JP6851760B2 - 基礎杭の施工結果管理方法、基礎杭の施工結果管理システム - Google Patents

基礎杭の施工結果管理方法、基礎杭の施工結果管理システム Download PDF

Info

Publication number
JP6851760B2
JP6851760B2 JP2016188024A JP2016188024A JP6851760B2 JP 6851760 B2 JP6851760 B2 JP 6851760B2 JP 2016188024 A JP2016188024 A JP 2016188024A JP 2016188024 A JP2016188024 A JP 2016188024A JP 6851760 B2 JP6851760 B2 JP 6851760B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
construction
terminal
pile
depth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016188024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018053468A (ja
Inventor
木谷 好伸
好伸 木谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitani Sekisan Co Ltd
Original Assignee
Mitani Sekisan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitani Sekisan Co Ltd filed Critical Mitani Sekisan Co Ltd
Priority to JP2016188024A priority Critical patent/JP6851760B2/ja
Publication of JP2018053468A publication Critical patent/JP2018053468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6851760B2 publication Critical patent/JP6851760B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)

Description

本発明は、掘削した杭穴内にセメントミルク類を注入して、既製杭を埋設して基礎杭を構築する施工を管理する基礎杭の施工管理方法、およびこの施工管理方法に使用する施工管理システムに関する。
杭穴を掘削し既製杭を埋設して基礎杭を構築する施工は、地下で行われ、地上から目視できなかった。この施工を管理するためには、杭打ち機(杭穴掘削作業する機械)のオペレータ室にパソコンを設置して、掘削ヘッドから様々なデータをパソコンに表示して、オペレータが目視できるような管理システムが実行されている(特許文献1〜3)。また、この際、杭穴内に注入するセメントミルクの流量データもオペレータ室のパソコンに入力され、表示されていた(特許文献1)。また、根固め部の品質を向上させるために、杭穴の根固め部内で、掘削ヘッドを上下させ、根固め部の深さ毎にセメントミルクの注入量を管理する方法も実施されていた(特許文献2)。
また、オペレータ室のパソコン以外に、現場担当者(地上に居る)がスマートフォン(パソコン)により一つの杭穴毎に、使用する既製杭の仕様(杭種、杭径、杭長、品質など)を設計データと実際に使用する既製杭が一致しているかどうかを確認して、使用した既製杭の画像データとともに、施工管理用のサーバに送信して保存されていた(特許文献3)。また、オペレータ室のパソコンのデータも同様に施工管理用のサーバに送信して保存され、施工終了後には、これらサーバに保存されたデータから施工完了報告書を作成する提案もなされていた(特許文献3)。
このようなシステムにより、現場作業者の負担を軽減して、設計仕様に合わせた正確な施工を実現させていた。
特開2010−285765号公報 特開2012−136875号公報 特開2015−118435号公報
昨今、建築の施工現場での記録と施工完了報告書との不一致が生じ、実際の施工実態が把握できない問題が発覚されていた。上記システムでは、このような施工現場での記録を書き換えて、施工完了報告書を作成する余地は極めて少なく、施工実態の把握が容易であった。この発明では、設計情報と施工情報の把握をよりわかりやすくし、かつ現場データを修正する余地を皆無とすることを目指した。
本発明は、設計データと実際の施工データとをリアルタイムで照合しつつ、施工内容が設計内容と合っていることを確認して、施工実施端末や現場担当者端末からデータを残さずに、施工結果管理サーバに直ぐにデータを送るので、前記問題点を解決した。
即ちこの発明で、第一の方法の発明は、先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、杭穴を掘削して、杭穴底にコンクリートやセメントミルク類を注入して、杭穴内に既製杭または鉄筋かごを埋設して、基礎杭を構築する方法を、「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理方法である。
(1) 一つの杭穴の掘削中に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
計測された掘削した杭穴の口径および深さのデータが、予め設計した深度まで掘削したデータであることを確認し、「杭穴深さ確認データ」とされる
測定された掘削ヘッドの掘削抵抗値のデータが、杭穴の底部が予め設定した支持地盤に到達したデータであることを確認し、「支持地盤確認データ」とされる。
測定された杭穴に注入したコンクリートやセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した総注入量を満たしているデータであることを確認し、「セメントミルク類確認データ」とされる
(2) 前記一つの杭穴を構築する際に、前記「杭穴深さ確認データ」「支持地盤確認データ」「セメントミルク類確認データ」「施工実施端末」に保存される
(3) 前記各保存データ
データ作成後順次に、あるいは、前記総ての保存データ一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、
「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送され、転送されると同時に、転送された保存データ「施工実施端末」から削除される
(4) 前記「関係者端末」は閲覧のみが許可されるように設定され、かつ施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成される。
(5) 前記各工程において、前記「施工結果管理サーバ」に転送され、記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる。
また、方法の第2の発明は、先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、杭穴を掘削して、杭穴底にセメントミルク類を注入して根固め部を形成して、杭穴内に既製杭を埋設して、前記根固め部に既製杭の下端部を定着させて基礎杭を構築する方法を、「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理方法である。
(1) 一つの杭穴の掘削中に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
測定された掘削した杭穴の深さのデータが、予め設計した深度まで掘削したデータであることを確認し、「杭穴深さ確認データ」とされる
測定された掘削ヘッドの掘削抵抗値のデータが、杭穴の底部が予め設定した支持地盤に到達したことを確認し、「支持地盤確認データ」とされる
測定された杭穴の底部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した総注入量を満たしているデータであることを確認し、「セメントミルク類確認データ」とされる
(2) 前記一つの杭穴内に、既製杭を埋設する際に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
予め決められた仕様の既製杭を、必要本数連結して、測定された連結した既製杭の埋設深度のデータが、前記既製杭の埋設深度が予め設定した位置と一致しているデータであること確認し、「既製杭確認データ」とされる
(3) 前記各保存データ、データ作成後順次に、
あるいは、前記総ての保存データ一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、
「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送され、転送されると同時に、転送された保存データ「施工実施端末」から削除される
