JP6859007B2 - 成膜装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜形成の分野、特に成膜装置に関する。
従来、真空容器内で基板の表面へ薄膜材料を蒸発するとき、基板に堆積された蒸着層にイオンを照射して緻密化を行う蒸着装置(イオン補助蒸着装置)が公知されている。このような蒸着装置において、イオンガンで基板に低エネルギーのガスイオンを照射すると同時に、中和銃で基板に中和電子(電子)を照射することにより、ガスイオンによる基板における電荷のオフセットを中和することができると同時に、ガスイオンの運動エネルギーで緻密な膜を製作する(例えば特許文献1、2)。
特許文献1、2に示す技術において、高屈折率物質と低屈折率物質は複数の蒸発源により交替に蒸発され、積層されることによって、複数層膜からなる反射防止膜を取得することができる。このような技術において、高屈折率物質と低屈折率物質のそれぞれが成膜されるとき、イオンガンから照射されるアルゴンイオン、酸素イオンで、基板に付着された蒸発物質を緻密化させると同時に、中和銃から照射される中和電子で基板などの帯電を防止している。
特開平10−123301号公報 特開2007−248828号公報
しかしながら、上記特許文献1または特許文献2に示す技術で成膜する過程で、真空容器で異常放電が発生しやすく、これらの異常放電により均一な薄膜の形成に影響し、成膜品質を降下させてしまうことが発見された。図1を参照し、基板ホルダにおける電位を測定して(黒色点50が電位測定点)、従来の基板ホルダに正負電位領域が存在することがわかる。さらに研究した結果、従来の基板ホルダに電子源の照射領域に被覆されない領域が存在し、基板ホルダで電子源に照射される領域(色の浅い下部領域)が負に帯電され、照射されない領域(色のより深い上部領域)がイオンで照射されるため正に帯電されることで、基板ホルダに異なる電位を有する領域が形成され異常放電となり、成膜品質に影響してしまうことが発見される。
上記課題を解決するために、以下の成膜装置が提供される。
真空容器と、前記真空容器内に位置する、基板を保持するための基板保持面を有する基板ホルダと、前記真空容器内に位置する、前記基板に薄膜を形成するための成膜手段と、前記真空容器内に位置する、前記基板ホルダへ粒子を放射するための照射手段と、を含み、前記照射手段により前記基板保持面の電位状態が単一電位になる成膜装置。好ましい実施形態として、前記単一電位は負電位、正電位及び零電位の1つを含む。
好ましい実施形態として、前記照射手段は、前記真空容器内に位置する、前記基板へイオンを放射するためのイオン源と、前記真空容器内に位置する、前記基板へ電子を放射するための電子源と、を含む。好ましい実施形態として、前記イオン源による前記基板保持面における照射領域は前記電子源による前記基板保持面における照射領域内に位置する。
好ましい実施形態として、前記電子源は前記基板保持面の全部の領域を照射し、前記イオン源は前記基板保持面の一部の領域を照射する。
好ましい実施形態として、前記真空容器の鉛直方向または前記基板ホルダの回転軸線方向に沿って、前記電子源は前記基板保持面の投影範囲内に位置する。
好ましい実施形態として、前記真空容器に、排気部が設けられており、前記電子源は前記排気部の前記基板ホルダの運動方向に沿った中間位置に近接して設けられている。
好ましい実施形態として、前記成膜手段は2つ以上の電子銃を有する蒸着源を含み、前記電子源は2つの前記電子銃の間に位置する。
好ましい実施形態として、前記成膜手段は2つ以上の電子銃を有する蒸着源を含み、2つの前記電子銃において、2つの前記電子銃の間の連結線の方向に沿って、そのうちの1つの電子銃と前記電子源との距離、もう1つの電子銃と前記電子源との距離は、何れも2つの電子銃の間の距離よりも小さい。
好ましい実施形態として、鉛直方向または前記基板ホルダの回転軸線方向に沿って、前記イオン源は前記基板保持面の投影範囲内に位置する。
好ましい実施形態として、該成膜装置は、前記電子源の放射パラメータを調整する調整手段をさらに含み、前記電子源の放射パラメータを調整することによって、前記電子源から前記基板保持面に放射される電子密度を調整し、前記放射パラメータは前記電子源の位置、放射直径、放射口形状、向き、バイアス電流、個数の少なくとも1つを含む。
好ましい実施形態として、該成膜装置は、電位検出手段をさらに含み、前記電位検出手段は前記基板保持面の電位状態を検出することができ、前記電子源は前記電位状態に基づいて、前記基板保持面に放射される電子密度を調整することができる。
