JP6849608B2 - 新規腐食抑制剤 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、2015年5月28日に出願された米国仮特許出願第62/167,658号の利益を主張し、その全体が参考として組み込まれる。
本発明は、水性環境における金属表面の腐食抑制剤としての複素環化合物及びそれらの使用に関する。
銅及び銅合金部品は、銅の高い熱伝導率及び抗菌性のため、産業系で一般的に使用されている。銅及び銅合金(例えば、青銅及び黄銅)は、内側の酸化第一銅膜層及び外側の酸化銅膜層を含む、銅の表面を天然に覆う保護膜層の結果として、比較的腐食に耐性がある。嫌気条件下で、これらの保護層は、金属表面の更なる腐食速度を概して低下させる。しかしながら、ある条件下では、銅及び銅合金は、腐食の影響を受けやすい。酸素存在下、及び酸性条件下で、銅の酸化及び銅(II)イオンの水への溶解が生じ得る。
銅腐食抑制剤は、一般的に、系表面からの銅の溶解を防止し、低下させるために産業用水系に添加される。特に、アゾール等の窒素含有化合物の使用は、銅及び銅合金の腐食を抑制することが周知である。窒素孤立電子対が金属に配位し、水性系に存在する要素から銅表面を保護する薄い有機膜層の形成を引き起こすと概して考えられる。アゾール等の窒素含有化合物は、水溶液から銅(II)を沈殿させ、銅と他の金属との間のガルバニック反応のために生じ得る腐食を妨げることも知られている。
酸化性ハロゲンは、一般的に、水中のヘドロ及び微生物の増殖を制御するために、産業系で殺生物剤として使用される。多くのアゾールによって提供される保護膜は、塩素、次亜塩素酸塩、及び次亜臭素酸塩等の酸化性ハロゲンの存在下で摩滅し、腐食抑制剤の有効性を低下させる。更に、銅(II)沈殿の低下が、溶液中の腐食抑制剤のハロゲン腐食のために酸化性ハロゲンの存在下でしばしば生じる。結果として、酸化性ハロゲンの存在下では、腐食抑制剤の過度または継続的注入が、有機保護膜を維持するためにしばしば必要とされる。
酸化性ハロゲン剤の非存在下及び存在下で銅の保護を提供する腐食抑制剤を使用する方法を提供することが望ましいだろう。
実施形態では、本発明は、式(I)の化合物であって、
Figure 0006849608
式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、
及びRのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、
mが1、2、3、もしくは4であり、
nが1、2、もしくは3である、化合物、
またはその塩、を提供する。
別の実施形態では、本発明は、水性系に接触している金属表面の腐食を抑制するための方法を提供し、本方法は、水性系に、式(I)の化合物であって、式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、R及びRのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、mが1、2、3、もしくは4であり、nが1、2、もしくは3である、化合物、またはその塩を添加することを含む。
漂白剤の非存在下及び存在下で腐食抑制剤として5−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(5−ベンズイミダゾールベンゾトリアゾール)を使用する銅の腐食速度を説明する線グラフである。 漂白剤の非存在下及び存在下で腐食抑制剤として5−(5−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(5−(5−メチルベンズイミダゾール)ベンゾトリアゾール)を使用する銅の腐食速度を説明する線グラフである。 漂白剤の非存在下及び存在下で腐食抑制剤としてベンズイミダゾールを使用する銅の腐食速度を説明する線グラフである。 漂白剤の非存在下及び存在下で腐食抑制剤として2−フェニルベンズイミダゾールを使用する銅の腐食速度を説明する線グラフである。
以下の定義は、どのように本出願で使用される用語が、特に、どのように請求項の範囲が解釈されるかを決定するために提供される。定義のまとめは便宜のみを目的とし、定義のいずれもいかなる特定の部類に制限することを意図するものではない。
「アルコキシ」は、式RO−の部分を指し、式中、Rは、アルキル、アルケニル、またはアルキニルである。
「アルキル」は、直鎖または分岐アルキル置換基を指す。そのような置換基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシルなどが含まれる。
「アルキルヘテロアリール」は、ヘテロアリール基に連結しているアルキル基を指す。
「アルケニル」は、好ましくは2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、または16個の炭素を有し、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する、直または分岐炭化水素を指す。アルケニル基は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソ−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、及び2−ブテニルを含むが、これらに限定されない。アルケニル基は、非置換であるか、または1つ以上の適切な置換基によって置換され得る。
「アルキルチオ」は、式RS−の部分を指し、式中、Rは、アルキル、アリール、アルケニル、またはアルキニルである。
「アルキニル」は、好ましくは2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、または16個の炭素を有し、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する、直または分岐炭化水素を指す。アルキニル基は、エチニル、プロピニル、及びブチニルを含むが、これらに限定されない。アルキニル基は、非置換であるか、または1つ以上の適切な置換基によって置換され得る。
