JP6852147B2 - 低アルコキシ分岐シロキサンの連続製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低アルコキシ分岐シロキサンの連続製造方法に関する。
DE102005003899Aは、低アルコキシシリコーン樹脂の連続製造方法について記載している。この発明が分岐シリコーンオイル及び低粘度シリコーン樹脂の合成に適合される場合、比較的高濃度のトリアルキルシリル単位(特にMeSi−)が必要となるために、塔頂でRSiClの蓄積が起こり、これにより最終的に工程の停止及び実行不能に至る。
独国特許出願公開第102005003899号明細書
従って、連続的な塔を含む製造の利点を3次元的に架橋された低アルコキシオルガノシロキサン(シリコーンオイル及びシリコーン樹脂)の場合にも可能にするカラム法を提供することが本発明の1つの目的であった。
本発明の主題は、
蒸留塔及びその下に配置されたオルガノシロキサン(O)を含む容器(V)を備える反応ユニット中で、オルガノシロキサン(O)の存在下、
一般式1:
SiHal4−n (1)のケイ素化合物1、及び
一般式2aのケイ素化合物、又は一般式2bのケイ素化合物、又は一般式2a及び2bのケイ素化合物の混合物から選択されるケイ素化合物2を、
SiHal (2a)
Si−O−SiR (2b)、
(式中、
Rは水素又はC1−C12炭化水素基であり、
は水素又はC1−C7炭化水素基であり、
Halは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり、
nは0又は1の値を有する)
アルコール及び水と反応させることによるオルガノシロキサン(O)の連続製造方法であって、
容器の含有物が還流下で加熱沸騰され、ケイ素化合物1が塔中の塔下端の上方に導入され、ケイ素化合物2が容器(V)中に導入され、形成されたハロゲン化水素が蒸留塔により除去され、オルガノシロキサン(O)がその形成される量で定常的に容器から取り出され、
ケイ素化合物1、ケイ素化合物2、アルコール及び水は、供給されたケイ素化合物1及びケイ素化合物2により消費され得るよりも多くの水が常に反応ユニット中に存在するような量で、定常的に反応ユニットに供給される方法である。
ケイ素化合物2は、R Si単位をオルガノポリシロキサン(O)に導入する。ケイ素化合物2は、DE102005003899Aに記載のものと対照的に、塔中には導入されないで、むしろ水を含有する容器(V)中に直接導入される。したがって、上述した一般式2aのケイ素化合物の蓄積は生じない。
ハロゲン化水素は、ケイ素化合物1、ケイ素化合物2a及びケイ素化合物3の加水分解及びアルコール分解により放出され、このハロゲン化水素は、加水分解、アルコール分解及び縮合反応を触媒する。例えば、R Si−O−SiR の反応により、R SiOH又はR SiOR’’が生ずる。R’’は、下記で定義される。
水の非存在下では、ハロゲン化水素によって触媒される、R SiOR”(前段落参照)、ハロゲン化水素、アルコール及びR SiHalの平衡が生じるので、ケイ素化合物2を、水を含有する容器(V)に直接導入することが、方法にとって重要である。これは、例として
Figure 0006852147
の場合、MeSiCl側に大きくずれる。この方法では、この実施例におけるMeSiClは最低沸点の成分(エタノールより低い)であり、従って底部から蒸留されるという事実によっても平衡は影響を受ける。結果として、さらなるMe3SiClが上記の式に従って形成される。逆に、水の存在下では、水はR SiHalおよびR SiOR”と優先的に反応するので、この平衡はそれほど重要な役割を果たさない。
工程の間に生ずるその他のアルコキシシラン(例えば、Si(OEt)、MeSi(OEt)及びMeSi(OEt)))が存在する場合でもHClと類似の平衡が生ずるが、この場合には、純粋なアルコキシシランの側にさらに大きくずれる。
水は、ケイ素化合物1及びケイ素化合物2のSi−ハロゲン単位により消費され、ハロゲン化水素が形成される。工程の現行条件下では、ハロゲン化水素は容器(V)中に存在する混合物中に飽和するまで溶解する。さらに、ハロゲン化水素はその後、蒸留塔により取り出され、再利用できる。
ハロゲン化水素の溶解量は、第一の反応ユニット中の容器(V)中の液相の総重量を基準にして、いずれの場合にも、好ましくは、40,000〜100,000ppm、特に好ましくは、60,000〜80,000ppm、最も特に好ましくは、65,000〜75,000ppmである。
存在するハロゲン化水素の濃度は、使われる水の量により制御でき、使われるエタノールの量は、容器(V)中への不活性ガスの導入及びハロゲン化水素及びR SiCl含有塔頂留分/戻り留分の反応ユニットの容器(V)への導入により制御できる。
好ましくは、ケイ素化合物1及びケイ素化合物2、アルコール及び水は、容器(V)中の液相の総重量を基準にしていずれの場合にも、少なくとも3重量%の水、好ましくは少なくとも5重量%、特に好ましくは7〜16重量%の水が容器(V)に存在するような量で、反応ユニットに導入される。
好ましくは、ケイ素化合物1、ケイ素化合物2、アルコール及び水は、容器(V)中の液相の総重量を基準にしていずれの場合にも、少なくとも20重量%のアルコール、好ましくは少なくとも30重量%、特に好ましくは35〜45重量%のアルコールが容器(V)に存在するような量で反応ユニットに導入される。
好ましくは、反応させるケイ素化合物1及びケイ素化合物2を蒸留塔に導入する前に、アルコール、ジシロキサン(ケイ素化合物2a)、オルガノシロキサン(O)及びさらに水の混合物が容器(V)中、還流下で加熱沸騰される。
C1−C7又はC1−C12炭化水素基R及びRの例は、メチル、エチル、ビニル、n−プロピル、i−プロピル、アリル、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、i−オクチル、フェニル及びトリル基であり;さらに、それぞれの反応条件下で使われるアルコール及び水に不活性な原子又は基により置換された一価炭化水素基であり、この場合、ハロゲンに結合している炭素原子はSi原子に対してα位置又は少なくともγ位置に存在する、例えばγ−クロロプロピル基;及びハロアリール基、例えば、クロロフェニル基である。好適な置換炭化水素ラジカル他の例は、β−シアノエチル基である。
特に好ましいものは、メチル、ビニル、n−プロピル、n−ブチル、i−オクチル及びフェニル基である。
R及びRとしては、メチル、エチル、n−プロピル、ビニル又はフェニル基が特に好ましい。R及びRとしては、メチル又はビニル基が最も特に好ましい。
ハロゲン原子Halは塩素が好ましい。
テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン(MeSiCl)、ビニルトリクロロシラン(ViSiCl)、フェニルトリクロロシラン(PhSiCl)又はプロピルトリクロロシラン(PrSiCl)がケイ素化合物1として好ましい。
MeSiCl又はクロロジメチルビニルシラン(ViMeSiCl)がケイ素化合物2aとして好ましい。
MeSi−O−SiMe(ヘキサメチルジシロキサン)及び1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(ViMeSi−O−SiMeVi)がケイ素化合物2bとして好ましい。
異なるケイ素化合物1及びケイ素化合物2の混合物を使用できる。
好ましくは、100重量部のケイ素化合物1当たり、50〜1000、特に好ましくは60〜600、特に200〜480重量部のケイ素化合物2が導入される。
高比率のケイ素化合物2が可能であるために、記載工程を用いて、樹脂と同様に、低粘度オルガノシロキサン(例えば、トリストリメチルシロキシメチシラン(TM3)又はテトラキストリメチルシロキシシラン(QM4))を高純度で製造することもできる。