本発明による効果は以下の通りである。
本発明に係る成膜装置において、照射手段により前記基板保持面の電位状態を単一電位にしつつ、電位状態の異なる領域が存在し難くなり、さらに基板ホルダで異常放電を発生することを抑制し、薄膜形成過程の安定性を保証し、成膜品質を向上することができる。
一つの実施形態に記載及び/又は示される特徴について、同一又は類似の態様で、一つ又は複数のほかの実施形態で使用され、ほかの実施形態における特徴と組み合わせ、又はほかの実施形態における特徴を代替することができる。
「含む/含める」という用語は、本文で使用される場合、特徴、部材全体、ステップ或いは部材の存在を指すが、一つ又は複数の他の特徴、部材全体、ステップ或いは部材の存在/付加を除外しない。
基板保持面の電荷の分布図である。 本実施形態に提供される成膜装置の構造概略図である。 図2の成膜過程における基板保持面の電荷の分布図である。 図2の簡素化された平面概略図である。
当業者が本願における技術内容をより良好に理解するために、以下、本願の実施形態における図面を参照して、本願の実施形態における技術内容を説明する。説明する実施形態は必ずしも全ての形態ではなく、一部の形態にすぎない。
なお、素子がほかの素子に「設けられる」と称される場合、ほかの素子に直接に位置してもよく、又は真ん中にほかの素子が存在してもよい。一つの素子がほかの素子に「接続される」と考えられる場合、ほかの素子に直接に接続されてもよく、又は真ん中にほかの素子が同時に存在する可能性もある。本文で使用される用語である「垂直な」、「水平な」、「左」、「右」及び類似する表現は説明のためのものに過ぎず、唯一の実施形態であることを表すものではない。
特に定義のない限り、本文で使用される全ての技術と科学用語は、当業者が一般的に理解する意味と同一である。本文において、本実用新案の明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を説明することを目的とするだけで、本実用新案を制限するためではない。本文で使用される用語である「及び/又は」は、一つ又は複数の関連の列記された項目の任意及び全部の組み合わせを含む。
図2〜図4を参照する。本願の実施形態には成膜装置1が提供される。成膜装置1は、薄膜(薄膜は防汚膜、硬質膜などの薄膜を含んでもよいもの)の形成に用いられ、そのうち、薄膜付きの基板4は、スマートフォンとタブレット型コンピュータなどで用いられるタッチスクリーン、ディスプレイ、光学素子、衛星設備などに適用される。
本実施形態において、成膜装置1は、真空容器2と、真空容器2内に位置する、基板4を保持するための基板ホルダ3と、真空容器2内に位置する、基板4に薄膜を形成するための成膜手段と、真空容器2内に位置する、基板ホルダ3へ粒子を放射するための照射手段と、を含む。
そのうち、真空容器2は公知の成膜装置1であり、通常に使用される、略円筒形状を有するステンレス鋼製の容器であり、接地電位をとる。真空容器2は薄膜の形成に真空チャンバを提供する。真空チャンバは真空容器2の内部に形成される。
真空容器2には、排気口(排気部)が設けられているとともに、この排気口を介して排気機構が接続されている。排気機構は排気口を介して真空チャンバと連通することによって、真空チャンバ内を排気することができ、真空容器2はこれによりその内壁に真空チャンバを形成する。具体的には、排気機構(不図示)は真空ポンプでもよく、真空ポンプを運転させることによって、真空チャンバ内を所定圧力(例えば1×10−4Pa〜3×10−2Pa程度)になるまで排気する。
真空チャンバの上方に基板ホルダ3が設けられている。基板ホルダ3は1つの回転軸のまわりを回動する。具体的には、基板ホルダ3(即ち基板4の保持機構)は垂直軸まわりに回転可能に保持され、ドーム状に形成されたステンレス鋼製の部材でもよく、モータ(移動機構)の出力軸と接続される。基板ホルダ3は垂直軸に沿って真空容器2内部の上側に保持されてもよい。
基板ホルダ3の底面(下面)は基板保持面12である。成膜時に、基板保持面12には2つ以上の基板4が支持されることによって、大量に成膜され、工業製造に適用される。また、本実施形態の基板ホルダ3の中心に開口が設けられており、ここに水晶モニタ10(水晶膜厚計ともいい)が配設されてもよい。水晶モニタ10について、その表面に蒸着物質(成膜材料の蒸発物)が付着することで共振周波数が変更し、この共振周波数の変化に基づいて、膜厚検出部で基板4の表面に形成された物理的な膜厚を検出する。膜厚の検出結果をコントローラ(不図示)に送信してもよい。
