JP6857258B2 - 動力伝達機構および処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、動力伝達機構および処置具に関するものである。
従来、先端に設けられたエンドエフェクタと、基端に設けられた操作部とを備え、操作者によって操作部に与えられた動力をエンドエフェクタに伝達して該エンドエフェクタに開閉のような動作を行わせる処置具が知られている(例えば、特許文献1,2参照。)。操作部からエンドエフェクタに動力を伝達する動力伝達部材として、特許文献1ではケーブルを使用し、特許文献2ではスライダ部を使用している。
特開2013−240612号公報 特開2009−261911号公報
しかしながら、エンドエフェクタの基端側に屈曲関節が設けられている構成において、屈曲関節が屈曲したときに、動力伝達部材と周辺部材との間の摩擦が増大して動力伝達部材を伝達する動力に損失が生じる。そのため、操作部に与えられた操作力量に対してエンドエフェクタに伝達される動力の大きさが一定にならないという不都合がある。例えば、エンドエフェクタが把持鉗子である場合には、屈曲関節の屈曲角度が大きい程、操作部に与えられる操作力量に対して把持鉗子の把持力が低下する。屈曲関節に限らず、円弧状に湾曲可能な湾曲部や可撓性を有する軟性部を備える処置具においても、湾曲部または軟性部の湾曲に伴い、動力伝達部材において動力の損失が生じる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、関節部の屈曲または湾曲に依らずに一定の効率で動力をエンドエフェクタへ伝達することができる動力伝達機構および処置具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、先端側から長手軸に沿って順に配列されたエンドエフェクタ、屈曲または湾曲可能な関節部、および動力を発生する動力発生部を備える処置具に設けられ、前記動力発生部から前記エンドエフェクタに前記動力を伝達する動力伝達機構であって、前記関節部と前記動力発生部との間に配置され、該動力発生部から与えられた前記動力を伝達するとともに動力伝達効率を変更可能である動力調整部と、前記関節部を通過して前記エンドエフェクタと前記動力調整部とを接続し、前記動力調整部から与えられた前記動力を前記エンドエフェクタに伝達する駆動部材とを備え、前記動力調整部は、前記動力を前記長手軸に沿う方向の回転軸回りの回転力を介して前記長手軸に沿う方向の直線力に変換するとともに、前記関節部の屈曲または湾曲に伴う前記駆動部材の前記長手軸に沿う方向の変位によって、前記駆動部材の変位量が大きい程、前記動力伝達効率の増加量が大きくなるように、前記動力から前記直線力への変換効率を増大させる動力伝達機構である。
本発明の一態様によれば、動力発生部から動力調整部に入力された動力は、動力調整部によって回転力を介して長手軸に沿う方向の直線力に変換され、直線力が動力調整部から駆動部材を介してエンドエフェクタに伝達されることで、エンドエフェクタに機械的動作を行わせることができる。
この場合に、関節部が屈曲または湾曲したときに、関節部を跨いで配置されている駆動部材も屈曲または湾曲することで、駆動部材には、処置具の長手軸に沿う方向の変位が生じるとともに、動力伝達効率の低下が生じる。そして、駆動部材の変位に応答して、駆動部材の変位が大きい程、動力調整部の動力伝達効率が大きくなるように、動力調整部による動力から直線力への変換効率が増大する。
関節部の屈曲または湾曲の角度が大きい程、駆動部材の変位量および動力伝達効率の低下量は共に大きくなる。したがって、駆動部材の変位量に従って動力調整部の動力伝達効率の増加量を増大させることで、駆動部材の動力伝達効率の低下を動力調整部の動力伝達効率の増大によって良好に補うことができる。これにより、関節部の屈曲または湾曲に依らずに一定の効率で動力をエンドエフェクタへ伝達することができる。
上記態様においては、前記動力調整部は、該動力調整部の前記動力伝達効率が前記駆動部材の動力伝達効率の逆数と略等しくなるように、前記動力伝達効率を変化させてもよい。
動力伝達機構全体の動力伝達効率は、動力調整部の動力伝達効率と駆動部材の動力伝達効率との積として表される。したがって、動力調整部の動力伝達効率が、関節部の屈曲または湾曲によって低下した駆動部材の動力伝達効率の逆数に略等しくなるように増大することで、動力伝達機構全体の動力伝達効率を、関節部の屈曲または湾曲の角度に依らずにさらに正確に一定とすることができる。
