JP6851728B2 - 二次電池用被覆活物質の製造方法、それを含むリチウムイオン電池用電極及びそれを用いた非水電解質二次電池 - Google Patents
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Description
しかし、特許文献3等に記載の方法では、樹脂組成物と活物質との接着性が十分ではなく、特許文献3等に記載した被覆活物質を用いたリチウムイオン二次電池に外力が作用すると被覆成分の脱落が発生する場合がある等、リチウムイオン二次電池の耐久性に課題がある。
本発明は、二次電池用活物質粒子(B)の表面に有機高分子化合物からなる被覆層を有する電池用被覆活物質の製造方法であって、圧縮性流体(F)中で二次電池用活物質粒子(B)を有機高分子化合物により被覆する工程を含むことを特徴とする。
リチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質(B2−1)としては、リチウムと遷移金属との複合酸化物(例えばLiCoO2、LiNiO2、LiMnO2及びLiMn2O4)、遷移金属酸化物(例えばMnO2及びV2O5)、遷移金属硫化物(例えばMoS2及びTiS2)、及び導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリフッ化ビニリデン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン及びポリカルバゾール)等が挙げられ、リチウムイオンキャパシタに用いられる正極活物質(B2−2)としては活性炭、炭素繊維及び導電性高分子(例えばポリアセチレン及びポリピロール)等が挙げられる。
本発明の製造方法に用いる二次電池用活物質粒子(B)としては、正極活物質(B2)が好ましく、なかでもリチウムと遷移金属との複合酸化物であることが好ましい。
有機高分子化合物として好ましいものとしては、ポリウレタン樹脂(P1)及びラジカル重合性単量体の重合体(P2)等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(P1)としては、活性水素基含有化合物とポリイソシアネートとを縮合重合して得られる高分子化合物があげられ、ラジカル重合性単量体の重合体(P2)[以下、重合体(P2)とも省略して記載することがある]としては、後述のビニルモノマー(b)をラジカル重合して得られる高分子化合物があげられる。
なかでも、有機高分子化合物としては、ラジカル重合性単量体の重合体(P2)であることが更に好ましい。
[1]炭素数2〜30のアルキレングリコール;
例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール及び2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等。
[2]数平均分子量(以下Mnと略記する)=106〜10,000のアルキレンエーテルグリコール;
例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等);炭素数6〜24の脂環式ジオール(例えば1,4−シクロヘキサンジメタノール及び水素添加ビスフェノールA等。
[3]Mn=100〜10,000の前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記する)付加物(付加モル数2〜100);
例えば1,4−シクロヘキサンジメタノールのエチレンオキサイド(以下EOと略記する)10モル付加物等。
[4]炭素数12〜30のビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS及びビスフェノールBP等)又は炭素数12〜24のポリフェノール(例えばカテコール、ハイドロキノン及びレゾルシン等)のAO[EO、プロピレンオキサイド(以下POと略記する)及びブチレンオキサイド(以下BOと略記する)等]付加物(付加モル数2〜100);
例えばビスフェノールA・EO2〜4モル付加物及びビスフェノールA・PO2〜4モル付加物等。
[5]重量平均分子量(以下Mwと略記する)=100〜5,000のポリラクトンジオール(例えばポリ−ε−カプロラクトンジオール等);
[6]Mw=1,000〜20,000のポリブタジエンジオール等。
・装置:「Waters Alliance 2695」[Waters社製]
・カラム:「Guardcolumn Super H−L」(1本)、「TSKgel SuperH2000、TSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000を各1本連結したもの」[いずれも東ソー(株)製]
・試料溶液:0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
・溶液注入量:10μl
・流量:0.6ml/分
・測定温度:40℃
・検出装置:屈折率検出器
・基準物質:標準ポリエチレングリコール
[1]3〜8価又はそれ以上の価数の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等);
[2]トリスフェノール類(トリスフェノールPA等);
ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラック等);
[3]上記トリスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物;
