JP6857974B2 - レーダ装置およびレーダ装置の制御方法 - Google Patents

レーダ装置およびレーダ装置の制御方法 Download PDF

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本発明は、レーダ装置およびレーダ装置の制御方法に関する。
従来から、自車両に搭載されたレーダ装置は、物標からの反射波を受信し、その反射波のピーク信号に基づき、物標の位置等のパラメータを有する物標データを導出する。そして自車両に設けられた車両制御装置は、レーダ装置が取得した物標データに基づいて車両の挙動を制御し、車両のユーザに対して安全で快適な走行を提供する。
特開2002−012053号公報 特開2002−303668号公報
ところで、レーダ装置は、物標データを導出する場合、例えばFM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)を用いて周波数が上昇するアップ区間のピーク信号と、周波数が下降するダウン区間のピーク信号とのペアリングを実行し、物標との距離、自車両に対する物標の相対速度、自車両に対する物標の角度を算出する。
しかし、レーダ装置は、例えば先行車の周囲に路側物等が存在すると、自車両に対する先行車の角度を正しく算出できない場合がある。レーダ装置は、先行車の角度を正しく算出できない場合は、自車両に対する先行車の横方向の位置(横位置)を正しく導出できない。このため、レーダ装置は、車両制御装置に対して先行車の誤った横位置を通知してしまうことから、車両制御装置による車両制御時に、先行車が存在するにも関わらず加速したり、先行車が存在しないにも関わらず減速したりする等の不都合が発生する場合がある。
本願の実施形態の一例は、例えば、自車両に対する先行車の横位置の導出精度を向上させるレーダ装置およびレーダ装置の制御方法を提供することを目的とする。
本願の実施形態の一例は、例えば、レーダ装置は、導出した物標データのうち、自車線において自車両に先行する先行車両に係る物標データと同一周波数である他の物標データが、レーダ送信波がある物標に反射後、自車線の側方に位置する静止物に二次反射した二次反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定する。そして、他の物標データが二次反射波に基づく物標データであると判定された場合に、導出した物標データの前回値および今回値をフィルタリングする際に前回値を今回値に反映させる割合を表すフィルタ係数に第1のフィルタ係数を設定する。一方、他の物標データが二次反射波に基づく物標データではないと判定された場合に、フィルタ係数に第1のフィルタ係数より小さい第2のフィルタ係数を設定する。そして、レーダ装置は、設定したフィルタ係数を用いて前回値および今回値をフィルタリングする。また、判定部はさらに、先行車両が自車線から離脱する可能性があると判定され、かつ、静止物ピークの影響がないか、壁反射ピークの影響がないか、または、角度分解能の影響がないかを判定する3つの判定基準により前記先行車両に係る物標データが正しく推定されていると判定される場合に、設定部に対し、フィルタ係数に第2のフィルタ係数を設定させる。
本願の実施形態の一例によれば、例えば、自車両に対する先行車の横位置の導出精度を向上できる。
図1は、実施形態に係る車両制御システムの構成を示す図である。 図2は、実施形態に係るレーダ装置の構成を示す図である。 図3は、送信波と反射波との関係を示す図である。 図4は、周波数スペクトラムの例を示す図である。 図5は、実施形態に係る方位演算処理により推定された角度を、角度スペクトラムとして概念的に示す図である。 図6は、実施形態に係る物標データ取得処理の流れを示す図である。 図7は、実施形態に係るフィルタ処理の流れを示す図である。 図8Aは、静止物ピークの影響を示す図である。 図8Bは、壁反射ピークの影響を示す図である。 図8Cは、角度分解の影響を示す図である。 図9は、従来技術と比較した実施形態の効果を説明する図である。 図10は、従来技術と比較した実施形態の効果を説明する図である。
以下に添付図面を参照して本願の実施形態に係るレーダ装置およびレーダ装置の制御方法について説明する。なお、以下に示す実施形態は、一例を示すに過ぎず、本願を限定するものではない。また、以下に示す実施形態は、開示の技術に係る構成および処理について主に示し、その他の構成および処理の説明を省略する。そして、実施形態および変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせてもよい。また、以下の説明において、同一の構成および処理には同一の符号を付与し、既出の構成および処理の説明は省略する。
<第1の実施の形態>
<1.システムブロック図>
図1は、実施形態に係る車両制御システムの構成を示す図である。車両制御システム10は、例えば自動車などの車両に設けられている。以下、車両制御システム10が設けられる車両を「自車両」という。また、自車両の進行方向を「前方」、進行方向と逆方向を「後方」という。図に示すように、車両制御システム10は、レーダ装置1と、車両制御装置2とを備えている。
実施形態のレーダ装置1は、周波数変調した連続波であるFM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)を用いて、自車両の周辺に存在する移動物や静止物の物標に係る物標データを導出する。ここで移動物とはある速度で移動し、自車両の速度とは異なる相対速度を有する物標である。また静止物とは、自車両の速度と略同一の相対速度を有する物標であり、停止車両、路側壁、ガードレール、縁石等を含む。
またレーダ装置1は、物標から反射した反射波がレーダ装置1の受信アンテナに受信されるまでの距離(以下、「縦距離」という。)(m)、自車両に対する物標の相対速度(km/h)、自車両の左右方向(車幅方向)における物標の距離(以下、「横位置」という。)(m)などのパラメータを有する物標データを導出し、導出した物標データを車両制御装置2に出力する。
なお横位置は、自車両の中心位置を0(ゼロ)とし、自車両の右側では正の値、自車両の左側では負の値で表現される。車両制御装置2は自車両のブレーキおよびスロットル等に接続され、レーダ装置1から出力された物標データに基づき自車両の挙動を制御する。例えば車両制御装置2は、先行車との所定の車間距離を保持しつつ、先行車を追従する制御を行う。先行車は、例えば自車線内の物標のうち最も縦距離が小さい移動物である。これにより本実施の形態の車両制御システム10は、例えばACC(Adaptive Cruise Control)システムとして機能する。
<2.レーダ装置ブロック図>
図2は、実施形態に係るレーダ装置の構成を示す図である。レーダ装置1は、例えば車両のフロントバンパー内に設けられ、車両外部に送信波を出力し物標からの反射波を受信する。またレーダ装置1は、送信部4と、受信部5と、信号処理装置6とを主に備える。
