JP6862199B2 - 作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、PTO変速装置を備えた作業機に関する。
従来、特許文献1に開示された作業機が知られている。
特許文献1に開示された作業機は、ミッションケースと、ミッションケースの後壁部から後方に突出したPTO駆動軸と、PTO駆動軸の回転を変速してPTO軸に伝達する変速機構(遊星減速逆転機構)と、変速機構を収容する変速機構ケース(変速ケース)とを備えている。
特開昭61−157434号公報
上記作業機において、変速機構ケースは、ミッションケースの後壁部に当接した状態でボルトにより固定されている。そのため、ミッションケースの内部で発生した熱が直接的に変速機構ケースへと伝達され、変速機構ケース内の温度が過度に上昇する虞がある。
本発明は、このような実情に鑑みて、ミッションケースの内部で発生する熱が直接的に変速機構ケースへと伝達されることが防がれ、変速機構ケース内の過熱を防止することができるPTO変速装置を備えた作業機を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明の一態様に係る作業機は、車体と、前記車体に設けられたミッションケースと、前記ミッションケースから突出するPTO軸と、前記PTO軸に対して装着されたPTO変速装置と、を備え、前記PTO変速装置は、前記PTO軸に接続可能な変速機構と、前記変速機構を収容した変速機構ケースと、前記ミッションケースに取り付けられ且つ前記変速機構ケースを前記ミッションケースから離間して支持するブラケットと、を有し、前記ブラケットは、前記ミッションケースに取り付けられる取付部と前記変速機構ケースを支持する支持部と、前記取付部と前記支持部とを前記PTO軸の軸方向に離間させて接続する接続部と、を有し、前記接続部は、車体幅方向の一方側に設けられた一方側接続部と、前記一方側と反対側の他方側に設けられた他方側接続部とを有し、前記支持部は、前記一方側接続部と前記他方側接続部とを連結しており、前記ブラケットの上方及び下方は開放され、前記ミッションケースと前記変速機構ケースの間の部分の上方及び下方は前記ブラケットにより覆われておらず、前記PTO軸は、前記一方側接続部と前記他方側接続部との間に配置され、前記ブラケットにより上方及び下方が覆われていない部分にて前記変速機構ケースに挿入されている。
上記作業機によれば、ブラケットにより変速機構ケースをミッションケースから離間した位置に支持することができる。そのため、ミッションケースの内部で発生する熱が直接的に変速機構ケースへと伝達されることが防がれ、変速機構ケース内の過熱を防止することができる。
ミッションケース、PTO変速装置等を示す側面図である。 PTO変速装置の斜視図である。 変速機構、第2変速機構を示す断面図である。 第2変速機構を示す拡大断面図である。 PTO変速装置を後方から見た斜視図である。 第2変速機構の一部を後方から見た斜視図である。 第2変速機構の一部を前方から見た斜視図である。 作業機の側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図8は、作業機(作業車両)1の一実施形態を示す側面図である。本実施形態の場合、作業機1はトラクタである。但し、作業機1は、トラクタに限定されず、コンバインや移植機等の農業機械(農業車両)であってもよいし、ローダ作業機等の建設機械(建設車両)等であってもよい。
以下、トラクタ(作業機)1の運転席8に着座した運転者の前側(図8の左側)を前方、運転者の後側(図8の右側)を後方、運転者の左側(図8の手前側)を左方、運転者の右側(図8の奥側)を右方として説明する。また、作業機1の前後方向に直交する方向である水平方向(図8の奥行方向)を車体幅方向として説明する。
トラクタ1は、車体2と、走行装置3と、連結装置4と、を備えている。
車体2は、車体フレーム5と、クラッチハウジング6と、ミッションケース7とを有している。車体フレーム5は、車体2の前後方向に延びている。車体フレーム5には、エンジンEが搭載されている。エンジンEは、本実施形態の場合は、ディーゼルエンジンである。エンジンEは、車体フレーム5に搭載されて車体2の前部に配置されている。クラッチハウジング6は、エンジンEの後部に連設されており、クラッチを収容している。ミッションケース7は、クラッチハウジング6の後部に連結されて後方に延びている。ミッションケース7は、後述する第1変速機構9や後輪差動装置(図示略)等を収容している。
走行装置3は、車体2の前部に設けられた前輪3Fと、車体2の後部に設けられた後輪3Rとを有している。前輪3Fは、車体フレーム5に支持されている。後輪3Rは、後輪差動装置の出力軸に支持されている。
連結装置4は、圃場(農地)等に対して作業を行う作業装置をトラクタ1の後部に連結するための装置である。連結装置4は、リフトアーム4aと、ロアーリンク4bと、リフトロッド4cと、を有している。
トラクタ1は、当該トラクタ1を駆動するエンジンEからの動力を、作業装置等に伝達するためのPTO軸11を備えている。図2、図3、図8に示すように、PTO軸11は、ミッションケース7から後方に向けて突出している。
図1、図8に示すように、ミッションケース7は、本体ケース71と後部ケース72とを有している。本体ケース71には、後輪差動装置等が収容されている。本体ケース71の左及び右の側壁部には、後輪差動装置の出力軸を突設させるための開口部71aが設けられており、当該開口部71aから突出した出力軸は後輪3Rに接続される。本体ケース71の上部には、リフトアーム4aを揺動させるリフトシリンダを収容するシリンダ収容部71bが設けられている。シリンダ収容部71bの後上部には、リフトアーム4aの基端部が枢支される第1枢支部71cが設けられている。本体ケース71の後下部には、ロアーリンク4bの基端部が枢支される第2枢支部71dが設けられている。
