JP2006267623A - 走査光学装置、並びにそれを備えた画像読み取り装置および画像形成装置 - Google Patents

走査光学装置、並びにそれを備えた画像読み取り装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 空気との界面での光束の反射を抑制し、かつ、不要光を実質的に完全に吸収することができる走査光学装置、並びにそれを備えた画像読み取り装置および画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 走査光学装置1は、走査光学装置の少なくとも一部を支持する筐体部10〜12と、筐体部10〜12の少なくとも一部に設けられ、所定の形状を有する構造単位がレーザ光束の最短波長よりも小さいピッチで周期的にアレイ状に配列された反射防止構造体とを備える。反射防止構造体自体、および筐体部の反射防止構造体が設けられた部分のうち、少なくとも一方は、レーザ光束を吸収可能な材料からなり、当該材料によって、反射防止構造体において反射が抑制されたレーザ光束を吸収する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザビームを走査する走査光学装置に関し、より特定的には、レーザプリンタ、レーザファクシミリ、またはデジタル複写機等の画像形成装置の露光光学系やスキャナ等の読み取り光学系に用いられる走査光学装置に関する。また、本発明は、走査光学装置を備える画像形成装置および画像読み取り装置に関する。
走査光学装置は、主に光束を走査することにより、画像の読み込みや形成を行う装置に組み込まれている。走査光学装置は、例えば、ファクシミリやレーザプリンタ等の画像形成装置の製品において、画像を形成するための露光光学系に用いられている。また、走査光学装置は、スキャナ等の読取光学系としても使用されている。
上記のような画像形成装置および画像読み取り装置に用いられる従来の走査光学装置は、半導体レーザと、コリメートレンズと、偏向器であるポリゴンミラーと、走査レンズとを含む。光源である半導体レーザから出射された発散性のレーザビームは、コリメートレンズにより平行ビームに変換される。ポリゴンミラーは、コリメートレンズにより変換された平行ビームを等角速度的に偏向走査する。走査レンズは、fθ機能を有し、ビームスポットを被走査面上で等速的に結像させる。また、走査レンズは、偏向器の偏向面と被走査面とを幾何光学的に共役な関係に結びつけ、所謂面倒れ補正を行う。
ここで、従来の走査光学装置においては、偏向器からの光束の一部が走査レンズの表面で反射し、迷光等の不要な光束が生じる。走査レンズで反射されることによって発生した不要な光束は、走査光学装置を支持する筐体部の内壁で反射され、書き込み光束と同じを辿った場合、文字や画像の出力時に黒筋や白筋が生じてしまうという問題があることが知られている。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、迷光を抑えることを目的とする走査光学装置が記載されている。特許文献1に記載された従来の走査光学装置において、光ビームが照射される光学定盤の壁部には、前記光ビームの照射直径以下のピッチで連続した凹凸形状部位が設けられている。これにより、光ビームの光路上における不要な反射光の発生を抑制することができる。
特開2002−131670号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の走査光学装置において、筐体の壁部に設けられた凹凸形状部位は、空気との界面における光反射をある程度抑制することはできるが、入射する光束を実質的に完全に吸収することができない。このため、迷光が生じるという問題は依然として残されている。
したがって、例えば、特許文献1に記載された従来の走査光学装置を画像形成装置に適用した場合、迷光により白筋や黒筋といった問題が発生してしまう。また、例えば、特許文献1に記載された従来の走査光学装置を画像読み取り装置に適用した場合、迷光により読み取り不良が発生してしまう。
それゆえに、本発明の目的は、空気との界面での光束の反射を抑制し、かつ、不要光を実質的に完全に吸収することができる走査光学装置、並びにそれを備えた画像読み取り装置および画像形成装置を提供することである。
本発明は、光源から出射されるレーザ光束を被走査面上にスポットとして結像し走査する走査光学装置であって、走査光学装置の少なくとも一部を支持する支持部と、支持部の少なくとも一部に設けられ、所定の形状を有する構造単位がレーザ光束の最短波長よりも小さいピッチで周期的にアレイ状に配列された反射防止構造体とを備え、反射防止構造体自体、および支持部の反射防止構造体が設けられた部分のうち、少なくとも一方は、レーザ光束を吸収可能な材料からなり、当該材料によって、反射防止構造体において反射が抑制されたレーザ光束を吸収することを特徴とする。
また、反射防止構造体はシート上に形成されており、支持部の少なくとも一部にシートが貼付されていてもよい。
一例として、シートは、レーザ光束を吸収可能な材料からなる。他の例として、シートは、透明材料からなり、かつシートが貼付される支持部は、レーザ光束を吸収可能な材料からなる。