送信部4は信号生成部41と、発振器42とを備えている。信号生成部41は三角波状に電圧が変化する変調信号を生成し、発振器42に供給する。発振器42は、信号生成部41で生成された変調信号に基づいて連続波の信号を周波数変調し、時間の経過に従って周波数が変化する送信信号を生成し、送信アンテナ40に出力する。
送信アンテナ40は、発振器42からの送信信号に基づいて、送信波TWを自車両の外部に出力する。送信アンテナ40が出力する送信波TWは、所定の周期で周波数が上下するFM−CWとなる。送信アンテナ40から自車両の前方に送信された送信波TWは、他の車両などの物標で反射されて反射波RWとなる。
受信部5は、アレーアンテナを形成する複数の受信アンテナ51と、その複数の受信アンテナ51に接続された複数の個別受信部52とを備えている。本実施の形態では受信部5は、例えば4つの受信アンテナ51と、4つの個別受信部52とを備えている。4つの個別受信部52は、4つの受信アンテナ51にそれぞれ対応している。各受信アンテナ51は物標からの反射波RWを受信し、各個別受信部52は対応する受信アンテナ51で得られた受信信号を処理する。
なお、送信アンテナ40および受信アンテナ51の数は、仕様に応じて適宜設計変更可能である。
各個別受信部52は、ミキサ53と、A/D(Analog/Digital)変換器54とを備えている。受信アンテナ51で受信された反射波RWから得られた受信信号は、ローノイズアンプ(図示省略)で増幅された後にミキサ53に送られる。ミキサ53には送信部4の発振器42からの送信信号が入力され、ミキサ53において送信信号と受信信号とがそれぞれミキシングされる。これにより送信信号の周波数と、受信信号の周波数との差となるビート周波数を示すビート信号が生成される。ミキサ53で生成されたビート信号は、A/D変換器54でデジタルの信号に変換された後に信号処理装置6に出力される。
信号処理装置6は、CPUおよびメモリ63などを含むマイクロコンピュータを備えている。信号処理装置6は、演算の対象とする各種のデータを、記憶装置であるメモリ63に記憶する。信号処理装置6は、マイクロコンピュータでソフトウェア的に実現される機能として、送信制御部61、フーリエ変換部62、および、データ処理部7を備えている。送信制御部61は、送信部4の信号生成部41を制御する。
フーリエ変換部62は、複数の個別受信部52のそれぞれから出力されるビート信号を対象に、高速フーリエ変換(FFT)を実行する。これによりフーリエ変換部62は、複数の受信アンテナ51の各受信信号に係るビート信号を、周波数領域のデータである周波数スペクトラムに変換する。フーリエ変換部62で得られた周波数スペクトラムは、データ処理部7に対して出力される。
データ処理部7は、複数の受信アンテナ51それぞれの周波数スペクトラムに基づいて、自車両の周辺(例えば、前方)に存在する物標に係る物標データを導出する。データ処理部7は、導出した物標データを車両制御装置2に出力する。
またデータ処理部7は、主な機能として物標データ導出部71、物標データ処理部72、および、物標データ出力部73を備えている。物標データ導出部71は、フーリエ変換部62で得られた周波数スペクトラムに基づいて物標に係る物標データを導出する。物標データ処理部72は、導出された物標データを対象にして連続性判定処理、および、フィルタ処理などの各種の処理を行う。
具体的には、物標データ処理部72は、後述する物標データのフィルタ処理において、先行車の角度が正しく推定できていない状況を判定し、フィルタ処理を行うフィルタ値を適切な値に可変制御する。先行車の角度を正しく推定できないのは、先行車の周りに路側物が存在することで先行車の信号と同一bin、即ちほぼ同一の縦距離に、路側物や壁反射信号等の他信号が存在するためである。物標データ処理部72は、他信号の存在の有無を、3つの判定基準を用いて判定し、フィルタ値を決定する。
そして、物標データ処理部72は、前述の3つの判定基準のいずれかが充足される場合には、先行車の角度が正しく推定できていないと判断できるので、フィルタ値を相対的に大きな値とする。これにより、例えば、先行車の横位置ずれを防ぎ、ACCシステムの誤加速を防止する。また、物標データ処理部72は、3つの判定基準の何れも満たさない場合は、角度を正しく推定できていると判断できるので、フィルタ値を相対的に小さな値とする。これにより、例えば、先行車の右折時や左折時の「居残り」を防ぎ、ACCシステムの誤減速を防止する。
なお、「居残り」とは、自車両が走行する自車線を先行する先行車が他車線を走行する状況へ移行した以後も、レーダ装置1がこの先行車が自車線を走行しているとして依然として検出することをいう。
物標データ出力部73は、物標データ処理部72により処理された物標データを車両制御装置2に出力する。
なおデータ処理部7には、自車両に設けられた車速センサ81、および、ステアリングセンサ82などの各種センサからの情報が、車両制御装置2を介して入力される。データ処理部7は、車速センサ81から車両制御装置2に入力される自車両の速度、および、ステアリングセンサ82から車両制御装置2に入力される自車両の舵角などを処理に用いることができる。
<3.物標データのパラメータ導出>
次に、レーダ装置1が物標データのパラメータ(縦距離、横位置、および、相対速度)を導出する手法(原理)を説明する。図3は、送信波と反射波との関係を示す図である。説明を簡単にするため、図3に示す反射波RWは理想的な一つの物標のみからの反射波としている。図3においては送信波TWを実線で示し、反射波RWを破線で示す。また図3の上部において、縦軸は周波数[GHz]横軸は時間[msec]を示している。
図3に示すように、送信波TWは、所定の周波数を中心として所定の周期で周波数が上下する連続波となっている。送信波TWの周波数は、時間に対して線形的に変化する。以下では、送信波TWの周波数が上昇する区間を「アップ区間」といい、下降する区間を「ダウン区間」という。また送信波TWの中心周波数をfo、送信波TWの周波数の変位幅をΔF、送信波TWの周波数が上下する一周期の逆数をfmとする。
なお、「アップ区間」を「UP」と略記し、「アップ区間のピーク」を「UPピーク」と略記する場合がある。また、「ダウン区間」を「DN」と略記し、「ダウン区間のピーク」を「DNピーク」と略記する場合がある。
反射波RWは、送信波TWが物標で反射されたものであるため、送信波TWと同様に、所定の周波数を中心として所定の周期で周波数が上下する連続波となる。ただし反射波RWには、送信波TWに対して時間Tの時間遅延が生じる。
また、反射波RWには、自車両に対する物標の相対速度Vに応じたドップラー効果により、送信波TWに対して周波数fdの周波数偏移が生じる。
