JP6852342B2 - ベルト部材、ベルト部材ユニット、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明の課題は、少なくとも外周表面が樹脂層で形成された態様において、外周表面の周方向における粗さ曲線のスキューネスRsk(JIS B0601−2001年)が−0.30未満もしくは+0.30超えの場合、又は外周表面の最大高さ粗さRz(JIS B0601−2001年)が0.075μm超えの場合に比べ、画像形成を繰り返した際に生じる画像濃度の変化が抑制されるベルト部材を提供することにある。
<1>
少なくとも外周表面が樹脂層で形成され、
前記外周表面の周方向における粗さ曲線のスキューネスRsk(JIS B0601−2001年)が−0.30≦Rsk≦+0.30であり、
前記外周表面の最大高さ粗さRz(JIS B0601−2001年)がRz≦0.075μmである画像形成装置用のベルト部材。
前記樹脂層がポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも一種の樹脂を含有する<1>に記載のベルト部材。
<1>又は<2>に記載のベルト部材と、
前記ベルト部材を張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、
前記ベルト部材の外周表面にクリーニングブレードを接触させて、前記外周表面をクリーニングするクリーニング手段と、
を備え、画像形成装置に対して脱着されるベルト部材ユニット。
前記クリーニングブレードのJIS−A硬度が55°以上85°以下である<3>に記載のベルト部材ユニット。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
<3>又は<4>に記載のベルト部材ユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記ベルト部材の外周表面に一次転写し、かつ前記ベルト部材に転写されたトナー画像を記録媒体に二次転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
前記トナーが、トナー粒子と外添剤とを含み、
前記外添剤の最大粒子径D(μm)と、前記ベルト部材の外周表面の最大高さ粗さRzとの関係が、「Rz≦D/2」を満たす<5>に記載の画像形成装置。
<4>に係る発明によれば、JIS−A硬度が55°未満又は85°超えのクリーニングブレードのみを備える場合に比べ、画像形成を繰り返した際に生じる画像濃度の変化が抑制されるベルト部材ユニットが提供される。
<6>に係る発明によれば、トナー粒子と外添剤とを含むトナーを用いる態様において、外添剤の最大粒子径Dとベルト部材の外周表面の最大高さ粗さRzとの関係が「Rz>D/2」である場合に比べ、画像形成を繰り返した際に生じる画像濃度の変化が抑制される画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置用のベルト部材は、少なくとも外周表面が樹脂層で形成されてなる。そして、この樹脂層における外周表面は、周方向における粗さ曲線のスキューネスRsk(JIS B0601−2001年)が−0.30≦Rsk≦+0.30であり、最大高さ粗さRz(JIS B0601−2001年)がRz≦0.075μmである。
その理由は以下の通り推察される。
なお、中間転写方式においては、像保持体から中間転写ベルトに一次転写されたトナー画像がその後の記録媒体上への二次転写時に転写されきらずに、中間転写ベルトの外周表面に残存することがある。また、直接転写方式においては、像保持体から記録媒体上にトナー画像を転写する際に一部のトナーに飛び散りが生じ、その飛び散ったトナーが記録媒体搬送ベルトの外周表面に残存することがある。このように、画像形成装置に用いられる各種のベルト部材にはトナー等が付着して残存することがあるため、ベルト部材の外周表面をクリーニングするためのベルトクリーニング装置が一般的に用いられている。なお、具体的には、ベルト部材の外周表面に弾性部材で構成されるクリーニングブレードを接触させて回転駆動するベルト部材と摺動させることで、付着したトナー等を除去するクリーニング方法が取られている。
これは、トナー中に含まれる(トナー粒子に外添されている)外添剤(無機粒子など)によるクリーニングブレードのすり抜けが原因であるものと考えられる。具体的には、通常トナーには流動性向上等の観点から、トナー粒子よりも粒径の小さい外添剤(例えばシリカ粒子などの無機粒子)が外添されており、この外添剤がトナー粒子から遊離してベルト部材の外周表面上に付着することがある。上記の通り外添剤はトナー粒子よりも一般的に粒径が小さいため、ベルト部材とクリーニングブレードとの接触位置(クリーニング位置)をすり抜け易い。そして、クリーニング位置をすり抜けてベルト部材上に残存した外添剤は、ベルト部材に接触する各種部材からの圧力によって引き伸ばされ、薄く付着した状態(所謂フィルミング)となることがある。
フィルミングが発生した箇所ではベルト部材の導電性に変化が生じるため、トナー画像の転写性に変化が生じる。例を挙げると、フィルミングが発生した箇所では、像保持体から中間転写ベルト上へのトナー画像の転写性が変化したり、中間転写ベルトから記録媒体上へのトナー画像の転写性が変化したり、記録媒体搬送ベルトで搬送されてきた記録媒体への像保持体からのトナー画像の転写性が変化したりする。その結果、フィルミングが発生した箇所に相当する位置での画像の濃度が変化し、つまり画像形成を繰り返した後における画像濃度の局所的な変化に繋がることがあった。
