JP6852354B2 - 表示装置および移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置および移動体に関する。
車両の運転者が少ない視線移動で警報・情報を認知できるアプリケーションとして、車載のHuD(ヘッドアップディスプレイ)が知られている。HuDには、液晶及びDMDのようなイメージングデバイスで中間像を表現する「パネル方式」と、レーザダイオードから射出したレーザビームを2次元走査デバイスで走査して中間像を形成する「レーザ走査方式」がある。
レーザ走査方式では、レーザを光源として利用するため、使用時の安定性が問題となる。特に、なんらかの不具合・故障により、2次元走査デバイスの駆動が止まってしまうと、2次元画像を描いていたレーザビームの動きが止まり、レーザ光が1点に集中し、後段の部品等に影響を及ぼす密度のレーザパワーが出力されてしまうことが考えられる。そのため、レーザ走査方式では、強いレーザ光が1点に集中して出力されることを抑える必要がある。
例えば、特許文献1には、発光手段が検査用レーザ光を出力してから所定の条件が成立するまでの間、反射手段の位置を、検査用レーザ光が筐体内に反射される不可視位置とするように角度調整手段を制御する車両用ヘッドアップディスプレイ装置が開示されている。
しかしながら、従来は、HuDにおける故障が発生してから、故障が検知されるまでの間は、ごくわずかな時間であるが、レーザ光が出力され続け、後段の部品等に悪影響を与える可能性があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レーザ光を偏向して画像領域を走査する光偏向器が走査を停止しても、レーザ光のパワーが集中して外部に出力されることを防止することができる表示装置および光偏向器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、レーザ光を照射するレーザ光源と、前記レーザ光源が照射するレーザ光を偏向することにより、透過反射部材に映される画像領域をスクリーンに走査する光偏向器と、前記光偏向器が走査を停止した場合に、前記光偏向器が偏向したレーザ光に対して、前記透過反射部材に映されるまでの光路内で、前記画像領域内における輝度を低下させる低輝度化部と、を有し、前記低輝度化部は前記スクリーンにおける前記画像領域内に設けられている。
本発明によれば、レーザ光を偏向して画像領域を走査する光偏向器が走査を停止しても、レーザ光のパワーが集中して外部に出力されることを防止することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる表示装置の概要を示す図である。 図2は、光源部、光偏向器及びその周辺を示す図である。 図3は、MEMSミラーの構成を示す図である。 図4は、MEMSミラーがスクリーンにレーザ光を走査させた状態を示す図である。 図5は、スクリーンの構成を示す図である。 図6は、スクリーンのその他の構成例(変形例)を示す断面図である。 図7は、MEMSミラーがレーザ光を走査することによって描画される画像領域に対し、MEMSミラーが停止した場合にレーザ光が照射される位置を示す図である。 図8は、低輝度化部がより好ましい位置に配置された場合に、表示装置が表示する画像(虚像)を例示する図である。 図9は、光偏向器の詳細な構成を示す図である。 図10は、MEMSミラーが破壊された場合の光偏向器とレーザ光を示す図である。 図11は、比較例のスクリーンにレーザ光を走査させた状態を示す図である。 図12は、比較例のスクリーンの構成を示す図である。 図13は、スクリーンの構成例を示す断面図である。 図14は、第2実施形態にかかる遮光部がリッドに設けられた構成の光偏向器の模式図である。 図15は、第2実施形態の変形例における光偏向器の斜視図である。 図16は、光偏向器の断面図である。 図17は、第3実施形態にかかる低輝度化部がパッケージの側面に設けられた構成の光偏向器の模式図である。 図18は、傾き角が0のミラーおよび周辺部材を示す模式図である。 図19は、傾き角が0より大きい状態のミラーおよび周辺部材を示す模式図である。 図20は、MEMSミラー停止時に傾いたミラーおよび周辺部材を示す模式図である。 図21は、MEMSミラー停止時に傾いたミラーおよび周辺部材を示す模式図である。
(第1実施形態)
以下に添付図面を参照して、表示装置の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態にかかる表示装置1の概要を示す図である。表示装置1は、例えばHuD(ヘッドアップディスプレイ)であり、車両、航空機、船舶等の移動体に搭載される。
