JP6860527B2 - 水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法、水中硬化が可能な建設資材の製造方法 - Google Patents

水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法、水中硬化が可能な建設資材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法および水中硬化が可能な建設資材の製造方法に関する。
高強度コンクリート材料は、従来よりも部材の体積を縮小しても、部材に求められる圧縮強度等の機械的強度を保つことができるため、部材の軽量化を図ることができる。また、高強度コンクリート材料は、耐久性にも優れる。そのため、高強度コンクリート材料は、建設資材として多く実用化されている。また、近年、圧縮強度150MPa以上の超高強度コンクリートが市場に広がり始めている。
一般に、コンクリート材料は、圧縮強度に優れるものの、引張強度や曲げ強度が比較的低い。それゆえ、現状では、高強度コンクリートといえども、木材よりも引張強度や曲げ強度が低い。
また、コンクリート材料は、引張強度や曲げ強度が低いことに起因して、ひび割れが発生し易いという問題がある。
そこで、コンクリート材料に、エポキシ化合物と硬化剤等の有機高分子材料を混合することにより、コンクリート材料の曲げ強度を向上する技術が知られている。
また、一般に、コンクリート材料は、水の接触により流出し易い上に、水分の増加によって強度が大きく低下するため、雨天での作業性に欠けるという課題がある。さらに、屋外で施工する場合は、突然の雨等によるコンクリート材料の流出を防止する対策が必要である。これに対して、コンクリート材料の流出を抑えた、水中不分離性コンクリート材料も使用されている。しかしながら、水中不分離性コンクリート材料の引張強度や曲げ強度は、通常のコンクリート材料の引張強度や曲げ強度と同等であった。
このようなことから、水中でも硬化が可能で、圧縮強度を確保し、引張強度と曲げ強度を向上させた高強度コンクリート材料が望まれていた。
高強度コンクリート材料としては、例えば、セメント100質量部に対して、水溶性エポキシ化合物を1質量部〜40質量部含み、曲げ強度に優れたコンクリートが得られるセメント−エポキシ組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、高強度コンクリート材料としては、例えば、水硬性セメントと、水溶性ポリマーと、エポキシ樹脂と、を含み、曲げ強度に優れた高強度セメント硬化体が得られる組成物が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
特許文献1〜3に記載されている組成物は、水溶性の高い成分を含むことから、水中で硬化させることが難しい。さらに、特許文献2、3に記載されている組成物は、養生するのに加温する必要があるため、屋外での使用には適していない。
また、高強度コンクリート材料としては、例えば、永久電荷を有するガーネットの微結晶を含む粉末骨材と、エポキシ化合物と、を含む、曲げ強度に優れたコンクリートが得られる複合樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献4参照)。この複合樹脂組成物は、水中で硬化させることができる。この複合樹脂組成物は、水を加えることなく調製されている。硬化前のエポキシ化合物は、水が存在すると、硬化が阻害される。そのため、この複合樹脂組成物に水が混入することを防止する必要がある。そこで、特許文献4に記載された発明では、エポキシ化合物と吸水性の無機紛体を混合して、硬化前の複合樹脂組成物をペースト状または粘土状にすることにより、複合樹脂組成物が硬化するまでの間に、エポキシ化合物の自由運動を抑え、エポキシ化合物と水が接触することを抑制している。
また、水によりエポキシ化合物の硬化が阻害されることを防ぐために、例えば、硬化前に、界面から組成物に取り込まれる水をセメント等の無機紛体に吸収させることが知られている。これは、水中硬化パテ等の接着剤で用いられている技術である(例えば、特許文献5参照)。
上記の技術では、界面近傍のセメントのみが水和反応するため、コンクリート材料を硬化してなるコンクリートの物性にばらつきが生じる。このように物性にばらつきが生じると、強度設計等ができないため、コンクリート材料を、基礎や構造物を構築するための建設資材として用いることが難しい。
さらに、景観舗装等に用いる土、礫、ウッドチップ、ゴムチップ等の補強材を固定化する方法としては、例えば、これらの補強材とエポキシ化合物と硬化剤の複合体組成物を用いる方法が挙げられる。この方法では、一般に、水を含まない素材と、エポキシ化合物と硬化剤とを混練して複合体組成物を調製し、その複合体組成物を対象となる場所に施工して、舗装する。よって、土等の水を含む素材を用いる場合には、エポキシ化合物と硬化剤の硬化に影響を及ぼさない程度まで、土等を乾燥する必要があった。ゆえに、土等の水を含む素材を用いた複合体組成物は、雨天では施工できなかった。
また、コンクリート材料を、水と接触する環境で使用する場合には、環境衛生上、エポキシ化合物や硬化剤の成分が溶出することを考慮する必要がある。エポキシ化合物や硬化剤の成分が溶出することの例としては、例えば、給水管コーティング用エポキシ樹脂の物性とアミン硬化剤の水道水への溶出との関係が知られている(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1には、溶出量が低い硬化剤として、メタキシリレンジアミンが記載されている。しかしながら、本発明者等は、この硬化剤を用いて硬化したコンクリートは、曲げ強度および圧縮強度が不十分であることを確認している。
このように、従来の技術では、予め多量の水を含んだ素材(水と樹脂双方に不溶の成分)、すなわち、セメント、砂、土、石、木材、ゴム等の補強材とエポキシ化合物と硬化剤を構成成分とする複合体組成物であり、かつ、水中にて常温硬化が可能であり、耐水性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れ、建設資材として使用可能な複合体組成物は存在していなかった。
特開平8−198654号公報 特許第3192986号公報 特許第3559687号公報 特開2001−233941号公報 特公昭54−27390号公報
羽賀史浩、中島剛、三島彰司、平井誠、給水管コーティング用エポキシ樹脂の物性とアミン硬化剤の水道水への溶出との関係、日本化学会誌、1996、No.12、p.1045−1050
このように、従来の技術では、補強材と、エポキシ化合物と硬化剤と、を含む複合体組成物は、水中における常温硬化が不十分であり、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に劣るという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、常温で水中硬化が可能であり、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる硬化体を成形することができる水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法および水中硬化が可能な建設資材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練することにより、水中における常温硬化が可能であり、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる硬化体を成形することができる水中硬化が可能な複合体組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1]機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練することにより水中硬化が可能な複合体組成物を得る方法であって、前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下である、水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
[2]機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、水および補強材を混練することにより水中硬化が可能な複合体組成物を得る方法であって、前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下である、水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
[3]機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、および予め水を含んだ補強材を混練することにより水中硬化が可能な複合体組成物を得る方法であって、前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下である、水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
[4]前記有機アミン系硬化剤と前記非水溶性エポキシ化合物の配合比が、当量比で、0.7:1〜1.3:1である、前記[1]乃至前記[3]のいずれかに記載の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
[5]前記補強材が、セメント、石膏、石灰、石粉、炭酸カルシウム、砂、土、破砕石、礫、破砕ガラス、コルクチップ、ゴムチップ、ウッドチップ、木粉、アスファルト、破砕廃材、炭素繊維、樹脂繊維、金属繊維およびガラス繊維からなる群から選択される少なくとも1種である、前記[1]乃至前記[4]のいずれかに記載の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
[6]機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練することにより水中硬化が可能な建設資材を得る方法であって、前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下である、水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
[7]機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、水および補強材を混練することにより水中硬化が可能な建設資材を得る方法であって、前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下である、水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
[8]機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、および予め水を含んだ補強材を混練することにより水中硬化が可能な建設資材を得る方法であって、前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下である、水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
[9]前記有機アミン系硬化剤と前記非水溶性エポキシ化合物の配合比が、当量比で、0.7:1〜1.3:1である、前記[6]乃至前記[8]のいずれかに記載の水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