真空チャンバの上方で上方から基板ホルダ3を包むように電気ヒータ11(加熱手段)が配設されており、具体的にはフィラメントヒータを用いてもよい。基板ホルダ3の温度について、熱電対などの温度センサで検出され、その結果をコントローラに送信する。コントローラは膜厚検出部からの出力に基づいて後述の蒸着源5のフラップの開閉状態を制御し、基板4に形成された薄膜の膜厚を適宜に制御する。また、コントローラは温度センサからの出力に基づいて電気ヒータ11を制御し、基板4の温度を適宜に管理する。また、コントローラはさらに蒸着源5の運転開始及び運転停止を管理する。
本実施形態において、真空チャンバの下方に成膜手段が配設されている。成膜手段は成膜源でもよい。成膜源の1つの例として、蒸着源5は抵抗加熱形態(抵抗加熱形態は直接加熱形態、間接加熱形態などでもよい)の蒸着源5が採用されてもよい。蒸着源5は、ルツボ5bとフラップ5aを備え、ルツボ5bは上部に成膜材料を載置するための凹溝を備え、フラップ5aはルツボ5bから基板4方向へ成膜材料の全ての蒸発物を放出するのを遮断する位置に開閉可能に設けられる。フラップ5aはコントローラからの指令によって開閉制御される。
また、蒸着源5は、抵抗加熱形態に限られず、電子ビーム加熱形態の蒸着源5でもよい。図2、図4に示す例において、蒸着源5は電子ビーム加熱形態の場合に、その蒸着源5は上記と同様なルツボ5bとフラップ5aを備えるほか、成膜材料に対して電子ビーム(e−)を照射してそれを蒸発させる電子銃5cと電子銃電源(不図示)をさらに備えればよい。電子銃5cは真空容器2内部の下側に配設されてもよい。そのうち、成膜手段は、2つ以上の電子銃5c、5c’を有する蒸着源5を含んでもよい。
本実施形態において、成膜後の基板4に薄膜が塗布(被覆)され、薄膜は、(有機)ケイ素化合物成分を有してもよい。薄膜は後述のケイ素化合物が基板4(基板4は透明なものでもよい)の被成膜面に、下記のような加水分解縮合反応により形成されるものであり、撥水性及び撥油性を有する(例えば、薄膜は防汚膜でもよい。防汚膜は、疎油性の膜、撥油膜、疎水性の膜等を含んでもよい)。
照射手段は、真空容器2内に位置する、基板4にイオンを照射するためのイオン源6を含む。イオン源6の上方に開閉操作可能なシャッタ6aが取り付けられている。シャッタ6aは不図示のコントローラによって適宜に開閉される。イオン源6は基板4に向かってイオン(ion)を放出する装置であり、反応ガス(例えばO)または希ガス(例えばAr)のプラズマにより帯電のイオン(O 、Ar)を誘導し、加速電圧で加速するとともに基板ホルダ3(基板4)へ出射させる。具体的には、イオン源6はイオンガンなどの機器でもよい。イオン源6により出射されるイオンは基板4に付着された蒸着物質を緻密化させ、薄膜の性能を向上させることができる。
具体的には、イオン源6による基板保持面12における照射領域は電子源8による基板保持面12における照射領域内に位置する。そのうち、イオン源6は基板保持面12の一部の領域を照射する。イオン源6は一部の基板ホルダ3の回転軸線からずれて設けられる。図4に示すように、鉛直方向または基板ホルダ3の回転軸線方向に沿って、イオン源6は基板保持面12の投影範囲内に位置する。
本願実施形態において、照射手段は、真空容器2内に位置する、真空容器2内に電子を放射するための電子源8を含む。電子源8は基板4に向かって電子(e)を放射する装置であり、Arなどの希ガスのプラズマにより電子を誘導し、加速電圧で加速して、電子を放出する。電子源8により出射される電子は基板4の表面に付着されたイオンを中和する。
イオン源6と電子源8は真空容器2の底面に配設される。電子源8の電子指向性を改善するために、水平方向(基板ホルダ3の回転軸に対して垂直な方向)において、電子源8はイオン源6よりも基板ホルダ3の回転軸線に近い。
電子源8は回転軸線の一方側に位置する。電子源8の向き(電子の放出方向)と回転軸線との間の角は鋭角である。相応的に、電子源8の向きと回転軸線とは平行及び垂直の関係にない。イオン源6は回転軸線の一方側に位置する。イオン源6の向きと回転軸線との間の角は鋭角である。相応的に、イオン源6の向きと回転軸線とは平行及び垂直の関係にない。本実施形態のイオン源6が基板ホルダ3に向かって作動する場合に、イオンビームは一部のみが基板保持面12の一部の領域に対して照射できる構成(例えば電極の曲率)、配置及び/あるいは向きに基づいて配置する。