(4) 前記「関係者端末」は閲覧のみが許可されるように設定され、かつ施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成される。
(5) 前記各工程において、前記「施工結果管理サーバ」に転送され、記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる。
また、第3の方法の発明は、先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、根固め部を有する杭穴を掘削して、支持地盤に対応した前記杭穴の底部にセメントミルク類を注入して根固め部を形成して、杭穴内に既製杭を埋設して、既製杭の下端部を前記根固め部に定着させて基礎杭を構築する方法を、「施工品質管理サーバ」「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理方法である。
(1) 一つの杭穴掘削中に、「施工品質管理サーバ」から設計データ「施工実施端末」に表示され、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
計測された時刻毎掘削ヘッドの深さ位置のデータが、予め設計した深度まで掘削したことを確認し、前記掘削ヘッドの深さデータ、設計した深度データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「杭穴深さ確認データ」とされる
計測された掘削した杭穴の少なくとも底部の外径のデータが、予め設計した杭穴の同深度の外径データと一致していること確認され、前記掘削した杭穴の外径データ、設計した杭穴の外径データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「杭穴外径確認データ」とされる
測定された杭穴の深さ毎掘削ヘッドの積算電流値のデータが、予め調査したその位置での深さ毎のN値データと比較することにより杭穴の底部が支持地盤に到達したデータであることを確認し、杭穴の深さ毎の積算電流値データ、その位置での深さ毎のN値データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「支持地盤確認データ」とされる
測定された杭穴の前記根固め部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した注入深さ毎の注入量および総注入量を満たしているデータであることを確認し、根固め部の深さ毎のセメントミルク類を注入した分量データ、予め設定した根固め部の深さ毎のセメントミルク類の注入量データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「根固め部セメントミルク類確認データ」とされる
測定された杭穴の軸部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した注入深さ毎の注入量および総注入量を満たしているデータであることを確認し、軸部の深さ毎のセメントミルク類を注入した分量データ、予め設定した根固め部の深さ毎のセメントミルク類の注入量データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「軸部セメントミルク類確認データ」とされる
(2) 前記一つの杭穴内に、既製杭を埋設する際に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
予め決められた仕様の既製杭を、必要本数連結して、計測された連結した既製杭の埋設深度のデータが、前記既製杭の埋設深度が予め設定した前記根固め部内の設定位置と一致しているデータであることを確認し
測定した既製杭の埋設深度データ、予め設定した杭穴の埋設深度データおよび両データが一致していること確認されたデータを含む「既製杭確認データ」とされる
(3) 前記各保存データ、データ作成後順次に、
あるいは、前記総ての保存データ一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、
「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送され、転送されると同時に、転送した保存データ「施工実施端末」から削除される
(4) 前記「関係者端末」は閲覧のみが許可されるように設定され、かつ施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成される。
(5) 前記各工程において、前記「施工結果管理サーバ」に転送され、記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる。
また、この発明のシステムの発明は、先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、杭穴を掘削して、杭穴底にセメントミルク類を注入して根固め部を形成して、杭穴内に既製杭を埋設して、杭穴底部に既製杭の下端部を定着させて基礎杭を構築する方法を、「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理システムである。
(1) 「施工実施端末」、一つの杭穴掘削中に、以下の「確認データ」を保存する機能を備える
計測された掘削した杭穴の深さのデータが、予め設計した深度まで掘削したデータであること確認された後、「杭穴深さ確認データ」として保存される
測定された掘削ヘッドの掘削抵抗値のデータが、杭穴の底部が予め設定した支持地盤に到達したデータであること確認された後、「支持地盤確認データ」として保存される
測定された杭穴の底部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した総注入量を満たしているデータであること確認された後、「セメントミルク類確認データ」として保存される
予め決められた仕様の既製杭を必要本数連結して、測定された連結した既製杭の埋設深度のデータが、前記既製杭の埋設深度が予め設定した位置と一致しているデータであること確認された後、「既製杭確認データ」として保存される
(2) 「施工実施端末」は、前記各「確認データ」、データ作成後順次に、あるいは、前記総ての「確認データ」一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、あるいは、一つの施工現場で総ての基礎杭を構築した後直ちに、
前記「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送する機能を備える
(3) 「施工実施端末」は、前記各「確認データ」を前記「施工結果管理サーバ」転送すると同時に、転送した「確認データ」を前記「施工実施端末」から削除する機能を備える
(4) 前記「施工結果管理サーバ」は、「施工実施端末」から転送された各「確認データ」、書き換え不可能な状態にして記憶手段に保存し、許可した現場関係人端末から閲覧のみ可能とする機能を備える
(5) 前記「施工結果管理サーバ」は、前記「確認データ」、各許可接続端末あるいは不法接続端末から改変されていないことを「サーバ監視システム」により監視させる機能を備える
(4) 前記「関係者端末」は、施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成され、かつ閲覧のみが許可される機能を備える。
(5) 前記「「施工結果管理サーバ」は記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる機能を備える。
この発明は、基礎杭を構築する施工業者から、設計データと施工データとが一致していることを、施工実施端末上で、各ポイントで確認情報データと確認することにより、設計データと施工データとの一致が容易に確認でき、かつ不一致の場合に速やかに施工の修正が可能である。
また、施工実施端末から設計データと施工データとを示す施工確認データを、施工結果管理サーバに転送して、施工結果管理サーバで改変不可能なデータとして管理するので、事後でのデータ改変を防止できる。さらに、転送と同時に施工実施端末の施工確認データは削除されるので、施工業者側での事後でのデータ改変を確実に防止できる。
この発明の施工管理システムの全体の概念図である。 この発明の施工管理システムの主に施工業者側のシステムの概念図である。 この発明の施工品質管理サーバの格納したデータの実施態様である。 (a)〜(g)はこの発明の施工管理方法で管理する施工例(前半)の概念図である。 (a)〜(d)はこの発明の施工管理方法で管理する施工例(後半)の概念図である。 施工現場の杭穴の配置を表す概念図である。 施工実施端末の初期画面の概念図である。 施工実施端末の施工途中1の概念図である。 施工実施端末の施工途中2の概念図である。 施工実施端末の施工途中3の概念図である。 施工結果管理サーバに送付した杭穴施工確認データを印刷した確認書である。
図面に基づきこの発明の施工管理システムを説明する。
1.システムの全体構成