また、複数の像保持体が1つの中間転写ベルト又は1つの記録媒体搬送ベルトに接触して構成される、所謂タンデム方式(タンデム中間転写方式又はタンデム直接転写方式)の画像形成装置では、中間転写ベルトや記録媒体搬送ベルトの外周面に付着するトナー粒子や外添剤の量もより多くなる傾向にあるため、上記のようなフィルミング及び該フィルミングに起因する画像濃度の変化がより発生し易くなる。
ここで、粗さ曲線のスキューネスRskとは、表面粗さの高さ方向の歪度(わいど)の指標であり、表面の粗さ(凹凸)の平均線を中心としたときの山(凸部)と谷(凹部)の対称性を示しており、例えば摩擦性と関係が深いパラメータである。このスキューネスRskが上記の範囲であることで、クリーニングブレードとの良好な接触状態が得られ、すり抜けが生じ易い外添剤に対しても優れたクリーニング性能が発揮されるものと考えられる。
また、最大高さ粗さRzとは、表面の粗さ(凹凸)の輪郭曲線における山(凸部)の高さの最大値と谷(凹部)の深さの最大値の和を指す。つまり、この最大高さ粗さRzが上記の範囲であることは、外添剤の凹部への埋り込みに寄与し易い大きな凹凸の存在が低減されていることを表し、外添剤のベルト部材外周表面の凹部への埋り込みによるすり抜けの発生が抑制され、その結果外添剤のフィルミングも抑制されるものと考えられる。
なお、外周表面が樹脂層で形成されるベルト部材において、この樹脂層の表面の荒れをなくし完全な平滑面とすることは技術的に困難であり、そのため通常表面には粗さ(凹凸)が存在する。そして、この表面の凹凸は様々な形状を取り得るものであり、その凹凸の形状の特性を示す指標についても例えばJIS等において様々な指標が示されている。
こうした背景が存在する中で、本実施形態は、様々な形状を取り得る外周表面の凹凸について、どのような特性を有する形状に制御することで、外添剤のすり抜けを抑制し得るかを見出した発明である。また、そのような形状の表面凹凸の特性が、多数存在している指標の中で特にどの指標に表れるかを見出し、その結果スキューネスRsk及び最大高さ粗さRzによって規定した発明である。つまり本実施形態は、樹脂層の表面を平滑な状態に近づけただけではなく、技術的に除去することが困難な粗さ(凹凸)について、その形状を特定の状態となるよう制御し、それによって外添剤のすり抜けを抑制し得ることを見出したものである。
外周表面の周方向における粗さ曲線のスキューネスRskは−0.30≦Rsk≦+0.30である。なお、スキューネスRskは、好ましくは−0.28≦Rsk≦+0.28であり、より好ましくは−0.26≦Rsk≦+0.26である。
スキューネスRskの絶対値(|Rsk|)が0.30以下であることで、画像形成を繰り返した際に生じる画像濃度の変化が抑制される。
外周表面の最大高さ粗さRzはRz≦0.075μmである。なお、最大高さ粗さRzは、好ましくはRz≦0.070μmであり、より好ましくはRz≦0.065μmである。
最大高さ粗さRzが0.075μm以下であることで、画像形成を繰り返した際に生じる画像濃度の変化が抑制される。
ここで、ベルト部材の外周表面における、周方向の粗さ曲線のスキューネスRsk及び
最大高さ粗さRzは、JIS B0601(2001年)に準拠して測定される。具体的には、表面粗さ計(サーフコム1500SD、東京精密社製)を用い、下記条件にて測定される。
・測定種別:粗さ測定
・測定長さ:1.0mm
・カットオフ波長:0.025mm
・測定レンジ:±32.0μm
・測定速度:0.03mm/s
・カットオフ種別:2RC(位相非補償)
・傾斜補正最小二乗直線補正
・λsカットオフ300
・λsカットオフ:0.0833μm
ベルト部材において、外周表面を構成する樹脂層の表面のスキューネスRsk及び最大高さ粗さRzを前述の範囲に制御する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば下記の方法が挙げられる。
まず、円筒状の金型であって、その内周表面が周方向に研磨処理されている金型を準備し、この金型の内面側に樹脂層を形成するための塗布液を塗布して塗膜を形成し、金型を回転させながら乾燥工程(さらに必要であれば焼成工程)を行って固化させる、内面塗布−遠心成形法による方法が挙げられる。この場合、金型の内周表面に接触する面がベルト部材の外周表面となり、つまり金型面の形状がベルト部材の外周表面に転写される。
また、固化されたベルト部材を金型から取外し(脱型)した後、さらに外周表面に研磨、エッチング等の表面処理を施してもよい。
本実施形態では、画像形成装置において用いられるトナー中の外添剤(例えばシリカ粒子等の無機粒子)と、ベルト部材と、が以下の関係を満たすことが好ましい。つまり、前記外添剤の最大粒子径D(μm)と、ベルト部材の外周表面の最大高さ粗さRzとが、「Rz≦D/2」の関係を満たすことが好ましい。
外添剤の一次粒子を、走査型電子顕微鏡SEM(Scanning Electron Microscope)装置((株)日立製作所製:S−4100)により観察して画像を撮影し、この画像を画像解析装置(LUZEXIII、(株)ニレコ製)に取り込み、一次粒子の画像解析によって粒子ごとの面積を測定し、この面積値から円相当径を算出する。この円相当径の算出を、外添剤100個について実施する。そして、得られた円相当径の体積基準の累積頻度における50%径(D50)を外添剤の平均一次粒子径(平均円相当径D50)とする。また、累積頻度における10%径を外添剤の最大粒子径Dとする。
なお、電子顕微鏡は1視野中に外添剤が10個以上50個以下程度写るように倍率が調整され、複数視野の観察を合わせて一次粒子の円相当径が求められる。
本実施形態では、画像形成装置において用いられるクリーニングブレードは、そのJIS−A硬度が55°以上85°以下であることが好ましい。なお、より好ましくは55°以上80°以下であり、さらに好ましくは55°以上75°以下である。