[10]前記補強材が、セメント、石膏、石灰、石粉、炭酸カルシウム、砂、土、破砕石、礫、破砕ガラス、コルクチップ、ゴムチップ、ウッドチップ、木粉、アスファルト、破砕廃材、炭素繊維、樹脂繊維、金属繊維およびガラス繊維からなる群から選択される少なくとも1種である、前記[6]乃至前記[9]のいずれかに記載の水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
本発明によれば、常温で水中硬化が可能であり、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる硬化体を成形することができる水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法および水中硬化が可能な建設資材の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、海中や水中に設置された橋脚や、滑走路等のひび割れ、剥離等の補修の際にも、補強材とエポキシ化合物、および硬化剤からなる水中硬化が可能な複合体組成物は、水中で常温硬化が可能かつ、要求される強度を発揮する事が可能となる。
水中硬化時の実施例4〜実施例18で使用した硬化剤と比較例2〜比較例4で使用した硬化剤から水に溶け出した有機体窒素濃度と複合体組成物の圧縮強度の関係を示すグラフである。 水中硬化時の実施例4〜実施例18で使用した硬化剤と比較例2〜比較例4で使用した硬化剤から水に溶け出した有機体窒素濃度と複合体組成物の曲げ強度の関係を示すグラフである。
本発明の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法、水中硬化が可能な建設資材の製造方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法]
「第1の実施形態」
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法は、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練する。これにより、水中硬化が可能な複合体組成物を製造する。
通常、有機アミン系硬化剤は、エポキシ化合物の常温硬化剤として多用されている。しかし、有機アミン系硬化剤は、水溶性のものが多く、非水溶性であっても吸水性が高いという特性を有する。したがって、組成物内に多くの水が存在する場合には、有機アミン系硬化剤の水溶性または吸水性に起因して、エポキシ化合物の硬化が阻害され易くなる。
本来のエポキシ樹脂の硬化物性を維持するためには、硬化前のエポキシ化合物と硬化剤からなる配合物の吸水率を下げて、硬化物性の低下を抑える必要がある。エポキシ化合物は、ほとんど吸水しない非水溶性の物が多く存在する。一方、有機アミン系硬化剤のほとんどが、水溶性かつ吸水性である。そのため、本発明者等は、非水溶性のエポキシ化合物を用いる場合、有機アミン系硬化剤の水溶性を何らかの尺度で規定することにより、硬化前のエポキシ化合物と硬化剤からなる配合物の吸水率を調整することが可能となり、硬化後の物性低下を抑えられると考えて、検討を重ねてきた。その結果、硬化剤から水に溶け出す有機体窒素濃度を正確に測定することにより、複合体組成物の硬化体の強度との関係が明らかになった。
エポキシ化合物の常温硬化剤として一般的に用いられるポリアミンは、ポリマーであるため、分子量分布を有する混合物である。また、ポリアミンは、液状であるため、エマルジョンを形成し易く、単純な方法では溶解度を測定することができない。それゆえに、これらの液状の混合物の溶解度を測る指針が存在しない。
水に溶け出した有機アミン系硬化剤は、エポキシ化合物の硬化に寄与しないため、本発明者等は、有機アミン系硬化剤の水溶性を抑えれば、エポキシ樹脂の硬化物性を低下させないようにすることができると考えた。そこで、有機アミン系硬化剤のうち、エポキシ化合物の硬化に寄与するアミノ基が水に溶けた量の尺度として、水に溶け出す有機体窒素濃度を測定することを検討した。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、日本化学会誌、1995、No.11、p.2116−2119、「液体有機化合物の水に対する溶解度測定」の手法を用いて、有機アミン系硬化剤を含む試料水溶液を調製する。その試料水溶液を400倍〜5000倍の任意の濃度に希釈した希釈液について、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」45.2「紫外吸光光度法」に準拠した全窒素濃度測定、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」43.2.5「イオンクロマトグラフ法」に準拠した硝酸体窒素濃度測定、日本工業規格 JIS K 01022−2016「工場排水試験方法」43.1.1「ナフチルエチレンジアミン吸光光度法」に準拠した亜硝酸体窒素濃度測定、および、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」42.2「インドフェノール青吸光光度法」に準拠したアンモニア体窒素濃度測定をそれぞれ行う。そして、試料水溶液の全窒素濃度から、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度およびアンモニア体窒素濃度を差し引くことにより、有機アミン系硬化剤における水に溶け出す有機体窒素濃度を求める。
ここで、有機アミン系硬化剤における水に溶け出す有機体窒素濃度とは、有機アミン系硬化剤のうち、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分の濃度のことである。
本実施形態における全窒素濃度とは、10℃〜30℃の水に有機アミン系硬化剤を溶解した場合に、水に溶け出すアンモニア体窒素、亜硝酸体窒素、硝酸体窒素、および有機体窒素を総計した濃度のことである。
本実施形態では、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」45.2「紫外吸光光度法」に準拠した、試料水溶液の全窒素濃度測定を、以下のようにして行う。
試料にペルオキソ二硫酸カリウムのアルカリ性溶液を加え、約120℃に加熱して窒素化合物を硝酸イオンに変えるとともに有機物を分解する。この溶液のpHを2〜3とした後、硝酸イオンによる波長220nmの吸光度を測定して定量する。
本実施形態における硝酸体窒素濃度とは、10℃〜30℃の水に有機アミン系硬化剤を溶解した場合に、硝酸イオンの形で存在する窒素の濃度のことである。
本実施形態では、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」43.2.5「イオンクロマトグラフ法」に準拠した硝酸体窒素濃度測定を、以下のようにして行う。
硝酸カリウムを水に溶解させて調整した標準液から検量線を作成し、試料中の硝酸イオン濃度を定量する。また、求めた硝酸イオン濃度から、下記の式に従って硝酸体窒素濃度を求める。
硝酸体窒素(NO −N[mg/L])= 硝酸イオン(NO [mg/L])×0.2259
本実施形態における亜硝酸体窒素濃度とは、10℃〜30℃の水に有機アミン系硬化剤を溶解した場合に、亜硝酸塩として含まれている窒素の濃度のことである。
本実施形態では、日本工業規格 JIS K0102−2016「工場排水試験方法」43.1.1「ナフチルエチレンジアミン吸光光度法」に準拠した亜硝酸体窒素濃度測定を、以下のようにして行う。
試料に、スルファニルアミド(4−アミノベンゼンスルホンアミド)を加え、これを亜硝酸イオンによってジアゾ化し、N−1−ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩(二塩化N−1−ナフチルエチレンジアンモニウム)を加えて生じる赤い色のアゾ化合物の540nm付近の吸光度を測定して亜硝酸イオンを定量する。
本実施形態におけるアンモニア体窒素濃度とは、10℃〜30℃の水に有機アミン系硬化剤を溶解した場合に、アンモニウム塩として含まれている窒素の濃度のことである。
本実施形態では、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」42.2「インドフェノール青吸光光度法」に準拠したアンモニア体窒素濃度測定を、以下のようにして行う。
試料に、ナトリウムフェノキシド溶液と次亜塩素酸ナトリウム溶液を加え、アンモニウムイオンが次亜塩素酸イオンの共存の下で、フェノールと反応して生じるインドフェノール青の630nm付近の吸光度を測定してアンモニウムイオンを定量する。
水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤としては、例えば、アルキレン(炭素原子数3〜24)ジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物、アルキレン(炭素原子数4〜24)ジアミン・ビスフェノールFジグリシジルエーテル付加物、イソホロンジアミン・ビスフェノールFジグリシジルエーテル付加物、イソホロンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物、キシリレンジアミン・ビスフェノールFジグリシジルエーテル付加物、キシリレンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン・ビスフェノールFジグリシジルエーテル付加物、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物、シクロヘキサンジアミン・ビスフェノールFジグリシジルエーテル付加物、シクロヘキサンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物、メチレンビス(シクロヘキシルアミン)・ビスフェノールFジグリシジルエーテル付加物、メチレンビス(シクロヘキシルアミン)・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物、アルキレン(炭素原子数6〜24)ジアミン・フェニルグリシジルエーテル付加物、アルキレン(炭素原子数4〜24)ジアミン・トリルグリシジルエーテル付加物、イソホロンジアミン・フェニルグリシジルエーテル付加物、イソホロンジアミン・トリルグリシジルエーテル付加物、キシリレンジアミン・フェニルグリシジルエーテル付加物、キシリレンジアミン・トリルグリシジルエーテル付加物、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン・フェニルグリシジルエーテル付加物、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン・トリルグリシジルエーテル付加物、シクロヘキサンジアミン・フェニルグリシジルエーテル付加物、シクロヘキサンジアミン・トリルグリシジルエーテル付加物、メチレンビス(シクロヘキシルアミン)・フェニルグリシジルエーテル付加物、メチレンビス(シクロヘキシルアミン)・トリルグリシジルエーテル付加物、キシリレンジアミンとスチレンの反応生成物、メチレンビス(メチルシクロヘキシルアミン)、ポリエーテルアミン等が挙げられる。本実施形態におけるグリシジルエーテル付加物は、過剰のアミンとグリシジルエーテルの反応物であり、グリシジルエーテル基が全て反応した後に、過剰のアミンを可能な限り除去したものであることが好ましい。これら有機アミン系硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