このように、反射波RWには、送信波TWに対して、縦距離に応じた時間遅延とともに相対速度に応じた周波数偏移が生じる。このため図3の下部に示すように、ミキサ53で生成されるビート信号のビート周波数(送信波TWの周波数と反射波RWの周波数との差の周波数)は、アップ区間とダウン区間とで異なる値となる。以下、アップ区間のビート周波数をfup、ダウン区間のビート周波数をfdnとする。なお、図3の下部において、縦軸は周波数[kHz]、横軸は時間[msec]を示している。
詳細な算出式は省略するが、物標の相対速度が0(ゼロ)の場合(ドップラー効果による周波数偏移がない場合)のビート周波数をfrとすると、周波数frは、上述した遅延する時間Tに応じた値となる。このため、物標の縦距離Rは、周波数frを用いて求めることができる。また、ドップラー効果により偏移する周波数fdも、上述した遅延する時間Tに応じた値となる。物標の相対速度Vは、周波数fdを用いて求めることができる。これらの算出は、周知の技術を用いることができる。
以上の説明では、理想的な一つの物標の縦距離および相対速度を求めたが、実際には、レーダ装置1は、自車両の前方に存在する複数の物標からの反射波RWを同時に受信する。このためフーリエ変換部62が、受信信号から得たビート信号をFFT処理した周波数スペクトラムには、それら複数の物標それぞれに対応する物標情報が含まれている。
<4.周波数スペクトラム>
図4は、周波数スペクトラムの例を示す図である。図4の上部はアップ区間における周波数スペクトラムを示し、図4の下部はダウン区間における周波数スペクトラムを示している。図中において、縦軸は信号のパワー[dB]、横軸は周波数[kHz]を示している。
図4の上部に示すアップ区間の周波数スペクトラムにおいては、3つの周波数fup1、fup2、fup3の位置にそれぞれピークPuが表れている。また、図4の下部に示すダウン区間の周波数スペクトラムにおいては、3つの周波数fdn1、fdn2、fdn3の位置にそれぞれピークPdが表れている。なお、以下では周波数を別の単位のbin(ビン)と呼ぶことがある。1binは約467Hzに相当する。
相対速度を考慮しなければ、このように周波数スペクトラムにおいてピークが表れる位置の周波数は、物標の縦距離に対応する。1binは、縦距離約0.36mに相当する。そして例えば、アップ区間の周波数スペクトラムに注目すると、ピークPuが表れる3つの周波数fup1、fup2、fup3に対応する縦距離の位置それぞれに、物標が存在していることになる。
このため、物標データ導出部71(図2参照。)は、アップ区間およびダウン区間の双方の周波数スペクトラムに関して、所定の閾値を超えるパワーを有するピークPu、Pdが表れる周波数を抽出する。以下、このように抽出される周波数を「ピーク周波数」という。
図4に示すようなアップ区間およびダウン区間の双方の周波数スペクトラムは、一つの受信アンテナ51の受信信号から得られる。したがって、フーリエ変換部62は、4つの受信アンテナ51の受信信号のそれぞれから、図4と同様のアップ区間およびダウン区間の双方の周波数スペクトラムを導出する。
4つの受信アンテナ51は同一の物標からの反射波RWを受信しているため、4つの受信アンテナ51の周波数スペクトラムの相互間において、抽出されるピーク周波数は同一となる。ただし、4つの受信アンテナ51の位置は互いに異なるため、受信アンテナ51ごとに反射波RWの位相は異なる。このため、同一binとなる受信信号の位相情報は、受信アンテナ51ごとに異なっている。
また、同一binの異なる角度に複数の物標が存在する場合は、周波数スペクトラムにおける一つのピーク周波数の信号に、それら複数の物標についての情報が含まれる。このため、物標データ導出部71は、方位演算処理により、一つのピーク周波数の信号から、同一binに存在する複数の物標についての情報を分離し、それら複数の物標それぞれの角度を推定する。同一binに存在する物標は、それぞれの縦距離が略同一となる物標で
ある。
物標データ導出部71は、4つの受信アンテナ51の全ての周波数スペクトラムにおいて同一binの受信信号に注目し、それら受信信号の位相情報に基づいて物標の角度を推定する。
このような物標の角度を推定する手法としては、ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)、MUSIC(Multiple Signal Classification)、および、PRISM(Panchromatic Remotesensing Instrument for Stereo Mapping)などの周知の角度推定方式を用いることができる。これにより、物標データ導出部71は、一つのピーク周波数の信号から、複数の角度、および、それら複数の角度それぞれの信号パワーを導出する。
<5.角度スペクトラム>
図5は、実施形態に係る方位演算処理により推定された角度を、角度スペクトラムとして概念的に示す図である。図5において、縦軸は信号のパワー[dB]、横軸は角度[deg]を示している。角度スペクトラムにおいて、方位演算処理により推定された角度はピークPaとして表れる。以下、方位演算処理により推定された角度を「ピーク角度」という。このように一つのピーク周波数の信号から同時に導出された複数のピーク角度は、同一binに存在する複数の物標の角度を示す。
物標データ導出部71は、このようなピーク角度の導出を、アップ区間およびダウン区間の双方の周波数スペクトラムにおける全てのピーク周波数に関して実行する。
このような処理により、物標データ導出部71は、自車両の前方に存在する複数の物標それぞれに対応するピークデータを導出する。ピークデータは、上述したピーク周波数、ピーク角度、および、ピーク角度の信号パワー(以下、「信号パワー」という。)等のパラメータを有している。データ処理部7は、アップ区間およびダウン区間の双方で、このピークデータを導出する。
物標データ導出部71は、さらに、このように導出したアップ区間のピークデータとダウン区間のピークデータとをペアリング処理により対応付ける。物標データ導出部71は、例えば、それぞれの区間のピーク角度と信号パワーとを用いて、マハラノビス距離MDを算出する。マハラノビス距離MDの算出は、周知の技術を用いることができる。
物標データ導出部71は、マハラノビス距離MDが最小値となる、即ちペアリングするに当たり最も信頼性の高いアップ区間およびダウン区間の2つのピークデータを対応付ける。このように物標データ導出部71は、同一の物標に関するピークデータ同士を対応付ける。これにより、物標データ導出部71は、自車両の前方に存在する複数の物標それぞれに係る物標データを導出する。この物標データは、2つのピークデータを対応付けて得られるため「ペアデータ」とも呼ばれる。
物標データ導出部71は、物標データ(ペアデータ)の元となったアップ区間、および、ダウン区間の2つのピークデータのパラメータを用いることで、当該物標データのパラメータ(縦距離、横位置、および、相対速度)を導出できる。