(1) ある基礎杭構築現場を対象に、「施工結果管理サーバA」10Aに、基礎杭施工業者側の「施工業者端末」が接続される(図1)。
「施工業者端末」は、構築現場で施工管理者が操作する「現場担当者端末40」、杭打ち機のオペレータが操作する「施工実施端末30」からなる。「現場担当者端末40」および「施工実施端末30」は、各種設計データを取り扱う「施工品質管理サーバ20」(主に施工業者の本部に設置される)に接続される。
(2) 「施工結果管理サーバA」10Aには閲覧のみを許可される関係者端末48が接続され、関係者端末48には、「施主閲覧端末48a」「設計監理者閲覧端末48b」「ゼネコン閲覧端末48c」「公的機関端末48d」があり、「公的機関端末48d」には、その工事を認可した自治体や公的認証機関などが含まれる。
また、基礎杭施工業者側でも閲覧のみを許可される施工業者閲覧端末48eが接続される(ず1)。
(3) また、他の基礎杭構築現場を対象に、同様に「施工結果管理サーバB」10B、「施工結果管理サーバC」10Cなどが設定され、「施工結果管理サーバB」10B、「施工結果管理サーバC」10Cには、「施工結果管理サーバA」10Aと同様に、施工業者閲覧端末、関係者端末などが接続される。
各「施工結果管理サーバA、B、C」10A、10B、10Cは、物理的に異なるコンピュータで構成する場合と、1つのコンピュータ上でソフトウエアにより区画された構成とする場合、いずれでも可能である。
(4) また、各「施工結果管理サーバA、B、C」10A、10B、10Cは、共通の「サーバ管理システム50」により、記憶手段16内の各データが、各許可接続端末あるいは不法接続端末からの接続により改変されていないことを監視し、改変が生じた場合には、関係端末48、48、施工業者閲覧端末48eなどに警告を発生させることができる(図1)。
(5) 前記各サーバ10、20、端末30、40、48などの接続は、インターネット回線を通じて接続(クラウド接続)される。
2.各サーバ10、20、端末30、40の構成
(1)施工実施端末30の構成
施工実施端末30は、基礎杭75の構築工事を請け負う施工業者が使用するパーソナルコンピュータなどの端末であり、通常は、いわゆるノートパソコン形式で、杭打ち機64のオペレータ室65に配置される。
施工実施端末30は、通信ネットワーク50を介して施工品質管理サーバ20及び現場担当者端末40との間で情報の送受信を行う情報送受信手段32を備えている。
また、施工実施端末30は、液晶ディスプレイ等、情報の表示装置である表示手段33と、キーボードやマウス、タッチパネル等、情報の入力装置である入力手段34、情報送受信手段32でサーバ20から取得した各種情報をハードコピー等で出力する出力手段35とを備えている。
これらの各手段によって行われる情報通信が、内蔵メモリ等の記憶手段36、CPUを含む制御手段31によって制御される。
(2)現場担当者端末40の構成
現場担当者端末40は、通信ネットワーク50を介してサーバ20、施工実施端末30との間で情報の送受信を行う情報送受信手段42を備えている。
また、現場担当者端末40は、液晶ディスプレイ等、情報の表示装置である表示手段43と、タッチパネル等、情報の入力装置である入力手段44、建築物の品質管理の対象となる杭穴70や既製杭74などを撮像する内蔵カメラなどの撮像手段45とを備えている。
これらの各手段によって行われる情報通信が、内蔵メモリ等の記憶手段46、CPUを含む制御手段41によって制御される。
(3)施工品質管理サーバ20の構成
(a) 施工品質管理サーバ20は、基礎杭75の施工工程の施工品質を管理するアプリケーションプログラムを備える施工品質管理用のサーバ装置である。施工品質管理サーバ20は、通信ネットワーク50を介して施工実施端末30、現場担当者端末40それぞれとの間で情報の送受信を行う情報送受信手段22を備えている。
(b) 施工品質管理サーバ20は、施工実施端末30、現場担当者端末40との間で送受信する情報を記憶する記憶手段23を備えている。
施工品質管理サーバ20は、現場情報データベース23a、杭仕様情報データベース23b、杭穴仕様情報データベース23c、点検情報データベース23dそれぞれにアクセスし、これらのデータベースから各種データを取得して、各施工工程で点検される品質項目に関する点検項目データ23fを作成する点検項目データ生成手段24を備えている。
これらの各手段によって行われる情報通信が、内蔵メモリ、CPUを含む制御手段21によって制御される。
(c)記憶手段23の構成
記憶手段23は、現場情報データベース23a、既製杭仕様情報データベース23b、杭穴情報データベース23cには、以下のような各データを格納してある(図4)。
また、記憶手段23は、1本の基礎杭の施工に関して、点検される品質項目に関する点検項目データ23fが記憶されている点検情報データベース23dを備えている。点検情報データベース23dは、杭穴を掘削する工程に関する第1点検情報データベースと、その杭穴に既製杭を埋設する工程に関する第2点検データベースとを備える。
また、記憶手段23は、上述の各データベースに係るデータをもとに、各施工工程の施工品質を管理する品質管理機能を実現させるためのプログラムであるアプリケーションプログラム23eを備えている。
また、記憶手段は、施工実施端末30、現場担当者端末40から施工データが設計データと一致していることを示す確認データを保存する点検結果情報データベース23fを備えている。
(4)施工結果管理サーバ10の構成
施工結果管理サーバ10は、通信ネットワーク50を介して施工品質管理サーバ20、施工実施端末30、現場担当者端末40との間で情報の送受信を行う情報送受信手段12を備えている。
また、施工結果管理サーバ10は、制御手段11の液晶ディスプレイ等、情報の表示装置である表示手段13と、タッチパネル、キーボード等、情報の入力装置である入力手段14、データ取り出しあるいは印刷する出力手段15を備えている。
また、記憶手段16は、施工品質管理サーバ20、施工実施端末30、現場担当者端末40からの確認データを受け取り、施工結果確認データベース16aに施工結果確認データ16bとして保存する。
また、施工結果管理サーバ10は、施工結果確認データ16bを所定の様式に処理する報告書データ作成手段17により、施工報告書データ16cを作成して、施工結果データベース16aに保存する。施工報告書データ16cは表示手段13で表示し、あるいは出力手段15から出力するように処理されている(図2)。
また、施工結果管理サーバ10は、これらの各手段によって行われる情報通信が、内蔵メモリ等の記憶手段16、CPUを含む制御手段11によって制御される。
3.システムが管理する施工の概要と基礎杭施工業者側のシステム
(1) 基礎杭75を構築する施工の概要は、以下の内容である。
杭打ち機(掘削機)64のオーガ67に、掘削ヘッド62を取り付けた掘削ロッド61を取り付けて、支持地盤まで杭穴70を掘削して、杭穴底に根固め液(セメントミルク類)を注入して根固め部72を形成する(図4)。
続いて、杭打ち機(掘削機)64のオーガ67から掘削ロッド61を取り外して、既製杭74を取り付けて、杭穴70内に順次連結しながら、杭穴70内に既製杭74、74を埋設して、杭穴70の底部の根固め部72内に既製杭70の下端部を定着させて基礎杭75を構築する(図5)。
(2) 杭打ち機64のオペレータ室65内にある施工実施端末30、現場内の現場担当者端末40を含む構成であり、施工品質管理サーバ20から設計データ(「現場データ」「杭穴仕様データ」「既製杭仕様データ」)、「点検情報データ」を取得しながら、基礎杭75を構築する施工をする。すなわち、先端に掘削ヘッド62を取り付けた掘削ロッド61で、杭穴70を掘削して、杭穴70の底部にセメントミルク類を注入して根固め部72を形成して、杭穴70内に既製杭74、74を埋設して、杭穴70の根固め部72に既製杭70の下端部を定着させて基礎杭75を構築する。
(3) 一つの杭穴70について基礎杭75を構築する施工に際して、施工実施端末30では、施工品質管理サーバ20の杭穴仕様データベース23cから「杭穴仕様データ」「既製杭仕様データ」「点検情報データ」を取得して、施工実施端末30に「杭穴仕様データ」「既製杭仕様データ」「点検情報データ」を順次表示しながら施工作業を行う。「杭穴仕様データ」は、
・杭穴番号
・杭穴の軸部の掘削径の設計データ
・杭穴の根固め部の深さおよび掘削径の設計データ
・杭穴の深さ設計データ
・支持地盤の設計データ
・杭穴の根固め液(セメントミルク類)の濃度・総注入量と深度毎の注入量の設計データ
・杭穴の杭周固定液(セメントミルク類)の濃度・総注入量の設計データ
を含む内容である(図3)。
(4) また、一つの杭穴70について基礎杭75を構築する施工に際して、施工実施端末30では、施工品質管理サーバ20の既製杭仕様データベース23bから「既製杭仕様データ」を取得して、施工実施端末30に「既製杭仕様データ」を表示しながら施工作業を行う。
「既製杭仕様データ」は、
・既製杭74の根入り長さ(既製杭74の下端深さ)データ
・1つの杭穴番号の杭穴70で使用する既製杭74の構成データ
・構成する既製杭番号データ
・その既製杭74の種類データ
・その既製杭74の杭径データ
