JP6855255B2 - パイプの切断方法 - Google Patents
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Description
かかる問題を解消するため、従来、管切断時に発生する切粉が管材に付着するのを防止する切断方法が提案されている(特許文献2、3等参照)。この特許文献2、3等に開示されている管材の切断方法は、所定長さの管材をその長さ方向に沿って前方へ所定量搬送して切断する管材の切断方法において、管材を切断する際に、管材の後端から当該管材内にエアーを供給しつつ、管材の前端から管内のエアーを吸引する一方、管材の切断部外周のエアーも同時に吸引する方法である。即ち、この方法は、管材を切断する際に、管前端部から管内を吸引しつつ、管後端からエアーを導入することにより、切断時に発生する切粉を前方へ吹き飛ばして管材内表面に切粉が付着するのを防止するとともに、管材の切断部外周のエアーも同時に吸引することにより切断部外周に発生する切粉も吸引回収することにより、切粉が管材外表面に付着するのを防止する切断方法である。
即ち、前記特許文献2、3に開示されている管切断方法は、例えば電子複写機やレーザープリンター等の感光ドラムに用いられるアルミニウム製の感光ドラム基体のような短尺物(長さが30〜50cm程度の管材)の切断には大きな支障をきたすようなことはないが、パイプの切断長さが数メートル(例えば2〜4m程度)の長尺物には適用し難いという問題がある。その理由は、パイプの切断長さが数メートルと長尺の場合には、管前端部から吸引するエアーにより、切断時に発生する切粉を切断側開口端より積極的に管材内に引き入れてしまう懸念があること、又その管材内に引き入れられた切粉がエアー吸引側(前端側)の管内面に残存する可能性があること、さらにその前端側管内面に残存した切粉が次工程への管材搬送中に当該管材内に進入する等の問題を有するためである。
したがって本発明のパイプの切断方法によれば、パイプの切断長さが例えば1m未満の管材等の短尺物はもとより、パイプの切断長さが数メートルと長尺物であっても、切断中における切断部からの切粉のパイプ内進入を完全に防ぐことができるのみならず、パイプ前端部内面及びパイプ外周面に切粉が付着するのを確実に防止できるので、パイプの切断工程内で切断長さが数メートルと長尺のパイプの全内周面及び全外周面の清浄度を高めることができ、後工程でのメンテナンス(洗浄液の汚染、フィルター目詰まり等)に対する悪影響を回避できる。さらに、本発明方法はパイプ前端側でエアーの供給、吸引を行う方式を採用しているので、コイリングされたパイプの切断にも有効である。
まず、図2(a)において、例えば全長10m程度の長尺パイプ本体Wが所定の搬送装置(図示せず)により機台1上に搬送され、当該パイプ先端部が切断機構部2に位置すると定尺切断に先立って当該パイプの前端廃却部(頭切り部)Waを切断機2−1により切断除去する。前端廃却部Waを切断除去すると、図2(b)に示すように前端部が切り揃えられた当該長尺パイプ本体Wをその長さ方向に沿って前方へ所定量、即ち切断長さ(例えば3m)に対応する距離)搬送してその前端部をパイプ前端保持部3に突き当てて保持するとともに、エアー吸引・供給用ノズル3−1を介してエアー吸引・供給ユニット3−2により該パイプ前端部のエアーを吸引して当該パイプ前端部の内面を清浄化する。これは、当該パイプの前端廃却部(頭切り部)Waの切断の際に発生した、パイプ前端部の内面に付着している切粉を吸引除去するために実施するもので、その際のエアー吸引時間としては特に限定するものではないが数秒程度である。
さらに、3本目以降の切断処理においても、前記と同様の切断処理を繰返すことにより高清浄度、高品質のものを得ることができることはいうまでもない。
この切断処理においては、定尺切断に先立って当該パイプの前端廃却部(頭切り部)を切断除去した後に行った際の当該パイプ前端部のエアー吸引量を0.2〜0.3m3/min、エアー吸引時間を2秒と設定し、定尺切断工程のパイプ前端部からのパイプ内加圧用エアー供給量を0.2〜0.3m3/min、切粉集塵フード2−2内のエアー吸引量を0.2〜0.3m3/minに設定した。
こうして定尺切断されたパイプを目視により観察した結果、切断処理された切断長さ2500mmの定尺パイプは、いずれも前端部から後端部までのパイプ内周面全体にわたって切粉の付着は全く確認されなかった。さらに、切断処理された定尺パイプの外周面も切粉の付着は認められなかった。
パイプの前端廃却部(頭切り部)を切断除去した後に行うパイプ前端部のエアー吸引及び切断中におけるパイプ前端部からのエアー供給を行わずに、パイプ切断中に管前端部から管内エアーを吸引しつつ、管後端からエアーを供給しながら切断を行った。その時のパイプ切断中のエアー吸引量とエアー供給量はそれぞれ0.2〜0.3m3/min、0.2〜0.3m3/minであった。又、切粉集塵フード2−2内のエアー吸引量は0.2〜0.3m3/minであった。
その結果、パイプを切断する際に、パイプの後端から当該パイプ内にエアーを供給しつつ、パイプの前端から当該パイプ内の前記エアーを吸引する従来の切断方式では、定尺切断されたパイプの内面に有害な切粉が存在し、さらにパイプの切断開口端内面部にも切粉が完全に除去されずに残存していた。
2 切断機構部
2−1 切断機
2−2 集塵フード
2−3 切断部エアー吸引ユニット
3 パイプ前端保持部
3−1 エアー吸引・供給用ノズル
3−2 エアー吸引・供給ユニット
W 長尺パイプ本体(ワーク)
Wa 前端廃却部
W−1 定尺パイプ
Claims (1)
- 所定長さの長尺パイプをその長さ方向に沿って前方へ所定量搬送して切断するパイプの切断方法において、定尺切断に先立って当該パイプの前端不要部を切断除去した後、前端部が切り揃えられた長尺パイプ本体を前方へ所定量搬送し、しかる後当該長尺パイプの前端部のエアーを吸引して前端部内面を清浄化した後、エアーを吸引から供給に切替えて当該長尺パイプの前端部からパイプ内に供給するエアーにより当該パイプ内を加圧しつつ切断する一方、パイプ切断部位外側のエアーを吸引し、次の定尺切断工程では再び長尺パイプを前方へ所定量搬送した後、当該長尺パイプの前端部のエアーを供給から吸引に切換えて当該長尺パイプの前端部のエアーを吸引して前端部内面を清浄化した後、再びエアーを吸引から供給に切替えて当該長尺パイプの前端部からパイプ内に供給するエアーにより当該パイプ内を加圧しつつ切断することを特徴とするパイプの切断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017006257A JP6855255B2 (ja) | 2017-01-17 | 2017-01-17 | パイプの切断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017006257A JP6855255B2 (ja) | 2017-01-17 | 2017-01-17 | パイプの切断方法 |
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JP2018114583A JP2018114583A (ja) | 2018-07-26 |
JP6855255B2 true JP6855255B2 (ja) | 2021-04-07 |
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2017
- 2017-01-17 JP JP2017006257A patent/JP6855255B2/ja active Active
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JP2018114583A (ja) | 2018-07-26 |
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