物標データ導出部71は、アップ区間のピーク周波数を上述した周波数fupとして用い、ダウン区間のピーク周波数を上述した周波数fdnとして用いる。そして、物標データ導出部71は、上述のように周知の技術を用いて、物標の縦距離Rおよび物標の相対速度Vを求めることができる。
さらに、物標データ導出部71は、アップ区間のピーク角度をθup、ダウン区間のピーク角度をθdnとして、例えばそれらの平均をとって物標の角度θを求める。そして、物標データ導出部71は、この物標の角度θと縦距離Rとに基づいて、三角関数を用いた演算により物標の横位置を求めることができる。
<6.物標データ取得処理>
次に、データ処理部7が、物標データを導出して車両制御装置2に出力する物標データの取得処理の全体的な流れについて説明する。図6は、実施形態に係る物標データ取得処理の流れを示す図である。データ処理部7は、物標データ取得処理を、一定時間(例えば、1/20秒)ごとに周期的に繰り返す。物標データ取得処理の開始時点では、4つの受信アンテナ51の全てに関してアップ区間、および、ダウン区間の双方の周波数スペクトラムが、フーリエ変換部62からデータ処理部7に入力されている。
まずデータ処理部7の物標データ導出部71が、周波数スペクトラムを対象に、ピーク周波数を抽出する(ステップS11)。物標データ導出部71は、アップ区間およびダウン区間のそれぞれの区間における周波数スペクトラムのうち、所定の閾値を超えるパワーを有するピークが現れる周波数をピーク周波数として抽出する。
次に、物標データ導出部71は、方位演算処理により、抽出したピーク周波数の信号に係る物標の角度を推定する。物標データ導出部71は、同一binに存在する複数の物標それぞれの角度(方位)と、信号パワーとを導出する(ステップS12)。
これにより、物標データ導出部71は、自車両の前方に存在する複数の物標それぞれに対応するピークデータを導出する。物標データ導出部71は、アップ区間およびダウン区間の双方で、ピーク周波数、ピーク角度、および、信号パワーのパラメータを有するピークデータを導出する。
物標データ導出部71は、アップ区間のピークデータと、ダウン区間のピークデータとの全ての組み合わせに基づくマハラノビス距離MDを算出し、マハラノビス距離MDが最小値となる2つのピークデータを対応付けるペアリングの処理を行う(ステップS13)。
物標データ導出部71は、アップ区間およびダウン区間の2つのピークデータの対応付けができた場合は、それら2つのピークデータに基づくペアデータを導出する。物標データ導出部71は、導出したペアデータのそれぞれに関して、上述した演算によりパラメータ(縦距離、横位置、および、相対速度)を導出する。
次に、物標データ導出部71は、導出したペアデータのうちから物標に係る物標データを確定する(ステップS14)。物標データ導出部71が導出したペアデータには、ノイズなどの不要なデータが含まれることがある。このため、物標データ導出部71は、導出したペアデータのうち物標に係るペアデータのみを物標データとして確定する。
物標データ導出部71は、パラメータに基づいて、導出したペアデータのそれぞれを過去の物標データ取得処理(以下、「過去処理」という。)で確定した物標データと対応付ける。物標データ導出部71は、類似のパラメータ(縦距離、横位置、および、相対速度)を有するペアデータと過去処理で確定した物標データとを対応付ける。そして物標データ導出部71は、過去処理で確定した物標データと対応付けができたペアデータを物標に係る物標データとして確定する。
また、対応付けができなかったペアデータには、直近の物標データ取得処理(以下、「直近処理」という。)で新規に表れた物標に係る物標データも含まれている。このため、物標データ導出部71は、対応付けができなかったペアデータについては、次回以降の物標データ取得処理において所定回数(例えば、3回)以上連続して対応付けができた場合に、直近処理で新規に現れた物標に係る物標データとして確定する。
このような処理により、物標データ導出部71は、自車両の周辺の物標に係る物標データを導出する。物標データ取得処理は一定時間(例えば、1/20秒)ごとに周期的に繰り返されることから、物標データ導出部71は、物標に係る物標データを一定時間ごとに導出することになる。
次に、物標データ処理部72は、連続性判定処理を行う(ステップS15)。物標データ処理部72は、過去処理で取得された物標データと、直近処理で取得された物標データとの時間的な連続性を判定する。換言すれば、物標データ処理部72は、過去処理で取得された物標データと、直近処理で取得された物標データとが同一の物標を示しているか否かを判定する。例えば、過去処理は前回の物標データ取得処理であり、直近処理は今回の物標データ取得処理である。
なお、物標データ処理部72は、過去処理で取得された物標データに関して直近処理で取得された物標データと連続性があると判定できない場合は、過去処理で取得された物標データに基づく予測データを導入する処理である「外挿」を行う。
次に、物標データ処理部72は、過去処理および直近処理のそれぞれの処理で取得された2つの物標データのパラメータ(縦距離、横位置、および、相対速度)を時間軸方向に平滑化するフィルタ処理(ステップS16)を行なう。このようなフィルタ処理後の物標データは、瞬時値を表すペアデータに対して「フィルタデータ」とも呼ばれる。このフィルタ処理の詳細については、図7を参照して後述する。
次に物標データ処理部72は、移動物判定処理を行い、各物標データの移動物フラグ、および、先行車フラグを設定する(ステップS17)。移動物フラグは、当該物標データが示す物標が移動中であるか否かを示している。一方、先行車フラグは、当該物標データが示す物標が自車両と同一方向に過去に一度でも移動したか否かを示す。移動物フラグは、物標データ取得処理ごとに設定され、現時点の物標の状態をリアルタイムに表す。これに対して、先行車フラグは、時間的に連続する物標データ同士(同一の物標に係る物標データ同士)で値が順次に引き継がれる。
物標データ処理部72は、物標データの相対速度と、車速センサ81から得られる自車両の速度とに基づいて、物標データに係る物標の対地速度(絶対速度)と、走行方向とを導出する。そして、物標データ処理部72は、導出した対地速度と走行方向とに基づいて、移動物フラグおよび先行車フラグを設定する。
次に、物標データ出力部73が、物標データを車両制御装置2に出力する(ステップS18)。物標データ出力部73は、導出された複数の物標データから所定数(例えば、10個)の物標データを出力対象として選択し、選択した物標データのみを出力する。物標データ出力部73は、物標データの縦距離と横位置とを考慮して、自車線内に存在し、かつ、自車両に近い物標に係る物標データを優先的に選択する。