・その既製杭74の杭長データ
・使用する継ぎ手・補強バンドのデータ
などからなる。
施工実施端末30には、少なくとも「既製杭の根入り長さ(既製杭の下端深さ)データ」について表示する。
(5) また、一つの杭穴70について基礎杭75を構築する施工に際して、現場担当者端末40では、施工品質管理サーバ20の「既製杭仕様データベース」から「既製杭仕様データ」を取得して、現場担当者端末40に「既製杭仕様データ」(必要ならば「杭穴仕様データ」も)を表示しながら施工作業を行う。「既製杭仕様データ」は上記(4)のとおりであり、現場担当者端末40では、少なくとも
・1つの杭穴番号の杭穴70で使用する既製杭74の構成データ
・構成する既製杭番号データ
・その既製杭74の杭種データ
・その既製杭74の杭径データ
・その既製杭74の杭長データ
・その既製杭74の品質データ
・使用する継ぎ手・補強バンドのデータ
を順次表示する。
(6) 掘削機64の施工実施端末30では、杭穴70の掘削の施工をしながら、前記各設計データと比較しながら、「点検情報データ」に基づき、以下の各「確認データ」を「施工実施端末」に保存する。
(a) 施工中に掘削した杭穴70の深さを計測して「杭穴深さ施工データ」とする。「杭穴深さ施工データ」を「杭穴仕様データ」の内、深度のデータ「杭穴深さ設計データ」と比較して、設定した深度まで掘削したことを確認し、「杭穴深さ確認データ」とする。「杭穴深さ確認データ」には「杭穴深さ施工データ」が含まれる。
(b) 掘削ヘッド62の掘削抵抗値を測定しながら杭穴70を掘削して、杭穴70の底部(根固め部)の「支持地盤施工データ」とする。杭穴70の底部(根固め部)で「支持地盤施工データ」と「杭穴仕様データ」の「支持地盤設計データ」とを比較しながら、掘削ヘッド62の掘削抵抗値を加味して、掘削ヘッド62が所定の支持地盤に到達したことを確認し、「支持地盤確認データ」とする。「支持地盤確認データ」には「支持地盤施工データ」も含まれる。
(c) 掘削ヘッド62から杭穴70の底部に注入したセメントミルクの注入深度毎の注入量および総注入量を測定して、「セメントミルク類施工データ」とする。「セメントミルク類施工データ」が、「杭穴仕様データ」の内の「セメントミルク類設計データ」を満たしていることを確認し、「セメントミルク類確認データ」とする。「セメントミルク類確認データ」には「セメントミルク類施工データ」も含まれる。
(7) 杭穴70の掘削が完了後、杭打ち機64から掘削ロッド61を取り外して、順次既製杭74。74をその杭穴70内に埋設する。どの既製杭74を杭打ち機64にセットするかは、現場管理者が、現場担当者端末40で「既製杭仕様データ」「点検情報データ」を確認しながら以下のように行う。
(8) 現場管理者は、現場担当者端末40に取得した「既製杭仕様データ」を順次表示しながら、既製杭に記載されて情報を、「既製杭仕様データ」と合致していることを確認する。なお、既製杭に記載されている情報は、
・杭種、杭径、杭長、コンクリート強度、商品名
・構成する既製杭番号
などである。この刻印を確認することにより、上記点検作業を簡略化できる。また、この際、既製杭の刻印情報を現場担当者端末の撮像機能によって撮像すると共に、この撮像データと「既製杭仕様データ」に合致している旨のデータと併せて「既製杭確認データ」として、施工品質管理サーバに転送し、転送すると同時に現場担当者端末から撮像データを含めて「既製杭確認データ」を削除する。
続いて、その確認が完了した既製杭74を、杭打ち機64に取り付ける作業を指示して実行する。
(9) 現場管理者は、以下、埋設する総ての既製杭74で上記(8)の作業を繰り返す。また、既製杭74、74を連結する作業についても、「既製杭仕様データ」の「使用する継ぎ手・補強バンドのデータ」を現場担当者端末40に表示して、使用する継ぎ手・補強バンドが正しいことを確認して、必要ならば使用する継ぎ手・補強バンドを現場担当者端末40の撮像機能によって撮像する。
現場管理者は、使用する継ぎ手・補強バンドが「使用する継ぎ手・補強バンドのデータ」に合致している「既製杭確認データ」を撮像データと共に、施工品質管理サーバ20に転送し、転送すると同時に現場担当者端末から撮像データを含めてその「既製杭確認データ」を削除する。
(10) 1つの杭穴番号の掘削した杭穴で、総ての既製杭74、74を連結して埋設した状態で、最下端の既製杭74の下端位置は、施工実施端末30の表示画面に表示させることもできる。この最下端位置を「既製杭の根入り長さ施工データ」として、「既製杭の根入り長さ施工データ」が「支持地盤施工データ」(根固め部の深さデータ)を考慮して、「既製杭仕様データ」の「既製杭の根入り長さデータ」を満たしていること確認して、「既製杭の根入り長さ確認データ」とする。
「既製杭の根入り長さ確認データ」には「既製杭の根入り長さ施工データ」が含まれ、「既製杭の根入り長さ確認データ」を施工品質管理サーバ20に転送して、転送すると同時に施工実施端末30から「既製杭の根入り長さ確認データ」を削除する。
(11) なお、「既製杭の根入り長さ確認データ」は、現場担当者端末40の側で作成して、施工品質管理サーバ20に転送することもできる。
すなわち、既製杭74aの下端位置は「既製杭仕様データ」(「現場担当者端末」に送られている)に規定されており、各既製杭74a〜74cの長さの合計から、最上に位置する既製杭74cの上端が地面69からどの程度の長さだけ上方にあるか(下方にあるか)で、所定の下端位置を満たしている可否が確認される。現場担当者端末40から地面69付近の既製杭74cの撮影画像ともに「既製杭の根入り長さ確認データ」(「既製杭確認データ」)として施工品質管理サーバ20に転送する。
(12) 1本の杭穴で基礎杭の構築が完了したならば、あるいは1つの施工現場で総ての基礎杭の構築が完了したならば、施工品質確認サーバ20の点検結果情報データベース23f内に保存された各「確認データ」を、制御手段21、情報送受信手段22により、施工結果管理サーバ10の施工結果データベース16aに転送して、確認結果データ16bとして保存する。
転送すると同時に、施工品質確認サーバ20の点検結果情報データベース23f内に保存された各「確認データ」を削除する。
したがって、施工結果管理サーバ10の施工結果データベース16aに確認結果データ16bを保存させた状態で、各確認データ(各施工結果データ)は、施工品質管理サーバ20、施工実施端末30、現場担当者端末40には残っていないことになる。
4.システムの他の実施態様
(1) 前記実施態様で、各確認データ(各施工データを含む)は、施工実施端末30、現場担当者端末40から施工品質管理サーバ20の点検結果情報データベース23fに保存したが、施工実施端末30、現場担当者端末40で各確認データ(各施工データを含む)から直接に、施工結果管理サーバ10の施工結果データベース16aに転送して、確認結果データ16bとして保存することもできる。この場合にも、転送と同時に、施工実施端末30、現場担当者端末40に保存されていた各確認データ(各施工データを含む)は削除される。したがって、この場合には、施工品質管理サーバ20の点検結果情報データベース23fは不要となる。
この場合、各確認データ(各施工データを含む)の施工結果管理サーバ10への転送は、
・各確認データ(各施工データを含む)が作成されると同時
・1本の杭穴で基礎杭を構築した段階で、その1本の基礎杭分をまとめて
・1つの構築現場で、総ての杭穴で総ての基礎杭の構築が完了した段階で、総ての基礎杭分をまとめて
など、転送の時期は自由に設定できる。要は基礎杭75の構築が完了した段階で、各確認データ(各施工データを含む)は施工結果管理サーバ10側にあり、施工業者側にはコピーも含めてデータが残っていない。
(2) また、前記実施態様において、施工実施端末30および現場担当者端末40からの点検確認データを施工品質管理サーバ20または施工結果管理サーバ10に転送して管理したが、施工実施端末30側の点検確認データのみを施工品質管理サーバ20または施工結果管理サーバ10に転送して管理することもできる。この場合には、主に杭穴仕様データの施工が管理される。
この場合、杭穴70内に埋設するセメントミルク類をコンクリートに置き換え、既製杭74に変えて鉄筋かごに置き換えれば、この施工管理方法・システムをいわゆる現場造成杭にも適用できる(図示していない)。
図面に基づき、この発明の実施例を説明する。
1.掘削用の装置の構成
(1) 掘削ロッ61ドは、所定本数を長さ方向に連結できるロッド本体を、オーガ67の下端に取り付けし、掘削ロッド61の下端部には掘削ヘッド62を取り付けて構成する。掘削ヘッド62は、掘削ロッド61の軸芯周りに回転して掘削刃で地面を掘削できるようになっており、例えば、掘削ヘッド61は、ロッド本体の下端に連結できるヘッド本体62aに水平軸を設け、水平軸に掘削腕62b、62bを揺動自在に取り付け、ヘッド本体62aの下端と掘削腕62b、62bの先端に掘削刃が取り付けてある(図4(a))。
掘削ヘッド62は、掘削腕が鉛直下方に垂れた位置(ニュートラル位置)から揺動した角度で、掘削腕62bの掘削刃の位置、すなわち、掘削ロッド61の軸芯からの放射方向の掘削刃の水平位置を算出して、その掘削刃で掘っている杭穴の外周壁の位置、すなわち杭穴の「掘削径」が計測できる。