[4]上記ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物及びアクリルポリオール[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニルモノマーの共重合物等]等。
[1]アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデセニルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸等);
[2]アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸等);
[3]炭素数8以上の分岐アルキレンジカルボン酸[ダイマー酸、アルケニルコハク酸(ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸等)、アルキルコハク酸(デシルコハク酸、ドデシルコハク酸、オクタデシルコハク酸等)];
[4]芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)等。
これらのジカルボン酸のうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
なお、ジカルボン酸又は3価以上の価数のポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等)を用いてもよい。
炭素数2〜18である以下の脂肪族ポリアミン類:
〔1〕脂肪族ポリアミン{炭素数2〜6のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、及びヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレン(炭素数2〜6)ポリアミン〔ジエチレントリアミン等〕}。
〔2〕これらのアルキル(炭素数1〜4)又はヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)置換体〔ジアルキル(炭素数1〜3)アミノプロピルアミン等〕。
〔3〕脂環又は複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等〕。
〔4〕炭素数8〜15の芳香環含有脂肪族アミン類(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等)。
1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン及び4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等。
〔1〕非置換芳香族ポリアミン〔1,2−、1,3−又は1,4−フェニレンジアミン等;核置換アルキル基(炭素数1〜4、例えばメチル基、エチル基、n−又はi−プロピル基及びブチル基等)を有する芳香族ポリアミン、例えば2,4−又は2,6−トリレンジアミン等〕、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物。
〔2〕核置換電子吸引基(Cl、Br、I、F等のハロゲン;メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基;ニトロ基等)を有する芳香族ポリアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリン等〕。
〔3〕2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン〔上記(4)〜(6)の芳香族ポリアミンの−NH2の一部又は全部が−NH−R’(R’はメチル及びエチル等の低級アルキル基)で置換したもの〕、例えば〔4,4’−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、及び1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等〕。
ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン等。
ジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン、及びポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン等。
ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物等。
これらの活性水素基含有化合物は、1種のみ用いてもよいし、2種以上の混合物として用いてもよい。
なかでも二次電池用活物質粒子(B)が存在する圧縮性流体(F)中で、活性水素基含有化合物とポリイソシアネートとを縮合重合反応してポリウレタン樹脂(P1)を得る重合反応を行う方法が好ましい。
溶媒を併用して行う場合の溶媒としては、ケトン溶剤(アセトン及びメチルエチルケトン等)、エーテル溶剤(ジエチルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル及び環状エーテル(テトラヒドロフラン及びジオキサン等)等)、エステル溶剤(酢酸エステル、ピルビン酸エステル、2−ヒドロキシイソ酪酸エステル及び乳酸エステル等)、アミド溶剤(ジメチルホルムアミド等)、アルコール溶剤(メタノール、エタノール、イソプロパノール及びフッ素含有アルコール等)、芳香族炭化水素溶剤(トルエン及びキシレン等)及び脂肪族炭化水素溶剤(オクタン及びデカン等)及びこれらの混合物等が挙げられる