「アミノアルキル」は、アルキルまたはアリール等の1つ以上の炭素基に結合している窒素置換基を指す。例えば、アミノアルキル基は、RHN−(二級)またはRN−(三級)であり得、式中、Rは、アルキルまたはアリールである。
「水性系」は、定期的または継続的に水に接触する金属部品を含む任意の系を指す。
「アリール」は、当該技術分野で共通に理解される通り、非置換または置換芳香族炭素環置換基を指し、用語「C−C10アリール」は、フェニル及びナフチルを含む。用語アリールは、平面である環状置換基に当てはまり、ヒュッケル則に従って4n+2n電子を含む。
「カルボニル」は、酵素と二重結合した炭素を含む置換基を指す。そのような置換基の非限定的な例には、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル、アミド、及びカルバメートが含まれる。
「シクロアルキル」は、例えば、約3〜約8個の炭素原子、好ましくは約4〜約7個の炭素原子、より好ましくは約4〜約6個の炭素原子を含有する環状アルキル置換基を指す。そのような置換基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロクチルなどが含まれる。環状アルキル基は、非置換であるか、またはメチル基、エチル基などのアルキル基で更に置換され得る。
「ハロゲン」または「ハロ」は、F、Cl、Br、及びIを指す。
「ハロ置換アルキル」は、1つ以上のハロゲン、例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチルなどと置換される上述の通りのアルキル基を指す。
「ヘテロアリール」は、単環式または二環式の5もしくは6員環系を指し、ヘテロアリール基は、不飽和であり、ヒュッケル則を満たす。ヘテロアリール基の非限定的な例には、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−、トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−2−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンゾチアゾリニル、キナゾリニルなどが含まれる。
「産業用水系」は、その主成分として水を循環させる任意の系を意味する。「産業用水系」の非限定的な例には、冷却系、ボイラー系、加熱系、膜系、製紙工程、または後述の通りの水を循環させる任意の他の系が含まれる。
「軟鋼」は、炭素及び低合金鋼を指す。
「酸化性ハロゲン」は、少なくとも1つのハロゲンを含む酸化剤を指す。酸化性ハロゲンの例には、塩素系漂白剤、塩素、臭素、ヨウ素、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、ヨウ素/次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸、ハロゲン化ヒダントイン、二酸化塩素、次亜塩素または次亜臭素酸の安定した型、及び塩素、臭素、またはヨウ素を放出することが可能な化合物または化学基が含まれるが、これらに限定されない。
「水」は、水を主成分として有するいかなる物質も意味する。水は、純水、水道水、真水、再利用水、塩水、蒸気、及び/もしくは任意の水溶液、または水性のブレンドを含み得る。
本明細書での参照の便宜上、式(I)の化合物の構造は、以下の通りに番号付けされる。
Figure 0006849608
構造における原子数の範囲が示されるときはいつでも(例えば、C−C16アルキル、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル等)、示される範囲内にある炭素原子のいかなる部分範囲または個々の数も、使用され得ることが具体的に考えられる。結果として、例えば、本明細書で参照される任意の化学基(例えば、アルキル)に関連して使用される1〜16個の炭素原子(例えば、C−C16)、1〜6個の炭素原子(例えば、C−C)、1〜4個の炭素原子(例えば、C−C)、1〜3個の炭素原子(例えば、C−C)、または2〜16個の炭素原子(例えば、C−C16)の範囲の記述は、必要に応じて、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、及び/または16個の炭素原子、ならびにその任意の部分範囲(例えば、必要に応じて、1〜2個の炭素原子、1〜3個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、 1〜5個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、 1〜7個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、1〜9個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、 1〜11個の炭素原子、1〜12個の炭素原子、1〜13個の炭素原子、1〜14個の炭素原子、1〜15個の炭素原子、1〜16個の炭素原子、2〜3個の炭素原子、2〜4個の炭素原子、2〜5個の炭素原子、2〜6個の炭素原子、2〜7個の炭素原子、2〜8個の炭素原子、2〜9個の炭素原子、2〜10個の炭素原子、2〜11個の炭素原子、2〜12個の炭素原子、2〜13個の炭素原子、2〜14個の炭素原子、2〜15個の炭素原子、 2〜16個の炭素原子、3〜4個の炭素原子、3〜5個の炭素原子、3〜6個の炭素原子、3〜7個の炭素原子、3〜8個の炭素原子、3〜9個の炭素原子、3〜10個の炭素原子、3〜11個の炭素原子、3〜12個の炭素原子、3〜13個の炭素原子、3〜14個の炭素原子、3〜15個の炭素原子、3〜16個の炭素原子、4〜5個の炭素原子、4〜6個の炭素原子、4〜7個の炭素原子、4〜8個の炭素原子、4〜9個の炭素原子、4〜10個の炭素原子、4〜11個の炭素原子、4〜12個の炭素原子、4〜13個の炭素原子、4〜14個の炭素原子、4〜15個の炭素原子、及び/または4〜16個の炭素原子等)を包含し、具体的に説明する。