また、反射防止構造体は、支持部の内壁のうち、反射したレーザ光束が到達する面に設けられていてもよい。
また、反射防止構造体は、シリンドリカルレンズを支持する支持部に設けられてもよく、コリメートレンズを支持する支持部に設けられていてもよい。
好ましくは、反射防止構造体の構造単位が、少なくともピッチ以上、より好ましくは少なくともピッチの3倍以上の高さを有するとよい。
より好ましくは、反射防止構造体の構造単位が、少なくともピッチの3倍以上の高さを有するとよい。
好ましくは、反射防止構造体の構造単位が、略錐状の突出形状および/または略錐状の陥没構造であるとよい。
また、レーザ光束を吸収可能な材料が、レーザ光束を吸収するための染料を含有することとしてもよい。
好ましくは、シートと、当該シートが貼付される基材との屈折率の差が0.2以下、より好ましくは0.1以下であるとよい。
また、レーザ光束が、紫外光、可視光、近赤外光および遠赤外光からなる群から選ばれる1つであってもよい。
また、本発明は、請求項1〜15のいずれかに記載の走査光学装置を備えた画像読み取り装置である。また、本発明は、請求項1〜15のいずれかに記載の走査光学装置を備えた画像形成装置である。
本発明によれば、空気との界面での光束の反射を抑制し、かつ、不要光を実質的に完全に吸収することのできる光束吸収部材を筐体部に備えた走査光学装置、並びにそれを備えた画像読み取り装置、および画像形成装置を実現することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る走査光学装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る走査光学装置1の構成を示す図である。図1において、走査光学装置1は、コリメートレンズ3と、開口部4と、シリンドリカルレンズ5と、ポリゴンミラー6と、走査レンズ8と、被走査面9と、筐体部10〜12とを備える。
走査光学装置は、コリメートレンズ3とシリンドリカルレンズ5とにより第1結像光学系を構成し、走査レンズ8により第2結像光学系を構成する。第1結像光学系および第2結像光学系は、いずれも主走査方向および主走査方向に直交する副走査方向にそれぞれ異なる光学的パワーを持つアナモフィック光学系である。なお、図1は、ポリゴンミラー6による主走査を行う主走査面および走査光学装置の光軸を含む平面と紙面とが平行になるように記載されている。
コリメートレンズ3は、光源である半導体レーザ2から出射された発散性のレーザビームを収束性のレーザビームに変換する。コリメートレンズ3は、光源側およびポリゴンミラー側とも光軸について回転軸対象形状のレンズである。また、コリメートレンズ3は、樹脂製であり、ポリゴンミラー側の面に回折による光学的なパワーを備えた回折面が形成されている。この回折面の作用については、後述する。なお、半導体レーザ2とコリメートレンズ3との間には、平行板であるカバーガラス(図示せず)が配置される。
シリンドリカルレンズ5は、樹脂製であり、半導体レーザ2およびポリゴンミラー6との間に配置され、副走査方向にのみ光学的パワーを備えた光源側のシリンドリカル面と、ポリゴンミラー側に形成された平面とを持つ。シリンドリカルレンズ5は、コリメートレンズ3から出射された収束性のレーザビームの副走査方向にのみ作用し、ポリゴンミラー6の反射面の近傍で主走査方向に延びた線状に集光する。
ポリゴンミラー6は、回転軸7を中心に回転駆動される回転多面鏡である。ポリゴンミラー6は、回転軸7を中心に回転駆動されることにより、入射したレーザビームを偏向する。ポリゴンミラー6は、ポリゴンミラー6へ入射するレーザビームの光軸と、反射面により反射されたレーザビームの主走査方向の走査中心とが所定の有限角度をなすように配置される。
走査レンズ8は、ポリゴンミラー6の反射面で反射することにより偏向走査されたレーザビームを被走査面9上に結像する。走査レンズ8は、fθ特性を持ち、ポリゴンミラー6により等角速度で偏向されるレーザビームを、被走査面9上において等速度で走査する。また、走査レンズ8は、樹脂製であり、主走査方向にのみ光学的パワーを備えポリゴンミラー側に形成されたシリンドリカル面と、主走査方向および副走査方向に光学的パワーを備え被走査面側に形成されたアナモフィック面とを持つ。
筐体部10〜12は、走査光学装置1の少なくとも一部を支持する支持部である。筐体部10は、走査光学装置1を固定および支持する。筐体部11は、筐体部10内に設けられ、コリメートレンズ3を固定および支持する。筐体部12は、筐体部10内に設けられ、シリンドリカルレンズ5を固定および支持する。また、筐体部10〜12は、レーザビームの光束(以下、レーザ光束と呼ぶ)を吸収可能な材料からなる。
本実施形態に係る走査光学装置の大きな特徴は、筐体部10の内壁のうち、走査レンズ8におけるレーザ光束の入射面と対向する内壁、つまり、走査レンズ8の入射面で反射したレーザ光束が到達する部分を有する内壁21の少なくとも一部に、特定構造の反射防止構造体が形成されていることを特徴とする。これにより、レーザ光束の中の不要な光束が反射するのを充分に防止し、かつ入射した不要光を実質的に完全に吸収することを可能とするものである。