(1−1)脂肪族ビニル炭化水素:
アルケン類(例えばエチレン、プロピレン及び前記以外のα−オレフィン等);アルカジエン類(例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン等)。
(1−2)脂環式ビニル炭化水素:
モノ−もしくはジ−シクロアルケン及びアルカジエン類[例えば(ジ)シクロペンタジエン等];テルペン類(例えばピネン等)。
(1−3)芳香族ビニル炭化水素:
スチレン及びビニルナフタレン並びにそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体(例えばα−メチルスチレン及び2,4−ジメチルスチレン等)。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物及びそのモノアルキル(炭素数1〜24)エステル[例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル及び桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー並びにこれらの金属塩。
炭素数2〜14のアルケンスルホン酸(例えばビニルスルホン酸等)及びその炭素数2〜24のアルキル誘導体(例えばα−メチルスチレンスルホン酸等);スルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレートもしくは(メタ)アクリルアミド(例えば、スルホプロピル(メタ)アクリレート、硫酸エステル基含有ビニルモノマー及びスルホン酸基含有ビニルモノマー等並びにこれらの塩等)。
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)燐酸モノエステル[例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート;(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類(例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸等);及びこれらの塩。
なお、上記(2)〜(4)の塩(有機酸の塩)としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩もしくは4級アンモニウム塩が挙げられる。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル及び蔗糖アリルエーテル等。
(6−1)アミノ基含有ビニルモノマー:
アミノエチル(メタ)アクリレート等。
(6−2)アミド基含有ビニルモノマー:
(メタ)アクリルアミド及びN−メチル(メタ)アクリルアミド等。
(6−3)ニトリル基含有ビニルモノマー:
(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン及びシアノアクリレート等。
(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニルモノマー:
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド及びジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等。
(6−5)ニトロ基含有ビニルモノマー:
ニトロスチレン等。
グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート及びp−ビニルフェニルフェニルオキサイド等。
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、及びクロロプレン等。
(9−1)ビニルエステル:
例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマー[ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等。
(9−2)ビニル(チオ)エーテル:
例えばビニルメチルエーテル等。
(9−3)ビニルケトン:
例えばビニルメチルケトン等。
テトラフルオロエチレン、フルオロアクリレート、イソシアナトエチル(メタ)アクリレート及びm−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等。
なかでも二次電池用活物質粒子(B)が存在する圧縮性流体(F)中で、ビニルモノマー(b)を重合してラジカル重合性単量体の重合体(P2)を得る重合反応を行う方法が好ましい。
アセトフェノン誘導体としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ジメチルベンジルケタール、メチルベンゾイルフォーメート及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド誘導体としては、2,4,6,−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
チタノセン誘導体としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6ージフルオロー3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等が挙げられる。