以上のような物標データ取得処理で導出された物標データはメモリ63に記憶され、次回以降の物標データ取得処理において過去処理で取得された物標データとして用いられることになる。
<7.フィルタ処理>
次に、物標データ取得処理において行われるフィルタ処理(ステップS16)について、図7を用いて説明する。図7は、実施形態に係るフィルタ処理の流れを示す図である。以下では、「物標データ」を「信号ピーク」という場合がある。実施形態に係るフィルタ処理は、次の(条件1)〜(条件4)の条件が全て成立することを前提とする。
(条件1)先行車フラグ=ON
(条件2)移動物フラグ=ON
(条件3)対地速度≦30[km/h]
(条件4)−2.5[m]≦相対横位置≦2.5[m]
先行車フラグは、該当の物標データが示す物標が自車両と同一方向に過去に一度でも移動したか否かを示し、連続性のある物標データ同士(同一の物標に係る物標データ同士)で値が順次に引き継がれる。すなわち、先行車フラグ=ONは該当の物標データが示す物標が自車両と同一方向に過去に一度でも移動したことを示し、先行車フラグ=OFFは該当の物標データが示す物標が自車両と同一方向に過去に一度も移動していないことを示す。
(条件1)先行車フラグ=ONの条件成立は、該当の物標データが示す物標が自車両と同一方向に過去に一度でも移動したことを示す。
移動物フラグは、該当の物標データが示す物標が移動中であるか否かを示し、物標データ取得処理ごとに設定され、現時点の物標の状態をリアルタイムに表す。すなわち、移動物フラグ=ONは該当の物標データが示す物標が移動中であることを示し、移動物フラグ=OFFは該当の物標データが示す物標が移動中でないことを示す。
(条件2)移動物フラグ=ONの条件成立は、該当の物標データが示す物標が移動中であることを示す。
対地速度は、物標データの相対速度と、車速センサ81から得られる自車両の速度とに基づいて、物標データ毎に走行方向とともに導出される先行車の絶対速度である。なお、上述の移動物フラグおよび先行車フラグは、導出された対地速度および走行方向に基づいて設定される。
(条件3)対地速度≦30[km/h]の条件成立は、該当の物標データが示す物標が右折または左折を行っていることを示す。なお、この“30[km/h]”は、仕様に応じて適宜設計変更可能である。
ここで、レーダ装置1が照射した送信波が物標で反射した反射波がレーダ装置1の受信アンテナに受信されるまでの距離を「縦距離」といい、自車両の左右方向(車幅方向)における物標の距離を「相対横位置」という。自車両の左右方向とは、自車両が進行する道路の車線幅の方向でもある。「相対横位置」は、自車両の中心位置を原点とし、自車両の右側では正値、自車両の左側では負値で表現される。
(条件4)−2.5[m]≦相対横位置≦2.5[m]の条件成立は、自車両が進行する道路における自車両の中心位置から左右2.5[m]を先行車が走行している、すなわち、先行車が、自車両が進行する道路を先行することを示す。なお、“自車両の中心位置から左右2.5[m]”とするのは、自車両が進行する道路を規定する数値にマージンをもたせるためであり、仕様に応じて適宜設計変更可能である。
この(条件1)〜(条件4)は、先行車が自車線から離脱するケースとして、先行車が自車線から右折または左折する可能性を判定するための条件であり、(条件1)〜(条件4)の全てを満たした場合は先行車が自車線から右折または左折する可能性があることを示す。実施形態では、先行車の右折時や左折時の「居残り」を防止するものであるため、前提条件として右左折に大きく関係する(条件3)の速度条件を入れているが、先行車が自車線から離脱するケースとして、先行車の右左折時だけでなく隣接レーンへのレーンチェンジ時の「居残り」をも防止する場合は、(条件3)はなくてもよい。
また、実施形態に係るフィルタ処理は、UPおよびDNの少なくとも一方について、自車線の側端に位置する反射物(例えば防音壁やガードレール等)に相当する相対横位置が“静止物平均相対横位置”として、先行車に該当するピーク信号の相対横位置が“先行車ピーク相対横位置”として、先行車以外の同一bin上に存在するピーク信号の相対横位置が“同一binピーク相対横位置”としてそれぞれ算出されているとする。なお、自車線の側端に位置する反射物に相当する相対横位置を“平均”により算出するのは、自車線の側端に位置する反射物が道路に沿って連続することにより該当する物標が複数出現するためである。
先ず、物標データ処理部72は、上述の(条件1)〜(条件4)の全てが成立するか否かを判定する(ステップS16−1)。物標データ処理部72は、(条件1)〜(条件4)の全てが成立する場合(ステップS16−1:Yes)、ステップS16−2へ処理を移す。一方、物標データ処理部72は、(条件1)〜(条件4)の少なくとも1つが成立しない場合(ステップS16−1:No)、ステップS16−6へ処理を移す。
次に、物標データ処理部72は、判定1:静止物ピークの影響ありか否かを判定する(ステップS16−2)。
ここで、「判定1:静止物ピークの影響あり」とは、次のような判定である。図8Aは、静止物ピークの影響を示す図である。図8Aにおいて“△”は先行車に該当する信号ピーク(先行車信号)を示し、“○”は自車線の側端に位置する反射物により反射した二次反射波に基づく信号ピーク(他反射物信号)を示す。
図8Aに示すように、信号ピークとして、同一周波数bin上に角度が異なる先行車信号および他反射物信号が存在する場合に、物標データ処理部72は、“○”で示す他反射物信号が自車線の側端に位置する反射物の位置相当に存在する(静止物ピークの影響あり)か否かを、下記(1)式が成立するか否かに基づき判定する。
なお、下記(1)式の右辺において“2[m]”としているのは、自車線の側端に位置する反射物と道路の自車線の中心線との距離をマージンを含んで“2[m]”と規定するためであり、仕様に応じて適宜設計変更可能である。
Figure 0006857974
すなわち、ステップS16−2では、物標データ処理部72は、上記(1)式へ、“静止物平均相対横位置”、“同一周波数binピーク相対横位置”をそれぞれ代入する。そして、物標データ処理部72は、上記(1)式の不等式が成立する場合に、他反射物信号が自車線の側端に位置する反射物の位置相当に存在する(他反射物信号が道路側壁位置相当の信号である)と判定し(ステップS16−2:Yes)、ステップS16−6へ処理を移す。
一方、物標データ処理部72は、上記(1)式の不等式が成立しない場合に、他反射物信号が壁位置相当に存在しない(他反射物信号が道路側壁位置相当の信号でない)と判定し(ステップS16−2:No)、ステップS16−3へ処理を移す。
なお、ステップS16−2の判定処理は、UPピークまたはDNピークのいずれか一方について上記(1)式が成立するか否かを判定する。