本発明は、新規化合物、それらの調製のための工程、及び腐食抑制剤として化合物を使用するための方法を含む。本発明の化合物及び方法は、産業用水系における金属部品の腐食を抑制するために特に有用である。本発明の化合物は、ベンズイミダゾール部分に共有結合したベンゾトリアゾールを含む窒素含有複素環化合物である。ベンゾトリアゾール及びベンズイミダゾールは、酸化性ハロゲン化合物の存在下で概して不安定であるが、本出願人は、ベンズイミダゾールで置換されたベンゾトリアゾールが、酸化性ハロゲン化合物の存在下で模範的な安定性を有することを発見した。本発明の腐食抑制剤が、酸化性ハロゲン化合物の存在下でベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、及びトリルトリアゾールより腐食に対するより大きい保護を提供することができるということが驚くことに、かつ予想外に発見された。いかなる特定の理論にも縛られたくはないが、本発明の化合物が、一般酸化性ハロゲン化合物によって本質的に不浸透性である保護膜を提供すると考えられる。結果として、ある実施形態では、本発明の化合物は、殺生物剤として酸化性ハロゲン化合物を使用する水性系中での金属腐食に対する保護を提供する。
実施形態では、本発明は、式(I)の化合物であって、
Figure 0006849608
式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、
及びRのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、
mが1、2、3、もしくは4であり、
nが1、2、もしくは3である、化合物、
またはその塩、を提供する。
示される通りのX置換基または置換基は、ベンズイミダゾール環上のいかなる利用可能な位置をも占めることができる。結果として、ある実施形態では、X置換基または置換基は、ベンズイミダゾールの4−位置、5−位置、6−位置、及び/または7−位置に位置付けられ得る。ある好ましい実施形態では、X置換基は、5−位置にある。
示される通りのY置換基または置換基は、ベンゾトリアゾール環上のいかなる利用可能な位置をも占めることができる。結果として、ある実施形態では、ベンゾトリアゾールの4’−位置、5’−位置、6’−位置、及び/または7’−位置に位置付けられ得る。
上記で開示される通り、mは、1、2、3、または4であり得る。mが2、3、または4である場合、X置換基は、いかなる開放位置をも占めることができ、互いにオルト−、メタ−、またはパラ−に位置付けられ得る。
上記で開示される通り、nは、1、2、または3であり得る。nが2または3である場合、Y置換基は、互いにオルト−、メタ−、またはパラ−に位置付けられ得る。
ある好ましい実施形態では、X及びYは、個別に選択された電子が豊富な、またはC−C16アルキル基である。
ある好ましい実施形態では、R及びRは、水素である。
ある好ましい実施形態では、Xは、C−C16アルキルであり、Yは、水素である。
ある好ましい実施形態では、X及びYは、水素である。
ある好ましい実施形態では、Xは、メチルであり、Yは、水素であり、mは、1であり、nは、1である。
ある好ましい実施形態では、ベンズイミダゾールは、ベンゾトリアゾール環の5’−位置に位置付けられる。
ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、以下である。
Figure 0006849608
ある好ましい実施形態では、(I)の化合物は、以下であり、
Figure 0006849608
式中、Meは、メチルである。
ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、以下である。
Figure 0006849608
ある好ましい実施形態では、(I)の化合物は、以下であり、
Figure 0006849608
式中、Meは、メチルである。
ある実施形態では、式(I)の化合物は、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硫酸塩、フッ化物塩、過塩素酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、ギ酸塩、塩素酸塩、ブロム化塩、亜塩素酸塩、チオ硫酸塩、シュウ酸塩、シアン化物塩、シアネート塩、テトラフルオロホウ酸塩などである。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、塩酸塩または硫酸塩である。
ある好ましい実施形態では、R及び/またはRは、水素である。いかなる特定の理論にも縛られたくはないが、R及び/またはRが水素であるとき、水素−結合は、金属表面に接している水性系に添加されるときに分子間で生じ得、それによって、金属表面上での腐食抑制剤保護膜の強化された強度をもたらすことが仮定される。更に、R及び/またはRが水素である式(I)の化合物は、増加した水溶性を概して有する。
ある好ましい実施形態では、X及びYは、個別に選択された電子が豊富な基、及び/またはアルキル基である。いかなる特定の理論にも縛られたくはないが、X及びYが、より電子が豊富であるとき、イミダゾール及びトリアゾール環における窒素原子は、増加した電子密度を有し得ることが仮定される。より高い電子密度を有する窒素原子は、水性系の金属表面とのより強い配位を有し、より強い保護膜をもたらすと考えられる。しかしながら、ある実施形態では、X及びYは、電子不足である。
式(I)の化合物は、任意の適切な合成化学的手法によって調製され得る。調製の1つの方法は、市販の材料を使用する一段合成である。昇温で、1,2−フェニレンジアミンは、酸の存在下でベンゾトリアゾールカルボン酸と凝集される。例えば、ベンゾトリアゾール5−カルボン酸は、ポリリン酸の存在下で4−メチル−o−フェニレンジアミンと反応して、5−(5−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールを形成する。いかなる適切なルイスまたはブレンステッド酸も、合成に使用され得、ポリリン酸、イートン試薬、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、及びトリフリン酸を含むが、これらに限定されない。ある好ましい実施形態では、ポリリン酸が使用される。