次に、以上のように構成された走査光学装置の動作について説明する。
半導体レーザ2から出射された発散性のレーザビームの光束は、コリメートレンズ3に入射し、収束性の平行光に変換される。そして、レーザ光束は、開口部4で光束が制限された後、シリンドリカルレンズ5によりポリゴンミラー6の反射面近傍に主走査方向に延びた線状に結像される。ポリゴンミラー6は回転中心軸7を中心として回転し、入射したレーザ光束を偏向する。ポリゴンミラー6により偏向されたレーザ光束(以下、レーザ光束Wと呼ぶ)は、その後、主走査方向について収束性のまま、副走査方向については発散性のレーザビームとして走査レンズ8に入射し、走査レンズ8により等速に走査され、スポットとして結像される。
ここで、ポリゴンミラー6により偏向されたレーザ光束Wの一部は、走査レンズ8の入射面において反射される。以下、走査レンズ8の入射面において反射されるレーザ光束を、レーザ光束Wと区別するためにレーザ光束Gと呼ぶ。図1には、レーザ光束Wが経由する光路を実線で示し、レーザ光束Gが経由する光路を点線で示している。レーザ光束Gは、走査レンズ8の入射面で反射された後、筐体部10の内壁21へ向かう。そして、レーザ光束Gは、内壁21でさらに反射した後に再び走査レンズ8に向かい、走査レンズ8により被走査面9上に結像され、本来の所望の像とは別の像(ゴースト像)が形成されてしまう。
しかしながら、本実施形態に係る走査光学装置では、筐体部10の内壁21の少なくとも一部に反射防止構造体が形成されている。これにより、走査レンズ8の入射面にて反射されたレーザ光束Gは、反射防止構造体と、筐体部10を構成するレーザ光束を吸収可能な材料とによって吸収されるため、レーザ光束Gは被走査面9に到達せず、ゴースト像が形成されない。したがって、印字・画像出力時における黒筋や白筋といった問題の発現を防止することができる。
以下、筐体部10の内壁21に形成されている反射防止構造体について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る反射防止構造体およびレーザ光束を吸収可能な材料を模式的に示す概略断面図である。図2において、筐体部10を構成する基材31の上に、反射防止構造体13が形成されている。
反射防止構造体とは、所定の形状を有する構造単位が、レーザ光束(走査レンズ8で反射して内壁21に到達してしまう光束)の波長(可視光を用いる場合、通常、約400〜700nm)の下限値よりも小さいピッチ、すなわちレーザ光束の最短波長よりも小さいピッチで周期的にアレイ状に配列されたものである。このように所定の形状を有する構造単位を周期的にアレイ状に配列させることによって、レーザ光束に対して、見かけ上屈折率を連続的に変化させ、空気層との界面での透過/反射特性の入射角依存性および波長依存性が少ない反射防止機能面を形成させることができる。
なお前記ピッチとは、反射防止構造体が多数の微細構造単位の二次元的な配列により構成されている場合には、最も密な配列方向におけるピッチを意味する。
また反射防止構造体とは、反射を低減すべき光束(レーザ光束G)の反射を防止するために、表面に微細構造が形成された部材を意味し、反射を低減すべき光束を完全に反射させない態様だけではなく、所定波長の反射を低減すべき光束の反射を防止する効果を有する態様も含むものである。
本実施形態に用いることができる反射防止構造体としては、例えば図3Aの概略拡大図に示すような、高さH1の円錐形状の突起を構造単位とし、これら円錐形状の突起がピッチP1で周期的にアレイ状に配列された構造体があげられる。
構造単位のピッチP1は、反射防止構造体中、一配列方向において実質上略一定であり、レーザ光束の最短波長よりも小さければよいが、界面での透過/反射特性の入射角依存性および波長依存性をより一層低減させることができるという点から、かかるピッチP1はレーザ光束の最短波長の1/2以下、さらには1/3以下であることが好ましい。なお例えば後述するような反射防止構造体の製造性を考慮すると、かかるピッチP1はある程度の大きさを有することが望ましく、通常レーザ光束の最短波長の1/10程度以上であることが好ましい。
また構造単位の高さH1には特に限定がなく、反射防止構造体中、全ての構造単位の高さH1が必ずしも一定でなくてもよいが、かかる高さH1が高いほど、レーザ光束のなかの不要光に対する反射防止機能が向上するという利点がある。したがって該構造単位の高さH1は、少なくとも前記ピッチP1以上(最小の構造単位の高さがピッチ以上)、さらには少なくともピッチP1の3倍以上(最小の構造単位の高さがピッチの3倍以上)であることが好ましい。なおやはり、例えば後述するような反射防止構造体の製造性を考慮すると、かかる高さH1がある程度の大きさまでであることが望ましく、通常高くともピッチP1の5倍程度以下(最大の構造単位の高さがピッチの5倍程度以下)であることが好ましい。
