JP6858098B2 - 軸封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軸封装置に関する。
従来より、バルブやポンプなどの流体機器に装備される軸封装置として、複数のグランドパッキンを軸方向に並べて配置したものが知られている。従来のグランドパッキンは、図10に示すように、バルブなどのハウジング91内に、軸92が例えば軸方向に往復移動可能に配置されており、これらの間に形成された環状空間Aに、複数の(図例では3つの)グランドパッキン93が軸方向に並べて設置され、これらのグランドパッキン93の軸方向両側にアダプタパッキン94がそれぞれ配置されている。これらのグランドパッキン93は、ハウジング91の内周側段部95と、大気側に設けられている筒状の締め付け部材96との間に軸方向から挟まれた状態にある。
そして、締め付け部材96がボルト97によって被密封流体99側(機内側)へ締め付けられると、グランドパッキン93及びアダプタパッキン94は、軸方向に圧縮されることによって径方向に延びるように変形する。この変形によってグランドパッキン93及びアダプタパッキン94の各外周面93a,94a及び各内周面93b,94bが、ハウジング91の内周面及び軸92の外周面にそれぞれ密着する。これにより、ハウジング91内の被密封流体99が大気側へ漏れるのを防ぐことができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−246973号公報
従来の上記軸封装置では、各グランドパッキン93の内周面93bにグリース等の潤滑剤が塗布されている。この潤滑剤によって、軸92が軸方向に往復移動したときの前記内周面93bの摺動抵抗を低減して耐摩耗性を向上させるとともに、グランドパッキン93だけではシールしきれない被密封流体99の漏れを抑制してシール特性を向上させている。
しかし、上記のように各グランドパッキン93の内周面93bに塗布された潤滑剤は、軸92が往復移動することによって、軸方向両端部にそれぞれ配置されたグランドパッキン93の内周面93bから軸方向外側へ流出し易いため、耐摩耗性及びシール特性を維持することができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性及びシール特性を維持することができる軸封装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の軸封装置は、軸方向に並べて配置される複数の環状のグランドパッキンと、前記複数のグランドパッキンの軸方向両側にそれぞれ配置される一対の環状のアダプタパッキンと、を備え、前記複数のグランドパッキン及び前記一対のアダプタパッキンを軸方向に圧縮することで、径方向に対向する内側被シール面と外側被シール面との間をシールする軸封装置であって、前記グランドパッキンの内周面には、前記内側被シール面との間に介在する潤滑剤が入り込む環状溝が形成されている。
この軸封装置によれば、例えば内側被シール面が外側被シール面に対して軸方向に往復移動することで、グランドパッキンの内周面と内側被シール面との間に介在する潤滑剤は、前記内周面に沿って軸方向外側(アダプタパッキン側)に向かって移動しようとするが、その際、前記内周面に形成された環状溝に前記潤滑剤の一部が入り込む。これにより、各アダプタパッキンよりも軸方向外側へ潤滑剤が流出するのを抑制することができる。その結果、グランドパッキンの内周面と内側被シール面との間に潤滑剤を長期間にわたって留めることができるので、内側被シール面の前記往復移動によるグランドパッキンの内周面の摺動抵抗を潤滑剤により低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキンだけではシールしきれない被密封流体の漏れを潤滑剤により抑制してシール特性を維持することができる。
(2)前記環状溝の軸方向全長は、前記グランドパッキンの内周面の軸方向全長の50%以下に設定されているのが好ましい。
この場合、グランドパッキンの内周面に環状溝が形成されても、前記内周面(環状溝を除く)と内側被シール面との間を、シール特性を維持することができる程度に潤滑剤を介在させた状態で接触させることができる。したがって、シール特性を確実に維持することができる。
(3)前記環状溝は、前記グランドパッキンの軸方向一端面に開口するように形成されているのが好ましい。
この場合、グランドパッキンと、その軸方向一端面側に隣接する他のグランドパッキン又はアダプタパッキンとの間に環状溝が形成されるため、この環状溝に入り込んだ潤滑剤によって、被密封流体が、グランドパッキンの内周側から前記軸方向一端面を通過して外周側に漏れるのを抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
(4)前記環状溝は、軸方向に隣り合う前記グランドパッキンの各内周面において、これらのグランドパッキンの互いに対向する軸方向端面にそれぞれ開口するように形成されているのが好ましい。