有機アミン系硬化剤は、用途に応じて、希釈剤により希釈してもよい。
希釈剤としては、例えば、ベンジルアルコール、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルブチルアミン、2−エチルヘキシルオキシプロピルアミン、デシルオキシプロピルアミン、ラウロイルオキシプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、クミルアミン、ポリエーテルアミン、スチレン化フェノール等の非水溶性希釈剤が挙げられる。
有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃において、すなわち、10℃〜30℃の水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下である。水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤は、水を多く含む複合体組成物中においても、水に溶ける量が少ない。そのため、この有機アミン系硬化剤は、非水溶性エポキシ化合物に溶解することが可能となる。よって、この有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物は、補強材と混練されても、非水溶性エポキシ化合物に有機アミン系硬化剤が十分に溶け込み、複合体組成物の吸水性も低下するため、非水溶性エポキシ化合物の硬化が阻害され難くなる。その結果、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を含む複合体組成物は、常温(例えば、20℃)で水中硬化が可能となる。
非水溶性エポキシ化合物は、分子鎖中にグリシジル基を2個以上有するものが含まれていれば、特に限定されない。非水溶性エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、フェノールノボラックグリシジルエーテル、クレゾールノボラックグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これら非水溶性エポキシ化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、本実施形態における非水溶性エポキシ化合物とは、20℃で水と混合した場合、相分離したり、乳化したりして、明らかに水に均一に溶解しない分離状態を有するとともに、水の可溶化(均一化)濃度が15質量部(水を100質量部とした場合)以下の化合物のことである。
非水溶性エポキシ化合物は、粘度を調整するために、グリシジル基が単官能の希釈剤により希釈してもよい。
グリシジル基が単官能の希釈剤としては、例えば、アルコールグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、オルトフェニルフェノールグリシジルエーテル等が挙げられる。これらグリシジル基が単官能の希釈剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合比が、当量比で、0.7:1〜1.3:1であることが好ましく、0.8:1〜1.2:1であることがより好ましい。
非水溶性エポキシ化合物の1当量に対する、有機アミン系硬化剤の当量が0.7以上であれば、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物により、十分な架橋構造を形成することができ、複合体組成物が硬化してなる硬化体の硬化物性が低下することがない。一方、非水溶性エポキシ化合物の1当量に対する、有機アミン系硬化剤の当量が1.3以下であれば、有機アミン系硬化剤が過剰となることがなく、未反応のアミノ基が炭酸ガス等を吸収することもない。
補強材としては、セメント、石膏、石灰、石粉、炭酸カルシウム、砂、土、破砕石、礫、破砕ガラス、コルクチップ、ゴムチップ、ウッドチップ、木粉、アスファルト、破砕廃材、炭素繊維、樹脂繊維、金属繊維およびガラス繊維等が挙げられ、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物が硬化できるものであれば特に限定されない。
上記の補強材は、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を成分とする複合体組成物が硬化してなる硬化物の強度をより高める目的で用いられるものである。そして、当該補強材は、目指す複合体組成物の使用目的に応じて少なくとも1種選択し使用することになる。
複合体組成物の硬化物がセメント混合物である場合、セメント混合物の圧縮強度を高める補強材としては、砂、破砕石、礫等が好ましく、曲げ強度を高める補強材としては、鉄、非鉄金属、炭素繊維、樹脂繊維、金属繊維、ガラス繊維等が好ましい。
セメントを用いる場合、減水剤等の化学混和剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
複合体組成物の硬化物が樹脂主体である場合、樹脂の耐摩耗性、硬度を高める補強材としては、セメント、石膏、石灰、石粉、炭酸カルシウム、砂、土、破砕石、礫、破砕ガラス、破砕廃材、炭素繊維、金属繊維、およびガラス繊維が好ましく、樹脂の柔軟性(クッション性)を高める補強材としては、コルクチップ、ゴムチップ、ウッドチップ、木粉、アスファルトが好ましい。
複合体組成物における補強材の配合割合は、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合物1質量部に対する補強材の割合で規定される。有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合物1質量部に対して、補強材が0.01質量部〜100質量部であることが好ましく、0.1質量部〜50質量部であることがより好ましく、1質量部〜20質量部であることがさらに好ましい。
有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合物1質量部に対して、補強材が0.01質量部未満であれば、遮光性等の補強材添加による効果が低い。一方、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合物1質量部に対して、補強材が100質量部以上であれば、補強材が十分に固まらない場合があり、または樹脂添加の効果が低くなる。
複合体組成物は、柔軟性、靱性を付与する等の改質を目的として、アクリル化合物等を含んでいてもよい。アクリル化合物としては、例えば、ヘキサンジオールジアクリレート、デカンジオールジアクリレート、ノナンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート等が挙げられる。これらアクリル化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
複合体組成物には、複合体組成物の構成成分および他の被着体への密着性、接着性を向上することを目的として、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等を含んでいてもよい。これらのカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシリトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、(エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらカップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、これらカップリング剤は、予め有機アミン系硬化剤および非水溶性エポキシ化合物の少なくとも一方に添加することができる。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を上記の配合比で均一に配合し、その配合物と補強材を混練して、複合体組成物を得る。
有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を混合する方法は、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を均一に混合できる方法であれば特に限定されないが、例えば、両方を容器に適量投入し、ハンドミキサーで配合する方法等が挙げられる。
有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を混合する温度は、0℃〜40℃であることが好ましく、5℃〜30℃であることがより好ましい。
有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物と補強材を混練する方法は、混合物と補強材を均一に混練できる方法であれば特に限定されないが、例えば、ホバート型ミキサー、モルタルミキサー、コンクリートミキサーで配合する方法等が挙げられる。
有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物と補強材を混練する温度は、0℃〜40℃であることが好ましく、5℃〜30℃であることがより好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法において、混練は、非水溶性エポキシ化合物を補強材に十分に接触させて、複合体組成物の強度を上げるために重要な操作である。また、有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を十分に混練することにより、補強材から余分な水分が染み出し、その後、補強材の表面をエポキシ配合物が均一に覆うため、補強材への水の浸入を抑制できる。したがって、本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、複合体組成物から余分な水が染み出す程度まで、有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を十分に混練する必要がある。また、吸水割合の少ない補強材を用いた場合には、水の染み出し量は少ないが、複合体組成物が均一になるまで混練する。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によれば、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練するため、常温で水中硬化が可能であり、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる硬化体を成形することができる水中硬化が可能な複合体組成物が得られる。また、本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によって得られた水中硬化が可能な複合体組成物は、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる硬化体を成形することができる。したがって、本実施形態における水中硬化が可能な複合体組成物は、例えば、高強度コンクリート等の建設資材としても極めて有用である。また、本実施形態における水中硬化が可能な複合体組成物は、ほとんど臭気がない。したがって、本実施形態における水中硬化が可能な複合体組成物は、産業上の利用性は極めて高い。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によれば、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練することにより、補強材の表面の少なくとも一部を、有機アミン系硬化剤が十分に配合された非水溶性エポキシ化合物(非水膜)が覆うため、水中でも非水溶性エポキシ化合物の硬化が可能となり、さらに、補強材への水分の浸透を遮断することができる。そのため、セメントのように吸水により硬化する補強材を用いた場合においても、過剰な吸水を抑制でき、その結果、水中硬化が可能な高強度コンクリート等の製造が可能となる。