図1、図8に示すように、後部ケース72は、本体ケース71の後部に連結されている。後部ケース72の内部空間と本体ケース71の内部空間とは連通している。図2、図5に示すように、後部ケース72の後部(後面)には、給油部72a(以下、「第1給油部72a」という)が設けられている。第1給油部72aは、ミッションケース7(後部ケース72)に収容された変速機構9(以下、「第1変速機構9」という)に潤滑油を供給するために設けられている。第1給油部72aは、不使用時にはプラグ(図示略)により塞がれる。
図3に示すように、後部ケース72には、第1変速機構9が収容されている。後部ケース72の後壁部(ミッションケース7の後壁部7a)からは、PTO軸11が後方に向けて突出している。
PTO軸11は、第1変速機構9によって複数の回転数に変速(切り換え)可能とされている。本実施形態の場合、PTO軸11は、第1変速機構9により、第1回転数と第2回転数とに変速可能とされている。言い換えれば、第1変速機構9は、PTO軸11の回転数を、第1回転数と第2回転数とに変速する(切り換える)ことができる。
第1回転数及び第2回転数は、規格等により予め定められた回転数(以下、所定回転数という)である。所定回転数は、例えば、第1回転数が540rpmであり、第2回転数が1000rpmである。つまり、第2回転数は、第1回転数よりも大きく設定される。但し、第1変速機構9は、PTO軸11の回転数を、3種類以上の異なる回転数に切り換えることが可能なものであってもよい。
図3に示すように、第1変速機構9は、入力軸13、第1伝動歯車14、第2伝動歯車15、第1変速歯車16、第2変速歯車17、シフタ18を有している。
入力軸13は、クラッチハウジング6に収容されたクラッチ等を介してエンジンEのクランク軸と接続されており、前後方向に延びている。
入力軸13には、第1伝動歯車14及び第2伝動歯車15が軸方向に並んで固定されている。第2伝動歯車15は、入力軸13の軸方向において、第1伝動歯車14の後方に配置されている。第2伝動歯車15の歯数は、第1伝動歯車14の歯数よりも多い。
入力軸13と平行にPTO軸11が配置されている。第1変速歯車16及び第2変速歯車17は、PTO軸11の軸方向に並んで配置されている。第1変速歯車16及び第2変速歯車17は、PTO軸11に対して空転可能に設けられている。後述するように、第1変速歯車16及び第2変速歯車17は、シフタ18により選択的にPTO軸11に接続可能である。第2変速歯車17は、PTO軸11の軸方向において、第1変速歯車16の後方に配置されている。第2変速歯車17の歯数は、第1変速歯車16の歯数よりも少ない。
第1変速歯車16は、第1伝動歯車14と噛み合っている。第2変速歯車17は、第2伝動歯車15と噛み合っている。第1変速歯車16の歯数は、第1伝動歯車14の歯数よりも多い。第2変速歯車17の歯数は、第2伝動歯車15の歯数よりも多い。これにより、PTO軸11の回転数は、入力軸13の回転数よりも少なくなる。つまり、第1変速機構9は、入力軸13の回転を減速してPTO軸11から取り出すことができる。本実施形態の場合、減速の度合い(減速比)を2段階で設定(変更)することができる。減速比の設定は、シフタ18により行われる。
シフタ18は、第1変速歯車16と第2変速歯車17とを、PTO軸11に対して選択的に接続する。シフタ18は、シフトフォーク(図示略)を介してシフトレバー(図示略)と接続されており、シフトレバーの揺動操作によってPTO軸11に沿って移動する。シフタ18は、第1変速歯車16と第2変速歯車17との間に配置されており、シフトレバーの揺動操作によって、PTO軸11に沿う前後方向の3つの位置(第1位置、第2位置、第3位置)に移動する。
シフタ18が第1位置(前方位置)にあるとき、第1変速歯車16がPTO軸11に接続される。これにより、第1伝動歯車14の回転が第1変速歯車16を介してPTO軸11に伝達される。その結果、PTO軸11は、第1伝動歯車14と第1変速歯車16との歯数比に基づく回転数(第1回転数)で低速回転する。
シフタ18が第2位置(後方位置)にあるとき、第2変速歯車17がPTO軸11に接続される。これにより、第2伝動歯車15の回転が第2変速歯車17を介してPTO軸11に伝達される。その結果、PTO軸11は、第2伝動歯車15と第2変速歯車17との歯数比に基づく回転数(第2回転数)で高速回転する。
シフタ18が第3位置(中間位置)にあるとき、第1変速歯車16と第2変速歯車17のいずれもPTO軸11に接続されていない状態(中立状態)となる。このとき、第1変速歯車16及び第2変速歯車17はいずれも空転し、入力軸13の回転はPTO軸11に伝達されない。
つまり、第1変速機構9によれば、シフトレバーを操作することによって、PTO軸11を、低速回転状態、高速回転状態、中立状態のいずれかに選択的に切り換えることができる。
PTO軸11は、PTO変速装置20と接続可能とされている。
図2〜図4等に示すように、PTO変速装置20は、変速機構ケース21と、第1変速機構9とは異なる変速機構22(以下、「第2変速機構22」という)とを有している。
PTO変速装置20は、PTO軸11から伝達される回転数を変更(減速)して第2PTO軸12から出力することができる。以下、PTO変速装置20について説明するが、PTO変速装置20の向き(前、後、左、右)については、PTO軸11と接続された状態(以下、単に「接続状態」ということがある)(図8に示す状態)を基準として説明する。