この場合、軸方向に隣り合うグランドパッキンの各内周面に形成された環状溝同士が互いに軸方向に連通するため、これらの環状溝に入り込む潤滑剤の量を増加させることができる。これにより、各アダプタパッキンよりも軸方向外側へ潤滑剤が流出するのを効果的に抑制することができるので、耐摩耗性をさらに向上させた状態で維持することができる。
また、これらの環状溝は、隣り合うグランドパッキンの互いに対向する端面を跨いで互いに連通するため、これらの環状溝に入り込んだ潤滑剤によって、被密封流体が、隣り合うグランドパッキンの内周側から、前記軸方向端面同士の間を通過して外周側に漏れるのを効果的に抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
本発明によれば、耐摩耗性及びシール特性を維持することができる。
本発明の第1実施形態に係る軸封装置を備えた流体機器の一部を示す断面図である。 第1実施形態の複数のグランドパッキンを示す断面図である。 第1実施形態のグランドパッキンを示す拡大断面図である。 本発明の第2施形態に係る軸封装置における複数のグランドパッキンを示す断面図である。 第2施形態のグランドパッキンを示す拡大断面図である。 本発明の第3施形態に係る軸封装置における複数のグランドパッキンを示す断面図である。 第3施形態のグランドパッキンを示す拡大断面図である。 本発明の第4施形態に係る軸封装置における複数のグランドパッキンを示す断面図である。 第4施形態のグランドパッキンを示す拡大断面図である。 本発明の第5施形態に係る軸封装置における複数のグランドパッキンを示す断面図である。 第5施形態のグランドパッキンを示す拡大断面図である。 本発明の第6施形態に係る軸封装置における複数のグランドパッキンを示す断面図である。 第6施形態のグランドパッキンを示す拡大断面図である。 本発明の第7施形態に係る軸封装置における複数のグランドパッキンを示す断面図である。 第7施形態のグランドパッキンを示す拡大断面図である。 検証試験の試験結果を示す表である。 従来の軸封装置を示す断面図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る軸封装置を備えた流体機器の一部を示す断面図である。この流体機器は、例えばバルブ又はポンプなどであり、ハウジング1と、このハウジング1の内部空間に設けられている軸2と、ハウジング1と軸2との間をシールする軸封装置3とを備えている。軸2は、ハウジング1に対して、軸2の軸線C回りに回転したり、軸方向に往復移動したりするようになっている。なお、本実施形態の流体機器は、軸2の軸線Cが鉛直方向となるように配置されているが、当該軸線Cが水平方向となるように配置されていてもよい。
軸封装置3は、ハウジング1と軸2との間に形成されている環状空間Aにおいて軸方向に並べて配置された複数(ここでは3つ)のグランドパッキン11と、これら複数のグランドパッキン11の軸方向両側にそれぞれ配置された一対のアダプタパッキン12と、環状空間Aの大気側(図1の上側)に設けられた締め付け部材13とを備えている。
グランドパッキン11は、環状の成形パッキンからなる。具体的には、グランドパッキン11は、膨張黒鉛シートを所定幅のテープ状に形成し、その膨張黒鉛のテープを径方向に渦巻き状に巻き重ねた状態で金型により圧縮成形したものである。アダプタパッキン12は、グランドパッキン11と同様に、環状の成形パッキンからなる。
グランドパッキン11及びアダプタパッキン12は、パッキンボックス5内に設置されている。パッキンボックス5は、ハウジング1の大気側の内周面1a及び段差面1bと、軸2の外周面2aとによって構成されており、その内部に環状空間Aが形成されている。
締め付け部材13は、円筒状に形成されており、円板状のフランジ部13aを有している。フランジ部13aには、周方向に複数(図1では1個のみ図示)のボルト6が軸方向に貫通しており、これらの各ボルト6は、ハウジング1の大気側の側面に形成されたねじ孔7に螺合されている。
ボルト6によって締め付け部材13を機内側(図1の下側)へ締め付けると、各グランドパッキン11及び各アダプタパッキン12は、軸方向に圧縮され(潰され)、径方向に延びるように変形する。この変形によって、各グランドパッキン11の外周面11a及び内周面11bは、径方向に対向するハウジング1の内周面1a及び軸2の外周面2aにそれぞれ密着する。同様に、前記変形によって、アダプタパッキン12の外周面12a及び内周面12bは、ハウジング1の内周面1a及び軸2の外周面2aにそれぞれ密着する。
これにより、軸2が回転したり軸方向に往復移動したりしても、ハウジング1の機内側に存在する被密封流体が外部(大気側)へ漏れるのを防ぐことができる。以下、ハウジング1の内周面1aを「外側被シール面1a」ともいう。また、軸2の外周面2aを「内側被シール面2a」ともいう。
図2Aは、本実施形態の複数のグランドパッキン11を示す断面図である。各グランドパッキン11の内周面11bには、グリース(潤滑剤)が塗布されている。これにより、各グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にはグリースが介在している。なお、潤滑剤としては、グリース以外に潤滑油を用いてもよい。