表示装置1は、光源部(レーザ光源)10、光偏向器2、走査ミラー12、スクリーン(被走査面)14、及び凹面ミラー16を有し、例えば車両のフロントガラス18に対して光を照射することにより、観察者の視点から虚像を視認可能にする。例えば、表示装置1は、車両のフロントガラス18(フロントウインドシールド)を介して当該車両の運転に必要なナビゲーション情報(例えば速度、走行距離等の情報)等を視認可能にする。この場合、フロントガラス18は、入射された光の一部を透過させ、残部の少なくとも一部を反射させる透過反射部材としても機能する。以下では、表示装置1がフロントガラス18を備える車両(自動車)に搭載される場合を例に説明する。
光源部10は、R,G,Bの3色のレーザ光を合成する。ここで、3色の混合レーザ光は、光偏向器2の反射面に向かって導かれる。光偏向器2は、後述するように半導体プロセス等で作製されたMEMSであり、直交する2軸に対して揺動する単一の微小なミラーを有する。光偏向器2は、1軸に揺動/回動するミラー2つから成るミラー系であってもよい。光偏向器2は、光源部10が出力する3色の混合レーザ光の光束を偏向させる。光偏向器2が偏向させた混合レーザ光は、走査ミラー12により折り返され、スクリーン14に2次元像(中間像)を描画する。
スクリーン14は、レーザ光を予め定められた発散角で発散させる機能を有しており、例えば後述するようにマイクロレンズアレイ構造となっている。スクリーン14を介して射出された光束は、単一の凹面ミラー16及びフロントガラス18によって拡大表示された虚像となる。つまり、表示装置1は、光偏向器2がスクリーン14に走査した画像領域を拡大させる拡大光学系を備えている。
凹面ミラー16は、フロントガラス18の影響で中間像の水平線が上または下に凸形状となる光学歪み要素を補正するように設計・配置されている。なお、表示装置1は、フロントガラス18と同じ機能(部分反射)を持つ別途の部分反射鏡(コンバイナ)を有した構成であってもよい。
図2は、光源部10、光偏向器2及びその周辺を示す図である。光源部10には、例えば複数の発光点を有する複数の光源素子100a,100b,100cが備えられている。光源素子100a,100b,100cは、それぞれLD(半導体レーザ素子)であり、LD制御回路108の制御に応じて、互いに異なる波長λR,λG,λBのレーザ光(光束)を照射する。例えばλR=640nm,λG=530nm,λB=445nmである。光源素子100a,100b,100cから放射された波長λR,λG,λBのレーザ光は、それぞれコリメートレンズ102によりコリメートされる。
コリメートされた3つのレーザ光は、例えばダイクロイックミラー(光路合成部材)104によって3本の光路を1つの光路に合成される。例えばダイクロイックミラー104は、反射面106a,106b,106cを有する。反射面106aは、赤色の波長のレーザ光を反射し、緑色、青色の波長のレーザ光を透過するダイクロイック膜が形成されている。また、反射面106bは、緑色の波長のレーザ光を反射し、青色の波長のレーザ光を透過するダイクロイック膜が形成されている。反射面106cは、青色の波長のレーザ光を反射する。このようにして、ダイクロイックミラー104は、3つの光路を1つの光路に合成する。
レーザ光は、制御回路200の制御によって動作する光偏向器2によって2次元に走査される。光偏向器2は、パッケージ20(容器の一例)に収容された2軸のMEMSミラー3を有し、制御回路200から得られる信号にしたがってミラーの角度を変え、画像を投影させる。このとき、光源素子100a,100b,100cは、LD制御回路108より光偏向器2の走査角度に合わせた映像信号が送られ、その信号に応じて光強度変調したレーザ光を出射する。
図3は、MEMSミラー3の構成を示す図である。上述したように、MEMSミラー3は、光偏向器2に収容されている。MEMSミラー3は、半導体プロセスにより製造され、ミラー30と、接続部31と、一対の蛇行状梁部32と、可動枠体33と、枠部材34と、を有する。なお、ミラー30は反射部の一例、蛇行状梁部32は駆動部の一例である。ミラー30は、反射面を備え、可動枠体33の中央部に設けられている。可動枠体33は、一対の蛇行状梁部32の間に位置する。接続部31は、一対の蛇行状梁部32と可動枠体33とを接続する。蛇行状梁部32は、複数の折り返し部を有して蛇行するように形成されている。蛇行状梁部32は、1つおきに梁部A(32a)、梁部B(32b)に分けられる。枠部材34は、各蛇行状梁部32を支持する。