本実施形態においては、上述のように、反射防止構造体として構造単位が例えば円錐形状(図3A)の構造体を用いることができるが、必ずしもこのような形状の構造体に限定されるものではなく、例えば構造単位が正六角錐形状や、四角錐形状などの角錐形状(図3B)の構造体であってもよい。また、かかる構造単位の形状は必ずしも錐状に限定されるものでもなく、円柱形状(図4A)や角柱形状(図4B)などの柱状であっても、先端が丸くなっている釣鐘状(図5Aおよび図5B)であっても、円錐台形状(図6A)や角錐台形状(図6B)などの錐台状であってもよい。また、各構造単位は厳密な幾何学的な形状である必要はなく、実質的に錐状、柱状、釣鐘状、錐台状などであればよい。
さらに前記図3〜図6では、反射防止構造体として構造単位が突出形状のものを示しているが、本実施形態においてはこのような突出形状のものに限定されることもなく、例えば平面に錐状、柱状、釣鐘状、錐台状などの陥没形状の構造単位が、レーザ光束の最短波長よりも小さいピッチで周期的にアレイ状に配列するように形成された反射防止構造体を用いることも可能である。また突出形状の構造単位と陥没形状の構造単位とが1つの反射防止構造体中に同時に存在していてもよい。なお、かかる突出形状の構造単位と陥没形状の構造単位とが同時に存在した反射防止構造体の場合、その突出部の高さと陥没部の深さとの合計が前記高さH1の範囲内であることが好ましい。このように、本実施形態に用いられる反射防止構造体は、各構造単位がレーザ光束の最短波長よりも小さいピッチで周期的にアレイ状に配列され、不要光の反射を充分に防止することができるものであれば、その構造単位の形状などは特に限定されるものではない。
なお本実施形態においては、空気界面でレーザ光束の屈折率が連続的に変化し、不要光の反射をより充分に防止することができるという点から、構造単位が略錐状の突出形状および/または略錐状の陥没形状である反射防止構造体を用いることが好ましく、略錐状が略正六角錐状である場合には、構造単位が高充填率で配列され、空気界面でレーザ光束の屈折率がさらに連続的に変化するといったレーザ光束の透過特性がより一層向上するという点から、特に好ましい。
筐体部10〜12を構成する、レーザ光束を吸収可能な材料としては、通常約400〜700nmの波長のレーザ光束を吸収することができる材料であれば特に限定がなく、例えば黒色材料を好適に用いることができる。かかる黒色材料は、例えばポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂などの樹脂に、シアン、マゼンタ、イエローなどの色素を混合して得られる黒色染料(例えば、Plast Black 8950、Plast Black 8970(いずれも商品名、有本化学工業(株)製))などの染料や、カーボンブラックなどの顔料を含有させることによって得ることができる。
本実施形態に用いられる筐体部10の内壁21は、少なくともその一部に反射防止構造体13を有するものであるが、勿論、内壁21全体が反射防止構造体を有していてもよい。
筐体10の製造方法にも特に限定がないが、一例として、例えば石英ガラス基板などに電子線描画などの方法でパターンを描画してドライエッチングなどの加工を行い、予め反射防止構造体13と同一形状に精密加工された高精度のマスター型を形成した後、該マスター型を用いて、加熱軟化したガラス材料をプレス成形することによってガラス製の反射防止構造体成形用型を作製し、該反射防止構造体成形用型を用いて、例えば前記黒色材料(黒色樹脂)などのレーザ光束を吸収可能な材料をプレス成形に供する方法などがあげられる。かかる方法を採用した場合には、反射防止構造体13を内壁21の少なくとも一部に有する筐体10を安価でかつ大量に製造することができる。
また前記の他にも、本実施形態に用いる筐体10を製造する際には、例えば材料としてアルミニウム、真鍮、ステンレス、銅、その他の合金などの金属を用い、切削加工やプレス成形により製造することも可能であるし、またエッチング、X線リソグラフィ、フォトリソグラフィなどを適宜組み合わせる方法により製造することも可能である。なお、通常半導体レーザ2から出射されるレーザビームの強度は高いため、上述のように、筐体部10の内壁21に到達するレーザ光束Gもある程度の強度を有する。したがって、筐体部10の内壁21の近傍は、比較的高温となる可能性があるので、かかる筐体部10としては、上記金属などの耐熱性を有する材料からなるものをより好適に用いることができる。
なお、本実施形態では、不要なレーザ光束が走査レンズ8の入射面で反射した場合を例に説明したが、不要なレーザ光束が走査レンズ8の出射面で反射し、筐体部10の内壁21に入射する場合においても同様の効果が得られる。内壁21に入射する不要なレーザ光束は、内壁21が有する反射防止構造体13とレーザ光束を吸収可能な材料とによって、空気との界面での反射を充分に防止し、かつ入射した不要なレーザ光束を実質的に完全に吸収することができる。
(変形例1)
第1の実施形態において、走査光学装置を固定および支持する筐体部のうち、走査レンズにおけるレーザ光束の入射面に対向する内壁に反射防止構造体が形成されていたが、本変形例は、シリンドリカルレンズを固定および支持する筐体部の外壁に反射防止構造体が形成されていることを特徴とする。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る変形例1における走査光学装置1の構成を示す概略図である。なお、図7において、第1の実施形態に係る変形例1における走査光学装置1は、図1に示す第1の実施形態に係る走査光学装置と概略構成が等しいため、図1と同様の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7に示す走査光学装置1において、シリンドリカルレンズ5を固定および支持する筐体部12の外壁の少なくとも一部に反射防止構造体13が形成されている。好ましくは、筐体部12の外壁のうち、走査レンズ8におけるレーザ光束の入射面と対向する面、つまり、走査レンズ8により反射されたレーザ光束が到達する面に反射防止構造体13が形成されているとよい。