(2) また、掘削ロッド61(掘削ヘッド62)が正回転することにより、掘削腕62b、62bは一側に揺動して、予め設定した最大揺動角度で、杭穴の軸部を一定杭径D0で掘削する(図4(b))。また、掘削ロッド61(掘削ヘッド62)を逆回転することにより、掘削腕62b、62bを他側に揺動させて、予め設定した最大揺動角度D1(>D0)で杭穴を拡大掘削できるようになっている(図4(d))。
なお、この掘削ヘッド62は、正回転の同一回転方向で、D0の掘削とD1の掘削を調整することもできるようになっている(図示していない)。
(3)また、掘削ロッド61の中空部には、セメントミルクや水を供給する供給パイプが配置されており、ロッド本体をつなぐ際には、この供給パイプも連結できるようになっている(図示していない)。掘削ヘッド62のヘッド本体62aと掘削腕62b、62bには、ヘッド本体62aの供給パイプから供給を受けたセメントミルクや水を杭穴内に放出できる吐出口が設けられている(図示していない)。
(4) 杭打ち機(掘削機兼用)64は、自走式でオペレータ室65を有する本体部の一側に、タワー66が高く立設される構成となっている。タワー66の上端部から地面付近まで、鉛直方向に昇降させることができるオーガ67が取り付けてある。オーガ67に掘削用アタッチメントを取り付けて、オーガ67に掘削ロッド61の上端を連結して、オーガ67の回転を掘削ロッド61の軸芯周りの回転に伝えることができ、また、オーガ67を昇降させることにより、掘削ロッド61(掘削ヘッド62)を昇降させることができる(図4(a))。
この際、オーガ67の上端にワイヤー68、68が取り付けられ、ワイヤー68の繰り出し量を計測することにより、地面69からの掘削ロッド61の先端(掘削ヘッド62の掘削刃)までの距離、すなわち「掘削ヘッド62(掘削刃)の深さ位置」を計測できるようになっている。また、通常、掘削ロッド本体の長さは10m程度であり、ロッド本体を連結しながら、掘削ヘッド62を地面69から数10m下方の支持地盤まで掘削するので、初期位置からワイヤー68の累積距離で、掘削ヘッド62の深さ位置を計測できる(図4(a))。
したがって、この掘削ヘッド62の深さ位置を計測することにより、掘削ヘッド62の吐出口からのセメントミルクなどを吐出する深さ位置も計測できる。
(5) また、オーガ67の駆動により掘削ロッド61を回転して、掘削ヘッド62で杭穴70を掘削するので、オーガ67の積算電流値などを測定することにより、「掘削ヘッドの掘削抵抗値」を測定して算出する(図4(a)〜(d))。
(6) また、杭打ち機64に、または、杭打ち機64に併設して、セメントミルクプラントから、所定濃度のセメントミルクや水を掘削ロッドに供給するポンプが設けられ、ポンプから排出され、掘削ロッド61(掘削ヘッド62)に供給され、掘削ヘッド62の吐出口から供給される(図4(d)〜(f))。掘削ヘッド62の吐出口から供給される「注入根固め液量」(すなわち富配合のセメントミルク)、「注入杭周固定液量」(すなわち、根固め液より貧配合のセメントミルク)、「注入水量」が計測される。また、この際、供給している際の根固め液、杭周固定液、または水の「温度」が計測される。なお、地盤によっては掘削ヘッド62の吐出口から掘削刃周辺に水を供給すると掘りやすい地盤があり、水はこの際に使用する(図4(b)〜(d))。
(7) また、オーガ67に既製杭埋設用のアタッチメントを装着すれば、既製杭74の上端をつかみ、同様にオーガ67を昇降させながら、既製杭74を杭穴60内に埋設できる(図5)。
(8) 上記の各データは、杭打ち機64のオペレータ室65にある、施工実施端末30(通常はいわゆるノートパソコン)に入力される。
4.施工実施端末30を使った施工方法
(1) その構築現場毎に、施工品質管理サーバ20の現場情報データベース23a、杭穴仕様情報データベース23a、既製杭仕様情報データベース、点検情報データベースから、設計値である「現場データ」「杭穴仕様データ」「既製杭仕様データ」「点検情報データ」を取得して、制御手段31で処理して、目視容易なデータとして、表示手段33に表示する。
(2−1) 表示手段33では、現場情報データから、左下隅に「現場名80」が表示される。また、右上隅に「日時分82」が表示される(図7)。
また、施工順にしたがって、杭NO表示枠に、杭NO「44」が表示される。画面最上段欄82には、「杭穴仕様データ」に基づき、
・「拡径比 1.4 」←杭穴の根固め部掘削径D/既製杭74の外径
・「掘削径:1230mm 」←杭穴70の軸部掘削D
・「拡大径:1540mm 」←杭穴の根固め部の掘削径D
・「根固計画:5.59m 」←根固め液の注入量
・「杭周計画:11.90m 」←杭周固定液の注入量
が表示される(図7)。なお、この場合、表示されないが、
・「既製杭」の外径は、1100mm
である。なお、既製杭74が設計通りのものが使用されているかどうかは、後述のように、現場担当者端末40で確認して、確認データが作成される。
(2−2) また、画面左端欄83には、以下の各表示欄が設けられている(図7)。
・「深度(m2)」83aには、掘削ヘッドの現在の深さ位置が表示される。また、オーガ(すなわち掘削ロッド)が逆回転している場合には、「逆転」と表示される。
・「実測最終深度(m)」83bには、その杭穴の施工で掘削ヘッドが最も下端に位置した深さ位置が表示される。
・「電流(A)」83cには、オーガの現状の電流値が表示される。
・「流量(m/h)」83dには、「注入根固め液量」データまたは「注入杭周固定液量」データが表示される。
・「水量(m)」83eには、「注入水量」の総量データが表示される。
・「速度(m/min)」83fには、掘削ヘッドの下降速度、すなわち“時間当たりの深さ位置の変化”が表示される。
・「最終深度(m)」83gには、その杭穴の設計深度のデータが表示される。
・「温度(℃)」83hには、ポンプにおける根固め液、杭周固定液、または水の温度が表示される。
・「高/低切替」83iには、オーガの回転(すなわち掘削ロッドの回転)を低速と高速に切り替えることができ、その高低の別が表示される。
・「現在状況」83jには、オーガ(すなわち掘削ロッド)が回転している場合を「稼働」、停止していれば「停止」が表示される。
ここで、「杭穴仕様データ」に基づき、最終深度欄83gに「72.11m」が表示されている。
(2−3) また、中央部にグラフ表示領域があり、6つのグラフが表示される。
(a)第1グラフ91
掘削ロッドの深さ位置(根固め部)の変化グラフ
横軸:時間(分)、縦軸:深度(m)
ここでは、下端部が表示され、「杭穴仕様データ」に基づき、根固め部72の開始深さ91aと終了深さ(即ち杭穴の下端深さ)91bにラインが表示されている。
(b)第2グラフ92
オーガの電流値の変化グラフ
横軸:時間(分)、縦軸:電流(A)
(c)第3グラフ93
オーガの電流値の変化グラフ(根固め部付近)
横軸:時間(分)、縦軸:電流(A)
(d)第4グラフ94
深さ毎のN値を深さ毎の電流記録値変化に変換したグラフ
横軸:電流値(×10・A・SEC)、縦軸:深度(m)
ここでは、「杭穴仕様データ」に基づき、根固め部72の開始深さ94aと終了深さ(即ち杭穴の下端深さ)94bにラインが表示されている。また、「杭穴仕様データ」に基づき、既製杭74の杭頭(最上端)位置の深さ94cが表示されている。
(e)第5グラフ95
根固め液の深さ毎の注入量グラフ
横軸:注入量(m3)、縦軸:深度(m)
ここでは、「杭穴仕様データ」に基づき、注入量ライン95a、95b、95cが表示されている。注入量ライン95aは、杭穴75の根固め部72内の全深さで均一に必要な注入量Vのラインで、注入量ライン95bは根固め部72の下端部で追加的に必要な注入量Vを示すラインである。また、注入量ライン95cは根固め部72の下端部に必要な総注入量V(=V+V)の量を示すラインである。
(f)第6グラフ96
杭周固定液の深さ毎の注入量グラフ
横軸:注入量(m3)、縦軸:深度(m)
ここでは、「杭穴仕様データ」に基づき、深さ毎の設計注入量96aのラインが表示されている。
上記のように、各グラフで、「杭穴仕様データ」「点検情報データ」に基づき、表示手段33に、
目標値が表示される。また、第4グラフ94に、地盤調査に基づきN値の値を深度毎に電流値に換算したグラフが表示されており(図7)、硬い地盤、やわらかい地盤など予想でき、また支持地盤の深さ位置も予想できる。
(2−4) 杭打ち機64のオーガ67に掘削ロッド61を取り付け、未だオーガ67を回転しない状態で、掘削ヘッドを地面の直上に位置させる(図4(a)、図7)。
オーガ67を回転させ、地面69に掘削ヘッド62の掘削刃を当てると土圧で掘削腕62b、62bが開き、予め設定した角度で掘削腕が揺動して、径D0=1230mmで杭穴の軸部71の掘削始める(図4(b)。この際、オーガ67に負荷が掛かるので、電流値83cが上昇する。
(2−5) さらに掘削を進め、杭穴の軸部71を所定深さ「72、1m」まで掘削する(図4(c))。「杭穴仕様データ」に基づき所定の深度に至ったことを、「深度(m)」83a、「実測最終深度(m)」83bの数字で確認できる(図8)。また、第1グラフ91でも確認できる。