変速機構ケース21はミッションケース7と別体に構成されており、変速機構ケース21の内部空間とミッションケース7の内部区間とは独立している(連通していない)。変速機構ケース21は、略円筒状であって、接続状態において、筒の中心軸が前後方向を向いて配置される。変速機構ケース21は、径が異なる部分が中心軸方向に並んで設けられている。具体的には、図2、図4等に示すように、変速機構ケース21は、大径部21aと、第1小径部21bと、テーパ部21cと、第2小径部21dと、を有している。
大径部21aは、第1小径部21b及び第2小径部21dに比べて外径及び内径が大きく形成されている。第1小径部21bは、大径部21aから前方に向けて延出している。テーパ部21cは、大径部21aから後方に向かうにつれて次第に外径が小さくなるように延出している。第2小径部21dは、テーパ部21cの後端部から後方に向けて延出している。図2、図4、図5に示すように、テーパ部21cの外周面には、外径方向に膨出する第1膨出部21eと第2膨出部21fとが形成されている。第1膨出部21eと第2膨出部21fとは、中心軸を挟んで反対側に設けられている。具体的には、第1膨出部21eがテーパ部21cの外周面の上部に設けられ、第1膨出部21eがテーパ部21cの外周面の下部に設けられている。図4に示すように、第1膨出部21e及び第2膨出部21fが設けられている部分(上部と下部)は、他の部分よりも厚肉となっている。この厚肉部分には、後述する第2給油部25が設けられている。これにより、第2給油部25を設けることによる変速機構ケース21の強度低下を防止することができる。
図2、図3等に示すように、変速機構ケース21は、接続状態において、第1小径部21bが前方に配置され、第2小径部21dが後方に配置される。変速機構ケース21の前端部(第1小径部21b側の端部)は、接続状態において、ミッションケース7の後壁部7aに対向して且つ後壁部7aと離間して配置される。
図4に示すように、変速機構ケース21の前部(第1小径部21b側)には、PTO軸11が挿通される円筒状の第1挿通部23が設けられている。変速機構ケース21の後部(第2小径部21d側)には、第2PTO軸12が挿通される円筒状の第2挿通部24が設けられている。第1挿通部23の中心(軸心)と第2挿通部24の中心(軸心)とは、同一軸線上に配置されている。
本実施形態では、変速機構ケース21は、第1挿通部23と第2挿通部24を除く部分において第2変速機構22を覆っている。つまり、変速機構ケース21は、第2変速機構22の略全体を覆っている。但し、変速機構ケース21の形状は図示の形状には限定されない。例えば、変速機構ケース21は、第2変速機構22の略全体を覆う形状ではなく、第2変速機構22を部分的に覆う形状であってもよい。
図4等に示すように、本実施形態では、変速機構ケース21は、2つの部材(前部材211と後部材212)を組み合わせて構成されている。前部材211は変速機構ケース21の前部を構成し、後部材212は変速機構ケース21の後部を構成している。詳しくは、前部材211は、第1小径部21bと大径部21aの前部を構成している。後部材212は、第2小径部21dとテーパ部21cと大径部21aの後部とを構成している。
図2、図4に示すように、前部材211と後部材212とは、ボルトB1及びボルトB4により結合されている。図6、図7において、符号b11,b12はボルトB1が挿入される穴であり、符号b4はボルトB4が挿入される穴である。
ボルトB1は、前部材211側から穴b11に挿入され、後部材212の穴b12に形成された雌ねじに螺合される。ボルトB1、穴b11、b12は、それぞれ第2PTO軸12の軸回りに間隔をあけて複数(本実施形態の場合は8つ)設けられている。
ボルトB4は、前部材211と後部材212の穴b4を貫通してナットN1と螺合されることにより、前部材211及び後部材212と後述するブラケット43とを固定している。ボルトB4、穴b4及びナットN1は、それぞれ第2PTO軸12の軸回りに間隔をあけて複数(本実施形態の場合は4つ)設けられている。ボルトB1とボルトB4とは、周方向に交互に設けられており、且つ、互いに反対方向から(ボルトB1は前方から、ボルトB4は後方から)穴に挿入される。
図4に示すように、変速機構ケース21は、給油部25(以下、「第2給油部25」という)を有している。第2給油部25は、変速機構ケース21の内部に収容された第2変速機構22に潤滑油を補給するために設けられている。第2給油部25は、油供給部26と油排出部27とを含んでいる。第2給油部25(油供給部26と油排出部27)は、接続状態において、変速機構ケース21の後側(ミッションケース7側と反対側)に配置される。これにより、PTO変速装置20をPTO軸11に装着した状態において、第2給油部25からの給油及び排油の作業を、ミッションケース7に妨げられることなく、容易に且つ確実に行うことができる。
図2〜図5に示すように、油供給部26は、変速機構ケース21の上部に設けられている。油供給部26は、テーパ部21cの第1膨出部21eに設けられた第1貫通孔26aと、当該第1貫通孔26aに対して着脱可能な第1プラグ26bとを含んでいる。油排出部27は、変速機構ケース21の下部に設けられている。油排出部27は、テーパ部21cの第2膨出部21fに設けられた第2貫通孔27aと、当該第2貫通孔27aに対して着脱可能な第2プラグ27bとを含んでいる。第1貫通孔26a及び第2貫通孔27aは、前後方向に延びており、変速機構ケース21の内部空間と変速機構ケース21の外部とを連通している。