上記態様においては、前記動力調整部は、前記回転力を前記直線力に変換する円筒カム機構であって、前記回転軸回りの螺旋状のカム溝が形成された円筒面と、前記カム溝内を移動するカムピンとを有し、前記円筒面および前記カムピンの一方が前記回転力によって前記回転軸回りに回転させられるとともに、前記円筒面および前記カムピンの他方が前記駆動部材に対して固定された円筒カム機構を備えていてもよい。
このようにすることで、簡便な構成で回転力を直線力に変換することができる。
上記態様においては、前記円筒カム機構は、前記カムピンの位置における前記回転軸から前記円筒面までのカム半径が、前記関節部の屈曲または湾曲による前記駆動部材の前記変位量が大きい程、小さくなるように構成されていてもよい。
円筒カム機構の回転力から直線力への動力変換効率は、カム半径が小さい程、大きくなる。したがって、駆動部材の変位によってカム半径が小さくなるように円筒カム機構の円筒面を形成することで、円筒カムの変換効率を増大させることができる。また、カム半径の設計の自由度は高く、所望のカム半径を実現するための設計が容易である。
上記態様においては、前記円筒カム機構は、前記カム溝の前記カムピンの位置における接線方向と、前記回転軸を中心とする円周の前記カムピンの位置における接線方向とが成すカム角度が、前記関節部の屈曲または湾曲による前記駆動部材の前記変位量が大きい程、小さくなるように構成されていてもよい。
円筒カム機構の回転力から直線力への動力変換効率は、カム角度が小さい程、大きくなる。したがって、駆動部材の変位によってカム角度が小さくなるように円筒カム機構のカム溝を形成することで、円筒カムの変換効率を増大させることができる。また、カム溝の設計の自由度は高く、所望のカム角度を実現するための設計が容易である。
上記態様においては、前記円筒カム機構は、前記カム溝の内面と前記カムピンの外面との間のカム摩擦係数が、前記関節部の屈曲または湾曲による前記駆動部材の前記変位量が大きい程、小さくなるように構成されていてもよい。
円筒カム機構の回転力から直線力への動力変換効率は、カム摩擦係数が小さい程、大きくなる。したがって、駆動部材の変位によってカム摩擦係数が小さくなるように円筒カム機構のカム溝の内面を形成することで、円筒カムの変換効率を増大させることができる。また、カム摩擦係数の設計の自由度は高く、所望のカム摩擦係数を実現するための設計が容易である。
上記態様においては、前記動力調整部が、前記動力発生部と前記円筒カム機構との間に配置され、前記動力発生部が発生した前記回転軸に沿う方向の前記動力を前記回転力に変換する動力方向変換機を構えていてもよい。
このようにすることで、動力として長手軸に沿う方向の直線力を発生する動力発生部と好適に組み合わせることができる。
上記態様においては、前記動力方向変換機構が、前記動力を前記回転力に変換するもう1つの円筒カム機構であってもよい。
このようにすることで、簡便な構成で直線力を回転力に変換することができる。
上記態様においては、前記動力調整部は、該動力調整部の前記動力伝達効率が前記駆動部材の動力伝達効率の逆数と略等しくなるように、前記円筒カム機構および前記もう1つの円筒カム機構のカム半径、カム角度、カム摩擦係数のうち、少なくとも1つを変化させてもよい。
このように、2つの円筒カム機構のカム半径、カム角度およびカム摩擦係数の少なくとも1つを変化させることで、簡易な設計で動力調整部の動力伝達効率を増大させることができる。
本発明の他の態様は、先端側から長手軸に沿って順に配列されたエンドエフェクタ、屈曲または湾曲可能な関節部、および動力を発生する動力発生部と、該動力発生部から前記エンドエフェクタに前記動力を伝達する上記いずれかに記載の動力伝達機構とを備える処置具である。
本発明によれば、関節部の屈曲または湾曲に依らずに一定の効率で動力をエンドエフェクタへ伝達することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る処置具の全体構成図である。 図1の処置具の動力伝達機構における円筒カム機構を模式的に示す図である。 2の円筒カム機構の構成例を示す図である。 2の円筒カム機構の他の構成例を示す図である。 図1の処置具の動力伝達機構の構成図であり、関節部が屈曲していない状態(上段)と関節部が屈曲している状態(下段)との間での動力伝達機構の動作を説明する図である。 関節部の屈曲角度と第1の駆動部材の変位量との関係を示すグラフである。 関節部の屈曲角度と、第1の駆動部材の動力伝達効率、円筒カム機構の動力変換効率および動力伝達機構全体の動力伝達効率との関係を示すグラフである。 円筒カム機構の円筒面の展開図の一例であり、カム角度を説明する図である。 円筒カム機構の円筒面の側面図であり、カム半径を説明する図である。 円筒カム機構の変形例における円筒面の側面図である。 円筒カム機構の他の変形例における円筒面の展開図である。 図1の処置具の変形例の全体構成図である。 図11の処置具の動力伝達機構における2つの円筒カム機構を模式的に示す図である。 図12の2つの円筒カム機構の構成例を示す図である。 図12の2つの円筒カム機構の他の構成例を示す図である。 図12の2つの円筒カム機構の他の構成例を示す図である。