ケイ素化合物2b(特に、2aと水から形成されたもの)が出発材料としてのみでなく、それに加えて、溶媒及び反応メディエーターとしても存在するので、高比率のケイ素化合物2のために、工程中にゲル化又はケイ化現象は生じない。
一般式2bのケイ素化合物の、一般式2aのケイ素化合物に対する重量比は、任意であってよい。
好ましくは、一般式2bのケイ素化合物の重量比は、0.1〜5、特に、0.5〜2である。
特定の実施形態では、一般式2bのケイ素化合物の重量比は、少なくとも5、特に少なくとも10、最も特に好ましくは、一般式2bのケイ素化合物のみが使用される。
その後、蒸留塔は、ハロゲン化水素負荷の負担からかなり開放され、反応ユニットの処理能力(空時収量)は大きく改善される。
特定の実施形態では、一般式1のケイ素化合物1のみが使用され、この場合、nは0であり、及びケイ素化合物2。特に、テトラキストリメチルシロキシシランは、SiCl、及びMeSiCl及び/又はMeSi−O−SiMeから選択されるケイ素化合物2から製造される。
さらなる特定の実施形態では、追加のケイ素化合物3
SiHal (3)
が導入できる。RとHalの定義は、上述している。ケイ素化合物3は、容器(V)中に、又は塔中の塔下端の上方に導入できる。ケイ素化合物3は容器(V)中に導入されるのが好ましい。
ケイ素化合物3が使用される場合は、100重量部のケイ素化合物1当たり、好ましくは1〜50、特に好ましくは5〜20重量部のケイ素化合物3が導入される。
ケイ素化合物1は、蒸留塔に液体又は蒸気形態で導入され得る。ケイ素化合物1は、好ましくは第一の反応ユニットの塔の中央に、特に好ましくは塔の上部3分の1に導入される。ケイ素化合物2は容器(V)中に液体の形態で導入されるのが好ましい。
例えば、アルコールとしての使用は、アルコール性ヒドロキシル基を有する全ての炭化水素化合物によりなされ得る。これらの化合物は、従来、クロロシランとアルコール及び必要に応じ水との反応により、アルコキシシラン又はオルガノシロキサンの製造に使用でき、これらの沸点は、製造されるそれぞれのオルガノシロキサン(O)より低い。
アルコールとして、一般式R’’OHのものが好ましく、式中、R’’は1〜8個の炭素原子を有する一価の脂肪族炭化水素基である。
脂肪族炭化水素基Rの上記の例は、前記基が1〜8の炭素原子を含有する限りにおいて、ビニル基を除いて、基R’’の場合にも該当する。しかし、R’’としては、アルキル基が好ましい。本発明の範囲内で使用可能なアルコールの例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、tert−ブタノール、β−メトキシエタノール、n−ヘキサノール及び2−エチルヘキサノールである。異なるアルコールの混合物も使用可能である。
それぞれの場合に応じて、1〜6個の炭素原子を有する、アルカノール及びエーテル酸素原子で置換されたアルカノール、例えば、メタノール、エタノール、β−メトキシエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール及びn−ヘキサノールが特に好ましい。メタノール、エタノール、イソプロパノールが特に好ましい。
本発明の方法の第1のステップで、必要に応じて、ケイ素化合物1、ケイ素化合物2、ケイ素化合物3、水及びアルコールに加えて、さらなる物質を使用し得る。必要に応じ使用されるさらなる物質の例は、アルコキシシラン、例えば、テトラエトキシシラン又はトリメチルエトキシシラン及びシラノール、例えば、トリメチルシラノールである。これらは、反応ユニットの任意の所望の位置に導入してよいが、好ましくは、第一の反応ユニット中に、特に好ましくは、第一の反応ユニットの容器中に導入される。
任意選択的に、オルガノシロキサン(O)と反応しない有機溶媒も好都合に含まれる。これは、得られるオルガノシロキサン(O)が冷却状態で固体樹脂である、又は高粘度を有する場合には、特に好ましい。溶媒は、その溶解を可能とし、それにより、取り扱いが可能な樹脂溶液用粘度が得られる。全ての従来の有機溶媒は溶媒として適している。非プロトン性有機溶媒の使用が好ましく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン又はキシレンなどの炭化水素が好ましい。混合物も使用できる。
本発明の方法は、好ましくは大気圧で、すなわち0.8〜1.1バールで実施されるが、この理由は、大気圧下で作業した場合、例えば、耐腐食性ポンプのための費用が不要であるためである。しかし、反応物質の沸点の温度条件が必要又は都合がよい場合、より高い又はより低い圧力で実施することもできる。
好ましくは、上述反応ユニットから得られるオルガノシロキサン(O)を含有する混合物が、第二の反応ユニット内に通され、そこで、揮発性成分(これは、ここで好ましくは、水、HCl、アルコール、ジシロキサン(ケイ素化合物2b;R SiーO−SiR )、単官能アルコキシシラン(R SiOR’’)及び単官能シラノール(R SiOH)を意味することが意図されている)が完全に又は部分的に混合物から除去される温度に加熱され、揮発性成分が、好ましくは第二の反応ユニットから第一の反応ユニットに戻して再利用され、オルガノシロキサン(O)がその形成される量で定常的に第二の反応ユニットの底から取り出される。好ましくは、第二の反応ユニットは同様に蒸留塔、任意選択的に還流冷却器及び目的のオルガノシロキサン(O)をすでに含有する容器を含む反応ユニットである。不活性ガスを第二の反応ユニットの容器中に導入することにより、揮発性成分、特にHClの、目的のオルガノシロキサン(O)からの除去が促進できる。ハロゲン化水素の濃度は、不活性ガスを第二の反応ユニットの塔底に導入することにより制御されるのが好ましい。
再利用により第一の反応ユニットに戻される第二の反応ユニットからの留出物の結果として、酸性の廃水相は生じない。
この場合、第一の反応ユニットに、ケイ素化合物1、ケイ素化合物2、アルコール及び水は、供給されたケイ素化合物1及びケイ素化合物2により消費され得るよりも多くの水が常に反応ユニット中に一緒に含まれるような量で、定常的に供給されることが重要である。
第二の反応ユニットの揮発性成分が第一の反応ユニットの容器(V)に戻されるので、ケイ素化合物2、特にケイ素化合物2bは第一又は第二の反応ユニット中に直接添加できる。好ましくは、第一の反応ユニットの容器(V)への計量添加が行われる。
第二の反応ユニットから第一の反応ユニットの容器(V)へ揮発性成分を戻す再利用は、好ましくは留出物又はガスとして行われる。
非プロトン性有機溶媒が供給される場合、第二の反応ユニットに供給されるのが好ましい。
本発明の範囲内において、反応中の過剰の水によって、縮合を制御できることが明らかになった。したがって、本発明の方法により、オルガノシロキサン(O)として、任意の目的の低アルコキシ及び低シラノールシリコーンオイル及びシリコーン樹脂の製造のためのカラム法の使用が可能になる。特に好ましくは、低分子量低アルコキシ及び低シラノールシリコーンオイルが製造できる。
低アルコキシシリコーンオイル又は樹脂は、好ましくは、第二の反応ユニットから連続的に取り出されるオルガノシロキサンの総重量を基準にして、最大で7重量%のアルコキシ含量を有するシリコーンオイル又は樹脂(10〜20%のジシロキサンを含む)、特に好ましくは、第二の反応ユニットから連続的に取り出されるオルガノシロキサンの総重量を基準にして、最大で3重量%のアルコキシ含量を有するシリコーンオイル又は樹脂、特に好ましくは、最大で1重量%のアルコキシ含量を有するシリコーンオイル又は樹脂(10〜20%のジシロキサンを含む)を意味すると理解される。