式(I)の化合物は、金属の腐食速度を防止し、低減させるために使用され得る。実施形態では、本発明は、水性系に接触している金属表面の腐食を抑制するための方法を提供し、それは、水性系に式(I)の化合物であって、
Figure 0006849608
式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、
及びRのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、
mが1、2、3、もしくは4であり、
nが1、2、もしくは3である、化合物、
またはその塩を添加することを含む。
式(I)の化合物は、銅、鉄、銀、鋼鉄(例えば、亜鉛めっき鋼)、及びアルミニウムを含むが、これらに限定されない、いかなる金属に対する腐食保護を提供し得る。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、金属腐食を抑制するために、銅を含む金属表面に接している水性系に添加される。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、金属腐食を抑制するために、銅合金を含む金属表面に接している水性系に添加される。ある実施形態では、銅は、式(I)の化合物における1つ以上のヘテロ原子と錯体を形成する銅は、幅広い用途を有し、配管及び産業用機械における銅パイプ及びチューブとしての使用を含む。銅及び銅合金は、冷却水及びボイラー水系におけるそれらの使用で周知である。
式(I)の化合物は、青銅及び黄銅を含むいかなる銅合金をも保護するために使用され得る。青銅は、一般的に、銅及び錫を含むが、アルミニウム、マンガン、ケイ素、ヒ素、及びリンを含む他の要素を含み得る。黄銅は、銅及び亜鉛を含み、一般的に、水ボイラー系における配管で使用される。ある実施形態では、式(I)の化合物は、金属腐食を抑制するために、青銅を含む金属表面に接している水性系に添加される。ある実施形態では、式(I)の化合物は、金属腐食を抑制するために、黄銅を含む金属表面に接している水性系に添加される。ある実施形態では、式(I)の化合物は、金属腐食を抑制するために、銅−ニッケル合金を含む金属表面に接している水性系に添加される。
ある実施形態では、式(I)の化合物は、軟鋼の腐食を抑制する。ある実施形態では、式(I)の化合物は、亜鉛めっき鋼、ステンレス鋼鉄、鋳鉄、ニッケル、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、金属合金の腐食を抑制する。いかなる特定の理論にも縛られたくはないが、式(I)の化合物は、溶液中のCu(II)を不活性化し、鋼鉄表面でのガルバーニ電池の発生を防止することが仮定される。結果として、ある実施形態では、式(I)の化合物は、軟鋼の孔食を抑制する。
式(I)の化合物によって提供される金属腐食速度は、制限されない。ある実施形態では、式(I)の化合物は、業界標準に従って許容される金属腐食速度、例えば、約0.2mpy以下を提供する。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、約0.1mpy以下の金属腐食速度を提供する。結果として、ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、約0.1mpy以下、約0.05mpy以下、約0.04mpy以下、約0.03 mpy以下、約0.02mpy以下、約0.01mpy以下、約0.005mpy以下、または約0.002mpy以下の金属腐食速度を提供する。
式(I)の化合物は、いかなる線量率でも水性系に添加され得るが、式(I)の化合物は、概して、約0.01ppm〜約500ppmの線量率で水性系に添加される。ある実施形態では、式(I)の化合物は、約0.01ppm〜約100ppmの線量率で水性系に添加される。結果として、ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、約0.01ppm〜約100ppm、約0.01ppm〜約75ppm、約0.01ppm〜約50ppm、約0.01ppm〜約25ppm、約0.01ppm〜約10ppm、約0.01ppm〜約5ppm、約0.1ppm〜約100ppm、約0.1ppm〜約75ppm、約0.1ppm〜約50ppm、約0.1ppm〜約25ppm、約0.1ppm〜約10ppm、約0.1ppm〜約5ppm、約1ppm〜約100ppm、約1ppm〜約75ppm、約1ppm〜約50ppm、約1ppm〜約25ppm、約1ppm〜約10ppm、約5ppm〜約100ppm、約10ppm〜約100ppm、約25ppm〜約100ppm、約50ppm〜約100ppm、または約80ppm〜約100ppmの線量率で水性系に添加される。
式(I)の化合物は、任意のpHを有する水性系における金属の腐食を抑制するために使用され得る。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、約6〜約12のpHを有する水性系に添加される。結果として、ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、約6〜約12、約6〜約11、約6〜約10、約6〜約9、約6〜約8、約7〜約12、約8〜約12、約9〜約12、約7〜約10、または約8〜約10のpHを有する水性系に添加される。
本発明の利点は、式(I)の化合物が、概して、酸化性ハロゲン化合物の存在下で金属表面に対する腐食保護を提供することである。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、酸化性ハロゲン化合物の存在下で金属表面に対する腐食保護を提供する。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、次亜塩素酸塩漂白剤、塩素、臭素、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、二酸化塩素、ヨウ素/次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸、ハロゲン化ヒダントイン、次亜塩素もしくは次亜臭素酸の安定した型、またはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、酸化性ハロゲン化合物の存在下で金属腐食を抑制する。