一方、JIS−A硬度が55°以上であることで、クリーニングブレードの摩耗が抑制され、かつベルト部材との駆動トルクの急変動の発生が抑制され優れたクリーニング性が得られ易くなる。
本実施形態に係るベルト部材は、樹脂材料を含んで構成される。また、ベルト部材は導電性を付与する観点で導電剤が含有されてもよく、その他周知の添加剤を含んで構成されてもよい。
ベルト部材(樹脂層)に用いられる樹脂材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、フッ化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
なお、ベルト部材(樹脂層)には、それぞれ樹脂材料を1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミド酸(ポリアミック酸)のイミド化物が挙げられる。ポリイミド樹脂として具体的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との等モル量を溶媒中で重合反応させてポリアミド酸の溶液として得て、そのポリアミド酸をイミド化して得られたものが挙げられる。
ベルト部材には、導電性を付与する観点で導電剤が含有されてもよい。
導電剤としては、導電性(例えば体積抵抗率107Ω・cm未満、以下同様である)もしくは半導電性(例えば体積抵抗率107Ω・cm以上1013Ω・cm以下、以下同様である)の粉末(1次粒径が10μm未満の粒子からなる粉末がよく、好ましくは1次粒径が1μm以下の粒子からなる粉末)が挙げられる。
導電剤としては、特に制限はないが、例えば、カーボンブラック(例えばケッチェンブラック、アセチレンブラック、表面が酸化処理されたカーボンブラック等)、金属(例えばアルミニウムやニッケル等)、金属酸化物(例えば酸化イットリウム、酸化錫等)、イオン導電性物質(例えばチタン酸カリウム、LiCl等)等が挙げられる。
カーボンブラックの平均一次粒子径は、次の方法により測定される。
まず、測定対象となるベルト部材から、ミクロトームにより切断して、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、カーボンブラックの粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として、その平均値を平均一次粒子径とする。
導電剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ここで、本実施形態に係るベルト部材を製造する方法について説明する。なお、ベルト部材を製造する方法は、特に限定されるものではないが、例えば以下の各工程を有する製造方法が好ましい方法として挙げられる。
まず、円筒状であって、その内周表面が周方向に研磨処理されている金型(例えば金属製の金型)を準備する。なお、金型の内周表面に接触する面がベルト部材の外周表面となり、つまり金型の内周表面の形状がベルト部材の外周表面に転写される。そのため、金型の内周表面は、得られるベルトの外周表面でのスキューネスRsk及び最大高さ粗さRzが前述の範囲を満たすよう研磨処理されていることが好ましい。
・(内面塗布工程)
前記金型の内面側に、樹脂層を形成するための塗布液を塗布する。なお、内面への塗布方法は、特に限定されず、公知の方法を適用し得る。
・(乾燥工程(焼成工程))
内面側に塗布液が塗布された金型を、回転させながら乾燥(さらに必要であれば焼成)して、樹脂層を固化させる。その後、固化されたベルト部材を金型から取り外して(脱型)、ベルト部材が得られる。
なお、さらにベルト部材の外周表面に対し、研磨、エッチング等の表面処理を施してもよい。
本実施形態に係るベルト部材の外周表面の表面抵抗率は、例えば、画像形成装置において中間転写ベルト、記録媒体搬送ベルト等として用いる場合であれば、転写性の観点から、常用対数値で9(LogΩ/□)以上13(LogΩ/□)以下であることが好ましく、10(LogΩ/□)以上12(LogΩ/□)以下であることがより好ましい。
なお、表面抵抗率の常用対数値は、導電剤の種類、及び導電剤の添加量により制御される。
式:ρs=π×(D+d)/(D−d)×(V/I)
なお、表面抵抗率は、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部Cの外径Φ16mm、リング状電極部Dの内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧500V、10秒印加後の電流値を求め算出する。
式ρv=19.6×(V/I)×t
なお、体積抵抗率は、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部Cの外径Φ16mm、リング状電極部Dの内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧500V、10秒印加後の電流値を求め算出する。
本実施形態に係るベルト部材7は、画像形成装置におけるベルト部材、例えば、像保持体上のトナー画像が転写(一次転写)されその後記録媒体上に再び転写(二次転写)させる中間転写ベルト、中間転写体上に保持されたトナー画像を記録媒体に二次転写させる際に該記録媒体の裏面(非転写面)に接して記録媒体を搬送すると共に二次転写のため電圧を印加する二次転写ベルト、像保持体上のトナー画像を記録媒体表面に直接転写させる態様において記録媒体を搬送すると共に転写のための電圧を印加する記録媒体搬送ベルト、等として用いられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを含む静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。