低シラノールシリコーンオイル又は樹脂は、好ましくは、第二の反応ユニットから連続的に取り出されるオルガノシロキサンの総重量を基準にして、最大で1重量%のシラノール含量を有するシリコーンオイル又は樹脂(10〜20%のジシロキサンを含む)、特に好ましくは、第二の反応ユニットから連続的に取り出されるオルガノシロキサンの総重量を基準にして、最大で0.5重量%のシラノール含量を有するシリコーンオイル又は樹脂、特に好ましくは、最大で0.1重量%のシラノール含量を有するシリコーンオイル又は樹脂(10〜20%のジシロキサンを含む)を意味すると理解される。
第一の反応ユニット内での反応で形成されるハロゲン化水素は、好ましくは、の反応ユニット1の塔頂で除去される凝縮可能な留分を有し、この凝縮可能な留分は、次に、反応ユニットに戻されるので、再利用するガスとして利用できる。
本発明の反応ユニット中の過剰の水は、連続反応の開始の前に反応ユニットに充填する際にも、水が過剰に供給されるように設定されるのが好ましい。好ましくは、例えば、加水分解/縮合により消費/放出される量で連続的に供給される水の量により、含水量が引き続き一定に維持される。第二の反応ユニットからの揮発性成分が第一の反応ユニットの容器(V)に戻されるので、水は、第一又は第二の反応ユニット中に直接添加してよい。好ましくは、第一の反応ユニットへ水が計量供給される。特に好ましくは、第一の反応ユニットの容器(V)へ水が計量供給される。しかし、生成物のHCl含量を下げるために、第二の反応ユニットの塔中に水を計量供給するのが有利であり得る。
あるいは、連続的な反応の開始時に、系中で必要な水過剰が存在するようになるまで、ケイ素化合物1、ケイ素化合物2及び任意選択的にケイ素化合物3により提供されるSi−Hal単位により消費されるより多くの水を計量供給することにより、反応ユニット中の水過剰が達成され得る。
反応ユニットを制御するためにアルコールが使用される。連続的に計量供給される量は、得られるオルガノシロキサン(O)に対し残っている残留アルコキシ基により消費される量に依存する。アルコールは同様に両方の反応ユニット内に供給できるが、しかし、好ましくは、反応ユニット1内に供給される。しかし、生成物のHCl含量を下げるために、第二の反応ユニットの塔中にアルコールを計量供給するのが有利であり得る。
本発明による方法で使われる蒸留塔は、通常は不規則充填物又は内部構造物を備えた任意の管であってよく、分別蒸留の分留にも使用し得、例えば、不規則充填物を備えた塔として使用し得る。塔長さの厳しい上限はない。塔が実際的に十分な還流を塔内で確保するには短すぎる場合、塔は当然のことながら凝縮ユニット(例えば還流冷却器)を有する塔も備えることが必要である。容器(V)は、例えば、蒸留器、蒸発フラスコ、底部蒸発器又は好ましくは循環型蒸発器として構成されていてもよい。
蒸留塔を含み、容器(V)を有する反応ユニットは、好ましくは、循環型蒸発器を備えた塔からなる。第二の反応ユニットの場合、第一の反応ユニットに揮発性成分を戻すためにそれらを取り出すことを可能とする、任意の加熱可能ユニット、例えば、短行程蒸留装置、薄膜流下式蒸発装置又は薄膜蒸発器が原理的に利用可能である。同様に塔を含むユニットを使用し、第一の反応ユニットの反応混合物を好都よく第二の反応塔の塔頂の出来る限り近傍に導入するのが好ましい。特に好ましくは、これが循環型蒸発器を有する塔である。
第一の反応ユニットは通常、最も大きな比率の水を含むため、第一の反応ユニットの容器(V)の底は二相の混合物となるであろう。しかし、好ましくは、ケイ素化合物1及びケイ素化合物2、3、アルコール及び水は、いずれの場合にも、塔中の通常の圧力及び塔底の通常の温度では、単相の物質混合物が塔底に存在し、通常の自然の循環の場合(循環型蒸発器を用いて)、混合物は冷却時に2相に分離するような量で反応ユニットに導入される。第一の反応ユニットの底から純粋なアルコール性酸性水相を第二の反応ユニットに導入しないために、2つの反応ユニットの間に相分離機能を連結するのが好ましい。多くの場合、反応ユニット間の相分離には、単なる沈静領域(calming zone)で十分であるが、しかしながら原則的には相分離の任意の方法を想定できる。コアレッサーユニットをベースとする相分離が好ましい。相分離を促進するために、混合物を塔底から取り出し、目的のオルガノシロキサンを含む混合物を60℃未満、好ましくは40℃未満、特に好ましくは30℃未満の温度にすることが好都合である。こうして得たシラン/シロキサン相を、都合よく第二の反応ユニットの可能な限り塔頂近くに導入し、得られたアルコール性酸性水相を第一の反応ユニットの容器(G)中に戻し再利用される。これの利点は、第二の反応ユニットがアルコール性酸性水を蒸発させる必要がないこと、及び従って、より小さい寸法が可能となることである。さらに、エネルギー消費が少なくなり、また、HClが第二の反応ユニットの容器(底の)中に導入されるリスクも低減され、そこで目的のオルガノシロキサンの触媒平衡がもたらされる。したがって、第二の反応ユニットのみが、揮発性成分のシラン/シロキサン相(シラン、例えば、R SiOR、微量のアルコール、水及びHCl並びに大部分のジシロキサン(ケイ素化合物2b))を第一の反応ユニットに移さなければならない。
第一の反応ユニットの温度は、好ましくは100℃未満、特に好ましくは90℃未満である。第二の反応ユニットの温度は好ましくは、第一の反応ユニットの温度よりも高く、好ましくは、それぞれのジシロキサン(ケイ素化合物2a)の沸点より5℃〜10℃高い。しかしながら、溶媒が存在する場合は、好ましくは、その沸点より高くない。
第一の反応ユニットの塔底の温度は、好ましくは100℃未満である。
反応塔1の中間部分の温度は、好ましくはそれぞれの塔の通常の圧力で、使われるアルコールの沸点よりも少なくとも0.5℃高く、それにより、塔頂から塔底まで徐々に温度が高くなる。
第一の反応ユニットの塔頂の温度は、好ましくは反応全体にわたり、還流下で沸騰する過剰アルコールが常に存在するように設定される。
第二の反応ユニットから得られるオルガノシロキサン又はオルガノシロキサン溶液はハロゲン化水素がすでに極めて少ないために、純粋な物質のみでもシロキサン溶液としても数日間にわたる貯蔵安定性を有する。
好ましくは、第二の反応ユニットのオルガノシロキサン又はオルガノシロキサン溶液中のハロゲン化水素の溶解量は、第二の反応ユニットの容器中の液相の総重量を基準にして、いずれの場合にも、0〜100ppm、特に好ましくは、0〜50ppm、最も特に好ましくは、0〜20ppmである。
本発明により得られるオリゴシロキサンは、粘度に応じて、シリコーンオイルとして、又はシリコーン樹脂として適している。
その後の後処理は、バッチ式で及び連続的に行うことができる。特定の配合物に応じて、まだ存在するジシロキサン(化合物2b、R SiーO−SiR )又は必要に応じ追加された溶媒を除去するために、工業規模の場合は、連続的な後処理、例えば、短行程蒸留装置、薄膜流下式蒸発装置、薄膜蒸発器又は蒸留塔による後処理が好ましい。このようにして得られたシリコーンオイルは、熱媒体オイル、ダンパーオイル、作動油として、又はクリーム、洗顔ローション又はヘアケア組成物に入れて化粧用途に、適している。このようにして得られたシリコーン樹脂は、全ての既知の用途に適している。そのような用途は、例えば、主にコーティングにおけるバインダーとして、又は電気的絶縁体としての、又は紙コーティングにおける剥離力調節剤としての使用である。
上記式の全ての上記記号は、それぞれ相互に独立にそれらの定義を有する。全ての式でシリコーン原子は4価である。シリコーン混合物の全成分の合計は100wt%である。
次の実施例では、特に指示がない限り、全ての報告された量及びパーセンテージは重量基準であり、全ての圧力は0.10MPa(絶対圧)であり、全ての温度は20℃である。