上述の通り、式(I)の化合物は、酸化性ハロゲン化合物の存在下で腐食に対する保護を提供する。いかなる特定の理論にも縛られたくはないが、式(I)の腐食抑制剤の窒素原子の追加的数は、金属表面及び金属イオンに結合するための部位のより多い数を提供し、それは、多くの既存の腐食抑制剤と比較して強化された保護を提供することができると仮定される。
ある実施形態では、式(I)の化合物は、多くの一般的に使用される腐食抑制剤と比較して、酸化性ハロゲン化合物の存在下で銅に対する低い腐食速度を驚くことに、かつ予想外に提供する。例えば、漂白剤の存在下で、本発明の腐食抑制剤5−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(BMDZ−BZT)は、ベンズイミダゾール(BMDZ)またはベンゾトリアゾール(BZT)のどちらよりも高い銅腐食耐性を提供する。つまり、共有結合したベンズイミダゾールベンゾトリアゾールは、個別でのベンズイミダゾール及びベンゾトリアゾールより、酸化性ハロゲン化合物の存在下で腐食に対するより高い耐性を提供する。
ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、次亜塩素酸塩漂白剤、塩素、臭素、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、二酸化塩素、ヨウ素/次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸、ハロゲン化ヒダントイン、次亜塩素もしくは次亜臭素酸の安定した型、またはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、酸化性ハロゲン化合物の存在下での銅の腐食を抑制する。
酸化性化合物の存在下で式(I)の化合物によって提供される金属腐食速度は、制限されない。ある実施形態では、式(I)の化合物は、酸化性ハロゲン化合物の存在下で約0.2mpy以下の金属腐食速度を提供する。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、酸化性ハロゲン化合物の存在下で約0.1mpy以下の金属腐食速度を提供する。結果として、ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、酸化性ハロゲン化合物の存在下で約0.1mpy以下、約0.05mpy以下、約0.04mpy以下、約0.03mpy以下、約0.02mpy以下、約0.01mpy以下、約0.005mpy以下、または約0.002mpy以下の金属腐食速度を提供する。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物によって提供される金属腐食速度は、酸化性ハロゲン化合物の非存在または存在下で本質的に同じである。
ある実施形態では、式(I)の化合物は、過酸化物(例えば、過酸化水素)、過硫酸塩、過マンガン酸塩、及び過酢酸を含むが、これらに限定されない、非ハロゲン含有酸化性殺生物剤を含む水性系に添加されるとき、金属腐食を抑制する。
式(I)の化合物を使用する別の利点は、式(I)の化合物は、概して、酸化性ハロゲン化合物との低下した相互作用を有するため、少量の酸化性ハロゲン化合物が、低い微生物レベルを維持するために必要とされることである。更に、アゾールと酸化剤との間の反応から生じるハロゲン化アゾールは、それらの毒性のために、環境的に望ましくないことが知られている。結果として、本発明の別の利点は、式(I)の化合物が、ハロゲン腐食に耐性があるか、または本質的に耐性があり、ハロゲン化アゾールの環境への放出の原因とならないことである。
ある好ましい実施形態では、水性系は、冷却水系である。冷却水系は、閉ループ冷却水系または開ループ冷却水系であり得る。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、約0.01ppm〜約200ppmの線量率で閉ループ冷却水系に添加される。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、約0.01ppm〜約20ppmの線量率で閉ループ冷却水系に添加される。
式(I)の化合物は、任意の適切な方法によって金属表面に接触する。ある実施形態では、式(I)の化合物の溶液は、浸水、噴霧、または他の塗布技術によって金属表面に接触される。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物の溶液は、任意の従来の方法によって水性系の水に導入され、定期的または継続的のいずれかで水性系に供給される。
ある実施形態では、式(I)の化合物が、比較的水に溶けない場合、化合物は、化合物の有機または無機塩を形成することによって水溶性にされてもよい。結果として、ある実施形態では、式(I)の化合物は、水溶性塩である。ある実施形態では、式(I)の化合物は、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ギ酸、ホルムアミド、プロピレングリコール、またはエチレングリコールを含むが、これらに限定されない、水混和性共溶媒中の溶液として添加される。ある実施形態では、共溶媒は、水性系において式(I)の化合物の最大溶解度を得るために使用される。ある実施形態では、低分子量ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、界面活性剤(例えば、有機スルホン酸)、またはそれらの組み合わせが、式(I)の化合物の溶解度を増加させるために使用される。