そして、前記転写手段において、本実施形態に係る前述のベルト部材と、前記ベルト部材を張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、前記ベルト部材の外周表面にクリーニングブレードを接触させて、前記外周表面をクリーニングするクリーニング手段と、を備えるベルト部材ユニットを有する。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図3に示す画像形成装置は、上記本実施形態に係るベルト部材を中間転写体(中間転写ベルト)として適用した画像形成装置である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図3に示すように、例えば、いわゆるタンデム方式であり、電子写真感光体からなる4つの像保持体101a〜101dの周囲に、その回転方向に沿って順次、帯電装置102a〜102d、露光装置114a〜114d、現像装置103a〜103d、一次転写装置(一次転写ロール)105a〜105d、像保持体クリーニング装置104a〜104dが配置されている。尚、転写後の像保持体101a〜101dの表面に残留している残留電位を除去するために除電器を備えていてもよい。
像保持体101a〜101dとしては、公知の電子写真感光体が広く適用される。電子写真感光体としては、感光層が無機材料で構成される無機感光体や、感光層が有機材料で構成される有機感光体などが用いられる。有機感光体においては、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層と、を積層する機能分離型有機感光体や、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を果たす単層型有機感光体が好適に用いられる。また、無機感光体においては、感光層がアモルファスシリコンにより構成されているものが、好適に用いられる。
帯電装置102a〜102dとしては、特に制限はなく、例えば、導電性(ここで、帯電装置における「導電性」とは例えば体積抵抗率が107Ω・cm未満を意味する)又は半導電性(ここで、帯電装置における「半導電性」とは例えば体積抵抗率が107乃至1013Ωcmを意味する)のローラ、ブラシ、フィルム、又はゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器など、公知の帯電器が広く適用される。これらの中でも接触型帯電器が望ましい。
露光装置114a〜114dとしては、特に制限はなく、例えば、像保持体101a〜101dの表面に、半導体レーザ光、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)光、又は液晶シャッタ光等の光源、又はこれらの光源からポリゴンミラーを介して定められた像様に露光し得る光学系機器など、公知の露光装置が広く適用される。
現像装置103a〜103dとしては、目的に応じて選択され、例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、又はローラ等を用い接触又は非接触で現像する公知の現像器などが挙げられる。
なお、現像剤中に含まれるトナーの構成の詳細については、後述する。
一次転写ロール105a〜105dは単層又は多層のいずれでもよい。例えば、単層構造の場合は、発泡又は無発泡のシリコーンゴム、ウレタンゴム、又はEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。
像保持体クリーニング装置104a〜104dは、一次転写工程後の像保持体101a〜101dの表面に付着する残存トナーを除去するためのものであり、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、又はロールクリーニング等が用いられる。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、又はシリコーンゴム等が挙げられる。
二次転写ロール109の層構造は、特に限定されるものではないが、例えば、三層構造の場合、コア層と中間層とその表面を被覆する表面層により構成される。コア層は導電性粒子を分散したシリコーンゴム、ウレタンゴム、又はEPDM等の発泡体で、中間層はこれらの無発泡体で構成される。表面層の材料としては、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、又はパーフルオロアルコキシ樹脂などが挙げられる。二次転写ロール109の体積抵抗率は107Ωcm以下であることが望ましい。また、中間層を除いた2層構造としてもよい。
二次転写対向ロール108は、二次転写ロール109の対向電極を形成する。二次転写対向ロール108の層構造は、単層又は多層のいずれでもよい。例えば単層構造の場合は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、又はEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。二層構造の場合は、上記のゴム材料で構成される弾性層の外周面を高抵抗層で被覆したロールから構成される。
定着装置110としては、例えば、熱ローラ定着器、加圧ローラ定着器、又はフラッシュ定着器など公知の定着器が広く適用される。
中間転写ベルトクリーニング装置120には、少なくともクリーニングブレード112が中間転写ベルトの画像形成側の面(外周表面)に接触するよう配置される。クリーニングブレード112に加えて、さらにブラシクリーニング、ロールクリーニング、スクレーパークリーニング等を併設してもよい。