解析
ジシロキサン、M、D、T及びQ基の量の測定(29Si−NMR)
生成物中のジシロキサン、M(RSiO1/2)、D(RSiO2/2)、T(RSiO3/2)及びQ(SiO4/2)基の比率は、核磁気共鳴分光法により測定した。29Si核磁気共鳴スペクトルを、10mm quattro nucleus probe(QNP)を備えたBruker Avance 300分光計(29Si:59.6MHz)を用いて記録した。測定は、INEPTパルスシーケンス又は逆ゲート付きパルスシーケンスを用いて実施した(石英ガラスチューブ、NS=1024;1000μlのCr(acac)のC/トルエン中の1%強度溶液中の2000mgシロキサン)。M、D、T及びQ値の積分は、M基(鎖端RSiO1/2)、D基(鎖メンバーRSiO2/2)、T基(分岐点RSiO3/2)及びQ基(架橋点SiO4/2)(%M、%D、%T及び%Q)の積分値の総計と関連した。実施例では、いずれの場合にも、すなわち、10〜20%存在するジシロキサンの積分に関係なく、目的のオルガノシロキサンのM、D、T及びQ基の含量が得られる(正確な含量は、それぞれの実施例で与えられる)(ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び1−ジエチル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン並びに1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)。生成物中のジシロキサンの含量は、29Si−NMRにより測定した。
エトキシ及びシラノール含量の測定(H及び29Si NMR)
エトキシ及びシラノール含量は、核磁気共鳴分光法により測定した(H核磁気共鳴スペクトルを、5mm広帯域(BBO)プローブ(NS=128;1000μlのCDCl中の50mgシロキサン)を備えたBruker Avance 500分光計(H:500.1MHz)を用いて記録した)。29Si核磁気共鳴スペクトルを、10mm quattro nucleus probe(QNP)を備えたBruker Avance 300分光計(29Si:59.6MHz)を用いて記録した。測定は、INEPTパルスシーケンス又は逆ゲート付きパルスシーケンスを用いて実施した(石英ガラスチューブ、NS=1024;1000μlのCr(acac)のC/トルエン中の1%強度溶液中の2000mgシロキサン)。エトキシ及びシラノール基はH NMRを用いて検出した。プロトンの数、M対D対T対Q比(29Si NMRを使用;上記参照)及び単位のモル質量(エトキシ:CHCH1/2、Mw=37g/mol;シラノール:HO1/2、Mw=9g/mol)を考慮に入れて、それぞれの積分を重量%に変換した。
いずれの場合にも、エトキシ及びシラノール内容物について報告したパーセンテージは、10〜20%存在するジシロキサンを含む目的のオルガノシロキサンの質量に関連する(より正確な含量は、それぞれの実施例で与えられる)(ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び1−ジエチル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン並びに1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)。
ガスクロマトグラフィー
工程を制御するために、第一の反応ユニットの容器(V)中の混合物の組成をガスクロマトグラフィーを使って検査した。混合物の試料を第一の反応ユニットの容器(G)から採取し、2つの安定相が形成されるまで、35℃未満に冷却した。相の比率は、容量分析で測定し、計量添加を制御することにより、工程中で一定に保持した。個々の相の組成は、ガスクロマトグラフィー(Agilent 7890A、シロキサン相:DB−1701(30m、0.32mm、1.00μm、検出器(FID);アルコール相:HP−5(30m、0.32mm、0.25μm)、検出器(TCD))を用いて分析して、それにより計量添加を制御することにより、アルコール、水及びジシロキサン(ケイ素化合物2a)の量を工程中で一定に保持した。
滴定
第一の反応ユニットの容器(V)からの混合物のハロゲン化水素濃度は、0.1Nエタノール性KOHに対する滴定により測定した。テトラブロモフェノールフタレインエチルエステルを指示薬として用いた。分析する試料をイソプロパノール/トルエン(1:1(v/v))で希釈した。
生成物のハロゲン化水素濃度は、0.01Nエタノール性KOHに対する滴定により測定した。テトラブロモフェノールフタレインエチルエステルを指示薬として用いた。分析する試料をイソプロパノール/トルエン(1:1(v/v))で希釈した。
例示的実施形態
この実施例では、2つの反応ユニットからなる装置を用いた:第一の反応ユニットは、135lの充填体積を有する循環型蒸発器(=容器(V))と、その上に配置された、内側幅200mmで10mの長さの塔からなる。第二の反応ユニットは、135lの充填体積を有する循環型蒸発器と、その上に配置された、内側幅200mmで6mの長さの塔からなる。第一の反応ユニットの塔は、第一に、塔頂に水運転式冷却器(流れ温度約20℃)及び続けて食塩水運転式冷却器(流れ温度約−10℃)を有する。そこで得られた留出物は第一の反応ユニットに戻される。冷却器の下流側部分に存在するハロゲン化水素ガスは回収できる。第二の反応ユニットの塔は、第一に、塔頂に水運転式冷却器(流れ温度約20℃)を有し、続けて食塩水運転式冷却器(流れ温度約−10℃)を有する。そこで得られた留出物は第一の反応ユニットの塔の容器(0)に戻される。冷却器の下流側部分に存在するハロゲン化水素ガスは回収できる。
反応及び留出物再利用により得られるのと同程度の量の混合物が、第一の反応ユニットの循環型蒸発器から、ポンプを用いて、連続的に排出される。第一の反応ユニットの循環型蒸発器からの反応混合物は、第二の塔の凝縮ユニットの真下の塔頂に供給される。
形成される量の生成物が、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から、同様に取り出される。
[実施例1]
テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを26.5kg
ヘキサメチルジシロキサンを17kg
エタノールを28.5kg
水を7kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgのヘキサメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でSiClが48kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサン(MeSiClと水から形成される)の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約139kg/h)までMeSiClが第一の反応ユニットの容器(V)に供給される。