本発明の一実施形態に係る動力伝達機構1および処置具2について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る処置具2は、図1に示されるように、先端側から長手軸Aに沿って順に配置された、エンドエフェクタ3と、長手軸Aに直交する屈曲軸B回りに屈曲可能な関節部4と、体内に挿入可能であり長手軸Aに沿って延びる細長い挿入部5と、エンドエフェクタ3を駆動するための動力を発生する動力発生部6とを備えている。
また、処置具2は、関節部4および挿入部5内を通ってエンドエフェクタ3と動力発生部6とを接続し、動力発生部6からエンドエフェクタ3に動力を伝達する動力伝達機構1を備えている。
エンドエフェクタ3は、相互に開閉可能な一対の把持片を有する把持鉗子であり、関節部4の屈曲によって屈曲軸B回りに揺動可能になっている。エンドエフェクタ3は、動力伝達機構1から伝達される先端側に向かう押圧力によって閉じ、動力伝達機構1から伝達される基端側に向かう牽引力によって開くように構成されている。したがって、エンドエフェクタ3が発生する把持力の大きさは、動力伝達機構1からの押圧力によって制御される。
なお、エンドエフェクタ3は把持鉗子に限定されるものではなく、動力に従って機械的な動作を行う他の種類のエンドエフェクタ(例えば、ナイフ)を採用してもよい。あるいは、動力伝達機構1からの動力によってエンドエフェクタ3に設けられる関節部が駆動されるように構成されていてもよい。
挿入部5の基端には、操作者が把持するための操作部7が接続され、動力発生部6は操作部7の内部に設けられている。操作部7には、操作者によって手動操作されるエンドエフェクタ3の開閉操作用のハンドル7aと、操作者によって手動操作される関節部4の屈曲操作用のもう1つのハンドル(図示略)とが設けられている。
動力発生部6は、操作者の操作によってハンドル7aに与えられた操作力から、長手軸Aに沿う回転軸C回りの回転トルク(回転力)Tを動力として発生させ、回転トルクTを動力伝達機構1の第2の駆動部材12(後述)に伝達するように構成されている。動力発生部6は、ハンドル7aがエンドエフェクタ3の閉方向に操作されたときとエンドエフェクタ3の開方向に操作されたときとで、相互に逆方向の回転トルクTを発生させる。ハンドル7aとしては、例えば、レバー式や回転式等の、任意の形態のハンドルを採用することができる。動力発生部6は、ハンドル7aの形態に応じて設計され、例えば、ハンドル7aの揺動運動を回転運動に変換する少なくとも1つのギアから構成される。
動力伝達機構1は、長手軸Aに沿って配置されエンドエフェクタ3に接続された第1の駆動部材11と、動力発生部6に接続され動力発生部6から与えられた回転トルクTによって回転軸C回りに回転可能な第2の駆動部材12と、第1の駆動部材11と第2の駆動部材12とを連結し、第2の駆動部材12に与えられた回転トルクTを長手軸Aに沿う方向の直線力Fに変換して第1の駆動部材11に伝達するとともに回転トルクTから直線力Fへの動力変換効率を変更可能である円筒カム機構(動力調整部)13とを備えている。
第1の駆動部材11は、関節部4を通過してエンドエフェクタ3から挿入部5まで長手軸Aに沿って延びる長尺の部材からなり、第1の駆動部材11の先端部がエンドエフェクタ3に接続されている。第1の駆動部材11は、動力を長手方向に高い効率で伝達可能でありつつ、関節部4において屈曲または湾曲可能に構成されている。例えば、第1の駆動部材11は、互いに揺動可能に連結された複数のリンク、または可撓性を有するワイヤからなる。第1の駆動部材11が先端側に前進することで、エンドエフェクタ3を閉じさせるための押圧力(動力)をエンドエフェクタ3に与え、第1の駆動部材11が基端側へ後退することでエンドエフェクタ3を開かせるための牽引力(動力)をエンドエフェクタ3に与えるようになっている。