なお、中間転写ベルトクリーニング装置の構成の詳細については、後述する。
次に、本実施形態に係るベルト部材を、記録媒体搬送ベルトとして用いた画像形成装置を例にして説明する。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
また、クリーニング用対向ロール213としては、前述の図3に示す画像形成装置100に用いられるクリーニング用対向ロール113と同様の構成のものを、そのまま適用し得る。
以上により用紙上に所望の画像が形成される。
ここで、図3に示される画像形成装置や図4に示される画像形成装置等において、中間転写ベルトクリーニング装置、記録媒体搬送ベルトクリーニング装置等として用いられる、ベルトクリーニング装置の一例について、図を用いて説明する。
図5に示すクリーニングブレード12は、ベルト部材7に接触する接触部分Sを含めたクリーニングブレード12全体が弾性材料を含む単一の層で構成される。
弾性材料としては、特に限定されるものではなく従来公知の材料が用いられる。例えば樹脂が挙げられ、中でもゴムが望ましい。例えば、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられ、特にポリウレタンゴムが好ましい。
ここで、「ハードセグメント」及び「ソフトセグメント」とは、ポリウレタンゴム中で、前者を構成する材料の方が、後者を構成する材料よりも相対的に硬い材料からなり、後者を構成する材料の方が前者を構成する材料よりも相対的に柔らかい材料からなるセグメントを意味する。
(S1)ポリオール
ソフトセグメントを構成する材料としては、ポリオールが挙げられる。ポリオールとしては、ポリエステルポリオール(例えばジオールと二塩基酸との脱水縮合で得られるポリエステルポリオール、ラクトン(環状エステル)の開環重合で得られるポリエステルポリオール)、ポリカーボネートポリオール(例えばジオールとアルキルカーボネートの反応により得られるポリカーボネートポリオール)、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
なお、ソフトセグメント材料として用いられる上記ポリオールの市販品としては、例えば、株式会社ダイセルのプラクセル205やプラクセル240などが挙げられる。
ポリオールは前記のものを単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(H1)ポリイソシアネート
ハードセグメントを構成する材料としては、ポリイソシアネートが挙げられる。ポリイソシアネートとしては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、1,6−ヘキサンジイソシアネート(HDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチルビフェニル−4,4−ジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。
尚、求められる大きさ(粒子径)のハードセグメント凝集体の形成し易さという点から、ポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)がより好ましい。
20質量部以上であることにより、ウレタン結合量が多く確保されてハードセグメントが成長し、求められる硬度が得られる。一方40質量部以下であることにより、ハードセグメントが大きくなり過ぎず、伸張性が得られ、クリーニングブレードの欠けの発生が抑制される。
ポリイソシアネートは前記のものを単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また前記ポリウレタンは、ハードセグメントを構成する材料としてさらに鎖延長剤が重合された重合体であってもよい。
鎖延長剤としては、従来公知のものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリイソシアネートのイソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する材料が挙げられる。具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール,1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の3価及びこれ以上の多価アルコール、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノ多価アルコール等が用いられる。これらの中でもグリコール類及び3価のアルコール類が好ましく、グリコール類がより好ましい。
2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂の市販品としては、例えば、綜研化学社製のアクトフロー(グレード:UMB−2005B、UMB−2005P、UMB−2005、UME−2005等)が挙げられる。
2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂の市販品としては、例えば、出光興産社製、R−45HT等が挙げられる。
2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、従来の一般的なエポキシ樹脂のごとく硬くて脆い性質を有するものではなく、従来のエポキシ樹脂よりも柔軟強靭性であるものが好ましい。上記エポキシ樹脂としては、例えば、分子構造の面では、その主鎖構造中に、主鎖の可動性を高くし得る構造(柔軟性骨格)を有するものが好適であり、柔軟性骨格としては、アルキレン骨格や、シクロアルカン骨格、ポリオキシアルキレン骨格等が挙げられ、特にポリオキシアルキレン骨格が好適である。また、物性面では、従来のエポキシ樹脂と比べて、分子量に比して粘度が低いエポキシ樹脂が好適である。具体的には、重量平均分子量が900±100の範囲内であり、25℃における粘度が15000±5000mPa・sの範囲内であることが好ましく、15000±3000mPa・sの範囲内であることがより好ましい。この特性を有するエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、DIC製、EPLICON EXA−4850−150等が挙げられる。