本実施形態における水中硬化が可能な複合体組成物は、非水溶性エポキシ化合物を含むため、複合体組成物の硬化体におけるエポキシ樹脂からなる部分への水の混入を最小限に抑えることができる。そのため、前記の硬化体におけるエポキシ樹脂からなる部分の機械的強度の低下や、経時劣化も抑えることができる。また、非水溶性エポキシ化合物は、非水溶性であるため、環境中に溶け出さず、徐々に溶け出して、環境汚染を低減できる。
また、一般的に、アミン系硬化剤はアミン臭があるため、閉鎖系内では作業が困難になる。本実施形態における水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤は、非水溶性であるため比較的分子量が高い。そのため、前記の有機アミン系硬化剤は、不揮発性であり、アミン臭もほとんどなく、閉鎖系内においても容易に使用できる。
「第2の実施形態」
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法は、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、水および補強材を混練する。これにより、水中硬化が可能な複合体組成物を製造できる。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材としては、第1の実施形態と同様のものが用いられる。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合比は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、複合体組成物における補強材の配合割合は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を混合する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物と、水および補強材とを混練する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によって得られた水中硬化が可能な複合体組成物は、エポキシ化合物からなる相と補強材の双方に水分が分散し、柔軟性を有する複合体組成物の硬化物を成形することができる。この硬化物は、舗装材等に用いられた場合、その舗装剤からなる舗装路上を歩行する歩行者の足への衝撃を和らげる効果が有る。
「第3の実施形態」
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法は、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、および予め水を含んだ補強材を混練する。これにより、水中硬化が可能な複合体組成物を製造できる。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材としては、第1の実施形態と同様のものが用いられる。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合比は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、複合体組成物における補強材の配合割合は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を混合する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物と、水および補強材とを混練する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によれば、エポキシ化合物からなる相に水分が分散され難く、より硬度の高い複合体組成物の硬化物を成形可能な水中硬化が可能な複合体組成物を製造することができる。本実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法って得られた水中硬化が可能な複合体組成物は、柱等の構造材に用いられ、硬度の必要な分野、例えば、海中や水中に設置された橋脚や滑走路等のひび割れ、剥離等の補修に適している。
[水中硬化が可能な建設資材の製造方法]
「第4の実施形態」
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法は、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練する。これにより、水中硬化が可能な建設資材を製造できる。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材等としては、上述の実施形態の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法におけるものと同様のものが用いられる。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合比は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、建設資材における補強材の配合割合は、第1の実施形態の複合体組成物における補強材の配合割合と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を混合する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物と、水および補強材とを混練する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法によれば、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練するため、常温で水中硬化が可能であり、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる硬化体を成形することができる水中硬化が可能な建設資材が得られる。また、本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法によって得られた水中硬化が可能な建設資材は、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる硬化体を成形することができる。したがって、本実施形態における水中硬化が可能な建設資材は、例えば、高強度コンクリート等の建設資材としても極めて有用である。また、本実施形態における水中硬化が可能な建設資材は、ほとんど臭気がなく、非水溶性であるため、水溶成分が染み出すことによる環境への負荷も低い。したがって、本実施形態における水中硬化が可能な建設資材は、産業上の利用性は極めて高い。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法によれば、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練することにより、補強材の表面の少なくとも一部を、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物が配合された配合物(非水膜)が覆うため、水中でも非水溶性エポキシ化合物の硬化が可能となり、さらに、補強材への水分の浸透を遮断することができる。そのため、セメントのように吸水により硬化する補強材を用いた場合においても、水中硬化が可能な高強度コンクリート等の製造が可能となる。
「第5の実施形態」
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法は、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、水および補強材を混練する。これにより、水中硬化が建設資材を製造できる。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材としては、第1の実施形態と同様のものが用いられる。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合比は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、建設資材における補強材の配合割合は、第1の実施形態の複合体組成物における補強材の配合割合と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を混合する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物と、水および補強材とを混練する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法によって得られた水中硬化が可能な建設資材は、エポキシ化合物からなる相と補強材の双方に水分が分散し、柔軟性を有する建設資材の硬化物を成形することができる。この硬化物は、舗装材等に用いられた場合、その舗装剤からなる舗装路上を歩行する歩行者の足への衝撃を和らげる効果が有る。
「第6の実施形態」
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法は、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、および予め水を含んだ補強材を混練する。これにより、水中硬化が可能な建設資材を製造できる。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材としては、第1の実施形態と同様のものが用いられる。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の配合比は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、建設資材における補強材の配合割合は、第1の実施形態の複合体組成物における補強材の配合割合と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物を混合する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法では、有機アミン系硬化剤と非水溶性エポキシ化合物の混合物と、水および補強材とを混練する温度は、第1の実施形態と同様であることが好ましい。