前記グリースにより、軸2が回転したり軸方向に往復移動したりしたときに、前記内周面11bにおける内側被シール面2aに対する摺動抵抗を低減して耐摩耗性を向上させるとともに、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れを抑制してシール特性を向上させている。
各グランドパッキン11の内周面11bには、前記内周面11bに塗布されているグリースが一時的に入り込む環状溝20が形成されている。環状溝20は、前記内周面11bにおいて周方向に連なるように凹設された溝である。これにより、軸2が主に軸方向に往復移動したときに、前記内周面11bに沿って軸方向両側に移動するグリースが環状溝20に入り込むことで、大気側に配置されたアダプタパッキン12よりも軸方向外側(大気側)へグリースが流出するのを抑制することができ、且つ機内側に配置されたアダプタパッキン12よりも軸方向外側(機内側)へグリースが流出するのを抑制することができる。
その結果、グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にグリースを長期間にわたって留めることができるので、軸2の往復移動による前記内周面11bの摺動抵抗をグリースにより低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れをグリースにより抑制してシール特性を維持することができる。
本実施形態の環状溝20は、グランドパッキン11の内周面11bにおいて、大気側の端部に形成された環状の第1溝部21と、機内側の端部に形成された環状の第2溝部22とによって構成されている。第1及び第2溝部21,22は、例えば断面凹状に形成されており、これらの内部には予め余剰のグリースが充填されている。
但し、第1及び第2溝部21,22には、上記のように前記内周面11bに塗布されているグリースが一時的に入り込むため、余剰のグリースが充填された状態で、前記塗布されているグリースが入り込むスペースが確保されている。
また、本実施形態では、複数のグランドパッキン11に形成された第1及び第2溝部21,22のうち、大気側のアダプタパッキン12に隣接するグランドパッキン11に形成された第1溝部21A、及び機内側のアダプタパッキン12に隣接するグランドパッキン11に形成された第2溝部22Aには、余剰のグリースを充填していない。
これにより、機内側から大気側のアダプタパッキン12に移動してきたグリースが前記第1溝部21Aに入り込むことで、そのグリースを回収することができる。同様に、大気側から機内側のアダプタパッキン12に移動してきたグリースが前記第2溝部22Aに入り込むことで、そのグリースを回収することができる。
なお、第1溝部21A及び第2溝部22Aに替えて又はこれらに加えて、他の第1溝部21や他の第2溝部22に余剰のグリースを充填しないようにしてもよい。また、第1溝部21A及び第2溝部22Aに予め余剰のグリースを充填させてもよい。
第1溝部21は、当該第1溝部21が形成されたグランドパッキン11の大気側の端面11cに開口するように形成されている。また、第2溝部22は、当該第2溝部22が形成されたグランドパッキン11の機内側の端面11dに開口するように形成されている。
これにより、各グランドパッキン11の第1溝部21に入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、前記端面11cとこれに対向する上側(大気側)のグランドパッキン11の端面11d(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して、各グランドパッキン11の外周側に漏れるのを抑制することができる。
同様に、各グランドパッキン11の第2溝部22Aに入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、前記端面11dとこれに対向する下側(機内側)のグランドパッキン11の端面11c(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して外周側に漏れるのを抑制することができる。
その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
隣り合うグランドパッキン11,11のうち、大気側に配置されたグランドパッキン11の第2溝部22、及び機内側に配置されたグランドパッキン11の第1溝部21は、これらのグランドパッキン11,11の互いに対向する端面11c,11dにそれぞれ開口するように形成されている。これにより、前記大気側に配置されたグランドパッキン11の第2溝部22、及び前記機内側に配置されたグランドパッキン11の第1溝部21は、これらのグランドパッキン11,11の互いに対向する端面11c,11dを跨いで、互いに軸方向に連通している。
したがって、これらの第2溝部22及び第1溝部21に入り込むグリースの量を増加させることができるので、グリースが隣り合うグランドパッキン11,11よりも軸方向外側(大気側及び機内側)へ移動するのを効果的に抑制することができる。その結果、耐摩耗性をさらに向上させた状態で維持することができる。