鎖延長剤は前記のものを単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また前記ポリウレタンは、ハードセグメントを構成する材料としてさらに架橋剤が重合された重合体であってもよい。
架橋剤としては、ジオール(2官能)、トリオール(3官能)、テトラオール(4官能)等が挙げられ、これらを併用してもよい。また、架橋剤としてアミン系化合物を用いてもよい。なお、3官能以上の架橋剤を用いて架橋されたものであることが好ましい。3官能の架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
図5に示すクリーニングブレード12は、弾性材料からなる単層の弾性部材のみからなる。例えば、弾性材料としてポリウレタンゴムを用いたクリーニングブレード12の製造には、プレポリマー法やワンショット法など、ポリウレタンの一般的な製造方法が用いられる。プレポリマー法は強度、耐摩耗性に優れるポリウレタンが得られるため本実施形態には好適であるが、製法により制限されるものではない。
図5に示す、クリーニングブレード12の被クリーニング部材に対する設定角度θ(クリーニングブレード12の直線部分、つまりベルト部材7への押し付けによって歪んでいない部分とベルト部材7とがなす角度)は8度以上30度以下が好ましく、さらに10度以上25度以下がより好ましい。
NF(押し付け圧力)=k×d
WA(接触角度)=θ−tan−1(3d/2L)
クリーニング用の対向ロール13は、ベルトクリーニング装置におけるクリーニングブレード12の対向部材を形成する。
対向ロール13の層構造は、単層又は多層のいずれでもよい。例えば単層構造の場合は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、又はEPDM等のゴム材料のロールで構成してもよく、さらにカーボンブラック等の導電性粒子が配合されていてもよい。
二層構造の場合は、上記のゴム材料で構成される芯ロールや金属の芯ロールの外周面を、求められる抵抗を有する表面層で被覆したロールで構成してもよい。
次いで、図3に示される画像形成装置や図4に示される画像形成装置等において、現像装置中に充填される現像剤について説明する。
トナーとしては、例えばトナー粒子と外添剤とを含むトナーが用いられる。
トナー粒子は、結着樹脂を含み、さらに必要に応じて、着色剤、離型剤、その他添加剤を含んでもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積を小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
外添剤としては、無機粒子や有機粒子が挙げられ、特に無機粒子が好ましい。
無機粒子として、SiO2(シリカ)、TiO2、CuO、SnO2、Fe2O3、BaO、CaO、K2O、Na2O、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、他の無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
シリカ粒子としては、シリカ、すなわちSiO2を主成分とする粒子であればよく、結晶性でも非晶性でもよい。また、シリカ粒子としては、水ガラス、アルコキシシラン等のケイ素化合物を原料に製造された粒子であってもよいし、石英を粉砕して得られる粒子であってもよい
具体的には、シリカ粒子としては、例えば、ゾルゲルシリカ粒子、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフュームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子が挙げられる。その中でも、シリカ粒子としては、下記特性を満たす観点から、ゾルゲルシリカ粒子が好ましい。
ここで、単分散の定義としては、凝集体を含め平均粒径に対する標準偏差で議論することができ、標準偏差として体積平均粒径D50×0.22以下であることが好ましい。また、球状の定義としては、後述する平均円形度で議論することができる。
本実施形態では、外添剤の最大粒子径D(μm)とベルト部材の外周表面の最大高さ粗さRzとが「Rz≦D/2」の関係を満たすことが好ましい。
外添剤(特にはシリカ粒子)は、平均円形度が0.75以上1.0以下が好ましく、0.9以上1.0以下がより好ましく、0.92以上0.98以下がさらに好ましい。
まず、外添剤の円形度は、外添剤の一次粒子を、SEM装置により観察し、得られた一次粒子の平面画像解析から、下記式により算出される「100/SF2」として得られる。
・式:円形度(100/SF2)=4π×(A/I2)
〔式中、Iは画像上における一次粒子の周囲長を、Aは一次粒子の投影面積を表す。〕
そして、外添剤の平均円形度は、上記平面画像解析によって得られた一次粒子100個の円形度の累積頻度における50%円形度として得られる。
外添剤のトナー粒子に対する含有量は、0.5質量%以上5.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以上3.0質量%以下がより好ましく、1.5質量%以上2.5質量%以下が更に好ましい。