蛇行状梁部32には、隣り合う各梁部32a,32bごとに独立の圧電部材(例えばPZT)36が設けられている。これらの圧電部材36は、1つおき(A、B)に異なる電圧が印加されると、蛇行状梁部32に反りが発生し、隣り合う梁部32a,32bがそれぞれたわむ。ミラー30は、梁部32a,32bのたわみが累積されて、X軸周り(=垂直方向)に大きな角度で回転することになる。よって、ミラー30は、X軸を中心とした垂直方向への光走査が、低電圧で可能となる。一方、Y軸を中心とした水平方向では、ミラー30に接続されたトーションバーなどを利用した共振によるレーザ光走査が行われる。
図4は、MEMSミラー3がスクリーン14にレーザ光を走査させた状態を示す図である。図4に示すように、表示装置1は、レーザ光をMEMSミラー3によってスクリーン14上の主走査方向及び副走査方向に走査させることにより描画(2次元画像)を行う。スクリーン14は、図5にも示すように、複数のマイクロレンズ140が配列された構成となっており、例えば1つ(又は周辺数個分)のマイクロレンズ140aが遮光領域となっている。
マイクロレンズ140aは、例えばマイクロレンズ140の1つに対して黒く塗りつぶされたり、反射部材が設けられたりしたものであり、レーザ光を遮るようにされている。そして、マイクロレンズ140aは、画像領域内のレーザ光の輝度を低下させる低輝度化部として機能する。また、マイクロレンズ140aは、他のマイクロレンズ140と同じレンズ形状ではなく、平坦面で遮光するようにされてもよい。
表示装置1は、通常動作ではMEMSミラー3の駆動を停止させているときには、レーザ光を出力させない(又は直接観察者の目に届いても問題の無い程度に弱められる)。しかし、MEMSミラー3の不具合などにより、強度の高いレーザ光が出力されたままMEMSミラー3が静止してしまうと、レーザ光はMEMSミラー3によってある1点に反射されることになる。マイクロレンズ140aは、MEMSミラー3が静止して1点に反射させたレーザ光をスクリーン14内で遮光する位置に配置されている。つまり、マイクロレンズ140aは、MEMSミラー3が停止して、レーザ光のパワーが集中して外部に出力されることを防止する。
図6は、スクリーン14のその他の構成例(変形例)を示す断面図である。図6(a)には、スクリーン14の第1変形例(スクリーン14a)が示されている。図6(a)に示すように、スクリーン14aは、例えばマイクロレンズ140が光学板141に隙間なく配列されたマイクロレンズアレイ構造をしている。また、スクリーン14aは、複数のマイクロレンズ140が配列された中に、例えば1つ(又は周辺数個分)のマイクロレンズ150aが配置されている。光学板141上を入射光束142が走査するとき、光束はマイクロレンズ140により発散され、発散光143となる。つまり、スクリーン14は、光源部10からのレーザ光を予め定められた発散角で発散させる。
マイクロレンズ140は、幅が100〜200um程度のレンズであり、外形が六角形の形状をしている。スクリーン14は、マイクロレンズ140が六角形の形状をしていることにより、マイクロレンズ140が最密に配列されている。マイクロレンズ140の周期(幅)145は、入射光束の径146よりも大きくなるようにされており、マイクロレンズ140間での干渉が起きず、スペックルが生じないようにされている。なお、マイクロレンズ140は、六角形に限らず、四角形や三角形の形状であってもよいし、縦横比が異なる形状であってもよい。また、マイクロレンズ140は、凸面のレンズの形態に限らず、凹面のレンズであってもよい。
マイクロレンズ150aは、周期(幅)145がマイクロレンズ140と同じにされており、マイクロレンズ140とは形状(曲率)が異なる。また、マイクロレンズ150aは、マイクロレンズ140よりも広い範囲にレーザ光を拡散させるように、マイクロレンズ140の拡散角よりも大きな発散角144が予め定められている。そして、マイクロレンズ150aは、MEMSミラー3が静止して1点に反射させたレーザ光をスクリーン14a内で弱める位置に配置されている。つまり、マイクロレンズ150aは、MEMSミラー3が停止して、レーザ光のパワーが集中して外部に出力されることを防止する。
図6(b)には、スクリーン14の第2変形例(スクリーン14b)が示されている。図6(b)に示すように、スクリーン14bは、例えばマイクロレンズ140が光学板141に隙間なく配列されたマイクロレンズアレイ構造をしている。また、スクリーン14bは、複数のマイクロレンズ140が配列された中に、例えば1つ(又は周辺数個分)のマイクロレンズ150bが配置されている。