特に、本実施形態では、軸方向中央部に配置されたグランドパッキン11の軸方向両端部において、互いに連通した第2溝部22及び第1溝部21が2つ形成される。このため、軸2が往復移動したときに、一方の溝部22,21と、他方の溝部22,21との間で、グリースが行き来することで、軸方向中央部に配置されたグランドパッキン11の内周面11bの周辺にグリースを長期間にわたって留めることができる。これにより、各アダプタパッキン12よりも軸方向外側へグリースが流出するのをさらに効果的に抑制することができる。
また、前記第2溝部22及び第1溝部21は、隣り合うグランドパッキン11,11の互いに対向する端面11c,11dを跨いで互いに連通するため、これらの溝部22,21に入り込んだグリースによって、被密封流体が、隣り合うグランドパッキン11,11の内周側から、前記対向する端面11c,11d同士の間を通過して、これらグランドパッキン11,11の外周側に漏れるのを効果的に抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
図2Bは、本実施形態のグランドパッキン11を示す拡大断面図である。各グランドパッキン11における環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されている。本実施形態では、環状溝20の軸方向全長L1は、第1溝部21の軸方向全長L11と、第2溝部22の軸方向全長L12との合計長さであり、前記軸方向全長L2の50%に設定されている。
これにより、グランドパッキン11の内周面11bに環状溝20が形成されても、前記内周面11b(環状溝20を除く)と内側被シール面2aとの間を、シール特性を維持することができる程度にグリースを介在させた状態で接触させることができる(シール長を確保することができる)。したがって、グリースによるシール特性を確実に維持することができる。
[第2実施形態]
図3Aは、本発明の第2実施形態に係る軸封装置3の複数のグランドパッキン11を示す断面図である。第2実施形態における各グランドパッキン11の内周面11bには、大気側の端部に環状の第1溝部21のみが形成されている。したがって、本実施形態では、各グランドパッキン11の環状溝20は、第1溝部21のみによって構成されている。
図3Bは、第2実施形態のグランドパッキン11を示す拡大断面図である。本実施形態の各グランドパッキン11における環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されている。本実施形態では、環状溝20の軸方向全長L1は、第1溝部21の軸方向全長L11であり、前記軸方向全長L2の25%に設定されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上の構成により、第2実施形態における軸封装置3でも、グリースが第1溝部21に入り込むことで、グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にグリースを長期間にわたって留めることができる。これにより、軸2の往復移動による前記内周面11bの摺動抵抗をグリースにより低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れをグリースにより抑制してシール特性を維持することができる。
また、各グランドパッキン11の第1溝部21に入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、その端面11cとこれに対向する上側(大気側)のグランドパッキン11の端面11d(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して、各グランドパッキン11の外周側に漏れるのを抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
また、環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されているため、前記内周面11bに環状溝20が形成されても、前記内周面11b(環状溝20を除く)と内側被シール面2aとの間を、シール特性を維持することができる程度にグリースを介在させた状態で接触させることができる(シール長を確保することができる)。したがって、シール特性を確実に維持することができる。
[第3実施形態]
図4Aは、本発明の第3実施形態に係る軸封装置3の複数のグランドパッキン11を示す断面図である。第3実施形態における各グランドパッキン11の内周面11bには、機内側の端部に環状の第2溝部22のみが形成されている。したがって、本実施形態では、各グランドパッキン11の環状溝20は、第2溝部22のみによって構成されている。