本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法によれば、エポキシ化合物からなる相に水分が分散され難く、より硬度の高い建設資材の硬化物を成形可能な水中硬化が可能な建設資材を製造することができる。本実施形態の水中硬化が可能な建設資材の製造方法って得られた水中硬化が可能な建設資材は、柱等の構造材に用いられ、硬度の必要な分野、例えば、海中や水中に設置された橋脚や滑走路等のひび割れ、剥離等の補修に適している。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の合成例において、日本化学会誌、1995、No.11、p.2116−2119、「液体有機化合物の水に対する溶解度測定」の手法を用いて、有機アミン系硬化剤を含む硬化剤溶液を調製した。その硬化剤溶液を400倍〜5000倍の任意の濃度に希釈した希釈液について、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」45.2「紫外吸光光度法」に準拠した全窒素濃度測定、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」43.2.5「イオンクロマトグラフ法」に準拠した硝酸体窒素濃度測定、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」43.1.1「ナフチルエチレンジアミン吸光光度法」に準拠した亜硝酸体窒素濃度測定、および、日本工業規格 JIS K 0102−2016「工場排水試験方法」42.2「インドフェノール青吸光光度法」に準拠したアンモニア体窒素濃度測定をそれぞれ行った。そして、硬化剤溶液の全窒素濃度から、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度およびアンモニア体窒素濃度を差し引くことにより、有機アミン系硬化剤における水に溶け出す有機体窒素濃度を求めた。また、有機アミン系硬化剤の活性水素当量を計算値により求めた。
[合成例1]
1リットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)188.5g、イソホロンジアミン340.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のビスフェノールAジグリシジルエーテルとイソホロンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.3kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を200度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のイソホロンジアミンを溜去した。イソホロンジアミンの溜去量は181.9gであった。
イソホロンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(イソホロンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(A)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン202.7gで希釈し、硬化剤溶液(A)とした。
合成した硬化剤溶液(A)の活性水素当量は、94g/eqであった。
また、硬化剤溶液(A)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例2]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.3kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を200度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は639.2gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(B)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン50.3gで希釈し、硬化剤溶液(B)とした。
合成した硬化剤溶液(B)の活性水素当量は、115g/eqであった。
また、硬化剤溶液(B)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例3]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.4kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を190度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は603.1gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(C)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン50.3gで希釈し、硬化剤溶液(C)とした。
合成した硬化剤溶液(C)の活性水素当量は、101g/eqであった。
また、硬化剤溶液(C)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例4]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.8kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を180度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は524.6gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(D)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン50.3gで希釈し、硬化剤溶液(D)とした。
合成した硬化剤溶液(D)の活性水素当量は、84g/eqであった。
また、硬化剤溶液(D)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例5]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.8kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を160度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は421.5gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(E)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン50.3gで希釈し、硬化剤溶液(E)とした。
合成した硬化剤溶液(E)の活性水素当量は、68g/eqであった。
また、硬化剤溶液(E)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例6]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.8kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を130度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は60.2gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(F)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン50.3gで希釈し、硬化剤溶液(F)とした。
合成した硬化剤溶液(F)の活性水素当量は、51g/eqであった。
また、硬化剤溶液(F)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例7]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.3kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を200度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は639.2gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(G)」と言う。)をトリエチレンテトラミン28.7gで希釈し、硬化剤溶液(G)とした。
合成した硬化剤溶液(G)の活性水素当量は、100g/eqであった。
また、硬化剤溶液(G)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例8]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.3kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を200度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は639.2gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(H)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン50.3gとトリエチレンテトラミン77.2gで希釈し、硬化剤溶液(H)とした。
合成した硬化剤溶液(H)の活性水素当量は、82g/eqであった。
また、硬化剤溶液(H)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例9]
2リットルの4つ口フラスコに、o−クレジルグリシジルエーテル(商品名:SY−OCG、阪本薬品工業社製)273.0g、メタキシリレンジアミン816.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のo−クレジルグリシジルエーテルとメタキシリレンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.3kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を200度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰のメタキシリレンジアミンを溜去した。メタキシリレンジアミンの溜去量は639.2gであった。
メタキシリレンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(メタキシリレンジアミン・トリグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(I)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン50.3gとトリエチレンテトラミン464.5gで希釈し、硬化剤溶液(I)とした。
合成した硬化剤溶液(I)の活性水素当量は、45g/eqであった。
また、硬化剤溶液(I)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例10]
1リットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)189.5g、1,2−プロパンジアミン296.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のビスフェノールAジグリシジルエーテルと1,2−プロパンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.3kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を200度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰の1,2−プロパンジアミンを溜去した。1,2−プロパンジアミンの溜去量は231.4gであった。