(2−6) 続いて、オーガ67を逆転すれば、土圧で掘削腕62b、62bが逆方向に開き、予め設定した径D1=1540mmで杭穴根固め部72を拡大掘削する(図4(d))。
(2−7) 所定形状の杭穴70の掘削が完了したならば、根固め部72内で、掘削ヘッド62を所定の上下動をさせながら(図8。グラフ91)、杭穴70の下端部内を撹拌する。
(2−8) 続いて、根固め部72内で、掘削ヘッド62を所定の上下動をさせながら、予め決められた深さで、吐出口から根固め部液を注入する(図9。グラフ91、グラフ95)。これにより、根固め部72内の掘削泥土は、根固め部液(セメントミルク)により置換される。グラフ95に表示された根固め部液の注入量(下端部でV、その他でV)が、「杭穴仕様データ」に合致していることを確認でできる。
(2−9) 続いて、掘削ヘッド62を上昇させながら、所定深さで所定量の杭周固定液を吐出口から注入する(図6(e)(f)))。この際。注入した深さ毎の杭周固定液の注入量が第6グラフ96に表示され、予め設定された設計注入量96aのラインに沿って注入されていることが確認できる(図10)。
(2−10) 掘削ロッド61を地面69から地上に引き上げれば、杭穴70の掘削が完了する(図4(g))。
(2−11) 杭穴70の掘削が完了したならば、施工実施端末30の最終画面(図10)が「杭穴掘削確認データ」として、直接にまたは施工品質管理サーバ20を介して、施工結果管理サーバ10に転送され、転送と同時に、施工実施端末30から「杭穴掘削確認データ」が削除される。なお、図8〜図9の状態では、第1グラフ91は根固め部72付近の深さのみの拡大表示であったが、図10の最終画面では、第1グラフ91Aは地面から杭穴底までの全深さでのグラフに切り替わっており、ここで、既製杭74の杭頭(最上端)位置を示すライン91c(第4グラフ94のライン94cと同じ深さである)が表示される。
また、各グラフ91〜96を拡大して、あるいは他の施工データと組み合わせて「杭穴掘削確認データ」とすることもできる(図示していない)。
(2−12) 施工結果確認サーバ10では、「杭穴掘削確認データ」(図10)は改変不可能な状態で保存・管理される。また、「杭穴掘削確認データ」を報告書データ作成手段17で印刷をすれば、関係者の確認捺印欄97が右下に表示された報告書98ができる(図11)。
(3−1) 続いて、杭穴70内に既製杭74を埋設する。作業に先立ち、現場管理者(現場監督)の「現場担当者端末」に、施工品質管理サーバ20の各データベースから「現場データ」「既製杭仕様データ」「必要な杭穴データ」「点検情報データ」が取得されている。「点検情報データ」に基づき施工中のポイント毎に「既製杭仕様データ」等と実際の施工とが一致して否かの確認作業を「現場担当者端末」において行う。
(3−2) オーガ67のアタッチメントを既製杭用に取り替え、地面69においてある下端に配置する既製杭74a(鎖線図示)の仕様が「既製杭仕様データ」と合っていることを「現場担当者端末」で確認して、「現場担当者端末」から撮影画像ともに「既製杭確認データ」を施工品質管理サーバ20に転送する。
(3−3) 続いてオーガ67に既製杭64aを吊り上げ(図5(a))、杭穴70から挿入して下降させる。「点検情報データ」で必要ならば、この状況を「現場担当者端末」から撮影画像ともに「既製杭確認データ」を施工品質管理サーバ20に転送する。
(3−4) 続いて、地面69付近で、既製杭74aを一旦支持して、既製杭74aをオーガ67から切り離す。これと同時期にあるいはこれと前後して、地面69においてある次ぎに使用する既製杭74b(図示していない)の仕様が「既製杭仕様データ」と合っていることを「現場担当者端末」で確認して、「現場担当者端末」から撮影画像ともに「既製杭確認データ」を施工品質管理サーバ20に転送する。
(3−5) 続いて、オーガ67には次の中間に位置する既製杭74bを吊り上げ(図5(b))、既製杭74aと既製杭74bとを、所定の連結手段で一体に連結する(図5(c))。連結に使用するバンド類、バンド類の取付が「既製杭仕様データ」と一致していることを「現場担当者端末」で確認して、「現場担当者端末」から撮影画像ともに「既製杭確認データ」を施工品質管理サーバ20に転送する。以下の各既製杭の連結作業についても同様に処理される。
続いて、連結した既製杭74a、74bを下降させる。
(3−6) 以下同様に、必要数の中間の既製杭74b、74bを連結しながら、最後に、最上の既製杭74cを連結して、既製杭74a、74b、74cを杭穴70内に埋設する(図5(d))。
この場合も吊り上げる前に、地面69においてある次ぎに使用する既製杭74cの仕様が「既製杭仕様データ」と合っていることを「現場担当者端末」で確認して、「現場担当者端末」から撮影画像ともに「既製杭確認データ」を施工品質管理サーバ20に転送する。
(3−7) 既製杭74aの下端位置が根固め部72の所定位置にあることを確認して、基礎杭74cを地面69付近で支持する。根固め部72で根固め液が固化すれば、基礎杭75の構築が完了する(図5(d))。
(3−8) 前記(3−6)における既製杭74aの下端位置の確認は、通常以下のように行う。
既製杭74aの下端位置は「既製杭仕様データ」(「現場担当者端末」に送られている)に規定されており、各既製杭74a〜74cの長さの合計から、最上に位置する既製杭74cの上端が地面69からどの程度の長さだけ上方にあるか(下方にあるか)で、所定の下端位置を満たしている可否が確認される。「現場担当者端末」から地面69付近の既製杭74cの撮影画像ともに「既製杭確認データ」を施工品質管理サーバ20に転送する。
また、既製杭74aの下端位置は、オーガ67の位置を、杭穴掘削時の掘削ロッド61の深さ位置(掘削ヘッド62の深さ位置)と同期させれば、掘削ヘッド62の深さ位置を計測した流れと同様にして、地面69から(あるいは、杭穴70の底から)既製杭74aの下端の深さ位置が測定できる。
(4) 以上のようにして、杭穴70の掘削、根固め部液の注入、既製杭74の埋設が、「杭穴仕様情報データ」「既製杭仕様データ」と一致していることを確認でき、設計どおりの基礎杭75が構築されたことが現場確認できる。さらに各「確認データ」が「施工結果確認サーバ」に、転送され、かつ転送と同時に施工実施端末30の「確認データ」が削除される。また、編集改変不可のデータとして保存される。よって、設計に基づき施工されたことが担保できる。
(5) 以上の作業を、現場内の一つの杭穴70で実施し、同様に現場内に必要数の基礎杭75を構築する(図6)。この際、各杭穴70、70およびその杭穴70に埋設する既製杭74は「杭穴番号」「杭番号」で管理される。
10 施工結果管理サーバ
20 施工品質管理サーバ
30 施工実施端末
40 現場担当者端末
50 通信ネットワーク
60 サーバ監視システム
61 掘削ロッド
62 掘削ヘッド
64 杭打ち機
65 杭打ち機のオペレータ室
66 杭打ち機のタワー
67 杭打ち機のオーガ
68 杭打ち機のワイヤー
69 地面
70 杭穴
71 杭穴の軸部
72 杭穴の根固め部
74、74a、74b、74c 既製杭
75 基礎杭
80 現場名欄
81 日時分欄
82 最上段欄
83 左端欄
91 第1グラフ
92 第2グラフ
93 第3グラフ
94 第4グラフ
95 第5グラフ
96 第6グラフ
98 報告書

Claims (4)

  1. 先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、杭穴を掘削して、杭穴底にコンクリートやセメントミルク類を注入して、杭穴内に既製杭または鉄筋かごを埋設して、基礎杭を構築する方法を、「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理方法。
    (1) 一つの杭穴の掘削中に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
    計測された掘削した杭穴の口径および深さのデータが、予め設計した深度まで掘削したデータであることを確認し、「杭穴深さ確認データ」とされる
    測定された掘削ヘッドの掘削抵抗値のデータが、杭穴の底部が予め設定した支持地盤に到達したデータであることを確認し、「支持地盤確認データ」とされる。
    測定された杭穴に注入したコンクリートやセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した総注入量を満たしているデータであることを確認し、「セメントミルク類確認データ」とされる
    (2) 前記一つの杭穴を構築する際に、前記「杭穴深さ確認データ」「支持地盤確認データ」「セメントミルク類確認データ」「施工実施端末」に保存される
    (3) 前記各保存データ
    データ作成後順次に、あるいは、前記総ての保存データ一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、