酸発生剤(D5)としては、オニウム塩系熱酸発生剤、スルホニウム塩系光酸発生剤、ヨードニウム塩系光酸発生剤、ジアゾスルホン酸系光酸発生剤及びトリフェニルスルホニウム系光酸発生剤等が挙げられ、塩基発生剤(D6)としてはグアニジウム誘導体、イミダゾール誘導体、ピペリジン誘導体及びカーバメート誘導体等が挙げられる。
酸性開始剤(D7)としては、塩酸及びリンタングステン酸等が挙げられる。
塩基性開始剤(D8)としては、水酸化ナトリウム及びピリジン等が挙げられる。
媒体の溶解性、不活性性及び拡散性の観点から、例えば超臨界二酸化炭素、亜臨界二酸化炭素、又は液体二酸化炭素等が挙げられる。
二次電池用活物質粒子(B)を被覆する操作と、被覆に用いる有機高分子化合物を得る操作とを同時に行う場合、圧縮性流体(F)中で二次電池用活物質粒子(B)を有機高分子化合物により被覆する工程が、二次電池用活物質粒子(B)が存在する圧縮性流体(F)中で有機高分子化合物を得る重合反応を行う工程を含むことで二次電池用活物質粒子(B)を有機高分子化合物により被覆することができる。
二次電池用活物質粒子(B)が有機高分子化合物により被覆されていることは、本発明の製造方法の記載の操作を行った後に得られた活物質粒子について走査型電子顕微鏡等で拡大観察することで確認できる。
なお、前記の混合物(X)を重合する重合反応は、混合物(X)に含まれる有機高分子化合物の単量体の重合を行って有機高分子化合物を得る重合反応を意味し、有機高分子化合物がポリウレタン樹脂(P1)である場合の単量体としては、前記の活性水素基含有化合物及び前記のポリイソシアネートが挙げられ、重合体(P2)である場合の単量体としては前記のビニルモノマー(b)が挙げられる。
圧縮性流体(F)の圧力を高くすることで被覆層と二次電池用活物質粒子(B)との接着性が良好になることから、有機高分子化合物を構成する単量体、二次電池用活物質粒子(B)及び圧縮性流体(F)を混合する工程を含むと、単量体又は重合開始剤が二次電池用活物質粒子(B)の表面から内部に浸透し、二次電池用活物質粒子(B)の内部(表面の内側)でも重合が起こるために接着性が良好になるものと推測される。
前記の重合反応する工程において、混合物(X)に含まれる圧縮性流体(F)の体積比率[圧縮性流体(F)/混合物(X)]は、混合物(X)に対して0.25/1以上、より好ましくは0.5/1以上、特に好ましくは0.7/1以上である。
本発明が、有機高分子化合物及び導電助剤からなる被覆層を有する電池用被覆活物質の製造方法である場合、被覆層に含まれる導電助剤としては、カーボン(カーボンブラック、アセチレンブラック、ケチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック及びサーマルブラック等)及び金属粉末(アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、銅及びチタン等の粉末)、導電性金属酸化物(例えば酸化亜鉛及び酸化チタン)等が挙げられる。これらの導電助剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、これらの合金又は金属酸化物を用いてもよい。電気的安定性の観点から、好ましくはアルミニウム、ステンレス、カーボン、銀、金、銅、チタン及びこれらの混合物であり、更に好ましくは銀、金、アルミニウム、ステンレス及びカーボンであり、特に好ましくはカーボンである。またこれらの導電助剤としては、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに導電性材料をめっき等でコーティングしたものでもよい
なお、有機高分子化合物は前記の有機高分子化合物と同じである。
被覆層が導電助剤を含む場合、導電助剤の比率は、二次電池活物質粒子(B)の重量に対する導電助剤の重量の割合が0.5〜15重量%であることが好ましく、0.5〜10重量%であることがより好ましく、0.8〜8重量%であることが更に好ましく、1〜5重量%であることが特に好ましい。
バッチ式混合方式に用いる装置の出口には、内容物取り出し用のノズルを備えているのが好ましい。
ラインブレンド方法に用いる装置の出口には、耐圧容器と同様の、内容物取り出し用のノズルを備えているのが好ましい。
図1は、本発明の二次電池用被覆活物質の製造方法を、ラインブレンド装置により行う場合に用いる実験装置のフローチャートである。
二次電池用活物質粒子(B)と有機高分子化合物の単量体と液状又は超臨界状態の二酸化炭素の混合方法としては、まず、圧縮性流体を、二酸化炭素ボンベB1から二酸化炭素ポンプP2を通じてラインブレンドを行う装置内(スタティックミキサーM1)に導入し、二酸化炭素が液状又は超臨界状態となる圧力及び温度となるよう調整し、次いで二次電池用活物質粒子(B)と有機高分子化合物の単量体とを含む分散体を溶解槽T1から溶液ポンプP1を通じて液状又は超臨界状態の二酸化炭素に導入するのが好ましい。
ラインブレンドを行う温度は、前記の耐圧容器を用いて混合する場合と同様である。また、装置内の滞留時間は、混合が充分行われるのであれば特に限定されないが、0.1〜1800秒が好ましい。
前記の二次電池用被覆活物質として、前記負極活物質(B1)を用いて得られた二次電池用被覆活物質を用いることでリチウムイオン電池用負極が得られ、前記正極活物質(B2−1)を用いて得られた二次電池用被覆活物質を用いることでリチウムイオン電池用正極が得られる。
二次電池用被覆活物質、有機溶剤、必要により用いる導電材及び必要により用いる結着剤の比率は、二次電池用被覆活物質の粒子径、電極の厚さ及びその形状等に応じて任意の比率にすることが出来る。