次に、ステップS16−3では、物標データ処理部72は、判定2:壁反射ピークの影響ありか否かを判定する。“壁反射ピークの影響あり”とは、受信信号に基づく信号ピークが、自車線において自車両に先行する先行車両に係る信号ピークの周囲に存在する他の信号ピークが、物標で反射後にさらに自車線の側端に位置する反射物で二次反射した二次反射波を受信して取得された受信信号に基づく信号ピークであることをいう。
ここで、「判定2:壁反射ピークの影響あり」とは、次のような判定である。図8Bは、壁反射ピークの影響を示す図である。図8Bに示すように、信号ピークとして、同一周波数bin上に角度が異なる先行車信号および他反射物信号が存在する場合に、他反射物信号が自車線の側端に位置する反射物の反射位置相当に存在する(壁反射ピークの影響あり)か否かを、下記(2)式の不等式を満たすか否かに基づき判定する。
なお、下記(2)式の最左辺において“−8[m]”としているのは、自車線の側端に位置する反射物による反射位置は道路の車線中心線から距離8[m]までの位置以内に存在するので、反射波の存在位置をマージンを含んで道路の車線中心線から“−8[m]”と規定するためであり、仕様に応じて適宜設計変更可能である。また、下記(2)式の最右辺において“−1.8[m]”としているのは、自車線の側端に位置する反射物と道路の車線中心線との距離を“1.8[m]”と規定するためであり、仕様に応じて適宜設計変更可能である。なお、下記(2)式は、自車線の左側端に対する式であるが、右側端に対しても同様の図示しない式が設定されている。この場合、下記(2)式において「−」が「+」に変更されると共に、不等号の向きが逆になる。
Figure 0006857974
すなわち、ステップS16−3では、物標データ処理部72は、上記(2)式へ、“同一binピーク相対横位置”、“静止物平均相対横位置”、“先行車ピーク相対横位置”をそれぞれ代入する。そして、物標データ処理部72は、上記(2)式の不等式が成立する場合に、他反射物信号が自車線の側端に位置する反射物の反射位置相当に存在する(他反射物信号が壁反射相当の信号である)と判定し(ステップS16−3:Yes)、ステップS16−6へ処理を移す。
一方、物標データ処理部72は、上記(2)式の不等式が成立しない場合に、他反射物信号が自車線の側端に位置する反射物の反射位置相当に存在しない(他反射物信号が壁反射相当の信号でない)と判定し(ステップS16−3:No)、ステップS16−4へ処理を移す。
なお、ステップS16−3の判定処理は、UPピークまたはDNピークのいずれか一方について上記(2)式が成立するか否かを判定する。
次に、ステップS16−4では、物標データ処理部72は、判定3:角度分解能の影響ありか否かを判定する。
ここで、「判定3:角度分解能の影響あり」とは、次のような判定である。図8Cは、角度分解の影響を示す図である。図8Cは、例えば、DNピークでは、同一周波数bin上の角度が異なる先行車信号および他反射物信号が分離できているが、UPピークでは、先行車信号および他反射物信号が分離できておらず、先行車信号“△”および他反射物信号“○”が角度分離されず、“□”で示す1つのピーク信号として検出されている場合を示す。
このように、例えばDNピークでは角度分離ができているが、UPピークで角度分離ができていない場合に、物標データ処理部72は、角度分離ができているDNピークについて、“○”で示す他反射物信号が自車線の側端の反射物の位置相当に存在する(角度分解能の影響あり)か否かを、下記(3)式が成立するか否かに基づき判定する。
なお、下記(3)式の右辺において“1.5[m]”とし、上記(1)式の右辺“2[m]”より小さい値とするのは、角度分離できているDNピークについても、UPピークが角度分離できていないことから信頼性が劣るため、他反射物信号が自車線の側端に位置する反射物の位置相当に存在するか否かをより厳密に判定するためである。なお、下記(3)式の右辺の“1.5[m]”の値も、上記(1)式の右辺の“2[m]”よりも小さな値であれば、仕様に応じて適宜設計変更可能である。
また、図8Cは、DNピークでは角度分離ができているがUPピークで角度分離ができていない場合を示すが、UPピークでは角度分離ができているがDNピークで角度分離ができていない場合も同様である。
Figure 0006857974
なお、上記(3)式の左辺における(静止物相当binピーク相対横位置)の“静止物相当ピーク”は、次の(条件a)かつ((条件b)または(条件c))を満たす信号ピークである。
(条件a)今回ペアリングされていない
(条件b)|UPbin+2×自車速相当bin|≦3bin
(条件c)|DNbin−2×自車速相当bin|≦3bin
ただし、|*|は、*の絶対値である。
上述の(条件a)は、UPおよびDN間でペアリングできていない信号ピークが存在することを表す。また、上述の(条件b)は、“自車速相当bin”を用いて“UPbin”から推定できる“DNbin”の位置が3bin以内であること表す。また、上述の(条件c)は、“自車速相当bin”を用いて“DNbin”から推定できる“UPbin”の位置が3bin以内であることを表す。なお、“UPbin”とは、UPにおける信号ピークのbinであり、“DNbin”とは、DNにおける信号ピークのbinである。
上述の(条件b)は、UPで角度分離できていない場合に、対応するDNbinを推定することに相当する。また、上述の(条件c)は、DNで角度分離できていない場合に、対応するUPbinを推定することに相当する。
すなわち、ステップS16−4では、物標データ処理部72は、上記(3)式へ、UPまたはDNのいずれかが角度分離できていない場合に、“静止物平均相対横位置”を代入し、他方の角度分離できている方の信号ピークのうち上述の(条件a)かつ((条件b)または(条件c))を満たす“同一周波数binピーク相対横位置”を(静止物相当binピーク相対横位置)へ代入する。
そして、物標データ処理部72は、上記(3)式の不等式が成立する場合に、角度分解能の影響ありと判定し(ステップS16−4:Yes)、ステップS16−6へ処理を移す。
一方、物標データ処理部72は、上記(3)式の不等式が成立しない場合に、角度分解能の影響なしと判定し(ステップS16−4:No)、ステップS16−5へ処理を移す。
ステップS16−5では、物標データ処理部72は、フィルタ係数Cに、第1のフィルタ係数C1および第1のフィルタ係数C1よりも小さい値の第2のフィルタ係数C2のうち、第1のフィルタ係数C1を設定する。一方、ステップS16−6では、物標データ処理部72は、フィルタ係数Cに、第2のフィルタ係数C2を設定する。なお、第1のフィルタ係数C1は例えば0.92であり、第2のフィルタ係数C2は例えば0.75である。なお、第1のフィルタ係数C1および第2のフィルタ係数C2の値は、仕様に応じて適宜設計変更可能である。