第2の駆動部材12は、長手軸Aに沿って配置された柱状または筒状の部材からなり、第2の駆動部材12の基端部が動力発生部6に接続されている。第2の駆動部材12は、その中心軸である回転軸C回りに回転可能に、かつ、長手方向に移動することができないように、操作部7内で支持されている。第2の駆動部材12は、動力発生部6から基端部に与えられた回転トルクTを損失無く先端部まで伝達することができるように剛体から構成されている。
円筒カム機構13は、図2に示されるように、回転軸C回りの螺旋状のカム溝15が形成されるとともに第2の駆動部材12と一体的に回転軸C回りに回転する円筒面14と、第1の駆動部材11の基端部に固定され、カム溝15内に該カム溝15の延伸方向に移動可能に挿入されるカムピン16とを備えている。
動力発生部6から加えられた回転トルクTによって第2の駆動部材12が回転したときに、カムピン16に対して螺旋状のカム溝15が回転軸C回りに回転することでカムピン16は長手軸Aに沿う方向に直線運動し、カムピン16を介して第1の駆動部材11の基端部に長手軸Aに沿う方向の直線運動が加えられる。カム溝15は、ハンドル7aがエンドエフェクタ3の閉方向に操作されたときの回転運動を先端側へ向かう直線運動(すなわち、押圧力)に変換し、ハンドル7aがエンドエフェクタ3の開方向に操作されたときの回転運動を基端側へ向かう直線運動(すなわち、牽引力)に変換するように、形成されている。
図3Aは、円筒カム機構13の構成例を示している。図3Aの例において、円筒面14は、第2の駆動部材12の先端部の外面からなる。第1の駆動部材11の基端面には、長手軸Aに沿って延びる穴11aが形成され、第2の駆動部材12の先端部は穴11a内に嵌合している。カムピン16は、第1の駆動部材11の基端部に固定され、穴11aの内面から径方向内方に突出している。
図3Bに示されるように、円筒面14およびカム溝15が第1の駆動部材11に対して固定され、カムピン16が第2の駆動部材12と共に回転トルクTによって回転させられるように構成されていてもよい。
図3Bの例において、円筒面14は、第1の駆動部材11の基端部の外面からなる。第2の駆動部材12の先端面には、長手軸Aに沿って延びる穴12aが形成され、第1の駆動部材11の基端部は穴12a内に嵌合している。カムピン16は、第2の駆動部材12の先端部に固定され、穴12aの内面から径方向内方に突出している。
また、図3Aおよび図3Bの例では、2つの駆動部材11,12の内、径方向内側の部材に円筒面14およびカム溝15が設けられ、径方向外側の部材にカムピン16が設けられているが、これに代えて、径方向内側の部材にカムピン16が設けられ、径方向外側の部材に円筒面14およびカム溝15が設けられていてもよい。
次に、関節部4が屈曲軸B回りに屈曲したときの第1の駆動部材11および円筒カム機構13の動作、第1の駆動部材11の動力伝達効率、ならびに円筒カム機構13の動力変換効率について説明する。
図4において、上段は、関節部4が屈曲していない状態(エンドエフェクタ3と挿入部5が直線上に一列に配置されている状態)を示し、下段は、関節部4が屈曲した状態を示している。エンドエフェクタ3が閉じ、かつ、関節部4が屈曲していない状態での第1の駆動部材11の位置を初期位置と定義する。
関節部4が屈曲軸B回りに屈曲したときに、図4に示されるように、第1の駆動部材11が配置される経路の長さが変化し、第1の駆動部材11が初期位置から基端側に変位する。このときに、第1の駆動部材11の基端部に固定されているカムピン16も、第2の駆動部材12を回転させながら基端側へ変位する。第1の駆動部材11およびカムピン16の初期位置からの変位量dは、図5に示されるように、関節部4の屈曲角度が大きい程、大きくなる。
図6は、関節部4の屈曲角度の変化に対する、第1の駆動部材11の動力伝達効率、円筒カム機構13の動力変換効率、および動力伝達機構1全体の動力伝達効率の変化を示している。図6に示されるように、関節部4が屈曲した状態においては、関節部4と共に屈曲(または湾曲)した第1の駆動部材11と周辺部材との間の接触が増えて第1の駆動部材11と周辺部材との間の摩擦が増大することにより、第1の駆動部材11の動力伝達効率が低下する。第1の駆動部材11が複数のリンクから構成されている場合には、リンク間の角度に応じた動力伝達効率の低下もさらに生じる。関節部4の屈曲角度が大きい程、第1の駆動部材11の動力伝達効率の低下量も大きくなる。
一方、動力発生部6から第2の駆動部材12の基端部に加えられる回転トルクTの大きさと、円筒カム機構13から第1の駆動部材11の基端部に加えられる直線力Fとの関係は、下式(1)で表される。