なかでも、チウムイオン電池用電極に含まれる前記の二次電池用被覆活物質の含有量は、電池容量の観点から、二次電池用被覆活物質及び結着剤の合計重量に基づいて、70〜98重量%が好ましく、結着剤の含有量は、二次電池用被覆活物質及び結着剤の合計重量に基づいて、0.5〜29重量%が好ましい。
導電材を用いる場合、その含有量は、電池出力の観点から、二次電池用被覆活物質及び結着剤の合計重量に基づいて、好ましくは0〜29重量%である。
本発明の非水電解質二次電池に用いる電解液は、リチウムイオン電池に用いられるものであれば制限無く使用することができ、電解質を非水溶媒に溶解することで得ることが出来る。
電解質としては、LiPF6、LiBF4、LiSbF6、LiAsF6及びLiClO4等の無機酸のリチウム塩、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2及びLiC(CF3SO2)3等の有機酸のリチウム塩が挙げられる。これらの内、電池出力及び充放電サイクル特性の観点から好ましいのはLiPF6である。
環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート及びブチレンカーボネート等が挙げられる。 鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート及びジ−n−プロピルカーボネート等が挙げられる。
以下の記載において「部」は重量部を示す。
撹拌棒、排気用ノズル及び温度計を備えた反応用耐圧容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)0.5部及びハードカーボン粒子100.0部を反応用耐圧容器の容積の80%まで仕込み、密閉して内部の空気を二酸化炭素で置換後、メタクリル酸メチル5.0部を投入した。二酸化炭素を供給して5MPaに加圧して液体二酸化炭素とした後、40℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して8MPaに調整した。8MPa、40℃で1時間撹拌し、ハードカーボン粒子に重合開始剤及びメタクリル酸メチルを浸透させた後、80℃に昇温、2時間撹拌させ重合し、排気用ノズルより二酸化炭素を取出すことにより、メタクリル酸メチルの重合体(P1)が被覆した二次電池用被覆負極活物質(C1)を作製した。
撹拌棒、排気用ノズル及び温度計を備えた反応用耐圧容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)0.5部及びハードカーボン粒子100.0部を反応用耐圧容器の容積の80%まで仕込み、密閉して内部の空気を二酸化炭素で置換後、二酸化炭素を供給して5MPaに加圧して液体二酸化炭素とした後、40℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して8MPaに調整した。8MPa、40℃で1時間撹拌し、ハードカーボン粒子に重合開始剤を浸透させた。8MPaを維持するように二酸化炭素の供給と排気用ノズルからの二酸化炭素の排気を同時に行い、ハードカーボン粒子に浸透せずに二酸化炭素に溶解している余剰の重合開始剤を取り除いた。更にメタクリル酸メチル5.0部を反応用耐圧容器に投入し、その後1時間撹拌することでハードカーボン粒子にメタクリル酸メチルを浸透させ、80℃に昇温、2時間撹拌させ重合し、排気用ノズルより二酸化炭素を取出すことにより、メタクリル酸メチルの重合体(P1)が被覆した二次電池用被覆負極活物質(C2)を作製した。
撹拌棒、排気用ノズル及び温度計を備えた反応用耐圧容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)0.5部及びシリコン粒子100.0部を反応用耐圧容器の容積の80%まで仕込み、密閉して内部の空気を二酸化炭素で置換後、二酸化炭素を供給して5MPaに加圧して液体二酸化炭素とした後、40℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して8MPaに調整した。8MPa、40℃で1時間撹拌し、シリコン粒子に重合開始剤を浸透させた。8MPaを維持するように二酸化炭素の供給と排気用ノズルからの二酸化炭素の排気を同時に行い、シリコン粒子に浸透せずに二酸化炭素に溶解している余剰の重合開始剤を取り除いた。メタクリル酸メチル5部を反応用耐圧容器に投入し、1時間撹拌し、シリコン粒子にメタクリル酸メチルを浸透させ、80℃に昇温、2時間撹拌させ重合し、排気用ノズルより二酸化炭素を取出すことにより、メタクリル酸メチルの重合体(P1)が被覆した二次電池用被覆負極活物質(C3)を作製した。
撹拌棒、排気用ノズル及び温度計を備えた反応用耐圧容器に、イソホロンジイソシアネート1.3部、ポリエチレングリコール(数平均分子量=500)0.6部及びハードカーボン粒子100部を反応用耐圧容器の容積の80%まで仕込み、密閉して内部の空気を二酸化炭素で置換した後、二酸化炭素を供給して5MPaに加圧して液体二酸化炭素とした後、90℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して12MPaに調整した。12MPa、90℃で5時間撹拌した後、排気用ノズルより二酸化炭素を取出すことにより、ウレタン樹脂(U1)が被覆した二次電池用被覆負極活物質(C4)を作製した。