(ベルト部材の形成)
・塗布液の調製
ポリイミド前駆体溶液(商品名:Uワニス、ユニチカ製、固形分濃度18%、溶剤はN−メチルピロリドン)に、カーボンブラック(商品名:Special Black4、オリオンエンジニアドカーボンズ製)を混合して、ジェットミルを用いて分散させ、カーボンブラックの含有率が塗布液の固形分100部に対して28部であるベルト部材形成用の塗布液を得た。
以下の方法により、金型の内面に前記塗布液を塗布して遠心成形によりベルト部材を形成した。
具体的には、金型の内面を、求められるRsk及びRzとなるよう(具体的には、Rsk=0.027±0.005μm、Rz=0.022±0.002μm)、粒子研磨及びバフ研磨して平滑面に仕上げ、その平滑面に前記塗布液を塗布した。塗布後の金型を、炉内温度分布180℃±5℃に制御した乾燥炉にて回転乾燥させた。その後さらに、焼成炉において340℃まで加熱し、その際炉内温度分布を340℃±5℃に制御し、溶剤を揮発させて加熱硬化させた。
こうして、平均厚さが75μmであるポリイミド樹脂製のベルト部材を得た。
・クリーニング維持性評価
得られたベルト部材を中間転写ベルトとして、画像形成装置「富士ゼロックス社製C2250」に搭載した。
なお、この画像形成装置の現像器には、トナー粒子に対して外添剤(シリカ粒子、信越化学工業社製、「X24」)が外添されたトナーを含む二成分系現像剤を充填した。このシリカ粒子の最大粒子径D(μm)を下記表1に示す。
また、中間転写ベルトの外周表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、ポリウレタンゴム製のブレードを、下記の条件で中間転写ベルトに接触するよう配置した。このポリウレタンゴム製のブレードのJIS−A硬度(°)を下記表1に示す。
・中間転写ベルトに対する角度(設定角度)θ:24°
・押し付け圧力NF:2.5gf/mm
また、上記の評価試験中に、クリーニングブレードと中間転写ベルトとのトルク変動に対する異音発生(摩擦音の発生)の有無を確認した。
(評価基準)
・A:画像不良(画像濃度の低下)確認されず
・B:わずかに画像濃度の部分的な低下が見られるが、画像として許容し得るレベル
・C:画像不良(画像濃度の低下)が顕著で、画像として許容できないレベル
実施例1におけるベルト部材の形成(内面塗布−遠心成形法)の際、金型の内面に対する粒子研磨及びバフ研磨の条件を変更して、該内面のRsk=−0.140±0.005、Rz=0.032±0.002μmとなる金型を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてベルト部材を得た。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示すと共に、スキューネスRskに関するプロファイルデータを図7に示す。
また、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1と同様にしてベルト部材を得た。得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示す。
また、用いたクリーニングブレード(ポリウレタンゴム製ブレード)のJIS−A硬度を下記表1に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1におけるベルト部材の形成(内面塗布−遠心成形法)の際、金型の内面に対する粒子研磨及びバフ研磨の条件を変更して、該内面のRsk=0.066±0.005、Rz=0.041±0.002μmとなる金型を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてベルト部材を得た。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示す。
また、用いたクリーニングブレード(ポリウレタンゴム製ブレード)のJIS−A硬度を下記表1に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示す。
また、用いたクリーニングブレード(ポリウレタンゴム製ブレード)のJIS−A硬度を下記表1に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1におけるベルト部材の形成(内面塗布−遠心成形法)の際、金型の内面に対する粒子研磨及びバフ研磨の条件を変更して、該内面のRsk=0.150±0.005、Rz=0.070±0.002μmとなる金型を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてベルト部材を得た。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示す。
また、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1におけるベルト部材の形成(内面塗布−遠心成形法)の際、金型の内面に対する粒子研磨及びバフ研磨の条件を変更して、該内面のRsk=0.270±0.005、Rz=0.059±0.002μmとなる金型を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてベルト部材を得た。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示す。