図4Bは、第3実施形態のグランドパッキン11を示す拡大断面図である。本実施形態の各グランドパッキン11における環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されている。本実施形態では、環状溝20の軸方向全長L1は、第2溝部22の軸方向全長L12であり、前記軸方向全長L2の25%に設定されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上の構成により、第3実施形態における軸封装置3でも、グリースが第2溝部22に入り込むことで、グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にグリースを長期間にわたって留めることができる。これにより、軸2の往復移動による前記内周面11bの摺動抵抗をグリースにより低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れをグリースにより抑制してシール特性を維持することができる。
また、各グランドパッキン11の第2溝部22に入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、その端面11dとこれに対向する下側(機内側)のグランドパッキン11の端面11c(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して、各グランドパッキン11の外周側に漏れるのを抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
また、環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されているため、前記内周面11bに環状溝20が形成されても、前記内周面11b(環状溝20を除く)と内側被シール面2aとの間を、シール特性を維持することができる程度にグリースを介在させた状態で接触させることができる(シール長を確保することができる)。したがって、シール特性を確実に維持することができる。
[第4実施形態]
図5Aは、本発明の第4実施形態に係る軸封装置3の複数のグランドパッキン11を示す断面図である。第4実施形態における各グランドパッキン11の内周面11bには、軸方向中央部に環状の第3溝部23のみが形成されている。したがって、本実施形態では、各グランドパッキン11の環状溝20は、第3溝部23によって構成されている。第3溝部23は、例えば断面凹状に形成されている。
図5Bは、第4実施形態のグランドパッキン11を示す拡大断面図である。本実施形態の各グランドパッキン11における環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されている。本実施形態では、環状溝20の軸方向全長L1は、第3溝部23の軸方向全長L13であり、前記軸方向全長L2の25%に設定されている。
なお、第4実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上の構成により、第4実施形態における軸封装置3でも、グリースが第3溝部23に入り込むことで、グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にグリースを長期間にわたって留めることができる。これにより、軸2の往復移動による前記内周面11bの摺動抵抗をグリースにより低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れをグリースにより抑制してシール特性を維持することができる。
また、環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されているため、前記内周面11bに環状溝20が形成されても、前記内周面11b(環状溝20を除く)と内側被シール面2aとの間を、シール特性を維持することができる程度にグリースを介在させた状態で接触させることができる(シール長を確保することができる)。したがって、シール特性を確実に維持することができる。
[第5実施形態]
図6Aは、本発明の第5実施形態に係る軸封装置3の複数のグランドパッキン11を示す断面図である。第5実施形態における各グランドパッキン11の内周面11bには、大気側の端部に環状の第1溝部21が形成され、且つ軸方向中央部に環状の第3溝部23が形成されている。したがって、本実施形態では、各グランドパッキン11の環状溝20は、第1溝部21と第3溝部23とによって構成されている。
図6Bは、第5実施形態のグランドパッキン11を示す拡大断面図である。本実施形態の各グランドパッキン11における環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されている。本実施形態では、環状溝20の軸方向全長L1は、第1溝部21の軸方向全長L11と、第3溝部23の軸方向全長L13との合計長さであり、前記軸方向全長L2の50%に設定されている。