また、図7には、筐体部12の外壁に反射防止構造体13が形成されていない従来の走査光学装置において、走査レンズ8で反射された不要なレーザ光束(レーザ光束G)が経由する光路を点線で示している。従来の走査光学装置において、走査レンズ8の入射面において反射されたレーザ光束Gは、シリンドリカルレンズ5を固定および支持する筐体部12で反射した後に再び走査レンズ8に向かう。そして、レーザ光束Gは、走査レンズ8により被走査面9上に結像され、ゴースト像が形成されてしまう。
これに対し、本変形例に係る走査光学装置では、シリンドリカルレンズ5を固定および支持する筐体部12の外壁に反射防止構造体13が形成されている。これにより、走査レンズ8の入射面にて反射されたレーザ光束Gは、筐体部12が有する反射防止構造体13と、筐体部12を構成するレーザ光束を吸収可能な材料とによって、空気との界面での反射を充分に防止し、かつ入射したレーザ光束Gを実質的に完全に吸収することができる。したがって、迷光が発生しないため、ゴースト像の形成を阻止することができる。
なお、本変形例では、シリンドリカルレンズ5を固定および支持する筐体部12の外壁に反射防止構造体13が形成されているものとして説明したが、筐体部12の外壁に換えて、コリメートレンズ3を固定および支持する筐体部11の外壁がレーザ光束を吸収可能な材料で構成され、当該外壁11に上記の反射防止構造体13が形成されていてもよい。この場合も、変形例1と同様に、筐体部11の外壁のうち、走査レンズ8におけるレーザ光束の入射面に対面する面、つまり、走査レンズ8により反射された不要なレーザ光束が入射する面に反射防止構造体13が形成されているとよい。
(変形例2)
第1の実施形態において、走査光学装置を固定および支持する筐体部のうち、走査レンズにおけるレーザ光束の入射面に対向する内壁に、反射防止構造体が形成されていたが、本変形例において、走査光学装置を固定および支持する筐体部のうち、走査レンズにおけるレーザ光束の入射面に対してほぼ垂直な面を有する内壁に反射防止構造体が形成されていることを特徴とする。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る第2の変形例における走査光学装置の構成を示す概略図である。図8に示す走査光学装置1は、図1に示す第1の実施形態に係る走査光学装置と概略構成が等しいため、図1と同様の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図8に示す走査光学装置1において、走査光学装置を固定および支持する筐体部10の内壁のうち、走査レンズ8に近接し、走査レンズ8におけるレーザ光束の入射面に対してほぼ垂直な面を有する内壁22の少なくとも一部に反射防止構造体13が形成されている。
また、図8には、内壁22に反射防止構造体13が形成されていない従来の走査光学装置において、不要なレーザ光束Gが経由する光路を点線で示している。従来の走査光学装置において、走査レンズ8の入射面にて反射されたレーザ光束Gは、筐体部10の内壁のうち、走査レンズ8におけるレーザ光束の入射面に対してほぼ垂直な面を有する内壁22で反射し、さらに、走査レンズ8におけるレーザ光束の入射面に対向する内壁で反射する。そして、レーザ光束Gは、再び走査レンズ8に向かい、走査レンズ8により被走査面9上に結像され、ゴースト像が形成される。
しかしながら、本変形例に係る走査光学装置では、内壁22に反射防止構造体13が形成されている。これにより、走査レンズ8の入射面にて反射されたレーザ光束Gは、内壁22が有する反射防止構造体13と、内壁22を構成するレーザ光束を吸収可能な材料によって、空気との界面での反射を充分に防止し、かつ入射したレーザ光束Gを実質的に完全に吸収することができる。よって、レーザ光束Gは被走査面9に到達せず、ゴースト像が形成されない。したがって、印字・画像出力時における黒筋や白筋といった問題の発現を防止することができる。
なお、本変形例では、内壁22が反射防止構造体13を有するものとして説明した。ここで、内壁22に換えて、内壁22で反射したレーザ光束Gが入射する内壁に、反射防止構造体13が形成されていてもよい。図9は、第2の変形例における走査光学装置の構成の他の例を示す図である。図9において、内壁23は、筐体部10の底部に位置し、走査レンズ8におけるレーザ光束の入射面に対向する。この場合においても、走査レンズ8の入射面および内壁22にて反射されたレーザ光束Gは、内壁23に形成された反射防止構造体13と、内壁23を構成する不要なレーザ光束Gを吸収可能な材料によって、空気との界面での反射を充分に防止し、かつ入射した不要なレーザ光束Gを実質的に完全に吸収することができるため、変形例2と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る走査光学装置について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る走査光学装置の基本構成は第1の実施形態と同様であるが、筐体部の少なくも一部が有する反射防止構造体13およびレーザ光束を吸収可能な材料の構成が第1の実施形態と相違する。