Figure 0006857258
式(1)における回転トルクTの係数α(={(1−μtanθ)/(tanθ+μ)}×1/R)は、円筒カム機構13による回転トルクTから直線力Fへの動力変換効率(すなわち、第2の駆動部材12から第1の駆動部材11への動力伝達効率)を表している。円筒カム機構13の動力変換効率αは、カム角度θ、カム半径Rおよびカム摩擦係数μに依存する。
図7は、回転軸Cに沿う方向に切断した円筒面14の展開図である。図7において、縦方向が、円筒面14の周方向に対応し、横方向が、円筒面14の回転軸Cに平行な方向に対応する。図7に示されるように、展開図においてカム溝15は曲線状であり、カム溝15の接線の傾きは、カム溝15の一端から他端に向かって漸次変化している。カム角度θは、2つの接線T1,T2が成す角度(0°<θ<90°)である。接線T1は、カムピン16の位置におけるカム溝15の接線である。接線T2は、回転軸Cを中心としカムピン16を通る円周のカムピン16の位置における接線であり、展開図においてカムピン16の位置を通る縦方向の線である。
図8は、第2の駆動部材12の先端部の円筒面14の側面図を示している。図8に示されるように、カム半径Rは、カムピン16の位置における円筒面14の半径である。
カム摩擦係数μは、カム溝15の内面とカムピン16の外面との間の摩擦係数である。
式(1)から分かるように、円筒カム機構13の動力変換効率αは、カム角度θ、カム半径Rおよびカム摩擦係数μが小さくなるにつれて増大する。このような動力変換効率αと、カム角度θ、カム半径Rおよびカム摩擦係数μとの関係に基づき、円筒カム機構13は、関節部4の屈曲によるカムピン16の変位によって動力変換効率αが増大するように、かつ、カムピン16の変位量dが大きい程、動力変換効率αの増加量が大きくなるように、構成されている。
具体的には、第1の駆動部材11が初期位置に配置されているとき、カムピン16はカム溝15内の所定の基準位置に配置される。関節部4の屈曲によってカムピン16が基準位置から変位しているときのカム角度θが、カムピン16が基準位置に配置されているときのカム角度θよりも小さくなるように、かつ、カムピン16の基端側への変位量dが大きい程、カム角度θが小さくなるように、カム溝15の曲線形状が設計されている。
また、カム溝15内のカムピン16の位置に関わらず、カム半径Rおよびカム摩擦係数μが一定となるように、円筒面14およびカム溝15が形成されている。
さらに、関節部4のいずれの屈曲角度においても円筒カム機構13の動力変換効率αが第1の駆動部材11の動力伝達効率の逆数と略等しくなるように、円筒カム機構13の動力変換効率αの増加量は、第1の駆動部材11の動力伝達効率の低下量を考量して設計されている。動力伝達機構1全体の動力伝達効率は、第1の駆動部材11の動力伝達効率と円筒カム機構13の動力変換効率αとの積として表される。したがって、図6に示されるように、動力伝達機構1全体での動力伝達効率が、関節部4の屈曲角度に依らずに一定に維持されるようになっている。
次に、このように構成された動力伝達機構1および処置具2の作用について説明する。
本実施形態に係る処置具2を用いて患部の処置を行うためには、挿入部5を体内に挿入して先端のエンドエフェクタ3を患部の近傍に配置し、操作部7の屈曲操作用のハンドルを操作して関節部4を屈曲させることにより患部に対するエンドエフェクタ3の姿勢を調節する。
次に、ハンドル7aを開方向に操作してエンドエフェクタ3を開き、一対の把持片の間に患部を配置し、ハンドル7aを閉方向に操作してエンドエフェクタ3を閉じることによって、患部を把持する。このときに、ハンドル7aに与えられた閉方向の操作力量に相当する回転トルクTが動力発生部6から第2の駆動部材12に入力され、円筒カム機構13によって回転トルクTが直線力Fに変換され、直線力Fが第1の駆動部材11からエンドエフェクタ3に伝達される。これにより、ハンドル7aに加えられた操作力量に相当する大きさの把持力でエンドエフェクタ3は患部を把持する。
この場合に、図6に示されるように、関節部4が屈曲した状態においては第1の駆動部材11の動力伝達効率が低下し、関節部4の屈曲角度が大きい程、第1の駆動部材11の動力伝達効率の低下量も大きくなる。その一方で、関節部4が屈曲した状態においては、カムピン16の基準位置からの変位によって円筒カム機構13のカム角度θが小さくなることで、円筒カム機構13による動力変換効率αが増大する。関節部4の屈曲角度が大きい程、カム角度θは小さくなり、円筒カム機構13の動力変換効率αの増加量は大きくなる。