本実施形態において、照射手段により基板保持面12の電位状態を単一電位にしつつ、電位状態の異なる領域を少なくし、さらに基板ホルダ3で異常放電を発生することを抑制し、薄膜形成過程の安定性を保証し、成膜品質を向上することができる。そのうち、単一電位は負電位、正電位及び零電位の1つでもい。好ましくは、照射手段により基板保持面12の電位状態を負電位にすることができる。
単一電位状態で、基板保持面12における異なる領域で電位は異なってもよく、例えば、基板保持面12は正電位状態とするとき、異なる領域の正電位値は異なってもよい。基板保持面12は負電位状態とするとき、異なる領域の負電位値は異なってもよい。
本実施形態において、照射手段はイオン源6、電子源8から基板保持面12に照射される放射パラメータ、例えば、イオン源6及び/あるいは電子源8の位置、向き、放射口形状、バイアス電流等を変更することによって、本実施形態では唯一に制限されず、基板保持面12の電位状態が単一電位に保持されれば、異常放電の発生を避けることができる。
好ましい実施形態において、電子源8の位置を好ましくすることにより、電子源8を基板保持面12(基板ホルダ3)の投影範囲内に設けるとともに、真空容器2排気口(排気部)の中間位置に近接して設けることによって、電子源8により放射される電子の指向性を改善し、成膜過程で、基板保持面12の帯電状態を一定にする(負に帯電するのが好ましい)。さらに、電子源8のバイアス電流の最大値を増大させることによって、基板保持面12を負に帯電する状態(負電位状態)にする。
基板保持面12の電位状態を検出しやすいために、成膜装置1は、電位検出手段をさらに含み、電位検出手段は基板保持面12の電位状態を検出できる。電位検出手段は、基板ホルダ3に位置する1つ以上のファラディカップを含んでもよい。ファラディカップで基板保持面12の電位状態を測定し、複数の黒色点は異なる電位測定点である。図3は、図2、図4に示す成膜装置1の基板保持面12の電位状態図を示し、基板保持面12の電位全体の色が全て浅いことが見え(図中、色が浅いほど、電位が低いことを示し)、単一の負電位状態を呈する。
基板保持面12の電位状態を制御しやすく、所望の電位状態を取得するために、電子源8は電位状態に応じて基板保持面12に放射される電子密度を調整することができる。電位検出手段は基板保持面12の異なる領域の電位状態を検出することができ、基板保持面12の異なる領域の電位状態で正負電位が存在するとき、電子源8は放射される電子密度を調整することによって、基板保持面12を単一電位状態にすることができる。
図2に示す実施形態において、基板保持面12(基板ホルダ3)は電子源8の照射領域内に位置する。これにより、基板ホルダ3(基板保持面12)の電位状態を負電位にすることができる。基板ホルダ3全体が電子源8の照射領域内に位置することによって、基板ホルダ3全体の被覆範囲内で存在するイオンは電子に中和されることができるとともに、電子が持続的に供給され、基板ホルダ3全体に負電位状態(即ち、基板ホルダ3全体が単一電位)にして、電位状態が異なる領域が存在し難くなり、さらに基板ホルダ3で異常放電の発生を抑制し、薄膜形成過程の安定性を保証し、成膜品質を向上する。
本実施形態において、電子源8は基板保持面12の全ての領域を照射する。このように、基板ホルダ3全体の被覆範囲内に存在するイオンは電子に中和されることができるとともに、電子が持続的に供給され、基板ホルダ3全体に負電位状態にする。
電子源8が基板保持面12の投影範囲外部に位置するとき、電子源8が回転軸線から遠くずれて、基板保持面12の全部を照射するには難しくなり、同時に、基板保持面12が電子源8からかなり遠く離れた領域に位置すると、被覆されにくく、又は照射される電子密度が小さく、単一電位状態を形成しにくいことが考えられた。
上記を考慮に入れると、電子源8が基板保持面12の全部を照射することによって、単一電位を形成するために、鉛直方向または基板ホルダ3の回転軸線方向に沿って、イオン源8は基板保持面12の投影範囲内に位置する。電子源8と回転軸線との間の距離が基板保持面12の半径よりも小さい。
具体的には、真空容器2には排気部が設けられている。電子源8は排気部の基板ホルダの運動方向に沿った中間位置に近接して設けられている。成膜手段は、2つ以上の電子銃を有する蒸着源5を含む。電子源8は2つの電子銃5c、5c’の間に位置する。
具体的な実施例において、排気部は、真空容器2内に連通する上記排気口を含んでもよい。排気部を設けることによって、真空容器2の排気側を形成し、排気側と対向する一方側が真空容器2のドア側である。真空内部に対する操作及び基板4の出し入れを便利にするために、このドア側は開けられる。排気口は真空容器2の一方側で長孔構造である。電子源8は排気口の中間位置に近接する。電子源8も排気側の中間位置に近接して設けられてもよい。