図10は、本実施形態に係る反射防止構造体13およびレーザ光束を吸収可能な材料を模式的に示す概略断面図である。図10において、基材31の上に、反射防止構造体13を有するシート32が貼付されている。
基材31は、吸収すべき所望の光束を包括する大きさ、機械的強度および構成上必要な厚みを有し、通常約400〜700nmの波長のレーザ光束を吸収することができる材料であれば特に限定がなく、例えば黒色材料を好適に用いることができる。黒色材料は、第1の実施形態と同様に、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の基材中にシアン、マゼンタ、イエロー等の色素を混ぜることによって得られる黒色染料(例えば、Plast Black 8950、Plast Black 8970(いずれも商品名、有本化学工業(株)製))等の染料や、カーボンブラックなおの顔料を含有させることによって得られる。
シート32は、例えば、アクリル樹脂等の透明材料からなり、その表面の少なくとも一部に、レーザ光束の波長よりも小さいピッチで形成された反射防止構造体13を有する。シート32の厚みは、ハンドリングが容易で、かつ機械的強度が十分に得ることができればよいが、好ましくは10μm以上であるとよい。
反射防止構造体13の高さおよびピッチは、第1の実施形態と同様に決定すればよく、例えば、レーザ光束として可視光を用いる場合、シート32上には、例えば図3に示すように、ピッチ0.15μm、高さ0.15μmの円錐型の反射防止構造体13をシート32上に形成するとよい。この場合、反射防止構造体13は、可視帯域波長(400nm〜700nm)よりも小さいピッチで、かつ、当該ピッチ以上の高さを有する。
また、シート32と基材31との屈折率の差は、0.2以下である。シート32と基材31の屈折率の差を0.2以下とすることにより、シート32と基材31との界面で発生する反射率を問題とならない程度まで抑えることができる。さらには、シート32と基材31との屈折率の差は、0.1以下であるのが望ましい。シート32と基材31との屈折率の差を0.1以下とすることにより、シート32と基材31との界面で発生する反射率をさらに低減することが可能となり、迷光の発生を効率よく抑えることができる。
反射防止構造体13を有するシート32の製造法には特に限定がないが、シート32は、例えば、以下のようにして製造することができる。例えば石英ガラス基板などに電子線描画などの方法でパターンを描画してドライエッチングなどの加工を行い、予め反射防止構造体13と同一形状に精密加工された高精度のマスター型を形成した後、該マスター型を用いて、加熱軟化したガラス材料をプレス成形することによってガラス製の反射防止構造体成形用型を作製し、該反射防止構造体成形用型を用いて、例えば上記アクリル樹脂などの材料をプレス成形に供する方法などがあげられる。かかる方法を採用した場合には、反射防止構造体13を少なくとも一部に有するシート32を安価でかつ大量に製造することができる。
プレス成形に用いるアクリル樹脂は、ハンドリングの容易性および機械的強度の点から、厚みが10μm以上(シート32の厚み+0.15μm)であることが好ましい。これにより、ハンドリングが容易で、かつ充分な機械的強度を有するシート32を製造することができる。
上記のように、本実施形態によれば、レーザ光束を吸収可能な材料からなる基材31の表面に、反射防止構造体13を有するシートを貼付することによって、入射する不要なレーザ光束を、空気との界面での反射を充分に防止し、かつ入射した不要なレーザ光束を実質的に完全に吸収することができる。したがって、これにより、目的の構造物に対して、安価かつ簡易に反射防止機能を付与することができる。
また、本実施形態では、シートの材料はアクリル樹脂であるものとして説明したが、シートの材料はこれに限られず、例えば。ポリカーボネート樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を用いることもできる。
なお、本実施形態においては、シートの材料として透明材料が用いられているが、必ずしも透明材料に限定されるものではなく、レーザ光束を吸収可能な材料、例えば、染料や顔料により黒色に着色された黒色材料を用いてもよい。レーザ光束を吸収可能な材料からなるシートを用いることにより、光束の吸収効率のさらなる向上を図ることができる。なお、シートがレーザ光束を吸収可能な材料からなる場合、シートが貼付される筐体部は必ずしも吸収可能な材料で構成されている必要はない。