また、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1において、用いたクリーニングブレード(ポリウレタンゴム製ブレード)のJIS−A硬度を下記表1に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1において、用いたクリーニングブレード(ポリウレタンゴム製ブレード)のJIS−A硬度を下記表1に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1におけるベルト部材の形成(内面塗布−遠心成形法)の際、金型の内面に対する粒子研磨及びバフ研磨の条件を変更して、該内面のRsk=0.420±0.005、Rz=0.093±0.002μmとなる金型を用い、かつ乾燥後の焼成炉内の温度分布を340℃±6℃の設定に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてベルト部材を得た。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示すと共に、スキューネスRskに関するプロファイルデータを図8に示す。
また、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
実施例1におけるベルト部材の形成(内面塗布−遠心成形法)の際、金型の内面に対する粒子研磨及びバフ研磨の条件を変更して、該内面のRsk=0.550±0.005、Rz=0.010±0.002μmとなる金型を用い、かつ乾燥炉内の温度分布を180℃±8℃の設定に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてベルト部材を得た。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示す。
また、用いたクリーニングブレード(ポリウレタンゴム製ブレード)のJIS−A硬度を下記表1に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
比較例2と同様にしてベルト部材を得た。このベルト部材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
得られたベルト部材の外周表面における「スキューネスRsk」及び「最大高さ粗さRz」を下記表1に示す。
また、実施例1と同様にして評価試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
12 クリーニングブレード
13 対向ロール
19 保持部材(ハウジング)
100 画像形成装置
101a、101b、101c、101d 像保持体
102a、102b、102c、102d 帯電装置
103a、103b、103c、103d 現像装置
104a、104b、104c、104d 像保持体クリーニング装置
105a、105b、105c、105d 一次転写ロール
106a、106b、106c、106d 支持ロール
107 中間転写ベルト
108 二次転写対向ロール
109 二次転写ロール
110 定着装置
111 駆動ロール
112 クリーニングブレード
113 対向ロール
114a、114b、114c、114d 露光装置
115 記録媒体
116 二次転写ベルト
120 中間転写ベルトクリーニング装置
200 画像形成装置
201BK、201C、201M、201Y 感光体ドラム
202BK、202C、202M、202Y 帯電器
203BK ブラック現像装置
203C シアン現像装置
203M マゼンタ現像装置
203Y イエロー現像装置
204BK、204C、204M、204Y 感光体ドラム清掃部材
205BK、205C、205M、205Y 転写ロール
206 ベルト支持ロール
207 用紙搬送ベルト
208 用紙搬送ロール
210 定着装置
212 クリーニングブレード
213 対向ロール
214BK、214C、214M、214Y 露光器
215 記録媒体(用紙)
220 用紙搬送ベルトクリーニング装置
Claims (6)
- 少なくとも外周表面が樹脂層で形成され、
前記外周表面の周方向における粗さ曲線のスキューネスRsk(JIS B0601−2001年)が−0.28≦Rsk≦+0.28であり、
前記外周表面の最大高さ粗さRz(JIS B0601−2001年)がRz≦0.075μmである画像形成装置用のベルト部材。 - 前記樹脂層がポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも一種の樹脂を含有する請求項1に記載のベルト部材。
- 請求項1又は請求項2に記載のベルト部材と、
前記ベルト部材を張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、
前記ベルト部材の外周表面にクリーニングブレードを接触させて、前記外周表面をクリーニングするクリーニング手段と、
を備え、画像形成装置に対して脱着されるベルト部材ユニット。 - 前記クリーニングブレードのJIS−A硬度が55°以上85°以下である請求項3に記載のベルト部材ユニット。
- 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
請求項3又は請求項4に記載のベルト部材ユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記ベルト部材の外周表面に一次転写し、かつ前記ベルト部材に転写されたトナー画像を記録媒体に二次転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。 - 前記トナーが、トナー粒子と外添剤とを含み、
前記外添剤の最大粒子径D(μm)と、前記ベルト部材の外周表面の最大高さ粗さRzとの関係が、「Rz≦D/2」を満たす請求項5に記載の画像形成装置。
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