1,2−プロパンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(プロパンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(J)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン108.9gで希釈し、硬化剤溶液(J)とした。
合成した硬化剤溶液(J)の活性水素当量は、87g/eqであった。
また、硬化剤溶液(J)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例11]
1リットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)189.5g、1,2−プロパンジアミン296.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のビスフェノールAジグリシジルエーテルと1,2−プロパンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.3kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を150度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰の1,2−プロパンジアミンを溜去した。1,2−プロパンジアミンの溜去量は213.1gであった。
1,2−プロパンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(プロパンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(K)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン108.9gで希釈し、硬化剤溶液(K)とした。
合成した硬化剤溶液(K)の活性水素当量は、73g/eqであった。
また、硬化剤溶液(K)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例12]
1リットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)189.5g、1,2−プロパンジアミン296.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のビスフェノールAジグリシジルエーテルと1,2−プロパンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.8kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を140度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰の1,2−プロパンジアミンを溜去した。1,2−プロパンジアミンの溜去量は186.4gであった。
1,2−プロパンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(プロパンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(L)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン108.9gで希釈し、硬化剤溶液(L)とした。
合成した硬化剤溶液(L)の活性水素当量は、60g/eqであった。
また、硬化剤溶液(L)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例13]
1リットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)189.5g、1,2−プロパンジアミン296.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のビスフェノールAジグリシジルエーテルと1,2−プロパンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.8kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を130度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰の1,2−プロパンジアミンを溜去した。1,2−プロパンジアミンの溜去量は143.6gであった。
1,2−プロパンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(プロパンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(M)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン108.9gで希釈し、硬化剤溶液(M)とした。
合成した硬化剤溶液(M)の活性水素当量は、46g/eqであった。
また、硬化剤溶液(M)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[合成例14]
1リットルの4つ口フラスコに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)189.5g、1,2−プロパンジアミン296.0gを計り取った。
次いで、4つ口フラスコに、温度計、攪拌機、コンデンサを取り付け、4つ口フラスコ内のビスフェノールAジグリシジルエーテルと1,2−プロパンジアミンの混合物を50度以下に冷却しながら、20時間反応させた。
その後、4つ口フラスコに、蒸留トラップを取り付け、真空ポンプで0.8kPaまで減圧し、4つ口フラスコ内の反応物の温度を120度まで徐々に上げて、反応物に含まれる過剰の1,2−プロパンジアミンを溜去した。1,2−プロパンジアミンの溜去量は64.4gであった。
1,2−プロパンジアミンを溜去した後に、4つ口フラスコ内に残った反応物(プロパンジアミン・ビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物。以下、「硬化剤(N)」と言う。)を2−エチルヘキシルアミン108.9gで希釈し、硬化剤溶液(N)とした。
合成した硬化剤溶液(N)の活性水素当量は、32g/eqであった。
また、硬化剤溶液(N)の全窒素濃度、硝酸体窒素濃度、亜硝酸体窒素濃度、アンモニア体窒素濃度および有機体窒素濃度の測定値を表1に示す。
[配合例1]
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)30.0g、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(商品名:YDF−170、新日鉄住金化学社製)140.0g、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(商品名:SR−16H、阪本薬品社製)30.0g、シランカップリング剤(商品名:Z−6040、東レ・ダウコーニング社製)8.8gを均一に混合し、主剤とした。
[配合例2]
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:YD−128、新日鉄住金化学社製)49.6g、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(商品名:YDF−170、新日鉄住金化学社製)116.8g、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(商品名:A−BPE−4、新中村化学工業社製)33.6g、シランカップリング剤(商品名:Z−6040、東レ・ダウコーニング社製)3.8gを均一に混合し、主剤とした。
以下の実施例および比較例において、複合体組成物の硬化体の圧縮強度、曲げ強度および接着強度を測定した。圧縮試験(圧縮強度の測定)および曲げ試験(曲げ強度の測定)は、日本工業規格 JIS R 5201−2015「セメントの物理試験方法 強さ試験」に準拠した方法で行った。また、接着試験(接着強度の測定)は、日本工業規格 JIS A 1171−2016「ポリマーセメントモルタルの試験方法 接着強さ試験」に準拠した方法で行った。
[実施例1]
水道水107gと普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)532gを練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)1350gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例2のエポキシ化合物107gと、合成例1の硬化剤溶液(A)68gの配合物を投入し、5分間均一になるように混練して、実施例1の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込み、表面を平らにした後、20℃にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例2]
水道水107gと普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)532gを練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)1350gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物105gと、合成例2の硬化剤溶液(B)70gの配合物を投入し、5分間均一になるように混練して、実施例2の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込み、表面を平らにした後、20℃にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例3]
普通ポルトランドセメントを石粉に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例3の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例4]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例1の硬化剤溶液(A)を当量比で1:1となるように配合した配合物526gを投入し、5分間均一になるように混練して、実施例4の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例5]
合成例2の硬化剤溶液(B)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例5の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例5の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例6]
合成例3の硬化剤溶液(C)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例6の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例6の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例7]