    「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送され、転送されると同時に、転送された保存データ「施工実施端末」から削除される
    (4) 前記「関係者端末」は閲覧のみが許可されるように設定され、かつ施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成される。
    (5) 前記各工程において、前記「施工結果管理サーバ」に転送され、記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる。
  2. 先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、杭穴を掘削して、杭穴底にセメントミルク類を注入して根固め部を形成して、杭穴内に既製杭を埋設して、前記根固め部に既製杭の下端部を定着させて基礎杭を構築する方法を、「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理方法。
    (1) 一つの杭穴の掘削中に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
    測定された掘削した杭穴の深さのデータが、予め設計した深度まで掘削したデータであることを確認し、「杭穴深さ確認データ」とされる
    測定された掘削ヘッドの掘削抵抗値のデータが、杭穴の底部が予め設定した支持地盤に到達したことを確認し、「支持地盤確認データ」とされる
    測定された杭穴の底部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した総注入量を満たしているデータであることを確認し、「セメントミルク類確認データ」とされる
    (2) 前記一つの杭穴内に、既製杭を埋設する際に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
    予め決められた仕様の既製杭を、必要本数連結して、測定された連結した既製杭の埋設深度のデータが、前記既製杭の埋設深度が予め設定した位置と一致しているデータであること確認し、「既製杭確認データ」とされる
    (3) 前記各保存データ、データ作成後順次に、
    あるいは、前記総ての保存データ一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、
    「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送され、転送されると同時に、転送された保存データ「施工実施端末」から削除される
    (4) 前記「関係者端末」は閲覧のみが許可されるように設定され、かつ施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成される。
    (5) 前記各工程において、前記「施工結果管理サーバ」に転送され、記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる。
  3. 先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、根固め部を有する杭穴を掘削して、支持地盤に対応した前記杭穴の底部にセメントミルク類を注入して根固め部を形成して、杭穴内に既製杭を埋設して、既製杭の下端部を前記根固め部に定着させて基礎杭を構築する方法を、「施工品質管理サーバ」「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理方法。
    (1) 一つの杭穴掘削中に、「施工品質管理サーバ」から設計データ「施工実施端末」に表示され、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
    計測された時刻毎掘削ヘッドの深さ位置のデータが、予め設計した深度まで掘削したことを確認し、前記掘削ヘッドの深さデータ、設計した深度データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「杭穴深さ確認データ」とされる
    計測された掘削した杭穴の少なくとも底部の外径のデータが、予め設計した杭穴の同深度の外径データと一致していること確認され、前記掘削した杭穴の外径データ、設計した杭穴の外径データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「杭穴外径確認データ」とされる
    測定された杭穴の深さ毎掘削ヘッドの積算電流値のデータが、予め調査したその位置での深さ毎のN値データと比較することにより杭穴の底部が支持地盤に到達したデータであることを確認し、杭穴の深さ毎の積算電流値データ、その位置での深さ毎のN値データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「支持地盤確認データ」とされる
    測定された杭穴の前記根固め部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した注入深さ毎の注入量および総注入量を満たしているデータであることを確認し、根固め部の深さ毎のセメントミルク類を注入した分量データ、予め設定した根固め部の深さ毎のセメントミルク類の注入量データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「根固め部セメントミルク類確認データ」とされる
    測定された杭穴の軸部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した注入深さ毎の注入量および総注入量を満たしているデータであることを確認し、軸部の深さ毎のセメントミルク類を注入した分量データ、予め設定した根固め部の深さ毎のセメントミルク類の注入量データおよび両データが一致していること確認されたデータとを含む「軸部セメントミルク類確認データ」とされる
    (2) 前記一つの杭穴内に、既製杭を埋設する際に、以下の確認データ「施工実施端末」に保存される
    予め決められた仕様の既製杭を、必要本数連結して、計測された連結した既製杭の埋設深度のデータが、前記既製杭の埋設深度が予め設定した前記根固め部内の設定位置と一致しているデータであることを確認し
    測定した既製杭の埋設深度データ、予め設定した杭穴の埋設深度データおよび両データが一致していること確認されたデータを含む「既製杭確認データ」とされる
    (3) 前記各保存データ、データ作成後順次に、
    あるいは、前記総ての保存データ一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、
    「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送され、転送されると同時に、転送した保存データ「施工実施端末」から削除される
    (4) 前記「関係者端末」は閲覧のみが許可されるように設定され、かつ施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成される。
    (5) 前記各工程において、前記「施工結果管理サーバ」に転送され、記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる。
  4. 先端に掘削ヘッドを取り付けた掘削ロッドで、杭穴を掘削して、杭穴底にセメントミルク類を注入して根固め部を形成して、杭穴内に既製杭を埋設して、杭穴底部に既製杭の下端部を定着させて基礎杭を構築する方法を、「施工結果管理サーバ」と現場に配置した「施工実施端末」と「関係者端末」とインターネット回線を通じて接続して、以下のように管理することを特徴とした基礎杭構築管理システム。
    (1) 「施工実施端末」、一つの杭穴掘削中に、以下の「確認データ」を保存する機能を備える
    計測された掘削した杭穴の深さのデータが、予め設計した深度まで掘削したデータであること確認された後、「杭穴深さ確認データ」として保存される
    測定された掘削ヘッドの掘削抵抗値のデータが、杭穴の底部が予め設定した支持地盤に到達したデータであること確認された後、「支持地盤確認データ」として保存される
    測定された杭穴の底部に注入したセメントミルク類の注入深度毎の注入量のデータが、予め設定した総注入量を満たしているデータであること確認された後、「セメントミルク類確認データ」として保存される
    予め決められた仕様の既製杭を必要本数連結して、測定された連結した既製杭の埋設深度のデータが、前記既製杭の埋設深度が予め設定した位置と一致しているデータであること確認された後、「既製杭確認データ」として保存される
    (2) 「施工実施端末」は、前記各「確認データ」、データ作成後順次に、あるいは、前記総ての「確認データ」一つの杭穴で基礎杭を構築した後直ちに、あるいは、一つの施工現場で総ての基礎杭を構築した後直ちに、
    前記「施工実施端末」から「施工結果管理サーバ」に転送する機能を備える