撹拌棒、排気用ノズル及び温度計を備えた反応用耐圧容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)0.5部及びハードカーボン粒子100.0部を、反応用耐圧容器の容積の80%まで仕込み、密閉して内部の空気を二酸化炭素で置換後、二酸化炭素を供給して5MPaに加圧して液体二酸化炭素とした後、40℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して8MPaに調整した。8MPa、40℃で1時間撹拌し、ハードカーボン粒子に重合開始剤を浸透させた。8MPaを維持するように二酸化炭素の供給と排気用ノズルからの二酸化炭素の排気を同時に行い、ハードカーボン粒子に浸透せずに二酸化炭素に溶解している余剰の重合開始剤を取り除いた。二酸化炭素の供給を止め、排気用ノズルより二酸化炭素を取出した。前記ハードカーボン粒子90部、メタクリル酸メチル5部、導電助剤としてアセチレンブラック5部を反応用耐圧容器に投入し、密閉して空気を二酸化炭素で置換後、二酸化炭素を供給して5MPaに加圧し、80℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して8MPaに調整した。80℃、2時間撹拌させ重合し、排気用ノズルより二酸化炭素を取り出すことにより、導電助剤アセチレンブラックを含んだメタクリル酸メチルの重合体(P1)が被覆した二次電池用被覆負極活物質(C5)を作製した。
撹拌棒、排気用ノズル及び温度計を備えた反応用耐圧容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)0.5部、LiCoO2粒子100.0部を、反応用耐圧容器の容積の80%まで仕込み、密閉して内部の空気を二酸化炭素で置換後、二酸化炭素を供給して5MPaに加圧し液体二酸化炭素とした後、40℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して8MPaに調整した。8MPa、40℃で1時間撹拌し、LiCoO2粒子に重合開始剤を浸透させた。8MPaを維持するように二酸化炭素の供給と排気用ノズルからの二酸化炭素の排気を同時に行い、LiCoO2粒子に浸透せずに二酸化炭素に溶解している余剰の重合開始剤を取り除いた。二酸化炭素の供給を止め、排気用ノズルより二酸化炭素を取出した。前記LiCoO2粒子100部、メタクリル酸メチル5部を反応用耐圧容器に投入し、密閉して空気を二酸化炭素で置換後に撹拌しながら二酸化炭素を供給して5MPaに加圧した後、40℃に温調した。さらに、二酸化炭素を供給して8MPaに調整した。8MPa、40℃で1時間撹拌し粒子に単量体を浸透させ、大気圧に減圧した。酢酸エチル80部を投入して80℃に昇温、2時間撹拌させ重合し、排気用ノズルより二酸化炭素を取り出した。80℃、−0.1MPaで、10時間乾燥して溶媒を除去し、メタクリル酸メチル(P1)の重合体が被覆した二次電池用被覆正極活物質(C6)を作製した。
撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、メタクリル酸メチル30部、ジメチルホルムアミド70部、開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)0.5部を仕込み、密閉して内部の空気を窒素で置換後、80℃に昇温し、2時間撹拌して重合させ、メタクリル酸メチル重合体溶液を作製した。別の撹拌棒を備えた反応容器に、ハードカーボン粒子100部、上記で作製したメタクリル酸メチル重合体溶液15部を仕込み、攪拌混合した。その後、ジメチルホルムアミドを120℃、−0.1MPaで、10時間乾燥して溶媒を除去し、比較用である二次電池用被覆負極活物質(C’1)を作製した。
撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、メタクリル酸メチル30部、ジメチルホルムアミド70部、開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)0.5部を仕込み、密閉して内部の空気を窒素で置換後、80℃に昇温し、2時間撹拌して重合させ、メタクリル酸メチル重合体溶液を作製した。別の撹拌棒を備えた反応容器に、LiCoO2粒子100部、上記で作製したメタクリル酸メチル重合体溶液15部を仕込み、攪拌混合した。その後、ジメチルホルムアミドを120℃、−0.1MPaで、10時間乾燥して溶媒を除去し、比較用である二次電池用被覆正極活物質(C’2)を作製した。
本発明の製造方法で得られた二次電池用被覆活物質(C1)〜(C6)、比較用二次電池用被覆活物質(C’1)、(C’2)のそれぞれ1部を被覆樹脂の不溶性溶媒であるアセトン10部中に超音波分散機を用いて1分間分散処理し、続いて25℃で12時間静置した後にろ過して溶媒を除き、さらに80℃、−0.1MPaの条件で10時間減圧乾燥して本発明の製造方法で作成した被覆活物質を用いた試験試料(S1)〜(S6)、比較用試験試料(S’1)及び(S’2)を作製した。試験試料(S1)〜(S6)、比較用試験試料(S’1)及び(S’2)を熱重量−示差熱分析計「TG/DTA」[エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製 示差熱熱重量同時測定装置TG/DTA6200]を用いて加熱による重量減少量(以下、熱源量と記載する)を測定した。