図4に示すように、第1貫通孔26a及び第2貫通孔27aは、第2変速機構22を構成する遊星歯車機構30(後述する)の周囲に形成された空間S1と連通している。これにより、第1貫通孔26aから供給された潤滑油によって、遊星歯車機構30を確実に潤滑することができる。空間S1は、変速機構ケース21の大径部21aの内側に形成されており、第1小径部21bの内側に形成された空間S2と、第2小径部21d及びテーパ部21cの内側に形成された空間S3と連通している。これにより、第1貫通孔26aから供給された潤滑油によって、空間S2に配置された第1軸受35や、空間S3に配置された第2軸受36及び第3軸受37も併せて潤滑することができる。
油供給部26の第1貫通孔26aは、油排出部27の第2貫通孔27aよりも大径に形成されている。また、油供給部26は、油排出部27よりも後方(ミッションケース7と反対側)に突出して設けられている。これにより、油供給部26からの給油作業を容易に且つ確実に行うことができる。また、油供給部26と油排出部27とを区別して視認することができるため、PTO変速装置20をPTO軸11に装着する際に、油供給部26と油排出部27とが変速機構ケース21の向き(上、下、左、右)を正しく把握するための目印となる。そのため、PTO変速装置20をPTO軸11に対して正確に且つ容易に装着することができる。
図3〜図5は、第1プラグ26bを第1貫通孔26aから取り外し、第2プラグ27bを第2貫通孔27aから取り外した状態を示している。図1、図2は、第1プラグ26bを第1貫通孔26aに装着し、第2プラグ27bを第2貫通孔27aに装着した状態を示している。
第1プラグ26bを貫通孔26aから取り外すことにより、第1貫通孔26aを介して変速機構ケース21の内部に潤滑油を供給することができる。これにより、変速機構ケース21の内部に収容された第2変速機構22を潤滑することができる。また、第2プラグ27bを第2貫通孔27aから取り外すことにより、第2貫通孔27aを介して変速機構ケース21の内部から潤滑油を排出することができる。これにより、劣化した潤滑油の交換等を行うことができる。通常時(潤滑油の供給又は排出を行っていない時)には、第1プラグ26bは第1貫通孔26aに装着され、第2プラグ27bは第2貫通孔27aに装着されている。これにより、変速機構ケース21の内部にある潤滑油が、変速機構ケース21の外部に漏れ出すことが防がれ、第2変速機構22を長期間にわたって良好に潤滑することができる。
上述したように、第2給油部25は、ミッションケース7とは別体に構成された変速機構ケース21に設けられている。つまり、ミッションケース7に第1給油部72aが設けられ、変速機構ケース21に第2給油部25が設けられている。これにより、ミッションケース7に収容された第1変速機構9と、変速機構ケース21に収容された第2変速機構22に対して、夫々の給油部(第1給油部72a、第2給油部25)を介して個別に給油することができる。また、変速機構ケース21をミッションケース7から取り外さなくても、変速機構ケース21に収容された第2変速機構22に給油することができる。また、第2給油部25は、変速機構ケース21の後側(ミッションケース7と反対側)に設けられているため、潤滑油の供給及び排出の作業を容易に行うことができる。
第2変速機構22は、PTO軸11に接続可能である。第2変速機構22がPTO軸11に接続されることにより、PTO軸11の回転動力が第2変速機構22を介して第2PTO軸12に伝達される。言い換えれば、第2変速機構22は、第1変速機構9により変速されたPTO軸11の回転速度を変更して第2PTO軸12に伝達する。
図1〜図3等に示すように、第2PTO軸12は、変速機構ケース21から突出している。詳しくは、第2PTO軸12は、第2変速機構22がPTO軸11に接続された状態において、変速機構ケース21からPTO軸11と反対側(後方)に突出している。
以下、図3、図4、図6、図7を主に参照しながら第2変速機構22の構成について説明する。尚、説明及び図示の都合上、図6及び図7では、変速機構ケース21等の一部を省略している。具体的には、図6では後部材212等を省略しており、図7では前部材211等を省略している。
第2変速機構22は、PTO軸11が嵌合される嵌合部29と、遊星歯車機構30とを有している。遊星歯車機構30は、太陽歯車31、遊星歯車32、遊星キャリア33、内歯車34を有している。本実施形態の場合、遊星歯車機構30は、プラネタリ型の遊星歯車機構である。
図4、図7に示すように、PTO軸11の後部の外周面には、外スプライン11aが形成されている。外スプライン11aは、PTO軸11のミッションケース7からの突出部分に形成されている。
嵌合部29は、円筒状のボスから構成されている。嵌合部(ボス)29の内周面には、内スプライン29aが形成されている。内スプライン29aは、嵌合部29の長さ方向(中心軸方向)の全長に亘って形成されている。嵌合部29の長さは、PTO軸11の前記突出部分の長さよりも長く設定されている。嵌合部29の後端部は、PTO軸11の後端部よりも後方に位置している。
嵌合部29の内周面は、PTO軸11の後部の外周面に嵌合されている。即ち、嵌合部29の内スプライン29aは、PTO軸11の外スプライン11aに対して噛み合わされている。これにより、嵌合部29は、PTO軸11の回転に伴って回転する。また、嵌合部29はPTO軸11に沿って前後方向に移動させることが可能である。嵌合部29を後方に移動させて内スプライン29aと外スプライン11aとの噛み合いを解除することにより、嵌合部29をPTO軸11から取り外すことができる。