    (3) 「施工実施端末」は、前記各「確認データ」を前記「施工結果管理サーバ」転送すると同時に、転送した「確認データ」を前記「施工実施端末」から削除する機能を備える
    (4) 前記「施工結果管理サーバ」は、「施工実施端末」から転送された各「確認データ」、書き換え不可能な状態にして記憶手段に保存し、許可した現場関係人端末から閲覧のみ可能とする機能を備える
    (5) 前記「施工結果管理サーバ」は、前記「確認データ」、各許可接続端末あるいは不法接続端末から改変されていないことを「サーバ監視システム」により監視させる機能を備える
    (4) 前記「関係者端末」は、施主閲覧端末、設計監理者閲覧端末、ゼネコン閲覧端末、公的機関端末の少なくとも1つの端末から構成され、かつ閲覧のみが許可される機能を備える。
    (5) 前記「「施工結果管理サーバ」は記憶手段に保存された前記各保存データに改変が生じた場合には、少なくとも前記「関係者端末」に警告を発生させる機能を備える。
JP2016188024A 2016-09-27 2016-09-27 基礎杭の施工結果管理方法、基礎杭の施工結果管理システム Active JP6851760B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188024A JP6851760B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 基礎杭の施工結果管理方法、基礎杭の施工結果管理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188024A JP6851760B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 基礎杭の施工結果管理方法、基礎杭の施工結果管理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018053468A JP2018053468A (ja) 2018-04-05
JP6851760B2 true JP6851760B2 (ja) 2021-03-31

Family

ID=61835446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016188024A Active JP6851760B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 基礎杭の施工結果管理方法、基礎杭の施工結果管理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6851760B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6773973B2 (ja) * 2016-10-03 2020-10-21 ジャパンパイル株式会社 杭孔の施工管理装置、杭孔の施工管理システム、及び杭孔の施工管理方法
JP7127780B2 (ja) * 2019-05-10 2022-08-30 大成建設株式会社 拡径量管理装置、拡径量管理システム、及び拡径量管理方法
CN111062084A (zh) * 2019-12-30 2020-04-24 广东海外建设咨询有限公司 一种市政桥梁工程施工监理用系统
CN114115139B (zh) * 2021-10-18 2024-01-26 中国华能集团有限公司 智能振冲控制系统与方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4958028B2 (ja) * 2000-06-12 2012-06-20 三谷セキサン株式会社 杭穴根固め層の構築方法、基礎杭の施工管理装置、基礎杭の施工管理方法
JP4602819B2 (ja) * 2005-03-31 2010-12-22 ジャパンパイル株式会社 杭施工管理方法及び杭施工管理システム並びに杭施工管理システムのための管理サーバ
JP2009151610A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Alive:Kk 地盤情報転送装置および地盤情報転送プログラム
JP5071858B2 (ja) * 2008-03-31 2012-11-14 日本ヒューム株式会社 既製杭建込み施工管理装置
JP6315440B2 (ja) * 2013-12-17 2018-04-25 三谷セキサン株式会社 施工品質管理システム
JP5946079B1 (ja) * 2015-11-04 2016-07-05 ギアヌーヴ株式会社 工事現場撮影システム、杭工事検査システム、作業データ取得装置、及び、作業データ取得方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018053468A (ja) 2018-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6851760B2 (ja) 基礎杭の施工結果管理方法、基礎杭の施工結果管理システム
SA518392260B1 (ar) تصور ثلاثي الأبعاد لتوجيه حفرة بئر بواجهة أداة
US6801814B1 (en) Apparatus and method for computerized data collection, monitoring, analysis, and control of grouting operations
JP7040304B2 (ja) 施工管理システム
CN107893437A (zh) 基于远程无线传输技术的大型沉井基础施工实时监控系统
JP2009102892A (ja) 地盤改良体の有効径確認方法
CN106873490A (zh) 基于长螺旋钻机的混凝土灌注监控系统
Wu et al. Ground response to horizontal spoil discharge jet grouting with impacts on the existing tunnels
Isbell et al. Drilling Limiters, Drilling Process Automation, and Drilling Data-Relating Downhole Measurements to Surface Process Automation
JP4964525B2 (ja) ケーソン沈下工法およびケーソン沈下管理システム
Mayorga et al. The repair of the structure of Santiago’s church (Jerez De La Frontera, Spain) using grout-injection
JP7112277B2 (ja) 遠隔立会システム、及び遠隔立会方法
Dreese et al. State of the art in computer monitoring and analysis of grouting
JPH09316862A (ja) 基礎工法選定装置および選定方法
CN202989933U (zh) 控制软土地区圆形基坑明挖顺作变形的结构
JP7360107B2 (ja) 地盤調査データ転送システム及び地盤改良施工データ転送システム
Raszczuk et al. Correlation between the cracking pattern of historical structure and soil properties: the case of the church in Kożuchów
Li et al. Axial load transfer of drilled shaft foundations with and without steel casing
Arevalo et al. Maintaining Wellbore Safety: Closed-Loop Limit Control of Tripping Operations
JP6692554B1 (ja) 地盤調査データ転送システム、無線通信モジュール、移動型情報処理端末及び地盤改良施工データ転送システム
JP7243327B2 (ja) 施工管理装置
Maroschek et al. Automated execution and control of compensation grouting
JP4253599B2 (ja) 拡大球根施工データ収集・管理システム
CN116025272A (zh) 机械成孔灌注桩智能化施工方法
Dussud TDR monitoring of soil deformation: case histories and field techniques

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200818

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6851760

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250