更に、前記の試験試料(S1)〜(S6)、比較用試験試料(S’1)及び(S’2)のそれぞれ1部を被覆樹脂の可溶性溶媒であるジメチルホルムアミド10部に前記と同様の方法で再び分散し、25℃で12時間静置後にろ過して溶媒を除き、さらに120℃、−0.1MPaの条件で10時間減圧乾燥して試験試料(T1)〜(T6)、比較用試験試料(T’1)及び(T’2)を作製した。この操作により、活物質表面に付着している有機高分子化合物はジメチルホルムアミドにより溶解除去される。得られた試験試料(T1)〜(T6)、比較用試験試料(T’1)及び(T’2)を熱重量−示差熱分析計「TG/DTA」[エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製 示差熱熱重量同時測定装置TG/DTA6200]を用いて熱減量を測定した。
得られた熱源量の値を用いて、下記式から算出される被覆樹脂の残存率を用いて下記の基準で接着性を評価し、結果を表1に示した。前記の方法で測定される熱源量は、それぞれの溶剤で処理した後に活物質表面に接着残存する被覆樹脂が燃焼したことによる重量減少量である。従って、下記式から算出される残存率が大きいほど被覆に用いた有機高分子化合物が活物質の内部にまで浸透し、より強固に接着した被覆層を有していたことを意味する。
残存率=(ジメチルホルムアミド中に超音波分散処理した後の熱減量値)/(アセトン中に超音波分散処理した後の熱減量値)×100
○:試験試料の被覆物の可溶化溶媒で超音波分散処理後の熱減量値が、被覆物の不溶化溶媒で超音波分散処理後の熱減量値との変化率が50%以上。
△:試験試料の被覆物の可溶化溶媒で超音波分散処理後の熱減量値が、被覆物の不溶化溶媒で超音波分散処理後の熱減量値との変化率が5〜50%未満。
×:試験試料の被覆物の可溶化溶媒で超音波分散処理後の熱減量値が、被覆物の不溶化溶媒で超音波分散処理後の熱減量値との変化率が5%未満。
実施例1〜5又は比較例1で作製した二次電池用被覆負極活物質のそれぞれについて、被覆負極活物質100部、1−メチル−2−ピロリドン[東京化成工業(株)製]200部を添加し、攪拌機で混合して、負極活物質スラリーを得た。負極集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を準備し、上記で調製した負極活物質スラリーを、活物質塗布量が10mg/cm2となるように、当該負極集電体の一方の表面に塗布して、塗膜を形成させた。次いで、この塗膜を80℃にて60分間真空乾燥させた。その後、得られた負極をポンチを用いてφ16mmの円形に打ち抜いて、それぞれの被覆負極活物質を用いた試験用のリチウムイオン電池用電極(負極)を得た。
上記で作製した被覆負極活物質評価用のコインサイズ電池及び被覆正極活物質評価用のコインサイズ電池について、以下の方法で充放電サイクル特性を評価し、結果を表2に記載した。
充放電測定装置「バッテリーアナライザー1470型」[東陽テクニカ(株)製]を用いて、0.1Cの電流で電圧4.3Vまで充電し、10分間の休止後、0.1Cの電流で電池電圧を3.0Vまで放電した。更にこの充放電の操作を繰り返し、初回充電時の電池容量と50サイクル目充電時の電池容量をそれぞれ測定し、下記式から充放電サイクル特性を算出して表2に記載した。数値が大きい程、充放電サイクル特性が良好であることを示す。
充放電サイクル特性(%)=(50サイクル目充電時の電池容量/初回充電時の電池容量)×100
T2:耐圧受け槽
B1:二酸化炭素ボンベ
P1:溶液ポンプ
P2:二酸化炭素ポンプ
M1:スタティックミキサー(反応用耐圧容器)
V1:バルブ
Claims (7)
- 二次電池用活物質粒子(B)の表面に有機高分子化合物からなる被覆層を有する電池用被覆活物質の製造方法であって、前記有機高分子化合物が、ポリウレタン樹脂(P1)及び/又はラジカル重合性単量体の重合体(P2)であって、重合体(P2)がビニルモノマー(b)をラジカル重合反応したものであり、超臨界二酸化炭素、亜臨界二酸化炭素又は液体二酸化炭素である圧縮性流体(F)中で二次電池用活物質粒子(B)を有機高分子化合物により被覆する工程を含むことを特徴とする二次電池用被覆活物質の製造方法。
- 二次電池用活物質粒子(B)が、リチウムと遷移金属との複合酸化物である請求項1に記載の二次電池用被覆活物質の製造方法。
- 前記の圧縮性流体(F)中で二次電池用活物質粒子(B)を有機高分子化合物により被覆する工程が、二次電池用活物質粒子(B)が存在する圧縮性流体(F)中で有機高分子化合物を得る重合反応を行う重合工程を含む請求項1又は2に記載の二次電池用被覆活物質の製造方法。
- 前記の圧縮性流体(F)中で二次電池用活物質粒子(B)を有機高分子化合物により被覆する工程が、有機高分子化合物の単量体と二次電池用活物質粒子(B)とを圧縮性流体(F)中で混合する混合工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池用被覆活物質の製造方法。
- 前記重合体(P2)がビニルモノマー(b)を熱重合開始剤(D2)でラジカル重合反応したものである請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池用被覆物質の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池用被覆活物質の製造方法により二次電池用被覆活を得る工程を含むリチウムイオン電池用電極の製造方法。
- 請求項6に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法により電極を得る工程を含む非水電解質二次電池の製造方法。
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