マイクロレンズ150bは、周期(幅)がマイクロレンズ140の周期145の2倍(1/2の幅)にされており、マイクロレンズ140とは形状(曲率)が異なる。また、マイクロレンズ150bは、発散光147、148によってマイクロレンズ140よりも広い範囲にレーザ光を拡散させるように発散範囲149が予め定められている。そして、マイクロレンズ150bは、MEMSミラー3が静止して1点に反射させたレーザ光をスクリーン14b内で弱める位置に配置されている。つまり、複数のマイクロレンズ150bは、周囲のマイクロレンズ140よりも高い密度で設けられた低輝度化部となっており、MEMSミラー3が停止して、レーザ光のパワーが集中して外部に出力されることを防止する。
なお、スクリーン14及びスクリーン14の変形例は、マイクロレンズ140が規則正しく並べられた構造を示しているが、これに限らず、各マイクロレンズ140の中心が互いに偏心させられた不規則な配列の偏心配列であってもよい。偏心配列の構成では、各マイクロレンズ140は互いに異なる形状となる。また、スクリーン14及びスクリーン14の変形例は、拡散板であってもよく、表面形状による拡散板に限らず、拡散剤による拡散板であってもよい。スクリーン14等は、拡散剤により拡散させる場合、拡散剤の分布状態などが調整されてもよい。
表示装置1は、MEMSミラー3の振れ角を制御するために、例えばスクリーン14の端にPD(フォトダイオード)が配置され、PDによってレーザ光の2次元走査ビームを検知し、描画振れ角を制御部へフィードバックして、MEMSミラー3への電圧を変化させている。レーザ光のビームが走査されなくなった場合、PDは、ビームを検知できなくなったことにより、MEMSミラー3に不具合が起きたことを検知する。
MEMSミラー3は、例えば不具合として、配線のショートや断線により、電圧が印加されてもミラー30が振れなくなる、又はミラー梁部が折れてレーザ光を反射できなくなることなどがある。例えば、ミラー30の駆動停止時にスクリーン14で拡散された後のレーザ光であっても、クラス3R程度の危険レベルがある。レーザ光が一定箇所に集中して照射された場合、露光時間が長いほど後段の部品等に重大な影響を与える恐れがある。
そこで、表示装置1は、ミラー30が振れなくなって所定の位置に戻って停止した場合、高速で2次元に走査されていたレーザ光が1点に反射されることになるため、マイクロレンズ140a(マイクロレンズ150a、マイクロレンズ150b)がレーザ光のパワーの集中を防止している。
次に、スクリーン14におけるマイクロレンズ140aの具体的な配置について説明する。図7は、MEMSミラー3がレーザ光を走査することによって描画される画像領域(2次元画像:表示領域)に対し、MEMSミラー3が停止した場合にレーザ光が照射される位置を示す図である。図7(a)には、表示装置1の正常時に描画される画像(表示領域)が示されている。図7(b)には、MEMSミラー3が停止した場合(故障時)にレーザ光が反射される位置を示している。
表示装置1は、スクリーン14上の1点に反射されたレーザ光をマイクロレンズ140aによって遮光する。つまり、マイクロレンズ140aは、スクリーン14における1点に反射されたレーザ光を遮光する位置に配置されている。
図8は、マイクロレンズ140a又はマイクロレンズ150a(低輝度化部)がより好ましい位置に配置された場合に、表示装置1が表示する画像(虚像)を例示する図である。図8(a)に示すように、マイクロレンズ140aによってレーザ光が遮光される場合、表示装置1が表示する画像(虚像:表示領域)内に非表示領域が設けられる。マイクロレンズ140aは、表示装置1の表示領域内で観察者に対して必要な画像部分が無い領域に非表示領域が配置されるように設けられることが好ましい。
また、図8(b)に示すように、例えばマイクロレンズ150aによってレーザ光が他のマイクロレンズ140よりも大きく拡散される場合、表示装置1が表示する画像(虚像:表示領域)内にぼかし領域(低輝度領域)が設けられる。マイクロレンズ150aは、表示装置1の表示領域内で観察者に対して必要な画像部分が無い領域、重要度が低い画像部分、コントラストの低いコンテンツ・べた絵・グラデーション効果を持たせたい画像などの領域にぼかし領域(拡散領域)が配置されるように設けられることが好ましい。