第一の反応ユニットの塔の容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約21.5kg/h)まで、第一の反応ユニットの塔の容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約2.4kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約200〜250l/hの留出物ランバックが確立される。約10〜30l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、凝縮ユニットの下部の第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約95〜110℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約150〜170℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約14〜18%のヘキサメチルジシロキサン及び0〜15ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンが、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、77モル%のM含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、23モル%のQ含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、0.68重量%のエトキシ含量及び0.04重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、目的のオルガノシロキサンのさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。
[比較例1]
テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを26.5kg
ヘキサメチルジシロキサンを17kg
エタノールを28.5kg
水を7kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgのヘキサメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でSiClが48kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサンの比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約139kg/h)まで、第一の反応ユニットの塔頂の3m下方にMeSiClが供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約21.5kg/h)まで、第一の反応ユニットの塔の容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約2.4kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの強力な留出物ランバックが確立される。約10〜30l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
数時間内に、第一の反応ユニットの冷却器からの留出物ランバックが増強される。MeSiClの蓄積が、第一の反応ユニットの塔頂に、冷却器中に、及び留出物ランバックライン中に、生じる。凝縮物は、冷却器中に、留出物ランバックライン中に、及び塔頂に蓄積する。塩化水素ガス及び蒸気状エタノールが第一の反応ユニットの塔の容器(V)から発生し、それにより、蓄積凝縮物が流れ落ちるのが防止される。蓄積液体MeSiClは、エタノール蒸気と十分に反応しないので(一方では、水がない場合(水は、底1/3中でSi−Hal単位と反応し、また、中間的に形成されたアルコキシシランとも反応している)には、MeSiOEtとMeSiClとの間の平衡が原因であり(同様に前に記載)、また、他方では、エタノールに比べてかなり低いMeSiClの沸点が原因である)、MeSiCl蓄積は、さらに大きな量まで増加し、最終的に、工程の停止及び実行不可能に至る。
[実施例2]
テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを26.5kg
ヘキサメチルジシロキサンを17kg
エタノールを28.5kg
水を7kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgのヘキサメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でSiClが84kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサンの比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約182kg/h)まで、第一の反応ユニットの塔底にヘキサメチルジシロキサンが供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約17.8kg/h)まで、第一の反応ユニットの容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約4.2kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約340〜410l/hの留出物ランバックが確立される。約15〜40l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、凝縮ユニットの下部の第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約95〜110℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約150〜170℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約14〜18%のヘキサメチルジシロキサン及び0〜17ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンは、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、76モル%のM含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、24モル%のQ含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、0.78重量%のエトキシ含量及び0.05重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、所望のオルガノシロキサンはさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。
[実施例3]
テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを26.5kg
ヘキサメチルジシロキサンを17kg
エタノールを28.5kg