図4に示すように、嵌合部29の外周面の前部と第1挿通部23との間には、第1シール材41が介装されている。第1シール材41は、嵌合部29の外周面と第1挿通部23の内面との間を封止して油漏れ等を防いでいる。嵌合部29の外周面の第1シール材41の後方部分は、第1軸受35により支持されている。第1軸受35は、変速機構ケース21の第1小径部21bの内面に固定されている。
嵌合部29の外周面の後部には、太陽歯車31が嵌合されている。太陽歯車31は、嵌合部29の回転に伴って回転する。太陽歯車31の外周(外歯)には、遊星歯車32の外周(外歯)が噛み合わされている。図7に示すように、遊星歯車32は、太陽歯車31の外周側に複数(本実施形態の場合は3つ)設けられている。遊星歯車32は、遊星キャリア33により支持されている。
図4、図6、図7に示すように、遊星キャリア33は、第1支持部33aと、第2支持部33bと、連結部33cと、支持軸33dと、円筒部33eとを有している。
第1支持部33a及び第2支持部33bは、円環状に形成されており、前後方向(第2PTO軸12の軸方向)に間隔をあけて対向して配置されている。第1支持部33aは、遊星歯車32の前方に配置されている。第2支持部33bは、遊星歯車32の後方に配置されている。連結部33cは、第1支持部33aと第2支持部33bとを連結している。支持軸33dは、一端側が第1支持部33aに支持され、他端側が第2支持部33bに支持されている。支持軸33dは、遊星歯車32の中心を貫通して、当該遊星歯車32を支持している。
円筒部33eは、第2支持部33bから後方に向けて延出しており、第2支持部33bよりも外径及び内径が小さく形成されている。円筒部33eの内周面には、内スプライン33fが形成されている。内スプライン33fには、第2PTO軸12の外周面に形成された外スプライン12aが噛み合わされている。円筒部33eの外周面は、第2軸受36により支持されている。第2軸受36は、変速機構ケース21のテーパ部21cの内面に固定されている。テーパ部21cの内面は、テーパ状ではなく円筒状に形成されている。円筒部33eが第2軸受36により支持されることによって、円筒部33eは中心軸回りに回転可能となっており、円筒部33eの回転に伴って第2PTO軸12が回転する。
遊星歯車32の外歯には、内歯車34の内歯が噛み合わされている。内歯車34は、変速機構ケース21の大径部21aの内側(内周面)に嵌められている。図6、図7に示すように、内歯車34の外周面と変速機構ケース21の大径部21aの内周面との間には、ピン39が挿入されている。ピン39は、内歯車34の外周面と大径部21aの内周面との境界部分を跨いで形成された穴に嵌め入れられており、内歯車34の回転を防止している。これにより、太陽歯車31が回転すると、内歯車34は回転せずに遊星歯車32が回転(自転)しながら内歯車34の内周面に沿って移動(公転)する。
図4に示すように、第2PTO軸12の外周面は、第3軸受37により支持されている。第3軸受37は、変速機構ケース21の第2小径部21dの内面に固定されている。第2PTO軸12の前端部には、抜け止め部材38がボルトB2により固定されている。抜け止め部材38は、遊星キャリア33の円筒部33eの前端側に当接している。これにより、第2PTO軸12が、後方に移動して円筒部33eから抜けることが防止される。
第2PTO軸12の中心軸は、PTO軸11の中心軸と同一軸線上に位置している。第2PTO軸12の後端側は、変速機構ケース21の第2挿通部24からPTO軸11と反対側(後方)に突出している。
第2PTO軸12と第2挿通部24との間には、第2シール材42が介装されている。第2シール材42は、第2PTO軸12の外周面と第2挿通部24の内面との間を封止して油漏れ等を防いでいる。
以下、第2変速機構22の作用(動作)について説明する。
PTO軸11が回転すると、PTO軸11の回転に伴って嵌合部29が回転し、嵌合部29の回転に伴って太陽歯車31が回転する。太陽歯車31の回転は、遊星歯車32に伝達され、遊星歯車32は、太陽歯車31の回転に伴って、回転(自転)しながら内歯車34の内周面に沿って移動(公転)する。この遊星歯車32の移動(公転)に伴って、遊星キャリア33が中心軸回りに回転し、当該遊星キャリア33の円筒部33eと共に第2PTO軸12が回転する。
第2PTO軸12の回転方向はPTO軸11の回転方向と同じであり、第2PTO軸12の回転数はPTO軸11の回転数よりも減少する。つまり、第2変速機構22によって、PTO軸11から入力された回転方向を維持しながら回転数を減少させて第2PTO軸12から出力することができる。
上記PTO変速装置20では、第2変速機構22を遊星歯車機構30から構成することによってコンパクトに構成することが可能となり、PTO変速装置20を小型化することができる。
また、PTO変速装置20は、太陽歯車31を直接的にPTO軸11に嵌合させずに、嵌合部29を介してPTO軸11に嵌合させる構成としている。そのため、PTO軸11とPTO変速装置20との連結長さ(内スプライン29aと外スプライン11aとの噛み合い長さ)を長くとることができ、連結を確実に行わせることができる。また、ミッションケース7からのPTO軸11の突出長さに応じて、PTO軸11とPTO変速装置20との連結長さ(内スプライン29aと外スプライン11aとの噛み合い長さ)を調整することができる。