このように、関節部4の屈曲に伴う第1の駆動部材11の動力伝達効率の低下が円筒カム機構13の動力変換効率αの増大によって補われることで、動力伝達機構1全体の動力伝達効率は、関節部4の屈曲角度に依らずに一定となる。すなわち、関節部4の屈曲角度に関わらず、ハンドル7aに与えられる操作力量とエンドエフェクタ3の把持力との間の関係が一定に維持される。したがって、操作者は、ハンドル7aに与える操作力量によって把持力を正確に制御することができるという利点がある。
また、円筒カム機構13のカム角度θ、カム半径Rおよびカム摩擦係数μは、相互に独立に設計可能であるとともに、それぞれ設計の自由度が高い。したがって、所望のカム角度θを実現するための設計が容易であるという利点がある。
本実施形態においては、エンドエフェクタ3が、押圧力によって閉じ、牽引力によって開くこととしたが、これに代えて、エンドエフェクタ3が、牽引力によって閉じ、押圧力によって開くように構成され、エンドエフェクタ3が発生する把持力の大きさが、動力伝達機構1からの牽引力によって制御されるように構成されていてもよい。
この場合には、動力調整部13は、ハンドル7aが閉方向に操作されたときの動力発生部6からの回転トルクTを牽引力Fに変換するように構成される。このような変換は、例えば図2を参照すると、カム溝15を、回転軸Cに対して、図2の示される方向とは反対方向に傾斜させることによって実現される。
本実施形態においては、関節部4の屈曲による第1の駆動部材11の変位によってカム角度θが小さくなることとしたが、これに代えて、カム半径Rが小さくなってもよい。
カムピン16は、関節部4の屈曲によって変位した状態において、カム溝15の内面に接触する。このときのカムピン16とカム溝15の内面との接点の回転軸Cからの距離、すなわちカム半径Rに応じて、回転トルクTから直線力Fへの変換効率が変化する。
関節部4の屈曲によるカムピン16の移動方向にカム半径Rが漸次小さくなるように、円筒面14の曲率半径が設計される。これにより、図9に示されるように、関節部4の屈曲によってカムピン16が基準位置から変位しているときのカム半径Rが、カムピン16が基準位置に配置されているときのカム半径Rよりも小さくなるように、かつ、カムピン16の基端側への変位量dが大きい程、カム半径Rが小さくなるように、カム半径Rを変化させることができる。
あるいは、カム角度θに代えて、カム摩擦係数μが小さくなってもよい。
具体的には、カム摩擦係数μは、関節部4の屈曲によるカムピン16の移動方向に漸次小さくなるように設計される。これにより、図10に示されるように、関節部4の屈曲によってカムピン16が基準位置から変位しているときのカム摩擦係数μが、カムピン16が基準位置に配置されているときのカム摩擦係数μよりも小さくなるように、かつ、カムピン16の基端側への変位量dが大きい程、カム摩擦係数μが小さくなるように、カム摩擦係数μを変化させることができる。
カム角度θ、カム半径Rおよびカム摩擦係数μの3つのパラメータのうち2つ以上が関節部4の屈曲によって同時に変化するように円筒カム機構13が構成されていてもよい。
この場合、2つ以上のパラメータの全てが関節部4の屈曲によって小さくなることは必ずしも必要でなく、下式(2)が成立するように2つ以上のパラメータが変化すればよい。例えば、2つのパラメータのうち、一方が関節部4の屈曲によって低下し、他方が関節部4の屈曲によって増加するように構成されていてもよい。
Figure 0006857258
本実施形態においては、動力発生部6が回転トルクTを動力として発生させ、単一の円筒カム機構13によって回転トルクTを直線力Fに変換することとしたが、これに代えて、動力発生部6が、直線力を動力として発生させてもよい。
図11は、直線力を発生させる動力発生部6の一例を示している。この例において、動力発生部6は、ハンドル7aの揺動によって伸縮することで直線力Finを発生するバネを備えている。動力発生部6が直線力Finを発生させる場合、直線力Finを回転トルクTに変換する動力方向変換機構(動力調整部)がさらに設けられる。動力方向変換機構は、例えば、ギアまたは円筒カム機構からなる。
図12には、動力方向変換機構の一例として、円筒カム機構(第1の円筒カム機構)13とは別のもう1つの円筒カム機構(動力調整部、第2の円筒カム機構)23の構成を示している。
第1の駆動部材11と第2の駆動部材12との間に回転軸C回りに回転可能な回転部材17が配置され、第1の駆動部材11と回転部材17とが第1の円筒カム機構13によって連結され、回転部材17と第2の駆動部材12とが第2の円筒カム機構23によって連結されている。