水を7kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgのヘキサメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でSiClが75kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサン(MeSiClと水から形成される)の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約217kg/h)までMeSiClが第一の反応ユニットの塔底に供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約34kg/h)まで、第一の反応ユニットの容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約3.8kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約300〜380l/hの留出物ランバックが確立される。約10〜40l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成され、冷却器で30℃に冷却される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、相分離のためにコアレッサー(約180lの体積)に供給される。より低位のエタノール性酸性水相は、第一の反応ユニットの容器(V)中に送られ、上位シロキサン相は、凝縮ユニットの真下の、第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約95〜110℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約150〜170℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約12〜16%のヘキサメチルジシロキサン及び0〜10ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンは、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、78モル%のM含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、22モル%のQ含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、0.89重量%のエトキシ含量及び0.06重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、目的のオルガノシロキサンのさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。
[実施例4]
テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを34kg
ヘキサメチルジシロキサンを10.5kg
エタノールを27.5kg
水を6.5kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgのヘキサメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でSiClが48kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサン(MeSiClと水から形成される)の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約108kg/h)までMeSiClが第一の反応ユニットの塔底に供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約19.2kg/h)まで、第一の反応ユニットの容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約2.4kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約200〜250l/hの留出物ランバックが確立される。約10〜30l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、凝縮ユニットの下部の第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約95〜110℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約150〜170℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約14〜18%のヘキサメチルジシロキサン及び0〜13ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンは、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、75モル%のM含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、25モル%のQ含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、0.57重量%のエトキシ含量及び0.03重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、目的のオルガノシロキサンのさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。
[実施例5]
トリス(トリメチルシロキシ)メチルシラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを28kg
ヘキサメチルジシロキサンを15.5kg
エタノールを29kg
水を6.5kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgのヘキサメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でMeSiClが55kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサン(MeSiClと水から形成される)の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約148kg/h)までMeSiClが第一の反応ユニットの塔底に供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約25.5kg/h)まで、第一の反応ユニットの容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約2.8kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約220〜280l/hの留出物ランバックが確立される。約10〜30l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、凝縮ユニットの下部の第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約95〜110℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約150〜170℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約14〜18%のヘキサメチルジシロキサン及び2〜15ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンは、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、74モル%のM含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、26モル%のT含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、0.49重量%のエトキシ含量及び0.04重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、目的のオルガノシロキサンのさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。
[実施例6]