また、PTO変速装置20は、遊星キャリア33の円筒部33eの外周面が第2軸受36により支持され、且つ、第2PTO軸12の外周面が第3軸受37により支持されているため、第2PTO軸12の回転ぶれが防止できる。加えて、嵌合部29の外周面が第1軸受35により支持されているため、PTO軸11と第2PTO軸12の軸心のぶれを防止して、PTO軸11の回転を円滑に第2PTO軸12へと伝達することができる。
また、遊星キャリア33の内スプライン33fと、第2PTO軸12の外スプライン12aとを噛み合わせることにより、遊星キャリア33と第2PTO軸12とを連結している。これにより、遊星キャリア33と第2PTO軸12との連結長さ(内スプライン33fと外スプライン12aとの噛み合い長さ)を長くとることができ、連結を確実に行わせることができる。また、遊星キャリア33と第2PTO軸12との連結長さ(内スプライン33fと外スプライン12aとの噛み合い長さ)を変更することで、変速機構ケース21からの第2PTO軸12の突出長さを調整することができる。
図1〜図3、図5に示すように、ミッションケース7と変速機構ケース21との間にはブラケット43が介装されている。ブラケット43は、取付部431L,431Rと、支持部432と、接続部433L,433Rと、を有している。取付部431L,431Rは、ミッションケース7に取り付けられている。支持部432は、変速機構ケース21を支持している。接続部433L,433Rは、ミッションケース7側から変速機構ケース21側へと延設されており、取付部431L,431Rと支持部432とをPTO軸11の軸方向(前後方向)に離間させて接続している。
取付部431Lは、車体幅方向の一方側(左側)に配置されている。取付部431Rは、車体幅方向の他方側(右側)に配置されている。取付部431Lと取付部431Rとは、車体幅方向に間隔をあけて配置され、ボルトB3によりミッションケース7の後壁部7aに取り付けられている。
接続部433Lは、車体幅方向の一方側(左側)に設けられている。接続部433Rは、車体幅方向の他方側(右側)に設けられている。以下、接続部433Lを「一方側接続部433L」と称し、接続部433Rを「他方側接続部433R」と称する。
一方側接続部433Lは、取付部431Lの他方側(右側)の端部から後方に延びている。他方側接続部433Rは、取付部431Rの一方側(左側)の縁部から後方に延びている。
支持部432は、一方側接続部433Lと他方側接続部433Rとを連結している。支持部432は、板状であって、ボルトB4及びナットN1により変速機構ケース21の大径部21aの前面に固定されている。ボルトB4は、変速機構ケース21の前部材211と後部材212に設けられた穴b4(図6、図7参照)に挿入され、支持部432を貫通して、ナットN1に螺合されている。つまり、ボルトB4は、変速機構ケース21の前部材211及び後部材212と、ブラケット43の支持部432とを共締めしている。これにより、変速機構ケース21が、支持部432に取り付けられる(支持される)。
ブラケット43の支持部432に変速機構ケース21を取り付けた状態にて、ブラケット43の取付部431L,431Rをミッションケース7の後壁部7aに取り付けることで、PTO変速装置20をミッションケース7の後方に取り付けることができる。ここで、PTO変速装置20は、変速機構ケース21の前部材211及び後部材212と、ブラケット43の支持部432とが共締めにより一体化されている。そのため、PTO変速装置20をブラケット43と変速機構ケース21とが一体化した状態で、ミッションケース7に対して着脱することが可能となり、着脱作業を容易に行うことができる。
PTO変速装置20をPTO軸11に装着する際に、PTO変速装置20とPTO軸11との連結長さ(内スプライン29aと外スプライン11aとの噛み合い長さ)を調整する場合、取付部431L,431Rとミッションケース7の後壁部7aとの間、或いは、支持部432と変速機構ケース21との間に、スペーサを介在させる等の方法により調整を行うことができる。
図4に示すように、支持部432は開口部432aを有しており、当該開口部432aから変速機構ケース21の第1小径部21b及び第1挿通部23が突出している。第1小径部21b及び第1挿通部23は、一方側接続部433Lと他方側接続部433Rとの間において、開口部432aからミッションケース7側に突出している。PTO軸11は、一方側接続部433Lと他方側接続部433Rとの間に配置され、前後方向に延びて開口部432aを貫通している。
これにより、PTO軸11の一方側(左側)にブラケット43の一方側接続部433Lが位置し、PTO軸11の他方側(右側)にブラケット43の他方側接続部433Rが位置するため、PTO軸11への作業者等の接触を効果的に防止することができ、安全性に優れている。また、PTO軸11の上方及び下方にはブラケット43が位置しないため、必要時(メンテナンス時など)には、ブラケット43を取り外さなくても、上方又は下方からPTO軸11にアクセスすることが可能である。
ブラケット43は、変速機構ケース21をミッションケース7から離間した位置に支持している。つまり、変速機構ケース21の前端部(第1小径部21b側の端部)は、ミッションケース7の後壁7aと当接しておらず、当該後壁7aから隔てられている。これにより、ミッションケース7の内部で発生する熱が、直接的に変速機構ケース21へと伝達されることが防がれる。そのため、変速機構ケース21内の過熱を防止することができる。