図9は、光偏向器2の詳細な構成を示す図である。図9に示すように、光偏向器2は、例えばセラミック・樹脂などからなるパッケージ20内に形成された反射防止面24に対してMEMSミラー3が取付けられている。リッド22は、パッケージ20内に収容されたMEMSミラー3を覆うように設けられて、蓋部として機能する。リッド22は、ガラスなどで形成されており、レーザ光を通過させる。よって、MEMSミラー3は、リッド22を通過したレーザ光を入射光として、予め定められた走査角でレーザ光(反射光)を走査させる。
反射防止面24は、パッケージ内部の底面(及び側面など)に形成されており、ミラー30の梁折れや破損時に、レーザ光がミラー30以外のパッケージ20内の面に入射したときに、図10に示すようにレーザ光が描画領域内(表示領域内)へ反射されることを低減する。反射防止面24は、例えば光を吸収する微細な凹凸構造の付与、多層膜コーティング、反射防止塗料の塗布などによって形成されている。反射防止面24は、偏光構造などによってレーザ光が描画領域内(表示領域内)へ反射されることを低減するものであってもよい。
次に、比較例について説明する。図11は、比較例のスクリーン40にレーザ光を走査させた状態を示す図である。図12は、比較例のスクリーン40の構成を示す図である。MEMSミラーが駆動されてスクリーン40にレーザ光が走査されていても(図11(a))、MEMSミラーが停止するとレーザ光が1点に(例えば1つのマイクロレンズ400)反射される(図11(b))。図12に示すように、スクリーン40は、マイクロレンズ400が六角形の形状をしていることにより、マイクロレンズ400が最密に配列されている。
図13は、スクリーン40の構成例を示す断面図である。図13(a)に示すように、スクリーン40は、マイクロレンズ400が光学板401に隙間なく配列されたマイクロレンズアレイ構造をしている。光学板401上を入射光束402が走査するとき、光束はマイクロレンズ400により発散され、発散光403となる。マイクロレンズ400の周期(幅)405は、入射光束の径406よりも大きくなるようにされている。つまり、スクリーン40は、レーザ光を予め定められた発散角404で発散させる。
入射光束402の径406が、マイクロレンズ400の周期(幅)405の2倍にされると、入射光束402は、2つのマイクロレンズ400に同時に入射され、それぞれ発散光束407、408を生じる。このとき、2つの発散光束が同時に存在する領域が生じ、光の干渉が生じ得る。この干渉光束が観察者の目に入ると、スペックルとして視認される。
なお、実施形態にかかる表示装置1は、車載とされることに限定されることなく、例えば対象物などに虚像を重畳させて表示を行う他の装置などを含むものとする。例えば、表示装置1は、ショーウィンドーなどを用いて虚像を表示させるものであってもよい。
また、表示装置1は、レーザ光をスクリーン14等によって遮光(又は拡散)することに限定されることなく、例えば凹面ミラー16の一部に反射防止塗料の塗布などを行い、MEMSミラー3が停止した場合のレーザ光を外部へ反射させることを低減してもよい。また、リッド22にレーザ光を遮光する領域が形成されてもよい。つまり、マイクロレンズ140a、150a、150b(及び凹面ミラー16及びリッド22)などの低輝度化部は、光源部10が照射するレーザ光の光路内でレーザ光の反射率又は透過率を変化させて、レーザ光のパワーが集中して外部に出力されることを防止する。
(第2実施形態)
以下に図面を参照して、表示装置の第2実施形態について説明する。本実施形態の説明にあたっては、第1実施形態と異なる部分(主に低輝度化部)について説明し、第1実施形態と同様の部分についての説明を省略する。
図14は、遮光部25がリッド22に設けられた構成の光偏向器2の模式図である。第1実施形態においては、スクリーン14に低輝度化部として機能するマイクロレンズ140aが設けられていたが、これに代えて、本実施形態では、光偏向器2に、低輝度化部として機能する遮光部25が設けられている。
光偏向器2は、図9で説明したようにパッケージ20内にMEMSミラー3を備え、本実施形態においては透過性を有するリッド22上に遮光部25を備えている。遮光部25は、MEMSミラー3が停止した場合にレーザ光が反射される位置に設けられて、レーザ光を遮る。遮光部25は、レーザ光の透過を妨げる性質を有し、例えば、黒色等の、レーザ光の透過率をリッド22よりも低減させる色で着色されたマークである。なお、遮光部25は、レーザ光をリッド22よりも遮光する物性を有していればよく、例えば、拡散板や低反射膜等でもよい。ただし、遮光部が、拡散板や反射率の高い物性を有するものであると、拡散光や反射光により迷光が生じるおそれがある。このため、遮光部は、レーザ光を拡散あるいは反射するものよりも、レーザ光を吸収する(レーザ光の透過率が低い)物性を有するものであると、より好ましい。また、遮光部は、レーザ光の透過率を50%以下に抑えるものであることが望ましい。