合成例4の硬化剤溶液(D)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例7の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例7の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例8]
合成例5の硬化剤溶液(E)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例8の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例8の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例9]
合成例6の硬化剤溶液(F)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例9の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例9の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例10]
合成例7の硬化剤溶液(G)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例10の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例10の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例11]
合成例8の硬化剤溶液(H)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例11の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例11の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例12]
合成例10の硬化剤溶液(J)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例12の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例12の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例13]
合成例11の硬化剤溶液(K)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例13の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例13の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例14]
合成例12の硬化剤溶液(L)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例14の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例14の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例15]
合成例13の硬化剤溶液(M)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例15の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、実施例15の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例16]
実施例4で得られた水中硬化が可能な複合体組成物を、20℃の水中にて28日間養生したこと以外は、実施例4と同様にして、複合体組成物の硬化体を得た。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例17]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例2の硬化剤溶液(B)を、当量比で1:1.2となるように配合した配合物526gを投入し、5分間均一になるように混練して、実施例17の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例18]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例2の硬化剤溶液(B)を、当量比で1:1.1となるように配合した配合物526gを投入し、5分間均一になるように混練して、実施例18の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
また、複合体組成物を、300mm×300mm×40mmのコンクリート平版の一面に、厚さ10mmとなるように流し込み、20℃にて7日間養生し、複合体組成物層を形成した。
その後、複合体組成物層の表面からコンクリート平版に達するまで40mm×40mmの大きさで切り込みを入れて、複合体組成物層に40mm角の鋼製アタッチメントを張り付け、引張試験器(商品名:テクノテスターRT−2000LD、サンコーテクノ社製)を用いて、複合体組成物層の接着強度の測定と、接着面積に対して下地となるコンクリート平版の凝集破断が発生している面積の割合(凝集破断割合)を求めた。測定結果を表3に示す。
[実施例19]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例2の硬化剤溶液(B)を、当量比で1:0.9となるように配合した配合物526gを投入し、5分間均一になるように混練して、実施例19の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例20]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例2の硬化剤溶液(B)を、当量比で1:0.8となるように配合した配合物526gを投入し、5分間均一になるように混練して、実施例20の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[実施例21]
吸水率5.17%の真砂土4752gに、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例2の硬化剤溶液(B)を当量比で1:1となるように配合した配合物380gを投入し、5分間均一になるように混練して、実施例21の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[比較例1]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌して複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。硬化に際して、水に漬けた直後に表面のセメントモルタルの一部が流出した。
硬化後、金型から硬化体(試験片)を取り出し、硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
また、セメントモルタルを、300mm×300mm×40mmのコンクリート平版の一面に、厚さ10mmとなるように流し込み、20℃にて7日間養生し、複合体組成物層を形成した。
その後、複合体組成物層の表面からコンクリート平版に達するまで40mm×40mmの大きさで切り込みを入れて、複合体組成物層に40mm角の鋼製アタッチメントを張り付け、引張試験器(商品名:テクノテスターRT−2000LD、サンコーテクノ社製)を用いて、複合体組成物層の接着強度の測定と、接着面積に対して下地となるコンクリート平版の凝集破断が発生している面積の割合(凝集破断割合)を求めた。測定結果を表3に示す。
[比較例2]
合成例9の硬化剤溶液(I)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例2の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、比較例2の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[比較例3]
合成例14の硬化剤溶液(N)を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例3の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、比較例3の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[比較例4]
硬化剤としてメタキシリレンジアミンを用いたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例4の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、比較例4の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[比較例5]
硬化剤としてトリエチレンテトラミンを用いたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例5の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、比較例5の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[比較例6]
硬化剤として1,2−プロパンジアミンを用いたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例6の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、実施例1と同様にして養生し、比較例6の硬化体(試験片)を得た。
得られた硬化体の圧縮強度(MPa)および曲げ強度(MPa)を測定した。測定結果を表2に示す。
[比較例7]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例2の硬化剤溶液(B)を、当量比で1:0.5となるように配合した配合物526gを投入し、5分間均一になるように混練して、比較例7の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。
しかし、この複合体組成物の硬化体は、金型から取り出す操作で破壊され、物性の測定はできなかった。
[比較例8]
水道水322gに、ポリカルボン酸系粉末高性能分散剤8.0gを溶解させ、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1595gと練り混ぜ機で30秒撹拌し、次いで、標準砂(JIS R 5201セメントの強さ試験用)4050gを投入して、さらに30秒撹拌し、90秒休止の後、60秒撹拌した。
その後、予め配合しておいた配合例1のエポキシ化合物と、合成例2の硬化剤溶液(B)を、当量比で1:1.5となるように配合した配合物526gを投入し、5分間均一になるように混練して、比較例8の水中硬化が可能な複合体組成物を得た。
この複合体組成物を、離型剤を塗布した40mm×40mm×160mmの金型3本に流し込んだ直後、20℃の水中にて7日間養生した。