また、ブラケット43は、嵌合部29がPTO軸11に対して嵌合可能な位置に変速機構ケース21を支持している。つまり、ブラケット43(取付部431L,431R、支持部432、接続部433L,433R)は、ブラケット43をミッションケース7に取り付けたときに、嵌合部29がPTO軸11に対して嵌合される形状とされている。別の言い方をすれば、ブラケット43は、単にPTO変速装置20をミッションケース7に取り付けるだけでなく、PTO変速装置20をPTO軸11に対して位置決めする機能を有している。これにより、PTO軸11に対してPTO変速装置20を容易に且つ確実に装着することができる。
また、ブラケット43は、変速機構ケース21を第1給油部72aから離間した位置に支持している。これにより、第1給油部72aからミッションケース7内への給油作業を、変速機構ケース21によって妨げられずに、容易に且つ確実に行うことができる。
また、ブラケット43は、一方側接続部433Lと他方側接続部433Rと支持部432によりコの字型に形成されており、取付部431L,431Rは上下方向に延びている。図2に示すように、ブラケット43をミッションケース7に取り付けた状態において、一方側接続部433Lと他方側接続部433Rは車体幅方向の一方側と他方側に位置し、ブラケット43の上部及び下部は開放される。言い換えれば、ミッションケース7と変速機構ケース21の間の部分の上方及び下方は、ブラケット43により覆われない。そのため、ミッションケース7や変速機構ケース21からの潤滑油漏れの確認をブラケット43の上方又は下方から行うことができる。また、ミッションケース7や変速機構ケース21から発生した熱をブラケット43の開放部分から上方や下方へと逃がすことができる。
尚、ブラケット43の形状は、コの字型には限定されず、例えばC字型や箱型(直方体型)等の他の形状とすることもできる。但し、他の形状とする場合でも、上述した潤滑油漏れの確認や熱を逃がすという観点から、ブラケット43の形状は、上部及び/又は下部(好ましくは上部)が開放された形状(即ち、ブラケット43がミッションケース7と変速機構ケース21の間の部分の上方及び/又は下方を覆わない形状)とすることが好ましい。
また、ブラケット43に開口部432aが設けられていることにより、嵌合部29は当該開口部432aからPTO軸11側(ミッションケース7側)に向けて突出する。これによって、嵌合部29がミッションケース7に接近するため、PTO変速装置20をミッションケース7に接近させて取り付けることができ、PTO変速装置20が作業機1の後方に大きく突出することが防がれる。
トラクタ3は、DPF(Diesel particulate filter)(図示略)を備えている。DPFは、ディーゼルエンジンEからの排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集する。この捕集された粒子状物質は、徐々にDPFに堆積する。そのため、DPFを搭載した作業機では、ディーゼルエンジンEの排気温度を上昇させて、DPFに堆積した粒子状物質を燃焼し、DPFに堆積した粒子状物質を低減させる作業(DPF再生)を行う必要がある。
PTO軸11に作業装置を連結して作業を行う場合、作業装置の種類や作業の内容等によっては、作業装置に入力される回転数を、PTO軸11についての所定回転数(第1回転数、第2回転数)よりも低い回転数(以下、「第3回転数」という)とすることが要求される場合がある。この要求を満たすための方法としては、エンジンEの回転数を定格回転数よりも減少させることによって、PTO軸11の回転数を第3回転数まで減少させる方法がある。しかし、エンジンEの回転数を減少させると、ディーゼルエンジンEの排気温度が低下するため、DPF再生を行うことができなくなる虞がある。
本実施形態によれば、PTO軸11に対して第2変速機構22を介して第2PTO軸12を接続することにより、第2PTO軸12からPTO軸11の回転数よりも低い回転数の出力を取り出すことができる。つまり、エンジンEの回転数を減少させることなく、PTO軸11の所定回転数よりも低い回転数(第3回転数)の出力を取り出すことができる。
具体的には、エンジンEの回転数を定格回転数(例えば、2400rpm)に維持した状態で、第1変速機構9により定格回転数を所定回転数(例えば、1000rpm)に減速してPTO軸11から出力した後、第2変速機構22により第2回転数を第3回転数(例えば、270rpm)に減速して第2PTO軸12から取り出すことができる。
そのため、作業装置に入力される回転数を、PTO軸11の所定回転数(第1回転数、第2回転数)よりも低い回転数(第3回転数)とした場合であっても、エンジンEの回転数が定格回転数に維持されているため、作業装置による作業とDPF再生とを共に良好に行うことができる。
尚、作業装置の種類や作業の内容によっては、PTO軸11の所定回転数(第1回転数、第2回転数)よりも低い回転数(第3回転数)への減速が必要でない場合もある。この場合は、PTO変速装置20をミッションケース7から取り外して、PTO軸11から所定回転数(第1回転数、第2回転数)の出力を取り出して利用すればよい。つまり、PTO変速装置20は、作業機1に既存のミッションケース7に対して、必要に応じて着脱して使用することができる。また、PTO変速装置20をミッションケース7から取り外した後に、ミッションケース7に対する作業(蓋を取り付ける等の作業)は不要である。
PTO変速装置20を使用する場合、第1変速機構9による減速後のPTO軸11の回転数は、第1変速機構9により切り換え可能な複数の回転数のうち最も高い回転数(本実施形態の場合、第2回転数)に設定することが好ましい。第2変速機構22は、遊星歯車機構30を利用しているため、減速比が大きくなる。そのため、第1変速機構9による減速後のPTO軸11の回転数が低い場合、第2変速機構22による減速後に第2PTO軸12から出力される回転数が低くなり過ぎる可能性がある。これに対して、第1変速機構9による減速後のPTO軸11の回転数を最も高い回転数(第2回転数)に設定した場合、第2変速機構22による減速後に第2PTO軸12から出力される回転数が低くなり過ぎることが防止できる。