具体的には、図4に示すように、2つの電子銃5c、5c’において、2つの電子銃5c、5c’の間の連結線の方向(電子銃5c、5c’の位置を結んだ直線の方向)に沿って、そのうちの1つの電子銃と電子源8との距離、もう1つの電子銃と電子源8との距離は、何れも2つの電子銃の間の距離よりも小さい。すなわち、2つの電子銃5c、5c’のうち一方の電子銃5cと電子源8との距離、及び、2つの電子銃5c、5c’のうち他方の電子銃5c’と電子源8との距離は、2つの電子銃5c、5c’の間の距離よりも小さい。電子源8は2つの電子銃よりも排気部に近い。このように電子源8の位置を最適化することによって、電子源8とイオン源6により基板ホルダ3(基板保持面12)に粒子を照射するとき、基板保持面12を単一電位状態にし、異常放電を避けることができる。基板保持面12の電位状態は図3に示す通りでもよい。
電子源8から出射される電子ビームの指向性を最適化し、安定な電位を形成しやすいために、鉛直方向または基板ホルダ3の回転軸線方向に沿って、電子源8は基板保持面12の投影範囲内に位置する。本実施形態の電子源8が基板ホルダ3に向かって電子を放射する場合に、電子ビームは一部のみが基板保持面12の全部の領域に対して照射できる構成(例えば電極の曲率)、配置及び/あるいは向きに基づいて配置する。
本願の実施形態において、照射手段は基板ホルダ3における電位状態を調整することができる。照射手段は照射領域の面積、電子源8及び/あるいはイオン源6の位置などを変更することなどによって、基板ホルダ3における電位状態の変更を実現することができる。
具体的には、照射手段は、基板保持面12における粒子密度を調整可能に配置されることによって、基板ホルダ3における電位状態を調整する。そのうち、電子源8とイオン源6の少なくとも1つが、基板保持面12における粒子の密度を調整可能に配置される。
成膜装置1は、電子源8に接続される位置調整部材を含んでもよく、それにより電子源8の位置を調整することによって、電子源8から基板保持面12に放射される電子の密度を調整可能にすることができる。そのうち、位置調整部材は、電子源8のイオン源6に対する水平位置及び/あるいは高さ位置を調整可能にする。
位置調整部材は、真空容器2の底部に位置する取付孔と、電子源8と取付孔とを接続する接続ボルトと、を含み、電子源8は接続ボルトと取付孔との接続を介して位置が調整可能である。具体的には、取付孔は長孔である。さらに、取付孔の数は複数個である。異なる取付孔は真空容器2内の異なる位置に分布することによって、電子源8は接続ボルトを介して異なる取付孔に接続され、異なる固定位置の調整を実現する。
本願の実施形態において、成膜装置1は、電子源8の向きを調整する向き調整手段を含む。向き調整手段は電子源8の向きを調整することによって、電子源8から基板保持面12に放射される電子の密度を調整可能にする。
図2に示すように、電子源8の底部に、第1の支持構造9(取付ベース)が設けられており、第1の支持構造9は電子源8を真空容器2に取り付けることができる。第1の支持構造9は電子源8の向きを変更することができる。相応的に、イオン源6の底部に、第2の支持構造7(取付ベース)が設けられており、第2の支持構造7はイオン源6を真空容器2に取り付けることができる。第2の支持構造7はイオン源6の向きを変更することができる。
本文で引用されている何れかの数字値は全て下限値から上限値まで1つの単位でアップする下位値と上位値の全ての値を含み、何れかの下位値と何れかの上位値との間に少なくとも2つの単位の間隔があればよい。例を挙げると、もし1つの部材の数または過程変数(例えば温度、圧力、時間等)の値は1から90で、20から80が好ましく、30から70がより好ましくと記載すると、明細書にも、例えば15から85、22から68、43から51、30から32などの値も明確に列挙されていることを説明することを目的とする。1より小さい値について、1つの単位が0.0001、0.001、0.01、0.1であると適宜に考えられる。こられは明確に記載しようとする例示に過ぎず、最低値と最高値との間に列挙されている数値の全ての可能な組合せは類似する方式で明細書に明確に記載されていると考えられる。
特に説明されるほか、全ての範囲は端点及び端点間の全ての数字を含む。範囲とともに使用される「約」又は「近似」は範囲の2つの端点に適合される。従って、「約20から30」は、「約20から約30」をカバーしようとし、少なくとも明記されている端点を含む。