なお、本実施形態では遮光部25がリッド22上に設けられた構成の例を説明したが、遮光部25はMEMSミラー3が停止した場合にレーザ光が反射される位置に設けられていればよく、例えばリッド22内やパッケージ20内に設けられていてもよい。
本実施形態によれば、MEMSミラー3が停止した場合であっても、遮光部25が、レーザ光の透過を抑制し、光量を低減させるため、後段部品等への影響を抑制することができる。
(変形例)
以下に図面を参照して、第2実施形態の変形例について説明する。本変形例の説明にあたっては、第2実施形態と異なる部分(主にパッケージ)について説明し、第2実施形態と同様の部分についての説明を省略する。
図15は、本変形例における光偏向器2の斜視図であり、図16は、光偏向器2の断面図である。図15および図16に示すように、本変形例の光偏向器2は、パッケージ20とリッド22との間に、カバー21を備えている。カバー21は、リッド22の透過面がMEMSミラー3の反射面に対して平行とならないよう、リッド22に傾斜を持たせて支える。なお、本変形例においては、カバー21とリッド22とで、蓋部を構成している。なお、カバー21とパッケージ20とは、一体のものとして構成されていてもよい。
本変形例によれば、MEMSミラー3により反射された光のうち、リッド22で反射された光が再度MEMSミラー3に入射されることを抑制することができる。
(第3実施形態)
以下に図面を参照して、表示装置の第3実施形態について説明する。本実施形態の説明にあたっては、第1実施形態と異なる部分(主に低輝度化部)について説明し、第1実施形態と同様の部分についての説明を省略する。
図17は、低輝度化部26がパッケージ20の側面に設けられた構成の光偏向器2の模式図である。第1実施形態においては、スクリーン14に、低輝度化部として機能するマイクロレンズ140aが設けられていたが、本実施形態では、光偏向器2のパッケージ20の側面に、低輝度化部26が設けられている。
MEMSミラー3は、MEMSミラー3が停止した場合にレーザ光が反射される位置がパッケージ20の側面の低輝度化部26が設けられている位置となるように配置されている。
なお、実施にあたっては、パッケージ20の側面に配置された低反射部材により低輝度化部26が実現されてもよいし、パッケージ20自体を透過率の低い材質で構成することにより、パッケージ20の側面自体を低反射部材すなわち低輝度化部26として機能させてもよい。低反射部材は、例えば、レーザ光の反射率が20%以下の材質で構成された膜であり、レーザ光の波長よりも小さい距離で配列された微細構造体膜や、薄膜SiO2等で構成された多層薄膜である。
本実施形態によれば、MEMSミラー3が停止した場合であっても、低輝度化部26がレーザ光の光量を抑制するため、後段部品等への影響を抑制することができる。
(反射面の傾きの設定)
図18および図19を参照して、MEMSミラー3停止時におけるMEMSミラー3の反射面の傾き角(パッケージ20の底面に対する傾き角)の設定手法の一例を説明する。図18は傾き角θk=0のミラー30および周辺部材を示す模式図であり、図19は傾き角θk>0のミラー30および周辺部材を示す模式図である。
MEMSミラー3の反射面の傾き角θkは、以下の式(1),(2)で示される。
θk>(θin−θh)/2 ・・・式(1)
tanθh=L/H ・・・式(2)
ただし、θinは入射角、θhは反射面中心Oからパッケージ20の側面の上端まで結んだ仮想線とパッケージ20の側面とがなす角、Lは反射面中心Oからパッケージ20の側面までの距離、Hは反射面中心Oからパッケージ20の側面上端までの高さである。なお、入射角度θinとしては、傾き角θk=0のときの値を、固定値として使用する。
(反射面を傾ける手法の例)
図20および図21を参照して、MEMSミラー3停止時にMEMSミラー3の反射面を傾ける手法について説明する。図20および図21は、MEMSミラー3停止時に傾いたミラー30および周辺部材を示す模式図である。
MEMSミラー3停止時に反射面を傾けるには、例えば、図20に示すように、ミラー30の一部(反射面の裏面など)に、錘(おもり)として機能する質量部30aを設けることで、反射面が傾く構造としてもよい。蛇行状梁部32は、駆動停止中はミラー30や可動枠体33を浮動状態で支持するので、ミラー30が中心からずれた位置に重心を持つことでミラー30を傾けることができる。