当業者は、式(I)の化合物が、単独か、または他の腐食抑制剤または処理薬品と組み合わせて添加され得ることを理解するであろう。式(I)の2つ以上の化合物を含む、複数の腐食抑制剤が複合腐食抑制製剤として投与され得るか、または各腐食抑制剤が別々に添加され得る。更に、式(I)の化合物は、トリアゾール、ベンゾトリアゾール(例えば、ベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾール)、ベンズイミダゾール、オルトリン酸塩、ポリリン酸塩、ホスホン酸塩、モリブデン酸塩、ケイ酸塩、オキシム、及び亜硝酸塩を含むが、これらに限定されない、様々な追加的腐食抑制剤と組み合わせて水性系で添加され得る。式(I)の化合物はまた、処理ポリマー、抗菌剤、スケール防止剤、染料、充填剤、緩衝剤、界面活性剤、粘度調整剤、キレート剤、分散剤、防臭剤、マスキング剤、脱酸素剤、及び指示染料等の様々な追加的添加剤と組み合わせて水性系で添加され得る。
式(I)の化合物は、いかなる形態でも水性系に添加され得る。ある実施形態では、式(I)の化合物は、乾燥個体として水性系に添加される。ある実施形態では、式(I)の化合物は、水と混合できる共溶媒中の溶液として水性系に添加される。ある好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、水溶液として水性系に添加される。
ある実施形態では、式(I)の化合物は、洗濯系または皿洗系に添加される。
ある実施形態では、式(I)の化合物は、水を再循環させる水性系に添加される。ある実施形態では、式(I)の化合物は、停滞水を有する水性系に添加される。
以下の実施例は、本発明を更に説明するが、無論、その範囲をいかなる方法においても制限するものとして解釈されるべきではない。
実施例1
本実施例は、本発明の実施形態に従って式(I)の化合物の合成の方法を示す。
一般的な化学方法。反応を、窒素の陽圧下で、炉乾燥ガラス製品と行った。ポリリン酸、ベンゾトリアゾール5−カルボン酸、及び4−メチル−o−フェニレンジアミンをSigma−Aldrich(St.Louis、MO)から購入した。NMR分析を室温で、ブルカー400Hz分光計上で行った。
5−(5−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールの合成。丸底フラスコに4−メチル−o−フェニレンジアミン(0.100mmol、12.2g)、ベンゾトリアゾール5−カルボン酸(0.100mol、16.3g)、及びポリリン酸(40g)を装填した。反応混合物を160℃で6時間加熱した。完成後、反応混合物を冷水に注ぎ、沈殿が生じるまでNaOH(10%水溶液)で急冷した。沈殿物を濾過し、冷水で洗浄し、純粋な海緑色の固体として表題化合物を得た(18.8g、80%)。
Figure 0006849608
式中、Meは、メチルである。
H NMR(400MHz、DMSO−D6)δ2.49(s、3H)、7.1(d、1H)、7.4(s、1H)、7.5(d、1H)、8.0(d、1H)、8.3(d、1H)、8.7(s、1H)、;13C NMR(100MHz、DMSO−D6)δ21.2、112.7、115.3、123.6、124.3、127.5、131.4、139.3、150.6.
実施例2
本実施例は、本発明のある実施形態に従って知られている腐食抑制剤及び式(I)の化合物の存在下で銅の腐食速度を示す。
本発明の腐食抑制剤5−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(すなわち、5−ベンズイミダゾールベンゾトリアゾール)及び5−(5−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(すなわち、5−(5−メチルベンズイミダゾールベンゾトリアゾール)の存在下での銅の腐食速度を、線形分極抵抗測定を使用して決定した。加えて、知られている腐食抑制剤ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、及び2−フェニルベンズイミダゾールの存在下での銅の腐食速度を、線形分極抵抗測定を使用して決定した。本発明の化合物を実施例1の方法に従って調製した。ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、及びトリルトリアゾールをSigma−Aldrich(St.Louis、MO)から購入した。
各実験に対して、SIC600紙を使用して予め磨かれ、パイン回転炉に取り付けられた円筒形銅試片を、腐食抑制剤の溶液に浸した。試験液は、470ppmのカルシウム、230ppmのマグネシウム、590ppmの塩素、260ppmの硫酸塩、及びCaCOとして100ppmのアルカリ性を含んだ。試験水のpHは、二酸化炭素を使用して7.0に維持し、水温は、試験を通して45℃に維持した。
銅サンプルを、5ppmの抑制剤溶液を含む1リットルの電気化学セルに浸し、Rp(分極抵抗)を24時間の期間にわたって記録した。分析を以下の試験条件を使用して行った。初期E:−0.02V、最終E:+0.02V、走査速度:0.5mV/s、サンプル期間:1秒、繰り返し時間:15分、サンプル面積:5cm、密度:8.92g/cm
24時間後、銅サンプルを25%漂白溶液に曝した。FRCが1ppmに到達した後、銅サンプルを24時間の期間にわたって分析した。分析を通して、漂白溶液を1ppmのFRCに維持した。漂白剤の非存在下及び存在下でRpを収集し、分析し、平均腐食速度を計算し、表1に記録した。腐食速度は、ミリリットル/年間(mpy)で計算した。図1〜4は、化合物1〜4に関するデータプロットを表示する。
表1ならびに図1及び2に示される通り、本発明の腐食抑制剤(すなわち、化合物1及び2)は、銅の腐食速度を大いに低下させる。更に、本発明の化合物1及び2の存在下での銅の腐食速度は、一般的に使用されるトリルトリアゾール(TT)に匹敵する。漂白剤を添加すると、本発明の腐食抑制剤によって提供される腐食速度は、比較的一定に留まった。例えば、BMDZ−BZTに関して観察される腐食速度は、漂白剤の非存在下で0.0177mpyであり、漂白剤の存在下で0.0171mpyであった。