なお、第5実施形態のその他の構成は、第1実施形態及び第4実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上の構成により、第5実施形態における軸封装置3でも、グリースが第1及び第3溝部21,23にそれぞれ入り込むことで、グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にグリースを長期間にわたって留めることができる。これにより、軸2の往復移動による前記内周面11bの摺動抵抗をグリースにより低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れをグリースにより抑制してシール特性を維持することができる。
また、各グランドパッキン11の第1溝部21に入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、その端面11cとこれに対向する上側(大気側)のグランドパッキン11の端面11d(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して、各グランドパッキン11の外周側に漏れるのを抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
また、環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されているため、前記内周面11bに環状溝20が形成されても、前記内周面11b(環状溝20を除く)と内側被シール面2aとの間を、シール特性を維持することができる程度にグリースを介在させた状態で接触させることができる(シール長を確保することができる)。したがって、シール特性を確実に維持することができる。
[第6実施形態]
図7Aは、本発明の第6実施形態に係る軸封装置3の複数のグランドパッキン11を示す断面図である。第6実施形態における各グランドパッキン11の内周面11bには、機内側の端部に環状の第2溝部22が形成され、且つ軸方向中央部に環状の第3溝部23が形成されている。したがって、本実施形態では、各グランドパッキン11の環状溝20は、第2溝部22と第3溝部23とによって構成されている。
図7Bは、第6実施形態のグランドパッキン11を示す拡大断面図である。本実施形態の各グランドパッキン11における環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されている。本実施形態では、環状溝20の軸方向全長L1は、第2溝部22の軸方向全長L12と、第3溝部23の軸方向全長L13との合計長さであり、前記軸方向全長L2の50%に設定されている。
なお、第6実施形態のその他の構成は、第1実施形態及び第4実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上の構成により、第6実施形態における軸封装置3でも、グリースが第2及び第3溝部22,23にそれぞれ入り込むことで、グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にグリースを長期間にわたって留めることができる。これにより、軸2の往復移動による前記内周面11bの摺動抵抗をグリースにより低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れをグリースにより抑制してシール特性を維持することができる。
また、各グランドパッキン11の第2溝部22に入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、その端面11dとこれに対向する下側(機内側)のグランドパッキン11の端面11c(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して、各グランドパッキン11の外周側に漏れるのを抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
また、環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されているため、前記内周面11bに環状溝20が形成されても、前記内周面11b(環状溝20を除く)と内側被シール面2aとの間を、シール特性を維持することができる程度にグリースを介在させた状態で接触させることができる(シール長を確保することができる)。したがって、シール特性を確実に維持することができる。
[第7実施形態]
図8Aは、本発明の第7実施形態に係る軸封装置3の複数のグランドパッキン11を示す断面図である。第7実施形態における各グランドパッキン11の内周面11bには、大気側の端部に環状の第1溝部21が形成され、且つ機内側の端部に環状の第2溝部22が形成されている。さらに、前記内周面11bには、軸方向中央部に環状の第3溝部23が形成されている。したがって、本実施形態では、各グランドパッキン11の環状溝20は、第1溝部21、第2溝部22、及び第3溝部23によって構成されている。
