱炭処理を行い、上述した化学成分の鋼を溶製し、周知の方法により精錬する。そして、精錬された溶鋼を連続鋳造法により鋼スラブにする。
本発明の製法において、焼鈍における平均昇温速度は重要である。
室温〜650℃の間を、平均昇温速度30〜100℃/秒、更に、望ましくは、50〜100℃/秒で加熱する。室温〜650℃の間の平均温度を30℃/秒未満とすると、回復が進行することによって、再結晶の核生成が抑制される。また、生産性も低下する。一方、100℃/秒超とすると、温度制御が困難になる。
また、本発明の製法よって得られる鋼板を母材として、メッキや塗装等してもよい。
再結晶は、再結晶核の生成、成長の順に起こり、再結晶核の生成は650〜700℃の温度域で起こる。深絞り性に優れた再結晶集合組織を形成するためには、再結晶核の核生成が起こる前記温度域の滞在時間を長くする必要があり、0.5〜2.0℃/秒の平均昇温速度で加熱する。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
NbとTiの粒界偏析については、冷延鋼板から粒界を含む部位を試料として採取し、針試料(10μm×10μm×100μm)に加工し、上述の3DAPによって、5つの粒界においてNb濃度とTi濃度を求め、これらの平均値をNbとTiの粒界偏析量とした。このとき、電圧をDCパルス(パルス比20%)とし、試料温度を70Kとした。
引張特性については、引張り方向が圧延方向と並行になるように、冷延鋼板からJIS5号試験片を採取して、引張試験を行い、引張強度(TS)、降伏強度(YP)、及び、伸び(El)を求めて評価した。
平均r値=(r0+2r45+r90)/4 ・・・(2)
試験番号5は、B含有量が本発明で規定するB含有量より多い鋼板であるため、深絞り性が劣るものであった。
試験番号6は、sol.(Nb+(93/48)Ti)が本発明で規定する数値範囲外の鋼板であるため、深絞り性が劣るものであった。
試験番号9は、sol.(Nb+(93/48)Ti)及びNb粒界偏析量が本発明で規定するsol.(Nb+(93/48)Ti)及びNb粒界偏析量より多い鋼板であるため、再結晶が遅延し、深絞り性が劣るものであった。
試験番号15は、Nb粒界偏析量が本発明で規定するNb粒界偏析量より多い鋼板であるため、再結晶が進まず、深絞り性が劣るものであった。
試験番号19〜24、26〜35は、Nb(26については、NbとTi)粒界偏析量が本発明で規定するNb(26については、NbとTi)粒界偏析量より多い鋼板であるため、再結晶が遅延し、深絞り性が劣るものであった。
試験番号38は、室温から650℃までの昇温速度が遅いために、回復が進行し、再結晶の核生成が抑制され、深絞り性が劣るものであった。
鋼材を溶製し、精錬された溶鋼を連続鋳造法によりTiを含む鋼スラブにした。表3に、鋼スラブの化学成分(残部:Fe及び不可避不純物)を示す。この鋼スラブを1150℃に加熱後、熱間圧延を行った。なお、熱間圧延の仕上温度を890℃として、巻取り温度を700℃とした。次いで、熱延鋼板に対して、酸洗した後、圧下率85%で冷間圧延を行い、1.2mmの冷延鋼板とした。次いで、表4に示す焼鈍の平均昇温速度にて加熱して、保定温度を試験番号101〜135は820℃、試験番号136は850℃、試験番号137は780℃、試験番号138は820℃で、40秒間焼鈍し、冷延鋼板(製品)とした。
試験番号105は、B含有量が本発明で規定するB含有量より多い鋼板であるため、深絞り性が劣るものであった。
試験番号106は、sol.(Nb+(93/48)Ti)が本発明で規定する数値範囲外の鋼板であるため、深絞り性が劣るものであった。
試験番号109は、sol.(Nb+(93/48)Ti)及びTi粒界偏析量が本発明で規定するsol.(Nb+(93/48)Ti)及びTi粒界偏析量より多い鋼板であるため、再結晶が遅延し、深絞り性が劣るものであった。
試験番号115は、Ti粒界偏析量が本発明で規定するTi粒界偏析量より多い鋼板であるため、再結晶が進まず、深絞り性が劣るものであった。
試験番号119〜124、126〜135は、Ti(126と131についてはTi及びNb)粒界偏析量が本発明で規定するTi(126と131についてはTi及びNb)粒界偏析量より多い鋼板であるため、再結晶が遅延し、深絞り性が劣るものであった。
試験番号138は、室温から650℃までの昇温速度が遅いために、回復が進行し、再結晶の核生成が抑制され、深絞り性が劣るものであった。
Claims (4)
- 質量%で、
C:0.0002〜0.020%、
Si:1.0%以下、
Mn:0.01〜3.0%、
P:0.20%以下、
S:0.020%以下、
Al:0.001〜1.0%、
N:0.01%以下、
B:0.0002〜0.0040%を含有し、
更に、
Nb:0.003〜0.24%及び
Ti:0.003〜0.24%のうちの1種又は2種を含有し、
下記(1)式で定義するsol.(Nb+(93/48)Ti)が0.002〜0.150%であり、かつ、NbとTiの粒界偏析量の和が2原子%以下であり、残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼板。
sol.(Nb+(93/48)Ti)=[Nb]+A−(93/12)[C]・・・(1)
ここで、A=(93/48)[Ti]−(93/14)[N]−(93/32)[S]
但し、Aが0以下の場合は、0とみなす。
ここで、[X]は元素Xの含有量(質量%)であり、含有量が0のときは0を代入する。 - 前記Feの一部に代えて、Cr、Mo、W、及びNiの1種または2種以上を合計で3.0%以下含有する請求項1に記載の鋼板。
- 質量%で、
C :0.0002〜0.020%、
Si:1.0%以下、
Mn:0.01〜3.0%、
P :0.20%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.001〜1.0%、
N :0.01%以下、
B :0.0002〜0.0015%を含有し、
更に、
Nb:0.003〜0.24%及び
Ti:0.003〜0.24%、の1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、
下記(1)式で定義するsol.(Nb+(93/48)Ti)が0.002〜0.150%である冷延鋼板を次の焼鈍条件の順に焼鈍して
NbとTiの粒界偏析量の和が2原子%以下である鋼板を製造する方法。
(焼鈍条件1)室温〜650℃の間を30〜100℃/秒の平均昇温速度で加熱
(焼鈍条件2)650〜700℃の間を0.5〜2.0℃/秒の平均昇温速度で加熱
(焼鈍条件3)700〜Ac3変態点未満最高焼鈍温度(800℃以上950℃以下)の間を50〜100℃/秒の平均昇温速度で加熱。
sol.(Nb+(93/48)Ti)=[Nb]+A−(93/12)[C]・・・(1)
ここで、A=(93/48)[Ti]−(93/14)[N]−(93/32)[S]
但し、Aが0以下の場合は、0とみなす。
ここで、[X]は元素Xの含有量(質量%)であり、含有量が0のときは0を代入する。 - 冷延鋼板が、前記Feの一部に代えて、Cr、Mo、W、及びNiの1種または2種以上を合計で3.0%以下含有する請求項3に記載の鋼板を製造する方法。
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