対照的に、知られている腐食抑制剤(すなわち、化合物3〜7)の腐食速度は、漂白剤の存在下で概して増加する。BMDZ−BZT(すなわち、化合物1)は、個別に、BMDZ及びBZTのいずれよりも低い平均腐食速度を漂白剤の存在下で得ることが驚くことに、かつ予想外に分かった。漂白剤を有するベンズイミダゾール(BMDZ)及びベンゾトリアゾール(BZT)の存在下で銅は、それぞれ、0.9594mpy及び0.0594mpyの平均腐食速度を有した。
本実施例は、式(I)の化合物が銅腐食の速度を低下させることができることを示す。更に、本発明の化合物は、酸化性ハロゲンの存在下で優れた腐食抵抗を提供する。式(I)の化合物の腐食抑制剤の腐食抑制特性は、酸化性ハロゲン化合物の存在下で摩滅しない。更に、本実施例は、ベンズイミダゾールベンゾトリアゾール腐食抑制剤が、個別に、ベンズイミダゾール及びベンゾトリアゾールより大きい腐食抵抗を提供することを示す。
Figure 0006849608
本発明を説明する文脈における(特に、以下の特許請求の範囲の文脈における)用語「1つの」、「その」、及び「少なくとも1つの」、ならびに同様の指示対象の使用は、本明細書に示されるか、または文脈によって明確に否定されない限り、単数形及び複数性の両方を含めるように解釈される。1つ以上の用語の一覧が後続する用語「少なくとも1つの」(例えば、「A及びBの少なくとも1つの」)の使用は、本明細書に示されるか、または文脈によって明確に否定されない限り、掲載された事項から選択される1つの事項(AまたはB)または掲載された事項の2つ以上の任意の組み合わせ(A及びB)を意味するように解釈される。用語「含む」、「有する」、「含む」、及び「含有する」は、特記のない限り、無制限の用語(すなわち、「を含むが、これらに限定されない」を意味する)として解釈される。本明細書における値の範囲の記述は、本明細書に示されない限り、範囲内に入るそれぞれ別の値を個別に参照する簡単な方法として機能を果たすことを単に目的とし、それぞれの別の値は、それが本明細書に個別に列挙されたかのように明細書に組み込まれる。本明細書に記載された全ての方法は、本明細書に示されるか、または文脈によって明確に否定されない限り、任意の適切な順序で行われ得る。任意及び全ての例の使用、または本明細書に提供される例示的な言葉(例えば、「等」)は、本発明をよりよく明確にすることを単に目的とし、他に主張されない限り、本発明の範囲に制限を課すものではない。本明細書における言葉は、本発明の実施に不可欠ないかなる非主張要素をも示すと解釈されるべきではない。
本発明の好ましい実施形態は、本明細書に記載され、本発明を実施するために本発明者に知られている最良の形態を含む。それらの好ましい実施形態の変形は、前述の説明を読むとすぐに当業者に明らかになり得る。本発明者は、当業者が必要に応じてそのような変形を使用することを見込み、本発明者は、本明細書に特定して記載される以外に、本発明が実践されることを目的とする。その結果、本発明は、適用法によって許可される通り、本明細書に添付された特許請求の範囲に列挙される主題の全ての変更及び同等物を含む。更に、上述の要素の全ての可能な変形におけるそれらの任意の組み合わせは、本明細書に示されるか、または文脈によって明確に否定されない限り、本発明によって包含される。
以下の項目[1]〜[20]に、本発明の実施形態の例を列記する。
[1]
式(I)の化合物またはその塩であって、
Figure 0006849608
式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、C −C 16 アルキル、アリール、C −C 16 アルケニル、C −C 16 アルキニル、ヘテロアリール、C −C シクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、
及びR のそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C −C 16 アルキル、アリール、C −C 16 アルケニル、C −C 16 アルキニル、ヘテロアリール、C −C シクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、
mが1、2、3、もしくは4であり、
nが1、2、もしくは3である、化合物またはその塩。
[2]
及びR が水素である、請求項1に記載の化合物。
[3]
X及びYが水素である、請求項1または2に記載の化合物。
[4]
XがC −C 16 アルキルであり、Yが水素であり、mが1であり、nが1である、請求項1または2に記載の化合物。
[5]
前記式(I)の化合物は、以下である、請求項1に記載の化合物。
Figure 0006849608
[6]
前記式(I)の化合物は、以下であり、
Figure 0006849608
式中、Meは、メチルである、請求項1に記載の化合物。
[7]
前記式(I)の化合物は、以下である、請求項1に記載の化合物。
Figure 0006849608
[8]
前記式(I)の化合物は、以下であり、
Figure 0006849608
式中、Meは、メチルである、請求項1に記載の化合物。
[9]
水性系に接触している金属表面の腐食を抑制するための方法であって、前記方法は、前記水性系に式(I)の化合物またはその塩を添加することを含み、
Figure 0006849608
式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、C −C 16 アルキル、アリール、C −C 16 アルケニル、C −C 16 アルキニル、ヘテロアリール、C −C シクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、
及びR のそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C −C 16 アルキル、アリール、C −C 16 アルケニル、C −C 16 アルキニル、ヘテロアリール、C −C シクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、