図8Bは、第7実施形態のグランドパッキン11を示す拡大断面図である。本実施形態の各グランドパッキン11における環状溝20の軸方向全長L1は、当該グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%を超えるように設定されている。本実施形態では、環状溝20の軸方向全長L1は、第1溝部21の軸方向全長L11と、第2溝部22の軸方向全長L12と、第3溝部23の軸方向全長L13との合計長さであり、前記軸方向全長L2の75%に設定されている。
なお、第7実施形態のその他の構成は、第1実施形態及び第4実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上の構成により、第7実施形態における軸封装置3でも、グリースが第1〜第3溝部21〜23にそれぞれ入り込むことで、グランドパッキン11の内周面11bと内側被シール面2aとの間にグリースを長期間にわたって留めることができる。これにより、軸2の往復移動による前記内周面11bの摺動抵抗をグリースにより低減して耐摩耗性を維持することができる。また、グランドパッキン11だけではシールしきれない被密封流体の漏れをグリースにより抑制してシール特性を維持することができる。
また、各グランドパッキン11の第1溝部21に入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、その端面11cとこれに対向する上側(大気側)のグランドパッキン11の端面11d(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して、各グランドパッキン11の外周側に漏れるのを抑制することができる。
同様に、各グランドパッキン11の第2溝部22に入り込んだグリースによって、機内側の被密封流体が、各グランドパッキン11の内周側から、その端面11dとこれに対向する下側(機内側)のグランドパッキン11の端面11c(又はアダプタパッキン12の端面)との間を通過して、各グランドパッキン11の外周側に漏れるのを抑制することができる。
その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
また、隣り合うグランドパッキン11,11のうち、大気側に配置されたグランドパッキン11の第2溝部22、及び機内側に配置されたグランドパッキン11の第1溝部21は、互いに軸方向に連通している。このため、これらの第2溝部22及び第1溝部21に入り込むグリースの量を増加させることができるので、グリースが隣り合うグランドパッキン11,11よりも軸方向外側(大気側及び機内側)へ移動するのを効果的に抑制することができる。その結果、耐摩耗性をさらに向上させた状態で維持することができる。
また、前記第2溝部22及び第1溝部21は、隣り合うグランドパッキン11,11の互いに対向する端面11c,11dを跨いで互いに連通するため、これらの溝部22,21に入り込んだグリースによって、被密封流体が、隣り合うグランドパッキン11,11の内周側から、前記対向する端面11c,11d同士の間を通過して、これらグランドパッキン11,11の外周側に漏れるのを効果的に抑制することができる。その結果、シール特性をさらに向上させた状態で維持することができる。
[評価試験]
次に、上記各実施形態の軸封装置により得られる効果を検証するために、本発明者らが行った検証試験について説明する。
この検証試験では、上記第1〜第7実施形態、及び図10に示す従来の軸封装置(グランドパッキンの内周面に環状溝が形成されていないもの)である比較例について、それぞれ締め付け部材による締付荷重を40MPaとし、軸を常温で1500回往復移動させてグランドパッキンの内周面を摺動させる摺動試験を行った後、シール特性及び耐摩耗性を検証した。
シール特性の検証では、漏洩試験(流体圧4.1MPa負荷時)を行い、被密封流体の漏洩濃度を測定した。この漏洩試験での許容漏洩濃度は100ppm以下である。
耐摩耗性の検証では、検証対象としたグランドパッキンの内周面の摩耗量を測定した。この測定での許容摩耗量は0.2mm以下である。
図9は、上記検証試験の試験結果を示す表である。図9に示すように、第1〜第7実施形態は、比較例と比較すると、いずれもシール特性および耐摩耗性が向上している。したがって、グランドパッキンの内周面に環状溝を形成することで、シール特性及び耐摩耗性を向上させた状態で維持できるのが分かる。
第1〜第6実施形態(図2B〜図7B参照)のシール特性と、第7実施形態(図8B参照)のシール特性とを比較すると、第1〜第6実施形態は、いずれも許容漏洩濃度が100ppm以下となっており、第7実施形態よりもシール特性がさらに向上している。第1〜第6実施形態において第7実施形態と相違する点は、環状溝20の軸方向全長L1が、グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%以下に設定されている点であることから、この相違点がシール特性の差として試験結果に表れていると考えられる。したがって、前記軸方向全長L1を前記軸方向全長L2の50%以下に設定することで、シール特性を確実に維持できるのが分かる。