つまり、本実施形態のPTO変速装置20は、第1変速機構9と第2変速機構22との両方を備えることにより、第2変速機構22に入力される回転数(PTO軸11の回転数)を第1変速機構9によって適切な値に設定することができる。そのため、第2変速機構22として減速比が大きい遊星歯車機構30を利用した場合でも、第2PTO軸12から適切な回転数の出力を取り出すことが可能となる。これにより、PTO変速装置20を遊星歯車機構30から構成することで小型化しながら、第2PTO軸12から適切な回転数の出力を取り出すことができる。
また、ミッションケース7と変速機構ケース21とが別体に構成されているため、ミッションケース7内の確認とは別に変速機構ケース21内を確認することが可能となり、変速機構ケース21内が潤滑油で満たされているかを確認することができる。また、ミッションケース7内への潤滑油の供給とは別に変速機構ケース21内に潤滑油を供給することが可能となるため、変速機構ケース21内に潤滑油を充分に到達させることができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 作業機
2 車体
7 ミッションケース
11 PTO軸
12 第2PTO軸
20 PTO変速装置
21 変速機構ケース
22 変速機構(第2変速機構)
29 嵌合部(ボス)
43 ブラケット
431 取付部
432 支持部
433L 接続部(一方側接続部)
433R 接続部(他方側接続部)
432a 開口部

Claims (6)

  1. 車体と、
    前記車体に設けられたミッションケースと、
    前記ミッションケースから突出するPTO軸と、
    前記PTO軸に対して装着されたPTO変速装置と、を備え、
    前記PTO変速装置は、
    前記PTO軸に接続可能な変速機構と、
    前記変速機構を収容した変速機構ケースと、
    前記ミッションケースに取り付けられ且つ前記変速機構ケースを前記ミッションケースから離間して支持するブラケットと、
    を有し
    前記ブラケットは、
    前記ミッションケースに取り付けられる取付部と
    前記変速機構ケースを支持する支持部と、
    前記取付部と前記支持部とを前記PTO軸の軸方向に離間させて接続する接続部と、
    を有し、
    前記接続部は、車体幅方向の一方側に設けられた一方側接続部と、前記一方側と反対側の他方側に設けられた他方側接続部とを有し、
    前記支持部は、前記一方側接続部と前記他方側接続部とを連結しており、
    前記ブラケットの上方及び下方は開放され、前記ミッションケースと前記変速機構ケースの間の部分の上方及び下方は前記ブラケットにより覆われておらず、
    前記PTO軸は、前記一方側接続部と前記他方側接続部との間に配置され、前記ブラケットにより上方及び下方が覆われていない部分にて前記変速機構ケースに挿入されている作業機。
  2. 前記ミッションケースは、前記第1変速機構に潤滑油を供給するための第1給油部を有し、
    前記ブラケットは、前記ミッションケースに取り付けられ且つ前記変速機構ケースを前記第1給油部から離間して支持し、
    前記第1給油部は、前記ブラケットよりも上方であって、且つ前記車体幅方向において前記一方側接続部と前記他方側接続部の間に設けられている請求項1に記載の作業機。
  3. 前記変速機構ケースは、前記ミッションケース側に配置された前部材と、前記ミッションケース側と反対側に配置された後部材とを組み合わせて構成されており、前記前部材及び前記後部材が前記ブラケットの支持部とボルトにより共締めされることによって、前記支持部に取り付けられている請求項1又は2に記載の作業機。
  4. 前記車体に搭載されたディーゼルエンジンと、
    作業装置を連結可能な連結装置と、
    前記ディーゼルエンジンからの排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、
    前記PTO軸の回転動力が前記変速機構を介して伝達され且つ前記変速機構ケースから突出する第2PTO軸と、
    を備え、
    前記PTO軸は、前記エンジンからの動力を前記作業装置に伝達可能であり、
    前記第2PTO軸の回転方向は、前記PTO軸の回転方向と同じであり、
    前記第2PTO軸から前記PTO軸の回転数よりも低い回転数の出力を取り出すことができる請求項1又は2に記載の作業機。
  5. 前記変速機構は、前記PTO軸が嵌合される嵌合部を有し、
    前記ブラケットは、前記嵌合部が前記PTO軸に対して嵌合される位置に前記変速機構ケースを支持する請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。
  6. 前記変速機構ケースは、前記PTO軸が挿通される第1挿通部と、前記第2PTO軸が挿通される第2挿通部を有し、
    前記支持部は、当該支持部から前記第1挿通部を前記ミッションケース側に突出させる開口部を有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機。
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