また、本実施形態では、反射防止構造体として構造単位が例えば円錐形状(図3A)の構造体を用いる場合を例に説明したが、第1の実施形態の場合と同様に、反射防止構造体の構造単位は必ずしもこのような形状の構造体に限定されるものではなく、例えば構造単位が正六角錐形状や、四角錐形状などの角錐形状(図3B)の構造体であってもよい。また、かかる構造単位の形状は必ずしも錐状に限定されるものでもなく、円柱形状(図4A)や角柱形状(図4B)などの柱状であっても、先端が丸くなっている釣鐘状(図5Aおよび図5B)であっても、円錐台形状(図6A)や角錐台形状(図6B)などの錐台状であってもよい。また、各構造単位は厳密な幾何学的な形状である必要はなく、実質的に錐状、柱状、釣鐘状、錐台状などであればよい。また、第1の実施形態と同様に、反射防止構造体として構造単位は突出形状であってもよく、また、陥没形状であってもよい。
また、第1および第2の実施形態では、レーザ光束として可視光を用いる場合を例に説明したが、レーザ光束は可視光に限られない。レーザ光束としては、可視光の他に、紫外光(紫外帯域波長:150nm〜400nm)、近赤外光(近赤外帯域波長:700nm〜2μm)、および遠赤外光(遠赤外帯域波長:2μm〜13μm)を用いることができる。この場合にも、反射防止構造体における構造単位のピッチP1は、それぞれのレーザ光束の最短波長よりも小さいピッチで形成される。また、構造単位の高さH1は、ピッチP1(最小の構造単位の高さがピッチ以上)以上、さらには、少なくともピッチP1の3倍以上(最小の構造単位の高さがピッチの3倍以上)であることが好ましい。
(第3の実施形態)
図11は、第3の実施形態に係る画像読取装置に適用された走査光学装置の光学構成図である。第3の実施形態に係る画像読取装置100は、第1の実施形態で説明した走査光学装置を画像読取光学系として搭載している。なお、図11において、第3の実施形態に係る画像読取装置の走査光学装置は、第1の実施形態に係る走査光学装置と概略構成が等しいので、相違点のみを説明する。なお、図11において、同じ符号が付された構成は、第1の実施形態で説明した構成と同一であることを示している。
第3の実施形態に係る画像読取装置に適用された走査光学装置は、第1の実施形態に係る走査光学装置に加えて、ハーフミラー101と、検出器102と、検出光学系103とを備えている。ハーフミラー101は、半導体レーザ2からのレーザビームを透過させ、読取るべき2次元画像である読取り面104を照明するとともに、読取り面104からの戻り光を検出光学系103に向けて反射する。検出光学系103は、ハーフミラーで反射された検出器102に戻り光を導く。第3の実施形態の画像読取装置は、第1の実施形態に係る走査光学装置を用いているので、読み取り不良を防止し、高品位の画像を読み取ることができる。なお、第1の実施形態に示した走査光学装置に換えて第2の実施形態に係る走査光学装置を用いてもよい。
(第4の実施形態)
図12は、第4の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。この画像形成装置は、外部から入力されるデータ信号に基づいて、モノクロ画像を形成するプリンター装置である。第4の実施形態に係る画像形成装置110は、第1の実施形態に係る走査光学装置を露光光学系111として搭載している。
第4の実施形態に係る画像形成装置は、公知の電子写真プリンターであり、一次帯電器112と、露光光学系111と、現像器113と、転写帯電器114と、クリーナー115と、定着装置116と、給紙カセット117と、感光ドラム118(静電潜像担持体)とを含む。露光光学系111によって、静電潜像が形成され印字情報が静電潜像として感光ドラム118上に書き込まれる。感光ドラム118は、光束が照射されると電荷が変化する感光束体が表面を覆っている。一次帯電器112によって、感光ドラム118の表面に静電気イオンが付着し帯電する。帯電した感光ドラム118は、現像器113によって、印字部に帯電トナーが付着して現像される。感光ドラム118に付着したトナーは、転写帯電器114によって、給紙カセット117から供給された用紙に転写される。転写されたトナーは、定着装置116によって、用紙に定着される。残ったトナーは、クリーナー115によって除去される。
第4の実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態に係る走査光学装置を用いているので、白筋や黒筋といった問題の発現を防止し、高品質の画像を形成することができる。なお、第1の実施形態に示した走査光学装置に換えて第2の実施形態に係る走査光学装置を用いてもよい。
本発明は、黒筋や白筋といった印字・画像出力時の問題を除去して高品質でムラのない画像を出力することのできる走査光学装置、並びにそれを備えた画像読み取り装置、および画像形成装置等に適用できる。