ステップS16−5またはステップS16−6が終了すると、物標データ処理部72は、ステップS16−5またはステップS16−6で設定されたフィルタ係数を用いて、下記(4)式に基づいてフィルタ処理を行う(ステップS16−7)。ステップS16−7では、物標データ処理部72は、過去処理で取得された物標データのパラメータ(過去値)と、直近処理で取得された物標データのパラメータ(直近値)とを時間軸方向に平滑化する。ただし、下記(4)式において、“C”はステップS16−5またはステップS16−6で設定したフィルタ係数であり、“ΔT”は前回および今回の時間差である。なお、下記(4)式において、“今回フィルタ横位置”は今回フィルタリング値であり、“今回ペア横位置”は今回の瞬時値であり、“前回フィルタ横位置”は前回フィルタリング値であり、“前回フィルタ横位置+前回フィルタ横速度×ΔT”は前回フィルタリング値から今回の横位置を予想した予想横位置である。すなわち、フィルタ処理とは、換言すれば、今回の瞬時値と、前回値から今回を予想した予想値とを平滑化する処理のことである。
Figure 0006857974
ステップS16−7が終了すると、物標データ処理部72は、図6のステップS17へ処理を移す。
実施形態1によれば、物標の角度が正しく推定できているか否かを判定する。物標の角度が正しく推定できているか否かの判定は、対象物標(例えば先行車)の周囲に他物標(路側物、壁反射物標等)が存在するか、角度分離ができているかに基づき行う。そして、物標の角度が正しく推定できているか否かに応じてフィルタリングの際のフィルタ係数を可変とする。
そして、物標の角度が正しく推定できていない場合にはより大きなフィルタ値を用いて今回フィルタリング値の算出の際に前回フィルタリング値のウェイトをより大きく取り、物標の角度が正しく推定できている場合にはより小さなフィルタ値を用いて今回フィルタリング値の算出の際に前回フィルタリング値のウェイトをより小さく取る。
これにより、実施形態では、図9の(a)および(b)に示すように、従来技術で発生していた先行車が実際には自車線内に存在しなくなっているにもかかわらず自車線内に存在すると誤検知する“居残り”の発生を回避できる。図9は、従来技術と比較した実施形態の効果を説明する図である。
また、図10は、従来技術と比較した実施形態の効果を説明する図である。図10は、スキャンのカウント回数を横軸に、距離[m]、相対速度[m/s]、横位置フィルタ係数、横位置[m]を縦軸に取り、従来技術を“◇”で示し、実施形態を“◆”で示す。特に、横位置フィルタ係数と横位置の変化を示す。
図10に示すように、従来技術では、角度推定が正しくなされたと判断できる場合であっても安定性を重視してフィルタ係数に相対的に大きな値を設定する、即ち前回フィルタリング値の重みを大きくし、今回の瞬時値の重みを小さくするため、フィルタ処理において前回フィルタリング値の影響が大きく、先行車の“居残り”が発生する。一方で、実施形態では、角度推定が正しくなされたと判断できる場合にフィルタ係数に相対的に小さな値を設定する、即ち前回フィルタリング値の重みを小さくし、今回の瞬時値の重みを大きくするため、フィルタ処理において前回フィルタリング値の影響が小さく、先行車の“居残り”が発生しない。よって、先行車が自車線から離脱した場合にその離脱を適切に検出して車両制御装置2へ通知されるため、車両制御装置2は、自車線に先行車が存在するにもかかわらず加速したり、自車線から先行車が離脱したにもかかわらず減速したりする等の不適切な制御を回避し、適切にACCを行うことができる。
なお、物標データ導出部71は、自車線を走行する自車両の周辺へ周期的に送信したレーダ送信波が該周辺に存在する物標に反射した反射波を受信して取得される受信信号に基づいて物標に係る物標データを導出する導出部の一例である。また、物標データ処理部72は、導出された物標データのうち、自車線において自車両に先行する先行車両に係る物標データと同一周波数である他の物標データが、レーダ送信波がある物標に反射後、自車線の側方に位置する静止物に二次反射した二次反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定する判定部の一例である。また、物標データ処理部72は、他の物標データが二次反射波に基づく物標データであると判定された場合に、導出された物標データの前回値および今回値をフィルタリングする際に前回値を今回値に反映させる割合を表すフィルタ係数に第1のフィルタ係数を設定し、他の物標データが二次反射波に基づく物標データではないと判定された場合に、フィルタ係数に第1のフィルタ係数より小さい第2のフィルタ係数を設定する設定部の一例である。また、物標データ処理部72は、設定されたフィルタ係数を用いて前回値および今回値をフィルタリングするフィルタ部の一例である。
また、物標データ処理部72は、他の物標データが、静止物に反射した反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定する判定部の一例である。また、物標データ処理部72は、他の物標データが静止物に反射した反射波に基づく物標データであると判定された場合に、フィルタ係数に第1のフィルタ係数を設定し、他の物標データが静止物に反射した反射波に基づく物標データでないと判定された場合に、フィルタ係数に第2のフィルタ係数を設定する設定部の一例である。
また、物標データ処理部72は、レーダ送信波の周波数が上昇するアップ区間および下降するダウン区間の2つの区間のうち、一方の区間において導出された物標データが先行車および先行車の周囲に存在する先行車以外の物標について分離できていない場合に、他方の区間において先行車以外の物標に係る物標データが静止物に反射した反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定する判定部の一例である。また、物標データ処理部72は、先行車以外の物標に係る物標データが静止物に反射した反射波に基づく物標データであると判定された場合に、フィルタ係数に第1のフィルタ係数を設定し、先行車以外の物標に係る物標データが静止物に反射した反射波に基づく物標データでないと判定された場合に、フィルタ係数に第2のフィルタ係数を設定する設定部の一例である。
[変形例]
実施形態では、先行車両に係る先行車物標以外の他物標として、路側物および壁反射物標を用いるが、これに限らず、隣接車や対向車等をもちいてもよい。また、実施形態では、角度が正しく推定できていない状況を判定した判定結果を利用して、フィルタ処理に用いるフィルタ値を可変とした。しかし、これに限らず、例えば、物標の追跡を中止して物標をロストさせたり、車両制御装置2へ角度が正しく推定できていない可能性があることを通知したりして、フィルタ処理以外の処理にも利用してもよい。
また、図7に示すフィルタ処理において、ステップS16−2〜ステップS16−4の処理は、処理順序を入れ替えてもよい。また、図7に示すフィルタ処理において、ステップS16−2〜ステップS16−4の処理のうち、いずれか1つまたは2つの処理を省略してもよい。