第1の円筒カム機構13は、回転部材17の先端部の円筒状の外面からなりカム溝15が形成された円筒面14と、第1の駆動部材11に固定されたカムピン16とを備える。
第2の円筒カム機構23は、回転部材17の基端部の円筒状の外面からなり回転軸C回りの螺旋状のカム溝25が形成された円筒面24と、第2の駆動部材12に固定されカム溝25内に移動可能に挿入されたカムピン26とを備える。
動力発生部6から第2の駆動部材12に加えられた直線力Finは、第2の円筒カム機構23によって回転トルクTに変換され、続いて、回転トルクTが第1の円筒カム機構13によって直線力Foutに変換される。
このようなダブル円筒カム方式において、動力発生部6から第2の駆動部材12に加えられる直線力Finの大きさと、第1の円筒カム機構13から第1の駆動部材11の基端部に加える直線力Foutの大きさとの関係は、下式(3)で表される。
Figure 0006857258
式(3)において、θ1、R1およびμ1はそれぞれ、上述した第1の円筒カム機構13のカム角度θ、カム半径Rおよびカム摩擦係数μである。
θ2、R2およびμ2はそれぞれ、第2の円筒カム機構23のカム角度、カム半径およびカム摩擦係数である。カム角度θ2は、カムピン26の位置におけるカム溝25の接線と、回転軸Cを中心としカムピン26を通る円周のカムピン26における接線と、が成す角度である。カム半径R2は、カムピン26の位置における円筒面24の半径である。カム摩擦係数μ2は、カム溝25の内面とカムピン26の外面との間の摩擦係数である。
2つの円筒カム機構13,23全体としての直線力Finから直線力Foutへの動力変換効率は、式(3)における直線力Finの係数あり、θ1,θ2,R1,R2,μ1,μ2の6つのパラメータに依存する。第2の円筒カム機構23の直線力Finから回転トルクTへの動力変換効率は、カム角度θ2、カム半径R2およびカム摩擦係数μ2が大きくなるにつれて増大する。
関節部4の屈曲による第1の駆動部材11の変位によって円筒カム機構13,23全体の動力変換効率が増大するように、好ましくは円筒カム機構13,23全体の動力変換効率が第1の駆動部材11の動力伝達効率の逆数と略等しくなるように、6つのパラメータθ1,θ2,R1,R2,μ1,μ2のうち少なくとも1つが設計される。
例えば、カム角度θ1を小さい値に設計することで回転部材17の回転ストロークを増大し、関節部4の屈曲によってカム半径R2およびカム角度θ2が増大するように設計することができる。
図13Aから図13Cは、駆動部材11,12および回転部材17の配置を模式的に示している。
図13Aの例において、第1および第2の駆動部材11,12の径方向外側に筒状の回転部材17が配置されている。図13Bの例において、第1および第2の駆動部材11,12の径方向内側に柱状の回転部材17が配置されている。図13Cの例において、第2の駆動部材12の径方向内側に筒状の回転部材17が配置され、回転部材17の径方向内側に第1の駆動部材11が配置されている。
円筒面14,24およびカム溝15,25は、径方向内側の部材および径方向外側の部材の一方に設けられ、カムピン16,26は、径方向内側の部材および径方向外側の部材の他方に設けられる。好ましくは、内側の部材に円筒面14,24およびカム溝15,25が設けられ、外側の部材にカムピン16,26が設けられる。
本実施形態においては、1つの屈曲軸Bを有する関節部4を備えることとしたが、関節部4の具体的な形態はこれに限定されるものではなく、挿入部5の長手軸に交差する方向に屈曲または湾曲可能である他の形態の関節部を採用してもよい。
例えば、関節部は、長手軸Aに沿う方向に配列し互いに平行な複数の屈曲軸を有し比較的大きな曲率半径で湾曲可能な湾曲部であってもよく、可撓性によって湾曲可能な湾曲部であってもよい。
また、関節部が可撓性を有する挿入部5であり、体内での挿入部5の湾曲角度に応じて動力伝達機構1が動力伝達効率を増大するように構成されていてもよい。挿入部5が直線形状から湾曲形状に変形したときに、挿入部5内を通るワイヤのような第1の駆動部材11の経路長が変化して第1の駆動部材11が長手方向に変位する。したがって、例えば、挿入部5のうち体外に配置される基端部分に動力伝達機構1を設けることで、第1の駆動部材11の変位に応じて、挿入部5の湾曲に伴う第1の駆動部材11の動力伝達効率の低下を動力伝達機構1の動力伝達効率の増大によって補うことができる。