mが1、2、3、もしくは4であり、
nが1、2、もしくは3である、方法。
[10]
前記式(I)の化合物は、以下である、請求項9に記載の方法。
Figure 0006849608
[11]
前記式(I)の化合物は、以下であり、
Figure 0006849608
式中、Meは、メチルである、請求項9に記載の方法。
[12]
前記式(I)の化合物は、以下である、請求項9に記載の方法。
Figure 0006849608
[13]
前記金属表面は、銅または銅合金を含む、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
[14]
前記水性系は、酸化性ハロゲン化合物を含む、請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
[15]
前記式(I)の化合物は、約0.01ppm〜約100ppmの用量で前記水性系に添加される、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
[16]
前記水性系は、約6〜約12のpHを有する、請求項9〜15のいずれか1項に記載の方法。
[17]
前記水性系は、冷却水系である、請求項9〜16のいずれか1項に記載の方法。
[18]
前記冷却水系は、閉ループ冷却水系である、請求項17に記載の方法。
[19]
前記冷却水系は、開ループ冷却水系である、請求項17に記載の方法。
[20]
前記金属は、約0.1mpy以下の腐食速度を有する、請求項9〜19のいずれか1項に記載の方法。

Claims (20)

  1. 式(I)の化合物またはその塩であって、
    Figure 0006849608
    式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、Xは、水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、Yは、水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、
    及びRのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、
    mが1、2、3、もしくは4であり、
    nが1、2、もしくは3である、化合物またはその塩。
  2. 及びRが水素である、請求項1に記載の化合物。
  3. X及びYが水素である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. XがC−C16アルキルであり、Yが水素であり、mが1であり、nが1である、請求項1または2に記載の化合物。
  5. 前記式(I)の化合物は、以下である、請求項1に記載の化合物。
    Figure 0006849608
  6. 前記式(I)の化合物は、以下であり、
    Figure 0006849608
    式中、Meは、メチルである、請求項1に記載の化合物。
  7. 前記式(I)の化合物は、以下である、請求項1に記載の化合物。
    Figure 0006849608
  8. 前記式(I)の化合物は、以下であり、
    Figure 0006849608
    式中、Meは、メチルである、請求項1に記載の化合物。
  9. 水性系に接触している金属表面の腐食を抑制するための方法であって、前記方法は、前記水性系に式(I)の化合物またはその塩を添加することを含み、
    Figure 0006849608
    式中、X及びYのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルから成る群から選択され、
    及びRのそれぞれは、同じか、または異なり、水素、重水素、C−C16アルキル、アリール、C−C16アルケニル、C−C16アルキニル、ヘテロアリール、C−Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルから成る群から選択され、
    mが1、2、3、もしくは4であり、
    nが1、2、もしくは3である、方法。
  10. 前記式(I)の化合物は、以下である、請求項9に記載の方法。
    Figure 0006849608
  11. 前記式(I)の化合物は、以下であり、
    Figure 0006849608
    式中、Meは、メチルである、請求項9に記載の方法。
  12. 前記式(I)の化合物は、以下である、請求項9に記載の方法。
    Figure 0006849608
  13. 前記金属表面は、銅または銅合金を含む、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記水性系は、酸化性ハロゲン化合物を含む、請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記式(I)の化合物は、0.01ppm〜100ppmの用量で前記水性系に添加される、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記水性系は、6〜12のpHを有する、請求項9〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記水性系は、冷却水系である、請求項9〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記冷却水系は、閉ループ冷却水系である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記冷却水系は、開ループ冷却水系である、請求項17に記載の方法。
  20. 前記金属は、0.1mpy以下の腐食速度を有する、請求項9〜19のいずれか1項に記載の方法。
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