テトラキス(ビニルジメチルシロキシ)シラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを26kg
1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを17.5kg
エタノールを28kg
水を6.5kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgの1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でSiClが70kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(2−クロロ(ジメチル)ビニルシランと水から形成される)の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約225kg/h)までクロロ(ジメチル)ビニルシランが第一の反応ユニットの塔底に供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約32kg/h)まで、第一の反応ユニットの容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約3.5kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約290〜360l/hの留出物ランバックが確立される。約10〜40l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、凝縮ユニットの下部の第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約130〜150℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約180〜210℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約17〜22%の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び1〜14ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンは、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、77モル%のM含量(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを除外して)、23モル%のQ含量(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを除外して)、0.61重量%のエトキシ含量及び0.04重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、目的のオルガノシロキサンのさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。
[実施例7]
ビス(エチルジメチルシロキシ)ビス(トリメチルシロキシ)シラン
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを27kg
ヘキサメチルジシロキサンを7.4kg
1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを8.7kg
エタノールを29kg
水を7kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgの1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方でSiClが48kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び1−ジエチル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン(MeSiCl、EtMeSiClと水から形成される)の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約148kg/h)まで、モル比1:1のMeSiClとEtMeSiClからなる混合物が第一の反応ユニットの塔底に供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約21.5kg/h)まで、第一の反応ユニットの塔の容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約2.4kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約200〜250l/hの留出物ランバックが確立される。約10〜30l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、凝縮ユニットの下部の第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約130〜155℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約190〜215℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約14〜18%のヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び1−ジエチル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン並びに2〜17ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンは、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、76モル%のM含量(ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び1−ジエチル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサンを除外して)、24モル%のQ含量(ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジエチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び1−ジエチル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサンを除外して)、0.73重量%のエトキシ含量及び0.06重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、目的のオルガノシロキサンのさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。
[実施例8]
MDTQ樹脂
第一の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に以下の量が充填される:
目的のオルガノシロキサンを36.5kg
ヘキサメチルジシロキサンを7kg
エタノールを28.5kg
水を7kg。
第二の反応ユニットの、135 1の循環型蒸発器に、75kgの目的のオルガノシロキサン及び22kgのヘキサメチルジシロキサンが充填される。
反応ユニットが、塔内で安定な蒸留平衡に達するまで循環型蒸発器を用いて加熱される。その後、連続的な計量供給が以下のように開始される:
第一の反応ユニットの塔頂の2m下方に、SiClが44kg/hで、MeSiClが23kg/hで供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中のヘキサメチルジシロキサン(MeSiClと水から形成される)の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約56kg/h)までMeSiClが第一の反応ユニットの塔底に供給される。MeSiClが、約3.3kg/hで第一の反応ユニットの塔底に供給される。
第一の反応ユニットの容器(V)中の水の比率が一定のまま持続されるようになる量(通常、約18.5kg/h)まで、第一の反応ユニットの容器(V)中に水が供給される。
塔内で一定の温度プロファイル(測定箇所により50〜82℃)が得られるようになる量で(通常約4.1kg/h)、循環型蒸発器のわずかに上方(約1m上方)にエタノールが供給される。短時間後、第一の反応ユニットの冷却器からの安定で一定の約230〜280l/hの留出物ランバックが確立される。約10〜40l/hの留出物ランバックが第一の反応ユニットの容器(V)に直接送られ、残部が第一の反応ユニットの塔頂に送られる。
第一の反応ユニットの容器(V)中の温度は約78℃である。目的のオルガノシロキサンを含む反応混合物は、その形成される量が循環型蒸発器から定常的に取り出され、凝縮ユニットの下部の第二の反応ユニットの塔頂に供給される。
第二の反応ユニットの塔の温度は、約95〜110℃に維持される。第二の反応ユニットの循環型蒸発器の温度は、約150〜170℃である。第二の反応ユニットからの凝縮物は、第一の反応ユニットの容器(V)へ戻される。
この時点でも約12〜16%のヘキサメチルジシロキサン及び3〜17ppmのHClを含有する目的のオルガノシロキサンは、数日間にわたり、一定の条件下で、第二の反応ユニットの循環型蒸発器から連続的に取り出される。分析の結果、46モル%のM含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、3モル%のD含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、19モル%のT含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、及び32モル%のQ含量(ヘキサメチルジシロキサンを除外して)、2.29重量%のエトキシ含量及び0.41重量%のOH含量であった。
低HCl含量のために、目的のオルガノシロキサンのさらなる後処理又は貯蔵を直接に実施可能である。分子量を決定するために、減圧下で薄膜蒸発器を用いて、目的のオルガノシロキサンから、ヘキサメチルジシロキサンを除去した。目的のオルガノシロキサンは、1814g/molの分子量Mwを有する。

Claims (12)

  1. 蒸留塔及びその下に配置されたオルガノシロキサン(O)を含む容器(V)を備える反応ユニット中で、オルガノシロキサン(O)の存在下、
    一般式1:
    SiHal4−n (1)のケイ素化合物1、及び
    一般式2aのケイ素化合物、又は一般式2bのケイ素化合物、又は一般式2a及び2bのケイ素化合物の混合物から選択されるケイ素化合物2を、
    SiHal (2a)
    Si−O−SiR (2b)、
    (式中、
    Rは水素又はC1−C12炭化水素基であり、
    は水素又はC1−C7炭化水素基であり、
    Halは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり、
    nは0又は1の値を有する)
    アルコール及び水と反応させることによるオルガノシロキサン(O)の連続製造方法であって、
    前記容器の含有物が還流下で加熱沸騰され、ケイ素化合物1が前記塔中の塔下端の上方に導入され、ケイ素化合物2が前記容器(V)中に導入され、形成されたハロゲン化水素が前記蒸留塔により除去され、オルガノシロキサン(O)がその形成される量で定常的に前記容器から取り出され、
    ケイ素化合物1、ケイ素化合物2、アルコール及び水が、供給されたケイ素化合物1及びケイ素化合物2により消費され得るよりも多くの水が常に前記反応ユニット中に存在するような量で、定常的に前記反応ユニットに供給される、オルガノシロキサン(O)の連続製造方法。
  2. ケイ素化合物1、ケイ素化合物2、アルコール及び水が、容器(V)中の液相の総重量を基準にして少なくとも3重量%の水が前記容器(V)に存在するような量で、反応ユニットに導入される、請求項1に記載の方法。
  3. ケイ素化合物1、ケイ素化合物2、アルコール及び水が、容器(V)中の液相の総重量を基準にして少なくとも20重量%のアルコールが前記容器(V)に存在するような量で、反応ユニットに導入される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. C1−C7炭化水素基 が、メチル、エチル、ビニル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、フェニル及びトリル基から選択され、C1−C12炭化水素基が、メチル、エチル、ビニル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、i−オクチル、フェニル及びトリル基から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. ハロゲン原子Halが塩素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 追加のケイ素化合物3
    SiHal (3)、
    が容器(V)又は塔中の塔下端の上方に導入され、R及びHalが請求項1で与えられる意味を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. アルコールが一般式R’’OHで表され、式中、R’’が1〜8個の炭素原子を有する一価の脂肪族炭化水素基である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 反応ユニットから得られるオルガノシロキサン(O)を含有する混合物が、第二の反応ユニット内に通され、そこで、揮発性成分が完全に又は部分的に前記混合物から除去される温度に加熱され、揮発性成分が、前記第二の反応ユニットから第一の反応ユニットに戻して再利用され、オルガノシロキサン(O)がその形成される量で定常的に前記第二の反応ユニットの底から取り出される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ハロゲン化水素の溶解量が、第一の反応ユニット中の容器(V)中の液相の総重量を基準にして、いずれの場合にも、40,000〜100,000ppmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 第一の反応ユニット中の容器(V)中の液相の総重量を基準にしたハロゲン化水素の濃度が、不活性ガスを第一の反応ユニットの容器(V)に導入することにより制御される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 第二の反応ユニット中の液相の総重量を基準にしたハロゲン化水素の濃度が、不活性ガスを第二の反応ユニットの塔底に導入することにより制御される、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 第一の反応ユニットと第二の反応ユニットとの間に相分離機構が連結される、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
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