しかし、この複合体組成物の硬化体は、金型から取り出したところ、表面のべたつきが観測され、実用に適さなかった。
表1は、各硬化剤から水に溶け出した有機体窒素濃度の測定結果を示す。表2は、各条件で硬化した複合体組成物の圧縮強度および曲げ強度を示す。表3は、実施例18の複合体組成物の接着強度と比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルの接着強度を示す。
図1は、水中硬化時の実施例4〜実施例18で使用した硬化剤と比較例2〜比較例4で使用した硬化剤から水に溶け出した有機体窒素濃度と複合体組成物の圧縮強度の関係を示すグラフである。図1において、横軸と平行な破線は、基準値として、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルの圧縮強度を示す。
図2は、水中硬化時の実施例4〜実施例18で使用した硬化剤と比較例2〜比較例4で使用した硬化剤から水に溶け出した有機体窒素濃度と複合体組成物の曲げ強度の関係を示すグラフである。図2において、横軸と平行な破線は、基準値として、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルの曲げ強度を示す。
図1および図2において、実施例を黒丸、比較例を黒三角で示す。
Figure 0006860527
表中の<印は定量下限値未満を示す。
Figure 0006860527
Figure 0006860527
図1および図2に示す結果から、硬化剤から水に溶け出す有機体窒素濃度(水溶性)の低下に伴って、複合体組成物の圧縮強度と曲げ強度が共に向上していることが分かった。また、有機体窒素濃度が高い比較例2〜比較例6の硬化剤を用いた場合には、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルの圧縮強度と曲げ強度を大きく下回っていることが分かった。さらに、硬化剤から水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下になると、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルの圧縮強度と曲げ強度を超えることが分かった。
表2に示す結果から、実施例17〜実施例20において、硬化剤の配合量を、エポキシ化合物と硬化剤が当量比で1:1.2、1:1.1、1:0.9または1:0.8となるようにしても、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルよりも、圧縮強度と曲げ強度が向上していることが分かった。
一方、表2に示す結果から、硬化剤の配合量を、エポキシ化合物と硬化剤が当量比で1:0.5となるようにした比較例7では、複合体組成物の硬化体の硬化が不十分であり、物性の測定ができなかった。また、硬化剤の配合量を、エポキシ化合物と硬化剤が当量比で1:1.5となるようにした比較例8では、複合体組成物の硬化体の表面がべたつき、実用に適さないことが分かった。
また、表2に示す結果から、実施例の複合体組成物では、水中における養生期間が長くなると、圧縮強度と曲げ強度が共に増加しており、水中での耐久性を有していることが分かった。
また、水中硬化の際、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の硬化剤を用いた実施例の硬化体は、セメントモルタルの流出が観測されなかったが、全窒素濃度が4500mg/L以上の硬化剤を用いた比較例の硬化体は、水中へ浸漬直後に、セメントモルタルの表面の一部が流出した。
また、補強材を、それ自体では硬化しない石粉、真砂土に変更しても、十分な圧縮強度と曲げ強度を有する複合体組成物が得られた。
表3に示す結果から、実施例18の複合体組成物の接着強度は、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルよりも向上し、複合体組成物の被着体であるコンクリート平版を破壊する強度を有することが分かった。
[耐酸性評価]
実施例5の複合体組成物の硬化体と比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルを、それぞれ5mm×5mm×2mmの小片状に成形した。
この小片状の成形体を、5%塩酸水300mlに7日間浸漬した。
その結果、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルは、7日後に消失した。一方、実施例5の複合体組成物の硬化体は、外観の変化がなく、質量変化もなかった。
[耐アルカリ性評価]
実施例5の複合体組成物の硬化体と比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルを、それぞれ5mm×5mm×2mmの小片状に成形した。
この小片状の成形体を、5%水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液300mlに7日間浸漬した。
その結果、比較例1の樹脂を含まないセメントモルタルは、3%質量減少した。一方、実施例5の複合体組成物の硬化体は、外観の変化がなく、質量変化もなかった。
本発明の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法は、水に溶け出す有機体窒素濃度が4500mg/L以下の有機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練するため、得られる複合体組成物は、常温で水中硬化が可能であり、雨天や突然の降雨等に曝されても硬化に影響がない。また、複合体組成物の硬化体は、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、接着強度、曲げ強度および圧縮強度に優れる。本発明の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によって得られる複合体組成物は、例えば、高強度コンクリート等、広く建築土木産業における建設資材用としても極めて有用である。また、本発明の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法によって得られる複合体組成物は、ほとんど臭気が無く、非水溶性であるため、水溶成分が染み出すことによる環境への負荷も低いことから、産業上の利用性は極めて高く有望である。

Claims (10)

  1. 機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練することにより水中硬化が可能な複合体組成物を得る方法であって、
    前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、
    前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下であることを特徴とする水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
  2. 機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、水および補強材を混練することにより水中硬化が可能な複合体組成物を得る方法であって、
    前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、
    前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下であることを特徴とする水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
  3. 機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、および予め水を含んだ補強材を混練することにより水中硬化が可能な複合体組成物を得る方法であって、
    前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、
    前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下であることを特徴とする水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
  4. 前記有機アミン系硬化剤と前記非水溶性エポキシ化合物の配合比が、当量比で、0.7:1〜1.3:1であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
  5. 前記補強材が、セメント、石膏、石灰、石粉、炭酸カルシウム、砂、土、破砕石、礫、破砕ガラス、コルクチップ、ゴムチップ、ウッドチップ、木粉、アスファルト、破砕廃材、炭素繊維、樹脂繊維、金属繊維およびガラス繊維からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水中硬化が可能な複合体組成物の製造方法。
  6. 機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物および補強材を混練することにより水中硬化が可能な建設資材を得る方法であって、
    前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、
    前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下であることを特徴とする水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
  7. 機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、水および補強材を混練することにより水中硬化が可能な建設資材を得る方法であって、
    前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、
    前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下であることを特徴とする水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
  8. 機アミン系硬化剤、非水溶性エポキシ化合物、および予め水を含んだ補強材を混練することにより水中硬化が可能な建設資材を得る方法であって、
    前記有機アミン系硬化剤は、10℃〜30℃の水に溶け出す水溶性アミン成分を含み、
    前記水溶性アミン成分の水への溶解量である有機体窒素濃度が4500mg/L以下であることを特徴とする水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
  9. 前記有機アミン系硬化剤と前記非水溶性エポキシ化合物の配合比が、当量比で、0.7:1〜1.3:1であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
  10. 前記補強材が、セメント、石膏、石灰、石粉、炭酸カルシウム、砂、土、破砕石、礫、破砕ガラス、コルクチップ、ゴムチップ、ウッドチップ、木粉、アスファルト、破砕廃材、炭素繊維、樹脂繊維、金属繊維およびガラス繊維からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の水中硬化が可能な建設資材の製造方法。
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