一方、第1〜第6実施形態の耐摩耗性と第7実施形態の耐摩耗性とを比較すると、第7実施形態が、最も少ない摩耗量(0.1mm)となっており、第1〜第6実施形態よりも耐摩耗性がさらに向上している。第7実施形態において第1〜第6実施形態と相違する点は、環状溝20の軸方向全長L1が、グランドパッキン11の内周面11bの軸方向全長L2の50%を超えて設定されている点であることから、この相違点が耐摩耗性の差として試験結果に表れていると考えられる。したがって、前記軸方向全長L1を前記軸方向全長L2の50%を超えた値に設定することで、耐摩耗性を確実に維持できるのが分かる。
第1〜第6実施形態のうち、第4実施形態(図5A参照)のシール特性と他の実施形態のシール特性とを比較すると、第4実施形態よりも他の実施形態のほうが、シール特性がさらに向上している。前記他の実施形態において第4実施形態と相違する点は、環状溝20がグランドパッキン11の端面11c(11d)に開口して形成されている点であることから、この相違点がシール特性の差として試験結果に表れていると考えられる。したがって、環状溝20がグランドパッキン11の端面11c(11d)に開口して形成されることで、シール特性をさらに向上させた状態で維持できるのが分かる。
前記他の実施形態(第1〜第3,第5及び第6実施形態)を互いに比較すると、第1実施形態(図2A参照)のシール特性及び耐摩耗性が最も向上している。第1実施形態において、第2,第3,第5及び第6実施形態と相違する点は、軸方向に隣り合うグランドパッキン11,11の各内周面11b,11bに形成された環状溝20同士が、これらのグランドパッキン11,11の互いに対向する端面11c,11dを跨いで、互いに軸方向に連通している点であることから、この相違点がシール特性の差および耐摩耗性の差として試験結果に表れていると考えられる。
したがって、軸方向に隣り合うグランドパッキン11,11の各内周面11b,11bに形成された環状溝20同士を互いに軸方向に連通させることで、耐摩耗性をさらに向上させた状態で維持できるのが分かる。
また、これらの環状溝20が、隣り合うグランドパッキン11,11の互いに対向する端面11c,11dを跨いで互いに連通することで、シール特性をさらに向上させた状態で維持できるのが分かる。
[その他]
上記各実施形態において、複数のグランドパッキン11には、全て同じ位置に環状溝20が形成されているが、互いに異なる位置に環状溝20が形成されていてもよい。また、上記各実施形態では、グランドパッキン11の内周面11bに環状溝20を形成しているが、これに加えてグランドパッキン11の外周面11aにも環状溝(外周面11aにおいて周方向に連なるように凹設された溝)を形成してもよい。また、上記各実施形態では、環状溝20を全て断面形状が略矩形状の角溝としているが、全部又は一部の環状溝20について、断面形状が略半円形状の丸溝、断面形状が略三角形状のV溝、又は断面形状が略台形状のあり溝としてもよい。
なお、本発明が適用されるグランドパッキン11は、膨張黒鉛のテープを径方向に渦巻き状に巻き重ねて成形したパッキンに限定されないが、本発明を当該パッキンに適用することは特に有用である。その理由は、当該パッキンの内周面には燐片状の膨張黒鉛が露出しているため、内周面が軸2と摺動すると、内周面から剥がれ落ちた粉状の膨張黒鉛が軸2に付着してシール性能の低下を招くおそれがあるところ、環状溝20によってグリースが保持されやすくなることで膨張黒鉛が剥がれ落ちるのを抑制することができ(耐摩耗性を維持することができ)、シール性能の低下を抑制することができるためである。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a 内周面(外側被シール面)
2a 外周面(内側被シール面)
3 軸封装置
11 グランドパッキン
11b 内周面
11c,11d 端面
12 アダプタパッキン
20 環状溝
L1 環状溝の軸方向全長
L2 グランドパッキンの内周面の軸方向全長

Claims (3)

  1. 軸方向に並べて配置される複数の環状のグランドパッキンと、前記複数のグランドパッキンの軸方向両側にそれぞれ配置される一対の環状のアダプタパッキンと、を備え、前記複数のグランドパッキン及び前記一対のアダプタパッキンを軸方向に圧縮することで、側被シール面と、当該外側被シール面に対して径方向内側に対向しかつ軸方向に往復移動する内側被シール面との間をシールする軸封装置であって、
    前記複数のグランドパッキン及び前記一対のアダプタパッキンが軸方向に圧縮された状態で、前記グランドパッキンの内周面には、前記内側被シール面との間に介在する潤滑剤が入り込む環状溝が形成されており、
    前記環状溝の軸方向全長は、前記グランドパッキンの内周面の軸方向全長の25%以上かつ50%以下に設定されている、軸封装置。
  2. 前記環状溝は、前記グランドパッキンの軸方向一端面に開口するように形成されている、請求項1に記載の軸封装置。
  3. 前記環状溝は、軸方向に隣り合う前記グランドパッキンの各内周面において、これらのグランドパッキンの互いに対向する軸方向端面にそれぞれ開口するように形成されている、請求項1又は2に記載の軸封装置
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