開示された全ての文章及び参考資料(特許出願と出版物を含む)は、種々の目的のために引用によってここに記載されている。組み合わせを説明するための用語である「基本的に…からなる」は、確定した素子、成分、部品又はステップ及び実質的に組み合わせの基本的な新規性要件に影響を及ぼさないほかの素子、成分、部品又はステップを含むと考えられる。用語である「含む」又は「含める」などでここの素子、成分、部品又はステップの組合せを説明することについて、基本的にこれらの素子、成分、部品又はステップからなる実施形態も考えられる。ここで、用語である「でもよい」を使用することによって、「でもよい」に含まれる説明したいかなる属性も選択可能であると説明することを図る。
複数の素子、成分、部品又はステップは単独な集積素子、成分、部品又はステップによって提供されることができる。又は、単独な集積素子、成分、部品又はステップは分離した複数の素子、成分、部品又はステップに分けることができる。素子、成分、部品又はステップを説明するために開示した「ある」又は「一つ」は、ほかの素子、成分、部品又はステップを除外するものではない。

Claims (10)

  1. 真空容器と、
    前記真空容器内に位置する、基板を保持するための基板保持面を有する基板ホルダと、
    前記真空容器内に位置する、前記基板に薄膜を形成するための成膜手段と、
    前記真空容器内に位置する、前記基板へイオンを放射するためのイオン源と、
    前記真空容器内に位置する、前記基板へ電子を放射するための電子源と、
    前記電子源の放射パラメータを調整する調整手段と、を含み、
    前記電子源の放射パラメータを調整することによって、前記電子源から前記基板保持面に放射される電子密度を調整し、
    前記放射パラメータは、前記電子源の位置、放射口形状、向き、バイアス電流、個数の少なくとも1つを含み、
    前記イオン源及び前記電子源により、前記基板保持面の電位状態が単一電位になることを特徴とする、成膜装置。
  2. 前記単一電位は負電位、正電位及び零電位の1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記イオン源による前記基板保持面における照射領域は、前記電子源による前記基板保持面における照射領域内に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 前記電子源は前記基板保持面の全部の領域を照射し、前記イオン源は前記基板保持面の一部の領域を照射することを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  5. 前記真空容器の鉛直方向または前記基板ホルダの回転軸線方向に沿って、前記電子源は前記基板保持面の投影範囲内に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  6. 前記真空容器に、排気部が設けられており、
    前記電子源は前記排気部の前記基板ホルダの運動方向に沿った中間位置に近接して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  7. 前記成膜手段は2つ以上の電子銃を有する蒸着源を含み、
    前記電子源は2つの前記電子銃の間に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  8. 前記成膜手段は2つ以上の電子銃を有する蒸着源を含み、前記2つの電子銃うち一方の電子銃と前記電子源との距離、前記2つの電子銃うち他方の電子銃と前記電子源との距離は、前記2つの電子銃の間の距離よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  9. 鉛直方向または前記基板ホルダの回転軸線方向に沿って、前記イオン源は前記基板保持面の投影範囲内に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  10. 前記成膜装置は、電位検出手段を含み、
    前記電位検出手段は前記基板保持面の電位状態を検出し、前記電子源は前記電位状態に基づいて、前記基板保持面に放射される電子密度を調整可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
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