実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともできる。もしくは、実施形態において説明した各処理のうち、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、実施形態において説明した各部の統合および分散は、処理負荷や処理効率をもとに適宜変更することができる。この他、上述および図示の処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて適宜変更することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、開示の技術のより広範な態様は、上述のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 レーダ装置
2 車両制御装置
4 送信部
5 受信部
6 信号処理装置
7 データ処理部
10 車両制御システム
40 送信アンテナ
41 信号生成部
42 発振器
51 受信アンテナ
52 個別受信部
53 ミキサ
54 A/D変換器
61 送信制御部
62 フーリエ変換部
63 メモリ
71 物標データ導出部
72 物標データ処理部
73 物標データ出力部
81 車速センサ
82 ステアリングセンサ

Claims (4)

  1. 自車線を走行する自車両の周辺へ周期的に送信したレーダ送信波が該周辺に存在する物標に反射した反射波を受信して取得される受信信号に基づいて前記物標に係る物標データを導出する導出部と、
    前記導出部により導出された物標データのうち、自車線において自車両に先行する先行車両に係る物標データと同一周波数である他の物標データが、前記レーダ送信波がある物標に反射後、自車線の側方に位置する静止物に二次反射した二次反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部により前記他の物標データが前記二次反射波に基づく物標データであると判定された場合に、前記導出部により導出された物標データの前回値および今回値をフィルタリングする際に前記前回値を前記今回値に反映させる割合を表すフィルタ係数に第1のフィルタ係数を設定し、前記判定部により前記他の物標データが前記二次反射波に基づく物標データではないと判定された場合に、前記フィルタ係数に前記第1のフィルタ係数より小さい第2のフィルタ係数を設定する設定部と、
    前記設定部により設定されたフィルタ係数を用いて前記前回値および前記今回値をフィルタリングするフィルタ部と
    を備え
    前記判定部はさらに、
    前記先行車両が自車線から離脱する可能性があると判定され、かつ、静止物ピークの影響がないか、壁反射ピークの影響がないか、または、角度分解能の影響がないかを判定する3つの判定基準により前記先行車両に係る物標データが正しく推定されていると判定される場合に、前記設定部に対し、前記フィルタ係数に前記第2のフィルタ係数を設定させることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記判定部は、前記他の物標データが、前記静止物に反射した反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定し、
    前記設定部は、前記判定部により前記他の物標データが前記静止物に反射した反射波に基づく物標データであると判定された場合に、前記フィルタ係数に前記第1のフィルタ係数を設定し、前記判定部により前記他の物標データが前記静止物に反射した反射波に基づく物標データでないと判定された場合に、前記フィルタ係数に前記第2のフィルタ係数を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記判定部は、前記レーダ送信波の周波数が上昇するアップ区間および下降するダウン区間の2つの区間のうち、一方の区間において前記導出部により導出された物標データが前記先行車両および前記先行車両の周囲に存在する該先行車両以外の物標について分離できていない場合に、他方の区間において前記先行車両以外の物標に係る物標データが前記静止物に反射した反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定し、
    前記設定部は、前記判定部により前記先行車両以外の物標に係る物標データが前記静止物に反射した反射波に基づく物標データであると判定された場合に、前記フィルタ係数に前記第1のフィルタ係数を設定し、前記判定部により前記先行車両以外の物標に係る物標データが前記静止物に反射した反射波に基づく物標データでないと判定された場合に、前記フィルタ係数に前記第2のフィルタ係数を設定する
    ことを特徴とする請求項1またはに記載のレーダ装置。
  4. レーダ装置の制御装置が実行するレーダ装置の制御方法であって、
    自車線を走行する自車両の周辺へ周期的に送信したレーダ送信波が該周辺に存在する物標に反射した反射波を受信して取得される受信信号に基づいて前記物標に係る物標データを導出する導出ステップと、
    前記導出ステップにより導出された物標データのうち、自車線において自車両に先行する先行車両に係る物標データと同一周波数である他の物標データが、前記レーダ送信波がある物標に反射後、自車線の側方に位置する静止物に二次反射した二次反射波を受信して取得された受信信号に基づく物標データであるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにより前記他の物標データが前記二次反射波に基づく物標データであると判定された場合に、前記導出ステップにより導出された物標データの前回値および今回値をフィルタリングする際に前記前回値を前記今回値に反映させる割合を表すフィルタ係数に第1のフィルタ係数を設定し、前記判定ステップにより前記他の物標データが前記二次反射波に基づく物標データではないと判定された場合に、前記フィルタ係数に前記第1のフィルタ係数より小さい第2のフィルタ係数を設定する設定ステップと、
    前記設定ステップにより設定されたフィルタ係数を用いて前記前回値および前記今回値をフィルタリングするフィルタステップと
    を含み、
    前記判定ステップはさらに、
    前記先行車両が自車線から離脱する可能性があると判定され、かつ、静止物ピークの影響がないか、壁反射ピークの影響がないか、または、角度分解能の影響がないかを判定する3つの判定基準により前記先行車両に係る物標データが正しく推定されていると判定される場合に、前記設定ステップに対し、前記フィルタ係数に前記第2のフィルタ係数を設定させることを特徴とするレーダ装置の制御方法。
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