本発明の第1の実施形態に係る走査光学装置1の構成を示す概略図 本発明の第1の実施形態における反射防止構造体13およびレーザ光束を吸収可能な材料を模式的に示す概略断面図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が円錐形状の構造体を示す図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が角錐形状の構造体を示す図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が円柱形状の構造体を示す図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が角柱形状の構造体を示す図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が釣鐘状の構造体を示す図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が釣鐘状の構造体を示す図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が円錐台形状の構造体を示す図 本発明に用いる反射防止構造体13の一例を示す概略拡大図であり、構造単位が角錐台形状の構造体を示す図 本発明の第1の実施形態に係る変形例1における走査光学装置1の構成を示す概略図 本発明の第1の実施形態に係る第2の変形例における走査光学装置1の構成を示す概略図 本発明の第1の実施形態に係る第2の変形例における走査光学装置1の構成の他の例を示す概略図 本発明の第2の実施形態に係る反射防止構造体13およびレーザ光束を吸収可能な材料を模式的に示す概略断面図 本発明の第3の実施形態に係る画像読取装置に適用された走査光学装置の光学構成図 本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図
符号の説明
1 走査光学装置
2 半導体レーザ
3 コリメートレンズ
4 開口部
5 シリンドリカルレンズ
6 ポリゴンモータ
7 回転中心軸
8 fθレンズ
9 被走査面
10,11,12 筐体部
13 反射防止構造体
31 基材
32 シート
100 画像読取装置
101 ハーフミラー
102 検出器
103 検出光学系
104 読取面
110 画像形成装置
111 露光光学系
112 一次帯電器
113 現像器
114 転写帯電器
115 クリーナー
116 定着装置
117 給紙カセット
118 感光ドラム
W レーザ光束(書き込み光束)
G レーザ光束(ゴースト光束)

Claims (16)

  1. 光源から出射されるレーザ光束を被走査面上にスポットとして結像し走査する走査光学装置であって、
    前記走査光学装置の少なくとも一部を支持する支持部と、
    前記支持部の少なくとも一部に設けられ、所定の形状を有する構造単位が前記レーザ光束の最短波長よりも小さいピッチで周期的にアレイ状に配列された反射防止構造体とを備え、
    前記反射防止構造体自体、および前記支持部の前記反射防止構造体が設けられた部分のうち、少なくとも一方は、前記レーザ光束を吸収可能な材料からなり、当該材料によって、前記反射防止構造体において反射が抑制された前記レーザ光束を吸収することを特徴とする、走査光学装置。
  2. 前記反射防止構造体はシート上に形成されており、
    前記支持部の少なくとも一部に前記シートが貼付されていることを特徴とする、請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 前記シートは、前記レーザ光束を吸収可能な材料からなることを特徴とする、請求項2に記載の走査光学装置。
  4. 前記シートは、透明材料からなり、かつ前記シートが貼付される支持部は、前記レーザ光束を吸収可能な材料からなることを特徴とする、請求項2に記載の走査光学装置。
  5. 前記反射防止構造体は、前記支持部の内壁のうち、反射したレーザ光束が到達する面に設けられている、請求項1に記載の走査光学装置。
  6. 前記反射防止構造体は、シリンドリカルレンズを支持する支持部に設けられている、請求項1に記載の走査光学装置。
  7. 前記反射防止構造体は、コリメートレンズを支持する支持部に設けられている、請求項1に記載の走査光学装置。
  8. 前記反射防止構造体の構造単位が、少なくともピッチ以上の高さを有する、請求項1に記載の走査光学装置。
  9. 前記反射防止構造体の構造単位が、少なくともピッチの3倍以上の高さを有する、請求項1に記載の走査光学装置。
  10. 前記反射防止構造体の構造単位が、略錐状の突出形状および/または略錐状の陥没構造である、請求項1に記載の走査光学装置。
  11. 前記レーザ光束を吸収可能な材料が、前記レーザ光束を吸収するための染料を含有する、請求項1に記載の走査光学装置。
  12. 前記シートと、当該シートが貼付される基材との屈折率の差が0.2以下である、請求項3に記載の走査光学装置。
  13. 前記シートと、当該シートが貼付される基材との屈折率の差が0.1以下である、請求項2に記載の走査光学装置。
  14. レーザ光束が、紫外光、可視光、近赤外光および遠赤外光からなる群から選ばれる1つである、請求項1に記載の走査光学装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の走査光学装置を備えた画像読み取り装置。
  16. 請求項1〜14のいずれかに記載の走査光学装置を備えた画像形成装置。
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