また、例えば、図21に示すように、ミラー30および可動枠体33自体の質量によって反射面が傾くよう、MEMSミラー3における接続部31(図3参照)の位置が、ミラー30の中心(反射面中心O)に対して点対象にならない設計としてもよい。
或いは、パッケージ20によるMEMSミラー3の支え方を調整することで傾けてもよい。この場合には、MEMSミラー3の駆動に際しては、圧電部材36への印可電圧を他の場合に比べて高くすることにより、ミラー30の振れ角を大きくする。
以上の実施形態は、表示装置への適用例であるが、実施にあたっては表示装置に限らず、例えば、レーザプリンタやレーザ描画装置といった、光源からの光を光偏向器により光走査することにより画像を形成する画像形成装置に適用してもよい。
1 表示装置
2 光偏向器
3 MEMSミラー
10 光源部
12 走査ミラー
14、14a、14b スクリーン
16 凹面ミラー
18 フロントガラス
20 パッケージ
22 リッド
24 反射防止面
30 ミラー
140、140a、150a、150b マイクロレンズ(低輝度化部)
特開2013−156314号公報

Claims (13)

  1. レーザ光を照射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源が照射するレーザ光を偏向することにより、透過反射部材に映される画像領域をスクリーンに走査する光偏向器と、
    前記光偏向器が走査を停止した場合に、前記光偏向器が偏向したレーザ光に対して、前記透過反射部材に映されるまでの光路内で、前記画像領域内における輝度を低下させる低輝度化部と、を有し、
    前記低輝度化部は、前記スクリーンにおける前記画像領域内に設けられている
    ことを特徴とする表示装置。
  2. 前記低輝度化部は、
    前記スクリーンに設けられ、レーザ光の反射率又は透過率を変化させること
    を特徴とする請求項に記載の表示装置。
  3. 前記スクリーンは、
    複数の光学素子からなり、
    前記低輝度化部は、
    形状、反射率及び透過率の少なくともいずれかが周囲の光学素子とは異なる光学素子を有すること
    を特徴とする請求項に記載の表示装置。
  4. 前記低輝度化部は、
    周囲の光学素子とは曲率が異なる光学素子であること
    を特徴とする請求項に記載の表示装置。
  5. 前記低輝度化部は、
    周囲の光学素子よりも高い密度で設けられた複数の光学素子であること
    を特徴とする請求項に記載の表示装置。
  6. 前記光偏向器は、
    2軸MEMSミラーを有すること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記光偏向器は、
    前記2軸MEMSミラーを収容する収容器の内面がレーザ光の反射を防止する反射防止部材であること
    を特徴とする請求項に記載の表示装置。
  8. 前記低輝度化部は、
    前記画像領域内に非表示領域を形成すること
    を特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  9. 前記低輝度化部は、
    前記画像領域内にレーザ光の拡散を大きくした拡散領域を形成すること
    を特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  10. 前記スクリーンは、
    マイクロレンズアレイであること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
  11. 前記レーザ光源は、
    波長が異なる複数のレーザ光を照射し、
    前記レーザ光源が照射した複数のレーザ光の光路を1つに合成する光路合成部材をさらに有すること
    を特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の表示装置。
  12. 前記光偏向器が前記スクリーンに走査した画像領域を拡大させる拡大光学系をさらに有すること
    を特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の表示装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置を有すること
    を特徴とする移動体。
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