本実施形態においては、操作者による手動操作によって動力を発生する操作部7を備えることとしたが、これに代えて、電動モータによって動力を発生する駆動部を動力発生部として採用してもよい。例えば、処置具2とは別体の操作入力装置(図示略)が設けられ、エンドエフェクタ3を動かすための操作信号が操作者によって操作入力装置に入力されると、入力された操作信号が操作入力装置から駆動部に送信され、操作信号に対応する動力を電動モータが発生するように、構成されていてもよい。
1 動力伝達機構
2 処置具
3 エンドエフェクタ
4 関節部
5 挿入部
6 動力発生部
7 操作部
7a ハンドル
11 第1の駆動部材(駆動部材)
12 第2の駆動部材
13 円筒カム機構(動力調整部)
23 円筒カム機構(動力調整部、動力方向変換機構)
14,24 円筒面
15,25 カム溝
16,26 カムピン
17 回転部材

Claims (10)

  1. 先端側から長手軸に沿って順に配列されたエンドエフェクタ、屈曲または湾曲可能な関節部、および動力を発生する動力発生部を備える処置具に設けられ、前記動力発生部から前記エンドエフェクタに前記動力を伝達する動力伝達機構であって、
    前記関節部と前記動力発生部との間に配置され、該動力発生部から与えられた前記動力を伝達するとともに動力伝達効率を変更可能である動力調整部と、
    前記関節部を通過して前記エンドエフェクタと前記動力調整部とを接続し、前記動力調整部から与えられた前記動力を前記エンドエフェクタに伝達する駆動部材とを備え、
    前記動力調整部は、
    前記動力を前記長手軸に沿う方向の回転軸回りの回転力を介して前記長手軸に沿う方向の直線力に変換するとともに、
    前記関節部の屈曲または湾曲に伴う前記駆動部材の前記長手軸に沿う方向の変位によって、前記駆動部材の変位量が大きい程、前記動力伝達効率の増加量が大きくなるように、前記動力から前記直線力への変換効率を増大させる動力伝達機構。
  2. 前記動力調整部は、該動力調整部の前記動力伝達効率が前記駆動部材の動力伝達効率の逆数と略等しくなるように、前記動力伝達効率を変化させる請求項1に記載の動力伝達機構。
  3. 前記動力調整部は、前記回転力を前記直線力に変換する円筒カム機構であって、前記回転軸回りの螺旋状のカム溝が形成された円筒面と、前記カム溝内を移動するカムピンとを有し、前記円筒面および前記カムピンの一方が前記回転力によって前記回転軸回りに回転させられるとともに、前記円筒面および前記カムピンの他方が前記駆動部材に対して固定された円筒カム機構を備える請求項1または請求項2の動力伝達機構。
  4. 前記円筒カム機構は、前記カムピンの位置における前記回転軸から前記円筒面までのカム半径が、前記関節部の屈曲または湾曲による前記駆動部材の前記変位量が大きい程、小さくなるように構成されている請求項3に記載の動力伝達機構。
  5. 前記円筒カム機構は、前記カム溝の前記カムピンの位置における接線方向と、前記回転軸を中心とする円周の前記カムピンの位置における接線方向とが成すカム角度が、前記関節部の屈曲または湾曲による前記駆動部材の前記変位量が大きい程、小さくなるように構成されている請求項3または請求項4に記載の動力伝達機構。
  6. 前記円筒カム機構は、前記カム溝の内面と前記カムピンの外面との間のカム摩擦係数が、前記関節部の屈曲または湾曲による前記駆動部材の前記変位量が大きい程、小さくなるように構成されている請求項3から請求項5のいずれかに記載の動力伝達機構。
  7. 前記動力調整部が、前記動力発生部と前記円筒カム機構との間に配置され、前記動力発生部が発生した前記回転軸に沿う方向の前記動力を前記回転力に変換する動力方向変換機構を備える請求項3から請求項6のいずれかに記載の動力伝達機構。
  8. 前記動力方向変換機構が、前記動力を前記回転力に変換するもう1つの円筒カム機構である請求項7に記載の動力伝達機構。
  9. 前記動力調整部は、該動力調整部の前記動力伝達効率が前記駆動部材の動力伝達効率の逆数と略等しくなるように、前記円筒カム機構および前記もう1つの円筒カム機構のカム半径、カム角度、カム摩擦係数のうち、少なくとも1つを変化させる請求項8に記載の動力伝達機構。
  10. 先端側から長手軸に沿って順に配列されたエンドエフェクタ、屈曲または湾曲可能な関節部、および動力を発生する動力発生部と、
    該動力発生部から前記エンドエフェクタに前記動力を伝達する請求項1から請求項9のいずれかに記載の動力伝達機構とを備える処置具。
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